JP2012032513A - 透過型スクリーンおよび表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示装置の意匠性を向上させる。表示装置に対して、簡易な構成からなる外部情報の読み取り機能を適用する。
【解決手段】透過型スクリーン20は、入光側から投射された映像光を出光側に透過させる。透過型スクリーン20は、三次元曲面をなすように曲がった積層板21を備えている。積層板は硬化された電離放射線硬化型樹脂を含む第1樹脂層と、前記第1樹脂層よりも入光側に配置された第2樹脂層と、前記第1樹脂層および前記第2樹脂の間に配置された中間層とを含み、前記中間層は、樹脂材料からなるベース部のみ、或いは、樹脂材料からなるベース部とベース部中に分散された粒子状成分とからなり、前記中間層の前記ベース部のヤング率は、前記第1樹脂層をなす硬化された電離放射線硬化型樹脂のヤング率および前記第2電離放射線硬化型樹脂硬化された電離放射線硬化型樹脂のヤング率のいずれよりも低い。
【選択図】図2

Description

本発明は、入光側から投射された映像光を出光側に透過させる透過型スクリーン、および、この透過型スクリーンを有した表示装置に関する。
従来、多様な映像を表示可能な表示装置が種々のシステムに組み込まれてきた。昨今では、表示装置が適用されるシステムの分野がさらに広がり、広く生活に関連するシステムにも表示装置が組み込まれるようになってきている。とりわけ、例えば自動車やアミューズメント機器といった、意匠性が非常に重要視される分野にも、表示装置が適用されるようになってきた。このような分野に適用される表示装置には、単に映像を表示する機能が期待されているだけでなく、システム全体との意匠面における調和も要求される。
特許文献1では、近年において表示装置の主流となりつつある液晶表示装置の表示面を湾曲させることが検討されている。しかしながら、特許文献1の段落0004にも記載されているように、液晶表示装置の液晶表示パネルは、通常、ガラスを含んで構成されており、わずかに湾曲させるだけでも相当の工夫が必要となる。このような実情から、実際に使用に供されている表示装置については、専ら、その表示面を取り囲む枠体または筐体に特徴を付与することによって、意匠性を向上させることが図られている。
特開2009−63701号公報
しかしながら、枠体や筐体を工夫するだけでは表示装置に十分な意匠性を付与することは困難である。本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、表示装置の意匠性を向上させることを目的とする。
ところで、昨今においては、表示装置が適用される分野の拡大にともない、単に情報を表示する機能だけでなく、外部情報を入力する手段としての機能も表示装置に付与されるようになってきている。一例として、券売機やATM等に使用された表示装置は、その表示面を介して情報を読み取る機能、典型的には、被検出体に接触または接近を検出するタッチパネル機能を付与されている。
タッチパネル機能を発現させるための構成、すなわちタッチパネル機構として、これまで、静電容量方式や抵抗膜方式と呼ばれるタイプが普及してきた。一方、昨今では、例えば特開2009−151039号公報に開示されているように、光センサ方式のタッチパネル機構の開発も急速に進められてきている。光センサ方式のタッチパネル機構は、受光量に応じた量の電流を出力する多数の光センサを含んで構成される。具体例としては、液晶表示パネルのTFT基板内にTFTとともに光センサを形成することにより、タッチパネル機構を表示装置内に組み入れることが可能となる。ただし、光センサ方式のタッチパネル機構では多数の光センサを作製する必要が生じるため、製造コストが上昇するとともにセンサ配列や回路構成も複雑化し、さらには、センサ配列や回路構成の複雑化にともなって検出精度の信頼性が低下してしまう、といった不具合もある。
以上のことを鑑み、本発明による表示装置に対して、簡易な構成からなる外部情報の読み取り機能を特別の工夫を行うことなく適用することができれば、極めて都合がよい。
本発明による透過型スクリーンは、
入光側から投射された映像光を出光側に透過させる透過型スクリーンであって、
三次元曲面をなすように曲がった積層板を備える。
本発明による透過型スクリーンにおいて、
積層板は、硬化された電離放射線硬化型樹脂を含む第1電離放射線硬化型樹脂層と、前記第1電離放射線硬化型樹脂層よりも入光側に配置され、硬化された電離放射線硬化型樹脂を含む第2電離放射線硬化型樹脂層と、前記第1電離放射線硬化型樹脂層および前記第2電離放射線硬化型樹脂の間に配置された中間層と、を含み、
前記中間層は、樹脂材料からなるベース部のみからなる、或いは、樹脂材料からなるベース部とベース部中に分散された粒子状成分とからなり、
前記中間層の前記ベース部のヤング率は、前記第1電離放射線硬化型樹脂層をなす硬化された電離放射線硬化型樹脂のヤング率および前記第2電離放射線硬化型樹脂硬化された電離放射線硬化型樹脂のヤング率のいずれよりも低いようにしてもよい。
このような本発明による透過型スクリーンにおいて、前記第1電離放射線硬化型樹脂層は、ハードコート層であり、前記第2電離放射線硬化型樹脂層は、光吸収性を有した複数の単位光吸収部と、硬化された電離放射線硬化型樹脂からなり光透過性を有する複数の単位光透過部と、を有し、前記単位光透過部と前記単位光吸収部とが交互に配置され、前記中間層は、前記ベース部と、前記粒子状成分からなる拡散成分と、を含み、透過光を拡散する機能を有する層であるようにしてもよい。
また、このような本発明による透過型スクリーンにおいて、前記ベース部は、熱可塑性樹脂からなるようにしてもよい。
また、本発明による透過型スクリーンにおいて、前記積層板は三次元曲面をなすように曲がった透明基材層を含み、前記透明基材層が3mm以上の厚みを有するようにしてもよい。
さらに、本発明による透過型スクリーンにおいて、前記積層板はフレネルレンズを形成する複数の単位レンズを有したフレネルレンズ層を含むようにしてもよい。
あるいは、本発明による透過型スクリーンが、前記積層板よりも入光側に設けられ、三次元曲面をなすように曲がった偏向光学板を、さらに備え、前記偏向光学板がフレネルレンズを形成する複数の単位レンズを有したフレネルレンズ層を含むようにしてもよい。
ここで、フレネルレンズは、単位レンズが同心円をなす円または円弧上を延びるように配列されたサーキュラーフレネルレンズでもよいし、直線状に延びる単位レンズが平行となるように配列されたリニアフレネルレンズでもよい。
さらに、本発明による透過型スクリーンにおいて、
前記積層板は、出光側に向けて凸または凹となるように曲がっており、
前記フレネルレンズ層の複数の単位レンズは、同心円をなす円または円弧上を延びるように配列され、
前記積層板は、光透過性を有する複数の単位光透過部と、光吸収性を有した複数の単位光吸収部と、を有する光制御層を含み、
前記単位光透過部および前記単位光吸収部は、それぞれ線状に延び、且つ、その長手方向と交差する方向に沿って交互に配置され、
例えば前記積層板の出光面のうちの最も出光側に向けて突出した位置又は最も入光側にへこんだ位置における法線方向から観察した場合に、前記単位光吸収部の長手方向は、前記複数の単位レンズの配列に関する前記同心円の中心と、前記複数の単位レンズのうちの前記中心から最も離間した円弧と、を結ぶ方向に対して傾斜していることが好ましく、45°以上135以下の角度をなして傾斜していることがより好ましく、直交していることがさらに好ましい。
さらに、本発明による透過型スクリーンにおいて、
前記積層板は、出光側に向けて凸または凹となるように曲がっており、
前記フレネルレンズ層の複数の単位レンズは、それぞれ直線状に延び、且つ、その長手方向と交差する配列方向に配列され、
前記積層板は、光透過性を有する複数の単位光透過部と、光吸収性を有した複数の単位光吸収部と、を有する光制御層を含み、
前記単位光透過部および前記単位光吸収部は、それぞれ線状に延び、且つ、その長手方向と交差する方向に沿って交互に配置され、
前記単位光吸収部の長手方向は、前記複数の単位レンズの配列方向に対して傾斜していることが好ましく、45°以上135°以下の角度をなして傾斜していることがより好ましく、直交していることがさらに好ましい。
さらに、本発明による透過型スクリーンにおいて、前記偏向光学板は三次元曲面をなすように曲がった透明基材層をさらに含み、前記透明基材層が1mm以上の厚みを有するようにしてもよい。
本発明による表示装置は、上述した本発明による透過型スクリーンのいずれかと、前記透過型スクリーンに映像光を投射する映像光源と、を備える。
本発明による表示装置は、前記透過型スクリーンに赤外光を投射する赤外光源と、赤外光を検出する検出手段と、をさらに備えるようにしてもよい。
本発明による表示装置は、透過型スクリーンに照射された赤外光を検出する検出手段をさらに備えるようにしてもよい。
本発明によれば、表示装置の意匠性を極めて効果的に向上させることができる。
図1は、本発明の一実施の形態における表示装置を示す縦断面図である。 図2は、図1の表示装置を、筐体を取り除いた状態で、示す斜視図である。 図3は、図1の表示装置に組み込まれた透過型スクリーンを示す斜視図である。 図4は、図3のIV−IV線に沿った断面を示す図であって、透過型スクリーンの作用を説明するための図である。 図5は、図3の透過型スクリーンに含まれる偏向光学板を示す斜視図である。 図6は、図5の偏向光学板を出光側から示す平面図である。 図7は、図3の透過型スクリーンに含まれる積層板の光制御層を示す斜視図である。 図8は、図7のVIII−VIII線に沿った断面を示す図である。 図9は、偏向光学板の一変形例を説明するための図である。 図10は、透過型スクリーン一変形例を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1〜図8は本発明による一実施の形態を説明するための図である。このうち図1は表示装置を示す縦断面図であり、図2は表示装置の概略構成を示す斜視図であり、図3は透過型スクリーンを示す斜視図であり、図4は透過型スクリーンの縦断面図である。
以下に説明する実施の形態において、表示装置10は、入光側から投射された映像光を出光側に透過させる透過型スクリーン20と、透過型スクリーン20に映像光を投射する映像光源15と、を有している。また、表示装置10は、透過型スクリーン20を支持する開口部を有した筐体11をさらに有しており、映像光源15は筐体11の内部に配置されている。すなわち、以下に説明する表示装置20は、いわゆる背面投射型表示装置として構成されている。
加えて、表示装置10は、詳しくは後述するように、透過型スクリーン20に赤外光を投射する赤外光源12と、赤外光の入射を検出する検出手段13と、をさらに有している。そして、これらの赤外光源12および検出手段13により、指や専用の道具(例えば専用ペン)等からなる被検出体が透過型スクリーン20の出光面20b、すなわち、表示装置10の表示面へ接触または接近したこと、さらには、出光面20b(表示面)上のどの位置に被検出体が接触または接近したかも検出することができるようになっている。このような機能に基づき、表示装置10は、映像を表示する表示機能を有するだけでなく、表示された映像に関連して情報を入力する入力手段(タッチパネル)としても機能するようになる。
なお、透過型スクリーン20に関する「入光側」とは、映像光源15の側のことであり、透過型スクリーン20に関する「出光側」とは、観察者側のことである。
映像光源15は、筐体11内に配置されており、照射領域がしだいに広がっていく発散光束(拡大投影された光束)として透過型スクリーン20の入光面20aの全域に映像光を照射する。このような映像光源15としては、従来公知な光源、例えばDMDを用いた単管方式の光源を用いることができる。なお、図1に示す例において、映像光源15は、透過型スクリーン20の鉛直方向における下側に配置されている。
次に、透過型スクリーン20について説明する。図3および図4によく示されているように、透過型スクリーン20は、積層板21と、積層板21の入光側に配置された偏向光学板22と、を有している。積層板21および偏向光学板22は、互いに対面するようにして配置されている。図示する例において、積層板21および偏向光学板22は、略矩形状の平面形状を有している。また、積層板21および偏向光学板22は、いずれも、自立可能な程度以上の剛性を有している。
なお、本明細書において、「シート」、「フィルム」、「板」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。したがって、例えば、「板」はシートやフィルムとも呼ばれ得るような部材も含む概念である。
図2によく示されているように、積層板21および偏向光学板22は、それぞれ、三次元曲面をなすように曲がっている。ここで三次元曲面をなすように曲がっているとは、単一の軸を中心として二次元的に曲がった二次元曲面、或いは、互いに平行な複数の軸を中心として異なる曲率で二次元的に曲がった二次元曲面とは区別されるものである。すなわち、三次元曲面をなすように曲がっているとは、互い対して傾斜した複数の軸をそれぞれ中心として、部分的または全体的に曲がっていることを意味する。本実施の形態において、積層板21および偏向光学板22は、略同様に曲がっており、概ね重なり合うようになっている。そしてこの結果、積層板21および偏向光学板22からなる透過型スクリーン20は、全体として、三次元曲面をなすように曲がっている。
上述したように、本実施の形態においては、積層板21および偏向光学板22は、平坦面状に広げると略矩形状となる形状を有している。そして、一例としての本実施の形態においては、図2に示すように、積層板21および偏向光学板22は、概ね、一方の対角線と平行で透過型スクリーン20の背面側(入光側)に位置する第1の軸A1を中心とした方向d1に曲がるとともに、他方の対角線と平行で透過型スクリーン20の背面側(入光側)に位置する第2の軸A2を中心とした方向d2にも曲がっている。この結果、透過型スクリーン20は観察者側へ凸となるように曲がっており、透過型スクリーン20の平面形状をなす矩形状の一対の対角線が交わる中央位置Paにおいて、透過型スクリーン20の出光面20b(表示面)は観察者側に最も突出している。なお、図4においては、後述する透過型スクリーン20の光学作用の理解についての便宜を図り、透過型スクリーン20を平坦化して示している。
なお、図示する例に限られず、透過型スクリーン20は観察者側へ凹となるように曲がっていてもよい。
図示された本実施の形態では、透過型スクリーン20は、概ね鉛直方向に延びるように、筐体11に支持されている。とりわけ、透過型スクリーン20の出光面20bのうちの最も出光側に向けて突出した位置(本実施の形態では、透過型スクリーン20の中央位置Paに相当)における法線方向(以下においては、正面方向とも呼ぶ)ndaに直交する面(すなわち、最も出光側に向けて突出した位置での出光面20aへの接面)が、鉛直方向と平行となっている。そして、図1に示すように、本実施の形態では、映像光源15は、筐体11内において、透過型スクリーン20の鉛直方向下端よりも下方に配置されている。
なお、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、「平行」や「直交」等の用語については、厳密な意味に縛られることなく、目視での判断において区別不可能な程度に同様な光学的機能を期待し得る範囲内の誤差を含めて解釈することとする。
次に、積層板21および偏向光学板22の層構成について説明する。図3および図4によく示されているように、偏向光学板22は、入光側から順に、入光側透明基材層35と、フレネルレンズ層30と、を有している。積層板21は、入光側から順に、出光側透明基材層45と、光制御層(第2電離放射線硬化型樹脂層)40と、光拡散層(中間層)47と、ハードコート層49と、を有している。
積層板21および偏向光学板22に含まれる各層は、概ね同様の形体の三次元曲面をなすように、曲がっている。また、積層板21内に含まれた各層は、粘着剤や接着剤等からなる接合層を介して互いに接合されており、通常の使用において分離され得ない状態となっている。同様に、偏向光学板22内に含まれた各層は、粘着剤や接着剤等からなる接合層を介して互いに接合されており、通常の使用において分離され得ない状態となっている。また、積層板21と偏向光学板22との間には、例えばシリコンオイル等からなる潤滑剤が塗布されており、積層板21と偏向光学板22との間での擦傷に関する不具合の発生を防止するようになっている。
以下、まず、入光側に配置されて入光面20aをなす偏向光学板22の各構成要素について説明し、その後、出光側に配置されて出光面20bをなす偏向光学板22の各構成要素について説明する。
偏向光学板22は、上述したように、最も入光側に配置され透過型スクリーン20の入光面20aを形成する入光側透明基材層35と、入光側透明基材層35の出光側の面に積層されたフレネルレンズ層30と、を有している。
上述したように、本実施の形態に係る表示装置10はタッチパネルとして機能し、透過型スクリーン20は被検出体によって押圧され得るタッチ面を構成する。そして、後述するように映像光の進行方向を偏向させるフレネルレンズ層30が、被検出体からの押圧によって大きく変形すると、透過型スクリーン20によって表示される映像も歪んでしまう。このような不具合を回避するため、入光側透明基材層35は、フレネルレンズ層30の変形を防止し得るようにしてフレネルレンズ層30を支持することを意図されている。すなわち、入光側透明基材層35は、フレネルレンズ層35を支持する支持基材として機能するようになっている。
支持基材として機能し得る入光側透明基材層35の具体例として、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリルースチレン共重合体樹脂等の透明樹脂からなる層が挙げられる。また、支持基材として機能する入光側透明基材層35の厚みは、1mm〜3mmであることが好ましい。入光側透明基材層35の厚みが1mm未満であると、入光側透明基材層35に十分な剛性を付与することができなくなる。その一方で、入光側透明基材層35が3mmを越えると、後述するゴースト像(二重像)の発生といった不具合が目立ちやすくなる。
次に、フレネルレンズ層30について説明する。図5によく示されているように、フレネルレンズ層30は、フレネルレンズ31を形成する複数の単位レンズ32を有している。単位レンズ32によって構成されるフレネルレンズ31は、映像光源15から発散光束として透過型スクリーン20に投射される映像光の進行方向を偏向させる機能を有している。具体的には、フレネルレンズ31は、発散光束として入射した映像光を、入光側から出光側へ向けて進む平行光束、例えば正面方向ndaへ進む平行光束に変換する。このようにフレネルレンズ31を用いて映像光をいったん平行光化させておくことにより、観察者に観察される映像、とりわけ、観察者によって斜め方向から観察される映像の明るさの面内ばらつきを効果的に緩和させることができる。
なお、本実施の形態では、図4および図5に示すように、フレネルレンズ31は、いわゆるサーキュラーフレネルレンズとして構成される例を示したが、これに限られず、いわゆるリニアフレネルレンズとして構成されていてもよい。リニアフレネルレンズでは、複数の単位レンズの各々が直線状に延び、且つ、複数の単位レンズがその長手方向と交差する配列方向に配列されるようになる。また、本実施の形態におけるフレネルレンズ31は、いわゆる屈折型のフレネルレンズであって、偏向光学板22の出光側の面をなす位置に形成されている。ただし、これに限られず、フレネルレンズ層30が、入光側透明基材層35の入光側の面に積層されるとともに、全反射型のフレネルレンズを偏向光学板22の入光側の面をなす位置に形成するようにしてもよい。
フレネルレンズ31をなす複数の単位レンズ32は、フレネルレンズ層30を平面状に広げた状態において、同心円をなす円の弧上を延びるように配列されている。すなわち、図6に示すように、本実施の形態において、フレネルレンズ31は、いわゆるサーキュラーフレネルレンズとして構成されている。そして、図6に示すように、単位レンズ32の配列に関する同心円の中心Oは、フレネルレンズ層30(積層板21、透過型スクリーン20)から鉛直方向における下側にずれた位置に配置されている。その一方で水平方向における単位レンズ32の構成(形状および配列)は、図6に示すように、水平方向における中心位置を通る鉛直方向と平行な軸Aaを中心として、線対称となっている。
映像光源15からの発散光束を平行光束に変換するフレネルレンズ31におけるこのような単位レンズ32の構成は、透過型スクリーン20(フレネルレンズ31)に対する映像光源15の配置に基づいて設計され得る。具体的には、この単位レンズ32の配列に関する同心円の中心Oは、正面方向ndaから表示装置10を観察した場合において、映像光源の配置位置に対応する位置に配置される。また、単位レンズ32の配列に関する同心円の中心Oは、フレネルレンズ31の光学中心と呼ばれることもある。
単位レンズ32の配列に関する同心円の中心Oを、フレネルレンズ層30の中心(本実施の形態においては、矩形状からなる平面形状における一対の対角線が交わる位置)Paから偏心させることにより、さらには、フレネルレンズ層30の表面から外方にずらすことにより、透過型スクリーン20(フレネルレンズ層30)に対して映像光源15を近接配置したとしても、映像光源15からの発散光束を平行光束化することが可能となる。
このようなフレネルレンズ層30は、基材シート上に電離放射線硬化型樹脂を賦型することによって、作製され得る。なお、電離放射線硬化型樹脂としては、電子線、紫外線等の電離放射線を照射されることによって硬化する特徴を有した例えばエポキシアクリレート等の、樹脂が挙げられる。なお、フレネルレンズ層30の作製方法の詳細については、例えばWO1998/23978を参照されたい。
次に、積層板21について説明する。積層板21は、上述したように、最も入光側に配置される出光側透明基材層45と、出光側透明基材層45の出光側の面に積層された光制御層40と、光制御層40の出光側の面に積層された光拡散層47と、光拡散層47の出光側の面に積層されたハードコート層49と、を有している。
出光側基材層45は、入光側基材層35と同様に、光制御層40、光拡散層47およびハードコート層49を支持する支持基材として機能するようになっている。したがって、出光側基材層45は、光制御層40、光拡散層47およびハードコート層49の変形を抑えて透過型スクリーン20によって表示される映像の歪みの発生を防止し得る程度の剛性を付与されている。
なお、透過型スクリーン20は、出光側基材層45を含む積層板21とともに、入光側基材層35およびフレネルレンズ層30を含む偏向光学板22を含んでいる。そして、上述したように、偏向光学板22の入光側基材層35は、その厚みを厚くすると、詳しくは後述する別の不具合を引き起こしてしまいやすくなる。したがって、出光側基材層45は、積層板21のみに十分な剛性を付与するだけでなく、透過型スクリーン20全体に十分な剛性を付与すべく、その材質および厚みを設計されることが好ましい。
以上の観点から、出光側基材層45の具体例として、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリルースチレン共重合体樹脂等の透明樹脂からなる層が挙げられる。また、出光側透明基材層45の厚みは、3mm〜5mmであることが好ましい。出光側透明基材層45の厚みが3mm未満であると、出光側透明基材層45に十分な剛性を付与することができなくなる。その一方で、出光側透明基材層45の厚みが5mmを越えると、透過型スクリーン20自体の厚みが大きくなってしまい、また、映像光の透過率に対しても悪影響を与えかねない。
次に、光制御層40について説明する。光制御層40は、フレネルレンズ層30で平行光化された映像光を或る程度の透過率で入光側から出光側へ透過させるとともに、不要な光を吸収する層である。
図7および図8に示すように、光制御層40は、シート状の基部41と、基部41上に設けられ光透過性を有した複数の単位光透過部42と、基部41上に設けられ光吸収性を有した複数の単位光吸収部43と、を有している。単位光透過部42および単位光吸収部43は、基部41上に交互に並べて配置されている。そして、単位光透過部42および単位光吸収部43は、その配列方向と交差する方向に線状に延びている。とりわけ本実施の形態においては、単位光透過部42および単位光吸収部43は、その配列方向と直交する方向に直線状に延びている。
図7に示すように、単位光透過部42および単位光吸収部43は、正面方向ndaからの観察において、鉛直方向に配列され且つ水平方向に延びている。すなわち、透過型スクリーン20を正面方向ndaから観察した場合、光制御層40の単位光透過部42および単位光吸収部43は、フレネルレンズ層30の単位レンズ32の配列に関する同心円の中心Oと、フレネルレンズ層30の中心(本実施の形態においては、矩形状からなる平面形状における一対の対角線が交わる位置)Paと、を結ぶ第1方向(図6参照)に沿って配列され、当該第1方向に直交する第2方向へ延びている。このような配列によれば、後述するように、表示されるべき映像とともに、当該映像が表示される位置からずれた位置に略略同一の意図しない映像(ゴースト)が薄く表示されるといった不具合(二重像の発生)を、効果的に抑制することが可能となる。
図7に示すように、単位光透過部42は、その配列方向と正面方向ndaとの両方に沿った断面において、台形形状となっている。そして、各単位光透過部42は、その長手方向(第2方向)に沿って、一定の断面形状を有している。本実施の形態において、単位光透過部42がなす断面台形形状は、いわゆる等脚台形である。そして、下底が入光側に位置するとともに、下底よりも短い上底が出光側に位置して光制御層40の出光側面をなすように、各単位光透過部42が配置されている。一例として、単位光透過部42の配列方向と正面方向ndaとの両方に沿った断面において、光制御層40の出光側面上における単位光透過部42の上底の幅Wa1を32μmとし、光制御層40の出光側面に沿った単位光透過部42の下底の幅Wa2を60μmとし、光制御層40の出光側面に直交する方向に沿った単位光透過部42の高さHaを170μmとすることができる。
単位光透過部42は、一例として、基部41をなすようになる基材シート上に電離放射線硬化型樹脂を賦型することによって、作製され得る。なお、電離放射線硬化型樹脂としては、電子線、紫外線等の電離放射線を照射されることによって硬化する特徴を有した例えばエポキシアクリレート等の、樹脂が挙げられる。なお、このような単位光透過部42の作製方法を含む光制御層40の製造方法の詳細については、例えばWO2006/090784を参照されたい。
一方、図7に示すように、各単位光吸収部43は、配列方向(第1方向d1)に沿って隣り合う二つの単位光透過部42の間の領域に形成されている。したがって、単位光吸収部43は、二つの単位光透過部42に隣接するようにして形成され、その配列方向と正面方向ndaとの両方に沿った断面において三角形形状または台形形状となっている。一例として、単位光吸収部43の配列方向と正面方向ndaとの両方に沿った断面(図8参照)において、光制御層40の出光側面上における単位光吸収部43の幅Wbを28μmとし、光制御層40の出光側面に直交する方向に沿った単位光吸収部43の高さHbを170μmとすることができる。また、光制御部40の出光側面上における単位光吸収部43が占めている領域の割合を、46.7%とすることができる。
単位光吸収部43は、一例として、光吸収材等を含有した電離放射線硬化型樹脂を、賦型された複数の単位光透過部上に塗布し、次に、スキージ等の手段によって複数の単位光透過部42間に充填し、その後、電離放射線を照射して硬化させることによって、作製され得る。なお、光吸収材等を分散される電離放射線硬化型樹脂自体は、透明樹脂とすることができる。このような単位光吸収部43の基部41上への作製方法の詳細については、例えば、WO2006/090784を参照されたい。
光吸収材等を分散される電離放射線硬化型樹脂は、単位光透過部42を構成する透明樹脂の屈折率より小さい屈折率を有する樹脂材料であることが好ましい。この場合、単位光透過部42を進み単位光透過部42と単位光吸収部43との界面に入射した映像光が、この界面において反射しやすくなり、これにより、映像光を拡散させ視野角を広げることができる。電離放射線硬化型樹脂として用いられる樹脂材料は特に限定されないが、例えば、電子線、紫外線等の電離放射線により硬化する特徴を有するウレタンアクリレート系、エポキシエクリレート系等のアクリレート系樹脂が用いられ得る。
光吸収材は、可視光である迷光や外光等の不要光を吸収する機能を有すればよく、光吸収材としては、例えば、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩等、顔料または染料、顔料または染料で着色された樹脂粒子等が挙げられる。
また本実施の形態においては、詳しくは後述するように、表示装置10は、被検出体によって反射された赤外光を検出することによって、透過型スクリーン20への被検出体の接触または接近を検出する機能を有している。そして、被検出体の検出精度を向上させる観点から、光吸収材は、可視光を吸収する一方で赤外光を透過するものであることが好ましい。具体的には、光制御層40の赤外光透過率が70%以上となっていることが好ましく、より厳密に表現すると、光制御層40が、波長830〜900nmの光において70%以上の赤外光透過率を示すことが好ましい。
なお、ここで用いる「透過率」とは、分光透過率測定器に光制御層を置かない状態で測定した値を基準値とし、映像光入射面側から光が入射するように光制御層を置いて測定した値の基準値に対する割合(%)を意味している。透過率の測定には、島津製作所製MPC−2200を使用することができる。
赤外光を透過し得る光吸収剤として、顔料または染料を混ぜたインキからなるものが用いられ得る。ここで用いられる顔料としては、ペリレンブラック顔料、アニリンブラック顔料、フォーマット墨(イエロー、マゼンダ、シアン顔料の混合顔料)、フタロシアニンブルー、ブリリアントカーミン等が挙げられる。さらに、光吸収材が顔料または染料で着色された樹脂粒子である場合、樹脂粒子の具体例として、メラミンビーズ、アクリルビーズ、アクリルースチレンビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズ、ポリスチレンビーズ等のプラスチックビーズが挙げられるが、これらの中でもアクリルビーズが好適に用いられ得る。
次に、光拡散層47について説明する。光拡散層47は、本実施の形態において、透過光を等方拡散させる層として構成されている。具体的には、図4に示すように、光拡散層47は、透明樹脂からなるベース部47aと、ベース部47a中に分散された拡散成分47bと、を有している。そして、光拡散層47は、例えば、ベース部47aと拡散成分47bとの間の屈折率差に起因して、或いは、拡散成分47b自体が有する反射性に起因して、光を等方的に拡散する機能を発現する。光拡散層47の光拡散能によって、光制御層40を透過した映像光が拡散され、観察者は、光拡散層47の光拡散能に応じた視野角の範囲内で映像を観察することができる。
このような光拡散層47は、一例として、粒子状成分からなる拡散成分47bを分散させた熱可塑性樹脂を、押し出し成型によって、板状に成形することによって、作製され得る。ベース部47aをなす透明樹脂として、例えば、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体(MBS)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等を用いることができる。また、粒子状成分からなる拡散成分47bとしては、プラスチックビーズ等の有機フィラーが好適であり、特に透明度が高いものが好ましい。プラスチックビーズとしては、メラミンビーズ、アクリルビーズ、アクリルースチレンビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズ、ポリスチレンビーズ、塩ビビーズ等が挙げられるが、これらの中でもアクリルビーズが好ましい。あるいは、拡散成分47bは気泡であってもよい。
光拡散層47の厚みは、0.1mm以上2mm以下であることが好ましく、0.2mm以上1.5mm以下であることがより好ましい。光拡散層47の厚みが0.1mm未満であると、光拡散効果が十分に得られないおそれがあり、その一方で、光拡散層47の厚みが2mmを超えると、表示装置10によって表示される映像の解像性が劣化し、映像がぼやけて観察されてしまう。また、光拡散層47の厚みが2mmを超えると、後述する被検出体を検出する際における検出手段13による赤外線の検出精度が低下してしまう。
次に、ハードコート層49について説明する。ハードコート層49は、積層板21の最も出光側に配置されており、透過型スクリーン20の出光面20bおよび表示装置10の表示面を構成する。したがって、ハードコート層49は、外部との接触に起因した擦傷に対する耐性を付与されている。とりわけ本実施の形態に係る表示装置10は、タッチパネルとして機能し、透過型スクリーン20の表示面は被検出体によって押圧され得るタッチ面を構成する。したがって、透過型スクリーン20の表示面をなすハードコート層49には、優れた耐擦傷性が要求される。そして、電離放射線硬化型樹脂を硬化させて形成された層からなるハードコート層49によれば、優れた耐擦傷性を呈することができる。ハードコート層49をなす電離放射線硬化型樹脂としては、一例として、アクリルウレタン系の電離放射線硬化型樹脂を用いることができる。
また、ハードコート層49は表示装置10の表示面をなすため、このハードコート層49に防眩機能を付与することが好ましい。防眩性を有したハードコート層49によれば、表示装置10の表示面での外光の反射や外部像の写り込みを防止して、表示装置10によって表示される映像の視認性を向上させることができる。
次に、以上のような構成からなる透過型スクリーン20の製造方法の一例を説明する。以上の透過型スクリーン20は、同様の三次元曲面をなすように曲がった積層板21および偏向光学板22を重ね合わせることによって、作製され得る。
三次元曲面をなすように曲がった偏向光学板22は、例えば、次のようにして得られる。まず、フレネルレンズ層30をなすようになるフレネルレンズシートを準備する。一例として、フレネルレンズ層30をなすようになるフレネルレンズシートは、WO1998/23978に開示されているように、基材シート上に電離放射線硬化型樹脂を賦型することによって作製され得る。
次に、得られたフレネルレンズシートを、三次元曲面をなすように互いに傾斜した複数の軸を中心として曲げて、プレフォーミングする。フレネルレンズシートの曲げ加工は、予めフレネルレンズシートを120℃〜180℃程度に加熱しておき、加熱されたフレネルレンズシートを、所定の三次元曲面形状を有した型面に何らかの方法によって押しつけることにより、実施され得る。フレネルレンズシートの型面への押しつけは、例えば、押圧部材を用いてフレネルレンズシートを型面に向けて押しつけることによって実現され得り、或いは、気体圧力を用いた加圧により、非接触で、フレネルレンズシートを型面に向けて押しつけることによっても実現され得る。この曲げ加工中、好ましくは、フレネルレンズシートと型面との間の雰囲気が減圧した状態に保たれ、より好ましく、は概ね真空状態に保たれる。
その後、三次元曲げされた(本実施の形態では、二軸曲げされた)フレネルレンズシートの外部の不要な部分を取り除き(トリミング)し、外輪郭を整える。
その後、所望の三次元曲面形状を有したキャビティ内に、三次元曲げされたフレネルレンズシートを配置した状態で、透明樹脂35をなすようになる透明樹脂を射出する。すなわち、インサート成型によって、フレネルレンズシートと積層された入光側透明基材層35を形成する。この結果、透明樹脂からなる入光側透明基材層35と、入光側透明基材層35に積層されたフレネルレンズシートからなるフレネルレンズ層30と、を有し、三次元曲面をなすように曲がった偏向光学板22が得られる。
なお、以上の製造方法において、フレネルレンズ層30(フレネルレンズシート)は、プレフォーミングにおいて、最終的な三次元曲面まで変形している必要はなく、インサート成型時の加熱(200℃〜250℃程度)および加圧(100kg/cm〜1500kg/cm程度)によって、入光側基材層35と積層された状態で最終的な三次元曲面まで変形すればよい。
また、他の製造方法として、以下のようにして、三次元曲面をなすように曲がった偏向光学板22を作製することもできる。まず、射出成型によって、所望の三次元曲面をなすように成型された入光側基材層35を作製する。次に、加熱されたフレネルレンズシートを、三次元曲面をなすように成型された入光側基材層35上に、必要に応じて接着剤や粘着剤からなる接合層を介し、三次元ラミネートする。好ましくは、三次元ラミネート加工は、入光側基材層35とフレネルレンズシートとの間を減圧した状態、より好ましくは概ね真空に保った状態で行われる。これにより、三次元曲面をなすように曲がった偏向光学板22が得られる。
一方、三次元曲面をなすように曲がった積層板21は、例えば、次のようにして得られる。まず、拡散成分47bを含有しベース部47aをなすようになる熱可塑性樹脂を、押し出し成型装置によって、板状に押し出し、光拡散層47をなすようになる光拡散シートを作製する。作製された光拡散シート上に、ハードコート層49をなすようになる電離放射線硬化型樹脂を塗布し、さらに、塗布された電離放射線硬化型樹脂を硬化させる。これにより、ハードコート層49および光拡散層47をなすようになる予備積層シートが形成される。
予備積層シートの作製とは別途に、光制御層40をなすようになる光制御シートを作製する。光制御シートは、例えば、WO2006/090784に開示された方法で作製され得る。具体的には、まず、基部41をなすようになる基材シート上に電離放射線硬化型樹脂を賦型することによって、複数の単位光透過部42を基部41上に形成する。次に、光吸収材等を含有し単位光吸収部43をなすようになる電離放射線硬化型樹脂を、賦型された複数の単位光透過部42上に塗布し、次に、スキージ等の手段によって複数の単位光透過部間に充填する。その後、単位光吸収部43をなすようになる電離放射線硬化型樹脂を硬化させて、単位光透過部42間に単位光吸収部43を作製する。これにより、基部41と、複数の単位光透過部42と、複数の単位光吸収部43と、を有する光制御シートが得られる。
次に、予備積層シート上に光制御シートを積層し、ハードコート層49、光拡散層47および光制御層40をなすようになる積層シートが得られる。次に、得られた積層シートを、上述した偏向光学板21の作製時におけるフレネルレンズシートと同様にして、プリフォーミングする。その後、上述した偏向光学板21の作製方法と同様にして、三次元曲げされた積層シートから、必要に応じて、不要な部分を取り除き(トリミングし)、さらに、インサート成型により、積層シートと積層された出光側透明基材層45を作製する。この結果、透明樹脂からなる出光側透明基材層45と、出光側透明基材層45に積層された積層シートからなる光制御層40、光拡散層47およびハードコート層49と、を有し、三次元曲面をなすように曲がった積層板21が得られる。
また、偏向光学板22と同様に、三次元曲面をなすように成型された出光側基材層45上に、必要に応じて接着剤や粘着剤からなる接合層を介し、積層シートを三次元ラミネートすることによっても、三次元曲面をなすように曲がった積層板21を作製することができる。
ところで、一般的に、硬化された電離放射線硬化型樹脂を含む第1電離放射線硬化型樹脂層と、硬化された電離放射線硬化型樹脂を含む第2電離放射線硬化型樹脂層と、を含む積層板を曲げる場合、とりわけ、三次元曲面をなすように曲げる場合、安定して所望の程度に曲げることが極めて難しい。さらには、第1電離放射線硬化型樹脂層と第2電離放射線硬化型樹脂層とを含む積層体を、三次元曲面をなすように曲げる場合、第1電離放射線硬化型樹脂層および第2電離放射線硬化型樹脂層が互いから剥がれてしまうといった不具合も頻繁に生じる。
この点について、本件発明者らが鋭意実験を繰り返したところ、第1電離放射線硬化型樹脂層をなす硬化された電離放射線硬化型樹脂のヤング率および第2電離放射線硬化型樹脂層をなす硬化された電離放射線硬化型樹脂のヤング率のいずれよりも低いヤング率を有した樹脂ベース部を含む中間層を、第1電離放射線硬化型樹脂層および第2電離放射線硬化型樹脂層の間に介在させることにより、第1電離放射線硬化型樹脂層と第2電離放射線硬化型樹脂層とを含む積層体を、三次元曲面をなすように安定して曲げ得ることが確認された。
そして、本実施の形態においては、電離放射線硬化型樹脂からなるハードコート層(第1電離放射線硬化型樹脂層に相当)49と、電離放射線硬化型樹脂からなる光制御層(第2電離放射線硬化型樹脂層に相当)40と、の間に、光拡散層47が配置されている。そして、光拡散層(中間層に相当)47のベース部47aのヤング率は、ハードコート層49をなす樹脂材料のヤング率よりも低く、光制御層40の単位光透過部42をなす樹脂材料のヤング率よりも低く、且つ、光制御層40の単位光吸収部43をなす樹脂材料のヤング率よりも低くなっている。したがって、上述した積層板21の製造方法におけるプレフォーミングにおいて、ハードコート層49、光拡散層47および光制御層40をなすようになる積層シートを安定して三次元曲げすることができる。
とりわけ、上述した実施の形態において、光拡散層(中間層に相当)47のベース部をなす樹脂材料は、熱可塑性樹脂からなっている。したがって、光拡散層(中間層に相当)47は上述した積層板21の製造方法におけるプレフォーミング中に軟化し、ハードコート層49および光制御層40の変形に追従して変形する。この結果、プレフォーミング中にハードコート層49および光制御層40が互いから剥離してしまうことを防止しながら、ハードコート層49、光拡散層47および光制御層40をなすようになる積層シートを極めて安定して三次元曲げすることができる。
次に、以上のような構成からなる表示装置10の作用について説明する。
まず、図1および図2に示すように、映像光源15で発光される映像光(図1における光束La)は、発散光束として、透過型スクリーン20の入光面20aの全域に投射される。透過型スクリーン20の偏向光学板22に入射した映像光(図4における光L1,L2)は、入光側透明基材層35を透過し、フレネルレンズ層30に入射する。映像光源15で発散光束として発光された映像光は、フレネルレンズ層30の単位レンズ32によって構成されるフレネルレンズ31によって、平行光化される。平行光束となった映像光は、偏向光学板22から積層板21へ入射する。
図4に示すように、積層板21へ入射した映像光L1,L2は、出光側透明基材層45および光制御層40の単位光透過部42を透過し、光拡散層47で拡散された後に、ハードコート層49によって形成された表示面(出光面20b)を介して、表示装置10から出射する。光拡散層47によって拡散された映像光L1,L2は、正面方向ndaを中心とした或る程度の角度域内から観察され得るようになる。とりわけ、本実施の形態による表示装置10では、映像光は、フレネルレンズ層30によっていったん平行光束化された後に光拡散層47で拡散される。したがって、各方向から表示された映像を観察した場合、明るさの面内ばらつきが緩和された高品質の映像が観察されるようになる。
また、透過型スクリーン20の光制御層40は、図8に示すように光制御層40の出光側面から入光側へ向けて延びる複数の単位光吸収部43を有している。図3に示すように、この単位光吸収部43は、透過型スクリーンの出光面20b(表示面)から入射してくる環境光等の外光L3を、吸収する。このような単位光吸収部43を有した光制御層40によれば、表示装置10によって表示される映像のコントラストを向上させることができる。とりわけ本実施の形態において、複数の単位光吸収部43は、水平方向に延びるとともに、鉛直方向に並べられている。したがって、光制御層40の出光側面から入光側へ向けて延びる複数の単位光吸収部43は、鉛直方向に傾斜した光を極めて効果的に吸収するようになる。このため、通常表示装置10より鉛直方向上方に位置する室内照明からの照明光や、太陽光等の、鉛直方向に傾斜した方向から表示装置10へ入射する環境光を、極めて効果的に吸収することができる。
さらに、従来の透過型スクリーン20では、表示された映像と同様の映像(いわゆるゴースト像)が、表示面上のずれた位置にうっすらと視認される、といった不具合(いわゆる二重像の発生)が生じていた。本件発明者は、鋭意研究を重ねた結果として、本実施の形態にかかる透過型スクリーン20および表示装置10によれば、ゴースト像を極めて効果的に目立たなくさせることができることを確認した。
本件発明者らは、まず、この不具合の発生が目立つようになる傾向がある表示面上の位置を調査した。その結果、フレネルレンズ31における単位レンズ32の配列中心O(図6参照)、すなわち、フレネルレンズ31の光学中心Oから離間した領域に対面する表示面上の領域で、ゴースト像が目立ちやすくなることを確認した。
図4には、単位レンズ32の配列中心Oから離間した位置にて透過型スクリーン20に入射する光L1の光路と、単位レンズ32の配列中心Oに近接した位置にて透過型スクリーン20に入射する光L2の光路と、が示されている。二つの光路の比較から、単位レンズ32の配列中心Oから離間するにしたがって、透過型スクリーン20の入光面20aに入射する光の入射角度が大きくなり、また、単位レンズ32のレンズ面への入射角度も大きくなることが理解される。このため、単位レンズ32のレンズ面で反射される映像光の反射率は、単位レンズ32の配列中心Oから離間するにしたがって大きくなることが理解され得る。
真偽は不明であるが、本発明者らは、このようなフレネルレンズ31での反射光L4であって、その後、入光側透明基材層35の入光側面での反射によって進行方向を反転させる光L4(図4参照)が、ゴースト像を形成する一要因となっているものと推定した。この推定は、入光側透明基材層50の厚みが厚くなった場合に、ゴースト像が表示される位置と本来表示されるべき映像の表示位置との表示面上でのずれ量が大きくなり(図4における、光L4aの光路参照)、二重像の不具合が顕著となってしまう現象とも合致している。そして、この推定によれば、ゴースト像は、図6に示すように正面方向ndaから透過型スクリーン20を観察した場合において、本来表示されるべき映像の位置が配列中心Oから離間するにつれて、ゴースト像が明るく出現して目立つことになる。また、この推定によれば、ゴースト像は、正面方向ndaから透過型スクリーン20を観察した場合において、本来表示されるべき映像の位置と、単位レンズ32の配列中心Oと、を結ぶ方向(図6における第1方向)に沿って、配列中心に接近する側に向けてずれた位置に発生することになる。
図6に示すように、本実施の形態では、正面方向ndaから透過型スクリーン20を観察した場合において、単位レンズ32の配列中心Oと透過型スクリーン20の中心Paとを結ぶ第1方向(図6及び図7参照)に沿って単位光吸収部43が配列されるとともに、単位光吸収部43は第1方向に直交する第2方向に沿って延びている。この結果、単位光吸収部41は、ゴースト像を形成すると推定される反射光L4を効果的に吸収することができ、これにより、二重像の発生といった不具合を効果的に防止することができる。
また、この観点からすると、本実施の形態のようにフレネルレンズ31がサーキュラーフレネルレンズとして構成されている表示装置においては、積層板21の出光面のうちの最も出光側に向けて突出した表示面上の位置における表示面への法線方向ndaから観察した場合に、単位光吸収部43の長手方向は、複数の単位レンズ31の配列に関する同心円の中心Oと、複数の単位レンズのうちの中心Oから最も離間した円弧(例えば図6の例では、単位レンズ32a)と、を結ぶ方向に対し、傾斜していることが好ましく、45°以上135°以下の角度をなして交差していることがより好ましく、直交していることがさらに好ましい。一方、フレネルレンズ31がリニアフレネルレンズとして構成されている表示装置においては、単位光吸収部の長手方向が、複数の単位レンズの配列方向に対して傾斜していることが好ましく、45°以上135以下の角度をなして傾斜していることがより好ましく、直交していることがさらに好ましい。
なお、本件発明者は、種々の実験を繰り返し、以上の推定が実際におきている現象と合致していること、並びに、本実施の形態による表示装置10および透過型スクリーン20によって二重像の発生を効果的に防止し得ること、を確認した。したがって、以上に説明した本発明者らによる推定は、二重像発生メカニズムの少なくとも一要因になるものと考えられるが、本件発明は以上の推定に拘束されるものではない。
以上が、表示装置10が映像を表示する際における作用である。その一方で、本実施の形態による表示装置10は、上述したように且つ図1および図2に示すように、透過型スクリーン20に赤外光を投射する赤外光源12と、赤外光の入射を検出する検出手段13と、をさらに有している。これらの赤外光源12および検出手段13は、表示装置10の筐体11内に、配置されている。
赤外光源12は、例えばLED等から構成され、図2および図3に示すように、映像光源15の近傍に配置されている。そして、図1に示すように、赤外光源12で発光された赤外光Lbは、映像光源15から透過型スクリーン20の入光面20aに向けた映像光Laの発散光路と略同様の光路をたどり、透過型スクリーン20の入光面20aの全域に入射するようになっている。すなわち、図1に示すように、映像を表示するための構成を何ら変更することなく、赤外光源13を表示装置10に組み込むことができるとともに、赤外光源13から発光された赤外光Lbを透過型スクリーンの全域に投射する光路を確保することができる。
透過型スクリーン20に投射された赤外光は、映像光と同様に、透過型スクリーン20を透過し、表示面を介して表示装置10から出光する。そして、人間の指や専用の道具等からなる被検出体が透過型スクリーン20の出光面(表示装置10の表示面)に接触または接近した場合、表示面から出射した赤外光あるいは表示面を介して出射しようとしている赤外光は、被検出体で反射して、再び、透過型スクリーン20内を入光側(光源側)へ向けて進むようになる。
一方、検出手段13は、例えば赤外光を選択的に検出可能なCCDカメラによって構成され、透過型スクリーン20内を入光側へ進んでくる赤外光を透過型スクリーン20の入光面20aの側から検出するようになっている。より具体的には、この検出手段13は、図2および図13に示すように映像光源15および赤外光源12の近傍に配置されており、概ね、赤外光源12から透過型スクリーン20の入光面20aに向けた赤外光の発散光路の逆向きの光路をたどって進む赤外光を受光するようになっている。
すなわち、この表示装置10では、赤外光が、赤外光源12で発光され、透過型スクリーン20内を出光側に進む。そして、この赤外光が被検出体によって反射されて透過型スクリーン20内を入光側へ進むことを、検出手段13が検出することができる。つまり、表示装置10は、被検出体によって反射された赤外光を検出することにより、被検出体の透過型スクリーン20への接触または接近を検出することができる。さらに、この検出手段13は、例えばCCDカメラから構成されることによって、被検出体の接触または接近だけでなく、透過型スクリーンの出光面20上のどの位置に被検出体が接触または接近したかも検出することができる。これにより、表示装置10は、外部からの情報を入力することができる入力手段(この使用例ではタッチパネル)として機能する。
このような本実施の形態によれば、表示装置10の映像を表示するための構成を大きく変更することなく、赤外光源12および検出手段13を表示装置10に組み込むことによって、表示装置10にタッチパネル機能を付与している。したがって、例えば、液晶表示パネル内に多数の光センサと光センサに対応した回路配線とを組み込んで、光センサ方式のタッチパネル機能を表示装置に付与することと比較して、本実施の形態によれば、極めて単純な構成で信頼性の高いタッチパネル機能を、極めて安価に、表示装置10に組み込むことができる。
そしてさらに、本実施の形態における透過型スクリーン20は、三次元曲面をなすように曲がっている。したがって、表示装置10に極めて多様な意匠性を付与することができる。このため、表示装置10が設置される場所(位置)や、表示装置10が用いられる用途等に対応して求められるデザインを表示装置10に付与することが可能となる。とりわけ、昨今においては、例えば自動車やアミューズメント機器といった、意匠性が非常に重要視される分野にも、表示装置10が適用されるようになってきた。このような分野に適用される表示装置10には、単に、映像を表示する機能が期待されているだけでなく、システム全体との意匠面における調和も強く要望されている。そして、本実施の形態による表示装置10によれば、三次元曲面をなすように曲がった透過型スクリーン20に起因して、表示装置に付与し得るデザインが格段に広がる。このように多様な意匠性を表現し得る本実施の形態に係る表示装置によれば、表示装置10が適用されるべきシステム全体との意匠面での十分な調和を図ることも可能となり、調和の取れた優れた意匠性を呈する当該システムの需要を効果的に拡大させることもできる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を適宜参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いており、重複する説明を省略する。
上述した実施の形態においては、図2を参照しながら、透過型スクリーン20が互いに傾斜した二つの軸A1,A2を中心として曲がっている例を示したが、これに限られない。例えば、透過型スクリーン20が、三以上の互いに傾斜した軸を中心として曲がっていてもよい。
また、上述した実施の形態において、透過型スクリーン20が略矩形状の出光面20bを有する例を示したが、これに限られない。透過型スクリーン20の出光面20bは、例えば、四角形以外の多角形形状であってもよいし、また、出光面20bの外輪郭の一部または全部が弧を含んでいてもよい。透過型スクリーン20および映像光源15を含んで構成される表示装置10によれば、表示装置の表示面(透過型スクリーン20の出光面20b)の形状を容易に変更することができる。そして、透過型スクリーン20の出光面20bの形状(外輪郭)を適宜変更することによれば、表示装置10にさらに多様な意匠性を付与することができる。
さらに、上述した実施の形態において、フレネルレンズ31の単位レンズ32の配列中心Oが、フレネルレンズ層31の出光側面の中心Paからずれており、さらには、フレネルレンズ層31の出光側面の外部にある例を示したが、これに限られない。フレネルレンズ31の単位レンズ32の配列中心Oは、フレネルレンズ層31の出光側面内に位置していてもよいし、フレネルレンズ層31の出光側面の中心Pa上に位置していてもよい。
さらに、上述した実施の形態において、フレネルレンズ層30のフレネルレンズ31が、屈折型のフレネルレンズとして構成されている例を示したが、これに限られず、図9に示すように、フレネルレンズ層30のフレネルレンズ33が、全反射型のフレネルレンズとして構成されていてもよい。図9に示すように、全反射型のフレネルレンズ33は、入射する映像光を屈折して入射させる入射面34aと、入射面34aから入射した光を全反射させて、映像光出射側に向ける全反射面34bと、を有する複数の単位プリズム34を有している。全反射型のフレネルレンズ33は、入光側に向けて形成されるようになるので、上述した実施の形態とは逆に、偏向光学板21におけるフレネルレンズ層30が透明基材層35の入光側に配置されるようにしてもよい。
さらに、上述した実施の形態において、透過型スクリーン20が積層板21および偏向光学板22とからなる例を示したが、これに限られない。例えば、偏向光学板22を省いてもよい。また、偏向光学板22を省く場合には、図10に示すように、積層板21の入光側面にフレネルレンズ31を形成してもよい。また、積層板21の層構成および偏向光学板22の層構成も一例に過ぎず、適宜変更することが可能である。
なお、図10に示す積層板は、一例として、上述の実施の形態で説明した積層板21の製造方法において射出成型によって三次元曲面をなすように曲がった入光側透明基板層45を形成する際に、入光側透明基板層45の入光側面に複数の単位レンズ31を射出成型によって一体的に形成することによって、作製され得る。
さらに、上述した実施の形態において、赤外光源12から透過型スクリーン20に赤外光が発光され、検出手段13が被検出体によって反射された赤外光を受光することによって、被検出体の検出を行うようにした例を説明したが、この例に限られない。例えば、被検出体が発光機能を有した発光ペン等であり、検出手段13が被検出体から発光される赤外光を、透過型スクリーン20を介して、受光し、被検出体の透過型スクリーン20への接触または接近、並びに、赤外光を照射する被検出体の透過型スクリーン20上の位置を検出するようにしてもよい。あるいは、表示装置が、タッチパネルとして外部情報の読み取りを行うのではなく、ポインター等の発光体から透過型スクリーン20への赤外光の照射を、その赤外光が照射されている透過型スクリーン20上の位置とともに、検出手段13によって検出することによって、外部情報の読み取りを行うようにしてもよい。これらの変形例では、赤外光源12を省略することも可能である。
なお、以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 表示装置
11 筐体
12 映像光源
13 赤外光源
14 検出手段
20 透過型スクリーン
20a 入光面
20b 出光面
21 積層板
22 偏向光学板
30 フレネルレンズ層
31 フレネルレンズ
32 単位レンズ
33 フレネルレンズ
34 単位レンズ
35 透明基材層(入光側透明基材層)
40 光制御層(電離放射線硬化型樹脂層)
41 基部
42 単位光透過部
43 単位光吸収部
45 透明基材層(出光側透明基材層)
47 光拡散層(中間層)
47a ベース部
47b 粒子状成分、拡散成分、
49 ハードコート層

Claims (11)

  1. 入光側から投射された映像光を出光側に透過させる透過型スクリーンであって、
    三次元曲面をなすように曲がった積層板を備える、
    ことを特徴とする透過型スクリーン。
  2. 硬化された電離放射線硬化型樹脂を含む第1電離放射線硬化型樹脂層と、前記第1電離放射線硬化型樹脂層よりも入光側に配置され、硬化された電離放射線硬化型樹脂を含む第2電離放射線硬化型樹脂層と、前記第1電離放射線硬化型樹脂層および前記第2電離放射線硬化型樹脂の間に配置された中間層と、を含む積層板を備え、
    前記中間層は、樹脂材料からなるベース部のみからなる、或いは、樹脂材料からなるベース部とベース部中に分散された粒子状成分とからなり、
    前記中間層の前記ベース部のヤング率は、前記第1電離放射線硬化型樹脂層をなす硬化された電離放射線硬化型樹脂のヤング率および前記第2電離放射線硬化型樹脂硬化された電離放射線硬化型樹脂のヤング率のいずれよりも低い、
    ことを特徴とする請求項1に記載の透過型スクリーン。
  3. 前記第1電離放射線硬化型樹脂層は、ハードコート層であり、
    前記第2電離放射線硬化型樹脂層は、光吸収性を有した複数の単位光吸収部と、硬化された電離放射線硬化型樹脂からなり光透過性を有する複数の単位光透過部と、を有し、前記単位光透過部と前記単位光吸収部とが交互に配置され、
    前記中間層は、前記ベース部と、前記粒子状成分からなる拡散成分と、を含み、透過光を拡散する機能を有する層である、
    ことを特徴とする請求項2に記載の透過型スクリーン。
  4. 前記ベース部は、熱可塑性樹脂からなる、
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の透過型スクリーン。
  5. 前記積層板は、三次元曲面をなすように曲がった透明基材層を含み、
    前記透明基材層は、3mm以上の厚みを有する、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の透過型スクリーン。
  6. 前記積層板は、フレネルレンズを形成する複数の単位レンズを有したフレネルレンズ層を含む、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の透過型スクリーン。
  7. 前記積層板よりも入光側に設けられ、三次元曲面をなすように曲がった偏向光学板を、さらに備え、
    前記偏向光学板は、フレネルレンズを形成する複数の単位レンズを有したフレネルレンズ層を含む、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の透過型スクリーン。
  8. 前記偏向光学板は、三次元曲面をなすように曲がった透明基材層をさらに含み、
    前記透明基材層は、1mm以上の厚みを有する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の透過型スクリーン。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の透過型スクリーンと、
    前記透過型スクリーンに映像光を投射する映像光源と、を備える、
    ことを特徴とする表示装置。
  10. 前記透過型スクリーンに赤外光を投射する赤外光源と、
    赤外光を検出する検出手段と、をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項9に記載の表示装置。
  11. 前記透過型スクリーンに照射された赤外光を検出する検出手段を、さらに備える、
    ことを特徴とする請求項9に記載の表示装置。
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