JP7308042B2 - 蓄熱装置、発電プラントおよびファストカットバック時の運転制御方法 - Google Patents

蓄熱装置、発電プラントおよびファストカットバック時の運転制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、各種燃料の燃焼熱を利用する汽力発電プラントに関し、特に、蒸気の熱の一部を熱エネルギとして貯蔵(蓄熱)し、必要に応じて貯蔵(蓄熱)した熱エネルギを発電プラントに供給する技術に関する。
特許文献1には、複数の蓄熱槽を並列に接続し、蓄熱、放熱を行う太陽光発電システムが開示されている。
また、温度特性の温度域が異なる2つの蓄熱部を有する蓄熱装置に熱エネルギを蓄熱し、発電プラントの運転時に用いる技術がある。例えば、特許文献2には、それぞれ蓄熱媒体が異なる高温蓄熱装置と低温蓄熱装置とを、直列に接続した蓄熱部を有する太陽熱発電プラントが開示されている。特許文献2に開示のシステムでは、蓄熱運転モード時は、過熱蒸気の一部を、高温蓄熱装置、低温蓄熱装置の順に蓄熱する。一方、放熱運転モード時は、給水ポンプから給水された水が、低温蓄熱装置、高温蓄熱装置の順に流れて各蓄熱装置に蓄熱されている熱を回収し、過熱蒸気が生成され、蒸気タービンに供給される。
特開2017-155667号公報 国際公開2014/014027号公報
特許文献1に開示の技術によれば、蓄熱時、飽和蒸気は、太陽熱発電システムから、各蓄熱槽に1つずつ順に供給される。具体的には、各蓄熱槽の温度をモニタし、熱媒体の飽和温度に達すると、蓄熱槽を切り替える。また、放熱時も同様に、各蓄熱槽に1つずつ順に水を供給し、熱交換により飽和蒸気を含む気液二相流体を生成し、太陽熱発電システムに供給する。しかしながら、蓄熱層ではコンクリート等の固体蓄熱材による顕熱蓄熱が行われるため、放熱に伴い蓄熱材の温度も低下し、気液二相流体の温度制御が困難である。
特許文献2に開示の技術によれば、高温、低温の2種の蓄熱装置を備えているものの、高温蓄熱装置は溶融塩による顕熱蓄熱であるため、特許文献1と同様、蓄熱した熱を利用する際に、溶融塩の放射による温度低下に伴い蒸気の出力温度も低下する。また、高温、低温の2種の蓄熱装置が直列に接続されているため、流入する蒸気の温度が低下する場合、蒸気が逆に高温蓄熱装置から吸熱してしまい効率的に蓄熱できない。
潜熱蓄熱は、物質の相変態潜熱を利用したものであり、蓄熱材の融点に応じた一定温度の熱を蓄熱し、かつ、供給できる点に特徴がある。しかしながら、一般に、発電プラントでは、構成機器ごとに異なる温度域の水および蒸気が流れているため、特許文献2に開示の技術では、1つの温度域に温度特性を有する蓄熱材しか用いられておらず、複数の異なる温度域の水および蒸気を発電プラントの各機器に供給できない。また、1種類の潜熱蓄熱材しか使用しないために、蓄熱量は潜熱蓄熱材の温度特性によって決定され、効率的に蓄熱できない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、発電プラントで発生する余剰エネルギを複数の異なる温度域で効率よく貯蔵、利用する技術を提供することを目的とする。
本発明は、内部に設けられた流路を通過する流体から熱を回収して蓄積する複数の蓄熱部を有する蓄熱装置であって、前記蓄熱部は、第一温度域に温度特性を持つ第一蓄熱部と、前記第一温度域より低い温度域である第二温度域に温度特性を持つ第二蓄熱部と、を備え、前記流路は、当該蓄熱装置に流入する前記流体を、前記第一蓄熱部を通過させて当該蓄熱装置から排出する第一流路と、前記第一流路の前記第一蓄熱部の上流の第一分岐部で分岐し、当該蓄熱装置に流入する前記流体を、前記第二蓄熱部を通過させて当該蓄熱装置から排出する第二流路と、前記流路への前記流体の流入を制御する開閉弁と、を備え、前記開閉弁は、前記第一流路上に設けられ、前記第一蓄熱部への前記流体の流入を制御する第一開閉弁と、前記第二流路上に設けられ、前記第二蓄熱部への前記流体の流入を制御する第二開閉弁と、を備え、前記第一開閉弁は、前記流体の温度が前記第一温度域により定められた第一温度閾値以上である場合、開状態となり、前記第二開閉弁は、前記流体の温度が前記第一温度閾値未満である場合開状態となり、前記蓄熱部は、前記第二温度域に温度特性を持つ第四蓄熱部をさらに備え、前記第一流路は、前記第一蓄熱部を通過させた前記流体を、前記第四蓄熱部をさらに通過させて当該蓄熱装置から排出することを特徴とする。
また、本発明は、内部に設けられた流路を通過する流体から熱を回収して蓄積する複数の蓄熱部を有する蓄熱装置であって、前記蓄熱部は、第一温度域に温度特性を持つ第一蓄熱部と、前記第一温度域より低い温度域である第二温度域に温度特性を持つ第二蓄熱部と、を備え、前記流路は、当該蓄熱装置に流入する前記流体を、前記第一蓄熱部を通過させて当該蓄熱装置から排出する第一流路と、前記第一流路の前記第一蓄熱部の上流の第一分岐部で分岐し、当該蓄熱装置に流入する前記流体を、前記第二蓄熱部を通過させて当該蓄熱装置から排出する第二流路と、前記流路への前記流体の流入を制御する開閉弁と、を備え、前記開閉弁は、前記第一流路上に設けられ、前記第一蓄熱部への前記流体の流入を制御する第一開閉弁と、前記第二流路上に設けられ、前記第二蓄熱部への前記流体の流入を制御する第二開閉弁と、を備え、前記第一開閉弁は、前記流体の温度が前記第一温度域により定められた第一温度閾値以上である場合、開状態となり、前記第二開閉弁は、前記流体の温度が前記第一温度閾値未満である場合開状態となり、前記第一流路は、前記第一蓄熱部を通過させた前記流体を、前記第二蓄熱部をさらに通過させて当該蓄熱装置から排出することを特徴とする。
さらに、供給された水を加熱して過熱蒸気を生成するボイラと、前記ボイラで過熱した過熱蒸気により回転駆動され、発電機を駆動する蒸気タービンと、前記蒸気タービンからの排気蒸気を水にもどして前記ボイラに供給する給水ラインと、を備える発電プラントにおいて、前記ボイラで生成した過熱蒸気のうち、余剰分の熱エネルギを蓄積する蓄熱装置を備え、前記蓄熱装置は、前述の蓄熱装置であり、前記蓄熱装置に蓄積された熱エネルギは、当該発電プラントの運転時に用いられることを特徴とする。
また、発電機を駆動する蒸気タービンと、前記蒸気タービンに供給する流体を生成するボイラと、内部に設けられた流路を通過する流体から熱を回収して蓄積する複数の蓄熱部を有する前述の蓄熱装置と、前記ボイラが生成する流体を、前記蒸気タービンをバイパスさせて前記蓄熱装置に導くタービンバイパス管と、前記タービンバイパス管に流入する前記流体の流量を制御するタービンバイパス開閉弁と、を備える発電プラントにおけるファストカットバック時の運転制御方法であって、系統遮断指示を受け付けると、前記ボイラの負荷を絞り込むとともに、前記タービンバイパス開閉弁を開状態にし、前記タービンバイパス管内を通過する前記流体の温度を計測し、当該流体の温度が属する温度域に前記温度特性を有する前記蓄熱部へ前記流体を導く前記流路に設けられた前記開閉弁を開状態とし、他の前記開閉弁を閉状態とすることを特徴とする。
本発明によれば、発電プラントで発生する余剰エネルギを複数の異なる温度域で効率よく貯蔵、利用できる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
(a)は、本発明の実施形態の発電プラントの系統構成図であり、(b)は、本発明の実施形態の制御装置の構成図である。 (a)および(b)は、本発明の実施形態の発電プラントの運転時の開閉弁の開閉状態を説明するための説明図である。 本発明の実施形態の蓄熱装置の構成図である。 (a)は、FCB運転時のボイラ負荷の変化と余剰蒸気の発生の様子を説明するための説明図であり、(b)は、ボイラ負荷と蒸気温度との対応を示すテーブルである。 (a)は、蒸気温度の変化の様子と運転モードとの関係を示すグラフであり、(b)は、運転モードと温度による移行条件を示すテーブルである。 (a)および(b)は、本発明の実施形態の蓄熱装置の、運転モード毎の各開閉弁の開閉状態を説明するための説明図である。 (a)および(b)は、本発明の実施形態の蓄熱装置の、運転モード毎の各開閉弁の開閉状態を説明するための説明図である。 発電プラントのボイラの各熱交換器の設計温度を説明するための説明図である。 本発明の実施形態の蓄熱装置からの熱回収時の接続の一例を説明するための説明図である。 本発明の変形例の蓄熱装置の構成図である。 (a)および(b)は、本発明の変形例の蓄熱装置の、運転モード毎の各開閉弁の開閉状態を説明するための説明図である。 (a)および(b)は、本発明の変形例の蓄熱装置の、運転モード毎の各開閉弁の開閉状態を説明するための説明図である。 (a)および(b)は、本発明の他の変形例の蓄熱装置の構成図である。 (a)および(b)は、本発明の他の変形例の蓄熱装置の構成図である。 (a)および(b)は、本発明の他の変形例の蓄熱装置の構成図である。 (a)および(b)は、本発明の変形例の系統構成図である。 本発明の実施形態の蓄熱装置からの熱回収時の他の接続例を説明するための説明図である。
本発明の実施形態の蓄熱装置が適用される発電プラントの一例を説明する。本実施形態の蓄熱装置は、例えば、図1に示す発電プラント100で用いられる。
図1(a)は、本実施形態の発電プラント100の流体系統図である。本実施形態の発電プラント100は、燃料を燃焼させ、該燃焼の熱によって蒸気を発生させるボイラ110と、ボイラ110が発生した蒸気を用いてタービンを回転させることにより発電機101を駆動させて発電する蒸気タービン120と、ボイラ110に水を供給する給水ライン130と、ボイラ110で過熱された蒸気の熱エネルギを蓄熱する蓄熱装置140と、制御装置150(図1(b))と、を備える。
ボイラ110は、節炭器(ECO)111と、火炉水冷壁112と、汽水分離器113と、過熱器114と、再熱器115と、を備える。なお、過熱器114は、下流から上流に複数段備えてもよい。
蒸気タービン120は、それぞれ、発電機101を駆動させるための所定の仕事を行う、高圧蒸気タービン(HPT)121と、中圧蒸気タービン(IPT)122と、低圧蒸気タービン(LPT)123と、を備える。
給水ライン130上には、復水器131と、復水ポンプ132と、低圧給水過熱器(低圧ヒーター)133と、脱気器134と、給水ポンプ135と、高圧給水過熱器(高圧ヒーター)136とが設けられる。
上記構成を有する発電プラント100では、節炭器111で、供給された水を燃焼ガスとの熱交換により予熱する。節炭器111で予熱された水は、火炉水冷壁112において、壁に形成された不図示の炉壁管を通すことにより水-蒸気2相流体を生成する。火炉水冷壁112において生成された水-蒸気2相流体は、汽水分離器113に送られて、飽和蒸気と飽和水とに分離される。ここで、飽和蒸気は過熱器114へ、飽和水は第一配管161を通り復水器131へ、それぞれ、導かれる。
汽水分離器113で分離された飽和蒸気は、燃焼ガスとの熱交換により過熱器114で過熱され、主蒸気管162を経由して高圧蒸気タービン121に導入される。高圧蒸気タービン121で所定の仕事を行った蒸気は、低温再熱蒸気管163を経由して再熱器115に導かれる。再熱器115では、高圧蒸気タービン121で所定の仕事を行った蒸気を加熱する。再熱器115で過熱された蒸気は、高温再熱蒸気管164を経由して中圧蒸気タービン122および低圧蒸気タービン123に供給され、そこで、それぞれ仕事を行い、発電機101を駆動する。主蒸気管162には、第一塞止弁176が設けられる。また、高温再熱蒸気管164には、第二塞止弁177が設けられる。
なお、主蒸気管162と、低温再熱蒸気管163とは、第一開閉弁171を持つ高圧バイパス蒸気管165を介して互いに連接される。
低圧蒸気タービン123で仕事を終えた蒸気は、第一排気蒸気管166によって復水器131に導入される。復水器131で凝縮した復水は、汽水分離器113から送られた飽和水とともに復水ポンプ132によって低圧ヒーター133を通過した後、脱気器134に送られ、復水中のガス成分が除去される。脱気器134を経た復水は、さらに給水ポンプ135によって昇圧された後、高圧ヒーター136に送給されて加熱され、最終的には、ボイラ110へ還流される。
さらに、発電プラント100は、高温再熱蒸気管164から分岐し、当該蒸気を、中圧蒸気タービン122をバイパスして復水器131に導くタービンバイパス蒸気管167を備える。タービンバイパス蒸気管167には、タービンバイパス開閉弁172が設けられる。
本実施形態の蓄熱装置140は、このタービンバイパス蒸気管167上に配置される。タービンバイパス蒸気管167を経由して蓄熱装置140に導かれる蒸気の熱エネルギは、蓄熱装置140に蓄えられる。蓄熱装置140で熱交換後の蒸気は、復水器131に導入される。
なお、タービンバイパス蒸気管167には、蓄熱装置140をバイパスして蒸気を復水器131に導く第二バイパス蒸気管168をさらに備えてもよい。この場合、タービンバイパス蒸気管167と第二バイパス蒸気管168との分岐点の下流には、それぞれ、第三開閉弁173および第四開閉弁174が設けられる。
また、タービンバイパス蒸気管167には、内部を通過する蒸気の温度を検出する温度センサ181が設けられる。
制御装置150は、図1(b)に示すように、外部(発電所に置かれる制御卓151等)からの指示、あるいは、発電プラント100内に設置される、上記温度センサ181を含む各種のセンサからの信号に従って、各開閉弁の開閉を制御する。
例えば、本実施形態の発電プラント100は、蒸気タービン120に蒸気を供給し、発電機101を駆動させる通常運転を行う通常運転モードと、蒸気タービン120に蒸気を供給せず、ボイラ110で生成された蒸気の熱エネルギを蓄熱装置140に蓄熱する蓄熱運転モードとの2種の運転モードを備える。
制御卓151等から通常運転モードでの運転の指令を受け取ると、制御装置150は、図2(a)に示すように、タービンバイパス開閉弁172および第一開閉弁171に対し、閉指令を出力する。これにより、タービンバイパス開閉弁172および第一開閉弁171は閉じられ、蒸気、水は、ボイラ110、蒸気タービン120、給水ライン130間で循環し、発電機101が駆動される。
一方、蓄熱運転モードでの運転の指令を受け取ると、制御装置150は、図2(b)に示すように、タービンバイパス開閉弁172、第三開閉弁173および第一開閉弁171に対し開指令を出力する。また、第四開閉弁174、第一塞止弁176および第二塞止弁177に対し閉指令を出力する。これにより、タービンバイパス開閉弁172、第三開閉弁173が開かれ、高温再熱蒸気管164の蒸気は、蓄熱装置140に導かれる。
さらに、本実施形態の制御装置150は、後述する蓄熱装置140が各流路に備える開閉弁の開閉も制御する。制御の詳細は後述する。
[蓄熱装置]
次に、本実施形態の蓄熱装置140を、図3を用いて説明する。以下、本明細書では、発電プラント100内を還流する蒸気、水等に関し、区別する必要がない場合は、流体と称する。
本実施形態の蓄熱装置140は、それぞれ異なる温度域に温度特性(融点)を持つ蓄熱材で構成される複数の蓄熱層を備える。各蓄熱層内には、熱交換部が設けられる。
蓄熱装置140内には、各蓄熱層内の熱交換部が直列かつ並列に接続されるよう流路が設けられる。そして、蓄熱装置140に熱を蓄積する場合、蓄熱装置140に供給される流体の温度に応じて、流体が通過する経路を変更する。これにより、効率的に熱を蓄積する。経路変更は、後述する各流体に設けられた開閉弁に対する制御装置150からの指令により実現する。
以下、本実施形態では、蓄熱層として、580℃を中心とする温度域(第一温度域)に温度特性(融点)を有する蓄熱材で構成される高温蓄熱層210(以下、単に高温層210とも呼ぶ。)と、500℃を中心とする温度域(第二温度域)に温度特性を有する蓄熱材で構成される中温蓄熱層220(中温層220)と、400℃を中心とする温度域(第三温度域)に温度特性を有する蓄熱材で構成される低温蓄熱層230(低温層230)と、の3つの蓄熱層を備える場合を例にあげて説明する。
蓄熱装置140は、熱貯蔵時に用いられる流路として、第一流路241と、第二流路242と、第三流路243とを備える。第一流路241は、高温層210、中温層220および低温層230をこの順で流体を通過させる。第一流路241を通過する流体は、各蓄熱層で熱交換を行い、各蓄熱層に熱を蓄積する。第二流路242は、中温層220および低温層230をこの順で流体を通過させる。第二流路242を通過する流体は、各蓄熱層で熱交換を行い、各蓄熱層に熱を蓄積する。第三流路243は、流体を低温層230のみを通過させる。第三流路243を通過する流体は、低温層230で熱交換を行い、低温層230に熱を蓄積する。
熱交換は、各蓄熱層に設けられた熱交換部において行われる。本実施形態では、図3に示すように、高温層210には高温熱交換部211が、中温層220には、第一中温熱交換部221および第二中温熱交換部222が、低温層230には、第一低温熱交換部231、第二低温熱交換部232および第三低温熱交換部233がそれぞれ設けられる。
各熱交換部(高温熱交換部211と、第一中温熱交換部221と、第二中温熱交換部222と、第一低温熱交換部231と、第二低温熱交換部232と、第三低温熱交換部233)は、流入した流体と熱交換を行う。それぞれ、配置された蓄熱層の融点以上の温度の流体が流入した場合、当該蓄熱層に熱エネルギを蓄熱する蓄熱部として機能する。一方、配置された蓄熱層の融点未満の温度の流体が流入した場合、当該蓄熱層に蓄えられている熱エネルギを放熱する。
第一流路241は、タービンバイパス蒸気管167から分岐点271で分岐し、高温熱交換部211、第一中温熱交換部221および第一低温熱交換部231を、この順に接続し、合流点272でタービンバイパス蒸気管167に接続する。第一流路241は、蓄熱装置140に流入する流体を、高温熱交換部211、第一中温熱交換部221および第一低温熱交換部231の順に通過させ、蓄熱装置140から排出する。供給される流体の温度が高温層210の融点より高い場合、当該流体が有する熱エネルギは、高温層210、中温層220、低温層230の順に蓄熱される。
第二流路242は、タービンバイパス蒸気管167から分岐点271で分岐し、第二中温熱交換部222および第二低温熱交換部232を、この順に接続し、合流点272でタービンバイパス蒸気管167に接続する。第二流路242は、蓄熱装置140に流入する流体を、第二中温熱交換部222および第二低温熱交換部232の順に通過させ、蓄熱装置140から排出する。供給される流体の温度が中温層220の融点より高い場合、当該流体が有する熱エネルギは、中温層220、低温層230の順に蓄熱される。
第三流路243は、タービンバイパス蒸気管167から分岐点271で分岐し、第三低温熱交換部233を経て合流点272でタービンバイパス蒸気管167に接続する。第三流路243は、蓄熱装置140に流入する流体を、第三低温熱交換部233のみを通過させ、蓄熱装置140から排出する。供給される流体の温度が低温層230の融点より高い場合、当該流体が有する熱エネルギは、低温層230に蓄熱される。
第一流路241、第二流路242、および第三流路243の、蓄熱装置140の入口側には、それぞれ、高温開閉弁251、中温開閉弁252、および低温開閉弁253が、設けられる。これらの開閉弁は、タービンバイパス蒸気管167の、蓄熱装置140の上流側を流れる流体の温度に応じて出される制御装置150からの指令に応じて開閉される。
制御装置150は、蓄熱装置140に流入する流体の温度を検出し、その温度に応じて各開閉弁を開閉することにより、流体の流入経路を制御する。例えば、流入する流体の温度に応じて、当該温度より低く、かつ、最も近い融点を有する蓄熱材の蓄熱層に蓄熱されるよう、開閉弁の開閉を制御する。開閉弁制御の具体例は、後述する。
各蓄熱層に用いる蓄熱材としては、例えば、物質の相変態潜熱を利用した潜熱蓄熱材を用いることができる。蓄熱層の温度特性は、この潜熱蓄熱材の融解温度(融点)に基づいて決定される特性である。また、各蓄熱層に用いる蓄熱材は、蓄熱温度(融点)が500℃を超える合金系素材を用いてもよい。さらに、この合金系素材を、セラミクスまたは金属で包含した構造であってもよい。例えば、国際公開第2017/200021号公報に開示の、潜熱蓄熱体マイクロカプセルを用いることができる。
各蓄熱層に潜熱蓄熱材をセラミクス等で包含した構造の蓄熱材を用いることにより、潜熱蓄熱材の相変態を利用した、熱の入出力のみで作動する蓄熱部を得ることができる。融解温度は潜熱蓄熱材の製造時の組成によりコントロール可能なため、より流体の温度域を細かく設定可能となる。
各蓄熱層に用いる蓄熱材は、蓄熱装置140に蓄熱する熱エネルギの温度範囲に応じて、当該温度範囲に融点を持つものが選択される。また、各蓄熱層の蓄熱容量は、想定される余剰熱エネルギ量に基づいて決定される。これにより、発生する余剰エネルギを無駄にすることなく、効率よく蓄積することができる。これは、設備投資の最適化にもつながる。
なお、蓄熱装置140内には、熱回収時に用いる流路として、さらに、同じ蓄熱層内の熱交換部を接続する流路が設けられる。熱回収用の流路として、蓄熱装置140は、高温層210の高温熱交換部211を通過する第一熱回収管261と、中温層220の第一中温熱交換部221および第二中温熱交換部222を通過する第二熱回収管262と、低温層230の第一低温熱交換部231、第二低温熱交換部232および第三低温熱交換部233を通過する第三熱回収管263とを備える。
第一熱回収管261は、熱回収時に流体を高温層210のみを通過させることにより、高温層210のみから熱を回収する。第二熱回収管262は、流体を中温層220のみを通過させることにより、中温層220のみから熱を回収する。第三熱回収管263は、流体を低温層230のみを通過させることにより、低温層230のみから熱を回収する。
このように、本実施形態の蓄熱装置140によれば、熱回収時に各蓄熱層に融点に応じた複数の異なる温度の熱エネルギをそれぞれ別個独立して回収することができる。そして、回収した異なる温度の熱エネルギを、それぞれ、要求される温度に応じた利用先に提供できる。すなわち、本実施形態の蓄熱装置140によれば、用途に応じた熱の使い分けを実現できる。
[使用例]
以下、本実施形態の蓄熱装置140を備える発電プラント100の使用例を説明する。
例えば、発電プラント100では、送電線系統等に事故が発生した場合、発電機101を系統から切り離し、発電電力を通常運転時の数%に相当する所内用補機電力まで低下させる、いわゆるファストカットバック(Fast Cut Back(FCB))運転が行われる。このFCB運転に移行すると、発電機101を駆動する蒸気タービン120が無負荷状態となる。ボイラ110に対する給水等の入力を最低負荷まで急速に絞り込み、所内単独負荷運転に移行させる。
本実施形態の蓄熱装置140を備える発電プラント100によるFCB運転時の制御の概要を、図4(a)を用いて説明する。
系統遮断後、例えば、石炭燃焼プラントでは、破線上に星印で示すタイミングで、ボイラ110へ石炭を供給するミルの稼働を1台ずつ停止させることにより、ボイラ110の負荷は、例えば、5%程度まで絞り込まれる。このようにミルの稼働を停止させたとしても、ボイラ110により生成される蒸気は、斜線で示すように、余剰エネルギとして発生し続ける。
ボイラ110の負荷が絞り込まれると、タービンバイパス蒸気管167を通過する蒸気の温度も低下する。例えば、ボイラ110の負荷が段階的に絞り込まれた場合のタービンバイパス蒸気管167を通過する蒸気の温度の変化を図4(b)に示す。
本実施形態では、系統遮断後、発生し続ける余剰エネルギの熱量を、蓄熱装置140に蓄熱する。このとき、タービンバイパス蒸気管167を流れる蒸気の温度に応じて、各開閉弁を開閉制御し、当該温度より低く、かつ、最も近い融点を有する蓄熱材の蓄熱層に蓄熱する。
また、系統復帰後、蓄熱装置140に蓄熱した熱エネルギを回収し、ボイラ110の稼働に用いる。このとき、ボイラ110が有する各熱交換器(火炉水冷壁112、汽水分離器113、過熱器114)の設計温度に応じて、熱交換器に供給される流体の一部を分岐して、設計温度に対応する融点を持つ蓄熱材の蓄熱層から熱エネルギを回収し、ボイラ110内に戻す。
以下、FCB運転時の、制御装置150による蓄熱装置140への蓄熱に関する制御の流れを説明する。
制御装置150は、系統遮断の指示を受け付けると、ボイラ110の負荷を絞り込むとともに、タービンバイパス開閉弁172に、開指令を出力し、開状態とする。これにより、ボイラ110で生成される流体は、タービンバイパス蒸気管167を介して蓄熱装置140へ導かれる。
その後、制御装置150は、タービンバイパス蒸気管167を流れる流体の温度を検出し、検出した温度に応じて、高温開閉弁251、中温開閉弁252、低温開閉弁253の開閉を制御する。
なお、この場合、各蓄熱層の温度域は、それぞれ、系統遮断後の所定の時間経過後のバイパス蒸気温度に従って決定する。さらに、各蓄熱層の蓄熱容量は、それぞれの時間経過後の余剰エネルギ量を蓄熱可能な容量とする。
以下、高温層210に、融点が580℃の潜熱蓄熱材を、中温層220に、融点が500℃の潜熱蓄熱材を、低温層230に、融点が400℃の潜熱蓄熱材を、それぞれ用いる場合を例にあげ、制御装置150による各開閉弁の開閉指示の具体例を説明する。ここでは、第二バイパス蒸気管168も含めて説明する。
なお、ボイラ110の負荷低下に伴うタービンバイパス蒸気管167内の蒸気温度(タービンバイパス蒸気温度)は、図5(a)に示すように変化するものとする。
ここでは、温度閾値T1,T2として、各潜熱蓄熱材の融点にマージンとして10℃程度を見込んだ値を設定する。例えば、T1は590℃、T2は510℃とする。さらに、蓄熱装置140に蓄熱せずに、第二バイパス蒸気管168を介してバイパスさせる温度閾値としてT3(=410℃)を設定する。
本実施形態の制御装置150は、タービンバイパス蒸気温度が温度閾値に到達する毎に、蓄熱装置140の各開閉弁の開閉を制御する。本実施形態では、各開閉弁の異なる開閉態様での運転を、それぞれ運転モードと呼ぶ。従って、制御装置150は、タービンバイパス蒸気温度が温度閾値に到達する毎に運転モードを移行する。
各運転モード実行時のタービンバイパス蒸気温度T(以下、バイパス蒸気音とTと呼ぶ。)と温度閾値T1,T2,T3との関係を図5(b)のテーブルに示す。本図に示すように、運転モード1は、バイパス蒸気温度Tが第一温度閾値T1以上である場合の運転モードである。運転モード2は、バイパス蒸気温度Tが第一温度閾値T1未満で第二温度閾値T2以上である場合の運転モードである。運転モード3、バイパス蒸気温度Tが、第二温度閾値T2未満で第三温度閾値T3以上である場合の運転モードである。運転モード4は、バイパス蒸気温度Tが第三温度閾値T3未満である場合の運転モードである。なお、運転モード4は、例えば、発電プラント100の故障時等の非常時も含まれる。
運転モード1の場合、すなわち、バイパス蒸気温度TがT1以上の場合、制御装置150は、図6(a)に示すように、高温開閉弁251のみを開とし、他の開閉弁252、253、174を閉とする。これにより、本図に太線で示すように、蓄熱装置140に流入する流体は、高温熱交換部211、第一中温熱交換部221、第一低温熱交換部231の順に流れる。
この場合、高温熱交換部211で熱交換され、温度の下がった流体は、第一中温熱交換部221に流入する。第一中温熱交換部221で熱交換され、さらに温度の下がった流体は、第一低温熱交換部231に流入する。そして、第一低温熱交換部231における熱交換でさらに温度の下がった流体が蓄熱装置140からタービンバイパス蒸気管167を経て、復水器131へ排出される。
運転モード2の場合、すなわち、バイパス蒸気温度TがT1未満かつT2以上の場合、制御装置150は、図6(b)に示すように、中温開閉弁252のみを開とし、他の開閉弁251、253、174を閉とする。これにより、本図に太線で示すように、蓄熱装置140に流入する流体は、第二中温熱交換部222、第二低温熱交換部232の順に流れる。
この場合、第二中温熱交換部222で熱交換され、温度の下がった流体は、第二低温熱交換部232に流入する。そして、第二低温熱交換部232における熱交換によりさらに温度の下がった流体が蓄熱装置140からタービンバイパス蒸気管167を経て、復水器131へ排出される。
運転モード3の場合、すなわち、バイパス蒸気温度TがT2未満かつT3以上の場合、制御装置150は、図7(a)に示すように、低温開閉弁253のみを開とし、他の開閉弁251、252、174を閉とする。これにより、本図に太線で示すように、蓄熱装置140に流入する流体は、第三低温熱交換部233へ流入する。
この場合、第三低温熱交換部233で熱交換され、温度の下がった流体が蓄熱装置140からタービンバイパス蒸気管167を経て、復水器131へ排出される。
運転モード4の場合、すなわち、バイパス蒸気温度TがT3未満の場合、制御装置150は、図7(b)に示すように、第四開閉弁174のみ開とし、他の開閉弁251、252、253を閉とする。これにより、本図に太線で示すように、タービンバイパス蒸気管167内の流体は、第二バイパス蒸気管168を経て復水器131に排出され、蓄熱装置140に流体は流入しない。
[熱回収時]
次に、蓄熱装置140からの熱回収の一例を説明する。上述のように、本実施形態の蓄熱装置140では、熱エネルギを、複数の温度域で蓄熱できる。従って、蓄熱装置140からの熱回収時も、温度域毎に回収でき、利用先に提供できる。ここでは、一例として、ボイラ110の各熱交換器に、その設計温度に応じて各蓄熱層から回収した熱エネルギを供給する場合の例を示す。
ボイラ110の各熱交換器の設計温度の一例を図8に示す。ここでは、ボイラ110は、一次過熱器114aと、二次過熱器114bとを備えるものとする。
本図に示すように火炉水冷壁112、一次過熱器114a、二次過熱器114bそれぞれの、入口側、出口側の設計温度は、330℃、430℃、430℃、470℃、460℃、560℃である。
従って、本実施形態では、火炉水冷壁112に供給される流体の一部を、低温層230を通すことにより加温し、火炉水冷壁112の出口側に供給する。また、一次過熱器114aに供給される流体の一部を、中温層220を通すことにより加温し、その出口側に供給する。さらに、二次過熱器114bに供給される流体の一部を、高温層210を通すことにより加温し、その出口側に供給する。
この場合、図9に示すように、蓄熱装置140の低温層230から熱エネルギを回収する第三熱回収管263の入口側は、火炉水冷壁112の入口側の配管に接続される。また、第三熱回収管263の出口側は、火炉水冷壁112の出口側の配管に接続される。中温層220から熱エネルギを回収する第二熱回収管262の入口側は、一次過熱器114aの入口側の配管に接続される。また、第二熱回収管262の出口側は、一次過熱器114aの出口側の配管に接続される。高温層210から熱エネルギを回収する第一熱回収管261の入口側は、二次過熱器114bの入口側の配管に接続される。第一熱回収管261の出口側は、二次過熱器114bの出口側の配管に接続される。
以上説明したように、本実施形態の発電プラント100は、異なる融点を持つ潜熱蓄熱材でそれぞれ形成された複数の蓄熱層を有する蓄熱装置140を備える。そして、余剰エネルギが発生した場合、この蓄熱装置140の各蓄熱層に、当該蓄熱層を形成する潜熱蓄熱材の融点に応じた熱エネルギを蓄える。
これにより、本実施形態の蓄熱装置140を備える発電プラント100によれば、余剰エネルギを、温度帯毎に独立して蓄熱できる。従って、蓄熱装置140から熱回収する場合、利用先の熱交換器が要求する温度に応じた熱エネルギを蓄熱する蓄熱層から熱を回収することができ、効率よく余剰エネルギを利用できる。例えば、FCB後の系統復帰時にこの余剰エネルギを利用することにより、ボイラ110の各熱交換器に最適な熱エネルギを提供することができ、素早く立ち上げることができる。
また、本実施形態の蓄熱装置140では、各蓄熱層の蓄熱材として、物質の相変態潜熱を利用した潜熱蓄熱材を用いる。これにより、熱の入出力のみで作動する、高密度蓄熱可能な蓄熱部を実現できる。また、潜熱蓄熱材として、融点の高い合金系素材を用いることにより、高い蓄熱温度を実現できる。これにより、例えば、タービンバイパス蒸気等の高温の流体をそのままの高い温度で蓄熱することができる。また、放熱時に最も高い温度域の蒸気を作ることが可能となる。
さらに、本実施形態の蓄熱装置140では、蓄熱装置140に流入する流体の温度に応じて、当該温度より低く、かつ、最も近い融点を有する蓄熱材の蓄熱層に流入するよう流路を設ける。従って、簡易な構成で、複数の温度域毎の蓄熱を実現できる。
さらに、蓄熱装置140内の各流路は、蓄熱層を通過した流体を、当該蓄熱材の次に融点の高い蓄熱材で構成される蓄熱層が有る場合は、当該蓄熱層も通過させるよう設けられる。すなわち、1つの流路において、高温、中温、低温という順で蓄熱層を配設することで、流体の熱を余すことなく回収することができる。余すことなく回収した熱エネルギを起動等に利用することも含め、本実施形態の蓄熱装置140を有する発電プラント100によれば、発電プラント100の効率的な運転を実現できる。
さらに、本実施形態の蓄熱装置140によれば、流体の温度域ごとにその温度域に対し過不足ない性能を持つ蓄熱層を配設する。例えば、FCB運転時の余剰エネルギの蓄積に用いる場合、各蓄熱層の温度域は、それぞれ、系統遮断後の所定の時間経過後のバイパス蒸気温度に従って決定する。さらに、各蓄熱層の蓄熱容量は、それぞれの時間経過後の余剰エネルギ量に応じて決定する。
これにより、効率的な熱回収が可能となる。例えば、蓄熱装置140に流入する流体の、想定される最も高い温度に合わせて蓄熱部を用意すると、中温または低温の流体の熱回収においてオーバースペックとなり無駄が多い。しかし、本実施形態によれば、温度域ごとに適切な蓄熱層に蓄熱するため、このような無駄を回避できる。
また、本実施形態の蓄熱装置140を備える発電プラント100では、蓄熱装置140で、流体の熱を余すことなく回収するため、蓄熱装置140から復水器131に排出される流体の温度は低くなる。従って、復水器131に戻される熱量を抑えることができる。
特に、FCB運転時は、余剰蒸気の熱量が大きい。従来の発電プラント100では、FCB機能を備えると、発生する余剰蒸気を全て復水器131に戻すことになる。このため、無駄が多いだけでなく、復水器131側にも大きな受け入れ容量が必要となる。復水器131の大きな受け入れ容量を実現するためには、大掛かりな工事が必要である。しかしながら、本実施形態によれば、復水器131へ戻す流体の熱量の大部分が蓄熱装置140に蓄熱されるため、復水器131の性能は、FCB機能なしの場合に用いる復水器131と略同等でよい。このため、設備費用を抑えることができる。
本実施形態の蓄熱装置140を備える発電プラント100は、FCB時、効率よく蓄熱できるとともに、系統復帰時に、効率よく蓄熱した熱エネルギを回収できる。さらに、FCB後の系統復帰時に限らず、通常の起動時や急速な発電プラント100の負荷上昇時に蓄熱装置140に蓄えられた蓄熱エネルギを活用することができる。これにより、起動時間や負荷上昇時間を短縮することができる。
なお、急速な負荷上昇時とは、例えば、通常運転時の起動/負荷変化/停止時よりも速い負荷変化が必要とされる場合である。例えば、系統が不安定になった後の復帰時等、通常起動よりも高い負荷上昇を系統側が要求する場合などである。例えば、ボイラ110であれば、5%/分以上、ガスタービンであれば、10~20%/分以上の上昇率である。
また、発電プラント100を構成する機器であって、蒸気タービン120以外の機器の熱量変化に対応する限界によって規定される負荷変化率を超える場合や、ボイラ110が系統の要求に対応できない負荷変化が要求される場合等も含まれる。
また、本実施形態の発電プラント100では、タービンバイパス開閉弁172を有するタービンバイパス蒸気管167上に蓄熱装置140を配置する。これにより、タービンバイパス開閉弁172への開閉指示のみで蓄熱運転モードへの切替を即座に実施することができる。FCB等、余儀なく系統遮断を実施せざるを得ない場合の切替処理が容易にでき、発生する余剰エネルギを容易に回収できる。
例えば、本実施形態の蓄熱装置140を、DSS(Daily Start & Stop)での汽力発電プラントの起動停止に利用することにより、起動停止時間の短縮が可能となる。また、本実施形態の蓄熱装置140を用いることにより、当該汽力発電プラントと再生エネルギ発電プラントの併用時においても、再生エネルギに由来する電力供給量の変動をトータルで平準化できる。これにより、全体的な電力供給量が系統の要求を超える状態の発生回数が低減する。
<変形例>
[蓄熱装置の変形例]
上記実施形態では、蓄熱装置140は、内部の各流路によって、各蓄熱層の熱交換部である蓄熱部が、直列かつ並列に接続されているが、この構成に限定されない。蓄熱装置140に流入する流体の温度に応じて最適な蓄熱層に蓄熱でき、かつ、放熱時に温度毎に利用可能な態様で蓄熱できればよい。蓄熱装置140の変形例を以下に説明する。
図10は、本実施形態の蓄熱装置140(以下、蓄熱装置140aと呼ぶ)の他の例である。ここでも、上記実施形態同様、高温層210と、中温層220と、低温層230と、の3つの蓄熱層を備える場合を例にあげて説明する。本図に示すように、蓄熱装置140aでは、各蓄熱層の熱交換器が直列に接続される。
蓄熱装置140aは、高温熱交換部211と、第一中温熱交換部221と、第一低温熱交換部231と、第一流路241と、第二流路342と、第三流路343と、高温開閉弁251と、第一中温開閉弁352と、低温開閉弁353と、第二中温開閉弁354と、第一熱回収管261と、第二熱回収管262と、第三熱回収管263と、を備える。
高温熱交換部211、第一中温熱交換部221および第一低温熱交換部231は、それぞれ、蓄熱装置140と同様である。また、第一流路241および高温開閉弁251も蓄熱装置140と同様である。以下、蓄熱装置140と異なる構成に主眼をおいて説明する。
第二流路342は、タービンバイパス蒸気管167から分岐点271で分岐し、高温熱交換部211をバイパスして、高温熱交換部211の下流の合流点375で第一流路241に合流する。第二流路342は、蓄熱装置140aに流入する流体を、第一中温熱交換部221および第一低温熱交換部231の順に通過させ、蓄熱装置140aから排出する。
第三流路343は、第二流路342から、第一中温開閉弁352より下流の分岐点372において分岐し、第一中温熱交換部221をバイパスして、第一中温熱交換部221の下流の合流点376で第一流路241に合流する。第三流路343は、蓄熱装置140aに流入する流体を、第一低温熱交換部231のみを通過させ、蓄熱装置140aから排出する。
各分岐点271、372の下流には、制御装置150からの指令で開閉し、いずれの流路に流体を流すか制御する高温開閉弁251、第一中温開閉弁352、第二中温開閉弁354および低温開閉弁353が設けられる。制御装置150は、タービンバイパス蒸気管167の、蓄熱装置140aの上流側を流れる流体の温度に応じて各開閉弁に開閉の指令を出力する。
蓄熱装置140同様の温度閾値T1、T2を用いて説明すると、制御装置150は、タービンバイパス蒸気管167の、蓄熱装置140の上流側を流れる流体の温度が、第一温度閾値T1以上である場合、高温開閉弁251を開状態とし、第一中温開閉弁352を閉状態とする。また、同流体の温度が、T1未満である場合、高温開閉弁251を閉状態とし、第一中温開閉弁352を開状態とする。また、同流体の温度が、第二温度閾値T2以上である場合、第二中温開閉弁354を開状態とし、低温開閉弁353を閉状態とする。また、同流体の温度が、第二温度閾値T2未満である場合、第二中温開閉弁354を閉状態とし、低温開閉弁353を開状態とする。
この場合の、各運転モード1~4の、制御装置150による開閉弁の制御について図11(a)~図12(b)を用いて説明する。ここでは、第二バイパス蒸気管168および第四開閉弁174も含めてその動作を説明する。なお、本変形例の蓄熱装置140aでは、第二バイパス蒸気管168は、第三流路343上の分岐点373で分岐し、第一低温熱交換部231をバイパスして合流点272で第一流路241(タービンバイパス蒸気管167)に合流する。
制御装置150は、運転モード1の時、すなわち、バイパス蒸気温度TがT1以上の場合は、流体が第一流路241を通過するよう各開閉弁の開閉を制御する。すなわち、制御装置150は、図11(a)に示すように、高温開閉弁251のみ開とし、他の開閉弁174、352、353、354を閉とする指令信号を出力する。これにより、蓄熱装置140aに流入する流体は、太線で示すように、高温熱交換部211、第一中温熱交換部221、第一低温熱交換部231の順に流れ、蓄熱装置140aから排出される。
運転モード2の時、すなわち、バイパス蒸気温度TがT1未満かつT2以上である場合は、制御装置150は、流体が第二流路342を通過するよう各開閉弁の開閉を制御する。すなわち、制御装置150は、図11(b)に示すように、第一中温開閉弁352と第二中温開閉弁354と、を開とし、他の開閉弁251、353、174を閉とする指令信号を出力する。これにより、蓄熱装置140aに流入する流体は、太線で示すように、第一中温熱交換部221、第一低温熱交換部231の順に流れ、蓄熱装置140aから排出される。
運転モード3の時、すなわち、バイパス蒸気温度TがT2未満かつT3以上である場合は、制御装置150は、流体が第三流路243を通過するよう各開閉弁の開閉を制御する。すなわち、制御装置150は、図12(a)に示すように、第一中温開閉弁352と低温開閉弁353とを開とし、他の開閉弁251、354、174を閉とする指令信号を出力する。これにより、蓄熱装置140aに流入する流体は、太線で示すように、第一低温熱交換部231のみを通過し、蓄熱装置140から排出される。
運転モード4の時、すなわち、バイパス蒸気温度TがT3未満である場合は、バイパス蒸気が蓄熱装置140aの各蓄熱層をバイパスして第二バイパス蒸気管168を通過するよう制御する。すなわち、制御装置150は、図12(b)に示すように、第一中温開閉弁352と第四開閉弁174とを開とし、他の開閉弁251、354、353を閉とする指令信号を出力する。これにより、蓄熱装置140aに流入する流体は、太線で示すように、蓄熱装置140aに熱を放出することなく、復水器131に導かれる。
本変形例によれば、上記実施形態同様、それぞれ温度特性の異なる複数の蓄熱層に熱エネルギを蓄熱することができる。また、利用する際、蓄熱した温度レベル毎に熱エネルギを回収することができる。従って、効率よく余剰エネルギの蓄積、回収を行うことができる。
[蓄熱装置の他の変形例]
さらに、蓄熱装置140は、各蓄熱層に並列に熱交換部が配置されていてもよい。この場合の蓄熱装置140bの構成例を図13(a)に示す。本図に示すように、蓄熱装置140同様、第一流路241と、第二流路242と、第三流路243と、を備える。第一流路241は、高温熱交換部211のみを通り、熱交換後の流体を、蓄熱装置140から排出する。第二流路242は、第二中温熱交換部222のみを通り、熱交換後の流体を、蓄熱装置140から排出する。第三流路243は、上記実施形態同様、第三低温熱交換部233のみを通り、熱交換後の流体を蓄熱装置140から排出する。
蓄熱装置140bによれば、蓄熱装置140同様の効果を、簡易な構成で実現できる。
また、蓄熱装置140の各熱交換部は、各蓄熱層に1つ設けられ、かつ、上記実施形態のように、直列かつ並列に接続されてもよい。すなわち、各流路で、各蓄熱層に熱交換部を共有してもよい。この場合の蓄熱装置140cの構成例を図13(b)に示す。
本図に示すように、第一流路241は、高温熱交換部211、第一中温熱交換部221と、第一低温熱交換部231とを通る。また、第二流路242は、第一中温熱交換部221と第一低温熱交換部231とを通る。第三流路243は、第一低温熱交換部231を通る。すなわち、第一中温熱交換部221は、第一流路241と第二流路242とから流体が流入する。また、第一低温熱交換部231には、第一流路241と第二流路242と第三流路243とから流体が流入する。
このように、流路ごとに個別に蓄熱部を設けるのではなく共有化することにより、蓄熱装置140と同様の効果を、簡易な構成で得ることができる。
なお、蓄熱層の数は、複数であればよく、その層の数は問わない。例えば、2層であってもよい。蓄熱層が2層で、各蓄熱層内の熱交換部が並列に接続される場合の蓄熱装置の例を、図14(a)に示す。
図14(a)に示す蓄熱装置140dは、高温層210内に設けられ、熱交換を行う高温熱交換部211と、中温層220内に設けられ、熱交換を行う第二中温熱交換部222と、を備える。また、蓄熱装置140dに流入する流体を、高温熱交換部211を通過させて蓄熱装置140dから排出する第一流路241と、第一流路241の高温熱交換部211の上流の分岐点271で分岐し、蓄熱装置140dに流入する流体を、第二中温熱交換部222を通過させて蓄熱装置140dから排出する第二流路242と、を備える。また、第一流路241上に設けられ、高温熱交換部211への流体の流入を制御する高温開閉弁251と、第二流路242上に設けられ、第二中温熱交換部222への流体の流入を制御する中温開閉弁252と、を備える。
蓄熱装置140dでは、高温開閉弁251は、制御装置150からの指令により、流体の温度が予め定めた第一温度閾値T1以上である場合、開状態となり、中温開閉弁252は、流体の温度が第一温度閾値T1未満である場合、開状態となる。
なお、発電プラント100が第二バイパス蒸気管168および第四開閉弁174を備える場合の、制御装置150による開閉弁の制御を、図14(b)の蓄熱装置140eを用いて説明する。
図14(b)に示す蓄熱装置140eの構成は、蓄熱装置140dと同様である。ただし、分岐点271から第二バイパス蒸気管168が分岐し、合流点272でタービンバイパス蒸気管167に合流する。また、第二バイパス蒸気管168には、第四開閉弁174が設けられる。
蓄熱装置140eでは、蓄熱装置140dと同様に、高温開閉弁251は、制御装置150からの指令により、流体の温度が予め定めた第一温度閾値T1以上である場合、開状態となり、中温開閉弁252は、流体の温度が第一温度閾値T1未満である場合、開状態となる。
また、蓄熱装置140eでは、中温開閉弁252は、制御装置150からの指令により、流体の温度が第一温度閾値T1未満であっても、第二温度閾値T2未満である場合、閉状態となる。流体の温度が第二温度閾値T2未満である場合、制御装置150は、第四開閉弁174を開状態とし、タービンバイパス蒸気管167を流れる流体を、蓄熱装置140e(高温熱交換部211および第二中温熱交換部222)をバイパスさせる。
蓄熱層が2層で、各蓄熱層内の熱交換部が直列に接続される場合の蓄熱装置の例を、図15(a)に示す。
図15(a)に示す蓄熱装置140fは、高温層210内に設けられ、熱交換を行う高温熱交換部211と、中温層220内に設けられ、熱交換を行う第一中温熱交換部221と、を備える。また、蓄熱装置140fに流入する流体を、高温熱交換部211および第一中温熱交換部221をこの順に通過させて蓄熱装置140fから排出する第一流路241と、第一流路241の高温熱交換部211の上流の分岐点271で分岐し、蓄熱装置140fに流入する流体を、高温熱交換部211をバイパスして第一中温熱交換部221を通過させて蓄熱装置140fから排出する第二流路342と、を備える。また、第一流路241上に設けられ、高温熱交換部211への流体の流入を制御する高温開閉弁251と、第二流路242上に設けられ、第一中温熱交換部221への流体の流入を制御する第一中温開閉弁352と、を備える。
蓄熱装置140fでは、高温開閉弁251は、制御装置150からの指令により、流体の温度が定められた第一温度閾値T1以上である場合、開状態となり、第一中温開閉弁352は、流体の温度が第一温度閾値T1未満である場合、開状態となる。
なお、発電プラント100が第二バイパス蒸気管168および第四開閉弁174を備える場合の、制御装置150による開閉弁の制御を、図15(b)の蓄熱装置140gを用いて説明する。
図15(b)に示す蓄熱装置140gの構成は、蓄熱装置140fと略同様である。ただし、第二流路342の第一中温開閉弁352の下流の分岐点372から第二バイパス蒸気管168が分岐し、合流点272でタービンバイパス蒸気管167に接続する。また、第二バイパス蒸気管168には、第四開閉弁174が設けられる。さらに、第二流路342の分岐点372の下流には、第二中温開閉弁354が設けられる。
蓄熱装置140gでは、蓄熱装置140fと同様に、高温開閉弁251は、制御装置150からの指令により、流体の温度が定められた第一温度閾値T1以上である場合、開状態となり、第一中温開閉弁352は、流体の温度が第一温度閾値T1未満である場合、開状態となる。
第二中温開閉弁354は、制御装置150からの指令により、流体の温度が第二温度閾値T2以上である場合、開状態となり、第四開閉弁174は、流体の温度が第二温度閾値T2未満である場合、開状態となる。
このように、蓄熱装置140は、必要温度、蒸気量に応じて蓄熱層の数(サイズ)や経路を最適化できる。各蓄熱層それぞれに熱交換部を設置し、開閉弁の開閉で蒸気の経路をコントロールする簡易な構成で、温度レベル毎の蓄熱を実現できる。
[蓄熱流体の変形例]
さらに、上記実施形態では、蓄熱装置140は、タービンバイパス蒸気管167を通過する流体から熱エネルギを取得して蓄熱している。しかし、蓄熱対象は、この流体の熱エネルギに限定されない。例えば、汽水分離器113から復水器131に戻す飽和水の熱エネルギを蓄熱してもよい。この場合の発電プラント100の系統図を図16(a)に示す。
本図に示すように、汽水分離器113から飽和水を復水器131に戻す第一配管161に蓄熱配管161aを設ける。蓄熱配管161aは、第一配管161から分岐し、蓄熱装置140を経て、第一配管161に合流させる。
蓄熱配管161aには、蓄熱装置140の上流側に第五開閉弁175が設けられる。第五開閉弁175は、汽水分離器113から供給される飽和水を、蓄熱装置140を経由して復水器131に戻すか、直接戻すかを制御するための開閉弁である。制御装置150は、飽和水を蓄熱装置140へ流入させる際は、開状態となるよう指令を出す。
なお、このとき、汽水分離器113から復水器131に戻される飽和水の熱エネルギを蓄熱する蓄熱装置は、タービンバイパス蒸気管167上に設けられる蓄熱装置140とは、別個独立の蓄熱装置141であってもよい。この場合の配管例を図16(b)に示す。
この場合、蓄熱装置141は、本図に示すように、例えば、第一配管161上に設けられる。この場合も、飽和水を、蓄熱装置141をバイパスして復水器131に戻すバイパス流路をさらに備えてもよい。
これらの変形例のように、汽水分離器113から復水器131に戻される飽和水からも蓄熱するよう構成することにより、系統内で発生した余剰な熱エネルギを、余すことなく蓄熱することができる。そして、蓄熱した熱エネルギを、系統復帰時等に用いることができる。
[熱回収時の変形例]
上記実施形態の発電プラント100では、蓄熱装置140に蓄熱された熱エネルギを、蓄熱層ごとに、当該蓄熱層の温度域に対応するボイラ110の熱交換器に供給することで、ボイラ110の急激な負荷上昇時のエネルギ供給を効率的に支援している。
しかしながら、蓄熱装置140からの熱回収手法は、これに限定されない。例えば、図17に示すように、低温層230より順に流体を層毎に通過させ、蓄熱装置140に蓄熱された熱エネルギ全体を回収後、発電プラント100の系統に戻すよう構成してもよい。
熱エネルギ回収後の流体の戻し先は、例えば、主蒸気管162とする。また、蓄熱装置140への流体は、例えば、給水ライン130から供給する。この場合、例えば、給水ライン130と主蒸気管162とを接続する第四熱回収管264を設け、蓄熱装置140を、第四熱回収管264上に配置する。
このように配管することにより、蓄熱装置140に投入された水は、低温層230、中温層220、高温層210の順に加温される。これにより、蓄熱装置140内のみで高温、高圧の蒸気が生成され、それを、高圧蒸気タービン121に直接投入できる。
なお、本変形例では、高負荷運転時は、蓄熱装置140での熱エネルギ回収後の流体の戻し先は、低温再熱蒸気管163であってもよい。
なお、本発明は、上記実施形態および変形例に限定されず、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
100:発電プラント、101:発電機、110:ボイラ、111:節炭器、112:火炉水冷壁、113:汽水分離器、114:過熱器、114a:一次過熱器、114b:二次過熱器、115:再熱器、120:蒸気タービン、121:高圧蒸気タービン、122:中圧蒸気タービン、123:低圧蒸気タービン、130:給水ライン、131:復水器、132:復水ポンプ、133:低圧ヒーター、134:脱気器、135:給水ポンプ、136:高圧ヒーター、
140:蓄熱装置、140a:蓄熱装置、140b:蓄熱装置、140c:蓄熱装置、140d:蓄熱装置、140e:蓄熱装置、140f:蓄熱装置、140g:蓄熱装置、141:蓄熱装置、
150:制御装置、151:制御卓、
161:第一配管、161a:蓄熱配管、162:主蒸気管、163:低温再熱蒸気管、164:高温再熱蒸気管、165:高圧バイパス蒸気管、166:第一排気蒸気管、167:タービンバイパス蒸気管、168:第二バイパス蒸気管、
171:第一開閉弁、172:タービンバイパス開閉弁、173:第三開閉弁、174:第四開閉弁、175:第五開閉弁、176:第一塞止弁、177:第二塞止弁、
181:温度センサ、
210:高温蓄熱層(高温層)、211:高温熱交換部、220:中温蓄熱層(中温層)、221:第一中温熱交換部、222:第二中温熱交換部、230:低温蓄熱層(低温層)、231:第一低温熱交換部、232:第二低温熱交換部、233:第三低温熱交換部、241:第一流路、242:第二流路、243:第三流路、251:高温開閉弁、252:中温開閉弁、253:低温開閉弁、261:第一熱回収管、262:第二熱回収管、263:第三熱回収管、164:第四熱回収管、271:分岐点、272:合流点、
342:第二流路、343:第三流路、352:第一中温開閉弁、353:低温開閉弁、354:第二中温開閉弁、372:分岐点、373:分岐点、375:合流点、376:合流点

Claims (15)

  1. 内部に設けられた流路を通過する流体から熱を回収して蓄積する複数の蓄熱部を有する蓄熱装置であって、
    前記蓄熱部は、
    第一温度域に温度特性を持つ第一蓄熱部と、
    前記第一温度域より低い温度域である第二温度域に温度特性を持つ第二蓄熱部と、を備え、
    前記流路は、
    当該蓄熱装置に流入する前記流体を、前記第一蓄熱部を通過させて当該蓄熱装置から排出する第一流路と、
    前記第一流路の前記第一蓄熱部の上流の第一分岐部で分岐し、当該蓄熱装置に流入する前記流体を、前記第二蓄熱部を通過させて当該蓄熱装置から排出する第二流路と、
    前記流路への前記流体の流入を制御する開閉弁と、を備え、
    前記開閉弁は、
    前記第一流路上に設けられ、前記第一蓄熱部への前記流体の流入を制御する第一開閉弁と、
    前記第二流路上に設けられ、前記第二蓄熱部への前記流体の流入を制御する第二開閉弁と、を備え、
    前記第一開閉弁は、前記流体の温度が前記第一温度域により定められた第一温度閾値以上である場合、開状態となり、
    前記第二開閉弁は、前記流体の温度が前記第一温度閾値未満である場合開状態となり、
    前記蓄熱部は、前記第二温度域に温度特性を持つ第四蓄熱部をさらに備え、
    前記第一流路は、前記第一蓄熱部を通過させた前記流体を、前記第四蓄熱部をさらに通過させて当該蓄熱装置から排出すること
    を特徴とする蓄熱装置。
  2. 内部に設けられた流路を通過する流体から熱を回収して蓄積する複数の蓄熱部を有する蓄熱装置であって、
    前記蓄熱部は、
    第一温度域に温度特性を持つ第一蓄熱部と、
    前記第一温度域より低い温度域である第二温度域に温度特性を持つ第二蓄熱部と、を備え、
    前記流路は、
    当該蓄熱装置に流入する前記流体を、前記第一蓄熱部を通過させて当該蓄熱装置から排出する第一流路と、
    前記第一流路の前記第一蓄熱部の上流の第一分岐部で分岐し、当該蓄熱装置に流入する前記流体を、前記第二蓄熱部を通過させて当該蓄熱装置から排出する第二流路と、
    前記流路への前記流体の流入を制御する開閉弁と、を備え、
    前記開閉弁は、
    前記第一流路上に設けられ、前記第一蓄熱部への前記流体の流入を制御する第一開閉弁と、
    前記第二流路上に設けられ、前記第二蓄熱部への前記流体の流入を制御する第二開閉弁と、を備え、
    前記第一開閉弁は、前記流体の温度が前記第一温度域により定められた第一温度閾値以上である場合、開状態となり、
    前記第二開閉弁は、前記流体の温度が前記第一温度閾値未満である場合開状態となり、
    前記第一流路は、前記第一蓄熱部を通過させた前記流体を、前記第二蓄熱部をさらに通過させて当該蓄熱装置から排出し、
    前記第二開閉弁は、前記流体の温度が前記第一温度閾値未満であっても、前記第二温度域により定められた第二温度閾値未満である場合、閉状態となり、
    前記流体の温度が前記第二温度閾値未満である場合、前記第一分岐部で分岐するバイパス流路であって、前記流体を、前記第一蓄熱部および前記第二蓄熱部をバイパスして流すバイパス流路上に設けられた蓄熱装置バイパス開閉弁が開状態となること
    を特徴とする蓄熱装置。
  3. 請求項1記載の蓄熱装置であって、
    前記第二開閉弁は、前記流体の温度が前記第一温度閾値未満であっても、前記第二温度域により定められた第二温度閾値未満である場合、閉状態となり、
    前記流体の温度が前記第二温度閾値未満である場合、前記第一分岐部で分岐するバイパス流路であって、前記流体を、前記第一蓄熱部および前記第二蓄熱部をバイパスして流すバイパス流路上に設けられた蓄熱装置バイパス開閉弁が開状態となること
    を特徴とする蓄熱装置。
  4. 請求項1から3いずれか1項記載の蓄熱装置であって、
    前記蓄熱部は、物質の相変態潜熱を利用した潜熱蓄熱材を含み、
    前記温度特性は、前記潜熱蓄熱材の融解温度に基づいて決定されること
    を特徴とする蓄熱装置。
  5. 供給された水を加熱して過熱蒸気を生成するボイラと、
    前記ボイラで過熱した過熱蒸気により回転駆動され、発電機を駆動する蒸気タービンと、
    前記蒸気タービンからの排気蒸気を水にもどして前記ボイラに供給する給水ラインと、
    を備える発電プラントにおいて、
    前記ボイラで生成した過熱蒸気のうち、余剰分の熱エネルギを蓄積する蓄熱装置を備え、
    前記蓄熱装置は、請求項1から4いずれか1項記載の蓄熱装置であり、
    前記蓄熱装置に蓄積された熱エネルギは、当該発電プラントの運転時に用いられること
    を特徴とする発電プラント。
  6. 請求項5記載の発電プラントにおいて、
    前記運転は、系統遮断後の系統復帰運転を含み、
    前記蓄熱装置に蓄積された熱エネルギは、前記温度域毎に当該蓄熱装置から回収されること
    を特徴とする発電プラント。
  7. 請求項5記載の発電プラントであって、
    前記蒸気タービンは、高圧蒸気タービンと、中低圧蒸気タービンとを備え、
    前記ボイラは、前記高圧蒸気タービンを回転駆動後の蒸気を再加熱する再熱器を備え、
    前記給水ラインは、前記蒸気タービンで仕事を終えた蒸気を凝縮して水として貯留する復水器を備え、
    前記発電プラントは、
    前記再熱器で再加熱した蒸気を、前記中低圧蒸気タービンをバイパスして前記復水器に導くタービンバイパス管と、
    前記開閉弁の開閉を制御する制御装置と、を備え、
    前記蓄熱装置は、前記タービンバイパス管上に配置され、
    前記制御装置は、前記タービンバイパス管内の蒸気温度に応じて、前記開閉弁の開閉を制御すること
    を特徴とする発電プラント。
  8. 請求項7記載の発電プラントであって、
    前記ボイラは、
    前記水を加熱し、水-蒸気2相流体を生成する火炉と、
    前記火炉で過熱された水-蒸気2相流体を飽和蒸気と飽和水とに分離する汽水分離器と、を備え、
    前記発電プラントは、
    前記汽水分離器で生成された前記飽和水を、前記復水器に導く第一配管、を備え、
    前記蓄熱装置には、前記第一配管からさらに前記飽和水が供給されること
    を特徴とする発電プラント。
  9. 請求項7記載の発電プラントであって、
    前記ボイラは、
    前記水を加熱し、水-蒸気2相流体を生成する火炉と、
    前記火炉で過熱された水-蒸気2相流体を飽和蒸気と飽和水とに分離する汽水分離器と、を備え、
    前記発電プラントは、
    請求項1から7いずれか1項記載の蓄熱装置である第二蓄熱装置と、
    前記汽水分離器で生成された前記飽和水を、前記復水器に導く第一配管と、を備え、
    前記第二蓄熱装置は、前記第一配管上に配置されること
    を特徴とする発電プラント。
  10. 請求項5記載の発電プラントにおいて、
    前記蓄熱装置に蓄積された熱エネルギは、前記運転時に前記ボイラでの前記水の加熱に用いられ、
    前記ボイラは、
    熱交換により前記第一温度域の温度を有する流体を生成する第一熱交換部と、
    熱交換により前記第二温度域の温度を有する流体を生成する第二熱交換部と、を備え、
    前記運転時に、前記第二熱交換部で生成された前記流体の一部を前記第二蓄熱部へ導き、前記第二蓄熱部で前記熱エネルギを回収後、前記第一熱交換部へ導く第二熱回収管と、
    前記運転時に、前記第一熱交換部で生成された前記流体の一部を前記第一蓄熱部へ導き、前記第一蓄熱部で前記熱エネルギを回収後、前記第一熱交換部の出口側へ導く第一熱回収管と、を備えること
    を特徴とする発電プラント。
  11. 請求項5記載の発電プラントであって、
    前記蓄熱装置に蓄積された熱エネルギは、前記運転時に前記蒸気タービンの前記回転駆動に用いられ、
    前記運転時に、前記給水ライン内の水の一部を、前記蓄熱装置を経由して、前記蒸気タービンに導く第四熱回収管を備えること
    を特徴とする発電プラント。
  12. 請求項7記載の発電プラントであって、
    前記タービンバイパス管へ前記蒸気の流入を制御するタービンバイパス開閉弁をさらに備え、
    前記制御装置は、系統遮断時、前記タービンバイパス開閉弁を開状態とし、
    前記蓄熱装置の前記第一温度域および前記第二温度域は、それぞれ、前記系統遮断後の第一時間経過後および第二時間経過後の前記ボイラの負荷に応じて定まる当該ボイラの出口側蒸気の温度に対応づけて決定されること
    を特徴とする発電プラント。
  13. 請求項12記載の発電プラントであって、
    前記第一蓄熱部および前記第二蓄熱部それぞれの容量は、前記系統遮断後の前記第一時間内および前記第二時間内に発生する前記熱エネルギに応じて決定されること
    を特徴とする発電プラント。
  14. 発電機を駆動する蒸気タービンと、
    前記蒸気タービンに供給する流体を生成するボイラと、
    内部に設けられた流路を通過する流体から熱を回収して蓄積する複数の蓄熱部を有する蓄熱装置と、
    前記ボイラが生成する流体を、前記蒸気タービンをバイパスさせて前記蓄熱装置に導くタービンバイパス管と、
    前記タービンバイパス管に流入する前記流体の流量を制御するタービンバイパス開閉弁と、を備える発電プラントにおけるファストカットバック時の運転制御方法であって、
    前記蓄熱装置は、請求項1記載の蓄熱装置であり、
    系統遮断指示を受け付けると、前記ボイラの負荷を絞り込むとともに、前記タービンバイパス開閉弁を開状態にし、
    前記タービンバイパス管内を通過する前記流体の温度を計測し、当該流体の温度が属する温度域に前記温度特性を有する前記蓄熱部へ前記流体を導く前記流路に設けられた前記開閉弁を開状態とし、他の前記開閉弁を閉状態とすること
    を特徴とするファストカットバック時の運転制御方法。
  15. 発電機を駆動する蒸気タービンと、
    前記蒸気タービンに供給する流体を生成するボイラと、
    内部に設けられた流路を通過する流体から熱を回収して蓄積する複数の蓄熱部を有する蓄熱装置と、
    前記ボイラが生成する流体を、前記蒸気タービンをバイパスさせて前記蓄熱装置に導くタービンバイパス管と、
    前記タービンバイパス管に流入する前記流体の流量を制御するタービンバイパス開閉弁と、を備える発電プラントにおけるファストカットバック時の運転制御方法であって、
    前記蓄熱装置は、請求項2記載の蓄熱装置であり、
    系統遮断指示を受け付けると、前記ボイラの負荷を絞り込むとともに、前記タービンバイパス開閉弁を開状態にし、
    前記タービンバイパス管内を通過する前記流体の温度を計測し、当該流体の温度が属する温度域に前記温度特性を有する前記蓄熱部へ前記流体を導く前記流路に設けられた前記開閉弁を開状態とし、他の前記開閉弁を閉状態とすること
    を特徴とするファストカットバック時の運転制御方法。
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