JP2005280119A - ノック式ボールペン - Google Patents
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Abstract
【目的】
加圧によって上向き筆記でインキ切れすることなく、また、初期筆記でとぎれやすいインキが加圧で支援されて筆記可能となるノック式ボールペンを安価に提供可能とする。
【構成】
ノック部と連動する係止体を前後退位置に係止可能となし、一方、係止体前方の軸部に形成された凹部にシールリングが摺動するように密挿され、また係止体の前方にシール体が固定され、インキ収容管の後端と係止体の前端が通気状に設けられて、ボールペンリフィールと係止体がリターンスプリングによって軸筒の後方に附勢され、係止体を前進した時にシールリングが凹部の後端側に寄ってシールリングの前後部が通気不可となり、更なる前進でシール体の後端と係止体の前端との間の空間部が縮小されてインキ後端が加圧され、係止体を後退した時にシールリングが凹部の前端側に寄って通気した状態となり、インキ後端が外気と連通した状態で係止体が後退可能となる。
【選択図】 図2
加圧によって上向き筆記でインキ切れすることなく、また、初期筆記でとぎれやすいインキが加圧で支援されて筆記可能となるノック式ボールペンを安価に提供可能とする。
【構成】
ノック部と連動する係止体を前後退位置に係止可能となし、一方、係止体前方の軸部に形成された凹部にシールリングが摺動するように密挿され、また係止体の前方にシール体が固定され、インキ収容管の後端と係止体の前端が通気状に設けられて、ボールペンリフィールと係止体がリターンスプリングによって軸筒の後方に附勢され、係止体を前進した時にシールリングが凹部の後端側に寄ってシールリングの前後部が通気不可となり、更なる前進でシール体の後端と係止体の前端との間の空間部が縮小されてインキ後端が加圧され、係止体を後退した時にシールリングが凹部の前端側に寄って通気した状態となり、インキ後端が外気と連通した状態で係止体が後退可能となる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、ボールペンリフィールを搭載して、ノックによって筆記先端部を軸先より突出可能とすると共に、ノック時の加圧操作によってインキのチップ側への流動性が支援されるように構成されたノック式のボールペンに関する。
本発明は、上向き筆記でインキ切れすることなく、また、初期筆記でインキがとぎれやすいインキを使用したボールペン、インキに種々のフィラーが混入されたボールペン、紙面に筆記した筆跡が消しゴムでの擦過により容易に消去できるインキが充填されたボールペンなど、ノックによって筆記先端部を軸先より突出可能とすると共に、ノック時の加圧作用で支援して筆記可能とするノック式のボールペンを安価に提供可能とする。
本発明は、上記課題を達成するために以下の構成を有する。
請求項1に記載の発明に係るノック式ボールペンは、前端にボールペンのチップと後方にインキ収容管を備え、インキ収容管にインキが充填されてなるボールペンリフィールと、そのボールペンリフィールを搭載して軸筒前方の前端孔から筆記先端部を出没可能とするノック式ボールペンに於いて、
軸筒の後端から突出したノック部を前後動させることによって、それと連動する係止体を軸筒内部で前後退位置に係止可能となし、一方、係止体前方の軸部に円周状の凹部が形成され、その凹部にシールリングが前後に摺動可能となるように密挿されて、シールリングの外周が軸筒内面または軸筒内に設けられた筒体内面に密接するように設けられると共に、係止体前端の前方に、内孔部に突状のシール部を有したシール体が軸筒内または軸筒内に設けられた筒体内に固定され、インキ収容管またはそれに外装する筒部外周にシール部が密接してシール部の前後で軸筒内または軸筒内に設けられた筒体内が気密状に分断され、また、インキ収容管の後端と係止体の前端が通気するように設けられて、ボールペンリフィールと係止体がリターンスプリングによって軸筒の後方に附勢され、前記係止体を前進作動した時に前記シールリングが凹部内の後端側に寄ってシールリングの前後部が通気不可となり、その状態による更なる前進でシールリングの外周部が軸筒内面または軸筒内に設けられた筒体内面を密接状に摺動してシール体の後端と係止体の前端との間に形成された空間部が縮小されることによってインキ後端が加圧され、また係止体を後退した時にシールリングが凹部の前端側に寄ってシールリングの前後部が連通した状態となり、インキ後端が外気と連通した状態で係止体が後退可能となる。
請求項1に記載の発明に係るノック式ボールペンは、前端にボールペンのチップと後方にインキ収容管を備え、インキ収容管にインキが充填されてなるボールペンリフィールと、そのボールペンリフィールを搭載して軸筒前方の前端孔から筆記先端部を出没可能とするノック式ボールペンに於いて、
軸筒の後端から突出したノック部を前後動させることによって、それと連動する係止体を軸筒内部で前後退位置に係止可能となし、一方、係止体前方の軸部に円周状の凹部が形成され、その凹部にシールリングが前後に摺動可能となるように密挿されて、シールリングの外周が軸筒内面または軸筒内に設けられた筒体内面に密接するように設けられると共に、係止体前端の前方に、内孔部に突状のシール部を有したシール体が軸筒内または軸筒内に設けられた筒体内に固定され、インキ収容管またはそれに外装する筒部外周にシール部が密接してシール部の前後で軸筒内または軸筒内に設けられた筒体内が気密状に分断され、また、インキ収容管の後端と係止体の前端が通気するように設けられて、ボールペンリフィールと係止体がリターンスプリングによって軸筒の後方に附勢され、前記係止体を前進作動した時に前記シールリングが凹部内の後端側に寄ってシールリングの前後部が通気不可となり、その状態による更なる前進でシールリングの外周部が軸筒内面または軸筒内に設けられた筒体内面を密接状に摺動してシール体の後端と係止体の前端との間に形成された空間部が縮小されることによってインキ後端が加圧され、また係止体を後退した時にシールリングが凹部の前端側に寄ってシールリングの前後部が連通した状態となり、インキ後端が外気と連通した状態で係止体が後退可能となる。
請求項2に記載の発明に係るノック式ボールペンは、請求項1に記載のノック式ボールペンに於いて、軸筒に設けられたカム筒部内にカム部及びリブを有したノック棒と回転子が軸推移自在に嵌挿され、回転子前方の軸部外周に軸筒内面または軸筒内に設けられた筒部内面に密接するシールリングが設けられてなる。
請求項3に記載の発明に係るノック式ボールペンは、請求項1に記載のノック式ボールペンに於いて、係止体の前端から前方に延出して装着筒が設けられ、装着筒前方外周にシール部が密接してシール部の前後で軸筒内または軸筒内に設けられた筒体内が気密状に分断され、またインキ収容管の後端と係止体の前端が通気するように設けられて、インキ収容管が装着筒に嵌着されてなる。
請求項4に記載の発明に係るノック式ボールペンは、請求項1に記載のノック式ボールペンに於いて、係止体前方の軸部に円周状の凹部が形成され、その凹部の底面から前端側に連通した通気溝が形成されて、凹部にシールリングが前後に摺動するように密挿され、前記係止体を前進作動した時にシールリングが凹部内の後端側に寄ってシールリングの前後部が通気不可となり、更なる前進でシールリングの外周部が軸筒内面または軸筒内に設けられた筒体内面を密接状に摺動してインキ後端が加圧され、また係止体を後退した時にシールリングが凹部の前端側に寄ってシールリングの前後部が前記通気溝によって連通した状態となり、インキ後端が外気と連通した状態で係止体が後退可能となる。
本発明は、上向き筆記でインキ切れすることなく、また、初期筆記でインキがとぎれやすいインキを使用したボールペン、インキに種々のフィラーが混入されたボールペン、紙面に筆記した筆跡が消しゴムでの擦過により容易に消去できるインキが充填されたボールペン、誤記等を白色のインキで隠蔽することで修正可能とするボールペンなど、ノックによって筆記先端部を軸先より突出可能とすると共に、ノック時の加圧作用で支援して筆記可能とするノック式のボールペンが安価に提供可能となる。
図1から図4は本発明の実施例を示している。
先ず、本発明に使用されるボールペンリフィールは、初期筆記でインキがとぎれやすいインキを使用したボールペン、インキに種々のフィラーが混入されたボールペン、紙面に筆記した筆跡が消しゴムでの擦過により容易に消去できるインキが充填されたボールペンなど、加圧作用で支援して筆記可能とするボールペンリフィールや、低粘度インキの水性、油性のボールペン、剪断減粘性を有したインキのボールペン、高粘度インキの油性ボールペンなど様々なボールペンが適用される。
先ず、本発明に使用されるボールペンリフィールは、初期筆記でインキがとぎれやすいインキを使用したボールペン、インキに種々のフィラーが混入されたボールペン、紙面に筆記した筆跡が消しゴムでの擦過により容易に消去できるインキが充填されたボールペンなど、加圧作用で支援して筆記可能とするボールペンリフィールや、低粘度インキの水性、油性のボールペン、剪断減粘性を有したインキのボールペン、高粘度インキの油性ボールペンなど様々なボールペンが適用される。
またボールペンリフィールは、インキの仕様やインキ収容管の太さ等によってチップ先端部の耐乾燥性、インキの直流及び逆流防止の対策が重要となる。乾燥しやすいインキ、低粘度のインキは耐乾燥性やインキの直流を防止するために先端ボールをチップのボール抱持部の内縁に密接させる手段が必要であり、インキの後端にインキの乾燥防止や逆流防止のフォロアが必要となる。また、インキ収容部が太い場合には、チップの後端とインキ収容部との間にインキの逆流を防止する弁機構が必要となる。また、加圧機構を必要とするインキに対してはインキが逆流して、弁機構部やノック機構部にインキ等が付着するのを防止するためにもフォロアが必要である。
図1に示すように、軸筒1の後方にノック機構部が配設され、軸筒1の後端孔から突出するノック棒3を前後動させることによってボールペンリフィール9の筆記先端部が軸筒1先方に着脱自在に止着された口先部2の前端孔2aから出没可能となされている。
図2は本発明の要旨である構造を拡大した断面図で示している。
軸筒1の内孔部略後端には段部1fが形成され、その前部内壁にカムリブ部1bとカム溝部1cが放射状に交互に形成されたカム筒部1aが形成されている。またカム溝部1cは、径方向に深いカム溝と浅いカム溝が交互に形成され、リブの先端と浅いカム溝の先端に向けて傾斜面が形成されている。実施例では軸筒1の内壁にカム筒部1aが一体となって形成されているが別体となして軸筒内に固定して設けることもできる。(カム筒部の構造はよく知られたものであり、詳細な説明は省略する。)
軸筒1の内孔部略後端には段部1fが形成され、その前部内壁にカムリブ部1bとカム溝部1cが放射状に交互に形成されたカム筒部1aが形成されている。またカム溝部1cは、径方向に深いカム溝と浅いカム溝が交互に形成され、リブの先端と浅いカム溝の先端に向けて傾斜面が形成されている。実施例では軸筒1の内壁にカム筒部1aが一体となって形成されているが別体となして軸筒内に固定して設けることもできる。(カム筒部の構造はよく知られたものであり、詳細な説明は省略する。)
ノック棒3は、後端が閉塞した筒状で、前方部外周の所要箇所に上記カム筒部1aのカム溝部1cに嵌挿するリブ3aが形成され、先端には回転子4の山形状のカム部4bと迎合するカム部3bが形成されている。尚、実施例に於いてはカム部3aとリブ3bが分けて形成されているが、無論一体カム部として形成することもできる。
また回転子4は、やはり後端が閉塞した筒状で、後端軸部4eが上記ノック棒3の開口孔に遊嵌し、略中央部外周の所要箇所に上記カム筒部1aのカム溝部1cの割付位置に対応するリブ状でその先端に傾斜状の突部を有したカム部4bと、その間に山形状のカム部が円周状に形成されている。このカム部74bと山形状のカム部も、上記ノック棒の一体カム部と対応させて一体カム部として形成することもできる。
以上述べた、カム筒部、ノック棒、回転子で示されるノック機構部の構造はよく知られたものであり、詳細な説明は省略する。また他のノック機構部の形態は多様であり、それぞれよく知られたものである。
また更に、回転子4の前端には軸部4cが形成され、その軸部4cの略前端部外周に周状の凹部4dが設けられ、凹部4dの底面には前端側から後端の適宜前端側にかけて連通した通気溝4fが形成されて、その凹部4dにゴム等の弾性体からなるシールリング5が嵌着されている。シールリング5の全長は凹部4dの幅より短く設定されている。
また、シールリング5は、凹部4dの底面に密着した状態で凹部内を前後方向に摺動可能となされている。
以上述べた、カム筒部、ノック棒、回転子で示されるノック機構部の構造はよく知られたものであり、詳細な説明は省略する。また他のノック機構部の形態は多様であり、それぞれよく知られたものである。
また更に、回転子4の前端には軸部4cが形成され、その軸部4cの略前端部外周に周状の凹部4dが設けられ、凹部4dの底面には前端側から後端の適宜前端側にかけて連通した通気溝4fが形成されて、その凹部4dにゴム等の弾性体からなるシールリング5が嵌着されている。シールリング5の全長は凹部4dの幅より短く設定されている。
また、シールリング5は、凹部4dの底面に密着した状態で凹部内を前後方向に摺動可能となされている。
以上により、カム筒部1a内にそのカム溝部1cと迎合するリブ3aを有したノック棒3とリブ4aを有した回転子4が軸推移自在に嵌挿される。
また、回転子4の前方で、軸筒1の内孔部に筒体6が固定される。
筒体6は、その内孔部後端に拡開部6bが設けられ、また内孔部前方に周状の凸部6aが形成され、前方外周部に対して略後端の外周部6cがやや大きく形成されている。
軸筒1の内孔壁には2箇所の凸状の係止部1d、1eが設けられており、筒体6の外周部6cが係止部1dと1eの間に弾性的に係合されて、筒体6が軸筒1に固定される。
尚、筒体6と軸筒1との固定手段はこの手段に限定されず設けることができる。
筒体6は、その内孔部後端に拡開部6bが設けられ、また内孔部前方に周状の凸部6aが形成され、前方外周部に対して略後端の外周部6cがやや大きく形成されている。
軸筒1の内孔壁には2箇所の凸状の係止部1d、1eが設けられており、筒体6の外周部6cが係止部1dと1eの間に弾性的に係合されて、筒体6が軸筒1に固定される。
尚、筒体6と軸筒1との固定手段はこの手段に限定されず設けることができる。
また、シール体7は、ゴム等の弾性体からなる筒状体で、外周部に周状の凹溝7cが形成され、内周部には周状の凸部をなしたシール部7a、7bが形成されている。尚、シール部は2箇所に限定されるものではなく、1箇所でもそれ以上であってもよい。
シール体7は、周状の凹溝7cに筒体6の周状の凸部6aを弾性的に嵌入させて気密状に固定される。尚、固定手段はこの手段に限定されないものである。
シール体7は、周状の凹溝7cに筒体6の周状の凸部6aを弾性的に嵌入させて気密状に固定される。尚、固定手段はこの手段に限定されないものである。
また装着筒8は、パイプ状で、上記シール体7の内周部を貫通させて後方部が上記回転子4の開口孔に挿着され、パイプ状後端孔にゴム等の弾性体からなるリング状のシール栓10が固定された状態でパイプ状後端が回転子4の開口孔後端に当接されて回転子4に固定され、また、パイプ状前方部が回転子4前端の前方に延出し、シール体7の前方にテーパー状の開口部8aが位置される。また回転子4の開口孔周面には、シール栓10の後端から挿着筒8の外面に沿って回転子4の前端に抜ける通気路12が形成されている。
また、装着筒8のパイプ状内孔にボールペンリフィール9が挿着されるが、その際にボールペンリフィール9が脱落しないようにパイプ状内孔内壁にボールペンリフィール9の外周に着脱自在に係合する突条部等が必要により設けられる。
また、装着筒8のパイプ状内孔にボールペンリフィール9が挿着されるが、その際にボールペンリフィール9が脱落しないようにパイプ状内孔内壁にボールペンリフィール9の外周に着脱自在に係合する突条部等が必要により設けられる。
実施例に於いては、ボールペンリフィール9のインキ収容管にクリンプ9bが形成され、そのクリンプの前端と軸筒1の前端に螺合等の手段で取付けられた口先部2の内段部2bとの間リターンスプリング11が敷設されて、装着筒8,回転子4,ノック棒3が軸筒1の後方側に附勢されている。尚、装着筒の内孔にボールペンリフィールが係合されるように設けられた場合には、口先部の内段部と装着筒との間にリターンスプリングを敷設することもできる。その場合には、ボールペンリフィールにクリンプなどの段部を設ける必要はない。
(作用)
上記の実施例に基き作用を以下に説明する。まず、ノック部であるノック棒3の後端をノックしてノック棒3を前進させると回転子4が回動して前進位置に位置決めされ、ボールペンリフィール9のチップ9aが口先部2の前端孔2aから突出して筆記状態となる。 そのとき、回転子4の凹部4dに設けられたシールリング5が凹部4d内の後端側に寄ってシールリング5の前後部が通気不可となり、更なる前進でシールリング5の外周部が筒体6の内周部を密接状に摺動して、シール筒7後端との間の空間部13が縮小されることによって、内圧が上がりインキ収容管の後端孔に通じる通気路12を通じてボールペンリフィールの後端孔が加圧される。
その加圧により、上向き筆記してもインキが逆流傾向とならずインキ切れが防止される。 また、落下衝撃やインキの流動性の悪さ等に起因して先端ボールの周面からインキが離れてしまい連続的なインキの流出がとぎれるのを防止する作用ととぎれた時に回復する作用となる。(図3及び図4参照)
上記の実施例に基き作用を以下に説明する。まず、ノック部であるノック棒3の後端をノックしてノック棒3を前進させると回転子4が回動して前進位置に位置決めされ、ボールペンリフィール9のチップ9aが口先部2の前端孔2aから突出して筆記状態となる。 そのとき、回転子4の凹部4dに設けられたシールリング5が凹部4d内の後端側に寄ってシールリング5の前後部が通気不可となり、更なる前進でシールリング5の外周部が筒体6の内周部を密接状に摺動して、シール筒7後端との間の空間部13が縮小されることによって、内圧が上がりインキ収容管の後端孔に通じる通気路12を通じてボールペンリフィールの後端孔が加圧される。
その加圧により、上向き筆記してもインキが逆流傾向とならずインキ切れが防止される。 また、落下衝撃やインキの流動性の悪さ等に起因して先端ボールの周面からインキが離れてしまい連続的なインキの流出がとぎれるのを防止する作用ととぎれた時に回復する作用となる。(図3及び図4参照)
またこの状態から再びノックすると回転子4が回動して後退位置になりチップ9aの先端が前端孔2aから没入する。この際にボールペンリフィール9と回転子4が装着筒8を介して一体に保持されているので、ボールペンリフィール9の筆記先端部は回転子4と共に回動しながら突出、没入を繰り返す。回転子4が後退した時には、シールリング5が凹部4dの前端側に寄ってシールリング5の前後部が通気溝4fによって連通した状態となり、外気と連通した状態で回転子4が後退する。尚、シールリング5は、気密性、滑り性のよいものが選択される。また、その他潤滑剤を介在させるなど配慮される。
また、ボールペンリフィール9の筆記先端部が没入した状態に於いては、シールリング5が筒体6の拡開部6bに位置しており、空間部13は外気と連通された状態になすことができる。
また、ボールペンリフィール9の筆記先端部が没入した状態に於いては、シールリング5が筒体6の拡開部6bに位置しており、空間部13は外気と連通された状態になすことができる。
(その他の実施形態)
上述した実施例に於いて、シールリング5が凹部4dの前端側に寄ってシールリング5の前後部が通気溝4fによって連通した状態となるように通気溝が設けられているが、シールリング5が凹部4dの前端側に寄ったときに軸部4cの内面に貫通する小孔を設けて通気溝に代わる通気孔とすることが可能である。
また、装着筒と回転子を一体に設けることも可能である。その場合、装着筒の内孔部にボールペンリフィールのインキ収容管と気密状に密接するシール部を形成し、更に、そのシール部の後方で、且つ、シール体のシール部の後方で回転子の前端より前方となる位置の装着筒の側面に通気孔を形成すればよい。
シール栓10、シールリング5、シール体7は、ゴム等の弾性体の他、軟質の合成樹脂成形品などが使用可能である。また必要により、シールリング5は、筒体6との摺動抵抗を軽減するためにシールリングまたは筒体あるいは双方に潤滑剤を混入したり、塗布することがなされる。シール体7も潤滑剤を混入したり、塗布することが効果的である。
また、筒体6は、軸筒1と一体または別体として軸筒に固定して設けることができる。 また更に、筒体6は、軸体1に対し回動自在に取付けることもできる。ノック操作によって回転子4は回動しながら前後動するので、シールリングと筒体との間、装着筒とシール体のシール部との間に回動方向に対して摩擦抵抗が作用する。その際、軸筒に対し筒体を回動自在に取付けることによって回転子と共に筒体が回動して、回転子を後方に附勢するリターンスプリングが弱い状態であっても回転子の回動が阻害されないですむ。(スプリングが強すぎると、回転子の回動に問題はなくなるが、衝撃による筆記性能への悪影響やノック操作の感触などが悪くなる。)
上述した実施例に於いて、シールリング5が凹部4dの前端側に寄ってシールリング5の前後部が通気溝4fによって連通した状態となるように通気溝が設けられているが、シールリング5が凹部4dの前端側に寄ったときに軸部4cの内面に貫通する小孔を設けて通気溝に代わる通気孔とすることが可能である。
また、装着筒と回転子を一体に設けることも可能である。その場合、装着筒の内孔部にボールペンリフィールのインキ収容管と気密状に密接するシール部を形成し、更に、そのシール部の後方で、且つ、シール体のシール部の後方で回転子の前端より前方となる位置の装着筒の側面に通気孔を形成すればよい。
シール栓10、シールリング5、シール体7は、ゴム等の弾性体の他、軟質の合成樹脂成形品などが使用可能である。また必要により、シールリング5は、筒体6との摺動抵抗を軽減するためにシールリングまたは筒体あるいは双方に潤滑剤を混入したり、塗布することがなされる。シール体7も潤滑剤を混入したり、塗布することが効果的である。
また、筒体6は、軸筒1と一体または別体として軸筒に固定して設けることができる。 また更に、筒体6は、軸体1に対し回動自在に取付けることもできる。ノック操作によって回転子4は回動しながら前後動するので、シールリングと筒体との間、装着筒とシール体のシール部との間に回動方向に対して摩擦抵抗が作用する。その際、軸筒に対し筒体を回動自在に取付けることによって回転子と共に筒体が回動して、回転子を後方に附勢するリターンスプリングが弱い状態であっても回転子の回動が阻害されないですむ。(スプリングが強すぎると、回転子の回動に問題はなくなるが、衝撃による筆記性能への悪影響やノック操作の感触などが悪くなる。)
1 軸筒
1a カム筒部
1b カムリブ部
1c カム溝部
1d 係止部
1e 係止部
1f 段部
2 口先部
2a 前端孔
2b 内段部
3 ノック棒
3a リブ
3b カム部
4 回転子
4a リブ
4b カム部
4c 軸部
4d 凹部
4e 後端軸部
4f 通気溝
5 シールリング
6 筒体
6a 凸部
6b 拡開部
6c 外周部
7 シール体
7a シール部
7b シール部
7c 凹溝
8 装着筒
9 ボールペンリフィール
9a チップ
9b クリンプ
9c 段部
10 シール栓
11 リターンスプリング
12 通気路
13 空間部
1a カム筒部
1b カムリブ部
1c カム溝部
1d 係止部
1e 係止部
1f 段部
2 口先部
2a 前端孔
2b 内段部
3 ノック棒
3a リブ
3b カム部
4 回転子
4a リブ
4b カム部
4c 軸部
4d 凹部
4e 後端軸部
4f 通気溝
5 シールリング
6 筒体
6a 凸部
6b 拡開部
6c 外周部
7 シール体
7a シール部
7b シール部
7c 凹溝
8 装着筒
9 ボールペンリフィール
9a チップ
9b クリンプ
9c 段部
10 シール栓
11 リターンスプリング
12 通気路
13 空間部
Claims (4)
- 前端にボールペンのチップと後方にインキ収容管を備え、インキ収容管にインキが充填されてなるボールペンリフィールと、そのボールペンリフィールを搭載して軸筒前方の前端孔から筆記先端部を出没可能とするノック式ボールペンに於いて、
軸筒の後端から突出したノック部を前後動させることによって、それと連動する係止体を軸筒内部で前後退位置に係止可能となし、一方、係止体前方の軸部に円周状の凹部が形成され、その凹部にシールリングが前後に摺動可能となるように密挿されて、シールリングの外周が軸筒内面または軸筒内に設けられた筒体内面に密接するように設けられると共に、係止体前端の前方に、内孔部に突状のシール部を有したシール体が軸筒内または軸筒内に設けられた筒体内に固定され、インキ収容管またはそれに外装する筒部外周にシール部が密接してシール部の前後で軸筒内または軸筒内に設けられた筒体内が気密状に分断され、また、インキ収容管の後端と係止体の前端が通気するように設けられて、ボールペンリフィールと係止体がリターンスプリングによって軸筒の後方に附勢され、前記係止体を前進作動した時に前記シールリングが凹部内の後端側に寄ってシールリングの前後部が通気不可となり、その状態による更なる前進でシールリングの外周部が軸筒内面または軸筒内に設けられた筒体内面を密接状に摺動してシール体の後端と係止体の前端との間に形成された空間部が縮小されることによってインキ後端が加圧され、また係止体を後退した時にシールリングが凹部の前端側に寄ってシールリングの前後部が連通した状態となり、インキ後端が外気と連通した状態で係止体が後退可能となるノック式ボールペン。 - 軸筒に設けられたカム筒部内にカム部及びリブを有したノック棒と回転子が軸推移自在に嵌挿され、回転子前方の軸部外周に軸筒内面または軸筒内に設けられた筒部内面に密接するシールリングが設けられてなる請求項1に記載のノック式ボールペン。
- 係止体の前端から前方に延出して装着筒が設けられ、装着筒前方外周にシール部が密接してシール部の前後で軸筒内または軸筒内に設けられた筒体内が気密状に分断され、またインキ収容管の後端と係止体の前端が通気するように設けられて、インキ収容管が装着筒に嵌着されてなる請求項1に記載のノック式ボールペン。
- 係止体前方の軸部に円周状の凹部が形成され、その凹部の底面から前端側に連通した通気溝が形成されて、凹部にシールリングが前後に摺動するように密挿され、前記係止体を前進作動した時にシールリングが凹部内の後端側に寄ってシールリングの前後部が通気不可となり、更なる前進でシールリングの外周部が軸筒内面または軸筒内に設けられた筒体内面を密接状に摺動してインキ後端が加圧され、また係止体を後退した時にシールリングが凹部の前端側に寄ってシールリングの前後部が前記通気溝によって連通した状態となり、インキ後端が外気と連通した状態で係止体が後退可能となるノック式ボールペン。
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2004
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