JP2012014892A - 非水電解質電池 - Google Patents

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卓 上村
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和宏 後藤
Nobuhiro Ota
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Abstract

【課題】充放電サイクル特性の向上を図ることが可能な非水電解質電池を提供する。
【解決手段】非水電解質電池1は、正極活物質層12を有する正極部材10と負極活物質層22を有する負極部材20とが積層され、正極部材10には、正極活物質層12の上に固体電解質層13が形成されている。そして、両活物質層12、22の間に固体電解質層13が配置されるように両部材10、20が積層され、その接合面に、リチウム塩を含有した高分子、或いはイオン液体からなる介在層30を備える。また、負極活物質層22が、リチウムイオンを結晶格子間に挿入・脱離可能な酸化物系又は硫化物系の負極活物質を含有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、正極部材と負極部材とが積層された非水電解質電池に関する。特に、別個に作製された正極部材と負極部材とが積層された非水電解質電池に関する。
非水電解質電池は、長寿命・高効率・高容量であり、携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラなどの携帯機器に使用されている。非水電解質電池の代表例としては、リチウム電池やリチウムイオン二次電池(以下、単に「リチウム系電池」と呼ぶ)が挙げられる。
リチウム系電池は、正極活物質の活物質層(以下、単に「正極活物質層」と呼ぶ場合がある)と、負極活物質の活物質層(以下、単に「負極活物質層」と呼ぶ場合がある)と、これら両活物質層の間に配置される電解質層とを備える。そして、正極活物質層と負極活物質層との間で、電解質層を介してリチウムイオンが移動することによって、放電や充電を行う。また近年では、有機電解液に代えて不燃性の無機固体電解質を用いた全固体型電池が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、正極活物質層を備えた正極積層体と負極活物質層を備えた負極積層体とをそれぞれ別個に作製し、後工程において両積層体を重ね合わせて作製したリチウム電池が開示されている。また、この文献には、両積層体の間に、リチウムイオン伝導性の高分子、或いはリチウム含有塩を溶解したイオン液体からなる介在層を設けることが記載されている。このような介在層を設けることで、両積層体間でリチウムイオンの伝導を円滑にすることができ、以って電池性能の向上を達成することができる。
特開2008‐171588号公報
例えば特許文献1に記載される従来のリチウム電池では、負極活物質層にリチウム金属又はリチウムと合金化する金属を利用することを提案している。負極活物質層にリチウム金属を利用した場合は、充放電時に、正・負極活物質層間をリチウムイオンが移動することに伴い、充電時には、負極活物質層にリチウムイオンがリチウム金属として析出し、放電時には、析出したリチウム金属がリチウムイオンとして溶解する。他方、負極活物質層にリチウムと合金化する金属を利用した場合は、充電時には、負極活物質層がリチウムイオンを合金化して吸蔵し、放電時には、合金化したリチウムをリチウムイオンとして放出する。そのため、負極活物質層の体積変化(膨張・収縮)が大きく、負極活物質層と固体電解質層との接合性が低下して両層の界面でのリチウムイオン移動抵抗が上昇することから、充放電サイクル特性の低下を招き易い。したがって、充放電サイクル特性の低下を抑制することが望まれる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、充放電サイクル特性の向上を図ることが可能な非水電解質電池を提供することにある。
(1)本発明の非水電解質電池は、正極活物質層を有する正極部材と負極活物質層を有する負極部材とが積層された電池である。そして、正極部材と負極部材の少なくとも一方に形成され、両活物質層の間に配置される固体電解質層と、リチウム塩を含有した高分子、或いはイオン液体からなり、両部材の接合面に介在される介在層とを備える。また、負極活物質層が、リチウムイオンを結晶格子間に挿入・脱離可能な酸化物系又は硫化物系の負極活物質を含有することを特徴とする。
本発明の非水電解質電池は、正極部材と負極部材とを予め別個に作製し、後工程において両部材を接合して製造するタイプの電池である。そして、上記構成によれば、正極部材と負極部材との間の接合面に上記した介在層を備えることで、両部材間でのリチウムイオンの伝導を円滑にすることができる。これは、正極部材と負極部材との接合面において、介在層がリチウムイオンの伝導を円滑にするからである。また、例えば固体電解質層にピンホールやクラックなどの欠陥が存在する場合であっても、介在層を構成するリチウム塩を含有した高分子、或いはイオン液体がこの欠陥を埋めることにより、内部短絡を防止する効果も期待できる。
さらに、本発明の非水電解質電池では、負極活物質層に上記した負極活物質が利用されており、充放電時に、正・負極活物質層間をリチウムイオンが移動することに伴い、充電時には、負極活物質の結晶格子間にリチウムイオンが挿入し、放電時には、負極活物質の結晶格子間からリチウムイオンが脱離する。そして、上記構成によれば、負極活物質層が上記した負極活物質を含有することで、充放電に伴う負極活物質層の体積変化(膨張・収縮)を小さくすることができ、負極活物質層と固体電解質層との接合を良好に維持することができる。これは、リチウムイオンを結晶格子間に挿入・脱離可能な酸化物系又は硫化物系の負極活物質では、リチウムイオンがイオンのまま挿入・脱離されるため、リチウム金属又はリチウムと合金化する金属に比較して、リチウムイオンを挿入・脱離したときの体積変化が小さいからである。その結果、負極活物質層と固体電解質層との接合性が維持され易く、両層の界面でのリチウムイオン移動抵抗の上昇を抑えることができるので、充放電サイクル特性の低下を抑制することができ、充放電サイクル特性の向上を図ることができる。
ところで、本発明の非水電解質電池では、固体電解質層が予めどこに形成されているかによって、大別して次の3つの形態に分けられる。具体的には、固体電解質層が、正極部材にのみ形成されている第1の形態、負極部材にのみ形成されている第2の形態、正・負両部材にそれぞれ形成されている第3の形態が挙げられる。各形態に応じて、介在層の位置が異なることになる。
(2)本発明の非水電解質電池の一形態としては、負極活物質がチタン酸リチウム(Li4Ti5O12)又は硫化鉄(FeS2)であることが挙げられる。
本発明の非水電解質電池において、リチウムイオンを結晶格子間に挿入・脱離可能な酸化物系の負極活物質としては、例えば、Li4Ti5O12が挙げられる。また、リチウムイオンを結晶格子間に挿入・脱離可能な硫化物系の負極活物質としては、例えば、FeS2、TiS2が挙げられる。中でも、Li4Ti5O12やFeS2は、現在リチウムイオン電池の負極活物質として広く利用されている黒鉛(C)に比較しても、リチウムイオンを挿入・脱離したときの体積変化が小さいので、好適である。より好適には、Li4Ti5O12である。
(3)本発明の非水電解質電池の一形態としては、介在層がリチウム塩を溶解したポリマーからなり、ポリマーがポリエーテルポリエステルコポリマー又はポリエーテルポリシロキサンコポリマーであることが挙げられる。
本発明の非水電解質電池において、介在層を構成するリチウム塩を含有した高分子(ポリマー)、或いはイオン液体としては、リチウムイオンの伝導を円滑にすることができる程度にリチウムイオン伝導性を有するものであれば、特に限定されるものではない。具体的なリチウム塩、高分子及びイオン液体については後述するが、中でも、リチウム塩を溶解したポリエーテルポリエステルコポリマー、或いはポリエーテルポリシロキサンコポリマーからなる介在層は、リチウムイオンの伝導を円滑にする点で好適と考えられる。これは、例えば上記した第1の形態(正極部材の固体電解質層と負極部材の負極活物質層とが接合される形態)において、負極活物質層にLi4Ti5O12やFeS2が利用されている場合、リチウム塩を溶解したポリエーテルポリエステルコポリマー、或いはポリエーテルポリシロキサンコポリマーからなる介在層を備えることで、負極活物質層‐固体電解質層間のリチウムイオン移動抵抗を効果的に低減せしめることができると考えられるからである。
(4)本発明の非水電解質電池の一形態としては、固体電解質層がリチウム(Li)、硫黄(S)、及びリン(P)を含有することが挙げられる。
本発明の非水電解質電池において、固体電解質層としては、例えば、Li2Sを含有する硫化物系固体電解質や、Li3PO4、LiPONなどの酸化物系固体電解質を使用することができる。固体電解質層には、リチウムイオン伝導性が高く、かつ電子伝導性が低い固体電解質を利用することが好ましく、酸化物系に比較して高いリチウムイオン伝導性を示す硫化物系を選択することが好ましい。中でも、Li、S、及びPを含有する硫化物系固体電解質(例、Li2S‐P2S5系固体電解質)は、高いリチウムイオン伝導性を示すので、好適である。固体電解質層は、Li、S、及びPの他、更に酸素(O)を含有してもよい。
本発明の非水電解質電池は、負極活物質層がリチウムイオンを結晶格子間に挿入・脱離可能な酸化物系又は硫化物系の負極活物質を含有することで、充放電に伴う負極活物質層の体積変化(膨張・収縮)が小さく、負極活物質層と固体電解質層との接合が良好に維持される。その結果、負極活物質層と固体電解質層との界面でのリチウムイオン移動抵抗の上昇を抑えることができるので、充放電サイクル特性の向上を図ることができる。
本発明の実施の形態1に係る非水電解質電池を説明するための図であり、(A)は概略断面図を示し、(B)は製造工程図を示す。 本発明の実施の形態2に係る非水電解質電池を説明するための図であり、(A)は概略断面図を示し、(B)は製造工程図を示す。 本発明の実施の形態3に係る非水電解質電池を説明するための図であり、(A)は概略断面図を示し、(B)は製造工程図を示す。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
<実施の形態1>
図1(A)は、本発明の実施の形態1に係る非水電解質電池(リチウムイオン二次電池)の概略断面図である。この電池1は、正極活物質層12を有する正極部材10と負極活物質層22を有する負極部材20とが積層され、両部材10、20の間に介在層30を備える。また、この電池1は、後述するように、正極部材10と負極部材20とを予め別個に作製し、後工程において両部材10、20を接合することで製造される。
この電池1では、正極部材10は、正極支持体11を有し、この正極支持体11に正極活物質層12が積層され、この正極活物質層12の上に固体電解質層13が形成されている。他方、負極部材20は、負極支持体21を有し、この負極支持体21に負極活物質層22が積層されている。即ち、正極部材10にのみ固体電解質層13が形成されている。また、両活物質層12、22の間に固体電解質層13が配置されるように両部材10、20が積層され、その接合面に、介在層30を備える。以下、電池の各構成部材について詳しく説明する。
[正極支持体]
正極支持体11は、集電体として機能する金属材料で形成することが挙げられる。正極の集電体としては、例えば、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、金(Au)又はこれらの合金、もしくはステンレスが挙げられる。また、支持体となる基材上に、上記した金属材料からなる金属膜を形成し、この金属膜を集電体として機能させてもよい。このような金属膜の形成は、例えば、物理的蒸着(PVD)法や化学的蒸着(CVD)といった気相法を利用することができる。この正極支持体11には、集電体として機能する金属材料(金属膜)と接触するように正極活物質層12が積層される。
[正極活物質層]
正極活物質層12は、正極活物質を含有する。正極活物質としては、例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMn2O4)及びオリビン型鉄リン酸リチウム(LiFePO4)から選択される1種のリチウム金属酸化物が挙げられる。リチウム金属酸化物は、電子伝導性に優れており、好適である。
また、正極活物質層12は、正極活物質の他、更に導電助剤や結着剤(バインダー樹脂)を含有してもよい。導電助剤としては、例えば、アセチレンブラック(AB)やケッチェンブラック(KB)といったカーボンブラックなどが挙げられる。また、結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やポリフッ化ビニリデン(PVdF)などが挙げられる。
正極活物質層12の形成は、湿式法や乾式法を利用することができる。湿式法としては、例えば、ゾルゲル法、コロイド法、キャスティング法などが挙げられる。乾式法としては、物理的蒸着(PVD)法といった気相法を利用することができ、例えば、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、レーザアブレーション法、パルスレーザ蒸着(PLD)法などが挙げられる。
[負極支持体]
負極支持体21は、集電体として機能する金属材料で形成することが挙げられる。負極の集電体としては、例えば、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、鉄(Fe)又はこれらの合金、もしくはステンレスが挙げられる。また、樹脂からなる基板上に、上記した金属材料からなる金属膜を形成し、この金属膜を集電体として機能させてもよい。負極支持体21には、集電体として機能する金属材料(金属膜)と接触するように負極活物質層22が積層される。
[負極活物質層]
負極活物質層22は、リチウムイオンを結晶格子間に挿入・脱離可能な酸化物系又は硫化物系の負極活物質を含有する。負極活物質としては、酸化物系であれば、例えば、Li4Ti5O12が挙げられ、硫化物系であれば、例えば、FeS2、TiS2が挙げられる。負極活物質層22にこのような化合物を利用することで、充放電に伴う負極活物質層の体積変化(膨張・収縮)を小さくすることができ、負極活物質層22と固体電解質層13との接合を良好に維持することができる。その結果、充放電サイクル特性の向上を図ることができる。中でも、Li4Ti5O12又はFeS2が好ましい。
また、負極活物質層22は、正極活物質層12と同様に、負極活物質の他、更に導電助剤や結着剤(バインダー樹脂)を含有してもよい。
負極活物質層22の形成は、正極活物質層12と同様に、湿式法や乾式法を利用することができる。
[固体電解質層]
固体電解質層13は、例えば、Li2Sを含有する硫化物系固体電解質や、Li3PO4、LiPONなどの酸化物系固体電解質を使用することができる。この固体電解質層13は、リチウムイオン伝導性が高く、かつ電子伝導性が低いことが好ましい。具体的には、リチウムイオン伝導度(at 20℃)が10-5S/cm以上であり、かつリチウムイオン輸率が0.999以上であることが好ましく、リチウムイオン伝導度(at 20℃)が10-4S/cm以上であり、かつリチウムイオン輸率が0.9999以上であることがより好ましい。また、電子伝導度が10-8S/cm以下であることが好ましい。硫化物系固体電解質は酸化物系のものに比較して、一般的に高いリチウムイオン伝導性を示すので、固体電解質層13には硫化物系固体電解質を使用することが好ましい。中でも、Li、S、及びPを含有する硫化物系固体電解質(例、Li2S‐P2S5系固体電解質)は、高いリチウムイオン伝導性を示すので、好適である。固体電解質層13は、Li、S、及びPの他、更に酸素(O)を含有してもよい。
固体電解質層13の形成は、例えば、固相法や気相法を利用することができる。固相法としては、例えば、原料をメカニカルミリング法により処理して固体電解質の粉末を作製し、これを焼結することが挙げられる。一方、気相法としては、例えば、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、レーザアブレーション法、パルスレーザ蒸着(PLD)法などの物理的蒸着(PVD)法や、熱CVD法、プラズマCVD法などの化学的蒸着(CVD)が挙げられる。気相法を利用した場合、固相法に比べて固体電解質層13の薄膜化が容易であり、延いては電池の薄型化が可能である。
[介在層]
介在層30は、リチウム塩を含有した高分子、或いはイオン液体からなる。この介在層30は、リチウムイオン伝導性が高く、かつ電子伝導性が低いことが好ましい。具体的には、リチウムイオン伝導度(at 20℃)が10-4S/cm以上、電子伝導度が10-8S/cm以下であることが好ましい。
(リチウム塩を含有した高分子)
リチウム塩を含有した高分子としては、非水溶性であり、電子伝導性が低く、リチウムイオン伝導性を有するものであれば、特に限定されるものではない。例えば、ポリエステル、ポリアミン、ポリスルフィド、ポリエーテル共重合体、ポリエーテル架橋体、又はポリエーテル側鎖を有するくし型高分子にリチウム塩を溶解させたものや、高分子側鎖にリチウム塩を有するポリアニオン型高分子固体電解質型イオン伝導体、炭素‐炭素二重結合を有する化合物とリチウムシリルアミド化合物とを混合して得られるシリルアミド高分子固体電解質などが挙げられる。中でも、リチウム塩を溶解したポリエーテルポリエステルコポリマー又はポリエーテルポリシロキサンコポリマーが好ましい。
上記した高分子(ポリマー)に溶解させるリチウム塩としては、例えば、ビストリフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム「(CF3SO2)2NLi」、ビスペンタフルオロエタンスルホン酸イミドリチウム「(C2F5SO2)2NLi」、ビス(1,2‐ベンゼンジオレート(2‐)‐O,O’)硼酸リチウム、ビス(2,3‐ナフタレンジオレート(2‐)‐O,O’)硼酸リチウム、ビス(2,2‐ビフェニルジオレート(2‐)‐O,O’)硼酸リチウム、ビス(5‐フルオロ‐2‐オレート‐1‐ベンゼンスルホン酸‐O,O’)硼酸リチウム、ヘキサフルオロ燐酸リチウム「LiPF6」、ヘキサフルオロ砒酸リチウム「LiAsF6」、ヘキサフルオロアンチモン酸リチウム「LiSbF6」、テトラフルオロ硼酸リチウム「LiBF4」、過塩素酸リチウム「LiClO4」、塩化リチウム「LiCl」、臭化リチウム「LiBr」、水酸化リチウム「LiOH」、硝酸リチウム「LiNO3」、硫酸リチウム「Li2SO4」が挙げられる。中でも、ビストリフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム(LiTFSI)が好ましい。
(リチウム塩を含有したイオン液体)
イオン液体とは、カチオン(陽イオン)とアニオン(陰イオン)とを組み合わせたイオンのみからなる液体である。そして、リチウム塩を含有したイオン液体としては、イオン液体にリチウム塩を溶解させたものが挙げられる。
カチオンとしては、例えば、ジアルキルイミダゾリウムイオン「DI+」、トリアルキルイミダゾリウムイオン「TI+」などのイミダゾリウムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオン、アルキルピリジニウムイオン、ジアルキルピロリジニウムイオン、ジアルキルピペリジニウムイオンが挙げられる。
特に、ジアルキルイミダゾリウムイオンの中でも、1‐エチル‐3‐メチルイミダゾリウムイオン「EMI+」が好ましく、トリアルキルイミダゾリウムイオンの中でも、1,2‐ジメチル‐3‐プロピルイミダゾリウムイオン「DMPI+」が好ましい。また、テトラアルキルアンモニウムイオンとしては、ジメチルエチルメトキシアンモニウムイオン「DMEMA+」が好ましい。アルキルピリジニウムイオンとしては、1‐ブチルピリジニウムイオン「BP+」が好ましい。ジアルキルピロリジニウムイオンとしては、メチルプロピルピロリジニウムイオン「Py13 +」が好ましい。ジアルキルピペリジニウムイオンとしては、メチルプロピルピペリジニウムイオン「PP13 +」が好ましい。
上記したカチオンのカウンターとなるアニオンとしては、例えば、PF6 -、PF3(C2F5)3 -、PF3(CF3)3 -、BF4 -、BF2(CF3)2 -、BF3(CF3)-、ビスオキサラトホウ酸アニオン「BOB-」、Tf-、Nf-、ビス(フルオロスルフォニル)イミドアニオン「FSI-」、ビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミドアニオン「TFSI-」、ビス(ペンタフルオロエタンスルフォニル)イミドアニオン「BETI-」、ジシアノアミンアニオン「DCA-」などが挙げられる。
イオン液体としては、例えば、四フッ化ホウ酸ジアルキルイミダゾリウム「DI・BF4」、ジアルキルイミダゾリウムトリストリフロオロメタンスルフォニルメチド「DI・C(CF3SO2)3」、六フッ化リン酸ジアルキルイミダゾリウム「DI・PF6」、トリアルキルイミダゾリウムトリストリフルオロメタンスルフォニルメチド「TI・C(CF3SO2)3」などが挙げられる。
中でも、「DI・BF4」、「DI・C(CF3SO2)3」及び「TI・C(CF3SO2)3」は、イオン伝導性、化学安定性及び電気化学安定性に優れている。特に、四フッ化ホウ酸1‐エチル‐3‐メチルイミダゾリウム「EMI・BF4」、1‐エチル‐3‐メチルイミダゾリウムトリストリフルオロメタンスルフォニルメチド「EMI・C(CF3SO2)3」や、1,2‐ジメチル‐3‐プロピルイミダゾリウムトリストリフルオロメタンスルフォニルメチド「DMPI・C(CF3SO2)3」は、実用上優れている。
イオン液体は、単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。
上記したイオン液体に溶解させるリチウム塩としては、カチオンがリチウムイオンであるリチウム塩が挙げられる。一方、リチウムイオンのカウンターとなるアニオンとしては、塩化物アニオン「Cl-、ClO4 -」、臭化物アニオン「Br-」、沃化物アニオン「I-」、弗化物アニオン「BF4 -、PF6 -、CF3SO3 -、BETI-、TFSI-、C(CF3SO2)3 -」、「BOB-」、「DCA-」からなる群から選択される少なくとも1種が挙げられるが、これに限定されるものではない。
[製造方法]
実施の形態1に係る電池1の製造工程の一例を、図1(B)を用いて説明する。
(正極部材と負極部材の作製)
まず、正極部材10と負極部材20とをそれぞれ別個に作製する。電池1では、正極支持体11上に正極活物質層12を形成し、更にこの正極活物質層12の上に固体電解質層13を形成することで、正極部材10を作製する。他方、負極支持体21上に負極活物質層22を形成することで、負極部材20を作製する。
また、正極活物質層12と固体電解質層13との間に、これら両層の界面抵抗を低減する中間層(図示略)を設けてもよい。例えば正極活物質層12に酸化物(例、LiCoO2)、固体電解質層13に硫化物を用いた場合、酸化物と硫化物とが反応し、正極活物質層12と固体電解質層13との界面の界面抵抗が増大することがある。そこで、正極活物質層12と固体電解質層13との界面近傍における両層間の相互拡散を抑制して反応を抑制する中間層を設けることで、界面抵抗を低減することができる。中間層を構成する材料としては、例えば、LiNbO3、LiTaO3、Li4Ti5O12、LiXLa(2-X)/3TiO3(X=0.1〜0.5)、Li7+XLa3Zr2O12+(X/2)(-5≦X≦3)、Li3.6Si0.6P0.4O4、Li1.3Al0.3Ti1.7(PO4)3、Li1.8Cr0.8Ti1.2(PO4)3、Li1.4In0.4Ti1.6(PO4)3などが挙げられる。
(正極部材と負極部材の接合)
次に、正極活物質層12と負極活物質層22との間に固体電解質層13が配置されるように、正極部材10と負極部材20とを重ね合わせて接合する。ここで、両部材10、20を重ね合わせて接合する際に、両部材10、20の接合面(負極活物質層22と固体電解質層13との間)に介在層30(図1(A)参照)を形成する。この例では、固体電解質層13の表面に、リチウム塩を含有した高分子或いはイオン液体に有機溶剤を加えた介在層原料溶液31(図1(B)参照)を塗布した後、固体電解質層13と負極活物質層22とが対向するようにして、両部材10、20を接合している。これにより、両部材10、20の接合面に介在層30が形成される。介在層となるリチウム塩を含有した高分子、或いはイオン液体に有機溶剤を加えることで介在層原料溶液とし、介在層原料溶液の粘度を有機溶剤により調整して、介在層原料溶液の塗布性を向上させることで、介在層の形成を容易にすることができる。
<実施の形態2>
図2(A)は、本発明の実施の形態2に係る非水電解質電池(リチウムイオン二次電池)の概略断面図である。実施の形態2に係る電池2は、負極部材20にのみ固体電解質層23が形成されている点が、図1に示す実施の形態1の電池1と相違し、以下ではその相違点を中心に説明する。
この電池2では、正極部材10は、正極支持体11を有し、この正極支持体11に正極活物質層12が積層されている。他方、負極部材20は、負極支持体21を有し、この負極支持体21に負極活物質層22が積層され、この負極活物質層22の上に固体電解質層23が形成されている。また、両活物質層12、22の間に固体電解質層23が配置されるように両部材10、20が積層され、その接合面に、介在層30を備える。
実施の形態2に係る電池2の製造工程の一例を、図2(B)を用いて説明する。この電池2を製造するときは、両部材10、20を重ね合わせて接合する際に、両部材10、20の接合面(正極活物質層12と固体電解質層23との間)に介在層30(図2(A)参照)を形成する。この例では、固体電解質層23の表面に、リチウム塩を含有した高分子或いはイオン液体に有機溶剤を加えた介在層原料溶液31(図2(B)参照)を塗布した後、固体電解質層13と負極活物質層22とが対向するようにして、両部材10、20を接合している。
<実施の形態3>
図3(A)は、本発明の実施の形態3に係る非水電解質電池(リチウムイオン二次電池)の概略断面図である。実施の形態3に係る電池3は、正極部材10と負極部材20の両方に固体電解質層13、23がそれぞれ形成されている点が、図1、2に示す実施の形態1、2の電池1、2と相違し、以下ではその相違点を中心に説明する。
この電池3では、正極部材10は、正極支持体11を有し、この正極支持体11に正極活物質層12が積層され、この正極活物質層12の上に固体電解質層13が形成されている。他方、負極部材20は、負極支持体21を有し、この負極支持体21に負極活物質層22が積層され、この負極活物質層22の上に固体電解質層23が形成されている。また、両活物質層12、22の間に固体電解質層13、23が配置されるように両部材10、20が積層され、その接合面に、介在層30を備える。なお、正極部材10の固体電解質層13と負極部材20の固体電解質層23とは、同種又は同一の材料で構成してもよいし、異種の材料で構成してもよい。
実施の形態3に係る電池3の製造工程の一例を、図3(B)を用いて説明する。この電池3を製造するときは、両部材10、20を重ね合わせて接合する際に、両部材10、20の接合面(固体電解質層13と固体電解質層23との間)に介在層30(図3(A)参照)を形成する。この例では、固体電解質層13の表面に、リチウム塩を含有した高分子或いはイオン液体に有機溶剤を加えた介在層原料溶液31(図3(B)参照)を塗布した後、固体電解質層13と固体電解質層23とが対向するようにして、両部材10、20を接合している。
以上説明した本発明の非水電解質電池によれば、正極部材と負極部材との間の接合面に介在層を備えることで、両部材間でのリチウムイオンの伝導を円滑にすることができる。また、介在層を備えることで、例えば固体電解質層にピンホールやクラックなどの欠陥が存在する場合であっても、介在層を構成するリチウム塩を含有した高分子、或いはイオン液体がこの欠陥を埋めることにより、内部短絡を防止する効果も期待できる。
さらに、本発明の非水電解質電池では、負極活物質層がリチウムイオンを結晶格子間に挿入・脱離可能な酸化物系又は硫化物系の負極活物質を含有することで、充放電に伴う負極活物質層の体積変化(膨張・収縮)を小さくすることができる。その結果、負極活物質層と固体電解質層との接合が良好に維持され、負極活物質層と固体電解質層との界面でのリチウムイオン移動抵抗の上昇を抑えることができるので、充放電サイクル特性の向上を図ることができる。
その他、正極部材と負極部材とを積層する構成、つまり正極部材と負極部材とをそれぞれ別個に作製しているため、正極活物質層又は負極活物質層のそれぞれに対して、例えば固体電解質層に影響を与えることなく、各層に応じた所定のアニール処理などを行うことができる。
<実施例1>
実施の形態1(第1の形態:正極部材にのみ固体電解質層が形成されている形態)の電池1を作製し、その電池性能を評価した。
[正極部材の作製]
ステンレス箔(厚さ:20μm)の正極支持体11上に、電子ビーム蒸着法を用いてLiCoO2を成膜することで、LiCoO2の正極活物質層12(厚さ:10μm)を形成した。さらに、成膜後、LiCoO2の正極活物質層12が形成された正極支持体11を加熱炉に入れ、大気中500℃で1時間のアニール処理を行い、LiCoO2を結晶化させた。このように正極活物質であるLiCoO2の結晶性を高めることで、リチウムイオンの挿入・脱離性が向上し、電池性能を向上させることができる。
次に、正極活物質層12の上に、PLD法を用いてLiNbO3を成膜することで、中間層(図示略)を形成した。中間層は、厚さ10nmとした。
次いで、中間層の上に、真空蒸着法を用いてLi2S‐P2S5系固体電解質を成膜することで、固体電解質層13(厚さ:5μm)を形成した。以上により、正極活物質層12の上に固体電解質層13が形成された正極部材10を作製した。
[負極部材の作製]
Cu箔(厚さ:20μm)の負極支持体21上に、PLD法を用いてLi4Ti5O12を成膜し、Li4Ti5O12の負極活物質層22(厚さ:10μm)を形成した。具体的には、成膜室内を真空引きした後、Arガスを導入し、成膜室内の雰囲気圧力を1Paに調整し、レーザにはKrFエキシマレーザを用いた。また、成膜原料には、Li4Ti5O12の粉末を加圧成形したペレット(直径:16mm×厚さ:4mm)を用いた。さらに、成膜後、Li4Ti5O12の負極活物質層22が形成された負極支持体21を加熱炉に入れ、大気中400℃で1時間のアニール処理を行い、Li4Ti5O12を結晶化させた。このように負極活物質であるLi4Ti5O12の結晶性を高めることで、リチウムイオンの挿入・脱離性が向上し、電池性能を向上させることができる。以上により、負極部材20を作製した。この負極部材を負極試料1とした。
比較として、Cu箔(厚さ:20μm)の負極支持体上に、Li金属の負極活物質層が形成された負極部材を作製した。具体的には、負極支持体上に、真空加熱蒸着法を用いてLi金属を成膜し、Li金属の負極活物質層(厚さ:1μm)を形成した。この例では、成膜室内の真空度を1.33×10-4Pa(1×10-6Torr)とした。以上により作製した負極部材を負極試料2とした。
[電池の作製]
上記した正極部材10と負極部材20(負極試料1、2)を用いた電池1を作製した。この例では、LiTFSI(リチウム塩)を20質量%の割合で溶解したポリエーテルポリエステルコポリマー(第一工業製薬株式会社製,製品名:PEBポリマー)1gにテトラヒドロフラン(有機溶媒)2gを加えた介在層原料溶液を用いた。そして、両部材10、20を重ね合わせて接合する際に、この介在層原料溶液を正極部材10の固体電解質層13と負極部材20の負極活物質層22の表面にそれぞれ塗布した。その後、固体電解質層13と負極活物質層22とが対向するようにして両部材10、20を積層し、その積層方向に1kg/cm2の圧力を加えながら両部材10、20を接合した。最後に、室温で1時間放置することにより有機溶媒を除去した。このようにして、LiTFSIを溶解したポリエーテルポリエステルコポリマーからなる介在層30を備える直径20mmのコイン状の電池1を作製した。負極部材に負極試料1を用いた電池を電池試料1とし、負極部材に負極試料2を用いた電池を電池試料2とした。
また、介在層30を構成する材料を変更した以外は、電池試料1、2と同様にして、電池1を作製した。この例では、LiTFSIを35質量%の割合で溶解したポリエーテルポリシロキサンコポリマー(東レ・ダウコーニング株式会社製,製品名:SH 193 FLUID)を用いた。そして、両部材10、20を重ね合わせて接合する際に、このポリマーを正極部材10の固体電解質層13と負極部材20の負極活物質層22の表面にそれぞれ塗布した。その後、固体電解質層13と負極活物質層22とが対向するようにして両部材10、20を積層し、その積層方向に1kg/cm2の圧力を加えながら両部材10、20を接合した。このようにして、LiTFSIを溶解したポリエーテルポリシロキサンコポリマーからなる介在層30を備える直径20mmのコイン状の電池1を作製した。負極部材に負極試料1を用いた電池を電池試料3とし、負極部材に負極試料2を用いた電池を電池試料4とした。
[電池の評価]
電池試料1〜4について、3.0V〜4.2Vのカットオフ電圧で、50μA/cm2の定電流にて、充放電を1サイクルとする充放電サイクル試験を実施し、各電池試料の1000サイクル後の容量維持率を調べた。その結果を表1に示す。なお、容量維持率は、初回(1サイクル目)の放電容量に対する1000サイクル目の放電容量の割合を百分率で表した値である。
また、各電池試料について、充放電サイクル試験における初回の放電開始後5秒間の電圧降下を測定することにより、電池の内部抵抗(Ω・cm2)を算出した。その結果も表1に併せて示す。
Figure 2012014892
表1の結果から、負極活物質層にLi4Ti5O12を利用した電池試料1、3は、負極活物質層にLi金属を利用した電池試料2、4に比較して、容量維持率が高く、充放電サイクル特性に優れることが分かる。
一方、内部抵抗についてみると、同種の介在層(電池試料1と2又は3と4)で比較した場合、負極活物質層にLi4Ti5O12を利用した電池試料1又は3の方が、負極活物質層にLi金属を利用した電池試料2又は4に比較して、内部抵抗が低い。このことから、実施の形態1(第1の形態)の電池において、負極活物質層にLi4Ti5O12を利用した場合、介在層がリチウム塩を溶解したポリエーテルポリエステルコポリマー、或いはポリエーテルポリシロキサンコポリマーからなることで、負極活物質層‐固体電解質層間のリチウムイオン移動抵抗を効果的に低減せしめることができることが分かる。特に、介在層がリチウム塩を溶解したポリエーテルポリシロキサンコポリマーからなる電池試料3は、内部抵抗が特異的に低く、負極活物質層‐固体電解質層間のリチウムイオン移動抵抗が顕著に低いと考えられる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、電池の各構成部材の構成材料などを適宜変更してもよい。
本発明の非水電解質電池は、リチウム系電池の分野に好適に利用することができ、例えば、携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラの他、電気自動車などの電源にも使用することが可能である。
1,2,3 非水電解質電池
10 正極部材
11 正極支持体 12 正極活物質層 13 固体電解質層
20 負極部材
21 負極支持体 22 負極活物質層 23 固体電解質層
30 介在層
31 介在層原料溶液

Claims (5)

  1. 正極活物質層を有する正極部材と負極活物質層を有する負極部材とが積層された非水電解質電池であって、
    前記正極部材と前記負極部材の少なくとも一方に形成され、前記両活物質層の間に配置される固体電解質層と、
    リチウム塩を含有した高分子、或いはイオン液体からなり、前記両部材の接合面に介在される介在層とを備え、
    前記負極活物質層が、リチウムイオンを結晶格子間に挿入・脱離可能な酸化物系又は硫化物系の負極活物質を含有することを特徴とする非水電解質電池。
  2. 前記負極活物質が、Li4Ti5O12又はFeS2であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質電池。
  3. 前記介在層が、リチウム塩を溶解したポリマーからなり、
    前記ポリマーが、ポリエーテルポリエステルコポリマー又はポリエーテルポリシロキサンコポリマーであることを特徴とする請求項1又は2に記載の非水電解質電池。
  4. 前記固体電解質層が、Li、S、及びPを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の非水電解質電池。
  5. 前記固体電解質層が、前記正極部材にのみ形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の非水電解質電池。
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