JP2001316011A - 用紙吸着搬送装置及び孔版印刷装置 - Google Patents

用紙吸着搬送装置及び孔版印刷装置

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JP2001316011A
JP2001316011A JP2000138147A JP2000138147A JP2001316011A JP 2001316011 A JP2001316011 A JP 2001316011A JP 2000138147 A JP2000138147 A JP 2000138147A JP 2000138147 A JP2000138147 A JP 2000138147A JP 2001316011 A JP2001316011 A JP 2001316011A
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sheet
suction force
suction
conveyance
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JP2000138147A
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Jiyunji Ashikagaya
淳史 足利谷
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Tohoku Ricoh Co Ltd
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Tohoku Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 用紙サイズの異なる各種の用紙に対してファ
ンの駆動により発生する吸着力を効率良く作用させ、フ
ァンの出力をアップさせなくとも用紙の吸着搬送を良好
に行うことができるようにする。 【解決手段】 用紙搬送ベルト28上に載置されて吸着
搬送される用紙15に対して作用する吸着力の作用領域
が、用紙15のサイズに応じて吸着力作用領域可変機構
38により可変され、搬送される用紙15における搬送
方向と直交する方向の紙幅と略同じになる。そして、フ
ァン33の駆動により発生する吸着力が用紙15の搬送
方向と直交する方向で漏れることが防止され、サイズの
異なる各種の用紙15に対して吸着力が効率良く作用
し、ファン33の出力をアップさせなくとも十分な吸着
力を確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像が転写された
用紙を用紙搬送ベルトを用いて排紙部へ向けて搬送し、
そのとき、ファンを駆動させることにより発生した吸着
力を利用して用紙を用紙搬送ベルトに吸着させるように
した用紙吸着搬送装置及びその用紙吸着搬送装置を用い
た孔版印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷装置やプリンタなどの画像形
成装置においては、画像形成部で形成された画像が転写
された用紙を排紙部へ向けて搬送するとき、その用紙を
確実に搬送するための装置として用紙吸着搬送装置が知
られている。
【0003】この用紙吸着搬送装置は、画像形成部から
排紙部に向けて用紙を搬送する向きに回転駆動される用
紙搬送ベルトと、用紙搬送ベルト上に載置された用紙の
下面側(用紙搬送ベルトとの接触面側)に配置されたダ
クトと、用紙搬送ベルトで搬送される用紙に対してダク
トを介して吸着力を作用させるファンとにより構成され
ている。この吸着力の作用により、用紙搬送ベルト上の
用紙は用紙搬送ベルトに吸着された状態となって搬送さ
れる。
【0004】ところで、従来の用紙吸着搬送装置では、
用紙に対して吸着力が作用する領域が、用紙のサイズに
拘わらず一定である。このため、小さいサイズの用紙を
吸着搬送する場合には、その用紙の搬送方向と直交する
方向の両側から吸着力が漏れてしまい、用紙サイズが小
さくなるにつれて用紙に対して作用する吸着力が小さく
なる。
【0005】このため、用紙吸着搬送装置を使用してい
る孔版印刷装置では、用紙が薄いためにその用紙の腰が
弱い場合、ベタ印刷部の領域が広いために用紙に多量の
インキが転移された場合等であって用紙サイズが小さい
場合には、吸着力の漏れが発生することによりその用紙
に作用する吸着力が小さくなり、印刷終了後の用紙が版
胴の外周面に巻き付けられているマスタから剥がれにく
くなり、マスタからの用紙の剥離性が低下してジャムが
発生しやすくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】吸着搬送する用紙サイ
ズが小さいために吸着力が漏れても、その用紙に対して
十分な吸着力を作用させてジャムの発生などを防止する
ためには、ファンを大型にしたり、ファンの回転数をア
ップさせたりしてファンの出力を上げることが考えられ
る。
【0007】しかし、ファンを大型にしたり、ファンの
回転数をアップさせたりしてファンの出力を上げた場合
には、大きな騒音が発生したり、装置内の気流が乱れて
排紙部に排紙される用紙の排紙揃え状態が悪化したり、
消費電力が増大する等の問題が発生する。
【0008】そこで本発明は、用紙サイズの異なる各種
の用紙に対してファンの駆動により発生する吸着力を効
率良く作用させ、ファンの出力をアップさせなくとも用
紙の吸着搬送を良好に行うことができる用紙吸着搬送装
置及びその用紙吸着搬送装置を用いた孔版印刷装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の用
紙吸着搬送装置は、画像形成部に近接する位置に配置さ
れ、この画像形成部において形成された画像が転写され
た用紙が載置されてその用紙を排紙部に向けて搬送する
向きに回転駆動される用紙搬送ベルトと、前記用紙搬送
ベルト上に載置された用紙の前記用紙搬送ベルトとの接
触面側に配置されたダクトと、前記用紙搬送ベルトで搬
送される用紙に対してその用紙を前記用紙搬送ベルトに
吸着させる吸着力を前記ダクトを介して作用させるファ
ンと、前記用紙搬送ベルトで搬送される用紙のサイズを
検知する用紙サイズセンサと、前記用紙搬送ベルトで搬
送される用紙に対して吸着力が作用する領域を前記用紙
サイズセンサの検知結果に応じてその用紙の搬送方向と
直交する方向の紙幅と略同じになるように可変する吸着
力作用領域可変機構と、を有する。
【0010】したがって、画像形成部において形成され
た画像が転写された用紙は、用紙搬送ベルト上に載置さ
れ、用紙搬送ベルトが回転駆動されることにより排紙部
に向けて搬送される。このとき、ファンが駆動され、フ
ァンの駆動により発生する吸着力がダクトを介して用紙
に作用し、用紙が用紙搬送ベルトに吸着される。搬送さ
れる用紙のサイズが用紙サイズセンサで検知され、その
検知結果に応じて、用紙に対して吸着力が作用する領域
が吸着力作用領域可変機構により可変され、吸着力の作
用する領域が、搬送される用紙における搬送方向と直交
する方向の紙幅と略同じになる。このため、搬送される
用紙の紙幅が大きい場合には吸着力が作用する領域が大
きくなり、搬送される用紙の紙幅が小さい場合には吸着
力が作用する領域が小さくなり、ファンの駆動により発
生する吸着力が用紙の搬送方向と直交する方向で漏れる
ことが防止され、サイズの異なる各種の用紙に対して吸
着力が効率良く作用する。したがって、小さいサイズの
用紙を吸着搬送する場合でも、ファンの出力をアップさ
せる必要がなくなり、ファンの出力をアップさせること
に伴って発生する、大きな騒音、装置内の気流が乱れる
ことによる排紙部に排紙された用紙の排紙揃え状態の悪
化、消費電力の増大等の問題を解決しつつ安定した吸着
搬送を行うことができる。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の用
紙吸着搬送装置において、前記吸着力作用領域可変機構
は、前記用紙搬送ベルトにより搬送される用紙の搬送方
向と直交する方向に複数個の開口が配列されて重ね合わ
せた状態に前記ダクト内に配置された2枚のシャッター
部材と、少なくとも一方のシャッター部材を用紙の搬送
方向と直交する方向へスライドさせることにより前記開
口の重なる領域を可変させるスライド駆動部と、を有す
る。
【0012】したがって、用紙サイズ検知センサの検知
結果に応じてスライド駆動部が駆動され、少なくとも一
方のシャッター部材がスライドし、2枚のシャッター部
材の開口の重なる領域が可変され、用紙に作用する吸着
力は2つのシャッター部材の開口が重なり合った部分を
介して作用する。このため、吸着力作用領域可変機構が
2枚のシャッター部材とスライド駆動部とから構成さ
れ、簡単な構造となる。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1記載の用
紙吸着搬送装置において、前記吸着力作用領域可変機構
は、前記ダクト内を用紙の搬送方向と直交する方向へ配
列された複数の分割通風口に仕切る複数の仕切り部と、
前記分割通風口内に設けられてそれぞれの前記分割通風
口を開閉可能な複数個のシャッター部材と、前記シャッ
ター部材を開閉させる開閉駆動部と、を有する。
【0014】したがって、用紙サイズ検知センサの検知
結果に応じて開閉駆動部が駆動され、搬送される用紙の
搬送方向と直交する方向の紙幅と略同じ領域でその用紙
に吸着力が作用するように各分割通風口が開閉され、安
定した吸着搬送が行われる。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項1記載の用
紙吸着搬送装置において、前記用紙搬送ベルトで搬送さ
れる用紙に対してその用紙の搬送方向と直交する方向の
両側が上向きとなるU字形状の腰付けを行う一対のジャ
ンプ台が、用紙の搬送方向と直交する方向の両側に、用
紙の搬送方向と直交する方向へスライド自在及び任意位
置固定自在に設けられ、前記吸着力作用領域可変機構が
前記ジャンプ台のスライド動作に連動される。
【0016】したがって、搬送される用紙に対してU字
形状の腰付けを行うためにジャンプ台をスライドさせる
と、それに伴って吸着力作用領域可変機構が連動し、搬
送される用紙に対して吸着力が作用する領域がその用紙
のサイズに応じて可変される。このため、用紙に対する
腰付けを行いつつその用紙に対して作用する吸着力の領
域を適正に可変することができる。
【0017】請求項5記載の発明の用紙吸着搬送装置
は、画像形成部に近接する位置に配置され、この画像形
成部において形成された画像が転写された用紙が載置さ
れてその用紙を排紙部に向けて搬送する向きに回転駆動
される用紙搬送ベルトと、前記用紙搬送ベルトで搬送さ
れる用紙の前記用紙搬送ベルトとの接触面側に配置さ
れ、用紙の搬送方向と直交する方向へ配列された複数の
分割通風口が形成されたダクトと、前記各分割通風口内
に配置されて前記用紙搬送ベルトで搬送される用紙に対
してその用紙を前記用紙搬送ベルトに吸着させる吸着力
を作用させる複数のファンと、前記用紙搬送ベルトで搬
送される用紙のサイズを検知する用紙サイズセンサと、
用紙を吸着搬送するために駆動させる前記ファンを前記
用紙サイズセンサの検知結果に応じて選択する駆動ファ
ン選択部と、を有する。
【0018】したがって、画像形成部において形成され
た画像が転写された用紙は、用紙搬送ベルト上に載置さ
れ、用紙搬送ベルトが回転駆動されることにより排紙部
に向けて搬送される。このとき、ファンが駆動され、フ
ァンの駆動により発生する吸着力がダクトを介して用紙
に作用し、用紙が用紙搬送ベルトに吸着される。また、
ファンの駆動は、搬送される用紙のサイズが用紙サイズ
センサで検知され、その検知結果に応じて、用紙を吸着
搬送するために必要なファンのみが駆動される。このた
め、搬送される用紙の紙幅が大きい場合には駆動される
ファンの数が多くなり、搬送される用紙の紙幅が小さい
場合には駆動されるファンの数が少なくなり、用紙のサ
イズに応じてその用紙を吸着搬送するために必要最小限
の数のファンのみが駆動される。したがって、ファンの
出力をアップさせなくとも、吸着力を効率良く用紙に作
用させることができ、ファンの出力をアップさせること
に伴って発生する、大きな騒音、装置内の気流が乱れる
ことによる排紙部に排紙された用紙の排紙揃え状態の悪
化、消費電力の増大等の問題を解決しつつ安定した吸着
搬送を行うことができる。
【0019】請求項6記載の発明は、請求項1ないし5
のいずれか一記載の用紙吸着搬送装置において、用紙に
対する吸着力作用領域をその用紙の搬送方向に沿った方
向において用紙の搬送位置に応じて可変させる吸着力作
用領域搬送方向可変機構を有する。
【0020】したがって、用紙が用紙搬送ベルトで搬送
されるとき、搬送される用紙の搬送方向に沿った用紙位
置に対向する箇所にのみ吸着力を作用させることがで
き、吸着力をより一層効率良く用紙に作用させることが
でき、騒音の低減、装置内の気流の乱れ防止、消費電力
の低減をより一層図ることができる。
【0021】請求項7記載の発明は、請求項6記載の用
紙吸着搬送装置において、用紙に対して作用する吸着力
を、画像形成部から離反するにつれて次第に小さくなる
ように可変させる吸着力可変部が設けられている。
【0022】したがって、用紙に作用する吸着力はその
用紙が画像形成部から離反するときに最も強く作用する
ので、画像形成部からの用紙の剥離性が向上する。
【0023】請求項8記載の発明の孔版印刷装置は、穿
孔画像が形成されたマスタが外周面に巻き付けられて内
部にインキが供給される版胴と、この版胴の外周面に巻
き付けられた前記マスタに用紙を押圧する押圧体とを備
えた画像形成部と、請求項1ないし7のいずれか一記載
の用紙吸着搬送装置と、を有する。
【0024】したがって、用紙の腰が弱いために版胴の
外周面に巻き付けられたマスタから剥離しにくい用紙
や、ベタ印刷が行われて多量のインキが付着したために
版胴の外周面に巻き付けられたマスタから剥離しにくく
なった用紙の場合でも、吸着力の漏れを生ずることなく
用紙に対して効率良く吸着力を作用させることができる
とともにファンの出力をアップさせることなく用紙の剥
離性を高めることができ、ファンの出力をアップさせる
ことに伴って発生する、大きな騒音、装置内の気流が乱
れることによる排紙部に排紙された用紙の排紙揃え状態
の悪化、消費電力の増大等の問題を解決しつつ安定した
吸着搬送を行うことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を図1
ないし図5に基づいて説明する。図1は、孔版印刷装置
の全体構造を示す縦断正面図である。なお、孔版印刷装
置の基本的構造は周知のものであるので、基本的構造は
簡単に説明する。この孔版印刷装置は、画像読取部1、
製版部2、画像形成部である印刷部3、排版部4、給紙
部5、排紙部6等から構成されている。
【0026】画像読取部1では、コンタクトガラス上に
位置する原稿の画像が光学的に読み取られる。
【0027】製版部2は、ロール状に巻かれたマスタ原
紙7を保持する保持部8、マスタ原紙7を加熱溶融穿孔
することにより画像読取部1で読み取った原稿の画像に
応じた穿孔画像を形成するサーマルヘッド9、マスタ原
紙7をサーマルヘッド9に押し付けるプラテンローラ1
0、穿孔画像が形成されたマスタ原紙7を所定長さにカ
ットするカッタ11等から構成されている。穿孔画像が
形成されたマスタ原紙7がカッタ11で所定長さにカッ
トされることによりマスタ(図示せず)が形成される。
【0028】印刷部3は、軸線回りに回転駆動されてそ
の外周面にマスタが巻き付けられる多孔性で円筒状の版
胴12、版胴12の外周面に接離する位置へ移動自在な
押圧体であるプレスローラ13、版胴12の内部に設け
られたインキ供給機構14等から構成されている。この
印刷部3では、マスタが巻き付けられた版胴12とプレ
スローラ13とで給紙部5から給紙された用紙15を挟
持し、このとき、インキ供給機構14により供給された
インキをマスタの穿孔部分から滲み出させることにより
用紙15に対して印刷が行われる。
【0029】排版部4は、所定枚数の印刷が終了して不
要になった使用済みのマスタを版胴12の外周面から剥
がし、剥がしたマスタを収納する構造であり、使用済み
のマスタを版胴12の外周面から剥がすための排版ロー
ラ16、版胴12から剥がされたマスタを収納する排版
収納箱17等により構成されている。
【0030】給紙部5は、印刷部3へ給紙される用紙1
5がセットされるところであり、用紙15が載置される
給紙台18、セットする用紙15の位置決めを行うサイ
ドフェンス19、セットされた用紙15のサイズを検知
する用紙サイズセンサ(図示せず)等により構成されて
いる。
【0031】排紙部6は、印刷が終了した用紙15が排
紙されるところであり、印刷が行われて排紙された用紙
15が載置される排紙台20、排紙された用紙15の用
紙揃えを行うためのエンドフェンス21及び一対のサイ
ドフェンス22等により構成されている。
【0032】給紙部5から印刷部3に至る用紙15の搬
送経路上には、用紙15を印刷部3へ送り込むタイミン
グを計るレジストローラ23が設けられている。印刷部
3から排紙部6に至る用紙15の搬送経路上には、印刷
が行われた用紙15を吸着して排紙部6に向けて搬送す
る用紙吸着搬送装置24が設けられている。
【0033】図2ないし図5は、用紙吸着搬送装置24
の構造を示すものである。この用紙吸着搬送装置24
は、回転駆動軸25に固定された駆動ローラ26と従動
ローラ27との間に掛け渡され、用紙15の搬送方向に
沿って印刷速度に応じた速度で回転駆動される3本の用
紙搬送ベルト28、ガイド板29、ガイド板29の上側
であって用紙15の搬送方向と直交する方向の両側に配
置されたジャンプ台30、ガイド板29及び用紙搬送ベ
ルト28の下側に配置されたダクト31、2枚のシャッ
ター部材32a,32b、ファン33等により構成され
ている。
【0034】ガイド板29には、この用紙吸着搬送装置
24により搬送される用紙15に対して吸着力を作用さ
せるための多数の開口34が形成されている。
【0035】ジャンプ台30は、用紙15の搬送方向と
直交する方向へスライド自在に設けられており、用紙1
5の種類等により必要に応じて所定位置へスライドさ
れ、その用紙15に対して搬送方向と直交する方向の両
側が上向きとなるU字形状の腰付けが行われる。
【0036】ファン33が駆動されることにより、用紙
搬送ベルト28上に載置されている用紙15に対してダ
クト31内及び開口34を介して吸着力(負圧)が作用
し、その用紙15が用紙搬送ベルト28上に吸着され
る。
【0037】ダクト31内には複数枚の仕切り部35が
固定され、ダクト31内はこれらの仕切り部35により
複数の分割通風口36に分割されている。なお、仕切り
部35は用紙15の搬送方向に沿って延出する向きに配
置され、複数の分割通風口36は用紙15の搬送方向と
直交する方向へ配列されている。
【0038】シャッター部材32a,32bは、略長方
形状の板に用紙15の搬送方向と直交する方向に複数の
開口37a,37bが配列形成されたもので(図4参
照)、ダクト31内に重ね合わせた状態に配置されてい
る。開口37a,37bにおける用紙15の搬送方向と
直交する方向の開口幅寸法は、中央部において最も大き
く形成され、両側へ向かうにつれて次第に小さく形成さ
れている。一方のシャッター部材32aは固定され、他
方のシャッター部材32bは用紙15の搬送方向と直交
する方向へスライド自在に設けられている。シャッター
部材32bには、このシャッター部材32bをスライド
させるスライド駆動部であるスライド駆動モータ(図示
せず)が連結されている。なお、開口37a,37bにお
ける用紙15の搬送方向に沿った方向の幅寸法は同じで
あるが、後述するように開口37aと開口37bとの重な
り具合を説明する図5では、開口37aと開口37bとを
識別し易くするためにその幅寸法を変えて表わしてい
る。
【0039】スライド駆動モータは、用紙サイズ検知セ
ンサの検知結果に応じてシャッター部材32bを所定位
置へスライドさせるもので、このスライドにより開口3
7a,37bの重なり合う領域が可変される。具体的に
は、用紙15の搬送方向と直交する方向の紙幅と略同じ
領域において開口37a,37bの重なり合って連通状
態となり、他の部分では開口37a,37bが閉止され
る。ファン33の駆動により発生する吸着力は、重なり
合って連通されている開口37a,37b、その開口3
7a,37bの上方に位置する分割通風口36、その分
割通風口36の上方に位置する開口34を介して用紙1
5に作用する。ここで、2枚のシャッター部材32a,
32bとシャッター部材32bをスライドさせるスライ
ド駆動モータとにより、用紙搬送ベルト28上に載置さ
れて搬送される用紙15に対して吸着力が作用する領域
を、用紙15の搬送方向と直交する方向の紙幅と略同じ
になるように可変させる吸着力作用領域可変機構38が
構成されている。
【0040】このような構成において、画像読取部1に
原稿をセットして製版スタートキーをオンにすると、画
像読取部1により原稿の画像が読み取られ、読み取られ
た画像データに応じた穿孔画像が形成されたマスタが製
版部2で製版され、製版されたマスタが版胴12の外周
面に巻き付けられる。その後、版胴12の外周面に巻き
付けられたマスタを版胴12の外周面に密着させる版付
けが行われ、版付け終了後に印刷枚数などをセットして
印刷スタートキーをオンにすることにより印刷が開始さ
れる。この印刷時には、給紙部5から給紙された用紙1
5がレジストローラ23で挟持され、挟持された用紙1
5がタイミングを計られて印刷部3に送り込まれ、印刷
部3において印刷が行われ、印刷が行われた用紙15が
用紙吸着搬送装置24により吸着搬送され、排紙部6ヘ
排紙される。
【0041】用紙吸着搬送装置24による用紙15の吸
着搬送時には、用紙サイズ検知センサで検知された用紙
15のサイズに応じてスライド駆動モータが駆動され、
シャッター部材32bがスライドされる。このスライド
により、シャッター部材32aの開口37aとシャッタ
ー部材32bの開口37bとの重なり合う領域が変化
し、搬送される用紙15に対して吸着力が作用する領域
が可変される。
【0042】例えば、用紙15のサイズがこの孔版印刷
装置で使用できる最大サイズのA3サイズである場合に
は、シャッター部材32bは図5の位置(a)で示す位
置にスライドされ、シャッター部材32aの開口37a
とシャッター部材32bの開口37bとが全て重なった
状態となり、用紙15に対して吸着力が作用する領域が
最大となる。シャッター部材32bは用紙サイズ検知セ
ンサの検知結果に応じて、位置(b)、位置(c)、位
置(d)、位置(e)へ適宜スライドされ、開口37
a,37bの開口幅寸法が外側に位置する開口37a,
37bほど小さく形成されていることにより、位置
(a)から位置(e)に向かうにつれてシャッター部材
32aの開口37aとシャッター部材32bの開口37
bとが重なり合う領域が外側の部分から次第に閉じら
れ、搬送される用紙15に対して吸着力が作用する領域
が搬送される用紙15の中央側部分に向けて小さくな
る。
【0043】ここで、この用紙吸着搬送装置24によれ
ば、用紙15に対して吸着力を作用させる領域が吸着力
作用領域可変機構38により可変され、吸着力は、搬送
される用紙15の搬送方向と直交する方向の紙幅と略同
じになる。このため、搬送される用紙15の紙幅が大き
い場合には吸着力が作用する領域が大きくなり、搬送さ
れる用紙15の紙幅が小さい場合には吸着力が作用する
領域が小さくなり、ファン33の駆動により発生する吸
着力が用紙15の搬送方向と直交する方向で漏れること
が防止され、吸着力が用紙15に対して効率良く作用す
る。したがって、ファン33の出力をアップさせなくと
も、吸着力を効率良く用紙15に作用させることがで
き、ファン33の出力をアップさせることに伴って発生
する、大きな騒音、装置内の気流が乱れることによる排
紙部6に排紙された用紙15の排紙揃え状態の悪化、消
費電力の増大等の問題を解決しつつ安定した吸着搬送を
行うことができる。
【0044】そして、腰が弱いために版胴12の外周面
に巻き付けられたマスタから剥離しにくい用紙15や、
ベタ印刷が行われて多量のインキが付着したために版胴
12の外周面に巻き付けられたマスタから剥離しにくく
なった用紙15の場合でも、ファン33の出力をアップ
させることなくその用紙15に対して効率良く吸着力を
作用させることができ、印刷終了後の用紙15のマスタ
からの剥離性を向上させてマスタからの剥離不良による
ジャムの発生を防止できる。
【0045】また、この吸着力作用領域可変機構38
は、2枚のシャッター部材32a,32bとシャッター
部材32bをスライドさせるスライド駆動モータとから
構成されるので、その構造が簡単なものとなっている。
【0046】つぎに、本発明の第2の実施の形態を図6
に基づいて説明する。なお、図1ないし図5において説
明した部分と同じ部分は同じ符号で示し、説明も省略す
る(以下の各実施の形態でも同じ)。
【0047】本実施の形態の用紙吸着搬送装置24aで
は、ダクト31内を複数の分割通風口36に仕切る複数
の仕切り部35と、各分割通風口36内に設けられてそ
れぞれの分割通風口36を個別に開閉可能な回転式の複
数個のシャッター部材39と、各シャッター部材39に
連結されてこれらのシャッター部材39を開閉する複数
個の開閉駆動部である複数個の開閉駆動モータ(図示せ
ず)とにより、吸着力作用領域可変機構40が構成され
ている。この吸着力作用領域可変機構40は、第1の実
施の形態において説明した吸着力作用領域可変機構38
と同じように作用し、用紙搬送ベルト28上に載置され
て搬送される用紙15に対して吸着力が作用する領域
を、用紙15の搬送方向と直交する方向の紙幅と略同じ
になるように可変させる。
【0048】このような構成において、この用紙吸着搬
送装置24aによる用紙15の吸着搬送時には、用紙サ
イズ検知センサで検知された用紙15のサイズに応じて
開閉駆動モータが駆動され、その用紙15の搬送方向と
直交する方向の紙幅と略同じになる領域に位置するシャ
ッター部材39が分割通風口36を開放する位置へ回動
され、他のシャッター部材39が分割通風口36を閉止
する位置へ回動される。
【0049】ここで、この用紙吸着搬送装置24aによ
れば、用紙15に対して吸着力を作用させる領域が吸着
力作用領域可変機構40により可変され、吸着力は、搬
送される用紙15の搬送方向と直交する方向の紙幅と略
同じになる。このため、搬送される用紙15の紙幅が大
きい場合には吸着力が作用する領域が大きくなり、搬送
される用紙15の紙幅が小さい場合には吸着力が作用す
る領域が小さくなり、ファン33の駆動により発生する
吸着力が用紙15の搬送方向と直交する方向で漏れるこ
とが防止され、吸着力が用紙15に対して効率良く作用
する。したがって、ファン33の出力をアップさせなく
とも、吸着力を効率良く用紙15に作用させることがで
き、ファン33の出力をアップさせることに伴って発生
する、大きな騒音、装置内の気流が乱れることによる排
紙部6に排紙された用紙15の排紙揃え状態の悪化、消
費電力の増大等の問題を解決しつつ安定した吸着搬送を
行うことができる。
【0050】なお、本実施の形態では、複数個の各シャ
ッター部材39毎に開閉駆動モータを設けた場合を例に
挙げて説明したが、カムやリンク機構を用いて開閉駆動
モータとシャッター部材39とを連結することにより、
使用する開閉駆動モータの数を減らすことができる。
【0051】つぎに、本発明の第3の実施の形態を図7
に基づいて説明する。本実施の形態の用紙吸着搬送装置
24bでは、用紙15の搬送方向と直交する方向の両側
であってガイド板29とジャンプ台30との間にスライ
ド式のシャッター部材41が吸着力作用領域可変機構と
して設けられている。このシャッター部材41は、ジャ
ンプ台30のスライド動作に連動するようにジャンプ台
30に連結されている。ジャンプ台30は、用紙サイズ
検知センサで検知された用紙15のサイズに応じてスラ
イド駆動モータ(図示せず)によりスライドされ、ジャ
ンプ台30の先端側が用紙15の紙幅方向の下側に位置
する。
【0052】このような構成において、本実施の形態で
は印刷された用紙15に対してジャンプ台30を用いた
腰付けを行うもので、用紙吸着搬送装置24bによる用
紙15の吸着搬送時には、用紙サイズセンサで検知され
た用紙15のサイズに応じてスライド駆動モータが駆動
され、ジャンプ台30が用紙15の搬送方向と直交する
方向の紙幅に応じた位置へスライドされる。そして、こ
のジャンプ台30のスライド動作に連動してシャッター
部材41もスライドし、その用紙15の搬送方向と直交
する方向の紙幅と略同じになる領域に位置する分割通風
口36が開放され、他の分割通風口36がシャッター部
材41により閉止される。
【0053】ここで、この用紙吸着搬送装置24bによ
れば、用紙15に対して吸着力を作用させる領域がシャ
ッター部材(吸着力作用領域可変機構)41により可変
され、吸着力が作用する領域は、搬送される用紙15の
搬送方向と直交する方向の紙幅と略同じになる。このた
め、搬送される用紙15の紙幅が大きい場合には吸着力
が作用する領域が大きくなり、搬送される用紙15の紙
幅が小さい場合には吸着力が作用する領域が小さくな
り、ファン33の駆動により発生する吸着力が用紙15
の搬送方向と直交する方向で漏れることが防止され、吸
着力が用紙15に対して効率良く作用する。したがっ
て、ファン33の出力をアップさせなくとも、吸着力を
効率良く用紙15に作用させることができ、ファン33
の出力をアップさせることに伴って発生する、大きな騒
音、装置内の気流が乱れることによる排紙部6に排紙さ
れた用紙15の排紙揃え状態の悪化、消費電力の増大等
の問題を解決しつつ安定した吸着搬送を行うことができ
る。
【0054】また、本実施の形態によれば、搬送される
用紙15に対してU字形状の腰付けを行うためにジャン
プ台30のスライド動作と、シャッター部材41のスラ
イド動作とが連動するので、用紙15に対する腰付けと
その用紙15に対して作用する吸着力の領域の可変とを
同時に行える。
【0055】つぎに、本発明の第4の実施の形態を図8
に基づいて説明する。本実施の形態の用紙吸着搬送装置
24cでは、ダクト31内が仕切り部35により複数の
分割通風口36に仕切られ、各分割通風口36内にそれ
ぞれファン42が配置されている。これらのファン42
はマイクロコンピュータ構成の駆動ファン選択部(図示
せず)に接続され、用紙サイズ検知センサの検知結果に
応じてその用紙15の搬送方向と直交する方向の紙幅と
略同じになる領域に位置する分割通風口36内のファン
42のみが駆動される。
【0056】このような構成において、この用紙吸着搬
送装置24cによる用紙15の吸着搬送時には、用紙サ
イズ検知センサで検知された用紙15のサイズに応じて
駆動ファン選択部により駆動されるファン42が選択さ
れ、その用紙15の搬送方向と直交する方向の紙幅と略
同じになる領域に位置する分割通風口36内に位置する
ファン42のみが駆動される。
【0057】このため、搬送される用紙15の紙幅が大
きい場合には駆動されるファン42の数が多くなり、搬
送される用紙15の紙幅が小さい場合には駆動されるフ
ァン42の数が少なくなり、用紙15のサイズに応じて
その用紙15を吸着搬送するために必要最小限の数のフ
ァン42のみが駆動される。したがって、ファン42の
出力をアップさせなくとも、吸着力を効率良く用紙15
に作用させることができ、ファン42の出力をアップさ
せることに伴って発生する、大きな騒音、装置内の気流
が乱れることによる排紙部に排紙された用紙の排紙揃え
状態の悪化、消費電力の増大等の問題を解決しつつ安定
した吸着搬送を行うことができる。
【0058】つぎに、本発明の第5の実施の形態を図9
に基づいて説明する。本実施の形態の用紙吸着搬送装置
24dは、第1の実施の形態において説明した用紙吸着
搬送装置24に対し、用紙15に対する吸着力作用領域
をその用紙15の搬送方向に沿った方向において用紙1
5の搬送位置に応じて可変させる吸着力作用領域搬送方
向可変機構43を付加したものである。
【0059】この吸着力作用領域搬送方向可変機構43
は、ファン33の駆動により発生する吸着力の作用を用
紙15の搬送方向に沿った方向で規制する搬送方向開閉
シャッター部材44と、用紙吸着搬送装置24dで搬送
される用紙15の搬送位置を検知する搬送位置検知セン
サ(図示せず)と、搬送位置検知センサの検知結果に応
じて搬送方向開閉シャッター部材44を開閉する開閉駆
動モータ(図示せず)により構成されている。
【0060】この吸着力作用領域搬送方向可変機構43
は、搬送される用紙15の先端が通過するのに従ってそ
の下方に位置する部分の搬送方向開閉シャッター部材4
4が開放され、用紙15の後端が通過するのに従ってそ
の下方に位置する部分の搬送方向開閉シャッター部材4
4が閉止される。
【0061】このような構成において、用紙15が用紙
吸着搬送装置24dで搬送されるとき、吸着力作用領域
搬送方向可変機構43により、用紙15の搬送方向に沿
ったその用紙15に対向する箇所にのみ吸着力を作用さ
せることができ、用紙15の搬送方向に沿った前後位置
で吸着力が漏れることが防止され、吸着力を効率良く用
紙15に作用させることができる。
【0062】さらに、吸着力作用領域可変機構38の作
用により、用紙15の搬送方向と直交する方向での吸着
力の漏れが防止されることと相俟って、吸着力をより一
層効率良く用紙15に作用させることができ、出力の小
さいファン33を用いても十分な吸着力を確保すること
ができ、騒音の低減、装置内の気流の乱れ防止、消費電
力の低減をより一層図ることができる。
【0063】なお、本実施の形態の吸着力作用領域搬送
方向可変機構43では、用紙15に吸着力を作用させる
領域では同じ大きさの吸着力を作用させる場合を例に挙
げて説明したが、搬送方向開閉シャッター部材44の開
放角度を可変させる制御を行い、印刷部3に近い位置で
開放角度を大きくし、印刷部3から離れるにつれて開放
角度を次第に小さくしてもよい。これにより、印刷部3
の近傍では用紙15に対して大きな吸着力が作用するよ
うになり、版胴12に巻き付けられているマスタからの
用紙15の剥離性が向上する。
【0064】つぎに、本発明の第6の実施の形態を図1
0に基づいて説明する。本実施の形態の用紙吸着搬送装
置24eは、第5の実施の形態において説明した用紙吸
着搬送装置24dに対し、用紙15に対して作用する吸
着力を、印刷部(画像形成部)3から離反するにつれて
次第に小さくなるように可変させる吸着力可変部45を
付加したものである。
【0065】この吸着力可変部45は、ダクト31内に
形成される分割通風口36の開口面積を、印刷部3側か
ら排紙部6側へ向けて次第に狭くすることにより形成さ
れている。
【0066】このような構成において、用紙15が用紙
吸着搬送装置24eで搬送されるとき、吸着力作用領域
搬送方向可変機構43により、用紙15の搬送方向に沿
ったその用紙15に対向する箇所にのみ吸着力を作用さ
せることができ、用紙15の搬送方向に沿った前後位置
で吸着力が漏れることがなく、吸着力を効率良く用紙1
5に作用させることができる。
【0067】さらに、吸着力可変部45の作用により、
用紙15に作用する吸着力はその用紙15が印刷部3か
ら離反するときに最も強く作用するので、印刷部3から
の用紙15の剥離性が向上し、印刷後の用紙15の印刷
部3からの剥離不良によるジャムの発生が防止される。
【0068】
【発明の効果】請求項1記載の発明の用紙吸着搬送装置
によれば、用紙搬送ベルト上に載置されて吸着搬送され
る用紙に対して作用する吸着力の作用領域が、用紙のサ
イズに応じて吸着力作用領域可変機構により可変され、
搬送される用紙における搬送方向と直交する方向の紙幅
と略同じになるので、ファンの駆動により発生する吸着
力が用紙の搬送方向と直交する方向で漏れることを防止
してサイズの異なる各種の用紙に対して吸着力を効率良
く作用させることができ、ファンの出力をアップさせな
くとも十分な吸着力を確保することができ、ファンの出
力をアップさせることに伴って発生する、大きな騒音、
装置内の気流が乱れることによる排紙部に排紙された用
紙の排紙揃え状態の悪化、消費電力の増大等の問題を解
決しつつ安定した吸着搬送を行うことができる。
【0069】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の用紙吸着搬送装置において、吸着力作用領域可変機
構は、用紙搬送ベルトにより搬送される用紙の搬送方向
と直交する方向に複数個の開口が配列されて重ね合わせ
た状態に前記ダクト内に配置された2枚のシャッター部
材と、少なくとも一方のシャッター部材を用紙の搬送方
向と直交する方向へスライドさせることにより開口の重
なる領域を可変させるスライド駆動部とを有するので、
簡単な構造の吸着力作用領域可変機構を得ることができ
る。
【0070】請求項3記載の発明によれば、請求項1記
載の用紙吸着搬送装置において、吸着力作用領域可変機
構は、ダクト内を用紙の搬送方向と直交する方向へ配列
された複数の分割通風口に仕切る複数の仕切り部と、分
割通風口内に設けられてそれぞれの分割通風口を開閉可
能な複数個のシャッター部材と、シャッター部材を開閉
させる開閉駆動部とを有するので、用紙サイズ検知セン
サの検知結果に応じて開閉駆動部を駆動させ、搬送され
る用紙の搬送方向と直交する方向の紙幅と略同じ領域で
その用紙に吸着力が作用するように各分割通風口を開閉
することにより、用紙サイズに応じた安定した吸着搬送
を行うことができる。
【0071】請求項4記載の発明によれば、請求項1記
載の用紙吸着搬送装置において、用紙搬送ベルトで搬送
される用紙に対してその用紙の搬送方向と直交する方向
の両側が上向きとなるU字形状の腰付けを行う一対のジ
ャンプ台が用紙の搬送方向と直交する方向へスライド自
在及び任意位置固定自在に設けられ、このジャンプ台の
スライド動作に連動する吸着力作用領域可変機構が設け
られているので、搬送される用紙に対してU字形状の腰
付けを行うためにジャンプ台をスライドさせると、それ
に伴って吸着力作用領域可変機構が連動するので、用紙
に対する腰付けを行いつつその用紙に対して作用する吸
着力の領域を適正に可変することができる。
【0072】請求項5記載の発明の用紙吸着搬送装置に
よれば、用紙搬送ベルト上に載置されて吸着搬送される
用紙の搬送方向と直交する方向に配列された複数の分割
通風口内に配置された複数のファンのうち、用紙のサイ
ズに応じてその用紙の下方に位置するファンのみが駆動
されるので、用紙のサイズに応じてその用紙を吸着搬送
するために必要最小限の数のファンのみが駆動されるこ
とになり、ファンの出力をアップさせなくとも吸着力を
効率良く用紙に作用させることができ、ファンの出力を
アップさせることに伴って発生する、大きな騒音、装置
内の気流が乱れることによる排紙部に排紙された用紙の
排紙揃え状態の悪化、消費電力の増大等の問題を解決し
つつ安定した吸着搬送を行うことができる。
【0073】請求項6記載の発明によれば、請求項1な
いし5のいずれか一記載の用紙吸着搬送装置において、
用紙に対する吸着力作用領域をその用紙の搬送方向に沿
った方向において用紙の搬送位置に応じて可変させる吸
着力作用領域搬送方向可変機構を有するので、搬送され
る用紙の搬送方向に沿った用紙位置に対向する箇所にの
み吸着力を作用させることができ、搬送される用紙の搬
送方向に沿った前後位置での吸着力の漏れを防止して吸
着力をより一層効率良く用紙に作用させることができ、
騒音の低減、装置内の気流の乱れ防止、消費電力の低減
をより一層図ることができる。
【0074】請求項7記載の発明によれば、請求項6記
載の用紙吸着搬送装置において、用紙に対して作用する
吸着力を、画像形成部から離反するにつれて次第に小さ
くなるように可変させる吸着力可変部が設けられている
ので、用紙に作用する吸着力をその用紙が画像形成部か
ら離反するときに最も強く作用させることができ、画像
形成部からの用紙の剥離性を向上させることができる。
【0075】請求項8記載の発明の孔版印刷装置は、請
求項1ないし7のいずれか一記載の用紙吸着搬送装置を
有するので、用紙の腰が弱いために版胴の外周面に巻き
付けられたマスタから剥離しにくい用紙や、ベタ印刷が
行われて多量のインキが付着したために版胴の外周面に
巻き付けられたマスタから剥離しにくくなった用紙の場
合でも、吸着力の漏れを生ずることなく用紙に対して効
率良く吸着力を作用させることができるとともにファン
の出力をアップさせることなく用紙の剥離性を高めるこ
とができ、ファンの出力をアップさせることに伴って発
生する、大きな騒音、装置内の気流が乱れることによる
排紙部に排紙された用紙の排紙揃え状態の悪化、消費電
力の増大等の問題を解決しつつ、印刷終了後の用紙のマ
スタからの剥離性を向上させてマスタからの剥離不良に
よるジャムの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における孔版印刷装
置の全体構造を示す縦断正面図である。
【図2】用紙吸着搬送装置を示す分解斜視図である。
【図3】用紙吸着搬送装置を示す縦断正面図である。
【図4】2枚のシャッター部材の形状とその2枚のシャ
ッター部材の重ね合わせ方向とを示す説明図である。
【図5】吸着力を可変させる状態を説明する説明図であ
る。
【図6】本発明の第2の実施の形態の用紙搬送吸着装置
を示す縦断正面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態の用紙搬送吸着装置
を示す縦断正面図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態の用紙搬送吸着装置
を示す縦断正面図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態の用紙搬送吸着装置
を示す分解斜視図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態の用紙搬送吸着装
置を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
3 画像形成部 6 排紙部 12 版胴 13 押圧体 15 用紙 31 ダクト 32a,32b シャッター部材 33 ファン 35 仕切り部 36 分割通風口 38,40,41 吸着力作用領域可変機構 39 シャッター部材 42 ファン 43 吸着力作用領域搬送方向可変機構 45 吸着力可変部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3F048 AA05 AB01 BA29 BB02 BB08 CA03 DA09 DC12 EB40 3F049 EA28 FB03 FB04 FB08 FC04 FC08 FC14 FC17 FC19 FC21 LA06 LB03 3F053 HA06 HB12 HB15 HB18 HB22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像形成部に近接する位置に配置され、
    この画像形成部において形成された画像が転写された用
    紙が載置されてその用紙を排紙部に向けて搬送する向き
    に回転駆動される用紙搬送ベルトと、 前記用紙搬送ベルト上に載置された用紙の前記用紙搬送
    ベルトとの接触面側に配置されたダクトと、 前記用紙搬送ベルトで搬送される用紙に対してその用紙
    を前記用紙搬送ベルトに吸着させる吸着力を前記ダクト
    を介して作用させるファンと、 前記用紙搬送ベルトで搬送される用紙のサイズを検知す
    る用紙サイズセンサと、 前記用紙搬送ベルトで搬送される用紙に対して吸着力が
    作用する領域を前記用紙サイズセンサの検知結果に応じ
    てその用紙の搬送方向と直交する方向の紙幅と略同じに
    なるように可変する吸着力作用領域可変機構と、を有す
    る用紙吸着搬送装置。
  2. 【請求項2】 前記吸着力作用領域可変機構は、 前記用紙搬送ベルトにより搬送される用紙の搬送方向と
    直交する方向に複数個の開口が配列されて重ね合わせた
    状態に前記ダクト内に配置された2枚のシャッター部材
    と、 少なくとも一方のシャッター部材を用紙の搬送方向と直
    交する方向へスライドさせることにより前記開口の重な
    る領域を可変させるスライド駆動部と、を有する請求項
    1記載の用紙吸着搬送装置。
  3. 【請求項3】 前記吸着力作用領域可変機構は、 前記ダクト内を用紙の搬送方向と直交する方向へ配列さ
    れた複数の分割通風口に仕切る複数の仕切り部と、 前記分割通風口内に設けられてそれぞれの前記分割通風
    口を開閉可能な複数個のシャッター部材と、 前記シャッター部材を開閉させる開閉駆動部と、を有す
    る請求項1記載の用紙吸着搬送装置。
  4. 【請求項4】 前記用紙搬送ベルトで搬送される用紙に
    対してその用紙の搬送方向と直交する方向の両側が上向
    きとなるU字形状の腰付けを行う一対のジャンプ台が、
    用紙の搬送方向と直交する方向の両側に、用紙の搬送方
    向と直交する方向へスライド自在及び任意位置固定自在
    に設けられ、前記吸着力作用領域可変機構が前記ジャン
    プ台のスライド動作に連動される請求項1記載の用紙吸
    着搬送装置。
  5. 【請求項5】 画像形成部に近接する位置に配置され、
    この画像形成部において形成された画像が転写された用
    紙が載置されてその用紙を排紙部に向けて搬送する向き
    に回転駆動される用紙搬送ベルトと、 前記用紙搬送ベルトで搬送される用紙の前記用紙搬送ベ
    ルトとの接触面側に配置され、用紙の搬送方向と直交す
    る方向へ配列された複数の分割通風口が形成されたダク
    トと、 前記各分割通風口内に配置されて前記用紙搬送ベルトで
    搬送される用紙に対してその用紙を前記用紙搬送ベルト
    に吸着させる吸着力を作用させる複数のファンと、 前記用紙搬送ベルトで搬送される用紙のサイズを検知す
    る用紙サイズセンサと、 用紙を吸着搬送するために駆動させる前記ファンを前記
    用紙サイズセンサの検知結果に応じて選択する駆動ファ
    ン選択部と、を有する用紙吸着搬送装置。
  6. 【請求項6】 用紙に対する吸着力作用領域をその用紙
    の搬送方向に沿った方向において用紙の搬送位置に応じ
    て可変させる吸着力作用領域搬送方向可変機構を有する
    請求項1ないし5のいずれか一記載の用紙吸着搬送装
    置。
  7. 【請求項7】 用紙に対して作用する吸着力を、画像形
    成部から離反するにつれて次第に小さくなるように可変
    させる吸着力可変部が設けられている請求項6記載の用
    紙吸着搬送装置。
  8. 【請求項8】 穿孔画像が形成されたマスタが外周面に
    巻き付けられて内部にインキが供給される版胴と、この
    版胴の外周面に巻き付けられた前記マスタに用紙を押圧
    する押圧体とを備えた画像形成部と、 請求項1ないし7のいずれか一記載の用紙吸着搬送装置
    と、を有する孔版印刷装置。
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