JP2005238898A - ハイブリッド車の駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハイブリッド駆動装置のコストを低減するとともに小型化を図る。
【解決手段】 遊星歯車機構15、20にによって複数の変速比を設定し、エンジン1および機械的エネルギと電力との変換をおこなう第1モータ・ジェネレータ10を備え、入力要素および出力要素ならびに反力要素のいずれかとされる四要素の二組の遊星歯車機構15,20を有し、一方の遊星歯車機構15の入力要素に前記エンジン1が連結されるとともに該一方の遊星歯車機15の反力要素に前記第1モータ・ジェネレータ10が連結され、かつ該一方の遊星歯車機構15の出力要素と他の少なくとも一つの要素とが他方の遊星歯車機構におけるいずれかの要素に常時もしくは選択的に連結され、さらに前記一方の遊星歯車機構15についての共線図上において前記入力要素と反力要素とが出力要素を挟んだ両側に位置する関係となるように構成されていることを特徴としている。
【選択図】 図1
【解決手段】 遊星歯車機構15、20にによって複数の変速比を設定し、エンジン1および機械的エネルギと電力との変換をおこなう第1モータ・ジェネレータ10を備え、入力要素および出力要素ならびに反力要素のいずれかとされる四要素の二組の遊星歯車機構15,20を有し、一方の遊星歯車機構15の入力要素に前記エンジン1が連結されるとともに該一方の遊星歯車機15の反力要素に前記第1モータ・ジェネレータ10が連結され、かつ該一方の遊星歯車機構15の出力要素と他の少なくとも一つの要素とが他方の遊星歯車機構におけるいずれかの要素に常時もしくは選択的に連結され、さらに前記一方の遊星歯車機構15についての共線図上において前記入力要素と反力要素とが出力要素を挟んだ両側に位置する関係となるように構成されていることを特徴としている。
【選択図】 図1
Description
この発明は、車両の走行のための動力源として複数種類の動力装置を備えているハイブリッド車に関し、特に内燃機関とモータ・ジェネレータなどの電動動力源ならびに出力部材との間でのトルクの分配や合成あるいは伝達を、複数組の遊星歯車機構を介しておこなうように構成されたハイブリッド車の駆動装置に関するものである。
この種の駆動装置の一例が特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載された駆動装置は、ハイブリッド駆動制御装置内の動力合成分配機構である遊星歯車機構の出力側に、3要素4組の遊星歯車機構からなる自動変速機を接続したものである。
この駆動装置によれば、車速の変化に伴って自動変速機の変速段を切り換えることで、動力合成分配機構の出力を変速し適切な回転数として駆動軸に伝えることができる。また、特許文献2には、プラネタリギヤの出力側に変速機構を構成する第2のプラネタリギヤを介してエンジンを結合したハイブリッド車両が記載されている。さらに、特許文献3には、二つの遊星歯車機構からなる動力分割手段の係合状態を切り換えて2種類のオーバドライブ状態を設定可能なハイブリッド車両が記載されている。
一方、近年、自動変速機(AT)の多段化が進み、6速ATや8速ATが提案されている。特許文献4には4要素と3要素の遊星歯車機構を使用した6段変速の自動変速機が記載されている。また、特許文献5には4要素と3要素の遊星歯車機構を使用した8段変速の自動変速機が記載されている。
特開平10−196427号公報
特開2000−346187号公報
特開2000−16101号公報
特開平4−219553号公報
特開2002−323098号公報
特許文献1に記載の駆動装置によれば、動力循環の発生する領域を回避してモータジェネレータを駆動させることができる。また、モータジェネレータの回転数変化が制限されるため、モータジェネレータを小型化することができる。
しかし、特許文献1に記載の駆動装置はハイブリッド駆動装置に特化した変速機を使用しているため、新たに設計をおこなわなければならないという問題点があった。また、使用される遊星歯車機構の数が多いため、全長が長くなり大型化するという問題点があった。
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであり、6速ATまたは8速ATの機構部をハイブリッド駆動装置に転用することで、コストを低減するとともに、駆動装置の小型化を図ることを目的とする。
上記の目標を達成するために、この発明はハイブリッド車の駆動装置に一般的に使用されている自動変速機を適用したものである。すなわち、請求項1の発明は、遊星歯車機構を含む歯車変速機構によって複数の変速比を設定する変速機と、内燃機関および機械的エネルギと電力との変換をおこなう電動機を含む動力源とを備えたハイブリッド車の駆動装置において、入力要素および出力要素ならびに反力要素のいずれかとされる四要素の二組の遊星歯車機構を有し、一方の遊星歯車機構の入力要素に前記内燃機関が連結されるとともに該一方の遊星歯車機構の反力要素に前記電動機が連結され、かつ該一方の遊星歯車機構の出力要素と他の少なくとも一つの要素とが他方の遊星歯車機構におけるいずれかの要素に常時もしくは選択的に連結され、さらに前記一方の遊星歯車機構についての共線図上において前記入力要素と反力要素とが出力要素を挟んだ両側に位置する関係となるように構成されていることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置である。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記2組の遊星歯車機構が、リングギヤと二つのサンギヤとキャリアとを四要素とする第1遊星歯車機構と、二つのサンギヤとそれぞれ一つのキャリアおよびリングギヤとを備えたラビニョ型遊星歯車機構である第2遊星歯車機構とによって構成され、前記内燃機関が第1遊星歯車機構のリンクギヤに連結されるとともに第2遊星歯車機構のキャリアに第2クラッチ機構を介して連結され、前記電動機が第1遊星歯車機構における第1サンギヤに連結され、前記第1遊星歯車機構の第2サンギヤにその回転を選択的に固定する第1ブレーキ機構が連結され、第1遊星歯車機構のキャリアが、第1クラッチ機構を介して第2遊星歯車機構の第2サンギヤに連結されるとともに、第3クラッチ機構を介して第2遊星歯車機構の第1サンギヤに連結され、第2遊星歯車機構のリングギヤが前記出力部材に連結され、さらに第2遊星歯車機構の第1サンギアの回転を選択的に固定する第2ブレーキ機構と、第2遊星歯車機構のキャリアを選択的に固定する第3ブレーキ機構が更に設けられ、これらのブレーキ機構およびクラッチ機構の係合・切り離しの組み合わせを変化させることにより前進6速の変速比を設定可能に構成されていることを特徴とする駆動装置である。
そして、請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記2組の遊星歯車機構が、キャリアと二つのサンギヤとリングギヤとを四要素とするダブルピニオン型遊星歯車機構である第1遊星歯車機構と、二つのサンギヤとそれぞれ一つのキャリアおよびリングギヤとを備えたラビニョ型遊星歯車機構である第2遊星歯車機構とによって構成され、前記内燃機関が第1遊星歯車機構のキャリアに連結されるとともに第2遊星歯車機構のキャリアに第7クラッチ機構を介して連結され、第1サンギヤに電動動力源が連結され、かつ第2サンギヤに第2サンギヤの回転を選択的に固定する第4ブレーキ機構が連結され、第1遊星歯車機構のリングギヤが第2遊星歯車機構における第2サンギヤとが第4クラッチ機構を介して連結されるとともに、第1遊星歯車機構のリングギヤが第5クラッチ機構を介して第2遊星歯車機構における第1サンギヤに連結され、第1遊星歯車機構のキャリアが第6クラッチ機構を介して第2遊星歯車機構の第1サンギヤに連結され、第2遊星歯車機構のリングギヤが前記出力部材に連結され、さらに、第2遊星歯車機構の第1サンギアの回転を選択的に固定する第5ブレーキ機構と、第2遊星歯車機構のキャリアを選択的に固定する第6ブレーキ機構とを備え、これらのブレーキ機構およびクラッチ機構の係合・切り離しの組み合わせを変化させることにより、前進8速の変速比を設定可能に構成されていることを特徴とする駆動装置である。
また、請求項4の発明は、遊星歯車機構を含む歯車変速機構によって複数の変速比を設定する変速機と、内燃機関および機械的エネルギと電力との変換をおこなう電動機を含む動力源とを備えたハイブリッド車の駆動装置において、入力要素および出力要素ならびに反力要素のいずれかとされる三要素の第1遊星歯車機構と四要素の第2遊星歯車機構とを有し、第1遊星歯車機構の入力要素に前記内燃機関が連結されるとともに該第1遊星歯車機構の反力要素に前記電動機が連結され、かつ該第1遊星歯車機構の出力要素と他の少なくとも一つの要素とが第2遊星歯車機構におけるいずれかの要素に常時もしくは選択的に連結され、さらに前記第1遊星歯車機構についての共線図上において前記入力要素と反力要素とが出力要素を挟んだ両側に位置する関係となるように構成されていることを特徴とする駆動装置である。
そして、請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記2組の遊星歯車機構が、キャリアとサンギヤとリングギヤとを三要素とされたダブルピニオン型遊星歯車機構である第1遊星歯車機構と、二つのサンギヤとそれぞれ一つのキャリアおよびリングギヤとを備えたラビニョ型遊星歯車機構である第2遊星歯車機構とによって構成され、前記内燃機関が第1遊星歯車機構のキャリアに連結されるとともに第2遊星歯車機構のキャリアにも第11クラッチ機構を介して連結され、電動動力源が第1遊星歯車機構のサンギヤに第20クラッチ機構を介して連結されるとともに、第21クラッチ機構を介して入力軸にトルクを加減可能なように連結され、前記第1遊星歯車機構のサンギヤを選択的に固定する第7ブレーキ機構が連結され、出力要素と第2遊星歯車機構における第2サンギヤとが第8クラッチ機構を介して連結されるとともに、出力要素が第9クラッチ機構を介して第2遊星歯車機構における第1サンギヤにも連結され、第1遊星歯車機構のキャリアが第10クラッチ機構を介して第2遊星歯車機構の第1サンギヤに連結され、さらに第2遊星歯車機構のリングギヤが前記出力部材に連結され、第2遊星歯車機構の第1サンギアの回転を選択的に固定する第8ブレーキ機構と、第2遊星歯車機構のキャリアを選択的に固定する第9ブレーキ機構とを更にそなえ、これらのブレーキ機構およびクラッチ機構の係合・切り離しの組み合わせを変化させることにより、前進8速の変速比を設定可能に構成されていることを特徴とする駆動装置である。
さらに、請求項6の発明は、請求項1から5のいずれかの発明において、内燃機関と入力軸とが第19クラッチ機構を介して連結され、電動動力源のみで車両を駆動させる時に、前記第19クラッチを解放することを特徴とする駆動装置である。
そして、請求項7の発明は、遊星歯車機構を含む歯車変速機構によって複数の変速比を設定する変速機と、内燃機関および機械的エネルギと電力との変換をおこなう電動機を含む動力源とを備えたハイブリッド車の駆動装置において、入力要素および出力要素ならびに反力要素のいずれかとされる三要素の第1遊星歯車機構と四要素の第2遊星歯車機構とを有し、第1遊星歯車機構の入力要素に前記内燃機関が連結されるとともに該第1遊星歯車機構の反力要素に前記電動機が連結され、かつ該第1遊星歯車機構の出力要素と他の少なくとも一つの要素とが第2遊星歯車機構におけるいずれかの要素に常時もしくは選択的に連結され、さらに前記第1遊星歯車機構についての共線図上において前記入力要素と反力要素との間に出力要素が位置する関係となるように構成されていることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。
そして、請求項8の発明は、請求項7の発明において、前記2組の遊星歯車機構が、リングギヤとサンギヤとキャリアとを三要素とする第1遊星歯車機構と、二つのサンギヤとそれぞれ一つのキャリアおよびリングギヤとを備えたラビニョ型遊星歯車機構である第2遊星歯車機構とによって構成され、前記内燃機関が第1遊星歯車機構のリングギヤに連結されるとともに第2遊星歯車機構のキャリアにも第12クラッチ機構を介して連結され、電動動力源が第1遊星歯車機構のサンギヤに連結され、第1遊星歯車機構のリングギヤと第2遊星歯車機構における第2サンギヤとが第13クラッチ機構を介して連結されるとともに、第1遊星歯車機構のリングギヤが第14クラッチ機構を介して第2遊星歯車機構における第1サンギヤにも連結され、さらに第2遊星歯車機構のリングギヤが前記出力部材に連結され、第2遊星歯車機構の第1サンギアの回転を選択的に固定する第10ブレーキ機構と、第2遊星歯車機構のキャリアを選択的に固定する第11ブレーキ機構とを更にそなえ、これらのブレーキ機構およびクラッチ機構の係合・切り離しの組み合わせを変化させることにより、前進6速の変速比を設定可能に構成されていることを特徴とする駆動装置である。
また、請求項9の発明は、請求項7の発明において、前記2組の遊星歯車機構が、キャリアとサンギヤとリングギアとを三要素とするダブルピニオン型遊星歯車機構である第1遊星歯車機構と、二つのサンギヤとそれぞれ一つのキャリアおよびリングギヤとを備えたラビニョ型遊星歯車機構である第2遊星歯車機構とによって構成され、前記内燃機関が第1遊星歯車機構のキャリアに連結されるとともに第2遊星歯車機構のキャリアにも第18クラッチ機構を介して連結され、第1遊星歯車機構のキャリアと第1サンギヤとが第15クラッチ機構を介して連結され、電動動力源が第1遊星歯車機構のサンギヤに連結され、第1遊星歯車機構のリングギヤと第2遊星歯車機構における第2サンギヤとが第17クラッチ機構を介して連結されるとともに、第1遊星歯車機構のリングギヤが第16クラッチ機構を介して第2遊星歯車機構における第1サンギヤに連結され、さらに第2遊星歯車機構のリングギヤが前記出力部材に連結され、第2遊星歯車機構の第1サンギアの回転を選択的に固定する第12ブレーキ機構と、第2遊星歯車機構のキャリアを選択的に固定する第13ブレーキ機構とを更にそなえ、これらのブレーキ機構およびクラッチ機構の係合・切り離しの組み合わせを変化させることにより、前進8速の変速比を設定可能に構成されていることを特徴とする駆動装置である。
請求項1または請求項4または請求項7の発明によれば、変速機に使用している遊星歯車の数が少ないので、全体を小型化することができる。また、多段化することにより第1駆動力源の回転数変化を制限することができる。
さらに、請求項2から請求項3、または請求項5、または請求項8から請求項9の発明によれば、一般的に使用される6速または8速の自動変速機の構成を維持したままハイブリッド車に適用するので、適用に際して設計変更を少なくすることができる。したがって、設計工数を抑制することができる。
そして、請求項6の発明によれば、電動駆動力源のみで走行中の状態、すなわちEV走行時には、駆動装置と内燃機関とが切り離される。したがって、内燃機関の摩擦による抵抗の分だけ、必要となる駆動トルクが軽減される。したがって、EV走行時の消費電力の増大が抑制することができる。
つぎにこの発明を具体例に基づいて説明する。図1はこの発明の第1の具体例を示す図であって、ここに示す具体例では、内燃機関(エンジン:Eng)1と、電動動力源としてモータ・ジェネレータ(MG1)10とが動力源として設けられ、また、二組の遊星歯車機構15,20が用いられている。そのエンジン1は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン、あるいは天然ガスエンジンなどの燃料を燃焼して動力を出力する動力機関であり、好ましくはスロットル開度などの負荷を電気的に制御でき、また所定の負荷に対して回転数を制御することにより燃費が最も良好な最適運転点に設定できる内燃機関である。
このエンジン1が第1遊星歯車機構15のリングギヤ14に連結されている。第1遊星歯車機構は サンギヤ12,13と同心円上に配置されている内歯歯車であるリングギヤ14が固定されている。サンギヤ13とリングギヤ14とに噛み合っている小ピニオンギヤ42が、その中心軸線を中心に自転し、キャリア11の自転によって公転するようにキャリア11によって保持されている。
その小ピニオンギヤ42は、いわゆるステップドピニオンギヤとして構成されている。すなわち、小ピニオンギヤ42より大径の大ピニオンギヤ41が、同一軸線上に並べて一体化されている。その大ピニオンギヤ41が、前記第1遊星歯車機構15におけるサンギヤ13より小径の第2のサンギヤ12に噛み合っている。すなわち第2のサンギヤ12と、大小のピニオンギヤ41,42(すなわちステップドピニオンギヤ)と、これを保持しているキャリア11と、前記リングギヤ14とによって第1遊星歯車機構15が構成されている。したがって第1遊星歯車機構15における第2のサンギヤ12が第1のサンギヤ13より小径であり、かつリングギヤ14を共用しているので、第1サンギヤ13とリングギヤ14とのギア比であるρ1が、第2サンギヤ12とリングギヤ14とのギヤ比ρ2より大きくなっている。
そして、そのリングギヤ14にエンジン1のクランクシャフトなどの出力部材が連結されている。なお、エンジン1とリングギヤ14との間に、発進用のクラッチやトルクコンバータ(ロックアップクラッチ付のトルクコンバータ)などの動力伝達機構を適宜に設けてもよいことは勿論である。したがってリングギヤ14が入力要素となっている。
また、第1遊星歯車機構15の第2サンギヤ12に第1モータ・ジェネレータ(MG1)10が連結されている。この第1モータ・ジェネレータ10は、一例として、ロータ8に永久磁石を備えた同期電動機によって構成されており、発電機および電動機として機能するように構成されている。そして、そのロータ8が第2サンギヤ12に連結され、ステータ9がケーシングなどに固定されている。したがって第2サンギヤ12が反力要素となっている。また、第1サンギヤ13の回転を選択的に阻止するブレーキB1が設けられている。つまり、このブレーキB1を係合することによりエンジン1の反力を受けることもできる。したがって、この第1サンギヤ13も反力要素となっている。
また、、キャリア11と第2遊星歯車機構20の第1サンギヤ17とがクラッチC1を介して連結されており、同様にキャリア11と第2遊星歯車機構20の第2サンギヤ16とがクラッチC3を介して連結されている。したがって、キャリア11が出力要素となっている。さらに、第1遊星歯車機構15のリングギヤ14がクラッチC2を介して中間軸6と連結されている。
この第2遊星歯車機構20は、ラビニョ型遊星歯車機構であって、実質上、変速機もしくは運転モード切換機構を構成している。
すなわち、この第2遊星歯車機構は第1サンギヤ(S1)17と第2サンギヤ(S2)16とが設けられており、その第1サンギヤ17にショートピニオン43が噛合するとともに、そのショートピニオン43がこれより軸長の長いロングピニオン44に噛合し、そのロングピニオン44が前記各サンギヤ16,17と同心円上に配置されたリングギヤ(R)19に噛合している。なお、各ピニオン43,44は、キャリア(C)18によって自転かつ公転自在に保持されている。また、第2サンギヤ16がロングピニオン44に噛合している。したがって第1サンギヤ17とリングギヤ19とは、各ピニオン43,44と共にダブルピニオン型遊星歯車機構に相当する機構を構成し、また第2サンギヤ16とリングギヤ19とは、ロングピニオン44と共にシングルピニオン型遊星歯車機構に相当する機構を構成している。
そして、第2サンギヤ16を選択的に固定するブレーキB2と、キャリア18を選択的に固定するブレーキB3とが設けられている。また、キャリア18には中間軸6が接続されている。
さらに、第1サンギヤ17にはクラッチC1を介して第1遊星歯車機構15の出力要素であるキャリア11が接続されている。また、第2サンギヤ16にはクラッチC3を介して第1遊星歯車機構15の出力要素であるキャリア11が接続されている。そして、第2遊星歯車機構20のリングギヤ19が出力軸7を介して連結され、出力軸7がディファレンシャル4を介してドライブシャフト3に接続され、さらにドライブシャフト3は車輪2に接続されている。したがって、上記の第2遊星歯車機構20は、サンギヤ16,17がいわゆる入力要素であり、またリングギヤ19が出力要素となっている。
これらのブレーキB1、B2、B3、およびクラッチC1、C2、C3は摩擦力によって係合力を生じるいわゆる摩擦係合装置であり、多板形式の係合装置あるいはバンド形式の係合装置を採用することができる。そして、これらのブレーキB1、クラッチC1、C2は、油圧や電磁力などによる係合力に応じてそのトルク容量が連続的に変化するように構成されている。
そして、電子制御装置(図示せず)が設けられ、モータ・ジェネレータ10がバッテリなどの所定の蓄電装置およびインバータに接続され、そのインバータを制御することによりモータ・ジェネレータ10のトルクや回転数あるいは発電量などを制御するように構成されている。さらに、各クラッチ、ブレーキを係合状態あるいは解放状態に制御できるようになっている。
上記の各クラッチC1,C2,C3、およびブレーキB1,B2,B3を係合・解放させることにより9種類の運転モードを設定することができる。その運転状態を設定するための各クラッチC1,C2,C3およびブレーキB1,B2,B3の係合・解放状態を示す作動係合表を図2に示してある。なお、図2において「○」は係合状態を示し、「×」は解放状態を示す。また、図3にその運転モードにおける共線図を示す。
まず、EV走行モードについて述べる。EV走行モードは第1モータ・ジェネレータ10のみで駆動力を発生させるモードである。このEV走行モードでは、クラッチC1とブレーキB1,B3が係合される。第1モータ・ジェネレータ10からのトルクは第2サンギヤ12を回転させる。第1サンギヤはブレーキB1により固定されているので第1遊星歯車機構15の状態は図3の直線(h)に示す状態となる。そして、クラッチC1が係合され、また、クラッチC2は解放されているので、第1遊星歯車機構15のトルクはキャリア11から出力される。このときキャリア11の回転数はT2となる。そして、第1サンギヤ17にトルクが入力される。ブレーキB3が係合されているので、第2遊星歯車機構20の状態は図3の直線(a)に示す状態となる。
次に、ETC走行モードについて述べる。ETC走行モードはエンジン回転数を一定に保ちつつエンジンからのトルクを第1モータ・ジェネレータ10の回転数を変化させることにより増幅するモードである。このETC走行モードではクラッチC1とブレーキB3が係合される。クラッチC1が係合されているので、第1遊星歯車機構15のトルクはキャリア11から出力される。ブレーキB1は固定されていないため、エンジン回転数が変化しない場合、第1モータ・ジェネレータ10の回転数を変化させることで、キャリア11から出力される回転数を変化させることができる。そして、ブレーキB3が係合されているので、第2遊星歯車機構20の状態は図3の直線(a)に示す状態となる。
次に第1変速段について述べる。第1変速段では、クラッチC1とブレーキB1とブレーキB3が係合される。クラッチC1が係合されているので、第1遊星歯車機構15のトルクはキャリア11から出力される。そして、第1遊星歯車機構15の状態は図3の直線(h)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図3の直線(a)に示す状態となる。
同様に第2変速段について述べる。第2変速段では、クラッチC1とブレーキB1およびブレーキB2が係合される。クラッチC1が係合されているので、第1遊星歯車機構15のトルクはキャリア11から出力される。そして、第1遊星歯車機構15の状態は図3の直線(h)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図3の直線(b)に示す状態となる。
さらに、第3変速段について述べる。第3変速段では、クラッチC1とクラッチC3およびブレーキB1が係合される。クラッチC1が係合されているので、第1遊星歯車機構15のトルクはキャリア11から出力される。そして、第1遊星歯車機構15の状態は図3の直線(h)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図3の直線(c)に示す状態となる。
さらに、第4変速段について述べる。第4変速段では、クラッチC1とクラッチC2およびブレーキB1が係合される。クラッチC1が係合されているので、第1遊星歯車機構15のトルクはキャリア11から出力される。そして、第1遊星歯車機構15の状態は図3の直線(h)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図3の直線(d)に示す状態となる。
また、第5変速段について述べる。第5変速段では、クラッチC2とクラッチC3およびブレーキB1が係合される。クラッチC2が係合されているので、第1遊星歯車機構15のトルクはリングギヤ14から出力される。そのときのリングギヤ14の回転数はT1であり、エンジン1の出力回転数である。また、C3が係合されているのでキャリア11からもトルクが出力され、このキャリア11の回転数はT2である。そして、第1遊星歯車機構15の状態は図3の直線(h)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図3の直線(e)に示す状態となる。
そして、第6変速段について述べる。第6変速段では、クラッチC2およびブレーキB1とブレーキB2が係合される。クラッチC2が係合されているので、第1遊星歯車機構15のトルクはリングギヤ14から出力される。そのときのリングギヤ14の回転数はT1であり、エンジン1の出力回転数である。そして、第1遊星歯車機構15の状態は図3の直線(h)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図3の直線(f)に示す状態となる。
つぎに、後進段について述べる。後進段では、クラッチC3およびブレーキB1とブレーキB3が係合される。クラッチC3が係合されているので、第1遊星歯車機構15のトルクはリングギヤ14から出力される。そのときのリングギヤ14の回転数はT1であり、エンジン1の出力回転数である。そして、第1遊星歯車機構15の状態は図3の直線(h)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図3の直線(g)に示す状態となる。
したがって、この駆動装置の構成は、使用している遊星歯車機構が2組であり、数が少ないので、全体を小型化することができる。また、多段化することにより第1駆動力源の回転数変化を制限することができるので、第1モータ・ジェネレータを小型化することができる。
さらに、一般的に使用される6速の自動変速機の構成を維持したままハイブリッド車にの駆動装置に適用するので、適用に際して設計変更を少なくすることができる。したがって、設計工数を抑制することができる。
つぎに、この発明の第2の具体例を図4ないし図6を使用して説明する。図4に示す例は、上述した図1に示す構成のうち、変速機もしくは運転モード設定のための遊星歯車機構の構成を変更したものであり、他の構成は図1に示す構成と同様である。したがって図4に示す具体例については、図1に示す構成と異なる部分のみを説明し、図1に示す構成と同様の部分については、図4に図1と同一の符号を付してその説明を省略する。
第1遊星歯車機構25は、ダブルピニオン型遊星歯車機構により構成されている。そして、このダブルピニオンを構成する2つのピニオンのうち一方のピニオンがステップドピニオンで構成されている。
すなわち、サンギヤ21,22とリングギヤ24とが同心円上に配置され、サンギヤ21,22とリングギヤ24との間には、互い噛み合った状態でキャリア23によって保持されたピニオンギヤ45,46が配置されている。その一方のピニオンギヤ46は大小二つの歯車41,42を一体化したステップドピニオンで構成され、その一方のピニオンギヤ46がサンギヤ21,22に噛み合い、かつ他方のピニオンギヤ45がリングギヤ24に噛み合っている。
そして、キャリア23はクラッチC6を介して第2遊星歯車機構20の第2サンギヤ16に接続されている。また、リングギヤ24はクラッチC4を介して第2遊星歯車機構20の第1サンギヤ17に連結されるとともに、クラッチC5を介して第2遊星歯車機構20の第2サンギヤ16に連結されている。また、ブレーキB4が第1サンギヤ22に連結され、第1サンギヤ22の回転を選択的に固定するようになっている。また、サンギヤ21は第1モータ・ジェネレータ10のロータ8に連結されている。
エンジン1は入力軸5と連結されている。そして、入力軸は第1遊星歯車機構25のキャリア23に連結されるとともに、クラッチC7を介して第2遊星歯車機構20のキャリア18に連結されている。
また、第2遊星歯車機構20の第2サンギヤの回転を選択的に固定するブレーキB5が設けられるとともに、第2遊星歯車機構20のキャリア18を選択的に固定するブレーキB6が設けられている。
上記の各クラッチC4,C5,C6,C7およびブレーキB4,B5,B6を係合・解放させることにより11種類の運転モードを設定することができる。その運転状態を設定するための各クラッチC4,C5,C6、C7およびブレーキB4,B5,B6の係合・解放状態を示す作動係合表を図5に示してある。なお、図5において「○」は係合状態を示し、「×」は解放状態を示す。また、図6にその運転モードにおける共線図を示す。
まず、EV走行モードについて述べる。このEV走行モードでは、クラッチC4とブレーキB4,B6が係合される。その結果、第1遊星歯車機構25の状態は図6の直線(k)に示す状態となる。そして、クラッチC4が係合されているので、第1遊星歯車機構25のトルクはリングギヤ24から出力される。このときリングギヤ24の回転数はT2となる。そして、第1サンギヤ17にトルクが入力される。ブレーキB6が係合されているので、第2遊星歯車機構20の状態は図6の直線(a)に示す状態となる。
次に、ETC走行モードについて述べる。このETC走行モードではクラッチC4とブレーキB6が係合される。クラッチC4が係合されているので、第1遊星歯車機構25のトルクはリングギヤ24から出力される。ブレーキB4は固定されていないため、エンジン回転数が変化しない場合、第1モータ・ジェネレータ10の回転数を変化させることで、リングギヤ24から出力される回転数を変化させることができる。そして、ブレーキB6が係合されているので、第2遊星歯車機構20の状態は図6の直線(a)に示す状態となる。
次に第1変速段について述べる。第1変速段では、クラッチC4とブレーキB4,B6が係合される。クラッチC4が係合されているので、第1遊星歯車機構25のトルクはリングギヤ24から出力される。そして、第1遊星歯車機構25の状態は図3の直線(k)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図3の直線(a)に示す状態となる。
同様に第2変速段について述べる。第2変速段では、クラッチC4とブレーキB5およびブレーキB4が係合される。クラッチC4が係合されているので、第1遊星歯車機構25のトルクはリングギヤ24から出力される。そして、第1遊星歯車機構25の状態は図3の直線(k)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図3の直線(b)に示す状態となる。
さらに、第3変速段について述べる。第3変速段では、クラッチC4とクラッチC5およびブレーキB4が係合される。クラッチCが係合されているので、第1遊星歯車機構25のトルクはリングギヤ24から出力される。そして、第1遊星歯車機構25の状態は図3の直線(k)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図3の直線(c)に示す状態となる。
さらに、第4変速段について述べる。第4変速段では、クラッチC4とクラッチC6およびブレーキB4が係合される。クラッチC4が係合されているので、第1遊星歯車機構25のトルクはリングギヤ24から出力される。そして、第1遊星歯車機構25の状態は図3の直線(k)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図3の直線(d)に示す状態となる。
また、第5変速段について述べる。第5変速段では、クラッチC4とクラッチC7およびブレーキB4が係合される。クラッチC4が係合されているので、第1遊星歯車機構25のトルクはリングギヤ24から出力される。そのときのリングギヤ24の回転数はT2である。また、C7が係合されているのでエンジン1からのトルクが直接第2遊星歯車機構20のキャリア18に入力される。したがって、第1遊星歯車機構25の状態は図3の直線(k)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図3の直線(e)に示す状態となる。
そして、第6変速段について述べる。第6変速段では、クラッチC6,C7およびブレーキB4が係合される。クラッチC6が係合されているので、第1遊星歯車機構25のトルクはキャリア23から出力される。そのときのキャリア23の回転数はT1であり、エンジン1の出力回転数である。また、クラッチC7が係合されているので、エンジン1のトルクが直接第2遊星歯車機構20のキャリア18に入力される。したがって、第1遊星歯車機構25の状態は図3の直線(k)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図3の直線(f)に示す状態となる。
そして、第7変速段について述べる。第7変速段では、クラッチC5,C7およびブレーキB4が係合される。クラッチC5が係合されているので、第1遊星歯車機構25のトルクはリングギヤ24から出力される。そのときのリングギヤ24の回転数はT2である。また、クラッチC7が係合されているので、エンジン1のトルクが直接第2遊星歯車機構20のキャリア18に入力される。したがって、第1遊星歯車機構25の状態は図3の直線(k)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図3の直線(g)に示す状態となる。
そして、第8変速段について述べる。第8変速段では、クラッチC7およびブレーキB4、5が係合される。クラッチC7が係合されているので、エンジン1のトルクが直接第2遊星歯車機構20のキャリア18に入力される。またブレーキB5が係合されているので、エンジンの回転数よりも高い回転数が出力される。したがって、第1遊星歯車機構25の状態は図3の直線(k)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図3の直線(h)に示す状態となる。
つぎに、後進段について述べる。後進段では、クラッチC5およびブレーキB6とブレーキB4が係合される。クラッチC5が係合されているので、第1遊星歯車機構25のトルクはリングギヤ24から出力される。そのときのリングギヤ24の回転数はT2である。そして、第1遊星歯車機構15の状態は図3の直線(h)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図3の直線(i)に示す状態となる。
したがって、この駆動装置の構成は、使用している遊星歯車機構が2組であり、数が少ないので、全体を小型化することができる。また、多段化することにより第1駆動力源の回転数変化を制限することができるので、第1モータ・ジェネレータ10を小型化することができる。
さらに、一般的に使用される8速の自動変速機の構成を維持したままハイブリッド車にの駆動装置に適用するので、適用に際して設計変更を少なくすることができる。したがって、設計工数を抑制することができる。
つぎに、この発明の第3の具体例を図7ないし図9を使用して説明する。図7に示す例は、上述した図1に示す構成のうち、変速機もしくは運転モード設定のための遊星歯車機構の構成を変更したものであり、他の構成は図1に示す構成と同様である。したがって図4に示す具体例については、図1に示す構成と異なる部分のみを説明し、図1に示す構成と同様の部分については、図7に図1と同一の符号を付してその説明を省略する。
第1遊星歯車機構29は、ダブルピニオン型遊星歯車機構により構成されている。すなわち、サンギヤ26とリングギヤ28とが同心円上に配置され、サンギヤ26とリングギヤ28との間には、互い噛み合った状態でキャリア27によって保持されたピニオンギヤ46,47が配置されている。その一方のピニオンギヤ46がサンギヤ26に噛み合い、かつ他方のピニオンギヤ47がリングギヤ28に噛み合っている。
そして、キャリア27はクラッチC10を介して第2遊星歯車機構20の第2サンギヤ16に接続されている。また、リングギヤ28はクラッチC8を介して第2遊星歯車機構20の第1サンギヤ17に連結されるとともに、クラッチC9を介して第2遊星歯車機構20の第2サンギヤ16にも連結されている。また、ブレーキB7がサンギヤ26に連結され、サンギヤ26の回転を選択的に固定するようになっている。そして、サンギヤ26はクラッチCbを介して第1モータ・ジェネレータ10のロータ8に連結されている。さらに、第1モータ・ジェネレータ10のロータ8はクラッチCaを介して入力軸5に連結されている。
エンジン1は入力軸5と連結されている。そして、入力軸は第1遊星歯車機構29のキャリア27に連結されるとともに、クラッチC11を介して第2遊星歯車機構20のキャリア18に連結されている。
また、第2遊星歯車機構20の第2サンギヤの回転を選択的に固定するブレーキB8が設けられるとともに、第2遊星歯車機構20のキャリア18を選択的に固定するブレーキB9が設けられている。
上記の各クラッチC8,C9,C10,C11,Ca、Cb、およびブレーキB7,B8,B9を係合・解放させることにより11種類の運転モードを設定することができる。その運転状態を設定するための各クラッチC8,C9,C10,C11,Ca、CbおよびブレーキB7,B8,B9の係合・解放状態を示す作動係合表を図8に示してある。なお、図5において「○」は係合状態を示し、「×」は解放状態を示す。また、図9にその運転モードにおける共線図を示す。
まず、EV走行モードについて述べる。このEV走行モードでは、クラッチC8、CaとブレーキB7,B9が係合される。その結果、第1遊星歯車機構29の状態は図9の直線(j)に示す状態となる。そして、クラッチCaが係合されているので、第1モータ・ジェネレータ10のトルクは第1遊星歯車機構29のキャリア27に入力される。そしてクラッチC8が係合されているので、第1遊星歯車機構29のリングギヤ28から出力され、第2遊星歯車機構20の第1サンギヤ17に入力される。このときリングギヤ28の回転数はT2となる。また、ブレーキB9が係合されているので、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(a)に示す状態となる。
次に、ETC走行モードについて述べる。このETC走行モードではクラッチC8、CbとブレーキB7,B9が係合される。その結果、第1遊星歯車機構29の状態は図9の直線(j)に示す状態となる。そして、クラッチCbが係合されているので、第1モータ・ジェネレータ10のトルクは第1遊星歯車機構29のサンギヤ26に入力される。そしてクラッチC8が係合されているので、第1遊星歯車機構29のリングギヤ28から出力され、第2遊星歯車機構20の第1サンギヤ17に入力される。このときリングギヤ28の回転数はT2となる。また、ブレーキB9が係合されているので、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(a)に示す状態となる。
次に第1変速段について述べる。第1変速段では、クラッチC8,CaとブレーキB7,B9が係合される。クラッチC8が係合されているので、第1遊星歯車機構29のトルクはリングギヤ28から出力される。そして、第1遊星歯車機構29の状態は図9の直線(j)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(a)に示す状態となる。
同様に第2変速段について述べる。第2変速段では、クラッチC8,CaとブレーキB7,B8が係合される。クラッチC8が係合されているので、第1遊星歯車機構29のトルクはリングギヤ28から出力される。そして、第1遊星歯車機構29の状態は図9の直線(j)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(b)に示す状態となる。
さらに、第3変速段について述べる。第3変速段では、クラッチC8、C9,CaおよびブレーキB7が係合される。クラッチC8が係合されているので、第1遊星歯車機構29のトルクはリングギヤ28から出力される。そして、第1遊星歯車機構29の状態は図9の直線(j)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(c)に示す状態となる。
さらに、第4変速段について述べる。第4変速段では、クラッチC8,C10,CaおよびブレーキB7が係合される。クラッチC8が係合されているので、第1遊星歯車機構29のトルクはリングギヤ28から出力される。またクラッチC10が係合されているので、キャリア27からも出力される。そして、第1遊星歯車機構29の状態は図9の直線(j)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(d)に示す状態となる。
また、第5変速段について述べる。第5変速段では、クラッチC8,C11,CaおよびブレーキB7が係合される。クラッチC8が係合されているので、第1遊星歯車機構29のトルクはリングギヤ28から出力される。そのときのリングギヤ28の回転数はT2である。また、C11が係合されているのでエンジン1からのトルクが直接第2遊星歯車機構20のキャリア18に入力される。したがって、第1遊星歯車機構29の状態は図9の直線(j)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(e)に示す状態となる。
そして、第6変速段について述べる。第6変速段では、クラッチC10,C11,CaおよびブレーキB7が係合される。クラッチC10が係合されているので、第1遊星歯車機構29のトルクはキャリア27から出力される。そのときのキャリア23の回転数はT1であり、エンジン1の出力回転数である。また、クラッチC11が係合されているので、エンジン1のトルクが直接第2遊星歯車機構20のキャリア18に入力される。したがって、第1遊星歯車機構29の状態は図9の直線(j)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(f)に示す状態となる。
そして、第7変速段について述べる。第7変速段では、クラッチC9,C11,CaおよびブレーキB7が係合される。クラッチC9が係合されているので、第1遊星歯車機構29のトルクはリングギヤ28から出力される。そのときのリングギヤ28の回転数はT2である。また、クラッチC11が係合されているので、エンジン1のトルクが直接第2遊星歯車機構20のキャリア18に入力される。したがって、第1遊星歯車機構29の状態は図9の直線(j)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(g)に示す状態となる。
そして、第8変速段について述べる。第8変速段では、クラッチC11,CaおよびブレーキB7、B8が係合される。クラッチC11が係合されているので、エンジン1のトルクが直接第2遊星歯車機構20のキャリア18に入力される。またブレーキB8が係合されているので、エンジンの回転数よりも高い回転数が出力される。したがって、第1遊星歯車機構29の状態は図9の直線(j)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(h)に示す状態となる。
つぎに、後進段について述べる。後進段では、クラッチC9,CaおよびブレーキB9,B7が係合される。クラッチC9が係合されているので、第1遊星歯車機構29のトルクはリングギヤ28から出力される。そのときのリングギヤ28の回転数はT2である。そして、第1遊星歯車機構29の状態は図9の直線(h)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(i)に示す状態となる。
したがって、この駆動装置の構成は、使用している遊星歯車機構が2組であり、数が少ないので、全体を小型化することができる。また、多段化することにより第1駆動力源の回転数変化を制限することができるので、第1モータ・ジェネレータ10を小型化することができる。
さらに、一般的に使用される8速の自動変速機の構成を維持したままハイブリッド車にの駆動装置に適用するので、適用に際して設計変更を少なくすることができる。したがって、設計工数を抑制することができる。
つぎに、この発明の第4の具体例を図10ないし図12を使用して説明する。図10に示す例は、上述した図1に示す構成のうち、変速機もしくは運転モード設定のための遊星歯車機構の構成を変更したものであり、他の構成は図1に示す構成と同様である。したがって図4に示す具体例については、図1に示す構成と異なる部分のみを説明し、図1に示す構成と同様の部分については、図10に図1と同一の符号を付してその説明を省略する。
第1遊星歯車機構33は、シングルピニオン型遊星歯車機構により構成されている。すなわち、サンギヤ30とリングギヤ32とが同心円上に配置され、サンギヤ30とリングギヤ32との間には、互い噛み合った状態でキャリア31によって保持されたピニオンギヤが配置されている。その一方のピニオンギヤがサンギヤ30に噛み合い、かつピニオンギヤがリングギヤ32に噛み合っている。
そして、キャリア31はクラッチC14を介して第2遊星歯車機構20の第2サンギヤ16に接続されているとともに、クラッチC13を介して第2遊星歯車機構20の第1サンギヤ17に接続されている。また、リングギヤ32はクラッチC12を介して中間軸6に連結されるとともに、エンジン1にも連結されている。そして中間軸6は第2遊星歯車機構20のキャリア18に連結されている。
また、ブレーキB10が第2遊星歯車機構20の第2サンギヤ16に連結され、第2サンギヤ16の回転を選択的に固定するように連結されている。また、ブレーキB11が第2遊星歯車機構20のキャリア18を選択的に固定するように連結されている。そして、第2モータ・ジェネレータ36は出力軸7にトルクを加減するように連結されている。
上記の各クラッチC12,C13,C14およびブレーキB10,B11を係合・解放させることにより7種類の運転モードを設定することができる。その運転状態を設定するための各クラッチC12,C13,C14およびブレーキB10,B11の係合・解放状態を示す作動係合表を図11に示してある。なお、図11において「○」は係合状態を示し、「×」は解放状態を示す。また、図12にその運転モードにおける共線図を示す。
まず、第1変速段について述べる。第1変速段では、クラッチC13とブレーキB11が係合される。クラッチC13が係合されているので、第1遊星歯車機構33のトルクはキャリア31から出力される。そして、第1遊星歯車機構33の状態は図9の直線(g)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図12の直線(a)に示す状態となる。
同様に第2変速段について述べる。第2変速段では、クラッチC13とブレーキB10が係合される。クラッチC13が係合されているので、第1遊星歯車機構33のトルクはキャリア31から出力される。そして、第1遊星歯車機構33の状態は図9の直線(g)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図12の直線(b)に示す状態となる。
さらに、第3変速段について述べる。第3変速段では、クラッチC13、C14が係合される。クラッチC13が係合されているので、第1遊星歯車機構33のトルクはキャリア31から出力される。そして、第1遊星歯車機構33の状態は図9の直線(g)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(c)に示す状態となる。
さらに、第4変速段について述べる。第4変速段では、クラッチC12,C13が係合される。クラッチC13が係合されているので、第1遊星歯車機構33のトルクはキャリア31から出力される。またクラッチC12が係合されているので、リングギヤ32からも出力される。そして、第1遊星歯車機構33の状態は図9の直線(g)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(d)に示す状態となる。
また、第5変速段について述べる。第5変速段では、クラッチC12,C14が係合される。クラッチC12が係合されているので、第1遊星歯車機構33のトルクはリングギヤ32から出力される。そのときのリングギヤ28の回転数はT1である。また、C14が係合されているのでキャリア31からもトルクが出力される。したがって、第1遊星歯車機構33の状態は図9の直線(g)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(e)に示す状態となる。
そして、第6変速段について述べる。第6変速段では、クラッチC12およびブレーキB10が係合される。クラッチC12が係合されているので、第1遊星歯車機構33のトルクはリングギヤ32から出力される。そのときのリングギヤ32の回転数はT1であり、エンジン1の出力回転数である。また、ブレーキB10が係合されている。したがって、第1遊星歯車機構33の状態は図9の直線(j)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(f)に示す状態となる。
つぎに、後進段について述べる。後進段では、クラッチC14およびブレーキB11が係合される。クラッチC14が係合されているので、第1遊星歯車機構33のトルクはリキャリア31から出力される。またブレーキB11が係合されているので、第1遊星歯車機構33の状態は図9の直線(h)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(g)に示す状態となる。
したがって、この駆動装置の構成は、使用している遊星歯車機構が2組であり、数が少ないので、全体を小型化することができる。また、多段化することにより第1駆動力源の回転数変化を制限することができるので、第1モータ・ジェネレータ10を小型化することができる。
さらに、一般的に使用される6速の自動変速機の構成を維持したままハイブリッド車にの駆動装置に適用するので、適用に際して設計変更を少なくすることができる。したがって、設計工数を抑制することができる。
つぎに、この発明の第5の具体例を図13ないし図15を使用して説明する。図13に示す例は、上述した図1に示す構成のうち、変速機もしくは運転モード設定のための遊星歯車機構の構成を変更したものであり、他の構成は図1に示す構成と同様である。したがって図4に示す具体例については、図1に示す構成と異なる部分のみを説明し、図1に示す構成と同様の部分については、図10に図1と同一の符号を付してその説明を省略する。
第1遊星歯車機構40は、ダブルピニオン型遊星歯車機構により構成されている。すなわち、サンギヤ37とリングギヤ39とが同心円上に配置され、サンギヤ37とリングギヤ39との間には、互い噛み合った状態でキャリア38によって保持されたピニオンギヤ48,49が配置されている。その一方のピニオンギヤ49がサンギヤ37に噛み合い、かつ他方のピニオンギヤ48がリングギヤ39に噛み合っている。
そして、キャリア38はクラッチC15を介して第2遊星歯車機構20の第2サンギヤ16に接続されている。そして、第1遊星歯車機構のリングギヤ39がクラッチC16を介して第2遊星歯車機構20の第2サンギヤ16に接続されているとともに、クラッチC17を介して第2遊星歯車機構20の第1サンギヤ17に接続されている。また、サンギヤ37は第1モータ・ジェネレータ10に連結されている。
エンジン11は入力軸5に連結され、その入力軸5は第1遊星歯車機構40のキャリア38と連結されるとともに、クラッチC18を介して第2遊星歯車機構20のキャリアにも連結されている。
また、ブレーキB12が第2遊星歯車機構20の第2サンギヤ16に連結され、第2サンギヤ16の回転を選択的に固定するように連結されている。また、ブレーキB13が第2遊星歯車機構20のキャリア18を選択的に固定するように連結されている。そして、第2モータ・ジェネレータ36は出力軸7にトルクを加減するように連結されている。
上記の各クラッチC15,C16,C17,C18およびブレーキB12,B13を係合・解放させることにより9種類の運転モードを設定することができる。その運転状態を設定するための各クラッチC15,C16,C17,C18およびブレーキB12,B13の係合・解放状態を示す作動係合表を図14に示してある。なお、図14において「○」は係合状態を示し、「×」は解放状態を示す。また、図15にその運転モードにおける共線図を示す。
まず、第1変速段について述べる。第1変速段では、クラッチC17とブレーキB13が係合される。クラッチC17が係合されているので、第1遊星歯車機構40のトルクはリングギヤ39から出力される。そして、第1遊星歯車機構40の状態は図9の直線(j)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図15の直線(a)に示す状態となる。
同様に第2変速段について述べる。第2変速段では、クラッチC17とブレーキB12が係合される。クラッチC17が係合されているので、第1遊星歯車機構40のトルクはリングギヤ39から出力される。そして、第1遊星歯車機構40の状態は図9の直線(j)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図12の直線(b)に示す状態となる。
さらに、第3変速段について述べる。第3変速段では、クラッチC16、C17が係合される。クラッチC17が係合されているので、第1遊星歯車機構40のトルクはリングギヤ39から出力される。そして、第1遊星歯車機構40の状態は図9の直線(j)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図12の直線(c)に示す状態となる。
さらに、第4変速段について述べる。第4変速段では、クラッチC15,C17が係合される。クラッチC17が係合されているので、第1遊星歯車機構40のトルクはリングギヤ39から出力される。またクラッチC15が係合されているので、キャリア38からも出力される。そして、第1遊星歯車機構40の状態は図9の直線(j)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(d)に示す状態となる。
また、第5変速段について述べる。第5変速段では、クラッチC17,C18が係合される。クラッチC17が係合されているので、第1遊星歯車機構40のトルクはリングギヤ39から出力される。そのときのリングギヤ28の回転数はT2である。また、C18が係合されているのでエンジン1のトルクが直接第2遊星歯車機構のキャリア18にもトルクが入力される。したがって、第1遊星歯車機構40の状態は図9の直線(j)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(e)に示す状態となる。
そして、第6変速段について述べる。第6変速段では、クラッチC15、C18が係合される。クラッチC15が係合されているので、第1遊星歯車機構40のトルクはキャリア38から出力される。そのときのキャリア38の回転数はT1であり、エンジン1の出力回転数である。また、クラッチC18が係合されている。したがって、第1遊星歯車機構40の状態は図9の直線(j)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(f)に示す状態となる。
また、第7変速段について述べる。第7変速段では、クラッチC16,C18が係合される。クラッチC16が係合されているので、第1遊星歯車機構40のトルクはリングギヤ39から出力される。そのときのリングギヤ39の回転数はT2である。また、C18が係合されているのでエンジン1からのトルクが直接第2遊星歯車機構20のキャリアに入力される。したがって、第1遊星歯車機構40の状態は図9の直線(j)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(g)に示す状態となる。
そして、第8変速段について述べる。第8変速段では、クラッチC18およびブレーキB12が係合される。クラッチC18が係合されているので、エンジン1のトルクは第2遊星歯車機構20のキャリアに入力される。また、第2遊星歯車機構20の第2サンギヤ16がブレーキB12により固定されるので、第1遊星歯車機構40の状態は図9の直線(j)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(h)に示す状態となる。
つぎに、後進段について述べる。後進段では、クラッチC16およびブレーキB13が係合される。クラッチC16が係合されているので、第1遊星歯車機構40のトルクはリングギヤ39から出力される。またブレーキB13が係合されているので、第1遊星歯車機構40の状態は図9の直線(j)に示す状態となり、また、第2遊星歯車機構20の状態は図9の直線(i)に示す状態となる。
したがって、この駆動装置の構成は、使用している遊星歯車機構が2組であり、数が少ないので、全体を小型化することができる。また、多段化することにより第1駆動力源の回転数変化を制限することができるので、第1モータ・ジェネレータ10を小型化することができる。
さらに、一般的に使用される8速の自動変速機の構成を維持したままハイブリッド車にの駆動装置に適用するので、適用に際して設計変更を少なくすることができる。したがって、設計工数を抑制することができる。
なお、上記実施例においてEV走行時には、エンジンはトルクを発生せず、モータ・ジェネレータ10,36によりクランクシャフトが回転させられるため、エンジンフリクションにより、モータ・ジェネレータ10、36に対する負荷が増大する。したがって、駆動力となるモータ・ジェネレータ10,36のトルクが減少する。したがって、EV走行時にはエンジン1を入力軸5から切り離してもよい。
エンジン1の切り離しのためにエンジン1と入力軸5とをクラッチC19を介して連結した例を図16に示す。これによればEV走行時にはクラッチC19が解放され、エンジン1が入力軸5から切り離される。
したがって、モータ・ジェネレータ10、36のみで走行中の状態、すなわちEV走行時には、入力軸5とエンジンとがとが切り離されるので、エンジン1の摩擦による抵抗の分だけ、必要となる駆動トルクが軽減される。したがって、EV走行時の消費電力の増大が抑制することができる。
ここで、上述した各具体例とこの発明との関係を簡単に説明すると、第1モータ・ジェネレータ10が「電動動力源」または「第1電動動力源」に相当し、第2モータ・ジェネレータ36が「第2電動動力源」に相当する。また、エンジン1が「内燃機関」に相当し、出力軸7が「出力部材」に相当する。そして、第1遊星歯車機構15,29,33,25,40が「第1遊星歯車機構」に相当し、第2遊星歯車機構20が「第2遊星歯車機構」に相当する。
また、この発明におけるクラッチ機構やブレーキ機構は、多板式のものあるいはバンド式のものを単独で構成する以外に、一方向クラッチなどの他の係合機構を併用して構成してもよい。
10…第1モータ・ジェネレータ、 36…第2モータ・ジェネレータ、 1…内燃機関、15,29,33,25,40…第1遊星歯車機構、 20…第2遊星歯車機構、 B1,B2,B3,B4,B5,B6,B7,B8,B9,B10,B11,B12,B13…ブレーキ、 C1,C2,C3,C4,C5,C6,C7,C8,C9,C10,C11,C12,C13,C14,C15,C16,C17,C18,C19、Ca、Cb…クラッチ。
Claims (9)
- 遊星歯車機構を含む歯車変速機構によって複数の変速比を設定する変速機と、内燃機関および機械的エネルギと電力との変換をおこなう電動機を含む動力源とを備えたハイブリッド車の駆動装置において、
入力要素および出力要素ならびに反力要素のいずれかとされる四要素の二組の遊星歯車機構を有し、一方の遊星歯車機構の入力要素に前記内燃機関が連結されるとともに該一方の遊星歯車機構の反力要素に前記電動機が連結され、かつ該一方の遊星歯車機構の出力要素と他の少なくとも一つの要素とが他方の遊星歯車機構におけるいずれかの要素に常時もしくは選択的に連結され、さらに前記一方の遊星歯車機構についての共線図上において前記入力要素と反力要素とが出力要素を挟んだ両側に位置する関係となるように構成されていることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。 - 前記2組の遊星歯車機構が、リングギヤと二つのサンギヤとキャリアとを四要素とする第1遊星歯車機構と、二つのサンギヤとそれぞれ一つのキャリアおよびリングギヤとを備えたラビニョ型遊星歯車機構である第2遊星歯車機構とによって構成され、
前記内燃機関が第1遊星歯車機構のリンクギヤに連結されるとともに第2遊星歯車機構のキャリアに第2クラッチ機構を介して連結され、
前記電動機が第1遊星歯車機構における第1サンギヤに連結され、
前記第1遊星歯車機構の第2サンギヤにその回転を選択的に固定する第1ブレーキ機構が連結され、
第1遊星歯車機構のキャリアが、第1クラッチ機構を介して第2遊星歯車機構の第2サンギヤに連結されるとともに、第3クラッチ機構を介して第2遊星歯車機構の第1サンギヤに連結され、
第2遊星歯車機構のリングギヤが前記出力部材に連結され、
さらに第2遊星歯車機構の第1サンギアの回転を選択的に固定する第2ブレーキ機構と、第2遊星歯車機構のキャリアを選択的に固定する第3ブレーキ機構が更に設けられ、
これらのブレーキ機構およびクラッチ機構の係合・切り離しの組み合わせを変化させることにより前進6速の変速比を設定可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車の駆動装置。 - 前記2組の遊星歯車機構が、キャリアと二つのサンギヤとリングギヤとを四要素とするダブルピニオン型遊星歯車機構である第1遊星歯車機構と、二つのサンギヤとそれぞれ一つのキャリアおよびリングギヤとを備えたラビニョ型遊星歯車機構である第2遊星歯車機構とによって構成され、
前記内燃機関が第1遊星歯車機構のキャリアに連結されるとともに第2遊星歯車機構のキャリアに第7クラッチ機構を介して連結され、
第1サンギヤに電動動力源が連結され、かつ第2サンギヤに第2サンギヤの回転を選択的に固定する第4ブレーキ機構が連結され、
第1遊星歯車機構のリングギヤが第2遊星歯車機構における第2サンギヤとが第4クラッチ機構を介して連結されるとともに、第1遊星歯車機構のリングギヤが第5クラッチ機構を介して第2遊星歯車機構における第1サンギヤに連結され、
第1遊星歯車機構のキャリアが第6クラッチ機構を介して第2遊星歯車機構の第1サンギヤに連結され、
第2遊星歯車機構のリングギヤが前記出力部材に連結され、
さらに、第2遊星歯車機構の第1サンギアの回転を選択的に固定する第5ブレーキ機構と、第2遊星歯車機構のキャリアを選択的に固定する第6ブレーキ機構とを備え、
これらのブレーキ機構およびクラッチ機構の係合・切り離しの組み合わせを変化させることにより、前進8速の変速比を設定可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車の駆動装置。 - 遊星歯車機構を含む歯車変速機構によって複数の変速比を設定する変速機と、内燃機関および機械的エネルギと電力との変換をおこなう電動機を含む動力源とを備えたハイブリッド車の駆動装置において、
入力要素および出力要素ならびに反力要素のいずれかとされる三要素の第1遊星歯車機構と四要素の第2遊星歯車機構とを有し、第1遊星歯車機構の入力要素に前記内燃機関が連結されるとともに該第1遊星歯車機構の反力要素に前記電動機が連結され、かつ該第1遊星歯車機構の出力要素と他の少なくとも一つの要素とが第2遊星歯車機構におけるいずれかの要素に常時もしくは選択的に連結され、さらに前記第1遊星歯車機構についての共線図上において前記入力要素と反力要素とが出力要素を挟んだ両側に位置する関係となるように構成されていることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。 - 前記2組の遊星歯車機構が、キャリアとサンギヤとリングギヤとを三要素とするダブルピニオン型遊星歯車機構である第1遊星歯車機構と、二つのサンギヤとそれぞれ一つのキャリアおよびリングギヤとを備えたラビニョ型遊星歯車機構である第2遊星歯車機構とによって構成され、
前記内燃機関が第1遊星歯車機構のキャリアに連結されるとともに第2遊星歯車機構のキャリアにも第11クラッチ機構を介して連結され、
電動動力源が第1遊星歯車機構のサンギヤに第20クラッチ機構を介して連結されるとともに、第21クラッチ機構を介して入力軸にトルクを加減可能なように連結され、
前記第1遊星歯車機構のサンギヤを選択的に固定する第7ブレーキ機構が連結され、
出力要素と第2遊星歯車機構における第2サンギヤとが第8クラッチ機構を介して連結されるとともに、出力要素が第9クラッチ機構を介して第2遊星歯車機構における第1サンギヤにも連結され、
第1遊星歯車機構のキャリアが第10クラッチ機構を介して第2遊星歯車機構の第1サンギヤに連結され、
さらに第2遊星歯車機構のリングギヤが前記出力部材に連結され、
第2遊星歯車機構の第1サンギアの回転を選択的に固定する第8ブレーキ機構と、第2遊星歯車機構のキャリアを選択的に固定する第9ブレーキ機構とを更にそなえ、
これらのブレーキ機構およびクラッチ機構の係合・切り離しの組み合わせを変化させることにより、前進8速の変速比を設定可能に構成されていることを特徴とする請求項4に記載のハイブリッド車の駆動装置。 - 内燃機関と入力軸とが第19クラッチ機構を介して連結され、
電動動力源のみで車両を駆動させる時に、前記第19クラッチを解放することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のハイブリッド車の駆動装置。 - 遊星歯車機構を含む歯車変速機構によって複数の変速比を設定する変速機と、内燃機関および機械的エネルギと電力との変換をおこなう電動機を含む動力源とを備えたハイブリッド車の駆動装置において、
入力要素および出力要素ならびに反力要素のいずれかとされる三要素の第1遊星歯車機構と四要素の第2遊星歯車機構とを有し、第1遊星歯車機構の入力要素に前記内燃機関が連結されるとともに該第1遊星歯車機構の反力要素に前記電動機が連結され、かつ該第1遊星歯車機構の出力要素と他の少なくとも一つの要素とが第2遊星歯車機構におけるいずれかの要素に常時もしくは選択的に連結され、さらに前記第1遊星歯車機構についての共線図上において前記入力要素と反力要素との間に出力要素が位置する関係となるように構成されていることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。 - 前記2組の遊星歯車機構が、リングギヤとサンギヤとキャリアとを三要素とする第1遊星歯車機構と、二つのサンギヤとそれぞれ一つのキャリアおよびリングギヤとを備えたラビニョ型遊星歯車機構である第2遊星歯車機構とによって構成され、
前記内燃機関が第1遊星歯車機構のリングギヤに連結されるとともに第2遊星歯車機構のキャリアにも第12クラッチ機構を介して連結され、
電動動力源が第1遊星歯車機構のサンギヤに連結され、
第1遊星歯車機構のリングギヤと第2遊星歯車機構における第2サンギヤとが第13クラッチ機構を介して連結されるとともに、第1遊星歯車機構のリングギヤが第14クラッチ機構を介して第2遊星歯車機構における第1サンギヤにも連結され、
さらに第2遊星歯車機構のリングギヤが前記出力部材に連結され、
第2遊星歯車機構の第1サンギアの回転を選択的に固定する第10ブレーキ機構と、第2遊星歯車機構のキャリアを選択的に固定する第11ブレーキ機構とを更にそなえ、
これらのブレーキ機構およびクラッチ機構の係合・切り離しの組み合わせを変化させることにより、前進6速の変速比を設定可能に構成されていることを特徴とする請求項7に記載のハイブリッド車の駆動装置。 - 前記2組の遊星歯車機構が、キャリアとサンギヤとリングギアとを三要素とするダブルピニオン型遊星歯車機構である第1遊星歯車機構と、二つのサンギヤとそれぞれ一つのキャリアおよびリングギヤとを備えたラビニョ型遊星歯車機構である第2遊星歯車機構とによって構成され、
前記内燃機関が第1遊星歯車機構のキャリアに連結されるとともに第2遊星歯車機構のキャリアにも第18クラッチ機構を介して連結され、
電動動力源が第1遊星歯車機構のサンギヤに連結され、第1遊星歯車機構のリングギヤと第2遊星歯車機構における第2サンギヤとが第17クラッチ機構を介して連結されるとともに、第1遊星歯車機構のリングギヤが第16クラッチ機構を介して第2遊星歯車機構における第1サンギヤに連結され、第1遊星歯車機構のキャリアと第1サンギヤとが第15クラッチ機構を介して連結され、
さらに第2遊星歯車機構のリングギヤが前記出力部材に連結され、
第2遊星歯車機構の第1サンギアの回転を選択的に固定する第12ブレーキ機構と、第2遊星歯車機構のキャリアを選択的に固定する第13ブレーキ機構とを更にそなえ、
これらのブレーキ機構およびクラッチ機構の係合・切り離しの組み合わせを変化させることにより、前進8速の変速比を設定可能に構成されていることを特徴とする請求項7に記載のハイブリッド車の駆動装置。
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