JP6110826B2 - プリズムシート、面光源装置、映像源ユニット、及び液晶表示装置 - Google Patents

プリズムシート、面光源装置、映像源ユニット、及び液晶表示装置 Download PDF

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本発明は、表示装置の照明として機能する面光源装置に具備されるプリズムシート、これを用いた面光源装置、映像源ユニット、及び液晶表示装置に関する。
液晶テレビ等の液晶表示装置は、映像情報を含む液晶パネルに対して、該液晶パネルの背面側に配置された面光源装置(バックライト)を照明として用いることで映像を観察者に視認可能に提供する。
このような面光源装置として例えば特許文献1に記載の技術が開示されている。これによれば、面光源装置は、光源、光源から出射された光を導光方向に導いて面状に広げて出光する導光板(導光体)、及び光を所定の方向に偏向する(光を所定の進行方向に変える。)プリズムシート(レンズシート)を有して構成される。
このうち、プリズムシートは、導光板の出光面側と液晶パネルとの間に配置され、光が液晶パネルを効率よく透過できるように導光板からの光の向きを変えるものである。そのためにプリズムシートには導光板側、すなわち入光側に複数の単位プリズムが配列してある。一方、プリズムシートのうち、単位プリズムが配置されない出光面側には光拡散剤を含有させた層が積層されている。
特許文献1には、さらに所定の条件を満たすことにより、隠蔽性を維持し、ギラツキを防止しつつ視野角を広げることが記載されている。
特開2010−224251号公報
しかしながら、特許文献1にも記載されているように従来におけるこのような面光源装置ではギラツキを防止するために、拡散性を有する層に高いヘイズを持たせる解決方法しか検討されていなかった(特許文献1における請求項1の記載。)。ところが、このような高いヘイズを有する光学部材では必要とされない方向へ光が拡散することによる光の損失を招き、面光源装置からの光を効率よく利用する観点から改善の必要があった。
ここで、ギラツキは次のように定義される。すなわち、ギラツキはシンチレーションとも呼ばれ、表示装置の画面を点灯した際、画面に細かい粒状の輝度のむらが現れ、視角を変えていくとその粒状の輝度むらの位置が移り変わっていくように見える現象である。
以上の点を鑑み、本発明は、ギラツキの発生を抑制し、さらに光の損失も少ないプリズムシートを提供することを課題とする。また、これを用いた面光源装置、映像源ユニット、及び液晶表示装置を提供する。
発明者は鋭意検討の結果、次のような知見を得て本発明を完成させた。すなわち、ギラツキは、集光性の高いプリズムシートで発生する明暗ムラが光拡散剤を含有させた層(光拡散層)の表面凹凸に干渉するために発生することがわかった。ここで、明暗ムラとは、プリズムシートの反射面(光源からの光を正面方向に変え、観察者側に出射させる面)が存する明るい部位と、入射面(光源からの光をプリズムシートに入射させ、光を観察者側に出射させないる面)が存する暗い部位と、で発生する明暗ムラである。これに対して上記特許文献1のように高いヘイズの光拡散層を用いれば、プリズムシートで発生する明暗ムラは解消されるが、一方で光の損失を招く。そして光拡散層の表面凹凸をある程度少なく調整したり、プリズムシートのプリズムピッチを狭くしたりすることによって、ギラツキを改善することは可能ではあったが、光拡散層の表面凹凸設計の選択範囲が狭いという問題があった。この問題に対し、発明者は、プリズムシートのプリズム部分で光を拡散するように構成して、光の損失を抑えながら、光拡散層の凹凸の粗さ範囲やプリズムピッチの設計自由度を広く保ちつつ、ギラツキの少ないプリズムシートを完成させた。
以下、本発明について説明する。なお、ここでは本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、入射した光の向きを変えて出射するプリズムシート(30)であって、光透過性を有するシート状の本体部(31)と、本体部の一方の面側に配置され、複数の凸状の単位プリズム(32a)がシート面に沿った方向に配列された単位プリズム部(32)と、本体部の他方の面側に配置された光拡散層(35)と、を備え、単位プリズムは、凸状の先端となる頂点を挟んで一方側が入光面(33)、他方側が反射面(34)とされ、反射面は傾斜角度が異なる3つの面(34a、34b、34c)からなり、単位プリズムの頂角が60°以上78°以下、反射面の3つ面のうち先端側となる2つの面の成す角が165°以上179°以下、及び、反射面の3つの面のうち本体部側となる2つの面が成す角が165°以上179°以下であり、複数の単位プリズムのピッチをP(μm)、光拡散層の表面の算術平均粗さをRa(μm)としたとき、Pは10μm以上、Raは0.035μm以上、下記方法で測定されたギラツキ指標が0.110未満であり、かつ、
Ra≦−0.0263・P+2.0537
が成り立つ(但し、ピッチが50μmを除く。)、プリズムシートである。
[ギラツキ指標の測定方法]
光源及び導光板の出光側に試験体を配置し,さらにその出光側に液晶パネル(TN液晶、13.3インチのFHD)を設置して、光源を点灯し、液晶パネルの出光面の2.31mm×2.31mmに対し、色度測定機を用いて、50×50分割(2500画素)して画素ごとに色温度を測定し、測定された色温度の偏差、及び色温度の平均値から、
ギラツキ指標=色温度の偏差/色温度の平均値
によりギラツキ指標を算出する。
請求項2に記載の発明は、光源(26)と、光源から出射した光を導光する導光板(21)と、導光板の出光面側に配置されるプリズムシート(30)と、を備え、プリズムシートは、光透過性を有するシート状の本体部(31)と、本体部の一方の面側に配置され、複数の凸状の単位プリズム(32a)がシート面に沿った方向に配列された単位プリズム部(32)と、本体部の他方の面側に配置された光拡散層(35)と、を備え、単位プリズムは、凸状の先端となる頂点を挟んで一方側が入光面(33)、他方側が反射面(34)とされ、反射面は傾斜角度が異なる3つの面(34a、34b、34c)からなり、単位プリズムの頂角が60°以上78°以下、反射面の前記3つ面のうち先端側となる2つの面の成す角が165°以上179°以下、及び、反射面の3つの面のうち本体部側となる2つの面が成す角が165°以上179°以下であり、複数の単位プリズムのピッチをP(μm)、光拡散層の表面の算術平均粗さをRa(μm)としたとき、Pは10μm以上、Raは0.035μm以上、下記方法で測定されたギラツキ指標が0.110未満であり、かつ、
Ra≦−0.0263・P+2.0537
が成り立つ(但し、ピッチが50μmを除く。)、面光源装置(20)である。
[ギラツキ指標の測定方法]
光源及び導光板の出光側に試験体を配置し,さらにその出光側に液晶パネル(TN液晶、13.3インチのFHD)を設置して、光源を点灯し、液晶パネルの出光面の2.31mm×2.31mmに対し、色度測定機を用いて、50×50分割(2500画素)して画素ごとに色温度を測定し、測定された色温度の偏差、及び色温度の平均値から、
ギラツキ指標=色温度の偏差/色温度の平均値
によりギラツキ指標を算出する。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の面光源装置(20)と、面光源装置の出光側に配置された液晶パネル(15)と、を備える映像源ユニット(10)である。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の映像源ユニット(10)と、映像源ユニットを内包する筐体(2)と、を備える液晶表示装置(1)である。
本発明によれば、輝度低下や光損失を抑制するために光拡散層のヘイズを低くしても、ギラツキの発生を抑制することができる。
液晶表示装置1の外観斜視図である。 1つの形態にかかる映像源ユニット10を説明する分解斜視図である。 映像源ユニット10の1つの断面(図2のIII−IIIに沿った断面)を示す分解図である。 映像源ユニット10の他の断面(図2のIV−IVに沿った断面)を示す分解図である。 導光板21の一部を拡大した図である。 プリズムシート30の一部を拡大した図である。 単位プリズム32の形状を説明する図である。 比較例に用いた単位プリズムの形状を説明する図である。 単位プリズムのピッチPと光拡散層の表面粗さRaとの関係を表すグラフである。
以下、本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし、本発明はこれら形態に限定されるものではない。以下に示す各図では、理解しやすさのため部材の大きさや形状を誇張して記載することがあり、また、見易さのため繰り返しとなる符号は省略することがある。
図1は1つの形態にかかる液晶表示装置1の外観斜視図、図2は液晶表示装置1に含まれる映像源ユニット10を概念的に表した分解斜視図である。液晶表示装置1は筐体2を備え、筐体2の内側に映像源ユニット10が内蔵される。筐体2は液晶表示装置1の外殻を形成し、液晶表示装置1を構成する部材の大部分をその内側に収める。また筐体2は開口を有しており、該開口から映像源ユニット10のいわゆる画面部分が露出して映像等を視認可能となる。その他、液晶表示装置1には液晶表示装置として機能するための各種公知の構成部材が備えられている。
液晶表示装置1は、映像源ユニット10を有しており、映像源ユニット10に含まれる面光源装置20から出射された白色の光源光が液晶パネル15を透過して映像情報を得てから観察者側に提供される。
映像源ユニット10は、図2からわかるように液晶パネル15、面光源装置20、及び機能性シート41を備えている。ここで図2では紙面上方が観察者側となる。
液晶パネル15は、観察者側に配置された上偏光板13、面光源装置20側に配置された下偏光板14、及び、上偏光板13と下偏光板14との間に配置された液晶層12を有している。上偏光板13、下偏光板14は、入射した光を直交する二つの偏光成分(P波及びS波)に分解し、一方の方向(透過軸と平行な方向)の偏光成分(例えばP波)を透過させ、当該一方の方向に直交する他方の方向(吸収軸と平行な方向)の偏光成分(例えばS波)を吸収する機能を有している。
液晶層12は、一つの画素を形成する領域毎に、電界印加がなされ得るようになっている。そして、電界印加された液晶層12の配向は変化するようになる。面光源装置20側(すなわち入光側)に配置された下偏光板14を透過した特定方向の偏光成分(例えばP波)は、電界印加された液晶層12を通過する際にその偏光方向を90°回転させ、その一方で、電界印加されていない液晶層12を通過する際にその偏光方向を維持する。このため、液晶層12への電界印加の有無によって、下偏光板14を透過した特定方向の偏光成分(P波)が、下偏光板14の出光側に配置された上偏光板13をさらに透過するか、又は、上偏光板13で吸収されて遮断されるか、を制御することができる。
このようにして液晶パネル15では、面光源装置20からの光の透過又は遮断を画素毎に制御し、映像を表現することができるように構成されている。液晶パネルにはその形式に様々なものがあるが、特に限定されることなく用いることができる。
次に面光源装置20について説明する。図3には、図2にIII−IIIで示した線に沿った映像源ユニット10の厚さ方向(図2の紙面上下方向)断面図、図4には図2にIV−IVで示した線に沿った映像源ユニット10の厚さ方向(図2の紙面上下方向)断面図を示した。
面光源装置20は、液晶パネル15を挟んで観察者側とは反対側に配置され、液晶パネル15に面状の光を出射する照明装置である。図2〜図4よりわかるように、本形態では面光源装置20は、エッジライト型の面光源装置として構成され、導光板21、光源26、プリズムシート30、及び反射シート40を有している。
導光板21は、図2〜図4よりわかるように、基部22、裏面プリズム部23、及び単位光学要素部24を有している。導光板21は透光性を有する材料により形成された全体として板状の部材であり、一方の板面側に単位光学要素部24が配置されて出光面が形成されている。他方の板面側は裏面とされ、裏面プリズム部23が形成されている。すなわち導光板21にはその表裏面のそれぞれに凹凸形状を備えている。
基部22、裏面プリズム部23、及び単位光学要素部24をなす材料としては、種々の材料を使用することができる。ただし、表示装置に組み込まれる光学シート用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性及び加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料を用いることができる。これには例えば脂環式構造を有する重合体樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリエーテルスルホン等の熱可塑性樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)等を挙げることができる。
基部22は、裏面プリズム部23及び単位光学要素部24のベースとなる部位で、所定の厚さを有する透明な板状である。
裏面プリズム部23は、基部22の裏面側(単位光学要素部24が配置される側とは反対側の板面)に形成される凹凸形状であり、図2〜図4よりわかるように、本形態では三角柱状の複数の単位裏面プリズム23aが配列されている。単位裏面プリズム23aは、柱状の長手方向が基部22の面に沿って延びるように配置されており、断面三角形のうちの2つの頂点が基部22の面上に、残りの1つの頂点が基部から突出するように設けられている。そして単位裏面プリズム23aは当該突出する頂点を形成する稜線が図2の紙面左右方向に延び、複数の単位裏面プリズム23aは当該延びる方向に直交する方向に所定のピッチで並べて配列されている。
本形態の単位裏面プリズム23aは断面が三角形であるがこれに限定されることはなく、四角形や五角形等の多角形、半球状、球の一部、レンズ形状等いずれの形状であってもよい。なお、単位裏面プリズム23aの断面形状は導光板における公知の形態を適用することができる。
単位光学要素部24は、基部22のうち裏面プリズム部23とは反対側(観察者側の面)に形成される凹凸形状であり、凸部である単位光学要素24aが複数配列されている。単位光学要素24aは導光板21を面光源装置に用いた場合に出光面として機能する部位である。
本形態で単位光学要素24aは、図2、図4に表されるように断面五角形を有し該断面を維持してその稜線が一方に延びる柱状の要素である。単位光学要素24aの稜線が延在する方向は、単位光学要素24aが配列される方向及び単位裏面プリズム23aの稜線が延びる方向に対して直交する方向である。すなわち単位光学要素24aはその稜線が単位裏面プリズム23aの稜線と平面視で直交するように構成されている。
図5には図4のうち導光板21の一部を拡大した図を示した。単位光学要素24aは、基部22の一方の面上に1つの辺を有し、他の4つの辺が基部22から突出する凸部となる五角形形状を有している。
ただし、本形態の断面は五角形であるが必ずしもこれに限定されることなく、三角形、四角形をはじめとする多角形、半球状、球の一部、レンズ形状等いずれの形状であってもよい。
また、単位光学要素部24は必ずしも設けられている必要はなく、基部22の平滑面が出光面とされてもよい。
なお、本件明細書における形状(例えば五角形)とは、厳密な意味での形状(例えば厳密な五角形形状)のみでなく、製造技術における限界や成型時の誤差等を含む形状(例えば略五角形形状)を含む。また同様に、本件明細書において用いる、その他の形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、「平行」、「直交」、「楕円」、「円」等の用語も、厳密な意味に縛られることなく、同様の光学的機能を期待し得る程度の誤差を含めて解釈することとする。
以上のような構成を有する導光板21の寸法は、一例として、以下のように設定され得る。まず、単位光学要素24aの具体例として、導光板21の板面に沿った幅W(図5参照)は20μm以上500μm以下とすることができ、導光板21の板面への法線方向nに沿った単位光学要素24aの高さH(図5参照)を4μm以上250μm以下とすることができる。また、単位光学要素24aの頂角θ(図5参照)を90°以上150°以下とすることができる。
一方、基部22の厚さは、0.20mm以上6mm以下とすることができる。
以上のような構成を備える導光板21は、押し出し成型により、又は、基部22上に単位裏面プリズム23a、及び/又は単位光学要素24aを賦型することにより、製造することができる。なお、押し出し成型で製造された導光板21においては、基部22に対して、裏面プリズム部23、及び単位光学要素部24の少なくとも一方が一体的に形成され得る。また、賦型によって導光板21を製造する場合、裏面プリズム部23、単位光学要素部24が、基部22と同一の樹脂材料であっても、異なる材料であってもよい。
図2〜図4に戻って、光源26について説明する。光源26は、発光源であり、導光板21の基部22の2組の側面のうち、単位光学要素24aの稜線が延びる方向の両端となる一組の側面の一方に配置される。光源の種類は特に限定されるものではないが、線状の冷陰極管等の蛍光灯、点状のLED(発光ダイオード)、又は白熱電球等の種々の態様で構成され得る。本形態では光源26は複数のLEDを具備してなり、不図示の制御装置によりLEDの出力、すなわち、LEDの点灯、消灯、及び/又は、LEDの点灯時の明るさを制御する。複数のLEDは全てまとめて制御されてもよいし、個別に制御できるものであってもよい。
本形態では光源26は、単位光学要素24aの稜線が延びる方向の両端となる一組の側面の一方に配置される例であるが、当該一組の両方に光源が配置されることを妨げるものではない。
次にプリズムシート30について説明する。図2〜図4よりわかるように、プリズムシート30は、シート状に形成された本体部31と、本体部31の面のうち、導光板21に対向する面、すなわち入光側面に設けられた単位プリズム部32と、本体部31の面のうち、単位プリズム部32とは反対側の面、すなわち出光側面に設けられた光拡散層35と、を備えている。
このプリズムシート30は、後述するように、入光側から入射した光の進行方向を変化させて出光側から出射させ、正面方向(法線方向)の輝度を集中的に向上させる機能(集光機能)を有している。この集光機能は、主として、プリズムシート30のうち、単位プリズム部32によって発揮される。また、プリズムシート30は液晶パネル15との間における干渉縞発生の防止、及びキズ等の不具合を隠す機能を有している。この機能は主として光拡散層35によって発揮される。
図2〜図4に示すように、本体部31は、単位プリズム部32及び光拡散層35を支持する機能を有する透光性の平板状シート部材である。
単位プリズム部32は、図2〜図4によく表れているように、複数の単位プリズム32aが本体部31の入光側面から突出するように、入光側面に沿って並べられるように配列されている。より具体的には、単位プリズム32aは、当該並べられる方向に直交する方向に、図3に示した所定の断面形状を維持して稜線が延びるように形成された柱状の部材である。その稜線が延びる方向は、単位プリズム32aが並べられる方向に直交する他、上記した導光板21の単位光学要素24aの稜線が延びる方向に対して80°以上100°以下の範囲でずれた方向である。より好ましくは85°以上95°以下である。従って、単位プリズム32aの稜線が延びる方向と単位光学要素24aの稜線が延びる方向とは表示装置を正面から見た場合に直交することもある。
また、単位プリズム32aの稜線が延びる方向は、正面から観察した場合に液晶パネル15の下偏光板14の透過軸と交差していることが好ましい。より好ましくは、プリズムシート30の単位プリズム32aの長手方向は、液晶パネル15の下偏光板14の透過軸に対して、表示装置の表示面と平行な面(プリズムシート30の本体部31のシート面と平行な面)上で45°より大きく135°より小さい角度で交差していることである。なお、ここでいう角度は、単位プリズム32aの長手方向と下偏光板14の透過軸とによってなされる角度のうちの、小さい方の角度、すなわち、180°以下の角度のことを意味している。とりわけ、本形態においては、プリズムシート30の単位プリズム32aの長手方向は、液晶パネル15の下偏光板14の透過軸に対して直交していることが好ましく、プリズムシート30の単位プリズム32aが並べられる方向は、液晶パネル15の下偏光板14の透過軸と平行になっていることが好ましい。
次に単位プリズム32aの配列方向の断面形状について説明する。図6は、図3のうち、プリズムシート30の一部を拡大した図である。図6ではnは本体部31のシート面の法線方向を表わしている。さらに図7には図6のうち1つの単位プリズム32aを拡大して表した。
図6、図7からわかるように、単位プリズム32aは、本体部31から導光板21側に突出した所定の断面を有している。すなわち、本体部31のシート面と平行な方向の単位プリズム32aの幅が、本体部31の法線方向nに沿って本体部31から離れるにつれて小さくなる先細形状である。
より具体的には、単位プリズム32aの外輪郭は、先細の頂点である先端を挟んで一方の面が入光面33とされており、本形態では図6、図7に表れる断面において傾斜が一定な直線とされている。すなわち、本形態では入光面33は1つの面により形成されている。入光面33は面光源装置20とされた際に光源26側に向く面であり、プリズムシート30に入射する光の多くは入光面33から入射する。
これに対して先細の頂点である先端を挟んで入光面33とは反対側である他方の面は反射面34とされており、図6、図7に表れる断面において傾斜の異なる3つの辺からなる折れ線とされている。すなわち、反射面34は法線nに対して傾斜角度が異なる面34a、34b、34cの3つの平面が連続して形成されている。反射面34は面光源装置20とされた際に光源26とは反対側に向く面であり、入光面33から入射した光を全反射させて出光面側に向きを変える面である。
ここで、単位プリズム32aの寸法は特に限定されるものではないが、単位プリズム32aの断面における先端の頂角θ(図6参照)は80°以下であることが好ましい。これにより導光板21の出光面に対向して配置されるという単位プリズム32aの配置形態において、より適切な集光特性を得ることができる。より好ましい頂角θは60°以上78°以下である。また、底辺幅WはピッチPと同じであることが好ましい。そして隣り合う単位プリズム32a間のピッチPは10μm以上とする。ピッチPに関する他の規定については、後で説明する。
さらに、反射面34の寸法は特に限定されることはないが次のように構成されることが好ましい。すなわち図7に示したように、反射面34における単位プリズム先端側の折れ角θ71は165°以上179°以下が好ましく、基端側の折れ角θ72も165°以上179°以下が好ましい。また、単位プリズムのピッチ方向における単位プリズム頂点間距離は、図7に示したVIIa〜VIIdで示したように規定され、ピッチPを1.000の比率(基準の比率)としたとき、VIIa〜VIIdの各部位が次の比率の範囲内であることが好ましい。
0.525≦VIIa≦0.545
0.100≦VIIb≦0.120
0.130≦VIIc≦0.150
0.205≦VIId≦0.225
図6に戻って光拡散層35について説明する。光拡散層35は、透光性樹脂層36中に、該透光性樹脂層36とは屈折率の異なる多数の光拡散粒子37を含有させてなる層であり、透光性樹脂層36の表面から光拡散粒子37の一部が突出している。これにより光拡散層35は、その表面が微小な凹凸面に形成されている。
透光性樹脂層36に用いられる樹脂としては、光拡散粒子37の分散ができるとともに、該光拡散粒子37を保持可能である光透過性の樹脂であれば特に制限なく適用可能である。このような樹脂としては、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂、活性エネルギー線硬化型樹脂(電離放射線硬化樹脂)等が挙げられる。
一方、光拡散粒子37としては、アクリル−スチレン共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリウレタン、ベンゾグアナミン、及びメラミン等の架橋有機微粒子、シリコーン等の樹脂微粒子、並びにシリカ、アルミナ及びガラス等の無機系微粒子等を用いることができる。
なお、用いる光拡散粒子は1種類である必要はなく2種類以上を混合して用いてもよい。また、光拡散粒子35の形状は、球形であってもよいし不定形であってもよい。さらに粒度分布が単分散、多分散のいずれでも良く、好適な条件を適宜選択すればよい。
ここで、光拡散層35の表面粗さは、Ra(μm)(JIS B 0601(2001) 算術平均粗さ)で0.038(μm)以上であるとともに、次式(1)を満たす。
Ra≦−0.0263・P+2.0537 (1)
ここで、Pは上記した単位プリズム部32の隣り合う単位プリズム32aとのピッチP(μm)である。すなわち、Raは0.038μm以上であるとともに、式(1)を満たす範囲とされている。そして単位プリズム32aのピッチPは、10μm以上の範囲において、上記式(1)を満たす。
光拡散層35のRaが0.038μmより小さいと光拡散層として機能せず、隠蔽性を発揮することができない。また、単位プリズム32aのピッチPが10μmより小さいと、金型を作製する工具、及び成型時における加工精度の限界により、実質上、量産できる製品を得ることができない。
これにより、隠蔽性を有しつつ、ギラツキを防止し、かつ、その際にも輝度の低下を抑制する(低いヘイズ値)ことができる。従って、光拡散層に期待される従来の効果に加え、光の利用効率が良好なプリズムシートとすることが可能となる。式(1)の導出については後で説明する。
ここでプリズムシート30のヘイズ(全ヘイズ)は、光拡散層35によるものが支配的である。上記式(1)を満たすことにより、プリズムシート30のヘイズが45%以下であっても上記効果を奏することもできる。
光拡散層を上記のようにするための具体的手段は特に限定されることはなく公知の方法を用いることができる。これには例えば光拡散粒子と透光性樹脂との比率を変更する方法、及び光拡散層の光拡散粒子の粒子径を調整する方法等が挙げられる。
本形態では光拡散層として光拡散粒子を用いた例を説明したが、これに限られることなく、微小凹凸面(いわゆるマット面)を有する層により光拡散層を形成してもよい。このような光拡散層は光拡散粒子を具備しておらず、表面に微小な凹凸が形成されており、その作製は微小な凹凸を有する型から転写する等、公知の方法を適用することができる。
以上のような構成を具備するプリズムシート30は、例えば本体部31となる基材上に先に光拡散層35を設け、次いで単位プリズム部32を形成して製造される。光拡散層35は、本体部31となる基材の一方の面に、光拡散粒子37を分散させた硬化前の透光性樹脂を塗布し、これを硬化することにより形成することができる。
次に本体部31となる基材の他方の面に単位プリズム部32を賦型すればプリズムシート30となる。
本体部31及び単位プリズム部32をなす材料としては、種々の材料を使用することができる。ただし、表示装置に組み込まれる光学シート用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性及び加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料、例えば、アクリル、スチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル等の一以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)が好適に使用され得る。
ここで説明したプリズムシート30では、光拡散層35が本体部31に直接積層されている例を説明したが、これに限られることなく、光拡散層35は本体部31のうち単位プリズム部32が配置された側とは反対側に配置されていればよい。従って本体部31と光拡散層35との間に空気層が形成されるように離隔されていたり、他の機能層が挟まれていてもよい。
本体部31と単位プリズム部32との間についても同様に、空気層が形成されるように離隔されていたり、他の機能層が挟まれていてもよい。
図2〜図4に戻って、面光源装置20の反射シート40について説明する。反射シート40は、導光板21の裏面から出射した光を反射して、再び導光板21内に光を入射させるための部材である。反射シート40を構成する材料は特に限定されるものではないが、白色フィルム(東レ株式会社 ルミラー(登録商標)E6SR)、多層膜反射フィルム(スリーエムジャパン株式会社 ESR)及び銀蒸着フィルム(京都中井商事株式会社 キララフレックス(登録商標))等の光反射性を持つフィルムを挙げることができる。より好ましくは、金属等の高い反射率を有する材料からなるシート、高い反射率を有する材料からなる薄膜(例えば金属薄膜)を表面層として含んだシート等のいわゆる鏡面反射を可能とするものを適用することができる。これにより、光の利用性を向上させることが可能となり、エネルギー利用効率を向上させることができる。
次に図2に戻って機能性シート41について説明する。機能性シート41は通常の液晶表示装置に用いられる各種の機能を有するシートである。これには例えば色調を補正するシート、防眩機能を有するシート、反射を防止するシート、ハードコートシート等を挙げることができる。
以上のような各構成は次のように配置されて映像ユニット10とされている。すなわち、図2〜図4よりわかるように、導光板21の基部22の2組の側面のうち、単位光学要素24aの稜線が延びる方向の両端となる一組の側面の一方に光源26が配置される。本形態では複数の光源26が単位光学要素24aが配列される方向に並べられている。
また、導光板21の裏面プリズム部23側には反射シート40が配置される。一方、導光板21の単位光学要素部24側にはプリズムシート30が配置される。プリズムシート30はその単位プリズム32の稜線が導光板21の単位光学要素24aの稜線に対して正面視で直交する向きとされる。このとき単位プリズム32の入光面33が光源26側、その反対側が反射面34となるように配置される。
そしてプリズムシート30を挟んで導光板21とは反対側に液晶パネル15、さらに液晶パネル15の観察者側に機能性シート41が配置される。
次に、以上のような構成を備える液晶表示装置1の作用について、光路例を示しつつ説明する。ただしこの光路例は概念的に表したものであり、反射や屈折の程度等を厳密に示したものではない。
まず、図3に示すように、光源26で発光された光は、導光板21の入光面である側面を透過して導光板21内に入射する。図3には、例として、光源26から導光板21に入射した光L31、L32の光路例している。
図3に示すように、導光板21に入射した光L31、L32は、導光板21の単位光学要素部24の面及びその反対側の裏面プリズム部23の面において、空気との屈折率差により全反射する。また、図示は省略するが裏面から出光した光は反射シート40により導光板21に戻される。このような反射を繰り返し、光は単位光学要素24aの稜線が延びる方向(導光方向)へ進んでいく。
ただし、導光板21の基部22のうち裏面側には裏面プリズム部23が形成されている。このため、図3に示すように、導光板21内を進む光L31、L32は、裏面プリズム部23により順次向きが変えられ、全反射臨界角未満の入射角度で単位光学要素部24に入射することもある。この場合、当該光は、導光板21の単位光学要素部24の面から出射し得る。単位光学要素部24から出射した光L31、L32は、導光板21の出光側に配置されたプリズムシート30へと向かう。
これにより導光板21内を進む光は、少しずつ、出光面から出射するようになり、導光板21の単位光学要素部24から出射する光の導光方向に沿った光量分布を均一化させることができる。
ここで、図示する導光板21の単位光学要素部24は、複数の単位光学要素24aによって構成され、各単位光学要素24aの断面形状は、三角形、三角形の頂角を面取りしてなる形状、五角形、又はその他多角形となっている。いずれの形状であっても、単位光学要素24aは、導光板21の導光方向に対して傾斜面を有して構成されている。従って、図5に示したように、単位光学要素24aを介して導光板21から出射する光L51は導光板21から出射するときに屈折する。この屈折は、単位光学要素24aの配列方向において、シート面法線nに近づく(法線nとのなす角が小さくなる)屈折である。このような作用により、単位光学要素部24は、導光方向と直交する方向に沿った光の成分について、透過光の進行方向を正面方向側に絞り込むことができる。すなわち、単位光学要素部24は、導光方向と直交する方向に沿った光の成分に対して、集光作用を及ぼすようになる。
以上のようにして、導光板21から出射する光の出射角度は、導光板21の単位光学要素24aの配列方向と平行な面において、正面方向を中心とした狭い角度範囲内に絞り込まれる。
導光板21から出射した光は、その後、プリズムシート30へ入射する。プリズムシート30の単位プリズム32aは、導光板21の単位光学要素24aと同様に、単位プリズム32aの入光面での屈折及び全反射によって透過光に対して集光作用を及ぼす。ただし、プリズムシート30でその進行方向を変化させられる光は、プリズムシート30のうち、単位プリズム32aの配列方向とは直交する面内の成分であり、導光板21で集光させられた成分とは異なる。すなわち、図6にL61、L62、L63で示したように、単位プリズム32aに入射した光は、単位プリズム32aと空気との屈折率差に基づいてその界面で全反射する。そのとき、反射面34の面34a、面34b、面34cの傾斜に基づいて、反射光は入射光よりも法線nに近付けられる角度となる。
さらに、反射面34は傾斜角度が異なる3つの面34a、34b、34cから形成されているので、例えば平行に入射した光L61、L62、L63においても、当該光が反射面34のどの面34a、34b、34cで反射されたかにより出光する角度が異なる。光L61は面34a及び面34cで反射し、光L62は面34bで反射し、光L63は面34cで反射する。これにより入射光よりも拡散した態様で反射光を出射することができる。これにより、単位プリズム32aのピッチPを周期とした反射光の明暗が緩和される。特に光源が一方側にのみ配置されている場合には、反射面から反射光が出射するが入光面からは出射する光がほとんどないため、明暗が生じる可能性が高くなる。これに対して本発明のように反射面を構成することで、上記式(1)の関係と相まってさらに効果を高めることができる。
ここまで説明したように、導光板21は、導光板21の単位光学要素24aの配列方向と平行な面において、光の進行方向を正面方向を中心とした狭い角度範囲内に絞り込むようになる。その一方で、プリズムシート30では、単位プリズム32aの配列方向と平行な面において、光の進行方向を正面方向を中心とした狭い角度範囲内に絞り込むようになる。したがって、プリズムシート30での光学的作用によって、導光板21で上昇された正面方向輝度を損なうことなく、さらに、正面方向輝度を向上させることができる。
またその際にはプリズムシート30の反射面34の作用により、適度に拡散された光が反射される。
単位プリズム32aにより全反射した光L61、L62、L63は本体部31を透過し、光拡散層35で拡散され、プリズムシート30から出射される。このとき輝度の低下を抑制しているので、上記のように、高い正面輝度を有して単位プリズム32aで向きが変えられた光の明るさを効率よく出射できる。また、像鮮明度が低く抑えられているので隠蔽性も十分に確保されている。
またプリズムシート30によりギラツキも抑制されている。
プリズムシート30を出射した光は、液晶パネル15の下偏光板14に入射する。下偏光板14は、入射光のうち、一方の偏光成分を透過させ、その他の偏光成分を吸収する。下偏光板14を透過した光は、液晶層12における画素毎への電界印加の状態に応じて、選択的に上偏光板13を透過するようになる。このようにして、液晶パネル15によって、面光源装置20からの光を画素毎に選択的に透過させることにより、液晶表示装置の観察者が、映像を観察することができるようになる。
液晶表示装置としてはその用途として様々な態様が考えられる。これには例えば、液晶ディスプレイ、テレビ、携帯型端末、カーナビゲーション、電子黒板、電子広告板等が挙げられる。
また、このように輝度を高く保ちつつギラツキを抑えることができる観点から、照明として利用してもその機能を発揮することができる。すなわち面光源装置20は、天井照明やスタンド型照明等の照明器具に適用してもよい。
実施例では、単位プリズムのピッチ(P)及び光拡散層の表面粗さ(Ra)が異なるプリズムシートを準備して比較をした。以下に条件及び結果を示す。
<本体部>
本体部は各試験体で共通としており、厚さ125μmのPETフィルム(東洋紡株式会社製A4300)を用いた。
<単位プリズム部>
本体部の一方に面に、紫外線硬化樹脂(DIC株式会社、RC25−750、硬化後屈折率1.51)を用いて図7に倣った断面形状を有する単位プリズムが配列した単位プリズム部を成型した。ピッチPは異なる4種類を準備した。単位プリズムの具体的な形態は図7に示した記号を用いると次のとおりである。
θ=75°
θ71=174°
θ72=173°
VIIa=0.5338
VIIb=0.1111
VIIc=0.1388
VIId=0.2162
ピッチPは18μm、34μm、54.5μm、64μmの4種類とした。
<光拡散層>
光拡散層を形成するに際して次の組成のものを準備した。各光拡散層とも透光性樹脂層となる樹脂(インキ)中に光拡散粒子を分散したものを本体部のうち単位プリズム部とは反対側となる面にコーターにより塗布して硬化することにより形成した。各光拡散層の構成は次の通りである。ここで全ての組成について透光性樹脂層の樹脂(透光性樹脂、バインダー)はいずれも同じであり、ペンタエリスリトールトリアクリレート(屈折率1.51)を用いた。
(1)組成1
光拡散粒子/透光性樹脂(質量比):20/100
光拡散粒子:ウレタン樹脂製、平均粒子径6μm(屈折率1.51、根上工業株式会社 アートパール(登録商標) C−800透明)
塗工厚:3μm
(2)組成2
光拡散粒子/透光性樹脂(質量比):10/100
光拡散粒子:アクリル樹脂製、平均粒子径5μm(屈折率1.49、積水化成品工業株式会社 テクポリマー(登録商標) SSX−105)
塗工厚:3μm
(3)組成3
光拡散粒子/透光性樹脂(質量比):4/100
光拡散粒子:アクリル樹脂製、平均粒子径5μm(屈折率1.49、積水化成品工業株式会社 テクポリマー(登録商標) SSX−105)
塗工厚:3μm
(4)組成4
光拡散粒子/透光性樹脂(質量比):7/100
光拡散粒子A:スチレン樹脂製、平均粒子径2μm(屈折率1.59、積水化成品工業株式会社 テクポリマー(登録商標) SSX−302ABE)
光拡散粒子B:アクリル樹脂製、平均粒子径5μm(屈折率1.49、積水化成品工業株式会社 テクポリマー(登録商標) SSX−105)
光拡散粒子A/光拡散粒子B(質量比):8.5/1.5
塗工厚:3μm
(5)組成5
光拡散粒子/透光性樹脂(質量比):9/100
光拡散粒子:アクリル樹脂製、平均粒子径10μm(屈折率1.49、積水化成品工業株式会社 テクポリマー(登録商標) SSX−110)
塗工厚:3μm
(6)組成6
光拡散粒子/透光性樹脂(質量比):9/100
光拡散粒子:アクリル樹脂製、平均粒子径8μm(屈折率1.49、積水化成品工業株式会社 テクポリマー(登録商標) SSX−108)
塗工厚:3μm
(7)組成7
光拡散粒子/透光性樹脂(質量比):9/100
光拡散粒子:アクリル樹脂製、平均粒子径5μm(屈折率1.49、積水化成品工業株式会社 テクポリマー(登録商標) SSX−105)
塗工厚:3μm
各試験体を表1のように形成した。
試験体1〜試験体8は図7に基づいた上記した単位プリズムを適用した。
試験体9は光拡散層を形成せず、本体部及び図7に基づいた上記した単位プリズムによる単位プリズム部のみとした例である。
試験体10〜試験体13は図8に示した形態の単位プリズムを有する単位プリズム部を適用した。この単位プリズムは反射面が2つの斜面により形成された例である。
試験体14は光拡散層を形成せず、本体部及び図8に示した単位プリズムによる単位プリズム部のみとした例である。
そして各試験体について、ヘイズ(全ヘイズ、内部ヘイズ、外部ヘイズ)、輝度比、表面粗さ、ギラツキ指標(シンチレーション指標)、ギラツキの目視、隠蔽性の目視をそれぞれ評価した。表1に併せて結果を表した。これら各評価項目は次の通りである。
<ヘイズの測定>
ヘイズの測定はJIS K 7105に沿って村上色彩技術研究所のHM150により測定してこれを全ヘイズ(ヘイズ)とした。このヘイズの測定の後、光拡散層に対して透光性樹脂層に用いた光拡散粒子以外の樹脂のみをインキとして調製してさらに塗布し、光拡散粒子を全て透光性樹脂に埋め、これについて上記ヘイズ測定を行いこれを内部ヘイズとした。そしてヘイズと内部ヘイズとの差を外部ヘイズとした。
<輝度比の測定>
輝度比は、試験体9の輝度に対する各試験体の輝度の比率により表した。輝度は、TOPCON社製のBM−7により、試験体の直上50cmの高さから、立体角1°にて測定した。試験体9は光拡散層が具備されていないため最も輝度が高い例であると考えられる。
<表面粗さ>
表面粗さはJIS B 0601(2001)による算術平均粗さRaを測定した。測定は小坂研究所 Surfcorder SE1700αにより行った。
<ギラツキ指標の算出>
ギラツキ指標はギラツキを定量的に評価する指標である。このギラツキ指標は次のように得ることができる。
光源(白色LED)及び導光板(上記した導光板21)の出光側に上記試験体を配置し、さらにその出光側に上記液晶パネル(TN液晶、13.3インチのFHD)を設置する。光源を点灯し液晶パネルの出光面の測定を行ない、面内の色温度の偏差、及び面内の色温度の平均値を得た。より具体的には、液晶パネルの出光面の2.31mm×2.31mmに対し、色度測定機(サイバネットシステム株式会社、ProMetric)を用いて50×50分割(2500画素)し、画素ごとに色温度を測定した。そして取得した色温度の偏差、及び色温度の平均値から下記式(2)によりギラツキ指標を算出した。
ギラツキ指標=色温度の偏差/色温度の平均値 (2)
ここで発明者らはギラツキ指標が0.110未満であることにより、ギラツキが発生しない知見を得た。
<ギラツキ及び隠蔽性の目視評価>
ギラツキ及び隠蔽性について従来と同様に目視で評価をおこなった。ギラツキは、発生しなかった場合に「◎」、発生があったが許容範囲である場合に「○」、許容できないほど発生した場合には「×」とした。一方、隠蔽性については、光源上にプリズムシートを置き、透過観察で正面から±45°の範囲内で上下左右を観察したとき、虹色に輝く帯(虹ムラ)が完全に見えない場合を「◎」、見えるが許容範囲の場合を「○」、許容できないほど見える場合を「×」とした。
Figure 0006110826
また、反射面として3つの面を有する例(図7に示した形状、試験体1〜試験体8)について横軸を単位プリズムのピッチP(μm)、縦軸を表面粗さRa(μm)としたグラフを図9に示した。また図9には式(1)の右辺と左辺とが等しい線である次式(3)も併せて表した。
Ra=−0.0263・P+2.0537 (3)
なお、図9中の各プロットの近傍には、試験体の番号を「No」を付して表記した。
ここで式(3)は次のように得た。すなわち図7に示した形状を有する単位プリズムで試験を行った試験体1〜試験体8に基づいてピッチPごとにギラツキ指標が0.110となるときの表面粗さRaを比率計算で算出し(手順1)、その結果から最小二乗法で直線近似することにより式(3)を得た(手順2)。より詳しくは次の通りである。手順1、2のそれぞれについて説明する。
(手順1)
手順1ではピッチPごとにギラツキ指標が0.110となるときの表面粗さRaを比率計算で算出する。すなわちあるピッチPについて、ギラツキ指標が0.110を下回る試験体のギラツキ指標をG、表面粗さRaをRaとし、ギラツキ指標が0.110を上回る試験体のギラツキ指標をG、表面粗さRaをRaとしたとき下記式(4)により求めることができる。
Ra+{(Ra−Ra)/(G−G)}×(0.110−G) (4)
試験体1〜試験体8では4種類のピッチP18.0μm、34.0μm、54.5μm、64.0μmがあるので、それぞれについて式(4)の式からギラツキ指標が0.110となるときの表面粗さRaを算出する。
例としてピッチPが18.0μmの場合について考える。ピッチPが18.0μmは試験体1及び試験体5が該当し、それぞれの表面粗さRaは1.573μm(Ra)、1.842μm(Ra)で、ギラツキ指標は0.1095(G)、0.1165(G)である。このデータを用いてピッチPが18μmのときにおける0.110となるための表面粗さRaを式(4)用いると次の式(5)のようになる。
1.573+{(1.842−1.573)/(0.1165−0.1095)}×(0.110−0.1095)=1.5922143 (5)
他のピッチPに対しても上記に倣ってギラツキ指標が0.110のときの表面粗さを式(4)から求める。表2にその結果を示す。
Figure 0006110826
(手順2)
次に手順1で求めた表2の4つの点を用いて最小二乗法により直線近似式を算出する。当該直線近似式は、aを係数、bをy切片とすればf(x)=ax+bとなるので、a、bはそれぞれ次の式(6)、式(7)により得ることができる。
Figure 0006110826
ここで本例ではn=4、xはピッチP、yは表面粗さRaをそれぞれ適用すればよい。これにより式(6)、式(7)は具体的に式(8)、式(9)のようになり、具体的な値を得ることができる。
Figure 0006110826
これにより明らかなように式(3)を得ることができる。
試験体1〜試験体4についてはギラツキ目視及び隠蔽性のいずれにも優れており、このときのギラツキ指標は0.108以上0.110以下であった。一方、試験体5〜試験体8については、同じ単位プリズム(図7)を用いたにも関わらず、いずれもギラツキにおいて要件を満たさなかった。
以上からわかるように式(1)を満たすことにより、隠蔽性を確保しつつ、ギラツキを抑制し、光の利用効率の低下を抑えられる。なお、試験体10〜試験体13は式(1)は満たしているものの単位プリズムの形状の反射面2つの面からなり本発明と異なる(本発明は3つ)ため、ギラツキにおいて不具合が生じた。
また、試験体10〜試験体13は反射面が2つであるため反射面による光の拡散の程度が小さいことから試験体1〜試験体8に比べて輝度比が高くなっている。ただし、試験体1〜試験体4の輝度比も試験体10〜試験体13に比べて低いものの従来のプリズムシート(ヘイズを高めるもの)に比べて十分は高い輝度比と言える。これは本発明では上記構成にすることにより光の損失を減らすことができるからであると考える。
10 映像源ユニット
12 液晶層
13、14 偏光板
15 液晶パネル
20 面光源装置
21 導光板
22 基部
23 裏面プリズム部
23a 単位裏面プリズム
24 単位光学要素部
24a 単位光学要素
26 光源
30 プリズムシート
31 本体部
32 単位プリズム部
32a 単位プリズム
35 光拡散層
36 透光性樹脂層
37 光拡散粒子

Claims (4)

  1. 入射した光の向きを変えて出射するプリズムシートであって、
    光透過性を有するシート状の本体部と、
    前記本体部の一方の面側に配置され、複数の凸状の単位プリズムがシート面に沿った方向に配列された単位プリズム部と、
    前記本体部の他方の面側に配置された光拡散層と、を備え、
    前記単位プリズムは、前記凸状の先端となる頂点を挟んで一方側が入光面、他方側が反射面とされ、前記反射面は傾斜角度が異なる3つの面からなり、
    前記単位プリズムの頂角が60°以上78°以下、前記反射面の前記3つ面のうち前記先端側となる2つの面の成す角が165°以上179°以下、及び、前記反射面の前記3つの面のうち前記本体部側となる2つの面が成す角が165°以上179°以下であり、
    前記複数の単位プリズムのピッチをP(μm)、前記光拡散層の表面の算術平均粗さをRa(μm)としたとき、Pは10μm以上、Raは0.035μm以上、下記方法で測定されたギラツキ指標が0.110未満であり、かつ、
    Ra≦−0.0263・P+2.0537
    が成り立つ(但し、ピッチが50μmを除く。)、プリズムシート。
    [ギラツキ指標の測定方法]
    光源及び導光板の出光側に試験体を配置し、さらにその出光側に液晶パネル(TN液晶、13.3インチのFHD)を設置して、光源を点灯し、液晶パネルの出光面の2.31mm×2.31mmに対し、色度測定機を用いて、50×50分割(2500画素)して画素ごとに色温度を測定し、測定された色温度の偏差、及び色温度の平均値から、
    ギラツキ指標=色温度の偏差/色温度の平均値
    によりギラツキ指標を算出する。
  2. 光源と、
    前記光源から出射した光を導光する導光板と、
    前記導光板の出光面側に配置されるプリズムシートと、を備え、
    前記プリズムシートは、
    光透過性を有するシート状の本体部と、
    前記本体部の一方の面側に配置され、複数の凸状の単位プリズムがシート面に沿った方向に配列された単位プリズム部と、
    前記本体部の他方の面側に配置された光拡散層と、を備え、
    前記単位プリズムは、前記凸状の先端となる頂点を挟んで一方側が入光面、他方側が反射面とされ、前記反射面は傾斜角度が異なる3つの面からなり、
    前記単位プリズムの頂角が60°以上78°以下、前記反射面の前記3つ面のうち前記先端側となる2つの面の成す角が165°以上179°以下、及び、前記反射面の前記3つの面のうち前記本体部側となる2つの面が成す角が165°以上179°以下であり、
    前記複数の単位プリズムのピッチをP(μm)、前記光拡散層の表面の算術平均粗さをRa(μm)としたとき、Pは10μm以上、Raは0.035μm以上、下記方法で測定されたギラツキ指標が0.110未満であり、かつ、
    Ra≦−0.0263・P+2.0537
    が成り立つ(但し、ピッチが50μmを除く。)、面光源装置。
    [ギラツキ指標の測定方法]
    光源及び導光板の出光側に試験体を配置し、さらにその出光側に液晶パネル(TN液晶、13.3インチのFHD)を設置して、光源を点灯し、液晶パネルの出光面の2.31mm×2.31mmに対し、色度測定機を用いて、50×50分割(2500画素)して画素ごとに色温度を測定し、測定された色温度の偏差、及び色温度の平均値から、
    ギラツキ指標=色温度の偏差/色温度の平均値
    によりギラツキ指標を算出する。
  3. 請求項2に記載の面光源装置と、
    前記面光源装置の出光側に配置された液晶パネルと、を備える映像源ユニット。
  4. 請求項3に記載の映像源ユニットと、
    前記映像源ユニットを内包する筐体と、を備える液晶表示装置。
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