JP5175138B2 - 給湯機 - Google Patents

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本発明は、外部の熱源により加熱された水を貯留する蓄熱タンクを備えており、蓄熱タンクの蓄熱による温水を温水利用箇所に供給する給湯機に関する。
特許文献1には、蓄熱タンクを備えた給湯機が開示されている。蓄熱タンクは、ヒートポンプにより加熱された水を貯留する。蓄熱タンクから温水利用箇所に至る供給水路には、供給水路内を流れる水を加熱する加熱装置が配設されている。この給湯機は、蓄熱タンク内に貯留している水を、供給水路を介して温水利用箇所に供給する。また、供給時に蓄熱タンク内の水の温度が低下したときには(すなわち、蓄熱タンクの蓄熱量が低下したときには)、加熱装置を作動させる。これによって、供給水路内の水を加熱し、加熱した水を温水利用箇所に供給する。
特開2004−125226号公報
特許文献1の給湯機は、蓄熱タンクの蓄熱量が十分な場合にも、加熱装置(停止状態にある加熱装置)に水(温水)を通過させる。加熱装置内の水路は、内部の水を効率的に加熱するために、バーナの燃焼排気と熱交換し易いように形成されている。したがって、停止状態にある加熱装置に温水を通過させると、温水の熱が外気に奪われて放熱してしまうという問題がある。
この問題を解決する技術として、供給水路に、加熱装置を迂回するバイパス水路を設けることが提案されている。すなわち、加熱装置より上流側で供給水路から分岐し、加熱装置より下流側で供給水路に合流するバイパス水路を設ける。加熱装置が配設されている水路(以下では、加熱水路という)とバイパス水路には弁を設ける。これによって、加熱水路とバイパス水路の何れかに蓄熱タンクからの水を流すことができるように構成する。蓄熱タンクの蓄熱量が十分である場合には、蓄熱タンクからの水(温水)をバイパス水路に流す。これによって、温水の熱が奪われることが抑制される。蓄熱タンクの蓄熱量が低下したときには、蓄熱タンクからの水(比較的低温の水)を加熱水路に流すとともに、加熱装置を作動させる。これによって、加熱装置によって加熱された水が温水利用箇所に供給される。
しかしながら、バイパス水路を設けた給湯機では、別の問題が発生する。すなわち、蓄熱タンクの蓄熱量が十分である場合には、加熱水路内を水が流れない。このため、加熱水路内に低温の水が溜まる。このような状態では、蓄熱タンクの蓄熱量低下により水の通過経路を加熱水路に切り換えると、加熱水路内に溜まっている低温の水が押し流されて温水利用箇所に供給される。水の通過経路の切り換えと同時に加熱装置を作動させたとしても、低温の水を瞬時に加熱することはできない。したがって、水の通過経路の切り換えを行うときに、一時的に温水利用箇所に供給される水の温度が急激に低下してしまうという問題があった。
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたものであり、加熱水路とバイパス水路が設けられているとともに、水の通過経路を切り換えるときに、温水利用箇所に供給する水の急激な温度低下を防止することができる給湯機を提供することを目的とする。
本発明は、温水利用箇所に温水を供給する給湯機を提供する。この給湯機は、蓄熱タンクと、蓄熱量検出手段と、第1供給水路と、加熱水路と、加熱装置と、バイパス水路と、第2供給水路と、分配手段と、制御装置を備えている。蓄熱タンクは、外部の熱源により加熱された水を貯留する。蓄熱量検出手段は、蓄熱タンクの蓄熱量が基準値より高いか否かを検出する。第1供給水路は、蓄熱タンク内の水と熱交換されて加熱された水、または、蓄熱タンク内の水を下流側の加熱水路に供給する。加熱装置は、加熱水路内の水を加熱する。バイパス水路は、第1供給水路の下流端に加熱水路と並列に接続されている。第2供給水路は、加熱水路とバイパス水路の合流部に接続されており、下流端が温水利用箇所に接続されている。分配手段は、加熱水路とバイパス水路を開閉する。制御装置は、加熱装置と分配手段を制御する。制御装置は、蓄熱タンクの蓄熱量が基準値より高い間は、分配手段によって加熱水路を閉状態とするとともにバイパス水路を開状態とし、加熱装置を停止状態とする第1運転を実行する。蓄熱タンクの蓄熱量が基準値以下となったときには、分配手段によって加熱水路とバイパス水路の双方を開状態とする第2運転を実行する。そして、第2運転の開始時に加熱水路内に存在している水が、第2運転によって第2供給水路に排出されたタイミング以降に、分配手段によって加熱水路を開状態とするとともにバイパス水路を閉状態とし、加熱装置を作動状態とする第3運転を実行する。
なお、上記の「基準値」とは、第1供給水路に必要な温度の水を供給可能な蓄熱タンクの蓄熱量である。
また、上述した「分配手段」は、加熱水路とバイパス水路の分岐部または合流部に介装されている分配弁とすることができる。若しくは、加熱水路とバイパス水路のそれぞれに開閉弁を設置した構成としてもよい。この場合、一対の開閉弁(すなわち、加熱水路の開閉弁とバイパス水路の開閉弁)が分配手段として機能する。
この給湯機では、蓄熱タンクの蓄熱量が基準値以上にある間は、制御装置が分配手段を制御して、加熱水路を閉状態とし、バイパス水路を開状態とする(第1運転)。したがって、第1供給水路、バイパス水路及び第2供給水路を介して温水利用箇所に温水が供給される。なお、第1運転の間には加熱水路内に水が流れないので、加熱水路内に低温の水が溜まっている状態となる。
温水の供給を継続すると、蓄熱タンクの蓄熱量が基準値まで低下する。蓄熱量が基準値まで低下した状態は、蓄熱量は少なくなっているものの、未だ第1供給水路に必要な温度の温水を供給可能な状態である。制御装置は、蓄熱量が基準値まで低下すると、加熱水路とバイパス水路の双方を開状態とする(第2運転)。すなわち、第2運転は、第1供給水路に必要な温度の温水が供給されている間に開始される。第2運転を開始すると、第1供給水路内の温水が、バイパス水路と加熱水路の双方に流れ込む。このとき、加熱水路内に溜まっている低温の水が下流側に押し流される。バイパス水路を通過した温水と、加熱水路内で押し流された低温の水は、バイパス水路と加熱水路との合流部(下流端)で合流して混合され、第2供給水路へ流れる。したがって、第2供給水路内の水の温度は、加熱水路内に溜まっていた低温の水よりも高温となる。これによって、温水利用箇所に低温の水が供給されることが防止される。
制御装置は、第2運転の開始時に加熱水路内に存在している水(すなわち、低温の水)が、第2運転によって第2供給水路に排出されたタイミング以降に、第3運転を実行する。第3運転では、制御装置は、加熱水路を開状態とし、バイパス水路を閉状態とし、加熱装置を作動状態とする。すなわち、第1供給水路から加熱水路に水が流入し、加熱水路内で水が加熱される。そして、加熱された水が、加熱水路から第2供給水路に流入する。したがって、蓄熱タンクの蓄熱量がなくなっても、温水利用箇所に温水を供給できる。
なお、第2運転から第3運転に移行するときには、分配手段を切り換えた後に加熱装置を作動させて第3運転に移行してもよいし、第2運転中に加熱装置を作動させて、その後に分配手段を切り換えて第3運転に移行してもよい。
以上に説明したように、本発明の給湯機では、水の通過経路をバイパス水路から加熱水路に切り換えるときに、温水利用箇所に低温の水が供給されることが防止される。
加熱装置の加熱能力には、下限値(一般に、最小号数といわれる)がある。すなわち、加熱装置の出力を最小としても、加熱水路内の水の温度は下限値分だけ上昇する。したがって、第2運転から第3運転への移行時に、加熱水路内の水の温度がほとんど低下していない状態で加熱装置を作動させると、加熱水路内の水の温度が必要以上に高くなることがある。
したがって、上述した給湯機は、制御装置が、第2運転から第3運転への移行時において、分配手段を切り換えた後に、加熱水路内の水の温度が所定温度だけ低下したときに、加熱装置を作動させて第3運転を開始することが好ましい。
このような構成によると、加熱水路内の水の温度が必要以上に高くなることを防止できる。
上述した給湯機は、制御装置が、第3運転において、加熱水路内の水の温度の低下速度に対応させて、加熱装置の出力を上昇させることが好ましい。
このような構成によれば、第3運転中に第2供給水路を流れる水の温度を略一定に維持することができる。温水利用箇所に安定した温度の温水を供給することができる。
上述した給湯機は、第1供給水路の上流端が水道水供給源に接続されており、循環ポンプによって蓄熱タンクから水を導入するとともに導入した水を蓄熱タンクに戻す循環水路と、循環水路内の水と第1供給水路内の水との間で熱交換させて第1供給水路内の水を加熱する熱交換器をさらに備えている構成とすることができる。すなわち、この給湯機は、蓄熱タンク内の温水の熱により水道水を加熱し、加熱した水道水を供給するタイプの給湯機である。この場合、制御装置が、第3運転において、蓄熱タンクの蓄熱量の低下による加熱水路内の水の温度低下が生じるより前に、循環ポンプの送出量を低下させて加熱水路内の水の温度を低下させることが好ましい。
このように、第3運転において、蓄熱タンクの蓄熱量の低下による加熱水路内の水の温度低下が生じるより前に加熱水路内の水の温度を低下させる制御を行うことで、加熱水路内の水の温度低下速度を意図した速度に調整することができる。したがって、上述した第2供給水路を流れる水の温度を一定に維持する制御が容易となる。
本発明の給湯機によれば、蓄熱タンクの蓄熱量の低下により水の通過経路を切り換えるときに、温水利用箇所に供給する水の温度が急激に低下することがない。温水利用箇所で快適に温水を利用することができる。
下記に詳細に説明する実施例の構成を最初に列記する。
(特徴1)蓄熱タンクに蓄熱量がある場合には、第1供給水路には、温水利用箇所へ供給する温水の設定温度(目標温度)より高い温度の水が供給される。
(特徴2)第2運転において、制御装置は、第1供給水路からバイパス水路への流量が、第1供給水路から加熱水路への流量より多くなるように、分配手段の開度を調整する。
(特徴3)第2運転において、制御装置は、第2供給水路に供給される水の温度が上記設定温度以上となるように、分配手段の開度を調整する。
(特徴4)第2運転において、制御装置は、第1供給水路内の水が上記設定温度より高い温度にある間に、分配手段によって加熱水路を開状態とするとともにバイパス水路を閉状態として第2運転を終了する。そして、加熱水路内の水の温度が、第2運転終了時の温度より低く、かつ、上記設定温度より高い所定温度まで低下したときに、加熱装置を作動させて第3運転を開始する。
本発明の実施例に係る給湯機について、図面を参照しながら説明する。図1は、給湯機10の概略構成を示す接続図である。給湯機10は、温水利用箇所100(例えば、蛇口、浴槽、シャワー等)に温水を供給する。
図示するように、給湯機10は、ヒートポンプ50と、タンク水系統20と、給湯系統80を備えている。ヒートポンプ50は、外気を利用して高温を生成する熱源である。タンク水系統20は、蓄熱タンク22と、蓄熱タンク22に接続されている各水路により構成されている。タンク水系統20は、ヒートポンプ50から熱を回収して蓄熱タンク22に蓄熱するとともに、蓄熱タンク22が蓄熱している熱を給湯系統80に供給する。給湯系統80は、水道水供給源105と温水利用箇所100に接続されている。給湯系統80は、タンク水系統20により供給される熱を利用して水道水を加熱し、加熱した水を温水利用箇所100に供給する。また、給湯機10は、制御装置60を備えている。制御装置60は、給湯機10の各部の動作を制御する。
ヒートポンプ50は、熱媒体(本実施例では二酸化炭素)を循環させる熱媒体循環路51と、熱媒体循環路51に配設されている第1熱交換器(蒸発器)52、圧縮器53、第2熱交換器(凝縮器)54、膨張弁55を備えている。圧縮器53が熱媒体循環路51内の熱媒体を送り出すので、熱媒体が、第1熱交換器52、圧縮器53、第2熱交換器54、膨張弁55の順に熱媒体循環路51内を循環する。
第1熱交換器52は、外気を送風するファンを備えており、送風した外気と熱媒体循環路51内の熱媒体との間で熱交換させる熱交換器である。後に説明するように、第1熱交換器52には、膨張弁55を通過後の低圧低温の液体状態にある熱媒体が供給される。第1熱交換器52は、熱媒体と外気とを熱交換させることによって、熱媒体を加熱する。熱媒体は、加熱されることにより気化して、比較的高温であり、低圧の気体状態となる。
圧縮器53は、熱媒体循環路51内の熱媒体を圧縮して第2熱交換器54側に送り出す。圧縮器53には、第1熱交換器52を通過後の熱媒体が供給される。すなわち、比較的高温であり、低圧の気体状態にある熱媒体が供給される。圧縮器53が熱媒体を圧縮すると、熱媒体は高温高圧の気体状態となる。
第2熱交換器54は、熱媒体循環路51内の熱媒体と後述する蓄熱循環水路30内の水との間で熱交換させる熱交換器である。第2熱交換器54の熱媒体循環路51には、圧縮器53から送り出された熱媒体が供給される。すなわち、高温高圧の気体状態にある熱媒体が供給される。第2熱交換器54では、熱媒体によって蓄熱循環水路30内の水が加熱される。また、熱媒体は、熱を奪われることによって冷却される。これによって、熱媒体は、比較的低温であり、高圧の液体状態となる。
膨張弁55には、第2熱交換器54を通過後の熱媒体が供給される。すなわち、比較的低温であり、高圧の液体状態の熱媒体が供給される。熱媒体は、膨張弁55を通過すると、減圧されて膨張する。これによって、低温低圧の液体状態となる。膨張弁55を通過した熱媒体は、上述したように第1熱交換器52に供給される。
以上のように、ヒートポンプ50が作動すると、熱媒体循環路51内を熱媒体が循環し、第2熱交換器54によって蓄熱循環水路30内の水が加熱される。
タンク水系統20は、蓄熱タンク22と、蓄熱循環水路30と、熱供給循環水路35と、シスターン40を備えている。
蓄熱循環水路30は、上流端が蓄熱タンク22の下部に接続されており、下流端が蓄熱タンク22の上部に接続されている。蓄熱循環水路30には、循環ポンプ32が介装されている。循環ポンプ32は、蓄熱循環水路30内の水を上流側から下流側へ送り出す。また、上述したように、蓄熱循環水路30は、ヒートポンプ50の第2熱交換器54を通過している。ヒートポンプ50を作動させると、蓄熱循環水路30内の水が第2熱交換器54で加熱される。したがって、循環ポンプ32とヒートポンプ50を作動させると、蓄熱タンク22の下部の水が第2熱交換器54に送られて加熱され、加熱された水が蓄熱タンク22の上部に戻される。すなわち、蓄熱循環水路30は、蓄熱タンク22内に蓄熱するための水路である。
熱供給循環水路35は、上流端が蓄熱タンク22の上部に接続されており、下流端が蓄熱タンク22の下部に接続されている。熱供給循環水路35には、循環ポンプ36が介装されている。循環ポンプ36は、熱供給循環水路35内の水を上流側から下流側へ送り出す。また、熱供給循環水路35は、第3熱交換器92を通過している。第3熱交換器92は、熱供給循環水路35内の水と給湯系統80の第1供給水路82(後に詳述する)内の水の間で熱交換させる熱交換器である。通常は、熱供給循環水路35内を流れる水は高温である。したがって、第3熱交換器92では、第1供給水路82内の水が加熱されるとともに、熱供給循環水路35内の水が冷却される。循環ポンプ36を作動させると、蓄熱タンク22の上部の水が第3熱交換器92に送られて冷却され、冷却された水が蓄熱タンク22の下部に戻される。すなわち、熱供給循環水路35は、給湯系統80に熱を供給するための水路である。
蓄熱タンク22内には、満水まで水が貯留されている。上述したように、蓄熱循環水路30は加熱された水を蓄熱タンク22の上部に供給し、熱供給循環水路35は冷却された水を蓄熱タンク22の下部に供給する。したがって、蓄熱タンク22内には、その上部に高温の水の層が形成され、その下部に低温の水の層が形成される。このように、高温の層と低温の層が形成されている状態を、温度成層という。また、以下では、高温の層と低温の層の境界部を温度成層境界部という。蓄熱循環水路30により蓄熱が行われると、蓄熱タンク22内の高温の水の量が増えるので、温度成層境界部の位置が下降する。熱供給循環水路35により熱供給(放熱)が行われると、蓄熱タンク22内の低温の水の量が増えるので、温度成層境界部の位置が上昇する。
蓄熱タンク22には、サーミスタ23〜26が取り付けられている。サーミスタ23〜26は、蓄熱タンク22内の水の温度を測定する。図1に示すように、サーミスタ23〜26は、蓄熱タンク22の高さ方向に略均等間隔で取り付けられている。各サーミスタ23〜26は、その取付位置の水の温度を測定する。温度成層境界部の位置は、サーミスタ23〜26の検出値により特定できる。
シスターン40は、蓄熱タンク22の上方に設置されている。シスターン40は、その上部が開放されている。シスターン40は、給水路44により水道水供給源105に接続されている。シスターン40内には、水が貯留されている。シスターン40は、シスターン水路42によって蓄熱タンク22に接続されている。これによって、蓄熱タンク22と水道水供給源105との縁切りを行いながら、蓄熱タンク22内及び熱供給循環水路35内の水を補給する。
給湯系統80は、第1供給水路82、加熱水路84、バイパス水路86、第2供給水路88、水道水導入水路89、バーナ加熱装置90、及び、分配弁94、96を備えている。
第1供給水路82は、上流端が水道水供給源105に接続されている。第1供給水路82には水道水が供給される。
第1供給水路82には、分配弁96が介装されている。分配弁96には、水道水導入水路89の上流端が接続されている。分配弁96は、第3熱交換器92側へ流れる水の流量と、水道水導入水路89に流れる水の流量を調整することができる。
第1供給水路82の分配弁96より下流側は、第3熱交換器92を通過している。第3熱交換器92により、第1供給水路82内の水は、熱供給循環水路35内の水と熱交換して加熱される。
第1供給水路82の下流端は、分配弁94に接続されている。また、分配弁94には、加熱水路84の上流端と、バイパス水路86の上流端が接続されている。分配弁94は、第1供給水路82から加熱水路84に流れる水の流量と、第1供給水路82からバイパス水路86に流れる水の流量を調整することができる。
加熱水路84は、その上流端が分配弁94に接続されており、その下流端が合流部85でバイパス水路86の下流端と第2供給水路88の上流端に接続されている。加熱水路84には、バーナ加熱装置90が介装されている。バーナ加熱装置90は、バーナ90aとバーナ熱交換器90bを備えている。バーナ熱交換器90bは、加熱水路84の一部である。バーナ90aを点火することで、バーナ熱交換器90b内(すなわち、加熱水路84内)の水を加熱することができる。
バイパス水路86は、その上流端が分配弁94に接続されており、その下流端が合流部85で加熱水路84の下流端と合流して第2供給水路88の上流端に接続されている。
第2供給水路88の上流端は、合流部85で加熱水路84の下流端とバイパス水路86の下流端に接続されている。第2供給水路88の途中には、水道水導入水路89の下流端が接続されている。第2供給水路88の下流端は、温水利用箇所100に接続されている。水道水導入水路89の接続部より下流側の第2供給水路88には、サーミスタ88aが設置されている。サーミスタ88aは、その位置の第2供給水路88内の水の温度(すなわち、温水利用箇所100に供給される水の温度)を測定する。
次に、温水利用箇所100に温水を供給するときの各部の動作について説明する。なお、本実施例では、温水利用箇所100に供給する水の設定温度Taは約42℃に設定されている。
蓄熱タンク22の蓄熱量(すなわち、蓄熱タンク22内の高温の水の水量)が十分である場合には、制御装置60は第1運転を実行する。第1運転では、以下のように各部が制御される。
・循環ポンプ36 :温度T1(後述する)を一定に保つように回転数を制御して作動
・分配弁96 :第1供給水路82の下流側への経路の開度を大
水道水導入水路89への経路の開度を小
・分配弁94 :バイパス水路86への経路を全開
加熱水路84への経路を全閉
・バーナ加熱装置90:停止
図2は、給湯時における給湯系統80内の各部の水の温度の変化を示すタイムチャートである。上記の第1運転を実施している期間は、図2においては、タイミングt1より前の期間P1に相当する。なお、図2の温度T1は、第3熱交換器92より下流側の第1供給水路82内の水の温度を示している。温度T2は、バーナ加熱装置90より上流側の加熱水路84内の水の温度を示している。温度T3は、水道水導入水路89との合流点より上流側の第2供給水路88内の水の温度を示している。温度T4は、水道水導入水路89との合流点より下流側の第2供給水路88内の水の温度(サーミスタ88aの検出温度)を示している。記号Yに示す値は、分配弁94の開度を示している。開度Yは、加熱水路84側の開度を示している。分配弁94のバイパス水路86側の開度は、100%から開度Yの値を減算した値となる。記号Wに示す値は、バーナ加熱装置90の出力を示している。
第1運転では、温度T1を一定に維持するように、循環ポンプ36が制御される。例えば、水道水供給源105からの水道水の流量と温度が一定の場合には、循環ポンプ36が略一定の回転数で作動されて、熱供給循環水路35内を一定の流量で水が循環する。また、蓄熱タンク22内の高温の水の層の温度は略均一(本実施例では、約55℃)であるので、熱供給循環水路35を介して第3熱交換器92に略一定の温度(約55℃)の水が流れ込む。したがって、第3熱交換器92に供給される熱量は略一定となる。
給湯系統80では、水道水供給源105から第1供給水路82に水道水が流入する。上記のように分配弁96の開度が調整されているので、分配弁96に到達した水の一部が水道水導入水路89に流れ、残りの大部分の水が第3熱交換器92側へ流れる。第1運転中に分配弁96の開度は変更されないので、これらの水量は第1運転中にはほとんど変動しない。したがって、第3熱交換器92を通過する水の流量(第1供給水路82内の流量)は一定となる。上記のように、第3熱交換器92に供給される熱量は略一定であるので、第3熱交換器92通過後の第1供給水路82内の水の温度T1は、図2に示すように、温度Tbで略一定となる。なお、温度Tbは、設定温度Taより高い温度(本実施例では、約47℃)である。以下では、温度Tbを制御温度という場合がある。
また、水道水供給源105からの水道水の流量や温度が変動する場合には、それに応じて循環ポンプ36の回転数が変更され、第3熱交換器92に供給される熱量が調整される。したがって、この場合にも、温度T1が制御温度Tbに維持される。
また、第1運転では、分配弁94が、加熱水路84を全閉し、バイパス水路86を全開しているので、第1供給水路82を下流端まで流れた水はバイパス水路86を通って第2供給水路88に流入する。したがって、第2供給水路88内の水の温度T3は温度T1(すなわち、制御温度Tb)と略等しくなる。また、第2供給水路88には、水道水導入水路89から少量の水道水(冷水)が導入される。したがって、その合流部より下流側の水の温度T4は、温度T3より5℃低い約42℃となる。したがって、温水利用箇所100には、設定温度Taと略等しい約42℃の温水が供給される。
一方、第1運転中には、加熱水路84内に水が流れない。すなわち、加熱水路84内には、長時間、水がとどまっている。このため、加熱水路84内の水の温度T2は、約17℃となっている。
第1運転を継続すると、蓄熱タンク22の蓄熱量が減少する。すなわち、蓄熱タンク22内の高温の水の量が減少し、温度成層境界部の位置が徐々に上昇していく。蓄熱タンク22の蓄熱量(すなわち、高温の水の量)は、蓄熱運転(すなわち、ヒートポンプ50と循環ポンプ32を作動させる運転)により補給することができる。しかしながら、温水利用箇所100への温水の供給量が多い場合には、蓄熱運転を実行しても蓄熱量が減少してしまう。
制御装置60は、第1運転中において、蓄熱タンク22の蓄熱量が基準値(現時点においては温度T1を制御温度Tbに維持できるが、その後短時間で温度T1を制御温度Tbに維持できなくなる蓄熱量)より高いか否かを監視する。制御装置60は、サーミスタ23の検出温度が、基準温度(本実施例では、50℃)より高いか否かにより、蓄熱タンク22の蓄熱量を判断する。サーミスタ23の検出温度が50℃まで低下していることは、温度成層境界部の位置がサーミスタ23の位置まで上昇したことを意味する。すなわち、蓄熱タンク22内の高温の水が、サーミスタ23より上側の容積分しか残っていないことを意味する。この場合、その後短時間で高温の水が無くなる(以下では、高温の水が無くなることを湯切れという場合がある)。蓄熱タンク22が湯切れすると、第3熱交換器92に十分な熱量を供給できなくなるので、温度T1を制御温度Tbに維持できなくなる。
制御装置60は、サーミスタ23の検出温度が基準温度以下となると、図3のフローチャートに示す運転を実行する。なお、制御装置60は、サーミスタ23の検出温度が基準温度以下となったタイミングからの時間をカウントし、カウントした時間に応じて図3の各ステップを実行する。
サーミスタ23の検出温度が基準温度以下となると、制御装置60は、循環ポンプ36の回転数を上昇させる(ステップS2)。これによって、熱供給循環水路35を流れる水の流量が上昇し、第3熱交換器92に単位時間あたりに供給される熱量が多くなる。図2のタイミングt1は、サーミスタ23の検出温度が基準温度以下となったタイミング(すなわち、循環ポンプ36の回転数を上昇させたタイミング)を示している。図2のタイミングt1以降に示すように、循環ポンプ36の回転数を上昇させると、第3熱交換器92を通過後の第1供給水路82内の水の温度T1が、制御温度Tbより若干高くなる。
また、このときの運転状態においては、第1供給水路82内の水の温度T1と第2供給水路88内の水の温度T3は略等しくなるので、温度T3も若干上昇する。また、温度T4も、温度T3の温度上昇に応じて若干上昇する。
ステップS4では、制御装置60は、分配弁94の開度Yを変更する。図2のタイミングt2に示すように、制御装置60は、開度Yが10%となるまで開度Yを徐々に大きくし、その後は開度Yを10%に維持する。このように分配弁94の開度Yを変更することで、バイパス水路86と加熱水路84の双方に水が流れる(第2運転)。より詳細には、第1供給水路82の下流端に到達した水(加熱後の水)の約90%がバイパス水路86へ流れ、残りの約10%が加熱水路84へ流れる。上述したように、ステップS4の開始前においては、加熱水路84内に低温の水が溜まっている。ステップS4を実行すると、加熱水路84に流入する水(加熱後の水)によって加熱水路84内の低温の水が押し流される。したがって、図2に示すように、タイミングt2後に加熱水路84内の水の温度T2が上昇する。また、加熱水路84内で押し流された低温の水は、図1の合流部85でバイパス水路86からの水と混合されて、第2供給水路88に流入する。バイパス水路86内を流れる水は、温度T1と略等しい温度の水である。また、上述したように、バイパス水路86を流れる水量は加熱水路84を流れる水量より遥かに多い(約9倍である)。したがって、合流部85で混合された後の水の温度T3は、温度T1より若干低い温度となる。上述したように、ステップS2の実行により温度T1が制御温度Tbより高い温度となっているので、ステップS4を実行すると温度T3が制御温度Tbと略一致する温度となる。また、これに応じて、温度T4が設定温度Taと略一致する温度となる。
第2運転は、図2の期間P2の間実行する。温度T2は加熱水路84の上流側の温度であるので、温度T2が制御温度Tbまで上昇したタイミングより少し遅れたタイミングtsで、加熱水路84内の低温の水が全て押し流された状態となる。制御装置60は、タイミングtsで循環ポンプ36の回転数を元に戻す。これによって、温度T1が再度制御温度Tbと一致する温度となり、加熱水路84内の水が排出された後においても、温度T3、T4が一定に維持される。
第2運転を一定時間実行した後のタイミングt3において、制御装置60は、ステップS6を実行する。ステップS6では、制御装置60は、分配弁94の開度Yを変更する。図2のタイミングt3以降に示すように、制御装置60は、開度Yが100%となるまで開度Yを徐々に大きくし、その後は開度Yを100%に維持する。すると、第1供給水路82の下流端に到達した水の全てが加熱水路84へ流れ、バイパス水路86の流量がゼロとなる。なお、ステップS6の開始時においては、バイパス水路86を流れる水の温度と加熱水路84を流れる水の温度は略等しい。したがって、ステップS6の実行後(タイミングt3以降)に、温度T1〜T4はほとんど変化しない。
開度Yを100%とした後のタイミングt4において、制御装置60は、ステップS8を実行する。ステップS8では、制御装置60は、循環ポンプ36の回転数を徐々に低下させ、最終的に循環ポンプ36を停止させる。制御装置60は、図2のタイミングt4から徐々に循環ポンプ36の回転数を低下させ、タイミングt7で循環ポンプ36を停止させる。循環ポンプ36の回転数を徐々に低下させているタイミングt4以降の期間では、熱供給循環水路35を流れる水量が徐々に低下し、第3熱交換器92に単位時間あたりに供給される熱量が徐々に少なくなる。したがって、図2に示すように、第3熱交換器92を通過後の第1供給水路82内の水の温度T1が徐々に低下する。そして、循環ポンプ36を停止させるタイミングt7において、温度T1が水道水の温度(約17℃)と等しくなる。また、タイミングt4〜t7の間の期間においては、温度T1と温度T2は略等しくなるので、温度T2も温度T1と同様に低下する。
なお、ステップS8の実行期間(タイミングt4〜t7の間の期間)は、蓄熱タンク22が湯切れするタイミングより早いタイミングに設定されている。したがって、ステップS8の開始前や実行中に、蓄熱タンク22の湯切れによる温度T1の低下が生じることがない。このように、蓄熱タンク22の湯切れが生じる前に、制御装置60が温度T1を低下させる制御を行うので、温度T1の低下速度を意図した速度に制御することができる。
図3に示すように、制御装置60は、ステップS8と並行して、ステップS10、S12を実行する。
ステップS10では、制御装置60が、タイミングt5においてバーナ加熱装置90を作動させる。タイミングt5以降の期間P3においては、バーナ加熱装置90によって加熱水路84内の水を加熱する第3運転が実行される。ステップS10のバーナ加熱装置90の作動は、最低出力で行われる。また、バーナ加熱装置90の作動は、温度T1(すなわち、温度T2)が制御温度Tbより低くかつ設定温度Taより高いタイミング(図2のタイミングt5)に開始される。バーナ加熱装置90を最低出力で作動させると、加熱水路84内を流れる水が最小号数分の加熱を受けて温度上昇する。したがって、タイミングt5以降に、温度T3(バーナ加熱装置90で加熱後の水の温度)が上昇する。このとき、温度T1が制御温度Tbより低い温度となっているので、加熱後の水の温度T3が必要以上に高くなることが防止される。
バーナ加熱装置90を最低出力で所定時間作動させると、温度T1の低下に伴って温度T3も低下し始める。制御装置60は、温度T1が設定温度Taと略一致する温度まで低下したタイミングt6に、バーナ加熱装置90の出力Wの制御を開始する(ステップS12)。ステップS12では、制御装置60は、サーミスタ88aで測定される温度T4が設定温度Taと一致するように、バーナ加熱装置90の出力Wを制御する。すなわち、タイミングt6以降に、温度T1の低下速度に合わせてバーナ加熱装置90の出力Wが上昇される。これによって、温度T3が制御温度Tbに維持され、温度T4が設定温度Taに維持される。タイミングt7で温度T1が水道水温度まで低下した以降は温度T1が略一定となるので、バーナ加熱装置90の出力Wも一定に維持される。
タイミングt7後一定時間が経過したタイミングt8において、制御装置60は、分配弁96の開度を変更する(ステップS14)。このとき、水道水導入水路89の水の流量が増大し、第1供給水路82の下流側への水の流量(すなわち、加熱水路84の水の流量)が減少するように開度を変更する。すると、加熱水路84内の水の流量が減少することにより、加熱水路84を通過した後の水の温度T3が約60℃まで上昇する。このように、加熱水路84内を流れる水を高温まで加熱することで、バーナ熱交換器90bの周囲に結露水が付着することを防止することができる。なお、加熱水路84を通過した約60℃の水は、水道水導入水路89から導入される多量の水道水と混合される。これによって、温水利用箇所100に供給される水の温度T4は、設定温度Taからほとんど変動しない。
ステップS14以降は、水道水をバーナ加熱装置90により加熱して温水利用箇所100に供給する運転が継続される。したがって、温水利用箇所100に設定温度Taと略等しい温度の水が供給される。
以上に説明したように、本実施例の給湯機10は、蓄熱タンク22の蓄熱量が十分高い間は、加熱水路84を閉状態とし、バイパス水路86を開状態とし、加熱装置を停止状態とする第1運転を実行する。また、蓄熱タンク22の蓄熱量が少なくなったときには、温度T1を制御温度Tbに維持可能な間に、加熱水路84を一部開状態として、加熱水路84とバイパス水路86の双方に水を流す第2運転を実行する。これによって、第2運転の開始時に加熱水路84内に存在している低温の水を、加熱水路84から排出する。このように低温の水を排出するときには、低温の水がバイパス水路86を通過した制御温度Tbの多量の水と合流部85で混合されるので、低温の水が温水利用箇所100にそのまま供給されることがない。給湯機10は、低温の水の全てが排出されたタイミングts以降に、バイパス水路86を閉状態とし、加熱水路84のみが開状態でバーナ加熱装置90を作動状態とする第3運転を実行する。これによって、蓄熱タンク22の蓄熱を利用しない状態においても、設定温度の水が温水利用箇所100に供給される。このように、本実施例の給湯機10では、蓄熱タンク22の蓄熱を利用する加熱運転(第1運転)からバーナ加熱装置90による加熱運転(第3運転)に切り換えるときに、温水利用箇所100に低温の水が供給されることがない。温水利用箇所100で快適に温水を利用することができる。
また、上述した給湯機10は、加熱水路84内の水の温度T2が所定温度低下したタイミングt5にバーナ加熱装置90を作動させる。したがって、バーナ加熱装置90によって不必要に高い温度まで水が加熱されることがない。
また、上述した給湯機10は、タイミングt6以降に、温度T4が一定となるようにバーナ加熱装置90の出力Wを制御する。すなわち、加熱水路84内の水の温度T2の低下速度に対応させて、バーナ加熱装置90の出力Wを上昇させる。したがって、バーナ加熱装置90で加熱後の水の温度T4が略一定となる。
また、上述した給湯機10は、蓄熱タンク22の湯切れによる加熱水路84内の水の温度T2の低下が生じるより前に、循環ポンプ36の回転数を低下させる。これによって、温度T2を低下させる。したがって、温度T2の低下速度を意図した速度に制御することができる。このため、温度T4を設定温度Taに維持するバーナ加熱装置90の出力制御が容易となる。
なお、図2に示すように、給湯機10では、温度T3が常に設定温度Taより高い温度に維持される。したがって、分配弁96の開度を調節して、水道水導入水路89から第2供給水路88に流入させる水道水の流量を調整することによって、温水利用箇所100に供給される水の温度T4を設定温度Taに制御することもできる。例えば、水道水導入路89に流量調整弁を設け、温度T4が一定となるように流量調整弁の開度を制御してもよい。このようにして第2供給水路88に流入する水道水の流量を調整することで、温度T4をより正確に設定温度Taに一致させることができる。また、このようにして第2供給水路88に流入する水道水の流量を調整する場合には、バーナ加熱装置90の出力Wや作動タイミングを調整しなくても、温度T4を設定温度Taに一致させることができる。
(第2実施例)
次に、第2実施例の給湯機110について説明する。なお、第2実施例の給湯機110の構成部材の多くは、第1実施例の給湯機10と同じ構成を備えている。したがって、以下の説明においては、第2実施例の給湯機110のうちの第1実施例の給湯機10と同様の機能を有する構成部材については、第1実施例と同じ参照番号を付するとともに、適宜説明を省略する。
図4は、第2実施例の給湯機110の概略構成を示している。給湯機110は、蓄熱タンク22内の水を直接第1供給水路82に供給するタイプの給湯機である。すなわち、給湯機110では、蓄熱タンク22の上部に第1供給水路82が直接接続されている。また、蓄熱タンク22の下部に、水道水導入水路37が接続されている。
温水利用箇所100に温水を供給するときには、蓄熱タンク22の上部の水(すなわち、高温の水)が第1供給水路82に供給される。供給された水は給湯系統80を介して温水利用箇所100に供給される。また、蓄熱タンク22から第1供給水路82に温水を供給するのと同時に、水道水導入水路37から蓄熱タンク22の下部に水道水が導入される。したがって、蓄熱タンク22から第1供給水路82に温水が供給されると、蓄熱タンク22内の温度成層境界部の位置が上昇する。
また、第2実施例の給湯機110では、第1供給水路82に、水道水導入水路98が接続されている。第1供給水路82と水道水導入水路98との接続部には、分配弁97が介装されている。分配弁97は、水道水導入水路98から第1供給水路82に流れる水の流量を調整する。
また、第2実施例の給湯機110では、水道水導入水路89と第2供給水路88との接続部に分配弁96が介装されている。分配弁96は、水道水導入水路89から第2供給水路88に流れる水の流量を調整する。
次に、給湯機110により温水利用箇所100に温水を供給するときの動作について説明する。
蓄熱タンク22の蓄熱量が十分である場合には、制御装置60は第1運転を実行する。第1運転では、以下のように各部が制御される。
・分配弁97 :第1供給水路82の上流側からの経路を所定開度で開く
水道水導入水路98からの経路を所定開度で開く
・分配弁94 :バイパス水路86への経路を全開
加熱水路84への経路を全閉
・分配弁96 :第2供給水路88の上流側からの経路の開度を大
水道水導入水路89からの経路の開度を小
・バーナ加熱装置90:停止
第1運転では、分配弁97が第1供給水路82の上流側からの経路と水道水導入水路98からの経路の双方を所定開度で開く。したがって、蓄熱タンク22の上部の高温の水(本実施例では約90℃)が第1供給水路82に流入するとともに、分配弁97で水道水導入水路98から第1供給水路82に水道水が流入する。このため、分配弁97で、蓄熱タンク22からの高温の水と水道水が混合される。分配弁97の開度は、混合された水の温度が約55℃となるように調整されている。したがって、分配弁97の下流側には、約55℃の水が流れる(すなわち、本実施例では、制御温度Tbが約55℃である)。分配弁97で混合された水は、バイパス水路86を介して第2供給水路88に流入する。第2供給水路88に流入した水は、分配弁96で水道水と混合される。これによって、温水利用箇所100に供給される水の温度T4が設定温度Taに調整される。図5は、給湯時における給湯系統80内の各部の水の温度の変化を示すタイムチャートである。図5の各タイミングは、図2の各タイミングに対応している。図5の期間P1(第1運転を実行している期間)に示すように、第1運転では、温度T1〜T4が略一定となる。
第1運転の実行中にサーミスタ23で基準温度以下の温度が検出されたら、制御装置60は、第1実施例の給湯機10と同様の処理を行う。
サーミスタ23で基準温度以下の温度を検出したタイミングt1では、制御装置60は、分配弁94の開度Yを10%まで上昇させる。これによって、期間P2の間に加熱水路84内の低温の水が第2供給水路88に排出される。排出された低温の水はバイパス水路86を通過した水と混合されるので、温度T3は制御温度からそれほど低下しない。
加熱水路84内の低温の水の全てを排出したタイミングts以降のタイミングt3に、制御装置60は分配弁94の開度Yを100%まで上昇させる。すなわち、バイパス水路86を全閉とし、加熱水路84を全開とする。
タイミングt4では、制御装置60は、分配弁97の開度(水道水導入水路98から第1供給水路82の下流側への経路の開度)を徐々に上昇させて、第1供給水路82内に水道水を導入する(これによって、蓄熱タンク22から第1供給水路82に流入する水の流量は低下する)。これによって、温度T1(及び温度T2)が徐々に低下する。制御装置60は、分配弁97の開度を徐々に大きくして、タイミングt7で100%(すなわち、水道水導入水路98から第1供給水路82の下流側への経路が全開となり、第1供給水路82の上流側から下流側への経路が全閉となる状態)とする。したがって、タイミングt7以降は、第1供給水路82に水道水が導入される。
制御装置60は、タイミングt5でバーナ加熱装置90を最低出力で作動させ、タイミングt6以降は温度T4が一定となるようにバーナ加熱装置90の出力Wを制御する。これによって、温度T4が設定温度Taと略一致する温度に維持される。また、タイミングt8で分配弁96の開度を制御して、バーナ加熱装置90内に結露水が発生することを防止する。
以上に説明したように、第2実施例の給湯機110でも、第1運転中に加熱水路84内にとどまっている低温の水が、そのまま温水利用箇所100に供給されることが防止される。
また、第2実施例の給湯機110では、蓄熱タンク22の湯切れによる温度T2の低下が生じる前に、水道水導入水路98から第1供給水路82内に水道水を導入して温度T2を低下させる。したがって、温度T2の低下速度を意図した速度に制御することができる。このため、温度T4を設定温度Taに維持するバーナ加熱装置90の出力制御が容易となる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
給湯機10の接続図。 給湯時における給湯機10内の各部の水の温度の変化を示すタイムチャート。 蓄熱タンク22の蓄熱量が低下したときに制御装置60が実行するフローチャート。 給湯機110の接続図。 給湯時における給湯機110内の各部の水の温度の変化を示すタイムチャート。
符号の説明
10:給湯機
20:タンク水系統
22:蓄熱タンク
30:蓄熱循環水路
32:循環ポンプ
35:熱供給循環水路
36:循環ポンプ
40:シスターン
50:ヒートポンプ
51:熱媒体循環路
52:第1熱交換器
53:圧縮器
54:第2熱交換器
55:膨張弁
60:制御装置
80:給湯系統
82:第1供給水路
84:加熱水路
86:バイパス水路
88:第2供給水路
89:水道水導入水路
90:バーナ加熱装置
92:第3熱交換器
94:分配弁
96:分配弁
100:温水利用箇所

Claims (4)

  1. 温水利用箇所に温水を供給する給湯機であり、
    外部の熱源により加熱された水を貯留する蓄熱タンクと、
    蓄熱タンクの蓄熱量が基準値より高いか否かを検出する蓄熱量検出手段と、
    蓄熱タンク内の水と熱交換されて加熱された水、または、蓄熱タンク内の水を下流側の加熱水路に供給する第1供給水路と、
    加熱水路内の水を加熱する加熱装置と、
    第1供給水路の下流端に加熱水路と並列に接続されているバイパス水路と、
    加熱水路とバイパス水路の合流部に接続されており、下流端が温水利用箇所に接続されている第2供給水路と、
    加熱水路とバイパス水路を開閉する分配手段と、
    加熱装置と分配手段を制御する制御装置、
    を備えており、
    その制御装置が、
    蓄熱タンクの蓄熱量が基準値より高い間は、分配手段によって加熱水路を閉状態とするとともにバイパス水路を開状態とし、加熱装置を停止状態とする第1運転を実行し、
    蓄熱タンクの蓄熱量が基準値以下となったときに、分配手段によって加熱水路とバイパス水路の双方を開状態とする第2運転を実行し、
    第2運転の開始時に加熱水路内に存在している水が、第2運転によって第2供給水路に排出されたタイミング以降に、分配手段によって加熱水路を開状態とするとともにバイパス水路を閉状態とし、加熱装置を作動状態とする第3運転を実行する、
    ことを特徴とする給湯機。
  2. 制御装置が、第2運転から第3運転への移行時において、分配手段を切り換えた後に、加熱水路内の水の温度が所定温度だけ低下したときに、加熱装置を作動させて第3運転を開始することを特徴とする請求項1に記載の給湯機。
  3. 制御装置が、第3運転において、加熱水路内の水の温度の低下速度に対応させて、加熱装置の出力を上昇させることを特徴とする請求項1または2に記載の給湯機。
  4. 第1供給水路の上流端が水道水供給源に接続されており、
    循環ポンプによって蓄熱タンクから水を導入するとともに導入した水を蓄熱タンクに戻す循環水路と、循環水路内の水と第1供給水路内の水との間で熱交換させて第1供給水路内の水を加熱する熱交換器をさらに備えており、
    制御装置が、第3運転において、蓄熱タンクの蓄熱量の低下による加熱水路内の水の温度低下が生じるより前に、循環ポンプの送出量を低下させて加熱水路内の水の温度を低下させることを特徴とする請求項3に記載の給湯機。
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