JP2012026394A - 発進制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルト式無段変速装置を備えアイドルストップ機能を有する車両において、燃費の向上が図れると共に、運転者に対して不快感を与えることなく発進可能とするための発進制御装置の提供を目的とした。
【解決手段】発進制御装置Cを搭載した車両Aは、エンジンEとベルト式無段変速装置7と、エンジンEから動力を受けて動作するオイルポンプ6とを備えている。車両Aは、オイルポンプ6の作動に伴って各油圧作動装置にライン圧が作用し、エンジンEの動力をベルト式無段変速装置7に伝達可能な状態になる。発進制御装置Cは、アイドルストップ機能により自動停止している車両Aが再始動する際に、エンジンEの回転数が所定の回転数以上に到達し、各油圧作動装置に供給されるライン圧が所定値以上に到達し、さらに発進クラッチ50が係合を開始することを条件としてスロットルSを開度が漸次大きくなるように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ベルト式無段変速装置を備えアイドルストップ機能を有する車両の発進制御装置に関する。
近年、省エネルギーや環境問題の観点から、車両における燃費向上やエネルギー効率の改善が望まれている。かかる観点から、下記特許文献1に開示されているような無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)を搭載した車両が提供されている。また更なる燃費向上を図るべく、下記特許文献2に開示されているように、信号等において走行を停止した際に所定の条件を満足することを条件としてエンジンの運転を自動的に停止し、発進時にエンジンを自動的に再始動させるアイドルストップ機能を備えた車両が提供されている。
また、アイドルストップ機能を備えた車両においてスムーズに発進可能とするための制御装置として、下記特許文献3に開示されているような内燃機関のスロットル制御装置が提供されている。このスロットル制御装置は、アイドルストップ機能によりエンジンが自動停止される際にシフトレンジをドライブレンジに維持させ、自動始動される際にエンジンの開始後、所定時間だけ設定された上限値を越えないようにスロットル開度を制御することより加速度の急変を防止し車速を緩やかに上昇させ、車両をスムーズに発進させようとするものである。
特開2001−47892号公報 特開2003−175747号公報 特開2003−3884号公報
上記特許文献3に係るスロットル制御装置は、車軸とエンジンの出力軸とが繋がっている状態、すなわち車速が出始めた状態あるいは車速が出た状態においてスロットル開度を制御しようとするものであり、電動式のオイルポンプのようにエンジンの出力に依存せず作動する独立作動型のオイルポンプの使用を前提としている。これに対し、近年はさらなる省エネルギー化やコストダウンの観点から、前述したような独立作動型のオイルポンプを搭載していない車両の提供が求められている。また、同様の観点から、独立作動型のオイルポンプを搭載した車両において、アイドルストップ機能による自動停止中に独立作動型のオイルポンプも停止させるような制御を行うことも想定されうる。このような車両においては、上記特許文献3に開示されているような制御装置を用いても前述したような制御を実施できず、発進時にショックが発生するなどして運転者に不快感を与えてしまうという問題がある。
また、特許文献3に係る制御装置において実施されているようなスロットル開度の開度制御を行う場合は、運転者の要求に見合ったトルクが変速機側に伝達されない期間が発生する。そのため、発進クラッチを係合させるタイミングが最適でなければ、上述したような発進時のショックを回避できる一方、運転者にもたつき感を感じさせることになってしまい、その結果、運転者が必要以上にアクセルを踏み込むことでエンジンを吹き上がらせてしまうなど、運転者に不快感を与えてしまうという問題がある。
そこで、本発明は、ベルト式無段変速装置を備えアイドルストップ機能を有する車両において、運転者に対して不快感を与えることなく発進可能とするための発進制御装置の提供を目的とした。
上記した課題を解決すべく提供される本発明の第1の態様に係る発進制御装置は、アクセルと、前記アクセルの開度とは独立して開度を調節し得るスロットルを備えたエンジンと、前記エンジンの動力を駆動輪に伝達するベルト式無段変速装置と、前記エンジンの作動を条件として動作するオイルポンプと、前記ベルト式無段変速装置が、ベルトと、前記オイルポンプによってオイルが供給されることにより前記ベルトに対して挟圧を作用させることが可能なプーリとを備え、所定の停止条件を満足したときに前記エンジンを自動停止させるとともに、自動停止後に所定の始動条件を満足したときに前記エンジンを自動始動させるアイドルストップ機能を備えた車両に用いられるものである。本発明の発進制御装置は、前記アイドルストップ機能による自動始動の開始後、前記エンジンの回転数が所定の回転数以上に到達すること、及び/又は、各油圧作動装置に供給されるライン圧が所定値以上に到達することを条件として、前記スロットルの開度が漸次大きくなるように制御することを特徴としている。
上述したベルト式無段変速装置を備えた車両において、エンジンの回転数が所定の回転数以上に到達した状態においては、オイルポンプの作動に伴ってオイルがベルト式無段変速装置のプーリに供給され、ベルトに対して十分な挟圧が作用しており、ベルト滑りが発生しないものと想定される。また、ベルトに作用する挟圧が所定値以上に達している場合についても、ベルト滑りが発生しない。本発明の発進制御装置は、エンジンの回転数が所定回転数以上に到達することや、各油圧作動装置に供給されるライン圧が所定値以上に到達することを車両が自動始動するときにスロットルの開度の増大のための条件(以下、「開度漸増条件」とも称す)としているため、自動始動時に挟圧の制御の遅れによるベルト滑りや、エンジンの吹き上がりを防止することが可能であり、燃費の向上が図れると共に車両の発進時にショックが発生するのを抑制することができる。
本発明の第2の態様に係る発進制御装置は、アクセルと、前記アクセルの開度とは独立して開度を調節し得るスロットルを備えたエンジンと、前記エンジンの動力を駆動輪に伝達するベルト式無段変速装置と、前記エンジン及びベルト式無段変速装置の間に設けられた発進クラッチと、前記エンジンの作動を条件として動作するオイルポンプと、前記ベルト式無段変速装置が、ベルトと、前記オイルポンプによってオイルが供給されることにより前記ベルトに対して挟圧を作用させることが可能なプーリとを備え、所定の停止条件を満足したときに前記エンジンを自動停止させるとともに、自動停止後に所定の始動条件を満足したときに前記エンジンを自動始動させるアイドルストップ機能を備えた車両に用いられるものである。本発明の発進制御装置は、前記アイドルストップ機能による自動始動の開始後、前記エンジンの回転数が所定の回転数以上に到達すること、及び/又は、各油圧作動装置に供給されるライン圧が所定値以上に到達することを条件として、前記スロットルの開度を漸次大きくする開度制御を開始し、前記発進クラッチが係合したと想定される時点において前記開度制御を終了することを特徴としている。
本発明の発進制御装置は、エンジンの回転数が所定回転数以上に到達することや、各油圧作動装置に供給されるライン圧が所定値以上に到達することを開度漸増条件として開度制御を開始することとしているため、自動始動時における挟圧制御の遅れに伴うベルト滑りや、発進クラッチの係合時のショックを抑制し、快適に車両を発進させることが可能となる。さらに、本発明の発進制御装置は、発進クラッチが係合したと想定される時点において開度制御を終了することとしているため、車両発進時のもたつき感を解消することが可能であり、その結果、運転者に不必要にアクセルを踏ませることがなくなることで、燃費の向上を図ることができる。
本発明では、「発進クラッチが係合したと想定される時点」(以下、「クラッチ係合想定時点」とも称す)において開度制御を終了させることとしているが、クラッチ係合想定時点は様々な観点で設定することが可能である。具体的には、車両が自動始動を開始した後の発生トルク容量から発進クラッチの係合完了時間を推定し、この推定時間が経過した時点をクラッチ係合想定時点とすることが可能である。また、トルクコンバータのタービン回転数がほぼゼロ(同期検出)になったタイミングをクラッチ係合想定時点とすることも可能である。
上述した本発明の第1及び第2の態様に係る発進制御装置は、開度漸増条件として、エンジンの回転数や各油圧作動装置に供給されるライン圧についての条件を設けたものであるが、他の条件を開度漸増条件として付加したものであってもよい。具体的には、エンジン及びベルト式無段変速装置の間に設けられた発進クラッチが係合状態になることを開度漸増条件の一つとして付加したものであってもよい。また、開度漸増条件として複数の条件を設定した場合は、これらの条件を全て満足したときにスロットル開度の漸増を許容するように条件設定することが可能であり、安全性や快適性などを考慮し、複数の条件のいずれか一つ又は複数を満足したときにスロットル開度の漸増を許容するように条件設定することも可能である。
本発明の第1及び第2の態様に係る発進制御装置において採用されているオイルポンプは、「エンジンの作動を条件として動作する」ものであればよく、エンジンにおいて発生した動力を直接的あるいは間接的に受けて作動する機械式のものに限定されるものではない。すなわち、電動式のもののように独立作動型のオイルポンプであっても、エンジンの作動を条件として動作するように動作制御されるものであれば、本発明で言うところの「エンジンの作動を条件として動作する」オイルポンプに該当する。
本発明によれば、ベルト式無段変速装置を備えアイドルストップ機能を有する車両において、ベルト滑りやエンジンの吹き上がりを防止することで燃費の向上が図れると共に、運転者に対して不快感を与えることなく発進可能とするための発進制御装置を提供できる。
本発明の一実施形態に係る発進制御装置を搭載した車両において採用されているトランスミッションシステムを示すスケルトン図である。 アイドルストップ機能により車両Aが自動停止した後、電子スロットルガード制御の完了に至るまでの各部の動作状況を示したタイミングチャートである。 アイドルストップ機能により車両Aが自動停止した後、電子スロットルガード制御の完了に至るまでに実施される発進制御方法を示すフローチャートである。
続いて、本発明の一実施形態に係る発進制御装置Cを搭載した車両Aについて図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本実施形態の車両Aは、その制御構成に特徴を有するものであるが、制御構成部分の説明に先立って、車両Aにおいて採用されているトランスミッションシステムの概略を説明する。
本実施形態の車両Aは、図1に示すようにトランスミッションシステムTとエンジンE、発進制御装置Cを備えている。トランスミッションシステムTは、FF横置き式の自動車用変速機であり、エンジン出力軸1によりトルクコンバータ2を介して駆動される入力軸3、入力軸3の回転を正逆切り替えて駆動軸10に伝達する前後進切替装置4、駆動プーリ11と従動プーリ21と両プーリ間に巻き掛けられたVベルト15とからなる無段変速装置7、従動軸20の動力を出力軸32に伝達するデファレンシャル装置30などによって構成されている。入力軸3と駆動軸10とは同一軸線上に配置され、従動軸20とデファレンシャル装置30の出力軸32とが入力軸3に対して平行でかつ非同軸に配置されている。したがって、このトランスミッションシステムTは、全体として3軸構成とされている。
本実施形態において採用されているVベルト15は、一対の無端状張力帯と、これら張力帯に支持された多数のブロックとで構成された公知の金属ベルトである。
トランスミッションシステムTを構成する各部品は、変速機ケース5の中に収容されている。トルクコンバータ2と前後進切替装置4との間には、オイルポンプ6が配置されている。このオイルポンプ6は、図1では示さないが、変速機ケース5に固定されたオイルポンプボデーと、オイルポンプボデーに対して固定されたオイルポンプカバーと、オイルポンプボデーとオイルポンプカバーとの間に収容されたポンプギヤとで構成されている。そして、ポンプギヤはトルクコンバータ2のポンプインペラ2aにより駆動される。なお、トルクコンバータ2のタービンランナ2bは入力軸3に連結され、ステータ2cはワンウエイクラッチ2dを介して変速機ケース5により支持されている。
オイルポンプ6は、エンジンEから入力される動力により作動するものである。従って、オイルポンプ6の動作は、エンジンEと連動する。すなわち、エンジンEの作動中はオイルポンプ6も作動するが、エンジンEが停止するとオイルポンプ6も停止する。また、オイルポンプ6を作動させることにより、後に詳述する前後進切替装置4やCVT7などの各油圧作動装置に向けてオイルを圧送し、ライン圧(油圧)を作用させることができる。従って、エンジンEの停止中は、前後進切替装置4やCVT7に対して油圧を作用させることができない。
前後進切替装置4は、遊星歯車機構40と、逆転ブレーキ50と、直結クラッチ51とで構成されている。遊星歯車機構40は、いわゆるシングルピニオン方式のものであり、サンギヤ41が入力回転部材である入力軸3に連結され、リングギヤ42が出力回転部材である駆動軸10に連結された構成とされている。逆転ブレーキ50は、本発明における発進クラッチに相当するものであり、ピニオンギヤ43を支えるキャリア44と変速機ケース5との間に設けられている。また、直結クラッチ51は、キャリア44とサンギヤ41との間に設けられている。直結クラッチ51を解放して逆転ブレーキ50を締結すると、入力軸3の回転が逆転され、かつ減速されて駆動軸10へ伝えられる。逆に、逆転ブレーキ50を解放して直結クラッチ51を締結すると、遊星歯車機構40のキャリア44とサンギヤ41とが一体に回転するので、入力軸3と駆動軸10とが直結される。
無段変速装置7の駆動プーリ11は、固定シーブ11aと、可動シーブ11bと、油圧サーボ12とを備えている。固定シーブ11aは、駆動軸(プーリ軸)10の軸上に一体的に形成されている。可動シーブ11bは、駆動軸10上にローラスプライン部を介して軸方向移動自在に、かつ一体回転可能に支持されている。油圧サーボ12は、可動シーブ11bの背後に設けられている。可動シーブ11bの外周部には、背面側へ延びるピストン部が一体に形成され(図示せず)、このピストン部の外周部が駆動軸10に固定されたシリンダ(図示せず)の内周部に摺接している。可動シーブ11bとシリンダとの間に油圧サーボ12の作動油室12aが形成され、この作動油室12への油圧を制御することにより、変速制御が実施される。
従動プーリ21は、固定シーブ21aと、可動シーブ21bと、油圧サーボ22とを備えている。固定シーブ21aは、従動軸(プーリ軸)20上に一体的に形成されている。可動シーブ21bは、従動軸20上にローラスプライン部(図示せず)を介して軸方向移動自在に、かつ一体回転可能に支持されている。油圧サーボ22は、可動シーブ21bの背後に設けられている。可動シーブ21bの外周部には、背面側へ延びるシリンダ部(図示せず)が一体に形成され、シリンダ部の内周部に従動軸20に固定されたピストン(図示せず)が摺接している。可動シーブ21bとピストンとの間に油圧サーボ22の作動油室22aが形成され、この作動油室22aの油圧を制御することにより、トルク伝達に必要なベルト推力が与えられる。なお、作動油室22aには初期推力を与えるスプリング24が配置されている。
従動軸20の一端部は、エンジンE側に向かって延びており、この一端部に出力ギヤ27が固定されている。出力ギヤ27はデファレンシャル装置30のリングギヤ31に噛み合っており、デファレンシャル装置30から左右に延びる出力軸32に動力が伝達され、車輪が駆動される。
エンジンEは、内燃機関によって構成されるものであり、開度(出力)を調節し得る電子制御式のスロットルSを備えている。エンジンEは、出力軸1を介して上述したトランスミッションシステムTに接続されており、動力をトルクコンバータ2やオイルポンプ6に対して入力可能とされている。エンジンEは、上述したCVT7と連携作動するように動作制御されている。
車両Aは、走行を停止した際に所定の稼働条件を満足していることを条件として発進制御装置Cからの制御信号によりエンジンEの運転を自動的に停止させ、発進時にエンジンEを自動的に再始動させる機能(アイドルストップ機能)を有する。本実施形態では、アクセル(図示せず)の開度が所定の開度以下であることや、車速が0[Km/h]であること、エンジンEの水温が所定の温度範囲内であること、バッテリ電源の電圧が所定の電圧以上であること、バッテリ電源の温度が所定の温度範囲内にあること、バッテリ電源が十分に充電された状態であること、ブレーキペダルがオン状態であることなどがアイドルストップ機能の稼働条件として設定されている。
また、アクセルの開度が所定の開度より大きくなる等して前述した稼働条件を満たさない状態になると、アイドルストップ機能が解除されてエンジンEが自動的に始動し、車両Aが走行可能な状態に復帰する。本実施形態の車両Aにおいては、自動始動開始直後におけるエンジンEの吹き上がりや、発進時のショック防止、もたつき感の解消などの観点から、一定の条件を満足した状態においてスロットルSの開度を調整する制御(以下、「電子スロットルガード制御」とも称す)が発進制御装置Cによって実施される。以下、自動始動開始後、電子スロットルガード制御を開始し、終了するまでの動作について、図2に示すタイミングチャートに従って説明し、その後図3に示すフローチャートに従って詳細に説明する。
図2のタイミングチャートに示すように、車両Aがアイドルストップ機能により自動停止すると、エンジンEの回転が停止し、スロットルSも閉止状態になる。また、これに伴ってオイルポンプ6も停止し、Vベルト15に挟圧が作用しない状態(ライン圧が作用しない状態)になる。その後、アクセルの開度が所定の開度より大きくなる等の車両Aを再始動させるための条件が揃うと、発進制御装置Cにより、エンジンEの回転数や、CVT7においてVベルト15に作用する挟圧、発進クラッチ(逆転ブレーキ50)の係合状態が確認される。その結果、以下の(条件1)〜(条件3)に示す3条件を満足した状態になること条件として電子スロットルガード制御が実施される。
(条件1) エンジンEの回転数が所定の回転数以上に到達すること。
(条件2) Vベルト15に作用する挟圧が所定値以上に到達すること。
(条件3) 発進クラッチ(逆転ブレーキ50)が係合を開始すること。
具体的には、車両Aがアイドルストップ機能により自動停止した後、再始動を開始する場合は、図2に示すようにクランキングにより先ずエンジンEの回転数がある一定の回転数まで上昇する。その後、エンジンEが運転状態になると、エンジンEの回転数が上昇し、上述した(条件1)に係る所定の回転数(以下、「復帰条件回転数RE」とも称す)に到達し、さらに上昇する。また、タービン回転数についても、エンジンEの回転数に追従して上昇する。その後間もなく、タービン回転数がエンジンEの回転数から乖離し始め、発進クラッチの係合が開始された状態、すなわち上記(条件3)を満足した状態になる。
また、図2に示すように、再始動に伴ってエンジンEが起動すると、オイルポンプ6も作動を開始する。そのため、エンジンEの回転数上昇に追従して各油圧作動装置に供給されるライン圧が上昇し、CVT7においてVベルト15に作用する挟圧も上昇する。エンジンEがクランキングを終了して運転を開始すると、間もなくVベルト15に作用する挟圧が上述した(条件2)に係る所定値(以下、「復帰条件挟圧RP」とも称す)に到達する。
エンジンEの再始動後、上述した(条件1)〜(条件3)を満足した状態になると、発進制御装置Cによる電子スロットルガード制御が開始される。当該制御が開始されると、図2に示すように、スロットルSの開度が時間が経過するにつれて所定の増加割合で漸増する。その後、発進クラッチが係合を完了したと想定される状態になると、これを条件として電子スロットルガード制御が終了される。本実施形態では、発生トルク容量から推定した発進クラッチが係合を完了する時間が推定され、この時間になることを条件として発進クラッチが係合したものと想定される。
上述したようにして発進クラッチの係合完了が推定される状態になると、電子スロットルガード制御が終了される。当該制御が終了すると、スロットルSの開度は、アクセルの開度に対応する開度まで上昇するように制御される。
続いて、図3に示すフローチャートに従って、車両Aがアイドルストップ機能により自動停止した後、再始動を開始する場合に実施される制御について説明する。車両Aが自動停止すると、先ず図3のステップ1に示すようにエンジン回転数Eが上述した復帰条件回転数RE以上に到達しているか否か、すなわち上述した(条件1)を満足しているか否かが確認される。ステップ1において未だ復帰条件回転数REに到達していない場合は、スロットルSを開状態とするとエンジンEの吹き上がりやVベルト15の滑りが発生する可能性がある。そこで、この場合は、制御フローがステップ7に進められ、スロットルSが閉状態に維持される。
ステップ1においてエンジン回転数Eが復帰条件回転数RE以上に到達していることが確認された場合は、制御フローがステップ2に進められ、Vベルト15に作用している挟圧が上述した復帰条件挟圧RPに到達しているか否か、すなわち上述した(条件2)を満足しているか否かが確認される。復帰条件挟圧RPに達していない場合は、未だVベルト15に対して十分な挟圧が作用しておらず、ベルト滑り等が発生する懸念がある。そこで、この場合は、制御フローがステップ7に進められ、引き続きスロットルSが閉状態に維持される。
ステップ2においてVベルト15に作用している挟圧が復帰条件挟圧RP以上に到達していることが確認されると、制御フローがステップ3に進められ、発進クラッチが係合を開始しているか否か、すなわち上述した(条件3)を満足しているか否かが確認される。ここで、発進クラッチが未だ係合を開始していない場合は、制御フローをステップ7に進め、発進クラッチが係合を開始するのを待つ。一方、発進クラッチが係合を開始している場合は、制御フローがステップ4に進められ、上述した電子スロットルガード制御が開始され、時間経過と共にスロットルSの開度が大きくなるように動作制御される。
電子スロットルガード制御が開始されると、ステップ5において発進クラッチが係合完了したと推定される状態になったか否かが確認される。発進クラッチが未だ係合を完了していない期間は、制御フローがステップ5からステップ8に制御フローが移行し、電子スロットルガード制御が継続状態とされる。その後、制御フローがステップ5に戻され発進クラッチが係合を完了しているかが再度確認される。
一方、ステップ5において発進クラッチの係合を完了した状態になったことが確認されると、制御フローがステップ6に進められ、電子スロットルガード制御が終了される。これに伴い、アクセルの開度に対応する開度となるようにスロットルSの開度が上昇制御される。
上述したように、本実施形態の発進制御装置Cは、アイドルストップ機能により自動停止した車両Aが再始動を開始する際に、エンジンEの回転数に関する条件(上記(条件1)に相当)、Vベルト15に作用する挟圧に関する条件(上記(条件2)に相当)、及び発進クラッチの係合に関する条件(上記(条件3)に相当)の3条件が揃うことを開始条件(開度漸増条件)として電子スロットルガード制御が実施され、スロットルSの開度が漸次大きくなるように開度制御する。そのため、本実施形態の車両Aにおいては、エンジンEの回転数上昇に伴ってオイルポンプ6が十分作動し、Vベルト15に対して十分な挟圧が作用した状態においてエンジンEの動力がCVT7側に伝達されることになる。従って、発進制御装置Cによれば、車両Aがアイドルストップ機能により自動停止した後再始動する際におけるVベルト15の滑りや、エンジンEの吹き上がりを防止し、発進時のショックを最小限に抑制することが可能となる。また、発進制御装置Cは、発進クラッチが係合したと想定される時点において電子スロットルガード制御を終了することとしているため、車両Aの発進時におけるもたつき感を解消することが可能である。
本実施形態では、電子スロットルガード制御の開始条件として、上述した(条件1)〜(条件3)を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、(条件1)〜(条件3)のいずれか1つ、あるいは複数を満足することを電子スロットルガード制御の開始条件としてもよい。なお、電子スロットルガード制御の開始条件として例示した3条件のうち、上述した発進クラッチの係合に関する(条件3)に対して、エンジンEの回転数に関する(条件1)及びVベルト15に作用する挟圧に関する(条件2)の優先度が高く、少なくとも(条件1)及び(条件2)のうちのいずれか一方を電子スロットルガード制御の開始条件とすることが好ましい。
本実施形態では、車両Aが自動始動を開始した時点を基準として、発生トルク容量から推定される発進クラッチの係合完了時間分だけ後の時点を発進クラッチが係合したと推定される時点(クラッチ係合想定時点)とし、この時点においてスロットルガード制御を終了させる例を例示したが、クラッチ係合想定時点は他のいかなる方法で決定されてもよい。具体的には、発進クラッチの係合が完了するとトルクコンバータのタービン回転数がほぼゼロ(同期検出)になるという特徴に着目し、トルクコンバータのタービン回転数を監視し、タービン回転数がゼロになったタイミングをクラッチ係合想定時点と推定することも可能である。
6 オイルポンプ
7 ベルト式無段変速装置(CVT)
11 駆動プーリ
15 Vベルト
21 従動プーリ
50 逆転ブレーキ(発進クラッチ)
C 発進制御装置
E エンジン
S 電子スロットル
RE 復帰条件回転数
RP 復帰条件挟圧

Claims (2)

  1. アクセルと、
    前記アクセルの開度とは独立して開度を調節し得るスロットルを備えたエンジンと、
    前記エンジンの動力を駆動輪に伝達するベルト式無段変速装置と、
    前記エンジンの作動を条件として動作するオイルポンプと、
    前記ベルト式無段変速装置が、ベルトと、前記オイルポンプによってオイルが供給されることにより前記ベルトに対して挟圧を作用させることが可能なプーリとを備え、
    所定の停止条件を満足したときに前記エンジンを自動停止させるとともに、自動停止後に所定の始動条件を満足したときに前記エンジンを自動始動させるアイドルストップ機能を備えた車両の発進制御装置であり、
    前記アイドルストップ機能による自動始動の開始後、前記エンジンの回転数が所定の回転数以上に到達すること、及び/又は、各油圧作動装置に供給されるライン圧が所定値以上に到達することを条件として、前記スロットルの開度が漸次大きくなるように制御することを特徴とする発進制御装置。
  2. アクセルと、
    前記アクセルの開度とは独立して開度を調節し得るスロットルを備えたエンジンと、
    前記エンジンの動力を駆動輪に伝達するベルト式無段変速装置と、
    前記エンジン及びベルト式無段変速装置の間に設けられた発進クラッチと、
    前記エンジンの作動を条件として動作するオイルポンプと、
    前記ベルト式無段変速装置が、ベルトと、前記オイルポンプによってオイルが供給されることにより前記ベルトに対して挟圧を作用させることが可能なプーリとを備え、
    所定の停止条件を満足したときに前記エンジンを自動停止させるとともに、自動停止後に所定の始動条件を満足したときに前記エンジンを自動始動させるアイドルストップ機能を備えた車両の発進制御装置であり、
    前記アイドルストップ機能による自動始動の開始後、前記エンジンの回転数が所定の回転数以上に到達すること、及び/又は、各油圧作動装置に供給されるライン圧が所定値以上に到達することを条件として、前記スロットルの開度を漸次大きくする開度制御を開始し、
    前記発進クラッチが係合したと想定される時点において前記開度制御を終了することを特徴とする発進制御装置。
JP2010167615A 2010-07-26 2010-07-26 発進制御装置 Active JP5649165B2 (ja)

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