JP2006082337A - ノック式ボールペン - Google Patents

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Abstract

【目的】
筆記でとぎれやすいインキ、攪拌したり容器の側面を押圧する煩わしさの無い誤記修正用インキを使用したノック式ボールペンを容易な加圧操作で安価に提供可能とする。
【構成】
先端にボールペンのチップと後方にインキ収容部を備え、インキ収容部にインキが充填され、更にその後方に加圧機構が設けられてなるボールペン筆記体と、そのボールペン筆記体を搭載してなる加圧タイプのノック式ボールペンに於いて、加圧機構は、インキの後方で、軸筒内に前記インキに当接しない状態でピストンが前後動可能に配設されてなり、軸筒を振ったときの慣性を利用してピストンがインキ側に前進したときに、ピストンの前端とインキの後端との間の空間が圧縮・加圧されてインキのチップ側への流動性が支援可能となり、ピストンが軸筒の後端側に移動したときには、ピストンの前端とインキの後端との間の空間が外気と連通した状態となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、初期筆記でインキ切れしやすいインキを使用したボールペン、乾燥しやすいインキを使用したボールペン、インキに種々のフィラーが混入されたボールペン、紙面に筆記した筆跡が消しゴムでの擦過により容易に消去できるインキが充填されたボールペン、誤記等を白色のインキで隠蔽することで修正可能とするボールペン、剪断減粘性を有した水性または低粘度の油性インキ等の低粘度インキが充填されたボールペン、などの加圧式のボールペン筆記体を搭載して、軸先から筆記先端部を出没可能とするノック式ボールペンに関する。
特開平8−52407 特表平7−506862 特開2001−150865 特開2003−159896 (特許文献1)従来、誤記等を修正するために白色顔料を用いた液体塗布具が知られている。また、白色顔料と溶剤が分離しやすい為にこの種の液体塗布具は可撓性のある容器にインキとボール等が封入されており、使用に際して振って攪拌する必要がある。また、インキを吐出する為に容器の側面を押圧して行うが、インキ残量が少なくなった時には容器の側壁を強く押してもインキが吐出されないという苛立たしさがある。 (特許文献2)また、剪断減粘性を有するインキを使用して、攪拌しないですむものも知られているが、上向きで塗布したときにインキが逆流してインキ切れしやすい問題が存在する。 (特許文献3)また、軸筒の後端にポンピング式の加圧機構部が設けられ、更にその前方で且つインキの後端に接触してインキの消耗と共に追随するよう配設されたフォロアの後端に位置して弁機構が配設され、加圧機構部の前進作動によって軸筒の後端孔に空気が押し込まれて、その際に所定圧で弁が開いてフォロアの後端が加圧されることによってインキのチップ側への流動性が支援されるように構成されたものが提案されている。 しかしながら、このものは加圧力を促進するために時々後端の加圧機構部をノックしなければならない。従って、筆記中あるいは塗布中に加圧が必要となった場合にはいちいち軸筒を持ち替えなければならず面倒である。また、構造がやや複雑なのでコスト高となる問題がある。 (特許文献4) 筆記部を軸先端口から突出させたままの状態で衣服の胸のポケットへ筆記具を止着してその筆記部のインキにより衣服を汚損してしまわない様に工夫された筆記具が存在する。 また、カム筒とノック棒及び回転カム部材とから構成されるノック機構を使って筆記先端部を軸先端口から出没させるようにしたノック式筆記具も知られている。
一般に粘性の低いインキまたは剪断減粘性を有したインキを使用したボールペンは、インキの流出量が多く(筆記濃度を上げるため)インキ収容管の径を太くしてインキの搭載量を多くしている。また、インキの粘度は油性ボールペンのインキに比べて小さいのでインキ収容管に対する流動抵抗は小さい。従って、インキの自重や落下あるいはノック衝撃が加わることによりインキ漏れ(インキ収容管の後端にインキが逆流する)が生じやすい。その為に、通常はインキの後端に筆記時のインキの消耗に追随して移動するが、インキの自重や衝撃に対してインキの逆流を抑制するグリース状のフォロアが、また、必要によりフォロア棒がフォロア内に浸漬されて設けられている。しかしながら、フォロアを設けても上向きにした時にインキのヘッドが直に加わる為に逆流が生じて手や衣服を汚す危険がある。また、チップ側を下向きにした場合に先端ボールとチップ抱持部の隙間が生じるとインキが滲みでる(直流)問題が存在する。
本発明は、初期筆記でインキ切れしやすいインキを使用したボールペン、乾燥しやすいインキを使用したボールペン、インキに種々のフィラーが混入されたボールペン、紙面に筆記した筆跡が消しゴムでの擦過により容易に消去できるインキが充填されたボールペン、誤記等を白色のインキで隠蔽することで修正可能とし、攪拌する必要が無く、容器の側面を押圧する煩わしさの無い誤記等修正用のボールペン、などを加圧作用を利用して正常に筆記可能とするものであって、その加圧式のボールペン筆記体を搭載し、筆記先端部を軸先から出没可能となしたノック式ボールペンにおいて、加圧操作が面倒なく、且つ安価に提供できることを課題とする。
本発明は、上記課題を達成する為に以下の構成を有する。
請求項1に記載の発明に係るノック式ボールペンは、先端にボールペンのチップと後方にインキ収容部を備え、インキ収容部にインキが充填され、更にその後方に加圧機構が設けられてなるボールペン筆記体と、そのボールペン筆記体を搭載して軸筒先端からチップ先端部を出没位置に係止可能とする加圧タイプのノック式ボールペンに於いて、
加圧機構は、インキの後方で、軸筒内に前記インキに当接しない状態でピストンが前後動可能に配設されてなり、軸筒を振ったときの慣性を利用してピストンがインキ側に前進したときに、ピストンの前端とインキの後端との間の空間が圧縮・加圧されてインキのチップ側への流動性が支援可能となり、ピストンが軸筒の後端側に移動したときには、ピストンの前端とインキの後端との間の空間が外気と連通した状態となるように設けられたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明に係るノック式ボールペンは、先端にボールペンのチップと後方にインキ収容部を備え、インキ収容部にインキが充填され、更にその後方に加圧機構が設けられてなるボールペン筆記体と、そのボールペン筆記体を搭載して軸筒先端からチップ先端部を出没位置に係止可能とする加圧タイプのノック式ボールペンに於いて、
加圧機構は、インキの後方で、軸筒内に前記インキに当接しない状態で弁体が配設され、更にその後方にピストンが前後動可能に配設されてなり、軸筒を振ったときの慣性を利用してピストンが弁体側に前進したときに、ピストンの前端と弁体の後端との間の空間が圧縮・加圧されて所定圧で弁体が開弁して前方に空気が押し込まれ、インキのチップ側への流動性が支援可能となり、ピストンが軸筒の後端側に移動する際には弁体が閉じると共にピストンの前端とインキの後端との間の空間が外気と連通した状態となるように設けられたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明に係るノック式ボールペンは、請求項1または2に記載のノック式ボールペンに於いて、インキの後端にインキと追随するフォロアが設けられ、そのフォロアの後方にフォロアの後端に当接しない状態で加圧機構が設けられてなる。
請求項4に記載の発明に係るノック式ボールペンは、請求項1または2に記載のノック式ボールペンに於いて、ピストンの軸心部に重りが前後動自在に遊嵌されてなる。
請求項5に記載の発明に係るノック式ボールペンは、請求項1または2に記載のノック式ボールペンに於いて、先端ボールがチップ先端のボール抱持部の内縁に密接するように先端ボールの背面にバネ圧が付与されてなる。
初期筆記でインキ切れしやすいインキを使用したボールペンが加圧作用に支援されてインキがとぎれたり、目詰まりする問題が無く筆記可能であり、また、酸化チタン、高分子中空微粒子等の白色顔料とゲル化剤を含み、顔料の沈降が防止されると共に流動性が損なわれないように配合された白色顔料インキと、加圧機構を設けることによって、従来のように白色顔料と溶剤とが分離するような問題がないのでインキを攪拌する必要がなく、筆記に際して容器の側面を押圧するようなこともない誤記修正用のボールペンが提供可能であり、しかもノック操作によって筆記先端部が軸先から出没するのでいちいちキャップを着脱する面倒が無く、筆記中あるいは塗布中に圧力不足でインキの流出に支障が生じてもいちいち軸筒を持ち替えなくても軸筒を振るだけで加圧が促進されるので使い勝手が極めて良い。
図1乃至図9は本発明の実施形態を示している。先ず図1及び図2に示すように、軸筒は樹脂製で、先軸20の後端に後軸27の前端が螺合されてなる。その後軸27後端の一側に前方にクリップ24が一体に設けられた基部23が形成され、該基部23には、その後端からクリップ24の内面側に形成された空間部に貫通してスリット25が設けられている。またスリット25の前方に、後軸27の外面に沿って所要距離前方位置まで軸方向のスリット26が設けられている。
また後軸27の前方にカム筒部31が一体に設けられ、そのカム筒部31の外面には螺子部28が形成され、また内面には円周状で複数の溝とリブで構成されその先端にカム部を備えた通称カム溝が形成されている。
またカム筒部31内には、前記カム溝と迎合するカム部を有したノック棒35と回転子33がカム筒内で軸推移自在に嵌装されて、ノック棒35の前進・後退ごとに回転子33がカム溝の割り出し角度分づつ回転しながらカム溝の先端カム部に係合して前進・後退位置に位置決めされる。
カム筒31とノック棒35及び回転子33で構成されるノック機構部はよく知られるカーン式ノック機構と同等の構成を成すものである。
ノック棒35と回転子33はカム筒部31に嵌挿され、ノック棒35の後端に軸筒20の後端より適宜突出してノック部材37が止着されると共に、カム筒35の後端とノック部材37の前端との間にスプリング40が敷設される。
またノック部材37外面の一側に片部39が突設されて、その片部39が後軸27の基部23に設けられたスリット25に嵌挿されて、ノック部材37の前進に伴って片部39がクリップ24の内面側に形成された空間部に貫出するように構成されている。
ところで、上述した実施形態は、クリップが基部に一体に形成されているが、クリップを別体となして基部に固着するように設けることも可能である。
またノック棒とノック部材を一体に設けることも可能である。またノック棒及びノック部材がノックしない状態で常に後方に附勢させるスプリング40も必ずしも設けなければならないものではない。
また、ボールペン筆記体1は、先軸20の内孔部30にリターンスプリング41を介装して挿入され、先軸20の後端から後軸27の前端が螺合によって装着・固定される。
また、ボールペン筆記体1の後端は回転子33の前面に当接する。
また、ノック部材37の後端をノックして前進させると、ノック棒35により回転子33が前進位置に位置決めされ、そのときボールペン筆記体1の筆記先端部が先軸20の先端口21から突出状態となる。
また、図3乃至図9はボールペン筆記体1の実施形態を示している。
ボールペン筆記体1は、初期筆記でインキ切れしやすいインキ、乾燥しやすいインキ、種々のフィラーが混入されたインキ、紙面に筆記した筆跡が消しゴムでの擦過により容易に消去できるインキ、誤記等を隠蔽することで修正可能とするインキ、剪断減粘性を有した水性または低粘度の油性インキ等の低粘度インキ、などのインキが充填されて成るものである。
ボールペン筆記体1を構成する筒体は、先端にチップ4を圧着する前軸部3とインキ収容部2aを有する後軸部2で形成されている。また、前軸部3の前端内孔にはチップ4の後端に対峙してボール弁6が遊嵌される弁室3aが設けられており、チップ4が下向きの時には導孔3dが開放されてインキ7が溝3cなどを通じてチップ内孔に流入し、逆に上向きの状態ではボール弁3eが導孔3dを密閉してインキの逆流が防止されるように構成されている。
また、図4及び図5に示すように後軸部2内にはインキ6が、インキの後端にインキの消耗と共に追随するグリース状のフォロア7が充填され、その後方に加圧機構であるピストン9が設けられて、後軸部の後端に尾栓11が固着されている。
また、フォロア7はインキと相溶性が無く、またインキの蒸発を防止する性能を有している。また、必要に応じてフォロア内にフォロアと略同等の比重を有する樹脂製のフォロア棒8が浸漬される。尚、フォロアは例えばシリコンゴム等の追従体とすることも可能である。すなわち、粘性が低いインキ、蒸発したり乾燥しやすいインキ、流れ込んでピストンの摺動を阻害するようなインキなどにはフォロアは必須として設けられる。また、粘性が高く、インキ収容部の内径が細く、蒸発しにくい油性ボールペンインキなどの場合など、フォロアを必要としない場合がある。
チップ4はインキ流入可能なチャンネルを有した座に先端ボール4cが略当接した状態でチップ先端の内面に回転自在に抱持されるようカシメられている。また、チップ4の内孔部にスプリング5が内挿され、スプリング5の後端が抜出不能となるようにチップの後端が適宜カシメられている。また、先端ボール4cがチップ先端の内面に密接することは筆記先端部の乾燥やインキの直流防止に対し極めて重要であって、そのため必要に応じて先端ボールを抱持するチップ内面の表面粗さ、カシメによる密接精度を改善する為に内面の研削仕上げ、カシメ精度を上げる為の二次的な塑性加工が配慮される。また、先端ボールとの密接面に表面処理などが配慮される。また、スプリング5の先方は直線状の棒軸部5aとなり、その先端が先端ボール4cの背面に押圧状態で当接する。尚、先端ボール4cはその押圧によってチップ4先端の内面(ボール抱持部)に密接状態となる。
尚、スプリング5の前面に先端ボール4の背面を押圧する押し部材を設けることも、また、上記棒軸部を極細巻きのコイル状となすことも可能である。また更に、チップを耐磨耗性やインキのシール性能に優れた樹脂成形品となして、先端ボールの背面を押圧するバネ座を一体または別体のバネ座を設けて構成することも可能である。
また、誤字修正用のボールペンの場合、インキ6は、酸化チタン、高分子中空微粒子等の白色顔料とゲル化剤を含み、顔料の沈降が防止されると共に流動性が極力損なわれないように配合された白色顔料インキである。また、インキは剪断減粘性を有しているので先端ボールの回転で粘度が低下するのと相まって隠蔽性の高い塗布が可能である。
次に、加圧機構について説明する。加圧機構は、図4に示すようにフォロア7の後方で、後軸部2内にフォロア7の後端に当接しない状態で、且つ軸筒の後端から脱出しない状態で軸筒内を前後動可能なピストン9が配設されてなり、後軸部2を振ったときの慣性で、重り12を軸心部に前後動するように遊嵌したピストン9がフォロア7側に前進したときに、ピストン9の前端とフォロア7の後端との間の空間が圧縮・加圧されてインキ6のチップ4側への流動性が支援されるようになされている。また、ピストン9が軸筒1の後端側に移動したときには、ピストン9の前端とフォロアの後端との間の空間が外気と連通した状態となるようになされている。
ピストン9は、前方外周部に周状の凹部9aが形成され、また、前端が閉塞して軸心部に孔部9bが形成され、その孔部9bの側面から前記凹部9aの後方側に連通した孔9cが形成されている。また、凹部9a内には一例としてゴム等の弾性体や弾性のある成形樹脂などより成るシールリング10装着され、孔部9bには球状の重り12が遊嵌されている。また、ピストン9の後端に、小孔13aと溝13bが後端に形成された止め栓13が螺合され、前記重り12がピストンの前端内面9dと止め栓13の後端内面13dとの間で前後動自在となされている。また、前記シールリング10は、機密性、滑り性のよいものが選択される。また、他潤滑剤を介在させるなど配慮される。
また、ピストンの軸心部に重りを前後動自在に遊嵌する構造は様々あり、上述した実施形態に限定されない。また、重りは球状に限らず棒状であっても小径のものを複数で設けてもよい。
また、後軸部2の略後端側面には窓部2dが穿設されており、尾栓11は、その外周部に形成された突状の係止部11aを窓部2dに弾性的に係合させて固着されている。
尚、尾栓の固着手段は上記に限定されず設けることが可能である。
(作用)
上記の実施例に基づき作用を以下に説明する。先ず、図1の状態よりノック部材37の後端をノックして前進させるとノック棒35と共に回転子33が前進して回転し、カム筒部31のカム溝の前進位置に位置決めされて、ボールペン筆記体1の筆記先端部が先端口21から突出して筆記状態となる。その状態は図2に示される。この状態でノック部材37のノック操作を繰り返すと筆記先端部は先端口21から出没を繰り返すことになる。
また先端ボール4cがチップ4の内面に密接された状態ではインキが漏れることはないが、先端ボールが衣服などの表面に接触し押圧が掛かるとインキが漏れることになる。また低粘度インキの場合には繊維に吸い出されるので漏れが大きくなる。
また図1に示す示すように、筆記先端部が先端口21から没入した状態で、筆記具を胸ポケット等に止着して携帯するが、そのときノック部材に設けられた片部39の前端39aが基部23の前端に対し同面または僅かに没入した状態となされており、基部23の前端がポケットの上端縁に当接する。
尚、片部の前端は基部の前端に対し突出して設けられてもよいが、クリップの空間部を大きく設けることや体裁をよくすることから通常は基部23の前端に対し僅かに没入した状態に設けられる。
従って、携帯時にノック部材の後端に外力が掛かってもノック部材の片部の前端がポケットの上端縁に当接してノック部材の前進が阻止されるのでボールペン筆記体の筆記体先端部が不用意に突出して衣服や人体を傷つけたり汚したりすることがない。
筆記しない状態ではスプリング5の押圧で先端ボール4がチップ抱持部の内縁に密接されるのでインキ6の直流及び逆流が防止される。また、先端ボール4は、常時ボール抱持部の内縁に密接しているので先端部位の乾燥による筆記掠れが防止される。
また、筆圧により先端ボール4が微小に後退するので隙間を生じてインキが流出可能となり、筆記により先端ボール4の回転と共にインキが流出する。
また、フォロア棒8はインキ収容部が大径である場合に使用される。即ち、グリース状のフォロア7は、インキ収容部が大径の場合に衝撃などの影響で変形を受け破壊されやすいという問題がある。フォロア内にフォロアと略同等の比重を有する樹脂製のフォロア棒を浸漬させることにより剛性を上げることが可能となる。
次に、加圧機構の作用を以下に説明する。
筆記具を振ったときの慣性で、重り12はピストン9の前端内面9dと止め栓13の後端内面13dの間で前後動自在であり、そのハンマー作用で、ピストン9は後軸部2の段部2cと尾栓11の前端との間で前後動可能となる。ピストン9の外周と後軸部2の内周との間には適宜隙間が設けられ、シールリング10の外周と軸筒の内周とが気密状に僅かに密接した状態となされている。また、前記ハンマー作用によってピストンの作動効果を上げることが可能となる。
ピストン9がフォロア7側に前進したときには、シールリング10が軸筒内面との摩擦によって凹部9aの後端側に寄った状態となり、シールリング10によって孔9cが閉塞された状態でピストン9が摺動し、ピストン9の前端とフォロア7の後端との間の空間が圧縮・加圧されると共にピストン9の前端部が後軸部の段部2cに当接した状態で加圧が終了する。(図4参照)また、ピストン9が後軸部2の後端側に移動したときには、シールリング10が軸筒内面との摩擦によって凹部9aの前端側に寄った状態となり、そのとき、孔9cの閉塞状態が開放されて、ピストン9の前端とフォロアの後端との間の空間が外気と連通した状態となるので、ピストン9の前端とフォロア7の後端との間の空間が減圧されること無くピストン9が後退し、ピストン9の後端部が尾栓11の前端に当接した状態で後退が終了する。(図5参照)
上述した加圧作用によって、フォロア7の後端が加圧されてインキ6のチップ側への流動性が支援される。そのことは、落下衝撃やインキの流動性の悪さ等に起因して先端ボールの周面からインキが離れてしまい連続的なインキの流出がとぎれるのを防止する作用ととぎれた時に回復する作用となる。
また、図6及び図7は加圧機構の別の実施形態を示している。
ピストン14は、前方外周部に周状の凹部14aが形成され、また、凹部14aの前端側所要箇所に溝14bが形成されて、ピストン14の前進で、シールリング10が凹部14aの後端側に寄ったときにはピストン14の前端とフォロア7の後端との間の空間が加圧可能となり、(図6参照)また、ピストン14の後退で、シールリング10が凹部14aの前端側に寄ったときには溝14bを通じて、ピストン14の前端とフォロア7の後端との間の空間が外気と連通した状態となるので、ピストン14の前端とフォロア7の後端との間の空間が減圧されること無くピストン14が後退する。(図7参照)
また、ピストンの軸心部に重りを前後動自在に遊嵌する構造は上述した実施形態と同じなので説明を省略する。
また、図8及び図9は加圧機構の更に別の実施形態を示している。
この加圧機構は、図8に示すように後軸部15内にフォロア7の後端に対接してゴム等の弾性体よりなる弁体16が配設され、更に後方で、軸筒の後端から脱出しない状態で後軸部内を前後動可能なピストン17が配設されてなり、後軸部15を振ったときの慣性で、ピストン17が前進したときにピストン17の前端と弁体16との間の空間が圧縮・加圧されると共に、適宜圧力で弁体16が開弁してフォロア7の後端に加圧空気が流入してインキ6のチップ4側への流動性が支援されるようになされている。また、ピストン17後軸部15の後端側に移動したときには、ピストン17の前端とフォロア7の後端との間の空間が外気と連通した状態となるようになされている。
弁体16は、シリコンゴムや他のゴム等の弾性体あるいは軟質樹脂成形品などからなる筒状体で、その内孔部に前方側に膨出した略球面状の薄肉部が形成され、その中央部にはスリット状の弁部16aが形成されてなる。この弁体は前記薄肉部の後方からの加圧空気に対して弾性変形でスリットが開口し、反対に薄肉部の前方側からの加圧空気に対してはスリットが閉じるように構成されている。尚、弁体は実施例の形態に限定されず設けることが可能である。
ピストン17は、前方外周部に周状の凹部17aが形成され、また、ピストン17の前端から軸心に孔17bが形成され、その孔17bの側面から前記凹部17aの後方側に連通した孔17cが形成されている。また、凹部17a内には一例としてゴム等の弾性体や弾性のある成形樹脂などより成るシールリング10装着されている。シールリング10は、機密性、滑り性のよいものが選択される。また、他潤滑剤を介在させるなど配慮されている。また、後軸部15の略後端側面には窓部15bが穿設されており、尾栓11は、その外周部に形成された突状の係止部11aを窓部15bに弾性的に係合させて固着されている。 尚、尾栓の固着手段は上記に限定されず設けることが可能である。
(作用)
この加圧機構の作用を以下に説明する。
筆記具を振ったときの慣性で、ピストン17は弁体16と尾栓11の前端との間で前後動可能となる。ピストン17の外周と後軸部15の内周との間には適宜隙間が設けられ、シールリング10の外周と軸筒の内周とが気密状に僅かに密接した状態となされている。 ピストン17が弁体16側に前進したときには、シールリング10が軸筒内面との摩擦によって凹部17aの後端側に寄った状態となり、シールリング10によって孔17cが閉塞された状態でピストン17が摺動し、ピストン17の前端とフォロア7の後端との間の空間が圧縮・加圧される。そのとき、所定の加圧力で弁体16の弁部16aが微小に開弁してフォロア7の後端に加圧空気が流入すると共にピストン17の前端部が弁体16の後端に略当接した状態で加圧が終了する。(図8参照)また、ピストン17が後軸部15の後端側に移動したときには、シールリング10が軸筒内面との摩擦によって凹部17aの前端側に寄った状態となり、そのとき、孔17cの閉塞状態が開放されて、ピストン17の前端と弁体16の後端との間の空間が外気と連通した状態となるので、ピストン17の前端とフォロア7の後端との間の空間が減圧されること無くピストン17が後退し、また、弁部16aは閉じた状態でフォロア7の後端の加圧状態は維持され、ピストン17の後端部が尾栓の前端に当接した状態で後退が終了する。(図9参照)
上記加圧作用によって、フォロア7の後端が加圧されてインキ6のチップ側への流動性が支援される。そのことは、落下衝撃やインキの流動性の悪さ等に起因して先端ボールの周面からインキが離れてしまい連続的なインキの流出がとぎれるのを防止する作用ととぎれた時に回復する作用となる。
本発明の実施形態であるノック式筆記具の縦断面図で筆記体を軸内に収納した状態を示している。 後端をノックして筆記先端部を軸先端口から突出させた状態を示した縦断面図である。 実施形態であるボールペン筆記体の前半部を示す縦断面図である。 ボールペン筆記体の後方部を示す縦断面図で、実施形態の加圧機構におけるピストンの加圧状態を示している。 図4に示す状態からピストンが後退して、ピストンの加圧状態が解除された状態を示す図である。 加圧機構の別の実施形態におけるピストンの加圧状態を示している。 加圧機構の別の実施形態におけるピストンの加圧状態が解除された状態を示している。 加圧機構の更に別の実施形態におけるピストンの加圧状態を示している。 加圧機構の更に別の実施形態におけるピストンの加圧状態が解除された状態を示している。
符号の説明
1 ボールペン筆記体
2 後軸部
2a インキ収容部
2b 前端
2c 段部
2d 窓部
3 前軸部
3a 弁室
3b ボール受け座
3c 溝
3d 導孔
3e ボール弁
4 チップ
4a 内孔部
4b 軸部
4c 先端ボール
5 スプリング
5a 棒軸部
6 インキ
7 フォロア
8 フォロア棒
9 ピストン
9a 凹部
9b 孔部
9c 孔
9d 前端内面
10 シールリング
11 尾栓
11a 係止部
12 重り
13 止め栓
13a 小孔
13b 溝
13c 雄螺子部
13d 後端内面
14 ピストン
14a 凹部
14b 溝
15 後軸部
15a 段部
15b 窓部
16 弁体
16a 弁部
17 ピストン
17a 凹部
17b 孔部
17c 孔
20 先軸
21 先端口
22 内段部
23 基部
24 クリップ
24a 玉部
25 スリット
26 スリット
27 後軸
28 螺子部
29 段部
30 内孔部
31 カム筒部
33 回転子
34 カム部
35 ノック棒
36 後端部
37 ノック部材
38 係止部
39 片部
39a 前端
40 スプリング
41 リターンスプリング

























Claims (5)

  1. 先端にボールペンのチップと後方にインキ収容部を備え、インキ収容部にインキが充填され、更にその後方に加圧機構が設けられてなるボールペン筆記体と、そのボールペン筆記体を搭載して軸筒先端からチップ先端部を出没位置に係止可能とする加圧タイプのノック式ボールペンに於いて、
    加圧機構は、インキの後方で、軸筒内に前記インキに当接しない状態でピストンが前後動可能に配設されてなり、軸筒を振ったときの慣性を利用してピストンがインキ側に前進したときに、ピストンの前端とインキの後端との間の空間が圧縮・加圧されてインキのチップ側への流動性が支援可能となり、ピストンが軸筒の後端側に移動したときには、ピストンの前端とインキの後端との間の空間が外気と連通した状態となるように設けられたことを特徴とするノック式ボールペン。
  2. 先端にボールペンのチップと後方にインキ収容部を備え、インキ収容部にインキが充填され、更にその後方に加圧機構が設けられてなるボールペン筆記体と、そのボールペン筆記体を搭載して軸筒先端からチップ先端部を出没位置に係止可能とする加圧タイプのノック式ボールペンに於いて、
    加圧機構は、インキの後方で、軸筒内に前記インキに当接しない状態で弁体が配設され、更にその後方にピストンが前後動可能に配設されてなり、軸筒を振ったときの慣性を利用してピストンが弁体側に前進したときに、ピストンの前端と弁体の後端との間の空間が圧縮・加圧されて所定圧で弁体が開弁して前方に空気が押し込まれ、インキのチップ側への流動性が支援可能となり、ピストンが軸筒の後端側に移動する際には弁体が閉じると共にピストンの前端とインキの後端との間の空間が外気と連通した状態となるように設けられたことを特徴とするノック式ボールペン。
  3. インキの後端にインキと追随するフォロアが設けられ、そのフォロアの後方にフォロアの後端に当接しない状態で加圧機構が設けられてなる請求項1または2に記載のノック式ボールペン。
  4. ピストンの軸心部に重りが前後動自在に遊嵌されてなる請求項1または2に記載のノック式ボールペン。
  5. 先端ボールがチップ先端のボール抱持部の内縁に密接するように先端ボールの背面にバネ圧が付与されてなる請求項1または2に記載のノック式ボールペン。











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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010105371A (ja) * 2007-10-31 2010-05-13 Pentel Corp 出没式筆記具
CN111086341A (zh) * 2018-10-23 2020-05-01 张非洲 一种可加墨书写笔

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