JP2011228113A - 有機電子デバイス用電極 - Google Patents

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Abstract

【課題】透明性、導電性且つ生産後のロール状態での保存性が良好な有機電子デバイス用電極の提供。
【解決手段】透明基材上に、導電性の金属細線パターンと、導電性ポリマー層を設けた有機電子デバイス用電極において、該金属細線パターンの金属細線の厚みをaとし、開口部における該導電性ポリマー層の厚みをbとしたとき、以下式1〜式3で表される条件を満たし、且つ、導電性ポリマー層がπ共役系導電性高分子とポリアニオンとを含んでなる導電性ポリマーおよび下記ポリマー(A)を有する有機電子デバイス用電極。0.2≦a≦2.0(式1)0.2≦b≦2.0(式2)−0.2≦b−a≦1.8(式3)
Figure 2011228113

【選択図】なし

Description

本発明は、透明性、導電性に優れ、且つ生産後のロール状態で保管したときに保存性が良好な、各種の電子デバイスに用いられる有機電子デバイス用電極に関する。
近年、薄型TV需要の高まりに伴い、液晶、プラズマ、有機エレクトロルミネッセンス、フィールドエミッション等、各種方式のディスプレイ技術が開発されている。
これら表示方式の異なるいずれのディスプレイにおいても、透明電極は必須の構成技術となっている。また、テレビ以外でもタッチパネルや携帯電話、電子ペーパー、各種太陽電池、各種エレクトロルミネッセンス調光素子においても、透明電極は欠くことのできない技術要素となっている。
従来、透明電極として、Au、Ag、Pt、Cu等の各種金属薄膜や、錫や亜鉛をドープした酸化インジウム(ITO、IZO)、アルミニウムやガリウムをドープした酸化亜鉛(AZO、GZO)、フッ素やアンチモンをドープした酸化錫(FTO、ATO)等の金属酸化物薄膜、TiN、ZrN、HfN等の導電性窒化物薄膜、LaB等の導電性ホウ素化物薄膜が知られており、またこれらを組み合わせたBi/Au/Bi、TiO/Ag/TiO等も知られている。無機物以外にもCNT(カーボンナノチューブ)や導電性高分子を使用した透明電極も提案されている(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、上述した金属薄膜、窒化物薄膜、ホウ素物薄膜及び導電性高分子薄膜は、光透過性と導電性の特性が両立し得ないため、電磁波シールド等の特殊な技術分野や、比較的高い抵抗値でも許容されるようなタッチパネル分野において使用されていた。
一方、有機ELのような大面積、且つ、低抵抗値が要求される製品にも対応できるよう、金属細線パターンに透明導電膜を積層した透明導電フィルムが知られている(例えば、特許文献1,2)。しかしながら、こうした透明導電フィルムを有機ELや有機太陽電池などの有機電子デバイスに利用した場合、金属細線パターン部と金属細線パターンを有しない部分との段差が大きいために、対向する電極間にリークを生じたり、有機ELでは金属パターンの周りだけ明るく光ったり、金属パターン周辺から素子の寿命が低下したりするなど、金属細線パターン周辺でデバイス性能に異常をきたしたりすることがあった。また、フィルムのヘイズが増大したり、生産後、ロール状態に巻かれたフィルムとフィルムの隙間に空気が侵入し、ロール状態での保存性が著しく低下するといった問題があった。このため、金属パターンのない開口部の透明導電層の厚さは、金属パターンの厚さと同等かそれ以上であることが好ましいが、透明導電層の厚さを大きくすると、透明性が低下するため、導電性と透明性の両立は困難であった。
特開2005−302508号公報 特開2009−87843号公報
「透明導電膜の技術」日本学術振興会透明酸化物光・電子材料第166委員会編、オーム社出版局、2006年12月、第80頁
本発明の目的は、前記事情に鑑みてなされたものであり、透明性、導電性、且つ、生産後のロール状態での保存性が良好な有機電子デバイス用電極を提供することにある。
本発明の上記課題は以下の手段により達成される。
1.透明基材上に、導電性の金属細線パターンと該金属細線パターン上および基材上の金属細線パターンがない開口部の少なくとも一部に導電性ポリマー層を設けた有機電子デバイス用電極において、該金属細線パターンの金属細線の厚みをa(μm)とし、金属細線パターンがない開口部における該導電性ポリマー層の厚みをb(μm)としたとき、金属細線の厚みa(μm)と開口部における該導電性ポリマー層の厚みb(μm)とが以下式1〜式3で表される条件を満たし、且つ、導電性ポリマー層が、π共役系導電性高分子とポリアニオンとを含んでなる導電性ポリマーおよび下記ポリマー(A)を有していることを特徴とする有機電子デバイス用電極。
0.2≦a≦2.0 (式1)
0.2≦b≦2.0 (式2)
−0.2≦b−a≦1.8 (式3)
Figure 2011228113
(式中、X、X、Xはそれぞれ水素原子又はメチル基、R〜Rはそれぞれ炭素数5以下のアルキレン基を表す。p、mおよびnは、当該ポリマー(A)を構成する全モノマーのモル数の合計を100としたときのそれぞれの構成率(モル%)を表し、50≦p+m+n≦100である。)
2.前記式3が、下記の式4で表されることを特徴とする前記1に記載の有機電子デバイス用電極。
0.1≦b−a≦1.8 (式4)
3.前記金属細線パターン、および導電性ポリマー層がそれぞれウエット製膜法により形成されていることを特徴とする前記1または2に記載の有機電子デバイス用電極。
本発明により、透明性、導電性、且つ、生産後のロール状態での保存性が良好な有機電子デバイス用電極を得ることができ、各種の有機電子デバイス用電極に有利に用いることができる。
金属細線パターンの幾つかの例を示す模式図である。 本発明の有機電子デバイス用電極の構成を示す断面模式図である。 実施例で作成した有機EL素子の概略構成を示す図である。
以下、本発明とその構成要素等について詳細に説明する。
本発明の有機電子デバイス用電極は、透明基材上に、導電性の金属細線パターンを有し、該金属細線パターン上および基材上の金属細線パターンがない開口部の少なくとも一部に導電性ポリマー層を設けた構成を有しており、該有機電子デバイス用電極における金属細線パターンの金属細線部の厚みをa(μm)とし、金属細線パターンがない開口部における該導電性ポリマー層の厚みをb(μm)としたとき、金属細線の厚み(膜厚)a(μm)と開口部における該導電性ポリマー層の厚み(膜厚)b(μm)とが以下の条件を満たし、且つ、導電性ポリマー層が、π共役系導電性高分子とポリアニオンとを含んでなる導電性ポリマーおよび前記ポリマー(A)を有していることを特徴とするものである。
0.2≦a≦2.0 (式1)
0.2≦b≦2.0 (式2)
−0.2≦b−a≦1.8 (式3)
また、前記(式3)は、さらに導電性ポリマー層の厚み(膜厚)b(μm)が金属細線部の厚みa(μm)以上である下記の(式4)で表されることが好ましい。
0.1≦b−a≦1.8 (式4)
本発明の有機電子デバイス用電極の構成について図1を用いて説明する。
図1は、基材上に形成された本発明の有機電子デバイス用電極の金属細線パターンを、電極面法線方向からみた幾つかの例を示している。パターンは特に限定されず、図におけるようにストライプ状(図1(a))、網目状(同(b))、またランダムな網目状(同(b))等特に限定はない。線幅が10〜200μm、ピッチが200μm〜3000μmの任意の繰り返しパターン、また平均ピッチが前記の値をもつたランダムなパターンでも良い。
図2は本発明の有機電子デバイス用電極を断面図で模式的にみたものであり、基材1上に金属細線パターン2、さらに導電性ポリマー層3が形成されている。金属細線パターンの金属部分の厚みa、また導電性ポリマー層の厚みbをそれぞれ示した。尚、厚みはそれぞれランダムに10点を取り平均をとって厚みとする。
導電性金属細線パターンの作成法については後述するが、例えばインクジェット描画等により導電性金属ペースト等を用いて描画し作成する。また、この場合作成後焼成等をすると好ましい。
また、導電性ポリマー層は後述するPEDOT−PSS等を含有する層であり、形成方法に限定はないが、例えば塗布法によって形成すると生産性が高く好ましい。
本発明において導電性ポリマー層は、前記ポリマー(A)を含有することを特徴とする。
金属細線パターンと導電性ポリマー層を組み合わせて平面電極を構成する場合、金属細線パターン部分に厚み(図2でa(μm))があるため、導電性ポリマー層をこの上に形成すると(図2で厚みb(μm))、金属細線パターン部と、金属細線パターンがない、導電性ポリマー層が基材上に直接形成される部分(開口部分)の厚みが異なるため、間に段差が形成される。段差が形成されると、導電性ポリマー層に厚みがないと、段差部分(金属パターンの端部)において導電性ポリマー層による被覆が不充分になり電流等のリーク等が生じやすい。導電性ポリマー層の膜厚を厚くすればこれは避けられ、本発明においては、前記導電性金属細線パターンの厚みa(μm)と、導電性ポリマー層の厚みb(μm)の関係が前記式(3)を満たすよう設定する。これにより電流リーク等をなくすことができる。
一方で、導電性ポリマー層の厚みa(μm)を、前記式(3)の関係を満たすよう厚くするとヘイズ等の問題が生じ、導電性ポリマー層、ひいては電極そのものの透明性が損なわれる。本発明においてはポリマー(A)を導電性ポリマー層に加え用いることにより、透明性を損なうことなく、前記式(3)の関係を満たすよう厚く導電性ポリマー層を形成できる。
ポリマー(A)を導電性ポリマーに加えて用いても、ポリマー(A)のもつ親和性から、導電性ポリマーと混合し充分な厚みのある膜を形成しても透明性は損なわれない。また、このポリマーは導電性ポリマーと、またそれ自身と、導電性ポリマーのもつスルホン酸ポリアニオンを触媒として架橋する性質を持っているため、導電性ポリマー層の膜強度も向上し、導電性ポリマー層による金属細線パターンの段差部でのリーク等の発生の抑止に一役買っていると思われる。導電性ポリマーのみでは段差部分でリーク等が避けられない場合においても、膜の強度が増すため、段差部分でのリーク等が大きく減少する。
以下、さらに、本発明の構成要素について詳細に説明する。
《導電性ポリマー》
本発明に係る導電性ポリマーは、π共役系導電性高分子とポリアニオンとを含んで成る導電性ポリマーである。こうした導電性ポリマーは、後述するπ共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを、適切な酸化剤と酸化触媒と後述のポリアニオンの存在下で化学酸化重合することによって容易に製造できる。
《π共役系導電性高分子》
本発明に用いるπ共役系導電性高分子としては、特に限定されず、ポリチオフェン(基本のポリチオフェンを含む、以下同様)類、ポリピロール類、ポリインドール類、ポリカルバゾール類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類、ポリフラン類、ポリパラフェニレンビニレン類、ポリアズレン類、ポリパラフェニレン類、ポリパラフェニレンサルファイド類、ポリイソチアナフテン類、ポリチアジル類の鎖状導電性ポリマーを利用することができる。中でも、導電性、透明性、安定性等の観点からポリチオフェン類やポリアニリン類が好ましい。ポリエチレンジオキシチオフェンであることが最も好ましい。
(π共役系導電性高分子前駆体モノマー)
前駆体モノマーは、分子内にπ共役系を有し、適切な酸化剤の作用によって高分子化した際にもその主鎖にπ共役系が形成されるものである。例えば、ピロール類及びその誘導体、チオフェン類及びその誘導体、アニリン類及びその誘導体等が挙げられる。
前駆体モノマーの具体例としては、ピロール、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−n−プロピルピロール、3−ブチルピロール、3−オクチルピロール、3−デシルピロール、3−ドデシルピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4−ジブチルピロール、3−カルボキシルピロール、3−メチル−4−カルボキシルピロール、3−メチル−4−カルボキシエチルピロール、3−メチル−4−カルボキシブチルピロール、3−ヒドロキシピロール、3−メトキシピロール、3−エトキシピロール、3−ブトキシピロール、3−ヘキシルオキシピロール、3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール、チオフェン、3−メチルチオフェン、3−エチルチオフェン、3−プロピルチオフェン、3−ブチルチオフェン、3−ヘキシルチオフェン、3−ヘプチルチオフェン、3−オクチルチオフェン、3−デシルチオフェン、3−ドデシルチオフェン、3−オクタデシルチオフェン、3−ブロモチオフェン、3−クロロチオフェン、3−ヨードチオフェン、3−シアノチオフェン、3−フェニルチオフェン、3,4−ジメチルチオフェン、3,4−ジブチルチオフェン、3−ヒドロキシチオフェン、3−メトキシチオフェン、3−エトキシチオフェン、3−ブトキシチオフェン、3−ヘキシルオキシチオフェン、3−ヘプチルオキシチオフェン、3−オクチルオキシチオフェン、3−デシルオキシチオフェン、3−ドデシルオキシチオフェン、3−オクタデシルオキシチオフェン、3,4−ジヒドロキシチオフェン、3,4−ジメトキシチオフェン、3,4−ジエトキシチオフェン、3,4−ジプロポキシチオフェン、3,4−ジブトキシチオフェン、3,4−ジヘキシルオキシチオフェン、3,4−ジヘプチルオキシチオフェン、3,4−ジオクチルオキシチオフェン、3,4−ジデシルオキシチオフェン、3,4−ジドデシルオキシチオフェン、3,4−エチレンジオキシチオフェン、3,4−プロピレンジオキシチオフェン、3,4−ブテンジオキシチオフェン、3−メチル−4−メトキシチオフェン、3−メチル−4−エトキシチオフェン、3−カルボキシチオフェン、3−メチル−4−カルボキシチオフェン、3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン、3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン、アニリン、2−メチルアニリン、3−イソブチルアニリン、2−アニリンスルホン酸、3−アニリンスルホン酸等が挙げられる。
《ポリアニオン》
ポリアニオンは、置換若しくは未置換のポリアルキレン、置換若しくは未置換のポリアルケニレン、置換若しくは未置換のポリイミド、置換若しくは未置換のポリアミド、置換若しくは未置換のポリエステル及びこれらの共重合体であって、アニオン基を有する構成単位とアニオン基を有さない構成単位とからなるものである。
このポリアニオンは、π共役系導電性高分子を溶媒に可溶化させる可溶化高分子である。また、ポリアニオンのアニオン基は、π共役系導電性高分子に対するドーパントとして機能して、π共役系導電性高分子の導電性と耐熱性を向上させる。
ポリアニオンのアニオン基としては、π共役系導電性高分子への化学酸化ドープが起こりうる官能基であればよいが、中でも、製造の容易さ及び安定性の観点からは、一置換硫酸エステル基、一置換リン酸エステル基、リン酸基、カルボキシ基、スルホ基等が好ましい。さらに、官能基のπ共役系導電性高分子へのドープ効果の観点より、スルホ基、一置換硫酸エステル基、カルボキシ基がより好ましい。
ポリアニオンの具体例としては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルカルボン酸、ポリスチレンカルボン酸、ポリアリルカルボン酸、ポリアクリルカルボン酸、ポリメタクリルカルボン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、ポリイソプレンカルボン酸、ポリアクリル酸等が挙げられる。これらの単独重合体であってもよいし、2種以上の共重合体であってもよい。
また、化合物内にフッ素(F)を有するポリアニオンであっても良い。具体的には、パーフルオロスルホ基を含有するナフィオン(Dupont社製)、カルボン酸基を含有するパーフルオロ型ビニルエーテルからなるフレミオン(旭硝子社製)などをあげることができる。
これらのうち、スルホン酸基を有する化合物であると、導電性ポリマー層を塗布、乾燥することによって形成した後に、100℃以上200℃以下の温度で5分以上の加熱処理を施した場合、この塗布膜の洗浄耐性や溶媒耐性が著しく向上することから、より好ましい。
さらに、これらの中でも、ポリスチレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸が好ましい。これらのポリアニオンは、バインダー樹脂との相溶性が高く、また、得られる導電性ポリマーの導電性をより高くできる。
ポリアニオンの重合度は、モノマー単位が10〜100000個の範囲であることが好ましく、溶媒溶解性及び導電性の点からは、50〜10000個の範囲がより好ましい。
ポリアニオンの製造方法としては、例えば、酸を用いてアニオン基を有さないポリマーにアニオン基を直接導入する方法、アニオン基を有さないポリマーをスルホ化剤によりスルホン酸化する方法、アニオン基含有重合性モノマーの重合により製造する方法が挙げられる。
アニオン基含有重合性モノマーの重合により製造する方法は、溶媒中、アニオン基含有重合性モノマーを、酸化剤及び/又は重合触媒の存在下で、酸化重合又はラジカル重合によって製造する方法が挙げられる。具体的には、所定量のアニオン基含有重合性モノマーを溶媒に溶解させ、これを一定温度に保ち、それに予め溶媒に所定量の酸化剤及び/又は重合触媒を溶解した溶液を添加し、所定時間で反応させる。その反応により得られたポリマーは溶媒によって一定の濃度に調整される。この製造方法において、アニオン基含有重合性モノマーにアニオン基を有さない重合性モノマーを共重合させてもよい。
アニオン基含有重合性モノマーの重合に際して使用する酸化剤及び酸化触媒、溶媒は、π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを重合する際に使用するものと同様である。
得られたポリマーがポリアニオン塩である場合には、ポリアニオン酸に変質させることが好ましい。アニオン酸に変質させる方法としては、イオン交換樹脂を用いたイオン交換法、透析法、限外ろ過法等が挙げられ、これらの中でも、作業が容易な点から限外ろ過法が好ましい。
こうした導電性ポリマーは市販の材料も好ましく利用できる。例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸からなる導電性ポリマー(PEDOT−PSSと略す)が、H.C.Starck社からCleviosシリーズとして、Aldrich社からPEDOT−PSSの483095、560596として、Nagase Chemtex社からDenatronシリーズとして市販されている。また、ポリアニリンが、日産化学社からORMECONシリーズとして市販されている。本発明において、こうした材料も好ましく用いることができる。
第二のドーパントとして水溶性有機化合物を含有してもよい。本発明で用いることができる水溶性有機化合物には特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、酸素含有化合物が好適に挙げられる。
前記酸素含有化合物としては、酸素を含有する限り特に制限はなく、例えば、ヒドロキシ基(水酸基)含有化合物、カルボニル基含有化合物、エーテル基含有化合物、スルホキシド基含有化合物などが挙げられる。前記ヒドロキシ基(水酸基)含有化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセリンなどが挙げられ、これらの中でも、エチレングリコール、ジエチレングリコールが好ましい。前記カルボニル基含有化合物としては、例えば、イソホロン、プロピレンカーボネート、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。前記エーテル基含有化合物としては、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、などが挙げられる。前記スルホキシド基含有化合物としては、例えば、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよいが、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、ジエチレングリコールから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
《親水性のポリマーバインダー》
本発明において、導電性ポリマー層にポリマー(A)のような親水性のポリマーバインダーを併用することで、透過率を低下させずに膜厚をアップすることが可能となり、表面に付着した異物等を埋め込むことで、電極間の短絡を抑制可能となり、好ましい実施形態となる。本発明に用いる親水性のポリマーバインダーとは、水系溶媒(後述)に溶解、或いは、分散できるポリマーであれば特に制限はなく、例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂等を挙げることができる。具体的な化合物としては、例えば、ポリエステル系樹脂としてバイロナールMD1200、MD1400、MD1480(以上、東洋紡社製)を挙げることができる。
本発明に係る親水性のポリマーバインダーとしては、後述する架橋剤と反応する基を有する化合物であれば、より強固な膜を形成することから、より好ましい。こうした親水性のポリマーバインダーとしては、架橋剤と反応する基としては架橋剤によっても異なるが、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基などを挙げることができる。中でも、側鎖にヒドロキシ基を有することが好ましい。
本発明に係る親水性のポリマーバインダーの具体的な化合物としては、ポリビニルアルコールPVA−203、PVA−224、PVA−420(以上、クレハ社製)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH−06、60SH−50、60SH−4000、90SH−100(以上、信越化学工業社製)、メチルセルロースSM−100(信越化学工業社製)、酢酸セルロースL−20、L−40、L−70(以上、ダイセル化学工業社製)、カルボキシメチルセルロースCMC−1160(ダイセル化学工業社製)、ヒドロキシエチルセルロースSP−200、SP−600(以上、ダイセル化学工業社製)、アクリル酸アルキル共重合体ジュリマーAT−210、AT−510(以上、東亞合成社製)、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ポリヒドロキシエチルメタクリレートなどをあげることができる。
本発明においては、親水性のポリマーバインダーが下記ポリマー(A)を含む場合、導電性ポリマー層の導電性を向上させることが可能で、さらに、導電性ポリマーとの相溶性も良好で高い透明性と平滑性が達成できる。さらに、ポリアニオンがスルホ基を有する場合は、下記ポリマー(A)であれば、スルホ基が効果的に脱水触媒として働き、架橋剤などの追加の成分を利用しなくても、緻密な架橋層を形成できることからより好ましい実施形態である。
ポリマー(A)の主たる共重合成分は下記(a1)から(a3)で表されるモノマーであり、共重合成分の50mol%以上の成分が下記(a1)から(a3)のいずれか、あるいは、下記(a1)から(a3)の成分の合計が50mol%以上ある共重合ポリマーである。下記(a1)から(a3)の成分の合計が80mol%以上であることがより好ましく、さらに、下記(a1)から(a3)いずれか単独のモノマーから形成されたホモポリマーであっても良く、また、好ましい実施形態である。
Figure 2011228113
式中、X〜Xはそれぞれ、水素原子またはメチル基、R〜Rはそれぞれ、炭素数5以下のアルキレン基を示す。p、m、nは構成率(mol%)を示し、50≦p+m+n≦100である。
ポリマー(A)においては、水系溶媒に可溶である範囲において、他のモノマー成分が共重合されていてもかまわないが、親水性の高いモノマー成分であることがより好ましい。
また、ポリマー(A)は数平均分子量において、1000以下の含有量が0〜5%以下であることが好ましい。
このポリマー(A)の数平均分子量において、1000以下の含有量が0〜5%以下とする方法としては、再沈殿法、分取GPCに、リビング重合による単分散のポリマーを合成等により、低分子量成分を除去する、または低分子量成分の生成を抑制する方法を用いることができる。再沈殿法は、ポリマーが溶解可能な溶媒へ溶解し、ポリマーを溶解した溶媒より溶解性の低い溶媒中へ滴下することにより、ポリマーを析出させ、モノマー、触媒、オリゴマー等の低分子量成分を除去する方法である。また、分取GPCは例えばリサイクル分取GPCLC−9100(日本分析工業社製)、ポリスチレンゲルカラムで、ポリマーを溶解した溶液をカラムに通すことにより分子量で分けることができ、所望の低分子量をカットすることができる方法である。リビング重合は、開始種の生成が経時で変化せず、また停止反応等の副反応が少なく、分子量の揃ったポリマーが得られる。分子量はモノマーの添加量により調整できるため、例えば分子量を2万のポリマーを合成すれば、低分子量体の生成を抑制することができる。生産適性から、再沈殿法、リビング重合が好ましい。
本発明の親水性バインダー樹脂の数平均分子量、重量平均分子量の測定は、一般的に知られているゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により行うことができる。分子量分布は(重量平均分子量/数平均分子量)の比で表すことができる。使用する溶媒は、親水性バインダー樹脂が溶解すれば特に制限はなく、THF、DMF、CHClが好ましく、より好ましくはTHF、DMFであり、更に好ましくはDMFである。また、測定温度も特に制限はないが40℃が好ましい。
本発明に係るポリマー(A)の数平均分子量は3,000〜2,000,000の範囲が好ましく、より好ましくは4,000〜500,000、更に好ましくは5000〜100000の範囲内である。
本発明に係るポリマー(A)の分子量分布は1.01〜1.30が好ましく、より好ましくは1.01〜1.25である。
数平均分子量1000以下の含有量はGPCにより得られた分布において、数平均分子量1000以下の面積を積算し、分布全体の面積で割ることで割合を換算した。
リビングラジカル重合溶剤は、反応条件化で不活性であり、モノマー、生成するポリマーを溶解できれば特に制限はないが、アルコール系溶媒と水の混合溶媒が好ましい。リビングラジカル重合温度は、使用する開始剤によって異なるが、一般に−10〜250℃、好ましくは0〜200℃、より好ましくは10〜100℃で実施される。
(架橋)
本発明に係る導電性ポリマー層については、π共役系導電性高分子に結合していしたポリアニオン残基、あるいは、公知の架橋剤により親水性バインダー中の親水性基を架橋することで架橋膜とすることができる。
本発明において、本発明に係る親水性ポリマー(A)は、OH基をもつバインダーであり、前記導電性ポリマーのポリアニオンがスルホ基を有するポリアニオンである場合、加熱処理をすることでポリアニオンが触媒となり親水性ポリマーのOH基が脱水反応することで、エーテル結合を形成してポリマー分子を架橋することができる。これにより、導電性ポリマー層の膜強度が向上する。この方法では架橋剤に比べて、余計な成分を添加することなく膜を緻密に架橋でき、未反応、失活した成分が悪影響をすることがなくより好ましい方法である。
また、別に公知の架橋剤を用いて、親水性バインダー中の親水性基を架橋してもよい。架橋については、公知のIR分析、ラマン分析、XPS(X線光電子分光法)の状態分析などにより官能基の変化を追うことで確認することができる。
本発明に利用できる架橋剤としては、特に制限はなく、公知の架橋剤を使用できるが、水系溶剤に溶解する剤であることが好ましい。
こうした架橋剤としては、エポキシ系、カルボジイミド系、メラミン系、イソシアネート系、シクロカーボネート系、ヒドラジン系、ホルマリン系等の公知の架橋剤をあげることができる。また、反応促進するために触媒を併用することも好ましい。
架橋剤を使用する場合の使用量は架橋剤の種類や併用する親水性のポリマー樹脂によっても異なるが、親水性のポリマー樹脂に対して1質量%から50質量%であることが好ましく、3質量%から30質量%であることがより好ましい。
《導電性ポリマー層の形成》
導電性ポリマー層は、例えば、π共役系導電性高分子成分とポリアニオン成分とを含んで成る導電性ポリマーと、ポリマー(A)等の親水性のポリマーバインダーと溶媒とを少なくとも含んでなる塗布液を塗布、乾燥することで形成することができる。
溶媒としては、水系溶媒を好ましく用いることが出来る。ここで、水系溶媒とは、50質量%以上が水である溶媒を表す。もちろん、他の溶媒を含有しない純水であっても良い。水系溶媒の水以外の成分は、水に相溶する溶剤であれば特に制限はないが、アルコール系の溶媒を好ましく用いることができ、中でも、沸点が比較的水に近いイソプロピルアルコールを用いることが形成する膜の平滑性などには有利である。
塗布法としては、ロールコート法、バーコート法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、キャスティング法、ダイコート法、ブレードコート法、バーコート法、グラビアコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、ドクターコート法、凸版(活版)印刷法、孔版(スクリーン)印刷法、平版(オフセット)印刷法、凹版(グラビア)印刷法、スプレー印刷法、インクジェット印刷法等を用いることができる。
導電性ポリマー層の乾燥膜厚bは、0.2〜2.0μmであり、好ましくは、0.5〜1.5μmである。厚さが小さいと充分な導電性が得られず、厚さが大きいと透明性が劣化する。また、金属細線パターンの乾燥膜厚aは、0.2〜2.0μmであり、好ましくは、0.5〜1.5μmである。厚さが小さいと充分な導電性が得られず、厚さが大きいとそれに伴って導電性ポリマー層の厚さを大きくする必要が生じる。また、b−aは、−0.2μm以上1.8μm以下であり、0.1μm以上1.8μm以下が好ましい。b−aが小さいと、段差が生じヘイズ、ロール保存時の導電性の劣化が生じやすくなる。一方導電性ポリマー層の厚さbがこれより厚くなると、b−aが大きすぎ透明性が劣化する。
金属細線パターンのない部分の導電性ポリマー層の調製は塗布液の固形分、付き量で調製できる。さらに、塗布液の粘度を調整することで、金属細線パターンの導電性ポリマー層の上部の膜厚、および、金属細線パターン部上の導電性ポリマー層の上部と金属細線パターンのない部分の導電性ポリマー層の上部の段差を調整できる。
粘度を上げると金属細線パターンの導電性ポリマー層の上部の膜厚が厚く、また、段差が大きくなる。逆に粘度を低下させると金属細線パターンの導電性ポリマー層の上部の膜厚が薄く、また、段差が小さくなる。
塗布液の粘度は、固形分濃度を上げる、水溶性ポリマーを併用する、併用する水溶性ポリマーの分子量を高くする、または、水酸基を有する水に可溶な溶媒、例えば、アルコールを添加することなどで高くすることができ、低下させるにはその逆である。また、金属細線パターンのない部分に親水性のアンダーコート層を予め設けておくことで段差を小さくすることができる。さらに、後述の乾燥条件によっても調整可能で、乾燥を強くすると金属細線パターンの導電性ポリマー層の上部の膜厚が厚く、また、段差が大きくなる方向で、弱くするとその逆である。
塗布した後、溶媒を揮発させるために、適宜乾燥処理を施す。乾燥処理の条件として特に制限はないが、基板や導電性ポリマー層が損傷しない範囲の温度で乾燥処理することが好ましい。例えば、80℃〜150℃で10秒から10分の乾燥処理をすることができる。
《金属細線パターン》
本発明の金属細線パターンについては、図1にその幾つかの例を示したが、パターン形状としては特に制限はない。例えば、三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形、台形等の四角形、(正)六角形、(正)八角形等を組み合わせた幾何学図形からなるメッシュ状のパターン等いかなるものでもよい。また、複数の平行なラインからなるストライプ状であってもよい。例えば、線幅10〜200μm、線間隔が200〜3000μmのストライプや格子状を挙げることができる。金属細線パターンの高さは、導電性ポリマー層の関係を満たすことができれば特に制限はないが、本発明の関係を容易に満足するには、200nm以上、2000nm以下であることが好ましく、300nm以上、1000nm以下であることがより好ましい。
導電性細線パターンとしては導電性高分子化合物からなる透明導電膜を併用しない単独のフィルムで30Ω/□以下の導電性を有することが好ましく、さらに5Ω/□以下であることが好ましく、1Ω/□以下であることが最も好ましい。
金属材料としては、例えば、金、銀、銅、鉄、ニッケル、クロム等が挙げられる。また、金属は合金でもよく、金属細線パターンは単層でも多層でも良い。
導電部がストライプ状、或いはメッシュ状の金属細線パターンを形成する方法としては、特に制限はなく、従来公知な方法が利用できる。例えば、基材全面に金属層を形成し、公知のフォトリソ法によって形成できる。具体的には、基材上に全面に、蒸着、スパッタ、メッキ等の一或いは二以上の物理的或いは化学的形成方法を用いて導電体層を形成する、或いは、金属箔を接着剤で基材に積層した後、公知のフォトリソ法を用いて、エッチングすることにより、所望のストライプ状、或いはメッシュ状に加工できる。
別な方法としては、金属微粒子を含有するインクをスクリーン印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、或いはインクジェット法などの各種印刷法により所望の形状に印刷する方法や、メッキ可能な触媒インクを同様な各種印刷方式で所望の形状に塗布した後、メッキ処理する方法、さらに別な方法としては、銀塩写真技術を応用した方法も利用できる。こうした方法の中でも、金属微粒子を含有するインクを各種印刷法により所望の形状に印刷する方法は簡便な工程で製造できることから製造時にリークの原因となるような異物の巻き込みを低減でき、また、必要箇所にしかインクを使用しないので液のロスが少なく、また、特殊な化学的処理を必要としないため、除去しきれない薬品のコンタミ(混入)の懸念もないことから、本発明においては最も好ましい実施形態である。
(金属微粒子含有インク)
金属微粒子含有インクは公知のものを用いることができる。金属微粒子としては、例えば、銀、金、銅、パラジウム、白金、アルミニウムおよびニッケルなどのいずれかを含有する金属微粒子、又は、この金属を含む合金の微粒子を挙げることができる。
これらの金属微粒子には、分散性を向上させるために表面に有機物などの被膜(コーティング材)がコーティングされている。
導電性微粒子の粒径は1nm以上、1μm以下であることが好ましく、0.1μm以下であることがより好ましい。1μmを超えると金属細線パターン部の凹凸が大きく、リークに不利になる。また、パターン形成後焼成することが好ましく、0.1μm以下にすることで、低温での焼成でも粒子間の融着が進み、高い導電性が得られる。また、特開2008−091250号に記載のような0.1μm以下の粒子と0.1μm以上の粒子を併用することも好ましい。
0.1μm以下の金属微粒子を用いるには、有機保護コロイドで被覆した状態で使用することが好ましい。この有機保護コロイドとしては、分解温度或いは沸点が70〜250℃の範囲のものを用いるものである。この分解温度或いは沸点とは、分解温度と沸点のうち低い方の温度をいうものである。そして有機保護コロイドの分解温度或いは沸点が250℃を超えるものであると、低温の熱処理で有機保護コロイドを分解或いは蒸発させることができず、低温焼成を行うことができない。また有機保護コロイドの分解温度或いは沸点が70℃未満のものであると、例えば金属微粒子含有インクが銀ペーストの場合、銀ペーストを保存する間に有機保護コロイドが分解或いは蒸発するおそれがあり、銀ペーストの保存性に問題が生じる。
また、有機保護コロイドとしては、炭素数3〜18の炭化水素類を用いるのが好ましい。炭素数が19以上であると、分解温度或いは沸点が高くなって、低温の熱処理で有機保護コロイドを分解或いは蒸発させることができなくなるおそれがあり、また炭素数が2以下であると、分解温度或いは沸点が低くなりすぎて、銀ペーストの保存安定性に問題が生じるおそれがある。
上記のような条件を満たす有機保護コロイドとしては、特に限定されるものではないが、オクチルアミン(沸点178〜179℃)、6−メチル−2−ヘプチルアミン(沸点154〜156℃)、ジブチルアミン(沸点160〜162℃)、ヘキシルアミン(沸点130〜132℃)、ジプロピルアミン(沸点105℃)、ジイソプロピルアミン(沸点83〜84℃)、ブチルアミン(沸点76〜78℃)、ステアリン酸(沸点232℃;19.95hPa)、パルミチン酸(沸点271.4℃;133hPa)、ミリスチン酸(沸点250℃;133hPa)、ラウリン酸(沸点131℃;1.3hPa)、オクタン酸(沸点238℃)、ヘキサン酸(沸点206℃)、酪酸(沸点162〜165℃)、オクタデカジエン酸(229〜230℃)などを例示することができ、これらを一種単独で用いるほか、二種以上を併用することもできるものである。
これらのなかでも、有機保護コロイドとしては、アミン(アミノ基)を含むものが特に好ましい。アミン類を含むことによって、有機保護コロイドで金属ナノ粒子を保護する効果を高く得ることができるものであり、また焼成の際に有機保護コロイドが残留することがなくなり、有機物残渣で比抵抗に悪影響を及ぼすことを防ぐことができるものである。
有機保護コロイドで金属ナノ粒子の表面を被覆する方法は、任意の方法が採用できるが、例えば、金属ナノ粒子を調製する際に有機保護コロイドを共存させることによって、金属ナノ粒子の表面を有機保護コロイドで容易に被覆することができるものである。また有機保護コロイドによる金属ナノ粒子の被覆量は、特に限定されるものではないが、金属ナノ粒子100質量部に対して1〜40質量部の範囲に設定するのが望ましい。
分散媒についても、分解温度或いは沸点が70℃〜250℃の範囲のものを用いるものであり、この分解温度あるいは沸点が250℃を超えるものであると、低温の熱処理で分散媒を分解あるいは蒸発させることができず、低温焼成を行うことができない。また分散媒の分解温度あるいは沸点が70℃未満のものであると、銀ペーストを保存する間に分散媒が分解あるいは蒸発するおそれがあり、銀ペースト保存安定性に問題が生じる。
また分散媒としては、炭素数3〜18の炭化水素類を用いるのが好ましい。炭素数が19以上であると、分解温度あるいは沸点が高くなって、低温の熱処理で分散媒を分解あるいは蒸発させることができなくなるおそれがあり、また炭素数が2以下であると、分解温度あるいは沸点が低くなり過ぎて、例えば銀ペーストの場合保存安定性に問題が生じるおそれがある。
この様な分散媒としては、特に限定されるものではないが、ミリスチルアルコール(沸点167℃;20hPa)、ラウリルアルコール(沸点258〜265℃)、ウンデカノール(沸点129〜131℃;16hPa)、デカノール(沸点220〜235℃)、ノナノール(沸点214〜216℃)、オクタノール(沸点188〜198℃)等を例示することができ、これらを一種単独で用いるほか、二種以上を併用することもできるものである。
これらの中でも、分散媒としてデカノールを用いることが特に好ましい。分散媒としてデカノールを用いることによって、スクリーン印刷で描画するのに適した銀ペーストを得ることができるものである。
上記の有機保護コロイドで覆われた金属ナノ粒子、銀フィラー、分散媒を配合して混合することによって、例えば銀ペーストを調製することができる。金属ナノ粒子を被覆する有機保護コロイドはバインダーとしての役割も果たすので、バインダーを配合することは不要であり、従って、金属ナノ粒子、銀フィラー、分散媒の三成分のみで銀ペーストを調製することができるものである。
銀ペースト中の分散媒の量は、銀ペーストの塗布方法によって異なるものであり、塗布方法に応じた粘度や流動性を得ることができるように、適宜設定されるものである。
そしてこの様にして調製した銀ペーストは、スクリーン印刷、インクジェット印刷、ディッピング、アプリケータ塗布、スピンコート塗布など従来公知の方法で基板等の表面に塗布することができる。上記のように金属ナノ粒子を被覆する有機保護コロイドがバインダーとしての役割も果たすので、バインダーを配合する必要なく、銀ペーストの印刷によって塗布膜を形成することができるものである。
前記導電性微粒子を分散媒に分散する場合の分散質濃度は1質量%以上80質量%以下であり、所望の導電膜の膜厚に応じて調製することができる。80質量%を超えると凝集を起こしやすくなり、均一な膜が得にくい。
(触媒インキ)
触媒インキについては、バインダー樹脂と無電解メッキ触媒を含む触媒インキを用いる。無電解メッキ触媒としては、無電解メッキで金属を成長させることが出来るものであれば特に制限はないが、貴金属コロイド粒子を用いるのが好ましい。貴金属コロイド粒子としては、無電解メッキに用いる公知の触媒粒子、例えば、パラジウム、金、銀、白金等の貴金属のコロイド状の微粒子を用いることができる。なかでも、貴金属としてはパラジウムが代表的である。なお、貴金属コロイド粒子を用いる場合は、該粒子と反対の表面電荷を有する粒子として微細アルミナゲル、シリカゲル等の触媒担持体に、貴金属コロイド粒子を担持させて用いることが望ましい。触媒担持体の利用により、貴金属コロイド粒子は、触媒インキパターンの表面に露出し易くなる上、これら触媒担持体は、触媒インキにチキソトロピー性を与える事が出来、画線部の輪郭におけるインキの切れをシャープにし、滲みや太りを起こし難くする。
なお、触媒インキのバインダー樹脂としては、例えば、2液硬化型ウレタン樹脂等のウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂等を一種又は二種以上混合樹脂として用いる。また、触媒インキは、この様なバインダー樹脂と、前記貴金属からなる無電解メッキ触媒、及び適宜な溶剤等からなるが、この他、印刷適性を調整する等の為に、必要に応じ更に、体質顔料、界面活性剤、着色剤等の添加剤を含有させても良い。体質顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ等の粉末を用いる。なお、着色剤を含有させることで、無電解メッキ前の段階で、パターン状に印刷形成された触媒インキパターンの出来具合の品質確認を行い易く出来る。着色剤には、カーボンブラック等の公知の着色剤を用いれば良い。また、触媒インキは、有機溶剤系、水系、エマルション系等いずれでも良い。
(メッキ処理)
前述のメッキ触媒を静電インクジェット法等で塗布した場合は無電界メッキを施す、あるいは無電界メッキに続けて電界メッキ処理を施してもよい。
また、メッキ処理は、銀塩写真技術を応用した方法により作成する場合に、化学現像処理後、あるいは物理現像処理後に、更に導電性を高めるためにメッキ処理を行っても良い。
本発明において、メッキ処理には従来公知の種々のメッキ方法を用いることができ、例えば電界メッキおよび無電界メッキを単独、あるいは組み合わせて実施することができ、メッキに用いることができるが、本発明のメッシュ形状、および効果を達成するためには、電界硫酸銅メッキ処理が好ましく、更にメッキ浴の硫酸銅濃度が60〜120g/lであることが好ましい。なお、鉄、銅、銀等の錆びやすいものに関しては、酸化膜を設ける等公知の防錆処理を、メッキ後に更に施してもよい。
(加圧または加圧加熱処理)
本発明においては、さらに高い平滑性が求められる場合やメッシュ部の導電性向上の目的で加圧または加圧加熱処理を施すことも好ましく用いられ、少なくとも透明導電膜設置前に実施するのが好ましい。この処理により、導電性金属パターン上部や透光窓部の樹脂表面を平滑化することが可能であり、また、導電性金属パターンと透光窓部の樹脂との段差をさらに低減することが可能となる。さらに、導電性金属パターン部の金属粒子密度が高くなり、粒子界面密着も向上することから導電性も向上させることができる。
加圧に際しては、プレート上で加圧する面/面加圧やロールとロールの間に基材フィルムを通過させながら加圧させるニップロール加圧や、プレート上をロールで加圧する組み合わせた加圧を採用することができる。加圧の大きさは1kPから100MPaの範囲で任意に可能であるが、好ましくは10kPa〜10Mpaの範囲、より好ましくは、50kPa〜5MPaである。加圧が1kPより少ないと粒子同士の接触の効果が得られないし、100MPa以上では、面を平滑に保つことができにくくヘイズが上昇するので好ましくない。また、加圧に際して加熱すると効果的になるので、40℃〜300℃の範囲で加熱することが好ましい。特に透光窓部の樹脂表面平滑および金属パターンとの段差低減には樹脂のTg以上に加熱することが好ましい。加熱の時間は温度との関係で調節されて、高い温度では、短く、低温では長くというようにすることができる。加熱の方法は、ニップロールの場合には、ロールを予め所定の温度に加熱しておく方法やオートクレーブ室のような加熱室内で過熱する方法がある。所定の大きさの試料を複数枚枚葉積層して一度に加熱する方法は、生産性が高いので好適である。
〔透明基材〕
本発明の透明電極に用いられる透明基材としては、高い光透過性を有していればそれ以外に特に制限はない。例えば、基材としての硬度に優れ、またその表面への透明導電層の形成のし易さ等の点で、透明ガラス基板、透明樹脂基板、透明樹脂フィルムなどが好適に挙げられるが、軽量性と柔軟性の観点から透明樹脂フィルムを用いることが好ましい。
本発明において、「透明」とは、JIS K 7361−1(ISO 13468−1に対応)の「プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法」に準拠した方法で測定した可視光波長領域における全光線透過率が60%以上であることをいう。
透明基材として好ましく用いることができる透明樹脂フィルムには特に制限はなく、その材料、形状、構造、厚み等については公知のものの中から適宜選択することができる。例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、変性ポリエステル等のポリエステル系樹脂フィルム、ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、ポリプロピレン(PP)樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、環状オレフィン系樹脂等のポリオレフィン類樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂フィルム、ポリサルホン(PSF)樹脂フィルム、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂フィルム等を挙げることができるが、可視域の波長(380〜780nm)における透過率が80%以上である樹脂フィルムであれば本発明に係る透明樹脂フィルムに好ましく適用することができる。
中でも透明性、耐熱性、取り扱いやすさ、強度およびコストの点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリカーボネートフィルムであることが好ましく、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムであることがより好ましい。
本発明に用いられる透明基材には、塗布液の濡れ性や接着性を確保するために、表面処理を施すことや易接着層を設けることができる。表面処理や易接着層については従来公知の技術を使用できる。例えば、表面処理としては、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理等の表面活性化処理を挙げることができる。
また、易接着層としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ビニル系共重合体、ブタジエン系共重合体、アクリル系共重合体、ビニリデン系共重合体、エポキシ系共重合体等を挙げることができる。易接着層は単層でもよいが、接着性を向上させるためには2層以上の構成にしてもよい。
《製造方法》
本発明の有機電子デバイス用電極は、透明基材上に導電金属細線パターンと透明導電ポリマー層を順次積層して作成する方法が最も簡便で好ましい方法である。
導電金属細線パターン層と透明導電ポリマー層の積層順序はどちらが先でも構わない。
また、導電金属細線パターン又は透明導電ポリマー層は、同じ構成又は異なる構成の層を複数積層して良い。導電金属細線パターンと透明導電ポリマー等の積層は、一般的な塗布方法又は印刷方法を用いることができる。例えば、インクジェット方式、押し出し塗布法式、グラビア印刷方式、フレキソ印刷方式等が挙げられる。導電金属細線パターンの形成または透明導電ポリマー層の積層の後、乾燥、加熱工程等を通じて基材に固定され、有機電子デバイス用電極を得ることができる。得られた有機電子デバイス用電極は、一般的にロール状態で保管された後、次の工程に送られる。
本発明に係る電極は、電子デバイス用電極として各種の電子デバイスに用いることができるが、例えば有機EL素子、また光電変換素子等に用いることができる。特に以下において(透明)第一電極乃至第一電極部として用いることが好ましい。
《有機EL素子》
(有機機能層構成)
本発明において、有機発光層を有する有機電子素子は、有機発光層に加えて、ホール注入層、ホール輸送層、電子輸送層、電子注入層、ホールブロック層、電子ブロック層などの有機発光層と併用して発光を制御する層を有しても良い。本発明の有機電子デバイス用電極は第一電極部として用いられるが、ホール注入層として働くことも可能であるので、ホール注入層を兼ねることも可能だが、独立にホール注入層を設けても良い。
構成の好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
(i)(第一電極部)/発光層/電子輸送層/(第二電極部)
(ii)(第一電極部)/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/(第二電極部)
(iii)(第一電極部)/正孔輸送層/発光層/正孔ブロック層/電子輸送層/(第二電
極部)
(iv)(第一電極部)/正孔輸送層/発光層/正孔ブロック層/電子輸送層/陰極バッファー層/(第二電極部)
(v)(第一電極部)/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔ブロック層/電子輸送層/陰極バッファー層/(第二電極部)
〔有機発光層〕
ここで、発光層は、発光極大波長が各々430〜480nm、510〜550nm、600〜640nmの範囲にある単色発光層であってもよく、また、これらの少なくとも3層の発光層を積層して白色発光層としたものであってもよく、さらに発光層間には非発光性の中間層を有していてもよい。本発明の有機EL素子としては、白色発光層であることが好ましい。
また、本発明において有機発光層に使用できる発光材料またはドーピング材料としては、アントラセン、ナフタレン、ピレン、テトラセン、コロネン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、トリス(5−フェニル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、トリ−(p−ターフェニル−4−イル)アミン、1−アリール−2,5−ジ(2−チエニル)ピロール誘導体、ピラン、キナクリドン、ルブレン、ジスチルベンゼン誘導体、ジスチルアリーレン誘導体、及び各種蛍光色素及び希土類金属錯体、燐光発光材料等があるが、これらに限定されるものではない。またこれらの化合物のうちから選択される発光材料を90〜99.5質量部、ドーピング材料を0.5〜10質量部含むようにすることも好ましい。有機発光層は上記の材料等を用いて公知の方法によって作製されるものであり、蒸着、塗布、転写などの方法が挙げられる。この有機発光層の厚みは0.5〜500nmが好ましく、特に、0.5〜200nmが好ましい。
電子注入・輸送層材料としては、8−ヒドロキシキノリナートリチウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛等の金属錯体化合物もしくは以下に挙げられる含窒素五員環誘導体がある。即ち、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールもしくはトリアゾール誘導体が好ましい。具体的には、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−チアゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4′−tert−ブチルフェニル)−5−(4″−ビフェニル)1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)]ベンゼン、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)−4−tert−ブチルベンゼン]、2−(4′−tert−ブチルフェニル)−5−(4″−ビフェニル)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−チアジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルチアジアゾリル)]ベンゼン、2−(4′−tert−ブチルフェニル)−5−(4″−ビフェニル)−1,3,4−トリアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−トリアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルトリアゾリル)]ベンゼン等が挙げられる。
また、正孔注入・輸送層に用いられる有機材料としては、フタロシアニン誘導体、ヘテロ環アゾール類、芳香族三級アミン類、ポリビニルカルバゾール、ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT:PSS)などに代表される導電性高分子等の高分子材料が用いられる。
これら発光層、また各機能層に用いられる材料として、分子中にビニル基等の重合反応性基を有する材料を用い、製膜後に架橋・重合膜を形成させてもよい。
第一電極部は、透明な陽極として本発明に係る電子デバイス用電極を用いることが好ましい。
〔第二電極部〕
第二電極部は導電材単独層であっても良いが、導電性を有する材料に加えて、これらを保持する樹脂を併用してもよい。第二電極部の導電材としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。
これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。
第二電極部の導電材として金属材料を用いれば第二電極側に来た光は反射されて第一電極部側にもどる。第一電極部の金属細線パターンは光の一部を後方に散乱、あるいは反射するが第二電極部の導電材として金属材料を用いることで、この光が再利用可能となりより取り出しの効率が向上する。
(有機光電変換素子)
有機光電変換素子は、第一電極部、バルクヘテロジャンクション構造(p型半導体層およびn型半導体層)を有する光電変換層(以下、バルクヘテロジャンクション層とも呼ぶ)、第二電極部が積層された構造を有する。
光電変換層と第二電極部との間に電子輸送層などの中間層を有しても良い。
本発明に係る有機電子デバイス用電極は、透明基材上に設けられた第一電極部(透明電極)として用いられることが好ましく、光電変換層及び対電極が順次積層される。
第二電極部としては前記有機EL素子において用いられるものと同様である。
〔光電変換層〕
光電変換層は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する層であって、p型半導体材料とn型半導体材料とを一様に混合したバルクヘテロジャンクション層を構成している。p型半導体材料は、相対的に電子供与体(ドナー)として機能し、n型半導体材料は、相対的に電子受容体(アクセプター)として機能する。ここで、電子供与体及び電子受容体は、“光を吸収した際に、電子供与体から電子受容体に電子が移動し、正孔と電子のペア(電荷分離状態)を形成する電子供与体及び電子受容体”であり、電極のように単に電子を供与あるいは受容するものではなく、光反応によって、電子を供与あるいは受容するものである。
p型半導体材料としては、種々の縮合多環芳香族化合物や共役系化合物が挙げられる。
縮合多環芳香族化合物としては、例えば、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、ヘプタセン、クリセン、ピセン、フルミネン、ピレン、ペロピレン、ペリレン、テリレン、クオテリレン、コロネン、オバレン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、ゼスレン、ヘプタゼスレン、ピランスレン、ビオランテン、イソビオランテン、サーコビフェニル、アントラジチオフェン等の化合物、及びこれらの誘導体や前駆体が挙げられる。
共役系化合物としては、例えば、ポリチオフェン及びそのオリゴマー、ポリピロール及びそのオリゴマー、ポリアニリン、ポリフェニレン及びそのオリゴマー、ポリフェニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリチエニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリアセチレン、ポリジアセチレン、テトラチアフルバレン化合物、キノン化合物、テトラシアノキノジメタン等のシアノ化合物、フラーレン及びこれらの誘導体あるいは混合物を挙げることができる。
また、特にポリチオフェン及びそのオリゴマーのうち、チオフェン6量体であるα−セクシチオフェン、α,ω−ジヘキシル−α−セクシチオフェン、α,ω−ジヘキシル−α−キンケチオフェン、α,ω−ビス(3−ブトキシプロピル)−α−セクシチオフェン、等のオリゴマーが好適に用いることができる。
その他、高分子p型半導体の例としては、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリピロール、ポリパラフェニレンスルフィド、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリカルバゾール、ポリイソチアナフテン、ポリヘプタジイン、ポリキノリン、ポリアニリンなどが挙げられ、更には特開2006−36755号公報などの置換−無置換交互共重合ポリチオフェン、特開2007−51289号公報、特開2005−76030号公報、J.Amer.Chem.Soc.,2007,p4112、J.Amer.Chem.Soc.,2007,p7246などの縮環チオフェン構造を有するポリマー、WO2008/000664号、Adv.Mater.,2007,p4160、Macromolecules,2007,Vol.40,p1981などのチオフェン共重合体などを挙げることができる。
さらに、ポルフィリンや銅フタロシアニン、テトラチアフルバレン(TTF)−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体、ビスエチレンジチオロテトラチアフルバレン(BEDT−TTF)−過塩素酸錯体、BEDT−TTF−ヨウ素錯体、TCNQ−ヨウ素錯体、等の有機分子錯体、C60、C70、C76、C78、C84等のフラーレン類、SWNT等のカーボンナノチューブ、メロシアニン色素類、ヘミシアニン色素類等の色素等、さらにポリシラン、ポリゲルマン等のσ共役系ポリマーや特開2000−260999号に記載の有機・無機混成材料も用いることができる。
これらのπ共役系材料のうちでも、ペンタセン等の縮合多環芳香族化合物、フラーレン類、縮合環テトラカルボン酸ジイミド類、金属フタロシアニン、金属ポルフィリンよりなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましい。また、ペンタセン類がより好ましい。
ペンタセン類の例としては、国際公開第03/16599号パンフレット、国際公開第03/28125号パンフレット、米国特許第6,690,029号明細書、特開2004−107216号公報等に記載の置換基をもったペンタセン誘導体、米国特許出願公開第2003/136964号明細書等に記載のペンタセンプレカーサ、J.Amer.Chem.Soc.,vol127.No14.4986等に記載の置換アセン類及びその誘導体等が挙げられる。
これらの化合物の中でも、溶液プロセスが可能な程度に有機溶剤への溶解性が高く、かつ乾燥後は結晶性薄膜を形成し、高い移動度を達成することが可能な化合物が好ましい。
そのような化合物としては、J.Amer.Chem.Soc.,vol.123、p9482、J.Amer.Chem.Soc.,vol.130(2008)、No.9、2706等に記載のトリアルキルシリルエチニル基で置換されたアセン系化合物、及び米国特許出願公開第2003/136964号明細書等に記載のペンタセンプレカーサ、特開2007−224019号公報等に記載のポルフィリンプレカーサー等のような、プレカーサータイプの化合物(前駆体)が挙げられる。
これらの中でも、後者のプリカーサータイプの方が好ましく用いることができる。
これは、プリカーサータイプの方が、変換後に不溶化するため、バルクヘテロジャンクション層の上に正孔輸送層・電子輸送層・正孔ブロック層・電子ブロック層等を溶液プロセスで形成する際に、バルクヘテロジャンクション層が溶解してしまうことがなくなるため、前記の層を構成する材料とバルクヘテロジャンクション層を形成する材料とが混合することがなくなり、一層の効率向上・寿命向上を達成することができるためである。
p型半導体材料としては、p型半導体材料前駆体に熱・光・放射線・化学反応を引き起こす化合物の蒸気に晒す、等の方法によって化学構造変化を起こし、p型半導体材料に変換された化合物であることが好ましい。中でも熱によって科学構造変化を起こす化合物が好ましい。
n型半導体材料の例としては、フラーレン、オクタアザポルフィリン、p型半導体のパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物を骨格として含む、高分子化合物が挙げられる。
中でも、フラーレン含有高分子化合物が好ましい。フラーレン含有高分子化合物としては、フラーレンC60、フラーレンC70、フラーレンC76、フラーレンC78、フラーレンC84、フラーレンC240、フラーレンC540、ミックスドフラーレン、フラーレンナノチューブ、多層ナノチューブ、単層ナノチューブ、ナノホーン(円錐型)等を骨格に持つ高分子化合物が挙げられる。フラーレン含有高分子化合物では、フラーレンC60を骨格に持つ高分子化合物(誘導体)が好ましい。
フラーレン含有ポリマーとしては、大別してフラーレンが高分子主鎖からペンダントされたポリマーと、フラーレンが高分子主鎖に含有されるポリマーとに大別されるが、フラーレンがポリマーの主鎖に含有されている化合物が好ましい。
これは、フラーレンが主鎖に含有されているポリマーは、ポリマーが分岐構造を有さないため、固体化した際に高密度なパッキングができ、結果として高い移動度を得ることができるためではないかと推定される。
電子受容体と電子供与体とが混合されたバルクヘテロジャンクション層の形成方法としては、蒸着法、塗布法(キャスト法、スピンコート法を含む)等を例示することができる。
本発明の光電変換素子を、太陽電池などの光電変換材料として用いる形態としては、光電変換素子を単層で利用してもよいし、積層して(タンデム型)利用してもよい。
また、光電変換材料は、環境中の酸素、水分等で劣化しないために、公知の手法によって封止することが好ましい。
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。なお、実施例において「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量%」を表す。
〔有機電子デバイス用の電極の作成〕
〔金属導電性パターン〕
厚さ100μmの易接着処理済み二軸延伸透明PETフィルム(30mm×30mm)の片面に、公知のノズル先端部内径25μmの静電インクジェットプリンターを用いて、Agペーストインク(インクジェット用銀ナノペーストNPS−J(ハリマ化成社製))で、図3(A−1)に示した様に、1cm幅の範囲に、線幅50μm、線間隔950μmの金属細線パターンを形成し100℃で30分の加熱処理をした。
次に、塗布幅1cm、ギャップ間隔100μmのバーコーターを用いて、1cm幅の範囲の金属細線パターン上を通るように下記の導電性ポリマー含有塗布液1を塗布し、80℃の温風で1分乾燥し、更に150℃のオーブンで30分の熱処理を施し、有機電子デバイス用の電極D001とした。
導電性ポリマー含有塗布液1
PEDOT−PSS CLEVIOS PH510(固形分1.89%)(H.C.Starck社製) 1.59g
ポリヒドロキシエチルアクリレート(固形分20%水溶液) 0.35g
ジメチルスルホキシド(DMSO) 0.08g
D001において、インクジェット条件を変更して金属細線パターンの高さを変え、また、アプリケータの基材とのギャップを変えて導電性ポリマー含有塗布液1の付き量を変化させることにより(表1に示す)、D002〜D009を作成した。
D003において、導電性ポリマー含有塗布液のポリヒドロキシエチルアクリレートを添加せずにD010を作成した。
D003において、導電性ポリマー含有塗布液のポリヒドロキシエチルアクリレートを、ポリビニルアルコール(固形分20%水溶液)に変えて、D011を作成した。
〔有機EL素子の作成;評価用〕
用いた材料について以下に示す。
Figure 2011228113
作成した図3(A−1)のパターンを有する上記有機電子デバイス用電極D001〜D011については以下の層を順次形成し評価用として有機EL素子を形成した。
各電極D001〜D011について、以下の様に各層を順次形成した。
〈正孔注入層〉
PEDOT−PSS CLEVIOS P AI 4083(固形分1.5%)(H.C.Starck社製)を1cm幅、ギャップ間隙40μmのバーコーターを用いて乾燥膜厚が30nmとなるように各電極パターン上に塗布し、ホットプレートで150℃、30分の熱処理を施して正孔注入層とした。
〈正孔輸送層の形成〉
真空度1×10−4Paまで減圧した後、化合物1の入った前記蒸着用るつぼに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒で第一電極上の図3(A−2)の領域に蒸着し、30nmの正孔輸送層を設けた。
〈発光層の形成〉
次に以下の手順で各発光層を設けた。
形成した正孔輸送層上に、化合物2が13質量%、化合物3が3.7質量%の濃度になるように、化合物2、化合物3および化合物5を蒸着速度0.1nm/秒で図3(A−2)の領域に共蒸着し、発光極大は長が622nm、厚さ10nmの緑赤色燐光発光層を形成した。
次いで、化合物4が10質量%になるように、化合物4および化合物5を蒸着速度0.1nm/秒で図3(A−2)の領域に共蒸着し、発光極大は長が471nm、厚さ15nmの青色燐光発光層を形成した。
〈正孔ブロック層の形成〉
さらに、形成した発光層上、図3(A−2)の領域に、化合物6を膜厚5nmに蒸着して正孔阻止層を形成した。
〈電子輸送層の形成〉
引き続き、形成した正孔阻止層上、図3(A−2)の領域に、CsFを膜厚比で10%になるように化合物6と共蒸着して電子輸送層を形成した。
形成した電子輸送層の上に、Alを5×10−4Paの真空下にて図3(A−3)の領域に蒸着し、厚さ100nmのカソード電極を形成した。
〈封止膜の形成〉
形成した電子輸送層の上に、ポリエチレンテレフタレートを基材とし、Alを厚さ300mで蒸着した可撓性封止部材を使用した。接着剤を塗り、可撓性封止部材を図3(A−4)の領域に貼合したのち、熱処理で接着剤を硬化させて封止した。アノード電極およびカソード電極から封止部材の外に出た部分をそれぞれ外部取り出し端子とし、有機EL素子を作成した。
《測定及び評価》
下記方法で、作成した各有機電子デバイス用電極D001〜D011について導電部の表面比抵抗について測定し評価した。
〈表面比抵抗〉
表面比抵抗は、ダイアインスツルメンツ製抵抗率計ロレスタGPを用いて透明電極の表面比抵抗を四端子法で測定した。
〈保存時の導電性〉
幅10cm、長さ300cm、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用意し、長さ方向の150cm、幅手方向の5cm位置に中心がくるように、3cm×3cmの大きさにフィルムをくりぬき、フィルムの無い部分を作成した。このフィルムを直径10cmの円筒形の芯に張力10kg/mで巻きつけた。また、巻きつける際に、上記で作成した有機電子デバイス用電極(3cm×3cm)を、くりぬいた部分に置き、有機電子デバイス用電極がフィルムに巻きつけられた状態を再現した。この状態で大気圧中2週間放置し、放置前後での表面比抵抗の比を評価した。
〈可視光透過率〉
各有機電子デバイス用の電極を、JIS K 7361−1:1997に準拠して、スガ試験機(株)製のヘイズメーターHGMを用いて測定した。
〈有機電子デバイス用電極保存後、作成した有機EL素子の発光目視評価〉
各有機電子デバイス用電極を10kg/mの張力をかけ、大気中で2週間放置し、放置した後の有機電子デバイス用電極を用いて、上記の有機EL素子を作成したものについて、KEITHLEY製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流電圧を印加して輝度が1500cd/mとなるよう発光させ、発光状態を目視評価した。
Figure 2011228113
本発明の有機電子デバイス用の電極が表面比抵抗も小さく透過率がたかいこと、また、張力のかかった状態で保管した後にも表面比抵抗の低下が少ないことが判る。また、張力のかかった状態で保管した有機電子デバイス用の電極を用いてこの上に有機EL素子を形成した素子においても、1500cd/mという輝度での発光が充分観察されるのに対し、比較の電極では、これよりも暗い発光であるかまたは発光をせず、本発明の有機電子デバイス用電極の耐久性が高いことが判った。
1 基材
2 金属細線パターン
3 導電性ポリマー層

Claims (3)

  1. 透明基材上に、導電性の金属細線パターンと該金属細線パターン上および基材上の金属細線パターンがない開口部の少なくとも一部に導電性ポリマー層を設けた有機電子デバイス用電極において、該金属細線パターンの金属細線の厚みをa(μm)とし、金属細線パターンがない開口部における該導電性ポリマー層の厚みをb(μm)としたとき、金属細線の厚みa(μm)と開口部における該導電性ポリマー層の厚みb(μm)とが以下式1〜式3で表される条件を満たし、且つ、導電性ポリマー層が、π共役系導電性高分子とポリアニオンとを含んでなる導電性ポリマーおよび下記ポリマー(A)を有していることを特徴とする有機電子デバイス用電極。
    0.2≦a≦2.0 (式1)
    0.2≦b≦2.0 (式2)
    −0.2≦b−a≦1.8 (式3)
    Figure 2011228113
    (式中、X、X、Xはそれぞれ水素原子又はメチル基、R〜Rはそれぞれ炭素数5以下のアルキレン基を表す。p、mおよびnは、当該ポリマー(A)を構成する全モノマーのモル数の合計を100としたときのそれぞれの構成率(モル%)を表し、50≦p+m+n≦100である。)
  2. 前記式3が、下記の式4で表されることを特徴とする請求項1に記載の有機電子デバイス用電極。
    0.1≦b−a≦1.8 (式4)
  3. 前記金属細線パターン、および導電性ポリマー層がそれぞれウエット製膜法により形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の有機電子デバイス用電極。
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