JP6932977B2 - 映像源ユニット、及び液晶表示装置 - Google Patents
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Description
線に対して上方向に20°及び鉛直方向に0°の角度で出射する光の輝度が正面輝度の90%以上である。
このような映像源ユニット10は、詳細な説明は省略するが、不図示の筐体に、該映像源ユニット10を作動させる電源、及び映像源ユニット10を制御する電子回路等、映像源ユニット10として動作するために必要とされる通常の機器とともに納められて液晶表示装置とされている。以下映像源ユニット10について説明する。
さらには、液晶パネルは、その性質上、該液晶パネルの法線方向からの入射光に対しては、出射光のコントラスト、及び効率(透過率)は優れている。しかしながら、液晶パネルの法線方向に対して斜めからの入射光、および観察者による斜め方向からの観察についてはコントラストの低下や効率(透過率)の低さが問題となる。すなわち、光の利用効率を高めるためには液晶パネルの法線方向からの入射光を多くすることも有効である。
面光源装置20は、液晶パネル15に対して観察者側とは反対側に配置され、液晶パネル15に面状の光を出射する照明装置である。図1〜図3よりわかるように、本形態の面光源装置20は、エッジライト型の面光源装置として構成され、導光板21、光源25、導光板光拡散板26、プリズム層27、反射型偏光板28、光学シート30及び反射シート39を有している。
複数の裏面光学要素23の配列方向は導光方向であることが好ましい。すなわち、光源25から離隔する方向に配列され、光源25が配列される方向、又は1つの長い光源であれば該光源が延びる方向に平行に各裏面光学要素23の稜線が延びている。
なお、本形態では上記のように光源25は一方側の側面に配置される例を示したが、さらにこの側面とは反対側となる側面にも光源が配置される形態であってもよい。なお、この場合には裏面光学要素の形状も公知の例に倣って形成する。
導光板光拡散板の具体的態様は、公知の光拡散板を用いることができ、例えば母材の中に光拡散剤を分散させた形態を挙げることができる。
導光板光拡散板26は本形態のようにプリズム層27の支持体として機能してもよい。また、導光板21の出光面が平滑であれば導光板光拡散板26と導光板21とを一体化して構成してもよい。
本形態で単位プリズム27aは、所定の断面を有して導光板21の導光方向に直交する方向に延びる形態を有している。そして、複数の単位プリズム27aが導光方向に配列されている。これにより光学機能層32で光を制御する方向(本形態では鉛直方向)において光を集光することができ、光学機能層32で光を効率よく全反射させることができ、光の利用効率を高めることができる。水平方向へは広い視野角とすることができる。
このようなプリズム層の単位プリズムの断面形状は、必要とする機能に応じて公知の形状を適用することが可能である。当該形状により光をさらに拡散させることもできるし、集光させることもできる。
また、単位プリズムが延びる方向及び配列される方向は上記形態に限定されることなく他の形態であってもよい。例えば単位プリズムが所定の断面を有して導光板21の導光方向に延び、複数の単位プリズムが導光方向とは直交する方向に配列される形態であってもよい。
基材層31をなす材料としては、種々の材料を使用することができる。ただし、表示装置に組み込まれる光学シート用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性および加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料を用いることができる。これには例えばポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、トリアセチルセルロース樹脂(TAC)、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等を挙げることができる。この中でも面光源装置20と下偏光板14との組み合わせを考慮して複屈折(リタデーション)の少ないTAC、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂を用いることが好ましい。さらには、車載用途などのように高い耐熱性が求められる用途では、ガラス転移点が高いポリカーボネート樹脂が望ましい。具体的にはポリカーボネート樹脂のガラス転移点は143℃であり、一般に105℃での耐久性が求められる車載用途に適している。
「基材層側における拡散反射率」は、基材層側から光を照射した場合における光学シートの拡散反射率であり、拡散反射率は、全光線反射率から鏡面反射光分の光線反射率を除外した全方位拡散反射率により定義される。具体的には後で実施例にて説明するようにして測定することができる。
屈折率Nrの値は特に限定されることはないが、当該全反射を適切に行う観点から1.50以下であることが好ましく、その中でも入手性の観点から1.47以上が好ましい。より好ましく1.49以上である。
すなわち、θ1は、4.0°以下がより好ましく、1.0°以下が更に好ましく、0°が特に好ましい。θ2は、5.0°以下がより好ましく、3.0°以下が更に好ましい。これにより、シート面の法線方向に出射する光の輝度(正面輝度)に対する、該法線に対して上方向に出射する光の輝度の割合を向上することができる。
なお、「光拡散層側における拡散反射率」は、光拡散層側から光を照射した場合における光学シートの拡散反射率である。具体的には後で実施例にて説明するようにして測定することができる。
はじめに基材層31に光透過部33を形成する。これは、光透過部33の形状を転写できる形状を表面に有する金型ロールと、これに対向するように配置されたニップロールとの間に、基材層31となる基材シートを挿入する。このとき、基材シートと金型ロールとの間に光透過部を構成する組成物を供給しながら金型ロール及びニップロールを回転させる。これにより金型ロールの表面に形成された光透過部に対応する溝(光透過部形状を反転した形状)に光透過部を構成する組成物が充填され、該組成物が金型ロールの表面形状に沿ったものとなる。
光吸収粒子を用いる場合には、カーボンブラック等の光吸収性の着色粒子が好ましく用いられるが、これらに限定されるものではなく、映像光の特性に合わせて特定の波長を選択的に吸収する着色粒子を使用してもよい。具体的には、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩、染料、顔料等で着色した有機微粒子や着色したガラスビーズ等を挙げることができる。特に、着色した有機微粒子が、コスト面、品質面、入手の容易さ等の観点から好ましく用いられる。着色粒子の平均粒子径は1.0μm以上20μm以下であることが好ましく、1.0μm以上10μm以下であることがより好ましく、1.0μm以上4.0μm以下であることが更に好ましい。
ここで「平均粒子径」とは、光吸収粒子を100個電子顕微鏡で観察してその直径を計り、算術平均した直径を意味する。
一方、反射型偏光板28の反射軸に沿った偏光方向の光は図2に点線矢印L21’、L22’で示したように反射して導光板21側に戻される。戻された光は、導光板21、裏面光学要素23、又は反射シート39で反射して再び反射型偏光板28の側に進行する。この反射の際に一部の光の偏光方向が変化しており、その一部は反射型偏光板28を透過する。他の光は再び導光板側に戻される。このように反射型偏光板28で反射した光も他の部位で反射を繰り返すことで反射型偏光板28を透過できるようになる。これにより光源25からの光の利用率が高められる。
ここで、反射型偏光板28を出射した光は、その偏光方向が下偏光板14の透過軸に沿った方向になっており、下偏光板14を透過する偏光光となっている。
すなわち、例えば図6にL61で示した光は、光透過部33と光吸収部34との界面に達することなく光透過部33を透過する。これは正面方向に近い角度で観察者側に出射される。
L62、L63で示した光は、L61で示した光よりも観察者側に向けて斜め上方向で光透過部33に入射する光であり、L63で示した光はL62で示した光よりも当該斜め上方向に光透過部33に入射する。L62で示した光は、光透過部33と光吸収部34との界面に達することなく光透過部33を透過する。一方、L63で示した光は、光吸収部34の本形態における鉛直方向下側の界面に達し、全反射して光透過部33を透過する。このとき、光透過部及び光吸収部の下側となる界面の傾斜角度(θ2)の作用により、界面で反射した光の多くは、反射によりシート面の法線に平行な方向、又は平行な方向に近づけられた上方向に進行する。
L64で示した光は、L61で示した光よりも観察者側に向けて下方に進行して光透過部33に入射する。そして、光吸収部34の本形態における鉛直方向上側の界面に達し、全反射して光透過部33を透過する。このとき、光透過部及び光吸収部の上側となる界面の傾斜角度(θ1)の作用により、界面で反射したL64の光、及びこのような光の多くは液晶パネル15の法線に平行な方向、又は上方向に向きを変えられて光透過部33を透過する。
なお、光吸収部34との界面に達する光のうち、全反射臨界角より小さい角度のため全反射しない光であっても、そのうちの一部は当該界面で反射するものもある。このような光も同様に液晶パネル15の法線に平行な方向、又は上方向に向きを変えられて光透過部33を透過する。
従って、本形態の光学シートを液晶表示装置に用いることにより、従来の光学シートを使用した場合に比べ、ドライバー視点での視認性を向上させることが可能である。
実施例として図1〜図6に示したような光学シートを作製し、該光学シートから出射する光の輝度を、視野角を連続的に変化させて測定した。各実施例及び比較例に係る光学シートの具体的な値を表1に示した。表1に表した項目は次の通りである。
・基材層:材料(PCはポリカーボネート)、厚み
・光吸収部:ピッチ(図4のPk)
上底幅(図4のWa)
下底幅(図4のWb)
厚み(図4のDk)
・光学機能層の厚み
・屈折率:光透過部
光吸収部
・界面傾斜角度:上側(図5のθ1)
:下側(図5のθ2)
・拡散反射率:基材側(基材層を入光側としたとき)
:光拡散層側(光拡散層を入光側としたとき)
ここで、拡散反射率は、全光線反射率から鏡面反射光分の光線反射率を除外した全方位拡散反射率により定義される。具体的には、拡散反射率は図7(a)、図7(b)に示したようにヘイズメーター(HR−100 村上色彩研究所、測定条件「反射」)を用いて測定した。より詳しくは次の通りである。
光学シートは、測定対象となる層(基材層、又は光拡散層)が入光側(積分球側)に向けられ、これとは反対側に、到達した光を吸収するライトトラップボックスを配置する。すなわち、図7(a)が基材層側拡散反射率、図7(b)が拡散層側拡散反射率の測定である。なお、測定の前にライトトラップボックスの位置に標準白色板(硫酸バリウム、反射率:98.3%)を配置して初期設定を行い、その後、標準白色板に代えてライトトラップボックスを配置して測定を行った。
このように配置された光学シートに対して光透過部及び光吸収部が交互に配列された方向から光学シートの法線に対して45°傾けた照射光(光源D65)を照射した。
この照射光における光学シートによる反射光のうち、45°鏡面反射光を除外し、そのときの積分球内の全方位光を検出器で得る。これが拡散反射光である。
そして、照射光に対する当該全方位光(拡散反射光)の比率を百分率で表したものを「拡散反射率」とした。
以上のような実施例及び比較例にかかる光学シートについて、自動変角輝度計(GP−500 村上色彩研究所)を用いて、映像源ユニット10に倣って光学シートの光拡散層を入光側に向けるとともに、光学シートの入光側にさらに基準光拡散板を配置し、基準拡散板及び光学シートを透過した光の各視野角における透過光の輝度を測定した。そして、基準拡散板のみにおける各視野角の透過光の輝度を100%として相対輝度とした。ここで、基準光拡散板は正面ゲインが0.45、±60°で0.40の光拡散板である。
図8は、実施例1及び実施例2の光学シートの場合における、水平方向が0°で鉛直方向視野角を変化させたときの相対輝度の結果である。図8の縦軸は相対輝度(%)を表し、横軸は鉛直方向の視野角(°)を表している。ここで、視野角が0°のときが正面における相対輝度、視野角が0°より大きいときが鉛直方向上方の視野角、視野角が0°より小さいときが鉛直方向下方の視野角を意味する。
実施例1では、視野角が−10°から+10°の間は、相対輝度が高い状態にある。そして視野角が−10°から−30°に変化するにつれ、相対輝度は急激に減少している。一方、視野角が+10°から+30°に変化する間の相対輝度は、視野角が−10°から−30°に変化する場合に比べ、緩やかに減少している。このことから、輝度は鉛直方向下方よりも鉛直方向上方に広がりを有していることがわかる。すなわち、視野角が下側よりも上側が広くなっている。
また、実施例2の結果から明らかなように、実施例2に係る光学シートを用いると、実施例1よりもさらに鉛直方向上方の視野角が広くなった。
表2は、実施例1〜実施例7、及び比較例1、比較例2に係る光学シートについて、鉛直方向上方20°、水平方向0°における視野角の相対輝度比、及び、鉛直方向0°、水平方向40°における視野角の相対輝度比の結果を表したものである。そしてその結果から、ドライバー視点での視認性も評価している。
一方、ドライバー視点での視認性は次のように評価している。
鉛直方向上方20°、水平方向0°の相対輝度、及び鉛直方向0°、水平方向40°の相対輝度がいずれも90%以上である場合を「◎」とし、いずれも70%以上である場合を「○」とした。
一方で、鉛直方向上方20°、水平方向0°の相対輝度、及び鉛直方向0°、水平方向40°の相対輝度について、いずれか一方でも70%を下回っている場合を「×」とした。
一方で、比較例1及び比較例2に係る光学シートは、鉛直方向上20°、水平方向0°の相対輝度比が低く、ドライバー視点での視認性が悪かった。これは、光透過部及び光吸収部の屈折率差が0であることから、光透過部及び光吸収部の界面に到達した光が、全反射せずに吸収されたためと考えられる。
15 液晶パネル
20 面光源装置
21 導光板
25 光源
26 導光板光拡散板
27 プリズム層
28 反射型偏光板
30 光学シート
31 基材層
32 光学機能層
33 光透過部
34 光吸収部
35 光拡散層
Claims (5)
- 光源を備えた面光源装置と、該面光源装置の出光側に配置される液晶パネルと、を備える映像源ユニットであって、
前記面光源装置は前記光源からの光を透過する光学シートを具備し、
前記光学シートは、基材層と、前記基材層の一方の面に積層された光学機能層と、前記光学機能層の面のうち、前記光学機能層を挟んで前記基材層が配置されている面とは反対側の面に配置された光拡散層と、を備え、
前記光学機能層は、
所定の断面を有して水平方向に延び、鉛直方向に所定の間隔で複数配列される光透過部と、
複数の前記光透過部の前記間隔に形成され、前記光透過部よりも屈折率が低い光吸収部と、を有し、
前記光吸収部の断面は、短い上底が前記液晶パネル側を向き、長い下底が前記光源側を向いており、
前記光透過部及び前記光吸収部の界面について、前記光吸収部の上側となる界面とシート面に対する法線とのなす角が、前記光吸収部の下側となる界面とシート面に対する法線とのなす角よりも小さく形成されている、
映像源ユニット。 - 光の視野角は下側よりも上側が広く、
前記液晶パネルの法線方向に出射する光の輝度を正面輝度とするとき、
前記液晶パネルの法線に対して鉛直方向に20°及び水平方向に0°の角度で出射する光の輝度が前記正面輝度の70%以上であり、
前記液晶パネルの法線に対して水平方向に40°及び鉛直方向に0°の角度で出射する光の輝度が前記正面輝度の90%以上である、請求項1に記載の映像源ユニット。 - 前記液晶パネルの法線に対して鉛直方向に20°及び水平方向に0°の角度で出射する光の輝度が前記正面輝度の90%以上である請求項2に記載の映像源ユニット。
- 前記光学シートの基材層側及び光拡散層側における拡散反射率がそれぞれ0.8%以上
5.0%以下である請求項1乃至3のいずれかに記載の映像源ユニット。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の映像源ユニットが筐体に収められた液晶表示装置。
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