JP2012007796A - 蓄熱システム - Google Patents

蓄熱システム Download PDF

Info

Publication number
JP2012007796A
JP2012007796A JP2010143408A JP2010143408A JP2012007796A JP 2012007796 A JP2012007796 A JP 2012007796A JP 2010143408 A JP2010143408 A JP 2010143408A JP 2010143408 A JP2010143408 A JP 2010143408A JP 2012007796 A JP2012007796 A JP 2012007796A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat storage
temperature
storage material
path
latent heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010143408A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5604190B2 (ja
Inventor
Takehiro Maruyama
剛広 丸山
Motohiro Suzuki
基啓 鈴木
Toru Sugawa
徹 壽川
Hironori Machida
博宣 町田
Yohei Uchiyama
洋平 内山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2010143408A priority Critical patent/JP5604190B2/ja
Publication of JP2012007796A publication Critical patent/JP2012007796A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5604190B2 publication Critical patent/JP5604190B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Landscapes

  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Abstract

【課題】融点がそれぞれ異なる2種以上の潜熱蓄熱材を用いた蓄熱システムにおいて高融点側の潜熱蓄熱材に過冷却が発生してもその過冷却を迅速に解除可能にする。
【解決手段】蓄熱システム1Aは、潜熱蓄熱材31〜33のそれぞれを個別に収容する蓄熱槽21〜23と、蓄熱槽21〜23を当該蓄熱槽内の前記潜熱蓄熱材の融点の低い順に通過する流通路4と、流通路4の一端4aに熱媒体を供給する供給路71と、流通路4の他端4bから熱媒体を取り出す配給路72とを備えている。流通路4は、蓄熱槽21〜23同士の間に介在する連絡部43,45を有している。供給路71から分岐して連絡部43,45に至るバイパス路73,74には、流通規制手段82,83が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、潜熱蓄熱材を用いた蓄熱システムに関する。
従来からの蓄熱技術として、物質の顕熱と固体から液体へ相変化する際に発生する潜熱を用いた潜熱蓄熱がある。潜熱蓄熱では、蓄熱可能な熱量が顕熱と相変化熱(潜熱)との和となるため、貯湯槽のように加熱した水をそのまま貯める顕熱のみを用いた蓄熱よりも蓄熱密度が大きくなる。その結果、蓄熱槽を小型化することができる。
また、潜熱蓄熱では、利用する熱源の温度に応じて適用可能な相変化温度の範囲が決まり、そのような範囲内に相変化温度(融点)を有する潜熱蓄熱材が選択される。例えば、80〜110℃程度の熱源に対しては、非特許文献1に記載された水和物や無機物を潜熱蓄熱材として用いることができる。また、特許文献1には、34〜56℃の融点を有する、混合物系の潜熱蓄熱材が提示されている。
一方、給湯機として使用される蓄熱システムとしては、潜熱蓄熱材の加熱用の熱源としてヒートポンプを用いた蓄熱システムがよく知られている(例えば、特許文献2参照)。このような蓄熱システムでは、一般的に、潜熱蓄熱材が充填された蓄熱槽に熱交換器が設けられている。そして、蓄熱時には、熱交換器内にヒートポンプにより加熱した高温の水を通すことにより潜熱蓄熱材を加熱して融解させ、放熱時には、熱交換器内に給水配管から供給された低温の水を通すことにより潜熱蓄熱材から水へ放熱させ、加熱された水を湯として利用側に配給する。
しかしながら、このような構成の場合、蓄熱時において蓄熱槽の温度が上昇してくると、ヒートポンプにおける冷媒と水との間で熱交換を行う放熱器に流入する水の温度が上昇する。このため、放熱器において熱交換される熱量が低下し、ヒートポンプの加熱効率が低下してしまうという課題が生じる。
このような課題を解決するために、特許文献2では、図10に示すような蓄熱システム100が提案されている。この蓄熱システム100は、ヒートポンプ110の放熱器111と、隔壁によって互いに隔てられた高温側蓄熱槽151および低温側蓄熱槽152とを経由する蓄熱回路120を備えている。高温側蓄熱槽151には、50〜70℃の融点を持つ高温潜熱蓄熱材161が収容され、低温側蓄熱槽152には、20〜40℃の融点を持つ低温潜熱蓄熱材162が収容されている。また、蓄熱回路120には、給水配管141および給湯配管142が接続されている。
蓄熱時には、ヒートポンプ回路110の放熱器111で加熱された水が、高温潜熱蓄熱材161と熱交換した後に、低温潜熱蓄熱材162と熱交換して、放熱器111に流入する。これにより、放熱器111に流入する水の温度を低温潜熱蓄熱材162の融点付近とすることができるため、ヒートポンプ回路110の加熱効率の低下を抑制することができる。
また、放熱時には、給水配管141から供給された水が、低温潜熱蓄熱材162と熱交換した後に、高温潜熱蓄熱材161と熱交換して、給湯配管142へ供給される。このように、低温潜熱蓄熱材162との熱交換によってある程度温度上昇した水が高温潜熱蓄熱材161と熱交換を行うため、高温潜熱蓄熱材161の温度低下が抑制される。
ところで、潜熱蓄熱材の中には、融点まで冷却しても液体から固体へ相変化を起こさない、いわゆる過冷却現象を起こす物質が多数存在する。図11は、酢酸ナトリウム三水和物を主成分とした融点が56℃の潜熱蓄熱材を冷却したときの蓄熱材温度の経時変化を表したグラフである。図11より、潜熱蓄熱材が25℃程度(過冷却解除温度)に冷却されるまでは、過冷却状態が維持されていることが分かる。なお、過冷却が解除された直後に、潜熱蓄熱材の温度は融点である56℃付近まで急速に上昇する。
このような潜熱蓄熱材の過冷却は、例えば特許文献3に記載されているように、過冷却状態にある潜熱蓄熱材の一部に過冷却解除温度よりも低い温度の熱媒体(水)を接触させることにより解除することができる。
特表2003−507524号公報 特許第3903804号公報 特許第3472795号公報
成田勝彦、甲斐潤二郎、「潜熱蓄熱材」、電氣學會雜誌、社団法人電気学会、1981年、第101巻、第1号、p.15−22
図10に示す蓄熱システム100において、過冷却現象を起こす潜熱蓄熱材を用いた場合には、通常、給水配管141から供給される水の温度は、低温潜熱蓄熱材162の過冷却解除温度よりも低いため、低温潜熱蓄熱材162に過冷却が発生してもその過冷却はすぐに解除される。しかしながら、高温側蓄熱槽151には、低温潜熱蓄熱材162によって加熱された水が流入するため、高温潜熱蓄熱材161に過冷却が発生すると、高温潜熱蓄熱材161の過冷却状態は、低温蓄熱槽152から流出する水の温度が高温潜熱蓄熱材161の過冷却解除温度以下に低下するまで維持される。すなわち、高温潜熱蓄熱材161の温度は融点に到達してからもある程度の時間低下し続け、その間は、高温側蓄熱槽151から所望の出湯温度以上の湯を取り出すことができないおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑み、融点がそれぞれ異なる2種以上の潜熱蓄熱材を用いた蓄熱システムにおいて高融点側の潜熱蓄熱材に過冷却が発生してもその過冷却を迅速に解除可能にすることを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、融点がそれぞれ異なる2種以上の潜熱蓄熱材を用いた蓄熱システムであって、前記潜熱蓄熱材のそれぞれを個別に収容する蓄熱槽と、前記潜熱蓄熱材と熱交換を行う熱媒体を流すための、前記蓄熱槽を当該蓄熱槽内の前記潜熱蓄熱材の融点の低い順に通過する流通路であって、前記蓄熱槽同士の間に介在する1つまたは複数の連絡部を有する流通路と、前記流通路における前記潜熱蓄熱材の低融点側の一端に熱媒体を供給する供給路と、前記流通路における前記潜熱蓄熱材の高融点側の他端から熱媒体を取り出す配給路と、前記供給路から分岐して前記連絡部のそれぞれに至る1つまたは複数のバイパス路と、前記バイパス路のそれぞれに設けられた、当該バイパス路を通じた前記供給路から前記連絡部への熱媒体の流通を許可または禁止する流通規制手段と、を備える、蓄熱システムを提供する。
上記の構成によれば、個々の蓄熱槽に供給路からの水を直接供給することが可能になっているので、高融点側の潜熱蓄熱材に過冷却が発生してもその過冷却を迅速に解除することができる。
本発明の第1実施形態に係る蓄熱システムの構成図 図1の蓄熱システムにおける蓄熱運転時の冷媒および水の流れを示す図 図1の蓄熱システムにおける放熱運転時の定常状態の水の流れを示す図 図1の蓄熱システムにおける放熱運転時の第1バイパス状態の水の流れを示す図 図1の蓄熱システムにおける放熱運転時の第2バイパス状態の水の流れを示す図 図1の蓄熱システムにおける放熱運転時の各蓄熱槽から流出する水の温度の推移を表したグラフ 本発明の第2実施形態に係る蓄熱システムにおける放熱運転時の第1バイパス状態の水の流れを示す図 本発明の第2実施形態に係る蓄熱システムにおける放熱運転時の第2バイパス状態の水の流れを示す図 本発明の第2実施形態に係る蓄熱システムにおける放熱運転時の各蓄熱槽から流出する水の温度の推移を表したグラフ 従来の蓄熱システムの構成図 冷却時間に対する蓄熱材の温度の推移を表すグラフ
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る蓄熱システム1Aの構成図である。この蓄熱システム1Aでは、融点がそれぞれ異なる3種の潜熱蓄熱材31〜33が用いられている。ただし、本発明の潜熱蓄熱材の種類は、3種に限られるものではなく、2種であってもよいし、4種以上であってもよい。また、蓄熱システム1Aは給湯機として使用されるものであり、潜熱蓄熱材と熱交換を行う熱媒体として水が用いられている。
具体的に、蓄熱システム1Aは、潜熱蓄熱材31〜33を個別に収容する第1〜第3蓄熱槽21〜23と、第1〜第3蓄熱槽21〜23を貫通して延びる、水を流すための流通路4と、流通路4とで蓄熱回路5を構成する蓄熱路50とを備えている。また、蓄熱システム1Aは、水加熱用の熱源としてヒートポンプ10を備えている。
ヒートポンプ10は、冷媒を循環させる冷媒回路15を有している。冷媒回路15は、冷媒を圧縮する圧縮機11、圧縮された冷媒を放熱させて水を加熱する放熱器(加熱手段)12、放熱した冷媒を膨張させる膨張手段13、および膨張した冷媒を蒸発させる蒸発器14を含んでいる。これらの機器11〜14は、配管によりこの順に接続されている。膨張手段13は、膨張弁であってもよいし、膨張する冷媒から動力を回収する膨張機であってもよい。冷媒としては、本実施形態では二酸化炭素が用いられているが、例えばR410Aまたはプロパンなどを採用することも可能である。
蓄熱路50は、ヒートポンプ10の放熱器12を経由して延びている。蓄熱路50には、一端から他端に向けて水が流れるように送水ポンプ53が設けられている。蓄熱路50の上流端である一端は、第1三方弁51を介して流通路4の一端4aに接続されており、蓄熱路50の下流端である他端は、第2三方弁52を介して流通路4の他端4bに接続されている。また、第1三方弁51には、図略の水源(例えば、水道)から流通路4の一端4aに水を供給する供給路71がつながれており、第2三方弁52には、流通路4の他端4bから水を取り出して図略の給湯栓などに配給する配給路72がつながれている。
流通路4は、一端4aから他端4bに向かって、第1蓄熱槽21、第2蓄熱槽22および第3蓄熱槽23をこの順に通過している。第1蓄熱槽21には、融点の最も低い低温潜熱蓄熱材31が収容され、第3蓄熱槽23には、融点の最も高い高温潜熱蓄熱材33が収容され、第2蓄熱槽22には、それらの間の融点の中温潜熱蓄熱材32が収容されている。換言すれば、流通路4は、第1〜第3蓄熱槽21〜23を当該蓄熱槽内の潜熱蓄熱材の融点の低い順に通過している。すなわち、流通路4の一端4aは潜熱蓄熱材31〜33の低融点側であり、他端4bは潜熱蓄熱材31〜33の高融点側である。
より詳しくは、流通路4は、各蓄熱槽21〜23内に配置された第1〜第3熱交換部42,44,46を有している。第1〜第3熱交換部42,44,46は、図略のフィンと共に、潜熱蓄熱材21〜23と水との間で熱交換を行う熱交換器を構成する。また、流通路4は、第1蓄熱槽21と第2蓄熱槽22の間に介在し、第1熱交換部42と第2熱交換部44を連絡する第1連絡部43と、第2蓄熱槽22と第3蓄熱槽23の間に介在し、第2熱交換部44と第3熱交換部46を連絡する第2連絡部45とを有している。さらに、流通路4は、第1蓄熱槽21を挟んで第1連絡部43の反対側に位置し、連通路4の一端4aから第1熱交換器部42へまたはその逆に水を導く第1入出力部41と、第3蓄熱槽23を挟んで第2連絡部45の反対側に位置し、第3熱交換部46から連通路4の他端4bへまたはその逆に水を導く第2入出力部47とを有している。
第1〜第3蓄熱槽21〜23に収容される潜熱蓄熱材31〜33は、高温潜熱蓄熱材33の融点が設計給湯温度(例えば、40℃)以上であり、かつ、全ての潜熱蓄熱材31〜33の過冷却解除温度が供給路71を通じて供給される水の温度(例えば、9℃)以上である限り特に限定されない。ただし、潜熱蓄熱材31〜33は、中温潜熱蓄熱材32が液体から固体へ相変化する際の第2蓄熱槽22から流出する水の温度、高温潜熱蓄熱材33の過冷却解除温度、低温潜熱蓄熱材31が液体から固体へ相変化する際の第1蓄熱槽21から流出する水の温度、および、中温潜熱蓄熱材32の過冷却解除温度が、この順に低くなるような条件を満たすことが好ましい。
このような潜熱蓄熱材31〜33としては、例えば水和物系蓄熱材を用いることができる。水和物系蓄熱材には、塩化カルシウム水和物含有蓄熱材、酢酸ナトリウム水和物含有蓄熱材、硫酸ナトリウム水和物含有蓄熱材などがある。中でも、上記の好ましい条件の下で給湯に適した温度の湯を生成するという観点からは、酢酸ナトリウム水和物含有蓄熱材と硫酸ナトリウム水和物含有蓄熱材を併用して用いることが好ましい。
本実施形態では、一例として、高温潜熱蓄熱材33として融点および過冷却解除温度がそれぞれ56℃、25℃である、酢酸ナトリウム水和物を主成分とする蓄熱材(酢酸ナトリウム3水和物よりも若干多い水分を含む)が用いられ、中温潜熱蓄熱材32として融点および過冷却解除温度がそれぞれ32℃、15℃である、硫酸ナトリウム水和物を主成分とする蓄熱材(硫酸ナトリウム10〜13水和物となるような水分を含む)が用いられ、低温潜熱蓄熱材31として融点および過冷却解除温度がそれぞれ23℃、10℃である、硫酸ナトリウム水和物を主成分とする蓄熱材(硫酸ナトリウム25〜26水和物となるような水分を含む)が用いられている。
さらに、第1蓄熱槽21内には、低温潜熱蓄熱材31の温度を検知する第1温度センサ61が配置され、第2蓄熱槽22内には、中温潜熱蓄熱材32の温度を検知する第2温度センサ62が配置され、第3蓄熱槽23内には、高温潜熱蓄熱材33の温度を検知する第3温度センサ63が配置されている。
さらに、本実施形態の蓄熱システム1Aは、供給路71から分岐して第1連絡部43に至る第1バイパス路73と、供給路71から分岐して第2連絡部45に至る第2バイパス路74とを備えている。また、配給路72には、混合弁76が設けられており、この混合弁76には、供給路71から分岐した短絡路75が接続されている。
本実施形態では、第2バイパス路74の第1上流領域74aが第1バイパス路73の上流領域73aと共通の流路となっており、短絡路75の上流領域75aが第2バイパス路74の第1上流領域74aを含む第2上流領域74bと共通の流路となっている。換言すれば、本実施形態では、短絡路75と第1連絡部43とが第1バイパス路73の下流領域で橋架され、短絡路75と第2連絡部45とが第2バイパス路74の下流領域で橋架されているとも言える。ただし、第1バイパス路73、第2バイパス路74および短絡路75は、それぞれ単独の流路になっていてもよい。
供給路71には、バイパス路73,74が分岐する位置よりも下流側に本流開閉弁81が設けられている。また、第1バイパス路73には、上流領域73aよりも下流側に支流開閉弁82が設けられ、第2バイパス路74には、第2上流領域74bよりも下流側に支流開閉弁83が設けられている。
支流開閉弁82は、第1バイパス路73を通じた供給路71から第1連絡部43への水の流通を許可または禁止し、支流開閉弁83は、第2バイパス路74を通じた供給路71から第2連絡部45への水の流通を許可または禁止する。すなわち、支流開閉弁82,83は、本発明の流通規制手段として機能する。
本流開閉弁81は、全ての支流開閉弁82,83が閉じられている間は開かれ、支流開閉弁82,83の1つが開かれるときに閉じられる。
制御装置9は、ヒートポンプ10、送水ポンプ53、および上述した各種の弁を制御して、蓄熱運転および放熱運転を行う。特に、放熱運転時は、制御装置9は、第1〜第3温度センサ61〜63で検知される温度に基づいて、本流開閉弁81および支流開閉弁82,83を制御する。具体的に、支流開閉弁82は、第1バイパス路73がつながる第1連絡部43の配給路72側に位置する第2蓄熱槽22に収容される中温潜熱蓄熱材32の温度(すなわち、第2温度センサ62で検知される温度)に基づいて制御され、支流開閉弁83は、第2バイパス路74がつながる第2連絡部45の配給路72側に位置する第3蓄熱槽23に収容される高温潜熱蓄熱材33の温度(すなわち、第3温度センサ63で検知される温度)に基づいて制御される。
次に、図2〜図5を参照して、制御装置9が行う蓄熱運転および放熱運転を説明する。なお、以下の説明では、前提条件を、蓄熱運転時に放熱器12で水を70℃まで加熱し、放熱運転時の供給路71を通じて供給される水の温度が9℃、所望の出湯温度が40℃であると仮定する。
(蓄熱運転)
図2は、蓄熱運転時の冷媒および水の流れを示す。蓄熱運転時には、制御装置9は、まず、三方弁51,52を流通路4と蓄熱路50とが連通する状態に切り替える。そして、制御装置9は、ヒートポンプ10および送水ポンプ53を稼働し、放熱器12において水を加熱する。
放熱器12で加熱された水は、流通路4を他端4bから一端4aに流れることにより、第3蓄熱槽23内の高温潜熱蓄熱材33、第2蓄熱槽22内の中温潜熱蓄熱材32、および第1蓄熱容器21内の低温潜熱蓄熱材31に順に放熱した後に、再び放熱器12に流入して加熱される。この動作が繰り返されることにより、潜熱蓄熱材31〜33が溶解し、潜熱蓄熱材31〜33への蓄熱が行われる。
潜熱蓄熱材31〜33に放熱し、再び放熱器12に流入する水の温度は、水が最後に通過する第1蓄熱槽21内の低温潜熱蓄熱材31の融点付近の温度(すなわち、23℃程度)となるため、設計給湯温度よりも高い融点の高温潜熱蓄熱材のみを設置した蓄熱システムよりも、ヒートポンプ10の加熱効率が高くなる。
なお、第1蓄熱槽21内の低温潜熱蓄熱材31が完全に溶解すると、放熱器12に流入する水の温度が低温潜熱蓄熱材31の温度上昇とともに上昇するが、制御装置9は、例えば、放熱器12に流入する水の温度が例えば60℃に到達したときに蓄熱運転を終了する。
(放熱運転)
図3は、放熱運転時の定常状態の水の流れを示す。なお、以下では、蓄熱槽21〜23内の潜熱蓄熱材31〜33が全て70℃近い高温の液体になった状態から放熱運転を開始する場合について説明する。
放熱運転時には、制御装置9は、まず、三方弁51,52を流通路4と供給路71および配給路72とが連通する状態に切り替える。そして、制御装置9は、定常状態として、支流開閉弁82,83を閉じるとともに、本流開閉弁81を開き、供給路71からの水を第1蓄熱槽21だけに流入させる。
第1蓄熱槽21に流入した水は、低温潜熱蓄熱材31によって加熱されて第1蓄熱槽21から流出し、第2蓄熱槽22に流入する。第2蓄熱槽22に流入した水は、中温潜熱蓄熱材32によって加熱されて第2蓄熱槽22から流出し、第3蓄熱槽23に流入する。第3蓄熱槽23に流入した水は、高温潜熱蓄熱材33によって加熱されて第3蓄熱槽23から流出する。第3蓄熱槽23から流出した水は、配給路72を流れる途中で混合弁76により短絡路75を通じて供給路71から抜き出された水と混合されて所望の出湯温度に調整された後に、図略の給湯栓などに配給される。
放熱運転が進むにつれて、潜熱蓄熱材31〜33の温度は低下し、これと共に各蓄熱槽21〜23から流出する水の温度も図6に示すように低下する。なお、図6中のa線は、第1蓄熱槽21から流出する水の温度を示し、図6中のb線は、第2蓄熱槽22から流出する水の温度を示し、図6中のc線は、第3蓄熱槽23から流出する水の温度を示す。
低温潜熱蓄熱材31は、流通路4を流れる水と最初に熱交換を行うため、中温潜熱蓄熱材32および高温潜熱蓄熱材33よりも早く温度が低下する。低温潜熱蓄熱材31の温度が融点(23℃)以下になると低温潜熱蓄熱材31に過冷却が発生するが、供給路71を通じて供給される水の温度(9℃)が低温潜熱蓄熱材31の過冷却解除温度(10℃)よりも低いため、低温潜熱蓄熱材31の過冷却は発生と同時に解除される。このため、低温潜熱蓄熱材31の温度は、融点到達後はそのまま融点付近で維持される。なお、低温潜熱蓄熱材31が液体から固体へ相変化する際の第1蓄熱槽21から流出する水の温度は、低温潜熱蓄熱材31の融点よりも少し低い18℃程度である。
さらに放熱運転時間が経過し、中温潜熱蓄熱材32の温度が融点(32℃)以下になると中温潜熱蓄熱材32に過冷却が発生する。ここで、低温潜熱蓄熱材31が液体から固体へ相変化する際の第1蓄熱槽21から流出する水の温度は、中温潜熱蓄熱材32の過冷却解除温度(15℃)よりも高い。このため、何も制御しなければ、中温潜熱蓄熱材32の過冷却状態が長期間維持され、図6中のb’線のように第2蓄熱槽22から流出する水の温度が大きく低下する。これを防止するために、制御装置9は、図4に示すような第1バイパス状態に移行する。
具体的に、制御装置9は、第2温度センサ62で検知される温度が第1中温設定温度TM1以下になったときに、本流開閉弁81を閉じるとともに支流開閉弁82を開く。これにより、第1バイパス路73を通じた水の流通が開始され、供給路71からの水が第2蓄熱槽22に直接流入する。供給路71を通じて供給される水の温度(9℃)は中温潜熱蓄熱材32の過冷却解除温度よりも低いため、中温潜熱蓄熱材32の過冷却は第1バイパス状態移行後に直ちに解除される。
ここで、第1中温設定温度TM1は、中温潜熱蓄熱材32の融点に応じて予め決定される温度である。例えば、第1中温設定温度TM1は、中温潜熱蓄熱材32の融点と等しくてもよいし、それよりも僅かに高いまたは低い温度(例えば、融点±2℃の範囲内の温度)であってもよい。
中温潜熱蓄熱材32の過冷却が解除されても、中温潜熱蓄熱材32の結晶化が熱交換部44の上流端近傍から温度検知部付近に伝播するまでは、検知される中温潜熱蓄熱材32の温度は低下を続ける。中温潜熱蓄熱材32の結晶化が温度検知部付近に伝播すると、検知される中温潜熱蓄熱材32の温度は上昇に転じ、融点まで上昇する。すなわち、中温潜熱蓄熱材32の温度上昇を検知することにより、過冷却解除を検知することができる。
そこで、制御装置9は、中温潜熱蓄熱材32の過冷却が解除されると、第1バイパス状態から図3に示す定常状態に戻す。具体的に、制御装置9は、第2温度センサ62で検知される温度が第2中温設定温度TM2以上になったときに、支流開閉弁82を閉じるとともに本流開閉弁81を開く。これにより、第1バイパス路73を通じた水の流通が停止され、供給路71からの水が再び第1蓄熱槽21だけに流入する。
ここで、第2中温設定温度TM2は、中温潜熱蓄熱材32の融点以下の温度であり、第1中温設定温度TM1に応じて予め決定される温度である。例えば、第2中温設定温度TM2は、中温潜熱蓄熱材32の融点と等しくてもよいし、第1中温設定温度TM1が融点よりも低い場合は第1中温設定温度TM1と等しくてもよい。
なお、第1バイパス状態では、低温潜熱蓄熱材31で加熱されていない水が第2蓄熱槽22に流入するため、図6に示すように第2蓄熱槽22から流出する水の温度がいったん落ち込む。しかし、定常状態への復帰に伴って、第2蓄熱槽22から流出する水の温度は上昇するため、第2蓄熱槽22から流出する水の温度が落ち込む期間は短い。中温潜熱蓄熱材32が液体から固体へ相変化する際の第2蓄熱槽22から流出する水の温度は、中温潜熱蓄熱材32の融点よりも少し低い28℃程度である。
さらに放熱運転時間が経過し、高温潜熱蓄熱材33の温度が融点(56℃)以下になると高温潜熱蓄熱材33に過冷却が発生する。ここで、中温潜熱蓄熱材32が液体から固体へ相変化する際の第2蓄熱槽22から流出する水の温度は、高温潜熱蓄熱材33の過冷却解除温度(25℃)よりも高い。このため、何も制御しなければ、図6中のc’線のように高温潜熱蓄熱材33の過冷却状態が長期間維持される。これを防止するために、制御装置9は、図5に示すような第2バイパス状態に移行する。
具体的に、制御装置9は、第3温度センサ63で検知される温度が第1高温設定温度TH1以下になったときに、本流開閉弁81を閉じるとともに支流開閉弁83を開く。これにより、第2バイパス路74を通じた水の流通が開始され、供給路71からの水が第3蓄熱槽23に直接流入する。供給路71を通じて供給される水の温度(9℃)は高温潜熱蓄熱材33の過冷却解除温度よりも低いため、高温潜熱蓄熱材33の過冷却は第2バイパス状態移行後に直ちに解除される。
ここで、第1高温設定温度TH1は、高温潜熱蓄熱材33の融点に応じて予め決定される温度である。例えば、第1高温設定温度TH1は、高温潜熱蓄熱材33の融点と等しくてもよいし、それよりも僅かに高いまたは低い温度(例えば、融点±2℃の範囲内の温度)であってもよい。
高温潜熱蓄熱材33の過冷却が解除されても、高温潜熱蓄熱材33の結晶化が熱交換部46の上流端近傍から温度検知部付近に伝播するまでは、検知される高温潜熱蓄熱材33の温度は低下を続ける。高温潜熱蓄熱材33の結晶化が温度検知部付近に伝播すると、検知される高温潜熱蓄熱材33の温度は上昇に転じ、融点まで上昇する。すなわち、高温潜熱蓄熱材33の温度上昇を検知することにより、過冷却解除を検知することができる。
そこで、制御装置9は、高温潜熱蓄熱材33の過冷却が解除されると、第2バイパス状態から図3に示す定常状態に戻す。具体的に、制御装置9は、第3温度センサ63で検知される温度が第2高温設定温度TH2以上になったときに、支流開閉弁83を閉じるとともに本流開閉弁81を開く。これにより、第2バイパス路74を通じた水の流通が停止され、供給路71からの水が再び第1蓄熱槽21だけに流入する。
ここで、第2高温設定温度TH2は、高温潜熱蓄熱材32の融点以下の温度であり、第1高温設定温度TH1に応じて予め決定される温度である。例えば、第2高温設定温度TH2は、高温潜熱蓄熱材33の融点と等しくてもよいし、第1高温設定温度TH1が融点よりも低い場合は第1高温設定温度TH1と等しくてもよい。
なお、第2バイパス状態では、低温潜熱蓄熱材31および中温潜熱蓄熱材32で加熱されていない水が第3蓄熱槽23に流入するため、図6に示すように第3蓄熱槽23から流出する水の温度がいったん落ち込む。しかし、定常状態への復帰に伴って、第3蓄熱槽23から流出する水の温度は上昇するため、第3蓄熱槽23から流出する水の温度が落ち込む期間は短い。高温潜熱蓄熱材33が液体から固体へ相変化する際の第3蓄熱槽23から流出する水の温度は、高温潜熱蓄熱材33の融点よりも少し低い50℃程度である。
以上説明したように、本実施形態の蓄熱システム1Aでは、過冷却が発生した潜熱蓄熱材32(または33)を収容する蓄熱槽22(または23)に、供給路71からの水が直接供給されるので、その過冷却を迅速に解除することができる。
(第2実施形態)
次に、図7および図8を参照して、本発明の第2実施形態に係る蓄熱システム1Bを説明する。なお、本実施形態では、第1実施形態と同一構成部分には同一符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態では、供給路71におけるバイパス路73,74が分岐する位置よりも下流側に本流流量調整弁85が設けられている。また、第1バイパス路73には、上流領域73a(図1参照)よりも下流側に支流流量調整弁86が設けられ、第2バイパス路74には、第2上流領域74b(図1参照)よりも下流側に支流流量調整弁87が設けられている。
支流流量調整弁86は、第1バイパス路73を通じた供給路71から第1連絡部43への水の流通を許可または禁止し、支流流量調整弁87は、第2バイパス路74を通じた供給路71から第2連絡部45への水の流通を許可または禁止する。すなわち、支流流量調整弁86,87は、本発明の流通規制手段として機能する。
本流流量調整弁81は、全ての支流流量調整弁86,87が全閉とされている間は全開とされ、支流流量調整弁86,87の1つが所定開度開かれるときに所定開度開かれた状態に維持される。すなわち、本実施形態では、放熱運転時の第1バイパス状態および第2バイパス状態が第1実施形態と少し異なるだけであり、定常状態から第1バイパス状態および第2バイパス状態への移行、および第1バイパス状態および第2バイパス状態から定常状態への戻しは第1実施形態と同様に行われる。
具体的に、制御装置9は、放熱運転時の定常状態では、本流流量調整弁85を全開とするとともに、支流流量調整弁86,87を全閉にする。
第1バイパス状態では、図7に示すように、制御装置9は、第2温度センサ62で検知される温度が第1中温設定温度TM1以下になったときに、支流流量調整弁86を所定開度開くとともに本流流量調整弁85の開度を所定量だけ低減する。これにより、第1バイパス路73を通じた水の流通が開始され、供給路71からの水と第1蓄熱槽21から流出した水とが混合した混合水が第2蓄熱槽22に流入する。このときの双方の流量調整弁85,86の上記所定開度は、混合水の温度が中温潜熱蓄熱材32の過冷却解除温度(15℃)以下になる開度である。この所定開度は、予め設定しておいてもよいし、混合水の温度を検知しながら調整してもよい。これにより、中温潜熱蓄熱材32の過冷却は第1バイパス状態移行後に直ちに解除される。
また、制御装置9は、第2温度センサ62で検知される温度が第2中温設定温度TM2以上になったときに、支流流量調整弁86を全閉とするとともに本流流量調整弁85を全開とする。これにより、第1バイパス路73を通じた水の流通が停止され、供給路71からの水が再び第1蓄熱槽21だけに流入する。
第2バイパス状態では、図8に示すように、制御装置9は、第3温度センサ63で検知される温度が第1高温設定温度TH1以下になったときに、支流流量調整弁87を所定開度開くとともに本流流量調整弁85の開度を所定量だけ低減する。これにより、第2バイパス路74を通じた水の流通が開始され、供給路71からの水と第2蓄熱槽22から流出した水とが混合した混合水が第3蓄熱槽23に流入する。このときの双方の流量調整弁85,87の上記所定開度は、混合水の温度が高温潜熱蓄熱材33の過冷却解除温度(25℃)以下になる開度である。この所定開度は、予め設定しておいてもよいし、混合水の温度を検知しながら調整してもよい。これにより、高温潜熱蓄熱材33の過冷却は第2バイパス状態移行後に直ちに解除される。
また、制御装置9は、第3温度センサ63で検知される温度が第2高温設定温度TH2以上になったときに、支流流量調整弁87を全閉とするとともに本流流量調整弁85を全開とする。これにより、第2バイパス路74を通じた水の流通が停止され、供給路71からの水が再び第1蓄熱槽21だけに流入する。
本実施形態のように、温度を調整した混合水によって過冷却を解除することにより、図9に示すように、第1実施形態で見られた第1バイパス状態で第2蓄熱槽22から流出する水の温度の落ち込みおよび第2バイパス状態で第3蓄熱槽23から流出する水の温度の落ち込みを抑制することができる。
なお、上述した第2バイパス状態では第1バイパス路73に設けられた支流流量調整弁86を操作しなかったが、第2バイパス状態では、全ての流量調整弁85〜87を同時に開けて、それらの流量調整弁85〜87の開度により第3蓄熱槽23に流入する水の温度を調整してもよい。
(その他の実施形態)
前記第1および第2実施形態では、水を加熱する加熱手段としてヒートポンプ10の放熱器12を用いたが、加熱手段はこれに限られない。例えば、燃料電池やガスエンジンの排熱、工場の排熱、太陽熱集熱器などを熱源とする加熱手段を用いることも可能である。
また、給湯機以外の用途では、潜熱蓄熱材と熱交換を行う熱媒体として、例えば不凍液を用いてもよい。
本発明の蓄熱システムは、高融点側の潜熱蓄熱材に過冷却が発生してもその過冷却を迅速に解除することができるため、潜熱蓄熱材に蓄熱した熱を有効に活用することができる。従って、本発明の蓄熱システムは、給湯機として使用されるだけでなく、暖房システムや排熱利用システム等の用途にも有用である。
1 蓄熱システム
21〜23 蓄熱槽
31〜33 潜熱蓄熱材
4 流通路
4a 一端
4b 他端
43,45 連絡部
5 蓄熱回路
50 蓄熱路
61〜63 温度センサ
71 供給路
72 配給路
73,74 バイパス路
81 本流開閉弁
82,83 支流開閉弁(流量規制手段)
85 本流流量調整弁
86,87 支流流量調整弁(流量規制手段)
9 制御装置
10 ヒートポンプ
12 放熱器(加熱手段)

Claims (12)

  1. 融点がそれぞれ異なる2種以上の潜熱蓄熱材を用いた蓄熱システムであって、
    前記潜熱蓄熱材のそれぞれを個別に収容する蓄熱槽と、
    前記潜熱蓄熱材と熱交換を行う熱媒体を流すための、前記蓄熱槽を当該蓄熱槽内の前記潜熱蓄熱材の融点の低い順に通過する流通路であって、前記蓄熱槽同士の間に介在する1つまたは複数の連絡部を有する流通路と、
    前記流通路における前記潜熱蓄熱材の低融点側の一端に熱媒体を供給する供給路と、
    前記流通路における前記潜熱蓄熱材の高融点側の他端から熱媒体を取り出す配給路と、
    前記供給路から分岐して前記連絡部のそれぞれに至る1つまたは複数のバイパス路と、
    前記バイパス路のそれぞれに設けられた、当該バイパス路を通じた前記供給路から前記連絡部への熱媒体の流通を許可または禁止する流通規制手段と、
    を備える、蓄熱システム。
  2. 前記蓄熱槽内の前記潜熱蓄熱材の温度を検知する温度センサと、
    前記温度センサで検知される温度に基づいて前記流通規制手段を制御する制御装置と、
    をさらに備える、請求項1に記載の蓄熱システム。
  3. 前記制御装置は、前記流通規制手段のそれぞれを、当該流通規制手段が設けられた前記バイパス路がつながる前記連絡部の前記配給路側に位置する前記蓄熱槽に収容される前記潜熱蓄熱材の温度が、第1設定温度以下になったときに当該流通規制手段が設けられた前記バイパス路を通じた熱媒体の流通を開始し、第2設定温度以上になったときに当該流通規制手段が設けられた前記バイパス路を通じた熱媒体の流通を停止するように、制御する、請求項2に記載の蓄熱システム。
  4. 前記流通規制手段は、開閉弁であり、前記供給路における前記バイパス路が分岐する位置よりも下流側にも開閉弁が設けられている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄熱システム。
  5. 前記供給路に設けられた開閉弁は、前記パイパス路に設けられた開閉弁が閉じられている間は開かれ、前記パイパス路に設けられた開閉弁が開かれるときに閉じられる、請求項4に記載の蓄熱システム。
  6. 前記流通規制手段は、流量調整弁であり、前記供給路における前記バイパス路が分岐する位置よりも下流側にも流量調整弁が設けられている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄熱システム。
  7. 前記供給路に設けられた流量調整弁は、前記パイパス路に設けられた流量調整弁が全閉とされている間は全開とされ、前記パイパス路に設けられた流量調整弁が所定開度開かれるときに所定開度開かれた状態に維持される、請求項6に記載の蓄熱システム。
  8. 前記配給路には、混合弁が設けられており、前記混合弁には、前記供給路から分岐した短絡路が接続されている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の蓄熱システム。
  9. 前記潜熱蓄熱材は、水和物系蓄熱材である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の蓄熱システム。
  10. 前記水和物系蓄熱材は、酢酸ナトリウム水和物含有蓄熱材と、硫酸ナトリウム水和物含有蓄熱材を含む、請求項9に記載の蓄熱システム。
  11. 熱媒体を加熱する加熱手段を経由する、前記流通路とで蓄熱回路を構成する蓄熱路をさらに備える、請求項1〜10のいずれか一項に記載の蓄熱システム。
  12. 前記加熱手段は、ヒートポンプの放熱器である、請求項11に記載の蓄熱システム。
JP2010143408A 2010-06-24 2010-06-24 蓄熱システム Expired - Fee Related JP5604190B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010143408A JP5604190B2 (ja) 2010-06-24 2010-06-24 蓄熱システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010143408A JP5604190B2 (ja) 2010-06-24 2010-06-24 蓄熱システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012007796A true JP2012007796A (ja) 2012-01-12
JP5604190B2 JP5604190B2 (ja) 2014-10-08

Family

ID=45538555

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010143408A Expired - Fee Related JP5604190B2 (ja) 2010-06-24 2010-06-24 蓄熱システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5604190B2 (ja)

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014099510A (ja) * 2012-11-14 2014-05-29 Toshiba Corp 太陽光発電機
JP2014178082A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Toshiba Corp 冷却装置及び冷却方法
JP2015052423A (ja) * 2013-09-06 2015-03-19 三菱電機株式会社 蓄熱装置
WO2015133107A1 (ja) * 2014-03-04 2015-09-11 パナソニックIpマネジメント株式会社 ヒートポンプ温水生成装置
WO2015141163A1 (ja) * 2014-03-18 2015-09-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 蓄熱装置及びそれを備えた温水生成装置
JP2015175580A (ja) * 2014-03-18 2015-10-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 温水生成装置
JP2015175581A (ja) * 2014-03-18 2015-10-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 温水生成装置
WO2016076030A1 (ja) * 2014-11-10 2016-05-19 日本碍子株式会社 ケミカルヒートポンプ
EP2713122A3 (de) * 2012-09-27 2016-10-05 Viessmann Kühlsysteme GmbH Einrichtung zur Bestimmung des Ladezustands eines segmentierten thermischen Speichers
EP2713120A3 (de) * 2012-09-27 2016-10-05 Viessmann Kühlsysteme GmbH Thermischer Speicher für begehbare Kühlräume
EP3127986A1 (en) 2015-08-06 2017-02-08 Panasonic Corporation Latent heat storage material
JP2018128220A (ja) * 2017-02-10 2018-08-16 株式会社東芝 蓄熱システム及び蓄熱装置
CN110500777A (zh) * 2019-09-06 2019-11-26 珠海格力电器股份有限公司 一种相变蓄热式供热系统及其控制方法
WO2020158941A1 (ja) * 2019-02-01 2020-08-06 三菱日立パワーシステムズ株式会社 蓄熱装置、発電プラントおよびファストカットバック時の運転制御方法
WO2020202487A1 (ja) * 2019-04-03 2020-10-08 三菱電機株式会社 蓄熱装置
CN113566632A (zh) * 2020-04-29 2021-10-29 中国石油化工股份有限公司 一种基于相变储能技术的梯级蓄热控温系统及控温方法
CN114704816A (zh) * 2022-04-08 2022-07-05 西安热工研究院有限公司 熔盐蒸汽发生系统
EP4249812A1 (en) 2022-03-25 2023-09-27 Mitsubishi Electric R&D Centre Europe B.V. System and method for providing domestic hot water and/or space heating within a building
WO2023221243A1 (zh) * 2022-05-18 2023-11-23 西安热工研究院有限公司 基于发电机组的多罐储放热系统

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50154852A (ja) * 1974-06-05 1975-12-13
JP3472795B2 (ja) * 1999-11-24 2003-12-02 独立行政法人産業技術総合研究所 蓄熱槽、蓄熱装置並びに蓄熱及び熱回収方法
JP2004052171A (ja) * 2002-07-22 2004-02-19 Tsudakoma Corp エアジェットルームにおける緯入れ制御方法
JP2005326078A (ja) * 2004-05-14 2005-11-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヒートポンプ給湯装置
JP2006084090A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヒートポンプ蓄熱装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50154852A (ja) * 1974-06-05 1975-12-13
JP3472795B2 (ja) * 1999-11-24 2003-12-02 独立行政法人産業技術総合研究所 蓄熱槽、蓄熱装置並びに蓄熱及び熱回収方法
JP2004052171A (ja) * 2002-07-22 2004-02-19 Tsudakoma Corp エアジェットルームにおける緯入れ制御方法
JP2005326078A (ja) * 2004-05-14 2005-11-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヒートポンプ給湯装置
JP2006084090A (ja) * 2004-09-15 2006-03-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヒートポンプ蓄熱装置

Cited By (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2713122A3 (de) * 2012-09-27 2016-10-05 Viessmann Kühlsysteme GmbH Einrichtung zur Bestimmung des Ladezustands eines segmentierten thermischen Speichers
EP2713120A3 (de) * 2012-09-27 2016-10-05 Viessmann Kühlsysteme GmbH Thermischer Speicher für begehbare Kühlräume
JP2014099510A (ja) * 2012-11-14 2014-05-29 Toshiba Corp 太陽光発電機
JP2014178082A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Toshiba Corp 冷却装置及び冷却方法
JP2015052423A (ja) * 2013-09-06 2015-03-19 三菱電機株式会社 蓄熱装置
WO2015133107A1 (ja) * 2014-03-04 2015-09-11 パナソニックIpマネジメント株式会社 ヒートポンプ温水生成装置
JP2015166655A (ja) * 2014-03-04 2015-09-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 ヒートポンプ温水生成装置
EP3115701A4 (en) * 2014-03-04 2017-03-22 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Heat-pump hot water generator
EP3121522A4 (en) * 2014-03-18 2017-03-29 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Heat storage device and hot water generation device provided with same
WO2015141163A1 (ja) * 2014-03-18 2015-09-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 蓄熱装置及びそれを備えた温水生成装置
CN105980778A (zh) * 2014-03-18 2016-09-28 松下知识产权经营株式会社 蓄热装置和具有该蓄热装置的热水生成装置
JP2015175581A (ja) * 2014-03-18 2015-10-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 温水生成装置
JP2015175582A (ja) * 2014-03-18 2015-10-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 蓄熱装置及びそれを備えた温水生成装置
EP3121522A1 (en) * 2014-03-18 2017-01-25 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Heat storage device and hot water generation device provided with same
CN105980778B (zh) * 2014-03-18 2018-12-28 松下知识产权经营株式会社 蓄热装置和具有该蓄热装置的热水生成装置
JP2015175580A (ja) * 2014-03-18 2015-10-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 温水生成装置
US10451323B2 (en) 2014-11-10 2019-10-22 Ngk Insulators, Ltd. Chemical heat pump
JPWO2016076030A1 (ja) * 2014-11-10 2017-08-17 日本碍子株式会社 ケミカルヒートポンプ
WO2016076030A1 (ja) * 2014-11-10 2016-05-19 日本碍子株式会社 ケミカルヒートポンプ
EP3127986A1 (en) 2015-08-06 2017-02-08 Panasonic Corporation Latent heat storage material
US9650554B2 (en) 2015-08-06 2017-05-16 Panasonic Corporation Latent heat storage material
JP2018128220A (ja) * 2017-02-10 2018-08-16 株式会社東芝 蓄熱システム及び蓄熱装置
TWI767184B (zh) * 2019-02-01 2022-06-11 日商三菱動力股份有限公司 蓄熱裝置、發電設備及快速切回時之運轉控制方法
JP7308042B2 (ja) 2019-02-01 2023-07-13 三菱重工業株式会社 蓄熱装置、発電プラントおよびファストカットバック時の運転制御方法
WO2020158941A1 (ja) * 2019-02-01 2020-08-06 三菱日立パワーシステムズ株式会社 蓄熱装置、発電プラントおよびファストカットバック時の運転制御方法
JP2020125857A (ja) * 2019-02-01 2020-08-20 三菱日立パワーシステムズ株式会社 蓄熱装置、発電プラントおよびファストカットバック時の運転制御方法
WO2020202487A1 (ja) * 2019-04-03 2020-10-08 三菱電機株式会社 蓄熱装置
JPWO2020202487A1 (ja) * 2019-04-03 2021-04-30 三菱電機株式会社 蓄熱装置
CN110500777A (zh) * 2019-09-06 2019-11-26 珠海格力电器股份有限公司 一种相变蓄热式供热系统及其控制方法
CN113566632A (zh) * 2020-04-29 2021-10-29 中国石油化工股份有限公司 一种基于相变储能技术的梯级蓄热控温系统及控温方法
CN113566632B (zh) * 2020-04-29 2023-02-24 中国石油化工股份有限公司 一种基于相变储能技术的梯级蓄热控温系统及控温方法
EP4249812A1 (en) 2022-03-25 2023-09-27 Mitsubishi Electric R&D Centre Europe B.V. System and method for providing domestic hot water and/or space heating within a building
CN114704816A (zh) * 2022-04-08 2022-07-05 西安热工研究院有限公司 熔盐蒸汽发生系统
CN114704816B (zh) * 2022-04-08 2024-02-06 西安热工研究院有限公司 熔盐蒸汽发生系统
WO2023221243A1 (zh) * 2022-05-18 2023-11-23 西安热工研究院有限公司 基于发电机组的多罐储放热系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP5604190B2 (ja) 2014-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5604190B2 (ja) 蓄熱システム
JP5174950B2 (ja) 温度調整装置、流体供給システム、暖房システム、温度調整装置の取付方法及び流体供給方法
AU2015224225B2 (en) CO2 water heater
JP6408755B2 (ja) 船舶、船舶用の冷熱回収システム及び冷熱回収システムのモード切替方法
JP5175138B2 (ja) 給湯機
JP4981589B2 (ja) 太陽光発電・集熱複合利用装置
JP5171410B2 (ja) 温水供給システム
JP5592427B2 (ja) 暖房システム
JP2007132612A (ja) コージェネレーションシステム及びその制御方法並びにプログラム
JP4934009B2 (ja) 熱源水供給システム
JP2007064526A (ja) 熱回収装置、並びに、コージェネレーションシステム
JP5810042B2 (ja) 給湯暖房システム
JP5707549B2 (ja) 温水活用システム
JP5828219B2 (ja) コージェネレーションシステム、排熱利用装置、コージェネレーションシステムの制御方法及びヒートポンプ式給湯装置
JP6689801B2 (ja) 太陽熱空調システム
JP5746104B2 (ja) 給湯暖房システム
JP2009168403A (ja) チラー装置
JP2009014305A (ja) チラー装置
JP6403631B2 (ja) 貯湯ユニット
JP6403630B2 (ja) 貯湯ユニット
JP2015068577A (ja) ヒートポンプ装置および給湯暖房装置
JP5847337B2 (ja) 複数温度システム
JP3831923B2 (ja) 潜熱利用蓄熱装置
JP2011106749A (ja) 空調システム
JP2008128527A (ja) 給湯システム及び方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130520

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140304

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140424

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140805

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140825

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5604190

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees