JP2011520847A - 遅効型y2及び/又はy4レセプターアゴニスト - Google Patents

遅効型y2及び/又はy4レセプターアゴニスト Download PDF

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Abstract

本発明は、遠位のテトラゾール又はカルボン酸基を含む一又は複数の血清アルブミン結合側鎖で誘導体化されたPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログに関する。更に、本発明は、その組成物及びYレセプター調節に応答性である症状の治療方法に関する。

Description

この発明は治療用ペプチドの分野、つまり、新規の遅効型ペプチド誘導体、例えばペプチドYY(PYY)及び膵臓ポリペプチド(PP)誘導体に関する。
PYYは遠位小腸及び結腸中のL細胞から食事中に放出される。PYYはY1、Y2、及びY5レセプターサブタイプを共に活性化させる。ペプチドPYYは、胃腸(GI)管において末梢効果を有しており、また満腹シグナルとして中心的に作用することが知られている。PYYはPYY(1−36)として放出されるが、PYY(3−36)に切断され、これが循環PYYのおよそ50%を構成する。分解の原因となる酵素はジペプチジルペプチダーゼIV(DPPIV)である。PYY(3−36)はY1、Y4、及びY5レセプターに対してよりもY2レセプターに対して選択性を示す。
PPは膵島中の内分泌細胞から分泌されるホルモンであり、放出は食物摂取によって刺激される。それはY4レセプターのアゴニストとして好ましくは作用するが、またY5レセプターに対してある程度の親和性を示す。PPは食物摂取を低減させることが知られており、エネルギー消費を潜在的に増加させる。Y2及びY4レセプターサブタイプは食物摂取の重要な調節因子と考えられる。
Y1及びY5レセプターに対してよりもY2又はY4に対してのみ選択性であるアゴニスト又はY1及びY5レセプターに対してよりもY2及びY4レセプター双方に対して選択性であるアゴニストは例えば肥満症のような症状の治療のために有益であると考えられる。かかるペプチド薬の設計では、望まれない副作用(例えば血圧の増加)を生じる、Y1に対するアゴニスト効果が比較的低いことが重要である。更に、Y5レセプターの活性化は、食物摂取を増加させるので、望ましくない。しかしながら、Y5レセプターは、循環ペプチドが接近できるとは期待されないCNSの領域において発現される。
従って、PYY及びPPは相対的に広いレセプター結合特異性のため薬学的薬剤としての使用には最適ではない。PYYはY2レセプターに加えてY1及びY5レセプターに作用し、PPはY4レセプターに加えてY5レセプターに作用する。また、PYY(3−36)及びPP双方とも直ぐに分解し、最適以下の薬物動態特性を示し、よって少なくとも一日一回又は一日二回投与されなければならない。PYY(3−36)の半減期はブタで<30分であると報告され (Ito T等, Journal of Endocrinology (2006), 191, pp113-119)、PPの半減期はヒトで7分と報告されている(Adrian T.E.等, Gut (1978), 19, pp907-909)。
Yレセプター調節に応答性である症状、例えば肥満症の治療では、YレセプターサブタイプY2又はY4単独に対して特異的であるPYY又はPPアナログ、又はレセプターサブタイプY2及びY4の双方に同時に作用し、重要なことにヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPペプチドよりも低頻度の投与の投薬計画で使用することができるように、遅効型薬物動態特性をまた示すアナログを使用することは魅力的であろう。
PYY(3−36)及びPYYアナログの投与後のC57BLマウスにおける食物摂取に対する効果(BioDAQ)。試験した化合物はビヒクル、配列番号1、配列番号3、及び配列番号4である。用量は1μmol/kg皮下oidであった。 図1Aに記載したPYYアナログの投与後のC57BLマウスにおける食物摂取に対する効果(BioDAQ)であるが、異なった統計的方法を使用して表される。 1μmol/kg皮下の用量での配列番号2(hPP(1−36))及びPPアナログ配列番号29及び配列番号30の投与後の痩せたC57BLマウスにおける食物摂取に対する効果(BioDAQ)。 0.03及び0.1μmol/kg皮下の用量での配列番号43の投与後のC57BLマウスにおける食物摂取に対する効果(BioDAQ)。 0.3及び1.0μmol/kg皮下の用量での配列番号23の投与後のC57BLマウスにおける食物摂取に対する効果(BioDAQ)。 0.1、0.3及び1.0μmol/kg皮下の用量での配列番号40の投与後のC57BLマウスにおける食物摂取に対する効果(BioDAQ)。 0.3及び1.0μmol/kg皮下の用量での配列番号3の投与後のob/obマウスにおける体重変化。 0.3及び1.0μmol/kg皮下の用量での配列番号3での処置の14日目におけるob/obマウスにおけるベースラインからの体重変化パーセント。 ミニブタにおける薬物動態プロファイルの決定。試験した化合物は配列番号3である。用量は6nmol/kg静脈内である。 1.0μmol/kg皮下の用量での配列番号57、配列番号58及び配列番号59の投与後の痩せたC57BLマウスにおける食物摂取に対する効果(BioDAQ)。 1.0μmol/kg皮下の用量での配列番号43、配列番号46及び配列番号55の投与後の痩せたC57BLマウスにおける食物摂取に対する効果(BioDAQ)。 日暮れ前での痩せたラットにおける1.0μmol/kgの用量での配列番号57、配列番号58及び配列番号59の単一の皮下投与後の食物摂取に対する効果。
本発明はPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログに関し、ここで、少なくとも一のアミノ酸残基及び/又はペプチド骨格のN末端及び/又はC末端が、A−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、又はA−C−によって定まる血清アルブミン結合側鎖で誘導体化され、ここで、
A−は
Figure 2011520847
であり、
ここで、pは10、11、12、13、14、15及び16からなる群から選択され、dは0、1、2、3、4及び5からなる群から選択され、
−B−は
Figure 2011520847
からなる群から選択され、
ここで、xは0、1、2、3及び4からなる群から選択され、yは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11及び12からなる群から選択され;
あるいはA−は
Figure 2011520847
であり、ここで、nは12、13、14、15、16、17、18及び19からなる群から選択され、
−B−は、
Figure 2011520847
からなる群から選択され、
ここで、xは0、1、2、3及び4からなる群から選択され;
−C−は
Figure 2011520847
からなる群から選択され、
ここで、b及びeはそれぞれ独立して0、1、及び2からなる群から選択され、c及びfはそれぞれ独立して0、1、及び2からなる群から選択され、但し、
cが0であれば、bは1又は2であり、
cが1又は2であれば、bは0であり、
fが0であれば、eは1又は2であり、
fが1又は2であれば、eは0であり、
但し、A−が
Figure 2011520847
であれば、−C−は欠失されてもよく;
−D−は前記アミノ酸残基に結合し、スペーサーである。
一態様では、本発明は、ここに定義されたPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログと一又は複数の薬学的賦形剤を含有する組成物に関する。
一態様では、本発明は、先の実施態様の何れかに記載されたPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの投与による、Yレセプター調節に応答性である症状の治療方法に関する。
一態様では、本発明は、Yレセプター調節に応答性である症状、例えば食物摂取の減少及び/又はエネルギー消費の増加ののような肥満症又は肥満関連疾患の治療のための医薬の調製におけるここに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログ使用に関する。
一態様では、本発明は、哺乳動物における投与のための、ここに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの使用に関し、ここで、前記誘導体はヒトPP及びPYY化合物と比較して遅効特性を示す。
遅効型薬物動態特性は、インビボで関心あるペプチド薬を血清アルブミンに結合させることにより達成することができる。この結合は共有的又は非共有的でありうる。関心あるペプチドに脂肪酸又はそのアナログを結合させることによって、それはアルブミンに非共有的に結合しうる。この発明は、アルブミンに強く結合し、ペプチド薬の作用期間を延長する新規な側鎖を結合させたペプチドであって、投薬は一日一回又は別法では週一回だけでよいペプチド薬の設計を記述している。
ここに記載される脂肪酸アルブミンバインダーは、これら新規の脂肪酸アナログが遠位カルボン酸基又はテトラゾール基を示すので、過去に刊行されている脂肪酸アルブミンバインダーと比較して構造的に異なっている。これは、メチル基を示す脂肪酸と比較して10倍を越えてアルブミン結合を増加させる。これは、かなりより遅延され、週一回の投薬プロファイルを示すペプチドアナログになる。
例えばLevemir(登録商標)(国際公開第95/07931号)及びLiraglutide(国際公開第98/08871号)のように、アシル化ペプチドは過去に記載されている。しかしながら、一日一回の投与よりも低頻度の投与に適したPYY又はPPアナログは、上述のタンパク質及びペプチドで例証されたものよりも高い血清アルブミンへの結合性を必要とする。
一態様では、本発明は、改善されたPKプロファイルを有するPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログを提供する。一態様では、本発明は、場合によっては適切なスペーサーを介して結合され、それらを一日一回又はそれ以下の頻度、例えば週一回、月二回、又は月一回の投薬計画での投与に適したものにする遅効型特性を示すアルブミン結合側鎖を有するPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログを提供する。この発明のアルブミン結合ハンドルは遠位カルボン酸又はテトラゾール基を有する。一態様では、アルブミン結合ハンドルは脂肪二酸を含む。一態様では、アルブミン結合ハンドルは脂肪二酸である。
一態様では、本発明は、高親和性アルブミン結合効果を有するPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログを提供する。一態様では、高親和性アルブミン結合効果は、ヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPペプチド又はその非アシル化アナログに対して、少なくとも10倍、例えば少なくとも20倍、少なくとも50倍、又は少なくとも100倍高い本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログのアルブミン結合性として定義される。
一態様では、本発明は、他の文献に記載された他のアナログ、例えばヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPペプチド又はその非アシル化アナログと比較して改善された生物学的利用能を有するPYY又はPPペプチド誘導体を提供する。一態様では、本発明は、他の文献に記載された他のアナログ、例えばヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPペプチド又はその非アシル化アナログとは異なり、改善された経口生物学的利用能を有するPYY又はPPペプチド誘導体を提供する。
一態様では、本発明は、他の文献に記載された他のアナログ、例えばヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPペプチド又はその非アシル化アナログとは異なり、改善された酵素安定性を有するPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログを提供する。
「アゴニスト」なる用語は、標的レセプターを活性化させ、該レセプターに対する内在性アゴニストにより誘発されるインビボ又はインビトロ効果の一又は複数を誘発する任意の化合物を意味する。
ペプチドの「遅効型特性」は、低頻度の投薬、例えば一日一回又はあるいは週一回の投薬となるペプチドの延長された作用期間である。本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの遅効型特性は、ヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPペプチド又はその非アシル化アナログと比較して延長された血漿半減期又は延長された生物学的活性として顕在化する。一態様では、本発明の化合物の延長は、ここに記載された方法、例えばミニブタPKアッセイを使用して、動物、例えば健常なブタへの皮下又は静脈内投与後のその血漿中濃度をモニターすることによって、決定される。比較のために、皮下又は静脈内投与後のヒトPYY、PYY(3−36)、PPペプチド又はその非アシル化アナログの血漿中濃度もまたフォローされる。本発明の他のPYY、PYY(3−36)、又はPP化合物の延長を同じようにして決定することができる。一態様では、本発明の化合物の延長は、化合物の皮下投与後に、生物学的アッセイ、例えばマウスにおける食物摂取アッセイ、例えば空腹誘導リフィーディングアッセイで、化合物の効果の期間をモニターすることによって決定される。比較のため、皮下投与後のヒトPYY(3−36)、PPペプチド又はその非アシル化アナログの効果期間もまたフォローされる。
「ヒトPYY」及び「hPYY」又は「ヒトPP」及び「hPP」なる用語は、配列番号1に係るPYY(1−36)、又は配列番号1に係るPYY(3−36)で、1及び2位のN末端アミノ酸が欠失しているもの、及び配列番号2に係るPP(1−36)をそれぞれ意味することが意図される。一態様では、PYYなる用語はヒトPYYを指すことが意図される。一態様では、PPなる用語はヒトPPを指すことが意図される。
ペプチドYY(PYY)及び膵臓ペプチド(PP)
ペプチドYY(PYY)及び膵臓ペプチド(PP)は双方ともニューロペプチドY(NPY)がまた属するPP折り畳みファミリーのペプチド群に属する。それらは全て相同であり、C末端アミドを有する36アミノ酸のペプチドとして天然に分泌される。それらは、非常に安定な構造と考えられる共通の三次元折り畳みによって特徴付けられる。ヒトPYY(1−36)及びヒトPP(1−36)のアミノ酸配列はそれぞれ配列番号1及び配列番号2に示される。
Y2レセプターに対するPYYの特異性の決定基は主にペプチドのC末端部に位置している。Y1レセプターに対するPYYの特異性の決定基はN末端及びC末端の双方に位置している。天然に生じるペプチドPYY(3−36)はY1よりもY2に対して相対的に選択的であり、このペプチドは現在臨床治験中である。
PPはY4レセプターに対して選択的であり、この特異性に対する決定基はN末端部に主に位置している。PPのC末端部はPYYと比較して主に一つの重要な残基が異なる。PPでは、34位がプロリン残基(Pro34)である一方、PYYでは、この残基はGln(Gln34)である。Pro34をGln34に変異させると、PPがY4特異性に加えてY2選択的になることが知られている(J. Jorgensen等, 1990, Eur. J. Pharm 186, 105-114)。この二重作用機序は食欲抑制に対して有益な効果を付与することが知られており、よって肥満症の潜在的な治療法である。
PP折り畳みペプチドレセプター
一態様では、この発明は、Y1、Y2及びY5レセプターよりY4レセプターに対して選択的であり、遅効型薬物動態特性を有するPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログに関する。一態様では、この発明は、Y1、Y4、及びY5レセプターに対してよりもY2レセプターに対して選択的であり、遅効型薬物動態特性を有するPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログに関する。一態様では、この発明は、Y1及びY5レセプターに対してよりもY2及びY4レセプターに対して選択的であり、遅効型薬物動態特性を有するPYY又はPPペプチド誘導体 又はそのアナログに関する。
一態様では、他のレセプターに対してよりも特異的レセプターに対して「選択的」であるペプチドは、レセプター機能のアッセイ、例えばカルシウム動員アッセイでインビトロで測定し、EC50値によって比較して、他のYレセプターに対する一つのYレセプターに対して少なくとも10倍、例えば少なくとも20倍、少なくとも50倍、又は少なくとも100倍高い効能を示すペプチドを意味する。
PP折り畳みペプチド又はそのアナログは、動物モデル及びヒトにおけるこれらのペプチドのあるものの証明された効果に基づき、また肥満の人々が低い基底レベルのPP及びPYY並びにこれらのペプチドの低い食餌反応を有しているという事実に基づき、肥満症及び関連疾患の治療における使用について示唆されている。更に、Y2及びY4アゴニスト双方は胃腸(GI)管において抗分泌及び吸収促進効果を有することが証明されている。多くの胃腸疾患の治療におけるY2及びY4アゴニストの潜在的な使用が示唆されている。
例えば肥満症及び腸内分泌過多のような、Y4レセプター調節に応答性である症状の治療では、遅効型Y4レセプター選択的アゴニストを使用することが望ましいであろう。PPの相対的に短い半減期は、定常の暴露レベルが患者にとって非常に不具合な頻繁の投薬を必要とするので、このペプチドの治療的使用を制限している。Y1レセプター活性化は心血管副作用を引き起こし得、Y2レセプター活性化は用量を制限する嘔気及び嘔吐を生じ得るので、PPのY4レセプター選択性を保持することが望ましいであろう。
例えば肥満症及び腸内分泌過多のような、Y2レセプター調節に応答性である症状の治療では、遅効型Y2レセプター選択的アゴニストを使用することが望ましいであろう。PYY(3−36)の相対的に短い半減期は、定常の暴露レベルが患者にとって非常に不具合な頻繁の投薬を必要とするので、このペプチドの治療的使用を制限している。Y1及びY5レセプター活性化は心血管副作用を引き起こし得、Y4レセプター活性化はこれまでに知られていない副作用を生じ得るので、PYY(3−36)のY2レセプター選択性を保持することが望ましいであろう。
例えば肥満症及び腸内分泌過多のような、Y2及びY4双方のレセプター調節に応答性である症状の治療では、Y2又はY4レセプター単独の活性化と比較して相加効果がY2及びY4レセプターの同時の活性化から得られうるので、遅効型二重作用Y2及びY4レセプター選択的アゴニストを使用することが望ましいであろう。
PYY又はPPペプチドのアナログ
ペプチドに言及するここで使用される「アナログ」なる用語は、ペプチドの一又は複数のアミノ酸残基が、他のアミノ酸残基で置換されており、及び/又は一又は複数のアミノ酸残基が、ペプチドから欠失されており、及び/又は一又は複数のアミノ酸残基が、ペプチドに付加されており、及び/又はペプチドの一又は複数のアミノ酸残基が就職されている修飾されたペプチドを意味する。アミノ酸残基のこのような付加又は欠失は、ペプチドのN末端及び/又はペプチドのC末端で生じ得る。本発明に係る化合物を記述するために簡単な命名法が使用され、例えば、[Gln34]hPP(2−36)は、34位の天然に生じるプロリンがGlnで置換され、1位の天然に生じるアラニンが欠失されているヒトPPのアナログを示す。ペプチドは、脊椎動物、例えばヒト、マウス、ヒツジ、ヤギ、ウシ、又はウマから誘導されうる。「脊椎動物」なる用語は、全てが分割型脊柱及び区別できるよく分化した頭部によって特徴付けられる魚類、両生類、爬虫類、鳥類、及び哺乳類を含む脊索動物門の主要な部門の脊椎動物亜門のメンバーを意味する。「哺乳動物」なる用語は、ヒト並びに例えばコンパニオン哺乳動物、動物園哺乳動物、及び食料源哺乳動物のような哺乳類綱において恒常性維持機構を持つ動物界の全ての他の温血メンバーを意味する。コンパニオン哺乳動物の幾つかの例は、イヌ(canines)(例えばイヌ(dogs))、ネコ(felines)(例えばネコ(cats))及びウマであり;食料源哺乳動物の幾つかの例は、ブタ、ウシ、ヒツジ等である。一態様では、哺乳動物はヒト又はコンパニオン哺乳動物である。一態様では、哺乳動物は男性又は女性のヒトである。
ここで使用される「ポリペプチド」及び「ペプチド」なる用語は、ペプチド結合により結合した少なくとも5つの構成アミノ酸からなる化合物を意味する。光学異性体が述べられていない全てのアミノ酸はL-異性体を意味するものと理解されなければならない。しかしながら、本発明の範囲であるとまた考えられるものは一又は複数のアミノ酸のD-アミノ酸残基である。
本発明に係るペプチドの構成アミノ酸は遺伝暗号によりコードされるアミノ酸の群からのものであってよく、それらは遺伝暗号によりコードされない天然アミノ酸、並びに合成アミノ酸でありうる。遺伝暗号によりコードされない天然アミノ酸は、例えばγ-カルボキシグルタメート、オルニチン、ホスホセリン、D-アラニン及びD-グルタミンである。合成アミノ酸は、化学合成により製造されるアミノ酸、すなわち遺伝暗号によりコードされるアミノ酸のD-異性体、例えばD-アラニン及びD-ロイシン、Aib(α-アミノイソ酪酸)、Abu(α-アミノ酪酸)、Tle(tert-ブチルグリシン)、β-アラニン、3-アミノメチル安息香酸、アントラニル酸を含む。
22のタンパク新生アミノ酸は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、ヒドロキシプロリン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンである。
よって、非タンパク新生アミノ酸は、ペプチド結合を介してペプチドに導入可能な部分であるが、タンパク新生アミノ酸ではない。例は、γ-カルボキシグルタメート、オルニチン、ホスホセリン、D-アミノ酸、例えばD-アラニン及びD-グルタミン、化学合成により製造されるアミノ酸を含む非タンパク新生合成アミノ酸、すなわち遺伝暗号によりコードされるアミノ酸のD-異性体、例えばD-アラニン及びD-ロイシン、Aib(α-アミノイソ酪酸)、Abu(α-アミノ酪酸)、Tle(tert-ブチルグリシン)、3-アミノメチル安息香酸、アントラニル酸、デス-アミノ(des-amino)-ヒスチジン、アミノ酸のベータアナログ、例えばβ-アラニン等、D-ヒスチジン、デスアミノ-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニン又は4-ピリジルアラニン、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、(1-アミノシクロブチル)カルボン酸、(1-アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘキシル)カルボン酸、(1-アミノシクロへプチル)カルボン酸、又は(1-アミノシクロオクチル)カルボン酸である。
本発明において使用される非天然アミノ酸は、例えば、チオチロシン、オルニチン、3−メルカプトフェニルアラニン、3−又は4−アミノフェニルアラニン、3−又は4−アセチルフェニルアラニン、2−又は3−ヒドロキシフェニルアラニン(o−又はm−チロシン)、ヒドロキシメチルグリシン、アミノエチルグリシン、1−メチル−1−メルカプトエチルグリシン、アミノエチルチオエチルグリシン及びメルカプトエチルグリシンを含む。本発明において有用な非天然アミノ酸の多くは商業的に入手できる。他のものは当該分野で知られている方法によって調製することができる。
一態様では、本発明のペプチドは少なくとも34アミノ酸長である。他の実施態様では、ペプチドは少なくとも21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、又は33アミノ酸長でありうる。更に、一態様では、本発明のペプチドは天然のL−アミノ酸残基及び/又は修飾された天然のL−アミノ酸残基のみを含む。あるいは、一態様では、本発明のペプチドは非天然のアミノ酸残基を含まない。
本発明の実施態様では、最大17アミノ酸が、PYY(配列番号1)又はPP(配列番号2)と比較して修飾されている。本発明の実施態様では、最大15アミノ酸が、PYY(配列番号1)又はPP(配列番号2)と比較して修飾されている。本発明の実施態様では、最大10アミノ酸が、PYY(配列番号1)又はPP(配列番号2)と比較して修飾されている。本発明の実施態様では、最大8アミノ酸が、PYY(配列番号1)又はPP(配列番号2)と比較して修飾されている。本発明の実施態様では、最大7アミノ酸が、PYY(配列番号1)又はPP(配列番号2)と比較して修飾されている。本発明の実施態様では、最大6アミノ酸が、PYY(配列番号1)又はPP(配列番号2)と比較して修飾されている。本発明の実施態様では、最大5アミノ酸が、PYY(配列番号1)又はPP(配列番号2)と比較して修飾されている。本発明の実施態様では、最大4アミノ酸が、PYY(配列番号1)又はPP(配列番号2)と比較して修飾されている。本発明の実施態様では、最大3アミノ酸が、PYY(配列番号1)又はPP(配列番号2)と比較して修飾されている。本発明の実施態様では、最大2アミノ酸が、PYY(配列番号1)又はPP(配列番号2)と比較して修飾されている。本発明の実施態様では、1のアミノ酸が、PYY(配列番号1)又はPP(配列番号2)と比較して修飾されている。
また他の実施態様では、本発明のペプチドは、それぞれPYY(1−36)、PYY(3−36)、又はPP(1−36)の全長にわたって、PYY(1−36)、PYY(3−36)、又はPP(1−36)に対して少なくとも60%、65%、70%、80%、又は90%の配列同一性を示しうる。また他の実施態様では、本発明のペプチドは、NPYに対して少なくとも50%、60%、65%、70%、80%、又は90%の配列同一性を示しうる。2つのアナログ間の配列同一性を決定するための方法の一例として、2つのペプチド[Gln34]PP(1−36)及びPP(1−36)を整列させる。PP(1−36)に対するGln34アナログの配列同一性は、アラインされた同一の残基数から異なった残基数を引いたものをPP(1−36)中の全残基数で割ったものによって与えられる。従って、上記例では、配列同一性は(36−1)/36である。
一態様では、本発明は、少なくとも二つのPP折り畳みモチーフを含むペプチドに関し、ここで、少なくとも二つのPP折り畳みモチーフは少なくともN末端ポリプロリンPP折り畳みモチーフ及びC末端部PP折り畳みモチーフを含み、PP折り畳みペプチドは非天然のアミノ酸残基を含まない。
一態様では、本発明のペプチドはPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログを含む。本発明の一態様では、本発明のペプチドは、PP、PYY又はNPYペプチドの一つの更なる断片に共有的に結合したPP、PYY又はNPYペプチドの断片を含み、ここで、各PP、PYY又はNPY断片がPP折り畳みモチーフを含むPP折り畳みキメラペプチドを含む。
より詳細には、一態様では、本発明は、一又は複数のアミノ酸配列修飾を含むPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログに関する。かかる修飾は、置換、挿入、及び/又は欠失を、単独で又は組み合わせて含む。特定の態様では、本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、「非本質的」アミノ酸残基の一又は複数の修飾を含む。本発明の文脈では、「非本質的」アミノ酸残基は、それぞれPYY又はPPアナログペプチドのPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの活性を無効にし又は実質的に減少させることなく、ヒトPYY又はPPアミノ酸配列において改変、つまり欠失又は置換され得る残基である。
本発明の一態様では、本発明に係る誘導体のC末端は酸かアミドの何れかとして終端されうる。特定の態様では、本発明の誘導体のC末端はアミドである。
置換。一態様では、本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、ヒトPYY又はPPそれぞれのアミノ酸配列中に、単独で又は一又は複数の挿入又は欠失と組み合わせて、一又は複数の置換を有しうる。一態様では、置換は、PYY又はPPアナログペプチドそれぞれのPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの活性を無効にし又は実質的に減少させない。一態様では、本発明は、ヒトPYY又はPPそれぞれのアミノ酸配列中に、単一の置換、又は一を越えるアミノ酸残基の保存的又は非保存的置換を有するPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログに関する。一態様では、本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、一、二、又は三のアミノ酸置換を含む。
一態様では、ヒトPYYのアミノ酸残基のPYYヘリカルC末端領域(例えば、残基20、24、25、27及び29)、末端残基(32−36)、及び/又は5及び8位のN末端プロリンは置換されない。一態様では、アミノ酸残基はヒトPYYの32から36位は置換されない。一態様では、ヒトPYYのアミノ酸残基は、5、7、8、20、24、25、27、29、32、33、34、35、36,及びその任意の組合せから選択される一又は複数のアミノ酸配列位置では置換されない。
一態様では、アミノ酸は保存的置換によって置換されうる。ここで使用される「保存的置換」なる用語は、一又は複数のアミノ酸が他の生物学的に類似の残基によって置き換えられることを示す。例は、例えば小アミノ酸、酸性アミノ酸、極性アミノ酸、塩基性アミノ酸、疎水性アミノ酸及び芳香族アミノ酸のような類似の特性を持つアミノ酸残基の置換を含む。例えば、本発明の好適な実施態様では、Met残基がノルロイシン (Nle)で又はロイシン、イソロイシン又はバリン(これらはMetとは異なり、直ぐには酸化されない)で置換される。内在性哺乳動物ペプチド及びタンパク質に通常は見出されない残基での 保存的置換の他の例は、例えば、オルニチン、カナバニン、アミノエチルシステイン又は他の塩基性アミノ酸とのArg又はLysの保存的置換であろう。ペプチド及びタンパク質における表現型的にサイレントな置換に関する更なる情報については、例えばBowie等 Science 247, 1306-1310, 1990を参照のこと。本発明の保存的に置換されたアナログは、例えば10までの保存的置換を、又は一態様では、5の、また別の実施態様では3又はそれ以下の保存的置換を有しうる。
一態様では、本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、PYY又はPPそれぞれの配列への一又は複数の非天然及び/又は非アミノ酸、例えばアミノ酸模倣物の置換を含みうる。好ましい実施態様では、PYY又はPPの配列中に挿入される非アミノ酸は、βターン模倣物又はリンカー分子、例えば−NH−X−CO−であり得、ここで、X=(CH2)n(ここで、nは2−20でありうる)又は−NH−CH2CH2(−O−CH2CH2−O−)m−CH2−CO−(ここでm=1−5)。好ましいリンカー分子は、アミノカプロイル(「Aca」)、β−アラニル、及び8−アミノ−3,6−ジオキサオクタノイルを含む。βターン模倣物は商業的に入手可能であり(BioQuadrant Inc, Quebec, Canada)、文献に記載されている(Hanessian等, Tetrahedron 12789-854 (1997);Gu等, Tetrahedron Letters 44: 5863-6 (2003);Bourguet等, Bioorganic及びMedicinal Chemistry Letters 13: 1561-4 (2003);Grieco等, Tetrahedron Letters 43: 6297-9 (2002);Souers等, Tetrahedron 57: 7431-48 (2001);Tsai等, Bioorganic及びMedicinal Chemistry 7: 29-38 (1999);Virgilio等, Tetrahedron 53: 6635-44 (1997))。
欠失及びトランケーション。 一態様では、本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、単独で又は一又は複数の挿入又は置換と組み合わせて、ヒトPYY又はPPそれぞれのアミノ酸配列からの一又は複数のアミノ酸残基の欠失を有しうる。一態様では、本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、ヒトPYY又はPPそれぞれのN末端又はC末端から一又は複数のアミノ酸残基が欠失されうる。一態様では、本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、ヒトPYY又はPPそれぞれのアミノ酸位置2から35の一又は複数のアミノ酸残基が欠失されうる。かかる欠失は、ヒトPYY又はPPのアミノ酸位置2から35の一を越える保存的又は非保存的欠失を含みうる。好ましい実施態様では、ヒトPYY又はPPの位置24から36のアミノ酸残基は欠失されない。
一態様では、本発明のPP折り畳みペプチドは、天然のPP折り畳みペプチドの少なくとも一の生物学的活性が保持される限り、N又はC末端トランケーション、又は位置2から35のアミノ酸の内部欠失を含みうる。好ましい実施態様では、位置5から8及び24から36、より詳細には5から8及び32から35のアミノ酸残基は欠失されない。
挿入。 一態様では、本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、単独で又は一又は複数の欠失及び/又は置換と組み合わせて、ヒトPYY又はPPそれぞれのアミノ酸配列中に挿入された一又は複数のアミノ酸残基を有しうる。一態様では、本発明は、ヒトPYY又はPPのアミノ酸配列中への単一の挿入、又は一を越えるアミノ酸残基の保存的又は非保存的挿入を有するPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログに関する。また更なる実施態様では、一又は複数のアミノ酸がペプチドアナログのN末端又はC末端部に挿入されうる。また更なる実施態様では、アミノ酸残基はヒトPYY又はPPそれぞれの位置24から36には挿入されない。
一態様では、本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、PYY又はPPそれぞれの配列中への一又は複数の非天然アミノ酸及び/又は非アミノ酸の挿入を含みうる。また他の実施態様では、ヒトPYY又はPPの配列中に挿入される非天然アミノ酸は、βターン模倣物又はリンカー分子でありうる。リンカー分子の例は、アミノカプロイル(「Aca」)、β−アラニル、及び8−アミノ−3,6−ジオキサオクタノイルを含む。
一態様では、本発明は、例えば限定しないが、アミノカプロイル(「Aca」)、β−アラニル、及び8−アミノ−3,6−ジオキサオクタノイルのようなリンカーによって置換される残基5−24の欠失によって特徴付けられるPYY又はPP模倣物に関する。また、これらの模倣物は、例えば2位のCysによるS−Sによって、及び27位のD−Cysによって安定化される。
また他の実施態様では、PP折り畳みペプチドはLysとGluの間のラクタム架橋によって安定化される。一例は、限定されないが、28位のLys及び32位のGluである。本発明の一態様では、PYY又はPPペプチドのアナログは、上述の修飾、つまり、欠失、トランケーション、挿入、及び置換の組合せを含む。本発明の一態様では、PYY又はPPペプチドのアナログは一、二、又は三のアミノ酸置換を含む。
PP配列において、Asp10は特に溶液中で環化を生じ、開環してα及びβ−アスパラギン酸の混合物を形成し、同時に立体化学をスクランブルさせる環状イミデートを形成する傾向にある。本発明のペプチド対(v)、(vi)及び(viii)では、その残基がGluによって置換されている。この置換はペプチド内の特別な静電ポテンシャル分布を保存し、とそれによってペプチドの全体的安定性並びにその溶解度を保持する。10位のGluはγ−Gluを形成するアナログ環化/開環を受けないので、そのAsp10対応物と比較して医薬用薬剤としてのペプチドのバルク及び溶液安定性を改善するという有益な効果を有している。改善された溶液安定性は合成収率の増加を生じ、密接に関連したβ-Asp不純物からの所望の産物の面倒で費用がかかり廃棄物を生じる精製の必要性を低減する。一態様では、本発明に係るアルブミン結合ハンドルはPP配列中のAsp10に結合されうる。
この発明のPYY又はPPペプチドでは、Metが、この改変を受けにくい残基で置換されうる。例えば、ヒトPP配列中のMet17及びMet30残基は溶液中での保存時に潜在的に酸化を受けうる。すなわち、Nleは本発明のPYY又はPPペプチドにおいてMetに対するバイオイソスターであるので、Metは、この位置での酸化を防ぎ、脂肪族側鎖構造を保存するNleで置換されうる。また、Leu、Ile及びValをMetのイソスターとして使用することができる。また、脂肪族αヘリックス促進アミノ酸1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸又は1−アミノシクロペンチル)カルボン酸をMetの代替物として使用してもよい。
本発明の一態様では、ヒトPPの酵素分解は、PP配列からのAla1の除去、つまり、アナログPP(2−36)の形成によって防止され、溶液中及び凍結乾燥物としての双方でのペプチドの安定性を改善し、よって医薬としてのその性質を改善する。別法では、PP配列からのAla2を、DPPIV酵素切断に対する安定性をまた改善する密接に関連したAibと置換してもよい。
上に提供した様々な安定性を改善する修飾は、単独で又は併せて、これらのペプチドの薬学的特性における有意な進歩である。高収量及び少ない精製に至る合成中と、これらのペプチドの凍結乾燥物及び溶液の延長された有効期間の改善された双方の安定性は、原料、溶媒、電力等の使用と廃棄物の生産をまた低減することによって、この発明のペプチドの生産の環境負荷を有意に低減(かつその再製造の必要性を低減)する。
ポリペプチドに言及してここで使用される「DPP-IV保護された」なる用語は、血漿ペプチダーゼジペプチジルアミノペプチダーゼ−4(DPP-IV)に対して上記誘導体を耐性あるものにするために、化学的に修飾されたポリペプチドを意味する。血漿中におけるDPP-IV酵素は、PYY、PP等、幾つかのペプチドホルモンの分解に関与していることが知られている。よって、DPP-IVによる分解速度を低減するために、DPP-IV媒介性の加水分解に対して敏感なポリペプチドのアナログ及び誘導体を開発するための多くの努力がなされている。
本発明の一態様では、PYY又はPP誘導体はDPPIV保護されたPYY又はPP誘導体である。本発明の一態様では、上記PYY又はPP誘導体は、PYY又はPPの安定性に相対してDPP−IV分解に対して安定化されている。一態様では、本発明に係る誘導体は、PYY又はPPよりもDPP−IVに対してより耐性であるDPP−IV保護された誘導体である。
ジペプチジルアミノペプチダーゼIVによる分解に対するペプチドの耐性は次の分解アッセイによって決定される:
100μLの0.1Mのトリエチルアミン−HClバッファー、pH7.4中において、ペプチドのアリコート(5nmol)を、5mUの酵素活性に相当する1μLの精製ジペプチジルアミノペプチダーゼIVと共に37℃で10−180分インキュベートする。10%のトリフルオロ酢酸5μLを添加して、酵素反応を終結させ、タンパク質分解産物を分離し、HPLC分析を使用して定量する。この分析を実施するための一方法は次の通りである:混合物をVydac C18ワイドポア(30nm孔、5μm粒子)250×4.6mmのカラムに充填し、Siegel等, Regul. Pept. 1999; 79, 93-102及びMentlein等, Eur. J. Biochem. 1993; 214, 829-35に従って、0.1%のトリフルオロ酢酸中アセトニトリルの線形段階的勾配(3分間は0%のアセトニトリル、17分間は0−24%のアセトニトリル、1分間は24−48%のアセトニトリル)で1ml/分の流量で溶出させる。ペプチドとその分解産物を、220nm(タンパク質結合)又は280nm(芳香族アミノ酸)の吸光度によりモニターでき、標準のものとの関連でそれらのピーク面積を積分することにより定量する。ジペプチジルアミノペプチダーゼIVによるペプチドの加水分解速度は、加水分解されるペプチドが10%未満になるインキュベート時間で推定される。
あるいは、ジペプチジルアミノペプチダーゼIVよる分解に対するペプチドの耐性は、以下の分解アッセイにより測定される:ペプチドのアリコート(4nmol)を、1.6%のヒト血清アルブミンの存在下又は不在下、40μLの0.085Mトリス-HClバッファー、pH8.0において22時間、10.9mUの精製されたジペプチジルアミノペプチダーゼIVと共に、37℃でインキュベートする。0、4及び22時間後、10μlの試料を取り出し、1%のトリフルオロ酢酸を100μL混合することにより、酵素反応を終了させる。ペプチド分解産物を分離し、HPLC分析を使用して定量する。この分析を実施するための一方法は次の通りである:混合物をアジレント・ゾーバックス(Agilent Zorbax)300SB-C18(5μmの粒子)150×2.1mmのカラムに適用し、0.07%のTFAと共に、0.1%のトリフルオロ酢酸から100%のアセトニトリルまでの線形勾配をつけて、0.5ml/分の流量で30分溶出させる。ペプチドとその分解産物は、214nmの吸光度をモニターし、それらのピーク面積を積分することにより定量される。ジペプチジルアミノペプチダーゼIVに対するペプチドの安定性は、インタクトなペプチドと、切断後に2つのアミノ末端アミノ酸を欠く分解産物のピーク面積の合計に対するインタクトなペプチドのピーク面積として決定される。
PYY又はPPペプチドの誘導体又はそのアナログ
ペプチドに関してここで使用される「誘導体」なる用語は、少なくとも一の置換基がその未修飾のペプチド又はそのアナログに存在していない化学的に修飾されたペプチド又はそのアナログ、すなわち共有結合的に修飾されたペプチドを意味する。典型的な修飾は、アミド、炭水化物、アルキル基、アシル基、エステル等である。一態様では、PYY又はPPの誘導体は、脊椎動物由来であり、又はここに記載されたそのアナログはアルブミン結合ハンドルで修飾されている。アルブミン結合ハンドルはPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの配列内のアミノ酸残基のN末端又はC末端又は側鎖において単独で生じうる。あるいは、PYY又はPPアナログペプチドに沿って複数の誘導体化部位が存在しうる。一又は複数のアミノ酸のリジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、又はシステインとの置換は更なる誘導体化の部位を提供しうる。あるいは、PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、一、二、又は三のアルブミン結合ハンドル分子に結合されうる。
PYY又はPPペプチド又はそのアナログにおける任意のアミノ酸一を誘導体化できる。本発明の一態様では、誘導体化されるアミノ酸残基はアミノ基を含む。一態様では、誘導体化されたアミノ酸残基はアミノ基を含む。一態様では、誘導体化されたアミノ酸残基は側鎖に第1級アミノ基を含む。一態様では、誘導体化されたアミノ酸残基はリジンである。本発明の一態様では、誘導体化されたアミノ酸残基はシステインである。本発明の一態様では、一つのアミノ酸残基が誘導体化される。本発明の別の一態様では、本発明に係る誘導体は一つの位置だけが誘導体化され、例えば一つのアミノ酸残基だけが誘導体化される。
一態様では、PPペプチド又はそのアナログのアミノ末端位置が誘導体化され、ここで、該位置はPP(1−36)ペプチドに対するものである。一態様では、PPペプチド又はそのアナログのアミノ末端位置がアシル化され得、ここで、該位置はPP(1−36)ペプチドに対するものである。一態様では、PPペプチド又はそのアナログのアミノ末端位置は、CH(CHCO−を含むアルブミン結合基で誘導体化され得、ここで、rは16又は18であり、該位置はPP(1−36)ペプチドに対するものである。
一態様では、PPペプチド又はそのアナログの18位が誘導体化され得、ここで、該位置はPP(1−36)ペプチドに対するものである。一態様では、PPペプチド又はそのアナログの18位がアシル化され得、ここで、該位置はPP(1−36)ペプチドに対するものである。一態様では、PPペプチド又はそのアナログの18位が、CH(CHCO−を含むアルブミン結合基で誘導体化され得、ここで、rは16又は18であり、該位置はPP(1−36)ペプチドに対するものである。
一態様では、PPペプチド又はそのアナログのアミノ末端位置が誘導体化されうる。一態様では、PPペプチド又はそのアナログのアミノ末端位置がアシル化されうる。一態様では、PPペプチド又はそのアナログのアミノ末端位置が、CH(CHCO−を含むアルブミン結合基で誘導体化され得、ここで、rは16又は18である。一態様では、PYY(3−36)又はそのアナログのアミノ末端位置が、CH(CHCO−を含むアルブミン結合基で誘導体化され得、ここで、rは16又は18である。
一態様では、PYYペプチド又はそのアナログの18位が誘導体化され得、ここで、該位置はPYY(1−36)ペプチドに対するものである。一態様では、PYYペプチド又はそのアナログの18位がアシル化され得、ここで、該位置はPYY(1−36)ペプチドに対するものである。一態様では、PYYペプチド又はそのアナログの18位が、CH(CHCO−を含むアルブミン結合基で誘導体化され得、ここで、rは16又は18であり、該位置はPYY(1−36)ペプチドに対するものである。
一態様では、PYYペプチド又はそのアナログの19位が誘導体化され得、ここで、該位置はPYY(1−36)ペプチドに対するものである。一態様では、PYYペプチド又はそのアナログの19位がアシル化され得、ここで、該位置はPYY(1−36)ペプチドに対するものである。一態様では、PYYペプチド又はそのアナログの19位が、CH(CHCO−を含むアルブミン結合基で誘導体化され得、ここで、rは16又は18であり、該位置はPYY(1−36)ペプチドに対するものである。
一態様では、PYYペプチド又はそのアナログの22位が誘導体化され得、ここで、該位置はPYY(1−36)ペプチドに対するものである。一態様では、PYYペプチド又はそのアナログの22位がアシル化され得、ここで、該位置はPYY(1−36)ペプチドに対するものである。一態様では、PYYペプチド又はそのアナログの22位が、CH(CHCO−を含むアルブミン結合基で誘導体化され得、ここで、rは16又は18であり、該位置はPYY(1−36)ペプチドに対するものである。
一態様では、PYYペプチド又はそのアナログの23位が誘導体化され得、ここで、該位置はPYY(1−36)ペプチドに対するものである。一態様では、PYYペプチド又はそのアナログの23位がアシル化され得、ここで、該位置はPYY(1−36)ペプチドに対するものである。一態様では、PYYペプチド又はそのアナログの23位が、CH(CHCO−を含むアルブミン結合基で誘導体化され得、ここで、rは16又は18であり、該位置はPYY(1−36)ペプチドに対するものである。
アミノ基を含むアミノ酸残基の例は、リジン、オルニチン、イプシロン−N−アルキル化リジン、例えばイプシロン−Nメチルリジン、O−アミノエチルセリン、O−アミノプロピルセリン又は側鎖に第1級又は第2級アミノ基を含む長いOアルキル化セリンである。本発明の一態様では、誘導体化されたアミノ酸残基は側鎖に第1級アミノ基を含む。第1級アミノ基を含むアミノ酸残基の例はリジン、オルニチン、O−アミノエチルセリン、O−アミノプロピルセリン、又は側鎖に第1級アミノ基を含む長いOアルキル化セリンである。
アルブミン結合性の決定方法の一例は次の通りである:血清アルブミン結合性は、ヒト又は他の種由来の固定化血清アルブミンを含むカラムを使用して測定することができる。与えられたペプチドの親和性は、カラムからの変更された溶出時間によって測定することができ、異なったアルブミン結合ペプチド間の相対的親和性は、溶出時間プロファイルを比較することによって樹立することができる。他の方法では、血清アルブミンペプチドはビオチン化され得、ペプチドの結合性は、固定化アルブミンを含むマイクロタイタープレートを使用する酵素結合免疫測定法(ELISA)技術によって決定することができる。結合の可視化は、西洋わさびペルオキシダーゼ又はアルカリホスファターゼの何れかに結合させたアビジン又はストレプトアビジンを使用してなされる。異なったアルブミン結合ペプチドの相対的親和性を測定することができる。アルブミン結合性の測定に使用することができる他の親和性実験はBiacore分析及び及びマイクロカロリメトリーを含む。
本発明の一態様では、アルブミン結合残基は親油性残基である。一態様では、親油性残基は、場合によっては例えばアルキル化、アシル化、エステル形成、又はアミド形成等のコンジュゲート化学によりスペーサーを介してリジン残基に、又はマレイミドカップリングによりシステイン残基に結合される。ここで使用される「スペーサー」なる用語は、ペプチドとアルブミン結合ハンドルを分離する分子単位を意味する。一態様では、ここで使用される「スペーサー」なる用語は、少なくとも5の非水素原子を含み、これらの30−50%がN又はOの何れかである化学的部分でペプチドとアルブミン結合残基とを分離するスペーサーを意味する。
本発明の一態様では、アルブミン結合残基は、生理学的pHで負に帯電している。本発明の一態様では、アルブミン結合残基は、負に帯電可能な基を含む。負に帯電可能な好ましい一つの基はカルボン酸基である。
本発明の一態様では、アルブミン結合残基は、直鎖アルキル基、分枝アルキル基、ω-カルボン酸基、及び部分的又は完全に水素化されたシクロペンタノフェナントレン骨格を有する基からなる群から選択される。
本発明の一態様では、アルブミン結合残基はシバクロニル(cibacronyl)残基である。
本発明の一態様では、アルブミン結合残基は、6〜40の炭素原子、8〜26の炭素原子、又は8〜20の炭素原子を有する。
本発明の一態様では、アルブミン結合残基は、rが4〜38の整数、特に4〜24の整数であるCH(CHCO−を含む群から選択され、より好ましくは、CH(CHCO−、CH(CHCO−、CH(CH10CO−、CH(CH12CO−、CH(CH14CO−、CH(CH16CO−、CH(CH18CO−、CH(CH20CO−及びCH(CH22CO−を含む群から選択されるアシル基である。
本発明の一態様では、アルブミン結合残基は、直鎖又は分枝アルカンα,ω-ジカルボン酸のアシル基である。
本発明の一態様は、ペプチドを含むペプチド誘導体であり、ここで、ペプチド骨格の少なくとも一のアミノ酸残基、例えばリジン、及び/又はN末端及び/又はC末端はA−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、又はA−C−の何れかで誘導体化され、ここで、
A−は
Figure 2011520847
であり、
ここで、pは10、11、12、13、14、15及び16からなる群から選択され、dは0、1、2、3、4及び5からなる群から選択され、
−B−は
Figure 2011520847
からなる群から選択され、
ここで、xは0、1、2、3及び4からなる群から選択され、yは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11及び12からなる群から選択され;
あるいはA−は
Figure 2011520847
であり、ここで、nは12、13、14、15、16、17、18及び19からなる群から選択され、
−B−は、
Figure 2011520847
からなる群から選択され、
ここで、xは0、1、2、3及び4からなる群から選択され;
−C−は
Figure 2011520847
からなる群から選択され、
ここで、b及びeはそれぞれ独立して0、1、及び2からなる群から選択され、c及びfはそれぞれ独立して0、1、及び2からなる群から選択され;
但し、
cが0であれば、bは1又は2であり、
cが1又は2であれば、bは0であり、
fが0であれば、eは1又は2であり、
fが1又は2であれば、eは0であり、
−D−は前記アミノ酸残基に結合し、スペーサーである。
一態様では、本発明は先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログに関し、ここで、ペプチドは、
式Iに記載のPPアナログ
Z−Ala−Pro−Leu−Glu−Pro−Val−Tyr−Pro−Gly−Xaa10−Xaa11−Xaa12−Xaa13−Xaa14−Xaa15−Xaa16−Xaa17−Xaa18−Xaa19−Xaa20−Xaa21−Xaa22−Xaa23−Xaa24−Xaa25−Xaa26−Xaa27−Xaa28−Xaa29−Xaa30−Xaa31−Thr−Arg−Xaa34−Arg−Xaa36
(I)
(上式中、
Zは、N末端アミノ基に結合した側鎖A−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、又はA−C−であるか、又はA−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、A−C−がアミノ酸の側鎖に結合しているときには存在せず、
1位のAlaは欠失されていてもよく、
Xaa10はAsp、Asn、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa11はAsp、Asn、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa12はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa13はThr、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa14はPro又はヒドロキシプロリンであり、
Xaa15はGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa16はGln、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa17はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa18はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa19はGln、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa20はTyr、Phe、又は3−ピリジルアラニンであり、
Xaa21はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa22はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa23はAsp、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa24はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa25はArg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa26はArg、His、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa27はTyr、Phe、ホモPhe、又は3−ピリジルアラニンであり、
Xaa28はIle、Val、Leu、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa29はAsn、Gln、又はLysであり、
Xaa30はMet、Leu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa31はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
33位のArgはLysで置換されていてもよく、
Xaa34はGln、Asn、又はHisであり、
35位のArgはLysで置換されていてもよく、
Xaa36はTyr、3−ピリジルアラニンである)
式IIに記載のPYYアナログ
Z−Tyr−Pro−Xaa−Xaa−Pro−Glu−Ala−Pro−Gly−Xaa10−Xaa11−Xaa12−Xaa13−Xaa14−Xaa15−Xaa16−Xaa17−Xaa18−Xaa19−Xaa20−Xaa21−Xaa22−Xaa23−Xaa24−Xaa25−Xaa26−Xaa27−Xaa28−Xaa29−Xaa30−Xaa31−Thr−Arg−Xaa34−Arg−Xaa36
(II)
(上式中、
Zは、N末端アミノ基に結合した側鎖A−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、又はA−C−であるか、又はA−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、A−C−がアミノ酸の側鎖に結合しているときには存在せず、
1及び2位のTyr−Proは欠失されていてもよく、
1位のTyrはAlaで置換されるか又は欠失されていてもよく、
XaaはIle、Val、Leu(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
XaaはGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
6位のGluはValで置換されていてもよく、
7位のAlaはTyrで置換されていてもよく、
Xaa10はGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa11はAsp、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa12はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa13はSer、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa14はPro、ヒドロキシプロリン、又はLysであり、
Xaa15はGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa16はGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa17はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa18はAsn、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa19はArg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa20はTyr、Phe、3−ピリジルアラニン、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa21はTyr、Phe、3−ピリジルアラニン、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa22はAsp、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa23はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa24はLeu、Ile、Val、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、1−アミノ酪酸、又はLysであり、
Xaa25はArg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa26はHis、Arg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa27はTyr、Phe、ホモPhe、又は3−ピリジルアラニンであり、
Xaa28はIle、Val、Leu、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、1−アミノ酪酸、又はLysであり、
Xaa29はAsn、Gln、又はLysであり、
Xaa30はMet、Leu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、1−アミノ酪酸、又はLysであり、
Xaa31はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、1−アミノ酪酸、又はLysであり、
32位のTyrはLysで置換されていてもよく、
Xaa34はGln、Asn、又はHisであり、
Xaa36はTyr、3−ピリジルアラニン、又はLysである)
からなる群から選択され、ここで、該化合物は、遠位カルボン酸又はテトラゾール基を含む血清アルブミン結合側鎖で修飾されているものである。
一態様では、上記N末端はアミノ基及び/又は上記C末端はカルボン酸基である。
本発明の一態様では、−D−はペプチドにアルブミンハンドルの距離をもたらすスペーサーであり、一又は複数の保存的PEG分子、一又は複数の保存的グリシン又は他の小さい極性残基からなる群から選択されうる。一態様では、上記スペーサーは、一又は複数の保存的8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸(Oeg)分子又はPEG型の他のスペーサーでありうる。一態様では、上記スペーサーは、ペプチドであり得、グリシンポリマーを形成する一又は複数の保存的Gly分子でありうる。一態様では、スペーサーは、幾つかの極性又は親水性アミノ酸からなりうる。限定しないが一例は(Ser−Gly)nであり、nは整数;n=1−20又は1−10又は1−5である。一態様では、スペーサーは、非アルファ−アミノ酸、例えばβ−アラニン又は8−アミノ−カプリル酸又はその組合せから構成されうる。
一態様では、Dは
Figure 2011520847
からなる群から選択され、ここで、kは0、1、2、3、4、5、11及び27からなる群から選択され、mは0、1、2、3、4、5及び6からなる群から選択される。
一態様では、A−B−C−D−は
Figure 2011520847
Figure 2011520847
Figure 2011520847
Figure 2011520847
から選択され組み合わされる。
一態様では、A−B−C−D−は、
Figure 2011520847
Figure 2011520847
Figure 2011520847
Figure 2011520847
から選択され組み合わされる。
一態様では、A−B−C−D−は
Figure 2011520847
からなる群から選択される。
一態様では、本発明は、PYY又はPPアナログ又はその誘導体に関し、ここで、A−B−C−D−は2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルである。一態様では、本発明は、PYY又はPPアナログ又はその誘導体に関し、ここで、A−B−C−D−は2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)−アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルである。一態様では、本発明は、PYY又はPPアナログ又はその誘導体に関し、ここで、A−B−C−D−は[4−(16−(1H−テトラゾール−5−イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリル]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]である。
一態様では、本発明は、PYY又はPPアナログ又はその誘導体に関し、ここで、ペプチド骨格の少なくとも一のアミノ酸残基及び/又はN末端アミノ基はA−B−C−D−で誘導体化され、ここで、誘導体はアルブミンに結合する。
一態様では、A−B−C−Dはアルブミン結合断片A−B−C−及び親水性スペーサーDからなる。
脂肪二酸、例えばヘキサデカン二酸、オクタデカン二酸、又はドデカン二酸を結合させると、脂肪酸の遠位端に更なる負の電荷を導入する。これは、血清アルブミンへの親和性を増加させる。二酸は負に荷電したアミノ酸、例えばこれに限定しないがL-γ-グルタメートのようなスペーサーに結合されうる。脂肪二酸は親水性スペーサー、例えばトラネキサム酸及びイソニペコチン酸に結合されうる。
一態様では、組み合わせた二酸(A−B−C−又はA−C−)及びスペーサー(−D−)は一又は複数の保存的スペーサー、例えば8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸(Oeg)で分離されうる。
一態様では、本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、食物摂取の減少、体重への効果、胃内容排出、呼吸商の変化、及び/又は腸電解質分泌に対する効果に関して、ヒトPYY又はPPそれぞれの生物学的活性の少なくとも約25%、特に約30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、98%、又は99%を保持する。一態様では、本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、それぞれ改善されたPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログ活性を示す。一態様では、本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、食物摂取の減少、体重への効果、胃内容排出、呼吸商の変化、及び/又は腸電解質分泌に対する効果に関して、ヒトPYY又はPPそれぞれの生物学的活性の少なくとも約110%、125%、130%、140%、150%、200%、又はそれ以上を示す。上記生物学的効果を測定する方法はこの文書の後のセクションに提供する。一態様では、PYY又はPPペプチドアナログ又はその誘導体は、ここに記載されたアッセイの一つにおいて(例えば、食物摂取、体重への効果、胃内容排出、呼吸商の変化、及び/又は腸電解質分泌に対する効果)その同じアッセイにおけるヒトPYY又はPPの効能と等しいかそれより大きい効能を有している。あるいは、PYY又はPPペプチドアナログ又はその誘導体は、ヒトPYY又はPPと比較して、改善された製造容易性、安定性、及び/又は製剤化の容易性を示しうる。
一態様では、PYY又はPPペプチドアナログ 又は誘導体は、ヒトPYY又はPPと比較して改善されたインビボ遅効型特性を示す。
アルブミン結合ハンドルは、アミノ、カルボキシル、又はチオール基に結合し得、N又はC末端に、又はリジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、又はシステインの側鎖に結合しうる。あるいは、アルブミン結合ハンドルはジアミン及びジカルボン酸基に結合しうる。
本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログはまた一又は複数のアミノ酸残基に対して化学的改変を含むPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログを含む。かかる化学的改変は、アミド化、グリコシル化、アシル化、硫酸化、リン酸化、アセチル化、及び環化を含む。化学的改変は、PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの配列内のN末端又はC末端又は側鎖で単独で生じうる。一態様では、これらペプチドのC末端は遊離の−OH又は−NH基を有しうる。一態様では、N末端部は、イソブチルオキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、n−ブチルオキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソカプロイル基(isocap)、オクタニル基、オクチルグリシン基(G(Oct))、8−アミノオクタン酸基又はFmoc基でキャップされうる。一態様では、環化はLysとGluの間、又はLysとAspの間のラクタム架橋又はジスルフィド架橋によりうる。あるいは、PYY又はPPアナログペプチドに沿って化学的改変の複数の部位が存在しうる。
一態様では、本発明は、PYY、PYY(3−36)、又はPPの何れか一つに対して齧歯類及び非齧歯類モデルにおいて実質的に改善された消失半減期を有するPYY又はPPの誘導体又はそのアナログに関する。
本発明の一態様では、齧歯類及び非齧歯類モデルにおける消失半減期は、PYY、PYY(3−36)、又はPPの何れか一に対して少なくとも3倍改善されている。本発明の一態様では、齧歯類及び非齧歯類モデルにおける消失半減期は、PYY、PYY(3−36)、又はPPの何れか一に対して少なくとも6倍改善されている。本発明の一態様では、齧歯類及び非齧歯類モデルにおける消失半減期は、PYY、PYY(3−36)、又はPPの何れか一に対して少なくとも10倍改善されている。本発明の一態様では、齧歯類及び非齧歯類モデルにおける消失半減期は、PYY、PYY(3−36)、又はPPの何れか一に対して少なくとも50倍改善されている。一態様では、本発明はPYY又はPPの誘導体又はそのアナログに関し、ここで、前記誘導体又はアナログは、非齧歯類モデルを使用してインビボで決定して、ヒトPYY(3−36)と比較して、5−500倍の範囲、例えば10−500、20−500、50−500、10−400、20−400、50−400、100−500、100−400又は200−500倍の消失半減期の改善を示す。一態様では、本発明はPYY又はPPの誘導体又はそのアナログに関し、ここで、前記誘導体は、非齧歯類モデルを使用してインビボで決定して、ヒトPPと比較して、50−5000倍の範囲、例えば100−5000、200−5000、500−5000、100−4000、200−4000、500−4000、1000−5000、1000−4000又は2000−5000倍の消失半減期の改善を示す。
一態様では、本発明は、PYY、PYY(3−36)、又はPPの何れか一に対して非齧歯類モデルにおいて実質的に改善された消失半減期を有し、Y2及び/又はY4レセプターに対する結合がPYY、PYY(3−36)、又はPPの何れか一と少なくとも同じレベルの効力を有するPYY又はPPの誘導体又はそのアナログに関する。一態様では、本発明は、PYY、PYY(3−36)、又はPPの何れか一に対して非齧歯類モデルにおいて実質的に改善された消失半減期を有し、Y2及び/又はY4レセプターに対する結合がPYY、PYY(3−36)、又はPPの何れか一の少なくとも50%、例えば60%、70%、80%又は80%の効力を有しているPYY又はPPの誘導体又はそのアナログに関する。
一態様では、本発明は、ラットへの静脈内投与後に少なくとも10時間のインビボ半減期を有するPYY又はPPの誘導体又はそのアナログに関する。
一態様では、本発明は、ミニブタへの皮下又は静脈内投与後に少なくとも10時間、例えば少なくとも20時間、少なくとも30時間、少なくとも40時間、少なくとも50時間、少なくとも100時間、少なくとも150時間、少なくとも200時間、少なくとも250時間、少なくとも300時間、又は少なくとも350時間のインビボ半減期を、またあるいはミニブタへの皮下又は静脈内投与後に少なくとも80時間のインビボ半減期を有するPYY又はPPの誘導体又はそのアナログに関する。
一態様では、本発明は、肺投与に適した粒子に製剤化されうるPYY又はPPの誘導体又はそのアナログに関する。
一態様では、本発明は、中性pH、最も特定的には6−8の範囲において化学的かつ物理的に安定であるPYY又はPPの誘導体又はそのアナログに関する。
本発明の実施態様では、上記特徴の組合せが達成される。
ある範囲のアルブミン結合残基が、遠位酸性基を有する4−40の炭素原子を含む直鎖又は分枝状親油性部分のなかで知られている。
ここでの式において、結合基A、B、C、及びDからの末端の破線結合は、接合結合と見なされるべきであり、別の記載がない限りメチレン基で終わらない。本発明の化合物において、基A、B、C、及び/又はDはアミド結合によって互いに結合される。
一態様では、本発明は、本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログに関し、ここで、ペプチドはN末端部からの一又は複数のアミノ酸の連続配列の欠失により切り詰められうる。一態様では、上記PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログにおいて、一又は複数のアミノ酸の連続配列はPYY中の1から25位又はPP中の1から2位から選択される。
一態様では、本発明は、血清アルブミン結合側鎖がペプチド骨格のアミノ酸の側鎖に結合しているPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログに関する。
一態様では、本発明は、血清アルブミン結合側鎖がペプチド骨格のアミノ酸の側鎖のアミノ基に結合しているPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログに関する。
一態様では、本発明は、血清アルブミン結合側鎖が、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、及びLysからなる群から選択されるペプチド骨格のアミノ酸の側鎖のアミノ基に結合しているPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログに関する。
一態様では、本発明は、スペーサー−D−が一又は複数の8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸(Oeg)分子を含む本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログに関する。
一態様では、本発明は、本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、前記誘導体がY1レセプターに対してよりもY2及び/又はY4レセプターに対して選択性であるものに関する。
一態様では、本発明は、本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、前記誘導体がY5レセプターに対してよりもY2及び/又はY4レセプターに対して選択性であるものに関する。
一態様では、本発明は、本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、前記誘導体が一日一回の投薬計画での投与に適しているものに関する。
一態様では、本発明は、本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、前記誘導体が週一回の投薬計画での投与に適しているものに関する。
一態様では、本発明は、本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、前記誘導体が月二回の投薬計画での投与に適しているものに関する。
一態様では、本発明は、本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、前記誘導体が月一回の投薬計画での投与に適しているものに関する。
一態様では、本発明は、本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、前記誘導体がヒトPYY又はPPと比較して改善されたPKプロファイルを示すものに関する。
一態様では、本発明は、本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、前記誘導体がヒトPYY又はPPと比較して遅効型特性を示すものに関する。
一態様では、本発明は、本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、前記誘導体がヒトPYY又はPPと比較して改善されたインビボ半減期を示すものに関する。
一態様では、本発明は、本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、前記誘導体の治療的に有効な用量がヒトPYY又はPPと比較して少ない副作用を引き起こすものに関する。
一態様では、本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体は、表Aに示した化合物からなる群から選択され得、但し、該化合物は配列番号1、配列番号2又は配列番号73ではない。表A中、配列番号1はヒトPYY(3−36)、配列番号2はヒトPP(1−36)、配列番号73は[Leu17,Leu30]hPP(2−36)である。
Figure 2011520847
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一態様では、本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体は、配列番号3、配列番号12、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号27、配列番号28、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号40、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、及び配列番号70からなる群から選択される。一態様では、本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体は、配列番号4、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号24、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号39、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号55、配列番号56、配列番号71、配列番号72、配列番号74、配列番号75からなる群から選択される。一態様では、本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体は、配列番号23、配列番号57、配列番号58、配列番号43、及び配列番号55からなる群から選択される。
臨床的適応症
本発明は、治療的有効量の本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログをかかる治療を必要とする哺乳動物に末梢的に投与することを含む、哺乳動物においてY2及び/又はY4レセプターにより調節される疾病、症状又は疾患の治療方法を提供する。本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、単独で又は該疾病、症状又は疾患あるいは疾病、症状又は疾患の併存症の治療に有用である少なくとも一種の更なる薬学的薬剤との組合せで使用されうる。哺乳動物においてY2及び/又はY4レセプターアゴニストにより調節される疾病、症状又は疾患は、肥満症及び体重過多を含む。かかる疾病、症状又は疾患の併発症は、かかる疾病、症状又は疾患の治療によって偶発的に改善される可能性が高い。更に提供されるものは、治療的有効量の本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログを哺乳動物に末梢的に投与することを含む、治療を必要とする哺乳動物において肥満症を治療する方法である。
ここで使用される場合、化合物の「治療的有効量」なる用語は、治療前又はビヒクル処置群において決定された適切なコントロール値に対して、所定の疾患及び/又はその合併症の臨床的徴候を治癒し、緩和し又は部分的に抑止するのに十分な量を言う。これを達成するために十分な量は「治療的有効量」と定義する。それぞれの目的に対する有効量は疾患又は傷害の重症度並びに患者の体重及び一般的症状に依存するであろう。適切な投薬量の決定は、常套的な実験を使用し、値のマトリックスを作成し、マトリックス中の異なった点を試験することによって達成することができ、これは全て、経験ある医師又は獣医の通常の技量の範囲内であると理解される。
ここで用いられる「治療(処置)」、「治療する(処置する)」なる用語及びその他の変化形は、病気又は疾患のような症状と闘う目的での、患者の管理及び世話を意味する。その用語は、患者が罹患している所定の疾患の治療の全範囲を含むことを意図するものであり、例えば、その徴候もしくは合併症を緩和するため、病気、疾患もしくは状態の進行を遅らせるため、病気、疾患もしくは状態を治癒もしくは除くため、及び/又は症状を予防するための当該活性化合物の投与が含まれ、ここで予防は病気、症状、又は疾患と闘う目的での患者の管理及び世話であると理解されるべきであり、徴候又は合併症の発症を防ぐための当該活性化合物の投与が含まれる。「治療(処置)している」、「治療(処置)する」、又は「治療(処置)」なる用語は、双方の防止的、つまり予防的、及び対症的処置を包含する。また提供されるものは、本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの体重管理又は体重低減量を哺乳動物に末梢性に投与することを含む哺乳動物における体重を低減させ又は体重減少を促進する(体重増加の防止又は抑制を含む)方法である。
また提供されるものは、本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの食物摂取低減量を哺乳動物に末梢性に投与することを含む哺乳動物における食物摂取を低減させる方法である。
また提供されるものは、本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの満腹誘導量を哺乳動物に末梢性に投与することを含む哺乳動物における満腹誘導方法である。
また提供されるものは、本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログのカロリー摂取低減量を哺乳動物に末梢性に投与することを含む哺乳動物におけるカロリー摂取低減方法である。
また提供されるものは、本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの治療的有効量の投与により栄養分利用能を低減するす方法である。一態様では、本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの治療的有効量の投与により、食物摂取を抑制し、胃内容排出を遅延化し、胃酸分泌を抑制し、及び膵臓酵素分泌を抑制する方法が提供される。一態様では、本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの治療的有効量の投与により、代謝疾患、例えば1型、2型、又は妊娠性糖尿病、肥満症及び他のインスリン抵抗性症候群(X症候群)の発現を治療又は予防する方法が提供される。
一態様では、被験者におけるエネルギー代謝を改変するための方法がここに開示される。該方法は、被験者に治療的有効量の本発明のアゴニストを投与し、それによってエネルギー消費を改変することを含む。エネルギーはあらゆる生理学的プロセスで燃焼される。体は、そのプロセスの効率を調節し、又は生じるプロセスの数と性質を変化させることによってそのエネルギー消費の速度を直接改変しうる。例えば、消化の間、体はエネルギーを消費し、食物を腸を通して移動させ、食物を消化し、細胞内において、細胞代謝の効率が改変されて程度の差はあれ熱を生じうる。一態様では、食物摂取を協調的に改変し、エネルギー消費を交換的に改変する、本願に記載された精確な回路網の任意のまた全ての操作のための方法がここに開示される。エネルギー消費は細胞代謝、タンパク質合成、代謝速度、及びカロリー利用の結果である。よって、この実施態様では、末梢的投与がエネルギー消費の増加と、カロリー利用の効率の減少を生じる。一態様では、本発明に係るレセプターアゴニストの治療的有効量が被験者に投与され、よってエネルギー消費が増加される。
本発明の一態様では、肥満症を治療し又は予防するための方法が提供され、ここで、該方法は、治療的又は予防的有効量のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログを それを必要とする被験者に投与することを含む。好ましい実施態様では、被験者は肥満であるか又は体重過多の被験者である。「肥満症」はこの開示の目的では30を越える肥満度指数として一般に定義されるが、体重を減少させる必要があるか又はそれを望む30未満の肥満度指数の者を含む任意の被験者が「肥満」の範囲に含められる。インスリン抵抗性、グルコース不耐性であり、又は任意の形態の真性糖尿病(例えば1、2型又は妊娠性糖尿病)である被験者はこの方法から恩恵を受けうる。本発明の一態様では、食物摂取を減少させ、栄養分利用能を減少させ、体重減少を生じさせ、体組成に影響を及ぼし、及び体エネルギー量を改変し又はエネルギー消費を増加させ、真性糖尿病を治療し、及び脂質プロファイルを改善する(LDLコレステロール及びトリグリセリド量の低減及び/又はHDLコレステロール量の改変を含む)方法が提供され、ここで、該方法は、有効量の本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログを被験者に投与することを含む。好ましい実施態様では、治療的又は予防的有効量の本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログを被験者に投与することを含む本発明の方法は、それを必要とする被験者における栄養分利用能の減少によって緩和することができる症状又は疾患を治療し又は予防するために使用される。かかる症状及び疾患は、限定されないが、高血圧、脂質異常症、循環器疾患、摂食障害、インスリン抵抗性、肥満症、及び任意の種類の糖尿病を含む。
理論によって限定されることを意図しないが、本発明の末梢的に投与されるPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの食物摂取の減少、胃内容排出の遅延、栄養分利用能の減少、及び体重減少の惹起における効果が、PPファミリーにおけるもの又はそれに類似する一又は複数の独特のレセプタークラスとの相互作用によって決定されると考えられる。より詳細には、PYYを好む(又はY7)レセプターに類似したレセプター又はレセプター群が関与していると思われる。
本発明に有用な更なるアッセイは、体重及び/又は体組成に対するPP折り畳み化合物、例えばPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの効果を決定することができるものを含む。例示的なアッセイは、代謝疾患に対する食餌誘導肥満(DIO)マウスモデルの利用を含むものでありうる:
125匹の雌CBAマウスをCharles River(日本)に注文できる。5週齢でそれらはノボノルディスクのアニマルユニットに到着する。マウスは逆転された日/夜サイクルにある。マウス#1−100は高脂肪食餌D12309,Research Diet(60%kcalの脂肪)に自由にアクセスできる。この食餌はCBAマウスにおいて肥満症を誘発するのに効果的であることが過去に示されている。第一実施態様では、マウス#101−125に11%kcalの脂肪を含むコントロール食餌(D12310)を与えた。第二実施態様では、マウス#101−125に、10%kcalの脂肪を含むコントロール食餌(D12450B)を与えた。マウスの体重を毎週の基準で測定する。高脂肪が与えられたマウス(D12492又はD12309)が低脂肪食餌マウスと比較して十分な体重を獲得したとき(およそ15−20%の体重過多)、それらを研究で使用する。体重に基づいて、異常マウスを取り除き、残りのマウスを、グループ毎に類似した体重を得る目的でグループ分けする。研究を開始する前に、全てのマウスを体組成のためにスキャンする(NMRスキャン)。研究開始の一週間前に、マウスの体重を毎日測定して安定したベースラインを得、手順までそれらを気候順化させる。マウスは次の通りに群に分けられる;
グループ1(n=10):PYYアナログの皮下投与(供与量0.3μmol/kg,10ml/kg)
グループ2(n=10):PYYアナログの皮下投与(供与量1μmol/kg,10ml/kg)
グループ3(n=10):PPアナログの皮下投与(供与量0.3μmol/kg,10ml/kg)
グループ4(n=10):PPアナログの皮下投与(供与量1μmol/kg,10ml/kg)
グループ5(n=10):ヒトPYY(3−36)の皮下投与(供与量1μmol/kg,10ml/kg)
グループ6(n=10):ヒトPPの皮下投与(供与量1μmol/kg,10ml/kg)
グループ7(n=10):ビヒクルのの皮下投与
グループ8(n=10):参照としての低脂肪群
一又は複数のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログ並びにコントロール化合物、例えばヒトPYY、PYY(3−36)、及びヒトPPを、50mMのNaH2PO4、165mMのNaCl,pH=7.4中に溶解させる。投薬を、消灯の直ぐ前に、毎日同じ時点で一日一回実施される。皮下投与に対する代替として、化合物の幾らか又は全ての投与をAlzet浸透圧ミニポンプを介して送達されうる。ポンプは例えば1μmol/kg/24時間のように化合物の任意の量を送達するように設定されうる。マウスに3週間投薬する。全マウスの体重は、投薬との組合せで毎日記録される。1週間及び3週間の治療後、QNMRシステム(Echo Medical Systems, Houston, Texas)を使用してマウスの体組成をスキャンする。その後、マウスを頸椎脱臼で安楽死させる。データをGraph Pad Prismで解析する。統計的有意性を、ANOVAの後にTukeyの事後検定を用いてグループを比較することによって評価する。<0.05のp値は統計的に有意であると考えられる。
他のアッセイでは、ob/obマウスを使用して、体重及び体組成に対する本発明の化合物の効果を解析する。このアッセイは、ob/obマウス(Taconic, Hudson, NY)が使用される点を除いて、DIOマウスに対して上述したアッセイと同様である。これらのマウスは通常の食餌で維持される(Altromin 1324, Brogaarden, Denmark)。
呼吸商(RQ,CO2生産をO2消費で割ったものとして定義)及び代謝速度を、全動物間接熱量測定法(Oxymax, Columbus Instruments, Columbus, OH)を使用して決定することができる。マウスをイソフルランの過量投与によって安楽死させることができ、肥満指数(両側性精巣上体脂肪パッド重さ)を測定する。本発明の方法において、本発明の好ましいPP折り畳みペプチドはここに記載のアッセイ(特に、食物摂取、胃内容排出、膵臓分泌、体重低下又は体組成アッセイ)の一つで効能を有しているものである。
PP折り畳みペプチドの効果を決定するのに有用な更なるアッセイは急性食物摂取を測定するアッセイ、例えば絶食誘導リフィーディングアッセイである:
マウスにおける急性食物摂取: 痩せたC57BL雄マウスはCharles River(日本)から得られる。それらは12:12の昼:夜サイクル(消灯10:00AM,点灯10:00PM)で維持され、ペレット化されたD12450B齧歯類食餌(Research Diets, Inc., New Brunswick, NJ)が給餌され、水は自由とされる。マウスは7−8週齢で到着し、研究の最小2週間前にBioDAQシステムで気候順化される。実験の日に、マウスは9−12週齢である。それらは水は自由にアクセスさせるが一晩(20−24h)絶食させる。実験の日に、マウスに皮下注射を施し(用量体積=10mL/kg)、それらのケージに戻し、予め計量した食物をケージに直ぐに配する。使用された投薬ビヒクルは、50mMのK2HPO4、0.05%のtween80,pH=8.0であり、用量はモル濃度基準で試験化合物に対して計算する。アッセイ設計:
・投薬の前の日に2:00PMからマウスを絶食させる
・10:00AMに消灯する30分前にマウスを計量し投薬する
・10ml/kg皮下でマウスに投薬する
・マウスに一回投薬し、食物摂取を、24時間の間、BioDAQシステム(Research Diets, Inc., New Brunswick, NJ)を使用してモニターする。
BioDAQシステムは、それぞれが高感度ウエイトを備える食物トレーを有する32のマウスボックスからなる。マウスが食餌すると、食物トレーの内容物が登録される。個々の食物トレーの重量変化がある度にデータが登録される。開始の食物重量から各時点で食物重量を差し引くことによって、累積的食物摂取が計算される。
ラットにおける急性食物摂取: 痩せた雄のスプラーグドーリーラット(~180g)をTaconic(欧州)から得る。到着直後及び投薬前の2週間、ラットを昼夜逆転サイクル(各ケージに2匹で10amから10pmまで消灯)でハウスに入れる。ラットに通常の食餌(Altromin 1324, Brogaarden, Denmark)を施す。投薬1週間前に、ラットをFeedWinシステムに移動させ、そこでラットを順化のために個々のケージに配する。FeedWinシステム(Ellegards Systems, Faaborg, Denmark)は食物及び水摂取の個々の連続した登録のための32のステーションを含んでいる。一つのステーションは、金属の蓋と2つのスケール(一つは食物摂取のため、一つは水摂取のため)を有する一つのケージによりなる。食物及び水摂取は、ケージの各側の2つのスケールに配されている食物及び水の前負荷量の消失の測定によって推定される。実験の日に、暗くなる前に皮下注射(用量体積=1−2mL/kg)でラットに投薬し、そのケージに戻す。投薬後、水及び食物摂取がFeedWinシステムによって登録される。データは15分毎に48時間の間、集める。各グループに対する食物消費を、要求された期間に対して計算する。
ブタにおける急性食物摂取: 若い雌のLandrace Yorkshire DurocブタをGundsoegaard, Denmarkから得る。一週間の順化の間、動物をグループでハウスに入れる。順化及び実験期間の双方ともいつでも動物にはブタ用食餌(Prima Antonio)が自由に提供される。個々の食物摂取の測定では、動物を個々の囲いに配する。食物摂取を、Mpigwinシステム(Ellegards Systems, Faaborg, Denmark)を使用して15分毎に食物の重さを記録することによってオンラインでモニターする。実験の最初の日(月曜の朝)にブタに皮下注射で「投薬し(用量体積=0.025−0.04mL/kg)、食物摂取を、実験の終わり(金曜の午後)まで5日間モニターする。各グループに対する食物消費を、要求された期間に対して計算する。
本発明の化合物のPKを測定するために有用なアッセイはミニブタPKアッセイである。Ellegaard Gottingen Minipigs A/S, Denmarkからのおよそ18から22kgの体重の5匹の雄のGottingenミニブタを実験に含めた。ミニブタには静脈内(i.v.)投薬及び採血に使用した2つの中心静脈カテーテルが挿入されていた。化合物を50mMのK2HPO4,0.05%のtween80,pH=8.0に180nmol/mlの濃度になるまで溶解させた。ブタに6nmol化合物/kg体重で投薬した。血液試料を次の時点で採取した:投与前、投薬後30分、1、2、4、8、24、48、72、96、120、168及び240時間。血液試料を、安定化のためにEDTAを含む試験管に集め、遠心分離前に最大20分間、氷上に維持した。血漿を分離するための遠心分離手順は、4℃、3000rpm、10分間であった。血漿を集め、アッセイするまで−20℃に保存されたMicronicチューブに直ぐに移した。
更なるミニブタPKアッセイを、本発明の化合物のPKを測定するために使用した。Ellegaard Gottingen Minipigs A/Sからの15から35kg体重のミニブタを実験に含めた。動物には静脈内(i.v.)投薬及び採血に使用した2つの中心静脈カテーテルが挿入されていた。化合物を10mMのNaHPO、150mMのNaCl、0.01%のtween80,pH=4.0に40nmol/mlから200nmol/mlの範囲の濃度になるまで溶解させた。ミニブタに10nmol化合物/kg体重で静脈内投薬したが、時折、他の用量、例えば4nmol/kg、30nmol/kg又は50nmol/kgで投与した。各化合物は3又は4のミニブタに投薬され、2つの化合物を同じ動物に同時に与えてもよい。血液を投与前と最初の投与後の10時間に12回採取した。投薬後13日まで一日一回、血液を更に採取した。血液試料を、安定化のためにEDTAバッファー、トラジロール及びVal−Pyrを含む試験管中に集め、最大20分間、氷上に維持した。血漿を分離するために試料を4℃、2000Gで10分間、遠心分離した。血漿を集め、アッセイするまで−20℃に保存されたMicronicチューブに直ぐに移した。
血漿試料を、Accela HPLCポンプとオートサンプラー(双方ともThermoFisher)が連結されたLTQ-オービトラップ(Orbitrap)質量分析計(ThermoFisher Scientiifc, Bremen)でのLC-MSによりアッセイした。質量分析計にはエレクトロスプレーインターフェィスが具備されており、これは正のイオン化モードで操作された。分析は、m/z829.8±1.5Daの選択されたイオンモニタリングモードで実施した。化合物は829.4529Daで検出され、これは、3.6ppmの精度での[M+6H]6+に対応する。定量目的のために、6つの最も強力なアイソトープピークを、5ppmの精度で抽出した。HPLCはジュピター・プロテオ(Jupiter Proteo)カラム(4μ)90A(50×2.0mmID)で実施した。移動相は、A.0.1%のギ酸、及びB.アセトニトリルに0.1%のギ酸が入ったものから構成された。勾配は、10%Bから20%Bまで0から0.2分、ついで20%Bから34%Bまで0.2分から6分で操作した。流量は0.3ml/分であった。血漿試料の分析では、30μlの血漿を90μlのエタノールで沈殿させた。100μlの上清に、20μlの95%アセトニトリル(5%のギ酸を含む)及び200μlのヘプタンを添加した。ヘプタン相を5分後に除去し、残りの溶液を上述のようなLC−MSによって分析した。血漿標準体の構築については、次の濃度で化合物を血漿(ミニブタ)にスパイクさせた:1nM、2nM、5nM、10nM、20nM、50nM、100nM、200nM。血漿標準を試料として処理した。定量の下限値は2nMと推定した。
非コンパートメント解析(NCA): 血漿濃度−時間プロファイルを、WinNonlin Professional 5.0 (Pharsight Inc., Mountain View, CA, USA)を使用して非コンパートメント薬物動態解析(NCA)によって分析した。NCAは、各動物からの個々の血漿濃度−時間プロファイルを使用して実施した。
胃内容排出の測定のための例示的なアッセイは、(Asakawa A等, Characterization of the effects of pancreatic polypeptide in the regulation of energy balance, Gastroenterology, 2003,124, 1325-1336)に「胃内容排出」の見出しの下に1326頁の材料及び方法のセクションに記載されている。
食欲は当業者に知られた任意の手段によって測定することができる。例えば、ヒトにおいて、減少した食欲は生理学的評価によって評価されうる。かかる実施態様では、レセプターアゴニストの投与は、主観的空腹、満腹、及び/又は膨満の変化を生じる。空腹は当業者に知られている任意の手段によって評価することができる。一態様では、空腹は、生物心理学的アッセイを使用して、例えば質問表を使用する空腹感及び知覚の評価によって、評価される。
減少した食物摂取、体重減少、又は肥満症の治療の結果として、それを必要とする患者における高血圧の寛解に加えて、本発明の化合物を低血圧の治療に使用することができる。
本発明の化合物は膵島又は膵臓細胞におけるグルコース反応性を増強し、誘導し、亢進し又は回復するのにまた有用でありうる。これらの作用は、例えば上述のもの及び米国特許出願US20040228846のもののような代謝疾患に伴う症状を治療し又は予防するのに有用でありうる。かかる活性を決定するためのアッセイは当該分野で知られている。例えば、公開された米国特許出願US20040228846(その全体を出典明示により援用)には、膵島単離及び培養並びに胎児膵島成熟化のためのアッセイが記載されている。特許出願US20040228846の実施例には、腸由来ホルモンペプチド、例えば膵臓ペプチド(PP)、ニューロペプチドY(NPY)、ニューロペプチドK(NPK)、PYY、セクレチン、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)及びボンベシンをSigmaから購入した。コラゲナーゼXI型をSigmaから得た。RPMI1640内容培地及びウシ胎仔血清をGibcoから得た。抗インスリン抗体を含むラジオイムノアッセイキット([125I]−RIAキット)をLinco、St Louisから購入した。出生直後のラット膵島をP−02年齢のラットから得た。成体ラット膵島を6−8週齢のラットから得た。胎仔ラット膵島を次のようにして得た。妊娠した雌のラットを妊娠日数e21に犠牲にした。子宮から胎仔を取り除いた。10−14の膵臓を各同腹仔から解体し、ハンクスバッファーで2回洗浄した。膵臓をプール化し、6mlの1mg/mlコラゲナーゼ(XI型、Sigma)中に懸濁させ、絶えず振盪しながら8−10分間37℃でインキュベートした。消化は、10容量の氷冷ハンクスバッファーを加え、ハンクスバッファーで三回洗浄することによって停止させた。ついで、膵島をFicoll勾配によって精製し、1μMのIBMXの添加を伴うか伴わないで10%のウシ胎仔血清(FBS)/RPMI培地中で培養した。5日の最後に、20の膵島を手で各チューブに拾い上げ、静的なインスリン放出についてアッセイした。一般に、膵島を最初にKRPバッファーで洗浄し、ついで、3mM(低)グルコースを含む1mlのKRPバッファーと共に絶えず振盪しながら37℃で30分間インキュベートした。上清を集めた後、膵島をついで37℃で1時間、17mM(高)グルコースと共にインキュベートした。低又は高グルコース刺激から放出されたインスリンについて、[125I]−RIAキットを使用してラジオイムノアッセイ(RIA)によってアッセイした。E21胎仔膵島を、200ng/mlのPYY、PP、CCK、NPK、NPY、セクレチン、GLP−I又はボンベシンの存在下で5日間培養した。
標準的な齧歯類食餌Purina5008が供給された全てのfa/fa雄において糖尿病を自然に発現する近交系(>F30世代)ラットモデルであるZucker Diabetic Fatty (ZDF)雄ラットを使用する例示的なインビボアッセイがまた提供される。ZDF fa−fa雄では、高血糖症が約7週齢で発症し始め、グルコースレベル(供給)が典型的には10から11週齢までに500mg/DLに達する。インスリンレベル(供給)は糖尿病の発症中では高い。しかしながら、19週齢までに、インスリンは痩せたコントロール同腹仔の一匹のおおよそのレベルまで低下する。肥満ラットのトリグリセリド及びコレステロールレベルは痩せたものより通常は高い。該アッセイでは、1群当たり6匹のラットで3群の7週齢のZDFラットに14日間、Alzetポンプによる注入処置を施した:1)ビヒクルコントロール、2)及び3)それぞれ100pmol/kg/h及び500pmol/kg/hの2つの異なった用量のPYY。4種の測定を、注入前、注入後の7日目及び14日目に行った:1)血漿中グルコースレベル、2)血漿中インスリンレベル、及び3)血漿中トリグリセリド(TG)レベル、並びに経口グルコース負荷(OGTT)試験。従って、これらのアッセイを、所望の活性を試験するために本発明の化合物に対して使用することができる。
本発明の化合物は不安の治療に使用することができる。高架式十字迷路試験による不安様行動についての投与されたペプチドの効果を測定する方法は、(Asakawa A等, Characterization of the effects of pancreatic polypeptide in the regulation of energy balance, Gastroenterology, 2003, 124, 1325-1336)に見出し「繰り返し投与」の下に1327頁の材料及び方法セクションに記載されている。
本発明の化合物は任意の起源の鼻炎の治療に使用されうる。鼻炎のマーカーとしての鼻血流に対する投与されたペプチドの効果を測定する方法は、(Cervin A等, Functional effects of neuropeptide Y receptors on blood flow and nitric oxide levels in the human nose. Am J Respir Crit Care Med. 1999 Nov;160(5 Pt 1):1724-8)の1725頁11行に記載されている。
本発明の化合物は創傷治癒を促進するのに有用でありうる。本発明の化合物は、限定しないが、歯科手術及び美容的手術を含む任意の種類の手術後のレクリエーション時間の減少に有用であり得る。本発明の化合物は、限定するものではないが、末梢動脈疾患を含むこれが望まれる疾患の治療における動脈形成を促進するのに有用でありうる。
本発明の化合物は、広範囲の生物学的活性を示し、幾つかはその抗分泌性及び腸運動抑制特性に関連している。該化合物は、上皮細胞との直接の相互作用によって、又はおそらくは腸分泌を刺激するホルモン又は神経伝達物質の分泌を阻害することによって、胃腸分泌を抑制しうる。抗分泌特性は、胃及び/又は膵臓分泌の抑制を含み、胃炎、急性膵炎、バレット食道、及び胃食道逆流症の治療又は予防に有用である場合がある。
本発明の化合物は、過剰な腸電解質及び水分泌並びに減少した吸収に関連する多くの胃腸疾患(例えば Harrison's Principles of Internal Medicine, McGraw-Hill Inco, New York, 12版を参照)、例えば感染性下痢、炎症性下痢、短小腸症候群、又は例えば回腸瘻造設術のような外科手術後に典型的に生じる下痢の治療に有用である。
感染性下痢の例は、限定しないが、急性ウイルス性下痢、急性細菌性下痢(例えば サルモネラ, カンピロバクター,及びクロストリジウム又は原虫感染による)、又は旅行者の下痢 (例えばノーウォークウイルス又はロタウイルス)を含む。炎症性下痢の例は、限定しないが、吸収不良症候群、熱帯性スプルー, 慢性膵炎、クローン病、下痢、及び過敏性腸症候群を含む。本発明のペプチドを、例えば手術後の又はコレラによる胃腸疾患を含む緊急の又は生命を脅かす状況を治療するために使用することができることもまた発見された。腸電解質分泌を測定する方法は、(Eto B等 Comparison of the antisecretory effect of endogenous forms of peptide YY on fed and fasted rat jejunum. Peptides. 1997;18(8):1249-55)の1250頁に記載されている。
本発明の化合物は、また腸管損傷に伴う徴候(例えば下痢)を単に治療することではなく、腸管損傷を治療又は予防するのにもまた有用でありうる。腸管に対するかかる損傷尾は、化学療法誘発下痢、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、腸萎縮症、腸粘膜喪失、及び/又は腸粘膜機能喪失であり、又はその結果でありうる(その全体を出典明示によりここに援用する国際公開第03/105763号を参照)。国際公開第03/105763号に記載されたように、かかる活性のアッセイは、12:12昼夜サイクル中で収容され、標準的な齧歯類食餌(Teklad LM 485, Madison, WI)及び水に自由にアクセスできる250−300グラムの範囲の11週齢の雄HSDラットを含む。動物は実験の24時間前に絶食された。慢性的結腸炎症の簡単で再現可能なラットモデルは過去にMorris GP等., "Hapten- induced model of chronic inflammation and ulceration in the rat colon." Gastroenterology. 1989; 96:795-803によって記載されている。それは、比較的長い期間の炎症及び潰瘍を示し、特に制御された形式で結腸炎症性疾患の病態生理学を研究し、ヒトにおける炎症性腸疾患に潜在的に応用できる新たな治療を研究する機会をもたらす。ラットは3%のイソフルオランで麻酔し、37℃に設定された調節加熱パッド上に配した。経管栄養針を7cm結腸中に直腸性に挿入した。50%のエタノール(v/v)に溶解させたハプテントリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)を、Mazelin等, "Protective role of vagal afferents in experimentally-induced colitis in rats." Juton Nerv Syst. 1998;73:38 45に記載されたようにして、30mg/kgの用量、0 0.4−0.6mLの全体積で、経管栄養針を通して結腸管腔中に送達させた。コントロール群には結腸内的に生理食塩水(NaCl0.9%)が投与された。結腸炎の誘導から4日後に、結腸を麻酔ラットから摘出し、ラットをついで断頭によって安楽死させた。切除した結腸及び脾臓の重さを測定し、結腸の写真を撮って肉眼的形態的損傷のスコア化を行った。炎症は充血及び腸壁肥厚の領域として定義した。
本発明のY4レセプター選択的アゴニストは便秘の治療において価値がある。便通の頻度は便秘の指標であり、当業者に知られている任意の手段によって測定することができる。
Y4選択的アゴニストは、下痢又は腸ストーマからの分泌過多の治療において、及び嘔気又は嘔吐の治療において、又は抗嘔気又は制吐剤又は嘔気及び/又は嘔吐を生じる傾向のある薬剤での同時治療としてまた価値がある。
本発明のY4選択的化合物、及びPPそれ自体はまた嘔吐及び嘔気に対する治療又は保護に有用である。
本発明の一態様では、慢性治療が開始されるまでに治療される被験者においてこれらの化合物が意図された効果を有することを担保するために、本発明の化合物が投与される急性試験を実施してもよい。これらの手段を通して、本発明の化合物での治療に感受性である患者のみがこれらの化合物で治療されることが担保される。
一態様では、本発明は、ここに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの投与によるYレセプター調節に応答性である症状の治療方法に関する。本発明の一態様では、上記治療方法において、Yレセプター調節に応答性である症状は肥満症である。本発明の一態様では、上記治療方法において、症状は、肥満関連疾患、例えば食物摂取の減少、X症候群(メタボリックシンドローム)、糖尿病、2型真性糖尿病又はインスリン非依存性糖尿病(NIDDM)、高血糖症、インスリン抵抗性、耐糖能障害、循環器疾患、高血圧、アテローム硬化症、冠動脈疾患、心筋梗塞、末梢血管疾患、脳卒中、血栓閉栓疾患、高コレステロール血症、高脂血症、胆嚢疾患、変形性関節症、睡眠時無呼吸、生殖疾患、例えば多嚢胞性卵巣症候群、又は乳房、前立腺、又は結腸の癌である。本発明の一態様では、上記治療方法において、症状は、過剰な腸電解質及び水分泌又は吸収低下に関連する疾患、例えば感染性下痢、炎症性下痢、短小腸症候群、又は例えば回腸瘻造設術のような外科手術後に典型的に起こる下痢である。感染性下痢の例は、限定しないが、急性ウイルス性下痢、急性細菌性下痢(例えばサルモネラ、カンピロバクター,及びクロストリジウム又は原虫感染による)、又は旅行者の下痢 (例えばノーウォークウイルス又はロタウイルス)を含む。炎症性下痢の例は、限定しないが、吸収不良症候群, 熱帯性スプルー、慢性膵炎、クローン病、下痢,及び過敏性腸症候群を含む。本発明の一態様では、上記治療方法において、症状は腸への損傷によって特徴付けられる症状、例えば化学療法誘発下痢、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、腸萎縮症、腸粘膜喪失、及び/又は腸粘膜機能喪失である。本発明の一態様では、上記治療方法において、症状は、腸炎症症状、例えば潰瘍性大腸炎、クローン病又は過敏性腸症候群である。本発明の一態様では、上記治療方法において、症状はアレルギー性又は非アレルギー性鼻炎である。本発明の一態様では、上記治療方法において、応答性の症状は不安である。本発明の本発明の一態様では、上記治療方法において、投与計画は、一日一回、週一回、月二回、又は月一回からなる群から選択される。本発明の一態様では、上記治療方法において、前記誘導体は、ヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPに比較して改善されたPKプロファイルを示す。本発明の一態様では、上記治療方法において、前記誘導体は、ヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPと比較して遅効型特性を示す。本発明の一態様では、上記治療方法において、前記誘導体は、ヒトPYY、PYY(3−36)又はPPと比較して改善されたインビボ半減期を示す。本発明の一態様では、上記治療方法において、治療的に効果的な用量の前記誘導体はヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPと比較して少ない副作用を生じる。
一態様では、本発明は、Yレセプター調節に応答性である症状、例えば肥満症又は肥満関連疾患、例えば食物摂取の減少の治療のための医薬の調製におけるここに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの使用に関する。
一態様では、PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、ビヒクルと比較して、少なくとも5%、例えば少なくとも10%、15%、20%、25%又は30%の食物摂取の減少をもたらす。一態様では、PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、ビヒクルと比較して、5−30%、例えば少なくとも5−20%、5−15%又は10−20%の範囲の食物摂取の減少をもたらす。
一態様では、PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、ビヒクルと比較して、少なくとも5%、例えば少なくとも10%、15%、20%、25%又は30%の体重減少をもたらす。一態様では、PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、ビヒクルと比較して、5−30%、例えば少なくとも5−20%、5−15%又は10−20%の範囲で体重減少をもたらす。
一態様では、本発明は、哺乳動物における投与のためのここに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの使用に関し、ここで、前記誘導体はヒトPP及びPYY化合物と比較して遅効型特性を示す。
Y レセプター活性に対するPP折り畳みペプチドのインビトロ効果の測定
Yレセプター及びキメラGプロテインを同時発現する細胞を使用するカルシウム動員の測定:
ヒトYレセプターに対する試験化合物の効能は、YレセプターがGq経路を介してカップリングすることを可能にする乱雑なGプロテインのGqi5並びにヒトYレセプターを安定に形質移入したCHO細胞中で用量応答実験を実施することによって決定され、FLIPR(FLIPRtetra from Molecular Devices, CA, USA)を使用して測定されるカルシウム動員の増加が生じる。
A.細胞の調製
1. 適切な抗生物質を含むDMEM−F12中に維持された接着性Yレセプター及びGqi5二重安定CHO細胞をコンフルエンス近くになるまで96ウェルのポリ−D−リジン被覆マイクロプレートに蒔き、一晩増殖させる。
B.試薬の調製
2. プロベネシド酸(Invitrogen #P36400)の250mM(100X)ストックを作製し、1mlのアッセイに溶解させる。
3. 染料添加液を調製する(一マイクロプレートに対して):10mlのアッセイバッファーと100μlのプロベネシド酸(最終濃度:2.5mM)原液を、(キットに提供された)染料添加混合液のバイアルに加える。激しく撹拌する。
C.アッセイ
4. 100μlの染料添加溶液を、100μlの培地中に細胞を含む96ウェルプレートの各ウェルに加える(又は試験されるリガンドに応じて他のバッファー)。細胞を37℃/5%COインキュベーターに配する。細胞をアッセイ前に1時間、インキュベートする。
5. 染料混合物中での細胞のインキュベーション中に、溶液を、レセプターアゴニスト(5X)から、HBSS/HEPES:20mMのHEPES、0.01%のNaN,pH7.4を含むハンクス平衡塩類溶液(1X)(リガンドとしてペプチドを使用するならば0.1%BSAを含む)中で調製する。連続希釈を96ウェル化合物プレート(VWR#62409−108,NUNC,V−ボトム)で行う。
6. 細胞への染料混合物の添加から1時間後に、FLIPR(Molecular Devices, CA, USA製のFLIPRtetra)を使用して蛍光を測定する。
測定は三組でなされる。EC50値を標準的な薬理学的データハンドリングソフトウェアPrism5.0(graphPad Sofware, San Diego, USA)を使用して計算した。
ACTOneベースFLIPRアッセイを使用するY2又はY4レセプター活性の測定:
ACTOne(登録商標)はBD Biosciences(San Jose, CA)製で、Gs及びGiカップリング7TMレセプターシグナルの測定のための容易にスケールアップ可能なcAMPバイオセンサーHTSプラットホームである。細胞は、cAMP及びcGMPに応答するかなり非特徴的イオンチャネルである、修飾されたラット嗅覚環状ヌクレオチド開口型(CNG)カルシウムチャネルの周りに発生されるバイオセンサーを発現する。CNGはcAMP選択性であるように操作されており、よってカルシウム又は膜電位応答性染料を通してシグナル伝達するcAMP応答性バイオセンサーとして機能する。Y2又はY4レセプターを発現するACTOne HEK−293細胞はBD Biosciencesから得られる。細胞に、細胞質中にだけ分散するカルシウム応答性染料を負荷する。有機アニオントランスポーターの阻害剤であるプロベネシドを、染料が細胞から離れるのを防止するために添加する。ホスホジエステラーゼ阻害剤が、フォーマットされたcAMPが分解するのを防止するために添加される。イソプロテレノール(β1/β2アゴニスト)がアデニル酸シクラーゼを活性化させるために加えられる。Y2又はY4レセプターアゴニストを加えると、アデニル酸シクラーゼが不活化される。ついで、細胞質中の減少したカルシウム濃度を蛍光の増加として検出する。試験物質と共に、EC80に一致する濃度のイソプロテレノールが全てのウェルに添加される。
・ 細胞をGreiner384−ウェルプレート中に蒔く。1μl当たり560細胞を含む25μlの細胞懸濁液を、MultidropTM(384-Multidrop,Labsystems製, Finland)を使用して全てのウェルに加える。
・ ついで、プレートを9枚のプレートまで重ねて5%COを含むインキュベーターで37℃で一晩インキュベートする。
・ 細胞プレートにMultidropTMを使用して、FLIPRカルシウム4キット(Molecular Devices, CA, USA)からの25μlプローブを充填する。
・ 細胞プレートをインキュベーターに戻し、9枚のプレートまで重ねて37℃で60分間インキュベートする。
・ ついで、細胞プレートを、プレートを積み重ねないで使用前に60分間、室温に配する。プレートをアルミフォイルで覆って光を避ける(染料は、高いベースライン及び変動を生じる昼光によって励起されうる)。
・ FLIPR(Molecular Devices, CA, USA製のFLIPRtetra)は同時に1μlの試料と1μlのイソプロテレノール(0.05μMの最終濃度)を加える。
・ ウェルからの蛍光シグナルを、FLIPRへの試料添加から330秒後に測定する。
投与及び薬学的組成物
本発明の他の目的は、0.1mg/mlから25mg/mlの濃度で存在している本発明に記載の誘導体を含有する医薬製剤を提供することであり、該製剤は3.0から9.0のpHを有する。製剤は、緩衝系、保存料、等張化剤、キレート剤、安定剤及び界面活性剤を更に含有しうる。ここで使用される「薬学的組成物」なる用語は、薬学的賦形剤、例えばバッファー、保存料、及び場合によっては緊張改変剤及び/又は安定剤と共に本発明に係る活性誘導体を含有する製品を意味する。よって、薬学的組成物はまた医薬製剤として当該分野で知られている。
一態様では、本発明は、ここに定義されたPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログと一又は複数の薬学的賦形剤を含有する組成物に関する。
本発明の一態様では、医薬製剤は水性製剤、すなわち水を含有する製剤である。このような製剤は、典型的には溶液又は懸濁液である。本発明の一態様では、医薬製剤は水溶液である。「水性製剤」なる用語は、少なくとも50%w/wの水を含有する製剤と定義される。同様に「水溶液」なる用語は、少なくとも50%w/wの水を含有する溶液と定義され、「水性懸濁液」なる用語は、少なくとも50%w/wの水を含有する懸濁液と定義される。
一態様では、医薬製剤は凍結乾燥製剤であり、医師又は患者が使用前にそれに溶媒及び/又は希釈剤を加える。
一態様では、医薬製剤は、如何なる事前の溶解も必要なしに使用準備が整っている乾燥製剤(例えば凍結乾燥又はスプレー乾燥)である。
一態様では、本発明は、本発明に記載の誘導体の水溶液、及びバッファーを含有する医薬製剤に関し、該誘導体は0.1mg/ml又はそれ以上の濃度で存在し、該製剤は約3.0から約9.0のpHを有する。
本発明の一態様では、製剤のpHは約7.0から約9.5である。本発明の一態様では、製剤のpHは約3.0から約7.0である。本発明の一態様では、製剤のpHは約5.0から約7.5である。本発明の一態様では、製剤のpHは約7.5から約9.0である。本発明の一態様では、製剤のpHは約7.5から約8.5である。本発明の一態様では、製剤のpHは約6.0から約7.5である。本発明の一態様では、製剤のpHは約6.0から約7.0である。一態様では、製剤のpHは約8.0から約8.5である。
本発明の一態様では、それぞれの投与は0.01mgから10mgの本発明に記載の活性誘導体を含む。一態様では、投与される用量は0.05mgより多い活性誘導体を含む。一態様では、投与される用量は0.1mgより多い活性誘導体を含む。一態様では、投与される用量は10mgまでの本発明に記載の活性誘導体を含む。一態様では、投与される用量は9mgまでの本発明に記載の活性誘導体を含む。一態様では、投与される用量は8mgまでの本発明に記載の活性誘導体を含む。一態様では、投与される用量は7mgまでの本発明に記載の活性誘導体を含む。一態様では、投与される用量は6mgまでの本発明に記載の活性誘導体を含む。一態様では、投与される用量は5mgまでの本発明に記載の活性誘導体を含む。一態様では、投与される用量は0.2mgから5mgの活性誘導体を含む。
本発明の一態様では、バッファーは、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸塩、グリシルグリシン、ヒスチジン、グリシン、リジン、アルギニン、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウム、及びトリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタン、ビシン、トリシン、リンゴ酸、コハク酸塩、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、アスパラギン酸又はそれらの混合物から選択される。これらの特定のバッファーの各一が本発明の別の実施態様を構成する。
本発明の一態様では、製剤は、薬学的に許容可能な保存料を更に含有する。本発明の更なる一態様では、保存料は、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、2−フェノキシエタノール、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、2−フェニルエタノール、ベンジルアルコール、クロロブタノール、及びチオメロサール、ブロノポール、安息香酸、イミド尿素、クロロヘキシジン、デヒドロ酢酸ナトリウム、クロロクレゾール、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、塩化ベンゼトニウム、クロルフェネシン(3p−クロルフェノキシプロパン−1,2−ジオール)又はそれらの混合物からなる群から選択される。一態様では、保存料はフェノール又はm−クレゾールである。本発明の一態様では、保存料は、0.1mg/mlから20mg/mlの濃度で存在している。本発明の一態様では、保存料は、0.1mg/mlから5mg/mlの濃度で存在している。本発明の一態様では、保存料は、5mg/mlから10mg/mlの濃度で存在している。本発明の一態様では、保存料は、10mg/mlから20mg/mlの濃度で存在している。これらの特定の保存料の各一が、本発明の別の実施態様を構成する。医薬組成物中に保存料を使用することは、当業者によく知られている。簡便には、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, 19版, 1995が参照される。
本発明の一態様では、製剤は等張化剤を更に含有しうる。本発明の一態様では、等張化剤は、塩(例えば塩化ナトリウム)、糖又は糖アルコール、アミノ酸(例えば、L−グリシン、L−ヒスチジン、アルギニン、リジン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、スレオニン)、アルジトール(例えばグリセロール(グリセリン)、1,2−プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール)ポリエチレングリコール(例えばPEG400)、又はそれらの混合物からなる群から選択される。任意の糖、例えば単糖類、二糖類又は多糖類、又は水溶性グルカン類、例えばフルクトース、グルコース、マンノース、ソルボース、キシロース、マルトース、ラクトース、スクロース、トレハロース、デキストラン、プルラン、デキストリン、シクロデキストリン、アルファ及びベータHPCD、可溶性デンプン、ヒドロキシエチルデンプン、及びカルボキシメチルセルロース−Naを使用することができる。一態様では、糖添加剤はスクロースである。糖アルコールは、少なくとも一の−OH基を有するC4−C8炭化水素と定義され、例えばマンニトール、ソルビトール、イノシトール、ガラクチトール、ズルシトール、キシリトール、及びアラビトールを含む。一態様では、糖アルコール添加剤はマンニトールである。上述した糖又は糖アルコールは、個々に又は組合せて使用されうる。使用される量は、糖又は糖アルコールが液状調製物に溶解し、本発明の方法を使用して得られた安定化効果に悪影響を与えない限りは、固定された限界値があるものではない。一態様では、糖又は糖アルコールの濃度は、約1mg/mlから約150mg/mlである。本発明の一態様では、等張化剤は1mg/mlから50mg/mlである。本発明の一態様では、等張化剤は1mg/mlから7mg/mlの濃度で存在する。本発明の一態様では、等張化剤は5mg/mlから7mg/mlの濃度で存在する。本発明の一態様では、等張化剤は8mg/mlから24mg/mlである。本発明の一態様では、等張化剤は25mg/mlから50mg/mlの濃度で存在する。これらの特定の等張化剤の各一が本発明の別の態様を構成する。医薬組成物に等張化剤を使用することは、当業者によく知られている。簡便には、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, 19版, 1995が参照される。
本発明の一態様では、製剤はキレート剤を更に含有する。本発明の一態様では、キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、クエン酸、及びアスパラギン酸の塩、及びそれらの混合物から選択される。本発明の一態様では、キレート剤は0.1mg/mlから5mg/mlの濃度で存在している。本発明の一態様では、キレート剤は0.1mg/mlから2mg/mlの濃度で存在している。本発明の一態様では、キレート剤は2mg/mlから5mg/mlの濃度で存在する。これらの特定のキレート剤の各一が本発明の別の態様を構成する。医薬組成物にキレート剤を使用することは当業者によく知られている。簡便には、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, 19版, 1995が参照される。
本発明の一態様では、製剤は安定剤を更に含有する。医薬組成物に安定剤を使用することは、当業者によく知られている。簡便には、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 19版, 1995が参照される。
本発明の医薬組成物は、組成物の保存中、ポリペプチドによる凝集体形成を低減させるのに十分な量のアミノ酸塩基を更に含有しうる。「アミノ酸塩基」とは、アミノ酸又はアミノ酸の組合せを意図しており、任意の与えられたアミノ酸が、その遊離塩基の形態又はその塩の形態の何れかで存在している。アミノ酸の組合せを使用する場合、全てのアミノ酸が遊離塩基の形態で存在していてもよく、全てが塩の形態で存在していてもよく、又は幾つかが遊離塩基の形態で存在していてもよく、残りが塩の形態で存在していてもよい。一態様では、本発明の組成物の調製に使用されるアミノ酸は、荷電側鎖を担持しているもの、例えばアルギニン、リジン、アスパラギン酸、及びグルタミン酸である。特定のアミノ酸(例えば、メチオニン、ヒスチジン、イミダゾール、アルギニン、リジン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、スレオニン及びそれらの混合物)の任意の立体異性体(すなわち、L、D、又はそれらの混合物)、又はこれらの立体異性体の組合せが、該特定のアミノ酸が遊離塩基の形態又は塩の形態の何れかで存在している限り、本発明の薬学的組成物中に存在していてもよい。一態様では、L-立体異性体が使用される。また本発明の組成物は、これらのアミノ酸のアナログと共に製剤化されてもよい。「アミノ酸アナログ」とは、本発明の液状薬学的組成物の保存中に、ポリペプチドによる凝集体形成を低減させるという所望の効果をもたらす天然に生じるアミノ酸の誘導体を意図している。適切なアルギニンアナログは、例えばアミノグアニジン、オルニチン及びN−モノエチル−L−アルギニンを含み、適切なメチオニンアナログはエチオニン及びブチオニンを含み、適切なシステインアナログはS−メチル−L−システインを含む。他のアミノ酸と同様、アミノ酸アナログは、遊離塩基の形態又は塩の形態の何れかで組成物中に導入される。本発明の一態様では、アミノ酸又はアミノ酸アナログは、タンパク質の凝集を防止し又は遅延化させるのに十分な濃度で使用される。
本発明の一態様では、メチオニン(又は他の硫黄含有アミノ酸又はアミノ酸アナログ)は、治療剤として作用するポリペプチドが酸化を受けやすい少なくとも一のメチオニン残基を有するポリペプチドである場合、メチオニン残基のメチオニンスルホキシドへの酸化を阻害するために添加されうる。「阻害」とは、経時的なメチオニン酸化種の蓄積を最小にすることを意図している。メチオニン酸化を阻害すると、適切な分子形態でのポリペプチドの保持が更に高まる。メチオニン(L又はD)の任意の立体異性体又はそれらの任意の組合せを使用することができる。添加される量は、メチオニンスルホキシドの量が規制機関にとって許容可能であるような、メチオニン残基の酸化を阻害するのに十分な量とするべきである。典型的には、これは、組成物が約10%から約30%を越えるメチオニンスルホキシドを含まないことを意味する。一般的に、これは、メチオニン残基に添加されるメチオニンの比率が、約1:1から約1000:1、例えば10:1から約100:1の範囲になるようにメチオニンを添加することで、達成することができる。
本発明の一態様では、製剤は高分子量ポリマー又は低分子量化合物の群から選択される安定剤を更に含有する。
本発明の一態様では、安定剤はポリエチレングリコール(例えばPEG3350)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、カルボキシ/ヒドロキシセルロース又はその誘導体(例えばHPC、HPC-SL、HPC-L及びHPMC)、シクロデキストリン類、硫黄含有物質、例えばモノチオグリセロール、チオグリコール酸及び2-メチルチオエタノール、及び異なった塩(例えば塩化ナトリウム)から選択される。これらの特定の安定剤の各一が本発明の他の態様を構成する。
医薬組成物はまたその中の治療的に活性なポリペプチドの安定性を更に向上させる付加的な安定剤を含有しうる。
本発明にとって特に興味がある安定剤には、限定されるものではないが、メチオニンの酸化からポリペプチドを保護するメチオニン及びEDTAと、凍結融解又は機械的剪断に伴う凝集からポリペプチドを保護する非イオン性界面活性剤が含まれる。
本発明の一態様では、製剤は更に界面活性剤を含有する。本発明の一態様では、2つの異なった界面活性剤を含有する。ここで使用される「界面活性剤」なる用語は、水溶性(親水性)部分、頭部、及び脂肪溶解性(親油性)セグメントから構成される任意の分子又はイオンを意味する。界面活性剤は特に界面に蓄積し、親水性部分が水(親水性相)に向けて配向し、親油性部分が油又は疎水性相(つまり、ガラス、空気、油等)に向く。界面活性剤がミセルを形成し始める濃度は臨界ミセル濃度又はCMCとして知られている。更に、界面活性剤は液体の表面張力を低下させる。界面活性剤はまた両親媒性化合物としても知られている。「洗浄剤」なる用語は界面活性剤一般に使用される同義語である。
アニオン性界面活性剤は、ケノデオキシコール酸、ケノデオキシコール酸ナトリウム塩、コール酸、デヒドロコール酸、デオキシコール酸、デオキシコール酸メチルエステル、ジギトニン、ジギトキシゲニン、N、N−ジメチルドデシルアミンN−オキシド、ドキュセートナトリウム、グリコケノデオキシコール酸ナトリウム、グリココール酸水和物、グリコデオキシコール酸一水和物、グリコデオキシコール酸ナトリウム塩、グリコデオキシコール酸ナトリウム塩、グリコリトコール酸3硫酸二ナトリウム塩、グリコリトコール酸エチルエステル、N−ラウロイルサルコシンナトリウム塩、N−ラウロイルサルコシンナトリウム塩、N−ラウロイルサルコシン、N−ラウロイルサルコシン、ドデシル硫酸リチウム、ルゴール、1−オクタンスルホン酸ナトリウム塩、1−オクタンスルホン酸ナトリウム塩、1−ブタンスルホン酸ナトリウム、1−デカンスルホン酸ナトリウム、1−ドデカンスルホン酸ナトリウム、1−ヘプタンスルホン酸ナトリウム、1−ヘプタンスルホン酸ナトリウム、1−ノナンスルホン酸ナトリウム、1−プロパンスルホン酸ナトリウム一水和物、2−ブロモエタンスルホン酸ナトリウム、コール酸ナトリウム水和物、雄牛又は羊の胆液、コール酸ナトリウム水和物、コール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ヘクサン硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、ペンタン硫酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、タウロケノデオキシコール酸ナトリウム塩、タウロケノデオキシコール酸ナトリウム塩一水和物、タウロリトコール酸3硫酸二ナトリウム塩、タウロウルソデオキシコール酸ナトリウム塩、トリズマ(Trizma)(登録商標)ドデシルサルフェイト、DSS(ドキュセートナトリウム、CAS登録番号[577−11−7])、ドキュセートカルシウム(CAS登録番号[128−49−4])、ドキュセートカリウム(CAS登録番号[7491−09−0])、SDS(ドデシル硫酸ナトリウム又はラウリル硫酸ナトリウム)、ドデシルホスホコリン(FOS−コリン−12)、デシルホスホコリン(FOS−コリン−10)、ノニルホスホコリン(FOS−コリン−9)、ジパルミトイルホスファチジン酸、カプリル酸ナトリウム、及び/又はウルソデオキシコール酸の群から選択され得る。
カチオン性界面活性剤は、臭化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザイルコニウム、塩化ベンザイルコニウム、塩化ベンジルジメチルヘクサデシルアンモニウム、塩化ベンジルジメチルテトラデシルアンモニウム、テトラクロロよう素酸ベンジルトリメチルアンモニウム、臭化ジメチルジオクタデシルアンモニウム、臭化ドデシルエチルジメチルアンモニウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、臭化エチルヘクサデシルジメチルアンモニウム、臭化エチルヘクサデシルジメチルアンモニウム、臭化ヘクサデシルトリメチルアンモニウム、臭化ヘクサデシルトリエチルアンモニウム、臭化ヘクサデシルトリメチルアンモニウム、ポリオキシエチレン(10)−N−タロウ−1,3−ジアミノプロパン、臭化トンゾニウム、及び/又は臭化トリメチル(テトラデシル)アンモニウムの群から選択され得る。
非イオン性界面活性剤は:BigCHAP、ビス(ポリエチレングリコールビス[イミダゾイルカルボニル])、ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシドであるブロックコポリマー、ポロキサマーのようなブロックコポリマー、ポロキサマー188及びポロキサマー407、Brij(登録商標)35、Brij(登録商標)56、Brij(登録商標)72、Brij(登録商標)76、Brij(登録商標)92V、Brij(登録商標)97、Brij(登録商標)58P、クレモフォール(登録商標)EL、デカエチレングリコールモノドデシルエステル、N−デカノイル−N−メチルグルカミン、n−デカノイル−N−メチルグルカミン、アルキルポリグルコシド、エトキシ化ヒマシ油、ヘプタエチレングリコールモノデシルエーテル、ヘプタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ヘプタエチレングリコールモノテトラデシルエーテル、ヘクサエチレングリコールモノドデシルエーテル、ヘクサエチレングリコールモノヘクサデシルエーテル、ヘクサエチレングリコールモノオクタデシルエーテル、ヘクサエチレングリコールモノテトラデシルエーテル、イゲパルCA−630、イゲパルCA−630、メチル−6−O−(N−ヘプチルカルバモイル)−ベータ−D−グルコピラノシド、ノナエチレングリコールモノドデシルエーテル、N−ノナノイル−N−メチルグカミン、N−ノナノイル−N−メチルグカミン、オクタエチレングリコールモノデシルエーテル、オクタエチレングリコールモノドデシルエーテル、オクタエチレングリコールモノヘクサデシルエーテル、オクタエチレングリコールモノオクタデシルエーテル、オクタエチレングリコールモノテトラデシルエーテル、オクチル−β−D−グルコピラノシド、ペンタエチレングリコールモノデシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノヘクサデシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノヘクシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノオクタデシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノオクチルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールエーテルW−1、ポリオキシエチレン10トリデシルエーテル、ポリオキシエチレン100ステアレ−ト、ポリオキシエチレン20イソヘクサデシルエーテル、ポリオキシエチレン20オレイルエーテル、ポリオキシエチレン40ステアレ−ト、ポリオキシエチレン50ステアレ−ト、ポリオキシエチレン8ステアレ−ト、ポリオキシエチレンビス(イミダゾイルカルボニル)、ポリオキシエチレン25、プロピレングリコールステアレ−ト、キラヤ樹皮からのサポニン、Span(登録商標)20、Span(登録商標)40、Span(登録商標)60、Span(登録商標)65、Span(登録商標)80、Span(登録商標)85、タージトール15−S−12型、タージトール15−S−30型、タージトール15−S−5型、タージトール15−S−7型、タージトール15−S−9型、タージトールNP−10型、タージトールNP−4型、タージトールNP−40型、タージトールNP−7型、タージトールNP−9型、テトラデシル−β−D−マルトシド、テトラエチレングリコールモノデシルエーテル、テトラエチレングリコールモノドデシルエーテル、テトラエチレングリコールモノテトラデシルエーテル、トリエチレングリコールモノデシルエーテル、トリエチレングリコールモノドデシルエーテル、トリエチレングリコールモノヘクサデシルエーテル、トリエチレングリコールモノオクチルエーテル、トリエチレングリコールモノテトラデシルエーテル、TritonCF−21、TritonCF−32、TritonDF−12、TritonDF−16、TritonGR−5M、TritonQS−15、TritonQS−44、TritonX−100、TritonX−102、TritonX−15、TritonX−151、TritonX−200、TritonX−207、Triton(登録商標)X−100、Triton(登録商標)X−114、Triton(登録商標)X−165溶液、Triton(登録商標)X−305溶液、Triton(登録商標)X−405、Triton(登録商標)X−45、Triton(登録商標)X−705−70、TWEEN(登録商標)20、TWEEN(登録商標)40、TWEEN(登録商標)60、TWEEN(登録商標)6、TWEEN(登録商標)65、TWEEN(登録商標)80、TWEEN(登録商標)81、TWEEN(登録商標)85、チロキサポール、スフィンゴリン脂質(スフィンゴミエリン)及びスフィンゴ糖脂質(セラミド、ガングリオシド)、リン脂質、及び/又はn−ウンデシルβ−D−グルコピラノシドの群から選択し得る。
双性イオン界面活性剤は、CHAPS、CHAPSO、3−(デシルジメチルアンモニオ)プロパンスルホン酸内塩、3−(ドデシルジメチルアンモニオ)プロパンスルホン酸内塩、3−(ドデシルジメチルアンモニオ)プロパンスルホン酸内塩、3−(N、N−ジメチルミリスチルアンモニオ)プロパンスルホン酸、3−(N、N−ジメチルオクタデシルアンモニオ)プロパンスルホン酸、3−(N、N−ジメチルオクチルアンモニオ)プロパンスルホン酸内塩、3−(N、N−ジメチルパルミチルアンモニオ)プロパンスルホン酸、N−アルキル−N、N−ジメチルアンモニオ−1−プロパンスルホン酸、3−クロロアミド−1−プロピルジメチルアンモニオ−1−プロパンスルホン酸、ドデシルホスホコリン、ミリストイルリゾホスファチジルコリン、両性洗浄剤3−12(N−ドデシル−N、N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホン酸)、両性洗浄剤3−10(3−(デシルジメチルアンモニオ)プロパンスルホン酸内塩)、両性洗浄剤3−08(3−(オクチルジメチルアンモニオ)プロパンスルホン酸)、グリセロリン脂質(レシチン、ケファリン、ホスファチジルセリン)、グリセロ糖脂質(ガラクトピラノシド)、アルキル、アルコキシル(アルキルエステル)、リゾホスファチジル及びホスファチジルコリンのアルコキシ(アルキルエーテル)−誘導体、例えば、リゾホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、リゾホスファチジルコリンのラウロイル及びミリストイル誘導体、ジパルミトイルホスファチジルコリン、及びコリン、エタノールアミン、ホスファチジン酸、セリン、スレオニン、グリセロール、イノシトール、リゾホスファチジルセリン及びリゾホスファチジルスレオニンである極性頭部基の修飾、アシルアルニチン及び誘導体、リジン、アルギニン又はヒスチジンのNベータ−アシル化誘導体、又はリジン又はアルギニンの側鎖アシル化誘導体、リジン、アルギニン又はヒスチジンと中性又は酸性アミノ酸の何れか組合わせを含むジペプチドのNベータ−アシル化誘導体、中性アミノ酸と2つの荷電アミノ酸の何れか組合わせを含むトリペプチドのNベータ−アシル化誘導体、又はイミダゾリン誘導体、長鎖脂肪酸及びそれらの塩C−C12(例えば、オレイン酸酸及びカプリル酸)の群から選択される界面活性剤、N−ヘクサデシル−N、N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホン酸、アニオン性(アルキル−アリール−スルホン酸)、一価の界面活性剤、パルミトイルリゾホスファチジルリゾホスファチジル−L−セリン、リゾリン脂質(例えば、エタノールアミン、コリン、セリン又はスレオニンの1−アシル−sn−グリセロ−3−リン酸エステル)、又はこれらの混合物の群から選択し得る。
ここで使用される「アルキルポリグルコシド」なる用語は、マルトシド、サッカリド等のような1以上のグルコシド部分によって置換されたC5−20−アルキル、−アルケニル又は−アルキニルの直鎖型又は分枝型に関する。これらのアルキルポリグルコシドの実施態様はC6−18−アルキルポリグルコシドを含む。これらのアルキルポリグルコシドの具体的実施態様はC、C、C10、C12、C14、C16、C18及びC20アルキル鎖のような偶数の炭素鎖を含む。グルコシド部分の具体的実施態様はピラノシド、グルコピラノシド、マルトシド及びスクロースを含む。発明の実施態様において、6より少ないグルコシド部分がアルキル基に結合する。発明の実施態様において、5より少ないグルコシド部分がアルキル基に結合する。発明の実施態様において、4より少ないグルコシド部分がアルキル基に結合する。発明の実施態様において、3より少ないグルコシド部分がアルキル基に結合する。発明の実施態様において、2より少ないグルコシド部分がアルキル基に結合する。アルキルポリグリコシドの具体的な実施態様はn−デシルβ−D−グルコピラノシド、デシルβ−D−マルトピラノシド、ドデシルβ−D−グルコピラノシド、n−ドデシルβ−D−マルトシド、テトラデシルβ−D−グルコピラノシド、デシルβ−D−マルトシド、ヘクサデシルβ−D−マルトシド、デシルβ−D−マルトトリオシド、ドデシルβ−D−マルトトリオシド、テトラデシルβ−D−マルトトリオシド、ヘクサデシルβ−D−マルトトリオシド、n−ドデシル−スクロース、n−デシル−スクロース、スクロースモノカプレート、スクロースモノラウレート、スクロースモノミリステート及びスクロースモノパルミテートのようなアルキルグリコシドである。
医薬組成物中における界面活性剤の使用は当業者によく知られている。簡便には、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 19版, 1995が参照される。
本発明の一態様では、製剤はEDTA(エチレンジアミン四酢酸)やベンズアミジン塩酸塩のようなプロテアーゼ阻害剤を更に含有するが、他の市販のプロテアーゼ阻害剤もまた使用することができる。プロテアーゼ阻害剤の使用は、自触媒作用を阻害するためにプロテアーゼのチモーゲンを含有している医薬組成物において特に有用である。
その他の成分が本発明のペプチド医薬製剤に存在することもありうる。そのような更なる成分には、湿潤剤、乳化剤、抗酸化剤、充填剤、張度調節剤、キレート剤、金属イオン、油性ビヒクル、タンパク質(例えばヒト血清アルブミン、ゼラチン又はタンパク質)及び双性イオン(例えばベタイン、タウリン、アルギニン、グリシン、リジン、ヒスチジンのようなアミノ酸)が含まれる。そのような更なる成分は、当然ながら、本発明の医薬製剤の全体の安定性に悪影響を及ぼしてはならない。
本発明に記載のアナログ又は誘導体を含む医薬組成物は、そのような治療を必要とする患者の幾つかの部位に投与され得、例えば局所的部位、例えば皮膚及び粘膜部位、吸収をバイパスする部位、例えば動脈、静脈、心臓への投与、及び吸収を含む部位、例えば皮膚、皮下、筋肉又は腹部への投与である。
本発明に記載の医薬組成物の投与は、幾つかの投与経路、例えば舌、舌下、頬、口、経口、胃及び腸、鼻、肺を介して、例えば細気管支及び肺胞及び/又はそれらを組合せたもの、表皮、真皮、経皮、膣、直腸、眼を介して、例えば結膜、尿管、及び非経口を介して、そのような治療を必要としている患者になされうる。
本発明の組成物は、幾つかの投薬形態、例えば溶液、懸濁液、エマルション、マイクロエマルション、多相エマルション、フォーム、膏薬、ペースト、プラスター、軟膏、錠剤、コート錠剤、チューインガム、リンス、カプセル、例えば硬質ゼラチンカプセル及び軟質ゼラチンカプセル、坐薬、直腸用カプセル、ドロップ、ゲル、スプレー、パウダー、エアゾール、吸入剤、点眼剤、眼軟膏、眼用リンス、膣用ペッサリー、膣用リング、膣用軟膏、注射液、インサイツ形質転換溶液、例えばインサイツゲル化、インサイツ硬化、インサイツ沈殿、インサイツ結晶化のもの、輸液、及び移植片として投与されうる。
本発明の組成物は、本発明の誘導体の安定性を更に高め、生物学的利用能を増加させ、溶解度を高め、副作用を低減させ、当業者によく知られている時間療法を達成し、また患者のコンプライアンスを高め、又はそれらの任意の組合せのために、例えば共有的、疎水的及び静電気的相互作用を介して、医薬担体、医薬デリバリー系及び先端医薬デリバリー系に更に配合され、又は結合され得る。担体、医薬デリバリー系及び先進医薬デリバリー系の例には、限定されるものではないが、ポリマー、例えばセルロース及び誘導体、多糖類、例えばデキストラン及び誘導体、デンプン及び誘導体、ポリ(ビニルアルコール)、アクリレート及びメタクリレートポリマー、ポリ乳酸及びポリグリコール酸及びそれらのブロックコポリマー、ポリエチレングリコール、担体タンパク質、例えばアルブミン、ゲル、例えばサーモゲル化系、例えば当業者によく知られているブロックコポリマー系、ミセル、リポソーム、ミクロスフィア、ナノ粒子、液晶及びそれらの分散液、脂質-水系における相挙動の当業者によく知られているL2相とそのディスパージョン、ポリマーミセル、多相エマルション、自己乳化、自己-マイクロ乳化、シクロデキストリン及びその誘導体、及びデンドリマーが含まれる。
本発明の組成物は、場合によっては当業者によく知られた装置を使用し、本発明の誘導体を投与するための固形物、半固形物、パウダー及び溶液の製剤化に有用である。
本発明の組成物は、制御された徐放性、持続性、遅延及び持続放出薬物デリバリー系の製剤に特に有用である。より詳細には、限定されるものではないが、組成物は、当業者によく知られている非経口用の制御放出及び徐放系(双方の系は、投与数を何倍も低下させる)製剤に有用である。更により好ましくは、皮下投与される制御放出及び徐放系である。本発明の範囲を限定するものではないが、有用な制御放出系及び組成物の有用な例は、ヒドロゲル、油性ゲル、液晶、ポリマーミセル、ミクロスフィア、ナノ粒子である。
本発明の組成物に有用な徐放系の製造方法は、限定されるものではないが、結晶化、凝縮、共結晶化、沈殿、共沈殿、乳化、分散、高圧ホモジナイズ、カプセル化、噴霧乾燥、マイクロカプセル化、コアセルベーション、相分離、ミクロスフィアを製造するための溶媒蒸発、押出及び超臨界プロセスを含む。一般的には、Handbook of Pharmaceutical Controlled Release (Wise, D.L.編 Marcel Dekker, New York, 2000)及びDrug及びthe Pharmaceutical Sciences vol. 99: Protein Formulation及びDelivery (MacNally, E.J.編 Marcel Dekker, New York, 2000)を参照。
非経口投与は、シリンジ、場合によってはペン状シリンジによる皮下、筋肉内、腹膜内又は静脈内注射によって実施することができる。あるいは、非経口投与は輸液ポンプにより実施することができる。更なる選択肢は、鼻用又は肺用液体又はパウダースプレーの形態で本発明の誘導体を投与するための溶液又は懸濁液又は粉末であってもよい組成物である。また更なる選択肢としては、本発明に記載の誘導体を含む医薬組成物を、例えば針のない注射、又はイオン導入パッチであってよいパッチによる経皮投与、又は頬等の経粘膜投与用に適合させることもできる。
「安定化された製剤」なる用語は、物理的安定性が増した、化学的安定性が増した、又は物理的及び化学的安定性が増した製剤を意味する。
ここで使用されるタンパク質製剤の「物理的安定性」なる用語は、タンパク質が熱-機械的ストレスに暴露され、及び/又は不安定な表面及び界面、例えば疎水性表面及び界面と相互作用する結果として、タンパク質が生物学的に不活性になり及び/又は不溶性の凝集体が形成されるというタンパク質の傾向を意味する。水性タンパク質製剤の物理的安定性は、適切な容器(例えばカートリッジ又はバイアル)に充填された製剤を、様々な時間、異なる温度で機械的/物理的ストレス(例えば攪拌)に暴露した後に、視覚検査及び/又は濁度測定することで評価される。製剤の視覚検査は、暗色背景で、鋭く集光されたライト下において実施される。製剤の濁度は、例えば0から3のスケールで、濁りの程度をランク付けする視覚スコア(濁りのない製剤は視覚スコア0に相当し、日光下で視覚的に濁りのある製剤は視覚スコア3に相当する)により特徴付ける。製剤は、日光下で視覚的濁りを示す場合に、タンパク質会合に関して物理的に不安定であると分類される。また製剤の濁度は、当業者によく知られている簡単な濁度測定法により評価することもできる。また水性タンパク質製剤の物理的安定性は、タンパク質の構造状態のプローブ又は分光剤を使用して評価することもできる。プローブは、好ましくはタンパク質の非天然配座異性体に結合する小分子である。タンパク質構造の小分子分光プローブの一例はチオフラビンTである。チオフラビンTは、アミロイド原繊維の検出に広範囲に使用されている蛍光染料である。原繊維、おそらく他のタンパク質立体配置が存在すると、チオフラビンTが約450nmで新たな励起極大を引き起こし、原繊維タンパク質形態に結合した時に、約482nmで増強発光する。未結合のチオフラビンTは、本質的にはその波長で非蛍光性である。
天然から非天然状態までのタンパク質構造における変化のプローブとして、他の小分子を使用することができる。例えば、タンパク質の暴露された疎水性パッチに優先的に結合する「疎水性パッチ」プローブである。疎水性パッチは、その天然状態にあるタンパク質の3次構造内に一般的に埋められているが、タンパク質の展開及び変性が始まると、暴露されるようになる。これらの小分子の例、分光プローブは、芳香族の疎水性染料、例えばアントラセン、アクリジン、フェナントロリン等である。他の分光プローブは金属-アミノ酸錯体、例えば疎水性アミノ酸、例えばフェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、及びバリン等のコバルト金属錯体である。<BR>
ここで使用されるタンパク質製剤の「化学的安定性」なる用語は、天然のタンパク質構造と比較して、免疫原性の潜在的増加及び/又は生物学的効力の潜在的低下を伴う、化学的な分解産物の形成に至るタンパク質構造における化学的共有変化を意味する。種々の化学的な分解産物は、天然タンパク質の性質及び種類、及びタンパク質が暴露される環境に応じて形成されうる。化学的分解の排除は、多くの場合、完全に回避することはできず、当業者によく知られているように、タンパク質製剤の保存及び使用中に、化学的な分解産物の量の増加が見られる。殆どのタンパク質は、脱アミド化する傾向にあり、グルタミニル又はアスパラギニル残基の側鎖アミド基が加水分解されて、遊離カルボン酸を形成する。他の分解経路は高分子量の形質転換産物の形成に関与しており、2又はそれ以上のタンパク質分子は、アミド転移及び/又はジスルフィド相互作用を介して互いに共有結合し、共有結合した二量体、オリゴマー及びポリマーの分解産物の形成に至る(Stability of Protein Pharmaceuticals, Ahern. T.J.及びManning M.C., Plenum Press, New York 1992)。(例えばメチオニン残基の)酸化も、化学的分解の他の変形例として挙げることができる。タンパク質製剤の化学的安定性は、異なる環境条件に暴露させた後、種々の時点での化学的な分解産物の量を測定することにより評価することができる(分解産物の形成は、多くの場合、例えば温度上昇により促進される)。個々の分解産物の各々の量は、多くの場合、様々なクロマトグラフィー技術(例えばSEC−HPLC及び/又はRP−HPLC)を使用し、分子サイズ及び/又は電荷に応じて、分解産物を分離することにより測定される。
よって、上に概要を述べたように、「安定化された製剤」とは、物理的安定性が増加、化学的安定性が増加、又は物理的及び化学的安定性が増加した製剤を意味する。一般的に、製剤は、有効期限に到達するまで、使用及び保存中に(推奨される用途及び保存条件で)安定していなければならない。
本発明の一態様では、本発明の誘導体を含有する医薬製剤は、6週間以上の使用と、3年以上の保存に対して安定している。
本発明の一態様では、本発明の誘導体を含有する医薬製剤は、4週間以上の使用と、3年以上の保存に対して安定している。
本発明の一態様では、本発明の誘導体を含有する医薬製剤は、4週間以上の使用と、2年以上の保存に対して安定している。
本発明の一態様では、本発明の誘導体を含有する医薬製剤は、2週間以上の使用と、2年以上の保存に対して安定している。
本発明に記載の誘導体を用いた治療は、例えば抗糖尿病薬、抗肥満薬、食欲調節剤、高血圧治療薬、糖尿病から生じるか又は糖尿病に関連する合併症の治療及び/又は予防のための薬剤及び肥満から生じるか肥満に関連する合併症及び疾患の治療及び/又は予防のための薬剤から選択される第二又はそれより多い薬学的に活性な物質と組み合わせることもできる。これらの薬学的に活性な物質の例は、インスリン、スルホニル尿素類、ビグアニド類、メグリチニド類、グルコシダーゼ阻害剤、グルカゴンアンタゴニスト、DPP−IV(ジペプチジルペプチダーゼ-IV)インヒビター、グルコース新生及び/又はグリコーゲン分解の刺激に関与している肝酵素のインヒビター、グルコース取り込みのモジュレーター、脂質代謝を調節する化合物、例えばHMGCoAインヒビター(スタチン類)のような抗高脂血症剤、胃抑制ポリペプチド(GIPアナログ)、食糧摂取量を低下させる化合物、RXRアゴニスト及びβ細胞のATP依存性カリウムチャンネルに作用する薬剤;コレスチラミン、コレスチポール、クロフィブラート、ジェムフィブロジル、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、プロブコール、デキストロチロキシン、ネテグリニド、レパグリニド;β遮断薬、例えば、アルプレノロール、アテノロール、チモロール、ピンドロール、プロプラノロール、及びメトプロロール、ACE(アンギオテンシン変換酵素)阻害薬、例えば、ベナゼプリル、カプトプリル、エナラプリル、フォシノプリル、リシノプリル、アラトリオプリル、キナプリル及びラミプリル、カルシウムチャネル遮断薬、例えば、ニフェジピン、フェロジピン、ニカルジピン、イスラジピン、ニモジピン、ジルチアゼム及びベラパミル、及びα遮断薬、例えば、ドキサゾシン、ウラピジル、プラゾシン及びテラゾシン;CART(コカインアンフェタミン調節転写)アゴニスト、NPY(神経ペプチドY)アンタゴニスト、PYYアゴニスト、Y2レセプターアゴニスト、Y4レセプターアゴニスト、混合Y2/Y4レセプターアゴニスト、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)レセプターアゴニスト、アミリンレセプターアゴニスト、MC4(メラノコルチン4)アゴニスト、オレキシンアンタゴニスト、TNF(腫瘍壊死因子)アゴニスト、CRF(コルチコトロピン放出因子)アゴニスト、CRFBP(コルチコトロピン放出因子結合タンパク質)アンタゴニスト、ウロコルチンアゴニスト、β3アゴニスト、オキシントモジュリン及びアナログ、MSH(メラノサイト刺激ホルモン)アゴニスト、MCH(メラノサイト集中ホルモン)アンタゴニスト、CCK(コレシストキニン)アゴニスト、セロトニン再摂取インヒビター、セロトニン及びノルエピネフェリン再摂取インヒビター、混合セロトニン及びノルアドレナリン作動性化合物、5HT(セロトニン)アゴニスト、ボンベシンアゴニスト、ガラニンアンタゴニスト、成長ホルモン、成長ホルモン放出化合物、TRH(チロトロピン放出ホルモン)アゴニスト、UCP2又は3(脱共役タンパク質2又は3)モジュレーター、レプチンアゴニスト、DAアゴニスト(ブロモクリプチン、ドプレキシン)、リパーゼ/アミラーゼインヒビター、RXR(レチノイドXレセプター)モジュレーター、TRβアゴニスト;ヒスタミンH3アンタゴニスト、胃抑制ポリペプチドアゴニスト又はアンタゴニスト(GIPアナログ類)ガストリン及びガストリンアナログである。
本発明の誘導体と上述の化合物の一又は複数と場合によっては一又は複数の更なる薬学的に活性な物質の任意の適切な組合せが本発明の範囲内にあると考えられることが理解されなければならない。
本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログ並びに組成物は、経腸(例えば、経口投与)又は非経口経路を含む任意の経路で投与されうる。一態様では、非経口経路が好ましく、静脈内、関節内、腹腔内、皮下、筋肉内、胸骨内注射及び注入並びに舌下、経皮、局所、経鼻経路を含む経粘膜、又は吸入、例えば肺吸入による投与を含む。PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、個々の目的に対して効果的である用量で、哺乳動物、例えばヒトを含む動物に、任意の簡便な投与経路、例えば経口、頬側、経鼻、経眼内、経肺、局所、経皮、経膣、直腸内、眼内、非経口(とりわけ、皮下、筋肉内、及び静脈内を含む、上記参照)経路によって投与することができる。一態様では、投与は非経口投与経路を介してなされる。一態様では、PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、皮下的に及び/又は経鼻的に投与される。皮下注射は簡単に自己投与できることはよく知られている。
「末梢的投与」なる用語は中枢神経系の外側への投与を意味する。末梢的投与は、脳への直接投与を含まない。末梢的投与は、限定されないが、静脈内、血管内、筋肉内、皮下、肺内、経口、舌下、経腸、直腸内、経皮、又は鼻腔内投与を含む。
ここで使用される場合、「溶媒和物」なる用語は、溶質(この場合は、本発明に係る化合物)と溶媒により生じる様々な化学量論比の複合体である。溶媒は、例示すると、水、エタノール又は酢酸を含みうる。
PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、適切なビヒクルに分散させて投与することができ、又はそれらは適切な組成物の形態で投与されうる。かかる組成物もまた本発明の範囲にある。次に記載されているものは適切な医薬組成物である。
本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、特定のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログを、一又は複数の生理学的に又は薬学的に許容可能な賦形剤と共に含有する医薬組成物の形態でありうる。
ここで使用される「薬学的に許容可能な」なる用語は、通常の薬学的用途に適していること、すなわち患者に有害事象のような重大な副作用を起こさせないことを意味する。
ここで使用される「賦形剤」なる用語は、医薬組成物に通常添加される化学的な化合物、例えばバッファー、等張剤、保存料等を意味する。
本発明に係るPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログを含有する医薬組成物は、固形、半固形又は流体組成物の形態でありうる。
滅菌溶液又は分散液である流体組成物は、例えば注入液の静脈内、筋肉内、クモ膜下腔内、硬膜外、腹腔内又は皮下注射によって利用されうる。PYY又はPP ペプチド誘導体又はそのアナログはまた滅菌固形組成物としても調製することができ、これは、例えば滅菌水、生理食塩水又は他の適切な滅菌注射用媒体を使用して投与前又は投与時に溶解させ又は分散させることができる。組成物の流体形態は、溶液、ナノエマルションを含むエマルション、懸濁液、分散液、リポソーム組成物、混合物、スプレー、又はエアゾール(二つの後者のタイプは特に経鼻投与に関連している)でありうる。
溶液又は分散液のための適切な媒体は、通常は、水又は薬学的に許容可能な溶媒、例えば油(例えば、ゴマ又はピーナッツ油)又は有機溶媒、例えばプロパノール又はイソプロパノールに基づいている。本発明に係る組成物は、薬学的に許容可能な賦形剤、例えば pH調節剤、例えば組成物の等張性を生理学的に許容可能なレベルに調節するための浸透圧的に活性な薬剤、粘度調節剤、懸濁剤、乳化剤、安定剤、保存料、抗酸化剤等を更に含みうる。一態様では、媒体は水である。
経鼻投与のための組成物はまた非刺激性ビヒクル、例えばポリエチレングリコール、グリコフロール等、並びに当業者によって良く知られている吸収促進剤(例えばRemington’s Pharmaceutical Scienceを参照)を含む。
非経口投与では、一態様では、PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、一般に、薬学的に許容可能な賦形剤又は担体、つまり用いられる用量及び濃度でレシピエントに非毒性であり組成物の他の成分と適合性であるものと、注射可能な単位投薬形態(溶液、懸濁液、又はエマルション)で所望の純度でそれを混合することにより製剤化できる。
一般に、製剤は、PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログを、液体担体又は微細に分割された固形担体又は双方と均一にかつ密に接触させることにより調製される。ついで、必要ならば、製品は所望の製剤に成形される。特に、担体は非経口担体、より特定的にはレシピエントの血液と等張である溶液である。かかる担体の例は、水、リンガー液、及びデキストロース液を含む。非水性ビヒクル、例えば不揮発油及びオレイン酸エチル、並びにリポソームがまたここでは有用である。ここに記載されたPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの両親媒のため、適切な形態はまたミセル製剤、リポソーム及び一又は複数の適切な脂質、例えばリン脂質等を含有する他のタイプの製剤を含む。一態様では、それらは水性担体、例えば約3.0から約8.0のpH、特に、約3.5から約7.4、3.5から6.0、又は3.5から約5のpHの、等張バッファー溶液に懸濁される。
組成物はまたより頻度の少ない投与計画を得るために投与後にPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの制御された又は延長された送達となるように設計されてもよい。通常、一日1−2回の投与を含む投薬計画が適切と考えられるが、本発明の範囲には他の投与計画、例えばより頻繁な又は頻度の少ないものも含まれる。In order to achieve a prolonged delivery of PYY又はPPペプチド誘導体又そのアナログの延長されたデリバリーを達成するためには、そこからレセプターアゴニストが循環系中にゆっくりと放出される投与部位にデポーを形成するために脂質又は油を含む適切なビヒクルを用いてもよいし、又はインプラントを使用してもよい。この点における適切な組成物はレセプターアゴニストが導入されるリポソーム及び生物分解性粒子を含む。
固形組成物が要求される状況では、固形組成物は、錠剤、例えば一般的な錠剤、発泡錠、糖衣錠、メルト錠剤又は舌下錠、ペレット、粉剤、顆粒、グラニュー剤、粒状物質、固形分散体又は固溶体 の形態でありうる。組成物の半固形形態は、チューインガム、軟膏、クリーム、リニメント剤、ペースト、ゲル又はヒドロゲルでありうる。,本発明に係る薬学的組成物の他の適切な投薬形態は、膣座剤、座剤、プラスター、パッチ、錠剤、カプセル剤、サシェ、トローチ、デバイス等々でありうる。投薬形態は、適切な被覆による錠剤に対して、自由に又は制御された形で化合物を放出するように設計されうる。
薬学的組成物は本発明に係る治療的有効量のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログを含有しうる。本発明の薬学的組成物における本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの含有量は、例えば薬学的組成物の約0.1から約100%w/wである。
薬学的組成物は薬学的製剤化における当業者によく知られている方法の何れかによって調製することができる。
薬学的組成物において、PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、通常、薬学的賦形剤、つまり治療的に不活性な物質又は担体と組み合わされる。担体は所望される投薬形態及び投与経路に応じて様々な形態を採りうる。薬学的に許容可能な賦形剤は、例えばフィラー、バインダー、崩壊剤、希釈剤、流動促進剤、溶媒、乳化剤、安定剤、賦活薬、香味料、色材、pH調節剤、遅延剤、湿潤剤、界面活性剤、保存料、抗酸化剤等でありうる。詳細は、例えば Remington’s Pharmaceutical Science or Pharmaceutical Excipient Handbookのような薬学ハンドブックに見出すことができる。
一態様では、この発明に係る組成物は、身体的状態、安定性、及び本PYYアナログペプチドのインビボ放出速度及びインビボ排出速度に影響を及ぼす。例えば Remington's Pharmaceutical Sciences 1435-712, 18版, Mack Publishing Co., Easton, Pennsylvania (1990)を参照のこと。
より詳細には、本発明に係る薬学的組成物の投与は、標的組織がその経路を介して利用できる限り、任意の一般的な経路を介しうる。一態様では、薬学的組成物は、任意の一般的な末梢的方法、例えば静脈内、皮内、筋肉内、 乳房内、腹腔内、クモ膜下腔内、眼球後(例えば時間放出);経口、舌下、経鼻、肛門内、膣内、又は経皮デリバリー、又は特定の部位への外科的移植によって被験者に導入されうる。治療は、単一用量又は所定の期間にわたる複数の用量からなりうる。本発明の組成物の制御された連続的放出もまた考えられる。
製剤は液体であり得、又は固体、例えば再構成のために凍結乾燥されうる。本発明の水性組成物は、薬学的に許容可能な担体又は水性媒体に溶解又は分散させた有効量のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログを含む。薬学的に活性な物質に対するかかる媒体又は薬剤の使用は当該分野でよく知られている。任意の一般的な媒体又は薬剤が活性成分と不適合性である場合を除いて、治療用組成物におけるその使用が考えられる。補充的な活性成分もまた組成物中に導入することができる。
本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、遊離塩基、又は界面活性剤(例えば ソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(Tween 20)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween 80)、レシチン、, ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンコポリマー(Pluronics)、ヒドロキシプロピルセルロース)又は錯化剤(例えばヒドロキシプロピル-b-シクロデキストリン、スルホブチルエーテル-b-シクロデキストリン(Captisol)、ポリビニルピロリドン)と適切に混合された水中における薬理学的に許容可能な塩の溶液としての投与のために調製されうる。薬学的に許容可能な塩は、(タンパク質の遊離アミノ基で形成され)、無機酸、例えば塩酸又はリン酸、又は有機酸、例えば酢酸、シュウ酸、酒石酸、マンデル酸等で形成される酸付加塩を含む。遊離カルボキシル基で形成される塩もまた無機塩基、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウム、又は水酸化第二鉄、及びイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ヒスチジン、プロカイン等の有機塩基から誘導されうる。かかる製品は当業者に良く知られている手順によって直ぐに調製される。分散液はまたグリセロール、液体ポリエチレングリコール、及びその混合物及び油中で調製することができる。通常の貯蔵及び使用条件下で、これらの調製物は微生物の増殖を防止するための保存料を含む。
一態様では、本発明の薬学的組成物は、例えば注射又は注入のような非経口投与に適するように製剤化される。一態様では、PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、水性担体、例えば約3.0から約8.0のpH、特に、約3.5から約7.4、約3.5から約6.0、又は約3.5から約5.0、又は約3.7から約4.7のpHの、バッファー溶液に懸濁される。有用なバッファーは、酢酸ナトリウム/酢酸、乳酸ナトリウム/乳酸、アスコルビン酸、クエン酸ナトリウム-クエン酸、重炭酸ナトリウム/炭酸、コハク酸ナトリウム/コハク酸、ヒスチジン、安息香酸ナトリウム/安息香酸、及びリン酸ナトリウム、及びトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含む。貯蔵又は「デポー」遅延放出調製物の形態を、治療的に有効な量の調製物が長い時間にわたって又は経皮注射又は送達後に血流中に送達されるように使用しうる。
注射用に適した薬学的組成物は滅菌水溶液又は分散物及び滅菌注射用溶液又は分散物の即時の調製のための滅菌パウダーを含む。全ての場合、形態は滅菌されているべきであり、容易にシリンジで使用できる程度に流動性でなければならない。また本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは製造及び保存条件下で安定であることが望ましく、例えば細菌や真菌のような微生物の汚染作用に対して保存されていなければならない。担体は、例えば水、エタノール、ポリオール(例えばソルビトール、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコール等)、ジメチルアセトアミド、Cremorphor EL、それらの適切な混合物、及び油(例えば大豆、ゴマ、ヒマシ、綿実、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、グリコフロール、コーン)を含む溶媒又は分散媒体でありうる。適切な流動性は、例えば、コーティング、例えばレシチンの使用によって、分散液の場合には必要とされる粒子サイズの維持によって、及び界面活性剤の使用によって、維持することができる。微生物の作用の防止は、様々な抗細菌及び抗真菌剤、例えばメタクレゾール、ベンジルアルコール、パラベン(メチル、プロピル、ブチル)、クロロブタノール、フェノール、フェニル水銀塩(酢酸塩、ホウ酸塩、硝酸塩)、ソルビン酸、チメロサール等によってもたらされる。多くの場合、緊張剤(例えば糖、塩化ナトリウム)を含めることが有益であろう。注射用組成物の持続性吸収は、吸収を遅延させる薬剤(例えばアルミニウムモノステアレート及びゼラチン)の組成物における使用によりもたらされうる。
滅菌された注射用溶液は、上に列挙した様々な他の成分と共に適切な溶媒中に必要とされる量の活性化合物を導入し、必要に応じて濾過滅菌を行うことによって調製することができる。一般に、分散液は、ベースの分散媒体及び上に列挙されたものからの必要とされる他の成分を含む滅菌ビヒクル中に様々な滅菌活性成分を導入することによって調製される。滅菌された注射用溶液のための滅菌された粉末の場合、好ましい調製方法は、活性成分プラス過去に滅菌濾過されたその溶液からの任意の更なる所望の成分の粉末を生じる真空乾燥及び凍結乾燥である。一般に、PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、患者への投与のための安定し安全な薬学的組成物に製剤化されうる。本発明の方法での使用に対して考えられる薬学的製剤は、およそ0.01から20%(w/v)、特に0.05から10%のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログを含みうる。PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、炭水化物又は多価アルコールを緊張度改変剤として、また場合によってはおよそ0.005から5.0%(w/v)のm−クレゾール、ベンジルアルコール、メチル、エチル、プロピル凹帯ブチルパラベン及びフェノールからなる群から選択される保存料を含む約3.0から約7.0の最終組成物のpHを可能にする酢酸塩、リン酸塩、クエン酸塩又はグルタミン酸塩バッファー中でありうる。かかる保存料は、製剤化されるペプチドが複数回使用の製品に含められる場合に一般に含められる。
本発明の一態様では、本発明の医薬製剤は、ある範囲の濃度のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログ、例えば約0.01%から約98%w/w、又は約1から約98%w/w、又は特に80%から90%w/w、又は特に約0.01%から約50%w/w、又はより特定的には約10%から約25%w/wをこの態様では含みうる。十分な量の注射用水を使用して所望の濃度の溶液を得ることができる。ここに記載される医薬製剤は凍結乾燥されてもよい。
一般に、PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの治療的又は予防的に有効な量は、レシピエントの年齢、体重、及び疾病又は代謝症状又は疾患の症状又は重篤度によって決定される。例えば Remington's Pharmaceutical Sciences 697-773を参照。またWang及びHanson, Parenteral Formulations of Proteins及びPeptides: Stability and Stabilizers, Journal of Parenteral Science and Technology, Technical Report No. 10, Supp. 42:2S (1988)を参照。典型的には、約0.001μg/kg体重/日から約1000μg/kg体重/日の投薬量が使用されうるが、当業者が分かるように、おおよその量を使用してもよい。投薬は、製剤に応じて、一日一回、二回、三回、四回又はそれ以上であるか、より少なく、例えば週一回、月一回、又は三ヶ月に一回であり得、ここに記載の他の組成物と併用されてもよい。本発明はここに記載された投薬量には限定されないことに留意されなければならない。
適切な投薬量は、関連した用量応答データとの関連で代謝症状又は疾患のレベルを決定するための確立されたアッセイを使用することによって確認されうる。最終の投薬計画は、薬剤の作用を改変する因子、例えば薬剤の特異的活性、損傷の重篤度及び患者の応答性、患者の年齢、症状、体重、性別及び食餌、任意の感染の重篤度、投与時間及び他の臨床的要因を考慮して、担当医師によって決定されるであろう。研究が実施されるにつれて、適切な投薬量レベル及び特定の疾患及び症状に対する治療期間に関して更なる情報が現れるであろう。
投薬の頻度は、薬剤の薬物動態パラメータ及び投与経路に依存する。最適な薬学的製剤は、投与経路及び所望される投薬量に応じて当業者によって決定されるであろう。例えば、上掲のRemington's Pharmaceutical Sciences, 1435-1712頁を参照のこと。このような製剤は、身体的状態、安定性、投与される薬剤のインビボ放出速度及びインビボ排出速度に影響を及ぼしうる。投与経路に応じて、適切な用量は、体重、体表面積又は器官サイズに従って計算されうる。適切な治療用量を決定するために必要な計算の更なる改良は、過度な実験なく、特にここに開示された投薬情報及びアッセイ、並びに動物又はヒトの臨床試験において観察された薬物動態データに照らして、当業者によって常套的になされる。
本発明の薬学的組成物及び治療方法はヒトの医薬品及び動物用医薬品の分野で有用でありうることが理解される。よって、治療される被験者は哺乳動物、特にヒト又は他の動物である。獣医用の目的に対しては、被験体は例えば家畜、例えばウシ、ヒツジ、ブタ、ウマ及びヤギ、コンパニオン動物、例えばイヌ及びネコ、外来性及び/又は動物園動物、実験室動物、例えばマウス、ラット、モルモット及びハムスター;及び家禽類、例えばニワトリ、シチメンチョウ、アヒル及びガチョウを含む。
本PYY又はPPペプチド誘導体 又はそのアナログ及びそれらを含む組成物はまたここに述べられた治療用途のための医薬の製造において有用である。
一態様では、本発明は医薬の調製のための本発明に係る誘導体の使用に関する。
合成
本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログは、自動化ペプチド合成機か又は伝統的なベンチ合成の何れかを使用する標準的な固相ペプチド合成(SPPS)によって合成することができる。固体支持体は、例えばTentagel S RAM、クロロトリチル(Cl)又はWang(OH)樹脂であり得、これらの全てが直ぐに商業的に入手可能である。その樹脂の活性なアミノ又はヒドロキシル基はN−Fmocアミノ酸のカルボキシル基と直ぐに反応し、それによって、樹脂に結合したリンカーへの結合を介してそれをポリマーに共有的に結合させる。樹脂結合Fmocアミノ酸は、基を直ぐに切断するN−メチルピロリジノン(NMP)中の20%ピペリジンの混合物に暴露することによって脱保護することができる。続くアミノ酸は、カップリング試薬を使用してカップリングされ、Fmoc基の別の脱保護が続く。生じるアミノ酸の樹脂結合アミノ酸鎖へのカップリングを容易にする試薬の例は、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、テトラ−メチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)、O−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、O−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)、1H−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)である。
SPPSは、所望の配列が得られるまで、段階的な形で継続される。合成の終わりに、樹脂が結合され保護されたペプチドは脱保護され、側鎖上の保護基を切断し、また樹脂からペプチドを切断する。これは、例えばトリイソプロピルシラン(TIPS)のようなスカベンジャーを含むトリフルオロ酢酸(TFA)で行われる。ついで、ペプチドをジエチルエーテルに沈殿させ、単離する。固相化学よりもむしろ溶液化学によるペプチド合成がまた実行可能である。
本発明によって生産されるPP折り畳みペプチドを精製することが望ましい場合がある。ペプチド精製技術は当業者によく知られている。これらの技術は、一レベルでは、ペプチド及び非ペプチド画分への細胞環境の粗分画を含む。ペプチドを他のタンパク質から分離し、関心あるペプチドをクロマトグラフィー及び電気泳動技術を使用して更に精製して、部分的な又は完全な精製(又は均一性を達成するまでの精製)を達成することができる純粋なペプチドの調製に特に適合している分析方法は、イオン交換クロマトグラフィー、排除クロマトグラフィー、ポリアクリルアミドゲル電気泳動、及び等電点電気泳動である。ペプチドを精製する特に効率的な方法は逆相HPLCと、続く液体クロマトグラフィー/質量分析法(LC/MS)及びマトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)質量分析法による精製産物の特徴付けである。純度の更なる確認はアミノ酸解析によって達成される。
一態様では、本発明は精製に関し、一態様では、本発明に係るペプチド誘導体の実質的な精製に関する。ここで使用される「精製されたペプチド」なる用語は、他の成分から単離可能な組成物を意味するものであり、ここで、ペプチドはその天然に得られうる状態に対して任意の度合いまで精製される。よって、精製されたペプチドは、それが天然に生じうる環境から免れたペプチドをまた意味する。一般に、「精製された」とは、様々な他の成分を除去するために分画が施され、その発現される生物学的活性を実質的に保持するペプチド組成物を意味する。「実質的に精製された」なる用語が使用される場合、この標記は、ペプチドが組成物の主要な成分を形成し、例えば組成物中の約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%又はそれ以上のペプチドを構成する組成物を意味する。
ペプチド精製に使用するために適した様々な技術は当業者によく知られている。これらは、例えば、硫酸アンモニウム、PEG、抗体等を用いた沈殿;熱変性と続く遠心分離;クロマトグラフィー工程、例えばイオン交換、ゲル濾過、逆相、ヒドロキシアパタイト及びアフィニティクロマトグラフィー;等電点電気泳動;ゲル電気泳動;及びこのような技術と他の技術の組合せを含む。当該分野で一般的に知られているように、様々な精製工程を実施する順序は変更することができ、又はある工程を省略することができると考えられ、それでも実質的に精製されたタンパク質又はペプチドの適切な調製方法が得られる。
ペプチドが常にその最も精製された状態で提供されべきという一般的な要求はない。実際、実質的に精製度がより少ない製品も所定の態様の有用性を有しているであろう。部分的な精製はより少ない精製工程を組み合わせて使用することにより、又は同じ一般的精製スキームの異なったフォピン(fopins)を利用することにより、達成することができる。例えば、HPLC装置を利用して実施されるカチオン交換カラムクロマトグラフィーは、一般に、低圧クロマトグラフィーシステムを利用する同じ技術よりも高い「何倍かの」精製を可能にすることが理解される。低い度合いの相対的精製を示す方法はタンパク質の回収全体において、又は発現されたタンパク質の活性を維持する点に利点を有している場合がある。
該プロセスで得られた他の成分から本発明に係るPYY又はPPペプチドを場合によっては精製し単離することができる。ペプチドを精製するための方法は米国特許第5849883号に見出すことができる。これらの文献は、本発明に係るPYY又はPPペプチドを単離し精製するのに有用でありうるG−CSF組成物の単離と精製の特定の例示的方法を記述している。これらの特許の開示に照らせば、当業者が本発明に係るPYY又はPPペプチドを所定の供給源から精製するために使用されうる数多くの精製技術に気づくであろうことは明らかである。
本発明の精製されたPP折り畳みペプチド組成物を製造するためにアニオン交換及び免疫親和性クロマトグラフィーの組合せを用いることができることもまた考えられる。
発明の実施態様
1. 少なくとも一のアミノ酸残基及び/又はペプチド骨格のN末端及び/又はC末端が、A−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、又はA−C−によって定まる血清アルブミン結合側鎖で誘導体化され、ここで、
A−は
Figure 2011520847
であり、
ここで、pは10、11、12、13、14、15及び16からなる群から選択され、dは0、1、2、3、4及び5からなる群から選択され、
−B−は
Figure 2011520847
からなる群から選択され、
ここで、xは0、1、2、3及び4からなる群から選択され、yは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11及び12からなる群から選択され;
あるいはA−は
Figure 2011520847
であり、ここで、nは12、13、14、15、16、17、18及び19からなる群から選択され、
−B−は、
Figure 2011520847
からなる群から選択され、
ここで、xは0、1、2、3及び4からなる群から選択され;
−C−は
Figure 2011520847
からなる群から選択され、
ここで、b及びeはそれぞれ独立して0、1、及び2からなる群から選択され、c及びfはそれぞれ独立して0、1、及び2からなる群から選択され;
但し、
cが0であれば、bは1又は2であり、
cが1又は2であれば、bは0であり、
fが0であれば、eは1又は2であり、
fが1又は2であれば、eは0であり、
但し、A−が
Figure 2011520847
であれば、−C−は欠失されてもよく;
−D−は前記アミノ酸残基に結合し、スペーサーである、PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログ。
2. PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、少なくとも一のアミノ酸残基及び/又はペプチド骨格のN末端及び/又はC末端が、A−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、又はA−C−によって定まる血清アルブミン結合側鎖で誘導体化され、ここで、
A−は
Figure 2011520847
であり、ここで、pは10、11、12、13、14、15及び16からなる群から選択され、dは0、1、2、3、4及び5からなる群から選択され、
−B−は
Figure 2011520847
からなる群から選択され、
ここで、xは0、1、2、3及び4からなる群から選択され、yは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11及び12からなる群から選択され;
又はA-は、
Figure 2011520847
であり、ここで、nは12、13、14、15、16 17、18及び19からなる群から選択され、
−B−は、
Figure 2011520847
からなる群から選択され、ここで、xは0、1、2、3及び4からなる群から選択され;−C−は、
Figure 2011520847
からなる群から選択され、ここで、b及びeはそれぞれ独立して0、1、及び2からなる群から選択され、c及びfはそれぞれ独立して0、1、及び2からなる群から選択され;
但し、
cが0であれば、bは1又は2であり、
cが1又は2であれば、bは0であり、
fが0であれば、eは1又は2であり、
fが1又は2であれば、eは0であり、
−D−は前記アミノ酸残基に結合し、スペーサーであるもの。
3. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ペプチドが脊椎動物由来であるもの。
4. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ペプチドが、
式Iに記載のPPアナログ
Z−Ala−Pro−Leu−Glu−Pro−Val−Tyr−Pro−Gly−Xaa10−Xaa11−Xaa12−Xaa13−Xaa14−Xaa15−Xaa16−Xaa17−Xaa18−Xaa19−Xaa20−Xaa21−Xaa22−Xaa23−Xaa24−Xaa25−Xaa26−Xaa27−Xaa28−Xaa29−Xaa30−Xaa31−Thr−Arg−Xaa34−Arg−Xaa36
(I)
(上式中、
ZはN末端アミノ基に結合した側鎖A−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、又はA−C−であるか又はA−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、A−C−がアミノ酸の側鎖に結合しているときには存在せず、
1位のAlaは欠失されていてもよく、
Xaa10はAsp、Asn、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa11はAsp、Asn、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa12はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa13はThr、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa14はPro又はヒドロキシプロリンであり、
Xaa15はGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa16はGln、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa17はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa18はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、Xaa19はGln、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa20はTyr、Phe、又は3−ピリジルアラニンであり、
Xaa21はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa22はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa23はAsp、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa24はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa25はArg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa26はArg、His、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa27はTyr、Phe、ホモPhe、又は3−ピリジルアラニンであり、
Xaa28はIle、Val、Leu、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa29はAsn、Gln、又はLysであり、
Xaa30はMet、Leu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa31はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
33位のArgはLysで置換されていてもよく、
Xaa34はGln、Asn、又はHisであり、
35位のArgはLysで置換されていてもよく、
Xaa36はTyr、3−ピリジルアラニンである);
式IIに記載のPYYアナログ
Z−Tyr−Pro−Xaa−Xaa−Pro−Glu−Ala−Pro−Gly−Xaa10−Xaa11−Xaa12−Xaa13−Xaa14−Xaa15−Xaa16−Xaa17−Xaa18−Xaa19−Xaa20−Xaa21−Xaa22−Xaa23−Xaa24−Xaa25−Xaa26−Xaa27−Xaa28−Xaa29−Xaa30−Xaa31−Thr−Arg−Xaa34−Arg−Xaa36
(II)
(上式中、
Zは、N末端アミノ基に結合した側鎖A−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、又はA−C−であるか、又はA−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、A−C−がアミノ酸の側鎖に結合しているときには存在せず、
1及び2位のTyr−Proは欠失されていてもよく、
1位のTyrはAlaで置換されていてもよく、又は欠失されていてもよく、
XaaはIle、Val、Leu、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
XaaはGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
6位のGluはValで置換されていてもよく、
7位のAlaはTyrで置換されていてもよく、
Xaa10はGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa11はAsp、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa12はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa13はSer、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa14はPro、ヒドロキシプロリン、又はLysであり、
Xaa15はGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa16はGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa17はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa18はAsn、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa19はArg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa20はTyr、Phe、3−ピリジルアラニン、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa21はTyr、Phe、3−ピリジルアラニン、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa22はAsp、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa23はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa24はLeu、Ile、Val、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、1−アミノ酪酸、又はLysであり、
Xaa25はArg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa26はHis、Arg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa27はTyr、Phe、ホモPhe、又は3−ピリジルアラニンであり、
Xaa28はIle、Val、Leu、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、1−アミノ酪酸、又はLysであり、
Xaa29はAsn、Gln、又はLysであり、
Xaa30はMet、Leu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、1−アミノ酪酸、又はLysであり、
Xaa31はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、1−アミノ酪酸、又はLysであり、
32位のTyrはLysで置換されていてもよく、
Xaa34はGln、Asn、又はHisであり、
Xaa36はTyr、3−ピリジルアラニン、又はLysである)
から選択され、
ここで、該化合物は、遠位カルボン酸又はテトラゾール基を含む血清アルブミン結合側鎖で修飾されているもの。
5. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ここで、ペプチドが、
式Iに記載のPPアナログ
Z−Ala−Pro−Leu−Glu−Pro−Val−Tyr−Pro−Gly−Xaa10−Xaa11−Xaa12−Xaa13−Xaa14−Xaa15−Xaa16−Xaa17−Xaa18−Xaa19−Xaa20−Xaa21−Xaa22−Xaa23−Xaa24−Xaa25−Xaa26−Xaa27−Xaa28−Xaa29−Xaa30−Xaa31−Thr−Arg−Xaa34−Arg−Xaa36
(I)
(上式中、
Zは、N末端アミノ基に結合した側鎖A−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、又はA−C−であるか、又はA−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、A−C−がアミノ酸の側鎖に結合しているときには存在せず、
Xaa10はAsp、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa11はAsn、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa12はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa13はThr、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa14はPro又はヒドロキシプロリンであり、
Xaa15はGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa16はGln、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa17はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa18はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa19はGln、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa20はTyr、Phe、又は3−ピリジルアラニンであり、
Xaa21はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa22はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa23はAsp、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa24はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa25はArg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa26はArg、His、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa27はTyr、Phe、ホモPhe、又は3−ピリジルアラニンであり、
Xaa28はIle、Val、Leu、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa29はAsn又はGlnであり、
Xaa30はMet、Leu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa31はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa34はGln、Asn、又はHisであり、
Xaa36はTyr、3−ピリジルアラニンである);
式IIに記載のPYYアナログ
Z−Tyr−Pro−Xaa−Xaa−Pro−Glu−Ala−Pro−Gly−Xaa10−Xaa11−Xaa12−Xaa13−Xaa14−Xaa15−Xaa16−Xaa17−Xaa18−Xaa19−Xaa20−Xaa21−Xaa22−Xaa23−Xaa24−Xaa25−Xaa26−Xaa27−Xaa28−Xaa29−Xaa30−Xaa31−Thr−Arg−Xaa34−Arg−Xaa36
(II)
(上式中、
Zは、N末端アミノ基に結合した側鎖A−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、又はA−C−であるか、又はA−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、A−C−がアミノ酸の側鎖に結合しているときには存在せず、
1及び2位のTyr−Proは欠失されていてもよく、
XaaはIle、Val、Leu(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
XaaはGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa10はGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa11はAsp、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa12はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa13はSer、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa14はPro又はヒドロキシプロリンであり、
Xaa15はGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa16はGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa17はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa18はAsn、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa19はArg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa20はTyr、Phe、3−ピリジルアラニン、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa21はTyr、Phe、3−ピリジルアラニン、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa22はAsp、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa23はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa24はLeu、Ile、Val、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa25はArg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa26はHis、Arg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
Xaa27はTyr、Phe、ホモPhe、又は3−ピリジルアラニンであり、
Xaa28はIle、Val、Leu、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa29はAsn又はGlnであり、
Xaa30はMet、Leu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa31はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
Xaa34はGln、Asn、又はHisであり、
Xaa36はTyr又は3−ピリジルアラニンである);
から選択され、ここで、該化合物は、遠位カルボン酸又はテトラゾール基を含む血清アルブミン結合側鎖で修飾されているもの。
6. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ここで、ペプチドが、N末端からの一又は複数のアミノ酸の連続配列によって切断されていてもよいもの。
7. 実施態様6に記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ここで、一又は複数のアミノ酸の連続配列が、PYY中の1から25位又はPP中の1から2位からなる群から選択されるもの。
8. 実施態様6に記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ここで、一又は複数のアミノ酸の連続配列が、PYY中の1から2、及び1から17位からなる群から選択されるもの。
9. 実施態様6に記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ここで、一又は複数のアミノ酸の連続配列が、PP中の1位からなる群から選択されるもの。
10. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、血清アルブミン結合側鎖がペプチド骨格のアミノ酸の側鎖に結合しているもの。
11. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、血清アルブミン結合側鎖がペプチド骨格のアミノ酸の側鎖のアミノ基に結合しているもの。
12. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、血清アルブミン結合側鎖がPPのアミノ末端位置又は18位に結合しているもの。
13. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、血清アルブミン結合側鎖がPYYのアミノ末端位置、18位又は22位に結合しているもの。
14. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ここで、血清アルブミン結合側鎖が、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン,及びLysからなる群から選択されるペプチド骨格のアミノ酸の側鎖のアミノ基に結合しているもの。
15. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、スペーサー−D−が、一又は複数の8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸(Oeg)分子、例えば2つの8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸(Oeg)分子を含むもの。
16. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ここで、A−B−C−D−が、[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル]、[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル],及び[4−(16−(1H−テトラゾール−5−イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリル]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]からなる群から選択されるもの。
17. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ここで、PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログが、配列番号23、配列番号57、配列番号58、配列番号43,及び配列番号55からなる群から選択されるもの。
18. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ここで、前記誘導体がY1レセプターに対してよりもY2及び/又はY4レセプターに対して選択性であるもの。
19. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ここで、前記誘導体がY5レセプターに対してよりもY2及び/又はY4レセプターに対して選択性であるもの。
20. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ここで、前記誘導体が毎日一回の投薬計画での投与に適しているもの。
21. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ここで、前記誘導体が毎週一回の投薬計画での投与に適しているもの。
22. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ここで、前記誘導体が月二回の投薬計画での投与に適しているもの。
23. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ここで、前記誘導体が月一回の投薬計画での投与に適しているもの。
24. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ここで、前記誘導体が、ヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPと比較して改善したPKプロファイルを示すもの。
25. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ここで、前記誘導体が、ヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPと比較して遅効型特性を示すもの。
26. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ここで、前記誘導体が、ヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPと比較して改善されたインビボ半減期を示すもの。
27. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログであって、ここで、前記誘導体の治療的有効量がヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPと比較して少ない副作用を生じるもの。
28. 配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12,及び配列番号13からなる群から選択される先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログ。
29. 配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55,及び配列番号56からなる群から選択される先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログ。
30. 配列番号3から配列番号72、配列番号74及び配列番号75からなる群から選択される先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログ。
31. 先の実施態様の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログと一又は複数の薬学的賦形剤を含有する組成物。
32. 実施態様1−30の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの投与による、Yレセプター調節に応答性である症状の治療方法。
33. Yレセプター調節に対する応答性である症状が肥満症である実施態様32に記載の治療方法。
34. Yレセプター調節に応答性である症状が、肥満関連疾患、例えば食物摂取の減少, X症候群(メタボリックシンドローム)、糖尿病、2型真性糖尿病又はインスリン非依存性糖尿病(NIDDM)、高血糖症、インスリン抵抗性、又は耐糖能障害である実施態様32又は33に記載の治療方法。
35. Yレセプター調節に応答性である症状は肥満関連循環器疾患、例えば高血圧、 アテローム硬化症、冠動脈疾患、心筋梗塞、末梢血管疾患、脳卒中、血栓閉栓疾患、 高コレステロール血症、又は高脂血症である実施態様32又は33に記載の治療方法。
36. Yレセプター調節に応答性である症状が、下痢、例えば感染性下痢、炎症性下痢、 化学療法誘発性下痢、短小腸症候群、又は例えば回腸瘻造設術のような外科施術後に典型的に生じる下痢である実施態様32に記載の治療方法。
37. Yレセプター調節に応答性である症状が、腸への損傷によって特徴付けられる症状、例えば化学療法誘発下痢、潰瘍性大腸炎、クローン病、腸萎縮症、腸粘膜の喪失、及び/又は腸粘膜機能の喪失である実施態様32に記載の治療方法。
38. Yレセプター調節に応答性である症状が、腸炎症症状、例えば潰瘍性大腸炎又はクローン病である実施態様32に記載の治療方法。
39. Yレセプター調節に応答性である症状がアレルギー性又は非アレルギー性鼻炎である実施態様32に記載の治療方法。
40. Yレセプター調節に応答性である症状が不安である実施態様32に記載の治療方法。
41. 投与計画が、一日一回、週一回、月二回、又は月一回からなる群から選択される実施態様32−40の何れかに記載の治療方法。
42. 前記誘導体が、ヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPと比較して改善されたPKプロファイルを示す実施態様32−41の何れかに記載の治療方法。
43. 前記誘導体が、ヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPと比較して遅効特性を示す実施態様32−42の何れかに記載の治療方法。
44. 前記誘導体が、ヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPと比較して改善されたインビボ半減期を示す実施態様32−42の何れかに記載の治療方法。
45. 前記誘導体の治療的に有効な用量がヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPと比較して少ない副作用を生じる実施態様32−44の何れかに記載の治療方法。
46. 肥満症又は肥満関連疾患、例えば食物摂取の減少のようなYレセプター調節に応答性である症状の治療のための医薬の調製における実施態様1−30の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの使用。
47. 哺乳動物における投与のための実施態様1−30の何れかに記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの使用であって、前記誘導体がヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPと比較して遅効特性を示す使用。
使用される略語:
r.t: 室温
AcCN: アセトニトリル
DIPEA: ジイソプロピルエチルアミン
O: 水
CHCN: アセトニトリル
DMF: NNジメチルホルムアミド
BTU: 2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル−)−1,1,3,3テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
Fmoc: 9H−フクオレン−9−イルメトキシカルボニル
Boc: tertブチルオキシカルボニル
OtBu: tertブチルエステル
tBu: tertブチル
Trt: トリフェニルメチル
Pmc: 2,2,5,7,8−ペンタメチル−クロマン−6−スルホニル
Dde: 1−(4,4−ジメチル−2,6−ジオキソシクロヘキシリデン)エチル
HFIP: ヘキサフルオロイソプロパノール
ivDde: 1−(4,4−ジメチル−2,6−ジオキソシクロヘキシリデン)−3−メチルブチル
Mtt: 4−メチルトリチル
Mmt: 4−メトキシトリエチル
DCM: ジクロロメタン
TIPS: トリイソプロピルシラン
TFA: トリフルオロ酢酸
Et2O: ジエチルエーテル
NMP: 1−メチル−ピロロジン−2−オン
DIPEA: ジイソプロピルエチルアミン
HOAc: 酢酸
HOAt: 1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール
HOBt: 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
DIC: ジイソプロピルカルボジイミド
MW: 分子量
樹脂結合ペプチドの合成
SPPS法I
保護されたペプチジル樹脂を、NMP(N−メチルピロリドン)中でDIC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)及びHOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)媒介カップリングを用いる製造者から供給されるプロトコルを用い、0.25mmolスケールにてAdvanced ChemTech Synthesiser (APEX 348)でFmoc法により合成した。ペプチドアミド合成に使用した出発樹脂は、Tentagel RAM(Rapp Polymere, Germany)、RinkアミドChemMatrix樹脂(Matrix Innovation, Canada) Rink−アミド樹脂(Merck/Novabiochem)であり、Wang又はクロロトリチル樹脂の何れかを、カルボキシC末端を有するペプチド用に使用した。使用される保護されたアミノ酸誘導体は、標準Fmoc-アミノ酸(例えばAdvanced Chemtech、又はNovabiochemから供給)であった。誘導体化されるリジンのイプシロンアミノ基をMttで保護した。ある場合には、ペプチドの合成は、ジペプチドの使用、例えばNovabiochemからの疑似プロリン、Fmoc−Ser(tbu)−ΨSer(Me,Me)−OHの使用により改善できる(例えば、Novobiochem 2002/2003又はより新刊のカタログ、又はW.R. Sampson(1999), J. Pep. Sci. 5, 403を参照)。
SPPS法II
保護されたペプチジル樹脂を、CEM社(USA)のLibertyでのFmoc方策に従って合成した。NMP(N−メチルピロリドン)中でDIC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)及びHOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)媒介カップリングを用いる製造者から供給されるプロトコルを用い、0.25mmol又は0.5mmol何れかのスケールを使用した。ペプチドアミド合成に使用した出発樹脂は、Tentagel RAM(Rapp Polymere, Germany)、RinkアミドChemMatrix樹脂(Matrix Innovation, Canada)Rink−アミド樹脂(Merck/Novabiochem)であり、Wang又はクロロトリチル樹脂の何れかを、カルボキシC末端を有するペプチド用に使用した。使用される保護されたアミノ酸誘導体は、標準Fmoc−アミノ酸(例えばAdvanced Chemtech、又はNovabiochemから供給)であった。13位のリジンのイプシロンアミノ基をMttで保護した。ある場合には、ペプチドの合成は、ジペプチドの使用、例えばNovabiochemからの疑似プロリン、Fmoc−Ser(tbu)−ΨSer(Me,Me)−OHの使用により改善できる(例えば、Novobiochem 2002/2003又はより新刊のカタログ、又はW.R. Sampson(1999), J. Pep. Sci. 5, 403を参照)。
Mtt-保護を除去する他の手段: 樹脂をシリンジに配し、2×10分、ヘキサフルオロイソプロパノールで処理し、Mtt基を除去した。ついで上述したようにして樹脂をDCM及びNMPで洗浄し、アルブミンハンドルのカップリングの前に5%のDIPEAで中和させた。
リジン残基への側鎖の結合手順: アルブミン結合残基A−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、又はA−B−は、DIC、HOBt/DIC、HOAt/DIC、又はHBTUに限定されるものではないが、標準的なアシル化試薬を使用し、保護されていないペプチドを溶液中でアシル化するか、又は樹脂に結合したペプチドを段階的にアシル化することにより、ペプチドに結合させることができる。
固相法III
保護されたペプチジル樹脂を、製造者からの指示書に従ってPrelude(Protein technologies)で合成した。典型的には、製造者に従って、300mgの樹脂 (Tentagel S Ram, Rapp Polymere)を10mlの反応容器において使用し、又は1グラムのTentage S RAM樹脂を40mlの反応容器において使用した。ペプチドの段階的な組み立てを、Preludeの製造者に従って、標準的なFmoc/t−Bu方策を使用して行った。
ペプチジル樹脂のマニュアル合成
1gのTentagel S Ram0.25mmol/g(Rapp Polymere, Germany)を、ポリプロピレンフリットを有する50mlシリンジにおいて30分、NMP中で膨潤させた。ついで、樹脂をNMP中の20%ピペリジンを用いて20分間、脱保護し、およそNMPで洗浄した。ついで、アミノ酸5mmolのFmoc−Tyr(tbu)−OHを、NMP中の10mlの0.5MのHOAtに可溶化させ、樹脂に加えた。ついで、5mmolのDICと1mmolのコリジンを加え、30分間、カップリングさせた。ついで、過剰のアミノ酸を、NMPでの洗浄によって除去し、Fmoc基を、NMP中の20%ピペリジンによって15分間、除去した。ついで、ピペリジンを、NMPでの洗浄によって除去し、樹脂を次のアミノ酸に対して準備を整わせた。先に記載されたSPPS合成法に従って、アミノ酸を段階的な形で添加し、最終ペプチド配列を得た。最後に、N−αアミノをBoc基で保護した。場合によっては、PYY(3−36)に対して、13位において、Serを、上にアルブミンハンドルを結合させたLys(Mtt)によって置き換えた。
ペプチドでのアルブミンハンドルの合成
保護されたペプチジル樹脂を、ニートなおよそ30mlのヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)中で2分間、膨潤させ、更にHFIPを添加して、5分間静置させた。三回目の添加を実施し、20分間静置させた。ついで、樹脂をNMPと、簡単にNMP中の20%ピペリジンで、再びNMPで洗浄し、ピペリジンを除去した。ついで、NMP中の6mlの0.5MのHOAt中にFmoc−Oeg(NeoMPS)を3mmol加え、3mmolのDICを加え、2時間静置させた。ついで、洗浄し、NMP中の20%ピペリジンで脱保護し、洗浄した後、上述のFmoc−Oegを再び加えた。ついで、脱保護と洗浄後に、6mlのNMP中0.5MのHOAt溶液中の3mmolのFmoc−L−Glu−tBu(IRIS-Biotech, Germany)を加え、ついで、3mmolのDICを加え、およそ19時間、静置させた。残基のFmoc基3mmolを除去した後、6mlの0.5MのHOAt溶液中のFmoc−トラネキサム酸(NeoMPS)を加えた後、3mmolのDICを加え、>2時間、静置させた。カップリング後に、樹脂を洗浄し、Fmocを、NMP中の20%ピペリジンによって除去し、NMP洗浄後、6mlの0.5MのHOAt溶液中の3mmolのモノ−tertブチル−ドデカン二酸を加え、ついで3mmolのDICを加え、>16時間、静置させた。樹脂をNMP及びジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させた。
最終の脱保護及び単離
ペプチド及び側鎖保護基を、30mlの92%TFA、5%TIPS及び3%エタノールをおよそ2時間添加することによって、除去した。ついで、TFAを集め、アルゴン流によって濃縮し、ジエチルエーテルを加えて、ペプチドを沈殿させた。ペプチドをエーテルで5回洗浄し、乾燥させた。
HPLC分析
HPLC分析法I:
バッファーA: 水中0.1%TFA
バッファーB: AcCN中0.1%
勾配: 50分で0%バッファーBから90%バッファーB
流量: 0.5ml/分
カラム: Jubitor Proteo C12,4.6×250mm,
カラム温度: 42℃
HPLC分析法II
バッファーA: 90%水/10%AcCN中の0.5M重炭酸アンモニウム
バッファーB: 70%AcCN/30%水
勾配 16分で25%バッファーBから55%
流量: 0.4ml/分
カラム: Acquity UPLC HSS T3,1.8um,2.1×150mm
カラム温度: 30℃
実施例1:
配列番号1、配列番号3、配列番号4、配列番号13のマニュアル合成。
合成は上述の方法「ペプチジル樹脂の合成」「ペプチド上のアルブミンハンドルの合成」及び「最終の脱保護及び単離」を使用して実施した。
分析データ
配列番号1
保持時間 HPLC法I:25.9分
保持時間 HPLC法II:5.6分
Mw計算値: 4049.6g/mol
MALDI MS: 4046.4g/mol
配列番号3
保持時間 HPLC法I:33.1分
保持時間 HPLC法II:11.5分
Mw計算値: 4973.8g/mol
MALDI MS: 4972.3g/mol
配列番号13
保持時間 HPLC法I:34.0分
保持時間 HPLC法II:10.2分
Mw計算値: 4932.7g/mol
MALDI MS: 4931.7g/mol
実施例2:
配列番号2、配列番号6、配列番号7、配列番号8及び配列番号9の自動化合成。
合成は、Libertyペプチド合成機で、0.5gのTentagel HL RAM樹脂(Rapp Polymere, Germany)を使用してSPPS法IIに記載されたようにして実施した。Liberty装置での合成語に、樹脂を、フィルターフリットを有する50mlのシリンジに移した。アルブミンハンドルは、上述の方法「ペプチド上のアルブミンハンドルの合成」を使用して合成した。ついで、樹脂を、上述のようにして、90%TFA、5%TIPS及び5%水で処理し、Et2Oに沈殿させた。
生物学的アッセイ
哺乳動物(例えばヒト)における体重増加の減少及び肥満症の治療における薬学的に活性な薬剤としての本発明のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの有用性は、一般的なアッセイ及び以下に記載されるインビトロ及びインビボアッセイにおいてアゴニストの活性によって証明されうる。
かかるアッセイは、この発明のPYY又はPPペプチド誘導体 又はそのアナログの活性を既知化合物の活性と比較することができる手段をまた提供する。
実施例3:PYY及びPPアナログのレセプター効力
PYY及びPP誘導体及びそのアナログのレセプター効力を、ここに記載された方法「ACTOneベースFLIPRアッセイを使用するY2又はY4レセプター活性の測定」を使用して決定した。結果を表1及び表2に示す。
表1 アシル化位置及びアルブミンハンドルのタイプの関数としてのY2及びY4レセプターACTOneアッセイでのPYYアナログの活性 ND = 決定されず
Figure 2011520847
表2 アシル化位置及びアルブミンハンドルのタイプの関数としてのY2及びY4レセプターACTOneアッセイでのPPアナログの活性 ND = 決定されず
Figure 2011520847
実施例4:血漿試料の定量アッセイ
PYY及びPPペプチド誘導体又はそのアナログの血漿濃度の決定には、次の方法1−4を使用した。表3はどの方法をどの化合物に使用したかを示している。
表3
Figure 2011520847
Figure 2011520847
方法1
血漿試料を、アセラ(Accela)HPLCポンプとオートサンプラー(双方ともThermoFisher)が連結されたLTQ-オービトラップ(Orbitrap)質量分析計(ThermoFisher Scientiifc, Bremen)におけるLC-MSによりアッセイした。質量分析計にはエレクトロスプレーインターフェィスが具備されており、正のイオン化モードで操作された。分析は、m/z829.8±1.5Daの選択されたイオンモニタリングモードで、実施した。化合物は829.4529Daで検出され、これは、3.6ppmの精度での[M+6H]6+に対応する。定量目的のために、6つの最も強力なアイソトープピークを、5ppmの精度で抽出した。HPLCはジュピター・プロテオ(Jupiter Proteo)カラム(4μ)90A(50×2.0mmID)で実施した。移動相は、A.0.1%のギ酸、及びB.アセトニトリルに0.1%のギ酸が入ったものから構成された。勾配は、10%Bから20%Bまで0から0.2分、ついで20%Bから34%Bまで0.2分から6分で操作した。流量は0.3ml/分であった。血漿試料の分析では、30μlの血漿を90μlのエタノールで沈殿させた。100μlの上清に、20μlの95%アセトニトリル(5%のギ酸を含む)及び200μlのヘプタンを添加した。ヘプタン相を5分後に除去し、残りの溶液を上述のようなLC−MSによって分析した。血漿標準体の構築については、次の濃度で化合物を血漿(ミニブタ)にスパイクさせた:1nM、2nM、5nM、10nM、20nM、50nM、100nM、200nM。血漿標準を試料として処理した。定量の下限値は2nMと推定した。
方法2
試験物質(様々なPYY及びPP化合物)を、後のTandem Mass Spectrometric Detection (TFC/LC/MS/MS)を備え、液体クロマトグラフィーに乱流クロマトグラフィーをカップリングさせたものにより血漿中でアッセイした。正モードイオン化及び単一に荷電されたイオンに断片化された複数のプロトン化種の複数反応モニタリング(MRM)を選択性のために用いた。方法の選択性により一試料中で4つまでの化合物を定量することができ、例えば1匹の動物当たり4までのカセット投薬ができる。未知の試料中の試験物質の濃度を、量の関数としてピーク面積を使用して計算した。分析物でスパイクした血漿試料に基づく検量グラフを回帰分析によって構築した。標準アッセイに対する典型的なダイナミックレンジは1−2000nmol/lであった。方法の性能は、3つの濃度レベルで二通りで品質管理(QC)試料を同時アッセイすることによって担保した。
分析物のストック及び作業溶液を血漿中で調製し、37℃で1時間、インキュベートした。
試料調製:40.0μlのEDTA−血漿に160μlの50%メタノール、1%ギ酸を加え、ついで、4℃で14300rpm(16457g)にて20分間、遠心分離した。上清を96ウェルプレートに移し、プレートを37℃で1/2時間0.4%BSAと共にインキュベートした。注射容量は25μlであった。
分析は、TurboIonSprayインターフェースを使用してSciex API3000質量分析計 (MDS/Sciex, Concord, ON, Canada)で実施した。TFC/LCシステムは2つのFlux Rheos2000の4基一組のポンプ、Cohesive VIMモジュール(Cohesive Technologies, Franklin, MA, USA)及びCTC LC/PAL自動サンプラー(CTC Analytics, Zingen, Switzerland)から構成されていた。試料のクリーンアップのために、Turbo流量C8カラム(0.5×50mm)(Thermo Scientific, Franklin, MA, USA)を使用し、LC分離をProteo4μmカラム(2.0×50mm)(Phenomenex, Torrance, CA, USA)で行った。溶出物は、均一濃度で、メタノール、アセトニトリル、Milli−Q水及びギ酸の勾配組合せであった。
方法3
試験物質(様々なPYY及びPP化合物)を、後のOrbitrap Mass Spectrometric Detection (TFC/LC/MS)を備え、液体クロマトグラフィーに乱流クロマトグラフィーをカップリングさせたものにより血漿中でアッセイした。正モードイオン化及び複数のプロトン化種の精確な質量獲得を選択性のために用いた。方法の選択性により一試料中で4つまでの化合物を定量することができ、例えば1匹の動物当たり4までのカセット投薬ができる。
未知の試料中の試験物質の濃度を、量の関数としてピーク面積を使用して計算した。分析物でスパイクした血漿試料に基づく検量グラフを回帰分析によって構築した。標準アッセイに対する典型的なダイナミックレンジは1−2000nmol/lであった。方法の性能は、3つの濃度レベルで二通りで品質管理(QC)試料を同時アッセイすることによって担保した。
分析物のストック及び作業溶液を血漿中で調製し、37℃で1時間、インキュベートした。
試料調製:40.0μlのEDTA−血漿に160μlの50%メタノール、1%ギ酸を加え、ついで、ボルテックスし、4℃で14300rpm(16457g)にて20分間、遠心分離した。上清を96ウェルプレートに移し、プレートを37℃で1/2時間0.4%BSAと共にインキュベートした。注射容量は25μlであった。
分析は、加熱プローブを有するエレクトロスプレーインターフェースを使用してLTQ Orbitrap Discovery質量分析計(Thermo Scientific, Bremen, Germany)で実施した。TFC/LCシステムは2つのFlux Rheos Allegroの4基一組のポンプ、VIMモジュール(Thermo Scientific, Franklin, MA, USA)及びCTC LC/PAL自動サンプラー(CTC Analytics, Zingen, Switzerland)から構成されていた。試料のクリーンアップのために、Turbo流量C8カラム(0.5×50mm)(Thermo Scientific, Franklin, MA, USA)を使用し、LC分離をProteo4μmカラム(2.0×50mm)(Phenomenex, Torrance, CA, USA)で行った。溶出物は、均一濃度で、メタノール、アセトニトリル、Milli−Q水及びギ酸の勾配組合せであった。
方法4
血漿試料を、Accela HPLCポンプとオートサンプラー(双方ともThermoFisher)が連結されたLTQ−オービトラップ(Orbitrap)質量分析計(ThermoFisher Scientiifc, Bremen)でのLC-MSによりアッセイした。質量分析計にはエレクトロスプレーインターフェィスが具備されており、これは正のイオン化モードで操作された。分析は、最も強いイオンの5Daのウィンドウを含む選択されたイオンモニタリングモードで実施した。定量目的のために、最も強力なアイソトープピークを、5ppmの精度で抽出した。HPLCはジュピター・プロテオ(Jupiter Proteo)カラム(4μ)90A(50×2.0mmID)で実施した。移動相は、A.0.1%のギ酸、及びB.アセトニトリルに0.1%のギ酸が入ったものから構成された。勾配は、5%Bから30%B(又は35%B)まで0−6分で操作した。流量は0.3ml/分であった。血漿試料の分析では、30μlの血漿を1%ギ酸を含む60μlのアセトニトリルで沈殿させた。血漿標準体の構築については、次の濃度で化合物を血漿(ミニブタ)にスパイクさせた:1nM、2nM、5nM、10nM、20nM、50nM、100nM、200nM。血漿標準を試料として処理した。定量の下限値は約1−2nMと推定した。
実施例5:マウスの研究
ビヒクル、配列番号1、配列番号3、配列番号4の食物摂取に対する効果を痩せた絶食再栄養C57BL/6マウスにおいてモニターした。マウスに単一用量のペプチド(1μmol/kg皮下)を投与した30分後に、食物戻り及び累積的食物摂取を24時間にわたって測定した。結果を表4、図1A及び1Bに示す。表4、図1A及び1Bにおいて分かるように、食物摂取低減における遅効型PYY(3−36)及びPPアナログの効果は未修飾のヒトPYY(3−36)と比較して延長されている。すなわち、食物摂取低減における配列番号3及び配列番号4(それぞれ遅効型PYY(3−36)及びPPアナログ)の効果は、未修飾ヒトPYY(3−36)(配列番号1)の効果と比較して延長されている。未修飾ヒトPYY(3−36)の食物摂取低減効果は投与6時間後に消えたが、遅効型PYY(3−36)及びPPアナログの効果はペプチド投与の24時間後まで維持されている。更に、遅効型ペプチドに対する異なった薬物動態プロファイルと一致している場合がある未修飾ヒトPYY(3−36)と比較して、遅効型PYY(3−36)及びPPアナログに対して効果の発現に明らかな遅延が観察される。一方向ANOVAをソフトウェアGraph−Pad Prism(バージョン5.0)を使用して各時点で実施した。図1Aにおけるデータに対して使用された統計的方法は、ソフトウェアGraph−Pad Prism(バージョン5.0)を使用する独立t検定であった。図1B及び表4におけるデータに対して使用された統計的方法はANOVA、事後ダネット法であった。図1A及び1B中の星印はビヒクル群に対する有意性を示している*)p<0.05,**)p<0.01,***)p<0.001。
表4
Figure 2011520847
実施例6:マウスの研究;急性
ビヒクルとの比較で食物摂取に対するPP及びPYYアナログの急性効果を評価するために研究を行った。絶食させた痩せたC57BL/6マウスにビヒクル又はペプチドの単一の皮下注射を施した後、約30分で、食物戻り及び累積的食物摂取を続いて測定した。一方向ANOVAをソフトウェアGraph−Pad Prism(バージョン5.0)を使用して各時点で実施した。
研究6A
マウスにビヒクル、hPP(1−36)又は2つのPPアナログ 配列番号29及び配列番号50の一つを投与した。ペプチド用量は(1.0μmol/kg)であった。結果は表5及び図2に示す。表5及び図2に示されるように、遅効型PPアナログの食物摂取低減効果は、未修飾のヒトPP(1−36)配列番号2の効果と比較して延長されている。未修飾のヒトPPの食物摂取低減効果は投与後12時間で消えたのに対して、遅効型PPアナログの効果はペプチド投与後36時間でも維持されている。
表5
Figure 2011520847
研究6B
2通りの異なった用量(0.3μmol/kg及び1.0μmol/kg)でビヒクル又はPPアナログ配列番号43をマウスに投与した。結果を表6及び図3に示す。表6及び図3から分かるように、遅効型PPアナログ配列番号43は用量依存的に食物摂取を低減させ、注射後4−12時間累積的食物摂取を減少させた。しかしながら、最も高い用量(0.1μmol/kg)だけが統計的有意性に達した。
表6
Figure 2011520847
研究6C
2通りの異なった用量(0.3μmol/kg及び1.0μmol/kg)でビヒクル又は遅効型PYYアナログ配列番号23をマウスに投与した。結果を表7及び図4に示す。表7及び図4から分かるように、PYYアナログ配列番号23は用量依存的に食物摂取を低減させ、注射後96時間までの間、統計的に有意に減少した累積的食物摂取を生じた。
表7
Figure 2011520847
研究6D
3通りの異なった用量(0.1,0.3μmol/kg及び1.0μmol/kg)でビヒクル又はPYYアナログ配列番号40をマウスに投与した。結果を表8及び図5に示す。表8及び図5から分かるように、PYYアナログ配列番号40は3通り全ての用量で食物摂取を効果的に減少させた。
表8
Figure 2011520847
研究6E
マウスにビヒクル(n=8)又はPYYアナログ配列番号57(n=8)、配列番号58(n=7)、及び配列番号59(n=8)の一つを投与した。ペプチド用量は1.0μmol/kgであった。結果は表9及び図9に示す。そこに示されるように、PYYアナログ配列番号57及び配列番号58は、食物摂取を効果的に減少させ、注射後に1−48時間で累積的食物摂取を統計的に有意に減少させた。アナログ配列番号59の効果はあまり顕著ではなく、注射から6−36時間後に統計的に有意な累積的食物摂取の減少を生じた。
表9
Figure 2011520847
研究6F
マウスにビヒクル(n=8)又はPPアナログ配列番号43(n=8)、配列番号46(n=7)、及び配列番号55(n=8)の一つを投与した。ペプチド用量は1.0μmol/kgであった。結果は表10及び図10に示す。そこに示されるように、遅効型PPアナログ配列番号43及び配列番号55は、食物摂取を効果的に減少させ、注射後に1−12時間(配列番号43)及び1−48時間(配列番号55)の累積的食物摂取を統計的に有意に減少させた。アナログ配列番号46の効果はあまり顕著ではなく、注射から4時間後に統計的に有意な累積的食物摂取の減少を生じた。
表10
Figure 2011520847
実施例7:マウスの研究;慢性
体重について二通りの用量(0.3μmol/kg及び1.0μmol/kg)での配列番号3の効果を決定するための慢性研究を行った。Ob/obマウスを一日一回の皮下注射で2週間処置した。結果を図6及び7に示す。図6に示されるように、体重は、試験期間中、用量依存的に減少した。2週間後、体重は、それぞれ0.3及び1.0μmol/kgで処置した動物に対して4.5%及び8.5%と統計的に有意に減少した(図7)。ビヒクル処置動物の体重は、試験期間中、2.8%増加した(図7)。
実施例8:ラットの研究;急性
研究8A
ビヒクルと比較して食物摂取に対するhPYY(3−36)(配列番号1)及びPYYアナログ(配列番号3)の急性効果を評価するための研究を行った。消灯のおよそ30分前にビヒクル又はペプチドの単一の皮下注射を痩せたラットに施し、ついで累積的食物摂取を測定した。結果を表11に示す。表11に見られるように、PYYアナログ配列番号3での処置では、痩せたラットにおいて急性食物摂取に統計的に有意な減少が生じた。これに対して、hPYY(3−36)の効果は統計的に有意ではなかった。
表11 平均累積食物摂取
Figure 2011520847
研究8B
ビヒクル(n=7)と比較して食物摂取に対する天然PYY3−36(配列番号1,n=5)及びPYYアナログ配列番号57(n=6)、配列番号58(n=5)、及び配列番号59(n=5)の急性効果を評価するための研究を行った。消灯のおよそ30分前にビヒクル又はペプチドの単一の皮下注射を痩せたラットに施し、ついで累積的食物摂取を測定した。結果を表12及び図11に示す。それから分かるように、天然のPYY(配列番号1)での処置では痩せたラットにおける食物摂取には効果がなかった。これに対して、PYYアナログ配列番号57及び配列番号58での処置では、急性食物摂取に統計的に有意な減少が生じた。累積的食物摂取は、配列番号57及び配列番号58それぞれの投薬後、6−24時間及び6−48時間で減少した。アナログ配列番号59の効果はあまり顕著ではなく、注射の24時間後に統計的に有意な減少した累積的食物摂取を生じた。
表12
Figure 2011520847
実施例9:ブタの研究;急性
ブタにおける食物摂取についての配列番号23の急性効果を評価するための研究を行った。ビヒクル(n=3)又はペプチド(n=4)の単一の皮下注射でブタに投薬し、累積的食物摂取を続いて測定した。結果を表13に示す。ここで分かるように、30nmol/kgの配列番号23での処置により、投薬から12時間後に累積的食物摂取に統計的に有意な減少が生じた。
表13
Figure 2011520847
実施例10:
ミニブタにおける配列番号3のPKプロファイルの決定。5匹のGottingenミニブタに配列番号3おの単一静脈内ボーラス投与量を投与した;血液試料を示された時点で採取し、配列番号3の血漿中濃度をここに記載されたようにしてLC/MSによって決定した。配列番号3の平均消失半減期(t1/2)は、ここに記載の血漿中濃度−時間プロファイルの非コンパートメント解析によって12±4時間であると計算された。結果は図8に示す。よって、配列番号3の半減期は、ブタ中において未修飾PYY(3−36)に対して<30分という報告された半減期と比較してかなり延長されている(Ito T等, Journal of Endocrinology (2006), 191, pp 113-119)。
実施例11:
本発明の化合物のPKを測定するために有用なアッセイはミニブタPKアッセイである。Ellegaard Gottingen Minipigs A/S, Denmarkからのおよそ15から35kgの重さの雄のGottingenミニブタ(n≧3)を研究に含めた。ミニブタには静脈内(i.v.)投薬及び採血に使用した2つの中心静脈カテーテルが挿入されていた。化合物を50mMのNaHPO、0.05%のtween80,pH=8.0に適切な濃度(例えば25−500nmol/mL)になるまで溶解させた。ブタに1から30nmol化合物/kg体重で静脈内(i.v.)に又は皮下的(s.c.)に投薬した。血液試料を次の適切な時点で採取した:例えば投与前、投薬後30分、1、2、4、8、24、48、72、96、120、168及び240時間。血液試料を、安定化のためにEDTAバッファー(アプロチニン15000KIE/mL及びVal−Pyr0.30mMを含む)を含む試験管に集め、遠心分離前に最大20分間、氷上に維持した。血漿を分離するための遠心分離手順は、4℃、3000rpm、10分間であった。血漿を集め、アッセイするまで−20℃に保存されたMicronicチューブに直ぐに移した。
更なるミニブタPKアッセイを、本発明の化合物のPKを測定するために使用した。Ellegaard Gottingen Minipigs A/Sからの15から35kg体重のミニブタを実験に含めた。動物には静脈内(i.v.)投薬及び採血に使用した2つの中心静脈カテーテルが挿入されていた。化合物を10mMのNaHPO、150mMのNaCl、0.01%のtween80,pH=4.0に40nmol/mlから200nmol/mlの範囲の濃度になるまで溶解させた。ミニブタに10nmol化合物/kg体重で静脈内投薬したが、時折、他の用量、例えば4nmol/kg、30nmol/kg又は50nmol/kgで投与した。各化合物は3又は4のミニブタに投薬され、2つの化合物を同じ動物に同時に与えてもよい。血液を投与前と最初の投与後の10時間に12回採取した。投薬後13日まで一日一回、血液を更に採取した。血液試料を、安定化のためにEDTAバッファー、トラジロール及びVal−Pyrを含む試験管中に集め、最大20分間、氷上に維持した。血漿を分離するために試料を4℃、2000Gで10分間、遠心分離した。血漿を集め、アッセイするまで−20℃に保存されたMicronicチューブに直ぐに移した。
結果はPYYアナログ又はその誘導体に対しては表14に示す。
結果はPPアナログ又はその誘導体に対しては表15に示す。
表14 アシル化位置及びアルブミンハンドルのタイプの関数としてのミニブタで試験したPYYアナログ又はその誘導体の半減期(t1/2)
Figure 2011520847
表15 アシル化位置及びアルブミンハンドルのタイプの関数としてのミニブタで試験したPPアナログ又はその誘導体の半減期(t1/2)
Figure 2011520847
Figure 2011520847
ここに引用された刊行物、特許出願及び特許を含む全ての文献は、各文献が、出典明示により個々にかつ特に援用され、その全内容がここに記載されているかの如く(法により許容される最大の範囲まで)、出典明示によりここに援用される。
全ての表題及び副題は、ここでは便宜的にのみ使用されており、決して本発明を限定するものとは解釈すべきでない。
その全ての可能性のある変形例における、上述した要素の任意の組合せは、他に示されず、又は文脈においてはっきりと矛盾していない限りは、本発明に含まれる。
ここに提供される任意かつ全ての実施例、又は例示的言語(例えば、「等」)の使用は、単に本発明をより例証することを意図しており、他に示されない限り、本発明の範囲に限定をもたらすものではない。明細書中の如何なる語句も、任意の請求項に記載していない要素が本発明の実施に必須であることを示していると解すべきではない。
ここでの特許文献の引用及び援用は単に便宜上なされているもので、そのような特許文献の有効性、特許性、及び/又は権利行使性についての見解を反映させるものではない。
この発明は、適用される法律に容認されるここに添付された特許請求の範囲に記載された主題事項の全ての変形例及び均等物を含む。

Claims (15)

  1. 少なくとも一のアミノ酸残基及び/又はペプチド骨格のN末端及び/又はC末端が、A−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、又はA−C−によって定まる血清アルブミン結合側鎖で誘導体化され、ここで、
    A−は
    Figure 2011520847
    であり、
    ここで、pは10、11、12、13、14、15及び16からなる群から選択され、dは0、1、2、3、4及び5からなる群から選択され、
    −B−は
    Figure 2011520847
    からなる群から選択され、
    ここで、xは0、1、2、3及び4からなる群から選択され、yは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11及び12からなる群から選択され;
    あるいはA−は
    Figure 2011520847
    であり、ここで、nは12、13、14、15、16、17、18及び19からなる群から選択され、
    −B−は、
    Figure 2011520847
    からなる群から選択され、
    ここで、xは0、1、2、3及び4からなる群から選択され;
    −C−は
    Figure 2011520847
    からなる群から選択され、
    ここで、b及びeはそれぞれ独立して0、1、及び2からなる群から選択され、c及びfはそれぞれ独立して0、1、及び2からなる群から選択され;
    但し、
    cが0であれば、bは1又は2であり、
    cが1又は2であれば、bは0であり、
    fが0であれば、eは1又は2であり、
    fが1又は2であれば、eは0であり、
    但し、A−が
    Figure 2011520847
    であれば、−C−は欠失されてもよく;
    −D−は前記アミノ酸残基に結合し、スペーサーである、PYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログ。
  2. ペプチドが、
    式Iに記載のPPアナログ
    Z−Ala−Pro−Leu−Glu−Pro−Val−Tyr−Pro−Gly−Xaa10−Xaa11−Xaa12−Xaa13−Xaa14−Xaa15−Xaa16−Xaa17−Xaa18−Xaa19−Xaa20−Xaa21−Xaa22−Xaa23−Xaa24−Xaa25−Xaa26−Xaa27−Xaa28−Xaa29−Xaa30−Xaa31−Thr−Arg−Xaa34−Arg−Xaa36
    (I)
    (上式中、
    ZはN末端アミノ基に結合した側鎖A−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、又はA−C−、又はA−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、A−C−がアミノ酸の側鎖に結合しているときには存在せず、
    1位のAlaは欠失されていてもよく、
    Xaa10はAsp、Asn、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa11はAsp、Asn、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであr、
    Xaa12はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa13はThr、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa14はPro又はヒドロキシプロリンであり、
    Xaa15はGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa16はGln、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa17はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
    Xaa18はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa19はGln、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa20はTyr、Phe、又は3−ピリジルアラニンであり、
    Xaa21はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり
    Xaa22はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa23はAsp、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa24はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
    Xaa25はArg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa26はArg、His、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa27はTyr、Phe、ホモPhe、又は3−ピリジルアラニンであり、
    Xaa28はIle、Val、Leu、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
    Xaa29はAsn、Gln、又はLysであり、
    Xaa30はMet、Leu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
    Xaa31はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
    33位のArgはLysで置換されていてもよく、
    Xaa34はGln、Asn、又はHisであり、
    35位のArgはLysで置換されていてもよく、
    Xaa36はTyr、3−ピリジルアラニン;である);
    式IIに記載のPYYアナログ
    Z−Tyr−Pro−Xaa−Xaa−Pro−Glu−Ala−Pro−Gly−Xaa10−Xaa11−Xaa12−Xaa13−Xaa14−Xaa15−Xaa16−Xaa17−Xaa18−Xaa19−Xaa20−Xaa21−Xaa22−Xaa23−Xaa24−Xaa25−Xaa26−Xaa27−Xaa28−Xaa29−Xaa30−Xaa31−Thr−Arg−Xaa34−Arg−Xaa36
    (II)
    (上式中、
    ZはN末端アミノ基に結合した側鎖A−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、又はA−C−であるか又はA−B−C−D−、A−C−D−、A−B−C−、A−C−がアミノ酸の側鎖に結合しているときには存在せず、
    1及び2位のTyr−Proは欠失されていてもよく、
    1位のTyrはAlaで置換されていてもよく、又は欠失されていてもよく、
    XaaはIle、Val、Leu、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
    XaaはGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    6位のGluはValで置換されていてもよく、
    7位のAlaはTyrで置換されていてもよく、
    Xaa10はGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、Xaa11はAsp、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa12はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa13はSer、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa14はPro、ヒドロキシプロリン、又はLysであり、
    Xaa15はGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa16はGlu、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa17はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、又は1−アミノ酪酸であり、
    Xaa18はAsn、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa19はArg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa20はTyr、Phe、3−ピリジルアラニン、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa21はTyr、Phe、3−ピリジルアラニン、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa22はAsp、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa23はAla、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa24はLeu、Ile、Val、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、1−アミノ酪酸、又はLysであり、
    Xaa25はArg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa26はHis、Arg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、又はLysであり、
    Xaa27はTyr、Phe、ホモPhe、又は3−ピリジルアラニンであり、
    Xaa28はIle、Val、Leu、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、1−アミノ酪酸、又はLysであり、
    Xaa29はAsn、Gln、又はLysであり、
    Xaa30はMet、Leu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、1−アミノ酪酸、又はLysであり、
    Xaa31はLeu、Val、Ile、ホモロイシン、ノルロイシン、(1−アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1−アミノシクロヘキシル)カルボン酸、1−アミノ酪酸、又はLysであり、
    32位のTyrはLysで置換されていてもよく、
    Xaa34はGln、Asn、又はHisであり、
    Xaa36はTyr、3−ピリジルアラニン、又はLysである);
    からなる群から選択され、
    ここで、該化合物が、遠位カルボン酸又はテトラゾール基を含む血清アルブミン結合側鎖で修飾されている、請求項1に記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログ。
  3. 血清アルブミン結合側鎖が、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、オルニチン、及びLysからなる群から選択されるペプチド骨格のアミノ酸の側鎖のアミノ基に結合している請求項1又は2に記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログ。
  4. スペーサー−D−が一又は複数の8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸(Oeg)分子を含む請求項1から3の何れか一項に記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログ。
  5. 前記誘導体がY1レセプターに対してよりもY2及び/又はY4レセプターに対して選択性である請求項1から4の何れか一項に記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログ。
  6. 前記誘導体がY5レセプターに対してよりもY2及び/又はY4レセプターに対して選択性である請求項1から5の何れか一項に記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログ。
  7. 前記誘導体が、ヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPと比較して改善したPKプロファイルを示す請求項1から6の何れか一項に記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログ。
  8. 前記誘導体が、ヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPと比較して遅効型特性を示す請求項1から7の何れか一項に記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログ。
  9. 誘導体がヒトPYY、PYY(3−36)、又はPPと比較して改善されたインビボ半減期を示す、請求項1から8の何れか一項に記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログ。
  10. N−イプシロン13−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys13]hPYY(3−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号3);
    N−イプシロン13−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]
    [Lys13,Leu17,Leu30,Gln34]hPP(1−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号4);
    N−イプシロン13−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)−アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys13]hPYY(3−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号5);
    N−イプシロン10−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys10,Leu17,Leu30]hPP2−36
    Figure 2011520847
    (配列番号6);
    N−イプシロン10−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys10,Leu17,Leu30]hPP2−36
    Figure 2011520847
    (配列番号7);
    N−イプシロン11−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys11]hPYY(3−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号8);
    N−イプシロン11−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys11]hPYY(3−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号9);
    N−イプシロン13−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys13,Leu17,Nle30,Gln34]hPP(1−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号10);
    N−イプシロン13−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys13]hPYY2−36
    Figure 2011520847
    (配列番号11);
    N−イプシロン4−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]hPYY(3−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号12);
    N−イプシロン4−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル]hPYY(3−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号13);
    N−イプシロン13−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Asn10,Asp11,Lys13,Leu17,Leu30,Val31]hPP(1−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号14);
    N−イプシロン13−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys13,Leu17,Leu28,Val30,Gln34]hPP(1−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号15);
    N−イプシロン13−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys13,Leu17,Val28,Leu30,Gln34]hPP(1−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号16);
    N−イプシロン13−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys13,Leu17,Val30,Gln34]hPP(1−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号17);
    N−イプシロン13−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys13,Leu17,Gln29,Leu30]hPP(1−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号18);
    N−イプシロン13−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys13,Arg26]hPYY(3−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号19);
    N−イプシロン13−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Ala1,Leu3,Glu4,Val6,Tyr7,Lys13,Arg26]hPYY(1−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号20);
    N−イプシロン13−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Ala1,Glu4,Lys13,Arg26]hPYY(1−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号21);
    N−イプシロン13−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Ala1,Glu4,Tyr7,Lys13,Arg26]hPYY(1−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号22);
    N−アルファ−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]hPYY(3−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号23);
    N−イプシロン13−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys13]hPP(1−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号24);
    N−イプシロン4−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys4]hPYY(3−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号25);
    N−イプシロン13−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys13,Gln34]hPP(1−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号26);
    N−イプシロン11−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys11]hPYY(3−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号27);
    N−イプシロン11−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys11]hPYY(3−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号28);
    N−イプシロン11−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys11,Leu17,Leu30]hPP2−36
    Figure 2011520847
    (配列番号29);
    N−イプシロン11−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys11,Leu17,Leu30]hPP2−36
    Figure 2011520847
    (配列番号30);
    N−イプシロン13−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys13]hPP(1−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号31);
    N−イプシロン18−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys18,Leu17,Leu30]hPP2−36
    Figure 2011520847
    (配列番号32);
    N−アルファ−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]hPYY18−36
    Figure 2011520847
    (配列番号33);
    N−イプシロン25−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys25]hPYY(3−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号34);
    N−イプシロン24−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys24]hPYY(3−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号35);
    N−イプシロン13−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys13,Leu17,Leu30]hPP(1−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号36);
    N−イプシロン25−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Leu17,Lys25,Leu30]hPP(1−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号37);
    N−イプシロン15−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys15,Leu17,Leu30]hPP(1−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号38);
    N−イプシロン10−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys10,Leu17,Leu30,Gln34]hPP2−36
    Figure 2011520847
    (配列番号39);
    N−イプシロン19−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys19]hPYY(3−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号40);
    N−イプシロン33−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Leu17,Leu30,Lys33]hPP2−36
    Figure 2011520847
    (配列番号41);
    N−イプシロン33−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Leu17,Leu30,Lys33]hPP2−36
    Figure 2011520847
    (配列番号42);
    N−イプシロン18−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Leu17,Lys18,Leu30]hPP2−36
    Figure 2011520847
    (配列番号43);
    N−イプシロン29−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Leu17,Lys29,Leu30]hPP2−36
    Figure 2011520847
    (配列番号44);
    N−イプシロン26−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Leu17,Lys26,Leu30]hPP2−36
    Figure 2011520847
    (配列番号45);
    N−イプシロン26−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Leu17,Lys26,Leu30]hPP2−36
    Figure 2011520847
    (配列番号46);
    N−イプシロン35−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Leu17,Leu30,Lys35]hPP2−36
    Figure 2011520847
    (配列番号47);
    N−イプシロン35−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Leu17,Leu30,Lys35]hPP2−36
    Figure 2011520847
    (配列番号48);
    N−イプシロン25−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Leu17,Lys25,Leu30]hPP2−36
    Figure 2011520847
    (配列番号49);
    N−イプシロン25−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Leu17,Lys25、Leu30]hPP2−36
    Figure 2011520847
    (配列番号50);
    N−イプシロン13−[4−(16−(1H−テトラゾール−5−イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリル]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys13]PYY(3−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号51);
    N−イプシロン25−[4−(16−(1H−テトラゾール−5−イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリル]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys25]PYY(3−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号52);
    N−アルファ−[4−(16−(1H−テトラゾール−5−イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリル]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]PYY(3−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号53);
    N−アルファ−[4−(16−(1H−テトラゾール−5−イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリル]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]PYY(3−36)
    Figure 2011520847
    (配列番号54);
    N−アルファ−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Leu17,Leu30]hPP2−36
    Figure 2011520847
    (配列番号55);
    N−アルファ−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Leu17,Leu30]hPP2−36
    Figure 2011520847
    (配列番号56);
    N−イプシロン18−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys18]PYY3−36
    Figure 2011520847
    (配列番号57);
    N−イプシロン22−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys22]PYY3−36
    Figure 2011520847
    (配列番号58);
    N−イプシロン26−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys26]PYY3−36
    Figure 2011520847
    (配列番号59);
    N−イプシロン29−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys29]PYY3−36
    Figure 2011520847
    (配列番号60);
    N−イプシロン36−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys36]PYY3−36
    Figure 2011520847
    (配列番号61);
    N−イプシロン21−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys21]PYY3−36
    Figure 2011520847
    (配列番号62);
    N−イプシロン30−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys30]PYY3−36
    Figure 2011520847
    (配列番号63);
    N−イプシロン31−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys31]PYY3−36
    Figure 2011520847
    (配列番号64);
    N−イプシロン14−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys14]PYY3−36
    Figure 2011520847
    (配列番号65);
    N−イプシロン15−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys15]PYY3−36
    Figure 2011520847
    (配列番号66);
    N−イプシロン16−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys16]PYY3−36
    Figure 2011520847
    (配列番号67);
    N−イプシロン20−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys20]PYY3−36
    Figure 2011520847
    (配列番号68);
    N−イプシロン28−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys28]PYY3−36
    Figure 2011520847
    (配列番号69);
    N−イプシロン32−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−(17−カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチル][Lys32]PYY3−36
    Figure 2011520847
    (配列番号70);
    N−イプシロン25−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Leu17,Lys25,Leu30]PP1−36
    Figure 2011520847
    (配列番号71);
    N−イプシロン15−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Leu17,Lys15,Leu30]PP1−36
    Figure 2011520847
    (配列番号72);
    N−イプシロン13−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Leu17,Lys13,Leu30,Gln34]PP1−36酸
    Figure 2011520847
    (配列番号74);及び
    N−アルファ−[2−(2−{2−[2−(2−{2−[(S)−4−カルボキシ−4−({トランス−4−[(19−カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]−エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Leu17,Leu30]PP1−36
    Figure 2011520847
    (配列番号75)
    からなる群から選択される請求項1から9の何れか一項に記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログ。
  11. 請求項1から10の何れか一項に記載されたPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログと一又は複数の薬学的賦形剤を含有する組成物。
  12. 請求項1から10の何れか一項に記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの投与による、Yレセプター調節に応答性である症状の治療方法。
  13. Yレセプター調節に応答性である症状が肥満症である請求項12に記載の治療方法。
  14. 投与計画が、一日一回、週一回、月二回、又は月一回からなる群から選択される請求項12又は13に記載の治療方法。
  15. 肥満症又は肥満関連疾患、例えば食物摂取の減少のようなYレセプター調節に応答性である症状の治療のための医薬の調製における請求項1から10の何れか一項に記載のPYY又はPPペプチド誘導体又はそのアナログの使用。
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