JP2011525559A - 珪藻土を含む熱伝導性ポリアミド - Google Patents
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Abstract
本発明は、A)19.9〜69.99質量%の熱可塑性ポリアミドと、B)30〜80質量%の酸化アルミニウムと、C)0.01〜30質量%の珪藻土と、D)0〜30質量%のその他の添加物とを含有し、このときA)〜D)の質量パーセントの合計が100%である、熱可塑性成形組成物に関する。
Description
本発明は、
A)19.9〜69.99質量%の熱可塑性ポリアミドと、
B)30〜80質量%の酸化アルミニウムと、
C)0.01〜30質量%の珪藻土と、
D)0〜30質量%のさらなる添加剤と、
を含み、このときA)〜D)の質量パーセントの合計が100%である、熱可塑性成形組成物に関する。
A)19.9〜69.99質量%の熱可塑性ポリアミドと、
B)30〜80質量%の酸化アルミニウムと、
C)0.01〜30質量%の珪藻土と、
D)0〜30質量%のさらなる添加剤と、
を含み、このときA)〜D)の質量パーセントの合計が100%である、熱可塑性成形組成物に関する。
また、本発明は、繊維、フォイル、またはあらゆる種類の成形体を製造するための本発明の成形組成物の使用、ならびにその結果得られる成形体に関する。
ポリマーの熱伝導率(TC)を鉱物充填剤または金属充填剤を添加することによって向上させることができることは公知である。著しい効果を得るためには、大量の充填剤の添加が必要であるが、これは複合材料の加工性、ならびにそれらから得ることができる成形体の機械的特性および表面品質に不利な影響を与える。
プラスチックにおける珪藻土の使用、例えばつや消し効果を得る目的での使用、あるいはフォイルのブロッキング防止剤としての使用は、一例としてROEMPPのオンライン事典、電子バージョン3.0から公知である。
したがって、本発明の目的は、良好な加工性を有する成形組成物であって、改善された熱伝導性と良好な機械的特性(とりわけ靭性)とを有する成形体に加工することができる、成形組成物を提供することであった。
結果的に、冒頭で定義した成形組成物を発見した。下位請求項は、好適な実施形態を提示している。
本発明の成形組成物は、成分A)として、19.99〜69.99質量%、好ましくは20〜59質量%、とりわけ27〜45質量%の少なくとも1つのポリアミドを含む。
本発明の成形組成物のポリアミドの固有粘度は、一般に70〜350ml/g、好ましくは70〜170ml/gである(ISO 307に準拠して、濃度96質量%の硫酸中の濃度0.5質量%の溶液において、25℃で測定)。
分子量(質量平均値)は少なくとも5000の半結晶性樹脂または非晶質性樹脂が好ましく、それらは例えば、米国特許第2 071 250号、第2 071 251号、第2 130 523号、第2 130 948号、第2 241 322号、第2 312 966号、第2 512 606号、および第3 393 210号に記載されている。
これらの例は、7〜13個の環員を有するラクタムから誘導されるポリアミド、例えばポリカプロラクタム、ポリカプリロラクタム、およびポリラウロラクタム、ならびにジカルボン酸とジアミンとの反応によって得られるポリアミドである。
使用することができるジカルボン酸は、6〜12個、とりわけ6〜10個の炭素原子を有するアルカンジカルボン酸、および芳香族ジカルボン酸である。単なる例としてここで挙げることができる酸は、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ならびにテレフタル酸および/またはイソフタル酸である。
特に適切なジアミンは、6〜12個、とりわけ6〜8個の炭素原子を有するアルカンジアミン、ならびにm−キシリレンジアミン、ジ(4−アミノフェニル)メタン、ジ(4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ジ(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ジ(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、または1,5−ジアミノ−2−メチルペンタンである。
好適なポリアミドは、ポリヘキサメチレンアジパミド、ポリヘキサメチレンセバカミド、およびポリカプロラクタム、ならびにナイロン−6/6,6コポリアミド、とりわけ5〜95質量%の割合のカプロラクタム単位を有するものである。
その他の適切なポリアミドは、ω−アミノアルキルニトリル、例えばアミノカプロニトリル(PA 6)と、ヘキサメチレンジアミンを有するアジポジニトリル(PA 66)とから、例えばドイツ特許(DE−A)第10313681号、欧州特許(EP−A)第1198491号、および欧州特許(EP)第922065号に記載されているように、水の存在下でのいわゆる直接重合によって得ることができる。
また、一例として、1,4−ジアミノブタンとアジピン酸との高温での縮合によって得ることができるポリアミド(ナイロン4,6)も挙げることができる。この構造のポリアミドの製造方法は、一例として、欧州特許(EP−A)第38 094号、欧州特許(EP−A)第38 582号、および欧州特許(EP−A)第39 524号に記載されている。
その他の適切な例は、2種以上の上述のモノマーの共重合によって得ることができるポリアミド、および2種以上のポリアミドの所望のあらゆる混合比の混合物である。
特に有利であることが証明されているその他のポリアミドは、半芳香族コポリアミド、例えばPA 6/6TおよびPA 66/6Tであり、これらのトリアミン含有量は、0.5質量%未満、好ましくは0.3質量%未満である(欧州特許(EP−A)第299 444号を参照)。
欧州特許(EP−A)第129 195号および第129 196号に記載されている方法を用いて、トリアミン含有量が低い好適な半芳香族コポリアミドを製造することができる。
以下の一覧は、包括的なものではないが、上記のポリアミドA)および本発明の目的のためのその他のポリアミドA)、ならびにぞんざいするモノマーが含まれる。
ABポリマー:
PA 4 ピロリドン
PA 6 ε−カプロラクタム
PA 7 エタノラクタム
PA 8 カプリロラクタム
PA 9 9−アミノペラルゴン酸
PA 11 11−アミノウンデカン酸
PA 12 ラウロラクタム
AA/BBポリマー:
PA 46 テトラメチレンジアミン、アジピン酸
PA 66 ヘキサメチレンジアミン、アジピン酸
PA 69 ヘキサメチレンジアミン、アゼライン酸
PA 610 ヘキサメチレンジアミン、セバシン酸
PA 612 ヘキサメチレンジアミン、デカンジカルボン酸
PA 613 ヘキサメチレンジアミン、ウンデカンジカルボン酸
PA 1212 1,12−ドデカンジアミン、デカンジカルボン酸
PA 1313 1,13−ジアミノトリデカン、ウンデカンジカルボン酸
PA 6T ヘキサメチレンジアミン、テレフタル酸
PA MXD6 m−キシリレンジアミン、アジピン酸
AA/BBポリマー:
PA 6I ヘキサメチレンジアミン、イソフタル酸
PA 6−3−T トリメチルヘキサメチレンジアミン、テレフタル酸
PA 6/6T(PA 6およびPA 6Tを参照)
PA 6/66(PA 6およびPA 66を参照)
PA 6/12(PA 6およびPA 12を参照)
PA 66/6/610(PA 66、PA 6、およびPA 610を参照)
PA 6I/6T(PA 6IおよびPA 6Tを参照)
PA PACM 12 ジアミノジシクロヘキシルメタン、ラウロラクタム
PA 6I/6T/PACM PA 6I/6Tと同様+ジアミノジシクロヘキシルメタン
PA 12/MACMI ラウロラクタム、ジメチルジアミノジシクロヘキシルメタン、イソフタル酸
PA 12/MACMT ラウロラクタム、ジメチルジアミノジシクロヘキシルメタン、テレフタル酸
PA PDA−T フェニレンジアミン、テレフタル酸。
ABポリマー:
PA 4 ピロリドン
PA 6 ε−カプロラクタム
PA 7 エタノラクタム
PA 8 カプリロラクタム
PA 9 9−アミノペラルゴン酸
PA 11 11−アミノウンデカン酸
PA 12 ラウロラクタム
AA/BBポリマー:
PA 46 テトラメチレンジアミン、アジピン酸
PA 66 ヘキサメチレンジアミン、アジピン酸
PA 69 ヘキサメチレンジアミン、アゼライン酸
PA 610 ヘキサメチレンジアミン、セバシン酸
PA 612 ヘキサメチレンジアミン、デカンジカルボン酸
PA 613 ヘキサメチレンジアミン、ウンデカンジカルボン酸
PA 1212 1,12−ドデカンジアミン、デカンジカルボン酸
PA 1313 1,13−ジアミノトリデカン、ウンデカンジカルボン酸
PA 6T ヘキサメチレンジアミン、テレフタル酸
PA MXD6 m−キシリレンジアミン、アジピン酸
AA/BBポリマー:
PA 6I ヘキサメチレンジアミン、イソフタル酸
PA 6−3−T トリメチルヘキサメチレンジアミン、テレフタル酸
PA 6/6T(PA 6およびPA 6Tを参照)
PA 6/66(PA 6およびPA 66を参照)
PA 6/12(PA 6およびPA 12を参照)
PA 66/6/610(PA 66、PA 6、およびPA 610を参照)
PA 6I/6T(PA 6IおよびPA 6Tを参照)
PA PACM 12 ジアミノジシクロヘキシルメタン、ラウロラクタム
PA 6I/6T/PACM PA 6I/6Tと同様+ジアミノジシクロヘキシルメタン
PA 12/MACMI ラウロラクタム、ジメチルジアミノジシクロヘキシルメタン、イソフタル酸
PA 12/MACMT ラウロラクタム、ジメチルジアミノジシクロヘキシルメタン、テレフタル酸
PA PDA−T フェニレンジアミン、テレフタル酸。
本発明によると、熱可塑性成形組成物は、成分B)として、30〜80質量%の酸化Alを含む。本発明の成形組成物中のB)の割合は、好ましくは40〜70質量%、とりわけ50〜60質量%である。
適切な酸化物のアスペクト比は、好ましくは10未満、好適には7.5未満、とりわけ5未満である。
ISO 13320−1に準拠したレーザー粒度分析によると、好適な平均粒径(d50)は、0.2〜20μm、好ましくは0.3〜15μm、とりわけ0.35〜10μmである。
この種の生成物は、一例としてAlmatis社から市販されている。
d50値とは、当業者には、一般に、50%の粒子の粒度よりも小さく、かつ50%の粒子の粒度よりも大きい粒度値(粒径)として理解される。
d10値は、好ましくは10μmよりも小さく、とりわけ5μmよりも小さく、特に好ましくは2.2μmよりも小さい。
好適なd90値は、50μmよりも小さく、とりわけ30μmよりも小さく、特に好ましくは30μmよりも小さい。
酸化アルミニウム(アルミナ)、Al2O3、MW 101.96。この酸化物は、種々の形態で存在するが、そのうち六方晶系のα型酸化物が熱力学的安定性を有する唯一の形態である。面心立方型のγ−Al2O3は、明確に特徴付けられている。これは、400〜800℃まで加熱することにより水酸化アルミニウムから製造され、他の形態と同様に、1100°を超えて加熱することによりα−Al2O3に変換することができる。β−Al2O3は、その結晶格子が少量の外来イオンを含む酸化物群である。その他の形態は、比較的重要性が低く、また水酸化アルミニウムとこれら2つの形態との間のさまざまな中間形態も同様に重要性が低い。水、酸、および塩基に対して不溶性のα−Al2O3(密度3.98、硬度9、融点2053℃)が好ましい。α−Al2O3は、Bayer法によって、ボーキサイトから工業的に製造することができる。これはアルミニウムの電解製造に主に使用されている。この酸化物は、アルミニウム上の薄い保護層として生じ、この酸化物層は、化学酸化もしくは陽極酸化によって強化することができる。
α−Al2O3は、自然にはコランダム(融点2050℃)として存在する。コランダムは、不純物が原因で主に不透明であり、またしばしば有色である。コランダムは、現在では、エレクトロコランダムの形態で工業的に得ることができる。このときボーキサイトから得られるAl2O3を電気アーク炉内で2000℃を上回る温度で溶融する。これにより、約99%のα−Al2O3を有する非常に硬質な生成物が得られる。
活性酸化物として公知の物質は、例えば熱による後処理を行なった水酸化アルミニウムゲルによる、アルミニウム塩溶液からの沈殿法によって、あるいはα−水酸化アルミニウムからの低温での焼成によって、または急速加熱によって製造することができる。
成分B)のBET比表面積(ISO 9277に準拠)は、好ましくは12m2/g未満であり、かつ好適には少なくとも0.1m2/g、好ましくは少なくとも0.3m2/gである。
好適な密度は、2,5〜4.5g/cm3、とりわけ3.9〜4.0g/cm3である。
酸化ナトリウム含有量は、B)100質量%に対して、好ましくは0.4質量%未満、とりわけ0.01〜0.35質量%である。
DIN 52612に準拠した熱伝導率は、好ましくは少なくとも20W/mK、とりわけ少なくとも25W/mKである。
本発明の成形組成物は、成分C)として、0.01〜30質量%、好ましくは1〜20質量%、とりわけ5〜15質量%の珪藻土(しばしば滴虫土、化石粉末、珪藻土、またはterra siliceaとも称される)を含む。
珪藻土は、非常に微細な粒子の疎に詰まった低密度でチョーク状の珪質地質堆積物であり、多くは白色から淡灰色である。珪藻土は、三畳紀から淡水、汽水、および海水中で生活してきた微視的な珪藻のさまざまな形状のシリカ骨格から構成される。これらの骨格は、多くの非常に微細な溝、くぼみ、通路などを有し、このことは、低密度(珪藻土は水に浮く)、高吸収度、良好な濾過作用、ならびに低い熱伝導性および低い音響伝導性を説明している。充填剤として使用する場合、珪藻土は、大抵は焼成され、さらに色の明度を向上させるために、アルカリを用いて融剤焼成される。以下の表は、乾燥珪藻土、焼成珪藻土、融剤焼成珪藻土を示しているが、ここでは融剤焼成珪藻土が好ましい。
粉末の嵩密度は、通常は0.15〜0.3g/cm3である。珪藻土は、生物起源の非晶質オパール−Aおよび結晶性オパール−CT(クリストバライトとトリジマイトの交互の層であり、石英を形成する;オパールを参照)と、3〜12%の水と、いくらかの有機混合物(例えば瀝青)とから構成される。化学分析のいくつかは(表を参照)、低い含有量の鉄、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、マンガン、チタン、ナトリウム、カリウム、リン、および硫黄しか示していない。珪藻土は、耐火性であり、かつ非導電性であり、また例えばフッ化水素酸を除く酸に対する高い耐薬品性を有するが、アルカリの作用は受ける。
珪藻土は、溶解した二酸化ケイ素の十分な供給を受けて、地質堆積物の形成に必要な珪藻の大規模な増殖が可能な場所に広く存在する。ほとんどの地質堆積物は、比較的現世(第三紀〜現世)の火山活動地域に見られる。これは例えば、アイスランドのミーヴァトン湖(地熱水の流入による現世の珪藻土の形成。珪藻土は固化した珪藻類のスラリーである)、およびフランスのミュラとオーヴェルニュの他の場所、およびスペインの多くの地域、さらに米国のネバダ州、オレゴン州、およびワシントン州などである。またドイツでは、リューネブルガーハイデ(2回の間氷期の間に湖に形成され、採掘は1994年に停止した)、およびザクセンアンハルト州に見られる。デンマークで採掘された物質は、モラーアース(moler earth)として公知である。米国カリフォルニア州のロンポック鉱床(世界最大の珪藻土鉱床)と同様に、デンマークの鉱床も、風によって湖盆または海盆中に運ばれた二酸化ケイ素を豊富に含む粉状のガラス様火山物質を起源とする。中国および日本にも大きい鉱床が存在する。
珪藻土は、一般に露天掘りによって採掘され、処理には、スラリー化(砂や腐植質などの除去)、乾燥、焼成、粉砕、および篩過が含まれる。珪藻の骨格は脆弱であるため、特に珪藻土フィルタの製造に用いる主要作業は、高温気流での空気分級である。
好適な成分C)の(d50)値は、0.2〜20μm、好ましくは1〜15μm、とりわけ5〜15μmである(ISO 13320−1に準拠して、レーザー粒度分析によって測定)。
BET表面積は、好ましくは80m2/g以下、好ましくは1〜20m2/gである(ISO 9277に準拠)。
珪藻土C)は、熱可塑性物質との相溶性を向上させるために、シラン化合物で予め表面処理されていてもよい。
適切なシラン化合物は、一般式:
(X−(CH2)n)k−Si−(O−CmH2m+1)4-k
[式中、
Xは、NH2−、
、HO−であり、
nは、2〜10、好ましく3〜4の整数であり、
mは、1〜5、好ましくは1〜2の整数であり、
kは、1〜3の整数、好ましくは1である]を有する。
(X−(CH2)n)k−Si−(O−CmH2m+1)4-k
[式中、
Xは、NH2−、
nは、2〜10、好ましく3〜4の整数であり、
mは、1〜5、好ましくは1〜2の整数であり、
kは、1〜3の整数、好ましくは1である]を有する。
好適なシラン化合物は、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノブチルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、およびアミノブチルトリエトキシシラン、ならびに置換基Xとしてグリシジル基を含む相当するシランでもある。
表面被覆に一般に使用されるシラン化合物の量は、(C)100質量%に対して)0.01〜2質量%、好ましくは0.6〜1.0質量%である。
本発明の成形組成物は、成分D)として、0〜30質量%、好ましくは最大20質量%のさらなる添加剤を含んでいてもよい。
本発明の成形組成物は、成分D)として、0〜3質量%、好ましくは0.05〜3質量%、好適には0.1〜1.5質量%、とりわけ0.1〜1質量%の潤滑剤を含んでいてもよい。
10〜44個の炭素原子、好ましくは14〜44個の炭素原子を有する脂肪酸のAl塩、アルカリ金属塩、もしくはアルカリ土類金属塩、またはエステルもしくはアミドが好ましい。
金属イオンは、好ましくはアルカリ土類金属およびAlであり、CaまたはMgが特に好ましい。
好適な金属塩は、CaステアレートおよびCaモンタネート、ならびにAlステアレートである。
また、種々の塩の混合物をあらゆる所望の混合比で使用することも可能である。
カルボン酸は、一塩基性または二塩基酸であってよい。これらの例として、ペラルゴン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、マルガリン酸、ドデカン二酸、ベヘン酸、および特に好ましくはステアリン酸、カプリン酸、ならびにモンタン酸(30〜40個の炭素原子を有する脂肪酸の混合物)を挙げることができる。
脂肪族アルコールは、一価〜四価であってよい。アルコールの例は、n−ブタノールまたはn−オクタノール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトールであり、グリセロールおよびペンタエリスリトールが好ましい。
脂肪族アミンは、一塩基性〜三塩基性であってよい。これらの例は、ステアリルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジ(6−アミノヘキシル)アミンであり、エチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンが特に好ましい。好適なエステルもしくはアミドは、これに対応して、グリセロールジステアレート、グリセロールトリステアレート、エチレンジアミンジステアレート、グリセロールモノパルミテート、グリセロールトリラウレート、グリセロールモノベヘネート、およびペンタエリスリトールテトラステアレートである。
また、種々のエステルもしくはアミドの混合物、またはエステルとアミドを組み合わせた混合物をあらゆる所望の混合比で使用することも可能である。
本発明の成形組成物は、その他の成分D)として、銅化合物、立体障害フェノール、立体障害脂肪族アミンおよび/または芳香族アミンの群から選択された、熱安定剤もしくは抗酸化剤、またはそれらの混合物を含んでいてもよい。
本発明の成形組成物は、銅化合物を好ましくはハロゲン化Cu(I)の形態で、とりわけアルカリ金属ハロゲン化物、好ましくはKIとの、とりわけ1:4の比率の混合物として、または立体障害フェノール、またはアミン安定剤、またはこれらの混合物を0.05〜3質量%、好ましくは0.1〜1.5質量%、とりわけ0.1〜1質量%含む。
使用される好適な一価銅の塩は、酢酸第一銅、塩化第一銅、臭化第一銅、およびヨウ化第一銅である。本材料は、これらをポリアミドに対して銅5〜500ppm、好ましくは10〜250ppmの量で含む。
有利な特性は、とりわけ銅がポリアミド中に分子配向して存在する場合に得られる。これは、ポリアミドを含み、かつ一価銅の塩を含み、かつ均一な固溶体形態でアルカリ金属ハロゲン化物を含む濃縮物を成形組成物に添加した場合に達成される。一例として、典型的な濃縮物は、ポリアミド79〜95質量%と、ヨウ化銅または臭化銅とヨウ化カリウムとからなる混合物21〜5質量%とから構成される。均一固溶体中の銅濃度は、溶液の総質量に対して、好ましくは0.3〜3質量%、とりわけ0.5〜2質量%であり、ヨウ化銅とヨウ化カリウムのモル比は、1〜11.5、好ましくは1〜5である。
この濃縮物に適切なポリアミドは、ホモポリアミドおよびコポリアミド、とりわけナイロン−6およびナイロン−6,6である。
適切な立体障害フェノールは、原則的に、フェノール環上にフェノール構造を有し、少なくとも1つの嵩高い基を有するあらゆる化合物である。
好適な一例として、式
[式中、R1およびR2は、アルキル基、置換されたアルキル基、または置換されたトリアゾール基であり、このとき基R1およびR2は、同じであっても異なってもよく、R3は、アルキル基、置換されたアルキル基、アルコキシ基、または置換されたアミノ基である]の化合物を使用することができる。
上記に挙げた種類の抗酸化剤は、一例としてドイツ特許(DE−A)第27 02 661号(米国特許(US−A)第4 360 617号)に記載されている。
好適な立体障害フェノールの別の群は、置換されたベンゼンカルボン酸、とりわけ置換されたベンゼンプロピオン酸から誘導されたものである。
この群の特に好適な化合物は、式
[式中、R4、R5、R7、およびR8は、互いに独立して、それら自体が置換されていてもよいC1−C8−アルキル基であり(これらのうち少なくとも1つは嵩高い基である)、R6は、1〜10個の炭素原子を有し、かつその主鎖がC−O結合を有してもよい二価の脂肪族基である]の化合物である。
以下は全て、立体障害フェノールの例として挙げるべきものである:
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート]、ジステアリル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、2,6,7−トリオキサ−1−ホスファビシクロ[2.2.2]オクト−4−イルメチル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル−3,5−ジステアリルチオトリアジルアミン、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルジメチルアミン。
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオネート]、ジステアリル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、2,6,7−トリオキサ−1−ホスファビシクロ[2.2.2]オクト−4−イルメチル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル−3,5−ジステアリルチオトリアジルアミン、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルジメチルアミン。
特に有効であることが証明されており、したがって好ましく使用される化合物は、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,6−ヘキサンジオールビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート(Irganox(登録商標) 259)、ペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、およびN,N’−ヘキサメチレンビス−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナミド(Irganox(登録商標) 1098)であり、上記に記載したCiba Geigy社の製品Irganox(登録商標) 245は、特に適している。
本材料は、成形組成物A)〜E)の総質量に対して、0.05〜3質量%、好ましくは0.1〜1.5質量%、とりわけ0.1〜1質量%の量のフェノール系抗酸化剤を含むが、これは個々に使用しても、あるいは混合物の形態で使用してもよい。
いくつかの例では、フェノール性ヒドロキシ基に対して、オルト位に1つ以下の立体障害基を有する立体障害フェノールは、とりわけ長期間にわたる拡散光下での保存時の色堅牢度を評価する際に、特に有利であることが証明されている。
本発明の成形組成物は、0〜3質量%、好ましくは0.01〜2質量%のアミン系安定剤を含んでよく、好適には0.05〜1.5質量%のアミン安定剤を含む。立体障害アミン化合物は好適である。使用することができる化合物の例は、式
[式中、
Rは、同一のまたは異なるアルキル基であり、
R’は、水素またはアルキル基であり、
Aは、場合によっては置換された2員もしくは3員のアルキレン鎖である]の化合物である。
Rは、同一のまたは異なるアルキル基であり、
R’は、水素またはアルキル基であり、
Aは、場合によっては置換された2員もしくは3員のアルキレン鎖である]の化合物である。
好適な成分は、2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの誘導体、例えば、
4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−アリーロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−フェノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−ベンゾキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−(フェニルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンである。
4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−アリーロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−フェノキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−ベンゾキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−(フェニルカルバモイルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンである。
その他の適切な化合物は、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)オキサレート、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)マロネート、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アジペート、
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)セバケート、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)テレフタレート、
1,2−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)エタン、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレン−1,6−ジカルバメート、
ビス(1−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ジピペリジル)アジペート、および
トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ベンゼン−1,3,5−トリカルボキシレートである。
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)オキサレート、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)マロネート、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アジペート、
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)セバケート、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)テレフタレート、
1,2−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)エタン、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレン−1,6−ジカルバメート、
ビス(1−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ジピペリジル)アジペート、および
トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ベンゼン−1,3,5−トリカルボキシレートである。
その他の適切な化合物は、さらに比較的高分子量のピペリジン誘導体、例えば4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−7−ピペリジニルエタノールを有するジメチルスクシネートポリマー、またはポリ−6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ−1,6−ヘキサンジイル(2,2,6,6−テトラメチル−14−ピペリジニル)イミノであり、これらは特に好適であり、またビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートも同様に好適である。
この種の化合物は、Tinuvin(登録商標)またはChimasorb(登録商標)の名称(Ciba Spezialitaetenchemie GmbHの登録商標である)で市販されている。
その他の本発明によって使用することができる特に好適な安定剤の例は、第2級芳香族アミンに基づくもの、例えば、フェニレンジアミンとアセトンとから誘導される付加物(Naugard(登録商標) A)、フェニレンジアミンとリノレンとから誘導される付加物、Naugard(登録商標) 445(II)、N,N’−ジナフチル−p−フェニレンジアミン(III)、N−フェニル−N’−シクロヘキシル−p−フェニレンジアミン(IV)、またはこれらのうちの2種以上の混合物である:
その他の従来の添加剤D)は、一例として、最大10質量%、好ましくは1〜5質量%の量の弾性ポリマー(しばしば耐衝撃性改質剤、エラストマー、またはゴムとも称される)である。
これらはごく一般的には、好ましくは以下のモノマー:エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソブテン、イソプレン、クロロプレン、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル、ならびにアルコール成分中に1〜18個の炭素原子を有するアクリレートおよび/またはメタクリレートのうちの少なくとも2つから構成されたコポリマーである。
この種のポリマーは、例えば、Houben−Weyl, Methoden der organischen Chemie, Vol. 14/1 (Georg−Thieme−Verlag, Stuttgart, Germany, 1961), pages 392−406、およびC.B. Bucknall, "Toughened Plastics" (Applied Science Publishers, London, UK, 1977)の研究論文に記載されている。
このようなエラストマーのいくつかの好適な種類を下記に記載する。
このようなエラストマーの好適な種類は、エチレン−プロピレン(EPM)ゴムおよびエチレン−プロピレン−ジエン(EPDM)ゴムとして公知のものである。
EPMゴムは、一般に残留二重結合を事実上有さないが、EPDMゴムは、炭素原子100個当たり1〜20個の二重結合を有しうる。
挙げることのできるEPDMゴムのジエンモノマーの例は、共役ジエン、例えばイソプレンおよびブタジエン、5〜25個の炭素原子を有する非共役ジエン、例えば1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジエンおよび1,4−オクタジエン、環状ジエン、例えばシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、およびジシクロペンタジエン、ならびにアルケニルノルボルネン、例えば5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ブチリデン−2−ノルボルネン、2−メタリル−5−ノルボルネン、および2−イソプロペニル−5−ノルボルネン、およびトリシクロジエン、例えば3−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]−3,8−デカジエン、ならびにこれらの混合物である。1,5−ヘキサジエン、5−エチリデンノルボルネン、およびジシクロペンタジエンが好ましい。EPDMゴムのジエン含有量は、ゴムの総質量に対して、好ましくは0.5〜50質量%、とりわけ1〜8質量%である。
また、EPMゴムおよびEPDMゴムは、好ましくは反応性カルボン酸またはそれらの誘導体でグラフトされていてもよい。これらの例には、アクリル酸、メタクリル酸、およびそれらの誘導体、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、ならびにマレイン酸無水物がある。
エチレンとアクリル酸および/またはメタクリル酸とのコポリマー、および/またはこれらの酸のエステルとのコポリマーは、別の好適なゴム群である。ゴムは、ジカルボン酸、例えばマレイン酸およびフマル酸、またはこれらの酸の誘導体、例えばエステルおよび無水物、および/またはエポキシ基を含むモノマーを含んでもよい。これらのジカルボン酸誘導体、またはエポキシ基を含むモノマーは、好ましくは、ジカルボン酸基および/またはエポキシ基を含み、かつ一般式I、II、III、もしくはIV
R1C(COOR2)=C(COOR3)R4 (I)
[式中、R1〜R9は、水素または1〜6個の炭素原子を有するアルキル基であり、mは0〜20の整数であり、gは、0〜10の整数であり、pは0〜5の整数である]を有するモノマーをモノマー混合物に添加することによって、ゴムに組み込まれる。
R1C(COOR2)=C(COOR3)R4 (I)
R1〜R9は、好ましくは水素であり、このときmは0または1であり、gは1である。相当する化合物は、マレイン酸、フマル酸、マレイン酸無水物、アリルグリシジルエーテル、およびビニルグリシジルエーテルである。
式I、II、およびIVの好適な化合物は、マレイン酸、マレイン酸無水物、およびエポキシ基を含む(メタ)アクリレート、例えばグリシジルアクリレートおよびグリシジルメタクリレート、ならびに第3級アルコールとのエステル、例えばtert−ブチルアクリレートである。後者は遊離カルボキシ基を有さないが、これらの挙動は、遊離酸の挙動と近似しているため、これらは潜在性カルボキシ基を有するモノマーと称される。
コポリマーは、有利には、50〜98質量%のエチレンと、0.1〜20質量%のエポキシ基を含むモノマー、および/またはメタクリル酸、および/または無水物基を含むモノマーと、残量の(メタ)アクリレートとから構成される。
特に好ましいコポリマーは、
50〜98質量%、とりわけ55〜95質量%のエチレンと、
0.1〜40質量%、とりわけ0.3〜20質量%のグリシジルアクリレートおよび/またはグリシジルメタクリレート、(メタ)アクリル酸、および/またはマレイン酸無水物と、
1〜45質量%、とりわけ5〜40質量%のn−ブチルアクリレートおよび/または2−エチルヘキシルアクリレートと、
から構成される。
50〜98質量%、とりわけ55〜95質量%のエチレンと、
0.1〜40質量%、とりわけ0.3〜20質量%のグリシジルアクリレートおよび/またはグリシジルメタクリレート、(メタ)アクリル酸、および/またはマレイン酸無水物と、
1〜45質量%、とりわけ5〜40質量%のn−ブチルアクリレートおよび/または2−エチルヘキシルアクリレートと、
から構成される。
その他の好適な(メタ)アクリレートは、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソブチルエステル、およびtert−ブチルエステルである。
これらの他に使用することができるコモノマーは、ビニルエステルおよびビニルエーテルである。
上記に記載したエチレンコポリマーは、自体公知の方法によって、好ましくは高圧および高温下でのランダム共重合によって製造することができる。適当な方法は周知である。
その他の好適なエラストマーは、その製造がBlackleyによって研究論文"Emulsion Polymerization"に記載されているエマルジョンポリマーである。使用することができる乳化剤および触媒は、自体公知である。
原則として、均質に構成されたエラストマーあるいはシェル構造を有するエラストマーの使用が可能である。シェル型構造は、個々のモノマーの添加順序によって決定される。また、ポリマーの形態もこの添加順序の影響を受ける。
ここで単なる例として挙げることができるエラストマーのゴム部分を製造するためのモノマーは、アクリレート、例えばn−ブチルアクリレートおよび2−エチルヘキシルアクリレート、相当するメタクリレート、ブタジエン、およびイソプレン、ならびにこれらの混合物である。これらのモノマーは、別のモノマー、例えばスチレン、アクリロニトリル、ビニルエーテルと、また別のアクリレートもしくはメタクリレート、例えばメチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、またはプロピルアクリレートと共重合することができる。
エラストマーの軟質相またはゴム相(ガラス転移温度が0℃未満)は、コアであっても、外殻であっても、または中間シェル(その構造が2つを上回るシェルを有するエラストマーの場合)であってもよい。1つを上回るシェルを有するエラストマーは、ゴム相から構成される1つを上回るシェルも有してよい。
エラストマーの構造中に、ゴム相以外に1つ以上の硬質成分(ガラス転移温度が20℃を上回る)が含まれる場合、これらは一般に、主要モノマーとしてのスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、またはアクリレートもしくはメタクリレート、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、もしくはメチルメタクリレートを重合することによって製造される。また、これらのほかに、比較的低い割合の別のコモノマーを使用することも可能である。
一部の例では、表面に反応性基を有するエマルジョンポリマーの使用が有利であることが証明されている。この種の基の例には、エポキシ基、カルボキシ基、潜在性カルボキシ基、アミノ基、およびアミド基、ならびに一般式
[式中、置換基は以下のとおりに定義することができる:
R10は、水素またはC1−C4−アルキル基であり、
R11は、水素、C1−C8−アルキル基またはアリール基、とりわけフェニルであり、
R12は、水素、C1−C10−アルキル基、C6−C12−アリール基、または−OR13であり、
R13は、C1−C8−アルキル基またはC6−C12−アリール基であり、これらは場合によっては、Oを含む基またはNを含む基で置換されていてもよく、
Xは、化学結合、C1−C10−アルキレン基、またはC6−C12−アリーレン基、あるいは
であり、
Yは、O−ZまたはNH−Zであり、
Zは、C1−C10−アルキレン基またはC6−C12−アリーレン基である]のモノマーを併用することによって導入することができる官能基である。
R10は、水素またはC1−C4−アルキル基であり、
R11は、水素、C1−C8−アルキル基またはアリール基、とりわけフェニルであり、
R12は、水素、C1−C10−アルキル基、C6−C12−アリール基、または−OR13であり、
R13は、C1−C8−アルキル基またはC6−C12−アリール基であり、これらは場合によっては、Oを含む基またはNを含む基で置換されていてもよく、
Xは、化学結合、C1−C10−アルキレン基、またはC6−C12−アリーレン基、あるいは
Yは、O−ZまたはNH−Zであり、
Zは、C1−C10−アルキレン基またはC6−C12−アリーレン基である]のモノマーを併用することによって導入することができる官能基である。
また、欧州特許(EP−A)第208 187号に記載されているグラフトモノマーも反応性基を表面に導入するのに適している。
挙げることができるその他の例には、アクリルアミド、メタクリルアミド、および置換されたアクリレートもしくはメタクリレート、例えば(N−tert−ブチルアミノ)エチルメタクリレート、(N,N−ジメチルアミノ)エチルアクリレート、(N,N−ジメチルアミノ)メチルアクリレート、および(N,N−ジエチルアミノ)エチルアクリレートがある。
また、ゴム相の粒子は架橋されていてもよい。架橋性モノマーの例には、1,3−ブタジエン、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、およびジヒドロジシクロペンタジエニルアクリレート、ならびに欧州特許(EP−A)第50 265号に記載されている化合物がある。
また、グラフト結合性モノマーとして知られるモノマー、すなわち重合時に異なる速度で反応する2個以上の重合可能な二重結合を有するモノマーを使用することも可能である。少なくとも1個の反応性基は残りのモノマーとほぼ同じ速度で重合するが、残りの反応性基(1個以上)は、例えばそれよりも著しく遅い速度で重合する、この種の化合物の使用が好ましい。異なる重合速度は、ゴム中に一定の割合の不飽和二重結合をもたらす。この種のゴム上に次に別の相をグラフトさせる場合、ゴム中に存在する二重結合のうちの少なくともいくつかは、グラフトモノマーと反応して化学結合を形成する。すなわち、グラフトされた相は、少なくともある程度のグラフト基材との化学結合を有する。
この種のグラフト結合性モノマーの例には、アリル基を含むモノマー、とりわけエチレン性不飽和カルボン酸のアリルエステル、例えばアリルアクリレート、アリルメタクリレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、およびジアリルイタコネート、ならびにこれらのジカルボン酸の相当するモノアリル化合物がある。これらのほかに、多様なその他の適切なグラフト結合性モノマーがある。さらなる詳細については、例えば米国特許(US−A)第4 148 846号を参照することができる。
耐衝撃性改質ポリマー中のこれらの架橋性モノマーの割合は、耐衝撃性改質ポリマーに対して、一般に最大5質量%、好ましくは3質量%以下である。
また、1個を上回るシェルを有する構造のグラフトポリマーの代わりに、1,3−ブタジエン、イソプレン、およびn−ブチルアクリレート、またはこれらのコポリマーから構成される均質のエラストマー、すなわち単一シェルのエラストマーを使用することも可能である。これらの生成物も架橋性モノマーまたは反応性基を有するモノマーを併用することによって製造することができる。
好適なエマルジョンポリマーの例には、n−ブチルアクリレート−(メタ)アクリル酸コポリマー、n−ブチルアクリレート−グリシジルアクリレートコポリマーもしくはn−ブチルアクリレート−グリシジルメタクリレートコポリマー、n−ブチルアクリレートから構成される内側コアまたはブタジエンに基づく内側コアと、上述のコポリマーから構成される外殻とを有するグラフトポリマー、およびエチレンと反応性基を供給するコモノマーとのコポリマーがある。
また、記載されているエラストマーは、その他の従来の方法、例えば懸濁重合によって製造することもできる。
また、ドイツ特許(DE−A)第37 25 576号、欧州特許(EP−A)第235 690号、ドイツ特許(DE−A)第38 00 603号、および欧州特許(EP−A)第319 290号に記載されているようなシリコンゴムも好ましい。
また、上記に挙げた種類のゴムの混合物を使用することも当然可能である。
挙げることができる繊維状または粒状充填剤D)には、炭素繊維、ガラス繊維、ガラスビーズ、非晶質シリカ、ケイ酸カルシウム、メタケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、チョーク、粉末石英、マイカ、硫酸バリウム、および長石があり、これらの使用量は最大20質量%、とりわけ1〜15質量%である。
挙げることができる好適な繊維状充填剤には、炭素繊維、アラミド繊維、およびチタン酸カリウム繊維があるが、ここではEガラスの形態のガラス繊維が特に好ましい。これらは、市販の形態で、ロービングとしてまたは細断ガラスとして使用することができる。
繊維状充填剤は、熱可塑性物質との相溶性を向上させるために、予めシラン化合物で表面処理されていてもよい。
適切なシラン化合物は、一般式:
(X−(CH2)n)k−Si−(O−CmH2m+1)4-k
[式中、
Xは、NH2−、
、HO−であり、
nは、2〜10、好ましくは3〜4の整数であり、
mは、1〜5、好ましくは1〜2の整数であり、
kは、1〜3の整数、好ましくは1である]を有する。
(X−(CH2)n)k−Si−(O−CmH2m+1)4-k
[式中、
Xは、NH2−、
nは、2〜10、好ましくは3〜4の整数であり、
mは、1〜5、好ましくは1〜2の整数であり、
kは、1〜3の整数、好ましくは1である]を有する。
好適なシラン化合物は、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノブチルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノブチルトリエトキシシラン、ならびに置換基Xとしてグリシジル基を含む相当するシランである。
表面被覆に一般に使用されるシラン化合物の量は、繊維状充填剤に対して、0.01〜2質量%、好ましくは0.025〜1.0質量%、とりわけ0.05〜0.5質量%である。
また、針状鉱物充填剤も適している。
本発明の目的で、針状鉱物充填剤は、顕著な針状特性を有する鉱物充填剤である。一例として針状珪灰石がある。鉱物のL/D(長さ/直径)比は、8:1〜35:1であり、好ましくは8:1〜11:1である。鉱物充填剤は、適当な場合には、上述のシラン化合物で前処理されていてもよいが、この前処理は必ずしも必要ではない。
挙げることのできるその他の充填剤には、カオリン、焼成カオリン、珪灰石、タルク、およびチョーク、ならびに層状もしくは針状ナノ充填剤があり、これらの量は、好ましくは0.1〜10%である。この目的で好適な物質は、ベーマイト、ベントナイト、モンモリロナイト、バーミキュライト、ヘクトライト、およびラポナイトである。層状ナノ充填剤は、有機バインダーとの良好な相溶性を得るために、従来技術の方法によって有機的に改質される。層状もしくは針状ナノ充填剤を本発明のナノ複合材料に添加することによって、機械的強度のさらなる向上がもたらされる。
本発明の熱可塑性成形組成物は、さらなる成分D)として、通常の加工助剤、例えば安定剤、酸化抑制剤、熱による分解および紫外線による分解を妨げるさらなる物質、潤滑剤および離型剤、着色剤、例えば染料および顔料、造核剤、可塑剤、難燃剤などを含んでもよい。
挙げることができる酸化抑制剤および熱安定剤の例には、ホスファイトおよびその他のアミン(例えばTAD)、ハイドロキノン、これらの基の様々な置換された要素、およびそれらの混合物があり、これらは熱可塑性成形組成物の質量に対し、最大1質量%の濃度で含まれる。
挙げることができる、一般に成形組成物に対して最大2質量%の量で使用されるUV安定剤は、種々の置換されたレゾルシノール、サリチレート、ベンゾトリアゾール、およびベンゾフェノンである。
添加してもよい着色剤は、無機顔料、例えば二酸化チタン、ウルトラマリンブルー、酸化鉄、およびカーボンブラック、および/またはグラファイト、ならびに有機顔料、例えばフタロシアニン、キナクリドン、およびペリレン、さらに染料、例えばニグロシン、およびアントラキノンである。
使用してもよい造核剤は、フェニルホスフィン酸ナトリウム、アルミナ、シリカ、および好ましくはタルクである。
本発明の熱可塑性成形組成物は、自体公知の方法によって、例えば出発成分を従来の混合装置、例えばスクリュー押出機、ブラベンダーミキサー、またはバンバリーミキサー中で混合し、その後それらを押出すことによって製造することができる。この押出物はその後冷却し、粉砕してよい。また、個々の成分を予備混合してから、残りの出発物質を個々に、および/または同様に混合物として添加することも可能である。混合温度は、一般に230〜320℃である。
別の好適な手順では、成分B)およびC)、さらに適当な場合にはD)をプレポリマーと混合し、配合し、ペレット化することができる。次に、連続式またはバッチ式で、不活性ガス下、成分A)の融点を下回る温度で、所望の粘度が得られるまで得られたペレットを固相で凝縮する。
本発明の熱可塑性成形組成物は、良好な流動性および良好な機械的特性、ならびに著しく向上した熱伝導性を兼ね備えること特徴とする。
これらは、繊維、フォイル、またはあらゆる種類の成形体の製造に適している。いくつかの好適な例を下記に挙げる。
記載されている成形組成物は、熱源からの熱の放散を改善するのに適している。
放散される熱は、電気モジュールからの電力損失、あるいは加熱要素によって意図的に発生させた熱であってよい。
電力損失を有する電気モジュールには、例えばCPU、抵抗器、IC、バッテリー、アキュムレータ、モーター、コイル、継電器、ダイオード、導電トラックなどがある。
熱の放散には、成形組成物を通して熱を周囲(気体、液体、固体)に放出できるように、熱源と成形組成物との最大限の接触効率が要求される。接触の質を改善するためには、熱伝導性ペーストとして公知の物質を使用することも可能である。最大の熱除去機能は、成形組成物を熱源周囲に注入した場合に得られる。
また、本成形組成物は、熱交換の製造にも適している。通常は比較的高温の媒体(気体、液体)が熱交換器を貫流し、それにより壁を介して比較的低温の媒体(通常は、同様に気体または液体)に対して熱が放出される。このような装置の例には、家庭内のヒーターまたは車のラジエータがある。記載されている成形材料の熱交換器の製造への適性に関しては、熱を移動する方向は重要ではなく、また高温および/または低温媒体を積極的に循環させるか、あるいは自然対流させるかは重要ではない。しかしながら、当該の媒体間の熱交換は、使用する壁材とは無関係に、通常は積極的に循環させることによって改善される。
以下の成分を使用した。
成分A:
ISO 307に準拠して、濃度96質量%の硫酸中の濃度0.5質量%の溶液を25℃で測定した固有粘度IVが130ml/gのナイロン−6,6(使用した材料は、BASF AG製のUltramid(登録商標) A24である)。
成分B:
CL4400酸化アルミニウム、固形分:99.8%のAl2O3、BET表面積:0.6m2/g、D50:7μm
成分C/1:
平均粒度d50が14μm(ISO 13320−1に準拠したレーザー光散乱によって測定)であり、BET比表面積が2m2/g(ISO 9277に準拠して測定)であり、珪酸塩含有量>95%である、融剤焼成珪藻土(Celite 499、Alicante社(スペイン)、World Minerals Inc.から提供)。
成分C/2:
0.6%[m/m]の3−アミノプロピルトリエトキシシランで表面官能化した、平均粒度d50が14μm(ISO 13320−1に準拠したレーザー光散乱によって測定)であり、BET比表面積が2m2/g(ISO 9277に準拠して測定)であり、珪酸塩含有量>95%である、融剤焼成珪藻土(Celite 499、Alicante社(スペイン)、World Minerals Inc.から提供)。
成分C/2のアミノシラン被覆:
シラノールを形成するために、脱イオン水(珪藻土100g当たり250ml)中に初期装填物として3−アミノプロピルトリエトキシシラン(珪藻土100g当たり0.6g)を用いて、室温で30分間攪拌した。珪藻土を添加し、懸濁液を80℃で1時間攪拌し、生成物を吸引フィルタで分離し、脱イオン水で洗浄した。120℃で5時間乾燥させた後、被覆した珪藻土を200℃で30分間加熱処理した。
成分D:
フィラメント径が10μmであり、ポリアミドと適合するアミノシランサイズを有する細断ガラス繊維。
成分A:
ISO 307に準拠して、濃度96質量%の硫酸中の濃度0.5質量%の溶液を25℃で測定した固有粘度IVが130ml/gのナイロン−6,6(使用した材料は、BASF AG製のUltramid(登録商標) A24である)。
成分B:
CL4400酸化アルミニウム、固形分:99.8%のAl2O3、BET表面積:0.6m2/g、D50:7μm
成分C/1:
平均粒度d50が14μm(ISO 13320−1に準拠したレーザー光散乱によって測定)であり、BET比表面積が2m2/g(ISO 9277に準拠して測定)であり、珪酸塩含有量>95%である、融剤焼成珪藻土(Celite 499、Alicante社(スペイン)、World Minerals Inc.から提供)。
成分C/2:
0.6%[m/m]の3−アミノプロピルトリエトキシシランで表面官能化した、平均粒度d50が14μm(ISO 13320−1に準拠したレーザー光散乱によって測定)であり、BET比表面積が2m2/g(ISO 9277に準拠して測定)であり、珪酸塩含有量>95%である、融剤焼成珪藻土(Celite 499、Alicante社(スペイン)、World Minerals Inc.から提供)。
成分C/2のアミノシラン被覆:
シラノールを形成するために、脱イオン水(珪藻土100g当たり250ml)中に初期装填物として3−アミノプロピルトリエトキシシラン(珪藻土100g当たり0.6g)を用いて、室温で30分間攪拌した。珪藻土を添加し、懸濁液を80℃で1時間攪拌し、生成物を吸引フィルタで分離し、脱イオン水で洗浄した。120℃で5時間乾燥させた後、被覆した珪藻土を200℃で30分間加熱処理した。
成分D:
フィラメント径が10μmであり、ポリアミドと適合するアミノシランサイズを有する細断ガラス繊維。
スループットが10kg/hであり、約28℃の均一な温度プロファイルを有するZSK 30で、成形組成物を製造した。成分B)を2回の計量供給点で溶融物A)に添加した。
以下の試験を実施した:
引張試験(ISO 527に準拠)
衝撃試験(シャルピー):ISO 179−1 eU、23℃で実施
IV:濃度96%の硫酸中c=5g/l(ISO 307に準拠)
熱伝導率:LFA 447(Netzsch社)を用いたレーザーフラッシュ法(ASTM E1461に準拠)
BET(ISO 9277に準拠)
レーザー粒度分析によるd50/d90(ISO 13320−1に準拠)
引張試験(ISO 527に準拠)
衝撃試験(シャルピー):ISO 179−1 eU、23℃で実施
IV:濃度96%の硫酸中c=5g/l(ISO 307に準拠)
熱伝導率:LFA 447(Netzsch社)を用いたレーザーフラッシュ法(ASTM E1461に準拠)
BET(ISO 9277に準拠)
レーザー粒度分析によるd50/d90(ISO 13320−1に準拠)
Claims (10)
- 熱可塑性成形組成物であって、
A)19.9〜69.99質量%の熱可塑性ポリアミドと、
B)30〜80質量%の酸化アルミニウムと、
C)0.01〜30質量%の珪藻土と、
D)0〜30質量%のさらなる添加剤と、
を含み、A)〜D)の前記質量パーセントの合計は100%である、熱可塑性成形組成物。 - 成分C)がシランで予め表面処理されている、請求項1に記載の熱可塑性成形組成物。
- 成分B)のアスペクト比が10未満である、請求項1または2に記載の熱可塑性成形組成物。
- 成分B)のISO 9277によるBET表面積が12m2/g以下である、請求項1から3までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物。
- 成分B)の平均粒径(d50)が0.2〜20μm(ISO 13320−1によるレーザー粒度分析による)である、請求項1から4までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物。
- 成分C)が融剤焼成珪藻土である、請求項1から5までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物。
- 成分C)の平均粒径(d50)が0.2〜20μm(ISO 13320−1によるレーザー粒度分析を用いて測定)である、請求項1から6までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物。
- 成分C)のBET表面積が80m2/g以下(ISO 9277による)である、請求項1から7までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物。
- 繊維、フォイル、または任意の種類の成形体を製造するための、請求項1から8までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物の使用。
- 請求項1から8までのいずれか1項に記載の熱可塑性成形組成物から得ることができる、繊維、フォイル、または任意の種類の成形体。
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