JP2011530645A - 充填されたポリ塩化ビニル組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、粒子状固体、可塑性物質(例えば、ポリ塩化ビニル)と、C7〜20ヒドロキシカルボン酸と、場合により、C1〜6ヒドロキシカルボン酸またはその対応するラクトン形態とを重合させて得られるオリゴマーを含む分散剤/剤とを含有する組成物に関する。一実施形態では、本発明は、可塑性材料(例えば、塩化ビニルポリマー)と、1つ以上のヒドロキシカルボン酸またはラクトンを重合してオリゴマーにする反応によって得られる/得ることが可能な式1または式1aの化合物(分散剤と呼ばれてもよい)とを含む組成物を提供する。

Description

(発明の分野)
本発明は、塩化ビニルに由来するポリマー(PVC)の最終物品(場合により、充填剤が存在していてもよい)における、ある種の分散剤の使用に関する。サイディング、ブラインド(縦型、ベネシャン、ローラーなど)、パイプ、機械および電子機器用の筐体、自動車用部品などのような物品は、通常の公知の方法によって製造される(例えば、押出成形、カレンダー成形、射出成形など)。
(発明の背景)
ポリ塩化ビニルのような可塑性材料では、充填剤を用いることが知られている。充填剤の存在は、最終的な可塑性材料に、寸法に関する剛性、着色性、風化性を付与し、コストを下げる手段として知られている。しかし、充填剤の利点は、(i)可塑性材料製造中の処理が遅くなること、(ii)衝撃強度が低下することを含む少なくとも1つの欠点で相殺されてしまう。
上で注目した多くの困難を克服するために、充填剤にカップリング剤または他の添加剤を使用し、可塑性材料との適合性を高めるための試みがなされている。
特許文献1は、ポリ12−ヒドロキシステアリン酸(PHS)およびポリリシノール酸(PRA)の構造と、脂肪族/芳香族インク/塗料系において、有機系顔料および無機系顔料のための分散剤として、これらを使用することを開示している。
特許文献2によれば、一般的な熱可塑性物質において、ヒドロキシカルボン酸の繰り返し単位を含む処理用添加剤を粒子状固体に適用し、使用することが示唆されている。PVCが記載されており(第4欄)、この特許の表9の実施例37に例示されている(第11欄)。この特定の実施例37は、フタロシアニンブルー(0.2g/100g PVC)および二酸化チタン(2g/100g PVC)を含んでおり、これらの分散剤を用いることによって、色の濃さが増すことが例示されている。処理用添加剤の使用による、この利点(第1欄の最後〜第2欄の最初)は、斑点(speck)が少なくなることと、表面仕上げ性がよくなることであった。このポリマーは、主に、ポリオレフィンであった。興味深いことに、塩素化PVCおよびウレタンは、効果のある熱可塑性物質として特定的に述べられてはいない。
PHS分散剤またはPRA分散剤を充填剤に加えようとすること(充填剤処理)は、特許文献3で取り上げられており、この分散剤からエマルションが作られ、次いで、顔料/充填剤表面に塗布される。また、この処理した顔料をPVC配合物に用いる例が与えられている(7ページの下、実施例45〜47)。また、この分散剤を用いることによる主要な改良点は、色の濃さと、斑点レベルの減少である。
塩化ビニルに由来する、融解処理のための配合ポリマーには、多くの課題があり、処理にかかる性質および最終品の性質の両方のバランスをとることが必要である。これよりも分子量の大きい(固有粘度(IV)が高い)ポリマーは、典型的には、強度および衝撃耐性のような性質は優れているが、同じ組成で分子量が低いポリマーよりも融解プロセスの速度が遅い。塩化ビニルに由来するポリマーに衝撃改質剤を加えると、成形物品に対し、重要な衝撃耐性を付与するだけではなく、融解処理の速度が遅くなる。特定の充填剤は、加えることができるが、融解処理の速度を下げる。ポリマーが以前に熱にさらされたことからHClのような分解生成物が生成していると、塩化ビニル系ポリマーの熱分解が促進される。したがって、塩化ビニルに由来するポリマーの融解温度を低くし、熱にさらされる時間を短くすることが望ましい。熱にさらされると、ポリマーが黄色くなり、ポリマーの分子量が低下する。熱履歴が短いことが望ましいということとは矛盾するが、最終物品での衝撃耐性および衝撃強度を最適化するには、融解プロセス中に、塩化ビニルに由来するポリマーを完全に融解させ、溶融させることが不可欠である。
PHS/CAPポリマーおよびPRA/CAPポリマー(CAPは、カプロラクトンをあらわす)は、特許文献4および特許文献5において、PEI分散剤の中間体として開示される。これらの物質は、一般的には、分散剤自体としては述べられていないが、但し、特許文献6の電気機器を製造するための分散物(Dispersions to Make Electronic Devices)では、例えば、導電性金属層と、その下に配置された電気絶縁層とを含み、これを焼いてセラミック合成物を作るような電気コンデンサが述べられている。
充填されたポリ塩化ビニル組成物において、ある種の分散剤を含み、PVC中に、このような分散剤を、粒子状固体とともに含有する分散物にすること、および、融解処理の時間が短いことを必要とする、粒子状固体、PVC、分散剤を含む組成物が望ましい場合がある。また、最終的なPVC物品の形成において使用するために、分散剤を含むことが望ましい場合があり、分散剤には、場合により、PVC粒子の溶融を促進し、それによって、PVC処理装置内での処理量を上げるような充填剤が存在してもよい。
米国特許第3,778,287号明細書 米国特許第4,797,440号明細書 英国特許第2 056 461号明細書 米国特許第5,700,395号明細書 米国特許第6,787,900号明細書 米国特許出願公開第20060189502号明細書
(発明の要旨)
一実施形態では、本発明は、粒子状固体と、可塑性材料(例えば、塩化ビニルポリマー)と、式(1)の化合物およびその塩
H−[RC(=O)]−[A]−[B]−OM 式(1)
とを含む組成物を提供し、式中、
Rは、C1〜36ヒドロカルビレン基であり;
Aは、オキシ(C7〜20)アルカ(エン)イレンカルボニル鎖であり;
Bは、場合により、置換オキシ(C1〜6)アルキレンカルボニル鎖であり、
pは、0または1であり、mは、0〜10であり、nは、0〜10であり、n+mは、1〜20であり、より望ましくは、3〜20であり;
Mは、H、アルカリ金属またはアルカリ土類金属、アミン、アルカノールアミンまたは四級アンモニウム塩である。
式1aは、nが、1〜10と定義される以外は、式1と同じである。式1aの一実施形態では、mも、1〜10と定義され、この実施形態では、式1aは、コポリマー単位AおよびBを必要とする。後者の状況では、n+mは、2〜20であり、より望ましくは、3〜20である。
一実施形態では、本発明は、可塑性材料(例えば、塩化ビニルポリマー)と、1つ以上のヒドロキシカルボン酸またはラクトンを重合してオリゴマーにする反応によって得られる/得ることが可能な式1または式1aの化合物(分散剤と呼ばれてもよい)とを含む組成物を提供する。ヒドロキシカルボン酸またはラクトンを重合することに関するさらなる詳細な記載は、米国特許第4,797,440号および米国特許第6,787,600号に与えられる。
一実施形態では、本発明は、粒子状固体と、可塑性材料(例えば、塩化ビニルポリマー)と、式1または式1aの分散剤とを含む組成物を提供する。
一実施形態では、本発明は、可塑性材料(例えば、塩化ビニルポリマー)に、粒子状固体と、式1または式1aの化合物とを供給する工程を含む、この可塑性材料を充填する方法を提供する。
一実施形態では、本発明は、式(1)または式(1a)の分散剤を用いることによって塩化ビニルに由来するポリマー組成物を融解処理する工程の間、融解物の流量を高めるための、式1または式1aからなる群より選択される化合物の使用を提供する。
(発明の詳細な説明)
本発明は、本明細書で上に開示したような組成物を提供する。
一実施形態では、式1または式1aの化合物を、組成物に分散する。一実施形態では、式1または式1aの化合物を、組成物に均一に分散する。
PVC可塑性材料の値段を下げるために、製造業者は、PVCに、種々の低コスト充填剤(例えば、炭酸カルシウム)を充填する。しかし、これらのPVC最終物品の最終的な物理特性(例えば、衝撃耐性)に影響を与えないようにするには、低濃度の充填剤しか使用することができない。また、充填剤をPVC組成物に入れると、処理時間を遅らせることができ、さらに、溶融時間を長くすることができる。特定の分散剤を、充填対象のPVC組成物に加えると、処理が容易になり、したがって、充填剤の担持量を高めることができる。典型的には、剛性PVCの処理は、適切な潤滑剤パッケージを使用することによって改良される。
この新規技術は、充填剤/PVCマトリックス界面で作用し、これ自身を、潤滑化に加えて使用すべきである。充填剤PVCの境界での界面エネルギーを下げることによって、混合機内でポリマー流への抵抗が下がり、処理速度が顕著に速くなる。また、おそらくは鎖の絡み合いによって、充填されたPVCマトリックスを冷却すると、機械的なカップリング効果が生じる場合がある。この効果は、特定の機械特性を有益に向上させる場合がある。これらの新規処理助剤の利点は、今までのところ、炭酸カルシウムを充填したPVCで示されているが、他の充填剤または顔料を用いた例も試験することが望まれている。これらの分散剤は、PVC中の粒子状固体を分解してポリマーを融解するのを促進し、したがって、PVCの一次粒子(primary particle)の溶融時間を速くし、これは、処理時間の短縮によって観察される。また、これらの分散剤は、廃棄物が混入し/廃棄物が物品に組み込まれ/また、廃棄物を削減するのに役立つ場合、処理時間を短くするのにも役立つ。充填剤の担持量を増やし、処理速度を上げることを可能にしつつ、分散剤を加え、溶融時間を短縮すると、剛性PVC物品の引張強度および曲げ弾性率のような機械特性が向上し、VICATおよび衝撃強度のような機械特性には影響を与えないことが示されている。さらに、PVC最終物品で、もっと高品質の光沢を与えるような表面仕上げ性を高めるために使用することもできる。
上述の生成物を使用して、処理速度を上げるように、炭酸カルシウム、TiO2、酸化鉄、ATHのような無機顔料および充填剤をPVCに分散して、処理速度を上げ、充填剤の担持量を上げ、溶融時間を短くし、物品の表面仕上げ性を高めることができる。
特定のポリマー系剤は、塩化ビニルポリマーに粒子状固体を分散させる優れた能力を示すことがわかっている。したがって、本発明によれば、塩化ビニルポリマーと、場合により、充填剤と、式(1)の化合物およびその塩
H−[RC(=O)]−[A]−[B]−OM 式(1)
とを含み、式中、
Rは、C1〜36ヒドロカルビレン基であり;
Aは、オキシ(C7〜20)アルカ(エン)イレンカルボニル鎖であり;
Bは、場合により、置換オキシ(C1〜6)アルキレンカルボニル鎖であり、
pは、0または1であり、mは、0〜10であり、nは、0〜10であり;
Mは、H、アルカリ金属またはアルカリ土類金属、アミン、アルカノールアミンまたは四級アンモニウム塩である、最終物品が提供される。一実施形態では、OM種は、塩であり、さらに詳細には、Oであらわされるであろう。一実施形態では、RC(=O)−[A]−[B]の数平均分子量は、800〜3000である。
一実施形態では、Aを誘導可能なヒドロキシルカルボン酸は、ヒドロキシ−C7〜20−アルケニレンカルボン酸(例えば、リシノール酸)および/またはヒドロキシ−C7〜20アルキレンカルボン酸(例えば、12−ヒドロキシステアリン酸)であり、すなわち、「(エン)」は、場合により、アルカ(エン)イレンに不飽和部が存在することを意味する。一実施形態では、アルカ(エン)イレン中の炭素原子の数は、8〜20である。7〜20または8〜20の数は、オキシアルカ(エン)イレンカルボニル(oxyalky(en)ylenecarbonyl)のアルカ(エン)イレン部分にのみ存在する炭素の数を指す。適切なヒドロキシカルボン酸の特定の例は、リシノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシデカン酸、4−ヒドロキシデカン酸、10−ヒドロキシウンデカン酸である。
一実施形態では、Bを誘導可能なヒドロキシカルボン酸は、ヒドロキシ−C1〜6−アルキレンカルボン酸(場合により、分枝である)またはそのラクトンであり、別の実施形態では、C2〜6である。上述のように、C1〜6またはC2〜6は、オキシアルキレンカルボニルのアルキレン部分の炭素数を指す。適切なヒドロキシカルボン酸の特定の例としては、グリコール酸、乳酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸が挙げられる。適切なラクトンの特定の例としては、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、β−プロピオラクトン、アルキル置換カプロラクトン、例えば、7−メチルカプロラクトン、4−メチルカプロラクトン、3−メチルカプロラクトンが挙げられる。
典型的には、式1のR−CO−基は、好ましくは、アミノ基を含まず、直鎖または分枝鎖のC1〜25脂肪酸(好ましくは、C8〜20)、例えば、オレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エルカ酸、ベヘン酸、ラウリン酸、2−エチルヘキサン酸、9,11−リノール酸、9,12−リノール酸、9,12,15−リノール酸、アビエチン酸から誘導され、場合により、ヒドロキシ、C1〜4−アルコキシまたはハロゲンで置換される。米国特許第6,787,600号、第5欄第40〜60行は、式1または式1aのR−CO−基を生成するために使用可能な脂肪酸のさらなる例を提供している。本明細書で使用される場合、用語「ヒドロカルビル」は、記載されている基が、主に炭化水素の特徴を有することを意味する。ヒドロカルビルとしては、性質上、純粋な炭化水素である基、例えば、アルキルおよび芳香族、すなわち、炭素と水素のみを含有する基が挙げられる。また、ヒドロカルビルは、その基の主要な炭化水素の特徴を変えない程度まで、置換基または置換原子を含む基を含んでもよい。このような置換基としては、ハロ−、アルコキシ−、ニトロ−などを挙げることができる。一般的に、炭化水素または炭化水素系の基で、炭素原子10個ごとに、約3個以下、好ましくは、1個以下の炭化水素以外の置換基またはヘテロ原子が存在するだろう。最も好ましくは、この基は、性質上、純粋な炭化水素であり、すなわち、この基は、本質的に、炭素および水素以外の原子を含まない。ヒドロカルビレンは、ヒドロカルビルの二価の形態である。
Mであらわされる適切な金属の例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、および亜鉛が挙げられる。Mであらわされる適切なアミンおよびアルカノールアミンの例としては、アンモニア、ブチルアミン、ジブチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールが挙げられる。式1または式1aの化合物を、種々の手段/プロセスで、種々の順序で、塩化ビニルおよび/または粒子状固体に加えてもよい。例えば、式1または式1aの化合物を、塩化ビニルポリマーに、または粒子状物に、または第3成分(例えば、別の添加剤またはキャリア、例えば、シリカまたはワックス)に別個に加えてもよい。上述の成分は、種々の順序で他の成分とブレンドされた湿潤状態、乾燥状態、または融解物であってもよく、次いで、連続的に均質化されるか、または1つの工程で均質化されるか、またはこれらの組み合わせによって均質化されてもよい。
本発明の組成物は、融解処理(例えば、成形、押出成形、カレンダー成形、熱成形、圧縮成形など)を含む種々の技術によって処理することができる。生成されるべき有用な物品としては、フィルム、成形シート、トレー、サイディング、シャッター、ベント、ルーバースラット、可塑性物質でコーティングされた金属部分、ファンの覆い、ブラインド(縦型、ベネシャン、ローラーなど)、電化製品の部品およびカバー、電源コンセント、事務機械の部品および筐体、パイプ、電気通信機器、自動車の部品、瓶などが挙げられる。
別の実施形態によれば、塩化ビニルポリマーと、場合により、充填剤と、式(1a)の化合物およびその塩
H−[RC(=O)]−[A]−[B]−OM 式(1a)
とを含む組成物が提供され、式中、
R、A、B、M、mは、すでにあらわされているのと同じであり;
pは、0または1であり、nは、1〜10であり、一実施形態では、mは、1〜10である。式(1a)の一実施形態では、n+mは、2〜20であり、さらに望ましくは、3〜20である。
一実施形態によれば、充填剤と、式(1a)の化合物とを含み、この充填剤が、任意の既知の方法によって、上述の化合物で表面処理されている組成物が提供される。
別の実施形態によれば、塩化ビニルポリマーと、式1または1aの化合物とを含む組成物が提供される。この組成物は、既知のいずれかの処理方法によってマスターバッチとして製造されるか、または、PVCポリマー粒子の製造中に直接製造される。
一実施形態では、可塑性材料は、塩化ビニルポリマーを含む。塩化ビニルポリマーは、ホモポリマーであってもよく、コポリマーであってもよい。
一実施形態では、塩化ビニルポリマーは、ホモポリマーを含む。
一実施形態では、塩化ビニルポリマーは、コポリマーを含む。
塩化ビニルコポリマーが、本発明の可塑性材料として使用される場合、このコポリマーは、塩化ビニルと、1つ以上のコモノマーとを共重合することによって作られてもよい。適切なコモノマーの例としては、酢酸ビニルのようなビニルエステル、アルキル(アルカ)アクリレート(ここで、「(アルカ)」は、炭素−炭素二重結合のβ位にある炭素に、1〜4個の炭素原子を有する、任意のアルキル基を示し、例えば、メタクリレート)が挙げられ、アルキルは、1〜20個の炭素原子を有し、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル;アクリロニトリル;不飽和オレフィン、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、イソブチレン;塩化ビニリデン;スチレンおよびその置換誘導体;ビニルエーテル、ならびにジアルキルビニルホスホネート(例えば、ビス(β−クロロエチル)ビニルホスホネート)が挙げられる。当該技術分野で知られているように、架橋コモノマーを付加させることも可能であるが、ほとんどの実施形態では、架橋コモノマーは存在しない。一実施形態では、塩化ビニルポリマーは、塩素化ポリ(塩化ビニル)(CPVC)としても知られるような、重合後に塩素化したPVCであってもよい。塩素化した塩化ビニルポリマーは、全結合塩素含量によって、塩素化されていない対応物とは区別される。塩素化した塩化ビニルポリマーは、典型的には、結合塩素が57〜78重量%、他の実施形態では、60または63〜69または70重量%であり、ほとんどの市販製品では、60〜68重量%である。一実施形態では、塩化ビニルポリマーは、塩化ビニルモノマーから誘導される繰り返し単位が少なくとも50重量%であり、別の実施形態では、塩化ビニルポリマーは、塩化ビニルモノマーの重合に由来する(塩化ビニルポリマーから誘導される)繰り返し単位が少なくとも70または80重量%であり、もっと好ましくは、100%である(例えば、塩化ビニルホモポリマー)。
一実施形態では、本発明は、粒子状固体と、可塑性材料(例えば、塩化ビニルポリマー)と、1つ以上のヒドロキシカルボン酸またはそのラクトンを重合させて誘導される式1または式1aの化合物とを含む組成物を提供する。
一実施形態では、nは、1〜10である。
一実施形態では、mは、1〜10である。
一実施形態では、nおよびmは、それぞれ独立して、1〜10であり、n+mは、2〜20である。
一実施形態では、本発明は、可塑性材料(例えば、塩化ビニルポリマー)と、式1または式1aの化合物と、場合により、充填剤および/または顔料とを含む組成物を提供する。一実施形態では、本発明は、可塑性材料(例えば、塩化ビニルポリマー)90〜99.95重量%と、式1または式1aの化合物0.05〜5重量%と、場合により、充填剤および/または顔料とを含む組成物を提供する。
一実施形態では、組成物は、実質的に顔料を含んでおらず、別の実施形態では、組成物は、実質的に、顔料も充填剤も含んでいない。本明細書の目的のために、「実質的に〜を含んでいない」は、熱可塑性樹脂(例えば、塩化ビニルポリマー)を基準として、1重量%未満であると定義され、もっと望ましくは、0.1重量%未満、好ましくは、0.01重量%未満または0.001重量%未満であろう。一実施形態では、粒子状充填剤は、熱可塑性樹脂(例えば、塩化ビニルポリマー)100重量部あたり、少なくとも5重量部または10重量部の量で存在し、別の実施形態では、粒子状充填剤は、少なくとも20重量部の濃度で存在し、第3の実施形態では、少なくとも30重量部の濃度で存在する。文献元は、充填剤担持量が、300重量部/熱可塑性樹脂100重量部までであることを示唆しており、一般的に、耐久性の高い塩化ビニルポリマー組成物は、粒子状充填剤の最大量が、塩化ビニルポリマー100重量部あたり、100重量部であることが望ましい。
一実施形態では、本発明は、可塑性材料(例えば、塩化ビニルポリマー)97〜99.95重量%と、式(1)の化合物0.05〜3重量%とを含む組成物を提供する。
一実施形態では、本発明は、粒子状固体と、可塑性材料(例えば、塩化ビニルポリマー)とを含む組成物を提供し、一実施形態では、本発明は、粒子状固体1〜50重量%と、可塑性材料(例えば、塩化ビニルポリマー)45〜98.99重量%と、式(1)の化合物0.01〜5重量%とを含む組成物を提供する。
一実施形態では、本発明は、粒子状固体1〜50重量%と、可塑性材料(例えば、塩化ビニルポリマー)47〜98.99重量%と、式(1)の化合物0.01〜3重量%とを含む組成物を提供する。
粒子状固体は、ポリマー系材料とともに使用される任意の固体材料であってもよく、特定的には、充填剤として使用されるような固体が挙げられる。固体は、顆粒状物質の形態であってもよく、粉末(多くは、褐色粉末)の形態であってもよい。例としては、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、酸化カルシウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化鉄、ケイ酸カルシウムおよびケイ酸マグネシウム、アルミノシリケート、カオリン、マイカ、タルク、石灰粉、亜鉛、アルミニウム、水酸化アルミニウム、ガラス繊維、耐火繊維、強化剤を含むカーボンブラックおよび強化剤を含まないカーボンブラック、アルミナ、石英、木粉、粉末にした紙/繊維、アスベスト、クリサチレ(crysatille)、アンソフィライト、クロシドライト、ウラストナイト、アタパルジャイトなど、粒子状セラミック材料、例えば、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、炭化ケイ素、炭化ホウ素、混合状態のケイ素−アルミニウム窒化物、金属チタネート;粒子状磁性材料、例えば、遷移金属(多くは、鉄およびクロム)の磁性酸化物、例えば、γ−Fe、Fe、およびコバルトをドーピングした酸化鉄、フェライト、例えば、バリウムフェライトが挙げられる。炭酸カルシウム、木粉、他のセルロース材料が好ましい。
一実施形態では、粒子状固体(または充填剤)は、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、アルミナ三水和物、シリカ、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、珪藻土、含水シリケート、酸化カルシウム、マイカ、タルク、カオリン、およびベントナイトからなる群より選択される。一実施形態では、無機粒子状物としては、炭酸カルシウムが挙げられる。
一実施形態では、粒子状固体は、式(1)の化合物であらかじめコーティングされている。
場合により、本発明の組成物は、塩化ビニル組成物のための従来の他の添加剤、例えば、可塑剤、流動性向上剤、難燃剤、潤滑剤(内在性のもの、外来性のもの)、衝撃改質剤、発泡剤または安定化剤を、従来の量でさらに含む。
可塑剤の量は、米国特許第5,210,140号の第7欄第6〜15行に開示される。流動性を向上させる添加剤は、α−メチルスチレンポリマー、ポリプロピレン、イミド化PMMA、および少量のアクリロニトリルを含むSANコポリマーなどであってもよい。
この組成物で使用可能な難燃性添加剤は、当業者には十分に知られている大量の化学化合物を含む。一般的に、難燃性添加剤は、難燃性があるために使用される化学元素、例えば、臭素、塩素、アンチモン、リンおよび窒素を含有する。好ましくは、難燃性添加剤は、通常は、ハロゲン化有機化合物と組み合わせて有効な無機化合物である。これらの難燃性添加剤は、アンチモン化合物(例えば、三酸化アンチモン)、亜鉛化合物(例えば、ホウ酸亜鉛)、アンチモン−亜鉛複合体化合物(例えば、Oncor 75RA、NL Industies,Inc.の製品)、鉄化合物(例えば、酸化鉄)、酸化アンチモンとともに十分に性能を発揮する他の金属系無機化合物(例えば、Ongard 2、NL Industries,Inc.の生成物)のような物質である。難燃剤を使用する場合、難燃剤の量は、厚みが0.060インチの試験片を用い、UL94でのランク付けでV−1またはそれ以上を示すブレンドを得るのに十分な量であるべきである。
塩化ビニルポリマーのブレンドは、当該技術分野および文献で知られている種々の潤滑剤および安定化剤を、それぞれ好ましくは約0.5〜約15重量部の範囲の有効な量で含んでいてもよい。例えば、種々の外来性の潤滑剤、例えば、ステアリン酸、酸化ポリエチレン、ポリプロピレン、パラフィンワックス、および脂肪酸エステルの金属塩(混合物などを含む)を利用してもよい。塩化ビニルポリマーのための安定化剤としては、バリウム/カドミウム/亜鉛化合物、種々の有機スズ、例えば、メチルスズカルボキシレート、ブチルスズカルボキシレート、オクチルスズカルボキシレート、メルカプト−カルボキシレート、メルカプチド、グリコレート、チオグリコレートなどが挙げられる。特定の例としては、ジブチルスズ−S−S’−ビス−(イソオクチルメルカプトアセテート)、ジブチルスズジラウレートが挙げられ、有機スズジイソオクチルチオグリコレートが好ましい。第2の安定化剤としては、例えば、亜リン酸塩、リン酸の金属塩を挙げることができる。塩の特定の例としては、水溶性のアルカリ金属リン酸塩、リン酸水素二ナトリウム、オルトホスフェート、例えば、上述のアルカリ金属のモノオルトホスフェート、ジオルトホスフェートおよびトリオルトホスフェート、アルカリ金属のポリホスフェート、アルカリ金属のテトラポリホスフェート、アルカリ金属のメタホスフェートなどが挙げられる。第2の安定化剤が存在する場合、典型的な濃度は、ハロゲン化ポリマー100重量部あたり、約0.1重量部〜約7.0重量部の範囲である。それに加え、酸化防止剤に、フェノール酸(phenolics)、BHT、BHA、種々の嵩高いフェノールを組み込んでもよく、耐酸化性、耐UV性などを付与するために、種々の阻害剤、例えば、置換ベンゾフェノンを利用してもよい。
高い衝撃値が必要な場合が多いので、上に示したように、ならびに当該技術分野および文献で知られているようなさらなる衝撃改質剤を組み込んでもよい。例えば、The Encyclopedia of PVC、第2巻、第12章、Marcel Dekker,Inc.(ニューヨーク)、1977(参考として本明細書に援用される)に記載されているような種々の衝撃改質剤を利用してもよい。市販の衝撃改質剤の例としては、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)ポリマー、塩素化ポリエチレン、アクリル系ゴムのグラフトコポリマー、種々のポリ(エチレン−コ−酢酸ビニル)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、メチルアクリル酸メチルと、ブタジエンと、スチレンとのグラフトコポリマー(MBS)(これらの混合物を含む)が挙げられる。
好ましい衝撃改質剤としては、ABS、MBS、塩素化ポリエチレンが挙げられる。利用する実際の衝撃改質剤の種類にかかわらず、衝撃改質剤の量は、典型的にはアイゾッド衝撃試験(ASTM D256)によって測定されるような望ましい衝撃強度によって、変えてもよい。衝撃改質剤の濃度は、上述の塩化ビニルポリマー100重量部を基準として、約1〜約50重量部、さらに好ましくは、約5〜約20重量部で変動してもよい。最も好ましくは、衝撃改質剤は、塩化ビニルポリマー100重量部あたり、5〜12重量%で存在する。したがって、本発明のブレンドは、ノッチを付けた状態のアイゾッド値が、一般的に100N・m/m(ノッチの場合)を超え、望ましくは、200N・m/mを超え、好ましくは、230N・m/mを超えるように衝撃を改変する能力を有する。
塩化ビニルポリマー組成物を、例えば、高速粉末混合デバイス、Banbury混合機などにおいて、種々の添加剤とともに調製し、次いで、二段ロールミルで溶融し、角切り(cubed)してもよい。この溶融し、角切りした状態の化合物を、次いで、カレンダー成形し、押出成形するか、または射出成形してもよく、または任意の適切な融解処理手段によって処理してもよい。また、塩化ビニルポリマーを、高出力混合機(例えば、Henschel混合機)で種々の添加剤と混合し、押出機で処理してペレット状にするか、または、例えば、二軸押出機を用いて、直接、最終物品にしてもよい。一般的に、Banbury混合機、二段ロールミル、Henschel混合機、リボン式ブレンダー、混合押出機、射出成形機などのような任意の従来の混合手段を用い、本発明の化合物を調製することができる。
以下の実施例によって、本発明を説明する。これらの実施例は、排他的なものではなく、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
実施例1:カプロラクトン(138.4部)、リシノール酸(361.7部)、ジルコニウムブトキシド触媒(0.51部)を、窒素雰囲気下、500mlの丸底フラスコに入れた。この混合物を172℃で5時間撹拌した。酸価が33.4mg KOH/gの琥珀色の液体(441部)を得た。これは、分散剤1である。
実施例2〜14:表1の以下の実施例は、実施例1で述べられた一般的な手順によるものの、異なる量を用い、ある場合には、異なるラクトン、ヒドロキシカルボン酸、および触媒を用いて調製した。
Figure 2011530645
実施例15:試験方法。Henschel中、60℃で以下の配合物を混合し、次いで、Brabender二軸押出装置中、25rpmで、以下のバレル温度(バレル1、335°F、バレル2、355°F、バレル3、365°F)で、375°Fのダイで処理した。ダイでの圧力が安定したら、平均トルクの読みと、Brabenderからの材料出力量を記録した。
押出グレードの、風化性があり、中程度の衝撃性のサイディング配合物
Figure 2011530645
次いで、上述のコントロール配合物に、分散剤(実施例3、5、6、11、12)を加えることによって試験する。添加剤の濃度を、充填剤の重量を基準として、2%分散剤/剤に設定した。したがって、炭酸カルシウム30部を含有する配合物に、分散剤0.6部を用いる。次いで、それぞれの試験配合物を、同じバレル温度で、元々のコントロール配合物のダイ圧力に合うような、一定のダイ圧力になるまでrpmを増加させて、押出機に通す。平均トルクの読みと、材料の処理速度を記録した。
(結果)
Figure 2011530645
実施例16:試験方法。Henschel中、60℃で以下の配合物を混合し、次いで、Brabender二軸押出装置中、25rpmで、以下のバレル温度(バレル1、335°F、バレル2、355°F、バレル3、365°F)で、375°Fのダイで処理した。ダイでの圧力が安定したら、平均トルクの読みと、Brabenderからの材料出力量を記録した。
押出グレードの、風化性があり、中程度の衝撃性のサイディング配合物
Figure 2011530645
次いで、上述のコントロール配合物に、分散剤(実施例1〜14)を加えることによって試験する。添加剤の濃度を、充填剤の重量を基準として、2%分散剤/剤に設定した。したがって、炭酸カルシウム30部を含有する配合物に、分散剤0.6部を用いる。次いで、それぞれの試験配合物を、同じバレル温度で、元々のコントロール配合物のダイ圧力に合うような、一定のダイ圧力になるまでrpmを増加させて、押出機に通す。平均トルクの読みと、材料の処理速度を記録する。
(結果)
Figure 2011530645
上に述べられているそれぞれの文献は、本明細書に参考として援用される。実施例を除き、または他の意味であると明確に示されている場合を除き、本明細書において、物質の量、反応条件、分子量、炭素原子数などを特定するすべての数値は、「約」という語句によって修正されていると理解すべきである。他の意味であると示されていない限り、本明細書で述べられているそれぞれの化学物質または組成物は、商業グレードの物質であると解釈すべきであり、異性体、副生成物、誘導体、通常は商業グレードに存在すると理解されている他のこのような物質を含んでいてもよい。しかし、それぞれの化学成分の量は、他の意味であると示されていない限り、この商業的な物質に通常存在していてもよい任意の溶媒または希釈油を除いて存在する量である。本明細書で記載される上限および下限の量、範囲、比率を、独立して混合してもよいことを理解すべきである。同様に、本発明のそれぞれの要素の範囲および量を、他の任意の要素の範囲または量とともに用いてもよい。
本発明を、本発明の好ましい実施形態に関連して説明したが、本発明の種々の改変は、本明細書を読めば、当業者には明らかであると理解すべきであろう。したがって、本明細書に開示した本発明が、添付の特許請求の範囲に入るような改変を含むことを意図していると理解すべきである。

Claims (15)

  1. 粒子状固体と、塩化ビニルポリマーと、式(1)の化合物およびその塩
    H−[RC(=O)]−[A]−[B]−OM 式(1)
    とを含み、式中、
    Rは、C1〜36ヒドロカルビレン基であり;
    Aは、場合により、分枝オキシ(C7〜20)アルカ(エン)イレンカルボニル鎖であり;
    Bは、場合により、分枝オキシ(C1〜6)アルキレンカルボニル鎖であり、pは、0または1であり、mは、0〜10であり、nは、0〜10であり;
    Mは、H、アルカリ金属またはアルカリ土類金属、アミン、アルカノールアミンまたは四級アンモニウム塩であり、該粒子状固体が、該塩化ビニルポリマー100重量部あたり、少なくとも5重量部の量で存在する、組成物。
  2. nが、1〜10である、請求項1に記載の組成物。
  3. Rが、C8〜20ヒドロカルビルであり、mが1〜10である、請求項1または請求項2に記載の組成物。
  4. 各Aが、独立して、リシノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシデカン酸、4−ヒドロキシデカン酸、10−ヒドロキシウンデカン酸からなる群より選択される化合物の残基である、請求項1または3に記載の組成物。
  5. 各Bが、独立して、カプロラクトン、バレロラクトン、グリコール酸、乳酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸からなる群より選択される化合物の残基である、請求項1または4に記載の組成物。
  6. 前記塩化ビニルポリマーがコポリマーである、請求項1〜5に記載の組成物。
  7. 前記塩化ビニルポリマーが、少なくとも90重量%が塩化ビニルに由来する繰り返し単位である、請求項1〜5に記載の組成物。
  8. 前記塩化ビニルポリマーが、重合後の反応でハロゲン含有量が増加した塩化ビニルポリマーである、請求項1〜5に記載の組成物。
  9. 前記粒子状固体が、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、アルミナ三水和物、シリカ、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、酸化マグネシウム、珪藻土、含水シリケート、酸化カルシウム、マイカ、タルク、カオリン、およびベントナイトからなる群から選択される、請求項1〜8に記載の組成物。
  10. 前記粒子状固体が、炭酸カルシウムを含む、請求項9に記載の組成物。
  11. 塩化ビニルに由来するポリマー組成物を融解処理する工程の間、融解物の流量を高めるための、塩化ビニルポリマー組成物における式(1)
    H−[RC(=O)]−[A]−[B]−OM 式(1)
    〔式中、
    Rは、C1〜36ヒドロカルビレン基であり;
    Aは、場合により、分枝オキシ(C7〜20)アルカ(エン)イレンカルボニル鎖であり;
    Bは、場合により、分枝オキシ(C1〜6)アルキレンカルボニル鎖であり、
    pは、0または1であり、mは、0〜10であり、nは、0〜10であり;
    Mは、ポリ塩化ビニル中の充填剤のための分散剤としての、H、アルカリ金属またはアルカリ土類金属、アミン、アルカノールアミンまたは四級アンモニウム塩である。〕
    の化合物の使用。
  12. 前記組成物が、前記塩化ビニルに由来するポリマー100重量部あたり、少なくとも10重量部の炭酸カルシウムを含む、請求項11に記載されるような式(1)の化合物の使用。
  13. mが1〜10であり、nが1〜10であり、n+mが2〜20である、請求項11または12に記載されるような、式(1)の化合物の使用。
  14. 塩化ビニルポリマーに、該塩化ビニルポリマー100重量部あたり、少なくとも10重量部の量の粒子状固体と、式(1)の化合物
    H−[RC(=O)]−[A]−[B]−OM 式(1)
    とを供給する工程を含み、式中、
    Rは、C1〜36ヒドロカルビレン基であり;
    Aは、場合により、分枝オキシ(C7〜20)アルカ(エン)イレンカルボニル鎖であり;
    Bは、場合により、分枝オキシ(C1〜6)アルキレンカルボニル鎖であり、
    pは、0または1であり、mは、0〜10であり、nは、0〜10であり;
    Mは、H、アルカリ金属またはアルカリ土類金属、アミン、アルカノールアミンまたは四級アンモニウム塩である、塩化ビニルポリマーを充填する方法。
  15. mが1〜10であり、nが1〜10であり、n+mが2〜20である、請求項14に記載されるような、塩化ビニルポリマーを充填する方法。
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