JP2010069980A - 車両用発進装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用発進装置の動力損失を減少させ、滑らかな動力伝達を達成する。
【解決手段】車両用発進装置10にはラビニョウ型の複合遊星歯車機構20が組み込まれる。シングルピニオン遊星歯車機構21のサンギアS1には、第1クラッチ機構Cl11を介してモータジェネレータ23が連結される。ダブルピニオン遊星歯車機構22のサンギアS2には、第2クラッチ機構Cl12を介してモータジェネレータ23が連結されるとともに、ブレーキ機構Bが連結される。複合遊星歯車機構20のキャリアCにはエンジン12が連結され、複合遊星歯車機構20のリングギアRには変速機13が連結される。これにより、複合遊星歯車機構20を介してエンジン動力を伝達することができ、動力損失を減少させることが可能となる。また、リングギアRの回転状態を制御することができるため、変速機13に対して滑らかにエンジン動力を伝達することが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、エンジンと変速機との間に設けられる車両用発進装置に関する。
動力源としてエンジンを搭載する車両においては、エンジンと変速機との間に発進装置が設けられている。一般的に、発進装置としてはトルクコンバータが多く採用されているが、トルクコンバータは滑り要素であるため、滑らかに動力伝達を行うことができるものの動力損失を発生させる要因となっていた。そこで、トルクコンバータにロックアップクラッチを組み込みこむことにより、定常走行時にロックアップクラッチを締結するようにした発進装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。また、動力損失を回避する観点から、トルクコンバータに代えて摩擦クラッチを用いるようにした発進装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−8321号公報 特開2007−270926号公報
しかしながら、トルクコンバータに対してロックアップクラッチを組み込んだ場合であっても、トルクコンバータを作動させる際にはロックアップクラッチを解放する必要があるため、動力損失を減少させることが困難となっていた。また、摩擦クラッチを使用した場合には、動力損失を軽減することができるものの滑らかに摩擦クラッチを締結することが困難であった。特に、自動変速機が搭載される車両においては、車両状態に基づいて自動的に摩擦クラッチを締結する必要があるが、自動的に摩擦クラッチを締結することによって車両を滑らかに発進させることは極めて困難であった。
本発明の目的は、動力損失を減少させるとともに、滑らかな動力伝達を可能とした車両用発進装置を提供することにある。
本発明の車両用発進装置は、エンジンと変速機との間に設けられる車両用発進装置であって、前記エンジンの出力軸に連結されるエンジン連結要素と、前記変速機の入力軸に連結される変速機連結要素とを備える複合遊星歯車機構と、前記複合遊星歯車機構を構成する第1モータ連結要素と第2モータ連結要素とに連結され、力行状態と発電状態とに切り換えられるモータジェネレータと、前記第1モータ連結要素と前記モータジェネレータとの間に設けられ、締結状態と解放状態とに切り換えられる第1クラッチ機構と、前記第2モータ連結要素と前記モータジェネレータとの間に設けられ、締結状態と解放状態とに切り換えられる第2クラッチ機構と、前記第2モータ連結要素に連結され、前記第2モータ連結要素の回転を制止する締結状態と回転を許容する解放状態とに切り換えられるブレーキ機構とを有することを特徴とする。
本発明の車両用発進装置は、前記複合遊星歯車機構は、シングルピニオン遊星歯車機構とダブルピニオン遊星歯車機構とを組み合わせた複合遊星歯車機構であることを特徴とする。
本発明の車両用発進装置は、前記エンジン連結要素は、前記複合遊星歯車機構を構成するキャリアであり、前記変速機連結要素は、前記複合遊星歯車機構を構成するリングギアであり、前記第1モータ連結要素は、前記シングルピニオン遊星歯車機構を構成するサンギアであり、前記第2モータ連結要素は、前記ダブルピニオン遊星歯車機構を構成するサンギアであることを特徴とする。
本発明の車両用発進装置は、前記エンジンを始動させる際には、前記第1クラッチ機構を締結状態に切り換え、前記第2クラッチ機構を解放状態に切り換え、前記ブレーキ機構を解放状態に切り換えた状態のもとで、前記モータジェネレータを力行状態に切り換えることを特徴とする。
本発明の車両用発進装置は、車両を発進させる際には、前記第1クラッチ機構を締結状態に切り換え、前記第2クラッチ機構を解放状態に切り換えた状態のもとで、前記モータジェネレータを発電状態に切り換えることを特徴とする。
本発明の車両用発進装置は、車両を加速発進させる際には、前記第1クラッチ機構を締結状態に切り換え、前記第2クラッチ機構を解放状態に切り換え、前記モータジェネレータを発電状態に切り換えた状態のもとで、前記ブレーキ機構を締結状態に切り換えることを特徴とする。
本発明の車両用発進装置は、前記変速機への伝達トルクを増大させる際には、前記第1クラッチ機構を締結状態に切り換え、前記第2クラッチ機構を解放状態に切り換え、前記ブレーキ機構を締結状態に切り換えた状態のもとで、前記モータジェネレータを力行状態に切り換えることを特徴とする。
本発明の車両用発進装置は、車両を定常走行させる際には、前記第1クラッチ機構と前記第2クラッチ機構とを締結状態に切り換え、前記ブレーキ機構を解放状態に切り換えることを特徴とする。
本発明の車両用発進装置は、車両を減速させる際には、前記第1クラッチ機構を解放状態に切り換え、前記第2クラッチ機構を締結状態に切り換え、前記ブレーキ機構を解放状態に切り換えた状態のもとで、前記モータジェネレータを発電状態に切り換えることを特徴とする。
本発明によれば、エンジンと変速機との間に設けられる複合遊星歯車機構に、エンジンに連結されるエンジン連結要素と、変速機に連結される変速機連結要素とを設けるようにしたので、複合遊星歯車機構を介してエンジンから変速機に動力を伝達することができ、動力損失を抑制することが可能となる。また、複合遊星歯車機構の第1モータ連結要素に第1クラッチ機構を介してモータジェネレータを連結し、複合遊星歯車機構の第2モータ連結要素に第2クラッチ機構を介してモータジェネレータを連結し、第2モータ連結要素にブレーキ機構を連結するようにしたので、変速機連結要素の回転状態を自在に制御することができ、変速機に対して滑らかにエンジン動力を伝達することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態である車両用発進装置10を搭載した車両11を示す概略図である。図1に示すように、車両11には、エンジン12と変速機13とによって構成されるパワーユニット14が搭載されている。このパワーユニット14のエンジン12と変速機13との間には、後述する複合遊星歯車機構等によって構成される車両用発進装置(以下、発進装置という)10が設けられている。また、変速機13の出力軸15にはプロペラシャフト16が連結されており、プロペラシャフト16にはデファレンシャル機構17を介して駆動輪18が連結されている。
図2は発進装置10の構成を示すスケルトン図である。なお、図1に示す部材と同一の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。図2に示すように、発進装置10には、いわゆるラビニョウ型の複合遊星歯車機構20が組み込まれている。このラビニョウ型の複合遊星歯車機構20は、シングルピニオン遊星歯車機構21とダブルピニオン遊星歯車機構22とを組み合わせるとともに、ピニオンギアP1の共用化を図るようにした複合遊星歯車機構である。シングルピニオン遊星歯車機構21を構成するサンギア(第1モータ連結要素)S1には、第1クラッチ機構Cl11を介してモータジェネレータ23のロータ24が連結されている。また、ダブルピニオン遊星歯車機構22を構成するサンギア(第2モータ連結要素)S2には、第2クラッチ機構Cl12を介してモータジェネレータ23のロータ24が連結されるとともに、ハウジング25に固定されるブレーキ機構Bが連結されている。さらに、複合遊星歯車機構20のピニオンギアP1,P2を支持するキャリア(エンジン連結要素)Cには、エンジン12の出力軸26が連結されている。さらに、複合遊星歯車機構20のリングギア(変速機連結要素)Rには、変速機13の入力軸27が連結されている。
クラッチ機構Cl11,Cl12やブレーキ機構Bには図示しない油圧室が区画されており、これらの油圧室には油路切換弁等が組み込まれるバルブユニット28を介して油圧ポンプ29が接続されている。そして、バルブユニット28によって油圧室に対する作動油の供給状態を制御することにより、クラッチ機構Cl11,Cl12やブレーキ機構Bは締結状態と解放状態とに切り換えられる。クラッチ機構Cl11を締結状態に切り換えることにより、ロータ24とサンギアS1とが連結される一方、クラッチ機構Cl11を解放状態に切り換えることにより、ロータ24とサンギアS1とが切り離される。また、クラッチ機構Cl12を締結状態に切り換えることにより、ロータ24とサンギアS2とが連結される一方、クラッチ機構Cl12を解放状態に切り換えることにより、ロータ24とサンギアS2とが切り離される。さらに、ブレーキ機構Bを締結状態に切り換えることによってサンギアS2の回転が制止される一方、ブレーキ機構Bを解放状態に切り換えることによってサンギアS2の回転が許容される。なお、バルブユニット28は変速機13に対しても接続されており、図示しない変速制御用のクラッチ機構やブレーキ機構に対しても、バルブユニット28から作動油が供給されている。
また、モータジェネレータ23のステータ30には、インバータ31を介してバッテリ32が接続されている。モータジェネレータ23を力行状態で駆動する際には、バッテリ32からの直流電流がインバータ31を介して交流電流に変換され、この交流電流がモータジェネレータ23に対して供給されることになる。一方、モータジェネレータ23を発電状態で駆動する際には、モータジェネレータ23から発電された交流電流がインバータ31を介して直流電流に変換され、この直流電流がバッテリ32に対して供給されることになる。
また、バルブユニット28やインバータ31にはAT制御ユニット34が接続されている。AT制御ユニット34からの制御信号に基づき、バルブユニット28はクラッチ機構Cl11,Cl12やブレーキ機構Bに対する作動油の供給状態を制御し、バルブユニット28によってクラッチ機構Cl11,Cl12やブレーキ機構Bの作動状態が制御されている。また、AT制御ユニット34からの制御信号に基づき、インバータ31は交流電流の電流値や周波数を制御し、インバータ31によってモータジェネレータ23のトルク、回転方向、回転数等が制御されている。
なお、図1に示すように、車両11には、エンジン12の運転状態を制御するエンジン制御ユニット35が設けられており、このエンジン制御ユニット35から、図示しないスロットルバルブ、インジェクタ、イグナイタ等に対して制御信号が出力されている。これらの制御ユニット34,35は、制御信号等を演算するCPUを備えるとともに、制御プログラム、演算式、マップデータ等を格納するROMや、一時的にデータを格納するRAMを備えている。なお、制御ユニット34,35は通信ネットワークを介して相互に接続されており、各制御ユニット34,35は各種情報を共有することが可能となっている。
さらに、AT制御ユニット34には、車両11の運転状態と停止状態とを切り換えるイグニッションスイッチ36、アクセルペダルの操作状況を検出するアクセルペダルセンサ37、ブレーキペダルの操作状況を検出するブレーキペダルセンサ38、車速を検出する車速センサ39、走行レンジを選択するセレクトレバーの操作位置を検出するインヒビタスイッチ40等が接続されている。そして、AT制御ユニット34は、エンジン制御ユニット35やセンサ36〜40等から入力される各種情報に基づき車両状態を判定するとともに、インバータ31、バルブユニット28、エンジン制御ユニット35等に対して制御信号を出力し、発進装置10、エンジン12、変速機13等を互いに協調させながら制御することになる。
続いて、図3〜図9を用いて発進装置10の作動状態について説明する。図3は各車両状態におけるクラッチ機構Cl11,Cl12およびブレーキ機構Bの作動状態を示す説明図である。図4〜図9はトルクフロー、トルクバランス、速度線図を示す説明図である。図4にはエンジンスタート時の状態が示され、図5には通常発進時の状態が示され、図6および図7には加速発進時の状態が示され、図8には定常走行時の状態が示され、図9には減速時の状態が示されている。なお、以下の説明においては、前進走行時におけるキャリアCの回転方向を正回転方向とし、各ギアS1,S2,Rおよびモータジェネレータ23についてもキャリアCの正回転方向と同一の回転方向を正回転方向とする。
エンジン12を始動するエンジンスタート時には、図3および図4に示すように、クラッチ機構Cl11が締結状態に切り換えられ、クラッチ機構Cl12が解放状態に切り換えられ、ブレーキ機構Bが解放状態に切り換えられる。このようにクラッチ機構Cl11,Cl12やブレーキ機構Bを制御した状態のもとで、モータジェネレータ23が力行状態に制御され、ロータ24およびこれに連結されるサンギアS1が正回転側に回転駆動される。このとき、停止している駆動輪18に連結されるリングギアRの回転は制止されるため、キャリアCおよびこれに連結されるエンジン12の出力軸26が正回転側に駆動される。このように、モータジェネレータ23から出力される力行トルクが、クランキングトルクとしてエンジン12に伝達されるため、モータジェネレータ23をエンジン12のスタータモータとして利用することが可能となる。
続いて、停止状態から車両11を発進させる通常発進時には、図3および図5に示すように、クラッチ機構Cl11が締結状態に切り換えられ、クラッチ機構Cl12が解放状態に切り換えられ、ブレーキ機構Bが解放状態に切り換えられる。このようにクラッチ機構Cl11,Cl12やブレーキ機構Bを制御した状態のもとで、エンジントルクを引き上げるようにエンジン12が駆動制御されるとともに、モータジェネレータ23が発電状態に制御される。これにより、キャリアCに入力されるエンジントルクが、サンギアS1からモータジェネレータ23に伝達されるとともに、リングギアRから変速機13の入力軸27に伝達されるため、駆動輪18を回転させて車両11を発進させることが可能となる。また、エンジントルクがサンギアS1とリングギアRとに分けて伝達されるため、モータジェネレータ23の発電トルクを調整することにより、キャリアCからリングギアRに車両駆動トルクとして分配されるエンジントルクを精度良く増減させることが可能となる。これにより、リングギアRの回転を滑らかに引き上げることができ、車両11を滑らかに発進させることが可能となる。しかも、モータジェネレータ23は発電状態に制御されるため、エンジントルクを無駄に消費することが無く、車両11のエネルギ利用効率を向上させることが可能となる。
また、通常発進時よりも加速力が要求される加速発進時には、図3および図6に示すように、クラッチ機構Cl11が締結状態に切り換えられ、クラッチ機構Cl12が解放状態に切り換えられ、ブレーキ機構Bが締結状態に切り換えられる。このようにクラッチ機構Cl11,Cl12やブレーキ機構Bを制御した状態のもとで、エンジントルクを引き上げるようにエンジン12が駆動制御され、モータジェネレータ23が発電状態に制御される。ブレーキ機構Bを締結状態に切り換えることにより、サンギアS2の回転が制止されてリングギアRが減速されるため、キャリアCからリングギアRを介して変速機13に伝達されるエンジントルクが増大することになる。このように、ブレーキ機構Bを締結状態に切り換えることにより、変速機13への伝達トルクを増大させることができ、車両11の加速力を増大させることが可能となる。なお、モータジェネレータ23の発電トルクを調整することにより、キャリアCからリングギアRに伝達される車両駆動トルクを増減させることができるため、運転者のアクセルペダル操作等に応じて精度良く加速力を制御することが可能となる。
さらに、図6に示す加速発進時よりも大きな加速力が要求される場合には、図7に示すように、クラッチ機構Cl11,Cl12やブレーキ機構Bの制御状態を維持したまま、モータジェネレータ23が発電状態から力行状態に切り換えられる。これにより、エンジントルクに加えて力行トルクがリングギアRを介して変速機13に伝達されるため、リングギアRに伝達される車両駆動トルクを引き上げることができ、車両11の加速力を更に増大させることが可能となる。なお、図6および図7には、加速発進時としてクラッチ機構Cl11,Cl12やブレーキ機構Bの制御状態を示しているが、発進時に限られることはなく定常走行からの再加速等においても、同様にクラッチ機構Cl11,Cl12やブレーキ機構Bを制御しても良いことはいうまでもない。
また、大きな加速力が要求されることのない定常走行時には、図3および図8に示すように、クラッチ機構Cl11が締結状態に切り換えられ、クラッチ機構Cl12が締結状態に切り換えられ、ブレーキ機構Bが解放状態に切り換えられる。このようにクラッチ機構Cl11,Cl12やブレーキ機構Bを制御した状態のもとで、走行状態を維持するようにエンジン12が駆動制御されるとともに、走行に必要な電力を確保するようにモータジェネレータ23が発電状態に制御される。このように、双方のクラッチ機構Cl11,Cl12を締結状態に切り換えることにより、複合遊星歯車機構20は直結状態に切り換えられるため、サンギアS1,S2、キャリアC、リングギアRは一体となって回転することになる。これにより、複合遊星歯車機構20の作動に伴う動力損失を回避することができるため、エンジン動力の大部分をキャリアCからリングギアRに伝達することができ、エンジン動力を無駄なく車両走行に利用することが可能となる。なお、モータジェネレータ23は走行に必要な電力を確保する発電状態に制御されているが、バッテリ32が十分に充電されている場合には、モータジェネレータ23の発電トルクを限りなく0に近づけるように制御しても良い。
また、アクセルペダルが解除されたり、ブレーキペダルが踏み込まれたりする減速時には、図3に示すように、クラッチ機構Cl11が解放状態に切り換えられ、クラッチ機構Cl12が締結状態に切り換えられ、ブレーキ機構Bが解放状態に切り換えられる。このようにクラッチ機構Cl11,Cl12やブレーキ機構Bを制御した状態のもとで、発電トルクを引き上げるようにモータジェネレータ23を制御することにより、車両11の運動エネルギを電気エネルギに変換してバッテリ32に回収することが可能となる。また、クラッチ機構Cl11を解放してクラッチ機構Cl12を締結することにより、モータジェネレータ23のロータ24をサンギアS1からサンギアS2に連結するようにしたので、ロータ24の回転数を引き上げることが可能となる。これにより、車両11の運動エネルギを効率良くモータジェネレータ23によって回生することができ、車両11のエネルギ回生効率を向上させることが可能となる。また、駆動輪18側から入力される駆動トルクを、エンジン12とモータジェネレータ23とに分配する構造であるため、エンジン回転数を所定回転以上に保つことが可能であり、エンジン12への燃料供給を遮断するフューエルカット制御を積極的に実行することが可能となる。これにより、エンジン12の燃料消費量を抑制することも可能である。
続いて、本発明の他の実施の形態である車両用発進装置(以下、発進装置という)50について説明する。図10は本発明の他の実施の形態である発進装置50の構成を示すスケルトン図である。なお、図2に示す部材と同一の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図10に示すように、エンジン12と変速機13との間に設けられる発進装置50には、一対のシングルピニオン遊星歯車機構51,52によって構成される複合遊星歯車機構53が組み込まれている。第1シングルピニオン遊星歯車機構51のサンギア(第1モータ連結要素)Sa1には、第1クラッチ機構Cl21を介してモータジェネレータ23のロータ24が連結されている。また、第2シングルピニオン遊星歯車機構52のサンギア(第2モータ連結要素)Sa2には、第2クラッチ機構Cl22を介してモータジェネレータ23のロータ24が連結されるとともに、ハウジング25に固定されるブレーキ機構Baが連結されている。また、シングルピニオン遊星歯車機構51のピニオンギアPa1を支持するキャリア(エンジン連結要素)Ca1と、シングルピニオン遊星歯車機構52のリングギア(エンジン連結要素)Ra2とには、エンジン12の出力軸26が連結されている。さらに、シングルピニオン遊星歯車機構52のピニオンギアPa2を支持するキャリア(変速機連結要素)Ca2と、シングルピニオン遊星歯車機構51のリングギア(変速機連結要素)Ra1とには、変速機13の入力軸27が連結されている。このように構成される発進装置50であっても、図10に示す表に従ってクラッチ機構Cl21,Cl22やブレーキ機構Baを制御することにより、前述した発進装置10と同様の効果を得ることが可能である。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、発進装置10,50に組み込まれる複合遊星歯車機構20,53としては、図示する各回転要素の連結パターンに限られることはなく、他の連結パターンによって各回転要素を連結するようにした複合遊星歯車機構を採用しても良い。また、図4〜図8に示すように、車両状態毎にエンジン12とモータジェネレータ23との制御状態を説明したが、前述した制御状態に限られることはなく、図8に示す定常走行時においてモータジェネレータ23を力行状態に制御しても良い。なお、エンジン12に発進装置10を介して連結される変速機13としては、遊星歯車式や平行軸式の自動変速機であっても良く、ベルトドライブ式やトラクションドライブ式の無段変速機であっても良く、平行軸式の手動変速機であっても良い。
本発明の一実施の形態である車両用発進装置を搭載した車両の一部を示す概略図である。 本発明の一実施の形態である車両用発進装置の構成を示すスケルトン図である。 各車両状態におけるクラッチ機構およびブレーキ機構の作動状態を示す説明図である。 エンジンスタート時におけるトルクフロー、トルクバランス、速度線図を示す説明図である。 通常発進時におけるトルクフロー、トルクバランス、速度線図を示す説明図である。 加速発進時におけるトルクフロー、トルクバランス、速度線図を示す説明図である。 加速発進時におけるトルクフロー、トルクバランス、速度線図を示す説明図である。 定常走行時におけるトルクフロー、トルクバランス、速度線図を示す説明図である。 減速時におけるトルクフロー、トルクバランス、速度線図を示す説明図である。 本発明の他の実施の形態である車両用発進装置の構成を示すスケルトン図である。
符号の説明
10 発進装置(車両用発進装置)
12 エンジン
13 変速機
20 複合遊星歯車機構
21 シングルピニオン遊星歯車機構
22 ダブルピニオン遊星歯車機構
23 モータジェネレータ
26 出力軸
27 入力軸
50 発進装置(車両用発進装置)
51 シングルピニオン遊星歯車機構(第1シングルピニオン遊星歯車機構)
52 シングルピニオン遊星歯車機構(第2シングルピニオン遊星歯車機構)
53 複合遊星歯車機構
Cl11 クラッチ機構(第1クラッチ機構)
Cl12 クラッチ機構(第2クラッチ機構)
B ブレーキ機構
S1 サンギア(第1モータ連結要素)
S2 サンギア(第2モータ連結要素)
C キャリア(エンジン連結要素)
R リングギア(変速機連結要素)
Cl21 クラッチ機構(第1クラッチ機構)
Cl22 クラッチ機構(第2クラッチ機構)
Ba ブレーキ機構
Sa1 サンギア(第1モータ連結要素)
Sa2 サンギア(第2モータ連結要素)
Ca1 キャリア(エンジン連結要素)
Ca2 キャリア(変速機連結要素)
Ra1 リングギア(変速機連結要素)
Ra2 リングギア(エンジン連結要素)

Claims (9)

  1. エンジンと変速機との間に設けられる車両用発進装置であって、
    前記エンジンの出力軸に連結されるエンジン連結要素と、前記変速機の入力軸に連結される変速機連結要素とを備える複合遊星歯車機構と、
    前記複合遊星歯車機構を構成する第1モータ連結要素と第2モータ連結要素とに連結され、力行状態と発電状態とに切り換えられるモータジェネレータと、
    前記第1モータ連結要素と前記モータジェネレータとの間に設けられ、締結状態と解放状態とに切り換えられる第1クラッチ機構と、
    前記第2モータ連結要素と前記モータジェネレータとの間に設けられ、締結状態と解放状態とに切り換えられる第2クラッチ機構と、
    前記第2モータ連結要素に連結され、前記第2モータ連結要素の回転を制止する締結状態と回転を許容する解放状態とに切り換えられるブレーキ機構とを有することを特徴とする車両用発進装置。
  2. 請求項1記載の車両用発進装置において、
    前記複合遊星歯車機構は、シングルピニオン遊星歯車機構とダブルピニオン遊星歯車機構とを組み合わせた複合遊星歯車機構であることを特徴とする車両用発進装置。
  3. 請求項2記載の車両用発進装置において、
    前記エンジン連結要素は、前記複合遊星歯車機構を構成するキャリアであり、
    前記変速機連結要素は、前記複合遊星歯車機構を構成するリングギアであり、
    前記第1モータ連結要素は、前記シングルピニオン遊星歯車機構を構成するサンギアであり、
    前記第2モータ連結要素は、前記ダブルピニオン遊星歯車機構を構成するサンギアであることを特徴とする車両用発進装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用発進装置において、
    前記エンジンを始動させる際には、前記第1クラッチ機構を締結状態に切り換え、前記第2クラッチ機構を解放状態に切り換え、前記ブレーキ機構を解放状態に切り換えた状態のもとで、前記モータジェネレータを力行状態に切り換えることを特徴とする車両用発進装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用発進装置において、
    車両を発進させる際には、前記第1クラッチ機構を締結状態に切り換え、前記第2クラッチ機構を解放状態に切り換えた状態のもとで、前記モータジェネレータを発電状態に切り換えることを特徴とする車両用発進装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用発進装置において、
    車両を加速発進させる際には、前記第1クラッチ機構を締結状態に切り換え、前記第2クラッチ機構を解放状態に切り換え、前記モータジェネレータを発電状態に切り換えた状態のもとで、前記ブレーキ機構を締結状態に切り換えることを特徴とする車両用発進装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両用発進装置において、
    前記変速機への伝達トルクを増大させる際には、前記第1クラッチ機構を締結状態に切り換え、前記第2クラッチ機構を解放状態に切り換え、前記ブレーキ機構を締結状態に切り換えた状態のもとで、前記モータジェネレータを力行状態に切り換えることを特徴とする車両用発進装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両用発進装置において、
    車両を定常走行させる際には、前記第1クラッチ機構と前記第2クラッチ機構とを締結状態に切り換え、前記ブレーキ機構を解放状態に切り換えることを特徴とする車両用発進装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の車両用発進装置において、
    車両を減速させる際には、前記第1クラッチ機構を解放状態に切り換え、前記第2クラッチ機構を締結状態に切り換え、前記ブレーキ機構を解放状態に切り換えた状態のもとで、前記モータジェネレータを発電状態に切り換えることを特徴とする車両用発進装置。
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