JP2012062193A - 粉粒体材料の排出装置、及びこれを備えた粉粒体材料の輸送システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】排出装置10は、粉粒体材料を貯留する貯留部30の下端33に連設されるとともに、末端に排出口12aを有した材料排出路11,12と、この材料排出路の排出口を開閉する弁体15と、この弁体を前記排出口の周囲の弁座13面に対して略直交する方向に沿って移動させる弁体駆動部16とを備え、前記弁体は、閉位置では、当該弁体と前記弁座面との間に粉粒体材料を通過させない程度の所定の隙間Gを前記排出口の周方向に亘って形成するように保持される構造とされている。
【選択図】図3
Description
また、上記弁体は、閉位置では、当該弁体と前記弁座面との間に粉粒体材料を通過させない程度の所定の隙間を前記排出口の周方向に亘って形成するように保持される構造とされているので、粉粒体材料の噛み込みに起因する動作不良や損傷を効果的に防止することができる。つまり、弁体を閉位置とした状態で、排出口周囲の弁座に当接する構造とした場合には、開位置から閉位置とした際に、粉粒体材料の噛み込みが発生することが考えられる。このような噛み込みが開閉毎に発生すれば、弁体に繰り返し負荷が掛かり、弁体やこれに連結される弁体駆動部のロッド等が損傷することが考えられるが、上記隙間により、噛み込みによる弁体への負荷を低減させることができる。
さらに、上記隙間は、粉粒体材料を通過させない程度の隙間であるので、弁体を閉位置とすれば、意図しない粉粒体材料の排出がなされるようなことはなく、定量的な排出を行うことができる。
このような構成とすれば、例えば、第2排出路の傾斜に対応させて弁体を斜め上方に向けて移動させるようなものと比べて簡易な構造とできる。また、貯留部下端からの粉粒体材料を、第1排出路と第2排出路とによってスムーズに自重で流下させることが可能でありながらも、弁体に作用する粉粒体材料の自重(粉粒体圧)を低減させることができ、弁体の開閉動作がスムーズになされる。
上記構成とされた本発明に係る粉粒体材料の輸送システムによれば、上記本発明に係る粉粒体材料の排出装置を下端に設置した貯留部を備えているので、噛み込み等に起因する弁体への負荷を低減でき、スムーズな開閉動作が可能となる。従って、輸送先に向けて定量的な排出が可能となり、輸送先に向けて安定した輸送が可能となる。
このような構成とすれば、排出装置の上記隙間から乾燥ホッパー内の加熱ガスや乾燥ガスがリークするようにして材料輸送管路に導入され、材料輸送管路及び輸送先の捕集器等の一時貯留部が正圧となり、これらの内方空間への外気の導入を低減させることができる。従って、加熱乾燥後の粉粒体材料の吸湿や温度降下等を低減させることができる。
このような構成とすれば、弁体を間欠的に開放させることで、材料輸送管路内における粉粒体材料の混入比(混合比、管路内の空気流の質量流量に対する粉粒体材料の質量流量の比)が急激に上昇して材料輸送管路が粉粒体材料によって閉塞してしまうようなことを防止でき、より安定した空気輸送が可能となる。
図1〜図4は、本実施形態に係る粉粒体材料の排出装置、及びこれを備えた粉粒体材料の輸送システムの一例、並びにその動作例を説明するための説明図である。
なお、図1においては、ガス(加熱空気、輸送空気)や粉粒体材料を流通させる管路(ガス管路、粉粒体材料輸送管路など)を、実線にて模式的に示している。
ここに、上記粉粒体材料は、粉体・粒体状の材料を指すが、微小薄片状や短繊維片状、スライバー状の材料等を含む。
また、上記材料としては、樹脂ペレットや樹脂繊維片等の合成樹脂材料、或いは金属材料や半導体材料、木質材料、薬品材料、食品材料等どのようなものでもよい。
また、この粉粒体材料としては、材料元(乾燥ホッパー30の輸送元)としての配合装置等によって配合された複数種の配合済み粉粒体材料としてもよく、例えば、合成樹脂成形品を成形する場合には、バージン材や粉砕材、マスターバッチ、各種添加剤等が挙げられる。
気流混合ホッパー51は、その下部に、後記する排出装置10に接続された材料輸送管路2の一端に接続される材料受入管52を備え、上部に、輸送空気管路3の一端に接続される分離部53を備えている。材料受入管52は、材料輸送管路2の一端に接続される管路が二本に分岐されて、一方が当該気流混合ホッパー51の下端口に連設される一方、他方が貯留タンク55の上部に接続された接続管とされている。この接続管の下端投入口には、この下端投入口を開閉するダンパー54が設けられている。このダンパーとしてはどのようなものでもよいが、図例では、紐状(ワイヤー状)部材で揺動自在に吊持されたフラップ状のダンパー(フラップダンパー)54とした例を示している。このフラップダンパー54は、輸送空気管路3による吸引空気の作用(負圧作用)によって吸引されて、上記下端投入口を閉止し、上記吸引空気の停止に伴い、粉粒体材料の自重によって上記下端投入口を開放させる構造とされている。
分離部53は、フィルタやメッシュ状の多孔板等によって輸送空気と輸送された粉粒体材料とを分離し、分離した輸送空気を輸送空気管路3に排出する。
輸送空気管路3の他端は、輸送空気源としての輸送ブロワー3aの吸引側に接続されており、この輸送ブロワー3aの吸引側の上流側には、塵埃等を捕捉するフィルタ3bが設けられている。また、この輸送ブロワー3aの吐出側の輸送空気管路3は、排出装置10の下部に設けられた空気導入管28(図3参照)に接続されている。このように、本実施形態では、排出装置10、材料輸送管路2、成形機側捕集供給部50及び輸送空気管路3を介して輸送空気が略循環する構成としている。
上記構成とされた成形機側捕集供給部50においては、輸送ブロワー3aを駆動させることで、後記する排出装置10から排出された粉粒体材料が、材料輸送管路2、気流混合ホッパー51及び輸送空気管路3を介して略循環される輸送空気によって材料輸送管路2を経て、気流混合ホッパー51に向けて空気輸送される。気流混合ホッパー51では、吸引空気により粉粒体材料をホッパー内で流動させ、粉粒体材料と微粉等を含む輸送空気とを分離部53によって分離させながら粉粒体材料の混合がなされる。そして、輸送ブロワー3aを停止させれば、気流混合ホッパー51内において流動していた粉粒体材料は、自重落下し、その自重によってフラップダンパー54を開放させ、下部の貯留タンク55に投入される。この輸送ブロワー3aは、後記する所定の排出・輸送プログラムに従って、後記するCPU41によって駆動の制御がなされる。
なお、輸送先としての成形機側捕集供給部としては、上記した例に限られず、材料輸送管路2を介して輸送された粉粒体材料を捕集し、一時的に貯留するものであればどのようなものでもよい。
また、本実施形態に係る粉粒体材料の輸送システム1によって輸送される粉粒体材料の輸送先としては、合成樹脂成形品を成形する射出成形機上に設置された捕集ホッパーに限られず、他の材料用の射出成形機、または押出成形機や圧縮成形機等の他の成形機上に設置された捕集ホッパーを輸送先とする態様としてもよい。さらには、このような成形機の前段に設置される一時貯留部としてのチャージホッパーや、複数種の粉粒体材料を所定の配合比で配合する配合装置等の一時貯留部や計量ホッパー等を輸送先としてもよい。また、単一の輸送先に限られず、材料輸送管路を分岐させて、複数の輸送先に向けて輸送するものとしてもよい。
捕集部35には、末端が材料タンクや配合装置等の材料元(輸送元)に接続された材料輸送管路4と、捕集部35内の空気を吸引する空気吸引管5とが接続されている。この空気吸引管5の末端には、輸送空気源としての輸送ブロワー等が接続されている。なお、空気吸引管5と、上記した成形機側捕集供給部50に接続された輸送空気管路3とを、切り替え弁等を介して接続し、上記した輸送ブロワー3aを、乾燥ホッパー30に粉粒体材料を輸送する輸送ブロワーとして兼用するようにしてもよい。
なお、当該捕集部35及び上記した成形機側捕集供給部50のダンパーとしては、上記した例に限られず、スライドダンパー等としてもよく、または、このようなダンパーを設けない態様としてもよい。
また、ホッパー本体31の上部(図例では、側壁上部)には粉粒体材料層を通過したガスを排出する排気口が設けられており、この排気口には、排気管32が接続されている。
また、ホッパー本体31には、ホッパー本体31内に加熱したガスを供給する加熱ガス供給部37が付設されている。
また、本実施形態では、ホッパー本体31の排気管32と加熱ガス供給部37のガス受入口とを接続するガス循環経路6を備えた除湿ユニット7を設けた例を示している。
なお、図1において、ガス供給管39に設けられた符号39aに示す部材は、ホッパー本体31内に供給されるガスの温度を検出する温度センサーであって、この温度センサー39aの検出温度に基づいて、供給するガスの温度が所定の温度となるように、ヒーター38への通電の制御がなされる。この所定の温度は、粉粒体材料の種類等に応じて、適宜設定可能であり、例えば、合成樹脂材料を乾燥する場合には、60℃〜180℃程度としてもよい。
なお、このような除湿ユニット7としては、適宜、公知のものが採用可能であり、例えば、吸着体としてのハニカムロータを備えたものや、一つまたは多数の吸着塔を備えたもの等を採用するようにしてもよい。
さらには、このような除湿ユニット7を設けずに、外気を取り込み、ヒーターを通過させて加熱したガス(加熱空気)をホッパー本体31内に供給する送風手段としてのヒーターブロワーを備えた加熱ガス供給部としてもよい。この場合は、ホッパー本体の排気管の末端等に、排出空気に含まれる粉塵や塵埃等を捕捉する集塵フィルタや捕捉物を収容するダストボックス等を備えた集塵ユニットを設けるようにしてもよい。
また、乾燥処理がなされた粉粒体材料は、後記する排出装置10の開放動作によって下端排出口33から排出される。この排出に伴い、ホッパー本体31内における粉粒体材料の貯留レベルが所定レベルに低下すれば、上記輸送空気源を駆動させ、捕集部35において、空気輸送される粉粒体材料を捕集させ、捕集部35の下方に設けられたフラップダンパー36を開放させることにより、粉粒体材料がホッパー本体31内に順次投入される。この輸送空気源は、材料センサー34の材料要求信号に基づいて、後記するCPU41によって駆動制御するようにしてもよい。
制御部としてのCPU41には、上記した各機器や各部、各センサー、後記する排出装置10の弁体駆動部としてのエアシリンダー16の切替弁16c(図1及び図2参照)等が信号線等を介して接続されている。
表示操作部43は、各種設定操作や、後記する開放時間及び閉時間等の設定入力項目などを設定、入力したり、各種設定条件や、各種運転モードなどを表示したりする。
記憶部42は、各種メモリ等から構成されており、表示操作部43の操作により設定、入力された設定条件や入力値、後記する基本動作等を実行するための制御プログラムなどの各種プログラム、予め設定された各種動作条件等が格納される。
本実施形態に係る粉粒体材料の排出装置10は、図3に示すように、粉粒体材料を貯留する乾燥ホッパー30の下端排出口33に連設されるとともに、末端に排出口12aを有した材料排出路11,12と、この材料排出路11,12の排出口12aを開閉する弁体15と、この弁体15を排出口12aの周囲の弁座13面に対して略直交する方向に沿って移動させる弁体駆動部16とを備えている。
また、上記四角筒状部の下部には、斜め下方に向けて延設されるようにして残材排出管21が連成されており、この残材排出管21の下端残材抜き口11bには、残材排出管シャッター18が開閉自在に設けられている。この残材排出管シャッター18を開閉自在に残材排出管21の下端に固定する構造としては、どのようなものでもよいが、図例では、残材排出管21の下端残材抜き口11bの周囲に設けられたフランジ21aに、蝶ボルトが挿通される複数(図例では、二つ)の挿通孔を設け、残材排出管シャッター18に、蝶ボルトが係合し、締め付け可能とされた複数(図例では、2つ)の切欠部18a,18aを設けた例を示している。このような構成によれば、残材排出管21のフランジ21aの挿通孔に重合させたナットに蝶ボルトを螺合させることで、残材排出管シャッター18を開閉自在に残材排出管21の下端に固定することができる。このような残材排出管21を設け、その下端残材抜き口11bを開閉する残材排出管シャッター18を設けた構成とすることで、残材排出管シャッター18を脱離させれば、乾燥ホッパー30に貯留された粉粒体材料を交換等する際に、容易に残材を排出させることができる。
この斜め管24は、排出接続管20の上記四角筒状部の側壁に形成された開口に第2排出路12を整合させるようにして、この四角筒状部にフランジ接続されており、上記四角筒状部の側壁から斜め下方向に向けて延設されるようにして形成されている。
この斜め管24の末端にはダンパーケース23が連成されており、このダンパーケース13によって略直方体形状の弁体収容空間14を区画している。この弁体収容空間14は、後記する弁体駆動部16によって略水平方向に移動される弁体15の移動が可能で、開放させた際に、排出口12aから排出される粉粒体材料の排出がスムーズになされるように形成されている。
また、第2排出路12の末端に形成され、弁体収容空間14に向けて開口する排出口12aの周囲には、弁座13が設けられている。この弁座13は、排出口12a廻りの全周に亘って、ダンパーケース23の内壁面を僅かに膨出させるようにして形成されており、上述のように、その弁座13面は、略鉛直面状とされている。つまり、弁座13面が略水平方向に向くように形成されている。
また、本実施形態では、ダンパーケース23の一側壁に開口を設けており、この開口をのぞき窓19によって封止した例を示している。こののぞき窓19は、強化ガラスや強化樹脂等によって透明に形成されており、後記する弁体15の開閉動作や、粉粒体材料の排出状況が目視できるように設けられている。
上記のように略直方体形状とされた弁体収容空間14は、その下部側が角丸状に絞られており、その下端には、乾燥ホッパー30内に貯留された粉粒体材料を輸送先に向けて供給する供給口14aが形成されている。
この弁体15は、図3に示すように、後記する弁体駆動部16によって略水平方向に沿って移動され、図3(b)に示すように、閉位置では、当該弁体15の上記周縁部の弁座13対向面と弁座13面との間に粉粒体材料を通過させない程度の所定の隙間Gを排出口12aの周方向に亘って形成するように保持される構造とされている。この所定の隙間Gは、上記周方向に亘って概ね均一の隙間とすることが好ましいが、下部側の隙間と上部側の隙間とを異ならせるようにしてもよい。
このエアシリンダー16のロッド部のストローク(伸縮)は、図3(b)に示すように、伸長時に、連結部17によって連結された弁体15と弁座13との間に上記所定の隙間Gが形成されるように、また、縮退時に、図3(a)に示すように、弁体15が排出口12aから離れ、粉粒体材料がスムーズに排出口12aから排出されるように設定されている。
なお、このエアシリンダー16のロッド部と弁体15の連結部材とを連結する部位等に、上記伸縮方向に沿う長さを調整する長さ調整手段を設け、伸長時に形成される上記所定の隙間Gを粉粒体材料の粒径等に応じて調整できるものとしてもよい。
なお、図2において符号16dは、切替弁16c及び圧縮空気源に接続されるとともに、圧縮空気の供給及び遮断をするためのフィンガバルブ(手動バルブ)である。
なお、弁体15を移動させる弁体駆動部としては、上記したエアシリンダー16に限られず、その他、油圧式シリンダや、電動式シリンダ、電動式ネジ軸(ボールネジ等)などを採用するようにしてもよい。
なお、図2において、符号29に示す部材は、空気導入管28に着脱自在に被せられるフィルタである。このフィルタ29は、本実施形態の輸送システム1のように、排出装置10、材料輸送管路2、成形機側捕集供給部50及び輸送空気管路3を介して輸送空気が略循環する構成とした場合には、不要であり、脱離すればよい。一方、成形機側捕集供給部50と排出装置10とを空気輸送管路3によって接続しない態様、例えば、空気輸送管路3に配設された輸送ブロワー3aの吐出側が開放されているような場合には、フィルタ29を空気導入管28に装着し、異物等を除去して、外気等を取り込むようにしてもよい。または、上記のように輸送ブロワー3aを駆動して、吸引空気を材料輸送管路2に作用させて輸送する態様に限られず、圧縮空気を供給して圧送する態様としてもよい。この場合は、フィルタ29を脱離させて、空気導入管28に圧縮空気源に接続される管路を接続するようにしてもよい。
また、上記した排出装置10の各部は、ステンレス鋼などの金属系材料で形成されたものとしてもよい。
また、弁体15は、閉位置では、当該弁体15と弁座13面との間に上記所定の隙間Gを排出口12aの周方向に亘って形成するように保持される構造とされているので、粉粒体材料の噛み込みに起因する動作不良や損傷を効果的に防止することができる。つまり、弁体を閉位置とした状態で、排出口周囲の弁座に当接する構造とした場合には、開位置から閉位置とした際に、粉粒体材料の噛み込みが発生することが考えられる。このような噛み込みが開閉毎に発生すれば、弁体15に繰り返し負荷が掛かり、弁体15やこれに連結される弁体駆動部16のロッド部を含む連結部17等が損傷することが考えられるが、隙間Gにより、噛み込みによる弁体15への負荷を低減させることができる。
さらに、隙間Gは、粉粒体材料を通過させない程度の隙間であるので、弁体15を閉位置とすれば、意図しない粉粒体材料の排出がなされるようなことはなく、定量的な排出を行うことができる。
さらに、本実施形態では、乾燥ホッパー30の下端に上記のような排出装置10を設置し、成形機側捕集供給部50に向けて粉粒体材料を空気輸送する構成としているので、排出装置10の隙間Gから乾燥ホッパー30内の加熱ガスや乾燥ガスがリークするようにして材料輸送管路2に導入され、材料輸送管路2及び成形機側捕集供給部50の気流混合ホッパー51等が正圧となり、これらの内方空間への外気の導入を低減させることができる。従って、加熱乾燥後の粉粒体材料の吸湿や温度降下等を低減させることができる。
特に、本実施形態では、上記のように、排出装置10、材料輸送管路2、成形機側捕集供給部50及び輸送空気管路3を介して輸送空気が略循環する構成としている。従って、当該経路が外気から概ね遮断された状態となり、排出装置10の隙間Gからの乾燥ホッパー30内の加熱ガスや乾燥ガスのリークによって、当該経路内が加熱ガスや乾燥ガスで略充満され、加熱乾燥後の粉粒体材料の吸湿や温度降下等をより効果的に低減させることができる。
なお、図4に示すタイムチャートでは、各機器の信号やON/OFF等を模式的に示している。
また、以下の排出・輸送プログラムは、乾燥ホッパー30に貯留された粉粒体材料が所定の状態に昇温されて、少なくとも下層側の粉粒体材料の乾燥が所定程度になされ、排出準備が整った後に実行するようにしてもよい。
図4に示すように、成形機側捕集供給部50の材料センサー56から材料要求信号が出力されれば、輸送ブロワー3aを起動させる。本動作例では、材料センサー56から材料要求信号が出力された後、所定の遅延時間が経過した後に、輸送ブロワー3aを起動させるようにしている。この遅延時間は、材料センサー56の誤検知等を防ぐ観点等から設定されており、例えば、数秒程度としてもよい。
上記所定の遅延時間t1が経過すれば、エアシリンダー16の切替弁16cを切替制御して、排出装置10の弁体15を移動させ、図3(a)に示す開位置とする。これにより、排出口12aが開放され、その上流側(乾燥ホッパー30側)に滞留していた粉粒体材料が排出され、弁体収容空間14を経て、その下端の供給口14aから輸送ノズル26に向けて供給される。輸送ノズル26には、輸送ブロワー3aの駆動により、輸送空気が供給されているので、その輸送空気により、輸送ノズル26に流下した粉粒体材料は、成形機側捕集供給部50の気流混合ホッパー51に向けて空気輸送される。
この弁体15を開位置とする開放時間t3は、上記同様、数秒程度としてもよい。
この弁体15を閉位置とする閉時間t4は、上記同様、数秒程度としてもよい。例えば、上記開放時間t3を2秒とし、上記閉時間t4を3秒とするようにしてもよい。
上記閉時間t4が経過すれば、上記同様、開放時間t3が経過するまで弁体15を開位置とし、以下、同様にして、弁体15を間欠的に開放させる。
なお、材料センサー56からの一回の材料要求信号の出力により、弁体15を間欠的に開放させる回数は、数回程度〜十数回程度(図例では、6回)としてもよい。また、この開放回数は、予め設定して、記憶部42に格納させておくようにしてもよく、また、表示操作部43から事前設定入力項目として設定入力させるようにしてもよい。また、この開放回数を変更可能なようにしてもよい。
この輸送混合遅延時間t2及び上記した遅延時間t1を含む輸送ブロワー3aの駆動時間は、予め設定して、記憶部42に格納させておくようにしてもよく、また、表示操作部43から事前設定入力項目として設定入力させるようにしてもよい。また、この駆動時間を変更可能なようにしてもよい。
輸送混合遅延時間t2が経過、つまりは、輸送ブロワー3aの上記駆動時間が経過すれば、輸送ブロワー3aを停止させる。次いで、材料センサー56から材料要求信号が出力されれば、上記同様にして、輸送ブロワー3aを駆動させ、排出装置10の弁体15を上記同様、所定態様で開閉させる。
また、本実施形態に係る粉粒体材料の輸送システム1では、排出装置10が下端に設置された貯留部を乾燥ホッパー30とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、材料タンクや一時貯留ホッパー等の貯留部の下端に排出装置10を設置し、乾燥ホッパーや配合装置、成形機上の捕集ホッパー等の輸送先に向けて、上記貯留部の粉粒体材料を空気輸送する態様としてもよい。
さらには、本実施形態に係る排出装置10を、上記のように粉粒体材料を空気輸送する輸送システムに組み込む態様に代えて、供給口14aから自重落下させて供給先に向けて供給するものとしてもよい。
さらに、図例では、排出装置10の弁体15や排出口12a、弁座13を略円形状としたものを例示しているが、これらを略楕円形状や、略方形状、その他の略多角形状等としてもよい。
2 材料輸送管路
10 粉粒体材料の排出装置
11 第1排出路(材料排出路)
12 第2排出路(材料排出路)
12a 排出口
13 弁座
15 弁体
16 エアシリンダー(弁体駆動部)
30 乾燥ホッパー(貯留部)
33 乾燥ホッパーの下端排出口(下端)
41 CPU(制御部)
50 成形機側捕集供給部(輸送先)
G 隙間(粉粒体材料を通過させない程度の所定の隙間)
Claims (5)
- 粉粒体材料を貯留する貯留部の下端に設置される粉粒体材料の排出装置であって、
前記貯留部の下端に連設されるとともに、末端に排出口を有した材料排出路と、この材料排出路の排出口を開閉する弁体と、この弁体を前記排出口の周囲の弁座面に対して略直交する方向に沿って移動させる弁体駆動部とを備え、
前記弁体は、閉位置では、当該弁体と前記弁座面との間に粉粒体材料を通過させない程度の所定の隙間を前記排出口の周方向に亘って形成するように保持される構造とされていることを特徴とする粉粒体材料の排出装置。 - 請求項1において、
前記材料排出路は、略鉛直方向に形成され、前記貯留部の下端に連設される第1排出路と、この第1排出路に連設されるとともに、斜め下方向に向けて形成され、末端に前記排出口を有した第2排出路とを備えた構造とされ、この排出口の周囲に略鉛直面状の前記弁座面が形成されており、
前記弁体は、前記弁体駆動部によって、略水平方向に移動されて前記排出口を開閉する構造とされていることを特徴とする粉粒体材料の排出装置。 - 請求項1または2に記載の粉粒体材料の排出装置を下端に設置した粉粒体材料の貯留部と、この排出装置から排出された粉粒体材料を空気輸送する材料輸送管路と、前記排出装置の弁体駆動部を制御する制御部とを備えていることを特徴とする粉粒体材料の輸送システム。
- 請求項3において、
前記貯留部は、加熱ガスが供給されて粉粒体材料を乾燥させる乾燥ホッパーであることを特徴とする粉粒体材料の輸送システム - 請求項3または4において、
前記制御部は、前記材料輸送管路に接続される輸送先からの材料要求信号に基づいて、前記貯留部の粉粒体材料を排出させて前記輸送先に向けて空気輸送する際には、前記弁体駆動部を制御して、当該弁体を間欠的に開放させることを特徴とする粉粒体材料の輸送システム。
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