JP2012040949A - 衝撃吸収式ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで、しかも、二次衝突時に於ける衝撃エネルギの吸収特性を良好にできる構造を実現する。
【解決手段】前後方向の変位を阻止したアウタコラム13aに対してインナコラム12aを、前後方向の変位を可能に組み付ける。塑性変形可能な金属板を曲げ形成して成るエネルギ吸収部材28を、前記インナコラム12aに固定する。このエネルギ吸収部材28に、テレスコピック機構に関する前後位置調節範囲を規制する為の変位規制機構の役目も兼ねさせる。二次衝突時には、調節杆18aにより前記エネルギ吸収部材28の全長を安定して引き伸ばす事により、前記インナコラムに加えられた衝撃エネルギを安定して吸収可能とする。
【選択図】図10

Description

この発明は、衝突事故の際に運転者の身体からこのステアリングホイールに加わった衝撃エネルギを吸収しつつこのステアリングホイールの前方への変位を可能とする、衝撃吸収式ステアリング装置の改良に関する。具体的には、衝突事故の際のエネルギ吸収特性を向上させる事により、運転者の保護充実を図れる構造の実現を図るものである。
自動車用ステアリング装置は、図12に示す様に構成して、ステアリングホイール1の回転をステアリングギヤユニット2の入力軸3に伝達し、この入力軸3の回転に伴って左右1対のタイロッド4、4を押し引きして、前車輪に舵角を付与する様にしている。前記ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト5の後端部に支持固定されており、このステアリングシャフト5は、円筒状のステアリングコラム6を軸方向に挿通した状態で、このステアリングコラム6に回転自在に支持されている。又、前記ステアリングシャフト5の前端部は、自在継手7を介して中間シャフト8の後端部に接続し、この中間シャフト8の前端部を、別の自在継手9を介して、前記入力軸3に接続している。尚、図12に示した構造は、電動式パワーステアリング装置を備えており、前記ステアリングコラム6の前端部を、電動モータ10を支持すると共に、減速機を内蔵したハウジング11に対し結合している。
上述の様な自動車用ステアリング装置は、衝突事故の際に、衝撃エネルギを吸収しつつ、ステアリングホイールを前方に変位させる構造にする事が、運転者の保護の為には必要である。即ち、衝突事故の際には、自動車が他の自動車等にぶつかる一次衝突に続いて、運転者の身体がステアリングホイールに衝突する二次衝突が発生する。この二次衝突の際に、運転者の身体に加わる衝撃を緩和して、運転者の保護を図る為に、上記ステアリングホイールを支持したステアリングコラムを車体に対して、二次衝突に伴う前方への衝撃荷重により前方に脱落可能に支持すると共に、前記ステアリングコラムと共に前方に変位する部分と車体との間に、塑性変形する事で前記衝撃荷重を吸収するエネルギ吸収部材を設ける事が、例えば特許文献1〜5に記載される等により従来から知られており、且つ、広く実施されている。又、ステアリングホイールの前後位置を調節する為のテレスコピック機構と、上述の様なエネルギ吸収部材とを兼ね備えて、部品点数の低減による低コスト化を図る為の構造も、特許文献6に記載されて、従来から知られている。
この特許文献6に記載された従来構造に就いて、図13〜15により説明する。ステアリングコラム6aは、インナコラム12とアウタコラム13とを伸縮可能に組み合わせて成り、前端部を車体14に対して、横軸15を中心とする揺動変位を可能に支持している。又、前記ステアリングコラム6aに固定したコラム側ブラケット16を、前記車体14に固定した車体側ブラケット17に対し、調節杆18により支持している。この調節杆18は、前記コラム側ブラケット16に形成した上下方向長孔19、19と、前記車体側ブラケット17に、この車体側ブラケット17の前端縁に開口する状態で形成した、長U字形の前後方向切り欠き20、20とに挿通している。又、前記車体側ブラケット17の下端部前端縁から上方乃至後方に向け、抑え板部21を形成している。又、前記ステアリングコラム6a内に、伸縮可能な構造を有するステアリングシャフト5aを回転自在に支持し、このステアリングシャフト5aの後端部で前記ステアリングコラム6aの後端開口から突出した部分に、ステアリングホイール1aを支持固定可能としている。
このステアリングホイール1aの前後位置は、前記調節杆18を、前記両前後方向切り欠き20、20の奥端と前記抑え板21の基部との間で変位させられる分だけ、調節可能である。同じく上下位置は、前記調節杆18を前記両上下方向長孔19、19内で変位させられる分だけ調節可能である。前記ステアリングホイール1aの位置調節時には、調節レバー22を所定方向に回動させて、前記調節杆18の基端部に設けた鍔部23と、同じく先端寄り部分に外嵌した押圧駒24との間隔を拡げ、各当接部に作用している摩擦力を小さくする。この状態で前記ステアリングホイール1aを所望位置に移動させた後、前記調節レバー22を逆方向に回動させて、前記鍔部23と前記押圧駒24との間隔を縮め、各当接部に作用している摩擦力を大きくする。
衝突事故に伴う二次衝突時には、前記ステアリングコラム6a及び前記ステアリングシャフト5aを縮めつつ、前記ステアリングホイール1aを前方に移動させる。この移動に伴って、前記コラム側ブラケット16と共に前記調節杆18も前方に移動し、この調節杆18が、前記抑え板部21の基部を前方に押す。この結果、この抑え板部21が、図15の(A)→(B)に示す様に、前記調節杆18により扱かれつつ、折り返し部を前方に変位させる方向に塑性変形し、前記調節杆18及び前記コラム側ブラケット16が前方に変位する事を許容する。この際、前記抑え板部21を塑性変形させる分、運転者の身体から前記ステアリングホイール1aに加えられた衝撃エネルギが吸収され、この運転者の身体に加わる衝撃が緩和される。
図13〜15に示した従来構造の場合、低コスト化の面から十分とは言えず、又、二次衝突時に於ける衝撃エネルギの吸収特性を良好にする面から不利である。これらの点に就いて、以下に説明する。
先ず、低コスト化の面で不利であるのは、前記車体側ブラケット17を金属板から造る場合に、材料の歩留りが悪くなる事による。即ち、この車体側ブラケット17は、鋼板等の、ステアリング装置を車体に対し支持する事に関して、十分な強度及び剛性を有する金属板に、プレスによる打ち抜き加工や曲げ加工を施す事により造る。打ち抜き加工に伴って生じるスクラップを少なくして材料の歩留りを良好にする為には、打ち抜き加工により得られる平板状の中間素材に、この中間素材の周縁から突出する部分を少なくする必要がある。これに対して、図13〜15に示した車体側ブラケット17は、中間素材の段階で前記抑え板部21となるべき部分が周縁から大きく突出する為、材料の歩留りが悪く、材料費の節減による低コスト化を図りにくい。
又、衝撃エネルギの吸収特性は、次の(1)(2)の2通りの理由により、良好にしにくい。
(1) 二次衝突の進行に伴って前記調節杆18が前方に変位するのに伴って、前記抑え板部21の先端縁(図13、15の右端縁)が上方に変位する傾向になり、この抑え板部21の塑性変形が安定して行われにくくなる。即ち、特許文献6には、図15の(B)に示す様に、前記抑え板部21の先端部と前記車体側ブラケット17の下板部25との距離が変わらずに、この抑え板部21の折り返し部が前記調節杆18によって扱かれ、この折り返し部が前方に変位するが如く描かれている。但し、実際の場合には、他の部分により抑えられていない自由端である、前記抑え板部21の先端部は、前記調節杆18の前方への移動に伴って上方から更に前方に変位し、この調節杆18の前方への移動を許容してしまう。この結果、前記抑え板部21によっては、二次衝突時に前記ステアリングホイール1aから前記調節杆18に加えられた衝撃エネルギを十分に吸収できない。
(2) 前記抑え板部21を構成する金属板として適切な特性と、この抑え板部21を一体に設ける前記車体側ブラケット17を構成する金属板として適切な特性とは大きく異なる。この為、この車体側ブラケット17の性能を十分に確保し、しかも、前記抑え板部21のエネルギ吸収特性を良好にする事は難しい。即ち、前記車体側ブラケット17を構成する金属板は、前記ステアリングコラム6aの支持強度及び支持剛性を確保する必要上、或る程度硬く(塑性変形しにくく)、しかも、或る程度厚さ寸法が大きいものを使用する必要がある。
これに対して、エネルギ吸収部材としての機能を有する前記抑え板部21は、二次衝突時に於ける前記調節杆18の前方への移動に伴って塑性変形する必要がある。この調節杆18の強度及び剛性は、幅寸法を変える事により或る程度調節可能ではあるが、前記車体側ブラケット17としての機能を確保しつつ、衝撃エネルギ吸収の為に最適な特性を得る事は難しい。
以上の様な理由により、前記特許文献6に記載された構造によっては、低コスト化に関しても、二次衝突時に於ける衝撃エネルギ吸収の面からも、十分な効果を得られない。
特開2000−095116号公報 特開昭63−046972号公報 特開2001−080527号公報 特開2006−312360号公報 実開平2−132576号公報 特開2002−308117号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、低コストで、しかも、二次衝突時に於ける衝撃エネルギの吸収特性を良好にできる衝撃吸収式ステアリング装置の構造を実現すべく発明したものである。
本発明の衝撃吸収式ステアリング装置は、アウタコラムと、インナコラムと、車体側ブラケットと、拡縮機構と、変位規制機構と、エネルギ吸収部材とを備える。
このうちのアウタコラムは、前後位置を規制された状態、即ち、二次衝突時にも前方に変位しない様に車体に支持された状態で、前側に配置されている。
又、前記インナコラムは、前記アウタコラムの後部に、軸方向の変位に基づいて前後位置の調節を可能に内嵌されている。
又、前記車体側ブラケットは、前記アウタコラムを左右両側から挟む1対の挟持板部を備え、車体に対し支持される。
又、前記拡縮機構は、前記両挟持板部の互いに整合する位置に形成した通孔を挿通した調節杆、及び、この調節杆の両端部に設けられた1対の押圧部を備える。そして、この調節レバーの揺動に伴って前記両挟持板部の内側面同士の間隔を変化させ、前記アウタコラムの後部の内寸を拡縮する。又、この内寸の拡大時にこのアウタコラムに対する前記インナコラムの軸方向変位を可能とし、同じく収縮時にこの軸方向変位を抑える。
又、前記変位規制機構は、前記拡縮機構が前記アウタコラムの後部の内寸を拡大した状態で、このアウタコラムに対する前記インナコラムの軸方向に関する変位量を規制する。
更に、前記エネルギ吸収部材は、このインナコラムと、二次衝突時にも前方に変位しない部分との間に設けられ、二次衝突時に塑性変形しつつ前記インナコラムが前方に変位する事を許容する。
特に、本発明の衝撃吸収式ステアリング装置に於いては、前記エネルギ吸収部材は、塑性変形可能な金属板を曲げ形成して成るもので、取付板部と、基端側折れ曲がり板部と、外径側板部と、先端側折れ曲がり板部と、内径側板部とを備える。
このうちの取付板部は、前記エネルギ吸収部材の前端部に設けられている。
又、前記基端側折れ曲がり板部は、前記取付板部の後端縁から、前記インナコラムの外周面から離れる方向に折れ曲がっている。
又、前記外径側板部は、前記基端側折れ曲がり板部の先端縁から前記取付板部と反対側に、前記インナコラムの中心軸と平行にまで折れ曲がっている。
又、前記先端側折れ曲がり板部は、前記外径側板部の先端縁から、前記インナコラムの外周面に近づく方向に折れ曲がっている。
又、前記内径側板部は、前記先端側折れ曲がり板部の先端縁から、前記基端側折れ曲がり板部に近づく方向に折れ曲がっている。
更に、これら基端側、外径側、先端側、内径側各板部により四方を囲まれる部分を、前記インナコラムの軸方向に長いガイド部としており、前記取付板部をこのインナコラムに対し結合固定している。
そして、前記調節杆を、前記ガイド部に挿通する事により、前記アウタコラムに対する前記インナコラムの軸方向変位を、このガイド部内で前記調節杆が変位できる範囲内で可能として、前記変位規制機構を構成している。
又、二次衝突時に、前記調節杆が、前記先端側折れ曲がり板部乃至前記内径側板部を扱いて、前記インナコラムの軸方向に関する前記エネルギ吸収部材の全長を引き伸ばす事により、前記二次衝突時に前記インナコラムに加えられた衝撃エネルギを吸収可能としている。
上述の様な本発明を実施する場合に、例えば請求項2に記載した発明の様に、前記アウタコラムを、金属板を曲げ成形して上方が開口したU字形に構成する。又、このアウタコラムの前端部に、電動式パワーステアリング装置の構成部品を収めたハウジングを結合固定する。
或いは、請求項3に記載した発明の様に、前記アウタコラムの前端部を、横軸を中心とする揺動変位を可能に車体に対し支持する。又、前記調節杆を、前記ガイド部、及び、前記両挟持板部のうちでこのガイド部に整合する部分に形成した、前記横軸を中心とする部分円弧状の上下方向長孔を挿通する。そして、前記調節杆がこれら両上下方向通孔内で変位できる範囲で、前記ステアリングホイールの上下位置を調節可能とする。
或いは、請求項4に記載した発明の様に、前記ステアリングシャフトを構成するインナシャフトの端部外周面に形成した雄スプライン歯と、アウタシャフトの端部内周面に形成した雌スプライン歯とをスプライン係合させる事で、前記スプラインシャフトの全長を伸縮可能とする。そして、前記雄スプライン歯と前記雌スプライン歯とのうちの少なくとも一方の歯の表面に、摩擦係数が低い合成樹脂製のコーティング層を形成する。
上述の様に構成する本発明によれば、二次衝突時に於ける衝撃エネルギの吸収特性を良好にできる衝撃吸収式ステアリング装置を、低コストで実現できる。
即ち、本発明の衝撃吸収式ステアリング装置の場合には、エネルギ吸収部材に、インナコラムの前後方向の変位量を規制する為の機能を持たせ、しかも、このエネルギ吸収部材を、このインナコラムや車体側ブラケット等の他の部材と別体としている。従って、部品点数の低減によるコスト低減を図りつつ、前記エネルギ吸収部材を金属板から作る場合の歩留り向上によるコスト低減も図れる。
更に、前記エネルギ吸収部材に要求される機能のうち、ステアリングホイールの前後位置の調節範囲を規制すべく、調節杆の移動範囲を規制する為の機能を果たす為には、特に(車体側ブラケットに要求されるほどに)大きな強度及び剛性を必要としない。この為、前記エネルギ吸収部材の構成する為の金属板として、前記衝撃エネルギを吸収する面から最適なものを採用できて、二次衝突時に於ける衝撃エネルギの吸収特性を良好にできる。
本発明の実施の形態の1例の通常時の状態を、前上方から見た状態で示す斜視図。 同じく後上方から見た状態で示す斜視図。 同じく側面図。 同じく平面図。 同じく底面図。 同じく図3の左方から見た正面図。 同じく図3の右方から見た背面図。 図3のa−a断面図。 図7のb−b断面図。 インナコラムの前後位置及び上下位置を調節する為の機構部分を、後上方から見た状態で示す分解斜視図。 二次衝突の進行に伴う、調節杆とエネルギ吸収部材との変位状況を順番に示す、図9のc部拡大図。 従来から知られているステアリング装置の1例を示す、部分切断側面図。 同じく衝撃吸収式ステアリング装置の1例を示す部分縦断側面図。 図13のd−d断面図。 通常時の状態(A)と二次衝突発生後の状態(B)とを示す、図13のe部拡大図。
本発明の実施の形態の1例に就いて、図1〜11により説明する。本例の衝撃吸収式ステアリング装置は、アウタコラム13aと、インナコラム12aと、車体側ブラケット17aと、拡縮機構26と、変位規制機構27と、エネルギ吸収部材28とを備える。特に、本例の衝撃吸収式ステアリング装置の場合には、このうちの変位規制機構27とエネルギ吸収部材28とを、単一の部材により構成している。
前記アウタコラム13aは、炭素鋼板等の、十分な強度及び剛性を有する金属板製の素材に、プレスによる打ち抜き加工及び曲げ加工を施して成るもので、本体部29と、この本体部29の前端部左右両端に設けた1対の結合部30、30とを備える。このうちの本体部29は、前記インナコラム12aを抱持する為の部分で、上方が開口した、略U字形である。即ち、前記本体部29は、このインナコラム12aを左右両側から挟持する為の1対の側板部31、31と、下端部の幅方向中央部に設けた底板部32と、これら両側板部31、31の下端縁と底板部32の左右両端縁とを連続させる、左右1対の傾斜板部33、33とを備える。これら両傾斜板部33、33は、前記両側板部31、31及び前記底板部32に対し、それぞれ45度ずつ傾斜している。尚、これら両側板部31、31には、それぞれ複数の補強ビードを形成して、これら両側板部31、31の曲げ剛性を確保している。又、これら両側板部31、31の内側面(互いに対向する側面)の一部で、上下方向に関して中間部上寄り部分に、抑えブロック34、34を、ねじ止め等により固定している。これら両抑えブロック34、34の下面に関しても、前記両側板部31、31及び前記底板部32に対し、それぞれ45度ずつ傾斜している。そして、前記両側板部31、31の内側面と、前記底板部32の上面と、上記両傾斜板部33、33と、前記両抑えブロック34、34の下面とにより周囲を囲まれた部分を、幅方向中央部が上方に向けて開口した、ほぼ正八角形状の、インナコラム保持空間としている。
一方、前記両結合部30、30は、前記両側板部31、31の前端縁から左右両側方に突出する状態で設けられており、それぞれ上方から見た形状がL字形である。即ち、前記両結合部30、30はそれぞれ、前記両側板部31、31の前端縁から外方(互いに反対方向)に向けて直角に折れ曲がった折れ曲がり板部35、35と、これら両突き当て板部35、35の先端縁から前方に向けて直角に折れ曲がった結合板部36、36とから成る。
前記アウタコラム13aは、前記両結合板部30、30により、電動式パワーステアリング装置37を構成するハウジング11aに結合固定している。このハウジング11aには、補助動力源である電動モータ10aを支持する事に加えて、この電動モータ10aの回転駆動力をステアリングシャフト5bに伝達する為の減速機38を内蔵している。又、前記ハウジング11aの前上端部に支持管39を、幅方向に設けており、この支持管39を挿通した、ボルト等の杆状部材により前記ハウジング11aを車体に対し、上下方向に関する揺動変位を可能に支持している。前記アウタコラム13aは、前記両折れ曲がり板部35、35をこのハウジング11aの左右両端部の後端面に突き当て若しくは近接対向させると共に、前記両結合板部36、36に設けた通孔に挿通した各ボルト40、40を前記ハウジング11aの後端部左右両側面に形成したねじ孔に螺合し更に締め付ける事により、このハウジング11aに対して結合固定している。この状態で前記アウタコラム13aは前記車体に対して、前後位置を規制された状態、即ち、二次衝突時にも前方に変位しない様に支持される。
又、前記インナコラム12aは、アルミニウム系合金、マグネシウム系合金の如き軽合金等の金属材料の押し出し成形、引き抜き加工等により一体成形した中間素材の端部に、所望の塑性加工や削り加工を施す事により造ったもので、本例の場合には、外周面を正八角形としている。この様なインナコラム12aは、その前端部を前記アウタコラム13aの後部に、軸方向の変位に基づいて前後位置の調節を可能に内嵌されている。即ち、前記インナコラム12aの外周面を構成する8箇所の平坦面のうち、互いに平行な左右1対の平坦面を、前記アウタコラム13aを構成する1対の側板部31、31の内側面に、下端の平坦面を同じく底板部32の上面に、下側左右1対の傾斜した平坦面を同じく傾斜板部33、33の上面に、上側左右1対の傾斜した平坦面を同じく抑えブロック34、34の下面に、当接乃至は近接対向させている。
前記ステアリングシャフト5bは、前側のインナシャフト41の後部と後側のアウタシャフト42の前部とをスプライン係合させる事で、全長を伸縮可能としている。尚、これら両シャフト41、42のスプライン係合部、即ち、雄スプライン歯と雌スプライン歯とのうちの少なくとも一方の歯の表面に、ポリアミド樹脂(ナイロン)、ポリ四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、ポリアセタール樹脂等の、摩擦係数が低い合成樹脂製のコーティング層を形成して、前記スプライン係合部の軸方向変位を円滑に行える様にしている。そして、前記アウタシャフト42の中間部後端寄り部分を、前記アウタコラム13aの後端部に、単列深溝型の玉軸受の如く、ラジアル、スラスト両方向の荷重を支承可能な第一軸受43、及び、ラジアルニードル軸受の如く、ラジアル荷重のみ支承可能な第二軸受44により、回転自在に支持している。
又、前記車体側ブラケット17aは、天板部45と、1対の挟持板部46a、46bとを備える。これら各板部45、46a、46bは、それぞれが、鋼板等の十分な強度及び剛性を有する金属板に、プレスによる打ち抜き加工及び曲げ加工を施して成るもので、互いに溶接等により結合固定している。又、前記各板部45、46a、46bのうちの天板部45には、この天板部45を車体に対し支持固定する、ボルト若しくはスタッドを挿通する為の取付孔が形成されている。これに対して、前記両挟持板部46a、46bの上部の互いに整合する位置に、上下方向長孔19a、19bを形成している。これら両上下方向長孔19a、19bは、前記支持環39の中心軸を中心とする、部分円弧状である。
又、前記拡縮機構26は、前記両挟持板部46a、46bの内側面同士の間隔を拡縮する為のもので、調節杆18aと、調節レバー22aと、カム装置49とを備える。このうちの調節杆18aは、基端部(図8、10の右端部)に鍔部50を設けており、この鍔部50の内側面に形成した凸部を、前記両上下方向長孔19a、19bのうちの一方(図8、10の右側)の上下方向長孔19aに、この上下方向長孔19aに沿った変位(昇降)のみ可能に係合させている。又、前記調節レバー22aは、その基端部を、前記調節杆18aの先端部(図8、10の左端部)に、スラスト軸受53とナット54とにより、この調節杆18aに対する回転を可能に、且つ、この調節杆18aの先端部から抜け出す方向の変位を阻止された状態で支持されている。
前記カム装置49は、前記調節レバー22aの基端部内側面と、前記両挟持板部46a、46bのうちの一方(図8の左側)の挟持板部46bの外側面との間に設けている。前記カム装置49は、前記調節レバー22aの基端部内側面に支持してこの調節レバー22aと共に回動する駆動側カム51と、前記両上下方向長孔19a、19bのうちの他方(図8、10の左側)の上下方向長孔19bに、昇降のみ可能に係合した被駆動側カム52とを備える。この被駆動側カム52と前記駆動側カム51との互いに対向する面にはそれぞれカム面を形成しており、これら両カム52、51の相対回転に基づいて、前記カム装置49の軸方向寸法を拡縮する様にしている。この様なカム装置49の構造及び作用に就いては、従来から周知であるから、詳しい説明は省略する。本例の場合、前記鍔部50と前記被駆動側カム52とが、特許請求の範囲に記載した1対の押圧部に対応する。尚、前記調節杆18aの中間部で、前記両上下方向長孔19a、19bの内側に位置する部分には、合成樹脂等の滑り易い材料により造られたスペーサ47a、47bを外嵌して、前記調節杆18aが前記両上下方向長孔19a、19bに沿って円滑に変位できる様にしている。又、他方の上下方向長孔19bに係合したスペーサ47bは、前記被駆動側カム52との係合により、この被駆動側カム52の回動を阻止している。更に、前記駆動側カム51の内周面と前記調節杆18aの外周面との間には、やはり滑り易い材料により造られた、円筒状のスリーブ48(ラジアル滑り軸受)を介在させている。
前記調節杆18aは、前記両上下方向長孔19a、19bの他、前記アウタコラム13aを構成する前記両側板部31、31及び前記両抑えブロック34、34に形成した通孔55、55に加えて、前記変位規制機構27を兼ねた、前記エネルギ吸収部材28のガイド部56に挿通している。このエネルギ吸収部材28は、軟鋼板等の塑性変形可能な金属板を曲げ形成して成るもので、取付板部57と、基端側折れ曲がり板部58と、外径側板部59と、先端側折れ曲がり板部60と、内径側板部61と、端縁側折れ曲がり板部62とを備える。そして、全体を前後方向に長い長矩形枠状とし、前記取付板部57を、前端面の下端部から前方に突出させている。
前記取付板部57は、その中央部に形成した取付孔63に挿通したリベット64或はねじ等の取付部材により、前記インナコラム12aの前端部上面に取付固定している。前記基端側折れ曲がり板部58は、前記取付板部57の後端縁から、前記インナコラム12aの外周面から離れる方向である、上方に向け、ほぼ(四分の一円弧状の湾曲部を介して)直角に折れ曲がっている。又、前記外径側板部59は、前記基端側折れ曲がり板部58の先端縁から前記取付板部57と反対側である後方に向け、前記インナコラム12aの中心軸と平行になるまで、ほぼ直角に折れ曲がっている。前記取付板部57から前記外径側板部59に掛けての、クランク型の折れ曲がり部には補強リブ65を形成して、このクランク型の折れ曲がり部の曲げ剛性を確保している。又、前記先端側折れ曲がり板部62は、前記外径側板部59の先端縁から、前記インナコラム12aの外周面に近づく方向である、下方に向け、ほぼ直角に折れ曲がっている。又、前記内径側板部61は、前記先端側折れ曲がり板部62の先端縁から、前記基端側折れ曲がり板部58に近づく方向である、前方に向け、ほぼ直角に折れ曲がっている。前記外径側板部59から前記内径側板部61に掛けてのコ字形の折れ曲がり部には、補強リブ等、このコ字形の折れ曲がり部の曲げ剛性を高くする為の構造は設けていない。更に、前記端縁側折れ曲がり板部62は、前記内径側板部61の先端縁(前端縁)から径方向外方に向け、ほぼ直角に折れ曲がっており、前記基端側折れ曲がり板部58の内面(後側面)に近接対向している。
この様な構成を有する、前記エネルギ吸収部材28は、前記基端側、外径側、先端側、内径側、端縁側各板部58〜62により四方を囲まれる部分を、前記インナコラム12aの軸方向に長い前記ガイド部56としている。そして、前記調節杆18aをこのガイド部56に挿通する事により、前記アウタコラム13aに対する前記インナコラム12aの軸方向変位を、前記ガイド部56内で前記調節杆18aが変位できる範囲内で可能として、前記変位規制機構27を構成している。前記ステアリングホイール1の前後位置は、前記ガイド部56内で前記調節杆18aが変位できる範囲内で調節可能である。これに対して、前記ステアリングホイール1の上下位置は、前記両上下方向長孔19a、19b内で前記調節杆18aが変位できる範囲内で調節可能である。
一方、前述の様な各部材18a、22a、49により構成される、前記拡縮機構26は、このうちの調節レバー22aの操作に基づいて前記両挟持板部46a、46bの内側面同士の間隔を拡縮する。そして、前記ステアリングシャフト5bの後端部に支持固定したステアリングホイール1(図12参照)の位置調節を可能としたり、このステアリングホイール1の位置を調節後の位置に保持する。即ち、前記調節レバー22aを下方に回動させると、前記カム装置49の軸方向寸法が縮まり、前記両挟持板部46a、46bの内側面同士の間隔が拡がる。ステアリングホイール1の位置を調節する際には、この状態で、このステアリングホイール1の位置を調節する。前記ステアリングホイール1の前後位置を調節する際には、前記ステアリングシャフト5bが伸縮するが、このステアリングコラム5bを構成する、前記インナシャフト41と前記アウタシャフト42とのスプライン係合部には、前述の様なコーティング層を介在させているので、前記ステアリングシャフト5bの伸縮は円滑に行われる。
これに対して、前記調節レバー22aを上方に回動させると、前記カム装置49の軸方向寸法が拡がり、前記両挟持板部46a、46bの内側面同士の間隔が縮まる。この状態では、これら両挟持板部46a、46bの内側面と前記アウタコラム13aを構成する前記両側板部31、31の外側面との当接部の面圧が上昇して、このアウタコラム13aが前記車体側ブラケット17aに対し昇降する事を阻止されて、前記ステアリングホイール1の上下位置が固定される。同時に、前記アウタコラム13aを構成する、前記両側板部31、31及び前記両抑えブロック34、34同士の間隔が縮まり、前記インナコラム12aの外周面と前記アウタコラム13aの内周面との当接部の面圧が上昇する。そこで、前記ステアリングホイール1を所望の位置に移動させた後、前記調節レバー22aを上方に回動させれば、このステアリングホイール1が、調節後の位置に保持される。
衝突事故に伴う二次衝突時には、前記エネルギ吸収部材28が伸張しつつ、運転者の身体から前記ステアリングシャフト5bを介して前記インナコラム12aに伝えられた衝撃エネルギを吸収する。即ち、二次衝突に伴ってこのインナコラム12aに、前方に向いた衝撃荷重が加わると、このインナコラム12aは、その外周面と前記アウタコラム13aの内周面との間に作用する摩擦力に抗して、ステアリングホイール1の前後位置調節に関して最前位置にまで、図11の(A)に示した状態から(B)に示した状態にまで変位する。この状態から、更に前記インナコラム12aに、前方に向いた衝撃荷重が加わり続けると、前記エネルギ吸収部材28が、図11の(B)→(C)に示す様に、塑性変形に基づいて伸張しつつ、前記インナコラム12aが前記ステアリングホイール1と共に前方に変位する事を許容する。
即ち、前記図11の(B)→(C)に示す状態では、前記調節杆18aが前記エネルギ吸収部材28の後端部を扱き、折り返し部をこのエネルギ吸収部材28を構成する帯状金属板の先端側に移動させつつ、このエネルギ吸収部材28を伸張させる。そして、前記インナコラム12a及び前記ステアリングホイール1の前方への変位を許容する。この様にステアリングホイール1の前方への変位を許容すべく、前記エネルギ吸収部材28が塑性変形しつつ伸張する際に、この塑性変形に要するエネルギを、運転者の身体から前記インナコラム12aに伝わった衝撃エネルギから吸収し、この運転者の保護を図る。この場合に於いて、前記調節杆18aが前記エネルギ吸収部材28の後端部を扱く事に伴って、このエネルギ吸収部材28の後端部で移動する折り返し部が、開口部の幅が広くなる方向に開く傾向になる。この折り返し部が開くのをそのまま許容すると、前記エネルギ吸収部材28の伸張が安定して行われなくなる。これに対して本例の場合には、前記折り返し部の先端が前記インナコラム12aの外周面に付き当たって、この折り返し部が開く事を阻止する。この為、前記エネルギ吸収部材28の伸張を安定して行って、運転者の保護を有効に図れる。尚、上述の様に、二次衝突に伴って前記エネルギ吸収部材28を伸張させる際、前記ステアリングホイール1から、前記ステアリングシャフト5b及び前記インナコラム12aを介して前記アウタコラム13aに加えられた衝撃荷重は、前記ハウジング11a、前記支持管39を介して、前記車体に伝わり、この車体に支承される。又、前記インナコラム12aが前方に変位する際に、前記ステアリングシャフト5bが収縮する。このステアリングコラム5bを構成する、前記インナシャフト41と前記アウタシャフト42とのスプライン係合部には、前述の様なコーティング層を介在させているので、前記ステアリングシャフト5bの収縮は円滑に行われ、運転者保護の為の衝撃エネルギの吸収を妨げる要因とはならない。
更に、本例の場合には、前記ステアリングホイール1の高さ位置を調節後の高さ位置に保持する為の支持強度を大きくする構造を組み込んでいる。即ち、前記調節杆18aの中間部基端寄り部分に揺動腕66の基部を揺動変位可能に外嵌し、前記調節レバー22aを上方に回動させる事に伴ってこの揺動腕66を上方に揺動させる様にしている。又、この揺動腕66の先端部に雄側ギヤ67を、前記挟持板部46bの外側面の一部に雌側ギヤ68を、それぞれ設けて、前記揺動腕66の上方への揺動に伴って、これら両ギヤ67、68を噛合させる様にしている。そして、噛合した状態では、前記揺動腕66を介して前記調節杆18aを前記挟持板部46bに結合し、二次衝突に伴う大きな衝撃荷重に拘らず、前記ステアリングホイールの高さ位置が大きくずれ動かない様にしている。
尚、前記被駆動側カム52は、前記揺動腕66の基部に、この揺動腕66に対する相対回転を可能に(前述した様に、前記挟持板部46bに対する相対回転を阻止した状態で)、且つ、前記揺動腕66に対する若干の上下方向の変位を可能に組み付けている。又、前記被駆動側カム52と前記揺動腕66との間に復位ばね69を設けて、この被駆動側カム52をこの揺動腕66に対し、中立位置を中心とする若干の昇降を可能に支持している。この様に若干の昇降を可能にする理由は、前記ステアリングホイールの高さ位置が無段階で調節できるのに対して、前記両ギヤ67、68の噛合位置は有段である為、この差を吸収する為である。尚、この部分の構成及び作用は、本発明の要旨とは関係しない為、詳しい説明は省略する。
上述の様に構成し作用する本例の構造によれば、二次衝突時に於ける衝撃エネルギの吸収特性を良好にできる衝撃吸収式ステアリング装置を、低コストで実現できる。
即ち、本例の衝撃吸収式ステアリング装置の場合には、前記エネルギ吸収部材28に、二次衝突時に運転者の身体から前記インナコラム12aに伝わった衝撃エネルギを吸収する為の機能に加えて、このインナコラム12aの前後方向の変位量を規制する為の、変位規制機構27としての機能を持たせている。又、前記エネルギ吸収部材28を、前記インナコラム12aや前記車体側ブラケット17a等の他の部材と別体としている。しかも、前記エネルギ吸収部材28は、帯状の金属板を曲げ形成する事により造れる為、材料の歩留まりを極めて良好にできる。従って、部品点数の低減によるコスト低減を図れるだけでなく、前記エネルギ吸収部材28を前記金属板から作る場合の歩留り向上によるコスト低減も図れる。
更に、前記エネルギ吸収部材28に要求される機能のうち、前記ステアリングホイール1の前後位置の調節範囲を規制すべく、前記調節杆18aの移動範囲を規制する為の機能を果たす為には、特に大きな強度及び剛性を必要としない。即ち、前記車体側ブラケット17aに関しては、前記ステアリングホイール1を操作する運転者に違和感を与えない様にすべく、大きな支持剛性を要求されるのに対して、前記エネルギ吸収部材28に要求される、前記変位規制機能27としての機能には、特に大きな強度及び剛性を要求されない。ステアリングホイール1の前後位置調節を行う際に、通常加えられると考えられる力より少し大きめの力でも変形しない程度の強度及び剛性があれば足りる。そして、この場合に要求される強度及び剛性は、二次衝突時に前記エネルギ吸収部材28を塑性変形させる衝撃エネルギに見合う力よりは遥かに小さい。従って、このエネルギ吸収部材の構成する為の金属板として、前記衝撃エネルギを吸収する面から最適なものを採用できて、二次衝突時に於ける衝撃エネルギの吸収特性を良好にできる。
上述した実施の形態では、本発明を、ステアリングホイールの前後位置を調節する為のテレスコピック機構に加えて、上下位置を調節する為のチルト機構も備えた構造に対して適用した場合に就いて説明した。但し、本発明を適用する衝撃吸収式ステアリング装置に関しては、テレスコピック機構を備えている事は必要であるが、チルト機構に関しては、必ずしも備えている必要はない。
1、1a ステアリングホイール
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5、5a、5b ステアリングシャフト
6、6a ステアリングコラム
7 自在継手
8 中間シャフト
9 自在継手
10、10a 電動モータ
11、11a ハウジング
12、12a インナコラム
13、13a アウタコラム
14 車体
15 横軸
16 コラム側ブラケット
17、17a 車体側ブラケット
18、18a 調節杆
19、19a、19b 上下方向長孔
20 前後方向切り欠き
21 抑え板部
22、22a 調節レバー
23 鍔部
24 押圧駒
25 下板部
26 拡縮機構
27 変位規制機構
28 エネルギ吸収部材
29 本体部
30 結合部
31 側板部
32 底板部
33 傾斜板部
34 抑えブロック
35 折れ曲がり板部
36 結合板部
37 電動式パワーステアリング装置
38 減速機
39 支持管
40 ボルト
41 インナシャフト
42 アウタシャフト
43 第一軸受
44 第二軸受
45 天板部
46a、46b 挟持板部
47a、47b スペーサ
48 スリーブ
49 カム装置
50 鍔部
51 駆動側カム
52 被駆動側カム
53 スラスト軸受
54 ナット
55 通孔
56 ガイド部
57 取付板部
58 基端側折れ曲がり板部
59 外径側板部
60 先端側折れ曲がり板部
61 内径側板部
62 端縁側折れ曲がり板部
63 取付孔
64 リベット
65 補強リブ
66 揺動腕
67 雄側ギヤ
68 雌側ギヤ
69 復位ばね

Claims (4)

  1. 前後位置を規制された状態で前側に配置されたアウタコラムと、このアウタコラムの後部に、軸方向の変位に基づいて前後位置の調節を可能に内嵌されたインナコラムと、前記アウタコラムを左右両側から挟む1対の挟持板部を備え、車体に対し支持される車体側ブラケットと、これら両挟持板部の互いに整合する位置に形成した通孔を挿通した調節杆及びこの調節杆の両端部に設けられた1対の押圧部を備え、この調節レバーの揺動に伴って前記両挟持板部の内側面同士の間隔を変化させて、前記アウタコラムの後部の内寸を拡縮し、この内寸の拡大時にこのアウタコラムに対する前記インナコラムの軸方向変位を可能とし、同じく収縮時にこの軸方向変位を抑える拡縮機構と、この拡縮機構が前記アウタコラムの後部の内寸を拡大した状態で、このアウタコラムに対する前記インナコラムの軸方向に関する変位量を規制する変位規制機構と、このインナコラムと、二次衝突時にも前方に変位しない部分との間に設けられ、二次衝突時に塑性変形しつつ前記インナコラムが前方に変位する事を許容するエネルギ吸収部材とを備えた衝撃吸収式ステアリング装置に於いて、
    このエネルギ吸収部材は、塑性変形可能な金属板を曲げ形成して成るもので、前端部に設けられた取付板部と、この取付板部の後端縁から、前記インナコラムの外周面から離れる方向に折れ曲がった基端側折れ曲がり板部と、この基端側折れ曲がり板部の先端縁から前記取付板部と反対側に、前記インナコラムの中心軸と平行にまで折れ曲がった外径側板部と、この外径側板部の先端縁から、このインナコラムの外周面に近づく方向に折れ曲がった先端側折れ曲がり板部と、この先端側折れ曲がり板部の先端縁から、前記基端側折れ曲がり板部に近づく方向に折れ曲がった内径側板部とを備え、これら基端側、外径側、先端側、内径側各板部により四方を囲まれる部分を、前記インナコラムの軸方向に長いガイド部としたもので、前記取付板部をこのインナコラムに対し結合固定しており、
    前記調節杆を、前記ガイド部に挿通する事により、前記アウタコラムに対する前記インナコラムの軸方向変位を、このガイド部内で前記調節杆が変位できる範囲内で可能として、前記変位規制機構を構成すると共に、
    二次衝突時に、前記調節杆が前記先端側折れ曲がり板部乃至前記内径側板部を扱いて、前記インナコラムの軸方向に関する前記エネルギ吸収部材の全長を引き伸ばす事により、前記二次衝突時に前記インナコラムに加えられた衝撃エネルギを吸収可能とした事を特徴とする
    衝撃吸収式ステアリング装置。
  2. 前記アウタコラムが、金属板を曲げ成形して上方が開口したU字形に構成されており、このアウタコラムの前端部に、電動式パワーステアリング装置の構成部品を収めたハウジングが結合固定されている、請求項1に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
  3. 前記アウタコラムの前端部が、横軸を中心とする揺動変位を可能に車体に対し支持されており、前記調節杆が、前記ガイド部、及び、前記両挟持板部のうちでこのガイド部に整合する部分に形成した、前記横軸を中心とする部分円弧状の上下方向長孔を挿通しており、前記調節杆がこれら両上下方向通孔内で変位できる範囲で、前記ステアリングホイールの上下位置を調節可能としている、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
  4. 前記ステアリングシャフトを構成するインナシャフトの端部外周面に形成した雄スプライン歯と、アウタシャフトの端部内周面に形成した雌スプライン歯とをスプライン係合させる事で、前記スプラインシャフトの全長を伸縮可能としており、前記雄スプライン歯と前記雌スプライン歯とのうちの少なくとも一方の歯の表面に、摩擦係数が低い合成樹脂製のコーティング層を形成している、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
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