JP5929202B2 - 透過型スクリーン、背面投射型表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、透過型スクリーン、及び、これを備える背面投射型表示装置に関するものである。
従来、映像光をスクリーンの背面側から投射して表示する背面投射型表示装置では、投射された映像光を透過して表示するための透過型スクリーンが広く用いられている。このような透過型スクリーンは、所望する光学特性に合わせて、様々な構成を有するものが提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
また、近年、透過型スクリーンを備える背面投射型表示装置に関して、その用途によっては、背面投射型表示装置の外形と透過型スクリーンの表面形状との一体感が要求される等、その意匠性が高く要求される場合がある。このような場合には、意匠面におけるシステム全体との調和も必要であり、当然ながら、表示装置としての映像の良好さも要求される。
特開平9−160132号公報 特開2008−281910号公報
ここで、例えば、自動車内部に配置される背面投射型表示装置では、限られた設置スペースでの良好な映像表示等が求められる。そのため、透過型スクリーンへの映像光の入射角度範囲が広く、背面投射型表示装置として設計する際に入射角度の自由度をより有する透過型スクリーンであることが望ましい。
また、前述の意匠性に加えて、透過型スクリーン自体の高級感が求められる場合がある。
しかし、特許文献1,2には、高級感や意匠性の向上や、良好な映像を表示可能な映像光の入射角度範囲の拡張等について、一切開示されていない。
本発明の課題は、良好な映像を表示可能な映像光の入射角度範囲が広く、かつ、外観性や意匠性が高く良好な映像を表示できる透過型スクリーン及びこれを備える背面投射型表示装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、一方の面側から投射された映像光を他方の面側に透過して映像を表示する透過型スクリーンであって、最も入光側に設けられ、拡散材を含有し、光を等方的に拡散する作用を有する光拡散層(11)と、前記光拡散層よりも出光側に設けられ、光を透過する光透過部(132)と光を吸収する光吸収部(133)とを備え、この透過型スクリーンに厚み方向に平行な断面において、前記光透過部及び前記光吸収部がスクリーン面に沿って交互に配置され、前記断面における前記光吸収部の断面形状が略楔形形状である光制御層(13)と、前記光制御層よりも出光側に設けられ、光透過性を有し、この透過型スクリーンを構成する他の層よりも厚さが厚く、拡散作用を有しない基板層(14)と、を備えること、を特徴とする透過型スクリーン(10)である。
求項の発明は、請求項1に記載の透過型スクリーンにおいて、前記光透過部(132)及び前記光吸収部(133)は、この透過型スクリーンの使用状態における画面左右方向に延在し、画面上下方向に配列されていること、を特徴とする透過型スクリーン(10)である。
請求項の発明は、請求項1又は請求項2に記載の透過型スクリーンにおいて、前記光吸収部(133)の前記断面における断面形状は、出光側の寸法が入光側の寸法よりも大きいこと、を特徴とする透過型スクリーン(10)である。
請求項の発明は、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の透過型スクリーンにおいて、曲面をなすような湾曲形状を有すること、を特徴とする透過型スクリーン(10)である。
請求項の発明は、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の透過型スクリーンにおいて、最も出光側に設けられ、ハードコート機能、紫外線吸収機能、反射防止機能、防汚機能、帯電防止機能の少なくとも1つの機能を有する表面層(15)を備えること、を特徴とする透過型スクリーン(10)である。
請求項の発明は、請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の透過型スクリーン(10)と、前記透過型スクリーンに対して、背面側から映像光を投射する光源部(80)と、を備える背面投射型表示装置(1)である。
本発明によれば、良好な映像を表示可能な映像光の入射角度範囲が広く、かつ、外観性や意匠性が高く良好な映像を表示できる透過型スクリーン及びこれを備える背面投射型表示装置を提供できるという効果を奏することができる。
実施形態の背面投射型表示装置1を説明する図である。 実施形態の透過型スクリーン10の斜視図である。 実施形態の透過型スクリーン10の層構成を説明する図である。 実施形態の光制御層13を説明する図である。 測定例1〜4の透過型スクリーン10A〜10Dの層構成を説明する図である。 光制御層13における光の様子を説明する図である。 測定例1〜4の透過型スクリーン10A〜10Dの画面上下方向の視野角特性を示すグラフである。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
また、板、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、シート、板、フィルムの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
さらに、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
(実施形態)
図1は、本実施形態の背面投射型表示装置1を説明する図である。図1では、背面投射型表示装置1の奥行き方向に平行かつ鉛直方向に平行な断面を示している。
背面投射型表示装置1は、透過型スクリーン10と、光源部80と、筐体90とを備えている。この背面投射型表示装置1は、光源部80から、透過型スクリーン10の背面側へ映像光を投射して透過型スクリーン10の画面上に映像を表示する。
本実施形態の背面投射型表示装置1は、太陽光や照明光等といった外光の影響が大きい環境で使用されるものであり、例えば、自動車の内部や船舶の内部(例えば、運転席や機関室等)に配置される車載用や船舶用の背面投射型表示装置である。なお、これに限らず、室内等、通常、背面投射型表示装置の使用が想定される環境において使用することも可能である。
透過型スクリーン10は、図1に示すように、観察者O側(映像光の出光側)に凸となる湾曲形状を有している。この透過型スクリーン10の詳細に関しては、後述する。
光源部80は、透過型スクリーン10に対してその背面側から映像光を投射する映像源である。本実施形態では、この光源部80は、照射領域が次第に広がっていく発散光束(拡大投影された光束)として、透過型スクリーン10の背面側の面(入光面)の全域に映像光を投射する。このような光源部80としては、例えば、LED(Light Emitting Diode)やレーザを利用したピコプロジェクタ等の小型の光源を用いることができる。
本実施形態の光源部80は、図1に示すように、透過型スクリーン10の背面側に配置され、ミラー等を介さずに直接投射するように構成されているが、これに限らず、例えば、光源部80から投射された光をミラーで一度又は複数回反射して透過型スクリーン10に投射する形態としてもよい。
筐体90は、透過型スクリーン10を支持し、かつ、その内部に光源部80を配置可能な部材である。
図2は、本実施形態の透過型スクリーン10の斜視図である。図2では、理解を容易にするために、透過型スクリーン10のみを簡略化して示している。
図2に示すように、透過型スクリーン10は、その全体を見た場合、スクリーン面が三次元曲面をなすような湾曲形状を有している。
ここで、本明細書において、「二次元曲面」とは、単一の軸を中心として二次元的に湾曲しているもの、或いは、互いに平行な複数の軸を中心として異なる曲率で二次元的に湾曲しているものを意味する。また、「三次元曲面」とは、互いに対して角度をなす複数の軸をそれぞれ中心として、部分的に又は全体的に湾曲しているもの意味するものとする。
本実施形態の透過型スクリーン10は、図2に示すように、略矩形の板状の部材であり、正面方向から見た場合の対角線の一方と平行で透過型スクリーン10の背面側(入光側)に位置する第1の軸A1を中心とした方向B1に観察者側(出光側)に凸となるように湾曲し、かつ、他方の対角線と平行で透過型スクリーン10の背面側に位置する第2の軸A2を中心とした方向B2に観察者側に凸となるように湾曲している。
そして、透過型スクリーン10の観察面(出光面)において、その表示領域の幾何学的中心となる点C(透過型スクリーン10の平面形状をなす矩形状の一対の対角線が交わる点)が最も観察者側に突出する形態となっている。
透過型スクリーン10は、観察者側の面(出光面)の最も観察者側に凸となっている点Cにおける法線方向Nに直交する平面(即ち、最も観察者側に凸となった点Cでの接面)が、鉛直方向(画面上下方向)に平行となっている。
このような透過型スクリーン10において、湾曲形状の曲率半径は、2000mm以下であることが好ましく、250mm以上であり1500mm以下であることがより好ましい。
なお、本実施形態では、透過型スクリーン10は、観察者側(出光側)に凸となる湾曲形状を有する例を示したが、これに限らず、例えば、光源側(入光側)に凸(即ち、観察者側へ凹)となるような湾曲形状を有していてもよい。また、観察者側に凸となる部分と光源側に凸となる部分とを組み合わせた形状としてもよい。
また、湾曲形状の軸となる第1の軸A1,第2の軸A2は、透過型スクリーン10を正面方向から見た場合の観察画面の矩形形状の対角線にそれぞれ平行である例を示したが、これに限らず、透過型スクリーン10を正面方向から見た場合に、観察画面の幾何学的中心となる点Cを通り画面上下方向に平行な方向と、画面左右方向に平行な方向とをそれぞれ第1の軸、第2の軸としてもよい。
さらに、透過型スクリーン10は、湾曲形状を有していない平板状としてもよい。
図3は、本実施形態の透過型スクリーン10の層構成を説明する図である。
図3では、透過型スクリーン10の画面上下方向及び厚み方向に平行な断面の一部を拡大して示している。また、図3では、理解を容易にするために、透過型スクリーン10を平板状として示している。
この透過型スクリーン10は、図3に示すように、その厚み方向において、入光側(光源側)から順に、光拡散層11、着色層12、光制御層13、基板層14、表面層15等を備えており、これらが接合層16a,16b等により適宜一体に積層された形状となっている。
以下、本実施形態の透過型スクリーン10を構成する各層について説明する。
光拡散層11は、光を拡散する作用を有するシート状の部材である。この光拡散層11は、透過型スクリーン10の最も入光側(光源側)に配置されている。本実施形態の光拡散層11は、光を等方的に拡散する作用を有している。
光拡散層11は、粒子状等の光拡散材を含有する光透過性を有する樹脂を押し出し成形する等により形成される。
光拡散層11の母材となる光透過性を有する樹脂は、例えば、MBS(メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン)樹脂、アクリル樹脂、PC(ポリカーボネート)樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂等を用いることができる。
また、光拡散材としては、プラスチックビーズ等の有機フィラーであり、特に、透明度の高いものが好ましい。このようなプラスチックビーズとしては、メラミン樹脂製、アクリル樹脂製、AS(アクリル・スチレン)樹脂製、PC樹脂製等のものを適用可能である。また、シリコン系ビーズも光拡散材として使用可能である。さらに、所望する拡散性能等に合わせて、これらの光拡散材を適宜選択し、所定の割合で組み合わせる等して使用可能である。
光拡散層11の厚さは、0.05〜2.0mmの範囲内が好ましく、0.1〜1.5mmの範囲内とすることがより好ましい。ここで、光拡散層11の厚みが、0.05mm未満となると、光拡散効果が不十分となる可能性があり、また、2.0mmを超えると、透過型スクリーン10に表示される映像がぼやけ、解像度が低下する可能性がある。従って、光拡散層11の厚さは、上記の範囲内が好ましい。
着色層12は、所定の色及び濃度で着色されたシート状の部材である。この着色層12は、観察者側から透過型スクリーン10に入射する外光を吸収する機能や、透過型スクリーン10内で発生した迷光等を吸収する機能や、光源部80の非点灯時の観察画面の黒味を向上させて観察画面の外観の品位を向上させる機能を有する。
本実施形態の着色層12は、光拡散層11の観察者側(出光側)に設けられている。
着色層12は、光吸収材や着色剤を含有した透明樹脂により形成されている。
着色層12の母材となる透明樹脂は、MBS樹脂や、アクリル樹脂、PC樹脂、PET樹脂等を用いることができる。また、光吸収材は、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩等が用いられ、着色剤としては、グレー系や黒色系等の暗色系の染料や顔料等を用いることができる。
着色層12は、その厚さが、10〜200μmの範囲内が好ましく、30〜150μmの範囲内とすることが、外光等を吸収する作用と映像光の透過率の維持の観点から好ましい。
本実施形態の着色層12と光拡散層11とは、着色剤等を含有するMBS樹脂と、光拡散材を含有するMBS樹脂とを共押し出し成形することにより一体に形成されており、着色層12と光拡散層11との間には、接合層等を有していない。しかし、これに限らず、着色層12及び光拡散層11を別々に成形して、不図示の接合層等を介して一体に積層される形態としてもよい。
光制御層13は、光線の出射方向を制御する作用を有する層である。この光制御層13は、基材部131と、光学形状部134とを備えている。本実施形態の光制御層13は、図3に示すように、接合層16aを介して、着色層12の観察者側(出光側)に一体に積層されている。
図4は、本実施形態の光制御層13を説明する図である。図4(a)は、光制御層13の断面の一部(透過型スクリーン10の画面上下方向に平行であって厚み方向に平行な断面の一部)を拡大して示している。図4(b)は、光制御層13を観察者側の正面方向から見た一部を拡大して示している。なお、図4では、理解を容易にするために、光制御層13は、略平板状である例を示している。
基材部131は、光透過性を有し、この光制御層13のベース(基材)となるシート状の部材である。
この基材部131の厚みは、75〜200μmの範囲内で選択可能である。基材部131を形成する材料としては、PC樹脂や、PET樹脂、TAC(トリアセチルセルロース)樹脂、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂、MBS樹脂、MS(メタクリレート・スチレン)樹脂等を用いることができる。
光学形状部134は、基材部131の出光側(観察者側)の面に一体に形成され、複数の光透過部132及び光吸収部133を有している。
光透過部132は、図4(b)に示すように、画面左右方向に延在し、基材部131の観察者側の面に沿って画面上下方向に複数配列された単位光学形状である。光透過部132は、その配列方向に平行であって透過型スクリーン10の厚み方向に平行な断面形状は、図4(a)に示すように、出光側(観察者側)を上底とし、入光側(光源側)を下底とする略台形形状である。本実施形態の光透過部132の断面形状は、略等脚台形であり、図4(a)に示すように、画面上下方向(配列方向)において略対称な形状である。
本実施形態の光透過部132は、ウレタンアクリレート等の紫外線硬化型樹脂により基材部131の観察者側の面に一体に形成されているが、これに限らず、電子線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂により形成してもよい。
また、光透過部132は、PET樹脂等の熱可塑性樹脂等を用いて熱溶融押出成形により形成されてもよく、この場合、十分な厚みを有するならば、前述の基材部131を設けない形態としてもよい。
光吸収部133は、図4(a)に示すように、隣り合う光透過部132の間の谷部に形成され、光を吸収する作用を有する部分である。
この光吸収部133は、図4(a),(b)に示すように、画面左右方向に延在し、光制御層13の出光側の面に沿って光透過部132と画面上下方向に交互に配置される形態となっている。また、光吸収部133は、光透過部132間の谷状の部分に充填されており、光透過部132の出光側の面と光吸収部133の出光側の面とで光制御層13の出光側の面が形成されている。
光吸収部133は、その配列方向に平行であって透過型スクリーン10の厚み方向に平行な断面における断面形状が楔形形状である。ここでいう楔形形状とは、一方の端部の幅が広く、他方に向けて次第に幅が狭くなる形状をいい、三角形形状や台形形状等を含む。光吸収部133は、図4(a)に示すように、その断面形状が、観察者側(出光側)を下底、光源側(入光側)を上底とする略台形形状としてもよいし、光源側を頂点とする略三角形形状としてもよい。
光吸収部133は、黒色ビーズ等を光吸収材として含有した光透過性を有する樹脂を、光透過部132間の谷部にワイピング(スキージング)して充填し、硬化させる等して形成されている。
光吸収部133に用いられる光透過性を有する樹脂は、光透過部132を形成する樹脂よりも屈折率が小さいものが好ましい。光吸収部133に用いられる光透過性を有する樹脂は、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等の紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂が好適に使用される。
なお、光吸収部133の屈折率は、光透過部132の屈折率よりも小さいことが、映像光の光線制御の観点から好ましいが、光透過部132の屈折率と同じものとしてもよいし、光透過部132の屈折率よりも大きくしてもよい。
光吸収部133に用いられる光吸収材は、可視光領域の光を吸収する機能を有する粒子状等の部材であり、例えば、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩、顔料や染料、顔料や染料で着色された樹脂粒子等である。顔料や染料で着色された樹脂粒子を用いる場合には、その樹脂粒子は、アクリル系樹脂や、PC樹脂、PE(ポリエチレン)樹脂、PS(ポリスチレン)樹脂、MBS樹脂、MS樹脂等により形成されたものを用いることができる。
この光制御層13は、光吸収部133により、観察者側から入射した外光G1を吸収することができ、映像のコントラストを向上させることができる。また、光吸収部133は、スクリーン内で発生した迷光等も吸収できる。
さらに、光透過部132と光吸収部133との界面に臨界角以上の角度で入射する映像光L1は、その界面で全反射して出光側へ向かうので、映像光を効率よくその出光側の視野角範囲内へ向けることができ、輝度の高い明るい映像を表示できる。
図4(a)に示すように、この光透過部132(光吸収部133)の配列ピッチがPであり、光学形状部134の厚み(光透過部132の厚み)がDであり、配列方向における光透過部132の上底の寸法がW1であり、配列方向における光吸収部133の下底の寸法がW2であり、上底の寸法がW3である。また、透過型スクリーン10の厚み方向における光吸収部133の寸法がHであり、光透過部132と光吸収部133との界面が、透過型スクリーン10の厚み方向となす角度がθである。
図3に戻って、基板層14は、光透過性を有するシート状の部材である。この基板層14は、図3に示すように、透過型スクリーン10の厚み方向において、光制御層13の出光側に接合層16bを介して一体に積層されている。この基板層14は、他の層に比べて厚さが厚い。
基板層14は、透過型スクリーン10の剛性を高める機能に加え、その表面の平滑性が高く、透過型スクリーン10を観察者側から観察した場合の外観、特に、光沢感や透明感を向上させ、高級感を高める作用を有している。そのため、透過型スクリーン10の厚み方向において、できるだけ出光側(観察者側)に設けられることが好ましい。
基板層14は、PC樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、AS樹脂等により形成された板状の部材を用いることができる。また、基板層14の厚さは、約1.5〜5.0mmの範囲内が好ましい。
本実施形態の基板層14は、例えば、アクリル樹脂製の厚さ4mmのシート状の部材である。
表面層15は、透過型スクリーン10の最も出光側(観察者側)に配置される層である。本実施形態では、表面層15は、基板層14の出光側に一体に形成されている。
この表面層15は、光透過性を有し、透過型スクリーン10の表面の平滑性を高めて、光沢感を向上させる機能に加え、ハードコート機能や、反射防止機能、帯電防止機能、紫外線吸収機能、防汚機能等の少なくとも1つの機能を有する層である。
表面層15は、アクリル系の紫外線硬化型樹脂、又は、アクリル系の熱硬化型樹脂を、基板層14の出光側の面側に塗布し、硬化させることにより形成される。
本実施形態の表面層15は、透過型スクリーン10の表面への光沢感を向上させる機能に加え、ハードコート機能を有しており、JIS K 5600−5−4(1994)で規定される鉛筆硬度試験で「HB」以上の硬度を有している。



接合層16a,16bは、透過型スクリーン10を構成する各層を一体に接合する層である、本実施形態の接合層16a,16bは、着色層12と光制御層13との間、光制御層13と基板層14との間に設けられ、これらの層を一体に接合している。
この接合層16a,16bは、紫外線硬化型のアクリル系樹脂や、圧力により粘着性が顕在化する感圧粘着型のアクリル系樹脂等を用いることができる。また、接合層16a,16bの厚さは、透過型スクリーン10の大きさや使用環境、接合する各層の樹脂の特性、接合層として使用する樹脂の特性等に合わせて、10〜100μmの範囲内で適宜選択できる。
本実施形態の透過型スクリーン10の製造方法は、例えば、以下のような製造方法で作製できる。
まず、基材部131の片面に光学形状部134を形成し、光制御層13を形成する。また、光拡散層11及び着色層12を共押し出し成形する。
そして、基板層14と光制御層13とを接合層16bを介して接合し、次に、この積層体と共押し出し成形された光拡散層11及び着色層12とを、接合層16aを介して接合する。
次に、基板層14から光拡散層11までが一体に積層された積層体を、所定の温度に加熱して真空成型により所定の曲面形状を有した型に押圧して湾曲させ、冷却して湾曲形状を付与する。次に、湾曲形成を有する積層体の基板層14側の表面に表面層15を形成し、透過型スクリーン10が形成される。
なお、表面層15は、曲面形状の形成前に、基板層14上に形成してもよい。
なお、上記の製造方法は一例であり、上記の製造方法に限定されるものではない。
上述のような本実施形態の透過型スクリーンでは光拡散層11が最も入光側に位置するので、光源部80から投射された映像光は、光拡散層11による拡散作用を受けながら多くの光が出光側へ進む。従って、フレネルレンズシート等を備えない形態であっても、映像光を効率よく出光側へ進ませることができる。従って、透過型スクリーン10の生産工程の短縮化や生産コストの低減等を図ることができる。
また、本実施形態の透過型スクリーン10では、光源部80から投射された映像光は、レンズ形状等による偏向作用ではなく、最も入光側に位置する光拡散層11によって拡散されて出光側へ向かうので、光制御層13が光拡散層11よりも入光側に位置する形態の透過型スクリーンに比べて、良好な映像を表示可能な映像光の透過型スクリーン10への入射角度範囲を広げることができる。
さらに、本実施形態の透過型スクリーン10では、基板層14が出光側に位置しているので、透過型スクリーン10の外観の光沢感が増し、その高級感を向上させ、高品位な透過型スクリーン10とすることができる。
ここで、本実施形態の透過型スクリーン10の実施例や比較例に相当する測定例1〜4までの透過型スクリーン10A〜10Dを作成し、その外観や光学特性等を評価した。
図5は、測定例1〜4の透過型スクリーン10A〜10Dの層構成を説明する図である。図5においては、図3と同様の断面における一部を拡大して示しており、図5(a)は、測定例1の透過型スクリーン10A、図5(b)は、測定例2の透過型スクリーン10B、図5(c)は、測定例3の透過型スクリーン10C、図5(d)は、測定例4の透過型スクリーン10Dを示している。なお、図5では、理解を容易にするために、接合層は省略して示している。
測定例1〜4の透過型スクリーン10A〜10Dは、いずれも、同じ光拡散層11、着色層12、光制御層13、基板層14、表面層15を備えているが、スクリーン内の各層の厚み方向における位置が異なっている。また、この測定例1〜4の透過型スクリーン10A〜10Dは、湾曲形状を有しておらず、平板状である。
測定例4の透過型スクリーン10Dは、本実施形態の透過型スクリーン10の実施例に相当し、測定例1〜3の透過型スクリーン10A〜10Cは、比較例に相当する。
測定例1の透過型スクリーン10Aは、基板層14が最も入光側に位置し、その出光側に光制御層13が位置し、さらに出光側に着色層12及び光拡散層11が位置している。
測定例2の透過型スクリーン10Bは、基板層14が最も入光側に位置し、その出光側に着色層12及び光拡散層11が位置し、さらに出光側に光制御層13が位置している。
測定例3の透過型スクリーン10Bは、光制御層13が最も入光側に位置し、その出光側に着色層12及び光拡散層11が位置し、さらに出光側に基板層14が位置している。
各測定例の透過型スクリーンにおける各層の詳細は、以下の通りである。
基板層14は、アクリル樹脂製の厚さ4mmのシート状の部材である。
光拡散層11は、アクリル系ビーズ(屈折率1.550、平均粒径約8μm)とシリコン系ビーズ(屈折率1.420、平均粒径約2μm)を拡散材として含有するMBS樹脂(屈折率1.550)製の厚さ0.14mmのシート状の部材である。なお、光拡散層11における各成分の割合は、MBS樹脂50w%、アクリル系ビーズ40w%、シリコン系ビーズ10w%である。
着色層12は、MBS樹脂(屈折率1.550)に、光吸収材として、カーボンブラックを含有する厚さ0.7mmのシート状の部材である。着色層12の各成分の割合は、MBS樹脂75w%、カーボンブラック25w%である。
光制御層13は、その総厚が0.3mmである。基材部131は、厚さ150μmのPC樹脂製のシート状の部材であり、その出光面側に、紫外線硬化型樹脂(ウレタンアクリレート、屈折率1.550)により光透過部132が形成されている。光透過部132は、ピッチP=60μmであり、光吸収部133の入光側の幅W3=6μm、角度θ=4.5°である。
表面層15は、アクリルウレタン系熱硬化性樹脂を塗布して硬化させた層であり、厚さ30μmである。
(光沢感の評価)
これらの測定例1〜4の透過型スクリーン10A〜10Dをそれぞれ備える測定例1〜4の背面投射型表示装置を作成し、まず、測定例1〜4の透過型スクリーン10A〜10Dの外観を目視により評価した。
評価者は、各測定例の透過型スクリーンの画面中央となる点の正面方向0.45mの位置から各測定例の透過型スクリーンを目視で観察し、その表面の光沢感を評価した。光沢感や透明感が高いものを良(○)とし、光沢感等を劣るものを不可(×)とした。光沢感は、その評価が高いほど、透過型スクリーンとしての高級感や品位が向上する。
(コントラスト評価)
明室環境下(各透過型スクリーンの出光側のスクリーン画面中央にて、照明光等の外光による明るさが750lx)において、測定例1〜4の背面投射型表示装置の各透過型スクリーン上に、白色表示及び黒色表示し、それぞれの輝度を各測定例の透過型スクリーンのスクリーン画面中央の出光側正面方向に1mの位置から輝度計(コニカミノルタセンシング株式会社製 LS−110)にて測定し、輝度比(白輝度/黒輝度)を算出した。そして、輝度比の値が30以上となる場合をコントラストが良好(○)であるとし、15以上30未満のものを使用可能(△)であるとし、15未満のものを不可(×)として評価した。
(映像光の入射角度に関する評価)
各透過型スクリーンに対して、光を投射する角度を画面上下方向及び画面左右方向において変化させ、スクリーン画面に表示される映像を評価した。
明室環境下(各透過型スクリーンの出光側のスクリーン画面中央にて、照明光等の外光による明るさが750lx)において、測定例1〜4の背面投射型表示装置の各透過型スクリーンの入光側(背面側)の画面中央から画面の法線方向入光側に0.45mの位置を基準位置として光源部80を配置し、その位置から入光側画面中央へ画面上下方向において入射角度0°となるように光源部80から白色光を照射したときの正面輝度K0、及び、画面上下方向において、基準位置に対して画面上下方向に対して60°をなす位置から、スクリーンの入光側の画面中央へ入射角度60°となるように光源部80から同様の白色光を照射したときの正面輝度K1を、各測定例の透過型スクリーンのスクリーン画面中央の出光側正面方向に1mの位置から輝度計(コニカミノルタセンシング株式会社製 LS−110)にて測定した。
そして、画面上下方向において、輝度比K1/K0>1/2となるものを良好(○)とし、輝度比K1/K0≦1/2となるものを不可(×)として評価した。
なお、同様に、画面左右方向における入射角度0°及び入射角度60での正面輝度を評価したが、測定例1〜4の透過型スクリーン10A〜10Dにおいて、有意差はなかったため、表1においては、画面上下方向における評価結果を示している。
Figure 0005929202
表1は、測定例1〜4の透過型スクリーン10A〜10Dの評価結果を示す表である。
表1における総合評価は、良好なものから順に、優(◎)、良(○)、可(条件によっては使用可)(△)、不可(×)となっている。
測定例1〜4の透過型スクリーン10A〜10Dにおいて、コントラストはいずれも良好であった。これは、光制御層13の光吸収部133による外光吸収効果や、着色層12による黒味向上効果等によるものである。
次に、表1に示すように、光制御層13が、光拡散層11よりも入光側に位置する測定例1,3の透過型スクリーン10A,10Cに比べて、光拡散層11が、光制御層よりも入光側に位置する測定例2,4の透過型スクリーン10B,10Dでは、良好な映像を表示できる光の入射角度の範囲が広く、光の入射角度の自由度が高かった。これは、映像光が、光拡散層11によって拡散されることによるものである。
図6は、光制御層13における光の様子を説明する図である。図6(a)は、光拡散層11が光制御層13よりも入光側に位置する場合(測定例2,4に相当)を示し、図6(b)は、光拡散層11が光制御層13の入光側に位置しない場合(測定例1,3に相当)を示している。
光拡散層11が光制御層13よりも出光側に位置する場合等には、映像光が拡散されず、その多くが、画面上下方向において、スクリーンへの入射時の屈折角の方向を有したまま光学形状部134に入射する。そのため、図6(b)に示すように、斜め方向から映像光が投射された場合には、その角度によっては、映像光の多くが、光吸収部133に過度に吸収されて映像が暗くなる。
これに対して、光拡散層11を入光側に配置した場合には、映像光が拡散されて光学形状部134への入射角度が変化し、図6(a)に示すように、光吸収部133に吸収されることなく、出光側の視野角範囲内へ出射する光が増え、明るい映像を表示できる。
以上のことから、本実施形態の透過型スクリーン10のように、光拡散層11が光制御層13よりも入光側に位置し、特に、透過型スクリーン10の厚み方向において最も入光側に配置する形態とすることにより、フレネルレンズシートを入光側に配置せずとも、出光側へ映像光を進ませることができる。従って、良好な映像を表示可能な映像光の透過型スクリーン10への入射角度範囲が広くなり、背面投射型表示装置としての設計の自由度を高めることができる。
次に、厚み方向において、基板層14が入光側に位置する測定例1,2の透過型スクリーン10A,10Bに比べて、基板層14が厚み方向においてより出光側(表面層15の入光側)に配置される測定例3,4の透過型スクリーン10C,10Dは、透過型スクリーンの表面の光沢感が増した。
これは、基板層14を、厚み方向においてより出光側に配置することによる効果である。
従って、本実施形態の透過型スクリーン10のように、基板層14を厚み方向において光拡散層11や光制御層13よりも出光側であって、表面層の入光側に配置することによって、透過型スクリーン10表面の光沢感を高め、透過型スクリーン10及び背面投射型表示装置1としての外観の高級感を高めることができる。
上述のように、本実施形態の透過型スクリーン10の実施例に相当する測定例4の透過型スクリーン10Dでは、コントラストが高く良好な映像を表示することができ、良好な映像を表示できるスクリーンへの映像光の入射角度範囲が広く、映像光の透過型スクリーンへの入射角度の自由度が高かった。また、測定例4の透過型スクリーン10Dは、その表面の光沢感が高く、外観の高級感が得られた。
従って、本実施形態によれば、フレネルレンズシートを設けなくとも良好な映像を表示でき、生産コストを抑制でき、かつ、意匠性や高級感等を有する透過型スクリーン及びこれを備える背面投射型表示装置を提供できる。
また、本実施形態によれば、透過型スクリーンに対する映像光の入射角度の自由度が高まり、背面投射型表示装置としての設計の自由度を高めることができる。
また、測定例1〜4の透過型スクリーン10A〜10Dの画面上下方向における視野角特性として、自動変角光度計(GP500 株式会社村上色彩研究所製)によって画面上下方向における各角度のゲインを測定し、ピークゲインに対する1/10角γVを算出した。
ここで、ゲインは、測定例1〜4の透過型スクリーン10A〜10Dの観察者側表面の画面中央となる点における照度と、測定例1〜4の透過型スクリーン10A〜10Dから出射する光の輝度を、画面上下方向においてスクリーンの画面中央正面方向(スクリーン面の法線方向)となす角度ごとに測定し、以下に示す(式1)より求められる値に相当する。なお、以下の(式1)において、ゲインをG、円周率をπ、輝度をD(cd/m)、照度をI(lx)で示している。
G=π×D/I ・・・(式1)
図7は、測定例1〜4の透過型スクリーン10A〜10Dの画面上下方向の視野角特性を示すグラフである。図7において、縦軸はゲインであり、横軸は画面上下方向における出光角度である。
画面上下方向における1/10角γVは、測定例1の透過型スクリーン10では、1/10角γV=49.6°、測定例2の透過型スクリーン10では、1/10角γV=32.8°、測定例3の透過型スクリーン10では、1/10角γV=52.2°、測定例4の透過型スクリーン10では、1/10角γV=31.1°となった。
測定例1,3の透過型スクリーン10A,10Cに比べて、測定例2,4の透過型スクリーン10B,10Dの方が、画面上下方向の視野角が狭い。しかし、各測定例1〜4の透過型スクリーン10A〜10Dは、いずれも1/10角γV≧30°であり、画面上下方向の視野角特性は、いずれも背面投射型表示装置として、使用可能な範囲内である。
ここで、カーナビゲーションシステム等の車載用の背面投射型表示装置として使用する場合には、画面上下方向の視野角が広すぎると、フロントガラスに映像が映り込んで視界を遮り、安全運転の妨げとなる場合がある。従って、画面上下方向の1/10角γVが比較的狭い方が好ましい。
よって、本実施形態によれば、画面上下方向の視野角を適度に抑制でき、車載用の透過型スクリーン及び背面投射型表示装置として好ましい透過型スクリーン及び背面投射型表示装置を実現できる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態において、光源部80は、背面投射型表示装置1の使用状態において、透過型スクリーン10に対して、図1に示すように、鉛直方向下側から映像光を投射する例を挙げて説明したが、これに限らず、例えば、透過型スクリーン10に対して鉛直方向上側から映像光を投射する形態としてもよいし、背面側正面方向から映像光を投射する形態としてもよい。
(2)本実施形態において、表面層15を設ける例を示したが、これに限らず、基板層14が十分な耐擦傷性等を有するのであれば、表面層15を設けない形態としてもよい。このような形態とすることにより、生産工程の短縮化、生産コストの低減等の効果が得られる。
(3)本実施形態において、着色層12は、光拡散層11と共に共押し出し成形され、光拡散層11の観察者側に配置される例を示したが、これに限らず、例えば、着色層12は、単層で押し出し成形され、光制御層13と基板層14との間や、表面層15と基板層14との間等に設けてもよい。
また、所望する光学特性等によっては、着色層12を備えない形態としてもよいし、着色層12が光拡散材を含有する形態としてもよい。
(4)本実施形態において、光拡散層11と着色層12とは、別層である例を示したが、これに限らず、光拡散層11に光吸収材や着色剤を含有させた形態とし、着色層12を設けない形態としてもよい。
(5)本実施形態において、背面投射型表示装置1は、タッチパネル機能等を備えていない例を示したが、これに限らず、例えば、タッチパネル機能を備えている形態としてもよい。タッチパネル機能としては、公知のものを適宜使用でき、例えば、透過型スクリーン10の背面側から赤外光を投射する赤外光投射装置と、透過型スクリーン10の背面側に配置され、赤外光を検出可能な赤外光検出装置とを備える赤外線方式のタッチパネル等を用いることも可能である。
(6)本実施形態において、光透過部132及び光吸収部133の断面形状は、略等脚台形状である例を示したが、これに限らず、例えば、1つの光透過部132の画面上下方向において、光吸収部133との界面がシートの厚み方向となす角度θが、上側の角度θと下側の角度θとが異なる大きさのもの、即ち、光透過部及び光吸収部が、画面上下方向において非対称な形状のものとしてもよい。
また、角度θは、光透過部及び光吸収部の配列方向(画面上下方向)において、変化する形態としてもよい。
さらに、光吸収部133の断面形状は、出光側の幅が入光側の幅よりも小さい楔形形状としてもよい。この場合、光学形状部134の出光側に基材部131が位置する形態としてもよい。このような形態とした場合には、よりコントラストを向上させることができる。
(7)本実施形態において、光制御層13は1層である例を示したが、これに限らず、例えば、光透過部132及び光吸収部133が画面上下方向に延在し、画面左右方向に配列された第2の光制御層をさらに備える形態としてもよい。
(8)本実施形態において、接合層16a,16bは、着色剤や拡散材を含有していない例を挙げて説明したが、これに限らず、所望する光学性能に合わせて、拡散材や着色剤、紫外線吸収剤等を添加してもよい。
なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
1 背面投射型表示装置
10 透過型スクリーン
11 光拡散層
12 着色層
13 光制御層
131 基材部
132 光透過部
133 光吸収部
134 光学形状部
14 基板層
15 表面層
90 筐体
80 光源部

Claims (6)

  1. 一方の面側から投射された映像光を他方の面側に透過して映像を表示する透過型スクリーンであって、
    最も入光側に設けられ、拡散材を含有し、光を等方的に拡散する作用を有する光拡散層と、
    前記光拡散層よりも出光側に設けられ、光を透過する光透過部と光を吸収する光吸収部とを備え、この透過型スクリーンに厚み方向に平行な断面において、前記光透過部及び前記光吸収部がスクリーン面に沿って交互に配置され、前記断面における前記光吸収部の断面形状が略楔形形状である光制御層と、
    前記光制御層よりも出光側に設けられ、光透過性を有し、この透過型スクリーンを構成する他の層よりも厚さが厚く、拡散作用を有しない基板層と、
    を備えること、
    を特徴とする透過型スクリーン。
  2. 請求項1に記載の透過型スクリーンにおいて、
    前記光透過部及び前記光吸収部は、この透過型スクリーンの使用状態における画面左右方向に延在し、画面上下方向に配列されていること、
    を特徴とする透過型スクリーン。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の透過型スクリーンにおいて、
    前記光吸収部の前記断面における断面形状は、出光側の寸法が入光側の寸法よりも大きいこと、
    を特徴とする透過型スクリーン。
  4. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の透過型スクリーンにおいて、
    曲面をなすような湾曲形状を有すること、
    を特徴とする透過型スクリーン。
  5. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の透過型スクリーンにおいて、
    最も出光側に設けられ、ハードコート機能、紫外線吸収機能、反射防止機能、防汚機能、帯電防止機能の少なくとも1つの機能を有する表面層を備えること、
    を特徴とする透過型スクリーン。
  6. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の透過型スクリーンと、
    前記透過型スクリーンに対して、背面側から映像光を投射する光源部と、
    を備える背面投射型表示装置。
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