JP2012057152A - 樹脂製光反射体用基体 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面光沢と漆黒性が高く、ガス発生量が抑制され、連続成形性に優れ、靱性等の諸物性にも優れた、樹脂成形体表面の一部または全部が二次加工を施すことなく漆黒意匠面として使用可能な光反射体用基体の提供。
【解決手段】主成分の樹脂成分であるポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対して、少なくともポリブチレンテレフタレート樹脂(A)以外の熱可塑性ポリエステル樹脂(b1)および質量平均分子量200000以下のビニル系熱可塑性樹脂(b2)から選ばれる少なくとも一種の熱可塑性樹脂(B)10〜50質量部、平均一次粒子径が10μm以下の珪酸ジルコニウム(C)0.1〜20質量部、カーボンブラック(D)0.5〜4質量部、触媒不活化剤(E)0.1〜5質量部を配合した樹脂組成物からなり、少なくとも表面の一部を漆黒意匠面とする樹脂製光反射体用基体。
【選択図】 なし

Description

本発明は光反射体(リフレクター、エクステンション)等の用途に適した、樹脂製光反射体用基体に関する。具体的には、樹脂成形品表面に塗装やめっき等の二次加工により光反射層を設けてもよいが、この様な二次加工を施さずとも、充分な表面光沢と漆黒性を有し、高温度雰囲気に曝されても、これらの特性を保持し、靱性にも優れ、更には射出成形等の樹脂成形時におけるガス発生等も抑制された、連続成形が可能な樹脂製光反射体用基体に関する。
自動車用ランプ等におけるハウジング、リフレクター、エクステンションや家電照明器具等などの光反射体は、ランプ光源の方向性、反射性のために、高い輝度感、平滑性、均一な反射率、さらには光源からの発熱に耐えうる高耐熱性等が要求される。よって光反射体としては、従来、金属製(板金)のものや、バルクモールディングコンパウンド(BMC)やシートモールディングコンパウンド(SMC)に代表される熱硬化性樹脂の表面に、金属メッキ加工や蒸着等により金属薄膜を設けたものが用いられてきた。
しかし金属製の光反射体は加工性が悪く、また重く扱い難いという欠点があった。一方、熱硬化性樹脂を成形してなる光反射体用基体の表面に金属薄膜を有する光反射体は、耐熱性、剛性、寸法安定性をはじめとして優れた特性を有している。しかしながら、熱硬化性樹脂の成形のためのサイクルが長く、また、成形の際におけるバリの発生や、成形時のモノマー揮発によるガス発生等の問題があった。
この様な問題を解決し、さらに、近年の光反射体の高機能化やデザインの多様化に対応し、かつ、生産性にも優れる、熱可塑性樹脂を用いて形成された光反射体用基体が提案され実用化している。この様な光反射体は、通常、射出成形により熱可塑性樹脂組成物を成形して光反射体用基体とし、一般的にはその表面にアンダーコート等の前処理(下塗り)を行った後、真空蒸着等により光反射層として金属薄膜を形成して製造されていた。
この様な熱可塑性樹脂組成物からなる光反射体用基体には、機械的性質、電気的性質、その他物理的・化学的特性に優れ、かつ良好な加工性が要求される。そこで該熱可塑性樹脂組成物としては、結晶性熱可塑性ポリエステル樹脂、特にはポリブチレンテレフタレート樹脂、またはポリエチレンテレフタレート樹脂と他の樹脂との混合物を主成分とし、これに様々な強化材を添加配合した組成物が用いられてきた。具体的には例えば、光反射体用基体に、粒子径の小さい無機フィラーを配合した樹脂組成物を用いることが多数提案されてきた(例えば特許文献1〜7参照)。
特開平06−203613号公報 特開平08−183114号公報 特開2000−35509号公報 特開2001−316573号公報 特開2002−294042号公報 特開2006−225439号公報 特開2005−97578号公報 特開2006−77176号公報 特開2006−111822号公報 特開2007−284502号公報
近年、この熱可塑性樹脂組成物からなる光反射体用基体を用いた光反射体が一般化し、これを採用する車種も多様化してきた。これに伴い、光反射体にも単なる光反射機能に加えて、多様な性能、デザイン等が要求されつつある。その代表的なものとして、スポーツ車、高級車等における高級感の演出を目的とした、漆黒性に優れた黒色部位を設けた光反射体が検討されている。
この様な黒色部位を有する光反射体には、従来の光反射体基体が有する特性に加えて、黒色部の充分な漆黒性はもとより、表面の一部をメッキ加工する場合もあり、優れた表面性も同時に要求される。これらの要求を満足すべく、具体的には例えば樹脂組成物に用いるフィラーとして、より小さな粒子径のものを用いる等の検討がなされてきた。
しかしこの様な樹脂組成物は、樹脂組成中のフィラー分散不良が生じやすく、押出段階での作業環境の汚染、ホッパーでの詰まり、押出機への食い込み不良等、押出加工性が低下するという問題があった。この様な問題が発生することによって、剛性、寸法安定性、低収縮性および耐熱性を十分に満足し且つ表面性に優れた樹脂成形体を得ることを困難なものとしていた。
これに対して粒子径の小さいタルクを、分散性を維持したまま顆粒化する技術が提案されている(例えば特許文献8〜10参照。)。しかし低収縮性、離型性、更には漆黒性と表面性の双方に優れた樹脂成形体については検討すらなされておらず、未だ問題であった。
特に、漆黒性に優れた黒色部位を有する光反射体については、従来の様に、そのほぼ全面に金属等の光反射層を設けるもの以上に、樹脂成形体そのものの特性、具体的には例えば漆黒性はもとより、表面平滑性、ガス発生の抑制等を同時に満足する必要があり、更に問題解決が困難であった。
具体的には、高温雰囲気化に曝した際に、従来の技術では樹脂中から発生するガスや樹脂成形体表面にしみ出す(ブリードする)成分により、成形品表面に曇りが発生するという課題があった。更には充分な漆黒性を示す為に黒色色素として顔料を添加すると、樹脂成形体の表面性が不充分となり、高い輝度感や漆黒性を実現できないという問題があった。
更には表面性を良好なものとするためにフィラー等の添加を制限すると、樹脂成形体の製造工程に於いて、樹脂成形体の収縮による離型不良が生じたり、耐熱性が不充分となると言う問題も生じていた。
漆黒性と表面性の双方に優れた樹脂成光反射体用基体については、その表面が示すデザイン性等の特殊性から曇りは重大な問題となるばかりでなく、離型が良好でないと表面性への影響が大きくなると言う問題があり、この解決が望まれていた。本発明はかかる要求に応えるものである。
本発明では、特定の無機フィラー、具体的には平均粒子径の小さな珪酸ジルコニウムと、特定の熱可塑性樹脂、更にはカーボンブラックを必要量配合し、前述の、特定の熱可塑性樹脂をバインダーとして用い、カーボンブラックとともにカーボンブラックマスターバッチとして使用することにより、樹脂中から発生するガスを低減でき、曇りの発生を抑え、高温雰囲気に曝されても光沢感、漆黒性の保持が可能、また金型へのデポジット付着を低減し連続成形性に優れ、さらに、低収縮、靱性、剛性をも両立できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には以下の手段により達成された。
(1):主成分の樹脂成分である、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対して、
少なくとも、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)以外の熱可塑性ポリエステル樹脂(b1)および質量平均分子量200000以下のビニル系熱可塑性樹脂(b2)から選ばれる少なくとも一種の熱可塑性樹脂(B)10〜50質量部、
平均一次粒子径が10μm以下の珪酸ジルコニウム(C)0.1〜20質量部、
カーボンブラック(D)0.1〜4質量部、
ヒンダードフェノール系化合物およびヒドラジン骨格含有化合物から選ばれる少なくとも一種を含む触媒不活化剤(E)0.1〜5質量部
を配合した樹脂組成物からなり、少なくとも表面の一部を漆黒意匠面とする樹脂製光反射体用基体であって、
カーボンブラック(D)を、質量平均分子量200000以下のビニル系熱可塑性樹脂(b2)をバインダーとして含むカーボンブラックマスターバッチとして配合してなることを特徴とする樹脂製光反射体用基体。
(2):熱可塑性樹脂(B)成分が、(b1)成分及び(b2)成分を含み、(b1)成分と(b2)成分の質量比(b1/b2)が、1を越えて5以下であることを特徴とする、前述(1)の光反射体用基体。
(3):(b1)成分がポリエチレンテレフタレート樹脂であり、(b2)成分が質量平均分子量200000以下のアクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂であることを特徴とする前述(2)の光反射体用基体。
(4):カーボンブラックマスターバッチの配合量が、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対して1〜8質量部であることを特徴とする前述(1)乃至(3)のいずれかに記載の樹脂製光反射体用基体。
(5):ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)の末端カルボキシル基量が50μeq/g以下であることを特徴とする前述(1)乃至(4)のいずれかに記載の樹脂製光反射体用基体。
(6):漆黒意匠面の初期黒色着色L値(SCE)が6以下であることを特徴とする前述(1)乃至(5)のいずれかに記載の光反射体用基体。
(7):射出成形により得られることを特徴とする前述(1)乃至(6)のいずれかに記載の光反射体用基体。
(8):前述(1)乃至(7)のいずれかに記載の光反射体用基体表面の少なくとも一部に金属光反射層を有することを特徴とする光反射体。
本発明は、成形品の表面外観、フォギング性評価、離型性評価、生産性に優れるだけでなく、樹脂成形品表面に、塗装やめっき等の二次加工を施さずとも充分な表面光沢と漆黒性を有し、高温度雰囲気に曝されても、これらの特性を保持し、靱性にも優れた連続成形が可能な樹脂製光反射体用基体を提供することが出来る。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本発明における光反射体用基体とは、車両のランプ等に使用される樹脂製光反射体用基体をいい、例えば、特開2002−294042号公報、特開2008−71556号公報(特に、図5)、特開2009−197200号公報、特開2009−199769号公報、国際公開WO2009/005084号パンフレット、特開2006−225439号公報、特開2008−280498号公報、特開2005−41977号公報等の記載を参酌することができる。
本発明において、「エクステンション」とは、灯具のボディとカバー(またはアウタレンズ)とで形成される灯室内の、ランプの周囲に設けられ、少なくとも一主面に鏡面処理が施される、灯具の一構成部品であって、灯具を外部から観察したときに灯室内に鏡面色を設けて見栄えを向上させる目的、および/または、一のランプから隣接するランプ側へ漏洩する光を遮断して各ランプによる表示の視認性を高める目的で使用されるものである。
この灯具は建築構造物内の照明の他、自動車、航空機、船舶用の灯具などが挙げられる。具体的には例えば、自動車用灯具のエクステンションとしては、前照灯や尾灯に多用されているが、本発明では特に限定されず、その他、前照灯(ヘッドランプ)、尾灯(テールランプ)、制動灯(ストップランプ)、方向指示灯(いわゆるウインカー)、車幅灯、後退灯なども含む趣旨である。
(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂
本発明で用いる樹脂組成物は、ポリブチレンテレフタレート樹脂を主成分の樹脂とする。ここで、主成分の樹脂とは、樹脂組成物に含まれる樹脂のうち、含量が最も多い樹脂をいい、好ましくは、70質量%以上を占めることをいう。さらに、本発明では、樹脂成分の98質量%以上が、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)および後述する熱可塑性樹脂(B)であることが好ましい。このような構成とすることにより、表面外観および離型性をより向上させることができる。
ポリブチレンテレフタレートは、特に制限されず、ブチレンテレフタレート単位の単独重合体であってもよいし、ブチレンテレフタレート単位を繰り返し単位中70質量%以上含有する共重合体であってもよい。共重合されるモノマーとしては、テレフクル酸およびその低級アルコールエステル以外の二塩基酸成分として、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、コハク酸等の芳香族もしくは脂肪族多塩基酸またはそれらのエステル等が挙げられる。また、1,4−ブタンジオール以外のグリコール成分としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオベンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,3−オクタンジオール等のアルキレングリコール;ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシビフェニル等の芳香族アルコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加体、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド3モル付加体等のアルキレンオキサイド付加体アルコール;グリセリン、ペンタエリスリトール等のポリヒドロキシ化合物またはそれらのエステル形成性誘導体が挙げられる。
本発明に用いるポリブチレンテレフタレート樹脂(A)の数平均分子量(Mn)は、特に制限はなく、適宜選択して決定することができる。通常は、1×10〜100×10であり、1×10〜30×10であることが好ましく、1×10〜10×10であることがさらに好ましい。なお、数平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算の値をいう。
また本発明に用いるポリブチレンテレフタレート樹脂(A)の固有粘度[η]は、通常、0.5〜2.0dl/gであり、0.6〜1.4dl/gであることが好ましい。ここで固有粘度とは、フェノールと1,1,2,2−テトラクロロエタンとの質量比1:1の混合溶媒に試料を溶解し、ウベローデ粘度計を用いて30℃にて測定した粘度である。固有粘度を0.5dl/g以上とすることにより機械的強度がより向上する傾向にあり、2.0dl/g以下とすることにより、溶融成形時の流動性が低下し過ぎず、成形体の表面特性を光反射体としての高輝度を発揮し易い傾向にあり好ましい。
また、本発明に用いるポリブチレンテレフタレート樹脂(A)の末端カルボキシル基量は適宜選択して決定すればよいが、50μeq/g以下であることが好ましく、30μeq/g以下であることがさらに好ましい。50μeq/g以下とすることにより本発明における樹脂組成物の溶融成形時にガスが発生しにくくなる。末端カルボキシル基量の下限値は特に定めるものではないが、ポリブチレンテレフタレート樹脂の製造の生産性を考慮し、通常、10μeq/g以上である。
本発明におけるポリブチレンテレフタレート樹脂(A)の末端カルボキシル基濃度は、ベンジルアルコール25mlにポリアルキレンテレフタレート0.5gを溶解し、水酸化ナトリウム濃度0.01モル/lベンジルアルコール溶液を用いて滴定により測定して得られた値をいう。末端カルボキシル基濃度を調整する方法としては、重合時の原料仕込み比、重合温度、減圧方法などの重合条件を調節する方法や、末端封鎖剤を反応させる方法等、従来公知の任意の方法により行えばよい。
本発明に用いるポリブチレンテレフタレート樹脂(A)の製造方法は任意であり、従来公知の任意のものを使用できる。例えば、テレフタル酸と1,4−ブタンジオールを直接エステル化反応させる直接重合法と、テレフタル酸ジメチルを主原料として使用するエステル交換法とに大別される。
前者は初期のエステル化反応で水が生成し、後者は初期のエステル交換反応でアルコールが生成するという違いがある。直接エステル化反応は原料コスト面から有利である。また、ポリブチレンテレフタレート樹脂の製造方法は、原料供給またはポリマーの払い出し形態から回分法と連続法に大別される。
さらに、初期のエステル化(またはエステル交換)反応を連続操作で行い、続く重縮合を回分操作で行う方法や、初期のエステル化(またはエステル交換)反応を回分操作で行い、続く重縮合を連続操作で行う方法も挙げられる。
(B)熱可塑性樹脂
本発明における樹脂組成物(B)は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対して、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)以外の熱可塑性ポリエステル樹脂(b1)および質量平均分子量200000以下のビニル系熱可塑性樹脂(b2)から選ばれる少なくとも一種以上の熱可塑性樹脂(B)10〜50質量部を含み、より好ましくは、20〜45質量部含む。
エクステンションには、他の熱可塑性樹脂も広く用いられているが、本発明者が検討した結果、ポリブチレンテレフタレート樹脂を主成分とし、これに、上記の割合で、ポリブチレンテレフタレート樹脂以外の熱可塑性ポリエステル樹脂(b1)および質量平均分子量200000以下のビニル系熱可塑性樹脂(b2)から選ばれる少なくとも一種以上の熱可塑性樹脂(B)と、特定の添加剤を配合し、かつ、前述の、特定の熱可塑性樹脂をバインダーとして用い、カーボンブラックとともにカーボンブラックマスターバッチとして使用することにより、表面外観、フォギング性、成形収縮率、離型性、生産性等の特性が総合的に優れた樹脂組成物が得られることを見出したものである。尚、本発明において(b2)成分の質量平均分子量は、テトラヒドロフランを溶媒としたゲルバーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した質量平均分子量を示し、ポリスチレン換算の値である。
さらに、本発明における樹脂組成物(B)は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)以外の熱可塑性ポリエステル樹脂(b1)およびビニル系熱可塑性樹脂(b2)の両方を含むことが好ましい。この際、(b1)成分と、(b2)成分の質量比(b1/b2)は、1を越えて5以下の割合で配合されていることが好ましく、中でも1.5〜4であることが好ましく、特に1.5〜3.6であることが好ましい。この様な配合比とすることにより、フォギング性を低下させずに漆黒性が充分なものとさせることができる。
ポリブチレンテレフタレート樹脂以外の熱可塑性ポリエステル樹脂(b1)としては、ポリマー主鎖に−CO−O−結合を有し、加熱溶融できるポリブチレンテレフタレート樹脂以外のものをいう。その代表的なものとしては、ジカルボン酸又はその誘導体、例えば低級アルキルエステル、酸ハライド、酸無水物等と、グリコール又は二価フェノールとを縮合させて製造される飽和ポリエステル類、及び、ラクトンの開環重合によって製造される飽和ポリエステル類が挙げられる。具体的には、単独重合体では、ポリアルキレンテレフタレート類(ポリエチレンテレフタレート(PET)等)、ポリナフタレンテレフタレート(PEN)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)(PCT)等の縮合重合体、及び、ポリピバロラクトン、ポリ(ε−カプロラクトン)等の開環重合体がある。
また、共重合体では、アルキレングリコールとパラ−ヒドロキシ安息香酸(PHB)及びテレフタル酸とのコポリエステル、PHB及び6−オキシ−2−ナフトエ酸とのコポリエステルや、p,p’−ビスフェノールとPHB及びテレフタル酸とのコポリエステルである液晶性ポリエステル類等も挙げることができる。これらの中で、ポリアルキレンテレフタレート類(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等)、ポリナフタレンテレフタレート(PEN)、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)(PCT)等が好適である。
本発明では、(b1)成分としてはポリアルキレンテレフタレート樹脂が好ましく、中でもポリエチレンテレフタレート樹脂がより好ましい。このポリエチレンテレフタレート樹脂は、フェノールとテトラクロロエタンの1:1(質量比)の溶媒中で、30℃の固有粘度が、0.4〜1.5dl/gの範囲のものが好ましく、さらに好ましくは0.6〜1.3dl/gである。
ビニル系熱可塑性樹脂(b2)としては、特に制限されず、質量平均分子量200000以下の、公知のビニル系熱可塑性樹脂を用いることができる。具体的には例えば、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、エポキシ基含有アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂、マレイミド系共重合樹脂等の非晶性樹脂が挙げられ、これに限定されるものではないが、これらから選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、中でも質量平均分子量200000以下の、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂が好ましい。
アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂としては、特に制限されないが、アクリロニトリルとスチレンの比率は質量比でアクリロニトリル/スチレン=20/80〜45/55であることが好ましく、中でも25/75〜35/65であることが好ましい。アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂の製造方法としては、特に制限されないが、懸淘重合、乳化重合、溶液重合、バルク重合等が挙げられる。アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂の質量平均分子量は200000以下であれば特に制限されないが、中でも50000〜200000、更には50000〜150000、特に100000〜150000であることが好ましい。
また、エポキシ基含有アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂としては、特に制限されないが、例えば、シアン化ビニル単量体単位15〜40質量%、芳香族ビニル単量体単位60〜84.9質量%、およびエポキシ基含有ビニル単量体単位0.1〜0.4質量%からなる共重合樹脂が好ましい。エポキシ基含有アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂の製造方法としては、特に制限されないが、懸淘重合、乳化重合、溶液重合、バルク重合等が挙げられる。
マレイミド系共重合樹脂としては、特に制限されないが、マレイミド系単量体単位、並びに、芳香族ビニル系単量体単位および/または他のビニル系単量体単位からなる共重合樹脂が挙げられ、マレイミド系単量体単位の含有量が15〜65質量%、好ましくは20〜50質量%の範囲のものが挙げられる。マレイミド系単量体としては、N−シクロヘキシルマレイミド、N−オルトクロルフェニルマレイミド、N−オルトブロモマレイミド、N−フェニルマレイミドが好ましく、N−フェニルマレイミドがより好ましい。これらマレイミド系単量体は一種あるいは二種以上を組み合わせてもよい。芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン等が挙げられ、特にスチレンが好ましい。これら芳香族ビニル系単量体は1種あるいは2種以上を組み合わせて用いる事が出来る。芳香族ビニル系単量体単位の含有量は、35〜85質量%、中でも40〜70質量%が好ましい。他のビニル系単量体としては、シアン化ビニル系単量体、アクリル酸エステル系単量体、メタクリル酸エステル系単量体、不飽和ジカルボン酸系単量体などが挙げられ、特にシアン化ビニル系単量体が好ましい。
(C)珪酸ジルコニウム
本発明における珪酸ジルコニウム(ZrO・SiO)としては、例えば、キンセイマテック社よりジルコンフラワー及びA−PAXの商品名で販売されているものが使用できる。珪酸ジルコニウム(C)としては、好ましくは真比重4.2〜4.8、より好ましくは4.5〜4.8、硬度7.5であり、組成比は、ZrOが63.5〜68質量%、SiOが31.5〜36質量%、Feが0.3質量%未満、Alが3質量%未満である。ポリエステル樹脂組成物の滞留熱安定性の点から、より好ましい組成比は、ZrOが64〜67質量%、SiOが32〜35質量%、Feが0.2質量%未満、Alが2.5質量%未満であり、さらに好ましい組成比は、ZrOが64〜67質量%、SiOが32〜34質量%、Feが0.10質量%未満、Alが2.0質量%未満である。
本発明における珪酸ジルコニウム(C)の平均一次粒径は、ポリエステル樹脂組成物の柔軟性(引張伸度及び耐衝撃性)、成形品外観(表面光沢)の点から10μm以下であり、好ましくは5μm以下であり、より好ましくは3μm以下であり、さらに好ましくは1.5μm以下である。
また、珪酸ジルコニウム(C)は、粒径が、平均一次粒子径の5倍を超える珪酸ジルコニウムの含有量が、珪酸ジルコニウムの2質量%以下であることが好ましい。例えば、平均一次粒径が1μmである場合は、実質的に10μm以上の粒子を含まないものであることが好ましく、平均一次粒径が5μmである場合は、実質的に30μm以上の粒子を含まないものであることが好ましい。なお、本発明における珪酸ジルコニウムの平均一次粒径とは、セディグラフ(X線透過式粒度分布測定装置)を用いて測定して得られた粒度分布において、積算質量分布が50%となる粒径を言う。セディグラフは、沈降中の懸濁液にX線ビームを照射し、そのX線透過量から粒度分布を測定する装置である。
本発明における珪酸ジルコニウム(C)は、シランカップリング剤で表面処理してもよい。シランカップリング剤としては、アミノシラン系、エポキシシラン系、アリルシラン系、ビニルシラン系等が挙げられる。これらの中では、アミノシラン系が好ましい。アミノシラン系カップリング剤としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及びγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランが好ましい例として挙げられる。表面処理剤中のシランカップリング剤の含有量は、0.1〜8質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。
珪酸ジルコニウム(C)に用いられる表面処理剤には、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、上記シランカップリング剤以外の成分、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、帯電防止剤、潤滑剤及び撥水剤等を含めることができる。
表面処理剤での処理方法としては、例えば、特開2001−172055号公報、特開昭53−106749号公報等に記載の方法のように、表面処理剤により予め表面処理しておくこともできるし、本発明のポリエステル樹脂組成物調製の際に、未処理の珪酸ジルコニウムとは別に、表面処理剤を添加して表面処理することもできる。
本発明における珪酸ジルコニウム(C)の含有量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対する珪酸ジルコニウムの質量部として0.1〜20であり、中でも0.5〜18質量部であることが好ましく、更には1〜15質量部、特に5〜12質量部であることが好ましい。珪酸ジルコニウム(C)が少なすぎると光反射体基体の剛性が低下し過ぎたり、離型性が低下する場合がある。逆に多すぎても耐衝撃性や流動性が低下し過ぎてしまう。
(D)カーボンブラック
本発明におけるカーボンブラック(D)は、その製造方法、原料種等に制限はなく、従来公知の任意のものを使用できる。具体的には例えば、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等が挙げられる。これらの中でも着色性とコストの点から、オイルファーネスブラックが好ましい。
本発明におけるカーボンブラック(D)の平均粒子径は適宜選択して決定すればよいが、中でも5〜60nmが好ましく、更には7〜55nm、特に10〜50nmであることが好ましい。平均粒子径を前記範囲とすることで、カーボンブラックの凝集を抑制し、外観が向上する傾向にある。なお、カーボンブラックの平均粒子径は、透過型電子顕微鏡を用い求めることができる。
本発明で用いるカーボンブラック(D)の窒素吸着比表面積は、通常1000m/g未満が好ましく、なかでも50〜400m/gであることが好ましい。窒素吸着比表面積を1000m/g未満にすることで、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の流動性や成形品の外観が向上する傾向にあり好ましい。なお、窒素吸着比表面積は、JIS K6217に準拠して測定することができる(単位はm/g)。
また、カーボンブラック(D)のDBP吸収量は、300cm/100g未満であることが好ましく、なかでも30〜200cm/100gであることが好ましい。DBP吸収量を300cm/100g未満にすることで、本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の流動性や成形品の外観が向上する傾向にあり好ましい。
なお、DBP吸収量はJIS K6217に準拠して測定することができる(単位はcm/100g)。また本発明で使用するカーボンブラックは、そのpHについても特に制限はないが、通常、2〜10であり、3〜9であることが好ましく、4〜8であることがさらに好ましい。
本発明におけるカーボンブラック(D)は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対して0.1〜4質量部であり、中でも0.3〜4質量部、特に0.5を超えて3.5質量部以下であることが好ましい。カーボンブラックの含有量が多すぎると、表面性や成形収縮率、そして製造工程に於いて金型汚染を引き起こす場合がある。
本発明で用いるカーボンブラックは、単独でまたは二種以上併用して使用することができる。
更に本発明においては、カーボンブラック(D)を、質量平均分子量200000以下のビニル系熱可塑性樹脂(b2)をバインダーとして含むカーボンブラックマスターバッチとして用いる必要がある。また、バインダーとして、質量平均分子量200000以下のビニル系熱可塑性樹脂(b2)以外の熱可塑性樹脂を含む場合は、例えば、ポリアルキレンテレフタレート系樹脂等を用いることができる。このようなマスターバッチを使用することによって、押出時のハンドリング性改良、樹脂組成物中への分散性改良が達成できる。カーボンブラックマスターバッチの製造方法は特に制限されないが、溶融混練法を採用することが好ましい。
この様なカーボンブラックマスターバッチにおける、質量平均分子量200000以下のビニル系熱可塑性樹脂(b2)とカーボンブラックとの質量比は適宜選択して決定すればよいが、通常、質量平均分子量200000以下のビニル系熱可塑性樹脂(b2)とカーボンブックとの質量比は90/10〜40/60であり、中でも80/20〜40/60であることが好ましく、60/40〜40/60であることがより好ましい。
また、当該カーボンブラックマスターバッチの使用量は適宜選択して決定すればよいが、通常、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対して1〜10質量部であり、中でも2〜8質量部であることが好ましい。本発明の樹脂製光反射体基体を成形する樹脂組成物において、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対して(B)成分が10〜50質量部となるように、カーボンブラックマスターバッチに用いるビニル系熱可塑性樹脂(b2)の量を調整すればよい。
(E)触媒不活化剤
本発明の光反射体用基体においては、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対し、ヒンダードフェノール系化合物およびヒドラジン骨格含有化合物から選ばれる少なくとも一種を含む触媒不活化剤(E)を、0.1〜5質量部用いる。中でもポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対して0.1〜1質量部であることが好ましく、更には0.1〜0.8質量部、特に0.2〜0.5質量部であることが好ましい。
本発明においては、これら特定の触媒不活化剤(E)を含有することによって、光反射体用基体の漆黒性が良好となり、そしてその製造において金型汚染を抑制し、更にはフォギング性も良好なものとなる。従って、本発明において触媒不活化剤(E)を用いる意義は高い。
本発明に用いるヒンダードフェノール系化合物としては、1,6−ヘキサンジオールビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、ペンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコールビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕などが挙げられる。
本発明に用いる、ヒドラジン骨格含有化合物としては、一般に、ポリエステル重合触媒に対して不活性化作用を有する、ビス[2−(2・ヒドロキシベンゾイル)ヒドラジン]ドデカン酸、N,N’−ビス[3−(3,5・ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニル]ヒドラジン、などの−CO−NHNH−CO−単位を有する、ヒドラジン骨格含有化合物が挙げられる。これらは、1〜4価の金属イオンとのキレート能を有するものが好ましく、中でも分子量が300〜1000であることが好ましい。
本発明において用いる触媒不活化剤(E)としては、中でもヒドラジン骨格含有化合物を用いることが好ましく、更には、ヒンダードフェノール系化合物およびヒドラジン骨格含有化合物を併用することが好ましい。ヒドラジン骨格含有化合物を用いることによって、珪酸ジルコニウム(C)に通常不純物として付随する他の金属、具体的には例えばハフニウム(Hf)に対しても有効な捕捉剤として機能し、本発明の樹脂組成物の効果が顕著なものとなる。
本発明において触媒不活化剤(E)としてヒンダードフェノール系化合物およびヒドラジン骨格含有化合物を併用する際の配合比は、適宜選択して決定すればよいが、中でもヒンダードフェノール系化合物に対してヒドラジン骨格含有化合物を多く用いることが好ましく、その量比は1:1.1〜1:5、中でも1:1.5〜1:3であることが好ましい。
[離型剤]
本発明における樹脂組成物は、金型からの離型性をさらに高めるという点から、離型剤を配合することが好ましい。離型剤としては、ポリエステル樹脂に通常使用される既知の離型剤が利用可能であるが、中でも、金属膜密着性を阻害しにくいという点で、ポリオレフィン系化合物、脂肪酸エステル系化合物及びシリコーン系化合物から選ばれる1種以上の離型剤が好ましい。
ポリオレフィン系化合物としては、パラフィンワックス及びポリエチレンワックスから選ばれる化合物が挙げられ、中でも、ポリオレフィン系化合物の分散が良好であるという点から、質量平均分子量が、700〜10000、更には900〜8000のポリエチレンワックスが好ましい。
また、ポリオレフィン系化合物は、カルボキシル基(カルボン酸(無水物)基、即ちカルボン酸基および/またはカルボン酸無水物基を表す。以下同様。)、ハロホルミル基、エステル基、カルボン酸金属塩基、水酸基、アルコシル基、エポキシ基、アミノ基、アミド基等の、ポリアルキレンテレフタレート樹脂と親和性のある官能基を付与することが好ましい。この濃度は、ポリオレフィン系化合物の酸価として、1mgKOH/gを超えて10mgKOH/g未満が好ましく、中でも2〜9mgKOH/g、さらには2〜8mgKOH/g、特に3〜8mgKOH/gであることが好ましい。また、光反射体基体用においては揮発分が少なく、同時に離型性の改良効果も著しい点で、ポリオレフィン系化合物としては、酸化ポリエチレンワックスが好ましい。なお、酸価は、0.5mol KOHエタノール溶液による電位差滴定法(ASTM D1386)に従って測定することができる。
脂肪酸エステル系化合物としては、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類等の脂肪酸エステル類やその部分鹸化物などが挙げられ、中でも、炭素数11〜28、好ましくは炭素数17〜21の脂肪酸で構成されるモノ又はジ脂肪酸エステルが好ましい。具体的には、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノベヘネート、グリセリンジベヘネート、グリセリン−12−ヒドロキシモノステアレート、ソルビタンモノベヘネート、ぺンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリストールジステアレート等が挙げられる。
また、シリコーン系化合物としては、樹脂との相溶性などの点から、変性されている化合物が好ましい。変性シリコーンオイルとしては、ポリシロキサンの側鎖に有機基を導入したシリコーンオイル、ポリシロキサンの両末端および/または片末端に有機基を導入したシリコーンオイルなどが挙げられる。導入される有機基としては、エポキシ基、アミノ基、カルボキシル基、カルビノール基、メタクリル基、メルカプト基、フェノール基などが挙げられ、好ましくはエポキシ基が挙げられる。変性シリコーンオイルとしては、ポリシロキサンの側鎖にエポキシ基を導入したシリコーンオイルが特に好ましい。
離型剤の配合量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは、0.05〜2質量部である。該配合量を0.05質量部以上とすることにより、溶融成形時の離型不良を抑制して、表面性を向上させることが可能になり、2質量部以下とすることにより、離型剤のブリード抑制、及び樹脂組成物の練り込み作業性が向上する。離型剤の配合量は、好ましくは0.07〜1.5質量部、さらに好ましくは0.1〜1.2質量部である。
<その他の添加剤>
本発明における樹脂組成物には、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、他の添加剤を配合してもよい。他の添加剤としては、難燃剤、熱安定剤、滑剤、触媒失活剤、結晶核剤、着色剤、顔料等を挙げることができる。これらの添加剤は、樹脂の重合途中又は重合後に添加することができる。さらに、ポリブチレンテレフタレート樹脂に所望の性能を付与するため、紫外線吸収剤、耐候安定剤、帯電防止剤、発泡剤、可塑剤、耐衝撃性改良剤、珪酸ジルコニウム以外の無機充填剤等を配合してもよい。これらの添加剤の含量は、本発明における樹脂組成物の10質量%以下であることが好ましい。
難燃剤としては、特に制限されず、例えば、有機ハロゲン化合物、アンチモン化合物、リン化合物、その他の有機難燃剤、無機難燃剤等が挙げられる。有機ハロゲン化合物としては、例えば、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ樹脂、臭素化フェノキシ樹脂、臭素化ポリフェニレンエーテル樹脂、臭素化ポリスチレン樹脂、臭素化ビスフェノールA、ペンタブロモベンジルポリアクリレートが挙げられる。アンチモン化合物としては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダが挙げられる。リン化合物としては、例えば、リン酸エステル、ポリリン酸、ポリリン酸アンモニウム、赤リン等が挙げられる。その他の有機難燃剤としては、例えば、メラミン、シアヌル酸等の窒素化合物が挙げられる。その他の無機難燃剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ケイ素化合物、ホウ素化合物が挙げられる。
これらの難燃剤の配合量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対し、好ましくは0.1〜50質量部、より好ましくは1〜30質量部である。難燃剤の配合量を0.1質量部以上とすることにより、難燃性をより効果的に発現することができ、50質量部以下にすることにより、物性、特に機械的強度をより高く保つことができる。
[染顔料]
本発明においては、カーボンブラック(D)の他に、更に染顔料を用いてもよい。染顔料として具体的には例えば、無機顔料、有機顔料、有機染料などが挙げられ、無機顔料としては、例えば、カドミウムレッド、カドミウムイエロー等の硫化物系顔料;群青などの珪酸塩系顔料;酸化チタン、亜鉛華、弁柄、酸化クロム、鉄黒、チタンイエロー、亜鉛−鉄系ブラウン、チタンコバルト系グリーン、コバルトグリーン、コバルトブルー、銅−クロム系ブラック、銅−鉄系ブラック等の酸化物系顔料;黄鉛、モリブデートオレンジ等のクロム酸系顔料;紺青などのフェロシアン系顔料などが挙げられる。
有機顔料および有機染料としては、例えば、銅フタロシアニンブルー、銅フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系染顔料;ニッケルアゾイエロー等のアゾ系染顔料;チオインジゴ系、ペリノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系などの縮合多環染顔料;アンスラキノン系、複素環系、メチル系の染顔料などが挙げられる。
これらの中では、熱安定性の点から、酸化チタン、シアニン系、キノリン系、アンスラキノン系、フタロシアニン系化合物などが好ましい。なお、染顔料は1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていても良い。
染顔料の含有量は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対して、通常5質量部以下、好ましくは3質量部以下、より好ましくは2質量部以下である。染顔料の含有量が多すぎるとブリードアウトが生じたり、また耐衝撃性が十分でなくなるという場合がある。
本発明の樹脂組成物の製造方法は、特に制限されないが、ベント口から脱揮できる設備を有する1軸又は2軸の押出機を混練機として使用する方法が好ましく、また、カーボンブラック(D)は、質量平均分子量200000以下のビニル系熱可塑性樹脂(b2)をバインダーとして含むカーボンブラックマスターバッチとして配合することが必要である。カーボンブラック(D)以外の各成分は、付加的成分を含めて、混練機に一括して供給してもよいし、順次供給してもよい。また、付加的成分を含めて、各成分から選ばれた2種以上の成分を予め混合、混練しておいてもよい。
尚、触媒不活化剤(E)としてヒドラジン骨格含有化合物を用いる際には、混練機へ投入する前に、予め、珪酸ジルコニウム(C)と混合しておくことが好ましい。この操作によって、珪酸ジルコニウムに付随するハフニウム等の金属を当該ヒドラジン骨格含有化合物に捕捉させ、本発明の効果をより顕著なものとすることができる。
本発明の光反射体は、上述の方法で得られた樹脂組成物からなる光反射体用基体上に光反射層を有するものであり、好ましくは、光反射体用基体の表面に光反射層を有するものである。本発明における樹脂組成物を成形する成形方法としては、生産性と、得られる光反射体用基体の表面性が良好となるなど、本発明の効果が顕著であることから、射出成形法により成形することが好ましい。従来公知の任意の成形方法としては、例えば、通常の射出成形の他に、ガスアシスト射出成形、中空成形、圧縮成形等が挙げられる。
中でも本発明の光反射体用基体は、射出成形により得られることによって、生産性良く、また上述してきた様な光反射体用基体としての特性、とりわけ漆黒意匠面を有する光反射体用基体としての優れた諸特性を具備したものを得ることが出来るので好ましい。
更に本発明の光反射体用基体は、特に形状に制限はない。光反射体の形状としては光源を囲む形状・構造の他に、意匠性を重視した構造、具体的には例えば中空柱状構造等の美麗な、意匠性の高いものであってもよい。ここで「中空柱状構造」とは、例えば、円筒状物や枠状物、またはこの様な構造を部分的に有する成形品の様に、金型に溶融樹脂が抱きつく形状で射出成形を行うものを示す。
また本発明の光反射体用基体は、漆黒意匠面の初期黒色着色に優れ、具体的にはそのL値(SCE)が6以下であることを特徴とする。このL値(SCE)は、その数値が小さいほど、黒色が強く、漆黒性に富む黒色性を示す指標である。本発明においては、このL値(SCE)は、板状鏡面樹脂成形品(金型表面鏡面度#14000番)の表面をISO7724/1に準拠した装置を用い、d/8(拡散照明・8°方向受光)、SCE(正反射光除去)測色法にて測定し得られた値を示す。中でも本発明の光反射体用基体のL値(SCE)は5.5以下、特に5以下であることが好ましい。
本発明の光反射体用基体は、その表面に光反射層を設けてもよい。光反射層は、通常、金属蒸着等によって形成される金属薄膜であり、光反射体用基体の表面に形成される。金属蒸着の方法は特に制限はなく、従来公知の任意の方法を用いればよい。例えば、以下に示す方法が挙げられる。
光反射体用基体を真空状態下の蒸着装置内に静置し、アルゴン等の不活性ガスと酸素を導入後、光反射体用基体の表面にプラズマ活性化処理を施す。次に蒸着装置内においてターゲットを担持した電極に通電し、チャンバー内に誘導放電したプラズマによりスパッタしたスパッタ粒子(例えば、アルミ粒子)を光反射体用基体に付着させる。さらに必要に応じて、アルミニウム蒸着膜の保護膜として、珪素を含むガスをプラズマ重合処理するか、または酸化珪素をイオンプレーティング法等により、アルミニウム蒸着膜の表面に付着してもよい。
金属薄膜に用いられる金属としては、例えば、クロム、ニッケル、アルミニウムなどが挙げられ、中でもアルミニウムが好ましい。尚、光反射体用基体の表面と金属薄膜との接着力を上げるために、蒸着前に、光反射体用基体の表面を洗浄、脱脂してもよい。
本発明の光反射体用基体は、光反射体用基体の表面に、アンダーコートを形成することなく、直接、金属薄膜を設ける場合に、特に有用である。つまり、本発明の光反射体用基体は、表面性に優れ、その表面に、アンダーコートを形成する等のプライマー処理を施さずに直接に金属蒸着しても、金属薄膜との接着性に優れ、良好な光沢表面が得られる。さらに、射出成形時においても、光反射体用基体の金型からの離型性が高いので、金型の転写むらの発生も抑制できる。
さらに本発明においては、光反射体用基体において、最終製品に於いて黒色部分のまま使用される箇所には、耐光性、光沢性、又は漆黒感の向上等の目的から、更に表面コートを設けてもよい。この表面コートの材料としては、アクリル樹脂等の、従来公知の任意のコーティング剤から適宜選択して決定すればよい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
これらの実施例および比較例においては下記の成分を使用した。
(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂):
ポリブチレンテレフタレート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、商品名:ノバデュラン(登録商標)5008)、固有粘度0.85dl/g、末端カルボキシル基量20μeq/g、数平均分子量20000(以下、「PBT樹脂」と略記)。
(B)成分
(b1)ポリエチレンテレフタレート(PET樹脂):
三菱化学社製 商品名:PBK1、固有粘度=0.65dl/g
(b2)アクリロニトリル−スチレン樹脂:
UMG−ABS社製 商品名:AP−A、質量平均分子量(ポリスチレン換算):120000、アクリロニトリル/スチレン質量比=30/70
(C)珪酸ジルコニウム:
キンセイマテック社製、商品名:A−PAX/45M、平均一次粒径1.15μm、一次粒径が5.25μmをこえるもの0.3質量%、真比重4.7、硬度7.5、ZrO 65.40質量%、SiO 32.34質量%、Fe 0.08質量%、Al 1.88質量%。
(D)カーボンブラック:カーボンブラックは全て、カーボンブラックマスターバッチとして用いた。
カーボンマスターバッチ1:
上述(b2)成分のアクリロニトリル−スチレン樹脂50質量%、粉末カーボン50質量%からなるマスターバッチ
カーボンマスターバッチ2:
上述のPBT樹脂80質量%、粉末カーボン20質量%からなるマスターバッチ
カーボンマスターバッチ3:
アクリロニトリル−スチレン樹脂(ポリスチレン換算 質量平均分子量230000)50質量%、粉末カーボン50質量%からなるマスターバッチ
(E)触媒不活化剤
ヒドラジン骨格含有化合物:
ADEKA社製 デカメチレンカルボン酸ジサリチロイルヒドラジド 商品名:CDA−6、分子量:498
ヒンダードフェノール系化合物:
ADEKA社製 ビス(2−(2−ヒドロキシベンゾイル)ヒドラジン)ドデカン酸 商品名:AO−330、融点244℃、分子量775
離型剤:
クラリアント社製 酸化ポリエチレンワックス 商品名:リコワックス、分子量5500、酸価3〜5mgKOH/g
[実施例および比較例]
樹脂成分、およびその他の添加剤を、表1の組成で十分にドライブレンドした後、260℃に設定した2軸スクリュウ押出機を用い、40Kg/時間の押出速度でペレット化した。得られたペレットを射出成形前に120℃、6時間乾燥し、型締め力が80tonの射出成形機を用い、成形温度(シリンダー温度)260℃、成形体形状が60mm×60mm×3mmの鏡面金型(金型表面鏡面度#14000番)を用い、金型温度60℃で成形して、光反射体用基体を得た。射出成形時の離型性は良好であり、無抵抗で成形体の取り出しが可能であった。尚、評価については以下の方法により行った。結果を表1に示す。
[試験・評価方法]
表面外観
上述の条件にて得られた板状成形品の表面外観を目視にて観察し、成形品表面の平滑性が高く、曇りのないものを◎、成形品表面のフィラー凝集物や曇りのないものを○、凝集物が少しあるものを△+、ガスによる曇りやフローマークのあるものを△−、凝集物が多いものを×として評価した。
漆黒性
上述の条件にて得られた板状成形品について、L値(SCE)を測定した。測定は、樹脂成形品表面をISO7724/1に準拠した装置を用い、d/8(拡散照明・8°方向受光)、SCE(正反射光除去)測色法にて測定した。
水銀灯点灯試験
上述の条件にて得られた板状成形品について、120℃において400Wの水銀灯1灯を25cmの距離から、500時間及び1000時間照射する促進劣化試験を行い、ΔEを測定し耐光変色性を評価した。
フォギング性評価
上述の条件にて得られた板状成形品を粉砕しペレット大とし、試験管(φ20×160mm)に10g入れ、180℃に温度調節したフォギング試験機(GLサイエンス社製 中型恒温槽L−75改良機)にセットした。さらに、上記試験管に、耐熱ガラス(テンパックスガラスφ25×2mmt)の蓋をした後、耐熱ガラス部を25℃雰囲気に温度調節し、180℃で20時間、熱処理を実施した。熱処理後、ガラス板内側には樹脂組成物より昇華した分解物等による付着物が析出した。熱処理終了後、耐熱ガラスの付着物の状態を肉眼で観察し、以下の4段階の基準で評価した。
A:ガラスプレートへの付着、曇りは殆んど無く、目視にて透過像が鮮明に認識できる。
B:ガラスプレートへの付着、曇りはややあり、透過像は多少ぼやけるが目視で認識できる。
C:ガラスプレートへの付着、曇りがあり、透過像はぼやけるが部分的に認識できる。
D:ガラスプレートへの付着、曇りが非常に多く、透過像は認識できない。
成形収縮率
シリンダー温度250℃、金型温度60℃の条件下で、縦100mm、横100mm、厚み2mmの四角形の平板をフィルムゲート金型により成形し、流れの直角方向(TD)の成形収縮率を測定した。
引っ張り試験(強度、伸度)評価
ISO引張試験片(ISO3167)を用い、ISO527に準拠して測定した。
金型汚染性(モールドデポジット(MD))評価:
住友重機械工業社製ミニマットM8/7A成形機を用い、しずく型金型を用いて、成形温度270℃、金型温度35℃で1000ショット連続成形し、終了後金型の付着物の状態を肉眼で観察し、以下の3段階の基準で評価した。
A.金型付着物がほとんどみられない。
B.金型付着物がややみられる。
C.金型付着物が多い。
D.金型付着物が非常に多い。
Figure 2012057152
上記表の結果から明らかなとおり、本発明の光反射体用基体は、漆黒性等の表面外観、フォギング性評価、成形収縮率、強度等に優れたものであることが分かる。
一方、カーボンブラックマスターバッチのバインダーとして、ポリブチレンテレフタレート樹脂のみを用いた場合(比較例2)は、表面外観、耐光変色性に劣ることが分かる。また、カーボンブラックマスターバッチのバインダーとして、分子量の大きいビニル系熱可塑性樹脂(b2)を用いた場合(比較例3)には、表面外観、フォギング性、金型汚染性に劣ることが分かる。また、ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して、カーボンブラック(C)が4質量部を超える場合(比較例1)も、表面外観に劣り、フォギング性、金型汚染性も劣ることが分かる。また触媒不活化剤(E)を使用しない(比較例4)は、フォギング性や金型汚染性が劣ることが分かる。

Claims (8)

  1. 主成分の樹脂成分である、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対して、少なくとも、
    ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)以外の熱可塑性ポリエステル樹脂(b1)および質量平均分子量200000以下のビニル系熱可塑性樹脂(b2)から選ばれる少なくとも一種の熱可塑性樹脂(B)10〜50質量部、
    平均一次粒子径が10μm以下の珪酸ジルコニウム(C)0.1〜20質量部、
    カーボンブラック(D)0.1〜4質量部、
    ヒンダードフェノール系化合物およびヒドラジン骨格含有化合物から選ばれる少なくとも一種を含む触媒不活化剤(E)0.1〜5質量部
    を配合した樹脂組成物からなり、少なくとも表面の一部を漆黒意匠面とする樹脂製光反射体用基体であって、
    カーボンブラック(D)を、質量平均分子量200000以下のビニル系熱可塑性樹脂(b2)をバインダーとして含むカーボンブラックマスターバッチとして配合してなることを特徴とする樹脂製光反射体用基体。
  2. 熱可塑性樹脂(B)成分が、(b1)成分及び(b2)成分を含み、(b1)成分と(b2)成分の質量比(b1/b2)が、1を越えて5以下であることを特徴とする請求項1に記載の光反射体用基体。
  3. (b1)成分がポリエチレンテレフタレート樹脂であり、(b2)成分が質量平均分子量200000以下のアクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂であることを特徴とする請求項2に記載の光反射体用基体。
  4. カーボンブラックマスターバッチの配合量が、ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)100質量部に対して1〜8質量部であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の樹脂製光反射体用基体。
  5. ポリブチレンテレフタレート樹脂(A)の末端カルボキシル基量が50μeq/g以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の樹脂製光反射体用基体。
  6. 漆黒意匠面の初期黒色着色L値(SCE)が6以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光反射体用基体。
  7. 射出成形により得られることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光反射体用基体。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の光反射体用基体表面の少なくとも一部に金属光反射層を有することを特徴とする光反射体。
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