JP2018109677A - 光学シート、映像源ユニット、及び液晶表示装置 - Google Patents

光学シート、映像源ユニット、及び液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】正面透過率を高めるとともに、光の利用効率を向上することができる光学シートを提供する。【解決手段】所定の断面を有して一方向に延び、当該延びる方向とは異なる方向に間隔を有して複数配列される光透過部(33)と、複数の光透過部の間に形成される光吸収部(34)と、を備え、光透過部及び光吸収部の界面のうち少なくとも一方は、光吸収部に対して凹型の形状を有しており、凹型は、厚さ方向断面において、第一の直線と第二の直線との交点、又は第一の接線と第二の接線との交点が、光吸収部の厚さの50%よりも他端側の位置に存在するように形成される。【選択図】図4

Description

本発明は、光源の観察者側に配置される光学シート、該光学シートを用いた映像源ユニット、及び液晶表示装置に関する。
液晶ディスプレイ等のような、映像を観察者に出射する映像表示装置には、質の高い映像光を観察者に出射するために各種の機能を有する層を具備する光学シートが備えられている。
例えば、特許文献1には、断面形状が台形のレンズ部が所定の間隔で配列されるとともに、隣り合うレンズ部間の楔形部に光吸収性を有する材料が充填され、この楔形部は観察者側に先端を有するとともに光源側に底面を有する光学シートが開示されている。また、同文献には、レンズ部を構成する主材料の屈折率をN1とし、楔形部を構成する主材料の屈折率をN2としたとき、N2<N1なる関係が成立することが記載されている。
特許文献1に記載の光学シートによれば、レンズ部及び楔型部の界面に到達した光を全反射して観察者側に出射することができる。
特開2006−171701号公報
しかしながら、特許文献1に記載の光学シートでは、全反射することができる光の量に限界があり、さらに光の利用効率を高めることが望まれていた。
そこで、本発明では光の利用効率を高めることができる光学シートを提供することを課題する。また、この光学シートを用いた映像源ユニット、及び液晶表示装置を提供する。
以下、本発明について説明する。
本発明の1つの態様は、光源(25)の観察者側に配置される光学シートであって、所定の断面を有して一方向に延び、当該延びる方向とは異なる方向に間隔を有して複数配列される光透過部(33)と、複数の光透過部の間に形成される光吸収部(34)と、を備え、光透過部及び光吸収部の界面のうち少なくとも一方は、光吸収部に対して凹型の形状を有しており、厚さ方向断面における一方の界面を形成する線(35、135、235)の一端及び他端において、一方の界面を形成する線が折れ線状である場合は、一端から延びる直線を第一の直線(35a、135a)とし、他端から延びる直線を第二の直線(35b、135b)とし、一方の界面を形成する線が曲線状である場合は、一端における曲線の接線を第一の接線(235a)とし、他端における曲線の接線を第二の接線(235b)としたとき、凹型は、第一の直線と第二の直線との交点、又は第一の接線と第二の接線との交点が、光吸収部の厚さの50%よりも他端側の位置に存在するように形成される、光学シートである。
上記光学シートにおいて、一方の界面にのみ凹型が形成されてもよいし、一方の界面とは反対側の他方の界面にも凹型の形状を有してもよい。
また、上記光学シートにおいて、凹型は、第一の直線と第二の直線との交点、又は第一の接線と第二の接線との交点が、光吸収部の厚さの75%以上の他端側の位置に存在するように形成することもできる。
本発明の他の態様は、光源(25)、及び光源の観察者側に配置される上記の光学シートを備える面光源装置(20)と、該面光源装置の観察者側に配置される液晶パネル(15)と、を備え、光学シートの厚さ方向断面における一方の界面を形成する線(35、135、235)の一端が光源側に配置される、映像源ユニット(10)である。
上記映像源ユニット(10)が筐体に納められた液晶表示装置を提供することができる。
また、この液晶表示装置は、光学シートの出光面が鉛直に配置された場合において、一方の界面が光吸収部の鉛直方向下側となるように配置され、かつ、一方の界面にのみ凹型の形状が形成されてもよい。
本発明によれば、入射光に対して、光透過部と光吸収部との界面で効率よく光を全反射させることができ、正面透過率を高めることができる。
映像源ユニット10を説明する分解斜視図である。 映像源ユニット10の断面を示す分解図である。 映像源ユニット10の他の断面を示す分解図である。 図2のうち光学シート30に注目して拡大した図である。 図4をさらに拡大した図である。 図6(a)は光吸収部134の形状を説明する図であり、図6(b)は光吸収部234の形状を説明する図である。 光学シート330を説明する図である。 光学シート30に進行する光の光路例を説明する図である。 参考例に係る光学シートの断面形状を説明する図である。 実施例1、実施例2、比較例1に係る光学シートの断面形状を説明する図である。 は実施例3、実施例4、比較例2に係る光学シートの断面形状を説明する図である。 実施例5、実施例6、比較例3に係る光学シートの断面形状を説明する図である。
以下、本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし、本発明はこれら形態に限定されるものではない。なお、各図において見易さのため、繰り返しとなる符号については省略することがあり、形状を変形や強調して表すことがある。
図1は1つの形態を説明する図であり、光学シート30を含む映像源ユニット10を説明する分解斜視図である。また図2には図1にII−IIで示した線に沿った映像源ユニット10の分解断面図の一部、図3にはIII−IIIで示した線に沿った映像源ユニット10の分解断面図の一部を表した。
図1〜図3及び以降に説明する図には必要に応じて、映像源ユニット10が液晶表示装置として使用される際に配置される向きを併せて示している。
映像源ユニット10は、不図示の筐体に映像源ユニット10を作動させる電源、及び映像源ユニット10を制御する電子回路等、映像源ユニット10として動作するために必要とされる通常の機器とともに納められて表示装置とされている。本形態は液晶映像源ユニット、及びこれを備える液晶表示装置である。以下映像源ユニット10について説明する。
映像源ユニット10は、液晶パネル15、面光源装置20、及び機能フィルム40を備えている。
液晶パネル15は、観察者側に配置された上偏光板13と、面光源装置20側に配置された下偏光板14と、上偏光板13と下偏光板14との間に配置された液晶層12と、を有している。上偏光板13、下偏光板14は、入射した光を直交する二つの偏光成分(P波およびS波)に分解し、一方の方向(透過軸に平行な方向)の偏光成分(例えば、P波)を透過させ、当該一方の方向に直交する他方の方向(吸収軸に平行な方向)の偏光成分(例えば、S波)を吸収する機能を有している。
液晶層12は、複数の画素が層面に沿った方向に縦横に配列されており、一つの画素を形成する領域毎に電界印加できる。そして電界印加された画素の配向が変化する。これにより、面光源装置20側(すなわち入光側)に配置された下偏光板14を透過した透過軸に平行な偏光成分(例えばP波)は、電界印加された画素を通過する際にその偏光方向を90°回転させ、その一方で、電界印加されていない画素を通過する際にその偏光方向を維持する。このため、画素への電界印加の有無によって、下偏光板14を透過した偏光成分(例えばP波)が、出光側に配置された上偏光板13をさらに透過するか、あるいは、上偏光板13で吸収されて遮断されるか、を制御することができる。
このようにして液晶パネル15は、面光源装置20からの光の透過または遮断を画素毎に制御して映像を表現する構造を有している。
液晶パネルはこのような原理により観察者に対して映像を提供することができるように構成されている。従って、液晶パネルの背面側から照明をする際には下偏光板の透過軸に平行な偏光成分を有する光を多く到達させることにより下偏光板を透過させて光の利用効率を高めることができる。
さらには、液晶パネルは、その性質上、該液晶パネルの法線方向からの入射光に対しては、出射光のコントラスト、及び効率(透過率)は優れている。しかしながら、液晶パネルの法線方向に対して斜めからの入射光、および観察者による斜め方向からの観察についてはコントラストの低下や効率(透過率)の低さが問題となる。すなわち、光の利用効率を高めるためには液晶パネルの法線方向からの入射光を多くすることも有効である。
液晶パネルの種類は特に限定されることはなく、公知の型の液晶パネルを挙げることができる。これには例えばTN、STN、VA、MVA、IPS、OCB等がある。
次に面光源装置20について説明する。
面光源装置20は、液晶パネル15に対して観察者側とは反対側に配置され、液晶パネル15に面状の光を出射する照明装置である。図1〜図3よりわかるように、本形態の面光源装置20は、エッジライト型の面光源装置として構成され、導光板21、光源25、光拡散板26、プリズム層27、反射型偏光板28、光学シート30及び反射シート39を有している。
導光板21は、図1〜図3よりわかるように、基部22及び裏面光学要素23を有している。導光板21は透光性を有する材料により形成された全体として板状の部材である。本形態で導光板21の観察者側となる一方の板面側は平滑面とされ、これとは反対側である他方の板面側は裏面とされ、当該裏面には複数の裏面光学要素23が配列されている。
基部22、裏面光学要素23をなす材料としては、種々の材料を使用することができる。ただし、表示装置に組み込まれる光学シート用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性および加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料を用いることができる。これには例えば脂環式構造を有する重合体樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、ABS樹脂、ポリエーテルスルホン等の熱可塑性樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)等を挙げることができる。
基部22は、その内部を光が導光されるとともに、裏面光学要素23のベースとなる部位で、所定の厚さを有する板状である。
裏面光学要素23は、基部22の裏面側(反射型偏光板28が配置される側とは反対側)に形成される突出した要素であり、本形態では三角柱状である。裏面光学要素23は、突出した頂部の稜線が水平方向に延びる柱状であり、複数の裏面光学要素23が当該延びる方向に直交する方向に所定のピッチで並べて配列されている。本形態の裏面光学要素23は断面が三角形であるがこれに限定されることはなく、多角形、半球状、球の一部、レンズ形状等いずれの形状の断面であってもよい。
複数の裏面光学要素23の配列方向は導光方向であることが好ましい。すなわち、光源25から離隔する方向に配列され、光源25が配列される方向、又は1つの長い光源であれば該光源が延びる方向に平行に各裏面光学要素23の稜線が延びている。
なお、本件明細書における「三角形形状」とは、厳密な意味での三角形形状のみでなく、製造技術における限界や成型時の誤差等を含む略三角形形状を含む。また同様に、本件明細書において用いる、その他の形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、「平行」、「直交」、「楕円」、「円」等の用語も、厳密な意味に縛られることなく、同様の光学的機能を期待し得る程度の誤差を含めて解釈することとする。
このような構成を有する導光板21は、押し出し成型により、又は、基部22上に裏面光学要素23を賦型することにより製造することができる。なお、押し出し成型で製造された導光板21においては、基部22、及び裏面光学要素23が一体的に形成され得る。また、賦型によって導光板21を製造する場合、裏面光学要素23が、基部22と同一の樹脂材料であっても、異なる材料であってもよい。
図1〜図3に戻って、光源25について説明する。光源25は、導光板21の基部22が有する側面(端面)のうち、複数の裏面光学要素23が配列される方向の一方側の側面(端面)に配置される。光源の種類は特に限定されるものではないが、線状の冷陰極管等の蛍光灯、点状のLED(発光ダイオード)、又は白熱電球等の種々の態様で構成できる。本形態では光源25は複数のLEDからなり、不図示の制御装置により各LEDの点灯および消灯、並びに/又は、各LEDの点灯時の明るさを個別に独立して調節できるように構成されている。
なお、本形態では上記のように光源25は一方側の側面に配置される例を示したが、さらにこの側面とは反対側となる側面にも光源が配置される形態であってもよい。なお、この場合には裏面光学要素の形状も公知の例に倣って形成する。
次に光拡散板26について説明する。光拡散板26は、導光板21の出光側に配置され、ここに入射した光を拡散させて出射する機能を有する層である。これにより、導光板21から出射した光をさらに均一性を高めることができるとともに、導光板21に存在する傷を目立たなくすることも可能となる。
光拡散板の具体的態様は、公知の光拡散層を用いることができ、例えば母材の中に光拡散剤を分散させた形態を挙げることができる。
また、光拡散板26は導光板21の出光面が平滑である場合には導光板21の当該出光面に一体に配置されていてもよいし、別体であってもよい。また本形態では光拡散板26の面にプリズム層27が一体に形成されており該プリズム層27の支持体としても機能するように構成されている。
プリズム層27は、図1〜図3よりわかるように、光拡散板26よりも液晶パネル15側に設けられ、該液晶パネル15側に向けて凸である単位プリズム27aを具備する層である。単位プリズム27aは、所定の断面を有して導光板21の導光方向に直交する方向に延びる形態を有している。そして、複数の単位プリズム27aが導光方向に配列されている。また、本形態では単位プリズム27aが延びる方向は、後述する光透過部33、及び光吸収部34が延びる方向に平行とされている。これにより、光透過部33、及び光吸収部34に進行する光を正面方向に近づく方向に向きを変えることができ、光吸収部34で吸収される光を減らし、光の利用効率をさらに高めることができる。ただしこれに限定されることなく、単位プリズム27aが延びる方向を光透過部33、光吸収部34が延びる方向に平面視で直交する方向としてもよい。
このようなプリズム層の単位プリズムの断面形状は、必要とする機能に応じて公知の形状を適用することができる。本形態では正面方向に光を集中させる機能を有するように形成しているが、逆に当該形状により光をさらに拡散させることもできる。
次に反射型偏光板28について説明する。反射型偏光板28は、入射した光を直交する二つの偏光成分(P波およびS波)に分解し、一方の方向(透過軸に平行な方向)の偏光成分(例えば、P波)を透過させ、当該一方の方向に直交する他方の方向(反射軸に平行な方向)の偏光成分(例えば、S波)を反射する機能を有している。このような反射型偏光板の構造は公知のものを適用することができる。
このような反射型偏光板は公知のものを適用することができる。
ここで、反射型偏光板28の透過軸が延びる方向は、上記した下偏光板14の透過軸が延びる方向と同じであるとともに、後述する光学機能層32の光透過部33及び光吸収部34が延びる方向に対して、映像源ユニット10の正面視で1°以上41.7°以下であることが好ましい。より好ましくは1°以上20°以下である。
次に光学シート30について説明する。図4は図2のうち、光学シート30の一部を拡大して表した図であり、図5は図4をさらに拡大した図である。
光学シート30は、基材層31と、基材層31の一方の面(本形態では導光板21側の面)に配置された光学機能層32を有して構成されている。そして、光学機能層32は、所定の断面を有して基材層31の面に沿って一方向に延び、当該延びる方向とは異なる方向に間隔を有して複数配列される光透過部33と、複数の光透過部の間に形成される光吸収部34と、を備えている。本形態では、光透過部33及び光吸収部34が延びる方向が水平方向、透過部33と光吸収部34とが交互に配列される方向が鉛直方向となっている。
また、光学シート30は、後述するように、入光側から入射した光の進行方向を変化させて出光側から出射させ、正面方向(法線方向)の輝度を集中的に向上させる機能(集光機能)を有している。さらに、当該正面方向に対して大きな角度で進行した光を吸収する機能(光吸収機能)を備えている。
図1〜図5に示すように、基材層31は光学機能層32を支持する透明な平板状のシート状部材である。
基材層31をなす材料としては、種々の材料を使用することができる。ただし、表示装置に組み込まれる光学シート用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性および加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料を用いることができる。これには例えばポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、トリアセチルセルロース樹脂(TAC)、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等を挙げることができる。この中でも面光源装置20と下偏光板14との組み合わせを考慮して複屈折(リタデーション)の少ないTAC、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂を用いることが好ましい。さらには、車載用途などのように高い耐熱性が求められる用途では、ガラス転移点が高いポリカーボネート樹脂が望ましい。具体的にはポリカーボネート樹脂のガラス転移点は143℃であり、一般に105℃での耐久性が求められる車載用途に適している。
光学機能層32は基材層31の一方側の面(本形態では導光板21側の面)に積層された層で、所定の断面を有して一方向に延び、当該延びる方向とは異なる方向に間隔を有して複数配列される光透過部33と、複数の光透過部の間に形成される光吸収部34と、を備えている。
なお、後で説明するように光透過部33と光吸収部34との界面のうち少なくとも一方は、光吸収部34に対して凹型の形状を有している。本形態では、光吸収部34の鉛直方向上側に凹型形状を有している。
本形態における光学機能層32は、図4に示した断面を有して紙面奥/手前側に延びる形状を備える。すなわち、光学機能層32は、図4に表れる断面において、五角形状である光透過部33を具備する。さらに、隣り合う2つの光透過部33間には断面が五角形状の光吸収部34を備えている。そして、光透過部33及び光吸収部34の界面のうち一方は、光吸収部34に対して凹型の形状を有している。
光透過部33は光を透過させることを主要の機能とする部位であり、本形態では図2、図4に表れる断面において、五角形の断面形状を有する要素である。光透過部33は、基材層31の層面に沿って当該断面を維持して水平方向に延びるとともに、この延びる方向とは異なる方向(本形態では鉛直方向)に所定の間隔で配列される。そして、隣り合う光透過部33の間には、五角形の断面形状を有する溝が形成されている。当該溝には、後述する必要な材料が充填されることにより光吸収部34が形成される。なお、本形態では隣り合う光透過部33は長い下底側でシート状の連結部32aで連結されている。
光透過部33は屈折率がNtとされている。このような光透過部33は、光透過部構成組成物を硬化させることにより形成することができる。詳しくは後で説明する。屈折率Ntの値は特に限定されることはないが、後述するように光透過部33と光吸収部34との界面で適切に光を反射(全反射を含む。)する観点から屈折率は1.47以上1.61以下が好ましく、1.49以上1.56以下がより好ましく、1.56であることが特に好ましい。屈折率Ntが1.47未満であると、光吸収部34との屈折率差が小さくならざるを得ず、界面で適切に光を反射することが難しいことが多くなる。一方で、屈折率Ntが1.61を超えると、光透過部を形成する材料が割れやすい場合が多く、成形性に劣ることがある。
光吸収部34は隣り合う光透過部33の間に形成され、光透過部33の間に形成される間隔の断面形状に対応する断面形状となる。従って五角形の断面形状となる。そして光吸収部34は、屈折率がNrとされるとともに、光を吸収することができるように構成されている。具体的には屈折率がNrである光透過性樹脂等の光透過組成物に光吸収粒子が分散される。屈折率Nrは、光透過部33の屈折率Ntよりも低い屈折率とされる。このように、光吸収部34の屈折率を光透過部33の屈折率より小さくすることにより、所定の条件で光透過部33に入射した光を光吸収部34との界面で適切に全反射させることができる。また、全反射条件を満たさない場合にも一部の光は当該界面で反射する。
屈折率Nrの値は特に限定されることはないが、1.47以上1.61以下が好ましく、1.49以上1.56以下がより好ましく、1,49が特に好ましい。屈折率Nrが1.47未満であると、光透過部33との界面で適切に光を反射することが難しくなることがある。一方で、屈折率Nrが1.61を超えると、光吸収部を形成する材料が割れやすい場合が多く、成形性に劣ることがある。
光透過部33の屈折率Ntと光吸収部34の屈折率Nrとの屈折率の差は特に限定されるものではないが、0より大きく0.14以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.05以上0.14以下である。屈折率差を大きくすることにより、より多くの光を全反射させることができる。
ここで、光学機能層32の厚さ方向断面の形状についてさらに説明する。
本形態の光学機能層32には、隣り合う光透過部33の間に光吸収部34が形成されている。よって、1つの光吸収部34は光透過部33と2つの界面を有している。そして、そのうち少なくとも一方の界面(本形態では、光吸収部34の鉛直方向上側の界面。)は光吸収部34に対して凹型である。
図5は、図4の一部を拡大した図であり、光透過部33及び光吸収部34の界面の形状を説明する図である。
図5に表れているように、断面において凹型の形状を有する一方の界面を形成する線35は、当該線35のうち基材層31とは反対側の端部である一端Xから基材31の方向に延びる第一の直線35a、及び当該線35のうち基材層31側の端部である他端Yから基材31から離隔する方向に延びる第二の直線35bを有している。そして第一の直線35aと第二直線35bとはシート面法線に対して異なる角度を有していることから、線35は、第一の直線35aと第二の直線25bとの交点Zを入隅部とした折れ線状となっている。
そしてこの第一の直線35aと第二の直線35bとの交点Zが、光吸収部34の厚さ方向大きさDに対して50%となる厚さ方向位置よりも他端Y側に存在するように形成されていることが好ましい。これにより、正面透過率を向上させることができ、光の利用効率の向上を図ることができる。
すなわち、図5に示したように、一端Xから交点Zまでの厚さ方向距離Dが光吸収部の厚さDに対して、
/D>0.5
である。より好ましくは0.75以上すなわち75%以上である。これにより、より正面方向に集光できるため、さらなる正面透過率の向上を図ることができる。
一方で、このように正面透過率の向上により、正面方向から大きく外れる角度で出射する光の透過率は低下する。これによれば、正面方向に光を集中するように制御し、その他の方向への光を抑制するという光の出射角を制御することができたともいえる。
また、図5に示したように、第一の直線35aとシート面の法線方向とのなす角をθとし、第二の直線35bとシート面の法線方向とのなす角をθとしたとき、一方の界面は凹型の形状を有しているため、θ、θはθ>θの関係になる。θ及びθの具体的な角度は特に限定されることはないが、θが5°以上20°以下、θが0°以上10°以下であることが好ましい。これにより、正面透過率を効率よく向上させることができる。また、図5にθで示した光透過部33と光吸収部34との他方側の界面と、光学機能層32の層面の法線と、の成す角は特に限定されることはないが、0°以上10°以下であることが好ましく、1°以上10°以下であることがより好ましい。
光学機能層32についてさらに説明する。光学機能層32では、特に限定されることはないが、例えば次のように光透過部33、光吸収部34が形成される。
図4にPで表した光透過部33と光吸収部34とのピッチは20μm以上100μm以下であることが好ましく、30μm以上100μm以下であることがよりに好ましい。また、図4にDで示した光吸収部34の厚さは50μm以上150μm以下であることが好ましく、60μm以上150μm以下であることがよりに好ましい。
そして、図4において、光吸収部34の第二の直線35b側(紙面右側、基材層31側)の辺の幅をWは2μm以上10μm以下、光吸収部34の第一の直線35a側(紙面左側、基材層31とは反対側)の辺の幅をWは5μm以上30μm以下、であることが好ましい。
また、図4にWで示した、第一の直線35aが有するシート面に沿った方向の成分の大きさは2μm以上14μm以下であることが好ましい。また、Wで表した他方側の界面におけるシート面に沿った方向の成分の大きさは2μm以上14μm以下であることが好ましい。
これらの範囲内とすることにより、光の利用効率を向上することができる。
本形態では光透過部33と光吸収部34との界面のうち一方の界面が、厚さ方向断面において、2つの直線からなる折れ線状であるが、当該形態に限定されず、3つ以上の直線からなる折れ線状としてもよい。図6(a)に、一方側の界面が厚さ方向断面において、3つの直線135a、135b、135cからなる折れ線状である光学シートを例示した。図6(a)は光吸収部134の断面のみを拡大した図である。
この場合においても、厚さ方向断面において、光透過部と光吸収部134との一方側の界面を形成する線135の一端X及び他端Yのそれぞれから延びる第一の直線135aを延長した線と第二の直線135bを延長した線との交点Zの位置が上記した条件を満たすように構成されていればよい。
また、光透過部と光吸収部との一方側の界面が、厚さ方向断面において曲線状になっていてもよい。図6(b)には、一方側の界面が厚さ方向断面において曲線状である光学シートのうち、光吸収部234の断面のみを拡大した図である。
この場合は、厚さ方向断面において、光透過部及び光吸収部234の一方側の界面を形成する曲線235の一端X及び他端Yのそれぞれにおける接線を第一の接線235a及び第二の接線235bとしたとき、これら第一の接線235aと第二の接線235bとの交点Zが上記した条件を満たすように存在すればよい。
ここまでは、光透過部と光吸収の界面のうち一方のみが凹型とされていたが、これに限らず、一方の界面とは反対側の他方の界面も光吸収部に対して凹型の形状を有していてもよい。これにより、さらに正面透過率が向上する。その際には、図7に例示した光学シート330のように、一方側の界面と他方側の界面とが、厚さ方向断面において、厚さ方向に平行な点線Aに対して線対象となる光吸収部334とされてもよい。これにより、光のムラを抑制することができる。
また、複数の光透過部33、光吸収部34はその断面形状がいずれも同じであってもよいし、所定の規則性を有して異なる断面形状であってもよい。ピッチの間隔も、1ピッチごとに異なる距離であってもよい。
映像源ユニット10を観察者側正面からみたときに、光透過部33が延びる方向と、下偏光板14の透過軸が延びる方向と、の成す角は1°より大きく以上41.7°以下であることが好ましい。これにより光透過部33と光吸収部34との界面における反射で偏光成分が変化することを抑制し透過率を向上させることができる。より好ましいこの角度は1°より大きく20°以下である。これによれば、当該成す角の変化による透過率の変化が小さくなり、製造における成す角のばらつきが性能に対して与えるばらつきを減じることができ、安定した性能の光学機能層を提供することができる。
光学シート30は例えば次のように作製できる。
はじめに基材層31に光透過部33を形成する。これは、所望の光透過部33の形状が転写できる形状を表面に有する金型ロールと、これに対向するように配置されたニップロールとの間に、基材層31となる基材シートを挿入する。このとき、基材シートと金型ロールとの間に光透過部を構成する組成物を供給しながら金型ロール及びニップロールを回転させる。これにより金型ロールの表面に形成された光透過部に対応する溝(光透過部形状を反転した形状)に光透過部を構成する組成物が充填され、該組成物が金型ロールの表面形状に沿ったものとなる。
ここで、光透過部を構成する組成物としては、例えば、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、ポリチオール系等の電離放射線硬化型の樹脂を挙げることができる。
金型ロールと基材シートとの間に挟まれ、ここに充填された光透過部を構成する組成物に対し、基材シート側から光照射装置により硬化させるための光を照射する。これにより、組成物を硬化させ、その形状を固定させることができる。そして、離型ロールにより金型ロールから基材層31および成形された光透過部33を離型する。
次に、光吸収部34を形成する。光吸収部34を形成するには、まず、上記形成した光透過部33間の間隔に光吸収部を構成する組成物を充填する。その後、余剰分の当該組成物をドクターブレード等によってワイピングし掻き落とす。そして、残った組成物に光透過部33側から紫外線を照射することによって硬化させ、光吸収部34を形成することができる。
なお、ここで、ドクターブレード等を光透過部の間の形成された溝の開口した側の面(図1〜図4における反射型偏光板28側の面)に押し当てる圧力を調整して、光吸収部を構成する材料が充填されていない部位である非充填部が形成されてもよい。
光吸収部として用いられる材料は特に限定されないが、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート系、ポリエステル(メタ)アクリレート系、エポキシ(メタ)アクリレート系、及びブタジエン(メタ)アクリレート系等の光硬化型樹脂の中に着色された光吸収粒子が分散されている組成物を挙げることができる。
ここで、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート又はメタクリレート」を意味する。
また光吸収粒子を分散させる代わりに顔料や染料により光吸収部全体を着色することもできる。
光吸収粒子を用いる場合には、カーボンブラック等の光吸収性の着色粒子が好ましく用いられるが、これらに限定されるものではなく、映像光の特性に合わせて特定の波長を選択的に吸収する着色粒子を使用してもよい。具体的には、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩、染料、顔料等で着色した有機微粒子や着色したガラスビーズ等を挙げることができる。特に、着色した有機微粒子が、コスト面、品質面、入手の容易さ等の観点から好ましく用いられる。
着色粒子の平均粒子径は1.0μm以上20μm以下であることが好ましく、1.0μm以上10μm以下であることがより好ましく、1.0μm以上4.0μm以下であることが更に好ましい。
ここで「平均粒子径」とは、光吸収粒子を100個電子顕微鏡で観察してその直径を計り、算術平均した直径を意味する。
これにより基材層31の一方の面に光学機能層32が積層した光学シート30が作製される。
図1〜図3に戻って、面光源装置20の反射シート39について説明する。反射シート39は、導光板21の裏面から出射した光を反射して、再び導光板21内に光を入射させるための部材である。反射シート39は、金属等の高い反射率を有する材料からなるシート、高い反射率を有する材料からなる薄膜(例えば金属薄膜)を表面層として含んだシート等のいわゆる鏡面反射を可能とするものを好ましく適用することができる。
機能性フィルム40は、液晶パネル15の出光側に配置され、映像光の質を向上させたり、映像源ユニット10を保護したりする機能を有する層である。これには例えば反射防止フィルム、防眩フィルム、ハードコートフィルム、色調補正フィルム、光拡散フィルム等を挙げることができ、これらが単独又は複数組み合わされて構成されている。
次に、以上のような構成を備える映像源ユニット10の作用について、光路例を示しつつ説明する。ただし当該光路例は説明のための概念的なものであり、反射や屈折の程度を厳密に表したものではない。
まず、図2に示すように、光源25から出射した光は、導光板21の側面の入光面を介して導光板21内に入射する。図2には、一例として、光源25から導光板21に入射した光L21、L22の光路例が示されている。
図2に示すように、導光板21に入射した光L21、L22は、導光板21の出光側面及びその反対側の裏面において、空気との屈折率差による全反射を繰り返し、導光方向(図2の紙面右方向)へ進んでいく。
ただし、導光板21の裏面には裏面光学要素23が配置されている。このため、図2に示すように、導光板21内を進む光L21、L22は、裏面光学要素23によって進行方向が変わり、全反射臨界角未満の入射角度で出光面、及び裏面に入射することもある。この場合に当該光は、導光板21の出光面及びその反対側の裏面から出射し得る。
出光面から出射した光L21、L22は、導光板21の出光側に配置された光拡散板26へと向かう。一方、裏面から出射した光は、導光板21の背面に配置された反射シート39で反射され、再び導光板21内に入射して導光板21内を進むことになる。
導光板21内を進行する光と、裏面光学要素23で向きを変えられて全反射臨界角未満の入射角度で出光面に達する光は、導光板21内の導光方向に沿った各区域において生じる。このため、導光板21内を進んでいる光は、少しずつ、出光面から出射するようになる。これにより、導光板21の出光面から出射する光の導光方向に沿った光量分布を均一化させることができる。
導光板21から出射した光は、その後、光拡散板26に達し均一性が高められる。そしてプリズム層27により必要に応じて拡散又は集光され(本形態では集光)、プリズム層27を出光した光は次に反射型偏光板28に達する。ここでは、反射型偏光板28の透過軸に沿った偏光方向の光は反射型偏光板28を透過し光学シート30に向かう。
一方、反射型偏光板28の反射軸に沿った偏光方向の光は図2に点線矢印L21’、L22’で示したように反射して導光板21側に戻される。戻された光は、導光板21、裏面光学要素23、又は反射シート39で反射して再び反射型偏光板28の側に進行する。この反射の際に一部の光の偏光方向が変化しておりその一部は反射型偏光板28を透過する。他の光は再び導光板側に戻される。このように反射型偏光板28で反射した光も反射を繰り返すことで反射型偏光板28を透過できるようになる。これにより光源25からの光の利用率が高められる。
ここで、反射型偏光板28を出射した光は、その偏光方向が下偏光板14の透過軸に沿った方向になっており、下偏光板14を透過する偏光光となっている。
反射型偏光板28を出射した光は光学機能層32に入射する。光学機能層32に入射する光は下偏光板14を透過する偏光光となっているが、次のような光路を有して進行する。
光学機能層32に入射した光は例えば次のように進行する。
図8にL81で示した光は、光透過部33と光吸収部34との界面に達することなく光透過部33を透過する。
図8にL82で示したように、シート面法線に対してある程度の角度をもって進行する光は、光吸収部34の一方側の界面のうち、厚さ方向断面において第二の直線35b(図5参照)を形成する界面に到達し、全反射して光透過部33を透過する。このとき、本形態では当該界面の傾斜角度(θ)の作用により、界面で反射した光は液晶パネル15の法線に平行な方向(すなわち表示装置の正面方向)に近づけられる。
図8にL83で示したように、シート面法線に対して大きな角度で光学機能層32に入射した光は、光透過部33及び光吸収部34の一方側の界面のうち、第一の直線35a(図5参照)を形成する界面に到達し、当該界面の傾斜角度(θ)の作用により、光は全反射し、液晶パネル15の法線に平行な方向に近づけられる。
図8にL84で示した光は、光透過部33及び光吸収部34の一方側の界面のうち、第一の直線35a(図5参照)を形成する界面に到達し、当該界面の傾斜角度(θ)の作用により、光は全反射し、液晶パネル15の法線に平行な方向に近づけられ、さらに、厚さ方向断面において第二の直線35bを形成する界面に向かって進行する。そして、第一の直線35aを形成する界面で全反射された光は、厚さ方向断面において第二の直線35bを形成する界面で全反射され、光透過部33を透過する。
これにより、紙面の上側からシート面法線に対して大きな角度で光学機能層32に入射した光を、液晶パネル15の法線に平行な方向に近づけることができる。
図8にL85で示したように、紙面下側からシート面法線に対してある程度の角度をもって進行する光は、光吸収部34の他方側の界面に到達し、全反射して光透過部33を透過する。このとき、本形態では当該界面の傾斜角度(θ)の作用により、界面で反射した光は液晶パネル15の法線に平行な方向に近づけられる。
このように、L82〜L85に示した光は、液晶パネル15の法線に平行な方向に近づけられている。これにより液晶パネル15を透過した際に、コントラスト低下や色の反転等の不具合が起こらない光を液晶パネル15に対して効果的に提供することができる。
なお、L82〜L85に示した光が上記界面において反射するときに、全反射臨界角より小さい角度のため全反射しない光であっても、そのうちの一部は当該界面で反射するものもある。このような光も同様に光透過部33を透過する。
一方、図8にL86で示したように、シート面法線に対してさらに大きな角度で光学機能層32に入射した光は光吸収部34に吸収され、液晶パネル15には提供されない。これにより、コントラスト低下や色の反転を生じるような不具合を生じる光を吸収することができる。
このように、光学シート30は、光透過部33及び光吸収部34の界面のうち、少なくとも一方に、上記した所定の凹型形状を有する界面を備えることにより、単一の傾斜角度を有する界面では反射されずに光吸収部34に吸収されてしまうような光であっても、反射することができる。すなわち、特に正面透過率を高めて光の利用効率を向上させることが可能となる。
一方で、このように正面透過率の向上により、正面方向から大きく外れる角度で出射する光の透過率を低下させることができる。これによれば、正面方向に光を集中するように制御し、その他の方向への光を抑制するという光の出射角を制御することができたともいえる。
以上により、光学シート30によれば、導光板21からの光を効率よく正面方向に集光でき、集光しなかった光が光吸収部で吸収されることにより、適切な光を効率よく液晶パネルに提供することができ、光の利用効率を大幅に向上させることが可能となる。また、従来であれば利用できなかった光を、一段又は多段階の反射を利用することにより液晶パネルに提供することができるため、光の利用効率をさらに向上させることが可能となる。
さらに光路について説明する。上記のように面光源装置20を出射した光は、液晶パネル15の下偏光板14に入射する。下偏光板14は、入射光のうち、一方の偏光成分を透過させ、その他の偏光成分を吸収する。下偏光板14を透過した光は、画素毎への電界印加の状態に応じて、選択的に上偏光板13を透過するようになる。このようにして、液晶パネル15によって、面光源装置20からの光を画素毎に選択的に透過させることにより、液晶表示装置の観察者が、映像を観察することができるようになる。その際、映像光は機能性フィルム40を介して観察者に提供され、映像の質が高められている。
実施例では、光吸収部の形状を変えて光線追跡シミュレーションを用いて光学シートについて評価した。
[光線解析シミュレーション]
実施例では、Light tools(Synopsys社製)を用いて光線追跡シミュレーションを行った。
[光学シート]
光線追跡シミュレーションを行った参考例、実施例1〜実施例6、及び比較例1〜比較例3に係る光学シートの断面形状を表1〜表4にまとめた。
ここで、参考例、実施例1〜実施例6、及び比較例1〜比較例3に係る光学シートは以下の材料で構成されていると想定して、条件を設定し、シミュレーションを行っている。
<基材層>
・材料:ポリカーボネート樹脂
・屈折率:屈折率1.59
・厚み:130μm
<光学機能層>
・光透過部の材料及び屈折率:屈折率1.56の紫外線硬化型ウレタンアクリレート
・光吸収部の材料及び屈折率:屈折率1.49の紫外線硬化型ウレタンアクリレートにカーボンブラックを含有させた。カーボンブラックの濃度は、屈折率1.49の紫外線硬化型ウレタンアクリレートにカーボンブラックを含有させた60μmの厚みの層を形成し、そのOD値(Optical Density 値)を2.9となるようにした。
<光源>
・正面輝度を100%としたとき、鉛直方向上下45°視野角における輝度を30%となるような光源を用いた。
また、図9〜図12に、参考例、実施例1〜実施例6、及び比較例1〜比較例3に係る光学シートの断面形状を説明する図を示した。
図9には、いずれの界面にも凹型形状を有さない参考例に係る光学シートの厚さ方向断面を説明する図、図10には、光吸収部の鉛直方向上側の界面にのみ凹部を有する実施例1、2、比較例1に係る光学シートの厚さ方向断面を説明する図、図11には、鉛直方向上下の両側の界面に凹部を有する実施例3、実施例4、比較例2に係る光学シートの厚さ方向断面を説明する図、図12には、光吸収部の鉛直方向下側の界面にのみ凹型形状を有する実施例5、実施例6、比較例3に係る光学シートの厚さ方向断面を説明する図を示した。
ここで、図9〜図12では、紙面上下が鉛直方向、紙面左右が厚さ方向(紙面右が観察者側、紙面左が光源側)、紙面奥/手前方向が水平方向である。
界面を形成する直線の角度は、該直線とシート面の法線方向とのなす角であり、図5のθ、θ、θに倣った角度である。
交点は、第一の直線と第二の直線との交点であり、図5のZに倣った部位である。
また、交点までの距離とは、交点から光吸収部の光源側の辺までの厚さ方向の大きさであり、図5のDに倣った大きさである。
なお、実施例3、実施例4、比較例2に係る光学シートの光吸収部は、図7の例に倣って光学シートの厚さ方向に平行な線に対して線対称に形成されている。
Figure 2018109677
Figure 2018109677
Figure 2018109677
Figure 2018109677
[評価]
上記した参考例、実施例1〜実施例6、及び比較例1〜比較例3に係る光学シートにおいて、次の項目を評価し、結果を表5にまとめた。
(1)正面透過率(光学シートのシート面に対して法線となる方向の透過率)。
(2)水平方向に40°及び鉛直方向上側に20°の位置における透過率(ドライバー視点における透過率)。表5では「20°透過率」と表記した。
(3)鉛直方向上側に40°以上80°以下の範囲における透過率。表5では「40°〜80°透過率」と表記した。
なお、表5の結果は参考例の結果を100%として各例の値を百分率であらわした。
Figure 2018109677
[結果]
実施例1〜実施例6の正面透過率は参考例よりも高く、比較例1〜3の正面透過率は参考例よりも低かった。よって、第一の直線及び第二の直線の交点が、光吸収部の厚さの50%よりも観察者側の位置に存在することで、正面に光が集光されることが分かった。
また、実施例1〜実施例6のうち、実施例2は実施例1よりも正面透過率が高く、実施例4は実施例3よりも正面透過率が高く、実施例6は実施例5よりも正面透過率が高い結果であった。一方で、鉛直方向上側に40°以上80度以下の範囲における透過率は、実施例2は実施例1よりも低く、実施例4は実施例3よりも低く、実施例6は実施例5よりも低い結果であった。これにより、第一の直線及び第二の直線の交点が、光吸収部の厚さの75%以上の観察者側の位置に存在することで、さらに正面に光が集光されていると考えられる。
実施例5、実施例6は、20°透過率が他の例よりも良好な結果であった。水平方向に40°及び鉛直方向上側に20°の位置はいわゆる「ドライバー視点」である。すなわち、光学シートの出光面が鉛直に配置された場合において、一方の界面が光吸収部の鉛直方向下側となるように配置され、かつ、一方の界面にのみ凹型が形成されることにより、ドライバー視点における透過率を向上させることができることが分かった。さらには、上記したように、実施例6は実施例5よりも鉛直方向上側に40°以上80度以下の範囲における透過率が低い。よって、実施例6に係る光学シートはフロントガラス等への映り込みも防止できる。
10 映像源ユニット
15 液晶パネル
20 面光源装置
21 導光板
25 光源
26 光拡散層
27 プリズム層
28 反射型偏光板
30、330 光学シート
32 光学機能層
33 光透過部
34、134、234、334 光吸収部
35a、135a 第一の直線
35b、135b 第二の直線
235a 第一の接線
235b 第二の接線

Claims (7)

  1. 光源の観察者側に配置される光学シートであって、
    所定の断面を有して一方向に延び、当該延びる方向とは異なる方向に間隔を有して複数配列される光透過部と、
    複数の前記光透過部の間に形成される光吸収部と、を備え、
    前記光透過部と前記光吸収部との界面のうち少なくとも一方は、前記光吸収部に対して凹型の形状を有しており、
    厚さ方向断面における前記一方の界面を形成する線の一端及び他端において、
    前記一方の界面を形成する線が折れ線状である場合は、前記一端から延びる直線を第一の直線とし、前記他端から延びる直線を第二の直線とし、
    前記一方の界面を形成する線が曲線状である場合は、前記一端における前記曲線の接線を第一の接線とし、前記他端における前記曲線の接線を第二の接線としたとき、
    前記凹型は、
    前記第一の直線と前記第二の直線との交点、又は前記第一の接線と前記第二の接線との交点が、前記光吸収部の厚さの50%よりも前記他端側の位置に存在するように形成される、
    光学シート。
  2. 前記一方の界面にのみ前記凹型が形成される、請求項1に記載の光学シート。
  3. 前記一方の界面とは反対側の他方の界面も前記光吸収部に対して前記凹型の形状を有する、請求項1に記載の光学シート。
  4. 前記凹型は、前記第一の直線と前記第二の直線との交点、又は前記第一の接線と前記第二の接線との交点が、前記光吸収部の厚さの75%以上の前記他端側の位置に存在するように形成される、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光学シート。
  5. 光源、及び前記光源の観察者側に配置される請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光学シートを備える面光源装置と、
    前記面光源装置の観察者側に配置される液晶パネルと、を備え、
    前記光学シートの厚さ方向断面における前記一方の界面を形成する前記線の前記一端が光源側に配置される、
    映像源ユニット。
  6. 請求項5に記載の映像源ユニットが筐体に納められた液晶表示装置。
  7. 前記光学シートの出光面が鉛直に配置された場合において、
    前記一方の界面が前記光吸収部の鉛直方向下側となるように配置され、かつ、
    前記一方の界面にのみ前記凹型が形成される、請求項6に記載の液晶表示装置。
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