JP2012025705A - (s)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンのジアステレオマー塩の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 炭素数1〜4のアルコール類と、アミド類、及びエステル類から選ばれる溶媒との混合溶媒中、ラセミ型4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンに、ジ−p−トルオイル−D−酒石酸、ジ−p−アニソイル−D−酒石酸、及び(1R,2R)−シクロヘキサンジカルボン酸から選ばれる光学活性ジカルボン酸を作用させ、得られた(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンのジアステレオマー塩を該混合溶媒中で晶析させた後、該ジアステレオマー塩を分別することにより該ジアステレオマー塩を製造する。
【選択図】 なし
Description
また、本発明は、前記方法で得られたジアステレオマー塩を分解し、それを原料として(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジノブタン酸ベンゼンスルホン酸塩を製造する方法である。
本発明で使用するラセミ型4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンは、特に制限されるものではなく、公知の方法、例えば、特開平02−25465号公報に記載の方法により製造することができる。このラセミ型4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンは、通常は(S)型異性体、及び(R)型異性体の等モル混合物のことを指すが、分析誤差などを考慮すると(S)型異性体が45モル%以上55モル%以下の割合のものを対象とする。なお、このモル%は、液体クロマトグラフィーにより測定した(S)型異性体のピーク面積%と同等の値である。
本発明で使用する光学分割剤は、ジ−p−トルオイル−D−酒石酸、ジ−p−アニソイル−D−酒石酸、又は(1R,2R)−シクロヘキサンジカルボン酸である。このような光学活性ジカルボン酸の光学分割剤を使用することにより、操作性よく、高収率で高純度の(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジ(又は、(S)体のジアステレオマー塩)を得ることができる。特に、下記に詳述する混合溶媒中で前記光学活性ジカルボン酸を使用することにより、ろ過性を含む操作性がよく、高収率で高純度(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジ((S)体のジアステレオマー塩)を製造できる。このことは、前記光学活性ジカルボン酸により形成される(S)体のジアステレオマー塩の混合溶媒中における形態によるものと考えられる。
本発明においては、炭素数1〜4アルコール類とアミド類との混合溶媒、又は炭素数1〜4のアルコール類とエステル類との混合溶媒中でラセミ型4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンに前記光学活性ジカルボン酸を作用させて、(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンのジアステレオマー塩を形成させ、該ジアステレオマー塩の結晶を該混合溶媒中で晶析させることが重要である。この混合溶媒は、炭素数1〜4のアルコール類を含むものである。アルコール類のみを使用した場合には、収率が低下したり、条件によっては該ジアステレオマー塩を結晶として分取できない場合があり、また、(S)体のジアステレオマー塩の光学純度((S)体のピーク面積%)を高めることができない場合があるため好ましくない。アミド類のみを使用した場合には、収率が低下したり、条件によっては該ジアステレオマー塩を結晶として分取できない場合があり好ましくない。エステル類のみを使用した場合には、得られる(S)体のジアステレオマー塩が取り扱いにくく、また、該塩の光学純度((S)体のピーク面積%)を高めることができない場合があり好ましくない。さらに、炭素数1〜4アルコール類とアミド類、及び炭素数1〜4のアルコール類とエステル類以外の組み合わせの混合溶媒になると、(S)体のジアステレオマー塩の光学純度((S)体のピーク面積%)を高めることができなかったり、条件によっては該ジアステレオマー塩を結晶として分取できなくなる場合があるため好ましくない。
(I)炭素数2〜4のアルコール類とN,N’−ジメチルホルムアミド、及びN,N’−ジメチルアセトアミドから選ばれるアミド類を含み、炭素数2〜4のアルコール類100容量部に対して、該アミド類を2.5容量部以上30容量部以下含む混合溶媒を使用する場合、
(II)メタノールとエステル類を含み、メタノール100容量部に対して、該エステル類を500容量部以上1500容量部以下含む混合溶媒
を使用する場合である。
本発明においては、炭素数2〜4のアルコール類とN,N’−ジメチルホルムアミド、及びN,N’−ジメチルアセトアミドから選ばれるアミド類を含み、炭素数2〜4のアルコール類100容量部に対して、該アミド類を2.5容量部以上30容量部以下含む混合溶媒を使用する場合、特に優れた効果を発揮する。
本発明においては、メタノールとエステル類を含み、メタノール100容量部に対して、該エステル類を500容量部以上1500容量部以下含む混合溶媒を使用する場合、特に優れた効果を発揮する。
本発明においては、炭素数1〜4のアルコール類を含む溶媒、具体的には、該アルコール類とアミド類、又はアルコール類とエステル類とを含む混合溶媒を使用することにより、優れた効果を発揮する。混合溶媒の使用量は、(S)体のジアステレオマー塩を結晶として析出させる際の温度、使用する溶媒の種類、使用する装置の形態等に応じて適宜決定すればよい。中でも、ろ過性を含む操作性がより向上し、高収率で純度の高い(S)体のジアステレオマー塩を得るためには、ラセミ型4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジン 1gに対して、混合溶媒を10ml以上75ml以下とすることが好ましく、さらに、15ml以上60ml以下とすることが好ましい。前記(I)混合溶媒、および(II)混合溶媒を使用した場合にも、上記使用量を満足することが好ましい。なお、前記混合溶媒の使用量は、炭素数1〜4のアルコール類とアミド類合計量、又は炭素数1〜4のアルコール類とエステル類との合計量である。
ラセミ型4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンと前記光学活性ジカルボン酸とを作用させ、これらからなるジアステレオマー塩((S)体のジアステレオマー塩)を形成する方法は、特に制限されるものではなく、混合溶媒中、ラセミ型4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンと光学活性ジカルボン酸とを混合することにより実施できる。両者の混合には、通常の方法、例えば、攪拌等の操作を行えばよい。中でも、完全に塩を形成させるためには、ラセミ型4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンと前記光学活性ジカルボン酸の両者が有機溶媒中で完全に溶解して混合された状態を形成することが好ましい。そして、その後、前記混合溶媒中で(S)体のジアステレオマー塩を晶析させることが好ましい。
単離した粗ジアステレオマー塩は、再結晶することにより、さらに純度を高めることができる。再結晶に使用する溶媒は、前記混合溶媒を使用することができる。再結晶溶媒として前記混合溶媒を使用する場合、好ましい溶媒組成としては、前記混合溶媒で例示した混合割合、種類の溶媒を使用することが好ましい。
前記粗ジアステレオマー塩、および前記精製ジアステレオマー塩は、アルカリを使用した方法により分解して(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンとすることができる。
、2モル以上3モル以下であればよい。アルカリは水溶液にして使用することが好ましい。この場合のアルカリ水溶液濃度は、0.01mol/L以上10mol/L以下の水溶液を使用することが好ましい。
前記方法により得られた(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンから(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジノブタン酸エチルを製造する方法は、公知の方法を採用することができる。例えば、特開平10−237070号公報に記載の方法を採用すればよい。
(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジノブタン酸エチルを加水分解する方法は、特に制限されるものではなく、公知の方法を採用することができる。例えば、特開平10−237070号公報に記載の方法を採用することができる。具体的には、酸、又はアルカリのいずれかの条件下で実施することができる。中でも、副反応などを考慮すると、アルカリ条件下が好ましい。使用するアルカリは、試薬或いは工業原料が何ら制限なく使用できる。これらを具体的に例示すると、アルカリ金属の水酸化物、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。使用するアルカリは、水溶液として使用することが好ましく、0.01mol/L以上10mol/L以下の水溶液を使用することが好ましい。
前記方法で得られた(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジノブタン酸は、ベンゼンスルホン酸と反応させることにより、(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジノブタン酸ベンゼンスルホン酸塩とすることができる。
装置:WATERS社製 型式2695−2489−996。
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:220nm)。
カラム:信和化工株式会社製 商品名 ULTORON−ES−OUM、内径4.6mm、長さ15cm(粒子径5μm)。
カラム温度:30℃ 一定温度。
サンプル温度:25℃ 一定温度。
移動相:アセトニトリル/20mMKH2PO4水溶液(pH5.5)=10/100。
流量:1.2ml/分。
(粗ジアステレオマー塩の製造)
500ml4つ口フラスコにラセミ型4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンを10g(33.0mmol、(S)型異性体のピーク面積50.5%)投入し、N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)50ml加え、25℃溶解させた。次いで、ジ−p−トルオイル−D−酒石酸3.83g(9.91mmol)加え、撹拌しながら溶解させた。次に、この溶液に25℃でイソプロパノール400ml投入したところ、結晶が析出し始めた。25℃で18時間熟成し、(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンとジ−p−トルオイル−D−酒石酸とのジアステレオマー塩(粗ジアステレオマー塩)を晶析させた。
前記粗ジアステレオマー塩の結晶9.87gにエタノール395mlを加え、撹拌下70℃で溶解させ、20℃/hrで冷却した。結晶が50℃付近で析出し始めた。5℃まで冷却し、5℃で1hr熟成後、90mmヌッチェにろ紙No.5Cを使用して、アスピレーターで真空0.02Mpaに引いてろ過したところ、約1分間で液切れが完了した。その後、エタノール10mlで2回洗浄し、乾燥させた。
前記精製ジアステレオマー塩の結晶4.94gを2mol/L水酸化ナトリウム水溶液10.5mlに分散させ、クロロホルム12mlで抽出した。クロロホルム層を水で洗浄後、留去し、(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジン3.0g(フリー化収率100%)を得た。(S)体のピーク面積は99.8%であった。
(粗ジアステレオマー塩の製造)
実施例1において、ジ−p−トルオイル−D−酒石酸3.83g(9.91mmol)に代えて、ジ−p−アニソイル−D−酒石酸4.15g(9.91mmol)を使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、90mmヌッチェにろ紙No.5Cを使用して、アスピレーターで真空0.02Mpaに引いてろ過したところ、約1分間で液切れが完了し、乾燥後(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンとジ−p−アニソイル−D−酒石酸の塩の粗結晶(粗ジアステレオマー塩)8.99g(粗結晶取得収率53.2%)得た。(S)体のピーク面積は85.8%であった。
前記粗ジアステレオマー塩の結晶8.99gにエタノール360mlを加え、撹拌下70℃で溶解させ、20℃/hrで冷却した。結晶が45℃付近で析出し始めた。5℃まで冷却し、5℃で1hr熟成後、90mmヌッチェにろ紙No.5Cを使用して、アスピレーターで真空0.02Mpaに引いてろ過したところ、約1分間で液切れが完了した。その後、エタノール9mlで2回洗浄し、乾燥させた。
前記精製ジアステレオマー塩の結晶4.42gを2mol/L水酸化ナトリウム水溶液10.5mlに分散させ、クロロホルム12mlで抽出した。クロロホルム層を水で洗浄後、留去し、(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジン2.6g(フリー化収率100%)を得た。(S)体のピーク面積は99.8%であった。
(粗ジアステレオマー塩の製造)
実施例1において、ジ−p−トルオイル−D−酒石酸3.83g(9.91mmol)に代えて、(1R、2R)−シクロヘキサンジカルボン酸1.71g(9.91mmol)を使用した以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果、90mmヌッチェにろ紙No.5Cを使用して、アスピレーターで真空0.02Mpaに引いてろ過したところ、約1分間で液切れが完了し、乾燥後(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンと(1R、2R)−シクロヘキサンジカルボン酸の塩の粗結晶(粗ジアステレオマー塩)6.29g(粗結晶取得収率40.1%)得た。(S)体のピーク面積は91.3%であった。
前記粗ジアステレオマー塩の結晶6.29gにエタノール250mlを加え、撹拌下70℃で溶解させ、20℃/hrで冷却した。結晶が45℃付近で析出し始めた。5℃まで冷却し、5℃で1hr熟成後、90mmヌッチェにろ紙No.5Cを使用して、アスピレーターで真空0.02Mpaに引いてろ過したところ、約1分間で液切れが完了した。その後、エタノール6.5mlで2回洗浄し、乾燥させた。
前記精製ジアステレオマー塩の結晶3.34gを2mol/L水酸化ナトリウム水溶液10.5mlに分散させ、クロロホルム12mlで抽出した。クロロホルム層を水で洗浄後、留去し、(S)−4−〔(4−ハロゲノフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジン2.1g(フリー化収率100%)を得た。(S)体のピーク面積は99.8%であった。
実施例1の粗ジアステレオマー塩の製造において、イソプロパノール400mlとN,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)50mlに代えて、表1の溶媒、およびその使用量とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果を表1に示した。
実施例2の粗ジアステレオマー塩の製造において、イソプロパノール400mlとN,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)50mlに代えて、表2の溶媒、およびその使用量とした以外は、実施例2と同様の操作を行った。その結果を表2に示した。
実施例3の粗ジアステレオマー塩の製造において、イソプロパノール400mlとN,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)50mlに代えて、表3の溶媒、およびその使用量とした以外は、実施例3と同様の操作を行った。その結果を表3に示した。
実施例4で得られた粗ジアステレオマー塩1gを用いて、実施例1と同様の再結晶(実施例25)を行った。また、実施例4で得られた粗ジアステレオマー塩1gを用いて、実施例1の再結晶においてエタノールに代えて、表4の溶媒、およびその使用量として再結晶を行った以外は、実施例1と同様の操作を行った(実施例26〜28)。その結果を表4に示した。
実施例1で得られた(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジン1.33g(4.39mmol)をアセトン15mlに溶解し、4−ブロモブタン酸エチル1.03g(5.27mmol)と炭酸カリウム0.73g(5.27mmol)を加えて、7時間加熱還流した。不溶物をろ過し、ろ液を減圧下濃縮して、エタノール11ml加え、溶液中の(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジノブタン酸エチルの定量及び(S)体の純度を測定したところ1.82g(収率99.5%、(S)体のピーク面積99.8%)で得られた。
実施例29で得られた(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジノブタン酸エチルのエタノール溶液に、5mol/L水酸化ナトリウム1.74ml加えて、撹拌下、室温で一夜放置した。原料消失を確認した後、5mol/L塩酸1.75ml加えて中和した。析出塩をろ別後、ろ液を濃縮し、酢酸エチル45mlで2回抽出した。得られた溶液を定量及び(S)体の純度を測定したところ(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジノブタン酸1.69g(収率99.6%、(S)体のピーク面積99.8%)で得られた。
実施例30で得られた(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジノブタン酸の酢酸エチル溶液に、ベンゼンスルホン酸一水和物0.68g(3.84mmol)加えて溶かし、溶媒を濃縮した。残渣に酢酸エチル85ml加えて、撹拌下1週間程度放置した。結晶をろ別後、アセトニトリル17ml加え、再結晶を行い、(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジノブタン酸ベンゼンスルホン酸塩を1.66g(収率70%)得た。(S)体の純度を測定したところ(S)体のピーク面積99.8%であった。
(光学分割)
500ml4つ口フラスコにラセミ型4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンを10g(33.0mmol、(S)型異性体((S)体のピーク面積50.5%)投入し、酢酸エチル390ml加え、25℃溶解させた。次いで、N−アセチル−L−フェニルアラニン4.1g(19.8mmol)加え、加熱撹拌し、溶解させた後、室温まで冷却して結晶化させた。この結晶を90mmヌッチェにろ紙No.5Cを使用して、アスピレーターで真空0.02Mpaに引いて、ろ過したところ、約20分間かかって液切れが完了した。その後、酢酸エチル20mlで2回洗浄し、乾燥させた。(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンとN−アセチル−L−フェニルアラニンの塩の結晶6.19g(ラセミ型4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンからの収率37.4%)得た。(S)体のピーク面積は94.9%であった。
実施例1の粗ジアステレオマー塩の製造において、イソプロパノール400mlとN,N’−ジメチルホルムアミド50mlに代えて、表5の溶媒、およびその使用量とした以外は、実施例1と同様の操作を行った。その結果を表5に示した。
Claims (9)
- 炭素数1〜4のアルコール類と、アミド類、及びエステル類から選ばれる溶媒との混合溶媒中、下記式(1)
- 前記混合溶媒が、炭素数1〜4のアルコール類100容量部に対して、アミド類、及びエステル類から選ばれる溶媒を2.5容量部以上1500容量部以下含むことを特徴とする請求項1に記載の(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンのジアステレオマー塩の製造方法。
- 前記混合溶媒が、炭素数2〜4のアルコール類と、N,N’−ジメチルホルムアミド、及びN,N’−ジメチルアセトアミドから選ばれるアミド類とを含み、炭素数2〜4のアルコール類100容量部に対して、該アミド類を2.5容量部以上30容量部以下含むことを特徴とする請求項2に記載の(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンのジアステレオマー塩の製造方法。
- 前記混合溶媒が、メタノールとエステル類とを含み、メタノール100容量部に対して、該エステル類を500容量部以上1500容量部以下含むことを特徴とする請求項2に記載の(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンのジアステレオマー塩の製造方法。
- 請求項1に記載の方法により(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンのジアステレオマー塩を製造した後、得られたジアステレオマー塩を炭素数1〜4のアルコール類中で晶析させることを特徴とする(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンのジアステレオマー塩の製造方法。
- 請求項1に記載の方法により(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンのジアステレオマー塩を製造した後、得られた該ジアステレオマー塩をアルカリにより分解することを特徴とする(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンの製造方法。
- 請求項6に記載の方法により(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンを製造した後、得られた(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジンと4−ハロゲノブタン酸エチルとを反応させることを特徴とする(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジノブタン酸エチルの製造方法。
- 請求項7に記載の方法により(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジノブタン酸エチルを製造した後、得られた(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジノブタン酸エチルを加水分解することを特徴とする(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジノブタン酸の製造方法。
- 請求項8に記載の方法により(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジノブタン酸を製造した後、得られた(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジノブタン酸とベンゼンスルホン酸とを反応させることを特徴とする(S)−4−〔(4−クロロフェニル)(2−ピリジル)メトキシ〕ピペリジノブタン酸ベンゼンスルホン酸塩の製造方法。
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