JP2012028026A - リチウム二次電池用負極活物質及びその製造方法 - Google Patents

リチウム二次電池用負極活物質及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】リチウム二次電池に優れた高温保存特性及び急速充放電特性を付与することができるリチウム二次電池用負極活物質を提供する。
【解決手段】下記一般式(1):LiTi12(1)(式中、x及びyは、3.0≦x≦5.0、4.0≦y≦6.0、0.70≦x/y≦0.90である。)で表されるチタン酸リチウムと、マグネシウム化合物と、からなることを特徴とするリチウム二次電池用負極活物質。該負極活物質は前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子と、マグネシウム化合物と、が凝集して凝集体(二次粒子)を形成している。
【選択図】図2

Description

本発明は、リチウム二次電池用負極活物質及びその製造方法に関するものである。
チタン酸リチウムは、リチウム二次電池の活物質として用いた場合、充放電の際の体積膨張が小さいことから、長寿命である。そのため、チタン酸リチウムは、ハイブリッド車電気自動車(Hybrid Elrctric Vehicle:HEV)や、定置型などの大型電池の分野において、特に注目される材料である。そして、このチタン酸リチウムは、正極活物質のみならず、負極活物質としても用いることが可能であるので、将来、そのような用途での利用が期待されている。
ところが、チタン酸リチウムを負極活物質とした用いたリチウム二次電池には、リチウムイオンの拡散速度が低く、急速充放電には不向きで、かつ高温での安定性にも問題があった。
そこで、電池特性を改良する試みとして、例えば、特開平10−251020号公報(特許文献1)には、金属置換チタン酸リチウム及びその製造方法並びにそれを用いてなるリチウム二次電池として、リチウム成分の一部が2以上の原子価を有する金属で置換され、置換する金属としては、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、鉄、ホウ素、アルミニウム、ケイ素、ジルコニウム、ストロンチウム、マグネシウム及び錫からなる群より選ばれる少なくとも1種が用いられるチタン酸リチウムが提案されている。
また、特開2000−302547号公報(特許文献2)には、高純度の酸化チタンを使用し、不純物の少ないチタン酸リチウムを製造する方法が提案されている。
また、特開2004−235144号公報(特許文献3)には、硫黄を含有し、かつアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を含有したチタン酸リチウムを用いることが提案されている。
また、特開2006−221881号公報(特許文献4)や、特開2006−40738号公報(特許文献5)には、チタン酸リチウムに炭素材料を含有させる活物質が提案されている。
特開平10−251020号公報(特許請求の範囲) 特開2000−302547号公報(特許請求の範囲) 特開2004−235144号公報(特許請求の範囲) 特開2006−221881号公報(特許請求の範囲) 特開2006−40738号公報(特許請求の範囲)
しかし、上記従来技術の負極活物質をリチウム二次電池に適用しても、十分な特性、具体的には、十分な高温保存特性及び急速充放電特性が得られないため、リチウム二次電池に優れた特性を付与することができるリチウム二次電池用負極活物質の開発が望まれている。
従って、本発明の目的は、リチウム二次電池に優れた高温保存特性及び急速充放電特性を付与することができるリチウム二次電池用負極活物質を提供することにある。
本発明者らは、上記実情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、負極活物質中にチタン酸リチウムと共に、マグネシウム化合物を存在させることにより、リチウム二次電池に、優れた高温保存特性及び急速充放電特性を付与できることを見出し、本発明を完成させるに到った。
すなわち、本発明(1)は、下記一般式(1):
LiTi12 (1)
(式中、x及びyは、3.0≦x≦5.0、4.0≦y≦6.0、0.70≦x/y≦0.90である。)
で表されるチタン酸リチウムと、マグネシウム化合物と、からなることを特徴とするリチウム二次電池用負極活物質を提供するものである。
また、本発明(2)は、下記一般式(1):
LiTi12 (1)
(式中、x及びyは、3.0≦x≦5.0、4.0≦y≦6.0、0.70≦x/y≦0.90である。)
で表されるチタン酸リチウムに、マグネシウム化合物を含有させることを特徴とするリチウム二次電池用負極活物質の製造方法を提供するものである。
また、本発明(3)は、原料チタン酸リチウムと、原料マグネシウム化合物と、を、水溶媒中で混合することにより、水性スラリー(A)を得る湿式混合工程(A)と、該水性スラリー(A)を50〜500℃で加熱することにより、リチウム二次電池用負極活物質を得る加熱工程(A)と、を有し、該原料チタン酸リチウムが、下記一般式(1):
LiTi12 (1)
(式中、x及びyは、3.0≦x≦5.0、4.0≦y≦6.0、0.70≦x/y≦0.90である。)
で表されるチタン酸リチウムであることを特徴とするリチウム二次電池用負極活物質の製造方法を提供するものである。
また、本発明(4)は、負極活物質として、前記本発明(1)のリチウム二次電池用負極活物質を用いたことを特徴とするリチウム二次電池を提供するものである。
本発明によれば、リチウム二次電池に優れた高温保存特性及び急速充放電特性を付与することができるリチウム二次電池用負極活物質を提供できる。
実施例で用いた原料チタン酸リチウムのX線回折図である。 実施例1で得られた負極活物質のX線回折図である。 実施例1で得られた負極活物質のSEM写真である。 実施例2で得られた負極活物質のX線回折図である。 実施例2で得られた負極活物質のSEM写真である。 比較例1で得られた負極活物質のX線回折図である。 比較例2で得られた負極活物質のX線回折図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明する。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質は、下記一般式(1):
LiTi12 (1)
(式中、x及びyは、3.0≦x≦5.0、4.0≦y≦6.0、0.70≦x/y≦0.90である。)
で表されるチタン酸リチウムと、マグネシウム化合物と、からなることを特徴とするリチウム二次電池用負極活物質である。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質は、前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムと、マグネシウム化合物と、からなる。言い換えると、本発明のリチウム二次電池用負極活物質は、マグネシウム化合物を含有する前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムである。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質の形態例としては、以下の形態例があげられる。
(i)前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子と、マグネシウム化合物と、の混合物である形態例
(ii)前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子であり且つその一次粒子の表面がマグネシウム化合物で覆われている形態例(表面がマグネシウム化合物で覆われている前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子であり、一次粒子が凝集せずに存在している形態例)
(iii)前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子が複数凝集した凝集体(二次粒子)と、マグネシウム化合物と、の混合物である形態例
(iv)前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子が複数凝集して凝集体(二次粒子)を形成しており且つその二次粒子の表面がマグネシウム化合物で覆われている形態例(前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子が凝集した二次粒子の表面が、マグネシウム化合物で覆われている形態例)
(v)前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子と、マグネシウム化合物と、が凝集して凝集体(二次粒子)を形成している形態例
(vi)前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子であり且つその一次粒子の表面がマグネシウム化合物で覆われている一次粒子が、複数凝集して凝集体(二次粒子)を形成している形態例(表面がマグネシウム化合物で覆われている前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子が、複数凝集して凝集体(二次粒子)を形成している形態例)
上記形態例(i)は、凝集していない前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子と、マグネシウム化合物と、の混合物である。また、上記形態例(ii)では、マグネシウム化合物は、前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子の表面の全部又は一部を覆うようにして存在しており、マグネシウム化合物で粒子の表面が覆われている前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子は、凝集していない。また、上記形態例(iv)では、マグネシウム化合物は、前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの二次粒子の表面の全部又は一部を覆うようにして存在している。また、上記形態例(v)では、マグネシウム化合物は、前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの二次粒子中に、チタン酸リチウムの一次粒子と共に存在している。また、上記形態例(vi)では、マグネシウム化合物は、二次粒子を形成している前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子の表面の全部又は一部を覆うようにして存在している。
なお、本発明のリチウム二次電池用負極活物質では、上記形態例(i)〜(vi)が混在していてもよく、また、更に、上記形態例(iii)〜(vi)の二次粒子が粉砕されたものが混在していてもよい。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質は、上記形態例(i)〜(vi)のうち、(v)又は(vi)の形態例のものが、リチウム二次電池の負極活物質として用いたときに、リチウム二次電池の高温保存特性及び急速充放電特性等の電池性能がいっそう高くなる点で好ましい。
前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムは、スピネル構造を有する。なお、スピネル構造とは、立方結晶系に属する八面体の結晶構造のことである。
前記一般式(1)中、xは、3.0≦x≦5.0、好ましくは3.5≦x≦4.5である。yは、4.0≦y≦6.0、好ましくは4.5≦y≦5.5である。チタン原子に対するリチウム原子のモル比(Li/Ti)、すなわち、x/yは、0.70≦x/y≦0.90、好ましくは0.75≦x/y≦0.85である。x、y、x/yの値が、上記範囲にあることにより、放電容量が大きくなる。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質に係るマグネシウム化合物としては、特に制限されず、酸化マグネシウム;又は水酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、塩化マグネシウム、炭酸マグネシウム、臭化マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、過塩素酸マグネシウム等の無機マグネシウム塩などが挙げられる。これらのマグネシウム化合物は、1種単独又は2種以上の組み合わせであってもよい。これらのマグネシウム化合物のうち、リチウム二次電池の高温保存特性が高くなる点で、酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウムが好ましい。
前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子の平均粒子径は、2μm以下、好ましくは0.01〜1.00μmである。前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子の平均粒子径が、上記範囲にあることにより、リチウム二次電池の急速充放電特性が高くなる。なお、上記(i)及び(ii)の形態例では、凝集しないで存在している一次粒子の平均粒子径を指す。また、上記(iii)、(iv)、(v)及び(vi)の形態例では、凝集粒子(二次粒子)中の一次粒子の平均粒子径を指す。なお、前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子の平均粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)により測定される。SEMでの一次粒子の平均粒子径は、任意に100個の一次粒子を抽出し、SEM像上で画像解析を行って、SEM像上で観察される各一次粒子の径を平均値した値である。
上記(iii)、(iv)、(v)及び(vi)の形態例の場合、二次粒子の平均粒子径は、0.10〜20.00μm、好ましくは0.10〜15.00μmである。二次粒子の平均粒子径が、上記範囲にあることにより、リチウム二次電池の急速充放電特性が高くなる。なお、二次粒子の平均粒子径は、レーザー法による粒度分布測定機(日機装社製、商品名 MICROTRAC 型番 MT3000II)により測定された値である。
上記物性を有することに加えて、上記(iii)、(iv)、(v)及び(vi)の形態例の場合、BET比表面積は、1.0〜50m/gが好ましく、1.0〜20m/gが特に好ましい。BET比表面積が、上記範囲にあることにより、リチウム二次電池の急速充放電性能をさらに向上させることができる。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質において、前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムに対するマグネシウム原子の質量割合(%)は((原子換算したMg/チタン酸リチウム)×100)は、0.1〜5.0質量%、好ましくは0.5〜3.0質量%である。前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの質量に対するマグネシウム原子の質量割合が、上記範囲にあることにより、リチウム二次電池の高温保存特性が高くなる。なお、前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムに対するマグネシウム原子の質量割合(%)とは、本発明のリチウム二次電池用負極活物質中の前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの質量に対する本発明のリチウム二次電池用負極活物質中に存在するマグネシウム化合物を構成するMg原子の質量(原子換算の質量)の質量割合である。
チタン酸リチウムの結晶構造を、X線回折法により分析した場合(XRD分析)、マグネシウムがドーピングされているチタン酸リチウムのX線回折チャート中のチタン酸リチウムに由来する回折のピークは、マグネシウムがドーピングされていないチタン酸リチウムと比べたときに、シフトしている。そして、本発明のリチウム二次電池用負極活物質をXRD分析した場合、X線回折チャート中のチタン酸リチウムに由来する回折のピークは、マグネシウムがドーピングされていないチタン酸リチウムと比べて、シフトしていない。マグネシウムをドープしたチタン酸リチウムはa軸の格子定数が8.362〜8.365オングストロームであるのに対して、本発明のチタン酸リチウムのa軸の格子定数が8.359〜8.361オングストローム、好ましくは8.360〜8.361オングストロームである。そのため、本発明のリチウム二次電池用負極活物質中の前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムには、マグネシウムはほとんどドーピングされていない。つまり、本発明のリチウム二次電池用負極活物質中の前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムは、95%以上が、マグネシウムではドーピングされていないチタン酸リチウムである。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質を負極活物質として用いることにより、リチウム二次電池の高温保存特性及び急速充放電特性を高くすることができる。また、本発明のリチウム二次電池用負極活物質は、マグネシウムがドーピングされているチタン酸リチウムに比べ、高温保存特性に優れている。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質は、以下に述べる本発明のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法により、好適に製造される。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法は、前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムに、マグネシウム化合物を含有させることを特徴とするリチウム二次電池用負極活物質の製造方法である。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法に係る前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウム及びマグネシウム化合物は、本発明のリチウム二次電池用負極活物質に係る前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウム及びマグネシウム化合物と同様である。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法としては、以下に説明する形態例が挙げられる。
本発明の第一の形態のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法(以下、本発明のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法(1)とも記載する。)は、原料チタン酸リチウムと、原料マグネシウム化合物とを、水溶媒中で混合することにより、水性スラリー(A)を得る湿式混合工程(A)と、該水性スラリー(A)を50〜500℃で加熱することにより、リチウム二次電池用負極活物質を得る加熱工程(A)と、を有し、該原料チタン酸リチウムが、前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムであることを特徴とするリチウム二次電池用負極活物質の製造方法である。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法(1)に係る湿式混合工程(A)は、原料チタン酸リチウムと、原料マグネシウム化合物と、を湿式で混合する工程であり、原料チタン酸リチウムと、原料マグネシウム化合物と、を水溶媒中で混合することにより、水性スラリー(A)を得る工程である。
湿式混合工程(A)に係る原料チタン酸リチウムは、前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムであり、前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子であっても、前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子が複数凝集した凝集体(二次粒子)であっても、これら一次粒子と二次粒子との混合物であってもよい。なお、前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子は、二次粒子を粉砕して得られたものであってもよい。
湿式混合工程(A)に係る原料チタン酸リチウムの一次粒子の平均粒子径は、2.0μm以下であり、好ましくは0.01〜1.00μm、特に好ましくは0.01〜0.50μmである。なお、原料チタン酸リチウムの一次粒子の平均粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)により測定される。SEMでの一次粒子の平均粒子径は、任意に100個の一次粒子を抽出し、SEM像上で画像解析を行って、SEM像上で観察される各一次粒子の径を平均値した値である。また、原料チタン酸リチウムが、チタン酸リチウムの一次粒子が凝集した二次粒子である場合、原料チタン酸リチウムの一次粒子の平均粒子径とは、二次粒子を形成している一次粒子の平均粒子径を指す。
湿式混合工程(A)に係る原料チタン酸リチウムが、チタン酸リチウムの一次粒子が凝集した二次粒子である場合、二次粒子の平均粒子径は、0.10〜20.00μm、好ましくは0.10〜15.00μmである。なお、原料チタン酸リチウムの二次粒子の平均粒子径は、レーザー法による粒度分布測定機により測定される値である。
湿式混合工程(A)に係る原料チタン酸リチウムを製造する方法は、特に制限されない。そして、原料チタン酸リチウムは、後述する原料チタン酸リチウムの製造方法(1)により製造されたものが、生産性に優れ、高温保存特性に優れる点で、好ましい。
湿式混合工程(A)に係る原料マグネシウム化合物としては、酸化マグネシウム;又は水酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、塩化マグネシウム、炭酸マグネシウム、臭化マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、過塩素酸マグネシウム等の無機マグネシウム化合物;酢酸マグネシウム、シュウ酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム等の有機マグネシウム化合物が挙げられる。これらの原料マグネシウム化合物は、結晶水を有するものであっても、結晶水を有さないものであってもよい。
湿式混合工程(A)に係る原料マグネシウム化合物のうち、有機マグネシウム化合物は、加熱工程(A)で、50〜500℃に加熱されることにより分解して、酸化マグネシウムに転換されるものが好ましい。また、無機マグネシウム化合物には、加熱工程(A)で、50〜500℃に加熱されることにより分解して、酸化マグネシウムに転換されるものもある。
湿式混合工程(A)に係る原料マグネシウム化合物には、硫酸マグネシウム、酢酸マグネシウムのような、水溶性の原料マグネシウム化合物と、酸化マグネシウム、リン酸マグネシウムのような、水溶媒には難溶性の原料マグネシウム化合物とがある。水溶媒に難溶性の原料マグネシウムを用いる場合には、均一混合の観点から、難溶性の原料マグネシウム化合物の平均粒子径は、レーザー法による粒度分布測定機により測定される平均粒子径で、10μm以下、好ましくは0.5〜2μmが好ましい。なお、本発明では、水溶媒に難溶性の原料マグネシウム化合物とは、10℃での水への溶解度が、10g/水100g未満のものを指す。
湿式混合工程(A)において、原料チタン酸リチウムと原料マグネシウム化合物の混合量は、原料チタン酸リチウムに対する原料マグネシウム化合物中のMg原子の質量割合(%)((原料マグネシウム化合物中の原子換算のMg/原料チタン酸リチウム)×100)で、0.1〜5.0質量%、好ましくは0.5〜3.0質量%となる量である。原料チタン酸リチウムと原料マグネシウム化合物の混合量が上記範囲にあることにより、高温保存特性が高くなる。
湿式混合工程(A)において、水溶媒の使用量は、水性スラリー(A)中の原料チタン酸リチウムの質量割合が、5〜60質量%、好ましくは10〜50質量%となる量に設定する。
湿式混合工程(A)において、原料チタン酸リチウムと原料マグネシウム化合物とを水溶媒中で混合(湿式混合)する方法としては、(A−1)水性スラリー中のチタン酸リチウムの二次粒子を湿式粉砕しながら、原料チタン酸リチウムと原料マグネシウム化合物とを湿式混合する方法、(A−2)水性スラリー中のチタン酸リチウムの二次粒子が粉砕しない、あるいは、ほとんど粉砕しない条件で、原料チタン酸リチウムと原料マグネシウム化合物とを湿式混合する方法が挙げられる。
(A−1)の湿式混合方法としては、水性スラリー中で粒状媒体を高速流動させながら、原料チタン酸リチウムと原料マグネシウム化合物とを湿式混合する方法、例えば、ビーズミル装置等の装置中で、水性スラリーと共に粒状媒体を高速流動させる方法が挙げられる。(A−1)の湿式混合方法により湿式混合工程(A)を行えば、原料チタン酸リチウムとして、チタン酸リチウムの一次粒子が凝集した凝集体(二次粒子)を用いたとしても、二次粒子が粉砕されて一次粒子となるため、前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムが、一次粒子の状態で水媒体中に分散している水性スラリー(A)を得ることができる。
(A−1)の湿式混合方法において用いられる粒状媒体としては、例えば、セラミックビーズ、樹脂ビーズ等が挙げられる。粒状媒体の形状は、例えば、球状、紡錘状、円柱状、不定形状等が挙げられる。粒状媒体の粒径は、0.05〜10mm、好ましくは0.1〜3mmである。
(A−1)の湿式混合方法において、粒状媒体が高速流動する条件とは、例えば、ビーズミル装置を用いる場合、粒状媒体を周速度0.1〜25m/秒、好ましくは1〜20m/秒で、装置内を移動させる条件である。なお、(A−1)の湿式混合方法では、水性スラリー(A)中のチタン酸リチウムの二次粒子に対して、強い剪断力を作用させることにより、チタン酸リチウムの二次粒子を一次粒子に粉砕し、更に粉砕された一次粒子をより細かく粉砕できるような条件を適宜選択する。例えば、粒状媒体の移動速度、原料チタン酸リチウムと原料マグネシウムとの混合時間、混合温度、ビーズ材質、ビーズミル径等を、適宜選択する。(A−1)の湿式混合方法では、レーザー光散乱法により求められたスラリー中の固形分の平均粒子径が2.0μm以下、好ましくは0.1〜1.0μmとなるまで、スラリー中の固形分を湿式粉砕することが、急速充放電が高くなる点から特に好ましい。
(A−2)の湿式混合方法としては、例えば、撹拌容器中で、水性スラリー(A)を、撹拌羽根を用いて撹拌する方法等が挙げられる。
湿式混合工程(A)において、原料マグネシウム化合物として、水溶性のマグネシウム化合物を用いた場合、原料マグネシウム化合物は、得られる水性スラリー(A)の水溶媒に溶解している。また、湿式混合工程(A)において、原料マグネシウム化合物として、水溶媒には難溶性のマグネシウム化合物を用いた場合、原料マグネシウム化合物は、得られる水性スラリー(A)の水溶媒中に分散している。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法(1)に係る加熱工程(A)は、水性スラリー(A)を50〜500℃で加熱することにより、リチウム二次電池負極活物質を得る工程である。
加熱工程(A)において、水性スラリー(A)を加熱する方法としては、例えば、スプレードライヤー内に水性スラリー(A)を噴霧する方法、加熱容器に入れた水性スラリー(A)を加熱炉内で加熱する方法、媒体流動乾燥機を用いて減圧乾燥する方法等が挙げられる。そして、スプレードライヤー内に水性スラリー(A)を噴霧することにより加熱工程(A)を行うことが、前記(v)又は(vi)の形態例のものを、一気に得ることができる点で、好ましい。
加熱工程(A)において、水性スラリー(A)を加熱する際、加熱温度は、50〜500℃、好ましくは50〜400℃である。特に、スプレードライヤーを用いて加熱工程(A)を行う場合、加熱温度は、50〜350℃、好ましくは50〜250℃である。また、加熱容器に入れた水性スラリー(A)を加熱炉内で加熱することにより加熱工程(A)を行う場合、加熱温度は、100〜500℃、好ましくは100〜400℃である。加熱温度が上記範囲未満だと、水溶媒がリチウム二次電池負極活物質中に残存し易くなり、また、上記範囲を超えると、チタン酸リチウムにマグネシウムがドーピングされ易くなる。
加熱工程(A)において、水性スラリー(A)を加熱する際、加熱時間は、加熱方法により適宜選択される。例えば、スプレードライヤーを用いて加熱工程(A)を行う場合、加熱時間は、数秒であり、また、加熱容器に入れた水性スラリー(A)を加熱炉内で加熱することにより加熱工程(A)を行う場合、加熱時間は、0.1〜24時間、好ましくは1〜12時間である。加熱時間が上記範囲未満だと、水溶媒がリチウム二次電池負極活物質中に残存し易くなり、また、上記範囲を超えると、チタン酸リチウムにマグネシウムがドーピングされるおそれがある。
加熱工程(A)では、水性スラリー(A)の水溶媒が、加熱されることにより、蒸発する。また、原料マグネシウム化合物として、加熱工程(A)での加熱温度で分解する原料マグネシウム化合物、例えば、有機マグネシウム化合物を用いる場合、原料マグネシウム化合物は、加熱工程(A)で分解して、酸化マグネシウムに転換される。
このようにして、本発明のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法(1)を行うことにより、リチウム二次電池用負極活物質を得る。
そして、本発明のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法(1)では、原料マグネシウム化合物として、水溶性の原料マグネシウム化合物を用いる場合、前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子の粒子表面がマグネシウム化合物で覆われているものを得易くなるので、原料マグネシウム化合物として、水溶性の原料マグネシウム化合物を用いることが、前記形態例(ii)、(iv)及び(vi)のリチウム二次電池用負極活物質を得るのに適している。
また、本発明のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法(1)では、スプレードライヤーを用いて加熱工程(A)を行う場合、凝集体(二次粒子)を得易くなるので、スプレードライヤーを用いて加熱工程(A)を行うことが、前記形態例(v)及び(vi)のリチウム二次電池用負極活物質を得るのに適している。
また、本発明のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法(1)では、(A−1)の湿式混合方法により湿式混合工程(A)を行う場合、原料チタン酸リチウムとして、チタン酸リチウムの一次粒子が凝集した凝集体(二次粒子)を用いたとしても、(A−1)の湿式混合方法により湿式混合工程(A)を行えば、二次粒子が粉砕されて一次粒子となるため、前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムが、一次粒子の状態で水媒体中に分散している水性スラリー(A)を得ることができる。そのため、(A−1)の湿式混合方法により湿式混合工程(A)を行うことが、前記形態例(i)、(ii)、(v)及び(vi)のリチウム二次電池用負極活物質を得るのに適している。
原料チタン酸リチウムの製造方法の一例について説明する。原料チタン酸リチウムの製造方法(1)は、リチウム化合物と、硫酸法によって得られ、BET法による比表面積が1.0〜50.0m/gである二酸化チタンとの混合物を調製するチタン酸リチウム製造用原料混合物の調製工程と、該チタン酸リチウム製造用原料混合物の調製工程を行うことにより得られたリチウム化合物と二酸化チタンとの混合物を、600〜900℃で焼成することにより、チタン酸リチウムを得る焼成工程と、を有するチタン酸リチウムの製造方法である。
原料チタン酸リチウムの製造方法(1)に係るチタン酸リチウム製造用原料混合物の調製工程は、チタン酸リチウムの反応原料となるリチウム化合物と二酸化チタンとを混合して、チタン酸リチウム製造用原料混合物を調製する工程である。
チタン酸リチウム製造用原料混合物の調製工程に係るリチウム化合物としては、
特に制限されず、例えば、水酸化リチウム、炭酸リチウム、硝酸リチウム等の無機リチウム化合物が挙げられる。これらのうち、リチウム化合物としては、工業的に入手し易く、安価であることから、炭酸リチウム、水酸化リチウムが好ましい。
チタン酸リチウム製造用原料混合物の調製工程に係るリチウム化合物の平均粒子径は、レーザー光散乱法により求められた値で、1.0〜20.0μmが好ましく、1.0〜10.0μmが特に好ましい。リチウム化合物の平均粒子径が上記範囲にあることにより、二酸化チタンとの混合性が高くなる。
チタン酸リチウム製造用原料混合物の調製工程に係る二酸化チタンは、硫酸法によって製造された二酸化チタンである。この硫酸法による二酸化チタンの製造方法とは、原料となるイルメナイト鉱石(FeTiO)を硫酸で溶解して、チタン分を可溶性塩とした後、加水分解し、得られる加水分解物を二酸化チタンの前駆体であるメタチタン酸として析出させて、次いで、メタチタン酸を焼成して二酸化チタンを製造する方法である。
チタン酸リチウム製造用原料混合物の調製工程に係る二酸化チタンは、アナターゼ型の含有率が90%以上であることが、反応性が高くなる点で好ましい。
チタン酸リチウム製造用原料混合物の調製工程に係る二酸化チタンの平均粒子径は、レーザー光散乱法により求められた値で、3.0μm以下が好ましく、0.1〜3.0μmが特に好ましい。
チタン酸リチウム製造用原料混合物の調製工程に係る二酸化チタンのBET法による比表面積は、1.0〜50.0m/g、好ましくは20.0〜40.0m/gである。
チタン酸リチウム製造用原料混合物の調製工程に係るリチウム化合物と二酸化チタンとの混合方法としては、均一な混合物を調製できる方法であれば、溶媒中で両材料を混合する湿式混合であっても、溶媒を用いずに両材料を混合する乾式混合であってもよい。
チタン酸リチウム製造用原料混合物の調製工程に係るリチウム化合物と二酸化チタンとの配合比は、リチウム化合物中のリチウム原子と、二酸化チタン中のチタン原子とのモル比(Li/Ti)で、0.70〜0.90が好ましく、0.75〜0.85が特に好ましい。
なお、チタン酸リチウム製造用原料混合物の調製工程を行った後、チタン酸リチウム製造用原料混合物を、そのまま次の焼成工程に用いても、あるいは、チタン酸リチウム製造用原料混合物を加圧成形してから、次の焼成工程に用いてもよい。
原料チタン酸リチウムの製造方法(1)に係る焼成工程は、チタン酸リチウム製造用原料混合物の調製工程を行うことにより得られたリチウム化合物と二酸化チタンとの混合物を、焼成することにより、チタン酸リチウムを得る工程である。
焼成工程において、リチウム化合物と二酸化チタンとの混合物を焼成する際、焼成温度は、700〜1000℃、好ましくは700〜900℃であり、また、焼成時間は、好ましくは1時間以上、特に好ましくは1〜10時間であり、焼成雰囲気は、特に制限されるものでなく、大気中、酸素雰囲気中、不活性雰囲気中のいずれであってもよい。
焼成工程において、焼成を必要に応じて複数回行ってもよい、つまり、一度焼成した焼成物を再度焼成してもよい。また、焼成工程において、一度焼成した焼成物を粉砕して、粉体特性を均一にした後、再度焼成してもよい。また、焼成工程を行った後、適宜冷却して、焼成物を必要に応じて、粉砕、分級することができる。
そして、原料チタン酸リチウムの製造方法(1)では、焼成工程を行うことにより、前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムを得る。
また、チタン酸リチウムの製造方法としては、他に、原料として、酸化チタンの原料として、メタチタン酸、オルトチタン酸を用いてもかまわない。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法では、原料マグネシウム化合物が、酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム又は硫酸マグネシウムであることが、リチウム二次電池の急速充放電特性が高くなる点で、好ましい。
本発明のリチウム二次電池用負極活物質は、リチウム二次電池の負極活物質として、優れた性能を発揮するので、リチウム二次電池用負極活物質として用いられる。
本発明のリチウム二次電池は、本発明のリチウム二次電池用負極活物質を、リチウム二次電池の負極活物質として用いるリチウム二次電池であり、正極、負極、セパレータ、及びリチウム塩を含有する非水電解質からなる。また電池性能、特にサイクル特性に優れたリチウム二次電池であり、電池の形状はボタン、シート、シリンダー、角、コイン型などいずれの形状であってもよい。また、本発明のリチウム二次電池の用途は、特に限定されないが、ハイブリッド電気自動車(Hybrid Electric Vehicle、HEV)や定置型などの大型電池に好適に用いることができ、その他、例えば、ノートパソコン、ラップトップパソコン、ポケットワープロ、携帯電話、コードレス子機、ポータブルCDプレーヤー、ラジオ、液晶テレビ、バックアップ電源、電気シェーバー、メモリーカード、ビデオムービーなどの電子機器、ゲーム機器などの民生用電子機器にも好適に用いられる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<原料チタン酸リチウムの製造>
硫酸法により得られた二酸化チタン(平均粒子径5.2μm、BET比表面積29.8m/g、ルチル化率5.0%以下)と、炭酸リチウム(LiCO、平均粒子径8.2μm)とを、炭酸リチウム中のチタン原子に対するリチウム原子のモル比(Li/Ti)で0.800となるように配合し、次いで、乾式で混合した後、混合物を、大気中、850℃にて5時間焼成し、次いで、冷却して、解砕してチタン酸リチウムを得た。このとき得られたチタン酸リチウムは、LiTi12であり、Li/Tiモル比は0.800であった。得られチタン酸リチウムのXRD分析結果を、図1に示す。
また、得られたチタン酸リチウムは単分散した粒子で、該粒子を任意に100個を抽出し、SEM観察により、平均粒子径を求めたところ、0.52μmであった。
<リチウム二次電池用負極活物質の製造>
次いで、上記のようにして得られたチタン酸リチウムを、固形分濃度が40%となるように、純水中に分散させた。次いで、チタン酸リチウムに対してMg原子換算で、1.20質量%なるように、酸化マグネシウム(平均粒子径0.5μm)を添加した。次いで、湿式ビーズミルにて、スラリー中の固形分の平均粒子径が0.5μmになるまで湿式混合して、水性スラリーを得て、次いで、水性スラリーを、入口の温度が200℃に設定されたスプレードライヤーに噴霧して、リチウム二次電池用負極活物質を得た。なお、スラリー中の固形分の平均粒子径を、レーザー法による粒度分布測定機(日機装社製、商品名 MICROTRAC 型番 MT3000II)にて測定した。
<リチウム二次電池用負極活物質の分析>
次いで、上記のようにして得られたリチウム二次電池用負極活物質のSEM分析を行なったところ、チタン酸リチウムの一次粒子が凝集した二次粒子であることがわかった(図3)。また、XRD分析を行ったところ、チタン酸リチウムに由来する回折ピーク(図2)が観察された。回折チャートのリートベルト解析を行い、格子定数を算出したところ、マグネシウムがドーピングしたことに起因する値の変化は認められず、チタン酸リチウムの一次粒子と、酸化マグネシウムと、が凝集して凝集体(二次粒子)を形成している形態の負極活物質であることが分かった。
得られた負極活物質の平均粒子径(二次粒子)を、レーザー法による粒度分布測定機にて測定した。また、BET比表面積を測定した。
(実施例2)
<原料チタン酸リチウムの製造>
実施例1と同様にして、チタン酸リチウムを得た。
<リチウム二次電池用負極活物質の製造>
次いで、得られたチタン酸リチウムを、固形分濃度が40%となるように、純水中に分散させた。次いで、チタン酸リチウムの質量に対してMg原子換算の質量で、2.85質量%になるように、硫酸マグネシウムを添加し、スラリーに硫酸マグネシウムを溶解させた。次いで、湿式ビーズミルにて、スラリー中の固形分の平均粒子径が0.8μmになるまで湿式混合して、水性スラリーを得、次いで、水性スラリーを、入口の温度が250℃に設定されたスプレードライヤーに噴霧して、リチウム二次電池用負極活物質を得た。なお、スラリー中の固形分の平均粒子径を、レーザー法による粒度分布測定機にて測定した。
<リチウム二次電池用負極活物質の分析>
次いで、上記のようにして得られたリチウム二次電池用負極活物質のSEM分析を行なったところ、チタン酸リチウムの一次粒子が凝集した二次粒子であることがわかった(図5)。また、XRD分析を行ったところ、チタン酸リチウムに由来する回折ピーク(図4)が観察された。回折チャートのリートベルト解析を行い、格子定数を算出したところ、マグネシウムがドーピングしたことに起因する値の変化は認められず、チタン酸リチウムの一次粒子であり且つその一次粒子の表面が硫酸マグネシウムで覆われている一次粒子が、複数凝集して凝集体(二次粒子)を形成している形態の負極活物質であることが分かった。
得られた負極活物質の平均粒子径(二次粒子)を、レーザー法による粒度分布測定機にて測定した。また、BET比表面積を測定した。
(実施例3)
<原料チタン酸リチウムの製造>
実施例1と同様にして、チタン酸リチウムを得た。
<リチウム二次電池用負極活物質の製造>
次いで、得られたチタン酸リチウムを、固形分濃度が40%となるように、純水中に分散させた。次いで、チタン酸リチウムに対してMg原子換算で、4.80質量%になるように、酸化マグネシウム(平均粒子径0.5μm)を添加した。次いで、湿式ビーズミルにて、スラリー中の固形分の平均粒子径が0.3μmとなるまで湿式混合して、水性スラリーを得、次いで、水性スラリーを、入口の温度が160℃に設定されたスプレードライヤーに噴霧して、リチウム二次電池用負極活物質を得た。
<リチウム二次電池用負極活物質の分析>
次いで、上記のようにして得られたリチウム二次電池用負極活物質のSEM分析を行なったところ、チタン酸リチウムの一次粒子が凝集した二次粒子であることがわかった。また、XRD分析を行ったところ、チタン酸リチウムに由来する回折ピークが観察された。回折チャートのリートベルト解析を行い、格子定数を算出したところ、マグネシウムがドーピングしたことに起因する値の変化は認められず、チタン酸リチウムの一次粒子と、酸化マグネシウムと、が凝集して凝集体(二次粒子)を形成している形態の負極活物質であることが分かった。
得られた負極活物質の平均粒子径(二次粒子)を、レーザー法による粒度分布測定機にて測定した。また、BET比表面積を測定した。
(実施例4)
<原料チタン酸リチウムの製造>
実施例1と同様にして、チタン酸リチウムを得た。
<リチウム二次電池用負極活物質の製造>
次いで、得られたチタン酸リチウムを、固形分濃度が40%となるように、純水中に分散させた。次いで、チタン酸リチウムに対してMg原子換算で0.50質量%になるように、硫酸マグネシウムを添加し、スラリーに硫酸マグネシウムを溶解させた。次いで、湿式ビーズミルにて、スラリー中の固形分の平均粒子径が0.5μmになるまで湿式混合して、水性スラリーを得、次いで、水性スラリーを、入口の温度が180℃に設定されたプレードライヤーに噴霧して、リチウム二次電池用負極活物質を得た。
なお、スラリー中の固形分の平均粒子径を、レーザー法による粒度分布測定機にて測定した。
<リチウム二次電池用負極活物質の分析>
次いで、上記のようにして得られたリチウム二次電池用負極活物質のSEM分析を行なったところ、チタン酸リチウムの一次粒子が凝集した二次粒子であることがわかった。また、XRD分析を行ったところ、チタン酸リチウムに由来する回折ピークが観察された。回折チャートのリートベルト解析を行い、格子定数を算出したところ、マグネシウムがドーピングしたことに起因する値の変化は認められず、チタン酸リチウムの一次粒子であり且つその一次粒子の表面が硫酸マグネシウムで覆われている一次粒子が、複数凝集して凝集体(二次粒子)を形成している形態の負極活物質であることが分かった。
得られた負極活物質の平均粒子径(二次粒子)をレーザー法による粒度分布測定機にて測定した。また、BET比表面積を測定した。
(実施例5)
<原料チタン酸リチウムの製造>
実施例1と同様にして、チタン酸リチウムを得た。
<リチウム二次電池用負極活物質の製造>
次いで、得られたチタン酸リチウムを、固形分濃度が40%となるように、純水中に分散させた。次いで、チタン酸リチウムに対してMg原子換算で0.90質量%になるように、リン酸マグネシウム(平均粒子径0.3μm)を添加した。次いで、湿式ビーズミルにて、スラリー中の固形分の平均粒子径が0.8μmになるまで湿式混合して、水性スラリーを得、次いで、水性スラリーを、入口の温度が190℃に設定されたスプレードライヤーに噴霧して、リチウム二次電池用負極活物質を得た。
なお、スラリー中の固形分の平均粒子径を、レーザー法による粒度分布測定機にて測定した。
<リチウム二次電池用負極活物質の分析>
次いで、上記のようにして得られたリチウム二次電池用負極活物質のSEM分析を行なったところ、チタン酸リチウムの一次粒子が凝集した二次粒子であることがわかった。また、XRD分析を行ったところ、チタン酸リチウムに由来する回折ピークが観察された。回折チャートのリートベルト解析を行い、格子定数を算出したところ、マグネシウムがドーピングしたことに起因する値の変化は認められず、チタン酸リチウムの一次粒子と、リン酸マグネシウムと、が凝集して凝集体(二次粒子)を形成している形態の負極活物質であることが分かった。
得られた負極活物質の平均粒子径(二次粒子)を、レーザー法による粒度分布測定機にて測定した。また、BET比表面積を測定した。
(比較例1)
<原料チタン酸リチウムの製造>
実施例1と同様にして、チタン酸リチウムを得た。
<リチウム二次電池用負極活物質の製造>
次いで、得られたチタン酸リチウムを、固形分濃度が40%となるように、純水中に分散させた。次いで、湿式ビーズミルにて、スラリー中の固形分の平均粒子径が0.5μmになるまで湿式混合して、水性スラリーを得、次いで、水性スラリーを、入口の温度が200℃に設定されたスプレードライヤーに噴霧して、リチウム二次電池用負極活物質を得た。
なお、スラリー中の固形分の平均粒子径を、レーザー法による粒度分布測定機にて測定した。
<リチウム二次電池用負極活物質の分析>
次いで、得られたリチウム二次電池用負極活物質をXRD分析した。その結果を図6に示す。回折チャートには、チタン酸リチウムに由来するピークが観察された。チタン酸リチウムの一次粒子が凝集して凝集体(二次粒子)を形成している形態の負極活物質であることが分かった。
得られた負極活物質の平均粒子径(二次粒子)を、レーザー法による粒度分布測定機にて測定した。また、BET比表面積を測定した。
(比較例2)
<Mgをドープしたチタン酸リチウムの製造>
硫酸法により得られた二酸化チタン(平均粒子径5.2μm、BET比表面積29.8m/g、ルチル化率5.0%以下)、炭酸リチウム(LiCO、平均粒子径8.2μm)及び酸化マグネシウムを、生成されるチタン酸リチウムに対してMg原子が1.20質量%になるように配合し、次いで、乾式で混合した後、混合物を、大気中、850℃にて5時間焼成し、次いで、冷却して、解砕してチタン酸リチウムを得た。得られたチタン酸リチウムはXRD分析の結果、Mgをドープしたチタン酸リチウムであることが確認された。チタン酸リチウムのXRD分析結果を、図7に示す。
また、得られたMgをドープしたチタン酸リチウムは、単分散した粒子で、該粒子を任意に100個抽出し、SEM観察により、平均粒子径を求めたところ、0.8μmであった。
<リチウム二次電池用負極活物質の製造>
次いで、得られたMgをドープしたチタン酸リチウムを、固形分濃度が40%となるように、純水中に分散させた。次いで、湿式ビーズミルにて、スラリー中の固形分の平均粒子径が0.5μmになるまで湿式混合して、水性スラリーを得、次いで、水性スラリーを入口の温度を、200℃に設定されたスプレードライヤーに噴霧して、リチウム二次電池用負極活物質を得た。
なお、スラリー中の固形分の平均粒子径を、レーザー法による粒度分布測定機にて測定した。
<リチウム二次電池用負極活物質の分析>
次いで、上記のようにして得られたリチウム二次電池用負極活物質のSEM分析を行なったところ、一次粒子が凝集して凝集体(二次粒子)を形成していることが分かった。また、回折チャートのリートベルト解析を行ったところ、Mgをドープしたことによる格子定数の変化が観察された。よって、上記のようにして得られたリチウム二次電池用負極活物質は、Mgをドープしたチタン酸リチウムの一次粒子が凝集して凝集体(二次粒子)を形成している形態の負極活物質であることが分かった。
得られた負極活物質の平均粒子径(二次粒子)を、レーザー法による粒度分布測定機にて測定した。また、BET比表面積を測定した。
1)チタン酸リチウムの質量に対するマグネシウム化合物中のMg原子の質量の質量割合(質量%)を示す。
2)Mgがドープされチタン酸リチウム
<リチウム二次電池用負極活物質の性能評価>
<電池性能試験>
(1)リチウム二次電池の作製
上記のように製造した実施例1〜5および比較例1〜2の負極活物質試料を負極活物質とし、この負極活物質70重量部、導電助剤としてアセチレンブラック15重量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)15重量部、および、溶剤としてn−メチル−2−ピロリドンを混合して、電極合剤を調製した。
この電極合剤を、ドクターブレード法により、アルミ箔に乾燥後の厚みが0.01g/cmとなるように塗布した。
次いで、150℃にて24時間真空乾燥した後、塗布直後の塗膜の厚みに対して80%となるようにロールプレスして、1cmの面積で打ち抜いてコイン電池の負極を得た。
この負極を用いて、セパレーター、負極、正極、集電板、取り付け金具、外部端子、電解液などの各部材を使用し、リチウム二次電池を作製した。
正極としては、金属リチウム板を用いた。集電板としては、銅板を用いた。セパレーターとしては、ポリプロピレン多孔膜を用いた。電解液としては、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートの等容量混合液にLiPFを1mol/Lで溶解したものを用いた。
(2)充放電試験
上記のように作製したそれぞれのコイン電池について、25℃において、電流密度0.2Cの定電流で1.0Vまで充電した後、2.0Vまで放電するというサイクルを20回繰り返した。
次いで、25℃において、電流密度10.0Cの定電流で1.0Vまで充電した後、2.0Vまで放電するというサイクルを3回繰り返した。
電流密度0.2C及び10.0Cのそれぞれでの最高充電容量を、各電流密度の充電容量とした。その結果を表3に示す。
なお、この充放電試験の評価では、負極活物質へのリチウムの挿入反応を充電、リチウムの脱離反応を放電と定義した。
(3)高温保存試験
上記のように充放電試験を行なった後に、60℃の恒温槽にコイン電池を保存後、再度25℃の室温まで戻した後に、25℃において、電流密度10.0Cの定電流で1.0Vまで充電した後、2.0Vまで放電するというサイクルを3回繰り返して、電池試験を行なった。その結果を、表3に示す。
本発明によれば、高温保持特性及び急速充放電特性に優れるリチウム二次電池を製造することができる。

Claims (14)

  1. 下記一般式(1):
    LiTi12 (1)
    (式中、x及びyは、3.0≦x≦5.0、4.0≦y≦6.0、0.70≦x/y≦0.90である。)
    で表されるチタン酸リチウムと、マグネシウム化合物と、からなることを特徴とするリチウム二次電池用負極活物質。
  2. 前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子と、マグネシウム化合物と、が凝集して凝集体(二次粒子)を形成していることを特徴とする請求項1記載のリチウム二次電池用負極活物質。
  3. 前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子であり且つその一次粒子の表面がマグネシウム化合物で覆われている一次粒子が、複数凝集して凝集体(二次粒子)を形成していることを特徴とする請求項1記載のリチウム二次電池用負極活物質。
  4. 前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムに対する前記マグネシウム原子の質量割合が、0.1〜5.0質量%であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のリチウム二次電池用負極活物質。
  5. 前記マグネシウム化合物が、酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム又は硫酸マグネシウムであることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のリチウム二次電池用負極活物質。
  6. 前記一般式(1)で表されるチタン酸リチウムの一次粒子の平均粒子径が、2μm以下であることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載のリチウム二次電池用負極活物質。
  7. 下記一般式(1):
    LiTi12 (1)
    (式中、x及びyは、3.0≦x≦5.0、4.0≦y≦6.0、0.70≦x/y≦0.90である。)
    で表されるチタン酸リチウムに、マグネシウム化合物を含有させることを特徴とするリチウム二次電池用負極活物質の製造方法。
  8. 原料チタン酸リチウムと、原料マグネシウム化合物と、を、水溶媒中で混合することにより、水性スラリー(A)を得る湿式混合工程(A)と、該水性スラリー(A)を50〜500℃で加熱することにより、リチウム二次電池用負極活物質を得る加熱工程(A)と、を有し、該原料チタン酸リチウムが、下記一般式(1):
    LiTi12 (1)
    (式中、x及びyは、3.0≦x≦5.0、4.0≦y≦6.0、0.70≦x/y≦0.90である。)
    で表されるチタン酸リチウムであることを特徴とするリチウム二次電池用負極活物質の製造方法。
  9. 前記原料チタン酸リチウムと、前記原料マグネシウム化合物と、を水溶媒中で粒状媒体を用いて、スラリー中の固形物を湿式粉砕しながら、混合することにより、前記湿式混合工程(A)を行うことを特徴とする請求項8記載のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法。
  10. 前記原料マグネシウム化合物が、水溶性のマグネシウム化合物であることを特徴とする請求項8又は9いずれか1項記載のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法。
  11. 前記水性スラリー(A)を、スプレードライヤー内に噴霧することにより、前記加熱工程(A)を行うことを特徴とする請求項8〜10いずれか1項記載のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法。
  12. 前記原料チタン酸リチウムが、リチウム化合物と、硫酸法によって得られ、BET法による比表面積が1.0〜50.0m/gである二酸化チタンとの混合物を調製するチタン酸リチウム製造用原料の混合工程と、該チタン酸リチウム製造用原料の混合工程を行うことにより得られた該混合物を、600〜900℃で焼成することによりチタン酸リチウムを得る焼成工程と、を行うことにより得られたチタン酸リチウムであることを特徴とする請求項8〜11いずれか1項記載のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法。
  13. 前記原料マグネシウム化合物が、酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム又は硫酸マグネシウムであることを特徴とする請求項8〜12いずれか1項記載のリチウム二次電池用負極活物質の製造方法。
  14. 負極活物質として、請求項1〜7いずれか1項記載のリチウム二次電池用負極活物質を用いたことを特徴とするリチウム二次電池。
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