JP2014119607A - 透過型スクリーン、背面投射型表示装置、多画面表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透過型スクリーン10は、略三角柱状の単位プリズム111が複数配列されて形成されたプリズム層11と、これよりも出光側に形成され、光を吸収する作用を有する光吸収部123とを備え、単位プリズム111は、一方の面111a(又は111b)から入射した光の少なくとも一部を他方の面111b(又は111a)で全反射してスクリーン面の法線方向へ偏向し、単位プリズム111の配列方向におけるプリズム層11の中央の領域Aでは、配列方向の一方側から投射された光L1と、他方側から投射された光L2とが、同一の単位プリズム111に入射して、スクリーン面の略法線方向へ偏向されて観察者側へ向かうものとし、これを備える背面投射型表示装置1及び多画面表示装置M1とした。
【選択図】図1
Description
このような多画面表示装置では、各映像源から投射された映像間のつなぎ目を目立たなくするために、例えば、エッジブレンディングという処理が広く知られている(例えば、特許文献2参照)。これは、映像のつなぎ目近傍となる領域は、つなぎ目を含む複数の映像を所定の幅だけ重複させ、重複領域の映像の明るさを調整することにより、映像のつなぎ目を目立ちにくくするものである。
前述の特許文献1,2には、上述のような良好な映像を表示する手法や省スペース化等に関しては、一切開示されていない。
請求項1の発明は、背面側から投射された映像光を観察者側へ透過して映像を表示する透過型スクリーンであって、映像光(L1,L2)の入光側の面に、入光側に凸となる略三角柱状の単位光学要素(111)が、1方向に複数配列されて形成された偏向光学層(11)と、前記偏向光学層よりも出光側に形成され、光を吸収する作用を有する光吸収部(123,15)と、を備え、前記単位光学要素は、一方の斜面(111a,111b)から入射した光の少なくとも一部を他方の斜面(111b,111a)で全反射して出光側の所定の方向へ偏向し、前記単位光学要素の配列方向における前記偏向光学層の一部の領域では、前記配列方向の一方側から投射された光(L1)と、前記配列方向の他方側から投射された光(L2)とが、同一の単位光学要素に入射し、略同一方向に偏向されて観察者側へ向かうこと、を特徴とする透過型スクリーン(10)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の透過型スクリーンにおいて、前記一部の領域内の前記配列方向の一方側及び他方側から投射された光のスクリーン面に対する入射角度が等しい点(T3)においては、前記単位光学要素(111)の配列方向に平行であってスクリーン面に直交する断面での前記単位光学要素の断面形状は、略二等辺三角形状であること、を特徴とする透過型スクリーン(10)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の透過型スクリーンにおいて、前記光吸収部(15)は、前記偏向光学層(11)で偏向された光が透過しない領域に形成されること、を特徴とする透過型スクリーン(10)である。
請求項4の発明は、請求項1又は請求項2に記載の透過型スクリーンにおいて、前記偏向光学層(11)よりも出光側に、光を透過する光透過部(122)と前記光吸収部(123)とがスクリーン面に沿って交互に配置された光制御層(12)を備え、前記光吸収部は、前記光吸収部及び前記光透過部の配列方向に平行であってスクリーン面に直交する断面における断面形状が、出光側に向けて寸法が大きくなる楔形形状であり、前記光吸収部の屈折率は、光透過部の屈折率よりも小さいこと、を特徴とする透過型スクリーン(10)である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の透過型スクリーン(10)において、光を拡散する作用を有する光拡散層(13)を備えること、を特徴とする透過型スクリーン(10)である。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の透過型スクリーン(10)と、前記透過型スクリーンよりも背面側に位置し、前記単位光学要素(111)の配列方向の一方側及び他方側からそれぞれ映像光(L1,L2)を照射する2つの映像源(LS1,LS2)と、を備える背面投射型表示装置(1)である。
請求項7の発明は、請求項6に記載の背面投射型表示装置(1)を複数備え、各前記透過型スクリーン(10)の表示画面が隣接するように複数配列した多画面表示装置(M1)である。
また、シート状等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
また、本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
図1は、本実施形態の背面投射型表示装置1を説明する図である。図1(a)は、背面投射型表示装置1の斜面図、図1(b)は、背面投射型表示装置1の側面図である。
図2は、本実施系形態の多画面表示装置M1を説明する図である。
図1に示すように、背面投射型表示装置1は、透過型スクリーン10と、映像源LS1,LS2とを備えており、透過型スクリーン10の背面側に位置する映像源LS1,LS2から投射された映像光L1,L2を観察者側へ透過して、映像をその画面に表示している。
また、この背面投射型表示装置1は、1台のみで一般的な表示装置として使用することも可能である。さらに、背面投射型表示装置1は、透過型スクリーン10を保持し、その内部に映像源LS1、LS2を配置可能な不図示の筐体部を備えるが、図1等では、理解を容易にするために、筐体部の形状等は示していない。
この映像源LS1,LS2としては、汎用の短焦点型プロジェクタを用いることができる。映像源LS1,LS2は、透過型スクリーン10に対する映像光の投射角度が大きく、透過型スクリーン10のスクリーン面に直交する方向(奥行き方向)における距離は、従来の汎用プロジェクタ等に比べて大幅に短い。
映像源LS1,LS2は、不図示の制御部により、領域Aに到達する光の明るさ等が制御され、エッジブレンディング処理が施されている。従って、この透過型スクリーン10は、領域Aと領域B1,B2との明るさの差が殆ど無く、明るさの均一性の高い映像を表示できる。
また、画面上下方向における領域Aの寸法がS3、領域B1、B2の寸法がそれぞれS4,S5である。
図3では、透過型スクリーン10の画面上下方向に平行であってスクリーン面に直交する断面の一部を拡大して示している。ここで、スクリーン面とは、透過型スクリーン10全体として見たときにおける、透過型スクリーン10の平面方向となる面を示すものであり、本明細書中、及び、特許請求の範囲においても同一の定義として用いている。本実施形態において、このスクリーン面は、透過型スクリーン10の画面(表示面)に平行であり、スクリーン面に直交する方向は、透過型スクリーン10の厚み方向に平行であるとする。
図3に示すように、透過型スクリーン10は、その厚み方向において、入光側から順に、プリズム層11、光制御層12、光拡散層13を備え、接合層14で適宜一体に積層されている。
光学形状部112は、入光側(背面側)の面に、入光側に凸となる単位プリズムが複数配列されて形成されている。
この単位プリズム111は、略三角柱状であり、画面左右方向を長手方向(稜線方向)とし、画面上下方向に配列されている。
単位プリズム111において、画面上下方向上側に位置する面111a,下側に位置する面111bを備えている。
また、図4(c)に示すように、領域B1の単位プリズム111では、映像源LS1から投射された映像光L1は、面111bに入射し、面111bから入射した映像光L1の少なくとも一部が面111aで全反射する。単位プリズム111のこのような作用により、映像光L1は、略正面方向へ偏向され、出光側へ向かう。従って、領域B1では、面111bが入射面であり、面111aが全反射面となる。
また、領域Aでは、映像源LS1からの映像光に対しては、面111bが、映像光L1が入射する入射面となり、面111aが、入射面から入射した映像光L1の少なくとも一部を全反射する全反射面となる。そして、面111aで全反射した映像光L1は、略正面方向へ偏向され、出光側へ向かう。
従って、領域Aに位置する単位プリズム111は、その配列方向の一方側に位置する映像源LS1からの映像光L1と、他方側に位置する映像源LS2からの映像光L2とを、いずれも、略正面方向へ、即ち、略同一の方向へ偏向する作用を有している。
単位プリズムの角度α,γは、単位プリズム111の配列方向、即ち、画面上下方向に沿って次第に変化している。角度αは、画面上下方向に沿って、領域B2の透過型スクリーン10の外周端となる点T2(図1(b)参照)から、領域B1の透過型スクリーン10の外周端となる点T1(図1(b)参照)側に向かうにつれて(上側から下側へ向かうにつれて)、次第に大きくなっている。また、角度γは、画面上下方向に沿って点T2から点T1へ(上側から下側へ)向かうにつれて、次第に小さくなっている。
このような形態とすることにより、映像源LS1,LS2からの光を、効率よく観察者側へ向けることができる。
このプリズム層11は、ウレタンアクリレートやエポキシアクリレート等の紫外線硬化型樹脂や、電子線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂を用いて形成される。なお、これに限らず、例えば、熱可塑性樹脂等により形成してもよい。
図5(a)に示すように、領域B1において、単位プリズム111の面111bに入射する映像光L1が、スクリーン面の法線方向へ出射されるためには、以下の式1を満たすことが必要である。
式1:180°−2×α−γ−arcsin((sin(θ1−γ))/N)=0
上記式1において、Nは、単位プリズム111の屈折率であり、θ1は、その単位プリズム111に入射する映像光L1の映像源LS1からの投射角(スクリーン面への入射角)である。
式2:180°−2×γ−α−arcsin((sin(θ2−α))/N)=0
上記式2において、Nは、単位プリズム111の屈折率であり、θ2は、その単位プリズム111に入射する映像光L2の映像源LS2からの投射角(スクリーン面への入射角)である。
領域B1,B2では、各式1,2に基づいて、投射角θ1,θ2に応じた角度α,γを適宜設定することができる。
このプリズム基材部113は、光透過性を有する樹脂製のシート状の部材を用いることができる。プリズム基材部113に用いられる樹脂としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、PC(ポリカーボネート樹脂)や、MBS(メタクリル酸メチル・ブタジエン・スチレン)樹脂、MS(メタクリル酸メチル・スチレン)樹脂、アクリル系樹脂であるが、これに限らず、適宜選択して使用してよい。
プリズム基材部113は、その屈折率が光学形状部112と同等、若しくは、光学形状部112との屈折率差が非常に小さいことが好ましい。
このプリズム基材部113は、スクリーンの画面サイズにもよるが、その厚さを約50〜250μmとすることができる。
図6は、本実施形態の光制御層12を説明する図である。図6では、画面上下方向に平行であってスクリーン面に直交する断面の一部を拡大して示している。
基材部121は、この光制御層12のベース(基材)となる部分である。この基材部121は、光透過性を有する樹脂製のシート状の部材を用いることができる。基材部121に用いられる樹脂としては、PET樹脂、PCや、MBS樹脂、MS樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられるが、これに限らず、適宜選択して使用してよい。
基材部121は、その屈折率が光透過部122と同等、若しくは、光透過部122との屈折率差が非常に小さいことが好ましい。
基材部121は、スクリーンの画面サイズにもよるが、その厚さを約50〜250μmとすることができる。
光透過部122は、略多角柱状であって、画面左右方向を長手方向(稜線方向)とし、画面上下方向に配列されている。図6に示すように、本実施形態では、光透過部122の配列方向(画面上下方向)に平行であってスクリーン面に直交する断面での光透過部122の断面形状は、略台形形状であり、出光側の寸法が、入光側の寸法よりも小さい形態となっている。
光透過部122は、基材部121の出光側の面に、ウレタンアクリレート等の紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂により形成してもよいし、熱可塑性樹脂等により基材部121と一体に形成してもよい。
本実施形態では、図6に示すように、光吸収部123の配列方向に平行であってスクリーン面に直交する断面での光吸収部123の断面形状は、略台形形状であり、出光側の寸法が入光側の寸法よりも大きい形態となっている。なお、これに限らず、光吸収部123は、上記断面形状が入光側を頂点とする略三角形形状である形態としてもよい。
光吸収部123に用いられる光透過性を有する樹脂は、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等の紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂が好適に用いられる。
また、光吸収部123に用いられる光吸収材は、可視光領域の光を吸収する機能を有する粒子状等の部材であり、例えば、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩、顔料や染料、顔料や染料で着色された樹脂粒子等である。顔料や染料で着色された樹脂粒子を用いる場合には、その樹脂粒子は、アクリル系樹脂製や、PC樹脂製、PE樹脂製、PS樹脂製、MBS樹脂、MS樹脂等により形成されたものを用いることができる。
本実施形態の光吸収部123の屈折率は、光透過部122の屈折率よりも小さい。従って、光吸収部123に用いられる光透過性を有する樹脂は、光透過部122を形成する樹脂よりも屈折率が小さいものを用いている。
従って、光制御層12は、映像光L3の一部を、光透過部122及び光吸収部123の配列方向(画面上下方向)において、拡散することができる。また、映像光L3の一部を全反射させるので、反射損失を抑え、映像の明るさを維持できる。
なお、本実施形態では、光透過部122及び光吸収部123が、画面上下方向に配列されている例を示したが、これに限らず、使用環境や所望する光学性能等に応じて、画面左右方向に配列される形態としてもよい。
本実施形態の光拡散層13は、粒子状の光拡散材を含有する光透過性を有する樹脂製のシート状の部材であり、光制御層12の出光側に、接合層14を介して一体に積層されている。
光拡散層13の母材となる樹脂は、例えば、アクリル系樹脂、MBS樹脂、PC樹脂、PET樹脂等を用いることができる。
光拡散層13に含有される光拡散材としては、プラスチックビーズ等の有機フィラーであり、特に、透明度の高いものが好ましい。プラスチックビーズとしては、例えば、メラミン樹脂製、アクリル樹脂製、AS樹脂製、PC樹脂製等のものが挙げられる。また、シリコン系ビーズも光拡散材として使用可能である。さらに、所望する拡散性能等に合わせて、これらの光拡散材を適宜選択し、所定の割合で組み合わせる等してよい。
接合層14は、感圧粘着型や感光粘着型の粘着剤や、接着剤等を適宜選択して用いることができる。
図4等に示すように、映像源LS1,LS2から投射された映像光(映像光L1,L2参照)は、単位プリズム111の面111b,111aにそれぞれ入射し、面111a,111bでそれぞれ全反射して、スクリーン面の法線方向(正面方向)に偏向される。
そして、映像光は、プリズム基材部113や基材部121を透過して、光透過部122に入射する。図6に示すように、一部の映像光(映像光L3参照)は、そのままスクリーン面の法線方向へ進み、一部の映像光(映像光L3参照)は、光透過部122と光吸収部123との界面で全反射して、スクリーン面の法線方向において角度をなす方向へ進む。
そして、映像光は、さらに光拡散層13で拡散されて、透過型スクリーン10から出射する。
従って、本実施形態によれば、映像光L1,L2を効率よく観察者側へ偏向でき、適宜拡散されて出射するので、明るく、輝度ムラのない良好な映像を表示できる。
さらに、本実施形態によれば、透過型スクリーン10内で発生した迷光の多くも、その多くが光透過部122と光吸収部123との界面に臨界角未満の角度で入射して、光吸収部123に吸収される。
従って、本実施形態によれば、不要な外光や迷光を効率よく吸収できるので、映像のコントラストの向上や二重像抑制等を図ることができ、良好な映像を表示できる。
しかし、本実施形態によれば、透過型スクリーン10に対して大きな投射角度で斜め方向から映像光L1,L2を投射でき、映像源LS1,LS2と透過型スクリーン10との距離S1を短くできる。従って、背面投射型表示装置1の奥行き方向の寸法を低減でき、背面投射型表示装置1及び多画面表示装置M1の省スペース化を実現できる。
ここで、本実施形態の透過型スクリーン10及び背面投射型表示装置1の実施例を作製し、その映像を評価した。
実施例の透過型スクリーン10及び背面投射型表示装置1の各部の寸法等は、以下の通りである。
透過型スクリーン10の画面サイズ:約200インチ(3048×2032mm)
透過型スクリーン10の総厚:約1.2mm
映像源LS1,LS2と、透過型スクリーン10の出光側表面とのスクリーン面の法線方向の距離S1:300mm
映像源LS1,LS2と、透過型スクリーン10の下端及び上端とのスクリーン面に平行な方向における距離S2:250mm
単位プリズム111の屈折率N:1.49
画面中心(点T3)での単位プリズム111の底角:α=54.6、γ=54.6
領域Aと領域B1との境界部における単位プリズム111の底角:α=54.8°、γ=54.4°
領域Aと領域B2との境界部における単位プリズム111の底角:α=54.4°、γ=54.8°
単位プリズム111の配列ピッチ:P1=250μm
プリズム基材部113:PET樹脂(屈折率1.6)製、厚さ150μm
光透過部122及び光吸収部123の配列ピッチ:P2=55μm
光透過部122及び光吸収部123の界面がスクリーン面の法線方向となす角度:θ=5°
光透過部122の高さ:H2=120μm
光透過部122の材料:ウレタンアクリレート樹脂(屈折率1.55)
光吸収部123の材料:平均粒径3μmの黒色粒子を25%w含有するウレタンアクリレート樹脂製(屈折率1.49)
光拡散層13:半値角(半値幅の1/2)の絶対値が20°となる等方性の拡散作用を有する拡散シート(拡散材(平均粒径12μm、アクリル樹脂製)含有のPC樹脂製)
接合層14:アクリル樹脂製(感光粘着型)
実施例の透過型スクリーン10を用いる背面投射型表示装置1を備える多画面表示装置M1では、各透過型スクリーン10に表示される映像は、明るく、コントラストが高く、良好であった。また、実施例の多画面表示装置M1では、各映像源が投射する映像の境界が目立たず、ユニフォミティも良好であった。
さらに、透過型スクリーン10を用いる背面投射型表示装置1を備える多画面表示装置M1では、奥行きを薄くすることができ、省スペース化できる。
上述の実施形態に限らず、以下のような実施形態としてもよい。
図7及び図8は、他の実施形態の透過型スクリーン10の一例を示す図である。なお、図7,図8及び以降の説明において、前述した実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図7では、他の実施形態の透過型スクリーン10のプリズム層11の画面上下方向に平行であってスクリーン面に直交する断面の一部を拡大して表示している。図7(a)は、領域Aに相当し、図7(b)は、領域B1に相当する。
透過型スクリーン10は、光制御層12を備えず、図7(a),(b)に示すように、光吸収作用を有する帯状の光吸収部であるブラックストライプ部15をプリズム層11の出光側の面に複数備える形態としてもよい。光拡散層13は、このブラックストライプ部15の出光側に接合層14を介して一体に積層可能である。
なお、領域B2のプリズム層11及びブラックストライプ部15に関しては、図示していないが、図7(b)に示す領域B1のプリズム層11及びブラックストライプ部15の上下方向を反転させたものに等しい。
例えば、ブラックストライプ部15は、所謂セルフアライメント法を用いてことができる。まず、初期状態では粘着性を有し、感光することにより粘着性を失い硬化するという性質を有する感光性粘着剤をプリズム層11の出光側の面に塗布又は転写して不図示の感光性粘着剤層を形成し、映像源LS1,LS2に相当する位置から、感光性粘着剤層が感光する光を照射する露光作業を行い、光が透過した部分を硬化させる。そして、感光性粘着剤層の感光済みとなった部分を洗浄等で除去し、粘着性を有する未感光の部分に黒色粒子や黒色インキ等を塗付することにより、ブラックストライプ部15を形成することができる。
感光性粘着剤層の感光済みの部分は、光透過性を有するならば、除去せずに残しておいてもよいし、感光済みの部分の除去方法は、特に限定しない。
このような方法を用いることにより、ブラックストライプ部15と、単位プリズム111との位置あわせ作業が不要になり、容易にかつ安価に形成することができる。
図8(a)に示すように、光拡散層13は、プリズム層11及び光制御層12とは別体とし、2枚ものの透過型スクリーン10−2としてもよい。
また、このような2枚ものの透過型スクリーンとするとき、図8(b)に示すように、光拡散層として、プリズム層11及び光制御層12の出光側に、入光側の面に単位レンズ161が配列されたレンチキュラーレンズシート16を配置してもよい。単位レンズ161は、円柱状又は楕円柱の一部形状であり、稜線方向(長手方向)を画面上下方向とし、画面左右方向に複数配列されている形態であり、画面左右方向において光を拡散することができ、画面左右方向の視野角を十分に確保することができる。なお、単位レンズ161の配列方向は、画面上下方向としてもよく、所望する光学性能や、光制御層12の光透過部122及び光吸収部123の配列方向等に応じて、適宜設定可能である。
透過型スクリーン10は、上述の例に限らず、所望する光学性能や使用環境等に応じて、各種層を選択して設けてもよい。
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態において、プリズム層11によって映像光L1,L2がスクリーン面の略法線方向(正面方向)へ偏向される例を示したが、透過型スクリーン10に対して想定される観察者の位置に応じて、スクリーン面の法線方向に対して画面上下方向において所定の角度をなす方向に偏向するものとしてもよい。
このとき、光制御層12の光透過部122及び光吸収部123の界面の角度θは、その偏向する方向に応じて、適宜設定すればよい。
このような光吸収部123とした場合にも、黒色ビーズが充填される形態とすることにより、ビーズ間に空隙を有する形態となり、光吸収部123の屈折率が、光透過部122の屈折率よりも低くなる。
また、本実施形態において、光吸収部123は、光透過部122間に充填される形態を示したが、これに限らず、例えば、光透過部122よりも屈折率が低く、光吸収材を含有し、光透過部122の斜面に沿って所定の厚さで形成される樹脂膜を光吸収部123としてもよい。
さらに、本実施形態において、光吸収部123と光透過部122との界面部分に、光透過部122よりも屈折率が低い透光性を有する樹脂膜を形成し、その出光側に光吸収部123を形成する形態としてもよい。
また、本実施形態において、光吸収部123は、図6等に示す断面形状が略等脚台形形状であり、画面上下方向において対称な形状である例を示したが、これに限らず、所望する光学性能や使用環境等に応じて、画面上下方向において非対称な形状としてもよい。
図9は、変形形態の多画面表示装置M2を説明する図である。図9では、理解を容易にするために、透過型スクリーン10のみを示している。
図9に示すように、例えば、各透過型スクリーン10の表示面が所定の角度をなし、観察者Oを3方から取り囲むように、背面投射型表示装置1を配置としてもよい。
また、本実施形態において、図1等に示すように、透過型スクリーン10に対して背面側の画面上下方向の上側・下側に映像源LS1,LS2が位置する形態を示したが、これに限らず、背面側の画面左右方向の左側・右側に映像源LS1,LS2が位置する形態としてもよい。即ち、背面投射型表示装置は、透過型スクリーン10の画面中央を通りスクリーン面の法線方向に伸びる直線を軸として、背面投射型表示装置1を90°回転させた形態としてもよい。このとき、背面投射型表示装置は、画面上下方向に配列されて、多画面表示装置を形成する。
10 透過型スクリーン
11 プリズム層
111 単位プリズム
112 光学形状部
113 プリズム基材部
12 光制御層
121 基材部
122 光透過部
123 光吸収部
13 光拡散層
LS1,LS2 映像源
M1 多画面表示装置
Claims (7)
- 背面側から投射された映像光を観察者側へ透過して映像を表示する透過型スクリーンであって、
映像光の入光側の面に、入光側に凸となる略三角柱状の単位光学要素が、1方向に複数配列されて形成された偏向光学層と、
前記偏向光学層よりも出光側に形成され、光を吸収する作用を有する光吸収部と、
を備え、
前記単位光学要素は、一方の斜面から入射した光の少なくとも一部を他方の斜面で全反射して出光側の所定の方向へ偏向し、
前記単位光学要素の配列方向における前記偏向光学層の一部の領域では、前記配列方向の一方側から投射された光と、前記配列方向の他方側から投射された光とが、同一の単位光学要素に入射し、略同一方向に偏向されて観察者側へ向かうこと、
を特徴とする透過型スクリーン。 - 請求項1に記載の透過型スクリーンにおいて、
前記一部の領域内の前記配列方向の一方側及び他方側から投射された光のスクリーン面に対する入射角度が等しい点では、前記単位光学要素の配列方向に平行であってスクリーン面に直交する断面での前記単位光学要素の断面形状は、略二等辺三角形状であること、
を特徴とする透過型スクリーン。 - 請求項1又は請求項2に記載の透過型スクリーンにおいて、
前記光吸収部は、前記偏向光学層で偏向された光が透過しない領域に形成されること、
を特徴とする透過型スクリーン。 - 請求項1又は請求項2に記載の透過型スクリーンにおいて、
前記偏向光学層よりも出光側に、光を透過する光透過部と前記光吸収部とがスクリーン面に沿って交互に配置された光制御層を備え、
前記光吸収部は、前記光吸収部及び前記光透過部の配列方向に平行であってスクリーン面に直交する断面における断面形状が、出光側に向けて寸法が大きくなる楔形形状であり、
前記光吸収部の屈折率は、光透過部の屈折率よりも小さいこと、
を特徴とする透過型スクリーン。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の透過型スクリーンにおいて、
光を拡散する作用を有する光拡散層を備えること、
を特徴とする透過型スクリーン。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の透過型スクリーンと、
前記透過型スクリーンよりも背面側に位置し、前記単位光学要素の配列方向の一方側及び他方側からそれぞれ映像光を照射する2つの映像源と、
を備える背面投射型表示装置。 - 請求項6に記載の背面投射型表示装置を複数備え、各前記透過型スクリーンの表示画面が隣接するように複数配列した多画面表示装置。
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