JP2001047892A - 無段変速機を備えた車両の制御装置 - Google Patents

無段変速機を備えた車両の制御装置

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JP2001047892A JP11223061A JP22306199A JP2001047892A JP 2001047892 A JP2001047892 A JP 2001047892A JP 11223061 A JP11223061 A JP 11223061A JP 22306199 A JP22306199 A JP 22306199A JP 2001047892 A JP2001047892 A JP 2001047892A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の周囲の大気状態が変化した場合でも、
適切なエンジン及びCVTの制御を行い、エンジンやC
VTの能力を最大限まで引き出すとともに、走行特性の
違和感や走行燃費の悪化の低減及び、無段変速機への過
負荷の軽減を行うことのできる車両の制御装置を提供す
る。 【解決手段】 ECU30は、大気状態を吸気圧センサ
32a、吸気温度センサ32bで検出し、大気状態に応
じて目標トルクの最大制限トルクや要求スロットル開度
の算出やCVT伝達トルクの補正を行い、適切なエンジ
ン及びCVTの制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンと、変速
比を連続的に変化させることのできる無段変速機とを備
えた車両の制御装置に関し、特に車両の周囲の大気状態
が変化した場合でも、適切なエンジン及び無段変速機の
制御を行い、走行特性の違和感の低減や走行燃費の悪化
の低減及び、無段変速機への過負荷軽減を行うことので
きる車両の制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から自動車に用いる変速機の一つと
して、無段変速機(以下、CVT;Continuously Varia
ble Transmissionという)が知られている。前記CVT
とエンジンとが協調制御を行う車両の場合、走行制御を
行う制御部は、アクセルの踏み込み量等に基づき算出さ
れる目標トルクを発生するためのスロットル開度の計算
を行うと共に、目標トルクから計算したCVT伝達トル
クに基づいてCVTベルト挟圧力の制御を行っている。
このCVTは、エンジン出力がCVTの入力側プーリか
ら出力側プーリへベルトを介して伝達される。前記入力
側プーリ及び出力側プーリは固定回転体(回転軸方向に
固定)と移動回転体(回転軸方向に移動可能)で構成さ
れ、移動回転体側の押圧力(狭圧力)をライン圧で制御
してプーリの溝幅を変化させている。その結果、前記ベ
ルトの入力側プーリに対する巻き掛け半径と出力側プー
リに対する巻き掛け半径とを変化させて変速比を変化さ
せている。前記ライン圧を制御するライン圧制御装置
は、目標トルクに基づいて算出されるスロットル開度に
よって制御している。この時、目標トルクは、車両が平
地を走行していることを想定して算出され、平地走行に
おいて、最も効率の良い燃費効率で運転できるように制
御される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の車両の
制御装置は、平地走行における標準大気状態を基準に制
御が行われ、その時に設定される最大トルクも標準大気
状態(例えば、25℃、1013hpa)で制限されて
いる。言い換えれば、大気状態の変化を考慮した制御は
行われていないと言える。このような制御において、例
えば、車両が寒冷地に進入した場合、大気密度が高くな
るため、その大気状態においては、さらに高トルクを発
生することができるにも関わらず、標準大気状態に基づ
く最大トルクにより制限を受け、高トルクによる走行が
できなくなる。逆に、車両が高地に進入した場合、大気
密度が低下するため、高トルクが出力できないにも関わ
らず、標準大気状態に基づく最大トルクの制限により実
際に出せるトルクより高いトルクの設定が可能になって
しまい、実際に出すことのできない目標トルクを要求し
てしまう。つまり、エンジンやCVTの持つ特性を最大
限に引き出すことができなかったり、制御の矛盾を招い
たりしてしまうという問題がある。また、大気状態を考
慮せずに、目標トルクを算出し、さらにスロットル開度
の算出を行うと、実トルクが大気状態に応じて大きくな
ったり小さくなったりするので、車両の走行特性が変化
し、車両搭乗者が違和感を感じてしまうという問題があ
る。
【0004】さらに、大気状態を考慮しない目標トルク
からスロットル開度やCVT伝達トルクを算出して制御
を行っている場合、車両の周囲の大気状態が変化する
と、スロットル開度に関係なく実トルクが大気状態によ
り大きくなったり小さくなったりしてしまうので、ベル
ト狭圧力制御が不正確になり、狭圧力不足によるベルト
滑りや、逆に狭圧力の過剰によるベルトの疲労や燃費悪
化等を招く虞がある。これに対して、特開昭60−84
462号公報では、大気圧に関連させてCVTのライン
圧を制御する構成が開示されているが、ライン圧の制御
を中心に構成されるもので、制御が煩雑になると共にベ
ルトの疲労や燃費の改善は完全ではなかった。
【0005】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので
あり、車両の周囲の大気状態が変化した場合でも、適切
なエンジン及びCVTの制御を行い、エンジンやCVT
の能力を最大限まで引き出すとともに、走行特性の違和
感や走行燃費の悪化の低減及び、無段変速機への過負荷
の軽減を行うことのできる車両の制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、第1の発明は、エンジンと、変速比を連続
的に変化させることのできる無段変速機と、を備え、エ
ンジントルクが目標トルクになるようにエンジンのスロ
ットル開度を制御すると共に、前記目標トルクから算出
した無段変速機伝達トルクに基づいて無段変速機の挟圧
力を制御する車両の制御装置において、エンジンの目標
トルクの最大制限値を大気状態に基づいて設定すること
を特徴とする。
【0007】ここで、大気状態とは、大気圧及びその大
気圧における大気温度を含むものとする。この構成によ
れば、車両が高地などに進入し大気圧が低下(空気密度
が低下)し、実際に発生できるトルクが減少してしまう
ような場合、目標トルクの最大制限値を大気圧に基づい
て低く設定する。また、車両が寒冷地等に進入し大気密
度が増加し、実際に発生できるトルクが増加するような
場合、目標トルクの最大制限値を大気温度に基づいて高
く設定する。また、逆の環境に進入した場合にはそれぞ
れ逆の設定が行われる。その結果、車両の周囲の大気条
件で発生可能な最大トルクまで正確かつ効率よくエンジ
ン及びCVTを使用することが可能になる。また、目標
トルクに対して実際に発生できるトルクがほぼ等しくな
り、制御上の矛盾のない安定したエンジンとCVTの制
御を行うことができる。
【0008】上記のような目的を達成するために、第2
の発明は、第1の発明において、前記スロットル開度
は、大気状態に基づいて補正することを特徴とする。
【0009】この構成によれば、大気状態に応じたスロ
ットル開度が適切に制御され大気状態の変動に影響され
ることなく制御上安定したトルク発生を行うことができ
る。また、大気状態によって補正されたスロットル開度
によって、CVT伝達トルクの算出が行われる。その結
果、CVT挟圧力を安定かつ正確に制御することが可能
になる。
【0010】上記のような目的を達成するために、第3
の発明は、第1または第2の発明において、大気状態検
出に失敗した場合、大気状態に基づく演算を車両使用環
境に基づき予め定められた最大条件値に従って行うこと
を特徴とする。
【0011】ここで、大気状態検出に失敗したとは、大
気状態検出センサ(吸気圧センサや吸気温度センサ)の
故障(断線等も含む)等により車両の現在おかれている
大気状態の検出ができなくなった場合である。この構成
によれば、大気状態検出の失敗が確認された場合、大気
状態に基づく演算を車両使用環境に基づき予め定められ
た最大条件値により行い、強制的に制御上の最大補正を
行い制御状態を安全側に移行させる。つまり、車両側に
は現在最大条件で制御が行われていると認識させ、無段
変速機の狭圧力制御等を行わせる。その結果、大気状態
によって実際に発生するトルクに変動が生じた場合で
も、無段変速機の狭圧力は最大条件状態で制御され、狭
持力不足等による無段変速機のベルト滑り等の発生を防
止することができる。具体的には、吸気圧センサが故障
した場合、車両使用環境で想定される最大の吸気圧(例
えば、1040hpa)に設定する。また、吸気温度セ
ンサが故障した場合、車両使用環境で想定される最低の
吸気温度(例えば、−25℃)に設定する。
【0012】上記のような目的を達成するために、第4
の発明は、第2または第3の発明において、前記無段変
速機伝達トルクは、燃料供給量に応じて決定されるエン
ジントルク推定値に基づいて算出する上限値または下限
値の少なくとも一方により制限することを特徴とする。
【0013】上記のような目的を達成するために、第5
の発明は、 エンジンと、変速比を連続的に変化させる
ことのできる無段変速機と、を備え、エンジンのスロッ
トル開度に基づき算出した無段変速機伝達トルクによっ
て無段変速機の挟圧力を制御する車両の制御装置におい
て、前記スロットル開度は、大気状態に基づいて補正す
ると共に、前記無段変速機伝達トルクは、燃料供給量に
応じて決定されるエンジントルク推定値に基づいて算出
する上限値または下限値の少なくとも一方により制限す
ることを特徴とする。
【0014】この構成によれば、例えば、大気状態が適
切なタイミングで認識できない場合、例えば、高地で大
気状態の検出を行い、連続降坂し、その間大気状態検出
の機会が無いまま平地に至ってしまった場合等、大気状
態の誤学習が発生した場合でも、燃料供給量に応じたエ
ンジントルク推定値に基づいて無段変速機伝達トルクの
上限値または下限値のガードをかけるので、無段変速機
伝達トルクが規定値内に定められ、不適当な挟圧力制御
やベルト滑りを防止することができる。
【0015】上記のような目的を達成するために、第6
の発明は、第1から第5のいずれかの発明において、大
気状態の認識が所定時間以上行われない場合、エンジン
の燃焼状態を成層燃焼にするとともに、スロットル開度
を所定値以上に切り換え大気状態の認識を強制的に行う
ことを特徴とする。
【0016】この構成によれば、大気状態の認識が所定
時間以上行われない場合でも、スロットル開度を所定値
以上開き強制的に大気を吸気し大気状態を検出可能にす
ることができる。この時に、エンジンの燃焼状態は成層
燃焼状態とすることで、点火栓近傍の混合気は着火及び
火炎伝播可能な空燃比を維持できるので、スロットル開
放により燃焼室内に吸入空気が増加しても失火等の問題
は発生しない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
(以下、実施形態という)を図面に基づき説明する。
【0018】図1には、本発明の実施形態に係る車両の
構成概念図が示されている。この実施形態で対象とする
車両は、エンジン10と駆動輪(不図示)との間に無段
変速機(CVT)12が配置されたものである。図1に
おいて、エンジン10のクランク軸10aは、前後進切
換機構14及びロックアップクラッチ(クラッチ)16
を有するトルクコンバータ18を介して、ベルト式のC
VT12の入力軸12aと連結されている。また、CV
T12の出力軸12bは、図示しない差動歯車装置等を
介して車両の駆動輪と連結されている。そして、前記ロ
ックアップクラッチ16が機械的に接続(係合)状態に
なることによって、エンジン10の回転力を駆動輪に伝
達したり、駆動輪の回転力をエンジン10に伝達するこ
とができる。また、ロックアップクラッチ16が切断
(係合解除)状態になることで、エンジン10側と駆動
輪(CVT12)側とが独立(トルクコンバータ18に
より流体接続はされている)になり、エンジン10は駆
動輪側からの必要以上の負荷を受けることなく自律駆動
可能になり、例えばアイドリング回転を維持することが
可能になる。
【0019】図1に示すCVT12は、可動回転体20
aと固定回転体20bで構成される一対の可変プーリ2
0の溝幅を油圧によって変化させて、これらの可変プー
リ20に対するベルト22の巻き掛け半径を、その張力
が一定に維持されるように変化させることにより変速比
を変えるものであり、溝幅の変化速度が変速速度とな
る。従って、各可変プーリ20における可動シーブを駆
動するアクチュエータ24に給排するライン圧の制御に
より、変速速度を任意に制御することができる。この
他、CVTとしてはトロイダル面を備えた一対のディス
クの間にパワーローラを挟み込み、そのパワーローラを
傾動させてディスクとの接触点の半径を変化させて変速
を行うトロイダル式のものを用いることもできる。
【0020】また、前記トルクコンバータ18は、基本
的には、車両が停止している状態であってもエンジン1
0を断続的に動作させるようにするためのものである。
なお、前後進切換機構14は、エンジン10の回転方向
が一方向に限定されており、かつCVT12が反転動作
機構を備えていないために設けられたものであり、遊星
歯車機構を主体とした機構やリバースギア及び同期連結
機構を備えた機構等を採用することができる。
【0021】入力軸12a及び出力軸12bの回転速度
を検出するために、それぞれ回転速度センサ26及び2
8が設けられている。これら回転速度センサ26,28
は、マイクロコンピュータを主体として構成された電子
制御装置(以下ECUという)30に接続されており、
当該ECU30は、回転速度センサ26,28の検出信
号に基づいてCVT12の変速比を算出する。
【0022】また、エンジン10の吸気配管近傍には、
吸入圧を検知する吸気圧センサ32aや吸気温度を検出
する吸気温度センサ32bが設けられ、クランク軸10
a近傍にはエンジン回転速度を検知するための回転セン
サ34が設けられている。ECU30は、吸気圧センサ
32aの検出した吸入圧や回転センサ34の検出したエ
ンジン回転速度に応じて燃料噴射量、点火時期を最適に
制御する。
【0023】他方、アクセルペダル36近傍には、アク
セル開度を検出するアクセルセンサ38が設けられてお
り、検出結果をECU30に提供している。ECU30
は、このアクセルセンサ38の検出したアクセル開度、
回転速度センサ28の検出した車速及び回転速度センサ
34の検出したエンジン回転速度により、例えば燃費が
最良となるように、スロットルアクチュエータ40を通
じて吸入圧を制御する。
【0024】また、運転席の近傍に設けられたシフトレ
バー42には、その操作位置を検出するためのシフトセ
ンサ44が設けられており、ECU30は、このシフト
センサ44の検出したドライブレンジ等の情報や車速、
アクセル開度等の情報により、ロックアップクラッチ1
6の動作やCVT12の変速比を制御する。
【0025】さらに、ブレーキペダル46の近傍にはブ
レーキペダルの操作量や操作速度を検出するブレーキペ
ダルセンサ48が設けられている。このブレーキペダル
センサ48は、ブレーキペダルブラケット部に配置さ
れ、ブレーキペダルの踏み込み量に比例した電圧をEC
U30に提供する。
【0026】また、前記ECU30には補機である空気
調和装置(以下、エアコンという)50等が接続され、
その駆動制御を行っている。エアコン50のコンプレッ
サ等はエンジン10によって駆動させている。
【0027】本実施形態の特徴的事項は、エンジンの目
標トルクの最大制限値を大気状態に基づいて設定し、車
両の周囲の大気条件で発生可能な最大トルクまで正確か
つ効率よくエンジン及びCVTが使用できるようにする
ところである。また、合わせて前記スロットル開度に関
しても、大気状態に基づいて補正を行うことにより、目
標トルクと実際に発生される実トルクとの制御上の矛盾
を低減すると共に、大気状態に応じたCVT伝達トルク
の算出を行い、CVT挟圧力を安定かつ正確に制御する
ことを可能にするところである。なお、大気状態とは、
大気圧及びその大気圧における大気温度を含むものとす
る。
【0028】図2のフローチャートには、大気状態に応
じた目標トルクと要求するスロットル開度の算出手順が
示されている。
【0029】まず、大気状態を考慮しない通常のエンジ
ン10の目標トルクを算出する(S100)。この目標
トルクはアクセルペダル36の踏み込み量等に基づき算
出される目標出力を現在のエンジン10の角速度で除算
することによって求める。続いて、現在の車両の周囲の
大気状態における大気補正係数の算出を行う(S10
1)。大気補正係数とは、標準大気と現在の車両周囲の
大気状態の違いを補正するもので、以下の式で算出され
る。
【0030】
【数1】大気補正係数=(運転条件での大気圧/標準大
気圧)×(標準大気温度(K)/運転条件での吸気温度
(K)) この時の運転条件での大気圧は、図1において、吸気圧
センサ32aでエンジン停止時(負圧が発生していない
時)か、スロットル開度が一定角度以上(例えば、開度
90%以上)かつエンジン回転数が一定回転数以下(例
えば、1200rpm以下)の時(負圧の影響が無い
時)に検出された吸気圧を用いる。また、運転条件での
吸気温度は図1における吸気温度センサ32bで検出し
た値を用いる。この時、例えば、標準大気圧が1013
hpaであり、標準大気温度が25℃(298.15
K)である場合、現実的な環境で車両が使用されること
を考慮すると、算出される大気補正係数は、0.8〜
1.05程度の値となる。
【0031】続いて、現在の車両の周囲の大気状態にお
ける目標トルクの最大値(最大制限トルク)を算出する
(S102)。この最大制限トルクは、現在のエンジン
10の回転数を基準に、図3に示すように予め準備され
たマップ等により与えられる標準大気最大トルク(例え
ば、25℃、1013hpaにおける大気状態を標準大
気という)に摩擦損失トルク(エンジン10の回転数に
応じて変化する損出トルク)を加算したものに、大気補
正係数を乗算し、摩擦損失トルクを減算して求めること
ができる。続いて、(S100)で算出した目標トルク
と(S102)で算出した最大制限トルクとの比較を行
う(S103)。もし、目標トルク>最大制限トルクの
場合、目標トルクを設定された最大制限トルクに置き換
え目標トルクを確定し(S104)、目標トルクを現在
の車両周囲の大気状態に基づく最大制限トルクで制限を
かける。さらに、ECU30はスロットルを制御するた
めの要求開度算出用トルクの算出を行う(S105)。
要求開度算出用トルクは、現在の大気状態における要求
スロットル開度を得るためのトルク値であり、(S10
4)で確定した目標トルク(最大制限トルクで)に摩擦
損失トルク(図3参照)を加算したものを前記大気補正
係数で除算して、さらに、摩擦損失トルクを減算するこ
とにより求めることができる。そして、算出した要求開
度算出用トルクを用いて要求スロットル開度を導き出す
(S106)。要求スロットル開度は、図4に示すよう
な、予め準備されるトルク−スロットル開度の関係を示
す相関マップより、現在の大気状態における要求スロッ
トル開度を導く。なお、トルク−スロットル開度の相関
マップは、通常、標準大気状態のマップのみを持ち、車
両周囲の現在の大気状態を考慮して算出した要求開度算
出用トルクを標準大気状態のマップに適用して要求スロ
ットル開度を導くが、参考のため、車両周囲の現在の大
気状態を考慮した最大制トルクと関連付けたトルク−要
求スロットル開度相関マップも示している。この時、大
気補正係数が大きい場合、要求開度算出用トルクは、小
さくなる。つまり、車両が寒冷地に進入し空気密度が上
昇した場合でも実トルクが大きくなることを抑制し過剰
なトルクによりCVT12のベルト22が滑ってしまう
ことを防止することができる。
【0032】一方、(S103)で、目標トルク<最大
制限トルクであると判断された場合、ECU30は、エ
ンジン10をアクセルの踏み込み量等から算出した目標
トルクで制御しても効率的かつ正確な制御ができると見
なして、(S100)で算出した目標トルクをそのまま
利用し、(S105)、(S106)の処理を行い、要
求スロットル開度を導き出す。なお、上述した目標トル
クと要求スロットル開度の算出処理は、所定時間Δt
毎、例えば16ms毎に繰り返され、車両周囲の環境の
変化に追従した値が常に算出される。
【0033】従って、例えば、車両が寒冷地に進入し周
囲の大気温度が標準大気温度より低下した場合、大気補
正係数は、増加し、(S102)で算出される最大制限
トルクも図3に符号Aで示すように標準大気最大トルク
より増加する。その結果、寒冷地等では、さらに高いト
ルクの設定が可能になる。また、要求スロットル開度
は、大気補正係数が増加したことにより、大気密度が上
昇した分下方修正されるので、大気密度の上昇により増
大するトルクが相殺され、ECU30が求めるトルクと
実際に発生される実トルクとがほぼ等しくなり制御上の
矛盾が解消される。一方、車両が高地等に進入し周囲の
大気圧が標準大気圧より低下した場合、大気補正係数は
減少し、(S102)で算出される最大制限トルクも図
3に符号Bで示すように標準大気最大トルクより減少す
る。その結果、高地では、実際に出すことのできないよ
うな過剰なトルクの要求が抑制される。また、要求スロ
ットル開度は、大気補正係数が減少したことにより、大
気圧(大気密度)が低下した分上方修正されるので、E
CU30が求めるトルクと実際に発生される実トルクと
がほぼ等しくなり制御上の矛盾が解消される。
【0034】さらに、要求スロットル開度が大気状態に
応じて補正されるため、CVT12の挟圧力を制御する
ためのCVT伝達トルクも車両周囲の大気状態に適した
値に補正されるので、挟圧力不足によりCVT12のベ
ルト22が滑ったり、逆に過剰な挟圧力によりベルト2
2に負荷がかかったりすることを防止することができ
る。また、適切な挟圧力制御が可能になるので、車両の
燃費向上にも繋がる。
【0035】前述したような大気状態に基づく制限や補
正を行うためには、常時、大気圧(吸気圧)と大気温度
(吸気温度)をセンサにより検出する必要がある。図1
の場合、吸気配管近傍に配置された吸気圧センサ32a
や吸気温度センサ32bを使用している。これらのセン
サは、誤動作を起こしたり断線等の故障を起こす可能性
もあり、正確な大気状態の検出に失敗する場合もある。
例えば、この状態で、車両が寒冷地に進入した場合、標
準大気状態であると認識され制御が行われる場合があ
り、実際に発生されるトルクが大きくなりCVT12の
ベルト22が滑る虞がある。ベルト22の滑りはベルト
22や可変プーリ20の摩耗や劣化を招き正常動作の妨
げになる。そこで、本実施形態においては、各センサの
検出の失敗を認識した場合、強制的に制御上の安全側吸
気圧値や安全側吸気温度値を採用するようにしている。
【0036】図5は、安全側吸気圧値や安全側吸気温度
値の採用手順を示すフローチャートを示している。ま
ず、図2において、大気状態を考慮しない目標トルクが
算出されると(S100)、ECU30は、吸気温度セ
ンサ32bが故障か否かの判断を行う(S200)。故
障か否かの判断は、吸気温度センサ32b自身から出力
されるフェール信号を検出したり、検出値の異常(出力
無しや異常値等)等を認識することにより判断する。
(S200)でもし、吸気温度センサ32bが故障であ
ると判断された場合、ECU30は、吸気温度補正係数
算出用の温度を車両使用環境で想定される最大条件値、
すなわち、最も実トルクが大きくなってしまう最低の吸
気温度(例えば、−25℃)に設定する(S201)。
一方、(S200)において、吸気温度センサ32bは
正常であると判断された場合、吸気温度センサ32bの
出力値をそのまま吸気温度補正係数算出用の温度として
採用する(S202)。続いて、ECU30は、吸気圧
センサ32aが故障か否かの判断を行う(S203)。
故障か否かの判断は、吸気温度センサ32bと同様に吸
気圧センサ32a自身から出力されるフェール信号を検
出したり、検出値の異常等を認識することにより判断す
る。(S203)でもし、吸気圧センサ32aが故障で
あると判断された場合、ECU30は、吸気圧補正係数
算出用の圧力を車両使用環境で想定される最大条件値、
すなわち、最も実トルクが大きくなってしまう最大の吸
気圧(例えば、1040hpa)に設定する(S20
4)。一方、(S203)において、吸気圧センサ32
aは正常であると判断された場合、吸気圧センサ32a
の出力値をそのまま吸気圧補正係数算出用の圧力として
採用する(S205)。そして、図2に戻り、確定した
吸気温度補正係数算出用の温度と吸気圧補正係数算出用
の圧力に基づいて、(S101)で大気補正係数の算出
を行う。なお、吸気温度センサ32bが故障した場合の
大気補正係数は、以下の式で算出される。
【0037】
【数2】大気補正係数=(運転条件での大気圧/標準大
気圧)×(標準大気温度(K)/使用条件で可能性のあ
る最低吸気温度(K)) また、吸気圧センサ32aが故障した場合の大気補正係
数は、以下の式で算出される。
【0038】
【数3】大気補正係数=(使用条件で可能性のある最大
大気圧/標準大気圧)×(標準大気温度(K)/運転条
件での吸気温度(K)) さらに、両者が故障した場合の大気補正係数は、以下の
式で算出される。
【0039】
【数4】大気補正係数=(使用条件で可能性のある最大
大気圧/標準大気圧)×(標準大気温度(K)/使用条
件で可能性のある最低吸気温度(K)) なお、両者が正常に機能している場合には、図2のフロ
ーチャートで説明した式を用いる。
【0040】従って、いずれの場合も算出される大気補
正係数は増加する。その結果、図2のフローチャートの
(S105)以下の処理で、寒冷地等で、大気状態によ
り実際に発生する実トルクが制御量より増加してしまう
場合でも、要求されるスロットル開度が減少すること
で、大気状態の変動による実トルクの増大を相殺し、過
大なトルク発生を防止し、CVT12のベルト22の滑
りを防止する。
【0041】ところで、前述したように、CVT伝達ト
ルクの見積もりに大気状態に基づく補正値を用いたり、
目標トルクを実現するために大気状態に基づく補正を行
い目標スロットル開度を算出する場合、各センサは正常
でも適切なタイミングで大気状態の検出ができない場合
がある。例えば、高地で大気圧を測定した後、アクセル
ペダル36をほとんど踏まずに連続降坂を行い、平地に
至ってしまう場合、アクセルペダル36がほとんど踏ま
れないためスロットルがほとんど開かない。その結果、
大気圧センサ32aの周囲は常に負圧状態(空気密度が
低い状態)になり、高地から平地に降りたことで、実際
は空気密度が高くなったにも関わらず、ECU30は、
大気密度(大気圧)は低いものと認識し、前述したよう
な補正制御を行ってしまう場合がある。その結果、計算
したトルクより実際にCVT12に伝達される実トルク
が大きくなりCVT12のベルト22が滑ってしまう場
合ある。そこで、本実施形態においては、CVT伝達ト
ルクの計算値を使用されている燃料量によって求めたト
ルク推定値に基づいて計算した上限値や下限値等により
制限している。
【0042】図6のフローチャートには、CVT伝達ト
ルクの推定計算手順が示されている。まず、現在認識さ
れている大気状態に基づく目標トルクから補機駆動トル
ク(エアコン等の駆動により消費されるトルク)及び慣
性力トルク(回転の変動により発生したり吸収されたり
するトルク)を減算してCVT伝達トルクを算出する
(S300)。続いて、燃料量から発生可能と推定され
る燃料量推定トルクを算出する(S301)。この燃料
量推定トルクは、エンジン10の気筒当たり燃料噴射量
にトルク換算係数(エンジン毎に定まる単位噴射量当た
りのトルク増加量;例えば、4.1Nm/mm3)を乗
算し、摩擦損失トルク(エンジン回転数によって決まる
損失トルク;図3参照)を減算して求める(S30
1)。
【0043】続いて、CVT伝達トルクの値に制限をか
ける上限トルクと下限トルクを算出する。上限トルク
は、(S301)で算出した燃料量推定トルクから補機
駆動トルク及び慣性力トルクを減算し、図7に示すよう
に予め与えられた燃料量推定トルクと計算トルクとの関
連を示すマップから導き出される上限計算トルクを加算
することにより求めることができる(S302)。同様
に、下限トルクは、(S301)で算出した燃料量推定
トルクから補機駆動トルク及び慣性力トルクを減算し、
図7のマップから導き出される下限計算トルクを減算す
ることにより求めることができる(S303)。例え
ば、燃料量推定トルクが50Nmの場合、上限計算トル
クは10Nmになる。同様に、下限計算トルク8Nmに
なる。
【0044】そして、(S300)で算出したCVT伝
達トルクと(S302)で算出した上限トルクとの比較
を行い(S304)、CVT伝達トルク<上限トルクで
ない場合、上限トルクによりCVT伝達トルクを制限す
る(置き換える)(S305)。同様に、(S300)
で算出したCVT伝達トルクと(S303)で算出した
下限トルクとの比較を行い(S306)、CVT伝達ト
ルク>下限トルクでない場合、下限トルクによりCVT
伝達トルクを制限する(置き換える)(S307)。
【0045】この結果、大気状態が最適なタイミングで
検出できた場合には、使用されている燃料量から算出さ
れる発生可能なトルクの上限トルク及び下限トルクに基
づいてCVT伝達トルクの制限が行われる。この場合、
上限トルクによりCVT伝達トルクに制限を加えること
により、大気状態により実トルクが低減してしまってい
るような場合に、CVT12のベルト22に過大な挟圧
力が付与されることを防止する。また、下限トルクによ
りCVT伝達トルクに制限を加えることにより、大気状
態により実トルクが増加してしまっているような場合
に、CVT12のベルト22の挟圧力が不足し、ベルト
22の滑りが発生することを防止する。なお、本実施形
態では、図7に示すようなマップを用いて、補正トルク
を算出し上限トルク及び下限トルクを算出したが、エン
ジン回転数と使用される燃料量とを引数とする二次元マ
ップから導き出してもよい。
【0046】なお、前述した各例においては、エンジン
トルクが目標トルクになるようにスロットル開度を算出
する制御を行うものであるが、前述したような上限トル
クや下限トルクによる制限は、アクセルとスロットルが
直結されてアクセルの踏み込み量によりスロットル開度
が直接決定されるような車両においても、使用される燃
料量による上限トルクと下限トルクを用いて、CVTの
挟圧力制御を行い同様な効果を得ることができる。
【0047】前述した例では、大気状態の検出が最適な
タイミングで行えない場合、使用されている燃料量に基
づいて、発生可能なトルクの推定を行いCVT伝達トル
ク等の計算が不適当に行われることを防止する場合を説
明したが、以下の説明では、強制的に大気検出可能状態
にする例を説明する。
【0048】図8のフローチャートは、大気圧計測手順
を示すものである。Δt(例えば、16ms)毎に、E
CU30の大気圧計測後経過カウンタは、『+1』処理
が行われ(S400)、大気圧計測後経過カウンタ>計
測判定期間か否かの判断を行う(S401)。もし、大
気圧計測後経過カウンタ>計測判定期間であると判断さ
れた場合、ECU30は大気圧計測要求フラグを立てる
(フラグ0→フラグ1)(S402)。続いて、ECU
30は、スロットル開度>90%かつエンジン回転数N
e<1200rpmか否かの判断を行う(S403)。
スロットル開度>90%かつエンジン回転数Ne<12
00rpmの場合、スロットルは十分に開かれ吸気圧セ
ンサ32aの周囲が負圧状態ではなく、かつ空気の吸入
流速があまり早くない(吸気脈流が発生していない)と
判断して、ECU30は、通常の検出方法による吸気圧
センサ32aの現在の指示値が実際の大気圧であると判
断し、その指示値を計算に用いる大気圧として採用する
(S404)。その後、大気圧計測後経過カウンタをリ
セット(0の代入)及び、大気圧計測要求フラグのリセ
ット(0の代入)を行い(S405)、次回の大気圧計
測タイミングのための処理準備を行う。
【0049】(S401)で、まだ大気圧計測後経過カ
ウンタ>計測判定期間でない場合、または、(S40
3)でスロットル開度>90%かつエンジン回転数Ne
<1200rpmではない判断された場合、(S40
0)に戻り大気圧計測後経過カウンタの加算処理を行
う。ところで、ECU30においては、図8のフローチ
ャートに基づく処理と平行して、図9及び図10に示す
フローチャートの処理を行っている。
【0050】エンジン10の燃焼形態は、定速走行時等
の低負荷時に低燃費を実現するために用いられる成層燃
焼と加速時等のようにハイパワーを必要とする場合に用
いられる均質燃焼とがあり、それぞれ車両の走行状態に
応じて使い分けられている。成層燃焼は点火プラグ周辺
に燃えやすい混合気を集め、周りには燃料の無い空気の
層を作ることで、少ない燃料で、超希薄燃焼を起こし低
燃費を実現している。一方、発進時や加速時などは均質
な混合気を燃焼させる均質燃焼を行うことによりハイパ
ワーを発生させている。本実施形態においては、ECU
30は、大気圧計測要求フラグが立っているか否か(1
か否か)の判断を行い(S500)、大気圧計測要求フ
ラグが立っていない場合、通常の燃焼形態の選択、すな
わち、目標トルクやエンジン回転数や水温等に基づい
て、予め定められたマップを読み、成層燃焼または均質
燃焼の選択を行い(S501)、車両の走行状態に最適
なエンジン10の燃焼を行ってる。一方、ECU30は
大気圧計測要求フラグが立っていると判断した場合、目
標トルクやエンジン回転数や水温等に関わりなく、一時
的に成層燃焼を選択する(S502)。
【0051】また、ECU30は、図10に示すフロー
チャートの処理に基づいて、大気圧計測要求フラグが立
っているか否か(1か否か)の判断を行い(S60
0)、大気圧計測要求フラグが立っていると判断した場
合、さらに現在のエンジン10の燃焼モードが成層燃焼
であるか否かの判断を行う(S601)。そして、現在
の燃焼モードが成層燃焼であると確認できた場合、EC
U30は、スロットル開度の目標値を100%にする
(S602)。この場合、燃焼モードは、成層燃焼にな
っていて、点火栓近傍の混合気は着火及び火炎伝播可能
な空燃比を維持できるので、スロットルを全開にして吸
入空気量を増加してもエンジン10を失火させることな
く運転し続けることができる。このように、スロットル
を全開にすることにより、一時的に吸気圧センサ32a
による大気圧測定を可能な状態にすることができる。つ
まり、適切なタイミングで正確な大気圧測定が可能にな
る。なお、大気圧測定が可能になれば、同時に吸入空気
の温度を測定することも可能になる。一方、(S60
0)で大気圧計測要求フラグが立っていないと判断した
場合や(S601)でまだ成層燃焼モードになっていな
いと判断された場合には、このサイクルにおいては、目
標トルクやエンジン回転数や燃焼形態等に基づいて、ス
ロットルの目標開度の算出を行う(S603)。なお、
(S601)から(S603)に移行した場合でも、次
のサイクルでは、図9のフローチャートの処理により成
層燃焼への移行が完了しているので、(S602)へ移
行し、大気圧の測定が可能になる。なお、スロットルの
100%開放指示が行われた後、吸気の遅れ等が発生す
る場合があるので、タイマーなどを利用し大気圧の測定
を遅延させれば、より安定した状態の正確な大気圧測定
を行うことが可能になる。
【0052】前述したような成層燃焼モードへの強制移
行は、大気圧測定を行う僅かな時間のみであるため、本
来の燃焼形態の選択による燃費向上やハイパワーの取得
を目的とする制御に対する影響は、ほとんどない。
【0053】このように、燃焼モードを一時的に成層燃
焼にすることで、適切なタイミングで、正確な大気圧測
定を可能にすることが可能になり、前述した大気状態の
変化の認識が必要な各制御(最大制限トルクの算出や、
要求スロットル開度の算出やCVT伝達トルクの算出
等)を正確に行うことができる。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、車両の周囲の大気状態
が変化した場合でも、適切なエンジン及びCVTの制御
を行い、エンジンやCVTの能力を最大限まで引き出す
とともに、走行特性の違和感や走行燃費の悪化の低減及
び、無段変速機への過負荷の軽減を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る制御装置を備える車
両の概略構成を示す構成概念図である。
【図2】 本発明の実施形態に係る制御装置における目
標トルクと要求スロットル開度の計算手順を説明するフ
ローチャートである。
【図3】 本発明の実施形態に係る制御装置における最
大制限トルクと摩擦損失トルクを導き出すマップ図であ
る。
【図4】 本発明の実施形態に係る制御装置における要
求スロットル開度を導き出すマップ図である。
【図5】 本発明の実施形態に係る制御装置において、
吸気温度センサや吸気圧センサが故障した場合の対応方
法を説明するフローチャートである。
【図6】 本発明の実施形態に係る制御装置におけるC
VT伝達トルクの計算手順を説明するフローチャートで
ある。
【図7】 本発明の実施形態に係る制御装置における燃
料量推定トルクから上限計算トルク及び下限計算トルク
を導き出すマップ図である。
【図8】 本発明の実施形態に係る制御装置における大
気圧計測手順を説明するフローチャートである。
【図9】 本発明の実施形態に係る制御装置における燃
焼モードを決定する手順を説明するフローチャートであ
る。
【図10】 本発明の実施形態に係る制御装置における
スロットル開度を計算する手順を説明するフローチャー
トである。
【符号の説明】
10 エンジン、12 無段変速機(CVT)、30
ECU(制御装置)、32a 吸気圧センサ、32b
吸気温度センサ、36 アクセルペダル、50エアコン
(補機)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F16H 59:24 59:34 59:62 63:06 (72)発明者 澤田 大作 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D041 AA07 AA21 AA31 AA71 AB01 AC01 AC09 AC20 AD02 AD04 AD05 AD09 AD10 AD37 AD39 AD41 AD48 AE02 AE03 AE04 AE07 AE36 AE39 AF00 AF09 3G093 AA06 BA11 BA14 BA19 CA12 DA00 DA01 DA03 DA06 DA08 DB08 DB09 DB11 DB15 DB23 EA00 EA02 EA09 EB03 EB07 EC04 FA07 FA08 FA11 FB00 FB05 3J052 AA04 AA11 AA14 CA21 EA04 FB33 GC13 GC23 GC36 GD02 HA11 HA13 LA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンと、変速比を連続的に変化させ
    ることのできる無段変速機と、を備え、エンジントルク
    が目標トルクになるようにエンジンのスロットル開度を
    制御すると共に、前記目標トルクから算出した無段変速
    機伝達トルクに基づいて無段変速機の挟圧力を制御する
    車両の制御装置において、 エンジンの目標トルクの最大制限値を大気状態に基づい
    て設定することを特徴とする無段変速機を備えた車両の
    制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両の制御装置におい
    て、 前記スロットル開度は、大気状態に基づいて補正するこ
    とを特徴とする無段変速機を備えた車両の制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の車両の制
    御装置において、 大気状態検出に失敗した場合、大気状態に基づく演算を
    車両使用環境に基づき予め定められた最大条件値に従っ
    て行うことを特徴とする無段変速機を備えた車両の制御
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3の記載の車両の
    制御装置において、 前記無段変速機伝達トルクは、燃料供給量に応じて決定
    されるエンジントルク推定値に基づいて算出する上限値
    または下限値の少なくとも一方により制限することを特
    徴とする無段変速機を備えた車両の制御装置。
  5. 【請求項5】 エンジンと、変速比を連続的に変化させ
    ることのできる無段変速機と、を備え、エンジンのスロ
    ットル開度に基づき算出した無段変速機伝達トルクによ
    って無段変速機の挟圧力を制御する車両の制御装置にお
    いて、 前記スロットル開度は、大気状態に基づいて補正すると
    共に、前記無段変速機伝達トルクは、燃料供給量に応じ
    て決定されるエンジントルク推定値に基づいて算出する
    上限値または下限値の少なくとも一方により制限するこ
    とを特徴とする無段変速機を備えた車両の制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれかに記載
    の車両の制御装置において、 大気状態の認識が所定時間以上行われない場合、エンジ
    ンの燃焼状態を成層燃焼にするとともに、スロットル開
    度を所定値以上に切り換え大気状態の認識を強制的に行
    うことを特徴とする無段変速機を備えた車両の制御装
    置。
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