JP2012055181A - 加工栗および加工栗の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記(1)及び(2)の工程を有する方法で味付け加工栗を製造する:
(1)原料栗を直接あるいは調味液に漬けた状態で、一旦減圧した後、復圧または加圧しながら湿熱処理し、次いで、復圧、及び冷却する工程、
(2) 上記で得られた加工栗を密閉包装し、殺菌する工程。
【選択図】なし
Description
(1)原料栗を直接あるいは調味液に漬けた状態で、一旦減圧した後、復圧または加圧しながら湿熱処理し、次いで、復圧、及び冷却する工程、
(2)上記で得られた加工栗を密閉包装し、殺菌する工程。
(1-a)原料栗を直接あるいは調味液に漬けた状態で、8.0×103〜1.0×104 Paまで減圧処理する工程(減圧工程)、
(1-b)上記で得られた栗を、加熱水蒸気を用いて7.5×104 Pa以上(好ましくは7.5×104〜2.0×105 Pa)、90℃以上(好ましくは90〜120℃)の条件で、加熱処理する工程(復・加圧加熱工程)、
(1-c)上記で得られた栗を、4.0×104〜5.0×104 Paで少なくとも品温70℃になるまで冷却処理する工程(減圧冷却工程)。
原料の栗(剥き生栗)をそのまま、あるいは一定濃度の糖液や糖調味液に漬けたまま、加圧加熱装置庫内に入れ密閉する。その後、密閉庫内の空気を排除して真空近くまで減圧状態にする(減圧工程)。次に、衛生的で安全な加熱水蒸気(好ましくは飽和水蒸気)を用いて、所定の温度及び圧力まで徐々に移行させ(温度・圧力移行工程)、所定温度及び圧力に達した後、加熱を行う(加熱工程)。加熱が終了すれば圧力を戻し(復圧工程)、温度を下げて、最後に温度と圧力を下げながら真空に近い状況で冷却し(減圧冷却工程)、その後、加圧加熱装置から取り出す。またこの一連の工程内では、密閉庫内の水蒸気を定期的に排気して圧力と温度を制御する。こうして、加熱水蒸気、好ましくは飽和水蒸気による加熱・調理工程を終えた栗を、そのまま、または一定濃度の糖液に漬けた状態で、缶やプラスチックパウチ等の容器に充填、密封し、殺菌することで、味付け栗加工品を調製する。
(1)原料栗を直接あるいは調味液に漬けた状態で、一旦減圧した後、復圧または加圧しながら湿熱処理し、次いで、復圧、及び冷却する工程(第1工程)、
(2) 上記で得られた加工栗を密閉包装し、殺菌する工程(第2工程)。
本発明の味付け加工栗の製造方法において、原料とする栗は、栗澱粉が加熱等によって糊化(α化)する以前の生栗である。また少なくとも鬼皮が除去された生栗である。鬼皮に加えて渋皮も除去されていることが好ましいが、渋皮の一部あるいは全部が残っていてもよい。当該生栗は、水や調味液等の液体に漬けた状態の液体漬け生栗(水漬け生栗、調味液漬け生栗)などでも良い。また、原料栗は可食部が全形をとどめているものであることがより好ましい。
(1-a)原料栗をそのままあるいは調味液に漬けた状態で減圧処理する工程(減圧工程)、
(1-b)上記(1-a)で得られた栗を復圧または加圧しながら加熱処理する工程(復・加圧加熱工程)、
(1-c)上記(1-b)で得られた栗を減圧冷却処理する工程(減圧冷却工程)。
当該工程において減圧処理は、原料栗をそのまま又は調味液に浸漬した状態で上記装置内に入れて、庫内を密閉した後、庫内の空気を排除して減圧状態にすることによって実施することができる。
上記減圧処理後、庫内が例えば8.0×103〜1.0×104 Pa程度の真空状況に近くなれば加熱処理を開始する。
上記復・加圧加熱処理後、加圧状態を解除し(復圧)、次いで徐々に圧力と温度を下げながら粗熱をとり、減圧状態で冷却する(減圧冷却工程)。
当該第2工程は、上記(1)の工程で得られた加工栗を密閉包装し、殺菌する工程である。
(1)原料栗とその調製
原料栗として、鬼皮及び渋皮を剥いた生栗をそのままの状態で水漬けした水漬け生栗を使用した。これは、栗加工に用いられる原料栗が日本国産から中国産へ大きく移行している中で、中国で栗の皮を剥いた生栗が水漬けした状態で日本国内に輸入され、これが日本国内で加工されて甘露煮などの栗加工品にされている現状を鑑みたものである。この水漬け生栗は、加熱されていないために、栗澱粉は糊化していない状態のものである。
この生栗と調味液を入れたホテルパンを、飽和蒸気加熱機能を備えた温度と圧力が制御可能な調理装置(飽和蒸気調理機CK210:三浦工業(株)製)(以下、単に「装置」という)に入れた。この時のホテルパンは蓋をせずに直接、衛生的な飽和水蒸気に晒されるようにしておく。
調理した栗の品温が70℃以下になった後、飽和蒸気加熱調理装置から取りだした。この調理された栗は、そのままでも甘味が付与され、栗の澱粉も糊化しているために軟らかい食感になっている。ただし、この調理栗を栗加工品として流通・保管するためには、殺菌を行った方が良い。このため、上記で得られた調理栗を密封できる容器(例えば、缶、プラスチックトレイ、プラスチックフィルムまたはビン)に入れた。この時に、さらに調理液も同時に入れて封入すると、上記で得られた調理栗にさらに高い甘味質を付与することができる。ここでは、プラスチックフィルムに上記で調製した調理栗と糖度65°の調理液(65質量%の砂糖水)を封入し、真空包装した。次いで真空包装した調理栗を、レトルト殺菌することができる加圧加熱殺菌装置(調理殺菌装置SGC80:株式会社サムソン製)を用いて、110℃で30分間殺菌処理を行った。
比較のために、従来の一般的な味付け加工栗の製造工程で製造した加工栗を用意した(比較例)。これは、鬼皮及び渋皮を剥いた生栗(原料栗)を、そのまま鍋で60℃、40分間水煮し、アク取りなどを行い、さらに温度を上げて70℃で30分間の第2加熱、80℃で30分間の第3加熱、95℃で20分間の第4加熱の合計4段階の加熱を行って生栗を軟らかく加熱・調理した後、冷却し、缶に糖度62°の糖液(62質量%の砂糖水)とともに充填し、98℃で70分間殺菌する製造方法を用いたものである。
本発明の製造方法(実施例)と従来の製造方法(比較例)で製造した味付け加工栗の食感、外観、味および生産性を比較するために、調製した味付け加工栗の硬度、食感、歩留まり、及び甘味質を官能評価で比較した。硬度は、果実硬度計(果実硬度計:(株)大場計器製作所製)を用いて測定した。甘味質と食感は、調製した味付け加工栗を実際に8名のパネラーに食させて官能検査を行うことで評価した。
Claims (7)
- 下記(1)及び(2)の工程を有する味付け加工栗の製造方法:
(1)原料栗を直接あるいは調味液に漬けた状態で、一旦減圧した後、復圧または加圧しながら湿熱処理し、次いで、復圧、及び冷却する工程、
(2) 上記で得られた加工栗を密閉包装し、殺菌する工程。 - 上記(1)の工程が、下記(1-a)〜(1-c)工程を有するものである請求項1に記載する製造方法:
(1-a)原料栗を直接あるいは調味液に漬けた状態で、8.0×103〜1.0×104 Paまで減圧処理する工程、
(1-b)上記(1-a)工程で得られた栗を、加熱水蒸気を用いて、7.5×103〜2.0×105 Pa、90〜120℃の条件で、加熱処理する工程、
(1-c)上記(1-b)で得られた栗を、4.0×104〜5.0×104Paの条件で少なくとも品温70℃になるまで冷却処理する工程。 - 上記加熱水蒸気が飽和水蒸気である、請求項2に記載する製造方法。
- 上記(2)工程が、(1)工程で得られた栗を調理液に漬けた状態で密閉包装し、95〜120℃で30〜50分間程度加熱殺菌処理する工程である、請求項1乃至3のいずれかに記載する製造方法:
- 前記原料栗が、鬼皮及び渋皮を剥いた生栗、当該水漬け生栗、及び調味液漬け生栗からなる群から選択される、澱粉が糊化していない生栗であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載する製造方法。
- 調味液が、糖類、調味料、酸味料及び食品添加物からなる群から選択される少なくとも1種の成分を含有するものであることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載する製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法により得られることを特徴とする味付け加工栗。
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