JP2012063720A - 画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 導電性支持体上に感光層と表面層とを有する電子写真感光体と、該電子写真感光体へ潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを有する画像形成装置であって、
前記潤滑剤供給手段が、前記潤滑剤を液滴化する液滴化部材を有し、
前記液滴化部材が、貫通孔が形成された薄膜と、該薄膜を振動させる振動発生部とを有することを特徴とする画像形成装置である。
【選択図】図15
Description
しかしながら、重合トナーはクリーニング性に問題がある。
重合トナーのクリーニング性を改良するために、感光体には、その表面の摩擦係数が低く、かつ繰返し使用時も低い摩擦係数が持続することが望まれている。例えば、感光体表面にステアリン酸亜鉛などの潤滑剤を塗布することで重合トナーのクリーニング性が改良されることが知られている(例えば、非特許文献1)。
しかしながら、高耐久化された感光体にステアリン酸亜鉛やパラフィンなどの潤滑剤を供給した場合、感光体表面における潤滑剤の供給と除去(循環)が不十分であるために、感光体表面の摩擦係数が高くなることが多い。このため、感光体がクリーニングブレードを巻き込んだり、クリーニングブレードがえぐれた状態で摩耗したりして、実用上十分なクリーニング性が得られないという問題がある。このような問題を起こす感光体には表面が平滑であるものが多いことから、感光体表面における潤滑剤の循環性不良の一因として、感光体の表面形状が考えられる。
しかしながら、この提案の技術には、摩耗による耐久劣化によって潤滑剤の定着性が不十分になるなどし、良質の複写画像が得られなくなるという問題がある。
しかしながら、以上の提案の技術を用いても、電子写真感光体における潤滑剤の循環性の不良は十分には解消されない。
感光体表面における潤滑剤の循環性を高める点において、感光体表面の形状制御は重要な技術の一つと考えられるが、上記のように、従来技術では、解決が図られていない。また、仮に、感光体表面の形状により潤滑剤の供給が改善されても、潤滑剤の除去性を同時に改善することは難しい。潤滑剤の除去性が改善されないと、劣化した潤滑剤の感光体表面への滞留が解決されず、良好なクリーニング性を長期間維持することは困難である。
図1は、ベルトを介して感光体表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段を有する画像形成装置の概略構成図である。画像形成装置は、感光体311、帯電器312、露光ビーム手段313、現像器314、転写器315、トナークリーナー316、及び潤滑剤供給手段31Bを有している。潤滑剤供給手段31Bは、そのケーシング内に、潤滑剤を収容する潤滑剤ボトル317を有している。この潤滑剤ボトル317内には、潤滑剤搬送ベルト319の一部が入り込み、他の一部分は突出し、残余の一部分は感光体311表面の極近隣又は感光体311表面にほとんど当接する程度にローラー318間に掛け回わされている。そして、潤滑剤供給手段31Bにより、潤滑剤は、潤滑剤ボトル317から潤滑剤搬送ベルト319により感光体311表面に運ばれ、感光体311表面に供給される。また、潤滑剤供給手段31Bは、過剰又は不必要な潤滑剤を感光体311表面から除去するためのブレード31Aを有している。
本来、潤滑剤は付着性が弱く、種々の表面調整剤を感光体表面に含有させて表面エネルギーを変化させても両者の付着力は大きく変えることができない。そこで、潤滑剤と感光体表面との付着力を向上させるためには、別のファクターとして、接触面積から考察された感光体表面の粗面化効果が考えられる。
以上から、感光体表面の凹凸は適当な周期をもたせなければ、固体潤滑剤が感光体表面から脱離することが考えられる。
そのため、図8のように固体潤滑剤の横滑りを予防する適度な高周波の凹凸を感光体表面に付与することで潤滑剤の付着性は高められると考えられるものの、期待されるほどの十分な効果は得られない。
<1> 導電性支持体上に感光層と表面層とを有する電子写真感光体と、該電子写真感光体へ潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを有する画像形成装置であって、
前記潤滑剤供給手段が、前記潤滑剤を液滴化する液滴化部材を有し、
前記液滴化部材が、貫通孔が形成された薄膜と、該薄膜を振動させる振動発生部とを有することを特徴とする画像形成装置である。
<2> 電子写真感光体の表面形状が、表面粗さ・輪郭形状測定機により該電子写真感光体の表面の凹凸形状を測定して得た一次元データ配列を、ウェーブレット変換して最高周波数成分(HHH)から、次の高周波数成分(HHL)、3番目の高周波数成分(HMH)、4番目の高周波数成分(HML)、5番目の高周波数成分(HLH)及び最低周波数成分(HLL)に至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−1)を行い、更にここで得た最低周波数成分(HLL)の一次元データ配列に対してデータ配列数が1/10〜1/100に減少するように間引きした一次元データ配列を作り、該間引きした一次元データ配列に対して更にウェーブレット変換を行って、最高周波数成分(LHH)から、次の高周波数成分(LHL)、3番目の高周波数成分(LMH)、4番目の高周波数成分(LML)、5番目の高周波数成分(LLH)及び最低周波数成分(LLL)に至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−2)を行うことにより得られる合計12個の各周波数成分の算術平均粗さのうち、少なくともWRa(LHL)、WRa(LMH)、WRa(LML)及びWRa(LLH)が0.01μm以上0.1μm未満である前記<1>に記載の画像形成装置である。
ここで、前記算術平均粗さは、JIS−B0601:2001で定義される算術平均粗さ(略号;Ra)であり、WRa(LHL)、WRa(LMH)、WRa(LML)及びWRa(LLH)は、それぞれ以下の帯域におけるRaを表す。
WRa(LHL):凹凸の一周期の長さが53μm〜183μmの帯域におけるRa
WRa(LMH):凹凸の一周期の長さが106μm〜318μmの帯域におけるRa
WRa(LML):凹凸の一周期の長さが214μm〜551μmの帯域におけるRa
WRa(LLH):凹凸の一周期の長さが431μm〜954μmの帯域におけるRa
<3> 貫通孔の開口径が、2μm以上10μm以下である前記<1>から<2>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<4> 薄膜の表面と電子写真感光体の表面との最短距離が、1mm以上10mm以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<5> 潤滑剤の温度が、50℃以上100℃以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<6> 2次元のグラフの横軸に最高周波数成分(HHH)から最低周波数成分(LLL)まで(最低周波数成分(HLL)を除く)の11個の周波数成分を帯域の長さの順に並べ、前記2次元のグラフの縦軸に各周波数成分の算術平均粗さの対数をプロットし、該プロットを結んで得られる線が、LMH、LHL、及びLHHのいずれか一つの帯域に、屈曲点及び極大点のいずれかを持つ前記<2>から<5>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<7> 表面層が、架橋樹脂を含有する前記<1>から<6>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<8> 架橋樹脂が、トリメチロールプロパントリアクリレートに由来する構造単位を含有する前記<7>に記載の画像形成装置である。
<9> 架橋樹脂が、官能基当量450g/mol以上12,000g/mol以下のメタクリロイル変性シリコーンオイルに由来する構造単位を架橋樹脂の固形分に対して1質量%以上10質量%以下で含有する前記<7>から<8>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<10> 表面層が、フィラーを含有する前記<1>から<9>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<11> 導電性支持体上に感光層と表面層とを有する電子写真感光体と、該電子写真感光体へ潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを有するプロセスカートリッジであって、
前記潤滑剤供給手段が、前記潤滑剤を液滴化する液滴化部材を有し、
前記液滴化部材が、貫通孔が形成された薄膜と、該薄膜を振動させる振動発生部とを有することを特徴とするプロセスカートリッジである。
<12> 電子写真感光体の表面形状が、表面粗さ・輪郭形状測定機により該電子写真感光体の表面の凹凸形状を測定して得た一次元データ配列を、ウェーブレット変換して最高周波数成分(HHH)から、次の高周波数成分(HHL)、3番目の高周波数成分(HMH)、4番目の高周波数成分(HML)、5番目の高周波数成分(HLH)及び最低周波数成分(HLL)に至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−1)を行い、更にここで得た最低周波数成分(HLL)の一次元データ配列に対してデータ配列数が1/10〜1/100に減少するように間引きした一次元データ配列を作り、該間引きした一次元データ配列に対して更にウェーブレット変換を行って、最高周波数成分(LHH)から、次の高周波数成分(LHL)、3番目の高周波数成分(LMH)、4番目の高周波数成分(LML)、5番目の高周波数成分(LLH)及び最低周波数成分(LLL)に至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−2)を行うことにより得られる合計12個の各周波数成分の算術平均粗さのうち、少なくともWRa(LHL)、WRa(LMH)、WRa(LML)及びWRa(LLH)が0.01μm以上0.1μm未満である前記<11>に記載のプロセスカートリッジである。
ここで、前記算術平均粗さは、JIS−B0601:2001で定義される算術平均粗さ(略号;Ra)であり、WRa(LHL)、WRa(LMH)、WRa(LML)及びWRa(LLH)は、それぞれ以下の帯域におけるRaを表す。
WRa(LHL):凹凸の一周期の長さが53μm〜183μmの帯域におけるRa
WRa(LMH):凹凸の一周期の長さが106μm〜318μmの帯域におけるRa
WRa(LML):凹凸の一周期の長さが214μm〜551μmの帯域におけるRa
WRa(LLH):凹凸の一周期の長さが431μm〜954μmの帯域におけるRa
本発明の画像形成装置は、電子写真感光体と、潤滑剤供給手段とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の手段を有する。
前記電子写真感光体は、導電性支持体と、感光層と、表面層とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の構成を有する。
前記導電性支持体としては、体積抵抗値が1010Ω・cm以下の導電性を示すものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金等の金属;酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物を蒸着又はスパッタリングにより、フィルム状若しくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板又はそれらを押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理を施した管などが挙げられる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。また、厚み50μm〜150μmのニッケル箔でもよく、厚み50μm〜150μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの表面にアルミニウム蒸着等の導電加工を行ったものでもよい。
前記導電性支持体が円筒状の支持体である場合には、直径は60mm以下が好ましく、30mm以下がより好ましい。
前記感光層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電荷発生層と電荷輸送層を順次積層させた積層型感光層が挙げられる。
前記電荷発生層は、電荷発生物質を少なくとも含有し、更に必要に応じて、樹脂などのその他の成分を含有する。
前記電荷発生物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、非対称ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルベンゼン骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料等のアゾ系顔料;アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系又は多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電荷発生層に必要に応じて用いられる樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリビニルピリジン、セルロース樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記樹脂の添加量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記電荷発生物質100質量部に対し、500質量部以下が好ましく、10質量部〜300質量部がより好ましい。
前記塗工液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記電荷発生物質を必要に応じて前記樹脂と共に、ボールミル、アトライター、サンドミル、超音波等の公知の分散方法を用いて溶剤中に分散した塗工液が挙げられる。なお、前記樹脂の添加は、前記電荷発生物質の分散前及び分散後のどちらでも構わない。前記塗工液は、電荷発生物質、溶媒及び樹脂を主成分とするが、増感剤、分散剤、界面活性剤、シリコーンオイル等の添加剤が含まれていてもよい。場合によっては、電荷発生層に後述の電荷輸送物質を添加することも可能である。
前記電荷輸送層は、電荷輸送物質を少なくとも含有し、更に必要に応じて、樹脂などのその他の成分を含有する。
前記電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子輸送物質、正孔輸送物質などが挙げられる。
前記電荷輸送層に必要に応じて用いられる樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリカーボネート樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエーテル、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、フラン樹脂、ニトリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアリレート樹脂、ジアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリルスルホン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノール樹脂、EVA(エチレン・酢酸ビニル・共重合体)樹脂、ACS(アクリロニトリル・塩素化ポリエチレン・スチレン)樹脂、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂、エポキシアクリレート等の光硬化樹脂等の樹脂がある。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、分子量の異なった樹脂を混合して用いた場合には、硬度や耐摩耗性を改善できる点で好ましい。また、機械的、化学的及び電気的安定性、密着性などの他に電荷輸送物質との相溶性が重要である。
前記表面層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、耐摩耗性に優れる点、及び耐熱性に優れ温度が高い潤滑剤が付着した場合でも熱による変形などが起こりにくい点から、架橋樹脂を含有する表面層が好ましい。
前記架橋樹脂としては、架橋構造を有する樹脂であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記架橋樹脂を構成する構造単位としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、メタクリロイル変性シリコーンオイルなどに由来する構造単位が挙げられる。
前記トリメチロールプロパントリアクリレートに由来する構造単位の前記架橋樹脂における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、耐摩耗性に優れる点から、前記架橋樹脂の固形分に対して10質量%以上50質量%以下が好ましく、15質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記官能基当量450g/mol以上12,000g/mol以下のメタクリロイル変性シリコーンオイルに由来する構造単位の前記架橋樹脂における含有量は、前記クレーター状の形状の形成が容易な点から、前記架橋樹脂の固形分に対して1質量%以上10質量%以下が好ましい。
前記架橋性の電荷輸送材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電荷輸送物質に由来する構造及び(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物、電荷輸送物質に由来する構造及びスチリル基を有する化合物、電荷輸送物質に由来する構造及び水酸基を有する化合物、電荷輸送物質に由来する構造及びアルコキシシリル基を有する化合物、電荷輸送物質に由来する構造及びイソシアネート基を有する化合物などが挙げられる。
−−フィラー−−
前記フィラーとしては、有機フィラー、無機フィラーが挙げられる。
前記有機フィラーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂粉末;シリコ−ン樹脂粉末、a−カーボン粉末などが挙げられる。
前記無機フィラーとしては、例えば、銅、スズ、アルミニウム、インジウム等の金属粉末;シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、α−アルミナ等のアルミナ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物;フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物;チタン酸カリウム、窒化硼素などが挙げられる。これらの中でも、フィラーの硬度の点から無機フィラーを用いることが耐摩耗性の向上の点で好ましい。
これらフィラーの中でも、α−アルミナ、シリカが、画像ボケの発生抑制及び耐摩耗性の向上の点から特に好ましい。
前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、環境負荷の観点から、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、1−メトキシ−2−プロパノールなどが好ましい。
前記UV照射光源の照度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50mW/cm2以上1,000mW/cm2以下が好ましい。前記照度が、50mW/cm2未満であると、架橋反応に時間を要することがあり、1,000mW/cm2を超えると、架橋反応の進行が不均一となることがあり、表面層に局部的な皺が発生したり、多数の未反応残基、反応停止末端が生じたりすることがある。また、急激な架橋反応により内部応力が大きくなり、表面層にクラックや剥がれが発生することがある。
前記その他の構成としては、例えば、下引き層などが挙げられる。
前記導電性支持体と前記感光層との間には、必要に応じて、前記下引き層を設けてもよい。前記下引き層は、接着性を向上する、モアレなどを防止する、上層の塗工性を改良する、残留電位を低減するなどの目的で設けられる。
前記樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂;共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂;ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の三次元構造を形成する硬化型樹脂、などが挙げられる。
前記微粉末としては、例えば、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物、金属硫化物、又は金属窒化物などが挙げられる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤などが挙げられる。
前記電子写真感光体の表面形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、潤滑剤の塗布性が優れる点で以下の表面形状が好ましい。
ここで、前記算術平均粗さは、JIS−B0601:2001で定義される算術平均粗さ(略号;Ra)であり、WRa(LHL)、WRa(LMH)、WRa(LML)及びWRa(LLH)は、それぞれ以下の帯域におけるRaを表す。
WRa(LHL):凹凸の一周期の長さが53μm〜183μmの帯域におけるRa
WRa(LMH):凹凸の一周期の長さが106μm〜318μmの帯域におけるRa
WRa(LML):凹凸の一周期の長さが214μm〜551μmの帯域におけるRa
WRa(LLH):凹凸の一周期の長さが431μm〜954μmの帯域におけるRa
なお、各周波数成分の算術平均粗さ(Ra)は、周波数分解された各粗さ曲線に対してJIS−B0601:2001の算術平均粗さの算出方法に準じて算定される。ただし、周波数分解された粗さ曲線に対して、再度、うねり成分を減じて粗さ曲線を求める操作は行わず、周波数分解された粗さ曲線に対して直接Raを算出する。
そして、前記表面形状により潤滑剤の塗布性が向上する効果は、潤滑剤を塗布する際に、詳細を後述する潤滑剤供給手段を用いることで、顕著になる。
前記表面形状を測定する前記多重解像度解析の詳細を説明する。
はじめに、電子写真感光体の表面の凹凸形状について、表面粗さ・輪郭形状測定機により測定し、JIS−B0601に定める断面曲線を求め、その断面曲線である一次元データ配列を得る。
表面粗さ・輪郭形状測定機としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、東京精密社製Surfcom 1400Dが挙げられる。
この断面曲線である一次元データ配列は、表面粗さ・輪郭形状測定機からデジタル信号として得てもよく、表面粗さ・輪郭形状測定機のアナログ出力をA/D変換して得てもよい。
図9は一例として示したものであり、構成は他の構成によってもかまわない。例えば、多重解像度解析はコンピューターではなく、専用の数値計算プロセッサで行ってもよい。また、この処理を表面粗さ・輪郭形状測定機自体で行ってもよい。結果の表示は各種の方法が使用可能であり、CRTや液晶画面に表示してもよく、印字出力を行ったりしてもよい。また、他の装置に電気信号として送信してもよく、USBメモリやMOディスクに保存してもよい。
ここで、第一回目、及び第二回目のウェーブレット変換に使用するマザーウェーブレット関数としては、各種のウェーブレット関数が使用可能であり、例えば、ドビッシー(Daubecies)関数、ハール(Haar)関数、メーヤー(Meyer)関数、シムレット(Symlet)関数、コイフレット(Coiflet)関数等が使用可能である。
データの間引きは、データの周波数を上げる(横軸の対数目盛幅を拡げる)効果があり、例えば、第一回目のウェーブレット変換結果で得た一次元配列のデータ配列数が30,000であった場合、1/10の間引きを行うと、データ配列数が3,000になる。
前記間引きが1/10未満、例えば、1/5であると、データの周波数を上げる効果が少なく、第二回目のウェーブレット変換を行い、多重解像度解析を行ってもデータはよく分離されない。
前記間引きが1/100を超える、例えば、1/200であると、データの周波数が高くなりすぎ、第二回目のウェーブレット変換を行い、多重解像度解析を行ってもデータは高周波数成分に集中してよく分離されない。
前記間引きは、例えば、間引きを1/100とする場合、100個のデータの平均値を求め、その平均値を代表の1点とすることにより行われる。
上記により、前記表面形状を測定する前記多重解像度解析を行うことができる。
はじめに、電子写真感光体の表面形状を東京精密社製Surfcom 1400Dで測定した。
図10aはSurfcom 1400Dで測定して得た元のデータを示すグラフであり、粗さ曲線、又は断面曲線と呼ぶ場合がある。
従来の表面粗さ測定では、図10aのデータのみから算術平均粗さRa、最大高さRmax、Rz等を求めていた。
ここで、図10bにおいて、グラフ101は一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分であり、本発明ではこの帯域をHHHと呼ぶ。
グラフ102は、一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より1つ低い周波数成分であり、本発明ではこの帯域をHHLと呼ぶ。
グラフ103は、一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より2つ低い周波数成分であり、本発明ではこの帯域をHMHと呼ぶ。
グラフ104は、一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より3つ低い周波数成分であり、本発明ではこの帯域をHMLと呼ぶ。
グラフ105は、一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より4つ低い周波数成分であり、本発明ではこの帯域をHLHと呼ぶ。
グラフ106は、一回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分であり、本発明ではこの帯域をHLLと呼ぶ。
図11において、横軸は凹凸の形状が正弦波とした場合の、長さ1mm当たりに出現する凹凸数である。また、縦軸は、各帯域に分離された場合の割合を示すものである。
したがって、表面粗さの周波数によって、図10bの6本のグラフでどこに現われるかが決まってくる。言い換えると、表面粗さにおいて、細かなザラツキは図10bにおいて上の方のグラフに出現し、大きな表面うねりは図10bにおいて下の方のグラフに出現する。
このようにして計算した算術平均粗さRa、最大高さRmax、十点平均粗さRzを、図10bのそれぞれのグラフに、数値で例示している。
ここで、図10cにおいて、グラフ107は、二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分であり、本発明ではこの帯域をLHHと呼ぶ。
グラフ108は、二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より1つ低い周波数成分であり、本発明ではこの帯域をLHLと呼ぶ。
グラフ109は、二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より2つ低い周波数成分であり、本発明ではこの帯域をLMHと呼ぶ。
グラフ110は、二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より3つ低い周波数成分であり、本発明ではこの帯域をLMLと呼ぶ。
グラフ111は、二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より4つ低い周波数成分であり、本発明ではこの帯域をLLHと呼ぶ。
グラフ112は、二回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分であり、本発明ではこの帯域をLLLと呼ぶ。
したがって、表面粗さの周波数によって、図10cの6本のグラフでどこに現われるか決まってくる。言い換えると、表面粗さにおいて、細かなザラツキは図10cにおいて上の方のグラフに出現し、大きな表面うねりは図10cにおいて下の方のグラフに出現する。
ここで、屈曲点とは、前記表面粗さスペクトルにおいて、曲率が急変する点を意味する。曲率が急変する点とは、前記2次元のグラフ(図33、図34、図36、図40〜図49の表面粗さスペクトル図)の横軸、縦軸のスケールでの表面粗さスペクトルにおいて、凸角の頂点がない全くない状態(直線)を0°とした場合に、凸角があり、凸角の頂点が前記0°に対して20°以上の角度を有する点をいう。
例えば、前記表面層に前記フィラーを含有させる方法、前記表面層にガラス転移温度の異なる2種以上の樹脂を含有させる方法、前記表面層に有機微粒子を含有させる方法、前記表面層に発泡剤を含有させる方法、前記表面層にシリコーンオイルを含有させる方法などが挙げられる。
また、前記表面層を形成するための前記表面層用塗料としてゾル−ゲル系塗料を用い、その配合を調整する方法、前記表面層を形成するための前記表面層用塗料に多量の水を配合したり、沸点の異なる溶剤を配合したりする方法が挙げられる。ゾル−ゲル系塗料を用い、その配合を調整する方法としては、例えば、オルガノシリカゾル等のゾル−ゲル型の塗料にアクリル系のUV硬化成分を配合する方法が挙げられる。この方法により得られた塗料を塗布した後、露光により塗布した塗料を硬化させると、海島構造や周期的なうねりが形成できる。即ち、ゾル−ゲル硬化物が島又は縞状に偏在することで、特徴的な表面凹凸が形成できる。
また、架橋性を有する材料を含有した表面層用塗料をコーティングした直後の架橋前の表面層に対して、有機溶剤や水を散布する方法が挙げられる。
また、前記表面層をサンドブラスト処理する方法、ラッピングフィルム等の研磨紙で表面研磨する方法が挙げられる。
さらに、前記電荷輸送層などを溶剤で溶解させることで粗面化し、その上に前記表面層を形成する方法が挙げられる。
前記潤滑剤供給手段は、前記電子写真感光体へ潤滑剤を供給する手段である。
前記潤滑剤供給手段は、液滴化部材を少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
前記液滴化部材は、前記潤滑剤を液滴化する部材である。
前記液滴化部材は、薄膜と、振動発生部とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部を有する。
前記薄膜の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレス、ニッケル等の金属、ポリイミド樹脂フィルム等の樹脂、シリコンなどが挙げられる。
前記薄膜の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、均一な粒子径を有する潤滑剤の微小液滴を吐出できる点から、5μm以上500μm以下が好ましく、10μm以上50μm以下がより好ましく、15μm以上30μm以下が特に好ましい。
前記貫通孔の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、略円形、楕円形、矩形などが挙げられる。
前記貫通孔の開口径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、均一な粒子径を有する潤滑剤の微小液滴を吐出できる点から、1μm以上35μm以下が好ましく、2μm以上10μm以下がより好ましく、3μm以上8μm以下が特に好ましい。
なお、前記開口径は、貫通孔が略円形の場合は、直径を意味し、楕円形の場合には、短径を意味する。
前記振動発生部は、前記薄膜を振動させる部である。
前記振動発生部の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、圧電体が挙げられる。
前記圧電体としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電セラミックス、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の圧電高分子、単結晶の水晶、LiNbO3、LiTaO3、KNbO3などが挙げられる。
前記圧電体としては、バイモルフ型のたわみ振動が励起される圧電体が好ましい。
前記潤滑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オレイン酸鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸銅、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸鉄、ステアリン酸銅、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸銅、リノレン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロクロルエチレン、ジクロロジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−オキサフルオロプロピレン共重合体等のフッ素系樹脂、パラフィンなどが挙げられる。これらの中でも、前記電子写真感光体の表面の摩擦係数を低減する効果が大きい点から、ステアリン酸金属塩、パラフィンが好ましく、ステアリン酸亜鉛、パラフィンがより好ましい。
前記潤滑剤の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50℃以上100℃以下であることが、潤滑剤の循環効率が高くなる点、及び前記貫通孔からの吐出が安定する点から好ましい。また、比較的高温の潤滑剤を前記電子写真感光体の表面へ供給するため、高湿環境下で発生しやすい画像ボケが防止できる点からも好ましい。
ここで、前記温度とは、前記貫通孔を出る際の前記潤滑剤の温度を意味する。
前記その他の部としては、例えば、潤滑剤を前記薄膜へ供給する流路部などが挙げられる。
前記その他の部材としては、例えば、潤滑剤を収容する潤滑剤収容部材、潤滑剤を前記潤滑剤収容部材から前記液滴化部材へ供給するポンプ部材、潤滑剤を加熱する加熱部材などが挙げられる。
例えば、図16に示すように、制御性の観点からは1個〜100個(図16では4個)の液滴化部材202を、電子写真感光体の近傍に並べて配置し、配管208により前記液滴化部材202を潤滑剤収容部材(図示せず)に通じさせて潤滑剤が供給されるようにしてもよい。図16の態様とすることで、一度により多くの液滴を放出させることが可能になったり、個々の液滴化部材202に異なる潤滑剤を供給して、環境の変化に応じて種々の潤滑剤を使い分けることが可能になる。
前記液滴化部材は図18に示すように、複数の貫通孔215を有する薄膜211の変形可能領域216A内の周囲に円環状の振動発生部217が配置されていることによって、例えば図19に示す構成のように振動発生部217が薄膜216の周囲を保持している構成に比べて、相対的に薄膜216の変位量が大きくなり、この大きな変位量が得られる比較的大面積(φ1mm以上)の領域に複数の貫通孔215を配置することができ、これら複数の貫通孔215より一度に多くの液滴を安定的に形成して放出することができるようになる。
Pa(r,t)=Zr・Vm(r,t) ・・・(1)
この際、圧力が10kPa以上であると、液滴化が効率よく行われる。
前記その他の手段としては、例えば、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、定着手段、除電手段、クリーニング手段などが挙げられる。
前記帯電手段としては、前記電子写真感光体の表面に電圧を印加して一様に帯電させることができるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子写真感光体と非接触で帯電させる非接触方式の帯電手段が用いられる。
前記非接触の帯電手段としては、例えば、コロナ放電を利用した非接触帯電器及び針電極デバイス、固体放電素子、電子写真感光体に対して微小な間隙をもって配設された導電性又は半導電性の帯電ローラなどが挙げられる。これらの中でも、コロナ放電が特に好ましい。
前記コロトロン帯電器は、放電ワイヤの周囲に半空間を占めるケーシング電極とそのほぼ中心に置かれた放電ワイヤとから構成される。
前記スコロトロン帯電器は、前記コロトロン帯電器にグリッド電極を追加したものであり、グリッド電極は電子写真感光体表面から1.0mm〜2.0mm離れた位置に設けられている。
前記露光手段としては、前記電子写真感光体の表面を像様に露光し、静電潜像を形成することができるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記露光における光学系は、アナログ光学系とデジタル光学系とに大別される。前記アナログ光学系は、原稿を光学系により直接電子写真感光体上に投影する光学系であり、前記デジタル光学系は、画像情報が電気信号として与えられ、これを光信号に変換して電子写真感光体を露光し作像する光学系である。
前記露光手段としては、前記帯電手段により帯電された前記電子写真感光体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、LED光学系、などの各種露光器が挙げられる。
なお、前記電子写真感光体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記現像手段は、前記静電潜像を、トナー乃至現像剤を用いて現像して可視像を形成する手段である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することにより行うことができる。
前記現像手段は、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
前記転写手段としては、前記可視像を記録媒体に転写する手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を記録媒体上に二次転写する手段が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有することが好ましい。
なお、前記記録媒体としては、代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、OHP用のPETベース等も用いることができる。
前記定着手段は、記録媒体に転写された転写像を定着部材により定着させる手段であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行う手段であってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行う手段であってもよい。
前記定着部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧部材が好ましい。前記加熱加圧部材としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、などが挙げられる。
前記加熱加圧部材における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記除電手段としては、前記電子写真感光体に対し除電バイアスを印加して除電を行うことができるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング手段は、前記電子写真感光体上に残留する前記トナーを除去することができるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナなどが挙げられる。
本発明のプロセスカートリッジは、電子写真感光体と、潤滑剤供給手段とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の手段を有する。
前記電子写真感光体としては、前記画像形成装置の説明において記載した前記電子写真感光体と同様の電子写真感光体が挙げられる。
前記潤滑剤供給手段としては、前記画像形成装置の説明において記載した前記潤滑剤供給手段と同様の潤滑剤供給手段が挙げられる。
前記プロセスカートリッジは、各種電子写真方式の画像形成装置に着脱可能に備えさせることができることが好ましい。
図32に示すプロセスカートリッジによる画像形成プロセスについて示すと、前記電子写真感光体11は、回転しながら、前記帯電手段12による帯電、前記露光手段13による露光により、その表面に露光像に対応する静電潜像が形成される。この静電潜像は、前記現像手段14でトナー現像され、該トナー現像は前記転写手段16により、記録媒体18に転写され、プリントアウトされる。次いで、像転写後の前記電子写真感光体11表面は、前記クリーニング手段17によりクリーニングされ、更に除電手段(不図示)により除電されて、再び、以上の操作を繰り返す。
<画像形成装置の作製>
−電子写真感光体の作製−
肉厚1mm、長さ352mm、外径Φ40mmのアルミニウムドラムに、下記組成の下引き層用塗料、電荷発生層用塗料、電荷輸送層用塗料を順次、塗布乾燥することにより、厚み3.5μmの下引き層、厚み0.2μmの電荷発生層、厚み22μmの電荷輸送層を形成した。その上に表面層用塗料をスプレーで塗工した。スプレー塗工はスプレーガンにオリンポス社製PC−WIDE308を使用し、2.5kgf/cm2の霧化圧力でスプレーガンのノズル先端と感光体間の距離が50mmとなる位置で行った。吐出量は約5ccだった。
結果、厚み6μmの表面層が形成された電子写真感光体を得た。
・アルキッド樹脂溶液 12質量部
(ベッコライト M6401−50、大日本インキ化学工業社製)
・メラミン樹脂溶液 8.0質量部
(スーパーベッカミン G−821−60、大日本インキ化学工業社製)
・酸化チタン(CR−EL、石原産業社製) 40質量部
・メチルエチルケトン 200質量部
・下記構造のビスアゾ顔料(株式会社リコー製) 5.0質量部
・シクロヘキサノン 200質量部
・メチルエチルケトン 80質量部
・Z型ポリカーボネート(パンライトTS−2050、帝人化成社製) 10質量部
・下記構造の電荷輸送物質 7.0質量部
・1%シリコーンオイル(KF50−100CS、信越化学工業社製)テトラヒドロフラン溶液 1質量部
・Z型ポリカーボネート(パンライトTS−2050、帝人化成社製) 10質量部
・下記構造の電荷輸送物質 7質量部
(スミコランダム AA−03、住友化学社製)
・分散剤(ビックケミー社、BYK−P104) 0.014質量部
・テトラヒドロフラン 280質量部
・シクロヘキサノン 80質量部
図15に示すような薄膜と振動発生部とを有する液滴化部材を備える潤滑剤供給手段を作製した。使用した薄膜は、外径8.0mmで厚み20μmのニッケル板で、円形状の直径5μmの貫通孔を、電鋳法による加工で作製した。貫通孔は各貫通孔間の距離が100μmとなるような千鳥格子状で、薄膜の中心の約5mmΦの範囲にのみ設けた。振動発生部にはチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を用い、前記薄膜の外周に円環状に配置した。これに振動数98kHz、ピーク間電圧が20.0Vのサイン波の電圧を印加することで電子写真感光体表面に向けて潤滑剤を吐出する潤滑剤供給手段を作製した。
潤滑剤には、融点が70℃のノルマルパラフィン(関東化学社)を用い、潤滑剤の温度を75℃にして吐出するようにした。1つの潤滑剤供給手段からは、電子写真感光体の走行距離1kmに対して150mgの吐出量となるように調製した。
前記潤滑剤供給手段は、IPSiO SP C811専用の感光体カートリッジ内に本来設置されている潤滑剤塗布手段としての塗布ブラシと潤滑剤バーを取り除き、その空いたスペースに70mmの等間隔で5個取り付けた。
前記潤滑剤供給手段の薄膜と前記電子写真感光体の表面との最短距離は5mmにした。
(1)電子写真感光体表面形状の測定
電子写真感光体の表面形状の測定は、表面粗さ・輪郭形状測定機(東京精密社製、Surfcom 1400D)を用い、ピックアップ:E−DT−S02Aを取り付け、測定長さ;12mm、総サンプリング点数;30,720、測定速度;0.06mm/sの条件で行った。
測定により取得した電子写真感光体の表面形状の一次元データ配列をウェーブレット変換して、HHHからHLLに至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−1)を行った。更にここで得たHLLの一次元データ配列に対してデータ配列数が1/40に減少するように間引きした一次元データ配列を作り、該間引きした一次元データ配列に対して更にウェーブレット変換を行って、LHHからLLLに至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−2)を行った。そして、得られた合計12個の各周波数成分について算術平均粗さを計算した。
前記表面形状の測定を一つの電子写真感光体につき4箇所行い、それぞれの箇所に対して前記各周波数成分についての算術平均粗さの計算を行った。
なお、ウェーブレット変換にはMatlabのWavelet Toolboxをそのまま利用した。上述の通り、本発明では2度に分けてウェーブレット変換を行った。
4箇所の各周波数成分の算術平均粗さの平均値を、測定結果の各周波数成分の算術平均粗さ(WRa)とした。測定結果を表2に示す。また、表面粗さスペクトルを図33に示す。
10万枚のプリント試験を行った後、画素密度が600dpi×600dpiで8×8のマトリクス中に4ドット×4ドットを描いたハーフトーンパターンと白紙パターンを交互に連続5枚ずつ印刷し、白紙パターンの地肌汚れを目視により、以下の基準で評価した。結果を表2に示す。
5; 極めて優れている
4; 優れている
3; 問題なし
2; 僅かにくすんだ感触を受けるが実際の使用では問題ない
1; くすんだ感触を受ける
0; 明らかに地肌汚れが認識される
画像濃度が6%の電子写真感光体の副走査方向に平行なラインパターンを連続5枚ずつ印刷する条件で通算10万枚、コピー用紙(My Paper A4、NBSリコー社製)にプリントアウトした。トナーと現像剤はIPSiO SP C811純正品を使用した。トナーは重合トナーである。
電子写真感光体ユニットに設けられる帯電ローラーの印加電圧はAC成分としてピーク間電圧1.5kV、周波数0.9kHzを選択した。また、DC成分は試験開始時の電子写真感光体の帯電電位が−700Vとなるようなバイアスを設定し、試験終了に至るまでこの帯電条件で試験を行った。また、現像バイアスは−500Vとした。なお、前記画像形成装置に、除電手段は設けていない。また、クリーニング手段は試験開始前に未使用品に変えた。試験終了後、カラーテストチャートをPPC用紙TYPE−6200A3に複写印刷した。試験環境は25℃/55%RHであった。
試験終了後に回収したクリーニングブレードの先端部分をコンフォーカル顕微鏡(レーザーテック社製、OPTELICS H−1200)で観察した。ゴム板でつくられるクリーニングブレードの先端は電子写真感光体との摺擦で電子写真感光体の移動方向に引き込まれる。このため、クリーニングブレードは先端から引き込まれて電子写真感光体と接触する部分が摩耗するため、回収したクリーニングブレードの摩耗は先端から離れた部分がえぐれた様に摩耗する。先端からえぐれた長さをえぐれ開始点として摩耗具合を評価した。ここで、先端からえぐれた長さとは、先端から、えぐれの外縁の先端側までの距離を指す。コンフォーカル顕微鏡で得られるブレードカット面の先端部位の観察画像に対し、上下を等間隔に分ける四ラインに対して高さ方向のデジタルデータによる断面曲線を取得し、これらのデータを用いて、上記のえぐれた長さを個々に算出し、その平均値を先端からえぐれた長さ(えぐれ開始点)の評価値とした。
結果を表2に示す。なお、評価はえぐれ開始点が短いほうが、クリーニングブレードの摩耗が少なく、優れていることを示す。
ここで、図50、及び図51に、クリーニングブレード先端の拡大写真を示す。図50は、「えぐれ」が観察されたクリーニングブレード先端の拡大写真であり、図51が、「えぐれ」がほとんどないクリーニングブレード先端の拡大写真である。
実施例1において、薄膜に形成された貫通孔を直径2μmの円形状の貫通孔に代えた以外は、実施例1と同様にして画像形成装置を得た。得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例1において、薄膜に形成された貫通孔を直径10μmの円形状の貫通孔に代えた以外は、実施例1と同様にして画像形成装置を得た。得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例1において、薄膜に形成された貫通孔を直径1μmの円形状の貫通孔に代えた以外は、実施例1と同様にして画像形成装置を得た。得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例1において、薄膜に形成された貫通孔を直径12μmの円形状の貫通孔に代えた以外は、実施例1と同様にして画像形成装置を得た。得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例1において、潤滑剤供給手段の薄膜の表面と電子写真感光体の表面との最短距離を1mmに代えた以外は、実施例1と同様にして画像形成装置を得た。得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例1において、潤滑剤供給手段の薄膜の表面と電子写真感光体の表面との最短距離を10mmに代えた以外は、実施例1と同様にして画像形成装置を得た。得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例1において、潤滑剤供給手段の薄膜の表面と電子写真感光体の表面との最短距離を0.5mmに代えた以外は、実施例1と同様にして画像形成装置を得た。得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例1において、潤滑剤供給手段の薄膜の表面と電子写真感光体の表面との最短距離を11mmに代えた以外は、実施例1と同様にして画像形成装置を得た。得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例1において、潤滑剤の温度を50℃に代え、かつ潤滑剤を融点が46℃のノルマルパラフィン(関東化学社)に代えた以外は、実施例1と同様にして画像形成装置を得た。得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例1において、潤滑剤の温度を100℃に代えた以外は、実施例1と同様にして画像形成装置を得た。得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例1において、潤滑剤の温度を45℃に代え、かつ潤滑剤を融点が44℃のノルマルパラフィン(関東化学社)に代えた以外は、実施例1と同様にして画像形成装置を得た。得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例1において、潤滑剤の温度を110℃に代えた以外は、実施例1と同様にして画像形成装置を得た。得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例1において、電子写真感光体を下記の電子写真感光体に代えた以外は、実施例1と同様にして画像形成装置を得た。得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
−電子写真感光体の作製−
肉厚1mm、長さ352mm、外径Φ40mmのアルミニウムドラムに、下記組成の下引き層用塗料、電荷発生層用塗料、電荷輸送層用塗料を順次、塗布乾燥することにより、厚み3.5μmの下引き層、厚み0.2μmの電荷発生層、厚み22μmの電荷輸送層を形成した。
次に、ドラムを回転速度;160rpmで回転させながら、吹きつけ速度;11mm/s、吹きつけ圧力;2.0kgf/cm2、吹きつけ回数;1回の条件でテトラヒドロフランを加熱乾燥後の上記の表面が電荷輸送層の電子写真感光体へ吹き付け、更に、135℃にて20分間の加熱乾燥を行った。テトラヒドロフランの吹きつけ量は330mg/sとした。
その上に下記組成の架橋樹脂表面層用塗料をスプレーで塗工した。15分間放置し、指触乾燥させた後、電子写真感光体ドラムから120mm距離を置いたところにメタルハライドランプを設け、電子写真感光体ドラムを回転させながらUV硬化を施した。この位置でのメタルハライドランプの照度は550mW/cm2(紫外線積算光量計UIT−150、ウシオ社製による測定値)であった。また、ドラムの回転速度は25rpmとした。UV硬化を行う際、アルミニウムドラム内に30℃の水を循環させて連続4分間、UV硬化した。その後、130℃にて30分間加熱乾燥した。結果、厚み6μmの架橋樹脂表面層を設けた電子写真感光体を得た。表面粗さスペクトルを図34に示す。
・アルキッド樹脂溶液 12質量部
(ベッコライト M6401−50、大日本インキ化学工業社製)
・メラミン樹脂溶液 8.0質量部
(スーパーベッカミン G−821−60、大日本インキ化学工業社製)
・酸化チタン(CR−EL、石原産業社製) 40質量部
・メチルエチルケトン 200質量部
・下記構造のビスアゾ顔料(株式会社リコー製) 5.0質量部
・シクロヘキサノン 200質量部
・メチルエチルケトン 80質量部
・Z型ポリカーボネート(パンライトTS−2050、帝人化成社製) 10質量部
・下記構造の低分子電荷輸送物質 7.0質量部
・1%シリコーンオイル(KF50−100CS、信越化学工業社製)テトラヒドロフラン溶液 1質量部
・下記構造の架橋型電荷輸送物質 43質量部
(KAYARAD TMPTA、日本化薬社製)
・カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 21質量部
(KAYARAD DPCA−120、日本化薬社製)
・アクリル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサンとプロポキシ変性−2−ネオ
ペンチルグリコールジアクリレート混合物 0.2質量部
(BYK−UV3570、ビックケミー社製)
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 4質量部
(イルガキュア184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
・テトラヒドロフラン 567質量部
実施例1において、表面層用塗料を下記の架橋樹脂表面層用塗料に代え、かつ該架橋樹脂表面層用塗料の塗工方法を下記の塗工方法に代えた以外は、実施例1と同様にして画像形成装置を得た。得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
−塗工方法−
スプレーノズルの配座を図35のタイプにした。電荷輸送層上に下記の架橋樹脂表面層用塗料をスプレー塗工後、15分間放置し、指触乾燥した後、電子写真感光体ドラムから120mm距離を置いたところにメタルハライドランプを設け、電子写真感光体ドラムを回転させながらUV硬化を施した。この位置におけるメタルハライドランプの照度は550mW/cm2(紫外線積算光量計UIT−150、ウシオ社製による測定値)であった。また、電子写真感光体ドラムの回転速度は25rpmとした。UV硬化を行う際、電子写真感光体ドラム内に30℃の水を循環させて連続4分間、UV硬化した。その後、130℃にて30分間加熱乾燥した。結果、厚み6μmの架橋樹脂表面層を設けた電子写真感光体を得た。表面粗さスペクトルを図36に示す。
・下記構造の架橋型電荷輸送物質 43質量部
(KAYARAD TMPTA、日本化薬社製)
・カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 21質量部
(KAYARAD DPCA−120、日本化薬社製)
・アクリル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサンとプロポキシ変性−2−ネオペンチルグリコールジアクリレート混合物 0.2質量部
(BYK−UV3570、ビックケミー社製)
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 4質量部
(イルガキュア184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
・シリカ微粒子 38質量部
(SO−E1、アドマテックス社製)
・テトラヒドロフラン 721質量部
実施例15において、架橋樹脂表面層用塗料を下記の架橋樹脂表面層用塗料に代え、かつ該架橋樹脂表面層用塗料の塗工方法を下記の方法に代えた以外は、実施例15と同様にして画像形成装置を得た。得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
−塗工方法−
スプレー塗工は電子写真感光体ドラム長手方向に対して定速条件で平行移動させながら行った。スプレーノズルの配座を図37のタイプにした。スプレーガンのヘッドは、図38に示すものを用いた。また、このヘッドの先端部分を正面から観察した概略図を図39に示す。この先端部分には圧縮エアーの通気孔と塗料が吐出する孔がある。この通気口の位置を変えると吹き出される塗料のブラシ状の向きが変わる。この塗工においては、このブラシ状の向きを変えることで特異なパターン形成を施し、電子写真感光体を得た。表面粗さスペクトルを図40に示す。
・下記構造の架橋型電荷輸送物質 43質量部
(KAYARAD TMPTA、日本化薬社製)
・カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 21質量部
(KAYARAD DPCA−120、日本化薬社製)
・アクリル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサンとプロポキシ変性−2−ネオペンチルグリコールジアクリレート混合物 0.2質量部
(BYK−UV3570、ビックケミー社製)
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 4質量部
(イルガキュア184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
・アルミナ微粒子(α−アルミナ) 38質量部
(スミコランダムAA−03、住友化学社製)
・テトラヒドロフラン 721質量部
実施例1において、表面層用塗料を下記の架橋樹脂表面層用塗料に代えた以外は、実施例1と同様にして画像形成装置を得た。得られた電子写真感光体について、表面粗さスペクトルを測定した。測定結果を図41に示す。得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
なお、下記の架橋樹脂表面用塗料の塗工は、図35に示すタイプの配座のスプレーでスプレー塗工した後、130℃で30分間加熱乾燥することにより行った。
・下記構造の低分子電荷輸送物質 27質量部
(スミコランダムAA−03、住友化学社製)
・酸化スズ 7質量部
(NanoTek SnO2、シーアイ化成社製)
・分散剤 2質量部
(DisperBYK−2000、ビックケミー社製;固形分40質量%、アミン価;4mgKOH/g)
・硬化性モノマー(メラミン) 105質量部
(スーパーベッカミン G−821−60、大日本インキ化学工業社製;固形分60質量%)
・テトラヒドロフラン 90質量部
・1−メトキシ−2プロパノール 766質量部
実施例1において、表面層用塗料を下記の架橋樹脂表面層用塗料に代えた以外は、実施例1と同様にして画像形成装置を得た。得られた電子写真感光体について、表面粗さスペクトルを測定した。測定結果を図42に示す。また、得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
・下記構造の架橋型電荷輸送物質 43質量部
(KAYARAD TMPTA、日本化薬社製)
・カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 21質量部
(KAYARAD DPCA−120、日本化薬社製)
・アクリル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサンとプロポキシ変性−2−ネオペンチルグリコールジアクリレート混合物 0.2質量部
(BYK−UV3570、ビックケミー社製)
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 4質量部
(イルガキュア184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
・メタクリロイル変性シリコーンオイル(官能基当量;4,600g/mol)
(X−22−174DX、信越化学工業社製) 3質量部
・テトラヒドロフラン 522質量部
実施例18において、架橋樹脂表面層用塗料に含まれるメタクリロイル変性シリコーンオイル(X−22−174DX)の含有量を3質量部から5質量部に代えた以外は、実施例18と同様にして画像形成装置を得た。得られた電子写真感光体の表面粗さスペクトルを図43に示す。また、得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例18において、架橋樹脂表面層用塗料に含まれるメタクリロイル変性シリコーンオイル(X−22−174DX)の含有量を3質量部から2.5質量部に代え、更に別のメタクリロイル変性シリコーンオイル(官能基当量;2,370g/mol、X−22−164C、信越化学工業社製)を2.5質量部追加した以外は、実施例18と同様にして画像形成装置を得た。得られた電子写真感光体の表面粗さスペクトルを図44に示す。また、得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例15において、架橋樹脂表面層用塗料に含まれるシリカ微粒子38質量部を、高架橋粒子(SX8743(B)−03;粒径0.03μm、有機フィラー、JSR社製)を5質量部(固形分のみの質量)に代え、テトラヒドロフランの配合量を721質量部から494質量部に代えた以外は、実施例15と同様にして画像形成装置を得た。得られた電子写真感光体の表面粗さスペクトルを図45に示す。また、得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例15において、架橋樹脂表面層用塗料を下記の架橋樹脂表面層用塗料に代えた以外は、実施例15と同様にして画像形成装置を得た。得られた電子写真感光体の表面粗さスペクトルを図46に示す。また、得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
・下記構造の架橋型電荷輸送物質 43質量部
(KAYARAD TMPTA、日本化薬社製)
・カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 21質量部
(KAYARAD DPCA−120、日本化薬社製)
・アクリル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサンとプロポキシ変性−2−ネオペンチルグリコールジアクリレート混合物 0.2質量部
(BYK−UV3570、ビックケミー社製)
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 4質量部
(イルガキュア184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
・アルミナ
(スミコランダムAA−1.5、住友化学社製) 9質量部
・分散剤(ビックケミー社、BYK−P104) 1.8質量部
・テトラヒドロフラン 522質量部
実施例15において、架橋樹脂表面層用塗料を下記の架橋樹脂表面層用塗料に代えた以外は、実施例15と同様にして画像形成装置を得た。得られた電子写真感光体の表面粗さスペクトルを図47に示す。また、得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
・下記構造の架橋型電荷輸送物質 43質量部
(KAYARAD TMPTA、日本化薬社製)
・カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 21質量部
(KAYARAD DPCA−120、日本化薬社製)
・アクリル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサンとプロポキシ変性−2−ネオペンチルグリコールジアクリレート混合物 0.2質量部
(BYK−UV3570、ビックケミー社製)
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 4質量部
(イルガキュア184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
・メタクリロイル変性シリコーンオイル(官能基当量;4,600g/mol)
(X−22−174DX、信越化学工業社製) 3質量部
・アルミナ
(スミコランダムAA−05、住友化学工業社製) 18質量部
・分散剤(ビックケミー社、BYK−P104) 1.8質量部
・テトラヒドロフラン 653質量部
実施例1において、表面層用塗料を下記の架橋樹脂表面層用塗料に代え、かつ架橋樹脂表面層用塗料の塗工方法を下記の塗工方法に代えた以外は、実施例1と同様にして画像形成装置を得た。
−塗工方法−
電荷輸送層上に架橋樹脂表面層用塗料をスプレー塗工した。スプレーノズルの配座は図35のタイプにした。スプレー塗工後、15分間放置し、指触乾燥した後、電子写真感光体ドラムから120mm距離を置いたところにメタルハライドランプを設け、電子写真感光体ドラムを回転させながらUV硬化を施した。この位置におけるメタルハライドランプの照度は550mW/cm2(紫外線積算光量計UIT−150、ウシオ社製による測定値)であった。また、電子写真感光体ドラムの回転速度は25rpmとした。UV硬化を行う際、電子写真感光体ドラム内に30℃の水を循環させて連続4分間、UV硬化した。その後、130℃にて30分間加熱乾燥した。結果、厚み6μmの架橋樹脂表面層を設けた電子写真感光体を得た。表面粗さスペクトルを図48に示す。
・下記構造の架橋型電荷輸送物質 43質量部
(KAYARAD TMPTA、日本化薬社製)
・カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 21質量部
(KAYARAD DPCA−120、日本化薬社製)
・アクリル基含有ポリエステル変性ポリジメチルシロキサンとプロポキシ変性−2−ネオペンチルグリコールジアクリレート混合物 0.2質量部
(BYK−UV3570、ビックケミー社製)
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 4質量部
(イルガキュア184、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)
・テトラヒドロフラン 567質量部
実施例24において、架橋樹脂表面層用塗料が含有するテトラヒドフラン567質量部を454質量部に変更し、イオン交換水113質量部を加えた以外は実施例24と同様にして画像形成装置を得た。得られた電子写真感光体の表面粗さスペクトルを図49に示す。また、得られた画像形成装置について、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例24において、潤滑剤供給手段の代わりにファーブラシを介してノルマルパラフィンを電子写真感光体表面に塗布した以外は、実施例24と同様にして画像形成装置を得た。また、得られた画像形成装置について、実施例24と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例25において、潤滑剤供給手段の代わりにファーブラシを介してノルマルパラフィンを電子写真感光体表面に塗布した以外は、実施例25と同様にして画像形成装置を得た。また、得られた画像形成装置について、実施例25と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
潤滑剤が十分に塗布された場合、プリント時のモーター電流値は0.9A以下を示し、これを越える場合は潤滑剤の供給が不十分である。
実施例1から25では、モーター電流値はいずれも0.9A以下であった。すなわち、潤滑剤供給手段により必要量の潤滑剤を供給できていた。
比較例1ではモーター電流値は1.1Aを示し、比較例2ではモーター電流値は1.2Aを示していた。すなわち、潤滑剤供給手段により必要量の潤滑剤が供給できていなかった。
12 帯電手段
13 露光手段
14 現像手段
15 トナー
16 転写手段
17 クリーニング手段
18 印刷メディア(印刷用紙、OHP用スライド)
19 定着手段
1A 除電手段
1B クリーニング前露光手段
1C 駆動手段
1D 第1の転写手段
1E 第2の転写手段
1F 中間転写体
1G 搬送転写ベルト
20 潤滑剤供給手段
21 導電性支持体
31 感光体表面
39 塗布ブレード
3A 固体潤滑剤
3B 塗布ブラシ
3D 塗布ブレードエッジ部分
41 電子写真感光体
42 プローブ付き治具
43 プローブの移動手段
44 表面粗さ計
45 コンピューター
101 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分(HHH)のグラフ
102 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より1つ低い周波数成分(HHL)のグラフ
103 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より2つ低い周波数成分(HMH)のグラフ
104 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より3つ低い周波数成分(HML)グラフ
105 一回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より4つ低い周波数成分(HLH)のグラフ
106 一回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分(HLL)のグラフ
107 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分(LHH)のグラフ
108 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より1つ低い周波数成分(LHL)のグラフ
109 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より2つ低い周波数成分(LMH)のグラフ
110 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より3つ低い周波数成分(LML)のグラフ
111 二回目の多重解像度解析結果の最高周波数成分より4つ低い周波数成分(LLH)のグラフ
112 二回目の多重解像度解析結果の最低周波数成分(LLL)のグラフ
121 一回目の多重解像度解析における最高周波数成分(HHH)の帯域
122 一回目の多重解像度解析における最高周波数成分より1つ低い周波数成分(HHL)の帯域
123 一回目の多重解像度解析における最高周波数成分より2つ低い周波数成分(HMH)の帯域
124 一回目の多重解像度解析における最高周波数成分より3つ低い周波数成分(HML)の帯域
125 一回目の多重解像度解析における最高周波数成分より4つ低い周波数成分(HLH)の帯域
126 一回目の多重解像度解析における最低周波数成分(HLL)の帯域
127 二回目の多重解像度解析における最高周波数成分(LHH)の帯域
128 二回目の多重解像度解析における最高周波数成分より1つ低い周波数成分(LHL)の帯域
129 二回目の多重解像度解析における最高周波数成分より2つ低い周波数成分(LMH)の帯域
130 二回目の多重解像度解析における最高周波数成分より3つ低い周波数成分(LML)の帯域
131 二回目の多重解像度解析における最高周波数成分より4つ低い周波数成分(LLH)の帯域
132 二回目の多重解像度解析における最低周波数成分(LLL)の帯域
201 電子写真感光体
202 液滴化部材
207 潤滑剤収容部材
208 配管
209 ポンプ部材
210 潤滑剤
211 薄膜
212 流路
213 流路部
215 貫通孔
216 薄膜
216A 変形可能領域
216B 周辺部
216C 凸形状部
216D 凸形状部
217 振動発生部
220 支持部
221 リード線
222 リード線
223 駆動回路
231 液滴
311 感光体
312 帯電器
313 露光ビーム手段
314 現像器
315 転写器
316 トナークリーナー
317 潤滑剤ボトル
318 ローラー
319 潤滑剤搬送ベルト
31A ブレード
31B 潤滑剤供給手段
Claims (12)
- 導電性支持体上に感光層と表面層とを有する電子写真感光体と、該電子写真感光体へ潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを有する画像形成装置であって、
前記潤滑剤供給手段が、前記潤滑剤を液滴化する液滴化部材を有し、
前記液滴化部材が、貫通孔が形成された薄膜と、該薄膜を振動させる振動発生部とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 電子写真感光体の表面形状が、表面粗さ・輪郭形状測定機により該電子写真感光体の表面の凹凸形状を測定して得た一次元データ配列を、ウェーブレット変換して最高周波数成分(HHH)から、次の高周波数成分(HHL)、3番目の高周波数成分(HMH)、4番目の高周波数成分(HML)、5番目の高周波数成分(HLH)及び最低周波数成分(HLL)に至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−1)を行い、更にここで得た最低周波数成分(HLL)の一次元データ配列に対してデータ配列数が1/10〜1/100に減少するように間引きした一次元データ配列を作り、該間引きした一次元データ配列に対して更にウェーブレット変換を行って、最高周波数成分(LHH)から、次の高周波数成分(LHL)、3番目の高周波数成分(LMH)、4番目の高周波数成分(LML)、5番目の高周波数成分(LLH)及び最低周波数成分(LLL)に至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−2)を行うことにより得られる合計12個の各周波数成分の算術平均粗さのうち、少なくともWRa(LHL)、WRa(LMH)、WRa(LML)及びWRa(LLH)が0.01μm以上0.1μm未満である請求項1に記載の画像形成装置。
ここで、前記算術平均粗さは、JIS−B0601:2001で定義される算術平均粗さ(略号;Ra)であり、WRa(LHL)、WRa(LMH)、WRa(LML)及びWRa(LLH)は、それぞれ以下の帯域におけるRaを表す。
WRa(LHL):凹凸の一周期の長さが53μm〜183μmの帯域におけるRa
WRa(LMH):凹凸の一周期の長さが106μm〜318μmの帯域におけるRa
WRa(LML):凹凸の一周期の長さが214μm〜551μmの帯域におけるRa
WRa(LLH):凹凸の一周期の長さが431μm〜954μmの帯域におけるRa - 貫通孔の開口径が、2μm以上10μm以下である請求項1から2のいずれかに記載の画像形成装置。
- 薄膜の表面と電子写真感光体の表面との最短距離が、1mm以上10mm以下である請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 潤滑剤の温度が、50℃以上100℃以下である請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 2次元のグラフの横軸に最高周波数成分(HHH)から最低周波数成分(LLL)まで(最低周波数成分(HLL)を除く)の11個の周波数成分を帯域の長さの順に並べ、前記2次元のグラフの縦軸に各周波数成分の算術平均粗さの対数をプロットし、該プロットを結んで得られる線が、LMH、LHL、及びLHHのいずれか一つの帯域に、屈曲点及び極大点のいずれかを持つ請求項2から5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 表面層が、架橋樹脂を含有する請求項1から6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 架橋樹脂が、トリメチロールプロパントリアクリレートに由来する構造単位を含有する請求項7に記載の画像形成装置。
- 架橋樹脂が、官能基当量450g/mol以上12,000g/mol以下のメタクリロイル変性シリコーンオイルに由来する構造単位を架橋樹脂の固形分に対して1質量%以上10質量%以下で含有する請求項7から8のいずれかに記載の画像形成装置。
- 表面層が、フィラーを含有する請求項1から9のいずれかに記載の画像形成装置。
- 導電性支持体上に感光層と表面層とを有する電子写真感光体と、該電子写真感光体へ潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを有するプロセスカートリッジであって、
前記潤滑剤供給手段が、前記潤滑剤を液滴化する液滴化部材を有し、
前記液滴化部材が、貫通孔が形成された薄膜と、該薄膜を振動させる振動発生部とを有することを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 電子写真感光体の表面形状が、表面粗さ・輪郭形状測定機により該電子写真感光体の表面の凹凸形状を測定して得た一次元データ配列を、ウェーブレット変換して最高周波数成分(HHH)から、次の高周波数成分(HHL)、3番目の高周波数成分(HMH)、4番目の高周波数成分(HML)、5番目の高周波数成分(HLH)及び最低周波数成分(HLL)に至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−1)を行い、更にここで得た最低周波数成分(HLL)の一次元データ配列に対してデータ配列数が1/10〜1/100に減少するように間引きした一次元データ配列を作り、該間引きした一次元データ配列に対して更にウェーブレット変換を行って、最高周波数成分(LHH)から、次の高周波数成分(LHL)、3番目の高周波数成分(LMH)、4番目の高周波数成分(LML)、5番目の高周波数成分(LLH)及び最低周波数成分(LLL)に至る6個の周波数成分に分離する多重解像度解析(MRA−2)を行うことにより得られる合計12個の各周波数成分の算術平均粗さのうち、少なくともWRa(LHL)、WRa(LMH)、WRa(LML)及びWRa(LLH)が0.01μm以上0.1μm未満である請求項11に記載のプロセスカートリッジ。
ここで、前記算術平均粗さは、JIS−B0601:2001で定義される算術平均粗さ(略号;Ra)であり、WRa(LHL)、WRa(LMH)、WRa(LML)及びWRa(LLH)は、それぞれ以下の帯域におけるRaを表す。
WRa(LHL):凹凸の一周期の長さが53μm〜183μmの帯域におけるRa
WRa(LMH):凹凸の一周期の長さが106μm〜318μmの帯域におけるRa
WRa(LML):凹凸の一周期の長さが214μm〜551μmの帯域におけるRa
WRa(LLH):凹凸の一周期の長さが431μm〜954μmの帯域におけるRa
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