JP6915296B2 - 光学ユニット、面光源装置、映像源ユニット、及び液晶表示装置 - Google Patents

光学ユニット、面光源装置、映像源ユニット、及び液晶表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、光源の観察者側に配置される光学ユニット、該光学ユニットを用いた面光源装置、映像源ユニット、及び液晶表示装置に関する。
液晶テレビ等の液晶表示装置は、表示すべき映像を出射する液晶パネル等の映像源を備えるとともに、該映像源からの映像光の質を高めて観察者側に透過させる光学シートを備えている。
当該光学シートは、より質の高い映像を観察者に提供するため、各種機能を有する層が積層されている場合が多い。
特許文献1には、基材フィルム層の一方の面にプリズム部と光吸収部とが交互に配列された層を有する光学機能シート層を備え、基材フィルム層には、光学機能シート層が積層される反対側の面に粗面が形成されている光制御シートが開示されている。
特開2010−217871号公報
ところが、特許文献1のような光透過部(プリズム部)及び光吸収部の配列パターンを有する光学シートを液晶表示装置に用いると、液晶パネルの画素パターンとの関係から干渉縞(モアレ)が生じる問題があった。そのため、特許文献1では、光制御シートに粗面を設けてモアレの発生の低減を図っていた。しかしながら、特許文献1の光制御シートでは、モアレの発生を十分に低減させることができなかった。
そこで本発明では、上記問題に鑑み、モアレの発生を低減することができる光学ユニットを提供することを課題とする。また、この光学ユニットを用いた面光源装置、映像源ユニット、及び液晶表示装置を提供する。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、光源(25)より観察者側に配置される光学ユニット(30、130)であって、光学機能層(32、132)と、該光学機能層の一方側に配置される光拡散層(35、135)と、を備え、光学機能層は、所定の断面を有して一方向に延び、当該延びる方向とは異なる方向に所定の間隔で複数配列される光透過部(33)と、隣り合う光透過部の間に形成される光吸収部(34)と、を備え、光拡散層は第一の光拡散層(31、137)及び第二の光拡散層(36)を具備し、第一の光拡散層及び第二の光拡散層は空気層を介して0.5mm以上5.0mm以下の間隔を有して対向して配置されており第一の光拡散層及び第二の光拡散層のそれぞれの光拡散反射率は1.1%より大きく3.7%以下である、光学ユニットである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光学ユニットにおいて、第一の光拡散層及び第二の光拡散層の対向する面には粗面が形成されている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の光学ユニットにおいて、光透過部が延びる方向が四角形である光学機能層の縁を形成する辺に対して成す角である光学ユニットのバイアス角が0°である。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光学ユニットが最も光の出射側に配置された面光源装置(20)である。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の面光源装置と、該面光源装置の出光側に配置された液晶パネル(15)と、を備える映像源ユニット(10、110)である。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の映像源ユニットにおいて、下偏光板が液晶パネルの面光源装置側に配置され、光学ユニットの第二の光拡散層が、下偏光板の面光源装置側の面に貼合されている映像源ユニットである。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の映像源ユニットが筐体に収められた液晶表示装置である。
本発明によれば、モアレの発生を低減することができる。
1つの形態にかかる映像源ユニット10を説明する分解斜視図である。 映像源ユニット10の断面を示す分解図である。 映像源ユニット10の他の断面を示す分解図である。 図2のうち光学ユニット30に注目して拡大した図である。 光学機能層32を反射型偏光板28側から見た図である。 他の形態に係る映像源ユニット110の断面を示す分解図である。 図6のうち、光学ユニット130に注目して拡大した図である。 第一の光拡散層の拡散反射率の測定方法を説明する図である。 保護層の拡散反射率の測定方法を説明する図である。 第二の光拡散層の拡散反射率の測定方法を説明する図である。
以下、本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし、本発明はこれら形態に限定されるものではない。
図1は1つの形態を説明する図であり、光学ユニット30を含む映像源ユニット10の分解斜視図である。また図2には、図1にII−IIで示した線に沿って切断した映像源ユニット10の分解断面図の一部、図3には、図1にIII−IIIで示した線に沿って切断した映像源ユニット10の分解断面図の一部を表した。このような映像源ユニット10は、説明は省略するが、不図示の筐体に、該映像源ユニット10を作動させる電源、及び映像源ユニット10を制御する電子回路等、映像源ユニット10として動作するために必要とされる通常の機器とともに納められて液晶表示装置とされている。以下映像源ユニット10について説明する。
映像源ユニット10は、液晶パネル15、面光源装置20、及び機能フィルム40を備えている。図1〜図3では紙面上方が観察者側となる。
液晶パネル15は、観察者側に配置された上偏光板13と、面光源装置20側に配置された下偏光板14と、上偏光板13と下偏光板14との間に配置された液晶層12と、を有している。上偏光板13、下偏光板14は、入射した光を直交する二つの偏光成分(P波およびS波)に分解し、一方の方向(透過軸に平行な方向)の偏光成分(例えば、P波)を透過させ、当該一方の方向に直交する他方の方向(吸収軸に平行な方向)の偏光成分(例えば、S波)を吸収する機能を有している。
液晶層12は、複数の画素が層面に沿った方向に縦横に配列されており、一つの画素を形成する領域毎に電界印加できる。そして電界印加された画素の配向が変化する。これにより、面光源装置20側(すなわち入光側)に配置された下偏光板14を透過した透過軸に平行な偏光成分(例えばP波)は、電界印加された画素を通過する際にその偏光方向を90°回転させ、その一方で、電界印加されていない画素を通過する際にその偏光方向を維持する。このため、画素への電界印加の有無によって、下偏光板14を透過した偏光成分(例えばP波)が、出光側に配置された上偏光板13をさらに透過するか、あるいは、上偏光板13で吸収されて遮断されるか、を制御することができる。
このようにして液晶パネル15は、面光源装置20からの光の透過または遮断を画素毎に制御して映像を表現する構造を有している。
液晶パネルはこのような原理により観察者に対して映像を提供することができるように構成されている。従って、液晶パネルの背面側から照明をする際には下偏光板の透過軸に平行な偏光成分を有する光を多く到達させることにより下偏光板を透過させて光の利用効率を高めることができる。
さらには、液晶パネルは、その性質上、該液晶パネルの法線方向からの入射光に対しては、出射光のコントラスト、及び効率(透過率)は優れている。しかしながら、液晶パネルの法線方向に対して斜めからの入射光、および観察者による斜め方向からの観察についてはコントラストの低下や効率(透過率)の低さが問題となる。すなわち、光の利用効率を高めるためには液晶パネルの法線方向からの入射光を多くすることも有効である。
液晶パネルの種類は特に限定されることはなく、公知の型の液晶パネルを挙げることができる。これには例えばTN、STN、VA、MVA、IPS、OCB等がある。
次に面光源装置20について説明する。
面光源装置20は、液晶パネル15に対して観察者側とは反対側に配置され、液晶パネル15に面状の光を出射する照明装置である。図1〜図3よりわかるように、本形態の面光源装置20は、エッジライト型の面光源装置として構成され、導光板21、光源25、導光板光拡散板26、プリズム層27、反射型偏光板28、光学ユニット30、及び反射シート39を有している。
導光板21は、図1〜図3よりわかるように、基部22及び裏面光学要素23を有している。導光板21は透光性を有する材料により形成された全体として板状の部材である。本形態で導光板21の観察者側となる一方の板面側は平滑面とされ、これとは反対側である他方の板面側は裏面とされ、当該裏面には複数の裏面光学要素23が配列されている。
基部22、裏面光学要素23をなす材料としては、種々の材料を使用することができる。ただし、表示装置に組み込まれる光学シート用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性および加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料を用いることができる。これには例えば脂環式構造を有する重合体樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリエーテルスルホン等の熱可塑性樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)等を挙げることができる。
基部22は、その内部を光が導光されるとともに、裏面光学要素23のベースとなる部位で、所定の厚さを有する板状である。
裏面光学要素23は、基部22の裏面側(反射型偏光板28が配置される側とは反対側)に形成される突出した要素であり、本形態では三角柱状である。裏面光学要素23は、突出した頂部の稜線が図1の紙面左右方向に延びる柱状であり、複数の裏面光学要素23が当該延びる方向に直交する方向に所定のピッチで並べて配列されている。本形態の裏面光学要素23は断面が三角形であるがこれに限定されることはなく、多角形、半球状、球の一部、レンズ形状等いずれの形状の断面であってもよい。
複数の裏面光学要素23の配列方向は導光方向であることが好ましい。すなわち、光源25から離隔する方向に配列され、光源25が配列される方向、又は1つの長い光源であれば該光源が延びる方向に平行に各裏面光学要素23の稜線が延びている。
なお、本件明細書における「三角形形状」とは、厳密な意味での三角形形状のみでなく、製造技術における限界や成型時の誤差等を含む略三角形形状を含む。また同様に、本件明細書において用いる、その他の形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、「平行」、「直交」、「楕円」、「円」等の用語も、厳密な意味に縛られることなく、同様の光学的機能を期待し得る程度の誤差を含めて解釈することとする。
このような構成を有する導光板21は、押し出し成型により、又は、基部22上に裏面光学要素23を賦型することにより製造することができる。なお、押し出し成型で製造された導光板21においては、基部22、及び裏面光学要素23が一体的に形成され得る。また、賦型によって導光板21を製造する場合、裏面光学要素23が、基部22と同一の樹脂材料であっても、異なる材料であってもよい。
図1〜図3に戻って、光源25について説明する。光源25は、導光板21の基部22が有する側面のうち、複数の裏面光学要素23が配列される方向の一方側の側面に配置される。光源の種類は特に限定されるものではないが、線状の冷陰極管等の蛍光灯、点状のLED(発光ダイオード)、又は白熱電球等の種々の態様で構成できる。本形態では光源25は複数のLEDからなり、不図示の制御装置により各LEDの点灯および消灯、並びに/又は、各LEDの点灯時の明るさを個別に独立して調節できるように構成されている。
なお、本形態では上記のように光源25は一方側の側面に配置される例を示したが、さらにこの側面とは反対側となる側面にも光源が配置される形態であってもよい。なお、この場合には裏面光学要素の形状も公知の例に倣って形成する。
次に導光板光拡散板26について説明する。導光板光拡散板26は、導光板21の出光側に配置され、ここに入射した光を拡散させて出射する機能を有する層である。これにより、導光板21から出射した光をさらに均一性を高め、導光板21に存在する傷を目立たなくすることができる。
導光板光拡散板の具体的態様は、公知の光拡散層を用いることができ、例えば母材の中に光拡散剤を分散させた形態を挙げることができる。
導光板光拡散板26は本形態のようにプリズム層27の支持体として機能してもよい。また、導光板21の出光面が平滑であれば導光板光拡散板26と導光板21とを一体化して構成してもよい。
プリズム層27は、図1〜図3よりわかるように、導光板光拡散板26よりも液晶パネル15側に設けられ、該液晶パネル15側に向けて凸である単位プリズム27aを具備する層である。単位プリズム27aは、所定の断面を有して導光板21の導光方向に延びる形態を有している。そして、複数の単位プリズム27aが導光方向とは異なる方向(本形態では平面視で導光方向に直交する方向)に配列されている。
このようなプリズム層の単位プリズムの断面形状は、必要とする機能に応じて公知の形状を適用することができる。当該形状により光をさらに拡散させることもできるし、集光させることもできる。
次に反射型偏光板28について説明する。反射型偏光板28は、入射した光を直交する二つの偏光成分(P波およびS波)に分解し、一方の方向(透過軸に平行な方向)の偏光成分(例えば、P波)を透過させ、当該一方の方向に直交する他方の方向(反射軸に平行な方向)の偏光成分(例えば、S波)を反射する機能を有している。このような反射型偏光板の構造は公知のものを適用することができる。
次に光学ユニット30について説明する。図4は図2のうち、光学ユニット30に注目して一部を拡大して表した図である。光学ユニット30は、光学機能層32と、該光学機能層32の一方側に配置される光拡散層35と、を備えている。すなわち、図1〜図4に示すように、光学ユニット30は、シート状に形成された基材層31(本形態では第一の光拡散層を兼ねる。)と、基材層31の一方の面に設けられた光学機能層32と、基材層31の面のうち、光学機能層32が配置された側とは反対側の面から所定の間隔を有して配置される第二の光拡散層36と、を備えている。従って、光拡散層35は第一の光拡散層を兼ねる基材層31及び第二の光拡散層36を具備する。
この光学ユニット30は、後述するように、入光側から入射した光の進行方向を変化させて出光側から出射させ、正面方向(法線方向)の輝度を集中的に向上させる機能(集光機能)を有している。またその際には偏光成分の変化が抑制され、これら機能により光の利用効率を高めることができる。さらに、当該正面方向に対して大きな角度で進行した光を吸収する機能(光吸収機能)を備えている。
図1〜図4に示すように、基材層31は光学機能層32を支持する平板状のシート部材であり、本形態では第一の光拡散層としても機能する。
基材層31をなす材料としては、種々の材料を使用することができる。ただし、表示装置に組み込まれる光学シート用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性および加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料を用いることができる。これには例えばポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、トリアセチルセルロース樹脂(TAC)、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等を挙げることができる。この中でも面光源装置20と下偏光板14との組み合わせを考慮して複屈折(リタデーション)の少ないTAC、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂を用いることが好ましい。さらには、車載用途などのように高い耐熱性が求められる用途では、ガラス転移点が高いポリカーボネート樹脂が望ましい。具体的にはポリカーボネート樹脂のガラス転移点は143℃であり、一般に105℃程度での耐久性が求められる車載用途に適している。
図1〜図4に示すように、光学機能層32は、シート状に形成された基材層31の一方の面のうち、反射型偏光板28側の面に積層された層で、層面に沿って光透過部33と光吸収部34とが交互に配列されている。
光学機能層32の光透過部33及び光吸収部34は、交互に配列された方向とは異なる方向に、図2、図4に示した断面を有して紙面奥/手前側に延びる形状を備える。すなわち、図2、図4に表れる断面において、略台形である光透過部33と、隣り合う2つの光透過部33間に形成された断面が略台形の光吸収部34と、を具備している。
光透過部33は光を透過させることを主要の機能とする部位であり、本形態では図2、図4に表れる断面において、基材層31側(出光面側)に長い下底、その反対側(反射型偏光板28側、入光面側)に短い上底を有する略台形の断面形状を有する要素である。光透過部33は、基材層31の層面に沿って当該断面を維持して上記した方向に延びるとともに、この延びる方向とは異なる方向に所定の間隔で配列される。そして、隣り合う光透過部33の間には、略台形断面を有する溝(間隙)が形成されている。従って、当該間隙は、光透過部33の上底側(反射型偏光板28側)に長い下底を有し、光透過部33の下底側(基材層31側)に短い上底を有する台形断面を有し、ここに後述する必要な材料が充填されることにより光吸収部34が形成される。なお、本形態では隣り合う光透過部33は長い下底側で、連結部32aによりで連結されている。
光透過部33は屈折率がNtとされている。このような光透過部33は、透過部構成組成物を硬化させることにより形成することができる。詳しくは後で説明する。屈折率Ntの値は特に限定されることはないが、後述するように台形断面の斜面における光吸収部34との界面で適切に光を反射(全反射を含む。)する観点から屈折率は1.55以上であることが好ましい。ただし、屈折率が高すぎる材料は割れやすい場合が多いので屈折率は1.61以下であることが好ましい。より好ましくは1.56以下である。
光吸収部34は隣り合う光透過部33の間に形成された上記した間隔に形成される間部として機能し、間隔の断面形状と同様の断面形状となる。従って短い上底が基材層31側を向き、長い下底が反射型偏光板28側となる。そして本形態では、光吸収部34は、屈折率がNrとされるとともに、光を吸収することができるように構成されている。具体的には屈折率がNrである透明樹脂に光吸収粒子が分散される。屈折率Nrは、光透過部33の屈折率Ntよりも低い屈折率とされる。このように、光吸収部34の屈折率を光透過部33の屈折率より小さくすることにより、所定の条件で光透過部33に入射した光を光吸収部34との界面で適切に全反射させることができる。また、全反射条件を満たさない場合にも一部の光は当該界面で反射する。
屈折率Nrの値は特に限定されることはないが、当該全反射を適切に行う観点から1.50以下であることが好ましく、その中でも入手性の観点から1.47以上が好ましい。より好ましく1.49以上である。
光透過部33の屈折率Ntと光吸収部34の屈折率Nrとの屈折率の差は特に限定されるものではないが、0より大きく0.14以下であることが好ましく、0.05以上0.14以下であることがより好ましい。屈折率差を大きくすることで、より多くの光を全反射させることができる。
光学機能層32では、特に限定されることはないが、例えば次のように光透過部33及び光吸収部34が形成される。すなわち、図4にPで表した光透過部33及び光吸収部34のピッチは20μm以上100μm以下であることが好ましく、30μm以上100μm以下であることがよりに好ましい。また、図4にθで示した光吸収部34と光透過部33との斜辺における界面と、光学機能層32の層面の法線と、の成す角は1°以上10°以下であることが好ましい。そして図4にDで示した光吸収部34の厚さは50μm以上150μm以下であることが好ましく、60μm以上150μm以下であることがよりに好ましい。これらの範囲内とすることにより、光の透過と光の吸収とのバランスをさらに良好にすることができる。
本形態では光透過部33と光吸収部34との界面が断面において一直線状となる例を示したが、これに限らず折れ線状、凸である曲面状、凹である曲面状等であってもよい。また、複数の光透過部33及び光吸収部34で断面形状が同じであってもよいし、所定の規則性を有して異なる断面形状であってもよい。
図5は、光学機能層32を反射型偏光板28側から見た図である。光透過部33は、図5からわかるように、図4に示した断面を有して画面の左右に延びるように形成されている。従って、光透過部33は光学ユニット30の面(基材層31の面)に沿って1つの方向(本形態では左右方向)に延び、これとは異なる方向(本形態では鉛直方向)に所定の間隔で複数配列される形態を備えている。
ここで、図5にθで示したように、光透過部33(及び光吸収部34)が延びる方向は、光学機能層32の縁を形成する辺うち左右方向となる辺32bに対してθ傾いている。当該θがバイアス角と呼ばれる角度である。光学ユニット30が図1のように表示装置に設置された場合には、鉛直方向に対する光透過部33(及び光吸収部34)が延びる方向がバイアス角θとなる。
本形態では、当該バイアス角θは特に限定されないが、θが0°であってもモアレ発生を低減することができる。一方で、さらに確実なモアレ発生の防止の観点からθが0°より大きく10°以下であることが好ましい。
次に光拡散層35について説明する。本形態では、光拡散層35は光学機能層32の一方側(液晶パネル15側)に配置されており、第一の光拡散層(基材層31)及び第二の光拡散層36を具備している。
第二の光拡散層36は、第一の光拡散層(基材層31)から所定の間隔をおいて配置されており、本形態においては、下偏光板14の面光源装置20側に貼合されて配置されている。第二の光拡散層36をなす材料は光透過部33と同様の材料を用いることができる。
さらに、第一の光拡散層(基材層31)及び第二の光拡散層36は、下記の特徴を有することが好ましい。
すなわち、第一の光拡散層(基材層31)及び第二の光拡散層36は対向する面に粗面が形成されており、第一の光拡散層(基材層31)及び第二の光拡散層36のそれぞれの拡散反射率は1.1%よりも大きいことが好ましく、3.3%以上がより好ましい。ここでは粗面により光拡散性を有するものとしたが、これに限定されず、樹脂中に光拡散剤が分散された態様であってもよい。
一方、拡散反射率は3.7%以下であることが好ましい。拡散反射率がこれより大きくなると光の利用効率の低下の影響が大きくなることがある。
そして第一の光拡散層、及び第二の光拡散層は当該拡散反射率を満たすように粗面の粗さの設定や光拡散剤の分散が行われればよい。拡散反射率の具体的な測定方法については後で説明する。
また、第一の光拡散層(基材層31)及び第二の光拡散層36は、所定の間隔を有して配置されており、この間隔は空気層とされている。このように空気層を含めることにより、2つの光拡散層間に距離ができるため、より拡散効果を高めることができる。
図4に示した空気層の間隔Xは、0.5mm以上であることが好ましく、5.0mm以下が好ましい。間隔Xが0.5mm未満であると、観察者に提供される光にぎらつきが現れる虞があり、5.0mmを超えると光学ユニット30全体が厚くなる問題がある。
上記した光拡散層35を備えることにより、映像源ユニット10のモアレの発生を低減することができる。
また、光学ユニット30は光学機能層32の面のうち、基材層31が積層された側とは反対側の面に、光学機能層32を保護する保護層をさらに積層してもよい。保護層を積層することにより、光学機能層32への外部からの傷害等を保護する効果、及び、光学ユニット30を作製する際に反りを抑制することができる。保護層に用いられる材料としては、紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂等の公知の材料を使用することができる。また、保護層には、反射防止処理、防眩処理、帯電防止処理、ハードコート処理等の処理を施してもよい。
なお、保護層に光拡散性を持たせることもでき、粗面の場合には入光側の面に粗面を設ける。この場合の光拡散性能については光拡散層35と同様に考えることができる。保護層の拡散反射率の具体的な測定方法については後で説明する。
光学ユニット30は例えば次のように作製できる。
はじめに基材層31に光透過部33を形成する。これは、光透過部33の形状が転写できる形状を表面に有する金型ロールと、これに対向するように配置されたニップロールとの間に、基材層31となる基材シートを挿入する。このとき、基材シートと金型ロールとの間に光透過部を構成する組成物を供給しながら金型ロール及びニップロールを回転させる。これにより金型ロールの表面に形成された光透過部に対応する溝(光透過部形状を反転した形状)に光透過部を構成する組成物が充填され、該組成物が金型ロールの表面形状に沿ったものとなる。
ここで、光透過部を構成する組成物としては、例えば、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリチオール系等の電離放射線硬化型の樹脂を挙げることができる。
金型ロールと基材シートとの間に挟まれ、ここに充填された光透過部を構成する組成物に対し、基材シート側から光照射装置により硬化させるための光を照射する。これにより、組成物を硬化させ、その形状を固定させることができる。そして、離型ロールにより金型ロールから基材層31および成形された光透過部33を離型する。
次に、光吸収部34を形成する。光吸収部34を形成するには、まず、上記形成した光透過部33間の間隔に光吸収部を構成する組成物を充填する。その後、余剰分の当該組成物をドクターブレード等で掻き落とす。そして、残った組成物に光透過部33側から紫外線を照射することによって硬化させ、光吸収部34を形成することができる。
光吸収部として用いられる材料は特に限定されないが、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、およびブタジエン(メタ)アクリレート等の光硬化型樹脂の中に着色された光吸収粒子が分散されている組成物を挙げることができる。
また光吸収粒子を分散させる代わりに顔料や染料により光吸収部全体を着色することもできる。
光吸収粒子を用いる場合には、カーボンブラック等の光吸収性の着色粒子が好ましく用いられるが、これらに限定されるものではなく、映像光の特性に合わせて特定の波長を選択的に吸収する着色粒子を使用してもよい。具体的には、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩、染料、顔料等で着色した有機微粒子や着色したガラスビーズ等を挙げることができる。特に、着色した有機微粒子が、コスト面、品質面、入手の容易さ等の観点から好ましく用いられる。着色粒子の平均粒子径は1.0μm以上20μm以下であることが好ましく、1.0μm以上10μm以下であることがより好ましい。
ここで「平均粒子径」とは、100個の光吸収粒子を電子顕微鏡で観察してその直径を計り、算術平均した直径を意味する。
第二の光拡散層36は、図1〜図3に示したように、下偏光板14の面光源装置20側の面に貼合し積層することで作製することが可能である。
これにより光学ユニット30が作製される。
図1〜図3に戻って、反射シート39について説明する。反射シート39は、導光板21の裏面から出射した光を反射して、再び導光板21内に光を入射させるための部材である。反射シート39は、金属等の高い反射率を有する材料からなるシート、高い反射率を有する材料からなる薄膜(例えば金属薄膜)を表面層として含んだシート等のいわゆる鏡面反射を可能とするものを好ましく適用することができる。
機能性フィルム40について説明する。機能性フィルム40は、液晶パネル15の出光側に配置され、映像光の質を向上させたり、映像源ユニット10を保護したりする機能を有する層である。これには例えば反射防止フィルム、防眩フィルム、ハードコートフィルム、色調補正フィルム、光拡散フィルム等を挙げることができ、これらが単独又は複数組み合わされて構成されている。
次に、以上のような構成を備える映像源ユニット10の作用について、光路例を示しつつ説明する。ただし当該光路例は説明のための概念的なものであり、反射や屈折の程度を厳密に表したものではない。
まず、図2に示すように、光源25から出射した光は、導光板21の側面の入光面を介して導光板21内に入射する。図2には、一例として、光源25から導光板21に入射した光L21、L22の光路例が示されている。
図2に示すように、導光板21に入射した光L21、L22は、導光板21の出光側面及びその反対側の裏面において、空気との屈折率差による全反射を繰り返し、導光方向(図2の紙面右方向)へ進んでいく。
ただし、導光板21の裏面には裏面光学要素23が配置されている。このため、図2に示すように、導光板21内を進む光L21、L22は、裏面光学要素23によって進行方向が変わり、全反射臨界角未満の入射角度で出光面、及び裏面に入射することもある。この場合に当該光は、導光板21の出光面及びその反対側の裏面から出射し得る。
出光面から出射した光L21、L22は、導光板21の出光側に配置された導光板光拡散板26へと向かう。一方、裏面から出射した光は、導光板21の背面に配置された反射シート39で反射され、再び導光板21内に入射して導光板21内を進むことになる。
導光板21内を進行する光と、裏面光学要素23で向きを変えられて全反射臨界角未満の入射角度で出光面に達する光は、導光板21内の導光方向に沿った各区域において生じる。このため、導光板21内を進んでいる光は、少しずつ、出光面から出射するようになる。これにより、導光板21の出光面から出射する光の導光方向に沿った光量分布を均一化させることができる。
導光板21から出射した光は、その後、導光板光拡散板26に達し均一性が高められる。そしてプリズム層27により必要に応じて拡散又は集光されプリズム層27を出光した光は次に反射型偏光板28に達する。ここでは、反射型偏光板28の透過軸に沿った偏光方向の光は反射型偏光板28を透過し光学ユニット30に向かう。
一方、反射型偏光板28の反射軸に沿った偏光方向の光は図2に点線矢印L21’、L22’で示したように反射して導光板21側に戻される。戻された光は、導光板21、裏面光学要素23、又は反射シート39で反射して再び反射型偏光板28の側に進行する。この反射の際に一部の光の偏光方向が変化しておりその一部は反射型偏光板28を透過する。他の光は再び導光板側に戻される。このように反射型偏光板28で反射した光も反射を繰り返すことで反射型偏光板28を透過できるようになる。これにより光源25からの光の利用率が高められる。
ここで、反射型偏光板28を出射した光は、その偏光方向が下偏光板14の透過軸に沿った方向になっており、下偏光板14を透過する偏光光となっている。
反射型偏光板28を出射した光は光学機能層32に入射する。光学機能層32に入射する光は次のような光路を有して進行する。すなわち、例えば図4にL41で示したように、光吸収部34との界面に達することなく光透過部33を透過する。または、図4にL42で示したように光吸収部34との界面に達して全反射して光透過部33を透過する。このとき、本形態では当該界面の傾斜角度(θ)の作用により、界面で反射した光は液晶パネル15の法線に平行な方向に近づけられる。また、全反射臨界角より小さい角度のため全反射しない光であってもそのうちの一部は当該界面で反射するものもある。このような光も同様に光透過部33を透過する。
これにより液晶パネル15を透過した際に、コントラスト低下や色の反転等の不具合が起こらない光を液晶パネル15に対して効果的に提供することができる。
一方、図4にL43で示したようにシート面法線に対して大きな角度で光学機能層32に入射した光は光吸収部34に吸収され、液晶パネル15には提供されない。従って、コントラスト低下や色の反転を生じるような不具合を生じる光を吸収することができる。
そして、光学機能層32を透過した光は光拡散層35を透過し、液晶パネル15に入射する。
上記のように面光源装置20を出射した光は、液晶パネル15の下偏光板14に入射する。下偏光板14は、入射光のうち、一方の偏光成分を透過させ、その他の偏光成分を吸収する。下偏光板14を透過した光は、画素毎への電界印加の状態に応じて、選択的に上偏光板13を透過するようになる。このようにして、液晶パネル15によって、面光源装置20からの光を画素毎に選択的に透過させることにより、液晶表示装置の観察者が、映像を観察することができるようになる。その際、映像光は機能性フィルム40を介して観察者に提供され、映像の質が高められている。
映像源ユニット10では、上記した形態の光拡散層35を備えているので、光学機能層32の光透過部33及び光吸収部34の交互の繰り返し形状と、液晶パネル15の画素と、によるモアレの発生を抑制することができる。
図6は他の形態である映像源ユニット110について説明する図であり、図2に相当する図である。この図では、光学ユニット30の代わりに光学ユニット130が適用されており、他の構成については上記映像源ユニット10と同じである。
光学ユニット130は、光学機能層132と、該光学機能層132の一方の面側に配置される光拡散層135と、を備えている。すなわち、シート状に形成された基材層131と、基材層131の一方の面に設けられた光学機能層132と、光学機能層132を挟んで基材層131とは反対側(液晶パネル15側)に配置された第一の光拡散層137と、第一の光拡散層137から液晶パネル15側に所定の間隔をおいて配置された第二の光拡散層36と、を備えている。従ってこの形態では、基材層が第一の光拡散層を兼ねておらず、別途第一の光拡散層137が配置された例である。
ここで、光学機能層132は、上記光学機能層32に対して、層の向きが反対である部材である。すなわち、光透過部33の短い上底が液晶パネル15側(出光側)、長い下底が反射型偏光板28側(入光側)となる向きとなっている。また、第一の光拡散層137には、第二の光拡散層36に対向する面に粗面が設けられている。すなわち、光学ユニット130において、光拡散層135は第一の光拡散層137と第二の光拡散層36とを具備する。なお、光拡散層135も、上述した光拡散層35と同様の特徴を有するものである。
上記した光拡散層135を備えることにより、映像源ユニット110においても、モアレの発生を低減することができる。
また、このような光学ユニット130を備えることにより、光学ユニット130に入射した光を視野角が広がるように光の出射方向を変化させて出光側から出射させることができる。
図7は、光学ユニット130を拡大した図であり、図4に相当する図である。図7を用いて、光学ユニット130に入射する光の光路について説明する。なお、光学ユニット130に入射するまでの光の進行は上記した面光源装置20と同じである。
反射型偏光板28を出射した光は基材層131を透過し光学機能層132に入射する。光学機能層132に入射した光は次のような光路を有して進行する。すなわち、例えば図7にL71で示したように、光吸収部34との界面に達することなく光透過部33を透過する。または、図7にL72で示したように光吸収部34との界面に達して全反射して光透過部33を透過する。このとき、本形態では当該界面の傾斜角度(θk2)の作用により、界面での反射の前後で光の角度が変わり、視野角が広がる方向への映像光の出射が可能となる。これにより広い視野角を得ることができる。また、全反射臨界角より小さい角度のため全反射しない光であってもそのうちの一部は当該界面で反射するものもある。このような光も同様に光透過部33を透過する。
一方、図7にL73で示したようにシート面法線に対して大きな角度で光学機能層32に入射した光は光吸収部34に吸収され、液晶パネル15には提供されない。従って、コントラスト低下や色の反転を生じるような不具合を生じる光を吸収することができる。
そして、光学機能層132を透過した光は、光拡散層135を透過し、液晶パネル15に入射する。
以下、実際に試験体の作製を行い、評価した結果を示す。
[試験体1]
試験体1として図1〜図4に示したような映像源ユニット10に相当する映像源ユニットを作製した。液晶パネルとしては、6.5インチ液晶パネル(シャープ株式会社製、LQ065T5GG03)を用い、映像源ユニットが表示装置として構成された際にその出光面が鉛直となるように配置した姿勢において、光学機能層の光透過部及び光吸収部が延びる方向が水平方向、光透過部と光吸収部とが交互に配列される方向が鉛直方向となるように配置した。さらに、この液晶パネルに組み込まれた下偏光板の面光源装置側(入光面側)に第二の光拡散層を貼合した。
なお、光源、面光源装置、及び反射型偏光板は、6.5インチ液晶パネル(シャープ株式会社製、LQ065T5GG03)に具備されたものを用い、反射型偏光板及び下偏光板の透過軸は、表示装置の使用時の姿勢で水平方向であった。また、保護層を光学機能層の面のうち、基材層が配置された側とは反対側の面に積層した。
各層の具体的な形態は次のとおりである。
<基材層(第一の光拡散層を兼ねる。)>
・材料:ポリカーボネート樹脂
・厚み:130μm
・拡散反射率:3.7%(粗面形成による)
<光学機能層>
・ピッチ:39μm(図4のP
・光吸収部上底幅:4μm(図4のW
・光吸収部下底幅:10μm(図4のW
・光吸収部の厚み(図4参照):D=102μm
・光学機能層の厚み:127μm
・光透過部の材料及び屈折率:屈折率1.56の紫外線硬化型ウレタンアクリレート
・光吸収部の材料及び屈折率:屈折率1.49の紫外線硬化型ウレタンアクリレートにカーボンブラックを含有したアクリルビーズを25質量%分散
・バイアス角:0°
<保護層>
・材料:紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂
・拡散反射率:3.7%(粗面形成による)
<第二の光拡散層>
・材料:ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート樹脂(ハードコート)
・拡散反射率:3.3%(粗面形成による。)
[試験体2]
試験体1に係る映像源ユニットの基材層(第一の光拡散層)の拡散反射率を1.1%、第二の光拡散層を拡散反射率1.1%に変更した。それ以外は、試験体1と同じである。
[試験体3]
試験体1に係る映像源ユニットの第二の光拡散層を拡散反射率1.1%(粗面がないフィルム)に変更した。それ以外は、試験体1と同じである。
[試験体4]
試験体1に係る映像源ユニットの基材層(第一の光拡散層)の拡散反射率を1.1%に変更した。それ以外は、試験体1と同じである。
[拡散反射率の測定]
ここで、拡散反射率は、全光線反射率から鏡面反射光分の光線反射率を除外した全方位拡散反射率により定義される。具体的には、拡散反射率は図8〜図10に示したようにヘイズメーター(HR−100 村上色彩研究所、測定条件「反射」)を用いて測定した。より詳しくは通りである。
図8は第一の光拡散層(本例では基材層)の拡散反射率の測定について説明する図である。第一の光拡散層の拡散反射率の測定は、第一の光拡散層(基材層)、光学機能層、及び保護層が積層された積層体に対して、第一の光拡散層が入光側(積分球側)に向けられ、これとは反対側に、到達した光を吸収するライトトラップボックスを配置することで行う。ただし、測定の前にライトトラップボックスの位置に標準白色板(硫酸バリウム、反射率:98.3%)を配置して初期設定を行い、その後、標準白色板に代えてライトトラップボックスを配置して測定を行った。
このように配置された積層体に対して光透過部及び光吸収部が交互に配列された方向から積層体の法線に対して45°傾けた照射光(光源D65)を照射した。
この照射光における積層体による反射光のうち、45°鏡面反射光を除外し、そのときの積分球内の全方位光を検出器で得る。これが第一の光拡散層の拡散反射光である。
そして、照射光に対する当該全方位光(拡散反射光)の比率を百分率で表したものを第一の光拡散層の拡散反射率とした。
図9は保護層の拡散反射率の測定について説明する図である。保護層の拡散反射率の測定は、第一の光拡散層(基材層)、光学機能層、及び保護層が積層された積層体に対して、保護層が入光側(積分球側)に向けられ、これとは反対側に、到達した光を吸収するライトトラップボックスを配置することで行う。ただし、測定の前にライトトラップボックスの位置に標準白色板(硫酸バリウム、反射率:98.3%)を配置して初期設定を行い、その後、標準白色板に代えてライトトラップボックスを配置して測定を行った。
このように配置された積層体に対して光透過部及び光吸収部が交互に配列された方向から積層体の法線に対して45°傾けた照射光(光源D65)を照射した。
この照射光における積層体による反射光のうち、45°鏡面反射光を除外し、そのときの積分球内の全方位光を検出器で得る。これが保護層の拡散反射光である。
そして、照射光に対する当該全方位光(拡散反射光)の比率を百分率で表したものを保護層の拡散反射率とした。
図10は第二の光拡散層の拡散反射率の測定について説明する図である。第二の光拡散層の拡散反射率の測定は、第二の光拡散層が液晶パネルに積層された積層体に対して、第二の光拡散層が入光側(積分球側)に向けられ、これとは反対側に、到達した光を吸収するライトトラップボックスを配置することで行う。ただし、測定の前にライトトラップボックスの位置に標準白色板(硫酸バリウム、反射率:98.3%)を配置して初期設定を行い、その後、標準白色板に代えてライトトラップボックスを配置して測定を行った。
このように配置された積層体に対して積層体の法線に対して45°傾けた照射光(光源D65)を照射した。
この照射光における積層体による反射光のうち、45°鏡面反射光を除外し、そのときの積分球内の全方位光を検出器で得る。これが第二の光拡散層の拡散反射光である。
そして、照射光に対する当該全方位光(拡散反射光)の比率を百分率で表したものを第二の光拡散層の拡散反射率とした。
以上のような各試験体に係る映像源ユニットにおいて、第一の光拡散層と第二の光拡散層の間隔を0.28mmから5.0mmに連続的に変化させて、観察者に提供される光のモアレを目視により判断した。
その結果、当該間隔が0.28mmから0.5mm未満の場合にはギラツキ及びモアレが顕著に現れた。
表1には、拡散反射率の測定値、及び第一の光拡散層と第二の光拡散層との間隔を0.5mm以上5.0mm以下で変化させたときのモアレ発生の有無を表した。
Figure 0006915296
試験体1に係る映像源ユニットは、第一の光拡散層と第二の光拡散層の間隔を0.5mmから5.0mmに連続的に変化させても、観察者に提供される光にモアレは確認されなかった。
一方で、試験体2〜試験体4に係る映像源ユニットは、第一の光拡散層と第二の光拡散層の間隔が0.5mmの時点で画面に若干のモアレが確認された。さらに間隔を連続的に0.5mmから5.0mmまで変化させても、若干のモアレが確認された。ただし、いずれもこのような拡散層がない場合に比べてモアレの発生は少なく抑えることができた。
従って、第一の光拡散層と第二の光拡散層の間隔を0.5mm以上としつつ、第一の光拡散層と第二の光拡散層のいずれの拡散反射率も1.1より大きくすることによりさらにモアレを防止することができる。
10、110 映像源ユニット
15 液晶パネル
20 面光源装置
21 導光板
25 光源
26 導光板光拡散板
27 プリズム層
28 反射型偏光板
30、130 光学ユニット
31、131 基材層
32、132 光学機能層
33 光透過部
34 光吸収部
35、135 光拡散層
36 第二の光拡散層
137 第一の光拡散層

Claims (7)

  1. 光源より観察者側に配置される光学ユニットであって、
    光学機能層と、該光学機能層の一方側に配置される光拡散層と、を備え、
    前記光学機能層は、
    所定の断面を有して一方向に延び、当該延びる方向とは異なる方向に所定の間隔で複数配列される光透過部と、
    隣り合う前記光透過部の間に形成される光吸収部と、を備え、
    前記光拡散層は第一の光拡散層及び第二の光拡散層を具備し、
    前記第一の光拡散層及び前記第二の光拡散層は空気層を介して0.5mm以上5.0mm以下の間隔を有して対向して配置されており
    前記第一の光拡散層及び前記第二の光拡散層のそれぞれの光拡散反射率は1.1%より大きく3.7%以下である、
    光学ユニット。
  2. 前記第一の光拡散層及び前記第二の光拡散層の対向する面には粗面が形成されている請求項1に記載の光学ユニット。
  3. 前記光透過部が延びる方向が四角形である前記光学機能層の縁を形成する辺に対して成す角であるバイアス角が0°である請求項1又は2に記載の光学ユニット。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光学ユニットが最も出射側に配置された面光源装置。
  5. 請求項4に記載の面光源装置と、該面光源装置の出光側に配置された液晶パネルと、を備える映像源ユニット。
  6. 下偏光板が前記液晶パネルの面光源装置側に配置され、前記光学ユニットの前記第二の光拡散層が、前記下偏光板の前記面光源装置側の面に貼合されている請求項5に記載の映像源ユニット。
  7. 請求項5又は6に記載の映像源ユニットが筐体に収められた液晶表示装置。
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