JP2012046964A - 鋼矢板構造物、鋼矢板 - Google Patents

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Abstract

【課題】カバー設置の工程が単純で施工性に優れると共に防食性にも優れた鋼矢板構造物及び該鋼矢板構造物を形成する鋼矢板を提供する。
【解決手段】本発明に係る鋼矢板構造物1は、一方の面に重防食被覆3が施されると共に両端に継手部5を有する鋼矢板7を連結して形成される鋼矢板構造物であって、連結された継手部同士の間に形成されて重防食被覆3が施された面側に溝状に開口する溝状開口部9と、溝状開口部9に挿入される挿入片部47を有し、隣り合う鋼矢板7の重防食被覆3に跨るように継手部5の連結部をカバーするカバー体11とを備えてなることを特徴とするものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、河川や海洋などの厳しい腐食環境で使用される鋼矢板構造物及び該鋼矢板構造物を形成する鋼矢板に関する。
海洋などの厳しい腐食環境にさらされる港湾鋼構造物の部材としてポリウレタンやポリエチレンなどの重防食被覆を施した鋼矢板が用いられている。
重防食被覆鋼矢板は主にU形鋼矢板が用いられてきたが、近年幅広で工期短縮が可能なハット形鋼矢板についても重防食被覆が検討されている。
また、鋼矢板には断面がZ形状のものがあり、今後海外を中心に使用が増えることが考えられているが、その防食方法についてはほとんど検討されていない。
鋼矢板への重防食被覆は飛沫、干満部に晒される表面に工場などで施されるが、継手近傍は重防食被覆が行われない。重防食被覆鋼矢板の腐食はこの継手近傍にある被覆端部から被覆剥離をともなって発生する。この被覆端部の剥離を抑制することで重防食被覆鋼矢板の腐食は大幅に抑制されるため、この被覆端部からの剥離抑制のための検討がいくつかなされてきた。
例えば、特許文献1ではボルトとナットにより継手部をカバーで覆い、その中に充填材を充填する方法が提案されている。
また、特許文献2では継手部にあらかじめフック金具を固定して、そこにカバーを取り付けその中に充填材を充填する方法が提案されている。
また、特許文献3では継手部にそってべースプレートを固定し、そのベースプレートとカバーをスポット溶接し、その中に充填材を充填する方法が提案されている。
また、特許文献4では継手部にあらかじめL型金具を固定しておき、そこにカバーをとりつけ、継手部とカバー間に充填材を充填する方法が提案されている。
特開2008−248578号公報 特開2008−248583号公報 特開2008−248647号公報 特開2008−248659号公報
特許文献1乃至4に開示されたものは、継手部にカバーを設置する点で共通しており、そのカバーの固定方法がそれぞれ異なっている。特許文献1はボルトとナットで固定するものであり、特許文献2はフック金具を用いて固定するものであり、特許文献3は予め固定したベースプレートにスポット溶接で固定するものであり、特許文献4は予め固定したL型金具を用いて固定するものである。
特許文献1乃至4の方法はいずれもカバー設置の工程が複雑であり、カバー設置に手間がかかるという問題がある。
また、特許文献1乃至4はいずれもハット形鋼矢板に関するものであり、ハット形鋼矢板以外のもの、例えばZ形鋼矢板については何らの検討もされていない。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、カバー設置の工程が単純で施工性に優れると共に防食性にも優れた鋼矢板構造物及び該鋼矢板構造物を形成する鋼矢板を提供することを目的としている。
(1)本発明に係る鋼矢板構造物は、一方の面に重防食被覆が施されると共に両端に継手部を有する鋼矢板を連結して形成される鋼矢板構造物であって、
連結された継手部同士の間に形成されて前記重防食被覆が施された面側に溝状に開口する溝状開口部と、該溝状開口部に挿入される挿入片部を有し、隣り合う鋼矢板の前記重防食被覆に跨るように前記継手部の連結部をカバーするカバー体とを備えてなることを特徴とするものである。
(2)上記(1)に記載のものにおいて、前記継手部の連結部におけるカバー体と継手部との隙間に充填材を充填したことを特徴とするものである。
(3)本発明に係る鋼矢板は、上記(1)又は(2)に記載の鋼矢板構造物を形成する鋼矢板であって、
前記両端部の継手部の開口の向きを逆向きにすると共に、一方の継手部を開口の幅が他方の継手部の開口の幅よりも大きく設定した大継手部とし、他方の継手部を開口の幅が前記大継手部よりも小さい小継手部とし、前記大継手部に小継手部を連結したときに両者間に溝状開口部が形成されるようにしたことを特徴とするものである。
(4)また、上記(3)に記載のものにおいて、前記鋼矢板は、ウェブと、その両端に形成されたフランジと、各フランジの端部に逆向きに開口する継手部を備えてなるZ形鋼矢板であることを特徴とするものである。
(5)また、上記(3)に記載のものにおいて、前記鋼矢板は断面がハット形のハット形鋼矢板であることを特徴とするものである。
(6)また、上記(1)又は(2)に記載の鋼矢板構造物を形成する鋼矢板であって、該鋼矢板は、ウェブと、その両端に形成されたフランジと、各フランジの端部に同じ向きに開口する継手部を備えてなる一対のZ形鋼矢板であり、
該一対のZ形鋼矢板の一方は開口の幅が小さい小継手部を両端に備えてなり、開口側と反対側の面に重防食被覆が施され、他方のZ形鋼矢板は開口の幅が大きい大継手部を両端に備えてなり、開口側の面に重防食被覆が施されていることを特徴とするものである。
(7)また、上記(3)乃至(6)のいずれかに記載の鋼矢板であって、重防食被覆がされた面が平坦に形成されていることを特徴とするものである。
本発明の鋼矢板構造物においては、隣接する鋼矢板の連結された継手部同士の間に形成されて前記重防食被覆が施された面側に溝状に開口する溝状開口部と、該溝状開口部に挿入される挿入片部を有し、隣り合う鋼矢板の前記重防食被覆に跨るように前記継手部の連結部をカバーするカバー体とを備えてなるので、鋼矢板を打設後、溝状開口部にカバー体の挿入片部を挿入するという簡易な処理を施すことによって防食性に優れた鋼矢板構造物を得ることができる。
本発明の一実施の形態における鋼矢板構造物の説明図である。 図1に示した鋼矢板構造物の連結部の説明図である。 本発明の一実施の形態における鋼矢板構造物を形成する鋼矢板の説明図である。 本発明の一実施の形態の鋼矢板の継手部の説明図である。 本発明の一実施の形態のカバー体の説明図であり、図5(a)における矢視A−A図が図5(b)である。 本発明の一実施の形態の鋼矢板の他の態様の説明図である。 本発明の一実施の形態の鋼矢板の他の態様の説明図である。 本発明の一実施の形態の鋼矢板の他の態様の説明図である。 本発明の一実施の形態の鋼矢板の他の態様の説明図である。 本発明の一実施の形態の鋼矢板の他の態様の説明図である。
[実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
本実施の形態に係る鋼矢板構造物1は、図1、図2に示すように、一方の面に重防食被覆3が施されると共に両端に継手部5を有する鋼矢板7を連結して形成される鋼矢板構造物1であって、隣接する鋼矢板7の連結された継手部5同士の間に形成されて前記重防食被覆3が施された面側に溝状に開口する溝状開口部9と、隣り合う鋼矢板7の前記重防食被覆3に跨るように前記継手部5の連結部をカバーするカバー体11とを備えてなるものである。
また、連結された継手とカバー体11との隙間には継手部5の防食のための充填材13が充填されている(図2参照)。
以下、各構成を詳細に説明する。
<重防食被覆>
本実施の形態において鋼矢板7に施される重防食被覆3はその種類や形態を特に限定するものではないが、その一例を示すと、腐食環境に晒される表面にポリウレタンやポリエチレンなどの防食樹脂層をポリウレタンやエポキシなどの接着剤層の上に2〜5mm程度の厚さで被覆したものが挙げられる。
重防食は、例えば海側に配置される面における飛沫、干満帯に相当する部位に施工される。
<鋼矢板>
本実施の形態に係る鋼矢板7は、図3に示すように、互いに連結される一対の第1Z形鋼矢板15と第2Z形鋼矢板17を備えている。
図3における図中左側の第1Z形鋼矢板15(図3(a)参照)は、断面において、図中右斜めに傾斜するウェブ19と、該ウェブ19の図中上側端部に連続して右方向に延出するように形成された上フランジ21と、ウェブ19の下側端部に連続して左方向に延出するように形成された下フランジ23とを備えている。そして、上フランジ21の端部には小継手部5aが形成され、下フランジ23の端部には大継手部5bが形成されている。
小継手部5aは、図4(a)に示すように、図中下方に開口する凹溝29と、凹溝29の先端側に形成された鉤状部31と、凹溝29の基部側に形成された図中下方向に出っ張る凸状部33を備えている。小継手部5aにおける開口側と反対の面は平坦になっており、この平坦になった面における小継手部5aの先端から距離a(30mm以内程度)を除く部分に重防食被覆3が施されている(図4参照)。
大継手部5bは、図4(b)に示すように、小継手部5aよりも幅広で図中上方に開口する凹溝35と、凹溝35の先端側の鉤状部37と、凹溝35の基端側で凹溝35側に出っ張る係止片部39を備えている。大継手部5bにおける開口側の面は平坦になっており、この平坦になった面に図4(b)に示すように、フランジ端部から距離b(30mm以内程度)を除く部分に重防食被覆3が施されている。
図3における中右側の第2Z形鋼矢板17(図3(b)参照)は、断面において、図中左斜めに傾斜するウェブ41と、該ウェブ41の図中上側端部に連続して左方向に延出するように形成された上フランジ43と、ウェブ41の下側端部に連続して右方向に延出するように形成された下フランジ45とを備えている。そして、上フランジ43の端部には大継手部5bが形成され、下フランジ45の端部には小継手部5aが形成されている。大継手部5bと小継手部5aの形状は第1Z形鋼矢板15のものと同様である。
また、第2Z形鋼矢板17は、第1Z形鋼矢板15と同様に、大継手部5bの開口する側の面に重防食が施されている。
本実施の形態の鋼矢板構造物1は、図2に示すように、隣接する第1Z形鋼矢板15と第2Z形鋼矢板17における小継手部5aと大継手部5bが連結され、連結状態で溝状に延びる溝状開口部9(図1参照)が形成される。
上記の説明から分かるように、第1Z形鋼矢板15、第2Z形鋼矢板17共に、傾斜するウェブと、ウェブの両端に互いに逆方向に延出するように設けられたフランジとを備え、各フランジの先端に互いに逆方向に開口を有する継手部5を備えている点で共通している。
Z形鋼矢板の製造方法は特に限定されるものではないが、その一例を挙げれば鋼スラブや鋼ブルームを熱間加工することにより製造される。なお、継手部形状の加工は冷間加工によってなされてもよい。
また、Z形鋼矢板は、その鋼種について特に限定するものではないが、普通鋼もしくはC、Si、Mn、P、Sなどを制御したものや、Cu、Cr、Ni、Mo、W、Sn、Nb、Sb,V、Al等の元素を添加した合金鋼などを用いることが出来る。
<カバー体>
カバー体11は、継手部5の連結部をカバーするものであり、その材質は樹脂、ゴムなどの弾性を有するものが好ましい。樹脂としてはポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などが強度、耐候性を持たせる点で好ましい。ゴムとしてはウレタンゴムやシリコーンゴムなどが強度、耐候性を持たせる点で好ましい。
カバー体11は、図5に示されるように、溝状開口部9に挿入される挿入片部47と、隣り合う矢板の重防食被覆3に跨るように継手部5の連結部をカバーするカバー部49とを備えている。カバー部49は長手方向に連続する形状であるが、挿入片部47は所定の長さのものが断続的に連続するように形成されている。
カバー体11におけるカバー部49の幅は、継手部5近傍の被覆のない部分を覆うため、100〜200mm程度に設定するのが好ましい。また、カバー部49の厚みは強度を持たせるため1〜5mm程度にするのが好ましい。
挿入片部47は、図5に示されるように、端部に係止部51を有している。係止部51は、図3に示すように、挿入片部47を溝状開口部9に挿入したときに、大継手の係止片部39に係止する。なお、挿入片部47の長さは、使用する鋼矢板7に合わせるものとする。
カバー体11におけるカバー部49は、図5に示すように、断面が上に凸の円弧状になっており、弾性によって円弧が多少開くようになっている。カバー部49の両端下面の位置から係止部51の上端面までの距離をd、カバー部49における撓み代(両端下面の位置から挿入片部47が設けられている中心部の位置の高さ方向の距離)をeとし(図5参照)、大継手部5bにおける重防食被覆3が施された部位の厚みをcとすると、カバー部49におけるd及びeを、d<c<eとなるように設定するのが好ましい。このように設定することで、カバー部49がその弾性により重防食被覆表面に密着し、効率よく充填材13を充填することが出来る。
<充填材>
充填材13は、連結された継手部5とカバー体11との隙間に充填されるものであり、特にその材料を限定するものではないが、水中硬化性のポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、モルタルなどを用いることが出来る。また、充填材13はその強度によりカバー体11を固定する機能も有する。
次に、上記のような鋼矢板構造物1の施工方法を説明する。
鋼矢板7は、一枚ずつバイブロハンマーによって隣接する継手部5を連結しながら地中に打設する。鋼矢板7を打設した後、カバー体11を設置する。カバー体11の設置方法は、係止部51が係止片部39に係止するようにして、溝状開口部9の上端側からカバー体11の挿入片部47を挿入してスライドさせるようにしてもよいし、鋼矢板7の表面側から挿入片部47を溝状開口部9に押し込むようにしてもよい。
カバー体11を設置した後、継手部5とカバー体11の隙間に充填材13を充填することで継手部5の防食を行う。充填材13の注入はチューブを用いて行うのが好ましい。つまり、カバー体11のすき間にチューブを挿入し、下部から順に充填していくことでより隙間なく充填することが可能である。
以上のように、本実施の形態の鋼矢板構造物1によれば、継手部5の連結部へのカバー体11の設置がカバー体11の挿入片部47を溝状開口部9に挿入するだけで可能となり、カバー体11の設置工程が工具なしで行うことが可能となり、従来例に比較して施工性に優れている。
なお、上記の実施の形態においては鋼矢板7の例として、図3に示したZ形鋼矢板を示したが、本発明の鋼矢板7はこれに限られるものではない。例えば、ウェブ19とフランジ21、23の成す角度、ウェブ41とフランジ43、45の成す角度については、図3に示したものに限定されず、例えば図6に示すように、これらの角度がより直角に近いものであってもよい。
また、上記の実施の形態におけるZ形鋼矢板の継手部5は一方が小継手部5aで他方が大継手部5bであったが、本発明の鋼矢板7はこれに限られるものではなく、図7、図8に示すように、一対のZ形鋼矢板のうちの一方は、図7(a)又は図8(a)に示すように、開口の幅が大きい大継手部5bを両端に備えてなり、開口側の面に重防食被覆3が施されており、他方は、図7(b)又は図8(b)に示すように、開口の幅が小さい小継手部5aを両端に備えてなり、開口側と反対側の面に重防食被覆3が施されているようなものであってもよい。なお、図7において、図3と同一部分、相当する部分には同一の符号が付してある。
また、上記の実施の形態においては、鋼矢板7の例として、図3、図6、図7、図8に示したZ形鋼矢板を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、図9、図10に示すように、両側のフランジの一方に大継手部5bを有し、他方に小継手部5aを有し、大継手部5bと小継手部5aの開口の向きが逆向きで、かつ大継手の開口側の面に重防食被覆3が施されたハット形鋼矢板53のようなものを含む。
以下に実施の形態1の実施例を示す。
本実施例のZ形鋼矢板は、鋼種SY295で、厚み250mm×幅700mm、長さ5000mmの連続鋳造ブルームを用いて、熱間圧延で製造したものである。
圧延時の素材ウェブ温度を、粗圧延機で1050〜1250℃、中間圧延機で900〜1050℃、仕上げ圧延機で700〜850℃として圧延を行った。前記3台の圧延機は従来の鋼矢板製造に用いる孔型を有するロールからなる圧延機である。その結果、何らのトラブルなく製品の鋼矢板が安定して製造できた。製品のサイズは、ウェブ部厚み16.0mm、有効幅630mm、フランジ部厚み9.0mm、有効高さ430mmである。
Z形鋼矢板表面における飛沫、干満帯に相当する部位4mに、重防食被覆3として3mm厚さのポリウレタン被覆を行った。継手近傍の被覆のない部分(図4参照)はaが20mm、bが5mmであった。
重防食被覆3を施したZ形鋼矢板を海浜部に継手部5を連結させながら打設した。打設後、長さ4mのカバー体11を継手部5の溝状開口部9に設置した。設置したカバー体11は、ウレタンゴム製のものであり、カバー部49の幅が120mmで、厚さ3mmの係止部51を有するものである。設置方法は、カバー体11を溝状開口部9の上端側からスライドさせる方法を用いた。
その後、カバー体11と継手部5間の空隙に上部からチューブを挿入し、止水剤として水中硬化型エポキシ樹脂を充填した。
比較例として前記Z形鋼矢板打設後、防食カバー取り付けと止水剤充填を行わない部位を同時に設置した。
施工1年後に外観観察を行った。
本実施例の防食カバーを取り付けた継手部5は全く腐食せず錆の発生がみられず良好な状態を保っていた。一方、防食カバーを取り付けなかった継手部5は腐食し、錆が発生していた。
このことから、本発明の効果が実証された。
1 鋼矢板構造
3 重防食被覆
5 継手部
5a 小継手部
5b 大継手部
7 鋼矢板
9 溝状開口部
11 カバー体
13 充填材
15 第1Z形鋼矢板
17 第2Z形鋼矢板
19 ウェブ(第1Z形鋼矢板)
21 上フランジ(第1Z形鋼矢板)
23 下フランジ(第1Z形鋼矢板)
29 凹溝(小継手部)
31 鉤状部(小継手部)
33 凸状部
35 凹溝(大継手部)
37 鉤状部(大継手部)
39 係止片部
41 ウェブ(第2Z形鋼矢板)
43 上フランジ(第2Z形鋼矢板)
45 下フランジ(第2Z形鋼矢板)
47 挿入片部
49 カバー部
51 係止部
53 ハット形鋼矢板

Claims (7)

  1. 一方の面に重防食被覆が施されると共に両端に継手部を有する鋼矢板を連結して形成される鋼矢板構造物であって、
    連結された継手部同士の間に形成されて前記重防食被覆が施された面側に溝状に開口する溝状開口部と、該溝状開口部に挿入される挿入片部を有し、隣り合う鋼矢板の前記重防食被覆に跨るように前記継手部の連結部をカバーするカバー体とを備えてなることを特徴とする鋼矢板構造物。
  2. 前記継手部の連結部におけるカバー体と継手部との隙間に充填材を充填したことを特徴とする請求項1記載の鋼矢板構造物。
  3. 請求項1又は2記載の鋼矢板構造物を形成する鋼矢板であって、
    前記両端部の継手部の開口の向きを逆向きにすると共に、一方の継手部を開口の幅が他方の継手部の開口の幅よりも大きく設定した大継手部とし、他方の継手部を開口の幅が前記大継手部よりも小さい小継手部とし、前記大継手部に小継手部を連結したときに両者間に溝状開口部が形成されるようにしたことを特徴とする鋼矢板。
  4. 前記鋼矢板は、ウェブと、その両端に形成されたフランジと、各フランジの端部に逆向きに開口する継手部を備えてなるZ形鋼矢板であることを特徴とする請求項3記載の鋼矢板。
  5. 前記鋼矢板は断面がハット形のハット形鋼矢板であることを特徴とする請求項3記載の鋼矢板。
  6. 請求項1又は2記載の鋼矢板構造物を形成する鋼矢板であって、該鋼矢板は、ウェブと、その両端に形成されたフランジと、各フランジの端部に同じ向きに開口する継手部を備えてなる一対のZ形鋼矢板であり、
    該一対のZ形鋼矢板の一方は開口の幅が小さい小継手部を両端に備えてなり、開口側と反対側の面に重防食被覆が施され、他方のZ形鋼矢板は開口の幅が大きい大継手部を両端に備えてなり、開口側の面に重防食被覆が施されていることを特徴とする鋼矢板。
  7. 重防食被覆がされた面が平坦に形成されていることを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載の鋼矢板。
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