JP2012009240A - 透明電極とその製造方法、及び透明電極を用いた有機電子素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】導電性、透明性、フレキシブル性、電流の面均一性に優れ、高い膜強度を持つ透明電極を、電極やフィルム基板を損傷することなく製造する方法を提供する。さらに、該電極を用いた、寿命に優れた有機電子素子を提供する。
【解決手段】透明支持体上に、金属細線を有する導電性金属層と、π共役系導電性高分子とポリアニオンに、さらに水酸基を有する特定の重合単位からなるポリマーを添加し導電性ポリマー層を構成した後、周波数10〜60GHzのマイクロ波を照射し該ポリマー層を選択的に加熱処理することを特徴とする透明電極の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、透明電極とその製造方法、及び該透明電極を用いた有機電子素子に関する。
近年、有機EL素子や有機太陽電池といった有機電子素子が注目されており、このような素子において、透明電極は必須の構成技術となっている。従来、透明電極は、透明基板上に、インジウム−スズの複合酸化物(ITO)膜を真空蒸着法やスパッタリング法で製膜したITO透明電極が、その導電性や透明性といった性能の点から、主に使用されてきた。しかし、真空蒸着法やスパッタリング法を用いた透明電極は生産性が悪いため製造コストが高いことや、可撓性に劣るためフレキシブル性が求められる素子用途には適用できないことが問題であった。さらに、近年、有機電子素子に使用される透明電極には、大面積かつ低抵抗値が要求されており、ITO透明電極の抵抗値では不十分となってきている。
そこで、このような大面積かつ低抵抗値が要求される製品にも対応できるよう、パターン状に形成された金属導電層に導電性ポリマー等の導電層を積層し、電流の面均一性と高い導電性を併せ持つ透明電極が開発されている(例えば、特許文献1参照)。このような構成において、金属導電層表面の凹凸は、有機電子素子を形成した際、電流リークの要因となるため、導電性ポリマー等の導電層の積層には、表面の平滑化も求められ、厚膜化が必須となる。しかし、厚膜化すると導電性ポリマー自身の着色により、透明電極の透明性が著しく低下し、透明電極の透明性と平滑性とを両立させることは困難であった。また、導電性ポリマーを用いた透明導電膜は、ITO膜に比べて一般的に耐水性や耐傷性が十分ではなく、取り扱いの観点からもより高い膜強度が望まれているのが現状である。
さらに、導電性ポリマー等の透明導電膜を用いる場合、その透明導電膜中に水分が残留していると、有機電子素子の性能を劣化させることが知られており、透明導電膜の乾燥は必須となる。透明電極についてフレキシブル性やコスト面から透明フィルム基板が用いられることが多くなってきている近年において、透明導電膜の加熱、乾燥は、フィルムが変形しない、ガラス転移温度以下の低温で行う必要があるが、このような処理では、透明導電膜中に水分が残留し、透明導電膜の乾燥が課題であった。
フィルム基板上に電極を形成し低温で乾燥する方法として、マイクロ波による乾燥加熱が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、この方法を金属細線等の導電性微粒子を含む透明電極に用いると、金属細線の一部でアーク放電が発生し、部分的な異常加熱が生じたり発火したりして、導電層やフィルム基板を著しく損傷してしまう。
特開2005−302508号公報 国際公開第2005/94132号
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、有機電子素子に用いることができる、導電性、透明性、フレキシブル性、電流の面均一性に優れ、高い膜強度を持つ透明電極を、電極やフィルム基板を損傷することなく製造する方法を提供することにある。さらに、本発明の透明電極を用いた、寿命に優れた有機電子素子を提供することにある。
本発明の上記課題は、以下の構成により達成される。
1.透明支持体上に、金属細線構造を有する導電性金属層と、該導電性金属層上に、π共役系導電性高分子とポリアニオンとを有する導電性ポリマーを含有する導電性ポリマー層を有する透明電極の製造方法において、該導電性ポリマー層が下記のポリマー(A)を含有し、かつ該透明電極に対し、周波数10〜60GHzのマイクロ波照射を施して加熱処理を行うことを特徴とする透明電極の製造方法。
ポリマー(A):下記式(a1)、(a2)及び(a3)で表される重合単位(繰り返し単位)の少なくとも一つを単位重合として有するポリマー。
Figure 2012009240
(式中、X〜Xは水素原子またはメチル基を、R〜Rは炭素数5以下のアルキレン基を表す。ポリマー(A)の全重合単位に占める式(a1)の重合単位の割合(モル%)をl、ポリマー(A)の全重合単位に占める式(a2)の重合単位の割合(モル%)をm、ポリマー(A)の全重合単位に占める式(a3)の重合単位の割合(モル%)をnとしたとき、50≦l+m+n≦100であり、かつ0≦l≦100、0≦m≦100、0≦n≦100である。)
2.前記導電性金属層が、金属グリッドパターンまたは金属ナノワイヤを含有することを特徴とする前記1に記載の透明電極の製造方法。
3.前記1または2に記載の透明電極の製造方法によって製造されたことを特徴とする透明電極。
4.前記3に記載の透明電極を具備することを特徴とする有機電子素子。
本発明によれば、電極やフィルム基板が損傷することなく、有機電子素子に用いることができる、導電性、透明性、フレキシブル性、電流の面均一性に優れ、高い膜強度を持つ透明電極及びその製造方法を提供することができる。さらに、本発明の透明電極を用いた、寿命に優れた有機電子素子を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について説明するが、本発明はこれらに限定されない。
本発明は、透明支持体上に、金属細線構造を有する導電性金属層と、該導電性金属層上に、π共役系導電性高分子とポリアニオンとを有する導電性ポリマーを含有する導電性ポリマー層を有する透明電極の製造方法において、該導電性ポリマー層が上記ポリマー(A)を含有し、かつ該透明電極に対し、周波数10〜60GHzのマイクロ波照射を施して加熱処理を行うことを特徴とする。
周波数10〜60GHzの高周波のマイクロ波を照射することで、導電性金属層起因のアーク放電を抑制でき、上記導電性ポリマーと上記ポリマー(A)の脱水縮合反応により生じた水やマイクロ波吸収剤の誘電損失を利用して、導電性ポリマー層を加熱し、溶媒除去及び脱水縮合反応による硬膜を促進、完了することができる。これにより、支持体は低温状態にて、導電性ポリマー層を選択的に加熱することが可能となり、支持体を損傷することなく、導電性ポリマー層の加熱が可能となる。また、高周波のマイクロ波では、波長が短いため照射室内の電磁界分布が均一となり、面均一性に優れた加熱ができ、さらに高周波のマイクロ波では金属自体も加熱されるため、導電性金属層の導電性も向上することが可能となり、導電性、透明性、フレキシブル性に優れ、高い膜強度を持つ透明電極を得ることができる。さらに、マイクロ波加熱により水分が十分に乾燥除去されるため、この透明電極を用いた有機電気素子の寿命を向上することができる。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様等について詳細に説明する。
〔透明支持体〕
本発明の透明電極に用いられる透明支持体としては、高い光透明性を有し、フレキシブル性に優れており、誘電損失係数が十分小さくて、マイクロ波の吸収が加熱対象である導電層よりも小さい材質であれば、特に制限はない。例えば、樹脂基板、樹脂フィルム等が好適に挙げられるが、生産性の観点や軽量性と柔軟性といった性能の観点から透明樹脂フィルムを用いることが好ましい。
本発明で透明フィルム基板としては、フレキシブルであることから、透明樹脂フィルムとするのが好ましい。透明樹脂フィルムであれば、外力による変形や衝撃に強く、割れにくい。好ましく用いることができる透明樹脂フィルムには特に制限はなく、その材料、形状、構造、厚み等については公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、変性ポリエステル等のポリエステル系樹脂フィルム、ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、ポリプロピレン(PP)樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、環状オレフィン系樹脂等のポリオレフィン類樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂フィルム、ポリサルホン(PSF)樹脂フィルム、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂フィルム、等を挙げることができるが、可視域の波長(380〜780nm)における透過率が80%以上である樹脂フィルムであれば、本発明に係る透明樹脂フィルムに好ましく適用することができる。中でも透明性、耐熱性、取り扱いやすさ、強度及びコストの点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリカーボネートフィルムであることが好ましく、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムであることがより好ましい。
本発明に用いられる透明フィルム基板には、塗布液の濡れ性や接着性を確保するために、表面処理を施すことや易接着層を設けることができる。表面処理や易接着層については従来公知の技術を使用できる。例えば、表面処理としては、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理等の表面活性化処理を挙げることができる。
また、易接着層としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ビニル系共重合体、ブタジエン系共重合体、アクリル系共重合体、ビニリデン系共重合体、エポキシ系共重合体等を挙げることができる。易接着層は単層でもよいが、接着性を向上させるためには2層以上の構成にしてもよい。
また、透明フィルム基板の表面または裏面には、無機物、有機物の被膜またはその両者のハイブリッド被膜が形成されていてもよく、JIS K 7129−1992に準拠した方法で測定された水蒸気透過度(25±0.5℃、相対湿度(90±2)%RH)が、1×10−3g/(m・24h)以下のバリア性フィルムであることが好ましく、さらには、JIS K 7126−1987に準拠した方法で測定された酸素透過度が、1×10−3ml/m・24h・atm以下、水蒸気透過度(25±0.5℃、相対湿度(90±2)%RH)が、1×10−3g/(m・24h)以下の高バリア性フィルムであることが好ましい。
高バリア性フィルムとするためにフィルム基板の表面または裏面に形成されるバリア膜を形成する材料としては、水分や酸素等素子の劣化をもたらすものの浸入を抑制する機能を有する材料であればよく、例えば、酸化珪素、二酸化珪素、窒化珪素等を用いることができる。さらに該膜の脆弱性を改良するためにこれら無機層と有機材料からなる層の積層構造を持たせることがより好ましい。無機層と有機層の積層順については特に制限はないが、両者を交互に複数回積層させることが好ましい。
〔導電性金属層〕
本発明に係る導電性金属層は、金属細線構造を有する。
金属細線構造は、線状の金属が集合した構造であり、金属グリッドがパターン化された構造、金属ナノワイヤが集合した構造が挙げられる。
本発明に係る導電性金属層の金属細線構造としては、金属グリッドパターンである構造または金属ナノワイヤが集合した構造どちらか一方であってもよいし、両方を含む構造であってもよい。
金属グリッドパターンの金属材料としては、金属は単体でも合金でもよく、単層でも多層でもよいが、導電性の観点から銀を用いるのが好ましい。
金属グリッドパターンの形状は特に制限はなく、例えば、ストライプ状、格子状、あるいはランダムな網目構造であってもよいが、開口率は透明性の観点から80%以上であることが好ましい。
開口率とは、金属グリッドパターンをなす細線のない部分が全体に占める割合であり、例えば、線幅100μm、線間隔1mmのストライプ状グリッドパターンの開口率は、およそ90%である。
金属グリッドパターンの線幅は、導電性及び透過率の面から、10〜200μmが好ましい。
細線の高さ(導電性金属層の厚さ)は、導電性、電流リーク防止、細線分布均一性の面から、0.1〜10μmが好ましい。
金属グリッドパターンを形成する方法としては、特に制限はなく、従来公知な方法が利用できる。例えば、金属微粒子を含有するインクを、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等の公知の印刷法により所望の形状に印刷する方法によって形成できる。
別な方法としては、基材全面に金属層を形成し、公知のフォトリソ法によって形成する方法や、メッキ可能な触媒インクを所望の形状に印刷した後にメッキ処理する方法、さらに別な方法としては、銀塩写真技術を応用した方法も利用できる。
銀塩写真技術を応用した方法については、例えば、特開2009−140750号公報の段落番号0076−0112、及び実施例を参考にして実施できる。
ランダムな網目構造としては、例えば、特表2005−530005号公報に記載のような、金属微粒子を含有する液を塗布乾燥することにより、自発的に導電性微粒子の無秩序な網目構造を形成する方法を利用できる。
本発明において、金属ナノワイヤとは、金属元素を主要な構成要素とする、原子スケールからnmサイズの直径を有する線状構造体のことをいう。
金属ナノワイヤとしては、1つの金属ナノワイヤで長い導電パスを形成するために、平均長さが3μm以上であることが好ましく、さらには3〜500μmが好ましく、特に3〜300μmであることが好ましい。
併せて、長さの相対標準偏差は40%以下であることが好ましい。また、平均短径には特に制限はないが、透明性の観点からは小さいことが好ましく、一方で、導電性の観点からは大きい方が好ましい。
本発明においては、金属ナノワイヤの平均短径として10〜300nmが好ましく、30〜200nmであることがより好ましい。併せて、短径の相対標準偏差は20%以下であることが好ましい。
金属ナノワイヤが集合した金属細線構造において、金属ナノワイヤは相互に接触していることが好ましく、さらにメッシュ状に接触していることが好ましい。
金属ナノワイヤを相互に接触、またはメッシュ状に接触させた導電性金属層は、金属ナノワイヤを含む分散液を、ロールコート法、バーコート法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、キャスティング法、ダイコート法、ブレードコート法、バーコート法、グラビアコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、ドクターコート法等の液相成膜法を用いて塗布、乾燥して膜形成すれば容易に得ることができる。
金属ナノワイヤの目付け量は5〜500mg/mであるのが好ましく、10〜200mg/mであるのがより好ましい。金属ナノワイヤの目付け量を5mg/m以上とすることで、金属ナノワイヤ同士の接触がよくなり導電性が向上し、500mg/m以下とすることで、金属ナノワイヤにより遮光される部分が減少し透明性が向上する。
金属ナノワイヤの製造手段には特に制限はなく、例えば、液相法や気相法等の公知の手段を用いることができる。また、具体的な製造方法にも特に制限はなく、公知の製造方法を用いることができる。
例えば、銀ナノワイヤの製造方法としては、Adv.Mater.,2002,14,833〜837、Chem.Mater.,2002,14,4736〜4745等を参考にすることができる。銀ナノワイヤの製造方法は、水溶液中で簡便に銀ナノワイヤを製造することができ、また銀の導電率は金属中で最大であることから、本発明に係る金属ナノワイヤの製造方法として好ましく適用することができる。
〔導電性ポリマー層〕
(ポリマー(A))
本発明は、導電性ポリマー層が上記ポリマー(A)を含有し、かつ該透明電極に対し、周波数10〜60GHzのマイクロ波照射を施して加熱処理を行うことを特徴とする。
ポリマー(A)は下記式(a1)、(a2)及び(a3)で表される重合単位(繰り返し単位、モノマー)の少なくとも一つを単位重合として有するポリマーである。
Figure 2012009240
式中、X〜Xは水素原子またはメチル基を、R〜Rは炭素数5以下のアルキレン基を表す。ポリマー(A)の全重合単位に占める式(a1)の重合単位の割合(モル%)をl、ポリマー(A)の全重合単位に占める式(a2)の重合単位の割合(モル%)をm、ポリマー(A)の全重合単位に占める式(a3)の重合単位の割合(モル%)をnとしたとき、50≦l+m+n≦100であり、かつ0≦l≦100、0≦m≦100、0≦n≦100である。
さらに、上記式(a1)、(a2)及び(a3)で表される単独のモノマーから形成されたホモポリマーであってもよい。
ポリマー(A)においては、他のモノマー成分が共重合されていてもかまわないが、親水性の高いモノマー成分であることがより好ましい。
また、ポリマー(A)は数平均分子量において、分子量1000以下の含有量が0〜5質量%以下であることが好ましい。低分子成分が少ないことで、素子の保存性や、導電性金属層に対して垂直方向に電荷をやりとりする際の、層に対して垂直方向に障壁があるような挙動をより低下させることができる。
このポリマー(A)の数平均分子量において、分子量1000以下の含有量が0〜5質量%以下とする方法としては、再沈殿法、分取GPCに、リビング重合による単分散のポリマーを合成等により、低分子量成分を除去する、または低分子量成分の生成を抑制する方法を用いることができる。再沈殿法は、ポリマーが溶解可能な溶媒へ溶解し、ポリマーを溶解した溶媒より溶解性の低い溶媒中へ滴下することにより、ポリマーを析出させ、モノマー、触媒、オリゴマー等の低分子量成分を除去する方法である。また、分取GPCは、例えばリサイクル分取GPCLC−9100(日本分析工業社製)、ポリスチレンゲルカラムで、ポリマーを溶解した溶液をカラムに通すことにより分子量で分けることができ、所望の低分子量成分を除去することができる方法である。リビング重合は、開始種の生成が経時で変化せず、また停止反応等の副反応が少なく、分子量の揃ったポリマーが得られる。分子量はモノマーの添加量により調整できるため、例えば分子量を2万のポリマーを合成すれば、低分子量体の生成を抑制することができる。生産適性から、再沈殿法、リビング重合が好ましい。
本発明に係るポリマー(A)の数平均分子量、分子量分布の測定は、一般的に知られているゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により行うことができる。使用する溶媒は、ポリマー(A)が溶解すれば特に制限はなく、THF、DMF、CHClが好ましく、より好ましくはTHF、DMFであり、さらに好ましくはDMFである。また、測定温度も特に制限はないが40℃が好ましい。
本発明に係るポリマー(A)の数平均分子量は3,000〜2,000,000の範囲が好ましく、より好ましくは4,000〜500,000、さらに好ましくは5000〜100000の範囲内である。
本発明に係るポリマー(A)の分子量分布は1.01〜1.30が好ましく、より好ましくは1.01〜1.25である。分子量分布は(重量平均分子量/数平均分子量)の比で表す。
分子量1000以下の含有量は、GPCにより得られた分布において、分子量1000以下の面積を積算し、分布全体の面積で割ることで割合を換算した。
リビングラジカル重合溶剤は、反応条件化で不活性であり、モノマー、生成するポリマーを溶解できれば特に制限はないが、アルコール系溶媒と水の混合溶媒が好ましい。リビングラジカル重合温度は、使用する開始剤によって異なるが、一般に−10〜250℃、好ましくは0〜200℃、より好ましくは10〜100℃で実施される。
本発明に係る導電性ポリマーは、π共役系導電性高分子とポリ陰イオンとを有してなる導電性ポリマーである。こうした導電性ポリマーは、後述するπ共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを、適切な酸化剤と酸化触媒と後述のポリ陰イオンの存在下で化学酸化重合することによって容易に製造できる。
(π共役系導電性高分子)
本発明に用いるπ共役系導電性高分子としては、特に限定されず、ポリチオフェン(基本のポリチオフェンを含む、以下同様)類、ポリピロール類、ポリインドール類、ポリカルバゾール類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類、ポリフラン類、ポリパラフェニレンビニレン類、ポリアズレン類、ポリパラフェニレン類、ポリパラフェニレンサルファイド類、ポリイソチアナフテン類、ポリチアジル類、の鎖状導電性ポリマーを利用することができる。中でも、導電性、透明性、安定性等の観点からポリチオフェン類やポリアニリン類が好ましい。ポリエチレンジオキシチオフェンであることが最も好ましい。
(π共役系導電性高分子前駆体モノマー)
π共役系導電性高分子の形成に用いられる前駆体モノマーは、分子内にπ共役系を有し、適切な酸化剤の作用によって高分子化した際にもその主鎖にπ共役系が形成されるものである。例えば、ピロール類及びその誘導体、チオフェン類及びその誘導体、アニリン類及びその誘導体等が挙げられる。
前駆体モノマーの具体例としては、ピロール、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−n−プロピルピロール、3−ブチルピロール、3−オクチルピロール、3−デシルピロール、3−ドデシルピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4−ジブチルピロール、3−カルボキシルピロール、3−メチル−4−カルボキシルピロール、3−メチル−4−カルボキシエチルピロール、3−メチル−4−カルボキシブチルピロール、3−ヒドロキシピロール、3−メトキシピロール、3−エトキシピロール、3−ブトキシピロール、3−ヘキシルオキシピロール、3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール、チオフェン、3−メチルチオフェン、3−エチルチオフェン、3−プロピルチオフェン、3−ブチルチオフェン、3−ヘキシルチオフェン、3−ヘプチルチオフェン、3−オクチルチオフェン、3−デシルチオフェン、3−ドデシルチオフェン、3−オクタデシルチオフェン、3−ブロモチオフェン、3−クロロチオフェン、3−ヨードチオフェン、3−シアノチオフェン、3−フェニルチオフェン、3,4−ジメチルチオフェン、3,4−ジブチルチオフェン、3−ヒドロキシチオフェン、3−メトキシチオフェン、3−エトキシチオフェン、3−ブトキシチオフェン、3−ヘキシルオキシチオフェン、3−ヘプチルオキシチオフェン、3−オクチルオキシチオフェン、3−デシルオキシチオフェン、3−ドデシルオキシチオフェン、3−オクタデシルオキシチオフェン、3,4−ジヒドロキシチオフェン、3,4−ジメトキシチオフェン、3,4−ジエトキシチオフェン、3,4−ジプロポキシチオフェン、3,4−ジブトキシチオフェン、3,4−ジヘキシルオキシチオフェン、3,4−ジヘプチルオキシチオフェン、3,4−ジオクチルオキシチオフェン、3,4−ジデシルオキシチオフェン、3,4−ジドデシルオキシチオフェン、3,4−エチレンジオキシチオフェン、3,4−プロピレンジオキシチオフェン、3,4−ブテンジオキシチオフェン、3−メチル−4−メトキシチオフェン、3−メチル−4−エトキシチオフェン、3−カルボキシチオフェン、3−メチル−4−カルボキシチオフェン、3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン、3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン、アニリン、2−メチルアニリン、3−イソブチルアニリン、2−アニリンスルホン酸、3−アニリンスルホン酸等が挙げられる。
(ポリ陰イオン)
本発明に用いられるポリ陰イオンは、置換もしくは未置換のポリアルキレン、置換もしくは未置換のポリアルケニレン、置換もしくは未置換のポリイミド、置換もしくは未置換のポリアミド、置換もしくは未置換のポリエステル及びこれらの共重合体であって、アニオン基を有する構成単位とアニオン基を有さない構成単位とからなるものである。
このポリ陰イオンは、π共役系導電性高分子を溶媒に可溶化させる可溶化高分子である。また、ポリ陰イオンのアニオン基は、π共役系導電性高分子に対するドーパントとして機能して、π共役系導電性高分子の導電性と耐熱性を向上させる。
ポリ陰イオンのアニオン基としては、π共役系導電性高分子への化学酸化ドープが起こりうる官能基であればよいが、中でも、製造の容易さ及び安定性の観点からは、一置換硫酸エステル基、一置換リン酸エステル基、リン酸基、カルボキシ基、スルホ基等が好ましい。さらに、官能基のπ共役系導電性高分子へのドープ効果の観点より、スルホ基、一置換硫酸エステル基、カルボキシ基がより好ましい。
ポリ陰イオンの具体例としては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルカルボン酸、ポリスチレンカルボン酸、ポリアリルカルボン酸、ポリアクリルカルボン酸、ポリメタクリルカルボン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、ポリイソプレンカルボン酸、ポリアクリル酸等が挙げられる。これらの単独重合体であってもよいし、2種以上の共重合体であってもよい。
また、化合物内にさらにF(フッ素原子)を有するポリ陰イオンであってもよい。具体的には、パーフルオロスルホン酸基を含有するナフィオン(Dupont社製)、カルボン酸基を含有するパーフルオロ型ビニルエーテルからなるフレミオン(旭硝子社製)等を挙げることができる。
ポリ陰イオンがスルホン酸を有する化合物である場合、後述する水酸基含有非導電性ポリマーの縮合による架橋反応を促進するため、好ましい。
さらに、これらの中でも、ポリスチレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸が好ましい。これらのポリ陰イオンは、水酸基含有非導電性ポリマーとの相溶性が高く、また、得られる導電性ポリマーの導電性をより高くできる。
ポリ陰イオンの重合度は、モノマー単位が10〜100000個の範囲であることが好ましく、溶媒溶解性及び導電性の点からは、50〜10000個の範囲がより好ましい。
ポリ陰イオンの製造方法としては、例えば、酸を用いてアニオン基を有さないポリマーにアニオン基を直接導入する方法、アニオン基を有さないポリマーをスルホ化剤によりスルホン酸化する方法、アニオン基含有重合性モノマーの重合により製造する方法が挙げられる。
アニオン基含有重合性モノマーの重合により製造する方法は、溶媒中、アニオン基含有重合性モノマーを、酸化剤及び/または重合触媒の存在下で、酸化重合またはラジカル重合によって製造する方法が挙げられる。具体的には、所定量のアニオン基含有重合性モノマーを溶媒に溶解させ、これを一定温度に保ち、それに予め溶媒に所定量の酸化剤及び/または重合触媒を溶解した溶液を添加し、所定時間で反応させる。その反応により得られたポリマーは溶媒によって一定の濃度に調整される。この製造方法において、アニオン基含有重合性モノマーにアニオン基を有さない重合性モノマーを共重合させてもよい。
アニオン基含有重合性モノマーの重合に際して使用する酸化剤及び酸化触媒、溶媒は、π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを重合する際に使用するものと同様である。
得られたポリマーがポリ陰イオン塩である場合には、ポリ陰イオン酸に変質させることが好ましい。アニオン酸に変質させる方法としては、イオン交換樹脂を用いたイオン交換法、透析法、限外ろ過法等が挙げられ、これらの中でも、作業が容易な点から限外ろ過法が好ましい。
導電性ポリマーに含まれるπ共役系導電性高分子とポリ陰イオンの比率は、「π共役系導電性高分子」:「ポリ陰イオン」の質量比で1:1〜20が好ましい。導電性、分散性の観点からより好ましくは1:2〜10の範囲である。
π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーをポリ陰イオンの存在下で化学酸化重合して、本発明に係る導電性ポリマーを得る際に使用される酸化剤は、例えばJ.Am.Soc.,85、454(1963)に記載されるピロールの酸化重合に適する、いずれかの酸化剤である。実際的な理由のために、安価でかつ取扱い易い酸化剤例えば鉄(III)塩、例えばFeCl、Fe(ClO、有機酸及び有機残基を含む無機酸の鉄(III)塩、または過酸化水素、重クロム酸カリウム、過硫酸アルカリ(例えば過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム)またはアンモニウム、過ホウ酸アルカリ、過マンガン酸カリウム及び銅塩例えば四フッ化ホウ酸銅を用いることが好ましい。加えて、酸化剤として随時触媒量の金属イオン例えば鉄、コバルト、ニッケル、モリブデン及びバナジウムイオンの存在下における空気及び酸素も使用することができる。過硫酸塩並びに有機酸及び有機残基を含む無機酸の鉄(III)塩の使用が腐食性でないために大きな応用上の利点を有する。
有機残基を含む無機酸の鉄(III)塩の例としては炭素数1〜20のアルカノールの硫酸半エステルの鉄(III)塩、例えばラウリル硫酸;炭素数1〜20のアルキルスルホン酸、例えばメタンまたはドデカンスルホン酸;脂肪族炭素数1〜20のカルボン酸、例えば2−エチルヘキシルカルボン酸;脂肪族パーフルオロカルボン酸、例えばトリフルオロ酢酸及びパーフルオロオクタノン酸;脂肪族ジカルボン酸、例えばシュウ酸並びに殊に芳香族の、随時炭素数1〜20のアルキル置換されたスルホン酸、例えばベンゼセンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸及びドデシルベンゼンスルホン酸のFe(III)塩が挙げられる。
こうした導電性ポリマーは、市販の材料も好ましく利用できる。例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸からなる導電性ポリマー(PEDOT−PSSと略す)が、H.C.Starck社からCleviosシリーズとして、Aldrich社からPEDOT−PSSの483095、560596として、Nagase Chemtex社からDenatronシリーズとして市販されている。また、ポリアニリンが、日産化学社からORMECONシリーズとして市販されている。本発明において、こうした剤も好ましく用いることができる。
第2ドーパントとして水溶性有機化合物を含有してもよい。本発明で用いることができる水溶性有機化合物には特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、酸素含有化合物が好適に挙げられる。前記酸素含有化合物としては、酸素を含有する限り特に制限はなく、例えば、水酸基含有化合物、カルボニル基含有化合物、エーテル基含有化合物、スルホキシド基含有化合物等が挙げられる。前記水酸基含有化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセリン等が挙げられ、これらの中でも、エチレングリコール、ジエチレングリコールが好ましい。前記カルボニル基含有化合物としては、例えば、イソホロン、プロピレンカーボネート、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。前記エーテル基含有化合物としては、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、等が挙げられる。前記スルホキシド基含有化合物としては、例えば、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよいが、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、ジエチレングリコールから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
導電性ポリマー層は、π共役系導電性高分子とポリアニオンとを有する導電性ポリマー及び前記のポリマー(A)とからなり、これらを含有する分散液を、導電性金属層上に塗布、乾燥して形成される。なお、導電性ポリマー層は、導電性金属層を完全に被覆してもよいし、一部を被覆してもよい。
導電性ポリマー層の塗布は、前述のグラビア印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法等の印刷方法に加えて、ロールコート法、バーコート法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、キャスティング法、ダイコート法、ブレードコート法、バーコート法、グラビアコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、ドクターコート法、インクジェット法等の塗布法を用いることができる。
導電性ポリマー層は、前記のポリマー(A)を含むことで、導電性ポリマーの導電性が増強され、高い導電性を得ることができる。また、導電性ポリマー層は、導電性金属層上に積層され、導電性金属層を平滑化する機能も有するが、ポリマー(A)の高い透明性により、導電性ポリマー単独では得られない、高い透明性と導電層表面の高い平滑性を両立できる。
このような構造を有する本発明の導電層を形成することで、金属細線、あるいは導電性ポリマー層単独では得ることのできない高い導電性を電極面内において均一に得ることができると同時に、透明性と平滑性をも満たすことができる。
導電性ポリマーとポリマー(A)の比率は、透明性と導電性の面から、導電性ポリマーを100質量部とした時、ポリマー(A)が30〜900質量部であることが好ましく、100質量部以上であることがより好ましい。
導電性ポリマー層を形成する方法としては、π共役系導電性高分子とポリアニオンとを含んで成る導電性ポリマーとポリマー(A)と水系溶媒とを少なくとも含んでなる塗布液を、液相製膜法で塗布、乾燥することで形成することが好ましい。
導電性ポリマーとポリマー(A)を含んでなる塗布液中の固形分の濃度は0.5〜30質量%であることが好ましく、1〜20質量%であることが、液の停滞安定性、塗布膜の平滑性や、リーク防止効果の発現の視点で、より好ましい。
導電性ポリマーとポリマー(A)を含有する導電性ポリマー層の塗布乾燥膜厚は30〜2000nmであることが好ましい。
100nmを切る領域では導電性の低下が大きくなることから100nm以上であることがより好ましく、対向電極との電極間電流リーク防止を高める視点からは200nm以上であることがさらに好ましい。また、高い透過率を維持する視点から1000nm以下であることがより好ましい。
導電性ポリマー層を塗布した後、適宜乾燥処理を施すことができる。乾燥処理の条件として特に制限はないが、基材が損傷しない範囲の温度で乾燥処理することが好ましい。例えば、80〜120℃で10秒から10分の乾燥処理をすることができる。本発明において、乾燥終了後、さらに高周波マイクロ波加熱を行う事で、導電性ポリマーとポリマー(A)の脱水縮合による架橋反応を促進、完了させることができる。これにより高い膜強度が得られ、電極の洗浄耐性、溶媒耐性が著しく向上し、さらに素子性能が向上する。特に、有機EL素子においては、駆動電圧の低減、寿命の向上といった効果が得られる。
本発明において、酸触媒を用いて導電性ポリマーとポリマー(A)の架橋反応を促進、完了させることができる。酸触媒としては、塩酸、硫酸や硫酸アンモニウムを用いることができる。また導電性ポリマーにドーパントとして用いるポリアニオンにおいて、スルホ基含有ポリアニオンを使用することで、ドーパントと触媒を兼用することができる。また、酸触媒を使用することで、マイクロ波の処理時間の短縮にもつながり、好ましい。
本発明の導電性ポリマーとポリマー(A)を含む分散液は、導電層の導電性、透明性、平滑性を同時に満たす範囲において、さらに他の透明な非導電性ポリマーや添加剤や架橋剤を含有してもよい。
透明な非導電性ポリマーとしては、天然高分子樹脂または合成高分子樹脂から広く選択して使用することができ、水溶性高分子または水性高分子エマルジョンが特に好ましい。水溶性高分子としては、天然高分子のデンプン、ゼラチン、寒天等、半合成高分子のヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、合成高分子のポリビニルアルコール、ポリアクリル酸系高分子、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン等が、水性高分子エマルションとしては、アクリル系樹脂(アクリルシリコン変性樹脂、フッ素変性アクリル樹脂、ウレタン変性アクリル樹脂、エポキシ変性アクリル樹脂等)、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂等が、使用することができる。
また、合成高分子樹脂としては、透明な熱可塑性樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリメチルメタクリレート、ニトロセルロース、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、フッ化ビニリデン)や、熱・光・電子線・放射線で硬化する透明硬化性樹脂(例えば、メラミンアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル変性シリケート等のシリコン樹脂)を使用することができる。
添加剤としては、可塑剤、酸化防止剤や硫化防止剤等の安定剤、界面活性剤、溶解促進剤、重合禁止剤、染料や顔料等の着色剤等が挙げられる。さらに、塗布性等の作業性を高める観点から、溶媒(例えば、水や、アルコール類、グリコール類、セロソルブ類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、炭化水素類等の有機溶媒)を含んでいてもよい。
水酸基含有非導電性ポリマーの架橋剤としては、例えばオキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤、アルデヒド系架橋剤等を単独あるいは複数併用して用いることができる。
さらに、導電性ポリマー層には、マイクロ波吸収剤を添加することもできる。これにより、さらに短時間で効率的にマイクロ波処理を行うことができる。マイクロ波吸収剤は、照射する周波数帯のマイクロ波吸収する物質であれば任意であるが、ポリマー導電層を塗布乾燥により形成する際に揮発して導電性高分子層から消失しない程度に高沸点であるものが好ましい。具体的には、スルホラン、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド、3−スルホレン、3,4−ジブロモスルホラン、ジビニルスルホン、ジプロピルスルホン、ジブチルスルホン、ジブチルスルホキシド、4,4−ジオキソ−1,4−オキサチアン、3,4−ジクロロチオフェン1,1−ジオキシド、エチルメチルスルホン、2−ヒドロキシエチルメチルスルホン、イソプロピルメチルスルホン、3−メチルスルホラン、メチルスルホニルアセトニトリル、メチル(メチルスルフィニル)メチルスルフィド、メタンスルホニル酢酸メチル、3−スルホレン−3−カルボン酸メチル、等のスルホン化合物、スルホキシド化合物が好ましく用いることができる。特に好ましくはスルホラン、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシドが挙げられる。
〔マイクロ波〕
本発明に係る透明電極の製造方法において、該透明電極に対し、周波数10〜60GHzのマイクロ波照射を施して加熱処理を行うことを特徴とする。
マイクロ波照射により、導電性ポリマーとポリマー(A)の脱水縮合反応により生じた水やマイクロ波吸収剤の誘電損失を利用して、導電性ポリマー層を加熱し、溶媒除去及び脱水縮合反応を促進、完了することができる。これにより、支持体は低温状態にて、導電性ポリマー層を選択的に加熱することが可能となり、支持体を損傷することなく、導電性ポリマー層の加熱が可能となる。
照射するマイクロ波の周波数が10GHzより小さい場合、導電性金属層でアーク放電が発生し、またマイクロ波の波長が長いため、導電性ポリマー層を均一に加熱することができない。周波数が10GHz以上の場合は、マイクロ波を導電性金属層に照射しても、アーク放電現象は生じず、導電性ポリマー層を均一に加熱することができる。また10GHz以上のマイクロ波では、金属自体も加熱されるため、導電性金属層の導電性も向上させることができる。
均一加熱のためには、周波数は高いほどよいが、安定して高出力のマイクロ波を発生させるために60GHz以下とする。特に、水を効率よく加熱するには、水の誘電損失が最大となる20〜30GHzで行うのがより好ましい。
マイクロ波による加熱は、電波出力、照射時間等の条件を適宜定めることができる。電波出力は、0.01〜10kW、好ましくは0.1〜5kWの範囲である。また、照射時間は、1秒〜60分、好ましくは2秒〜30分の範囲である。
マイクロ波装置としては、例えば、富士電波工業株式会社製の電磁波加熱焼結装置(FMW−10−28、発信周波数28GHz、電波出力〜10kW)等が使用できる。
また、マイクロ波を照射して加熱する際に、必要に応じて透明支持体の裏面(導電性金属層及び導電性ポリマー層を形成しない側)に鉄、ステンレス、銅等の熱伝導性のよい金属板、ガラス等の無機板等を設置して、透明支持体にかかる熱を放熱させることが可能な放熱板等を設けておくことができる。
〔透明電極〕
本発明における透明電極は、透明支持体上に、金属細線構造を有する導電性金属層と、該導電性金属層上に、π共役系導電性高分子とポリアニオンとを有する導電性ポリマー及び上記のポリマー(A)を含有する導電性ポリマー層を有することを特徴とする。金属細線構造を有する導電性金属層が高い導電性を有し、導電性ポリマー層が電流の面均一性及び電極表面の平滑性を向上させ、透明性及び導電性に優れた、有機電子デバイスに用いた場合においても、大面積化にも対応可能で長寿命の透明電極を得ることができる。
本発明における透明電極の全光線透過率は、70%以上、好ましくは80%以上であることが望ましい。全光線透過率は、分光光度計等を用いた公知の方法に従って測定することができる。
本発明における透明電極の導電部の電気抵抗値としては、大面積の有機電子素子に用いるためには、表面比抵抗は100Ω/□以下であることが好ましく、20Ω/□以下であることがより好ましい。表面比抵抗は、例えば、JIS K6911、ASTM D257、等に準拠して測定することができ、また市販の表面抵抗率計を用いて簡便に測定することができる。
〔有機電子素子〕
本発明における有機電子素子は、本発明の方法で製造された透明電極を有することを特徴とする。例えば、本発明の方法で形成された透明電極を第一電極として、該第一電極の上に有機機能層を形成し、さらに該有機機能層の上に対向電極として第二電極を形成することによって、有機電子素子を得ることができる。
有機機能層としては、有機発光層、有機光電変換層、液晶ポリマー層等、特に限定なく挙げることができるが、本発明は、機能層が薄膜でかつ電流駆動系の素子である有機EL素子及び有機光電変換素子である場合において、特に有効である。
以下、本発明の有機電子素子が、有機EL素子及び有機光電変換素子である場合のその構成要素について説明する。
〈有機機能層構成〉
(有機EL素子)
〔有機発光層〕
本発明において有機発光層を有する有機電子素子は、有機発光層に加えて、ホール注入層、ホール輸送層、電子輸送層、電子注入層、ホールブロック層、電子ブロック層等の有機発光層と併用して発光を制御する層を有してもよい。本発明の導電性ポリマー層はホール注入層として働くことも可能であるので、ホール注入層を兼ねることも可能だが、独立にホール注入層を設けてもよい。
構成の好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
(i)(第一電極部)/発光層/電子輸送層/(第二電極部)
(ii)(第一電極部)/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/(第二電極部)
(iii)(第一電極部)/正孔輸送層/発光層/正孔ブロック層/電子輸送層/(第二電極部)
(iv)(第一電極部)/正孔輸送層/発光層/正孔ブロック層/電子輸送層/陰極バッファー層/(第二電極部)
(v)(第一電極部)/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔ブロック層/電子輸送層/陰極バッファー層/(第二電極部)
ここで、発光層は、発光極大波長が各々430〜480nm、510〜550nm、600〜640nmの範囲にある単色発光層であってもよく、また、これらの少なくとも3層の発光層を積層して白色発光層としたものであってもよく、さらに発光層間には非発光性の中間層を有していてもよい。本発明の有機EL素子としては、白色発光層であることが好ましい。
また、本発明において有機発光層に使用できる発光材料またはドーピング材料としては、アントラセン、ナフタレン、ピレン、テトラセン、コロネン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、トリス(5−フェニル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、トリ−(p−ターフェニル−4−イル)アミン、1−アリール−2,5−ジ(2−チエニル)ピロール誘導体、ピラン、キナクリドン、ルブレン、ジスチルベンゼン誘導体、ジスチルアリーレン誘導体、及び各種蛍光色素及び希土類金属錯体、燐光発光材料等があるが、これらに限定されるものではない。またこれらの化合物のうちから選択される発光材料を90〜99.5質量部、ドーピング材料を0.5〜10質量部含むようにすることも好ましい。有機発光層は上記の材料等を用いて公知の方法によって作製されるものであり、蒸着、塗布、転写等の方法が挙げられる。この有機発光層の厚みは0.5〜500nmが好ましく、特に、0.5〜200nmが好ましい。
〔第二電極部〕
本発明の第二電極は有機EL素子においては陰極となる。本発明の第二電極部は導電材単独層であってもよいが、導電性を有する材料に加えて、これらを保持する樹脂を併用してもよい。第二電極部の導電材としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。
これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。
<有機光電変換素子>
有機光電変換素子は、第一電極部、バルクヘテロジャンクション構造(p型半導体層及びn型半導体層)を有する光電変換層(以下、バルクヘテロジャンクション層とも呼ぶ)、第二電極部が積層された構造を有する。
光電変換層と第二電極部との間に電子輸送層等の中間層を有してもよい。
〔光電変換層〕
光電変換層は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する層であって、p型半導体材料とn型半導体材料とを一様に混合したバルクヘテロジャンクション層を構成している。p型半導体材料は、相対的に電子供与体(ドナー)として機能し、n型半導体材料は、相対的に電子受容体(アクセプター)として機能する。
ここで、電子供与体及び電子受容体は、“光を吸収した際に、電子供与体から電子受容体に電子が移動し、正孔と電子のペア(電荷分離状態)を形成する電子供与体及び電子受容体”であり、電極のように単に電子を供与あるいは受容するものではなく、光反応によって、電子を供与あるいは受容するものである。
p型半導体材料としては、種々の縮合多環芳香族化合物や共役系化合物が挙げられる。
縮合多環芳香族化合物としては、例えば、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、クリセン、ピセン、フルミネン、ピレン、ペロピレン、ペリレン、テリレン、クオテリレン、コロネン、オバレン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、ゼスレン、ヘプタゼスレン、ピランスレン、ビオランテン、イソビオランテン、サーコビフェニル、アントラジチオフェン等の化合物、及びこれらの誘導体や前駆体が挙げられる。
共役系化合物としては、例えば、ポリチオフェン及びそのオリゴマー、ポリピロール及びそのオリゴマー、ポリアニリン、ポリフェニレン及びそのオリゴマー、ポリフェニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリチエニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリアセチレン、ポリジアセチレン、テトラチアフルバレン化合物、キノン化合物、テトラシアノキノジメタン等のシアノ化合物、フラーレン及びこれらの誘導体あるいは混合物を挙げることができる。
また、特にポリチオフェン及びそのオリゴマーのうち、チオフェン6量体であるα−セクシチオフェンα,ω−ジヘキシル−α−セクシチオフェン、α,ω−ジヘキシル−α−キンケチオフェン、α,ω−ビス(3−ブトキシプロピル)−α−セクシチオフェン、等のオリゴマーが好適に用いることができる。
その他、高分子p型半導体の例としては、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリピロール、ポリパラフェニレンスルフィド、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリカルバゾール、ポリイソチアナフテン、ポリヘプタジイン、ポリキノリン、ポリアニリン等が挙げられ、更には特開2006−36755号公報等の置換−無置換交互共重合ポリチオフェン、特開2007−51289号公報、特開2005−76030号公報、J.Amer.Chem.Soc.,2007,p4112、J.Amer.Chem.Soc.,2007,p7246等の縮環チオフェン構造を有するポリマー、国際公開第08/000664号、Adv.Mater.,2007,p4160、Macromolecules,2007,Vol.40,p1981等のチオフェン共重合体等を挙げることができる。
さらに、ポルフィリンや銅フタロシアニン、テトラチアフルバレン(TTF)−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体、ビスエチレンジチオテトラチアフルバレン(BEDTTTF)−過塩素酸錯体、BEDTTTF−ヨウ素錯体、TCNQ−ヨウ素錯体、等の有機分子錯体、C60、C70、C76、C78、C84等のフラーレン類、SWNT等のカーボンナノチューブ、メロシアニン色素類、ヘミシアニン色素類等の色素等、さらにポリシラン、ポリゲルマン等のσ共役系ポリマーや特開2000−260999号公報に記載の有機・無機混成材料も用いることができる。
これらのπ共役系材料のうちでも、ペンタセン等の縮合多環芳香族化合物、フラーレン類、縮合環テトラカルボン酸ジイミド類、金属フタロシアニン、金属ポルフィリンよりなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましい。また、ペンタセン類がより好ましい。
ペンタセン類の例としては、国際公開第03/16599号、国際公開第03/28125号、米国特許第6,690,029号明細書、特開2004−107216号公報等に記載の置換基をもったペンタセン誘導体、米国特許出願公開第2003/136964号明細書等に記載のペンタセンプレカーサ、J.Amer.Chem.Soc.,vol127.No14.4986等に記載の置換アセン類及びその誘導体等が挙げられる。
これらの化合物の中でも、溶液プロセスが可能な程度に有機溶剤への溶解性が高く、かつ乾燥後は結晶性薄膜を形成し、高い移動度を達成することが可能な化合物が好ましい。そのような化合物としては、J.Amer.Chem.Soc.,vol.123,p9482、J.Amer.Chem.Soc.,vol.130(2008),No.9、2706等に記載のトリアルキルシリルエチニル基で置換されたアセン系化合物、及び米国特許出願公開第2003/136964号明細書等に記載のペンタセンプレカーサ、特開2007−224019号公報等に記載のポルフィリンプレカーサー等のような、プレカーサータイプの化合物(前駆体)が挙げられる。
これらの中でも、後者のプリカーサータイプの方が好ましく用いることができる。
これは、プリカーサータイプの方が、変換後に不溶化するため、バルクヘテロジャンクション層の上に正孔輸送層・電子輸送層・正孔ブロック層・電子ブロック層等を溶液プロセスで形成する際に、バルクヘテロジャンクション層が溶解してしまうことがなくなるため、前記の層を構成する材料とバルクヘテロジャンクション層を形成する材料とが混合することがなくなり、一層の効率向上・寿命向上を達成することができるためである。
p型半導体材料としては、p型半導体材料前駆体に熱・光・放射線・化学反応を引き起こす化合物の蒸気に晒す、等の方法によって化学構造変化を起こし、p型半導体材料に変換された化合物であることが好ましい。中でも熱によって科学構造変化を起こす化合物が好ましい。
n型半導体材料の例としては、フラーレン、オクタアザポルフィリン、p型半導体のパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物を骨格として含む、高分子化合物が挙げられる。
中でも、フラーレン含有高分子化合物が好ましい。フラーレン含有高分子化合物としては、フラーレンC60、フラーレンC70、フラーレンC76、フラーレンC78、フラーレンC84、フラーレンC240、フラーレンC540、ミックスドフラーレン、フラーレンナノチューブ、多層ナノチューブ、単層ナノチューブ、ナノホーン(円錐型)等を骨格に持つ高分子化合物が挙げられる。フラーレン含有高分子化合物では、フラーレンC60を骨格に持つ高分子化合物(誘導体)が好ましい。
フラーレン含有ポリマーとしては、大別してフラーレンが高分子主鎖からペンダントされたポリマーと、フラーレンが高分子主鎖に含有されるポリマーとに大別されるが、フラーレンがポリマーの主鎖に含有されている化合物が好ましい。
これは、フラーレンが主鎖に含有されているポリマーは、ポリマーが分岐構造を有さないため、固体化した際に高密度なパッキングができ、結果として高い移動度を得ることができるためではないかと推定される。
電子受容体と電子供与体とが混合されたバルクヘテロジャンクション層の形成方法としては、蒸着法、塗布法(キャスト法、スピンコート法を含む)等を例示することができる。
本発明の光電変換素子を、太陽電池等の光電変換材料として用いる形態としては、光電変換素子を単層で利用してもよいし、積層(タンデム型)して利用してもよい。
また、光電変換材料は、環境中の酸素、水分等で劣化しないために、公知の手法によって封止することが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量%」を表す。
実施例
〈フィルム支持体の作製〉
10cm×10cm×100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(コスモシャインA4100、東洋紡績株式会社製)の下引き加工していない面に、JSR株式会社製 UV硬化型有機/無機ハイブリッドハードコート材 OPSTAR Z7501を塗布、乾燥後の(平均)膜厚が4μmになるようにワイヤーバーで塗布した後、80℃、3分で乾燥後、空気雰囲気下、高圧水銀ランプ使用して、硬化条件1.0J/cmで硬化を行い、平滑層を形成した。
次に、上記平滑層を設けた試料の上にガスバリア層を以下に示す条件で形成した。
(ガスバリア層の形成)
パーヒドロポリシラザン(PHPS、AZエレクトロニックマテリアルズ(株)製アクアミカ NN320)の20質量%ジブチルエーテル溶液をワイヤレスバーにて、乾燥後の(平均)膜厚が、0.30μmとなるように塗布し、塗布試料を得た。
(第1工程;乾燥処理)
得られた塗布試料を温度85℃、湿度55%RHの雰囲気下で1分処理し、乾燥試料を得た。
(第2工程;除湿処理)
乾燥試料をさらに温度25℃、湿度10%RH(露点温度−8℃)の雰囲気下に10分間保持し、除湿処理を行った。
(改質処理)
除湿処理を行った試料を下記の条件で改質処理を行い、ガスバリア層を形成した。改質処理時の露点温度は−8℃で実施した。
(改質処理装置)
株式会社エム・ディ・コム製エキシマ照射装置MODEL:MECL−M−1−200、波長172nm、ランプ封入ガスXe
稼動ステージ上に固定した試料を以下の条件で改質処理を行った。
(改質処理条件)
エキシマ光強度 60mW/cm(172nm)
試料と光源の距離 1mm
ステージ加熱温度 70℃
照射装置内の酸素濃度 1%
エキシマ照射時間 3秒
上記のようにしてガスバリア性を有する透明電極用フィルム支持体を作製した。
《透明電極の作製》
上記で得られたガスバリア性を有する透明電極用フィルム基板上のガスバリア層形成面に、以下の方法により透明導電層を形成し、透明電極を作製した。
〈透明電極TCF−1の作製〉
以下の方法にて、透明電極TCF−1を作製した。
(透明導電層の形成)
銀ナノインク(三ツ星ベルト社製;MDot−SLP)を、グラビア印刷機(RKプリントコートインスツルメンツ社製;K303マルチコータ)を用いて、線幅50μm、高さ0.8μm、間隔1.0mmの細線格子を印刷した後、110℃、5分の乾燥処理を行い、導電性金属層を形成した。
次いで、下記の方法で調製した導電性ポリマー液CP−1を、乾燥膜厚が500nmとなるようアプリケーターを用いて塗布し、110℃で5分熱処理を施して、透明電極TCF−1を作製した。
(導電性ポリマー液CP−1の調製)
(開始剤1:ポリ(2−ヒドロキシエチルアクリレート)の合成)
50ml三口フラスコに2−ブロモイソブチリルブロミド(7.3g、35mmol)とトリエチルアミン(2.48g、35mmol)及びTHF(20ml)を加え、アイスバスにより内温を0℃に保持した。
この溶液内にオリゴエチレングリコール(10g、23mmol、エチレングリコールユニット7〜8、Laporte Specialties社製)の33%THF溶液30mlを滴下した。30分攪拌後、溶液を室温にし、さらに4時間攪拌した。
THFをロータリーエバポレーターにより減圧除去後、残渣をジエチルエーテルに溶解し、分駅ロートに移した。水を加えエーテル層を3回洗浄後、エーテル層をMgSOにより乾燥させた。エーテルをロータリーエバポレーターにより減圧留去し、開始剤1を8.2g(収率73%)得た。
開始剤1(500mg、1.02mmol)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(4.64g、40mmol、東京化成社製)、50:50v/v%メタノール/水混合溶媒5mlをシュレンク管に投入し、減圧下液体窒素に10分間シュレンク管を浸した。
シュレンク管を液体窒素から出し、5分後に窒素置換を行った。この操作を3回行った後、窒素下で、ビピリジン(400mg、2.56mmol)、CuBr(147mg、1.02mmol)を加え、20℃で攪拌した。30分後、ろ紙とシリカを敷いた4cm桐山ロート上に反応溶液を滴下し、減圧で反応溶液を回収した。
ロータリーエバポレーターにより溶媒を減圧留去後、50℃で3時間減圧乾燥した。その結果、数平均分子量13100、分子量分布1.17、数平均分子量<1000の含量0%、の水溶性バインダー樹脂1(ポリマー(A))を2.60g(収率84%)得た。
構造、分子量は各々H−NMR(400MHz、日本電子社製)、GPC(Waters2695、Waters社製)で測定した。
<GPC測定条件>
装置:Wagers2695(Separations Module)
検出器:Waters 2414 (Refractive Index Detector)
カラム:Shodex Asahipak GF−7M HQ
溶離液:ジメチルホルムアミド(20mM LiBr)
流速:1.0ml/min
温度:40℃
得られた水溶性バインダー樹脂1を純水に溶解し、固形分20%の水溶性バインダー樹脂1水溶液を調製した。
次いで、下記のようにして導電性ポリマー液CP−1を調製した。
(導電性ポリマー液CP−1)
水溶性バインダー樹脂1水溶液(固形分20%水溶液) 0.35g
PEDOT−PSS CLEVIOS PH510(固形分1.89%、H.C.Starck社製) 1.59g
〈透明電極TCF−2の作製〉
透明電極TCF−1の作製において、導電性ポリマー液CP−1を、下記のようにして調製した導電性ポリマー液CP−2に変更する以外はTCF−1と同様にして、透明電極TCF−2を作製した。
(導電性ポリマー液CP−2)
ポリヒドロキシエチルアクリルアミド(数平均分子量2万、固形分50%水溶液)
0.14g
PEDOT−PSS CLEVIOS PH510(固形分1.89%、H.C.Starck社製) 1.59g
〈透明電極TCF−3の作製〉
透明電極TCF−1の作製において、導電性ポリマー液CP−1を、下記のようにして調製した導電性ポリマー液CP−3に変更する以外はTCF−1と同様にして、透明電極TCF−3を作製した。
(導電性ポリマー液CP−3)
ポリヒドロキシエチルビニルエーテル(数平均分子量2万、固形分50%水溶液)
0.14g
PEDOT−PSS CLEVIOS PH510(固形分1.89%、H.C.Starck社製) 1.59g
〈透明電極TCF−4の作製〉
透明電極TCF−1の作製において、導電性ポリマー液CP−1を、導電性ポリマー液CP−1の代わりに、PEDOT−PSS CLEVIOS PH510(固形分1.89%、H.C.Starck社製)を、乾燥膜厚が500nmとなるようアプリケーターを用いて塗布、乾燥させた以外はTCF−1と同様にして、透明電極TCF−4を作製した。
〈透明電極TCF−5の作製〉
透明電極TCF−1の作製において、水溶性バインダー樹脂1を、ヒドロキシエチルアクリレート(49mol%)、メチルアクリレート(51mol%)の共重合ポリマーとした導電性ポリマー液CP−4とした以外はTCF−1と同様にして、透明電極TCF−5を作製した。
〈透明電極TCF−6の作製〉
透過型電子顕微鏡で観察した平均1次粒径が4nmのITO導電性微粒子を含むインク(アルバックマテリアル製、商品名ITOナノメタルインク)を、乾燥膜厚150nmとなるようアプリケーターで塗布し、110℃、5分の乾燥処理を行い、透明電極TCF−6を作製した。
〈透明電極TCF−7の作製〉
透明電極TCF−1の作製において、導電性ポリマー液CP−1を塗布しない以外はTCF−1と同様にして、透明電極TCF−7を作製した。
〈透明電極TCF−8の作製〉
Adv.Mater.,2002,14,833〜837に記載の方法を参考に、ポリビニルピロリドンK30(分子量5万;ISP社製)を利用して、平均短径75nm、平均長さ35μmの銀ナノワイヤを作製し、限外濾過膜を用いて銀ナノワイヤを濾別、水洗処理した後、ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH−50(信越化学工業社製)を銀に対し25質量%加えた水溶液に再分散し、銀ナノワイヤ分散液を調製した。
調製した銀ナノワイヤ分散液を、作製したガスバリア性を有する透明電極用フィルム基板上のガスバリア層形成面に、銀ナノワイヤの目付け量が50mg/mとなるように、銀ナノワイヤ分散液を、アプリケーターを用いて塗布し、110℃、5分の乾燥処理を行った。
次いで、調製した導電性ポリマー液CP−1を、乾燥膜厚が500nmとなるようアプリケーターを用いて塗布し、110℃で5分熱処理を施して、透明電極TCF−8を作製した。
〈透明電極の加熱処理〉
作製した透明電極について、下記加熱方法H−1〜H−4にて加熱処理した。
H−1:ホットプレートを用いて、導電層表面温度が、表1記載の温度、時間にて加熱
H−2:赤外線ヒーターを用いて、導電層表面温度が、表1記載の温度、時間にて加熱
H−3:表1記載の出力、時間にて、透明電極の導電層側より28GHzマイクロ波を照射
H−4:表1記載の出力、時間にて、透明電極の導電層側より2.45GHzマイクロ波を照射
《透明電極の評価》
得られた各透明電極について、下記方法で、基材変形、膜強度、透過率及び表面比抵抗を評価した。
(基材変形)
加熱前後でのフィルムの形状の変形を目視にて観察し、下記基準で評価した。有機電子素子に用いるため、フィルムは変形しないことが好ましい。
◎:全く変形なし
○:ごく僅かに変形があるが、実技状問題ない
△:たわみやしわが発生し、フィルムの形状の一部が変形
×:フィルム全体にしわやたるみが発生し、原型を保っていない
××:フィルムに穴が空いたり、溶解している
(膜強度)
表面性試験機器(HEIDON製)を使用し、水で湿らせたベンコット布BEMCOTM−3(ASAHI CHEMICAL製)を8枚重ねで取り付け、導電層面に水平になるように接触させ、荷重2kgf/cm(1.96×10MPa)、ストローク5cm、往復運動スピード600cm/min、往復回数は10回の条件で導電層の膜強度の評価を行った。膜強度は次に示すように目視で剥離の有無を観察した。
○:全く導電層の剥離なし
△:部分的に導電層が剥離
×:ほぼ全ての導電層が剥離
××:フィルム基板が変形・損傷して評価できない
(透過率)
透明性の評価として、東京電色社製 HAZE METER NDH5000を用いて、全光線透過率を測定し、下記基準で評価した。全光線透過率は有機電子素子での光ロスの観点から、70%以上、好ましくは80%以上であることが望ましい。
○:80%以上
△:70%以上80%未満
×:70%未満
××:フィルム基板が変形・損傷して評価できない
(表面比抵抗)
抵抗率計(ロレスタGP(MCP−T610型):(株)ダイヤインスツルメンツ社製)を用いて表面比抵抗を測定し、下記基準で評価した。表面比抵抗は、大面積の有機電子素子に用いるためには、100Ω/□以下、好ましくは20Ω/□以下であることが望ましい。
○:10Ω/□以下
△:10Ω/□超100Ω/□以下
×:100Ω/□超
××:フィルム基板が変形・損傷して評価できない
《有機EL素子の作製》
作製した各透明電極を第一電極(陽極)に用いて、以下の手順でそれぞれ有機EL素子を作製した。
透明電極を市販の真空蒸着装置内にセットし、真空蒸着装置内の蒸着用るつぼの各々に、各層の構成材料を各々素子作製に最適の量を充填した。蒸着用るつぼはモリブデン製またはタングステン製の抵抗加熱用材料で作製されたものを用いた。
次いで、以下の手順で各有機層を設けた。
真空度1×10−4Paまで減圧した後、下記α−NPDの入った前記蒸着用るつぼに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒で蒸着し、30nmの正孔輸送層を設けた。
下記Ir−1が13質量%、下記Ir−14が3.7質量%の濃度になるように、Ir−1、Ir−14及び下記化合物1−7を蒸着速度0.1nm/秒で共蒸着し、発光極大波長が622nm、厚さ10nmの緑赤色燐光発光層を形成した。
次いで、下記E−66が10質量%になるように、E−66及び化合物1−7を蒸着速度0.1nm/秒で共蒸着し、発光極大波長が471nm、厚さ15nmの青色燐光発光層を形成した。
その後、下記M−1を膜厚5nmに蒸着して正孔阻止層を形成し、さらにCsFを膜厚比で10%になるようにM−1と共蒸着し、厚さ45nmの電子輸送層を形成した。
各層形成に用いた化合物を下記に示す。
Figure 2012009240
形成した電子輸送層の上に、第一電極用外部取り出し端子及び80mm×80mmの第二電極(陰極)形成用材料としてAlを5×10−4Paの真空下にてマスク蒸着し、厚さ100nmの第二電極を形成した。電極間の有機機能層の厚さは、120nmであった。
さらに、第一電極及び第二電極の外部取り出し端子が形成できるように、端部を除き第二電極の周囲に接着剤を塗り、ポリエチレンテレフタレートを基材としAlを厚さ300nmで蒸着した可撓性封止部材を貼合した後、熱処理で接着剤を硬化させ封止膜を形成し、発光エリア80mm×80mmの有機EL素子を作製した。
《有機EL素子の測定及び評価》
下記方法で、上記のように作製した各有機EL素子の発光ムラを評価した。
(発光ムラ)
発光ムラは、KEITHLEY製ソースメジャーユニット2400型を用いて、各有機EL素子に直流電圧を印加して輝度が1000cd/mになるよう発光させ、発光状態を下記基準で目視評価した。
○:全面的に均一発光している
△:部分的に発光ムラが見られる
×:全面に渡って発光ムラが見られる
××:フィルム基板が変形・損傷して評価できない
(寿命)
各有機EL素子について、初期の輝度が5000cd/mになるよう一定電圧で連続発光させ、輝度が半減するまでの時間を求めた。ガスバリア性を有する透明電極用フィルム基板に、ITOを平均膜厚150nmで蒸着した透明電極を用いて作製した素子の半減時間を100とし、相対値で評価した。120以上が実用的に良好な範囲である。
評価の結果を表1に示す。
Figure 2012009240
表1から、本発明の方法により得られた透明電極は、膜強度良好で高い透明性、導電性を維持し、それを用いた有機EL素子は、発光ムラが少なく長寿命であることが分かる。

Claims (4)

  1. 透明支持体上に、金属細線構造を有する導電性金属層と、該導電性金属層上に、π共役系導電性高分子とポリアニオンとを有する導電性ポリマーを含有する導電性ポリマー層を有する透明電極の製造方法において、該導電性ポリマー層が下記のポリマー(A)を含有し、かつ該透明電極に対し、周波数10〜60GHzのマイクロ波照射を施して加熱処理を行うことを特徴とする透明電極の製造方法。
    ポリマー(A):下記式(a1)、(a2)及び(a3)で表される重合単位(繰り返し単位)の少なくとも一つを単位重合として有するポリマー。
    Figure 2012009240
    (式中、X〜Xは水素原子またはメチル基を、R〜Rは炭素数5以下のアルキレン基を表す。ポリマー(A)の全重合単位に占める式(a1)の重合単位の割合(モル%)をl、ポリマー(A)の全重合単位に占める式(a2)の重合単位の割合(モル%)をm、ポリマー(A)の全重合単位に占める式(a3)の重合単位の割合(モル%)をnとしたとき、50≦l+m+n≦100であり、かつ0≦l≦100、0≦m≦100、0≦n≦100である。)
  2. 前記導電性金属層が、金属グリッドパターンまたは金属ナノワイヤを含有することを特徴とする請求項1に記載の透明電極の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の透明電極の製造方法によって製造されたことを特徴とする透明電極。
  4. 請求項3に記載の透明電極を具備することを特徴とする有機電子素子。
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