JP2012015353A - Cmp用研磨液及びこの研磨液を用いた研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】バリア層のバリア金属とキャップ層の二酸化珪素に対する良好な研磨速度を維持しつつ、層間絶縁膜層であるlow−k膜に対する高い研磨速度を達成できるCMP用研磨液及び研磨方法を提供する。
【解決手段】(A)ベタイン構造を有する化合物と、(B)正電荷を有する砥粒と、(C)酸化金属溶解剤と、(D)酸化剤と、を含有するCMP用研磨液を用いる。また、研磨は、表面に隆起部及び溝部を有する層間絶縁膜と、該層間絶縁膜の表面に追従して設けられたバリア層2と、該バリア層2を被覆するように設けられた導電性物質層と、を有する基板における導電性物質層を研磨して層間絶縁膜の隆起部上に位置するバリア層2を露出させる第1の研磨工程と、第1の研磨工程により露出したバリア層2を上記CMP研磨液を用いて研磨して層間絶縁膜の隆起部を露出させる第2の研磨工程と、を備える方法で行う。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体デバイスの配線形成工程等における研磨に使用されるCMP用研磨液及びこの研磨液を用いた研磨方法に関する。
近年、半導体集積回路(以下、「LSI」という。)の高集積化、高性能化に伴って新たな微細加工技術が開発されている。化学機械研磨(以下、「CMP」という。)法もその一つであり、LSI製造工程、特に、多層配線形成工程における層間絶縁膜の平坦化、金属プラグの形成、埋め込み配線の形成において頻繁に利用される技術である。この技術は、例えば、特許文献1に開示されている。
また、最近は、LSIを高性能化するために、配線材料となる導電性物質として銅又は銅合金の利用が試みられている。しかし、銅又は銅合金は従来のアルミニウム合金配線の形成で頻繁に用いられたドライエッチング法による微細加工が困難である。
そこで、あらかじめ溝を形成してある絶縁膜上に銅又は銅合金の薄膜を堆積して埋め込み、溝部以外の前記薄膜をCMPにより除去して埋め込み配線を形成する、いわゆるダマシン法が主に採用されている。この技術は、例えば、特許文献2に開示されている。
一方、銅又は銅合金等の配線部用金属の下層には、層間絶縁膜中への金属の拡散防止や密着性向上のためのバリア導体層(以下、「バリア層」という。)として、例えば、タンタル、タンタル合金、窒化タンタル等の導体からなる層が形成される。したがって、銅又は銅合金等の配線部用金属を埋め込む配線部以外では、露出したバリア層をCMPにより取り除く必要がある。
しかし、これらのバリア層の導体は、銅又は銅合金に比べ硬度が高いために、銅又は銅合金用の研磨材料を組み合わせても十分な研磨速度が得られず、かつ被研磨面の平坦性が悪くなる場合が多い。そこで、配線部用金属を研磨する第1の研磨工程と、バリア層を研磨する第2の研磨工程からなる2段階の研磨方法が検討されている。
図1に一般的なダマシンプロセスによる配線形成を断面模式図で示す。図1(a)は研磨前の状態を示し、表面に溝を形成した層間絶縁膜1、層間絶縁膜1の表面凹凸に追従するように形成されたバリア層2、凹凸を埋めるように堆積された銅又は銅合金の配線部用金属3を有する。
まず、図1(b)に示すように、配線部用金属3を研磨するための研磨液で、バリア層2が露出するまで配線部用金属3を研磨する(第1の研磨工程)。次に、バリア層2用の研磨液で層間絶縁膜1の凸部が露出するまで研磨する(第2の研磨工程)。この第2の研磨工程においては、図1(c)に示すように、層間絶縁膜を余分に研磨するオーバー研磨が行われることが多い。図1の(c)において、破線部分は、第2の研磨工程における、バリア層研磨前の図1(b)の状態を示す。このようなオーバー研磨により、研磨後の被研磨面の平坦性を高めることができる。
このようなバリア層用の研磨液として、酸化剤と、金属表面に対する保護膜形成剤と、酸と、水とを含み、pHが3以下であり、上記酸化剤の濃度が0.01〜3質量%であるCMP用研磨剤が提案されている。(例えば特許文献3参照。)
ところで、近年、配線間隔がさらに微細化されていることに伴い、配線遅延の問題が生じてきている。集積回路は、金属配線が何層にも張り巡らされて信号を伝達しているが、微細化に伴って配線同士の距離が近くなるために、近接する配線間の電気容量(配線間容量)が大きくなり、それに比例して配線を伝わる信号が遅くなるという現象(信号遅延)が生じる。それにより、回路の動作速度が上がらず、かえって消費電力が増えてしまうという問題が顕著になってきた。
そこで、この課題を克服するために、配線間容量を下げる手法の一つとして、二酸化珪素を主体とする層間絶縁膜から、低誘電率材料の膜(以下、「low−k膜」という。)への転換が図られている。low−k膜としては、オルガノシリケートグラスや全芳香環系low−k膜等を挙げることができる。これらのlow−k膜は、有機化合物を原料としたり、膜に空孔を形成させたりすることによって、誘電率を下げている。
さらにlow−k膜は、比誘電率が空気(〜1)程度に低い材料の開発が始まっている。これらはULK(Ultra low−k)などと呼ばれ、空気を含んだポーラス(多孔性)な材料を使う方向で検討が進んでいる。但し、ポーラス材料は蜂の巣の様な中空構造なので軟らかく、二酸化珪素膜と比較して、機械的強度が低い、吸湿性が高い、プラズマ及び薬品耐性が低いといった弱点を有する。このため、前記第2の研磨工程において、low−k膜の損傷、過剰な研磨、膜の剥離等の問題を有する。
そこで、上記の課題を克服するため、low−k膜を二酸化珪素でキャップした構造とすることが提案されている。図2に、このような構造のデバイスの製造プロセスの一例を示す。図2の(a)の構造を得るためには、まず、Si基板4上にlow−k膜5と二酸化珪素からなるキャップ層6を積層構造で成膜した後、隆起部及び溝部を形成する。その上に、表面の隆起部及び溝部に追従するようにバリア層2が形成され、隆起部及び溝部を埋めるように全体に堆積された配線部用金属3が形成されている。
層間絶縁膜部分にキャップ層の二酸化珪素が含まれると、二酸化珪素の誘電率の影響を受けてしまうため、層間絶縁膜全体として実効比誘電率がさほど低くならない。すなわち、low−k膜の有する低誘電率特性を充分活かせていないこととなる。従って、前記キャップ層としての二酸化珪素膜は、前記バリア膜研磨時に除去され、最終的にはlow−k膜のみからなる層間絶縁膜とすることが望ましい。
このような構造のデバイスを得るためには、図2の(a)に示す状態から、図2(b)に示すように、研磨を行う。具体的には、配線部用金属3を研磨するための研磨液で、バリア層2が露出するまで配線部用金属3を研磨する(第1の研磨工程)。次に、バリア層2用の研磨液でバリア層を研磨し、図2(c)に示すように、少なくとも二酸化珪素のキャップ層6を全て除去し、low−k膜5が露出するまで研磨する(第2の研磨工程)。
従って、前記の第2の研磨工程では、バリア金属及び配線部用金属だけでなく、キャップ層である二酸化珪素膜及びlow−k膜も研磨する必要がある。また、半導体デバイスを設計通り構築するため、即ち、多層配線を実現するためには、各層が平坦である加工精度が求められるので、キャップ層を削りきった後に露出する下層のlow−k膜も削る必要がある。これらの理由より、バリア層用の研磨液には、バリア金属及び配線部用金属だけでなく、キャップ層である二酸化珪素等の酸化膜及びlow−k膜に対してある程度の研磨速度を示す必要がある。
米国特許第4944836号明細書 特開平02−278822号公報 再公表特許WO01/13417号パンフレット
従来のバリア層用研磨液は、バリア層であるバリア金属及びキャップ層である二酸化珪素は好適に研磨できるが、low−k膜に対する研磨速度は遅く、あるいは研磨中に傷や膜剥がれを起こしやすい課題を有している。さらに、エロージョン及びシームが発生し被研磨面の平坦性が悪化しやすく、半導体デバイスの配線抵抗が増加したり信頼性が低下したりする等の問題が生じる可能性がある。
また、バリア層用研磨液は砥粒を含有してなるが、この砥粒のゼータ電位は正に大きな方が砥粒同士に反発作用を生じ、砥粒の凝集を抑制するため、研磨液としての安定性が向上する。しかしながら、砥粒のゼータ電位は正に大きければ大きいほどlow−k膜の研磨速度は遅くなることが実験により明らかとなっている。
本発明は、これらの課題を解決しようとするものであって、ゼータ電位が正に大きな砥粒を含有しつつ、バリア層のバリア金属に対する良好な研磨速度を維持し、さらにキャップ層の二酸化珪素及びlow−k膜に対する高い研磨速度を達成できる研磨液及び研磨方法を提供するものである。
より詳細には、本発明は、バリア層を研磨する第2の研磨工程において、low−k膜の研磨速度を向上させるものであり、具体的には、実用的な研磨条件での研磨速度が200Å/分以上であり、且つ、キャップ層である二酸化珪素等の酸化膜の高い研磨速度に対し影響を及ぼさない、安定性に優れたCMP用研磨液及び研磨方法を提供することを目的とするものである。
本発明者等は、前記の第2の研磨工程において、low−k膜が露出した後、low−k膜のみに作用し、ゼータ電位が正に大きな砥粒を選択的にlow−k膜に近づけることで、前記の課題を克服することができると着想し、鋭意検討を行った。
その結果、二酸化珪素等の酸化膜との親和力が小さく、low−k膜との親和力は大きな化合物を見出した。この化合物はさらに、正電荷及び負電荷を同一分子内の隣り合わない位置に有し、正電荷を有する原子には解離し得る水素原子が結合しておらず、分子全体としては電荷を有しない化合物構造をとる。
本発明は、前述の化合物と、その化合物と相互作用しうるゼータ電位が正に大きな砥粒を含ませたCMP用研磨液であれば、上記課題を解決できることを見いだしてなされたものである。
すなわち本発明は、(A)ベタイン構造を有する化合物と、(B)正電荷を有する砥粒と、(C)酸化金属溶解剤と、(D)酸化剤と、を含有するCMP用研磨液に関する。
本発明に係るCMP用研磨液では、バリア膜及び二酸化珪素等の酸化膜の高い研磨速度を維持しつつ、low−k膜の研磨速度を向上することができる。また、本発明に係るCMP用研磨液では、砥粒の凝集を抑制し、優れた安定性もなしえる。
(A)ベタイン構造を有する化合物としては、例えば、一般式(1)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2012015353
式中のRからR及びXは、それぞれ独立に置換基を有していてもよい1個の有機基又は水素原子を示す。
(A)成分の含有量は、CMP用研磨液100質量部に対して0.0001〜1質量部であることが好ましい。この場合、バリア膜及び酸化膜の研磨速度を下げることなくlow−k膜の研磨速度を向上することができる。
(B)成分は、正電荷を有する砥粒であり、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア又はこれらの変性物から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。この場合、砥粒の凝集を抑制することができる。
また、本発明に係るCMP用研磨液は、pHが5以下であることが好ましい。
(C)成分は、特に制限はないが、有機酸、有機酸エステル、有機酸のアンモニウム塩、無機酸、無機酸のアンモニウム塩等が挙げられ、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸;これらの有機酸エステル及びこれら有機酸のアンモニウム塩;塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸;これら無機酸のアンモニウム塩類、例えば過硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、クロム酸等;が挙げられる。
これらの中では、実用的な研磨速度を維持しつつ、エッチング速度を効果的に抑制できるという点でギ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸、アジピン酸等が好ましい。これら酸化金属溶解剤は、1種類単独で又は2種類以上混合して用いることができる。
(D)成分は、特に制限はないが、例えば、過酸化水素、ペルオキソ硫酸塩、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸、オゾン水等が挙げられ、その中でも過酸化水素が特に好ましい。これら酸化剤は1種類単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。
本発明に係るCMP用研磨液は、(E)金属防食剤を更に含有していてもよい。これによって、配線部用金属(導電性物質層)のエッチング及び被研磨面の荒れを抑制することができる。同様の観点から、(E)成分は、トリアゾール骨格を有する化合物、イミダゾール骨格を有する化合物、テトラゾール骨格を有する化合物、ピラゾール骨格を有する化合物、ピリミジン骨格を有する化合物から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
本発明に係るCMP用研磨液は、(F)水溶性ポリマーを更に含有していてもよい。これによって、被研磨面に荒れが発生することを抑制することができる。同様の観点から、(F)成分は、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸の塩、多糖類及びビニル系ポリマーから選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
本発明に係るCMP用研磨液は、(G)有機溶媒を更に含有していてもよい。この場合、CMP用研磨液の被研磨面に対する濡れ性が向上し、研磨速度が向上する傾向がある。
(G)成分は、特に層間絶縁膜に対する濡れ性が向上する観点で、グリコール類、エーテル類、グリコールモノエーテル類、アルコール類、エステル類、炭酸エステル類、ケトン類、フェノール類、アミド類、スルホラン類から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
また、本発明は、表面に隆起部及び溝部を有する層間絶縁膜と、この層間絶縁膜の表面に追従して設けられたバリア層と、このバリア層を被覆するように設けられた導電性物質層と、を有する基板における導電性物質層を研磨して層間絶縁膜の隆起部上に位置するバリア層を露出させる第1の研磨工程と、第1の研磨工程により露出したバリア層を上記CMP用研磨液を用いて研磨して層間絶縁膜の隆起部を露出させる第2の研磨工程と、を備える、研磨方法に関する。本発明に係る研磨方法では、すべての層で実用的な研磨速度を得ることができる。
層間絶縁膜が、low−k膜と、該low−k膜をキャップしたキャップ層とを有し、前記low−k膜を有するシリコン系被膜又は有機ポリマー膜である研磨方法に関する。本発明に係る研磨方法では、low−k膜とキャップ層で実用的な研磨速度を得ることができる。
上述した信号遅延を防止する観点から、low−k膜の誘電率は、2.9以下であることが好ましい。
導電性物質層は、銅、銅合金、銅の酸化物及び銅合金の酸化物から選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。また、バリア層は、タンタル、タンタル化合物、チタン、チタン化合物、タングステン、タングステン化合物、ルテニウム、ルテニウム化合物、コバルト及びコバルト化合物から選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。
なお、本発明において、「表面に隆起部及び溝部を有する層間絶縁膜」とは、図1に示されるように層間絶縁膜自体に隆起部及び溝部が形成された状態でもよく、また、図2に示すように、Si基板等の他の基板の上に部分的に層間絶縁膜を形成して隆起部及び溝部を有するようにした状態も含むものとする。従って、本発明において「層間絶縁膜を表面に沿って被覆するバリア層」とは、図2に示すように、バリア層が、部分的に層間絶縁膜以外の部分を被覆している状態であってもよい。
本発明によれば、バリア層を研磨する第2の研磨工程において、バリア膜及び二酸化珪素等の酸化膜の高い研磨速度を維持しつつ、low−k膜の研磨速度を向上することが可能なCMP用研磨液及び研磨方法を提供することができる。また、本発明によれば、層間絶縁膜の研磨速度を膜種ごとに制御可能なCMP用研磨液を提供することができる。加えて、本発明によれば、砥粒の凝集を抑制し、安定性に優れたCMP用研磨液を提供することができる。さらに、本発明によれば、上記のCMP用研磨液を用いて、微細化、薄膜化、寸法精度にも優れ、信頼性の高い、低コストの半導体デバイス等の製造における研磨方法を提供することができる。
一般的なダマシンプロセスによる配線形成の断面模式図を示す。 層間絶縁膜にlow−k膜及びキャップ層を用いた配線形成の断面模式図を示す。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態に係るCMP用研磨液は、(A)成分:一般式(1)で表されるベタイン構造を有する化合物、(B)成分:正電荷を有する砥粒、(C)成分:酸化金属溶解剤、及び(D)成分:酸化剤と、を少なくとも含有する。
本実施形態に係るCMP用研磨液では、バリア膜及び二酸化珪素等の酸化膜の高い研磨速度を維持しつつ、low−k膜の研磨速度を向上することができる。本実施形態に係るCMP用研磨液を用いた際にlow−k膜の研磨速度が向上するメカニズムについて、本発明者らは以下のように推測している。
すなわち、本発明者らは、二酸化珪素等の酸化膜やlow−k膜といった層間絶縁膜の研磨機構を、研磨対象膜と砥粒の静電的相互作用に起因していると推測している。従来のCMP用研磨液において高い研磨速度が得られる二酸化珪素等の酸化膜は、負に帯電しており、正に帯電した砥粒とは静電的相互作用により互いに引き合う。このため、砥粒が酸化膜に対し多く吸着し、部分的に砥粒濃度が高くなるため、酸化膜は高い研磨速度が達成される。反対に、low−k膜は正に帯電しており、砥粒の電荷と同符号となるため、静電的相互作用により互いに反発し合う。これにより、low−k膜への砥粒の吸着は制限され、部分的に砥粒濃度が低くなる。また、low−k膜は二酸化珪素膜等の酸化膜と比較して疎水性が強く、CMP用研磨液及び砥粒との親和性が低いことも、同じように部分的に砥粒濃度を低くする。その結果、low−k膜は低い研磨速度となる。
本発明は、low−k膜の疎水性に着目し、これと親和力のある物質を介することで、砥粒をlow−k膜に接近させることができた。具体的には、以下のような機構である。
本実施形態に係るCMP用研磨液では、一般式(1)で表されるベタイン構造を有する化合物が、界面活性剤のような役割を担う。4級アンモニウム等のカチオン部に存在する疎水性置換基、例えばメチル基等が、疎水性の強いlow−k膜上に多く吸着する。その結果、low−k膜上には同時に負の電荷をもつカルボキシル基が多数存在することになり、正電荷の砥粒と静電的相互作用が発生し、互いが引き合うことで、low−k膜上に砥粒が多く存在する状態となる。通常、ゼータ電位が+10.0〜+30.0mVと、高い正電荷の砥粒を含むCMP用研磨液では、low−k膜に対し高い研磨速度が得られないことが実験により明らかとなっているが、本発明では、このlow−k膜と砥粒が接近することにより、高い研磨速度が達成できる。一方、low−k膜と比べ疎水性の低い二酸化珪素の膜上には、第4級アンモニウムがさほど集まってこないために、研磨速度の低減は見られないと推測する。
このことは、一般式(1)のベタイン構造を有する化合物の替わりに、アニオン性界面活性剤をCMP用研磨液に用いることで、low−k膜に対して高い研磨速度が得られることでも同様に説明できる。例えば、n−ドデシルベンゼンスルホン酸をCMP用研磨液に添加した場合には、上記で述べたように、疎水性の強いlow−k膜に対し、アニオン性界面活性剤のアルキル基がlow−k膜上に集まる。その結果、low−k膜上には同時に負の電荷をもつスルホン基が多数存在することになり、正電荷の砥粒と静電的相互作用が発生する。その結果、高い研磨速度が達成できる。しかし、前記界面活性剤を用いると、砥粒の分散性が悪化するため、砥粒の凝集が発生する課題があった。一般式(1)のベタイン構造を有する化合物は、砥粒の分散性の向上をもたらすため、当該砥粒の凝集を抑制できる。
以下、本実施形態に係るCMP用研磨液の各含有成分について詳細に説明する。
[(A)成分:添加剤]
本発明のCMP用研磨液は、一般式(1)で表されるベタイン構造を有する化合物を含む添加剤を含有する。一般式(1)中のR〜R及びXで示される基は、化学的に安定なものであれば特に制限はないが、好ましい例として、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、ベンジル基、クロル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、シアノ基等が挙げられる。これらの基は置換基を有してもよい。これらのうちでも入手性や水への溶解性の観点から、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基がより好ましく、水素又はメチル基が更に好ましい。
添加剤の前記ベタイン構造化合物の含有量は、添加剤、砥粒、酸化金属溶解剤、酸化剤、場合により金属防食剤、水溶性ポリマー、有機溶剤及び水を含むCMP用研磨液100質量部に対して、好ましくは0.0001〜1質量部、より好ましくは0.001〜0.5質量部、特に好ましくは0.005〜0.2質量部である。前記砥粒の含有量が0.0001質量部以上であればlow−k膜の研磨速度が向上する傾向があり、1質量部以下であればCMP用研磨液の砥粒の分散性が向上する傾向がある。
[(B)成分:砥粒]
本発明のCMP用研磨液は正電荷を有する砥粒を含有する。また、砥粒表面の正電荷は、+5mV以上であればより好ましく、+10mV以上であることが特に好ましい。砥粒としては、特に制限はないが、シリカ、アルミナ、ジルコニア、セリア、チタニア、ゲルマニア又はこれらの変性物から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
変性物は、シリカ、アルミナ、ジルコニア、セリア、チタニア、ゲルマニア等の砥粒粒子の表面をアルキル基で変性したものである。
砥粒粒子の表面をアルキル基で変性する方法は、特に制限はないが、例えば、砥粒粒子の表面に存在する水酸基とアルキル基を有するアルコキシシランとを反応させる方法が挙げられる。
アルキル基を有するアルコキシシランとしては、特に制限はないが、モノメチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルモノメトキシシラン、モノエチルトリメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、トリエチルモノメトキシシラン、モノメチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルモノエトキシシラン等が挙げられる。
反応方法としては、特に制限はなく、例えば砥粒粒子とアルコキシシランとを研磨液中で室温(25℃)または所望により加熱下に反応させる。
砥粒のなかでも、砥粒を構成する粒子の一次径(以下、一次粒子径という)が、25〜55nmのものであるコロイダルシリカを使用する。また、一次粒子径が30nmから50nmのコロイダルシリカがより好ましい。粒径が25nm以上であれば層間絶縁膜の研磨速度が低くなることもなく、また、55nm以下であれば、CMP用研磨液中での分散安定性が悪くなることもない。
本発明において、一次粒子径とは、BET比表面積Vから算出できる直径をいう。より具体的には、まず砥粒を800℃(±10℃)で1時間乾燥し、この灼熱残分を乳鉢(磁性、100ml)で細かく砕いて測定用試料とする。ユアサアイオニクス(株)製BET比表面積測定装置(製品名オートソーブ6)を用いてBET比表面積Vを測定し、D=2727/Vとして求められる値D(nm)を一次粒子径とする。
これら砥粒は1種類単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。砥粒の含有量は、添加剤、砥粒、酸化金属溶解剤、酸化剤、場合により金属防食剤、水溶性ポリマー、有機溶剤及び水を含むCMP用研磨液100質量部に対して、好ましくは0.01〜50質量部、より好ましくは0.02〜30質量部、特に好ましくは0.05〜20質量部である。前記砥粒の含有量が0.01質量部以上なら研磨速度の低下が抑制される傾向があり、50質量部以下であれば研磨キズの発生が抑制される傾向がある。
[(C)成分:酸化金属溶解剤]
本発明のCMP用研磨液は、酸化金属溶解剤を含有する。酸化金属溶解剤としては、特に制限はないが、有機酸、有機酸エステル、有機酸のアンモニウム塩、無機酸、無機酸のアンモニウム塩等が挙げられ、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸;これらの有機酸エステル及びこれら有機酸のアンモニウム塩;塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸;これら無機酸のアンモニウム塩類、例えば過硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、クロム酸等;が挙げられる。これらの中では、実用的な研磨速度を維持しつつ、エッチング速度を効果的に抑制できるという点でギ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸、アジピン酸などが好ましい。これら酸化金属溶解剤は、1種類単独で又は2種類以上混合して用いることができる。
酸化金属溶解剤の含有量は、添加剤、砥粒、酸化金属溶解剤、酸化剤、場合により金属防食剤、水溶性ポリマー、有機溶剤及び水を含むCMP用研磨液100質量部に対して、好ましくは0.001〜20質量部、より好ましくは0.002〜10質量部、特に好ましくは0.005〜5質量部である。前記酸化金属溶解剤の含有量が0.001質量部以上であると、導電性物質層及びバリア層の研磨速度の低下が抑制される傾向があり、20質量部以下であると、エッチングの抑制が容易となり、被研磨面の荒れを抑制する傾向がある。
[(D)成分:酸化剤]
本発明のCMP用研磨液は、酸化剤を含有する。酸化剤としては、特に制限はないが、例えば、過酸化水素、ペルオキソ硫酸塩、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸、オゾン水等が挙げられ、その中でも過酸化水素が特に好ましい。これら酸化剤は1種類単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。適用対象の基板が集積回路用素子を含むシリコン基板である場合、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染は望ましくないので、不揮発成分を含まない酸化剤が望ましい。但し、オゾン水は組成の経時的変化が激しいので過酸化水素が最も適している。なお、適用対象の基板が半導体素子を含まないガラス基板などである場合は不揮発成分を含む酸化剤であっても差し支えない。
金属の酸化剤の含有量は、添加剤、砥粒、酸化金属溶解剤、酸化剤、場合により金属防食剤、水溶性ポリマー、有機溶剤及び水を含むCMP用研磨液100質量部に対して、好ましくは0.01〜50質量部、より好ましくは0.02〜30質量部、特に好ましくは0.05〜15質量部である。前記金属の酸化剤の含有量が0.01質量部以上であれば、金属の酸化は十分であり、研磨速度が向上する傾向があり、50質量部以下であれば、被研磨面の荒れを抑制する傾向がある。
[(E)成分:金属防食剤]
本発明のCMP用研磨液において金属防食剤とは、金属表面に対して保護膜を形成する作用を有する物質であれば特に制限はないが、効果を発揮するのに有効な量の水溶性を有していれば、従来公知の物質を特に制限なく使用することができ、これらは1種類単独で、もしくは2種類以上を混合して用いることが出来る。具体的には例えば、トリアゾール化合物、イミダゾール化合物、テトラゾール化合物、ピラゾール化合物、ピリミジン化合物が挙げられ、中でもトリアゾール化合物が好ましい。
金属防食剤の含有量は、添加剤、砥粒、酸化金属溶解剤、酸化剤、金属防食剤、場合により水溶性ポリマー、有機溶剤及び水を含むCMP用研磨液100質量部に対して、好ましくは0.001〜10質量部、より好ましくは0.005〜5質量部、特に好ましくは0.01〜2質量部である。前記金属防食剤の含有量が0.001質量部以上であれば、配線部用金属のエッチング抑制が容易となり、被研磨面に荒れが生じることを抑制する傾向があり、10質量部以下であると、配線部用金属及びバリア層用金属の研磨速度の低下が抑制される傾向がある。
トリアゾール化合物としては、例えば;
2−メルカプトベンゾチアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール等のトリアゾール誘導体;
ベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ジヒドロキシプロピルベンゾトリアゾール、2,3−ジカルボキシプロピルベンゾトリアゾール、4−ヒドロキシベンゾトリアゾール、4−カルボキシル(−1H−)ベンゾトリアゾール、4−カルボキシル(−1H−)ベンゾトリアゾールメチルエステル、4−カルボキシル(−1H−)ベンゾトリアゾールブチルエステル、4−カルボキシル(−1H−)ベンゾトリアゾールオクチルエステル、5−ヘキシルベンゾトリアゾール、[1,2,3−ベンゾトリアゾリル−1−メチル][1,2,4−トリアゾリル−1−メチル][2−エチルヘキシル]アミン、トリルトリアゾール、ナフトトリアゾール、1−アセチル−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジン、1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジン、1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3(2H)−オン、3H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−オール、ビス[(1−ベンゾトリアゾリル)メチル]ホスホン酸、3−アミノトリアゾール等のベンゾトリアゾール誘導体;
などが挙げられ、中でもベンゾトリアゾール誘導体を使用することがより好ましい。
イミダゾール化合物としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、2、4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−アミノイミダゾール等が挙げられる。
テトラゾール化合物としては、例えば1H−テトラゾール、5−アミノ−1H−テトラゾール、5−メチル−1H−テトラゾール、5−フェニル−1H−テトラゾール、1−(2−ジアミノエチ)−5−メルカプトテトラゾール等が挙げられる。
ピラゾール化合物としては、例えば、3,5−ジメチルピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、4−メチルピラゾール、3−アミノ−5−ヒドロキシピラゾール等が挙げられる。
ピリミジン化合物としては、ピリミジン、1,2,4−トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン、1,3,4,6,7,8−ヘキサハイドロ−2H−ピリミド[1,2−a]ピリミジン、1,3−ジフェニル−ピリミジン−2,4,6−トリオン、1,4,5,6−テトラハイドロピリミジン、2,4,5,6−テトラアミノピリミジンサルフェイト、2,4,5−トリハイドロキシピリミジン、2,4,6−トリアミノピリミジン、2,4,6−トリクロロピリミジン、2,4,6−トリメトキシピリミジン、2,4,6−トリフェニルピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ヒドロキシルピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、2−アセトアミドピリミジン、2−アミノピリミジン、2−メチル−5,7−ジフェニル−(1,2,4)トリアゾロ(1,5−a)ピリミジン、2−メチルサルファニル−5,7−ジフェニル−(1,2,4)トリアゾロ(1,5−a)ピリミジン、2−メチルサルファニル−5,7−ジフェニル−4,7−ジヒドロ−(1,2,4)トリアゾロ(1,5−a)ピリミジン、4−アミノピラゾロ[3,4,−d]ピリミジン等のピリミジン骨格を有する化合物が挙げられる。
本発明のCMP用研磨液は、水溶性ポリマーを含有することができる。
水溶性ポリマーの重量平均分子量は、好ましくは500以上、より好ましくは1500以上、特に好ましくは5000以上である。前記水溶性ポリマーの重量平均分子量の上限は特に制限はないが、溶解度の観点から500万以下が好ましい。前記水溶性ポリマーの重量平均分子量が500以上であると、高い研磨速度が得られる傾向がある。前記水溶性ポリマーの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより標準ポリスチレンの検量線を用いて測定することができる。
水溶性ポリマーとしては、特に制限はなく、例えば、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリシン、ポリリンゴ酸、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸アンモニウム塩、ポリメタクリル酸ナトリウム塩、ポリアミド酸、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ポリフマル酸、ポリ(p−スチレンカルボン酸)、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、アミノポリアクリルアミド、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリアクリル酸ナトリウム塩、ポリアミド酸、ポリアミド酸アンモニウム塩、ポリアミド酸ナトリウム塩及びポリグリオキシル酸等のポリカルボン酸及びその塩;アルギン酸、ペクチン酸、カルボキシメチルセルロ−ス、寒天、カ−ドラン及びプルラン等の多糖類;ポリビニルアルコ−ル、ポリビニルピロリドン及びポリアクロレイン等のビニル系ポリマー等が挙げられる。これら水溶性ポリマーは1種類単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。
但し、本発明のCMP用研磨液を適用する基板がLSI用シリコン基板などの場合は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染は望ましくない。
このため、水溶性ポリマーは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物を含まないものが好ましく、例えば、ポリリンゴ酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリアクリルアミド、ペクチン酸、寒天、ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドン、これらのエステル及びこれらのアンモニウム塩などが特に好ましい。但し、基板がガラス基板などである場合はその限りではない。
水溶性ポリマーの含有量は、添加剤、砥粒、酸化金属溶解剤、酸化剤、水溶性ポリマー、場合により金属防食剤、有機溶剤及び水からなるCMP用研磨液100質量部に対して、好ましくは0.001〜15質量部、より好ましくは0.005〜10質量部、特に好ましくは0.01〜5質量部である。前記水溶性ポリマーの含有量が0.001質量部以上であると、被研磨面に荒れが生じることを抑制する傾向があり、15質量部以下であると、CMP用研磨液に含まれる砥粒の安定性が向上する傾向がある。
本発明のCMP用研磨液は有機溶媒を含有することができる。有機溶媒としては特に制限はないが、水と任意で混合できるものが好ましい。
有機溶媒の具体例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等の炭酸エステル類;ブチロラクトン、プロピロラクトン等のラクトン類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等のグリコール類;グリコール類の誘導体として、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルやエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテルやエチレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテルやエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールモノエーテル類、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテルやエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールジエチルエーテルやエチレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジプロピレングリコールジプロピルエーテル、トリエチレングリコールジプロピルエーテル、トリプロピレングリコールジプロピルエーテルやエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、トリプロピレングリコールジブチルエーテル等のグリコールジエーテル類など;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ポリエチレンオキサイド、エチレングリコールモノメチルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエーテル類;メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、イソプロパノール等のアルコール類;酢酸エチル、乳酸エチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;フェノール類;ジメチルホルムアミド等のアミド類;n−メチルピロリドン、スルホラン類等が挙げられる。
これらのなかでも、グリコールモノエーテル類、アルコール類、炭酸エステル類が好ましい。
これら有機溶媒は、1種類単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。
有機溶媒の含有量は、添加剤、砥粒、酸化金属溶解剤、酸化剤、有機溶剤、場合により金属防食剤、水溶性ポリマー及び水からなるCMP用研磨液100質量部に対して、好ましくは0.1〜50質量部、より好ましくは0.2〜30質量部、特に好ましくは0.5〜10質量部である。前記有機溶媒の含有量が0.1質量部以上であると、研磨液の基板に対する濡れ性が向上する傾向があり、50質量部以下であると、分散性が低下することが抑制される傾向がある。
本発明のCMP用研磨液における水の配合量は、上記含有成分の残部でよく、含有されていれば特に制限はない。
本発明のCMP用研磨液のpHは、砥粒の分散安定性の点で5.0以下であることが好ましく、4.0以下であることがより好ましい。また、使用する際の安全性の点で1.0以上であることが好ましく、2.0以上であることがより好ましい。
本発明のCMP用研磨液において、所望のpHに調整するために、酸性成分もしくはアルカリ成分をpH調整剤として添加することができる。このようなpH調整剤としては例えば、塩酸、硝酸、アンモニア、水酸化ナトリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等を挙げることができる。もちろん、pH調整剤を含まずにpHが1〜5の範囲である場合には、pH調整剤の添加は必須ではない。
本発明において研磨剤のpHは、pHメータ(例えば、横河電機株式会社製の型番PH81)で測定する。標準緩衝液(フタル酸塩pH緩衝液pH:4.01(25℃)、中性りん酸塩pH緩衝液pH:6.86(25℃))を用いて、2点校正した後、電極を研磨剤に入れて、2分以上経過して安定した後の値を採用する。
本発明においてゼータ電位は、ゼータサイザー(例えば、ベックマン・コールター株式会社製、商品名:DelsaNano)で測定する。その際、散乱強度が10,000〜50,000cpsの範囲になるよう研磨液を水により希釈する。
本発明になるCMP用研磨液は、半導体デバイスにおける配線層の形成に適用できる。
例えば導電性物質層と、バリア層と、キャップ層と、low−k層とのCMPに使用することができる。同一条件下のCMPにおいて導電性物質層/バリア層/キャップ層/low−k層の研磨速度比は、0.1〜2/1/0.1〜2/0.1〜2で研磨されるのが好ましい。
層間絶縁膜としては、シリコン系被膜や有機ポリマー膜が挙げられる。シリコン系被膜としては、二酸化珪素、フルオロシリケートグラス、トリメチルシランやジメトキシジメチルシランを出発原料として得られるオルガノシリケートグラス、シリコンオキシナイトライド、水素化シルセスキオキサン等のシリカ系被膜や、シリコンカーバイド及びシリコンナイトライドが挙げられる。また、有機ポリマー膜としては、全芳香族系低誘電率層間絶縁膜が挙げられる。これらのなかでも特に、二酸化珪素膜及びオルガノシリケートグラスが好ましい。これらの膜は、CVD法、スピンコート法、ディップコート法、又はスプレー法によって成膜される。層間絶縁膜の具体例としては、LSI製造工程、特に多層配線形成工程における層間絶縁膜等が挙げられる。
導電性物質としては、銅、銅合金、銅の酸化物又は銅合金の酸化物、タングステン、タングステン合金、銀、金等の金属が主成分の物質が挙げられ、銅、銅合金、銅の酸化物、銅合金の酸化物等の銅が主成分であるのが好ましい。導電性物質層として公知のスパッタ法、メッキ法により前記物質を成膜した膜を使用できる。
バリア層としては、層間絶縁膜中への導電性物質が拡散するのを防止するため及び層間絶縁膜と導電性物質との密着性向上のために形成される。
バリア層の組成は、タングステン、窒化タングステン、タングステン合金等のタングステン化合物、チタン、窒化チタン、チタン合金等のチタン化合物、タンタル、窒化タンタル、タンタル合金等のタンタル化合物、ルテニウム、ルテニウム化合物、コバルト、コバルト化合物から選ばれるのが好ましい。バリア層は、これらの1種からなる単層構造であっても、2種以上からなる積層構造であってもよい。
研磨する装置としては、例えば研磨布により研磨する場合、研磨される基板を保持できるホルダと、回転数が変更可能なモータなどと接続し、研磨布を貼り付けた研磨定盤とを有する一般的な研磨装置が使用できる。研磨布としては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂等が使用できる。特にlow−kの高い研磨速度を得るには、発泡ポリウレタンが好ましい。
研磨条件には制限はないが、定盤の回転速度は基板が飛び出さないように200rpm以下の低回転が好ましい。被研磨面を有する半導体基板の研磨布への押し付け圧力は、1〜100kPaであることが好ましく、研磨速度の被研磨面内均一性及びパターンの平坦性を満足するためには、5〜50kPaであることがより好ましい。研磨している間、研磨布には本発明のCMP用研磨液をポンプなどで連続的に供給する。この供給量には特に制限はないが、研磨布の表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。
研磨終了後の基板は、洗浄液にて洗浄後、流水で洗浄液を洗い流し、スピンドライ等を用いて基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させることが好ましい。
研磨布の表面状態を常に同一にしてCMPを行うために、研磨の前に研磨布のコンディショニング工程を入れるのが好ましい。例えば、ダイヤモンド粒子のついたドレッサを用いて少なくとも水を含む液で研磨布のコンディショニングを行う。続いて本発明の研磨方法を実施し、さらに、基板洗浄工程を加えるのが好ましい。
以下、本発明の研磨方法の実施態様を、半導体デバイスにおける配線層の形成に沿って説明する。
まず、シリコンの基板上にオルガノシリケートグラス等のlow−k膜を層間絶縁膜として成膜した後、その上部に二酸化珪素等のキャップ膜を積層し層間絶縁膜を形成する。
次いで、レジスト層形成、エッチング等の公知の手段によって、層間絶縁膜表面に所定パターンの凹部(基板露出部)を形成して、凸部と凹部とを有する層間絶縁膜とする。この層間絶縁膜上に、表面の凸凹に沿って層間絶縁膜を被覆するタンタル等のバリア層を蒸着又はCVD等により成膜する。
さらに、前記凹部を充填するようにバリア層を被覆する銅等の導電性物質層を蒸着、めっき又はCVDなどにより形成する。基板上に形成された層間絶縁膜の厚さは0.01〜2.0μm程度、バリア層の厚さは0.01〜2.5μm程度、導電性物質層の厚さは0.01〜2.5μm程度が好ましい。
次に、この基板の表面の導電性物質層を、例えば、前記導電性物質層/バリア層の研磨速度比が十分大きい前記導電性物質用の研磨液を用いて、CMPにより研磨する(第1の研磨工程)。これにより、基板上の隆起部のバリア層が表面に露出し、溝部に前記導電性物質層が残された所望の導体パターンが得られる。
この研磨が進行する際に、導電性物質層と同時に隆起部のバリア層の一部が研磨されてもよい。第1の研磨工程により得られたパターン面を、第2の研磨工程用の被研磨面として、本発明のCMP用研磨液を用いて研磨することができる。
第2の研磨工程では、前記基板を研磨布の上に押圧した状態で前記研磨布と基板の間に本発明のCMP用研磨液を供給しながら研磨定盤と前記基板とを相対的に動かすことにより、前記第1の研磨工程により露出したバリア層を研磨する。
本発明のCMP用研磨液は、導電性物質層、バリア層及び層間絶縁膜を研磨でき、第2の研磨工程では、少なくとも、前記露出しているバリア層を研磨する。
隆起部バリア層の下の層間絶縁膜が全て露出し、溝部に配線層となる前記導電性物質層が残され、隆起部と溝部との境界にバリア層の断面が露出した所望のパターンが得られた時点で研磨を終了する。
研磨終了時のより優れた平坦性を確保するために、さらに、オーバー研磨(例えば、第2の研磨工程で所望のパターンを得られるまでの時間が100秒の場合、この100秒の研磨に加えて50秒追加して研磨することをオーバー研磨50%という。)して隆起部の層間絶縁膜の一部を含む深さまで研磨しても良い。
このようにして形成された金属配線の上に、さらに、層間絶縁膜及び第2層目の金属配線を形成し、その配線間及び配線上に再度層間絶縁膜を形成後、研磨して半導体基板全面に渡って平滑な面とする。この工程を所定数繰り返すことにより、所望の配線層数を有する半導体デバイスを製造することができる。
本発明のCMP用研磨液は、上記のような半導体基板に形成された金属膜の研磨だけでなく、磁気ヘッド等の基板を研磨するためにも使用することができる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明の技術思想を逸脱しない限り、本発明はこれらの実施例に制限するものではない。例えば、研磨液の材料の種類やその配合比率は、本実施例記載の種類や比率以外でも差し支えなく、研磨対象の組成や構造も、本実施例記載以外の組成や構造でも差し支えない。
実施例1
平均粒径40nmのコロイダルシリカ:5.0質量部、リンゴ酸:0.5質量部、30%過酸化水素水:0.5質量部、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール:0.1質量部、ポリアクリル酸(重量平均分子量8000):0.1質量部、プロピレングリコールモノプロピルエーテル:2.0質量部、2−(トリメチルアンモニオ)アセタート:0.1質量部及び水:91.7質量部を攪拌・混合し、CMP用研磨液を作製した。
実施例2〜6
表1に示す各成分を混合し、実施例1と同様に操作してCMP用研磨液を作製した。
比較例1
平均粒径40nmのコロイダルシリカ:5.0質量部、リンゴ酸:0.5質量部、30%過酸化水素水:0.5質量部、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール:0.1質量部、ポリアクリル酸(重量平均分子量8000):0.1質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル:2.0質量部及び水:91.8質量部を攪拌・混合し、CMP用研磨液を作製した。
比較例2〜5
表2に示す各成分を混合し、比較例1と同様に操作してCMP用研磨液を作製した。
以下の項目により、CMP用研磨液の評価を行なった(ブランケットウエハの研磨評価)。
以下の基板を用意した。
ブランケット基板(a):CVD法でオルガノシリケートグラス(厚さ:500nm)を形成したシリコン基板。
ブランケット基板(b):CVD法で二酸化珪素(厚さ:1000nm)を形成したシリコン基板。
ブランケット基板(c):CVD法で窒化タンタル(厚さ:150nm)を形成したシリコン基板。
研磨装置:日本エンギス(株)製ラッピングマシーン(商品名:IMPTEC 10DVT)
研磨布:スウェード状発泡ポリウレタン樹脂製研磨布
回転数:90rpm
研磨圧力:30kPa
研磨液の供給量:150ml/分
(基板の研磨工程)
前記ブランケット基板を前記CMP用研磨液で、上記研磨条件で90秒間CMPを行った。
(評価項目)
研磨速度:上記条件で研磨した(a)、(b)及び(c)のブランケット基板の研磨速度を、研磨前後での膜厚差を4探針式抵抗測定器を使用して求めた。その結果を表1及び表2に示す。
砥粒分散安定性評価:CMP研磨液を調整後、60℃の恒温槽で2週間保管した後、砥粒の沈降の有無を目視確認して、砥粒分散安定性を評価した。
Figure 2012015353
Figure 2012015353
表1に示されるように、ベタイン構造を持つ添加剤を配合することにより、実施例1〜6のCMP用研磨液のオルガノシリケートグラスの研磨速度が向上したことは明らかである。
これに対し、表2に示されるように、ベタイン構造を持つ添加剤を配合していない比較例1のCMP用研磨液では、オルガノシリケートグラスの研磨速度が遅いことは明らかである。アニオン性界面活性剤を配合している比較例2、3及び4のCMP研磨液では、オルガノシリケートグラスの研磨速度が速いが、砥粒分散安定性が悪化していることは、発明者の考察通りである。一方、負電荷の砥粒を配合した比較例5については、第4級アンモニウム塩のアルキル基が疎水性の強いオルガノシリケートグラス膜上に多数存在し、アンモニウム塩の正電荷と負電荷の砥粒との静電的相互作用が発生し、速い研磨速度が得られる。しかし、疎水性の低い二酸化珪素の膜上には、前記第4級アンモニウム塩がさほど集まってこないために、負電荷の砥粒との静電的相互作用が発生せず十分な研磨速度が得られていない。このことは、実施例1の添加剤2−(トリメチルアンモニオ)アセタートを配合したCMP研磨液が、オルガノシリケートグラス膜及び二酸化珪素膜に対し速い研磨速度をもつことへの理由ともなっている。
1 層間絶縁膜
2 バリア層
3 配線部用金属
4 Si基板
5 low−k膜
6 キャップ層

Claims (15)

  1. (A)ベタイン構造を有する化合物と、(B)正電荷を有する砥粒と、(C)酸化金属溶解剤と、(D)酸化剤と、を含有する、CMP用研磨液。
  2. (A)成分の含有量が、CMP用研磨液100質量部に対して0.0001〜1質量部である、請求項1に記載のCMP用研磨液。
  3. (B)成分が、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア又はこれらの変性物から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載のCMP用研磨液。
  4. pHが5以下である請求項1〜3のいずれかに記載のCMP研磨液。
  5. (C)成分が、有機酸、有機酸エステル、有機酸のアンモニウム塩、無機酸及び無機酸のアンモニウム塩から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれかに記載のCMP用研磨液。
  6. (D)成分が、過酸化水素、ペルオキソ硫酸塩、硝酸、過ヨウ素酸カリウム、次亜塩素酸、オゾン水等から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜5のいずれかに記載のCMP用研磨液。
  7. (E)金属防食剤を更に含有する請求項1〜6のいずれかに記載のCMP用研磨液。
  8. (E)成分が、イミダゾール骨格を有する化合物、トリアゾール骨格を有する化合物、テトラゾール骨格を有する化合物、ピラゾール骨格を有する化合物、ピリミジン骨格を有する化合物から選ばれる少なくとも1種である請求項7に記載のCMP用研磨液。
  9. (F)水溶性ポリマーを更に含有する請求項1〜8のいずれかに記載のCMP用研磨液。
  10. (F)成分が、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸の塩、多糖類及びビニル系ポリマーから選ばれる少なくとも1種である請求項9記載のCMP用研磨液。
  11. (G)有機溶媒を更に含有する請求項1〜10のいずれかに記載のCMP用研磨液。
  12. 表面に隆起部及び溝部が形成された層間絶縁膜と、この層間絶縁膜の前記表面に追従して設けられたバリア層と、このバリア層を被覆するように設けられた導電性物質層と、を有する基板の前記導電性物質層を研磨して前記層間絶縁膜の前記隆起部上に位置する前記バリア層を露出させる第1の研磨工程と、
    前記第1の研磨工程により露出したバリア層を請求項1〜11のいずれかに記載のCMP用研磨液を用いて研磨して前記隆起部の層間絶縁膜を露出させる第2の研磨工程と、を備える、研磨方法。
  13. 層間絶縁膜が、low−k膜と、該low−k膜をキャップしたキャップ層とを有し、前記low−k膜が、シリコン系被膜又は有機ポリマー膜である請求項12に記載の研磨方法。
  14. 導電性物質層が、銅、銅合金、銅の酸化物及び銅合金の酸化物から選ばれる少なくとも一種の導電性物質を含む請求項12又は13に記載の研磨方法。
  15. バリア層が、タンタル、タンタル化合物、チタン、チタン化合物、タングステン、タングステン化合物、ルテニウム、ルテニウム化合物、コバルト及びコバルト化合物から選ばれる少なくとも1種を含む請求項12〜14のいずれかに記載の研磨方法。
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