JP2012045821A - ボールペン - Google Patents
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Abstract
【構成】弾撥部材先端部分に、前記複数の内方突出部間に形成される放射状溝と同数の外方突部を形成し、該外方突部を前記放射状溝の全てに挿入配置したボールペン。
【選択図】 図2
Description
しかしながら、筆記時にはボールが紙面に押されて後退し、隙間が形成されるので、その際にインキの溶剤が乾燥したり、顔料の沈降が起こるなどして、ボールとチップとの間にインクの顔料が沈着してインキが十分に出なくなり文字等がかすれる、あるいは、インキが出なくなる等の問題があった。
そこで、インキ収容部内に配置したインキ攪拌部材をボールを押圧するコイルスプリングの後端部に衝突するようになして、コイルスプリングを微振動させ、ボールペンチップ内のインキの成分を攪拌させるものが知られている(特許文献2)。
インキ収容部を形成する部材は、外装部材をそのまま利用するものや、他部材として外装体を備え、その内部に収容されるパイプ状のインキ収容部材としてもよい。
また、ペン先を被嵌するキャップを別部材として設けたものでもよいし、キャップを設けずに、後端ノックなどの操作によってペン先が出没するタイプの筆記具としてもよい。
インキ収容部の部材を構成する材質は、ポリアミド樹脂や、塩化ビニル樹脂、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル、フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレート等の樹脂やステンレス等の金属など種々の材質が使用可能であるが、製造の容易さやインキ色の視認性、蒸気透過性などを考慮する必要がある。また、この押出成形パイプに、着色を施したり、顔料や体質材などを配合することなども適宜である。
この外側突部が、弾撥部材の伸縮に伴って、放射状溝内のインキを撹拌する。
図1には本発明のボールペンのうち、ボールペンチップとインキ収容部が接合されてなるリフィルについて図示してあり、外装については省略してある。
ボールホルダー2の先端部には、筆記部材であるボール1を抱持する空間としてボール抱持室2aを有しており、そのボール抱持室2aの先端である先端開口部2bは、ボール1を配置した後にかしめ加工(塑性変形による縮径加工)を施すことによってボール1の直径より小さい径に縮径化されており、ボール1がボールホルダー2より一部臨出した状態で抜け止めがなされている。
また、ボール抱持室2aには、切削加工や塑性加工によって形成された複数の内方突出部2cが放射状に形成されており、ボール1の後方移動規制をなすと共に、各内方突出部2cの間の空間をインキ流通路として中心孔2dと連通する放射状溝2eとしている。放射状溝2eの後方には、中心孔2dと連通した後孔2fが切削加工等によって、ボール1側およびボール1側と反対方向から各加工工程ごとに異径の刃物によって、徐々に小径になるように形成されている。インキ3が収容されているインキ収容部4から後孔2fを通り、中心孔2d及び放射状溝2eを抜けてボール抱持室2aに進み、ボール1の回転とともに先端開口部2bより吐出する。尚、内方突出部2cの先端側にボール1の表面状態が転写された転写面を形成することもできる。
棒状部材7の幹部7a後方の外径が、前記ストレート部6bの先端部分の径よりも大径となっているので、ストレート部6bの先端が棒状部材7の後方に当接し易い形状になっている。また、4本の外方突部8は、合成樹脂の射出成型品又は押し出し成形物を適宜長さに切断して得られたもので、4本形成された放射状溝2e全てに挿入配置されている。弾撥部材が障害なく前後動できるように、棒状部材7の各部は、その周辺壁と非接触となり得る大きさに設定されている。
筆記時のボール1の回転やボール1がボールホルダー2の後方への移動することに伴う弾撥部材の移動と振動で、外方突部8が放射状溝2e内のインキを撹拌し、増粘されるなどして滞留したインキが存在する場合には、これを撹拌して流動性を付与する。
本例における弾撥部材6は、コイル部6aの先端に一体に形成されているストレート部6bに外方突部8となる部分を形成しているものである。ストレート部6bの前方を横断面多角形(本例では四角)に形成し、その角部を外方突部8として放射状溝2eに挿入配置している。この多角形形状は、外側から中心側に向かって強く押し付ける鍛造加工にて形成している。
本例における弾撥部材6は、先端部分を小径の多角形形状(本例では四角)に巻いたコイル部としている。前例の横断面多角形の形状をコイルを巻くことで弾撥部材のコイル部分として形成した例である。このようにすることによって、放射状溝2eに挿入配置された外方突部8は、ボールの前後移動や振動の際に、コイルの伸縮による動きが追加され、より効率的に撹拌が行えるものとなっている。
本例における弾撥部材6は、先端側にストレート部6bを有するコイル部6aと、ボールを直接押圧する棒状部材7とが別部材として組み合わされている例である。
棒状部材7は、先端部を後方に折り返し、更にその先端を外側に向けて折り曲げた形状の線状部材を数本(本例では4本)束ねた部材である。各線状部材を接着剤等で固定しても良い。外方に折り曲げられた先端部が、全ての放射状溝2e内に挿入されている。尚、棒状部材7の先端が後方に折り返されることで、ボール1に接触する棒状部材7のボールとの接触部分を曲面とすることができ、ボール1の回転が円滑になり、書き味が向上する付随効果もある。
2 ボールホルダー
2a ボール抱持室
2b 先端開口部
2c 内方突出部
2d 中心孔
2e 放射状溝
2f 後孔
3 インキ
4 フォロワー体
5 インキ収容部
6 弾撥部材
6a コイル部
6b ストレート部
7 棒状部材
7a 幹部
8 外方突部
Claims (1)
- 筆記部材としてのボールと、貫通孔の先端開口部をボールの直径よりも小径に縮径加工すると共に、貫通孔後方内壁に複数の内方突出部を放射状に形成して、前記ボールを回転自在に抱持するボールホルダーとを有し、前記ボールを弾撥部材にて前方付勢してなるボールペンにおいて、前記弾撥部材先端部分に、前記複数の内方突出部間に形成される放射状溝と同数の外方突部を形成し、該外方突部を前記放射状溝の全てに挿入配置したボールペン。
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