JP6306328B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents

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本発明は、記録媒体を案内するベルトプラテンと、ベルトプラテンの搬送路に対向して設けられ、搬送路上の記録媒体に向けてインクを吐出する印字ヘッドとを備えたインクジェットプリンタに関する。
紙やフィルムなどの記録媒体にインクを吐出して印刷するインクジェットプリンタが広く知られている。
このような記録媒体にインクジェットヘッドで印刷するには、通常、記録媒体の搬送路に沿って各色のインクジェットヘッドを順次配置し、搬送されてきた記録媒体に向けてこれらのインクジェットヘッドから各色インクを吐出することで印刷している。なお、単色(主に黒色)で印刷することも広く知られている。
インクジェットプリンタは、近年、小型化、高性能化が益々進んできており、種々の提案がなされている(例えば特許文献1参照)。
特開2001-277618号公報
ところで、搬送路を搬送される記録媒体に反りが生じていることにより記録媒体の搬送方向先端部が浮き上がっていると、記録媒体がインクジェットヘッドに接触し、ヘッドの破損や記録媒体の汚れが発生することがある。例えば図7に示すように、搬送方向Xに沿った記録媒体側部SEが浮き上がるような上面凹状でコシの強い記録媒体Sや、図8に示すように、搬送方向Xに直交する方向に沿った記録媒体側部である搬送方向先端部Sfおよび搬送方向後端部Sbが浮き上がるような上面凹状でコシの強い記録媒体Sを搬送ベルト91上(ベルトプラテン上)で搬送すると、図9に示すように、記録媒体Sの搬送方向先端部Sfがインクジェットヘッド92に当接することがある。
この対策として、特許文献1に開示されたギャップ可変機構(ヘッド下面と搬送路との間隔を可変にする機構)の概念を利用して、例えば図10に示すように、反った記録媒体Sがインクジェットヘッド92に当接しないようにヘッド下面とベルトプラテン上面との間隔Gを広げる対策が考えられる。しかし、このように間隔Gを拡げると画質が悪化し易くなってしまう。
また、別の対策として、例えば図11に示すように、ベルトプラテン上から下方へ空気吸引することで、記録媒体Sの搬送方向先端部Sfの浮き上がりを抑制する対策が考えられる。しかし、記録媒体Sがダンボール等の厚い用紙である場合、コシが強いため反りの抑制が難しいので、使用できる記録媒体が限定されてしまう。なお、空気吸引力を単に上げることで浮き上がりを抑制しようとすると、吸引ファン94の個数や大きさが増大し、省スペース化の大きな妨げとなる。
また、更に別の対策として、例えば図12に示すように、インクジェットヘッドの吐出面側に記録媒体Sを搬送する前に記録媒体Sの反り量を検知板96などで検知して所定以上の反り量である場合には記録媒体Sの搬送を停止させる対策が考えられる。しかし、所定以上の反り量の記録媒体Sは全て使用できなくなるので、使用できる記録媒体が限定されてしまう。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、記録媒体の反りによるインクジェットヘッドへの接触を防止するにあたり、画質の悪化や使用する記録媒体の限定を極力抑えたインクジェットプリンタを提供することを課題とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るインクジェットプリンタの第1の特徴は、記録媒体を搬送するベルトプラテンと、前記ベルトプラテンの搬送路に対向して設けられ、前記搬送路上の記録媒体に向けてインクを吐出する印字ヘッドと、前記印字ヘッドの搬送上流側に配置され、記録媒体の前記搬送路への送入方向が可変である記録媒体送入手段と、を備え、記録媒体の厚みに応じて、前記搬送路の搬送方向と前記記録媒体送入手段の送入方向とのなす送入角度が調整されることにある。
本発明に係るインクジェットプリンタの第2の特徴は、前記記録媒体の搬送方向先端部の反り量に応じて前記送入角度が調整されることにある。
本発明に係るインクジェットプリンタの第3の特徴は、前記印字ヘッドの搬送下流側に配置され、記録媒体の前記搬送路からの送出方向が可変である記録媒体送出手段を備え、記録媒体の厚みに応じて、前記搬送路の搬送方向と前記記録媒体送出手段の送出方向とのなす送出角度が調整されることにある。
本発明に係るインクジェットプリンタの第4の特徴は、記録媒体の搬送方向後端部の反り量に応じて前記送出角度が調整されることにある。
本発明に係るインクジェットプリンタの第1の特徴によれば、厚くてコシの強い記録媒体をベルトプラテン上で搬送する際に、ベルトプラテン上に記録媒体を吸引する力を増大させることや、ヘッド下面とベルトプラテンとの間隔を増大させることは必要ないので、記録媒体の反りによるインクジェットヘッドへの接触を防止するにあたり、画質の悪化や使用する記録媒体の限定を極力抑えることができる。
本発明に係るインクジェットプリンタの第2の特徴によれば、記録媒体の反りによるインクジェットヘッドへの接触を高い精度で防止することができる。
本発明に係るインクジェットプリンタの第3の特徴によれば、記録媒体の搬送方向後端部がインクジェットヘッドに接触することの防止も充分に行うことができる。
本発明に係るインクジェットプリンタの第4の特徴によれば、記録媒体の搬送方向後端部の反りによるインクジェットヘッドへの接触を高い精度で防止することができる。
本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成を示す説明図である。 本発明の一実施形態のインクジェットプリンタで記録紙がインクジェットヘッドとベルトプラテン上との間に搬送されることを説明する模式的な側面図である。 本発明の一実施形態で、送入ローラ対によって記録紙の送入角度が可変であることを説明する模式的な側面図である。 (a)は厚い記録紙を送入する場合を示す模式的な側面図、(b)は通常の厚みの記録紙を送入する場合を示す模式的な側面図、(c)は薄い記録紙を送入する場合を示す模式的な側面図である。 本発明の一実施形態で記録紙をベルトプラテン上に送入することを説明する斜視図である。 本発明の一実施形態で記録紙をベルトプラテン上に送入することを説明する斜視図である。 従来の一例で記録紙をベルトプラテン上に送入することを説明する斜視図である。 従来の一例で記録紙をベルトプラテン上に送入することを説明する斜視図である。 従来の一例で、インクジェットヘッドとベルトプラテン上との間に搬送された記録紙がインクジェットヘッドに当接することを説明する模式的な側面図である。 従来の一例で、インクジェットヘッドとベルトプラテン上面との距離を拡げたことを説明する模式的な側面図である。 従来の一例で、記録紙のベルトプラテン上への吸引力を増大させたことを示す模式的な側面図である。 従来の一例で、インクジェットヘッドとベルトプラテン上面との間に搬送された記録紙の搬送停止を行うことを説明する模式的な側面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、すでに説明したものと同一または類似の構成要素には同一または類似の符号を付し、その詳細な説明を適宜省略している。
また、図面は模式的なものであり、寸法比などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法比などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための例示であって、この発明の実施の形態は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。この発明の実施の形態は、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
また、以下の説明では、記録媒体として記録紙を用い、厚みが小さい記録媒体としては主に薄いダンボール(例えばFフルート(厚み0.6mm程度))、通常の厚みの記録媒体としては厚いダンボール(例えばBフルート(厚み3mm程度))、厚みが大きい記録媒体としては主にさらに厚いダンボール(例えばAフルート(厚み5mm程度))をそれぞれ用いる例で説明するが、インクジェットヘッドで印字可能である限り、どのサイズやどの種類の記録媒体であっても適用可能である。
図1は本発明の一実施形態(以下、本実施形態という)のインクジェットプリンタの概略構成を示す説明図である。図2は、本実施形態のインクジェットプリンタで記録紙がインクジェットヘッドとベルトプラテン上との間に搬送されることを説明する模式的な側面図である。なお、説明の都合上、図1では、図2で描いた後述する送入ローラ対78、送出ローラ対80を省略して描いている。
図1に示すように、本実施形態のインクジェットプリンタ1はライン型インクジェットプリンタであって、筐体8の内外に、制御ユニット10と、給紙部11と、プリンタ部12と、ディスプレイ13と、ベルトプラテン機構部14と、記録紙搬送路部15と、排紙部16とを設けて構成されている。
(給紙部)
給紙部11は、筐体8の側面に配設されたサイド給紙台21を備えており、サイド給紙台21は種々のサイズの記録紙Sを積層可能になっている。
そして、サイド給紙台21上に積層された未印刷の記録紙Sのうち最上層の記録紙Sが、給紙ローラ24によって1枚ずつ給紙された後にローラ等の駆動機構により給紙搬送路KRに沿って搬送され、給紙された記録紙Sの先頭部分が記録紙搬送路部15中に設けられたレジストローラ対81に導かれて、このレジストローラ対81で記録紙Sの先頭位置が揃うようにタイミング合わせが行われている。
(プリンタ部)
プリンタ部12は、給紙部11の下流側で且つ記録紙搬送路部15の上流側に設置されており、筐体8内の略中央部位に位置して筐体8に固定されている。
このプリンタ部12では、複数色のインクと対応して複数のライン型インクジェットヘッド31(以下、単にヘッド31と記載)が上流側から下流側に向かってC(シアン)用,K(ブラック)用,M(マゼンタ)用,Y(イエロー)用の順に配置されている。すなわち、上流側から下流側に向かって、シアン用のヘッド31C、ブラック用のヘッド31K、マゼンタ用のヘッド31M、イエロー用のヘッド31Yがこの順に配置されている。
各色のヘッド31は、ヘッドホルダ32に取り付けられて、ベルトプラテン機構部14による記録紙Sの搬送方向Xに等間隔をおいて配置されている。各ヘッド31には、下面側に吐出面31Fが形成されており、各吐出面から各色のインクが吐出するようになっている。
なお、本実施形態では、4色(CKMY)のインクに対応して4つのヘッド31を設置した例で説明するが、例えば文字だけを印刷する場合には1色(K)用だけで良いので、ヘッド31は少なくとも一以上設置すれば良いものである。
ヘッドホルダ32には、ベルトプラテン機構部14を昇降可能に吊り下げ支持するヘッドギャップ調整ユニット33が設けられている。ヘッドギャップ調整ユニット33は、プーリ33P及びワイヤWを有するヘッドギャップ調整機構34と、モータ35とを備えている。そして、モータ35によりプーリ33Pを回転させワイヤWの巻き取り、巻き出しを行うことで、ワイヤWにつながれて吊り下げ支持されたベルトプラテン機構部14を昇降させるように構成されている。したがって、ベルトプラテン機構部14は、筐体8から構造的に分離されている。
このヘッドギャップ調整ユニット33は、プリンタ部12の一部として制御ユニット10に接続されており、制御ユニット10の制御により駆動される。ヘッドギャップ調整ユニット33によるベルトプラテン機構部14の昇降は、例えば、記録紙Sの種類に応じた印刷モードの変更の際に行われる。すなわち、厚い記録紙S2の印刷モードが選択された場合に、制御ユニット10が、ベルトプラテン機構部14を降下させて、ヘッド31と、ベルトプラテン機構部14の後述の搬送ベルト41によって形成されるベルト搬送路41R(以下、単に搬送路41Rと記載)と、の間隔であるギャップG(ヘッドギャップ)を通常よりも広げる。そして、薄い記録紙S3の印刷モードが選択された場合に、制御ユニット10がベルトプラテン機構部14を上昇させてギャップGを通常よりも狭める。
(ベルトプラテン機構部)
ベルトプラテン機構部14は、プリンタ部12と対向して複数のヘッド31の下方に配設されている。
このベルトプラテン機構部14では、給紙部11で給紙された未印刷の記録紙Sまたは後述する搬送路JRによって搬送された片面が印刷済みの記録紙Sを搭載しながら搬送するための無端帯状の搬送ベルト41が、モータ75により回転駆動される駆動プーリ72と従動プーリ73との間に掛け渡されている。この搬送ベルト41によって搬送路41Rが形成されている。この搬送路41Rは、搬送路JRの一部を構成している。
また、ベルトプラテン機構部14には平板状のプラテンプレート(図示せず)が配置され、搬送路41Rを形成する搬送ベルト部分を下方から支えている。プラテンプレートには複数の吸引孔が形成されている。
そして、モータ75による搬送ベルト41の移動速度、つまり、搬送ベルト41による記録紙Sの搬送速度は、エンコーダ77の出力により制御ユニット10で検出することができる。駆動プーリ72と従動プーリ73との間には、記録紙Sを搬送ベルト41上にエア吸引する負圧を発生させるためのサクションファン74が設けられている。
搬送ベルト41は、その裏側に配置された上述のサクションファン74に連通する複数の吸引孔(図示せず)を有している。この吸引孔には、サクションファン74が発生させる吸引力がプラテンプレートの吸引孔を介して供給される。したがって、搬送ベルト41上の記録紙Sには、記録紙Sが塞いだ吸引孔の負圧による搬送ベルト41側への吸引力が作用する。
そして、ベルトプラテン機構部14では、帯状の搬送ベルト41上に記録紙Sを搭載したときに、この記録紙Sを搬送ベルト41上の吸引孔によりエアー吸引して、記録紙Sを搬送ベルト41上に固定した状態で搬送ベルト41の回転より記録紙Sを搬送方向X(副走査方向)に搬送する。搬送中の記録紙Sは、その通過経路の上方に配置されたプリンタ部12の複数のヘッド31により印刷画像がフルカラー印刷される。
(記録紙搬送路部)
記録紙搬送路部15は、給紙部11で給紙された記録紙Sをプリンタ部12に経由させるための搬送路JRを有する。そして、この搬送路JR中にサイド給紙台21側からの未印刷の記録紙Sを搬送する給紙搬送路KRと、排紙部16の排紙台91に印刷済みの記録紙Sを搬送する排紙搬送路HRとが分岐して設置されている。
また、記録紙搬送路部15には、光反射型(または光透過型)の記録紙検出用光センサ84が設置されている。記録紙検出用光センサ84は、給紙搬送路KR中のレジストローラ対81よりも搬送下流側に設置されて記録紙Sの給紙状態を検出する給紙センサとして機能する。また、記録紙検出用光センサ84は、給紙部11が給紙する記録紙Sの主走査方向における最大幅以上の寸法を有するラインセンサで構成されている。したがって、記録紙検出用光センサ84は、給紙部11が給紙する記録紙Sの主走査方向における寸法と、記録紙Sの通過時間とから、記録紙Sのサイズを検出する記録紙サイズセンサ(コンタクトイメージセンサ:CIS)としても機能する。
(搬送ベルト上に記録紙を送入、送出する機構)
以下、記録紙搬送路部15で、搬送ベルト41上に記録紙Sを送入(供給)する機構、および、送出(排出)する機構について説明する。上述のレジストローラ対81の搬送下流側であってヘッド31の搬送上流側には、記録紙Sを搬送するとともに、搬送ベルト41上の搬送方向Xに対する記録紙Sの送入方向FCを可変にする送入ローラ対78が配置されている。そして、記録紙Sの厚みに応じて、搬送ベルト41上の搬送方向Xと送入ローラ対78による記録紙Sの送入方向FCとのなす角度θc(送入角度)が調整されるようになっている。
図3は、送入ローラ対78によって上記の角度θcが可変であることを説明する模式的な側面図である。図4で、(a)は厚い記録紙S1(例えば5mm程度の厚みのダンボール)を送入する場合を示す模式的な側面図、(b)は通常の厚みの記録紙S2(例えば3mm程度の厚みのダンボール)を送入する場合を示す模式的な側面図、(c)は薄い記録紙S3(例えば0.6mm程度の厚みの普通紙)を送入する場合を示す模式的な側面図である。
図3、図4に示すように、送入ローラ対78は、一方の送入ローラ78fの位置が固定され、他方の送入ローラ78mの位置は、支持軸79によって位置が可変とされている。この支持軸79は、一端で回動中心Cまわりに回動可能とされており、駆動モータ(図示せず)からの駆動力によって支持軸79が回動して一方の送入ローラ78fと他方の送入ローラ78mとのローラ間距離dが調整される構成になっている。そして、厚い記録紙S1を送入する場合には、ローラ間距離dを通常に比べて拡げるとともに角度θcが通常(例えば2〜3°)に比べて大きく(例えば3°〜5°)なるように、薄い記録紙S3を送入する場合にはローラ間距離dを通常に比べて狭くするとともに角度θcが通常に比べて小さく(例えば1.5°〜2°)なるように、支持軸79による他方の送入ローラ78mの回動移動が制御ユニット10によって制御されている。なお、記録紙Sへのダメージを回避する観点で角度θcを15°以下とすることが好ましい。
また、記録紙搬送路部15には、ヘッド31の搬送下流側に配置されて記録紙Sを搬送するとともに、搬送ベルト41上の搬送方向Xに対する記録紙Sの送出方向FEを可変にする送出ローラ対80が配置されている。送出ローラ対80の構成は送入ローラ対78と同様であり、一方の送出ローラ80fが固定され、他方の送出ローラ80mの位置が支持軸によって可変とされている。そして、記録紙Sの厚みに応じて送出ローラ80mの位置が変化することにより、送出ローラ80fと送出ローラ80mとの距離が変化するとともに搬送ベルト41上の搬送方向Xと送出ローラ対80による記録紙Sの送出方向FEとのなす角度θe(送出角度)が調整される構成になっている。
なお、本実施形態では、レジストローラ対81に角度θcを調整させる機構や、ベルトプラテン機構部14の搬送下流側に配置されているレジストローラ対82に角度θeを調整させる機構を設けることで、送入ローラ対78や送出ローラ対80を設けない構成にすることも可能である。
(作用、効果)
以下、本実施形態の作用、効果について説明する。図5は、本実施形態で記録紙を搬送ベルト上に送入することを説明する斜視図である。図5では、搬送方向Xに沿った記録媒体側部SEが浮き上がるような上面凹状の記録紙Sを描いている。
本実施形態では、まず、記録紙Sの選択をディスプレイ13で入力する。この結果、記録紙Sの厚みに対応した指令が制御ユニット10からヘッドギャップ調整ユニット33に伝達され、モータ35によりプーリ33Pが回転してワイヤWの巻取りあるいは巻出しが行われ、ベルトプラテン機構部14が上下方向に移動する。そして、ギャップGが所定の設定値(記録紙Sの厚みに応じたギャップ値)となった時点でモータ35の回転が停止することで、ベルトプラテン機構部14の移動が停止する。なお、記録紙Sの選択は、ディスプレイ13等に使用者が入力する形態には限られず、例えば用途に応じてインクジェットプリンタ1が自動的に選定する形態であってもよい。
また、記録紙Sの選択をディスプレイ13で入力すると、記録紙Sの厚みに対応した指令が制御ユニット10から駆動モータ(図示せず)に伝達され、支持軸79が回動移動して送入ローラ78mが記録紙Sの厚みに応じた設定位置に移動する。送出ローラ対80でも同様に、送出ローラ80mが記録紙Sの厚みに応じた設定位置に移動する。
厚い記録紙S1の場合、図4(a)に示すように、通常の厚みの記録紙S2の場合(図4(b)参照)に比べ、ローラ間距離dが拡がるとともに上記の角度θcが大きくなる方向に支持軸79が回動して送入ローラ78mが所定位置に到達する。そして、厚い記録紙S1が送入ローラ対78により搬送ベルト41上に送入される。
この結果、通常の厚みの記録紙S2に比べ、角度θcが大きいので記録紙S1の搬送方向先端部Sfが搬送ベルト41上に当て付けられる力が大きい。従って、厚い記録紙S1であっても、搬送ベルト41上では記録紙S1の搬送方向先端部Sfの浮き上がりが充分に抑制された状態(図5参照)でヘッド31と搬送ベルト41との間を通過し、記録紙S1がヘッド31に当接することが充分に抑制される。ここで、搬送方向先端部Sfが当て付けられて浮き上がりが抑制されることで、搬送方向先端部Sfだけでなく搬送方向に沿った記録紙側部SE全体の浮き上がりも抑制される。
ヘッド31と搬送ベルト41上との間を通過して印字された記録紙S1は、送出ローラ対80によって搬送ベルト41上から送出される。その際、通常の厚みの記録紙S2に比べ、角度θeが大きいので記録紙S1の搬送方向後端部Sbが搬送ベルト41上に当て付けられる力が大きい。従って、厚い記録紙S1であっても、搬送ベルト41上では記録紙S1の搬送方向後端部Sbの浮き上がりが充分に抑制された状態でヘッド31と搬送ベルト41との間を通過し、記録紙S1がヘッド31に当接することが充分に抑制される。
従って、厚くてコシの強い記録紙S1を搬送ベルト41上で搬送する際に、搬送ベルト41上に記録媒体を吸引する力を増大させることや、ヘッド下面と搬送ベルト41との間隔であるギャップGを増大させることは必要ないので、記録紙S1の反りによるヘッド31への接触を防止するにあたり、画質の悪化や使用する記録紙Sの限定を極力抑えることができるインクジェットプリンタ1とすることができる。
また、サクションファン74の増設や大型化をする必要がなく、しかも、使用する記録紙Sの種類や厚みを限定することにより、サクションファン74を設けない構成にすることも可能である。
薄い記録紙S3の場合、図4(c)に示すように、通常の厚みの記録紙S2の場合(図4(b)参照)に比べ、ローラ間距離dが狭くなるとともに上記の角度θcが小さくなる方向に支持軸79が回動して送入ローラ78mが所定位置に到達する。そして、薄い記録紙S3が送入ローラ対78により搬送ベルト41上に送入される。送出ローラ対80でも同様に、送出ローラ80mが記録紙S3の厚みに応じた設定位置に移動する。
この結果、通常の厚みの記録紙S2に比べ、角度θcが小さいので記録紙S3の搬送方向先端部Sfが搬送ベルト41上に当て付けられる力が小さい。従って、薄い記録紙S3であっても、当て付け力が大き過ぎて記録紙S3に皺が形成されることや搬送に支障をきたすことなどの不具合を充分に回避でき、しかも、搬送ベルト41上では記録紙S3の搬送方向先端部Sfの浮き上がりが充分に抑制された状態でヘッド31と搬送ベルト41との間を通過し、記録紙S3がヘッド31に当接することは充分に抑制される。なお、図5に示すように、搬送ベルト41に当て付けられている記録紙部位は直線P状になって搬送ベルト41に接触しており、厚い記録紙S1であってもこのようになることが多い。
ヘッド31と搬送ベルト41上との間を通過して印字された記録紙S3は、送出ローラ対80によって搬送ベルト41上から送出される。その際、通常の厚みの記録紙S2に比べ、角度θeが小さいので記録紙S3の搬送方向後端部Sbが搬送ベルト41上に当て付けられる力が小さい。従って、薄い記録紙S3であっても、当て付け力が大き過ぎて記録紙S3に皺が形成されることや搬送に支障をきたすことなどの不具合を充分に回避でき、しかも、搬送ベルト41上では記録紙S3の搬送方向後端部Sbの浮き上がりが充分に抑制された状態でヘッド31と搬送ベルト41との間を通過し、搬送方向後端部Sbがヘッド31に当接することは充分に抑制される。
従って、記録紙S3の搬送方向後端部Sbがヘッド31に接触することの防止も充分に行うことができる。
なお、記録紙Sの搬送方向先端部Sfの反り量に応じ、角度θcが調整される構成にしてもよく、これにより、記録紙Sの搬送方向先端部Sfの反りによるヘッド31への接触を、より高い精度で防止することができる。また、記録紙Sの搬送方向後端部Sbの反り量に応じ、角度θeが調整される構成にしてもよく、これにより、記録紙Sの搬送方向後端部Sbの反りによるヘッド31への接触を、より高い精度で防止することができる。
これらの場合、搬送方向先端部Sfの反り量を計測する計測器(例えば光センサを使用するもの)を配置して測定してもよい。
また、本実施形態では、記録紙Sの搬送方向Xに平行な記録紙側部SEが浮き上がるように記録紙Sが湾曲している例で説明したが、図6に示すように、記録紙Sの搬送方向Xに直交する搬送方向先端部Sfおよび搬送方向後端部Sbが浮き上がるように記録紙Sが湾曲している場合であっても、本実施形態と同様、記録紙Sの搬送方向先端部Sfを搬送ベルト41上に当て付けることで、当て付けられている記録紙部位は直線Q状になって搬送ベルト41に接触し、記録紙Sの搬送方向先端部Sfや搬送方向後端部Sbの浮き上がりが抑制される。この場合、本実施形態に比べて角度θc、θeを大きくすることが、記録紙Sがヘッド31に当接することを充分に抑制する観点で好ましい。
また、本実施形態では、記録紙Sがヘッド31に対して凹、すなわち、搬送ベルト41に対して凸であるように記録紙Sが搬送ベルト上に給紙される例で説明したが、記録紙Sがヘッド31に対して凸、すなわち、搬送ベルト41に対して凹であるように記録紙Sが搬送ベルト上に給紙される場合であっても、記録紙Sの搬送方向先端部Sfが搬送ベルト41に当て付けられることで、搬送方向先端部Sfがヘッド31に当接することが容易に回避される。
また、本実施形態では送入ローラ対78や送出ローラ対80を設けた例で説明したが、角度θcや角度θeを可変に調整することができる限り、ローラ以外の送入手段や送出手段を設けることも可能である。
1 インクジェットプリンタ
31 ヘッド(印字ヘッド)
41 搬送ベルト
41R 搬送路
78 送入ローラ対(記録媒体送入手段)
80 送出ローラ対(記録媒体送出手段)
104 ベルトプラテン機構部(ベルトプラテン)
FC 送入方向
FE 送出方向
S 記録紙(記録媒体)
Sb 搬送方向後端部
Sf 搬送方向先端部
X 搬送方向
θc 角度(送入角度)
θe 角度(送出角度)

Claims (4)

  1. 記録媒体を搬送するベルトプラテンと、
    前記ベルトプラテンの搬送路に対向して設けられ、前記搬送路上の記録媒体に向けてインクを吐出する印字ヘッドと、
    前記印字ヘッドの搬送上流側に配置され、記録媒体の前記搬送路への送入方向が可変である記録媒体送入手段と、
    を備え、
    記録媒体の厚みに応じて、前記搬送路の搬送方向と前記記録媒体送入手段の送入方向とのなす送入角度が、記録媒体が厚い場合には大きく、記録媒体が薄い場合には小さくなるように調整されることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 記録媒体の搬送方向先端部の反り量に応じて前記送入角度が調整されることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記印字ヘッドの搬送下流側に配置され、記録媒体の前記搬送路からの送出方向が可変である記録媒体送出手段を備え、
    記録媒体の厚みに応じて、前記搬送路の搬送方向と前記記録媒体送出手段の送出方向とのなす送出角度が調整されることを特徴とする請求項1または2記載のインクジェットプリンタ。
  4. 記録媒体の搬送方向後端部の反り量に応じて前記送出角度が調整されることを特徴とする請求項3記載のインクジェットプリンタ。
JP2013243832A 2013-11-26 2013-11-26 インクジェットプリンタ Active JP6306328B2 (ja)

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