JP2009179461A - 印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シート状の被印刷物である用紙を一枚ずつ搬送する搬送機構70と、搬送される用紙に対して搬送方向と直交する方向にインクジェットヘッドを移動しながらインクを吐出して印刷を行うプリンタであって、搬送機構70は、用紙の搬送方向に沿ってかつ用紙の搬送方向と直交する方向に間隔をあけて配列された用紙を搬送するための複数の搬送ベルト80と、それぞれの搬送ベルト80の幅方向両側部に設けられ、搬送ベルト80による用紙の搬送面よりもインクジェットヘッドから離れた位置で用紙を吸引する吸引口102と、少なくともインクジェットヘッドによる印刷領域における搬送ベルト80同士の間に、用紙の搬送方向に沿って設けられたリブ110と、を備えている。
【選択図】図7
Description
このようなインクジェットプリンタにおいて印刷を行う場合、用紙に吐出されたインク滴によって用紙が膨潤して波打つ、所謂、コックリングという現象が発生することがある。そして、このコックリングが生じると、用紙が印刷ヘッドに接触して用紙が汚れたりジャム障害が生じたりするおそれがある。
また、短冊状の無端ベルトを複数本並べ、無端ベルト間に設けた空気吸引口から空気を吸引することにより、用紙を無端ベルトに押し付けて搬送する印刷装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。
前記搬送機構は、前記被印刷物の搬送方向に沿ってかつ前記被印刷物の搬送方向と直交する方向に間隔をあけて配列された前記被印刷物を搬送するための複数の搬送ベルトと、
それぞれの前記搬送ベルトの幅方向両側部に設けられ、前記搬送ベルトによる前記被印刷物の搬送面よりも前記印刷ヘッドから離れた位置で前記被印刷物を吸引する吸引口と、
少なくとも前記印刷ヘッドによる印刷領域における前記搬送ベルト同士の間に、前記被印刷物の搬送方向に沿って設けられた支持部と、を備えていることを特徴とする。
また、吸引口が搬送ベルトの搬送面よりも印刷ヘッドから離れた位置であるため吸引口によって引き寄せられた被印刷物が吸引口に接触しない。
しかも、吸引口を被印刷物の良好な吸引に影響ない程度に搬送面に近接した位置とすることにより、コックリングを生じた被印刷物を確実に吸引して印刷ヘッドから離れる方向へ湾曲させることができる。
また、少なくとも印刷ヘッドによる印刷領域における搬送ベルト同士の間に、被印刷物の搬送方向に沿って支持部が設けられているので、インクの付着により被印刷物のコックリングの周期が大きくなるような場合でも、被印刷物を搬送ベルト間にて支持部にて支持することができる。これにより、被印刷物のコックリングの周期を小さくすることができ、被印刷物の表面の波打ちによる高低差を小さくすることができ、良好な印刷状態を確保することができる。
つまり、被印刷物の印刷ヘッドへの接触やジャム障害の発生及びコックリングによる波打ちの高低差を抑えて円滑かつ高精度に被印刷物を搬送し、良好に印刷を行うことができる。
この構成の印刷装置によれば、リブ、ローラあるいはリブとローラとからなる支持部によって、印刷領域における搬送ベルト間にて湾曲する被印刷物を良好に支持することができ、被印刷物の表面の波打ちによる高低差を小さくすることができ、良好な印刷状態を確保することができる。
この構成の印刷装置によれば、底面が吸引口よりも印刷ヘッドから離れた位置の逃げ凹部を有するため、被印刷物が逃げ凹部の底面に接触することが防がれる。したがって、吸引口によって引き寄せられた被印刷物が吸引口及び逃げ凹部の底面に接触して搬送抵抗が増大するような不具合もなくすことができる。
この構成の印刷装置によれば、搬送ベルトと吸引口との間の距離が支持部と吸引口との間の距離よりも短くされているので、吸引口における被印刷物の吸引の効果を良好に発揮させつつ、支持部による被印刷物の波打ちの抑制効果を得ることができる。
この構成の印刷装置によれば、支持部が搬送ベルトによる被印刷物の搬送面よりも印刷ヘッドから離されているので、インクの付着前でコックリングがほとんど生じていない被印刷物などの支持部への不要な接触を抑えることができ、被印刷物を良好に搬送することができる。
この構成によれば、搬送ベルトの内面の歯の隙間を吸引口と連通させているため、搬送ベルトの両側部に別個の吸引口を設ける必要をなくすことができ、構造の簡略化によるコスト低減を図ることができる。また、搬送ベルトとしてタイミングベルトを用いるので、搬送ベルトの厚さに影響を受けず、被印刷物の搬送精度を高めて高精度に印刷を行うことができる。
この構成によれば、被印刷物の搬送方向の下流側における搬送ベルトと支持部との間で押圧ローラが被印刷物を押圧するので、被印刷物を印刷ヘッドから離れる方向へ押さえてさらに確実に被印刷物の浮き上がりを防ぐことができる。
なお、本実施形態では、印刷装置としてインクジェットプリンタを例示して説明する。
また、サブカセット6を装填したプリンタ1内の装填方向前方側の位置には、サブカセット6のプリンタ1に対する着脱によってON・OFFするサブカセット検出センサ5cが設けられている。
このメインカセット42は、その内部に、小判の用紙Pを積層して収容する収容空間Sを有しており、この収容空間S内には、用紙昇降機構43が設けられており、この用紙昇降機構43によって収容空間S内に積層状態で収容した小判の用紙Pの最上部が所定の高さ位置とされる。
また、この昇降板44には、メインカセット設置部41に対するメインカセット42の着脱により出没するピン45によってON・OFFするメインカセット検出センサ46が設けられている。
そして、メインカセット設置部41には、メインカセット42が給紙ポジションに配置されたことを検出する給紙ポジション検出センサ47及びメインカセット42が待機ポジションに配置されたことを検出する待機ポジション検出センサ48が設けられている。
図6から図9に示すように、搬送機構70は、上面が印刷基準面としてのプラテン71であってインクジェットヘッド22に対向した吸引ブロック72を有している。この吸引ブロック72は、内部に空間部S1が形成された箱状のもので、下部には、空間部S1内の空気を吸い出す吸引ブロア74が設けられている。
また、搬送ベルト80の下流側における上部には、搬送ベルト80の対向位置で搬送ベルト80に沿って間隔をあけて配置された複数対の送りローラ83,84及び各搬送ベルト80と後述するリブ110との間にそれぞれ設けられた押圧ローラ85が設けられている。送りローラ83,84及び押圧ローラ85は、ブラケット86に回転可能に支持されている。送りローラ83は、駆動プーリ79の直上に配置されており、搬送ベルト80を介して駆動プーリ79との間で用紙Pを挟持する。送りローラ84は、送りローラ83より上流側に配置され、搬送ベルト80の上で送りローラ83に到達する前の用紙Pの浮き上がりを防止する。また、押圧ローラ85は駆動プーリ79より上流側であって搬送ベルト80とリブ110との間で用紙Pの浮き上がりを防止する。
ここで、リブ110は、その上端の高さ位置が搬送ベルト80の搬送面80bよりも低く、かつ吸引面101よりも高くされている。
また、リブ110は、搬送ベルト80同士の中間に形成され、吸引口102の中心と搬送ベルト80の縁部との距離Aよりも吸引口102の中心とリブ110の中心との距離Bが大きくされている。
そして、搬送ベルト80とリブ110との間に、押圧ローラ85が配置されている。
これにより、駆動プーリ79とテンションプーリ75及びガイドプーリ73とに掛け回された複数の搬送ベルト80がそれぞれ走行する。
すると、搬送ベルト80と押さえローラ81との間へ送り込まれた用紙Pが、搬送ベルト80及び押さえローラ81に挟持されて後方へ送り出され、さらに、搬送ベルト80によって下流側へ搬送され、その間に、インクジェットヘッド22によって印刷処理が行われる。
その後、用紙Pは、搬送ベルト80及び送りローラ83,84によって挟持されて排紙トレイ9へ排出される。
ここで、本実施形態に係るプリンタ1では、搬送ベルト80の間にリブ110が設けられているので、用紙Pが搬送ベルト80間にて支持される。
つまり、用紙Pのインクジェットヘッド22への接触やジャム障害の発生及びコックリングによる波打ちの高低差を抑えて円滑かつ高精度に用紙Pを搬送し、良好に印刷を行うことができる。
また、搬送ベルト80としてタイミングベルトを用いることにより、搬送ベルト80の厚さによらず搬送を高精度に制御することが可能であり、搬送ベルト80の空回りもなく、用紙Pの搬送精度を高めて高精度に印刷を行うことができる。
図12及び図13に示すように、この搬送機構130では、リブ110の形成位置の一部に、下方へ凹む収納穴111を形成し、この収納穴111内に、用紙Pの搬送方向に直交する軸線を中心として回動する支持ローラ112を設けている。なお、支持ローラ112の上端は、リブ110の上端と一致されている。
図14に示すように、この搬送機構120では、搬送ベルト80の幅方向中央部の下方位置に、空間部S1と連通する複数の連通孔121が形成されている。そして、この連通孔121は、搬送ベルト80の歯80aの隙間を介して搬送ベルト80の両側部で外部に連通している。この外部に連通した開口が、搬送面80bより僅かに低い位置の吸引口102aとなっている。
つまり、この搬送機構120では、搬送ベルト80の搬送方向に連続した吸引口102aが形成されており、搬送方向にわたってより均一な吸引効果を得やすくなっている。
Claims (10)
- シート状の被印刷物を一枚ずつ搬送する搬送機構と、前記搬送機構によって搬送される被印刷物に対してインクを吐出する印刷ヘッドとを備えた印刷装置であって、
前記搬送機構は、前記被印刷物の搬送方向に沿ってかつ前記被印刷物の搬送方向と直交する方向に間隔をあけて配列された前記被印刷物を搬送するための複数の搬送ベルトと、
それぞれの前記搬送ベルトの幅方向両側部に設けられ、前記搬送ベルトによる前記被印刷物の搬送面よりも前記印刷ヘッドから離れた位置で前記被印刷物を吸引する吸引口と、
少なくとも前記印刷ヘッドによる印刷領域における前記搬送ベルト同士の間に、前記被印刷物の搬送方向に沿って設けられた支持部と、を備えていることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1に記載の印刷装置において、
前記支持部は、前記印刷ヘッド側へ向かって突出するリブからなることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1に記載の印刷装置において、
前記支持部は、前記被印刷物の搬送方向と直交する軸線を中心として回動可能に支持されたローラからなることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1に記載の印刷装置において、
前記支持部は、前記印刷ヘッド側へ向かって突出するリブと、前記被印刷物の搬送方向と直交する軸線を中心として回動可能に支持されたローラとからなることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1から4に記載の印刷装置において、
前記搬送機構は、それぞれの前記搬送ベルトの間で幅方向に隣り合う前記吸引口と前記支持部の間に形成され、前記吸引口よりも前記印刷ヘッドから離れた位置に底面を有する逃げ凹部を有することを特徴とする印刷装置。 - 請求項1から5に記載の印刷装置において、
前記搬送ベルトと前記吸引口との間の距離が前記支持部と前記吸引口との間の距離よりも短くされていることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1から6の何れか一項に記載の印刷装置において、
前記支持部は、前記搬送ベルトによる前記被印刷物の搬送面よりも前記印刷ヘッドから離されていることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1から7の何れか一項に記載の印刷装置において、
前記搬送ベルトは前記幅方向に沿う複数の歯を有するタイミングベルトであることを特徴とする印刷装置。 - 請求項8に記載の印刷装置において、
前記吸引口は、前記搬送ベルトの前記幅方向両側部で前記歯の隙間と連通して開口し、前記歯の隙間を介して前記搬送ベルトの内周面側に向けて吸引する構成であることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1から9の何れか一項に記載の印刷装置において、
前記搬送機構には、前記被印刷物の搬送方向の下流側における前記搬送ベルトと前記支持部との間に、前記被印刷物を押圧する押圧ローラが設けられていることを特徴とする印刷装置。
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