JP2012040805A - 印刷装置 - Google Patents

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勇人 近江
Yuko Konishi
裕子 小西
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Abstract

【課題】印字率が高い変形した用紙であっても空送せず、印字率が低い用紙であっても重送しない精度の高い確実な搬送ができる印刷装置を提供する。
【解決手段】用紙Pにインクで画像を印刷する印刷部3と、印刷部で印刷された用紙を貯留部4から搬出するベルト式の搬出装置12と、用紙を搬出装置のベルトに吸着させる吸引部25と、用紙の印字率に応じて吸引部の吸引力を制御する制御部を具備している。印字率が相対的に大きい場合には吸引力を相対的に増大し、印字率が相対的に小さい場合には吸引力を相対的に減少させる。印刷済みの用紙をベルト搬送部で常に安定して搬送できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクで用紙に画像を印刷してベルトで搬送する印刷装置に係り、特に印字率が高く多量のインクの転移により変形した用紙であっても空送することがなく、また印字率が低い用紙であっても重送することのない確実な搬送を行なうことができる印刷装置に関するものである。
下記特許文献1に開示されている孔版式の両面印刷機は、2つの印刷部の間に反転搬送装置36を有している。この反転搬送装置36は、用紙の片面を印刷する第1の印刷部11から下方へ回り込む反転搬送経路Mを形成する反転搬送ベルト46等と、片面印刷済みの用紙の未印刷面を反転搬送ベルト側に吸引する吸引ファン52とを備えている。反転搬送装置36により、第1の印刷部11で印刷された片面印刷済みの用紙を第1の印刷部11の下方の用紙積載台30まで吸引しながら反転搬送する。用紙積載台30の第2の印刷部12側には、繰出しベルト66とこれに用紙を吸着させる吸引ファン69を備えた中間給紙装置31が配置されており、これによって未印刷の他方の面を上にした用紙が第2の印刷部12に送られる。
特開2005−29375号公報
前記特許文献1の両面印刷機によれば、第1の印刷部で表面を印刷した用紙を反転させて用紙積載台に収容し、この用紙を第2の印刷部に送って裏面を印刷するために、吸引ファンで繰出しベルトに吸着させて搬送しているが、表面が印刷済みの用紙をベルトに吸着させるファンの吸引力は一定であった。
しかしながら、用紙に付着するインク量が多い場合には、用紙の重量増加やインクの吸収による用紙の変形(波うち、カール等)による空気漏れのため、吸着力が足りなくなり、ベルトに用紙を吸着できずに空送する場合があった。逆に、付着するインク量が少ない場合には、用紙に対する空気の通りがよくなるために用紙の吸着力が高くなりすぎ、1枚目の用紙と同時に2枚目の用紙も吸着して重送してしまう場合があった。
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、印字率が高く多量のインクの転移により重量が増加し変形した用紙であっても空送することがなく、また印字率が低い用紙であっても重送することのない精度の高い確実な搬送を行なうことができる印刷装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載された印刷装置は、
用紙にインクで画像を印刷する印刷部と、前記印刷部で印刷された用紙を搬送するためのベルト搬送部と、前記印刷部で印刷された用紙を前記ベルト搬送部で搬送するために前記用紙を前記ベルト搬送部に吸着させる吸引部と、印刷された用紙の印字率に応じて前記吸引部による吸引力を制御する制御部とを具備することを特徴としている。
請求項2に記載された印刷装置は、請求項1記載の印刷装置において、
前記制御部は、さらに前記インクの温度と前記用紙の種類の少なくとも一方に応じて前記吸引部による吸引力を制御することを特徴としている。
請求項3に記載された印刷装置は、請求項2記載の印刷装置において、
前記吸引部は、吸引ファンと該吸引ファンと前記ベルト搬送部との間に設けられた開度調整自在なシャッター装置とを備えており、前記吸引部による吸引力の制御は、吸引ファンの回転力と前記シャッター装置の開度の少なくとも一方を調節して行なうことを特徴としている。
請求項4に記載された印刷装置は、請求項3記載の印刷装置において、
前記印刷部は、用紙の表に画像を印刷する第1の印刷部と、用紙の裏に画像を印刷する第2の印刷部を有しており、
前記第1の印刷部と前記第2の印刷部の間には、前記第1の印刷部で印刷された用紙を受け入れて前記第2の印刷部での印刷のために待機させる貯留部が設けられており、
前記ベルト搬送部と前記吸引部は、前記第1の印刷部と前記貯留部の間と、前記貯留部と前記第2の印刷部の間に設けられており、
前記制御部が行なう前記吸引部の制御は、前記貯留部と前記第2の印刷部の間に設けられた前記吸引部について行なわれる両面印刷用の装置であることを特徴としている。
印刷された用紙をベルト搬送部に吸着して搬送する場合には、印字率が高くインクの用紙への転移量が大きいと、用紙の重量が増大し、多量のインクの含浸により用紙が変形してベルトとの隙間から空気漏れが生じる等、用紙をベルト搬送部に吸着させる作用が弱まってしまう。このため、請求項1に記載された印刷装置によれば、用紙の印字率が相対的に大きい場合には吸引部の吸引力を相対的に増大し、用紙の印字率が相対的に小さい場合には吸引部の吸引力を相対的に減少させる等、印刷された用紙の印字率に応じて前記吸引部による吸引力を制御している。このため、印刷済みの用紙をベルト搬送部で常に安定して搬送することができる。
請求項2に記載された印刷装置によれば、請求項1記載の印刷装置による制御において、さらに、インクの温度と用紙の種類の少なくとも一方に応じて、吸引部による吸引力を制御しているので、用紙の印字率だけで制御する場合に比べ、さらに精度の高い確実な搬送を実現できる。
請求項3に記載された印刷装置によれば、以上のような吸引力の制御を、吸引ファンの回転力を調整するか、シャッター装置の開度を調整するか、又は両方を調整することによって行なうことができる。
請求項4に記載された印刷装置によれば、2つの印刷部の間に片面が印刷された用紙を待機させる貯留部を設けた両面印刷用の印刷装置において、片面が印刷された用紙を貯留部から第2の印刷部に送る際に用紙搬送の失敗が少なくなるので、精度の高い確実な両面印刷を実現できる。
本発明の実施形態である印刷装置の要部拡大図である。 本発明の実施形態である印刷装置において、ベルト搬送部と吸引部の分解拡散斜視図であり、吸引部が全開の状態を示している。 本発明の実施形態である印刷装置において、ベルト搬送部と吸引部の分解拡散斜視図であり、吸引部が全閉の状態を示している。 本発明の実施形態である印刷装置において、原稿(用紙)の画像と、その印字率の変化に応じた吸引部の制御及び吸引力の変化を縦軸の時間に対してグラフで示す図である。 本発明の実施形態である印刷装置において、原稿(用紙)の画像と、その印字率の変化に応じた吸引部の制御及び吸引力の変化を縦軸の時間に対してグラフで示す図である。 本発明の実施形態である印刷装置において、用紙のサイズとこれに応じて設定すべき吸引部の吸引力との関係をグラフで示す図である。 本発明の実施形態である印刷装置において、用紙の紙厚又は紙質とこれに応じて設定すべき吸引部の吸引力との関係をグラフで示す図である。 本発明の実施形態である印刷装置のブロック構成図である。 本発明の実施形態である印刷装置の作動手順を示す流れ図である。
本発明の実施形態の印刷装置について、(1)機械的構成、(2)吸引力制御の概要、(3)機能ブロック図と流れ図に基づく制御の詳細な説明の各項目に分けて詳細に説明する。
(1)機械的構成(図1〜図3)
図1に示す本実施形態の印刷装置1は両面印刷用であり、装置ハウジング2と、装置ハウジング2の一側面(図1中、左側面)に設けられて用紙Pを供給する図示しない給紙部と、給紙部から給紙された用紙Pの一面に印刷する第1の印刷部3と、一面が印刷された複数枚の用紙Pを所定間隔をおいて保持、貯留する貯留部4と、貯留部4に貯留されていた用紙Pの他面に印刷する第2の印刷部5と、装置ハウジング2の他側面(図1中、右側面)に設けられ、両面が印刷された用紙Pを積載する図示しない排紙部とを備えている。
図1に示すように、印刷装置1は、給紙台から第1の印刷部3を経て貯留部4へ用紙Pを搬送する第1の搬送部6と、貯留部4から第2の印刷部5を経て排紙部まで用紙Pを搬送する第2の搬送部7を備えている。
図1に示すように、第1の搬送部6は、図示しない給紙部の用紙Pを第1の印刷部3に搬送する第1タイミングローラ8と、第1の印刷部3により上側の一面が印刷された用紙Pを円弧状の軌跡沿いに反転させて一面を下側にする反転装置9と、反転装置9で反転した用紙Pを貯留部4に搬入し、後述する下端支持部10に支持させる搬入装置11とで概略構成されている。
図1に示すように、第2の搬送部7は、貯留部4内の後述する下端支持部10から用紙Pを搬出する搬出装置12と、搬出装置12により搬出された用紙Pをピックアップするピックアップローラ18と、ピックアップローラ18によってピックアップされた用紙Pを順次所定のタイミングで第2の印刷部5に搬送する第2タイミングローラ19と、第2の印刷部5により他面が印刷された(すなわち両面が印刷された)用紙Pを図示しない排紙部に向けて搬出する排出装置20とで概略構成されている。
図1に示すように、貯留部4に設けられた下端支持部10は、図示しないモータにより駆動される一対のプーリーの外周に無端ベルトを掛け回してなる搬送手段である。この無端ベルトの外周面には、その全周に亘り所定間隔をおいて複数のプレートが配列されており、用紙Pの下端を保持できるようになっている。片面を印刷され、搬入装置11によって貯留部4内に搬入された用紙Pは、印刷された面を下にした状態で、下端支持部10の無端ベルトの各プレートの間に一枚ずつ投入され、保持される。用紙Pの搬入のタイミングに同期して無端ベルトが移動するため、貯留部4内で下端支持部10に保持された片面印刷の用紙Pは、無端ベルトの移動によって順次搬出装置12に向けて搬送されていく。
図1に示すように、前述した搬入装置11、搬出装置12及び排出装置20は、それぞれ所定間隔を置いて配置された一対のプーリーに無端ベルトを掛け回してなるベルト搬送部であり、ほぼ同様の基本構成を備えている。そこで、搬出装置12を例にとり、その構造を分解して示す図2及び図3を参照して説明する。
図2及び図3に示すように、搬出装置12の搬送ベルト21の表面には複数の貫通した孔22が形成されており、搬送ベルト21の用紙Pが接する側とは反対側には吸引部25が設けられている。吸引部25は、図示しないモータの駆動で回転して空気を吸い込む吸引ファン26と、吸引ファン26と搬送ベルト21との間に設けられた開度調整自在なシャッター装置27とを備えている。シャッター装置27は、所定等角度間隔で複数の扇状の孔部が交互に形成され、所定位置に固定された円形の第1のシャッター板と、第1のシャッター板と同様の構造であって、第1のシャッター板に対して同心で回動可能とされた第2のシャッター板からなる。
従って、図2に示すように、第2のシャッター板の位置を調整して第1のシャッター板の孔を全開にすれば、吸引ファン26は、矢印で示すようにシャッター装置27の開口28を通して搬送ベルト21の孔22を通過する空気流を起こすことができ、シャッター装置27と反対側にある搬送ベルト21の表面に用紙Pを吸着させることができる。また、図3に示すように、第2のシャッター板の位置を調整して第1のシャッター板の孔を全閉にすれば、搬送ベルト21の孔22を通過する空気流が生じないので、シャッター装置27と反対側にある搬送ベルト21の表面に用紙Pは吸着しない。また、図示しないが、シャッター装置27の第2のシャッター板の回動位置を調整することによって、シャッター装置27の開口28の開口面積を図2と図3の間の任意の状態に設定することも可能であり、吸引ファン26による搬送ベルト21への用紙Pの吸着力を複数段階で設定することができる。
なお、図示はしないが、吸引部25による搬送ベルト21への用紙Pの吸着力の調整は、前述したように、シャッター装置27の開口面積の調整よって行なうことができるが、吸引ファン26の回転数を調整することによって行なうこともできる。また、シャッター装置27の開口28の開口面積の調整と、吸引ファン26の回転数の調整を適宜組み合わせて行なうことにより、さらに細かい複数段階で吸着力を調整することも可能である。
(2)吸引力制御の概要(図4〜図7)
本実施形態の印刷装置1は、以上の構成において、印刷された用紙Pの印字率、インクの温度、用紙Pの種類に対応して吸引部25による吸引力を制御部で制御することを特徴としている。
印刷された用紙Pをベルト搬送部としての搬出装置12に吸着して搬送する場合には、印字率が高く、インクの用紙Pへの転移量が大きいと、用紙Pの重量が増大し、多量のインクの含浸により用紙Pが変形して搬送ベルト21との隙間から空気漏れが生じる等、用紙Pを搬送ベルト21に吸着させる作用が弱まってしまう。なお、ここで印字率とは、用紙Pにインクで形成された画像の分布(全面積の中で画像が形成されている領域の割合)と、当該画像の濃度から得られる数値であり、用紙Pに転移したインクの総量に対応する数値でもある。
本実施形態の制御において、図4に示すように、印刷済みのある用紙Pの印字率がレベル1であった場合、これに対応して、吸引ファン26の吸引力を例えばレベル1に設定するとともに、吸引ファン26の駆動時にはシャッター装置27を所定の開度(例えば全開)とした。この時、設定した吸着力によって当該用紙Pは問題なく搬送ベルト21に吸着できたものとする。
図5に示す印刷済みの用紙Pは、図4に示す用紙Pよりも印字率が約2倍のレベル2である。このような場合には、本実施形態の制御では、その印字率に対応して、吸引ファン26の吸引力を例えば図4の場合の2倍であるレベル2に設定するとともに、シャッター装置27の開度は図4の場合と同様とする。このようにすれば、印字率が2倍であるために、搬送ベルト21により吸着しにくい印刷済みの用紙Pであっても、吸引ファン26のより強い吸引力によって当該用紙Pを搬送ベルト21に確実に吸着することができる。
なお、ここでは印字率に応じて吸引部25の吸引力を制御するものとしたが、より具体的には、用紙Pに印刷された画像の濃度と、濃度の基準値(基準範囲)との比較や、用紙Pに印刷された画像の分布と、予め任意に決定しておいた標準的な分布との比較に基づいて吸引力を決定する。
なお、ここで印字率と吸引ファン26の吸引力について示した「レベル」なる値は相対的な大小を示すために便宜的に示した数値例であって、実際には具体的な単位の数値を用い、より多段階で制御を行なってもかまわない。例えば、印字率が所定の基準値よりも高い場合に吸引力を高くする場合を説明したが、さらに印字率が所定の基準値よりも低い場合に吸引力を低くするようにし、基準値を中心とした複数段階の制御を行なうこととしてもよい。
また、図4及び図5では、用紙Pの画像が形成されている領域の部分だけで吸引部25の吸引力を変えているが、このような制御を行なう場合には、用紙Pの搬送タイミングを計ることにより、搬送されてきた用紙P中の画像の部分が通過する間のみ吸引部25の吸引力を調整する必要がある。しかし、一般的には、印刷される用紙Pの印字率によって必要な吸引力を定めれば、その版を用いて用紙Pを印刷、搬送している間は、特に画像部分とその他の白地部分を分けることなく、その吸引力を一定値として吸引ファン26を連続的に駆動して吸引搬送を行なう方が制御はより簡単である。例えば、印刷装置1が孔版印刷装置である場合には、一度孔版原紙を製版すると、その版を用いて多数枚の用紙Pを連続して印刷することが多いので、その版の印字率に応じた吸引力を一度設定して制御手段の記憶部に記憶しておけば、印刷中はその設定値で吸引部25を連続的に駆動して多数枚の用紙Pの印刷を行なうことができる。
次に、インクの温度も、搬送ベルト21に対する吸引部25による用紙Pの吸着力に影響を及ぼす。すなわち、インクの温度が高い場合には、インクの粘度が低くなり、用紙Pに対して浸透し易くなり、用紙Pはカールし易くなる。その結果、用紙Pが変形して搬送ベルト21との隙間から空気漏れが生じる等、用紙Pを搬送ベルト21に吸着させる作用が弱まってしまう。インクの温度が低い場合には逆の現象が起きる。
そこで本実施形態の制御では、インクの温度が高いほど、搬送ベルト21に対する吸引部25による用紙Pの吸着力を大きく設定する。インクの温度と吸着力の設定段階は2段階以上あればよい。例えば、温度が所定の基準値よりも高い場合に吸引力を高くする場合を説明したが、さらに温度が所定の基準値よりも低い場合に吸引力を低くするようにし、基準値を中心とした複数段階の制御を行なうこととしてもよい。
次に、用紙Pの種類、すなわち用紙Pのサイズ、紙厚(薄い又は厚い)、紙質(繊維密度が高い又は低い)も、搬送ベルト21に対する吸引部25による用紙Pの吸着力に影響を及ぼす。まず、用紙Pのサイズについては、図6に示すように、用紙Pサイズが大きいほど吸引ファン26の吸引力を大きくし、用紙Pサイズが小さいほど吸引ファン26の吸引力を小さくする。また、図7に示すように、紙厚と紙質については、紙厚が厚いほど又は紙質については繊維密度が高いほど吸引ファン26の吸引力を大きくし、紙厚が薄いほど又は紙質については繊維密度が低いほど吸引ファン26の吸引力を小さくする。
なお、用紙Pのサイズの設定方法であるが、用紙Pサイズの場合には、使用者が操作パネルから入力することもできるし、給紙部に設置された図示しないセンサで検出してもよい。また、紙厚の場合には、使用者が操作パネルから入力することもできるし、給紙部に設けられた図示しない給紙圧設定手段からの信号で設定することもできる。すなわち、給紙部の紙厚設定手段は、最適な給紙を実行するために用紙Pの種類に応じた紙厚をダイヤル等の調整で設定するようになっており、その設定値を外部に信号として出力させて吸引部25の制御に使用することもできる。また、紙質の場合には、使用者が操作パネルから入力することができる。
(3)機能ブロック図と流れ図に基づく制御の詳細な説明
以上説明した本実施形態の印刷装置1における制御の実際について説明する。
図8は、この印刷装置1における制御を説明するためのブロック構成図である。制御部30は、前述した印字率等に基づく吸引部25の吸引力の制御を含む印刷制御全般を統括的に実行する機能部分であり、前述した2つの印刷部3,5や給紙部31のほか、以下に説明するように図8に示す構成各部に接続されている。
まず画像読取部32は、任意の原稿を読み取って画像データを取得するスキャナ等の装置であり、ここで読み取った画像データは読取制御部33を介して制御部30に送られる。読取制御部33は、送られた画像データを処理する画像処理部34と、画像データの処理によって取得された当該画像データの印字率を記憶する印字率記憶部35を有している。製版部36は、画像データに従って孔版原紙に製版を施す装置である。排版部37は、使用済みの版を印刷部3,5から除去して所定の廃棄位置に廃棄する装置である。給紙部31には、載置された用紙Pのサイズを検出する用紙Pサイズ検出部38と、前述したように、用紙Pを円滑に送り出すために紙厚を設定する紙厚設定部39を有している。
制御部30にはPC(パーソナルコンピュータ)40を接続することができる。このPC40が有する画像データによって孔版原紙に製版画像を形成することもできる。制御部30には、印刷条件の各種設定等に使用される操作パネル41が接続されている。温度センサ42は、前述したインクの温度に基づいて吸引部25の吸引力を制御するために、インクの温度を検出する手段であり、図示しないインクタンクに設けられている。
用紙P搬送駆動部43は、前述した第1の搬送部6と第2の搬送部7を制御する回路である。印刷済みの用紙Pを搬送する際に、画像が形成された部分でのみ吸引部25の吸引力を高めるような制御を行なう場合には、1枚の用紙P中の特定部分でのみ吸引力の変更を行なう必要がある。このため、この用紙P搬送駆動部43から用紙P搬送のスタート信号を取得し、吸引部25に対する用紙Pの位置を正確に把握して制御を行なう必要がある。しかし、このような制御は行わず、その版の印字率から決定した吸引力となるように吸引部25を常時駆動する場合には、特に用紙Pの搬送タイミングを計る必要はないため、用紙P搬送駆動部43から用紙P搬送のスタート信号を取得する必要もない。
制御部30にはファン駆動部44が接続されており、このファン駆動部44を介して前述した吸引部25の吸引ファン26を駆動することができる。さらに、制御部30にはシャッター駆動部45が接続されており、このシャッター駆動部45を介して前述した吸引部25のシャッター装置27の開閉状態を制御することができる。
図9は、この印刷装置1における制御の手順を説明するフローチャートである。
画像読取部32が原稿の画像を読み取って読取制御部33に画像データを入力し、又はPC40から制御部30に画像データが入力されると(S1)、制御部30は読取制御部33の画像処理部34に画像データを処理させ、印字率を算出させる(S2)。算出した印字率は印字率記憶部35に記憶される。
制御部30は、この印字率が、予め定めた基準範囲内か否かを判断する(S3)。基準範囲よりも高い場合(S3、「高い」)は、多量のインクの付着によって用紙Pの吸着搬送に支障が生じる可能性があるため、吸引部25の吸引力を増大させる決定を行い(S4)、また基準範囲よりも低い場合(S3、「低い」)は、吸引部25の吸引力を減少させる決定を行う(S4)。基準範囲内の場合(S3、「普通」)は、吸引部25の吸引力は初期設定通りとし、増減の調整は行なわない。
次に制御部30は、印刷に使用する用紙Pの用紙Pサイズが、予め定めた基準サイズか否かを判断する(S5)。基準サイズよりも大きい場合(S5、「大きい」)は、吸引部25の吸引力を増大させる決定を行い(S6)、また基準サイズよりも小さい場合(S5、「小さい」)は、吸引部25の吸引力を減少させる決定を行う(S6)。基準サイズである場合(S5、「普通」)は、吸引部25の吸引力は初期設定通りとし、増減の調整は行なわない。
次に制御部30は、印刷に使用する用紙Pの紙厚を、予め定めた基準厚さと比較する(S7)。基準厚さよりも厚い場合(S7、「厚い」)は、吸引部25の吸引力を増大させる決定を行い(S8)、また基準厚さよりも薄い場合(S7、「薄い」)は、吸引部25の吸引力を減少させる決定を行う(S8)。基準厚さである場合(S7、「普通」)は、吸引部25の吸引力は初期設定通りとし、増減の調整は行なわない。なお、この基準厚さは一定の幅をもたせて判断してもよい。
次に制御部30は、印刷に使用する用紙Pの紙質を、予め定めた基準紙質と比較する(S9)。基準紙質よりも繊維密度が高い場合(S9、「高い」)は、吸引部25の吸引力を増大させる決定を行い(S10)、また基準紙質よりも繊維密度が低い場合(S9、「低い」)は、吸引部25の吸引力を減少させる決定を行う(S10)。基準紙質である場合(S9、「普通」)は、吸引部25の吸引力は初期設定通りとし、増減の調整は行なわない。なお、この基準紙質は一定の幅をもたせて判断してもよい。なお、この紙質による判断は、紙質についての情報が操作パネル41等を介して制御部30に与えられた場合に行なわれ、そのような情報がない場合には吸引力の調整を行なわずに次のステップに移行する。
次に制御部30は、インクの温度を、予め定めた基準温度と比較する(S11)。基準温度よりも高い場合(S11、「高い」)は、吸引部25の吸引力を増大させる決定を行い(S12)、また基準温度よりも低い場合(S11、「低い」)は、吸引部25の吸引力を減少させる決定を行う(S12)。基準温度である場合(S11、「普通」)は、吸引部25の吸引力は初期設定通りとし、増減の調整は行なわない。なお、この基準温度は一定の幅をもたせて判断してもよい。
次に制御部30は、吸引部25の吸引ファン26のファン制御がONかOFFかを判断する(S13)。ONの場合には、吸引ファン26の回転数を変えられるため、シャッター装置27の開閉率は一定としておき、吸引ファン26による吸引力を決定する(S14)。この決定は、上述したように印字率、用紙Pサイズ、紙厚、紙質そしてインク温度の各項目について、それぞれ吸引部25の吸引力の増減を決定した結果に基づき、必要な吸引力が得られるように行なわれる。OFFの場合には、吸引ファン26の回転数は一定で変えられないため、シャッター装置27の開閉率を決定する(S15)。この決定は、上述したように印字率、用紙Pサイズ、紙厚、紙質そしてインク温度の各項目について、それぞれ吸引部25の吸引力の増減を決定した結果に基づき、必要な吸引力が得られるように行なわれる。
制御部30は印刷を開始する(S16)。S15までの手順により、印刷装置1の搬出装置12では、第1の印刷部3によって片面が印刷された用紙Pを、搬送ベルト21に吸着して確実に第2の印刷部5に向けて搬送できるようになっているので、本印刷装置1による用紙Pの両面印刷は確実に実行される。
以上説明した実施形態は、孔版印刷方式の印刷装置1に係るものであったが、本発明の印刷装置1はインクが付着した用紙Pをベルト搬送する場合に支障が生じないようにするものであり、インクを使用して用紙Pに画像形成する印刷装置であれば効果が得られる。従って、本発明は孔版印刷方式に限定されるものではなく、インクを使用するその他の印刷方法について広く適用可能であり、例えばインクジェット印刷装置にも適用できる。
また以上説明した実施形態は、両面印刷装置に係るものであったが、本発明の印刷装置は印刷済みの印刷用紙Pをベルト搬送手段で次工程に搬送する場合に効果が得られるものであり、次の工程は必ずしも2回目の印刷である必要はない。従って本発明は両面印刷装置に限定されるものではなく、インクで印刷された用紙Pを何らかの目的でベルト搬出する印刷装置について広く適用可能である。
1…印刷装置
3…第1の印刷部
5…第2の印刷部
12…ベルト搬送部としての搬出装置
21…搬送ベルト
25…吸引部
26…吸引ファン
27…シャッター装置
30…制御部
P…用紙

Claims (4)

  1. 用紙にインクで画像を印刷する印刷部と、前記印刷部で印刷された用紙を搬送するためのベルト搬送部と、前記印刷部で印刷された用紙を前記ベルト搬送部で搬送するために前記用紙を前記ベルト搬送部に吸着させる吸引部と、印刷された用紙の印字率に応じて前記吸引部による吸引力を制御する制御部とを具備することを特徴とする印刷装置。
  2. 前記制御部は、さらに前記インクの温度と前記用紙の種類の少なくとも一方に応じて前記吸引部による吸引力を制御することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
  3. 前記吸引部は、吸引ファンと該吸引ファンと前記ベルト搬送部との間に設けられた開度調整自在なシャッター装置とを備えており、前記吸引部による吸引力の制御は、吸引ファンの回転力と前記シャッター装置の開度の少なくとも一方を調節して行なうことを特徴とする請求項2記載の印刷装置。
  4. 前記印刷部は、用紙の表に画像を印刷する第1の印刷部と、用紙の裏に画像を印刷する第2の印刷部を有しており、
    前記第1の印刷部と前記第2の印刷部の間には、前記第1の印刷部で印刷された用紙を受け入れて前記第2の印刷部での印刷のために待機させる貯留部が設けられており、
    前記ベルト搬送部と前記吸引部は、前記第1の印刷部と前記貯留部の間と、前記貯留部と前記第2の印刷部の間に設けられており、
    前記制御部が行なう前記吸引部の制御は、前記貯留部と前記第2の印刷部の間に設けられた前記吸引部について行なわれることを特徴とする両面印刷用である請求項3記載の印刷装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016150565A (ja) * 2015-02-19 2016-08-22 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 インクジェット記録装置

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