JP2012256552A - 透明電極および有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

透明電極および有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Abstract

【課題】透明導電性高分子層に相当する層の損傷防止と保存経時による発光不良の防止とを実現する。
【解決手段】本発明にかかる透明電極2は、基板4と、基板4上にパターン状に形成された金属材料からなる第1導電層6と、導電性ポリマーを含有する第2導電層8とを、有する。第2導電層8には繰り返し単位中に水酸基を有する水溶性樹脂が含有され、かつ、第2導電層8中の水酸基濃度が0.5〜5.0mmol/gである。
【選択図】図1

Description

本発明は液晶表示素子、有機発光素子、無機電界発光素子、太陽電池、電磁波シールド、電子ペーパー、タッチパネル等の各種分野において好適に用いることができる透明電極、さらに該透明電極を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子(以後、有機EL素子ともいう)に関する。
近年、薄型TV需要の高まりに伴い、液晶、プラズマ、有機エレクトロルミネッセンス、フィールドエミッション等、各種方式のディスプレイ技術が開発されている。これら表示方式の異なるいずれのディスプレイにおいても、透明電極は必須の構成技術となっている。また、テレビ以外でもタッチパネルや携帯電話、電子ペーパー、各種太陽電池、各種エレクトロルミネッセンス調光素子においても、透明電極は欠くことのできない技術要素となっている。
従来、透明電極として、Au、Ag、Pt、Cu等の各種金属薄膜や、錫や亜鉛をドープした酸化インジウム(ITO、IZO)、アルミニウムやガリウムをドープした酸化亜鉛(AZO、GZO)、フッ素やアンチモンをドープした酸化錫(FTO、ATO)等の金属酸化物薄膜、TiN、ZrN、HfN等の導電性窒化物薄膜、LaB等の導電性ホウ素化物薄膜が知られており、またこれらを組み合わせたBi/Au/Bi、TiO/Ag/TiO等も知られている。無機物以外にも、CNT(カーボンナノチューブ)を使用した透明電極も提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
しかしながら、上述した金属薄膜、窒化物薄膜、ホウ素物薄膜は、光透過性と導電性の特性が両立し得ないため、電磁波シールド等の特殊な技術分野や、比較的高い抵抗値でも許容されるようなタッチパネル分野において使用されていた。
またタッチパネルの分野では、水酸基を含有する水溶性樹脂とポリチオフェンを含有する透明の導電性高分子層による透明電極も提案されている(特許文献1)。
しかしながら、透明導電性高分子は一般に抵抗が高く、これを用いた透明電極は面抵抗を十分低く抑えられないことが課題であった。また、有機物である為に膜面の強度が低く損傷しやすい問題があった。
そこで、有機ELのような大面積且つ低抵抗値が要求される製品にも対応できるよう、金属細線パターンに透明導電膜を積層した透明導電フィルムが知られている(例えば、特許文献2〜4)。
しかしながら、金属細線パターンに起因する段差により電極表面の平滑性が劣化する為、有機ELのような複数の薄層を電極表面に積層する構成を有する電子デバイスにおいては、積層した各層間に短絡等の問題が生じ、発光不良を起こす等の問題が生じていた。金属細線パターンの段差を埋め電極表面を平滑にする方法としては、透明導電性高分子層を金属細線パターンの上から被膜する方法が考えられる。
しかしながら、この場合、透明導電性高分子層は膜面が損傷しやすく、特に金属細線パターンの凹凸により、凸部を覆った透明導電性高分子層が外部との接触等により損傷しやすい問題が生じる。
これに対し、透明導電性高分子層に水酸基を有する水溶性樹脂を用いた場合、100〜250℃に加熱することでお互いの水酸基が脱水縮合して架橋し、膜面の強度が高められることで、膜面の損傷を防止が可能になる。
特開2010−146945号公報 特開2005−302508号公報 特開2009−087843号公報 特開2008−277233号公報
「透明導電膜の技術」第80頁(オーム社出版局)
しかし、この場合でも、未反応の微量の水酸基が残留した場合、徐々に脱水縮合して水分を発生し、このような透明電極を有機EL素子に用いたときは、保存経時で発光不良を発生する問題が生じた。この為、有機EL素子のように微量の水分でも性能に悪影響してしまうデバイスには用いることができず、透明電極の膜の損傷防止と保存経時による有機EL素子の発光不良とを両立することは困難であった。
したがって、本発明の主な目的は、金属細線パターン上に透明導電性高分子層を積層した透明電極およびこれを利用した有機EL素子であって、透明導電性高分子層に相当する層の損傷防止と保存経時による発光不良の防止とを実現することができる透明電極および有機EL素子を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明の一態様によれば、
基板と、
前記基板上にパターン状に形成された金属材料からなる第1導電層と、
導電性ポリマーを含有する第2導電層とを、有する透明電極において、
前記第2導電層には繰り返し単位中に水酸基を有する水溶性樹脂が含有され、かつ、前記第2導電層中の水酸基濃度が0.5〜5.0mmol/gであることを特徴とする透明電極が提供される。
本発明の他の態様によれば、
陰極と、
上記透明電極と、
前記陰極と前記透明電極との間に介在する有機発光層と、
を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子が提供される。
本発明によれば、透明導電性高分子層に相当する層(第2導電層)の損傷防止と保存経時による発光不良の防止とを実現することができる。
本発明の好ましい実施形態にかかる有機エレクトロルミネッセンス素子の概略構成を示す断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について説明する。
《有機エレクトロルミネッセンス素子(100)》
はじめに、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)の構成などについて説明する。
(1)透明電極2
図1に示すとおり、有機EL素子100は透明電極2を有している。
透明電極2は主に基板4と第1導電層6,第2導電層8とで構成されており、第1導電層6,第2導電層8が基板4上に形成されている。
第1導電層6は金属材料から構成され、所定形状のパターンを有している。
第2導電層8は導電性ポリマーを含有する層であり、第1導電層6とその隙間から露出する基板4とを被覆している。
(2)有機発光層10
透明電極2上には有機発光層10が形成されている。
有機発光層10に代えて、公知の有機光電変換層、液晶ポリマー層などを使用してもよいが、本実施形態では、薄膜でかつ電流駆動系の素子である有機発光層(または有機光電変換層)である場合において特に有効である。
有機発光層10は、発光層に加えて、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層、正孔ブロック層、電子ブロック層などの層と併用して発光を制御する層を有しても良い。導電性ポリマーを含有する第2導電層8は正孔注入層として働くことも可能であるので、正孔注入層を兼ねることも可能だが、独立に正孔注入層を設けても良い。
有機発光層10の構成の好ましい具体例(i)〜(v)を以下に示す。
(i)(陽極)/発光層/電子輸送層/(陰極)
(ii)(陽極)/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/(陰極)
(iii)(陽極)/正孔輸送層/発光層/正孔ブロック層/電子輸送層/(陰極)
(iv)(陽極)/正孔輸送層/発光層/正孔ブロック層/電子輸送層/陰極バッファー層/(陰極)
(v)(陽極)/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/正孔ブロック層/電子輸送層/陰極バッファー層/(陰極)
本実施形態にかかる有機EL素子100は具体例(iii)の構成を有しており、有機発光層10が正孔輸送層12,発光層14,正孔ブロック層16,電子輸送層18の積層体から構成されている。
(2.1)発光層14
発光層14は、発光極大波長が各々430〜480nm、510〜550nm、600〜640nmの範囲にある単色発光層であってもよく、また、これらの少なくとも3層の発光層を積層して白色発光層としたものであってもよく、さらに発光層間には非発光性の中間層を有していてもよい。有機EL素子100としては、白色発光層であることが好ましい。
有機発光層10に使用できる発光材料またはドーピング材料としては、アントラセン、ナフタレン、ピレン、テトラセン、コロネン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、カルバゾール、アザカルバゾール、オキサジアゾール、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、トリス(5−フェニル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、トリ−(p−ターフェニル−4−イル)アミン、1−アリール−2,5−ジ(2−チエニル)ピロール誘導体、ピラン、キナクリドン、ルブレン、ジスチルベンゼン誘導体、ジスチルアリーレン誘導体、及び各種蛍光色素及び希土類金属錯体、燐光発光材料等があるが、これらに限定されるものではない。またこれらの化合物のうちから選択される発光材料を90〜99.5質量部、ドーピング材料を0.5〜10質量部含むようにすることも好ましい。有機発光層10は上記の材料等を用いて公知の方法によって作製されるものであり、蒸着、塗布、転写などの方法が挙げられる。この有機発光層10の厚みは0.5〜500nmが好ましく、特に、0.5〜200nmが好ましい。
(3)陰極20
有機発光層10上には陰極20が形成されている。
陰極20は導電材単独層であっても良いが、導電性を有する材料に加えて、これらを保持する樹脂を併用してもよい。陰極20の導電材としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。
これらの中で、電子注入性及び酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。
陰極20はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。
陰極20としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。
陰極の導電材として金属材料を用いれば陰極側に来た光は反射されて陽極側にもどる。陽極の金属ナノワイヤは光の一部を後方に散乱、あるいは反射するが陰極の導電材として金属材料を用いることで、この光が再利用可能となりより取り出しの効率が向上する。
(4)陽極22など
基板4上には陽極22が形成され、陽極22と透明電極2(第2導電層8)とが導通(接続)されている。
なお、透明電極2とは別個に陽極22を設けなくても、透明電極2自体を陽極としてもよい。
基板4の上方には可撓性封止部材30が設けられている。可撓性封止部材30の端部が接着剤40により陰極20と陽極22とに貼付され、有機発光層10などが可撓性封止部材30で封止(被覆)されている。陰極20と陽極22との各端部であって接着剤40が塗布された領域の外側は接続端子として使用される。
(5)光電変換層
有機発光層10に代えて光電変換層が設けられてもよい。
光電変換層と陰極との間に電子輸送層などの中間層を有しても良い。
光電変換層は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する層であって、p型半導体材料とn型半導体材料とを一様に混合したバルクヘテロジャンクション層を構成している。
p型半導体材料は、相対的に電子供与体(ドナー)として機能し、n型半導体材料は、相対的に電子受容体(アクセプター)として機能する。
ここで、電子供与体及び電子受容体は、“光を吸収した際に、電子供与体から電子受容体に電子が移動し、正孔と電子のペア(電荷分離状態)を形成する電子供与体及び電子受容体”であり、電極のように単に電子を供与あるいは受容するものではなく、光反応によって、電子を供与あるいは受容するものである。
p型半導体材料としては、種々の縮合多環芳香族化合物や共役系化合物が挙げられる。
縮合多環芳香族化合物としては、例えば、アントラセン、テトラセン、ペンタセン、ヘキサセン、へプタセン、クリセン、ピセン、フルミネン、ピレン、ペロピレン、ペリレン、テリレン、クオテリレン、コロネン、オバレン、サーカムアントラセン、ビスアンテン、ゼスレン、ヘプタゼスレン、ピランスレン、ビオランテン、イソビオランテン、サーコビフェニル、アントラジチオフェン等の化合物、及びこれらの誘導体や前駆体が挙げられる。
共役系化合物としては、例えば、ポリチオフェン及びそのオリゴマー、ポリピロール及びそのオリゴマー、ポリアニリン、ポリフェニレン及びそのオリゴマー、ポリフェニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリチエニレンビニレン及びそのオリゴマー、ポリアセチレン、ポリジアセチレン、テトラチアフルバレン化合物、キノン化合物、テトラシアノキノジメタン等のシアノ化合物、フラーレン及びこれらの誘導体あるいは混合物を挙げることができる。
また、特にポリチオフェン及びそのオリゴマーのうち、チオフェン6量体であるα−セクシチオフェンα,Ω−ジヘキシル−α−セクシチオフェン、α,Ω−ジヘキシル−α−キンケチオフェン、α,Ω−ビス(3−ブトキシプロピル)−α−セクシチオフェン、等のオリゴマーが好適に用いることができる。
その他、高分子p型半導体の例としては、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリピロール、ポリパラフェニレンスルフィド、ポリチオフェン、ポリフェニレンビニレン、ポリカルバゾール、ポリイソチアナフテン、ポリヘプタジイン、ポリキノリン、ポリアニリンなどが挙げられ、更には特開2006−36755号公報などの置換―無置換交互共重合ポリチオフェン、特開2007−51289号公報、特開2005−76030号公報、J.Amer.Chem.Soc.,2007,p4112、J.Amer.Chem.Soc.,2007,p7246などの縮環チオフェン構造を有するポリマー、WO2008/000664、Adv.Mater.,2007,p4160、Macromolecules,2007,Vol.40,p1981などのチオフェン共重合体などを挙げることができる。
さらに、ポルフィリンや銅フタロシアニン、テトラチアフルバレン(TTF)−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体、ビスエチレンジチオテトラチアフルバレン(BEDTTTF)−過塩素酸錯体、BEDTTTF−ヨウ素錯体、TCNQ−ヨウ素錯体、等の有機分子錯体、C60、C70、C76、C78、C84等のフラーレン類、SWNT等のカーボンナノチューブ、メロシアニン色素類、ヘミシアニン色素類等の色素等、さらにポリシラン、ポリゲルマン等のσ共役系ポリマーや特開2000−260999に記載の有機・無機混成材料も用いることができる。
これらのπ共役系材料のうちでも、ペンタセン等の縮合多環芳香族化合物、フラーレン類、縮合環テトラカルボン酸ジイミド類、金属フタロシアニン、金属ポルフィリンよりなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましい。また、ペンタセン類がより好ましい。
ペンタセン類の例としては、国際公開第03/16599号パンフレット、国際公開第03/28125号パンフレット、米国特許第6,690,029号明細書、特開2004−107216号公報等に記載の置換基をもったペンタセン誘導体、米国特許出願公開第2003/136964号明細書等に記載のペンタセンプレカーサ、J.Amer.Chem.Soc.,vol127.No14.4986等に記載の置換アセン類及びその誘導体等が挙げられる。
これらの化合物の中でも、溶液プロセスが可能な程度に有機溶剤への溶解性が高く、かつ乾燥後は結晶性薄膜を形成し、高い移動度を達成することが可能な化合物が好ましい。そのような化合物としては、J.Amer.Chem.Soc.,vol.123、p9482、J.Amer.Chem.Soc.,vol.130(2008)、No.9、2706等に記載のトリアルキルシリルエチニル基で置換されたアセン系化合物、及び米国特許出願公開第2003/136964号明細書等に記載のペンタセンプレカーサ、特開2007−224019号公報等に記載のポルフィリンプレカーサー等のような、プレカーサータイプの化合物(前駆体)が挙げられる。
これらの中でも、後者のプリカーサータイプの方が好ましく用いることができる。
これは、プリカーサータイプの方が、変換後に不溶化するため、バルクへテロジャンクション層の上に正孔輸送層・電子輸送層・正孔ブロック層・電子ブロック層等を溶液プロセスで形成する際に、バルクへテロジャンクション層が溶解してしまうことがなくなるため、前記の層を構成する材料とバルクへテロジャンクション層を形成する材料とが混合することがなくなり、一層の効率向上・寿命向上を達成することができるためである。
p型半導体材料としては、p型半導体材料前駆体に熱・光・放射線・化学反応を引き起こす化合物の蒸気に晒す、等の方法によって化学構造変化を起こし、p型半導体材料に変換された化合物であることが好ましい。中でも熱によって科学構造変化を起こす化合物が好ましい。
n型半導体材料の例としては、フラーレン、オクタアザポルフィリン、p型半導体のパーフルオロ体(パーフルオロペンタセンやパーフルオロフタロシアニン等)、ナフタレンテトラカルボン酸無水物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド、ペリレンテトラカルボン酸無水物、ペリレンテトラカルボン酸ジイミド等の芳香族カルボン酸無水物やそのイミド化物を骨格として含む、高分子化合物が挙げられる。
中でも、フラーレン含有高分子化合物が好ましい。フラーレン含有高分子化合物としては、フラーレンC60、フラーレンC70、フラーレンC76、フラーレンC78、フラーレンC84、フラーレンC240、フラーレンC540、ミックスドフラーレン、フラーレンナノチューブ、多層ナノチューブ、単層ナノチューブ、ナノホーン(円錐型)等を骨格に持つ高分子化合物が挙げられる。フラーレン含有高分子化合物では、フラーレンC60を骨格に持つ高分子化合物(誘導体)が好ましい。
フラーレン含有ポリマーとしては、大別してフラーレンが高分子主鎖からペンダントされたポリマーと、フラーレンが高分子主鎖に含有されるポリマーとに大別されるが、フラーレンがポリマーの主鎖に含有されている化合物が好ましい。
これは、フラーレンが主鎖に含有されているポリマーは、ポリマーが分岐構造を有さないため、固体化した際に高密度なパッキングができ、結果として高い移動度を得ることができるためではないかと推定される。
電子受容体と電子供与体とが混合されたバルクヘテロジャンクション層の形成方法としては、蒸着法、塗布法(キャスト法、スピンコート法を含む)等を例示することができる。
本発明の光電変換素子を、太陽電池などの光電変換材料として用いる形態としては、光電変換素子を単層で利用してもよいし、積層して(タンデム型)利用してもよい。
また、光電変換材料は、環境中の酸素、水分等で劣化しないために、公知の手法によって封止することが好ましい。
《透明電極2》
(1)基板4
本発明の電極に用いられる透明な基板としては、高い光透過性を有していればそれ以外に特に制限はない。例えば、基板としての硬度に優れ、またその表面への導電層の形成のし易さ等の点で、ガラス基板、樹脂基板、樹脂フィルムなどが好適に挙げられる。
本発明に用いることのできるガラス基板には特に限定は無い。中では無アルカリガラスが好ましく用いられる。その他、ロールトゥロールでの生産適性、有機エレクトロルミネッセンス素子用の透明電極に供した際の素子のフレキシビリティ等の観点からは、厚さが10〜200μmの薄膜ガラスを用いることが好ましい。更に厚さが50〜120μmが破損のしにくさ、ロール搬送の容易さの観点から望ましい。具体的には特開2010−132532にガラスフィルムとして記載あるような薄膜ガラスを用いることができる。
本発明で透明基板として好ましく用いることができる透明樹脂フィルムには特に制限はなく、その材料、形状、構造、厚み等については公知のものの中から適宜選択することができる。
例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、変性ポリエステル等のポリエステル系樹脂フィルム、ポリエチレン(PE)樹脂フィルム、ポリプロピレン(PP)樹脂フィルム、ポリスチレン樹脂フィルム、環状オレフィン系樹脂等のポリオレフィン類樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂フィルム、ポリサルホン(PSF)樹脂フィルム、ポリエーテルサルホン(PES)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミド樹脂フィルム、アクリル樹脂フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂フィルム等を挙げることができるが、可視域の波長(380〜780nm)における透過率が80%以上である樹脂フィルムであれば、本発明に係る透明樹脂フィルムに好ましく適用することができる。中でも透明性、耐熱性、取り扱いやすさ、強度及びコストの点から、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリカーボネートフィルムであることが好ましく、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムであることがより好ましい。
本発明に用いられる透明基板には、塗布液の濡れ性や接着性を確保するために、表面処理を施すことや易接着層を設けることができる。表面処理や易接着層については従来公知の技術を使用できる。
例えば、表面処理としては、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理等の表面活性化処理を挙げることができる。
また、易接着層としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ビニル系共重合体、ブタジエン系共重合体、アクリル系共重合体、ビニリデン系共重合体、エポキシ系共重合体等を挙げることができる。易接着層は単層でもよいが、接着性を向上させるためには2層以上の構成にしてもよい。
(2)第1導電層6
(2.1)構成など
本発明に係る第1導電層は、基板上に金属材料をパターン状に形成することを特徴とする。これにより金属材料からなる光不透過の導電部と透光性窓部を併せ持つフィルム基板となり、透明性、導電性に優れた電極基板が作製できる。金属材料は、導電性に優れていれば特に制限はなく、例えば、金、銀、銅、鉄、ニッケル、クロム等の金属の他に合金でもよい。特に、後述のようにパターンの形成のしやすさの観点から金属材料の形状は、金属微粒子または金属ナノワイヤであることが好ましく、金属材料は導電性の観点から銀であることが好ましい。
パターン形状には特に制限はないが、例えば、導電部がストライプ状、格子状、ハニカム状、あるいはランダムな網目状であってもよく、特にストライプ状、格子状、ハニカム状が好ましい。
パターンの線幅は10〜200μmが好ましい。細線の線幅が10μm以上で、所望の導電性が得られ、また200μm以下とすることで透明性が向上する。さらに好ましくは10〜100μmの範囲である。
ストライプ状、格子状のパターンにおいて細線の間隔は、0.5〜4mmが好ましい。またハニカム状のパターンにおいては、一辺の長さが0.5〜4mmが好ましい。
細線の高さは、0.1〜10μmが好ましい。細線の高さが0.1μm以上で、所望の導電性が得られ、また10μm以下とすることで有機電子デバイスの形成において、電流リークや機能層の膜厚分布不良の要因となることを防止できる。
本発明に係る第1導電層の細線パターンは、金属粒子の分散液を用い、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法等の印刷法により形成できる。各印刷の方式は、一般的に電極パターン形成に使われる手法が本発明に関しても適用可能である。具体的な例として、グラビア印刷法については特開2009−295980、特開2009−259826、特開2009−96189、特開2009−90662記載の方法等が、フレキソ印刷法については特開2004−268319、特開2003−168560記載の方法等が、スクリーン印刷法については特開2010−34161、特開2010−10245、特開2009−302345記載の方法等が例として挙げられる。
その他の方法としては、例えば、基板全面に金属層を形成し、公知のフォトリソ法によって形成できる。具体的には、基板上に全面に、印刷、蒸着、スパッタ、めっき等の1あるいは2以上の物理的または化学的形成手法を用いて導電体層を形成する、あるいは、金属箔を接着剤で基板に積層した後、公知のフォトリソ法を用いて、エッチングすることにより、所望のストライプ状あるいはメッシュ状に加工できる。
別な方法としては、メッキ可能な触媒インクをグラビア印刷、あるいは、インクジェット方式で所望の形状に塗布した後、メッキ処理する方法、さらに別な方法としては、銀塩写真技術を応用した方法も利用できる。銀塩写真技術を応用した方法については、例えば、特開2009−140750号公報の[0076]−[0112]、及び実施例を参考にして実施できる。触媒インクをグラビア印刷してメッキ処理する方法については、例えば、特開2007−281290号公報を参考にして実施できる。
ランダムな網目構造としては、例えば、特表2005−530005号公報に記載のような、金属微粒子を含有する液を塗布乾燥することにより、自発的に導電性微粒子の無秩序な網目構造を形成する方法を利用できる。
第1導電層の細線部の表面比抵抗は、100Ω/□以下であることが好ましく、10Ω/□以下であることがより好ましい。表面比抵抗は、例えば、JIS K6911、ASTM D257、等に準拠して測定することができ、また市販の表面抵抗率計を用いて簡便に測定することができる。
前記金属の細線パターンを金属粒子のペーストを印刷により設けた後、導電性を高めるために、加熱し焼成することが好ましい。基板にガラスを用いる場合、焼成温度は500℃以下、基板にPETフィルムを用いる場合、焼成の温度は110℃以下が好ましい。前記金属粒子は、高い導電性が得られることから、金属ナノ粒子が好ましい。
(2.2)金属ナノ粒子
前記金属ナノ粒子は、粒子径が原子スケールからnmサイズの微粒子状の金属のことをいう。金属ナノ粒子の平均粒径としては3〜300nmが好ましく、5〜100nmであることがより好ましい。本発明に係る金属ナノ粒子に用いられる金属としては、導電性の観点から銀または銅が好ましく、銀または銅単独でもよいし、それぞれの組み合わせでもよく、銀と銅の合金、銀または銅が一方の金属でめっきされていてもよい。中でも特に銀のナノ粒子が好ましい。中でも、平均粒径30nm以下の銀ナノ粒子が好ましい。
また、基板上に形成された第1導電層は、加熱焼成処理を施すことが好ましい。これにより、金属微粒子同士の融着が進み、第1導電層の高導電化するため、特に好ましい。加熱焼成の温度は100〜900℃の範囲が好ましく特に150から600℃の範囲が更に好ましい。加熱焼成の時間は、温度によって好ましい範囲が異なるが、1〜60分が好ましい。
(3)第2導電層8
(3.1)構成など
第2導電層は、パターン形成された第1導電層を被覆するように、導電性ポリマーからなる分散液を塗布、乾燥して膜形成されたものである。
第2導電層の塗布は、前述のグラビア印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法等の印刷方法に加えて、ロールコート法、バーコート法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、キャスティング法、ダイコート法、ブレードコート法、バーコート法、グラビアコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、ドクターコート法、インクジェット法等の塗布法を用いることができる。
第2導電層には、繰り返し単位中に水酸基を有する水溶性樹脂が含有され、かつ、第2導電性層中の水酸基濃度が0.5〜5.0mmol/g(0.5mmol/g以上で5.0mmol/g以下)となっている。
第2導電層中の水酸基濃度は好ましくは0.7〜3.0mmol/gであり、より好ましくは1.4mmol/gである。
水酸基を有する水溶性樹脂としては、一般式(I)で表される構造単位を有する水溶性樹脂であることがより好ましい。一般式(I)で表される構造単位を有する水溶性樹脂は、導電性ポリマーの導電性増強効果を有しており、これにより、高い導電性、高い透明性を同時に満たすことができる。
このような積層構造を有する本発明の導電層を形成することで、金属細線、あるいは導電性ポリマー層単独では得ることのできない高い導電性を、電極面内において均一に得ることができる。
第2導電層の導電性ポリマーと水溶性樹脂との比率は、導電性ポリマーを100質量部とした時、水溶性樹脂が30質量部から900質量部であることが好ましく、電流リーク防止、水溶性バインダーの導電性増強効果、透明性の観点から、水溶性バインダーが100質量部以上であることがより好ましい。
第2導電層の乾燥膜厚は30nmから2000nmであることが好ましい。導電性の点から、100nm以上であることがより好ましく、電極の表面平滑性の点から、200nm以上であることがさらに好ましい。また、透明性の点から、1000nm以下であることがより好ましい。
第2導電層を塗布した後、適宜乾燥処理を施すことができる。乾燥処理の条件として特に制限はないが、基板や導電層が損傷しない範囲の温度で乾燥処理することが好ましい。また、熱処理を行う事で、水溶性樹脂の架橋反応を促進、完了させることができる。これにより電極の洗浄耐性、溶媒耐性が著しく向上し、さらに素子性能が向上する。特に、有機EL素子においては、駆動電圧の低減、寿命の向上といった効果が得られる。上記乾燥の工程と、熱処理の工程は、同一工程であってもよく、別途行う工程であっても構わない。別途行う工程である場合には、乾燥と熱処理が連続した処理であってもよく、両処理間に時間的な休止があっても構わない。
乾燥工程、熱処理工程の条件に制限は無いが、たとえば乾燥は水分の蒸発が迅速に行える条件として、例えば、80℃以上の温度をかけることができ、上限は導電層が損傷を与えない温度として300℃程度までは可能な領域と考えられる。時間は10秒から10分程度の範囲が好ましい。さらに、熱処理は、150℃以上300℃以下の温度で行う事が好ましい。150℃未満では、反応促進効果が小さく、300℃を超える場合、素材への熱的ダメージが増えるためか、効果が小さくなる。熱処理時間は、1分以上行うことが好ましい。処理時間の上限は特にないが、生産性の観点から24時間以下であることが好ましい。ただし熱処理温度が200℃を超える範囲では、30分以内に抑えることが好ましい。熱処理は、導電層を塗布、乾燥した後、オンラインで行ってもよく、オフラインで行ってもよい。オフラインで行う場合、さらに減圧下で行うことが、水分の乾燥促進にもつながり、好ましい。
本発明において、酸触媒を用いて水酸基含有非導電性ポリマーの架橋反応を促進、完了させることができる。酸触媒としては、塩酸、硫酸や硫酸アンモニウムを用いることができる。また導電性ポリマーにドーパントとして用いるポリアニオンにおいて、スルホ基含有ポリアニオンを使用することで、ドーパントと触媒を兼用することができる。また、酸触媒の使用と合わせて、前述の熱処理を行う事ができ、処理時間の短縮にもつながり、好ましい。
(3.2)水酸基を有する水溶性樹脂
本発明に係る水酸基を有する水溶性樹脂は、25℃の水100gに0.001g程度溶解することが好ましい。水への溶解性の程度は、ヘイズメーター、濁度計で測定することができる。
本発明にかかる水酸基を有する水溶性樹脂は、一般式(I)で表される構造単位を含有する水溶性樹脂であることが好ましい。
Figure 2012256552
本発明にかかる水酸基を有する水溶性樹脂は、一般式(I)で表される構造単位と一般式(II)で表される構造単位とを共に含有する構造を有するものが更に望ましい。
Figure 2012256552
(3.2.1)一般式(I)で表される構造単位
本発明の一般式(I)で表されるヒドロキシ基を有する構造単位において、Rは水素原子、メチル基を表す。また、Qは−C(=O)O−、−C(=O)NRa−を表し、Raは水素原子、アルキル基を表す。アルキル基は、例えば炭素原子数1〜5の直鎖、或いは分岐アルキル基が好ましく、より好ましくはメチル基である。また、これらのアルキル基は置換基で置換されていても良い。これら置換基の例としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロシクロアルキル基、ヘテロアリール基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルキルカルボンアミド基、アリールカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、ウレイド基、アラルキル基、ニトロ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、アシルオキシ基、アルケニル基、アルキニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルオキシスルホニル基、アリールオキシスルホニル基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基等で置換されても良い。これらのうち好ましくは、ヒドロキシ基、アルキルオキシ基である。
上記アルキル基は分岐を有していてもよく、炭素原子数は、1〜20であることが好ましく、1〜12であることがより好ましく、1〜8であることが更に好ましい。アルキル基の例には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等が含まれる。
上記シクロアルキル基の炭素原子数は、3〜20であることが好ましく、3〜12であることがより好ましく、3〜8であることが更に好ましい。シクロアルキル基の例には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基が含まれる。上記アルコキシ基は、分岐を有していてもよく、炭素原子数は1〜20であることが好ましく、1〜12であることがより好ましく、1〜6であることが更に好ましく、1〜4であることが最も好ましい。アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、2−メトキシエトキシ基、2−メトキシ−2−エトキシエトキシ基、ブチルオキシ基、ヘキシルオキシ基及びオクチルオキシ基が含まれ、好ましくはエトキシ基である。上記アルキルチオ基の炭素数は、分岐を有していてもよく、炭素原子数は1〜20であることが好ましく、1〜12であることがより好ましく、1〜6であることが更に好ましく、1〜4であることが最も好ましい。アルキルチオ基の例としては、メチルチオ基、エチルチオ基等が含まれる。上記アリールチオ基の炭素数は、6〜20であることが好ましく、6〜12であることが更に好ましい。アリールチオ基の例にはフェニルチオ基及びナフチルチオ基等が含まれる。上記シクロアルコキシ基の炭素原子数は、3〜12であることが好ましく、より好ましくは3〜8である。シクロアルコキシ基の例には、シクロプロポキシ基、シクロブチロキシ基、シクロペンチロキシ基及びシクロヘキシロキシ基が含まれる。上記アリール基の炭素原子数は6〜20であることが好ましく、6〜12であることが更に好ましい。アリール基の例にはフェニル基及びナフチル基が含まれる。上記アリールオキシ基の炭素原子数は6〜20であることが好ましく、6〜12であることが更に好ましい。アリールオキシ基の例にはフェノキシ基及びナフトキシ基が含まれる。上記へテロシクロアルキル基の炭素原子数は、2〜10であることが好ましく、3〜5であることが更に好ましい。へテロシクロアルキル基の例にはピペリジノ基、ジオキサニル基及び2−モルホリニル基が含まれる。上記へテロアリール基の炭素原子数は、3〜20であることが好ましく、3〜10であることが更に好ましい。へテロアリール基の例にはチエニル基、ピリジル基が含まれる。上記アシル基の炭素原子数は1〜20であることが好ましく、1〜12であることが更に好ましい。アシル基の例にはホルミル基、アセチル基及びベンゾイル基が含まれる。上記アルキルカルボンアミド基の炭素原子数は1〜20であることが好ましく、1〜12であることが更に好ましい。アルキルカルボンアミド基の例にはアセトアミド基等が含まれる。上記アリールカルボンアミド基の炭素原子数は1〜20であることが好ましく、1〜12であることが更に好ましい。アリールカルボンアミド基の例にはベンズアミド基等が含まれる。上記アルキルスルホンアミド基の炭素原子数は1〜20であることが好ましく、1〜12であることが更に好ましい。スルホンアミド基の例にはメタンスルホンアミド基等が含まれる上記アリールスルホンアミド基の炭素原子数は1〜20であることが好ましく、1〜12であることが更に好ましい。アリールスルホンアミド基の例には、ベンゼンスルホンアミド基及びp−トルエンスルホンアミドが基含まれる。上記アラルキル基の炭素原子数は7〜20であることが好ましく、7〜12であることが更に好ましい。アラルキル基の例にはベンジル基、フェネチル基及びナフチルメチル基が含まれる。上記アルコキシカルボニル基の炭素原子数は1〜20であることが好ましく、2〜12であることが更に好ましい。アルコキシカルボニル基の例にはメトキシカルボニル基が含まれる。上記アリールオキシカルボニル基の炭素原子数は7〜20であることが好ましく、7〜12であることが更に好ましい。アリールオキシカルボニル基の例にはフェノキシカルボニル基が含まれる。上記アラルキルオキシカルボニル基の炭素原子数は8〜20であることが好ましく、8〜12であることが更に好ましい。アラルキルオキシカルボニル基の例にはベンジルオキシカルボニル基が含まれる。上記アシルオキシ基の炭素原子数は1〜20であることが好ましく、2〜12であることが更に好ましい。アシルオキシ基の例にはアセトキシ基及びベンゾイルオキシ基が含まれる。上記アルケニル基の炭素原子数は2〜20であることが好ましく、2〜12であることが更に好ましい。アルケニル基の例に、ビニル基、アリル基及びイソプロペニル基が含まれる。上記アルキニル基の炭素原子数は2〜20であることが好ましく、2〜12であることが更に好ましい。アルキニル基の例にはエチニル基が含まれる。上記アルキルスルホニル基の炭素原子数は1〜20であることが好ましく、1〜12であることが更に好ましい。アルキルスルホニル基の例に、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基が含まれる。上記アリールスルホニル基の炭素原子数は6〜20であることが好ましく、6〜12であることが更に好ましい。アリールスルホニル基の例に、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基が含まれる。上記アルキルオキシスルホニル基の炭素原子数は1〜20あることが好ましく、1〜12であることが更に好ましい。アルキルオキシスルホニル基の例に、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基が含まれる。上記アリールオキシスルホニル基の炭素原子数は6〜20であることが好ましく、6〜12であることが更に好ましい。アリールオキシスルホニル基の例に、フェノキシスルホニル基、ナフトキシスルホニル基が含まれる。上記アルキルスルホニルオキシ基の炭素原子数は1〜20であることが好ましく、1〜12であることが更に好ましい。アルキルスルホニルオキシ基の例に、メチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基が含まれる。
上記アリールスルホニルオキシ基の炭素原子数は6〜20であることが好ましく、6〜12であることが更に好ましい。アリールスルホニルオキシ基の例に、フェニルスルホニルオキシ基、ナフチルスルホニルオキシ基が含まれる。置換基は同一でも異なっていても良く、これら置換基が更に置換されても良い。
本発明一般式(I)で表されるヒドロキシ基を有する構造単位において、Aは置換或いは無置換アルキレン基、(CH2CHRbO)x−CH2CHRb−を表す。アルキレン基は、例えば炭素原子数1〜5が好ましく、より好ましくはエチレン基、プロピレン基である。これらのアルキレン基は前述した置換基で置換されていても良い。また、Rは水素原子、アルキル基を表す。アルキル基は、例えば炭素原子数1〜5の直鎖、或いは分岐アルキル基が好ましく、より好ましくはメチル基である。また、これらのアルキル基は前述の置換基で置換されていても良い。更に、xは平均繰り返しユニット数を表し、1〜100が好ましく、より好ましくは1〜10である。繰り返しユニット数は分布を有しており、表記は平均値を示し、小数点以下1桁で表記しても良い。
(3.2.2)一般式(II)で表される構造単位
本発明の一般式(II)で表されるヒドロキシ基を有しない構造単位において、R、Q、Ra、A、Rb、xは一般式(I)で定義した内容と同義である。
本発明の一般式(II)で表されるヒドロキシ基を有しない構造単位において、yは0、1を表す。また、Zはアルコキシ基、−O−C(=O)−Rc、−O−SO−Rd、−O−SiReを表し、アルコキシ基は、例えば炭素原子数1〜12が好ましく、より好ましくはメトキシ基、エトキシ基で、更に好ましくはメトキシ基である。これらのアルコキシ基は前述した置換基で置換されても良い。Rc、Rd、Reはアルキル基、パーフルオロアルキル基、アリール基を表し、アルキル基は、例えば炭素原子数1〜12が好ましく、より好ましくはメチル基、エチル基で、更に好ましくはメチル基である。これらのアルキル基は前述した置換基で置換されても良い。パーフルオロアルキル基は、例えば炭素原子数1〜8が好ましく、より好ましくはトリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基で、更に好ましくはトリフルオロメチル基である。アリール基は、例えばフェニル基、トルイル基が好ましく、より好ましくはトルイル基である。更に、これらのアルキル基、パーフルオロアルキル基、アリール基は前述した置換基で置換されても良い。
以下に一般式(I)、一般式(II)で表される構造単位の代表的具体例を示すが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
Figure 2012256552
Figure 2012256552
本発明の水溶性樹脂は一般式(I)で表される構造単位と一般式(II)で表される構造単位以外に構造単位を含有していても良い。
本発明に係る水溶性樹脂において、一般式(I)で表されるヒドロキシ基を有する構造単位のモル比は、10〜90%が好ましく、より好ましくは10〜50%である。本発明の水溶性樹脂は汎用的な重合触媒を用いたラジカル重合により得ることができる。重合様式としては、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等が挙げられ、好ましくは溶液重合である。重合温度は、使用する開始剤によって異なるが、一般に−10〜250℃、好ましくは0〜200℃、より好ましくは10〜100℃で実施される。
本発明の水溶性樹脂の分子量は3,000〜2,000,000の範囲が好ましく、より好ましくは4,000〜500,000、更に好ましくは5000〜100000の範囲内である。
本発明の水溶性の数平均分子量、分子量分布の測定は、一般的に知られているゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により行なうことができる。使用する溶媒は、バインダー樹脂が溶解すれば特に限りはなく、THF(テトラヒドロフラン)、DMF(ジメチルホルムアミド)、CHClが好ましく、より好ましくはTHF、DMFであり、更に好ましくはDMFである。また、測定温度も特に制限はないが40℃が好ましい。
(3.3)水酸基を有しない第2の水溶性樹脂
第2導電層には水酸基を有しない水溶性樹脂が含有されてもよい。
水酸基を有しない水溶性樹脂を第2導電層に含有することで、水酸基を有する水溶性樹脂と併用し、第2導電層中の水酸基の濃度を所望の濃度に調整が可能である。本発明に用いる水酸基を有しない水溶性樹脂としては、ポリビニルピロリドン類、ポリエチレンオキシド類、ポリアクリル酸類が挙げられるが、ポリエチレンオキシド類が最も好ましい。水酸基を有しない水溶性樹脂の添加量は特に規定しないが、0.1〜99.9wt%が好ましい。また、水酸基を有しない水溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)は特に規定しないが、3000〜100000が好ましい。分子量が低すぎると第2導電層の表面が損傷やすくなり、高すぎると塗布する液の粘度が高くなり、第2導電層の塗膜が形成しにくくなる。
(3.4)導電性ポリマー
本発明に係る導電性ポリマーはπ共役系導電性高分子とポリアニオンとを含んで成る導電性ポリマーである。こうした導電性ポリマーは、後述するπ共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを、適切な酸化剤と酸化触媒と後述のポリアニオンの存在下で化学酸化重合することによって容易に製造できる。
(3.4.1)π共役系導電性高分子
本発明に用いるπ共役系導電性高分子としては、特に限定されず、ポリチオフェン(基本のポリチオフェンを含む、以下同様)類、ポリピロール類、ポリインドール類、ポリカルバゾール類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類、ポリフラン類、ポリパラフェニレンビニレン類、ポリアズレン類、ポリパラフェニレン類、ポリパラフェニレンサルファイド類、ポリイソチアナフテン類、ポリチアジル類の鎖状導電性ポリマーを利用することができる。中でも、導電性、透明性、安定性等の観点からポリチオフェン類やポリアニリン類が好ましい。ポリエチレンジオキシチオフェンであることが最も好ましい。
前駆体モノマーは、分子内にπ共役系を有し、適切な酸化剤の作用によって高分子化した際にもその主鎖にπ共役系が形成されるものである。例えば、ピロール類及びその誘導体、チオフェン類及びその誘導体、アニリン類及びその誘導体等が挙げられる。
前駆体モノマーの具体例としては、ピロール、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−n−プロピルピロール、3−ブチルピロール、3−オクチルピロール、3−デシルピロール、3−ドデシルピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4−ジブチルピロール、3−カルボキシルピロール、3−メチル−4−カルボキシルピロール、3−メチル−4−カルボキシエチルピロール、3−メチル−4−カルボキシブチルピロール、3−ヒドロキシピロール、3−メトキシピロール、3−エトキシピロール、3−ブトキシピロール、3−ヘキシルオキシピロール、3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール、チオフェン、3−メチルチオフェン、3−エチルチオフェン、3−プロピルチオフェン、3−ブチルチオフェン、3−ヘキシルチオフェン、3−ヘプチルチオフェン、3−オクチルチオフェン、3−デシルチオフェン、3−ドデシルチオフェン、3−オクタデシルチオフェン、3−ブロモチオフェン、3−クロロチオフェン、3−ヨードチオフェン、3−シアノチオフェン、3−フェニルチオフェン、3,4−ジメチルチオフェン、3,4−ジブチルチオフェン、3−ヒドロキシチオフェン、3−メトキシチオフェン、3−エトキシチオフェン、3−ブトキシチオフェン、3−ヘキシルオキシチオフェン、3−ヘプチルオキシチオフェン、3−オクチルオキシチオフェン、3−デシルオキシチオフェン、3−ドデシルオキシチオフェン、3−オクタデシルオキシチオフェン、3,4−ジヒドロキシチオフェン、3,4−ジメトキシチオフェン、3,4−ジエトキシチオフェン、3,4−ジプロポキシチオフェン、3,4−ジブトキシチオフェン、3,4−ジヘキシルオキシチオフェン、3,4−ジヘプチルオキシチオフェン、3,4−ジオクチルオキシチオフェン、3,4−ジデシルオキシチオフェン、3,4−ジドデシルオキシチオフェン、3,4−エチレンジオキシチオフェン、3,4−プロピレンジオキシチオフェン、3,4−ブテンジオキシチオフェン、3−メチル−4−メトキシチオフェン、3−メチル−4−エトキシチオフェン、3−カルボキシチオフェン、3−メチル−4−カルボキシチオフェン、3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン、3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン、アニリン、2−メチルアニリン、3−イソブチルアニリン、2−アニリンスルホン酸、3−アニリンスルホン酸等が挙げられる。
(3.4.2)ポリアニオン
ポリアニオンは、置換若しくは未置換のポリアルキレン、置換若しくは未置換のポリアルケニレン、置換若しくは未置換のポリイミド、置換若しくは未置換のポリアミド、置換若しくは未置換のポリエステル及びこれらの共重合体であって、アニオン基を有する構成単位とアニオン基を有さない構成単位とからなるものである。
このポリアニオンは、π共役系導電性高分子を溶媒に可溶化させる可溶化高分子である。また、ポリアニオンのアニオン基は、π共役系導電性高分子に対するドーパントとして機能して、π共役系導電性高分子の導電性と耐熱性を向上させる。
ポリアニオンのアニオン基としては、π共役系導電性高分子への化学酸化ドープが起こりうる官能基であればよいが、中でも、製造の容易さ及び安定性の観点からは、一置換硫酸エステル基、一置換リン酸エステル基、リン酸基、カルボキシ基、スルホ基等が好ましい。さらに、官能基のπ共役系導電性高分子へのドープ効果の観点より、スルホ基、一置換硫酸エステル基、カルボキシ基がより好ましい。
ポリアニオンの具体例としては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルカルボン酸、ポリスチレンカルボン酸、ポリアリルカルボン酸、ポリアクリルカルボン酸、ポリメタクリルカルボン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、ポリイソプレンカルボン酸、ポリアクリル酸等が挙げられる。これらの単独重合体であってもよいし、2種以上の共重合体であってもよい。
また、化合物内にFを有するポリアニオンであっても良い。
具体的には、パーフルオロスルホン酸基を含有するナフィオン(Dupont社製)、カルボン酸基を含有するパーフルオロ型ビニルエーテルからなるフレミオン(旭硝子社製)などをあげることができる。
これらのうち、スルホン酸を有する化合物であると、導電性ポリマー含有層を塗布、乾燥することによって形成した後に、100℃以上200℃以下の温度で5分以上の加熱処理を施した場合、この塗布膜の洗浄耐性や溶媒耐性が著しく向上することから、より好ましい。
さらに、これらの中でも、ポリスチレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸が好ましい。これらのポリアニオンは、バインダー樹脂との相溶性が高く、また、得られる導電性ポリマーの導電性をより高くできる。
ポリアニオンの重合度は、モノマー単位が10〜100000個の範囲であることが好ましく、溶媒溶解性及び導電性の点からは、50〜10000個の範囲がより好ましい。
ポリアニオンの製造方法としては、例えば、酸を用いてアニオン基を有さないポリマーにアニオン基を直接導入する方法、アニオン基を有さないポリマーをスルホ化剤によりスルホン酸化する方法、アニオン基含有重合性モノマーの重合により製造する方法が挙げられる。
アニオン基含有重合性モノマーの重合により製造する方法は、溶媒中、アニオン基含有重合性モノマーを、酸化剤及び/又は重合触媒の存在下で、酸化重合又はラジカル重合によって製造する方法が挙げられる。具体的には、所定量のアニオン基含有重合性モノマーを溶媒に溶解させ、これを一定温度に保ち、それに予め溶媒に所定量の酸化剤及び/又は重合触媒を溶解した溶液を添加し、所定時間で反応させる。その反応により得られたポリマーは溶媒によって一定の濃度に調整される。この製造方法において、アニオン基含有重合性モノマーにアニオン基を有さない重合性モノマーを共重合させてもよい。
アニオン基含有重合性モノマーの重合に際して使用する酸化剤及び酸化触媒、溶媒は、π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを重合する際に使用するものと同様である。
得られたポリマーがポリアニオン塩である場合には、ポリアニオン酸に変質させることが好ましい。アニオン酸に変質させる方法としては、イオン交換樹脂を用いたイオン交換法、透析法、限外ろ過法等が挙げられ、これらの中でも、作業が容易な点から限外ろ過法が好ましい。
こうした導電性ポリマーは市販の材料も好ましく利用できる。
例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸からなる導電性ポリマー(PEDOT−PSSと略す)が、H.C.Starck社からCLEVIOSシリーズとして、Aldrich社からPEDOT−PASS483095、560598として、Nagase Chemtex社からDenatronシリーズとして市販されている。また、ポリアニリンが、日産化学社からORMECONシリーズとして市販されている。本発明において、こうした剤も好ましく用いることが出来る。
第二のドーパントとして水溶性有機化合物を含有してもよい。本発明で用いることができる水溶性有機化合物には特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、酸素含有化合物が好適に挙げられる。
前記酸素含有化合物としては、酸素を含有する限り特に制限はなく、例えば、ヒドロキシ基含有化合物、カルボニル基含有化合物、エーテル基含有化合物、スルホキシド基含有化合物などが挙げられる。前記ヒドロキシ基含有化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセリンなどが挙げられ、これらの中でも、エチレングリコール、ジエチレングリコールが好ましい。前記カルボニル基含有化合物としては、例えば、イソホロン、プロピレンカーボネート、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。前記エーテル基含有化合物としては、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、などが挙げられる。前記スルホキシド基含有化合物としては、例えば、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよいが、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、ジエチレングリコールから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
(4)透明電極2の加圧または加圧加熱処理
本発明においては、さらに高い平滑性が求められる場合やメッシュ部の導電性向上の目的で加圧または加圧加熱処理を施すことも好ましく用いられ、少なくとも透明導電膜(透明電極)設置前に実施するのが好ましい。この処理により、導電性金属パターン(第1導電層)上部や透光窓部の樹脂(第2導電層)表面を平滑化することが可能であり、また、導電性金属パターンと透光窓部の樹脂との段差をさらに低減することが可能となる。さらに、導電性金属パターン部の金属粒子密度が高くなり、粒子界面密着も向上することから導電性も向上させることができる。
加圧に際しては、プレート上でプレートで加圧する面/面加圧やロールとロールの間に基材フィルムを通過させながら加圧させるニップロール加圧や、プレート上をロールで加圧する組み合わせた加圧を採用することができる。加圧の大きさは1kPから100MPaの範囲で任意に可能であるが、好ましくは10kPa〜10Mpaの範囲、より好ましくは、50kPa〜5MPaである。加圧が1kPより少ないと粒子同士の接触の効果が得られないし、100MPa以上では、面を平滑に保つことができにくくヘイズが上昇するので好ましくない。また、加圧に際して加熱すると効果的になるので、40℃〜300℃の範囲で加熱することが好ましい。特に透光窓部の樹脂表面平滑および金属パターンとの段差低減には樹脂のTg以上に加熱することが好ましい。加熱の時間は温度との関係で調節されて、高い温度では、短く、低温では長くというようにすることができる。加熱の方法は、ニップロールの場合には、ロールを予め所定の温度に加熱しておく方法やオートクレーブ室のような加熱室内で過熱する方法がある。所定の大きさの試料を複数枚枚葉積層して一度に加熱する方法は、生産性が高いので好適である。
(5)透明電極2の製造方法
本発明の有機電子デバイス用電極は、透明基板上に導電金属細線(第1導電層)と透明導電ポリマー層(第2導電層)とを順次積層して作成する方法が最も簡便で好ましい方法である。
導電金属細線または透明導電ポリマー層は、同じ構成または異なる構成の層を複数積層してもよい。導電金属細線と透明導電ポリマー層の積層は、一般的な塗布方法または印刷方法を用いることができる。
たとえば、インクジェット方式、押し出し塗布方式、グラビア印刷方式、フレキソ印刷方式等が挙げられる。導電金属細線を積層後、乾燥、加熱を行い、その後、界面活性剤および/またはキレート剤を含有する水溶液に接触させる。前記水溶液の基板への供給は、浸漬、シャワーのいずれの方法でも好適に実施できる。
界面活性剤および/またはキレート剤を含有する水溶液に接触後、さらに通常の水にて水洗することが好ましい。
これらの洗浄工程は、洗浄効果の促進の為、洗浄水の超音波印加、加熱等の手段を用いることができる。透明導電ポリマー層の積層の後、乾燥、加熱工程等を通じて基板に固定され、有機電子デバイス用電極を得る。
(6)応用例
以上の透明電極2は高い導電性と透明性を併せ持ち、液晶表示素子、有機発光素子、無機電界発光素子、電子ペーパー、有機太陽電池、無機太陽電池等の各種オプトエレクトロニクスデバイスや、電磁波シールド、タッチパネル等の分野において好適に用いることができる。その中でも、透明電極表面の平滑性が厳しく求められる有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子100)や有機薄膜太陽電池素子の透明電極として特に好ましく用いることができる。
以下に本発明を実施例により、更に具体的に説明するが、本発明の構成はこれら実施態様に制限されるものではない。
《サンプル1(透明電極)の作製》
(1)第1導電層の形成
厚さ100μmのガラス基板上に、銀ナノ粒子インキ1(TEC−PA−010;InkTec社製)を用いて、50μm幅,1mm間隔の格子状パターンで第1導電層の印刷を行った。パターンを印刷するエリアの面積は18mm平方とした。印刷機は東海商事株式会社製スクリーン小型厚膜半自動印刷機STF−150Eを用いた。スクリーン版は320×320mm枠、スクリーンメッシュ#730カレンダ仕上げ、乳剤厚3μmのものを用いた。
その後、印刷後のガラス基板を、電気炉を用いて250℃で2分間焼成し、ガラス基板上に第1導電層を形成した。第1導電層のパターンを高輝度非接触3次元表面形状粗さ計WYKO NT9100で測定したところ、パターンの高さは0.7μmで、パターン細線上の中心線に沿って測定した平均粗さRaは0.01μmであった。
(2)第2導電層の形成
上記で得られた第1導電層がパターニング済みのガラス基板上に、下記組成の第2導電層塗布液をウェット膜厚10μmになるようにアプリケーターでパターン塗布した。パターンのエリアは、第1導電層を覆う位置で20mm平方とした。
その後、パターン塗布後のガラス基板を、循環式恒温槽を用いて90℃で1分間乾燥させた後、電気炉を用いて230℃で2分間焼成し、第2導電層を形成した。その結果、「透明電極」のサンプルを得た。
(第2導電層塗布液組成)
導電性ポリマー分散液(Clevios PH750;Heraeus社製、固形分1.7wt%) 17.6g
水溶性樹脂1(ポリヒドロキシエチルアクリレート水溶液,固形分20wt%に調整) 0.17g
水溶性樹脂2(ポリエチレンオキサイド水溶液,固形分20wt%に調整) 3.32g
ジメチルスルホキシド 1.0g
《サンプル1(有機EL素子)の作製》
(1)陽極の形成
作製した透明電極において、パターン辺長20mmの正方形タイル状透明パターン1個が中央に配置される様に30mm角に切り出し、これを第1電極(陽極)に用いて、以下の手順でそれぞれ有機EL素子を作製した。
(2)有機発光層の形成
切り出した透明パターン電極を市販の真空蒸着装置内にセットし、真空蒸着装置内の蒸着用るつぼの各々に、各層の構成材料を各々素子作製に最適の量を充填した。蒸着用るつぼはモリブデン製またはタングステン製の抵抗加熱用材料で作製されたものを用いた。
次いで、以下の手順で有機発光層(正孔輸送層,発光層,正孔ブロック層,電子輸送層)を設けた。
まず、真空度1×10−4Paまで減圧した後、下記α−NPDの入った前記蒸着用るつぼに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒で蒸着し、30nmの正孔輸送層を設けた。
下記Ir−1が13質量%、下記Ir−14が3.7質量%の濃度になるように、Ir−1、Ir−14及び下記化合物1−7を蒸着速度0.1nm/秒で共蒸着し、発光極大波長が622nm、厚さ10nmの緑赤色燐光発光層を形成した。
次いで、下記E−66が10質量%になるように、E−66及び化合物1−7を蒸着速度0.1nm/秒で共蒸着し、発光極大波長が471nm、厚さ15nmの青色燐光発光層を形成した。
その後、下記M−1を膜厚5nmに蒸着して正孔ブロック層を形成し、更にCsFを膜厚比で10%になるようにM−1と共蒸着し、厚さ45nmの電子輸送層を形成した。
各層形成に用いた化合物を下記に示す。
Figure 2012256552
(3)陰極の形成
形成した電子輸送層の上に、透明電極を陽極とした陽極外部取り出し端子と、15mm×15mmの陰極形成用材料としてAlを5×10−4Paの真空下にてマスク蒸着し、厚さ100nmの陰極とを、形成した。
(4)封止
さらに、陰極及び陽極の外部取り出し端子が形成できるように、端部を除き陽極の周囲に接着剤を塗り、ポリエチレンテレフタレートを基材としAlを厚さ300nmで蒸着した可撓性封止部材を貼合した後、熱処理で接着剤を硬化させ封止膜を形成し、発光エリア15mm×15mmの有機EL素子を作製した。
《サンプル2〜10,12(透明電極,有機EL素子)の作製》
表1に記載の通りに樹脂1、樹脂2を変更した。
それ以外は、サンプル1と同様の方法で、透明電極および有機EL素子を作製した。
《サンプル11(透明電極,有機EL素子)の作製》
表1に記載の通りに樹脂1、樹脂2を変更し、かつ、第1導電層を設けない構成とした。
それ以外は、サンプル1と同様の方法で、透明電極および有機EL素子を作製した。
以上のサンプル1〜12の特性(樹脂1,樹脂2の種類や重量比、OH濃度など)を表1に示す。
表1中、サンプル7〜12の樹脂1の項目における「HEA」はヒドロキシエチルアクリレートを、「DEGMA」はジエチレングリコールモノメチルエーテルモノアクリレートを、「X」はトリフルオロメタンスルホン酸エステルエチルアクリレートをそれぞれ示しており、括弧書きの数値の比はこれら化合物のユニット比を示している。
表1中、「OH濃度」は、第2導電層を形成する前に水溶性樹脂1の組成から算出した第2導電層全体に対するOH基の濃度(mmol/g)を示す。
Figure 2012256552
《測定及び評価》
(1)揺動試験による損傷試験
第2導電層のパターニング終了後、透明電極の第2導電層上で、100gf/cmの荷重をかけながら濡れたキムワイプを30往復させた後、各透明電極の表面の損傷を目視評価した。評価結果を表2に示す。表2中、◎,○,△,×の基準は下記のとおりである。
「◎」:ルーペでのぞいても損傷は確認されない。
「○」:ルーペでのぞくと、表面にかすかに損傷が確認される。
「△」:目視で、表面にかすかに損傷が確認される。
「×」:目視でも、明らかに損傷が確認される。
(2)面抵抗低下率の測定
上記損傷試験において、ダイアインスツルメンツ製抵抗率計ロレスタGPを用いて透明電極の表面比抵抗を四端子法で測定し、面抵抗低下率(損傷試験後の抵抗/損傷試験前の抵抗の比(%))を算出した。算出結果を表2に示す。表2中、◎,○,△,×の基準は下記のとおりである。
「◎」:90〜100%
「○」:80〜90%未満
「△」:70〜80%未満
「×」:80%未満
(3)高温保存性
各有機EL素子を80℃のサーモ器で保存した。12時間毎にサーモ器から取り出し、初期の1000cd/m発光時の電圧を印加し、その時の輝度を測定し、輝度が半減した時間を保存時間とした。アノード電極として本発明の透明電極に替えてITO蒸着ガラスを用いた有機EL素子を、上記と同様の方法で作製し、これに対する比率(=透明電極使用時の保存時間/ITO蒸着ガラス使用時の保存時間)を求め、以下の指標(基準)で評価した。比率は100%以上が好ましく、120%以上であることが特に好ましい。評価結果を表2に示す。
「◎」:120%以上
「○」:100〜120%未満
「△」:80〜100%未満
「×」:80%未満
Figure 2012256552
(4)まとめ
表2に示すとおり、サンプル1では、透明電極の表面に損傷が確認され面抵抗も低く抑えられていない。これはOH濃度が小さく、OH基同士の脱水縮合による架橋が不十分であったと考えられる。逆に、サンプル5では、透明電極の表面にはほとんど損傷がなく面抵抗も低く抑えられているものの、高温保存すると発光不良が認められた。これはOH濃度が大きく、未反応の余分なOH基が脱水縮合して有機EL素子の内部で水分が発生したと考えられる。さらに、第1導電層を形成しなかったサンプル11でも当然に、導電性が確保されないため、保存時間を測定する前から発光不良が認められた。
これに対し、第1導電層が形成されかつ第2導電層中のOH濃度が0.5〜5.0mmol/gで最適に制御されたサンプル2〜4,6〜10,12では、透明電極の表面には損傷がほとんどなく面抵抗も低く抑えられ(電極自体の特性が確保され)、高温保存しても発光不良が生じなかった。特に、OH濃度が1.4〜2.0mml/gに制御されたサンプル8〜10では、その結果が最良なものであった。
以上から、透明電極およびこれを利用した有機EL素子において、第1導電層を形成しかつ第2導電層中のOH濃度を0.5〜5.0mmol/gに制御することは有用であることがわかる。
2 透明電極
4 基板
6 第1導電層
8 第2導電層
10 有機発光層
12 正孔輸送層
14 発光層
16 正孔ブロック層
18 電子輸送層
20 陰極
22 陽極
30 可撓性封止部材
40 接着剤
100 有機エレクトロルミネッセンス素子

Claims (6)

  1. 基板と、
    前記基板上にパターン状に形成された金属材料からなる第1導電層と、
    導電性ポリマーを含有する第2導電層とを、有する透明電極において、
    前記第2導電層には繰り返し単位中に水酸基を有する水溶性樹脂が含有され、かつ、前記第2導電層中の水酸基濃度が0.5〜5.0mmol/gであることを特徴とする透明電極。
  2. 請求項1に記載の透明電極において、
    前記第2導電層中の水酸基濃度が0.7〜3.0mmol/gであることを特徴とする透明電極。
  3. 請求項1または2に記載の透明電極において、
    前記水溶性樹脂が、一般式(I)で表される構造単位を有することを特徴とする透明電極。
    Figure 2012256552

    〔式(I)中、Rは水素原子、メチル基を表し、Qは−C(=O)O−、−C(=O)NRa−を表す。Raは水素原子、アルキル基を表し、Aは置換或いは無置換アルキレン基、−(CH2CHRbO)x−CH2CHRb−を表す。Rbは水素原子、アルキル基を示し、xは平均繰り返しユニット数を表す。〕
  4. 請求項1または2に記載の透明電極において、
    前記水溶性樹脂が、一般式(I)で表される構造単位と、一般式(II)で表される構造単位とを、共に有することを特徴とする透明電極。
    Figure 2012256552

    〔式(I)中、Rは水素原子、メチル基を表し、Qは−C(=O)O−、−C(=O)NRa−を表す。Raは水素原子、アルキル基を表し、Aは置換或いは無置換アルキレン基、−(CH2CHRbO)x−CH2CHRb−を表す。Rbは水素原子、アルキル基を示し、xは平均繰り返しユニット数を表す。〕
    Figure 2012256552

    〔式(II)中、Rは水素原子、メチル基を表し、Qは−C(=O)O−、−C(=O)NRa−を表す。Raは水素原子、アルキル基を表し、Aは置換或いは無置換アルキレン基、−(CH2CHRbO)x−CH2CHRb−を表す。Rbは水素原子、アルキル基を表す。xは平均繰り返しユニット数を表し、yは0、1を表す。Zはアルコキシ基、−O−C(=O)−Rc、−O−SO2−Rd、−O−SiRe3を表す。Rc、Rd、Reはアルキル基、パーフルオロアルキル基、アリール基を表す。〕
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の透明電極において、
    前記第2導電性層には、水酸基を有しない第2の水溶性樹脂が含有されていることを特徴とする透明電極。
  6. 陰極と、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の透明電極と、
    前記陰極と前記透明電極との間に介在する有機発光層と、
    を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014129390A1 (ja) * 2013-02-20 2014-08-28 コニカミノルタ株式会社 透明電極及びその製造方法、並びに有機電子デバイス

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