JP2006198806A - プラテン及び該プラテンを備えた記録装置と液体噴射装置 - Google Patents

プラテン及び該プラテンを備えた記録装置と液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 発生したインクミストを、媒体やプリンタの駆動部分に影響を与えることがないように、効果的に取り除く事が可能なプラテン、及び、当該プラテンを備えた記録装置と液体噴射装置とを提供することにある。
【解決手段】 記録用紙300を支持し、記録用紙300と記録ヘッド62との隙間を規定するプラテン63であって、記録用紙300の端部から外れたインク滴を打ち捨てる打ち捨て溝穴632が、記録ヘッド62と対向するプラテン面に形成され、インクミストを吸引するミスト吸引孔639a1〜6が、縦溝穴632b1〜6の外側に形成されていることを特徴とする。これにより、縁無し記録を実行する際、記録用紙300の端部から外れたインク滴は打ち捨て溝穴632に打ち捨てられ、インクミストはミスト吸引孔639a1〜6によって打ち捨て溝穴632の外側へ吸引されるので、インクミストを効果的に取り除く事が可能である。
【選択図】 図9

Description

本発明は、媒体を支持し、媒体と記録ヘッドとの隙間を規定するプラテンに関し、特に、インクミストを吸引するミスト吸引孔を有するプラテンに関する。また、該プラテンを備えた記録装置と液体噴射装置とに関する。
従来から、被記録媒体のひとつである記録用紙に記録を行う記録装置のひとつとして、インク滴を吐出する記録ヘッドと、被記録媒体を支持するプラテンとを備えたインクジェット式プリンタが使用されてきた。インクジェット式プリンタは、記録用紙に向かってインク滴を吐出する複数のノズル列を有する記録ヘッドと、記録用紙を支持して記録ヘッドに対する位置を規定するプラテンとを有し、記録用紙への記録は、記録用紙がプラテンに支持された状態で、ノズル列から記録用紙にインク滴が吐出されることで行われる。このような構成のインクジェット式プリンタでは、記録用紙の端部から外れた領域にもインク滴を吐出することにより、記録用紙に余白無く記録するいわゆる縁無し記録を行うものがある。縁無し記録が実行可能なインクジェット式プリンタでは、記録用紙から外れた領域に吐出されたインクが打ち捨てられる打ち捨て溝穴が、プラテンに形成されている。この打ち捨て溝穴に打ち捨てられたインク(以下、「打ち捨てインク」という)は、打ち捨て溝穴内に落下し、廃インクとなって廃液部へ誘導される。
しかし、打ち捨てインク中、特に微小のインク滴は、打ち捨て溝穴に落下せずに、空気中を浮遊し、インクミストとなる。そして、このインクミストは、記録用紙の端部近傍を浮遊し、その一部が記録用紙に付着して記録品質の低下を招き、或いは、プリンタの駆動部品に付着して正常な記録動作を妨げる虞を生じさせる。そこで、インクミストの浮遊を抑制する吸引機構を打ち捨て溝穴に設けたプラテンが使用されている。
例えば、特許文献1に記載のインクジェット式プリンタでは、プラテンに形成された打ち捨て溝穴の下方に専用の減圧室を有する吸引機構が配設され、該吸引機構は記録用紙の側端を規制するエッジガイドと連動する。上記吸引機構は、打ち捨てインクと共にインクミストを吸引する。このように、特許文献1に記載された発明は、記録用紙のサイズに合わせてエッジガイドを動かす事により上記吸引機構も連動させる機構である。
また、特許文献2、3に記載のインクジェット式プリンタでは、吸引孔が形成された打ち捨て溝穴内に硬質多孔質材からなる吸収体を配設し、上記吸引孔に連通したポンプの吸引力によってインクミストを吸引させるプラテンが用いられている。このようなプラテンでは、ポンプに連通された吸引孔の上に上記吸収体が配設されているので、インクミストは該吸収体に吸着されることによって浮遊が抑制される。このように、インクミストを吸引する吸引孔が形成されたプラテンを用いることにより上記インクジェット式プリンタでは、インクミストの浮遊を減少させ、高い記録品質を実現することが可能となった。
特開2002−154226号公報 特開2003−118181号公報 特開2003−191499号公報
上記特許文献2、3に記載されたインクジェット式プリンタでは、硬質多孔質材からなる吸収体が配設された打ち捨て溝穴にインクミストを吸引させ、さらに該吸収体にインクミストを吸着させることによりインクミストの浮遊を減少させていた。しかし近年、さらに高品位な画質を実現するためにインク滴の微小化が進み、上記プラテンのようにインクミストを吸引し、吸収体に吸着させる吸引手段では、インクミストが吸収体に多量に付着してしまうようになってしまっていた。そして、インクミストは微細なため非常に乾燥し易く、吸収体に乾燥したインクが保持されてしまうようになり、この結果、吸引力の低下や、吸収体のインクミスト吸着力の低下を招き、浮遊するインクミストを吸引することが困難となってしまう。
さらに、前述した縁無し記録を実行する際には、記録用紙の側端付近が打ち捨て溝穴を覆うようになっているため、打ち捨て溝穴に吸引されたインクミストは記録用紙の下方に回り込み、記録用紙の裏面に付着し、記録用紙の裏面を汚す虞が生じる。
このように、打ち捨て溝穴で吸引できなかったインクミストは、記録用紙に付着して印刷品質の低下を招き、また、インクミストがプリンタの駆動部品に付着すると、正常な記録動作を妨げる原因にもなっている。
本発明は、上記のような種々の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、発生したインクミストを、媒体やプリンタの駆動部分に影響を与えることがないように、効果的に取り除く事が可能なプラテン、及び、当該プラテンを備えた記録装置と液体噴射装置とを提供することにある。
上記目的達成のため、本発明のプラテンでは、媒体にインク滴を吐出する記録ヘッドと対向して配設され、前記媒体を支持し、前記媒体と前記記録ヘッドとの隙間を規定するプラテンであって、前記媒体の端部から外れたインク滴を打ち捨てる打ち捨て溝穴が、前記記録ヘッドと対向するプラテン面に形成され、インクミストを吸引するミスト吸引孔が、前記打ち捨て溝穴の外側に形成されていることを特徴としている。これにより、縁無し記録を実行する際、前記媒体の端部から外れたインク滴は前記打ち捨て溝穴に打ち捨てられ、インクミストはミスト吸引孔によって前記打ち捨て溝穴の外側へ吸引されるので、当該インクミストが媒体やプリンタの駆動部分に影響を与えることがないように、効果的に取り除く事が可能である。
また、本発明のプラテンでは、前記ミスト吸引孔は、前記媒体の側端より外側に配設されていることを特徴としている。これにより、インクミストは前記媒体の外側へ吸引されるので、前記媒体へのインクミストの付着を防止することが可能である。
また、本発明のプラテンでは、前記ミスト吸引孔が形成された吸引領域は、前記プラテン面より低く形成されていることを特徴としている。これにより、前記ミスト吸引孔に付着したインクミストによって、前記媒体の裏面が汚れることを防止することが可能である。
また、本発明のプラテンでは、前記ミスト吸引孔の周囲は、前記吸引領域よりさらに低く形成されていることを特徴としている。これにより、前記ミスト吸引孔に付着したインクミストがインク滴となって、前記吸引領域に広がることを防止することが可能である。
また、本発明のプラテンでは、前記ミスト吸引孔は、気流の流れによるエアカーテンを形成させるように吸引することを特徴としている。これにより、インクミストがプラテンの外側領域に拡散するのを防止しつつ、前記記録ヘッドから前記媒体へ吐出されるインク滴には影響を及ぼさないようにすることが可能である。ここで言う、「エアカーテン」は、気流の流れにより、空気中に仕切りを形成させることを意味する。
上記目的達成のため、本発明の記録装置では、被記録媒体に記録する記録装置であって、上記各プラテンを備えたことを特徴としている。また、上記目的達成のため、本発明の液体噴射装置では、被噴射媒体に液体を噴射する液体噴射装置であって、上記各プラテンを備えたことを特徴としている。これにより、上記各作用効果を奏する記録装置または液体噴射装置を提供することが可能である。
以下、本発明に係るプラテンの一実施形態として、記録装置の1つであるインクジェット式プリンタに用いられているプラテンについて、図1乃至図12を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一の実施形態に係るインクジェット式プリンタ100の外観構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。先ず、インクジェット式プリンタ100の概略より説明する。
このインクジェット式プリンタ100は、例えばJIS規格のA4判からJIS規格のA2判といった比較的大型のサイズのいわゆるカットされた用紙及びロール状の用紙に記録できる卓上型の大型のプリンタであり、全体が幅方向(図1の左右方向)に長く延びる略直方体状のハウジング1で覆われている。
このハウジング1の上面には、矩形状の窓部2が形成されている。この窓部2は、透明又は半透明の窓カバー3によって覆われている。窓カバー3は、その上部の回動軸を中心に図示矢印A方向に回動可能に取り付けられている。ユーザは、窓カバー3の下部を持ち上げて窓部2を開放することにより、窓部2を通して内部機構のメンテナンス作業等を行うことができる。
ハウジング1の前面両側には、複数のインクカートリッジが抜き差しされるカートリッジ収納部4、4がそれぞれ形成されている。各インクカートリッジは、記録用の各色のインクを貯留している。カートリッジ収納部4、4は、透明又は半透明のカートリッジカバー5、5によって覆われている。カートリッジカバー5、5は、その下部の回動軸を中心に図示矢印B方向に回動可能に取り付けられている。ユーザは、カートリッジカバー5、5を軽く押して係止部を外しカートリッジ収納部4、4を開放することにより、インクカートリッジの交換作業等を行うことができる。
ハウジング1の前面右側のカートリッジ収納部4の上部には、プリンタ動作を指示する操作部10が配設されている。操作部10は、パワーをオン・オフするパワー系、用紙の頭出し等を操作したりインクのフラッシング等を操作する操作系、画像処理等を行う画像処理系等のボタン11と、状態を表示する液晶パネル12等を備えている。ユーザは、液晶パネル12を見て確認しながらボタン11を操作することができる。
ハウジング1の前面右側のカートリッジ収納部4の下部には、廃液タンク20が抜き差しされるタンク収納部6が形成されている。この廃液タンク20は、記録ヘッド62(図2参照)のクリーニング処理時やインクカートリッジの交換時に廃棄された廃インク等を貯留する。ユーザは、廃液タンク20を引き出すことにより、内部に溜まっている廃インクの廃棄作業等を行うことができる。
ハウジング1の背面には、ロール状の用紙を給紙する給紙部30が上部後方に突き出るように配設されている。給紙部30の内部には、1本のロール状の用紙がセット可能な図示しないロール紙ホルダが配設され、給紙部30の前面には、跳ね上げ式の開閉可能なロール紙カバー31が図示しないロール紙ホルダを覆うように取り付けられている。ユーザは、ロール紙カバー31を持ち上げて給紙部30を開放することにより、ロール状の用紙の取り付け・取り外し作業等を行うことができる。なお、ロール紙カバー31の上面は、カットされた用紙を手差しで給紙案内することが可能な給紙案内面に形成されている。
ハウジング1の前面中央、すなわち一対のカートリッジ収納部4、4の間には、記録前のカットされた用紙、及び、記録後のカットされた用紙又はロール状の用紙を積載する給排紙トレイ200が抜き差しされる給排紙部40が形成されている。なお、この給排紙部40は、搬送時に折り曲げることが不可能な厚手の用紙を手差しで給紙することが可能なようにも形成されている。
この給排紙部40には、図1に示すように、給排紙トレイ200の後方部が差し込まれ、前方部が前に突き出るようにして、給排紙トレイ200が固定される。給排紙トレイ200は、カセット型に形成されており、内部に記録前の給紙されるカットされた用紙が積層収納され、上部に記録後の排紙されるカットされた用紙又はロール状の用紙が積層載置されるようなっている。
次に、インクジェット式プリンタ100の内部構成について、図2〜図5を参照して、説明する。
図2は、図1のインクジェット式プリンタ100の内部構成の概略を示す断面側面図である。図3は、本発明に係るプラテン63を中心とした部分を拡大して示す断面側面図である。図4は、インクジェット式プリンタ100の前面側からプラテン63及びその周辺部を見た状態を示す斜視図である。図5は、プラテン63及びその周辺部を示す平面図である。なお、図中に示す矢印Dは、後述する記録用紙300の搬送方向を示す(以下、同様)。
図2に示すように、ハウジング1内には、給排紙部40と、搬送部50と、記録部60等とが配設されている。以下、給排紙部40、搬送部50、記録部60について、図2を主に参照しながら、順次説明していく。
先ず、給排紙部40には、カットされた用紙を給紙するためのホッパ41、給紙ローラ42及び分離部43等が配設されている。
ホッパ41は、カットされた用紙が載置可能な平板状に形成されており、一端が給紙ローラ42と分離部43の近傍に位置し、他端が装着されている給排紙トレイ200の給紙部210の底面に近接して位置するように配設されている。そして、ホッパ41は、一端側の裏面にハウジング1の底面に一端が取り付けられた圧縮バネ44の他端が取り付けられており、この圧縮バネ44の伸縮により他端側を中心に一端側が旋回するように配設されている。
給紙ローラ42は、断面の一部が切り欠かれたD字状に形成されており、間欠的に回転してホッパ41上のカットされた用紙を摩擦搬送するようになっている。分離部43は、給紙ローラ42によりカットされた用紙が重送されたときに下層のカットされた用紙を最上層のカットされた用紙から摩擦分離するようになっている。
搬送部50には、用紙を搬送するためのサブローラ51とその従動ローラ52a、52b、52c、紙送りローラ53とその従動ローラ54、排紙ローラ55とギザローラ56及び用紙を検知する検知センサ57a、57b等が配設されている。サブローラ51は、給紙トレイ210から給紙されるカットされた用紙を排紙トレイ230に排紙するために、カットされた用紙を従動ローラ52a、52b、52cとともに挟持してU字状に反転搬送させるようになっている。また、サブローラ51は、給紙部30から給紙されるロール状の用紙を排紙部230に排紙するために、ロール状の用紙を従動ローラ52cとともに挟持して搬送させるようになっている。
紙送りローラ53は、図4に示すように、細長い円筒又は円柱状のロールで、インクジェット式プリンタ100の幅方向と平行に、回転可能に支持されている。この紙送りローラ53は、図示しない紙送り駆動装置の駆動によって回転し、反転搬送されてきたカットされた用紙又は給紙されてくるロール状の用紙(以下、「記録用紙300」という)を、従動ローラ54とともに挟持してプラテン63へ送り出すようになっている。従動ローラ54は、図5に示すように、短い複数のロールからなり、各ロールが従動ローラ支持部材54aに回転自在に支持されている(図3参照)。そして、従動ローラ支持部材54aが揺動することにより、従動ローラ54は紙送りローラ53と当接又は離間する。
図3〜図5に示す排紙ローラ55、55は、プラテン63上を通過してくる記録用紙300をギザローラ56、56とともに挟持して排紙トレイ230上へ排紙するようになっている。この排紙ローラ55、55は、図4及び図5に示すように、短いロールであって、紙送りローラ53と平行に支持された2本の排紙ローラ軸55a、55aに軸通され、固定されている。排紙ローラ軸55a、55aは、図示しない排紙ローラ駆動装置の駆動によって回転し、排紙ローラ55、55も排紙ローラ軸55a、55aとともに回転する。記録用紙300をギザローラ56、56とともに挟持した排紙ローラ55、55が回転することで、記録用紙300を排紙トレイ230上へ排紙する。
また、図2に示す検知センサ57aは、給紙されてくるカットされた用紙のスキュー取りの際の搬送量を検知するようになっている。検知センサ57b(図2参照)は、反転搬送されてくるカットされた用紙又は搬送されてくるロール状の用紙の頭出しの際の搬送量を検知するようになっている。
次に、図2に示す記録部60は、キャリッジ61と、記録ヘッド62と、本発明に係るプラテン63と、廃液トレイ65と、吸引部67等とを備える。キャリッジ61は、図示しないキャリッジベルトに連結されており、図示しないキャリッジ駆動装置によってキャリッジベルトが作動すると、キャリッジベルトの動きに連行され、図示しないガイド軸に案内されてインクジェット式プリンタ100の幅方向(図2及び図3における紙面に対する直交方向)に往復移動する。なお、本明細書中、記録ヘッド62を搭載したキャリッジ61の移動方向を「主走査方向」という。
記録ヘッド62は、キャリッジ61の下部においてプラテン63の上面に供給される記録用紙300と所定の間隔(ギャップ)を保持して対向するように配設されており、例えば、2種類のブラックインクを吐出する複数のブラックインク用ノズルと、イエロー、ダークイエロー、シアン、ライトシアン、マゼンタ、ライトマゼンタの6色のインクをそれぞれ吐出する複数のカラーインク用ノズルとを備える。これらのノズルにより、複数のノズル列が記録ヘッド62に形成される。そして、記録ヘッド62の各ノズルは、図示しない圧力発生室に繋がれており、圧力発生室内にインクを貯留して所定圧で加圧することにより、複数のノズルから記録用紙300に向けてコントロールされた大きさのインク滴が吐出される。
次に、図2に示す本発明に係るプラテン63は、キャリッジ61の下方に、記録ヘッド62と対向するように配設されている。そして、プラテン63は、図3〜図5に示すように、その上部(後述するプラテン本体630)が、主走査方向に細長く延びた矩形平板状に形成されている。また、プラテン63の上面には、後述する、複数のリブ(上流リブ633、下流リブ634)、吸引孔635(635a〜n)、打ち捨て溝穴632、本発明の特徴的な部分であるミスト吸引孔639(639a1〜6)等が形成されている(図8参照)。そして、打ち捨て溝穴632内にはインク吸収材64が充填装着されている。該インク吸収材64は、打ち捨てられたインク滴を素早く吸収して、該インク滴の撥ね等を防止する。
上述したように、プラテン63は、その上面に供給される記録用紙300を、該記録用紙300と記録ヘッド62との隙間が均一となるように、支持する。なお、本発明に係るプラテン63の詳細については、後で説明することとする。
プラテン63の下方には、図2及び図3に示すように、吸引部67が配設されている。続いて、当該吸引部67について、図6を参照して説明する。
図6は、吸引部67を示す斜視図である。吸引部67は、吸引装置67aと、該吸引装置67aに連通する吸引通路67bとを備える。吸引装置67aは図示しないファンを有し、当該ファンを回転させることにより吸引を行う。吸引通路67bは、吸引装置67aから主走査方向に直線状に延び、その上部が開口された空気の通路である。そして、この吸引通路67bの開口された上部をプラテン63の下面で塞ぐように、吸引部67はプラテン63の下方に配設されている(図3参照)。プラテン63には吸引孔635a〜n(図8参照)が穿設されており、これらの吸引孔635a〜nとミスト吸引孔639a1〜6とは、吸引通路67bに連通している。
このように、吸引孔635a〜nと、ミスト吸引孔639a1〜6と、吸引通路67bと、吸引装置67aとが連通しているので、吸引装置67aのファンを回転させることにより、プラテン63に設けられた吸引孔635a〜n及びミスト吸引孔639a1〜6から吸引通路67b内に吸気がされ、吸気された空気は吸引装置67aを通って外部に排気される。これにより、プラテン63の上面に記録用紙300が供給されると、記録用紙300の下面側に負圧が発生するので、記録用紙300をプラテン面に吸着させて記録用紙300の浮き上がりを防止することができ、更に、インクミストはミスト吸引孔639a1〜6に吸引されて取り除かれるので、記録精度を高精度に維持しつつ記録用紙300の汚れを防止することが可能である。
プラテン63及び吸引部67の下方には、図2〜図4に示すように、廃液部としての廃液トレイ65が配設されている。廃液トレイ65は、図4に示すように、引き出し可能に配設された主走査方向に延びる細長の箱型トレイで、縁無し記録の際に打ち捨てられた廃インクを貯留する。廃液トレイ65の内部には、インクを吸収して貯留する廃液吸収材66が充填装着されている。すなわち、縁無し記録の際にプラテン63の打ち捨て溝穴632内に打ち捨てられたインクは、図示しない打ち捨てインク通路を経由して廃液トレイ65へ誘導され、廃液吸収材66に吸収された状態で廃液トレイ65内に貯留される。
次に、本発明に係るプラテン63について、図7乃至図12を参照して詳細に説明する。
図7は、プラテン63を示す斜視図である。図8は、プラテン63を示す平面図である。図9は、プラテン63の右側端部を拡大した平面図である。プラテン63は、主走査方向に延びる細長略矩形平板状に形成されたプラテン本体630と、プラテン本体630の搬送方向上流側の下端より垂直下方向に延びるプラテン垂直部631(図7参照)より略構成される。プラテン本体630には、縁無し記録の際に記録用紙300の紙端より外れたインク滴を打ち捨てる打ち捨て溝穴632が形成され、打ち捨て溝穴632内には前述したようにインク吸収材64が充填されるように装着される。また、プラテン垂直部631には、打ち捨て溝穴632と連通した図示しない打ち捨てインク通路が形成され、打ち捨てインク通路内にもインク吸収材64が充填される。インク吸収材64は、上述したように、打ち捨てられたインク滴を素早く吸収する。なお、図7、図8に示すプラテン63は、インク吸収材64が充填装着されていない状態のものである。
ここで、縁無し記録の際に発生するインクミストについて説明する。前述したように、縁無し記録は、記録用紙300の紙端から外れた領域(以下、「縁無し記録領域」という)において、打ち捨て溝穴632にインク滴を打ち捨てながら記録用紙300に余白なく記録を実行するものである。縁無し記録ではない、記録用紙300への通常の記録では、記録用紙300と記録ヘッド62との隙間(ペーパーギャップ)(以下、「PG」という)は所定の距離に保持されているので、記録ヘッド62のノズルより吐出されたインク滴は記録用紙300の表面に付着する。一方、縁無し記録領域では、記録ヘッド62とインク吸収材64の表面(上面)との距離がPGより大きいために、記録ヘッド62のノズルより吐出された特に微小なインク滴は、インク吸収材64に到達せずに、空気中に浮遊してインクミストとなる。また、インク吸収材64が充填装着されていない打ち捨て溝穴632の場合、記録ヘッド62と打ち捨て溝穴632の表面(上面)との距離が更に大きくなり、インクミストの発生が多くなる。更に、インク滴が打ち捨て溝穴632の表面と衝突することによるインクミストの発生の虞も生じる。このようにして発生したインクミストは、例えば、記録用紙300の裏面側に回り込んで付着して記録用紙300の裏面を汚し、又は、プリンタの駆動部品に付着して正常な記録動作を妨げる等の問題を生じさせる虞がある。
打ち捨て溝穴632は、プラテン本体630の記録ヘッド62と対抗する側、すなわち、上面に形成され、主走査方向に細長く延びる横溝穴632aと、横溝穴632aから直交方向(搬送方向D)へ僅かに延びる縦溝穴632b(632b1〜b6)とからなる(図8参照)。横溝穴632aは、プラテン本体630の搬送上流側にプラテン本体630と平行に形成され、主に、記録用紙300の始端(先端)及び後端の縁無し記録の際に、記録用紙300の始端、後端から外れたインク滴が打ち捨てられる溝穴である。また、横溝穴632aの底部には、図示しない打ち捨てインク通路に連通する複数の誘導孔636(図8参照)が形成されている。
一方、縦溝穴632bは、記録用紙300の両側端に対応する位置に局在的に配設され、記録用紙300の側端の縁無し記録の際に、記録用紙300の両側端から外れたインク滴が打ち捨てられる溝穴である。本実施形態におけるプラテン63には、記録可能な記録用紙300の種類に対応した、6つの縦溝穴632b1〜b6が形成されている。ここで、図7、図8における右端に配設された縦溝穴632b1が基準となる縦溝穴であって、記録用紙300の種類に関わらず、常に、記録用紙300の一側端より外れたインク滴が打ち捨てられる。すなわち、記録用紙300は、常に一側端が縦溝穴632b1の上方に位置し、他の側端が縦溝穴632b2〜b6のいずれかの上方に位置するように給送される。このように、本実施形態におけるプラテン63では、縦溝穴632b1と縦溝穴632b2とを使用した最小幅の縁無し記録から、縦溝穴632b1と縦溝穴632b6とを使用した最大幅の縁無し記録まで、5つの用紙幅に対応した縁無し記録を実行することが可能である。
また、図7に示すように、プラテン63の上面には、横溝穴632aを挟み搬送方向Dと平行に延びる複数のリブ(上流リブ633a〜n、下流リブ634a〜n)が所定の間隔を有して配列されている。横溝穴632aより搬送上流側に形成されたリブが上流リブ633(633a〜n)で、搬送下流側に形成されたリブが下流リブ634(634a〜n)である。上流リブ633、下流リブ634(以下、両方をあわせて「リブ633、634」という)は、主走査方向の断面が略台形状であってレール状に形成されている。また、下流リブ634a〜nの各頂面には、上述した吸引通路67bに連通した吸引孔635a〜n(図8参照)が形成されている。これらの吸引孔635a〜nは、横溝穴632aより搬送下流側に、主走査方向に並ぶように配設されている。前述したように、吸引装置67aのファンを回転させることにより吸引孔635a〜nに負圧を発生させてプラテン63上の記録用紙300を下流リブ634a〜nの頂面に吸着させて記録用紙300の浮き上がりを防止する。なお、本実施形態においては、下流リブ634a〜nの各頂面に吸引孔635を形成しているが、吸引孔635を下流リブ634a〜nの各頂面の他に下流リブ634a〜n間の凹部にも形成してもよい。
次に、本発明の特徴的な部分であるミスト吸引孔639a1〜6は、上記縦溝穴632b1〜b6に並設して形成されている(図8参照)。図8及び図9に示すように、吸引孔639a1は縦溝穴632b1の右隣(外側)に形成され、吸引孔639a2〜6は縦溝穴632b2〜6の左隣(外側)に形成されている(図8参照)。上述したように、縦溝穴632b1は搬送される記録用紙300の右側端の下方に、縦溝穴632b2〜6は記録用紙300の左側端の下方に位置するようにそれぞれ配設されているので、吸引孔639a1〜6は記録用紙300の側端より外側の位置にそれぞれ配設されている。続いて、ミスト吸引孔639a1〜6について、図9及び図10に示すミスト吸引孔639a1を例にして詳細に説明する。
図10は、図9におけるX−X線矢視図であって、プラテン63の一部分(ミスト吸引孔639a1から下流リブ635bまで)を示す断面図である。図9及び図10に示すように、ミスト吸引孔639a1は、上面から吸引通路67bまで貫通して延びる孔で(図10参照)、本実施形態では搬送方向Dと平行に細長く延びた矩形状に形成されている(図9参照)。ミスト吸引孔639a1の周囲はミスト吸引孔639a1を取り囲むように窪み639b1が形成されている。そして、ミスト吸引孔639a1が形成された領域(以下、「吸引領域」という)639c1は、記録用紙300を支持する下流リブ634の頂面(プラテン面)より低く、インク吸収材64の上面より高く形成されている(図10参照)。
上述したように、ミスト吸引孔639a1は縦溝穴632b1の外側に形成されているので、縁無し記録を実行して縦溝穴632b1の上方に発生したインクミストを、縦溝穴632b1の外側へ吸引する。これにより、インクミストを記録用紙300から離れた方向へ誘導し、インクミストによる記録用紙300の汚れを防止することが可能である。また、ミスト吸引孔639a1の長さ(搬送方向D方向)は縦溝穴632b1の長さとほぼ等しく形成されており、縦溝穴632b1の上方に発生したインクミストがプラテン63の外側領域(図9におけるミスト吸引孔639a1の右側)へ拡散することを防止する。そして、ミスト吸引孔639a1の周囲に形成された窪み639b1は、ミスト吸引孔639a1に吸引されたインクミストが結合してインク滴となった場合、該インク滴がミスト吸引孔639a1の周辺(吸引領域639c1)に広がるのを防止する。なお、図8に示す他の吸引孔639a2〜6も、吸引孔639a1と同様に形成されている。
続いて、記録用紙300がプラテン63上に給送され、縁無し記録が実行される状態について、図10を参照して説明する。上述したように、吸引孔635a〜nと、ミスト吸引孔639a1〜6とは、吸引通路67bに連通されている。記録用紙300が、図10に示すように、下流リブ634a、634b上に給送された場合、該下流リブ634a、634bの頂面にある吸引孔635a、635bが記録用紙300を吸引して浮き上がりを防止する。この時、記録用紙300が吸引孔635a、635bを塞ぎ、吸引孔635a、635b側の空気の流れが止まるので、ミスト吸引孔639a1による吸引が強くなって、インクミストを確実に吸引することが可能となる。
ここで、上記ミスト吸引孔639a1は、狭い範囲でインクミストを吸引することが好ましい(図10参照)。すなわち、本実施形態では、ミスト吸引孔639a1の幅(主走査方向の幅)が狭い細長矩形状に形成されており(図9参照)、ミスト吸引孔639a1の上方では、図10に示すように、ほぼ垂直方向に近い領域のみ吸引するようなものが良い。このように、ミスト吸引孔639a1に、垂直方向の狭い領域のみを吸引させることにより、記録ヘッド62から記録用紙300の側端へ向けて吐出されるインク滴の飛翔方向へ及ぼす影響をできるだけ排除することができる。これにより、記録用紙300の側端での記録が歪むことなく、高品質の記録を維持することが可能である。このように、本実施形態に係るミスト吸引孔639a1は、縦溝穴632b1の長さとほぼ等しい長さで、細長く形成され(図9参照)、且つ、吸引領域が垂直方向に狭くなるように吸引するので、ミスト吸引孔639a1上方の空間に、吸引される空気の流れによるエアカーテンを形成させることが可能である。すなわち、吸引される空気の流れにより、プラテン63の上方の空間をカーテンのように仕切り、インク吸収体64(ミスト吸引孔639a1)の上方に浮遊するインクミストが拡散するのを防止する。これにより、インクミストがプラテン63の外側領域へ拡散し、図示しない駆動部分に付着するような虞を回避することが可能である。
続いて、他のミスト吸引孔639a2〜6を代表してミスト吸引孔639a2について説明する。なお、吸引孔639a2〜6は、上述した吸引孔639a1と同様に形成されているので、詳細な説明は省略する。
図11は、図8におけるY−Y線矢視図であって、プラテン63に形成されたミスト吸引孔639a2の周辺部分を示す断面図である。ミスト吸引孔639a2は、上述したように縦溝穴632b2の左隣(外側)に形成され、縦溝穴632b2(インク吸収体64)上方のインクミストを吸引するための吸引孔である。上述したような縦溝穴632b2を用いた縁無し記録を実行し、ミスト吸引孔639a2がインクミストを吸引すると、インクミストがミスト吸引孔639a2やその周囲に形成された窪み639b2に付着する。ここで、ミスト吸引孔639a2は、図8に示すように、プラテン63のほぼ中央付近に形成され、縁無し記録が可能な記録用紙の中で最小幅の記録用紙に対応させたミスト吸引孔である。そこで、これ以外の記録用紙では、図11に示すように、記録用紙300は、下流リブ634h、634iに支持され、ミスト吸引孔639a2の上方を給送される。ミスト吸引孔639a2が形成された吸引領域639c2は、吸引領域639c1と同様に、記録用紙300を支持する下流リブ634の頂面(プラテン面)より低く形成されているので、記録用紙300の裏面が吸引領域639c2と接触することなく搬送される。
このように、吸引領域639c2が、記録用紙300を支持する下流リブ634の頂面より低く形成されているので、ミスト吸引孔639a2やその周辺に形成された窪み639b2にインクミストが付着しても、記録用紙300の裏面を汚すことなく、記録用紙300は搬送される。なお、吸引領域639c3〜6も、同様に、下流リブ634の頂面(プラテン面)より低く形成されている。
次に、従来のインクジェット式プリンタに用いられていたプラテン163(比較例)について、図12を参照して説明する。
図12は、本発明に係るプラテン63の比較例であるプラテン163の一部分を示す断面図である。プラテン163(比較例)は、インクミストを打ち捨て溝穴1632内で吸引することを特徴とし、それ以外の構成は、本発明に係るプラテン63と同様である。すなわち、上記プラテン163は、図12に示すように、上面に打ち捨て溝穴1632が形成され、該打ち捨て溝穴1632内にインク吸収材164が充填装着されているが、該打ち捨て溝穴1632の底部にミスト吸引孔1639が形成されている。
このように、プラテン163では、縁無し記録を行う際に打ち捨てインクは打ち捨て溝穴1632に打ち捨てられ、インクミストも打ち捨て溝穴1632内へ吸引される。しかし、打ち捨て溝穴1632内へインクミストを吸引する場合、インクミストが記録用紙301の裏面側(下側)に回り込んで付着してしまう虞が生じる。すなわち、図12に示すように、打ち捨て溝穴1632の上方には記録用紙301の側端部分が下流リブ1634aに支持された状態で給送されるので、インクミストは記録用紙301の下側に回り込みやすい。特に、インク吸収体164に吸収されたインクミストが乾燥する等、吸引力が低下すると、打ち捨て溝穴1632側へ吸引されたインクミストが、インク吸収体164に吸着されずにインク吸収体164の上方に浮遊し、記録用紙301の裏面に付着する虞が生じる。
これに対し、本発明の実施形態に係るプラテン63では、ミスト吸引孔639a1〜6は、打ち捨て溝穴632、すなわち、記録用紙300の側端より外側に配設され、インクミストを記録用紙300の外側へ吸引するようにしている。これにより、インクミストが記録用紙300の下側に回り込むことを防ぎ、記録用紙300の裏面を汚すことを効果的に防止しつつ、該インクミストを取り除く事が可能である。
以上、本実施形態に係るインクジェット式プリンタ100では、上述したようなインクミスト吸引孔639a1〜6が形成されたプラテン63を用いることによって、縁無し記録の際に発生したインクミストを、記録用紙300やプリンタの駆動部分に影響を与えることがないように、効果的に取り除く事が可能である。なお、本実施形態では、ミスト吸引孔639a1〜6は細長い矩形状のものについて説明したが、例えば、丸や矩形等の小さな吸引孔を一列に並べるように配設しても同様の効果を得ることが可能である。
以上、本発明の一の実施形態について説明したが、本発明によれば、記録用紙300(媒体)にインク滴を吐出する記録ヘッド62と対向して配設され、記録用紙300を支持し、記録用紙300と記録ヘッド62との隙間を規定するプラテン63であって、記録用紙300の端部から外れたインク滴を打ち捨てる打ち捨て溝穴632が、記録ヘッド62と対向するプラテン面に形成され、インクミストを吸引するミスト吸引孔639a1〜6が、縦溝穴632b1〜6の外側に形成されていることを特徴としている。これにより、縁無し記録を実行する際、記録用紙300の端部から外れたインク滴は打ち捨て溝穴632(縦溝穴632b1〜6)に打ち捨てられ、インクミストはミスト吸引孔639a1〜6によって打ち捨て溝穴632の外側へ吸引されるので、インクミストが記録用紙300やプリンタの駆動部分に影響を与えることがないように、インクミストを効果的に取り除く事が可能である。
また、本発明によれば、ミスト吸引孔639a1〜6は、記録用紙300の側端より外側に配設されていることを特徴としている。これにより、インクミストは記録用紙300の外側へ吸引されるので、記録用紙300へのインクミストの付着を防止することが可能である。
また、本発明によれば、ミスト吸引孔639a1〜6が形成された吸引領域639c1〜6は、下流リブ635の頂面(プラテン面)より低く形成されていることを特徴としている。これにより、ミスト吸引孔639a1〜6又は窪み639b1〜6に付着したインクミストによって、記録用紙300の裏面が汚れることを防止することが可能である。
また、本発明によれば、ミスト吸引孔639a1〜6の周囲(窪み639b1〜6)は、吸引領域639c1〜6よりさらに低く形成されていることを特徴としている。これにより、ミスト吸引孔639a1〜6に付着したインクミストがインク滴となって、吸引領域639c1〜6に広がることを防止することが可能である。
また、本発明によれば、ミスト吸引孔639a1〜6は、気流の流れによるエアカーテンを形成させるように吸引することを特徴としている。これにより、インクミストがプラテン63の外側領域に拡散するのを防止しつつ、記録ヘッド62から記録用紙300へ吐出されるインク滴には影響を及ぼさないようにすることが可能である。
なお、本発明の範囲は上述した実施形態に限られず、特許請求の範囲の記載に反しない限り、他の様々な実施形態に適用可能である。例えば、本発明の実施形態では、ミスト吸引孔639a1〜6は細長い矩形状のものについて説明したが、丸や矩形等の小さな吸引孔を一列に並べるように配設してもよい。
媒体を支持するプラテンを備えた記録装置であれば、例えばファクシミリ装置、コピー装置等であっても適用可能である。また、記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を液体噴射ヘッドから被噴射媒体に噴射して液体を被噴射媒体に付着させる液体噴射装置の意味として、例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等を備えた装置にも適用可能である。
インクジェット式プリンタ100の外観構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。 インクジェット式プリンタ100の内部構成の概略を示す断面側面図である。 本発明に係るプラテン63を中心とした部分を拡大して示す断面側面図である。 インクジェット式プリンタ100の前面側からプラテン63及びその周辺部を見た状態を示す斜視図である。 プラテン63及びその周辺部を示す平面図である。 吸引部67を示す斜視図である。 プラテン63を示す斜視図である。 プラテン63を示す平面図である プラテン63の右側端部を拡大した平面図である。 ミスト吸引孔639a1から下流リブ635bまでを示すプラテン63の断面図である。 プラテン63に形成されたミスト吸引孔639a2の周辺部分を示す断面図である。 本発明に係るプラテン63の比較例であるプラテン163の一部分を示す断面図である。
符号の説明
1 ハウジング、2 窓部、3 窓カバー、4 カートリッジ収納部、5 カートリッジカバー、6 タンク収納部、10 操作部、11 ボタン、12 液晶パネル、30 給紙部、40 給排紙部、50 搬送部、51 サブローラ、52 従動ローラ、53 紙送りローラ、54 従動ローラ、55 排紙ローラ、56 ギザローラ、60 記録部、61 キャリッジ、62 記録ヘッド、63、163 プラテン、64、164 インク吸収材、65 廃液トレイ、66 廃液吸収材、67 吸引部、67a 吸引装置、67b 吸引通路、100 インクジェット式プリンタ、200 給排紙トレイ、210 給紙トレイ、230 排紙トレイ、300、301 記録用紙、632 打ち捨て溝穴、632a 横溝孔、632b1〜6 縦溝穴、633 上流リブ、634a〜n 下流リブ、635a〜n 吸引孔、636 誘導孔、639a1〜6 ミスト吸引孔、639b1〜6 窪み、639c1〜6 吸引領域、

Claims (7)

  1. 媒体にインク滴を吐出する記録ヘッドと対向して配設され、
    前記媒体を支持し、
    前記媒体と前記記録ヘッドとの隙間を規定するプラテンであって、
    前記媒体の端部から外れたインク滴を打ち捨てる打ち捨て溝穴が、前記記録ヘッドと対向するプラテン面に形成され、
    インクミストを吸引するミスト吸引孔が、前記打ち捨て溝穴の外側に形成されていることを特徴とするプラテン。
  2. 前記ミスト吸引孔は、前記媒体の側端より外側に配設されていることを特徴とする請求項1に記載のプラテン。
  3. 前記ミスト吸引孔が形成された吸引領域は、前記プラテン面より低く形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラテン。
  4. 前記ミスト吸引孔の周囲は、前記吸引領域よりさらに低く形成されていることを特徴とする請求項3に記載のプラテン。
  5. 前記ミスト吸引孔は、気流の流れによるエアカーテンを形成させるように吸引することを特徴とする請求項1乃至4に記載のプラテン。
  6. 被記録媒体に記録する記録装置であって、
    請求項1乃至5に記載のプラテンを備えたことを特徴とする記録装置。
  7. 被噴射媒体に液体を噴射する液体噴射装置であって、
    請求項1乃至5に記載のプラテンを備えたことを特徴とする液体噴射装置。
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