JP2011500037A - ビールの醸造方法 - Google Patents

ビールの醸造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2011500037A
JP2011500037A JP2010529198A JP2010529198A JP2011500037A JP 2011500037 A JP2011500037 A JP 2011500037A JP 2010529198 A JP2010529198 A JP 2010529198A JP 2010529198 A JP2010529198 A JP 2010529198A JP 2011500037 A JP2011500037 A JP 2011500037A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
beer
bran
weight percent
dry matter
malt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010529198A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5463449B2 (ja
Inventor
エルツ,グイド
アマン,ピアー
アンダーソン,アニカ
ブレケルト,ヴィレム
デルクール,ジャン
ランドベリ,リカルド
コータン,クリストフ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fugeia NV
Original Assignee
Fugeia NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fugeia NV filed Critical Fugeia NV
Publication of JP2011500037A publication Critical patent/JP2011500037A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5463449B2 publication Critical patent/JP5463449B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12CBEER; PREPARATION OF BEER BY FERMENTATION; PREPARATION OF MALT FOR MAKING BEER; PREPARATION OF HOPS FOR MAKING BEER
    • C12C5/00Other raw materials for the preparation of beer
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12HPASTEURISATION, STERILISATION, PRESERVATION, PURIFICATION, CLARIFICATION OR AGEING OF ALCOHOLIC BEVERAGES; METHODS FOR ALTERING THE ALCOHOL CONTENT OF FERMENTED SOLUTIONS OR ALCOHOLIC BEVERAGES
    • C12H1/00Pasteurisation, sterilisation, preservation, purification, clarification, or ageing of alcoholic beverages
    • C12H1/22Ageing or ripening by storing, e.g. lagering of beer

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Alcoholic Beverages (AREA)
  • Distillation Of Fermentation Liquor, Processing Of Alcohols, Vinegar And Beer (AREA)
  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

本発明は、小麦ふすま、または、ライ麦ふすまであることが好ましい穀類ふすまを、グリストの10%より多い比率、好ましくはグリストの15%以上、40%以下(重量パーセント)の比率で用いる、底面発酵ビールの醸造方法に関連する。本発明の方法によって、比較的低い原料コストで、優れた風味および経時風味安定性を有するビールの醸造が可能になる。

Description

本発明は、底面発酵ビールの醸造方法に関する。この方法は、小麦ふすま、または、ライ麦ふすまであることが好ましい穀類ふすまをグリスト(grist)の10%以上の比率、好ましくはグリストの15%以上、40%以下(重量パーセント)の比率で用いる。本発明の方法は、比較的低い原料コストで、優れた風味と経時風味安定性とを有するビールの醸造を可能にする。
穀類麦芽、特に大麦麦芽は、ビール醸造に用いられる主要原料である。穀類麦芽は、多糖類と、酵母によってエタノールや二酸化炭素に発酵される単純な単糖類やオリゴ糖にこの多糖類を転換するための酵素とを提供する。ビールの製造工程において、麦芽の一部は、別の炭水化物に富んだ原料に置き換えることができる。この炭水化物に富んだ原料は、一般的に添加物と呼ばれる。ビールの醸造に用いられる添加物には、非麦芽化穀粒(例えば、トウモロコシ、米、ライ麦、大麦、および小麦)、非麦芽化穀粒胚乳片、デンプン、加水分解デンプンあるいは部分的に加水分解されたデンプン、マルトース、グルコース、糖液、あるいは、スクロースが含まれる。添加物で麦芽を置き換える理由は、コストの低減、風味の変更、風味安定性の向上、ビールの色の変更、または、発泡性あるいはコロイド質の変更のためといえる。澄んだ底面発酵ビールを醸造するために用いられる最も一般的な添加物は、大麦麦芽よりも低価格であるが故に主にビールの製造コストを下げるために用いられる非麦芽化トウモロコシおよび非麦芽化米である。しかし、このような添加物の使用に関連して、これらの添加物が、コクが薄くなるという結果を引き起こすという問題がある。これは、完成したビールのリアルエキス値(real extract value)の低下に密接に関連する。当該技術においては、可能であれば標準的な醸造工程を大きく変更せずに、この問題への解決策を見つける必要がある。本発明は、ふすまを10%(重量パーセント)より多く、例えば、15%から50%(重量パーセント)含むグリストが、風味だけでなく風味安定性をも向上した底面発酵ビールを醸造するために用いることができるという驚くべき発見に基づくものである。
穀類ふすまは、従来、上面発酵ビール、特に軽いビール(table beer)やスモールビールを製造するための添加物として用いられてきた。調理された後に熟成せずに短時間の上面発酵をさせた、糖液と小麦ふすまとの混合物をもとに軽いビール、あるいは、スモールビールを製造する工程については、Washington(1757)、Coppinger(1815)、およびByrn(1873)が記述している。しかし、これらのビールだけでなく、糖液や小麦ふすまから造られる高アルコールのビールも、一般的には現代の味覚標準では楽しめないと考えられる(例えば、 http://brewery.org/brewery/cm3/recs/13_07.html における現代の評価を参照)。US81214においては、大麦麦芽、熱処理された挽き割りトウモロコシ、穀類ふすま、およびリン酸塩を含むグリストを用いて底面発酵ビールを醸造する方法が開示されている。10バレル(およそ1190リットル)のビールを製造するために開示された方式では、グリストに含まれる大麦麦芽、非麦芽化トウモロコシ、小麦ふすま、およびオート麦ふすまの量は、それぞれ、17ブッシェル(578ポンド)、200ポンド、2ブッシェル(40ポンド)、および2ブッシェル(40ポンド)である。異なる製品のブッシェルからポンドへの換算は、http://archive1.mdarchives.state.md.us/megafile/msa/speccol/sc2900/sc2908/000001/000572/html/am572-1268.html に示される情報をもとに行われる。よって、このビールのグリストに添加された小麦ふすまの含有量は、4.7%以下であり、添加された小麦ふすまとオート麦ふすまの合計含有量は、9.3%である。US81214の醸造レシピにおけるふすまの添加は、ビールの栄養上の構成を向上させるために、挽き割りトウモロコシの低タンパク質含有量を補うことを目的としていた。これらの開示に反して、例えば、醸造グリストにおいて、例えば全粒粉に存在する相当量の穀類ふすまのような材料が存在することは、一般的に避けられている。これは、穀類ふすまのような材料がビールの風味や風味安定性に好ましくない影響を有すると考えられているためである。ふすまや調理ふすまのふすま風味は周知されており、このふすま風味が、主に風味を楽しむために消費される、ビールのような食物や飲料製品において、ふすまや調理ふすまを高濃度で用いることを妨げている。
醸造に関する技術の状態、特に、澄んだ底面発酵ビールの醸造に関する技術の状態を考慮に入れると、小麦ふすま、および、ライ麦ふすまを含む穀類ふすまの低発酵性炭水化物含有量(50%から70%の穀類麦芽に対して、15%から30%)、その高タンパク質含有量(10%から15%の穀類麦芽に対して15%から20%)、その高茶色色素含有量、および、その高べータグルカン含有量を理由として、当業者は、小麦ふすま、および、ライ麦ふすまを含む穀類ふすまは醸造添加物として適さないと考えるであろう。低発酵性炭水化物含有量を有する添加物は、結果として低発酵をもたらすため、一般的にビールの醸造に好ましくないと考えられている。高タンパク質含有量を有する添加物は、完成ビールの濁りを増し、風味を不安定にする可能性があるため、澄んだラガービールを醸造するためには一般的には好ましくないと考えられている。高色素含有量を有する添加物は、望ましい黄色から逸脱させる可能性があるため、澄んだビールを醸造するためには一般的には好ましくないと考えられている。最後に、高ベータグルカン含有量を有する添加物は、ベータグルカンが、麦汁およびビールの粘性の好ましくない増加を引き起こし、ロータリング(lautering)および濾過工程で問題を引き起こす可能性があるため、一般的にあまり適切でないと考えられている。
本発明は、高レベルの小麦ふすま、あるいは、ライ麦ふすまを、高品質の底面発酵ビールを醸造するために、費用効率のよい添加物として用いることができるという驚くべき発見に基づくものである。ふすまは、相対的に安価な穀類製粉の副産物であり、例えば、パン製造用の穀粉を製造する際に発生する。
よって、第一の目的において、本発明は、小麦ふすま、あるいは、ライ麦ふすまのようなふすまを少なくとも10%、好ましくは15%以上、50%以下であり、好ましくは40%以下(乾物基準の重量パーセント)含み、さらに、麦芽、好ましくは大麦麦芽を含むグリストを用いた、底面発酵ビールの醸造方法を提供する。また、選択的に、このグリストは、本技術において周知の一つ以上の醸造添加物を含んでいてもよい。本発明の方法によって製造されたビールは、優れた風味および経時風味安定性を有する。さらに、上記ビールは、より高いレベルの健康に関連するフェルラ酸、ケイ素、およびアルキルレゾルシノール、具体的には、C19のアルキルレゾルシノールのような植物性栄養素を有していることが判った。
醸造物1(100%麦芽)および醸造物2(90%麦芽、10%ライ麦ふすま)から造られた二つの実験ビールの、主要風味成分の官能評価(n=8)の結果を示す。棒は平均得点を示し、エラーバーは、標準偏差を示す。星印がついた棒は、p<0.05でのウィルコクソン符号順位検定による証拠値(witness value)からの有意差を示す。 醸造物3(100%麦芽)および醸造物4(75%麦芽、25%小麦ふすま)から造られた二つの実験ビールの、主要風味成分の官能評価(n=22)の結果を示す。棒は平均得点を示し、エラーバーは、標準偏差を示す。星印がついた棒は、p<0.05でのウィルコクソン符号順位検定による証拠値からの有意差を示す。 醸造物3(100%麦芽)、醸造物4(75%麦芽、25%小麦ふすま)、および醸造物5(75%麦芽、25%ライ麦ふすま)から造られ、30℃で二ヶ月間強制的に寝かせた後の実験ビールの官能評価(n=6)の結果を示す。ビールは、1(最も浅く熟成された)から3(最も熟成された)まで等級付けされた。棒は平均得点を示し、エラーバーは、標準偏差を示す。異なる文字がつけられた棒は、p<0.05での順位検定によるフリードマン一元配置分散分析(Friedman’s 1−way ANOVA)によると、互いに有意差を有する。 醸造物3(100%麦芽)および醸造物4(75%麦芽、25%小麦ふすま)から造られ、30℃で二ヶ月間寝かせた後の実験ビールの、官能評価(n=8)の結果を示す。ビールは、熟成度合いに対して、0(熟成が知覚されない)から8(強く熟成され、飲めない)の範囲の点数で、記録された。棒は平均得点を示し、エラーバーは、標準偏差を示す。異なる文字がつけられた棒は、p<0.01でのウィルコクソン符号順位検定によると、互いに有意差を有する。
本発明は、小麦ふすま、あるいは、ライ麦ふすまのような穀類ふすまを10%から50%(重量パーセント)含み、さらに大麦麦芽を40%(重量パーセント)以上含むグリストを、従来の底面発酵ビールと同様のアルコール含有量を有する底面発酵ビールを醸造するために用いることができること、を示す。驚くべきことに、このふすまを含むグリストを用いて製造されたビールは、風味の審査員によって、主に大麦麦芽を含む従来のグリストを用いて醸造した比較ビールと比べて、より良い風味およびより良い経時風味安定性を有すると判断された。同時に、ふすまを基にしたビールの原材料の総コストは、従来のビールに比べて大幅に低かった。
よって、第一の目的において、本発明は、小麦あるいはライ麦のような穀類のふすまを10%(乾物基準の重量パーセント)より多く、好ましくは15%(重量パーセント)以上、より好ましくは18%(重量パーセント)以上、さらに好ましくは20%(重量パーセント)以上で、例えば25%(重量パーセント)以上含むグリストを用いた、底面発酵ビールの醸造方法を提供する。このグリストは、穀類ふすまを最大50%(重量パーセント)、より好ましくは最大40%(重量パーセント)、例えば最大35%(重量パーセント)含むことが好ましい。このグリストの残りの部分は、大麦麦芽、小麦麦芽、あるいは、ライ麦麦芽のような麦芽、または、これらの麦芽の組み合わせを含み、さらに、選択的に、非麦芽穀粒、胚を除いた非麦芽穀粒、トウモロコシ粒、トウモロコシフレーク、デンプン、加水分解デンプンあるいは部分的に加水分解されたデンプン、マルトース、グルコース、糖液、あるいは、スクロースのような醸造添加物を一つ以上含んでいる。このグリストに含まれるふすまや醸造添加物の量によって、このグリストは、麦芽を40%(重量パーセント)以上、より好ましくは50%(重量パーセント)以上で、例えば、60%(重量パーセント)あるいは70%(重量パーセント)よりも多く含んでいることが好ましい。このグリストは、最大90%(重量パーセント)の麦芽、より好ましくは最大85%(重量パーセント)の麦芽、例えば80%(重量パーセント)未満の麦芽を含んでいることが好ましい。好ましい実施形態においては、グリストに含まれる麦芽の半分より多くは、大麦麦芽である。上記醸造添加物全体の割合は、35%、25%、あるいは、20%(重量パーセント)未満のように、グリストの45%(重量パーセント)未満であり、例えば、15%あるいは10%(重量パーセント)未満であることが好ましい。
通常、ふすまのかさ密度は低い。よって、輸送および貯蔵コストを下げるために、ふすまは、例えば、押出機あるいは粒造機によって圧縮される場合がある。低かさ密度のふすま、および、圧縮ふすまのどちらも、本発明において好適に用いることができる。
特に高濃度醸造において、小さくされた粒子サイズを有する穀類ふすま粉あるいは砕いた穀類ふすまを用いると、ふすまを含む麦芽汁の攪拌を容易にすることが観察された。さらに、穀類ふすま粉、あるいは、砕いた穀類ふすまを用いると、結果として、ビール粕(spent grain)における残留麦汁が減り、また、ロータリング後のビール粕体積が低下した。よって、本発明の醸造方法の好ましい実施形態においては、50%(重量パーセント)以上の部分の粒子サイズが0.5mm未満である、砕いた穀類ふすま、あるいは、穀類ふすま粉が用いられる。好ましくは、上記ふすまは、ふすまのマッシング(mashing)前に製粉される、あるいは、砕かれることが好ましい。上記の砕かれたふすま、あるいは、ふすま粉は、衝撃式粉砕機、ハンマーミル、ローラー製粉機、ボールミル、ピンミル、ジェットミル、あるいは、ディスクミルのような製粉設備を用いてふすまを加工することによって得られる。穀類ふすまの平均粒子サイズを小さくするための製粉あるいは粉砕工程は、グリストへの添加の前の乾燥ふすま、あるいは、湿ったふすまのいずれか、または、グリストへのふすまの添加後の乾燥グリストあるいは湿ったグリストのいずれかに対して行うことができる。
本発明の醸造方法において用いられるふすまは、パーリング(pearling)あるいは剥皮によって、少なくとも外皮の部分を除かれた穀粒を製粉することによって得ることが好ましい。外皮を除去することにより、穀粒の表面および外皮にそれぞれたまった微生物汚染物質およびマイコトキシンがほとんど除去される。
マッシング中のベータグルカナーゼやプロテアーゼの過度の作用を回避するために、ふすまを含むグリストを、55℃から65℃の間、さらに好ましくは60℃から65℃の間の初期温度(仕込開始(mash−in)温度)で仕込みを開始すること好ましい。このようにして、ベータグルカナーゼやプロテアーゼの過度の作用が回避される。さらに、マッシング工程が、pH5.0から5.6の間、さらに好ましくは、pH5.0から5.4の間で行われると有利になりうる。麦芽汁のpHは、例えば、乳酸、クエン酸、リン酸、リンゴ酸、酒石酸、あるいは硫酸のような酸を添加することによって、所定の値に調整することができる。添加する酸は、上記に限定されない。
ふすま含有グリストにおける麦芽含有量が低いため、内因性アミラーゼ作用は、比較的低い。よって、本発明の醸造方法では、マッシング工程中に、アルファアミラーゼやベータアミラーゼのような、選択された外因性デンプン分解酵素が添加されることが好ましい。
マッシング工程の後、本発明の醸造方法は、本技術において周知の醸造手順に従って進めることができる。よって、本発明の醸造方法は、すりつぶされたグリストにふすまを添加すること、および、マッシングパラメータを調整することを除いて、従来の醸造工程に変更を要しないという利点を有する。さらに、本醸造方法を用いることで、ロータリングに必要な時間が短縮できることが判った。
ライ麦ふすま、あるいは、小麦ふすまの発酵性炭水化物含有量が麦芽のものに比べて低いことを考え、当業者は、本発明の醸造方法では、同じアルコール含有量のビールを醸造するのに、通常95%(重量パーセント)以上の大麦麦芽を含む従来のグリストを用いた場合に必要とされるグリストに比べ、上記ふすま含有グリストはより多く必要とされると理解するであろう。同じアルコール含有量のビールを醸造するのに、従来のグリストを用いた場合に必要な乾物量に対して、本発明で底面発酵ビールを醸造するのに用いられるふすま含有グリストの乾物量が、グリストに含まれるふすまの比率(重量パーセント)の少なくとも1/4以上から最大3/4まで増やされていることが好ましい。例えば、小麦ふすま、あるいは、ライ麦ふすまを24%(重量パーセント)含む本発明のグリストを用いる場合、95%(重量パーセント)以上の大麦麦芽を含むグリストを用いて同じアルコール含有量の比較ビールを醸造する場合より、乾燥重量ベースでおよそ6%から18%(重量パーセント)多くのグリストが必要となる。本発明の醸造方法では、同じアルコール含有量を有する比較従来ビールを醸造するためのグリストよりも多くのグリストを用いることが前提となるが、それにも関わらず、より低い原材料コストでビールを製造することを可能にする。
さらに本発明の醸造方法は、結果として、通常ビールのボディ(body)や口当たりに寄与するリアルエキスを比較的多く有するビールをもたらすことが判った。実際に、風味の審査員による官能試験では、本発明の方法で醸造されたビールの風味が、本技術分野で利用できる醸造工程で造られた、だいたい同じアルコール含有量を有する比較ビールの風味よりも好まれることが示された。さらに、本発明で醸造されたビールの経時風味安定性は、その従来の対応物よりも優れていることが判った。
本発明の方法は、低比重麦汁の底面発酵、希薄化麦汁の底面発酵、あるいは、底面発酵された麦汁を希薄化することによって製造されたビールの醸造に用いることができる。このビールの群は、多くの、いわゆる低アルコールビール、あるいは、ノンアルコールのビール、および、ローカロリーあるいは「弱い(light)」ビールを含む。低アルコールビールは、通常、アルコールを3.5%(容量パーセント)未満、好ましくは1.5%(容量パーセント)未満、さらに好ましくは0.5%(容量パーセント)未満含む。ローカロリーあるいは「弱い(light)」ビールは、通常、アルコールを3.5%(容量パーセント)より多く含むが、リアルエキスを100mLあたり3g未満、好ましくは100mLあたり2.5g未満含む。また、本発明の方法は、ピルスナースタイルのビールのような、底面発酵で製造されるラガービールの醸造にも用いることができる。これらのビールの多くは、アルコールを3.5%から8%(容量パーセント)含み、例えば、アルコールを3.5%から6%(容量パーセント)含み、かつ、リアルエキスを100mLあたり3.0gから5.0g含む。しかし、アルコールを8%(容量パーセント)より多く12%(容量パーセント)以下含み、および/または、100mLあたり5.0gより多くのリアルエキスを含む底面発酵ビールも、本発明の方法を用いて製造することができる。
本発明の方法で製造されたビールは、より高いレベルの健康に関連する植物性栄養素およびミネラルを有していた。これらのビールの分析により、これらのビールが、乾物1gあたり0.5mgを超えるレベルの総フェルラ酸、特に結合フェルラ酸、乾物1gあたり0.7mg以上のレベルのケイ素、および/または、乾物1gあたり50ngを超えるC19のアルキルレゾルシノールを含むことが示された。出願人が認識する限りでは、このように高レベルの総フェルラ酸、ケイ素、あるいは、C19のアルキルレゾルシノールを含むビールの報告は、今回が初めてである。さらに、表9に示されるように、5%から8.6%(容量パーセント)の範囲のアルコール含有量を有する市販ビールの分析では、このような市販用のビールにおいて、同等レベルの上記化合物は示されなかった。よって、第二の目的において、本発明は、総フェルラ酸、ケイ素、および、C19のアルキルレゾルシノールのいずれか、あるいは、すべてがより高いレベルで含まれる底面発酵ビールを提供する。本発明の底面発酵ビールは、乾物1gあたり0.7mgよりも高い、乾物1gあたり0.8mgよりも高いような、例えば乾物1gあたり0.85mgよりも高い含有量で、ケイ素を、主にオルトケイ酸の形で含んでいることが好ましい。上記ビールにおけるケイ素含有量は、乾物1gあたり最大5mg、より好ましくは乾物1gあたり最大4mg、乾物1gあたり3mgまたは2mg未満のように、例えば、乾物1gあたり1mg未満であることが好ましい。
本発明の底面発酵ビールでは、70%より多くがエステル結合あるいはエーテル結合で結合している総フェルラ酸含有量が、乾物1gあたり0.5mgより多い、乾物1gあたり0.6mgより多いような、例えば、乾物1gあたり0.65mgであることが好ましい。上記ビールのこの総フェルラ酸含有量は、乾物1gあたり最大10mg、より好ましくは乾物1gあたり最大5mg、乾物1gあたり2.5mg未満のように、例えば乾物1gあたり1mg未満であることが好ましい。
本発明の底面発酵ビールでは、C19:0のアルキルレゾルシノールの含有量が、乾物1gあたり50ngより多く、例えば、乾物1gあたり60ngより多く、好ましくは乾物1gあたり70ngより多い、例えば、乾物1gあたり80ngあるいは乾物1gあたり90ngより多いことが好ましい。上記ビールにおけるC19:0のアルキルレゾルシノールの含有量は、乾物1gあたり最大1000ng、より好ましくは乾物1gあたり最大500ng、乾物1gあたり250ng/g未満のような、例えば、乾物1gあたり150ng未満であることが好ましい。上記のような底面発酵ビールにおいて、C17:0、C19:0、C21:0、C23:0およびC25:0のアルキルレゾルシノールの合計に対して、C19:0のアルキルレゾルシノールの比率は、16%(重量パーセント)より高く、例えば18%より高く、より好ましくは、20%より高く、例えば22%または24%よりも高いことが好ましい。上記のような底面発酵ビールにおいて、C17:0、C19:0、C21:0、C23:0およびC25:0のアルキルレゾルシノールの合計に対して、C19:0のアルキルレゾルシノールの比率は、最大50%(重量パーセント)、より好ましくは最大40%(重量パーセント)で、例えば30%(重量パーセント)であることが好ましい。
より好ましい実施形態において、本発明は、含有量が乾物1gあたり0.5mgよりも高い、より好ましくは0.6mgよりも高く、さらに好ましくは0.65mgよりも高い総フェルラ酸を有し、かつ、含有量が0.7より高く、より好ましくは0.8より高く、さらに好ましくは0.85よりも高いケイ素を有する底面発酵ビールを提供する。上記ビールにおける上記ケイ素の含有量は、乾物1gあたり最大5mg、より好ましくは乾物1gあたり最大4mg、乾物1gあたり3mgあるいは2mg未満のような、例えば乾物1gあたり1mg未満であることが好ましい。上記ビールにおける、総フェルラ酸含有量は、乾物1gあたり最大10mg、より好ましくは乾物1gあたり最大5mg、乾物1gあたり2.5mg未満のような、例えば、乾物1gあたり1mg未満であることが好ましい。
別のより好ましい実施形態において、本発明は、含有量が乾物1gあたり0.5mgよりも高い、より好ましくは0.6mgよりも高く、さらに好ましくは0.65mgよりも高い総フェルラ酸を含み、かつ、C17:0、C19:0、C21:0、C23:0およびC25:0のアルキルレゾルシノールの合計に対して、C19:0のアルキルレゾルシノールの比率が、16%(重量パーセント)より高い、例えば18%より高い、より好ましくは20%より高く、さらに好ましくは22%より高く、例えば、24%より高い、底面発酵ビールを提供する。上記ビールにおける総フェルラ酸含有量は、乾物1gあたり最大10mg、より好ましくは乾物1gあたり最大5mg、乾物1gあたり2.5mg未満のような、例えば乾物1gあたり1mg未満であることが好ましい。上記のような底面発酵ビールにおいて、C17:0、C19:0、C21:0、C23:0およびC25:0のアルキルレゾルシノールの合計に対して、C19:0のアルキルレゾルシノールの比率は、最大50%(重量パーセント)、より好ましくは、最大40%(重量パーセント)で、例えば、30%(重量パーセント)であることが好ましい。
さらに別の実施形態において、本発明は、含有量が0.7より高く、より好ましくは0.8より高く、さらに好ましくは0.85よりも高いケイ素を有し、かつ、C17:0、C19:0、C21:0、C23:0およびC25:0のアルキルレゾルシノールの合計に対して、C19:0のアルキルレゾルシノールの比率が、16%(重量パーセント)より高く、好ましくは18%より高く、より好ましくは20%より高く、さらに好ましくは22%より高く、例えば、24%より高い、底面発酵ビールを提供する。上記ビールにおける上記ケイ素の含有量は、乾物1gあたり最大5mg、より好ましくは乾物1gあたり最大4mg、乾物1gあたり3mgあるいは2mg未満のような、例えば、乾物1gあたり1mg未満であることが好ましい。上記のような底面発酵ビールにおいて、C17:0、C19:0、C21:0、C23:0およびC25:0のアルキルレゾルシノールの合計に対して、C19:0のアルキルレゾルシノールの比率は、最大50%(重量パーセント)、より好ましくは、最大40%(重量パーセント)で、例えば、30%(重量パーセント)未満であることが好ましい。
さらに好ましい実施の形態において、本発明は、以下の明らかな特徴を有する底面発酵ビールを提供する。
(i) 乾物1gあたり0.5mgよりも高く、より好ましくは0.6mgよりも高く、さらに好ましくは0.65mgよりも高い、総フェルラ酸含有量、
(ii)乾物1gあたり0.7mgよりも高く、より好ましくは0.8mgよりも高く、さらに好ましくは0.85mgよりも高いケイ素含有量、
(iii) 上記ビールに含まれるC17:0、C19:0、C21:0、C23:0およびC25:0のアルキルレゾルシノールの合計に対して、C19:0のアルキルレゾルシノールの比率が、16%(重量パーセント)より高く、好ましくは18%より高く、より好ましくは20%より高く、さらに好ましくは22%より高く、例えば、24%より高い。
上記ビールにおける総フェルラ酸含有量は、乾物1gあたり最大10mg、より好ましくは乾物1gあたり最大5mg、乾物1gあたり2.5mg未満のような、例えば、乾物1gあたり1mg未満であることが好ましい。上記ビールにおけるケイ素含有量は、乾物1gあたり最大5mg、好ましくは乾物1gあたり最大4mg、乾物1gあたり3mgまたは2mg未満のように、例えば、乾物1gあたり1mg未満であることが好ましい。上記のような底面発酵ビールにおいて、C17:0、C19:0、C21:0、C23:0およびC25:0のアルキルレゾルシノールの合計に対して、C19:0のアルキルレゾルシノールの比率は、最大50%(重量パーセント)、より好ましくは最大40%(重量パーセント)、例えば、30%(重量パーセント)未満であることが好ましい。
上記本発明に係る第二の目的のビールは、低アルコールビールあるいはローカロリービールとなりうる。低アルコールビールは、通常、アルコールを3.5%(容量パーセント)未満、好ましくは1.5%(容量パーセント)未満、さらに好ましくは0.5%(容量パーセント)未満含む。ローカロリーあるいは「弱い」ビールは、通常、アルコールを3.5%(容量パーセント)より多く含み、リアルエキスを100mLあたり3g未満、好ましくは100mLあたり2.5g未満含む。また、本発明に係る第二の目的のビールは、例えば、ピルスナースタイルのラガービールのような、より伝統的な底面発酵ビールであってもよい。これらのビールの多くは、アルコールを3.5%から8%(容量パーセント)含み、例えば、アルコールを3.5%から6%(容量パーセント)含み、かつ、リアルエキスを100mLあたり3.0gから5.0g含む。しかし、本発明に係る第二の目的の底面発酵ビールは、8%(容量パーセント)より多く12%(容量パーセント)以下のアルコール、および/または、100mLあたり5.0gより多くのリアルエキスを含んでいてもよい。
完全性の目的で、通常の醸造工程における工程の概要を以下に示す。当業者は、ビールのスタイルに応じて、代替的な工程が発生しうることを理解できる。
「麦芽化(malting)」は、萌芽を可能にするように水に浸して漬けることによる、穀粒の発芽を含む。萌芽中、何種類かの酵素が作られる。これらの酵素には、単純な発酵性糖質へのデンプンの転換を触媒する酵素が含まれる。発芽した穀粒は、その後、芽を殺して、穀粒に焙られた穀粒風味および色を与えるために、乾燥されて焙られる(「焙燥(キルニング(kilning))」と呼ばれる工程)。このように処理された穀粒は、麦芽穀粒、あるいは、単に「麦芽(malt)」と呼ばれる。麦芽は、穀粒を割って、芽を取り除くために、挽いて粉にされる。これにより、麦芽穀粒の中身を、マッシング(mashing)や煮沸(boiling)中に水により良く晒すことができる。
「マッシング(mashing)」は、いわゆる「糖化液(mash)」を得るために、製粉された麦芽穀粒を含むグリストを水と混合する工程を含む。糖化液は、麦芽酵素あるいは外部から添加された酵素の作用にとって、より最適な温度に達するように熱せられる。マッシングは、通常、およそ45℃からおよそ75℃の範囲の温度で実施される。マッシング中に、主にデンプンである複合炭水化物の酵素による分解によって、オリゴ糖、二糖類および単糖類が作られる。このような単糖は、発酵中に微生物のための炭素およびエネルギー源を形成する。
「ロータリング(lautering)」は、麦芽汁を、「麦汁(wort)」とよばれる液体エキスと、「ビール粕(spent grains)」と呼ばれる不溶性物質とに分離する工程を含む。ロータリングは、通常、およそ75℃からおよそ100℃の温度で実施される。
「麦汁煮沸(wort boiling)」は、水の沸騰温度で麦汁を熱する工程を含む。煮沸の主要目的は、(i) 発酵微生物の競争相手(competition)を除去するために、微生物を殺すこと、(ii)ビールの濁りを起こしうるタンパク質や他の固体を凝固させて沈殿させること、(iii) 麦汁煮沸前あるいは麦汁煮沸中に添加されたホップ(hops)のようなハーブ、あるいは、ハーブエキスから、苦く、芳香性のある、香り付けをする化合物を抽出して化学的に変化させることである。
「冷却(cooling)および接種(inoculation)」は、煮沸された麦汁を発酵微生物に最適な温度まで冷却する工程を含む。例えば、醸造者酵母(brewer’s yeast)(サッカロマイセス・セレビシエ(Sacchromyces Cerevisiae))といった、これらの発酵微生物は、意図的に麦汁に添加される(「ピッチング(pitching)」と呼ばれる)、あるいは、自然発生的な接種により添加される。
「発酵(fermentation)」は、発酵微生物を接種された麦汁のインキュベーション(inocubation)を含む。発酵中に、単糖は、これらの微生物によって、二酸化炭素、エタノール、および、その他多数の副産物に転換される。
「発酵後処理」は、一次発酵後から、完成ビールの製造および梱包までの工程である。ビールのタイプと用いられた方法とによって、この発酵後処理は、以下の(1)から(9)の工程の一つ以上を含んでいてよい。(1)さらに望ましい風味、および、においを発展させるため、および/または、好ましくない風味、および、においを減少させるためのビールの熟成。(2)残留酵母および他の濁度を発生させる物質を除去するためのビールの濾過。(3)親水性タンパク質あるいはポリフェノールのような特定の化合物を除去するための、吸収剤を用いての、ビールの処理。(4)(追加の炭素源を添加して、あるいは添加せずしての)ビールの追加発酵工程。(5)ハーブ、あるいは、ハーブエキスの添加。(6)フルーツ、あるいは、フルーツエキスの添加。(7)ビールの気泡性を増すためのビールの炭酸化。(8)微生物安定性を高めるためのビールの低温殺菌または精密濾過。(9)例えば、瓶詰め、缶詰め、または、樽詰め(kegging)によるビールの梱包。
本発明において、「ビール」というタームは、ホップ、コリアンダー、ジュニパー、月桂樹、ローズマリー、ショウガ、ミント、甘草、ノコギリソウ、アニス、または柑橘類のような芳香植物の一部、あるいは、そのエキスを添加した、または、していない、そして、フルーツあるいはフルーツエキスを添加した、または、していない、好ましくは、大麦、小麦、ライ小麦、オート麦、ライ麦、トウモロコシ、サトウモロコシ、雑穀、またはコメのような穀物粒だけでなく、上記穀物粒から作られた穀物粉あるいは麦芽粉も用いて造られた全ての発酵飲料を指す。ここで用いられるビールという用語は、エール(ale)、強いエール(strong ale)、ミッドエール(mid ale)、ビターエール(bitter ale)、ライトエール(pale ale)、サワーエール(sour ale)、スタウトビール(stout)、ポータービール(porter)、ラガー(lager)、麦芽酒(malt liquor)、バーレーワイン(barley wine)、発泡酒、ボックビール(bock)、ドッペルボック(doppelbock)、ケルシュビール(Kolsch beer)、ミュンヘナービール(Munchener beer)、ドルトムンダービール(Dortmunder beer)、デュッセルドルファー・アルトビア(Dusseldorfer alt beer)、ピルスナー・ビール(Pilsener beer)、メルツェンビール(marzen beer)、ドイツヴァィツェンビア(German weizenbier)、ベルリーナ・ヴァイス(Berliner weisse)、セゾンビール(Saisons beer)、アビィビール(abbey beer)、トラピストビール(Trappist beer)、ガーゼ(gueuze)、ランビックビール(lambic beer)、フルーツビール(fruit beer)、ベルギーホワイトビール(Belgian white beer)、高アルコールビール、低アルコールビール、ノンアルコールビール、ローカロリービール、ライトビール(light beer)などを含むがこれらに限定されない。
本発明において、「底面発酵ビール」というタームは、少なくともサッカロマイセス(Saccharomyces)属の一種を含む微生物によって発酵され、0℃から4℃の間のように、10℃未満の温度で、少なくとも1日間熟成(貯蔵(lagering)と呼ばれる)したビールをさす。
本発明において、「澄んだ(clear)」というタームは、EBC(欧州醸造協会(European Brewery Convention))濁度値が40未満を有することによって特徴づけられるビールの特性を指す。
本発明の内容において、「リアルエキス(real extract)」というタームは、ビールの液体およびガス部分(水分、アルコール、溶解ガス)の蒸発後に得られるビール100mlあたりの乾物のグラムと定義される。
「口当たり(mouthfeel)」というタームは、ビールの炭酸化作用、豊かさ、後味といった記述子が口腔の表面で特徴的な触感を引き起こす質感の性質を述べるために用いられる場合に、ビールの炭酸化作用、豊さ、後味を表現するのに用いられる。
「風味」というタームは、口腔とビールが接触したときに感じられるにおい、および、風味の印象と定義される。
「風味安定性」というタームは、製造された完成したてのビールと、たいていは常温で長期間貯蔵された後の同じビールの風味における差を表現するために用いられる。また、「風味安定性」というタームは、苦いホップ由来のイソα酸のような好んで知覚される風味成分の経時変化における減少レベル、および、好ましくなく知覚される風味成分の経時変化の増加を指す。
本発明の内容において、「グリスト(grist)」というタームは、ビール醸造工程におけるマッシング工程中に水と混合される、麦芽穀粉、好ましくは、小麦ふすま、あるいは、ライ麦ふすまである穀類ふすま、および、添加物でを含む生成物のグループを指す。
本発明の内容において、「添加物(adjunct)」というタームは、ビール醸造工程におけるマッシング工程中に水と混合される、麦芽穀粉以外の、炭水化物に富んだ原料を指す。
本発明の内容において、「ふすま(bran)」というタームは、対応するそのままの穀粒に対して、アリューロン(aleurone)、果皮、種皮、萼片、および花びらから選択される組織のいずれか、あるいは、すべてに富んだ穀粒由来製粉部分を指す。このような製粉部分の例には、ふすま、ショート(short)、剥皮片、パーリング(pearling)片、レッドドッグ(red dog)、ミドリング粉(middlings)、ミルラン(mill run)、および、テーリング材(tailings)を含むが、これらに限定はされない。
本発明における「アルキルレゾルシノール」というタームは、1,3−ジヒドロキシベンゼン環の5位の位置に奇数アルキル鎖を有するフェノール性脂質を指す。穀類において、アルキルレゾルシノールは、主にC15:0、C17:0、C19:0、C21:0、C23:0およびC25:0のアルキル鎖とともに存在する。C19:0のアルキルレゾルシノールは、1,3−ジヒドロキシベンゼン環の5位に位置するアルキル鎖が19個の炭素原子を有し、炭素−炭素単結合のみで構成されるアルキルレゾルシノールである。
本発明の内容において、「リアルエキス」というタームは、ビールの液体およびガス部分(水分、アルコール、溶解ガス)の蒸発後に得られるビール100mlあたりの乾物のグラムと定義される。
本発明は、製造方法の品質管理で必要であれば、醸造工程における一つ以上の工程で、液体およびビールの醸造時に、総フェルラ酸、ケイ素、およびC15:0、C17:0、C19:0、C21:0、C23:0およびC25:0のアルキルレゾルシノールの濃度測定、および/または、分析工程を含んでいてもよい。上記方法は、本発明の実施例2において記述される分析手法を含む。
さらに、本発明は、以下に示す説明用の実施形態によって示されるが、以下の説明用の実施形態に限定されることはない。
実施例1:ふすまを添加物として用いて作製された澄んだ底面発酵ビール
原料
ピルスナー麦芽は、Mouterij Albert(ベルギーのプールス(Puurs))より購入された。小麦ふすまはDossche Mills & Bakery(ベルギーのダインゼ(Deinze))から、そして、ライ麦ふすまは、Molens Goethals(ベルギーのゲント(Gent))からそれぞれ入手された。表1に示されるふすま片の炭水化物構成は、まず、炭水化物を酸加水分解で単糖類に加水分解し、結果として得られた単糖類をガスクロマトグラフィーでアルジトールアセテート(alditol acetates)として検出する、Courtin et al.2000に記載の方法で判定された。ターマミル(Termamyl)(熱安定性αアミラーゼ製剤)120L、Attenuzyme(アミログルコシデーゼ(amyloglucosidase)製剤)、および、プロモザイム(Promozyme)(プルラナーゼ製剤)が、ノボザイムズ(Novozymes)(デンマークのバウスベア)より購入された。
分析技法
ビール試料におけるアルコール含有量が、近赤外分光法(アントパール(Anton Paar)製のアルコライザー・プラス(Alcolyzer Plus))で測定された。リアルエキスは、振動U字管比重計(アントパール(Anton Paar)製のアルコライザー・プラス(Alcolyzer Plus))を用いて測定された。これらの両方とも、Analytica EBC(1998)に概要説明された標準手法によって測定された。
ビール醸造
以下の工程で、ビールが50リットル規模で造られた。麦芽汁の構成およびマッシング温度概要を以下に明記する。醸造水は、最終濃度が40mg/lになるようにCa2+が添加され、逆浸透によって精製された水から構成された。麦芽汁のpHは、乳酸を用いて5.6になるように管理された。ロータリングが、78℃の温度で60分間、ロータータン(lauter tun)で行われた。濾過された麦汁は、60分間煮沸された。麦汁には、煮沸の完了前5分の時点で、最終濃度が25mg/lのイソ酸となるように、異性化されたホップ酸エキス(20%イソ酸(重量/容量)、イギリスのパドックウッドのBotanix社製)を添加することにより、ホップで苦みをつけられた(hopped)。煮沸の完了前5分の時点で、最終濃度が0.2mg/lとなるように、Zn2+が添加された。煮沸された麦汁は、渦(whirlpool)を用いて澄まされた。冷却され、澄まされた麦芽は、107 Cells/mlで酵母(Saflager 3470, Lesaffre製造)を接種(pitching)された後、12℃で8日間発酵され、0℃で7日間貯蔵(lagering)された。ビールの苦みは、イソα酸の最終濃度が25mg/lとなるように異性化されたホップ酸エキス(20%イソα酸(重量/容量)、イギリスのパドックウッドのBotanix社製)を添加することにより調整された。ビールは、珪藻土/セルロース紙(1μm)で濾過され、最終的に、二重予備排気(double pre−evacuation)を用いる定圧充填機(America monobloc、イタリアのCimec製)を用いて、茶色の標準25cl瓶(O2 含有量<80ppb)に瓶詰めされて密封された。
ビールの寝かし
醸造したてのビールは、0℃で一ヶ月間貯蔵され、その後、暗室に移されて30℃で二ヶ月間置かれた。
官能試験
ビールの官能試験が訓練された審査員によって静かな部屋で行われた。全ての試料は、ランダムに作成された二桁番号に符号化され、回答者にこれら試料が提示される順番は、ランダムであった。甘味、酸味、苦み、渋みおよび口当たり(豊かさ)の知覚性質が、0(感知されない)から8(非常に強い)までの段階で点数を与えられた。得点は、二つのビールが比較される場合はノンパラメトリック手法のウィルコクソン符号順位検定で分析され、あるいは、二つより多いビールが比較される場合は順位検定によるノンパラメトリック手法のフリードマン一元配置分散分析で分析された。また、審査員は、二つのビールのうち、好みの一つを示すよう求められた。二つのビールの比較における好みの序列データは、統計的にマクネマーの検定を用いて分析された。全統計的分析は、Analyse−itソフトウェア、バージョン1.73を用いて実施された。ビールの風味安定性を試験するために、審査員は、熟成点(Araki et al.(1999)の手順をアレンジしたもの、0:新鮮、2:非常に弱い熟成、4:中程度に熟成、6:強く熟成、8:非常に強く熟成、飲めない)を与え、その熟成度に応じた熟成ビール試料の等級付けをするように求められた。熟成点は、二つのビールが比較される場合はノンパラメトリック手法のウィルコクソン符号順位検定で分析され、あるいは、二つより多いビールが比較される場合は順位検定によるノンパラメトリック手法のフリードマン一元配置分散分析で分析された。熟成等級データは、統計的に、二つより多いビールが比較される場合は順位検定によるフリードマン一元配置分散分析で分析され、そして、二つのビールが比較される場合にはマクネマーの検定を用いて分析された。全統計的分析は、Analyse−itソフトウェア、バージョン1.73を用いて実施された。
結果
三つの実験ビール、醸造物3,4および5が、表5に明記される麦芽汁構成を用いて醸造された。醸造物3は、ピルスナー麦芽100%で構成されるグリストの対照ビール(witness beer)であった。醸造物4のグリストは、75%のピルスナー麦芽および25%の小麦ふすまから構成された。麦芽汁の1容積あたりの総グリスト量は、対照ビールに比べて、12%増加した。醸造物5のグリストは、小麦ふすまの代りにライ麦ふすまが用いられたことを除いては、醸造物4のグリストと同じであった。醸造物3,4および5のビールは、だいたい同じアルコール含有量を有していたが、醸造物4および5のふすま含有ビールのリアルエキスの値は、それぞれ、23%および30%分、対照ビールのリアルエキスの値よりも高かった(表6)。ビールの官能評価は、醸造物4および5のビールの両者が、対照ビールよりもずっと好まれることを示した(表7,表8)。ビール3および4の主要風味成分の知覚上の特徴付けにより、ビール4の渋みが対照ビール3よりもずっと低いことが示された(図2)。よって、渋みの減少が、完全麦芽対照ビールよりも、ふすま含有ビールが好まれる理由の一つと考えられる。
ビール3,4および5は、30℃で二ヶ月間寝かされた。第一の官能評価において、ビール3,4および5は、熟成度に関して等級付けされた。この評価によって、ふすま含有ビール4および5の両方が、対照ビール3と比較して、ずっと低い熟成度に等級付けされることが示された(図3)。ビール3および4を含む第二および独立した官能評価において、全8人の審査員が、一貫して、ビール4をビール3よりも熟成度が低いものとして等級づけした。さらに、熟成度の得点により、ビール3に比べて、ビール4が経時変化に関連する風味の低下が著しく低いことを示すことが確証された(図4)。よって、穀類ふすまによって麦芽の一部を置き換えて醸造したビールは、その新鮮な状態において好まれただけでなく、風味安定性の著しい向上をも示した。
実施例2:ふすまを添加物として用いて作製された底面発酵ビールの分析
原料
ビール3および4は、実施例1に記載されるように醸造物3および4から造られた。市販ビールが、地元小売店で購入された。
総フェルラ酸および遊離フェルラ酸の分析
ビール試料(90ml)が超音波槽で超音波処理され、次に凍結乾燥された。全フェルラ酸(結合および遊離フェルラ酸の合計)含有量が、水酸化ナトリウム(5ml;2M、無酸素)中に浮遊した10mgから50mgの試料に関して判定された。溶液の上部空間は、窒素でパージされた。そして、結合フェルラ酸の加水分解が室温で18時間行われた。o−クマル酸(100μl、50mg/100ml)が、内部標準として添加され、溶液は、塩酸(4ml;4M)を用いて酸性化された。それから、溶液が、酢酸エチル(各3ml)を用いて3回抽出された。そして、有機相が結合され、窒素とともに乾燥された。残留物が、メタノール(5ml)に溶解され、HPLC分析前に濾過(0.45μmの孔径フィルタ)された。遊離フェルラ酸含有量が、塩酸(2ml;0.1M)中に浮遊された200mgの試料について判定された。o−クマル酸(50μl、50mg/100ml)が、内部標準として添加された。それから、溶液が酢酸エチル(各3ml)を用いて3回抽出された。そして、有機相が結合され、窒素とともに乾燥された。残留物が、メタノール(2.5ml)に溶解され、HPLC分析前に濾過(0.45μmの孔径フィルタ)された。522ポンプモジュール、535UV検出器、および、ODS2プレカラム(25×4.0mm、Waters)を有するスーパースフェア(Superspher)60 RP8カラム(125×4.0mm、メルク(Merck))がついたKontron Kromaシステム2000 HPLCシステム(Biotek社)が用いられた。注入量は、100μl、流量は0.8ml/分であった。そして、310nmでの吸光度の測定によって検出が行われた。溶媒(水:アセトニトリル:酢酸=75:25:0.04(容量/容量/容量))が均一濃度で加えられた。310nmでのピーク領域を基に量子化された。そして、検出線が、フェルラ酸と内部標準との異なるモル比(1:5、1:1、5:1)を有する標準溶液を注入することにより得られた。
ケイ素の分析
総ケイ素分析が、誘導結合プラズマ発光分析装置(ICP−OES、Jobin−Yvon Horiba JY2000−2、フランスのロンジュモー)で、液体ビール試料に関して251.611nmで行われた。上記機器は、同心円ネブライザーおよびサイクロン噴霧室を備えていた。そして、試料は、1mL/minの流速で加えられた。Burden et al (1995;1998)に記載されたようなピークプロファイルが、プロファイル毎に21の増加量および各増加量で0.5秒の積算時間として、0.1nm(ピークの両側0.05nm)のウィンドウサイズで用いられた。試料は、個別試料ベースの標準および合同試料ベースの標準とともに流された。個別サンプルベース標準は、20ppmのSiを9680ppmのSi標準(Aldrich Chemical社、イギリス)から個別試料の一定分量にスパイキングすることによって調製された。合同試料ベース標準は、まず各試料3mlをため、それから、9680ppm標準からSi(0ppm、10ppm、20ppm、および、40ppm)を有する合同試料の一定分量をスパイキングすることによって調製された。個別試料ベース標準を用いた値は報告されているが、合同試料ベース標準を用いて得られた値としっかり一致していた。全試料は、3通り分析された。乾物基準でデータを表現するために、ケイ素含有量(mg/100mlで)を、リアルエキス(g/100ml、実施例1で記述されたように決定された)で割った。
アルキルレゾルシノールの分析
アルキルレゾルシノール(AR)分析の試料は以下のように調製された。
(1)50mLガラス管にビール試料(20ml)を入れ、超音波処理によりガス抜きし、凍結乾燥機で凍結乾燥する。
(2)きついネジ蓋を有する20mLのガラス管に、凍結乾燥されたビール100mgを入れる。
(3)内部標準として0.90μgの合成C20:0AR(濃度10.3μg/mL)(Reseachem Life Science、スイスのブルクドルフ)を添加する。
(4)回転混合機上で24時間、継続振動させながら、酢酸12mlとエキス試料とを添加する。
(5)真空遠心分離器を用いて乾燥するまで試料エキスを脱水する。
(6)1mLの酢酸に試料を再溶解し、1mLのOmnifix(R) −Fシリンジ(Braun、ドイツ)に接続された0.45μmのGHP Acrodisc(R) フィルタ(VWR社、ドイツのダルムシュタット)を介して、新しい管に、エキスを濾過する。
(7)真空遠心分離器を用いて乾燥するまで脱水し、200μlのQSM(ピリジン:ヘキサメチルジシラザン:トリメチルクロロシラン 9:3:1)を用いて30分間室温でシリレート化する。
(8)ガスクロマトグラフィーガラスビン(GC−vial)に、シリレート化した試料を移し、試料1.0μLをガスクロマトグラフィー電子衝撃イオン化質量分析器(GC−EIMS)に注入する。
定量化用標準は以下のように調製された。
(1)合成AR(Reseachem Life Science、スイスのブルクドルフ)を、C17:0ARを0.484μg/mL、C19:0ARを0.376μg/mL、C21:0ARを0.484μg/mL、C23:0ARを0.391μg/mL、C25:0ARを0.404μg/mLの濃度でクロロホルムに溶解することにより、AR標準混合液を作製する。
(2)10ml試験管に0μl、1μl、5μl、10μl、30μl、50μl、100μl、500μlのAR標準混合液を入れ、0.90μgのC20:0AR(濃度10.3μg/mL)を添加する。
(3)真空遠心分離器で乾燥するまで脱水し、200μlのQSM(ピリジン:ヘキサメチルジシラザン:トリメチルクロロシラン 9:3:1)を用いて30分間室温でシリレート化する。
(4)シリレート化した試料をガスクロマトグラフィーガラスビンに移し、試料1.0μLをGC−EIMSに注入する。
試料および標準物質は、電子衝撃イオン化質量分析検出器に接続されたガスクロマトグラフで分析された。電子衝撃イオン化質量分析検出器は、以下の条件に設定された。
・ 入り口温度:300℃
・ トランスファ・ライン温度:310℃
・ イオン源温度:250℃
・ 温度プログラム:200℃(0分)、280℃(11.4分)、300℃(13.4分)、300℃(18.4分)
・ 搬送ガス:ヘリウム、定ガス量:1.0mL/分(線速度:約30cm/秒)
・ イオン化エネルギー:70eV
・ カラム:HP−5カラム(15m×0.25mm×0.25μm、Thermo Fischer社、米国)または、その同等品
・ 試料および標準物質は、全走査モードで移動された(m/z 50−650を検出)
・ 基準イオン(全ARの同族に共通であるm/z 268)および各固有分子イオン(C17:0 ARのm/z 492、C19:0 ARのm/z 520、C21:0 ARのm/z 548、C23:0 ARのm/z 576、およびC25:0 ARのm/z 604)を抽出することにより、ピークの素性(identity)が確認された。
試料は四通り分析された。全アルキルレゾルシノールは、C17:0 AR、C19:0 AR、C21:0 AR、C23:0 AR、およびC25:0 ARの合計と判定された。
結果
ビール醸造工程中にふすまを用いることで、ふすまの組織に高濃度で存在すると知られる有益な植物性栄養素の含有量を増加させることができた。第一の例は、フェルラ酸であり、抗酸化性(Kikuzaki et al. 2002)および抗腫瘍作用(Kampa et al. 2004; Lee, 2005)を有するヒドロキシケイ皮酸である。第二の例は、アルキルレゾルシノールであり、生体膜に存在すると抗酸化作用を提供し(Kozubek and Nienartowich 1995)、また、試験管内でLDL酸化を抑制する(Parikka et al. 2006)ふすま固有の化合物である。第三の例は、オルトケイ酸であり、ふすま組織において内胚乳組織の数倍の濃度があるミネラルである。ビールは、食事性(dietary)オルトケイ酸の主要源の一つである(Powell et al. 2005)。ケイ酸塩は、骨の健康において重要な役割を果たし(Schwarz and Milne 1972; Jugdaohsingh et al. 2006)、かつ、アルツハイマー病の予防(Gonzalez−Munoz et al 2008a, 2008b)においても重要な役割を果たす。アルミニウム誘発アルツハイマー病に関してネズミをモデルに行われた実験で、ビールに存在するオルトケイ酸の予防効果が実証された(Gonzalez−Munoz et al 2008a, 2008b)。
ふすまを用いずに造られた実施例1の醸造物3のビール、および、グリストに小麦ふすまを添加して造られた実施例1の醸造物4のビールの、総フェルラ酸、遊離フェルラ酸、ケイ素(オルトケイ酸の目安として)、および、C17:0、C19:0、C21:0、C23:0、および、C25:0のアルキルレゾルシノールの含有量が分析された。醸造物3の全麦芽対照ビール、および、非麦芽小麦でできた二つのビール(ベルギーウィットビール(Belgian Witbier)、ヒューガルデン(登録商標)(Hoegaarden(R) ))、または、小麦麦芽でできた二つのビール(ドイツヴァイツェンビア(German Weizenbier)、エルディンガー・ヴァイスビア(登録商標)(Erdinger Weissbier(R) ))を含む一連の市販ビールと比較して、醸造物4の小麦ふすまベースのビールの総フェルラ酸、ケイ素、および、C19:0のアルキルレゾルシノールの含有量は、顕著に高かった(表9)。C17:0、C19:0、C21:0、C23:0、および、C25:0のアルキルレゾルシノールの合計に対するC19:0のアルキルレゾルシノールの比率は、醸造物4のビールの場合、25.1%であったが、分析されたその他すべてのビールの同比率は、14%より低かった(表9)。
実施例3:ふすまを添加物として用いて作製された底面発酵ビールへのpHの影響
実施例1において醸造物4に関して記載されたように、グリストに小麦ふすまを添加して、二つのビールを作製する。乳酸を酸性化剤として用いて、マッシング工程中、これらビールのうちの一つはpH5.6で作製され、他方のビールはpH5.2で作製された。分析によって、pH5.6で造られたビールと比較して、pH5.2で造られたビールにおいては、その他物質のうちリポキシゲナーゼに関連した風味低下化合物の存在の減少が示される。
Figure 2011500037
Figure 2011500037
Figure 2011500037
Figure 2011500037
Figure 2011500037
Figure 2011500037
Figure 2011500037
Figure 2011500037
Figure 2011500037
参考文献
Araki S., Kimura T., Shimizu C., Furusho S., Takashio M., Shinotsuka K. (1999) Journal of the American Society of Brewing Chemists, 57:34-37.
Burden, T.J. Powell, J.J. Taylor, P.D. and Thompson, R.P.H. (1995) Optical accuracy, precision and sensitivity of inductively coupled plasma optical emission spectrometry: Bioanalysis of aluminium. J Anal Atom Spectrom. 10:259-266.
Burden, T.J., Whitehead, M.W., Thompson, R.P.H., and Powell, J.J. (1998) Preparation of urine samples for trace metal determination: a study with aluminium analysis by inductively coupled plasma optical emission spectrometry. Ann Clin Biochem. 35:245-253.
Byrn, M.L. (1873) The complete practical brewer. Published by Henry Carey Baird.
Coppinger, J. (1815) The American practical brewer and tanner. Reprint Edition 2007 published by Beerbooks.com, Cleveland Ohio, ISBN-13:978-0-9662084-9-8.
Courtin, C.M., Van den Broeck, H. and Delcour, J.A. (2000). Determination of reducing end sugar residues in oligo- and polysaccharides by gas liquid chromatography. Journal of Chromatography A, 866, 97-104.
Gonzalez-Munoz MJ, Pena A, Meseguer I. (2008a) Role of beer as a possible protective factor in preventing Alzheimer's disease. Food Chem. Toxicol. 46:49-56.
Gonzalez-Munoz MJ, Meseguer I, Sanchez-Reus MI, Schultz A, Olivero R, Benedi J, Sanchez-Muniz FJ. (2008b) Beer consumption reduces cerebral oxidation caused by aluminum toxicity by normalizing gene expression of tumor necrotic factor alpha and several antioxidant enzymes. Food Chem Toxicol. 46:1111-1118.
Jugdaohsingh R, O'Connell MA, Sripanyakorn S, Powell JJ (2006) Moderate alcohol consumption and increased bone mineral density: potential ethanol and non-ethanol mechanisms. Proc. Nutr. Soc. 65:291-310.
Kampa M, Alexaki VI, Notas G, Nifli AP, Nistikaki A, Hatzoglou A, Bakogeorgou E, Kouimtzoglou E, Blekas G, Boskou D, Gravanis A, Castanas E (2004) Antiproliferative and apoptotic effects of selective phenolic acids on T47D human breast cancer cells: potential mechanisms of action. Breast Cancer Res. 6:R63-74.
Kikuzaki, H., Hisamoto, M., Hirose, K., Akiyama, K. and Taniguchi, H. (2002) Antioxidant properties of ferulic acid and its related compounds. J. Agric. Food Chem. 50: 2161-2168.
Kozubek A, Nienartowich B. (1995) Cereal grain resorcinolic lipids inhibit H2O2-induced peroxidation of biological membranes. Acta Biochim Pol. 1995;42:309-15
Lee YS (2005) Role of NADPH oxidase-mediated generation of reactive oxygen species in the mechanism of apoptosis induced by phenolic acids in HepG2 human hepatoma cells. Arch. Pharm. Res. 28:1183-1189.
Powell JJ, McNaughton SA, Jugdaohsingh R, Anderson SH, Dear J, Khot F, Mowatt L, Gleason KL, Sykes M, Thompson RP, Bolton-Smith C, Hodson MJ. (2005) A provisional database for the silicon content of foods in the United Kingdom. Br. J. Nutr. 94:804-812.
Schwarz K, Milne DB (1972) Growth promoting effects of silicon in rats. Nature. 239:333-334.
Szwajgier D, Wasko A, Zapp J, and Targonski Z (2007) An attempt to identify the low molecular feruloylated oligosaccharides in beer. J. Inst. Brew. 113:185-195.
Washington, G. (1757) George Washington. "To Make Small Beer." From his 1757 notebook. George Washington Papers. Manuscripts and Archives Division. The New York Public Library.
Yuan X, Wang J, and Yao H (2005) Antioxidant activity of feruloylated oligosaccharides from wheat bran. Food Chem.. 90:759-764.
Parikka K, Rowland IR, Welch RW, Wahala K. (2006) In Vitro Antioxidant Activity and Antigenotoxicity of 5-n-Alkylresorcinols. J Agric Food Chem. 54:1646-50.

Claims (19)

  1. グリストのマッシング工程を含む底面発酵ビールの醸造方法であって、上記グリストがふすま由来の穀物を15%から50%(乾物基準での重量パーセント)含み、麦芽を40%から85%(乾物基準での重量パーセント)含む、方法。
  2. 上記グリストが、ふすま由来の穀物を20%から40%(重量パーセント)含む、請求項1項に記載の方法。
  3. 上記グリストが、ふすま由来の穀物を20%から30%(重量パーセント)含む、請求項1項に記載の方法。
  4. 上記ふすま由来の穀物が、小麦ふすま、または、ライ麦ふすまである、請求項1項から3項のいずれかに記載の方法。
  5. 麦芽が、大麦麦芽、小麦麦芽、または、ライ麦麦芽である、請求項1項から4項のいずれかに記載の方法。
  6. 上記ふすま由来の穀物が、剥皮、あるいは、パーリングによって外果皮層が除かれた穀粒を製粉することによって得られる、請求項1項から5項のいずれかに記載の方法。
  7. 上記ふすまが、麦芽汁へ添加される前に、製粉される、または、すりつぶされる、請求項1項から6項のいずれかに記載の方法。
  8. 上記製粉された、または、すりつぶされたふすまの少なくとも50%(重量パーセント)の部分が、0.5mmより小さい粒径を有する、請求項7項に記載の方法。
  9. 仕込開始温度が、60℃から65℃である、請求項1項から8項のいずれかに記載の方法。
  10. 上記麦芽汁のpHが、5.0から5.6の間に調整される、請求項1項から9項のいずれかに記載の方法。
  11. デンプン分解酵素が、上記麦芽汁に添加される、請求項1項から10項のいずれかに記載の方法。
  12. 底面発酵ビールであって、(i) 乾物1グラムあたり0.5mgより多く、5mg以下の総フェルラ酸を含む、または、(ii)乾物1グラムあたり0.6mgより多く、5mg以下の総フェルラ酸を含む、または、(iii) 上記ビールに含まれる、C17:0、C19:0、C21:0、C23:0およびC25:0のアルキルレゾルシノールの合計に対するC19:0のアルキルレゾルシノールの比率が、16%以上、50%以下(重量パーセント)である、底面発酵ビール。
  13. 乾物1gあたり0.6mgより多く、5mg以下の総フェルラ酸を含む、請求項12項に記載の底面発酵ビール。
  14. 乾物1gあたり0.7mgより多く、5mg以下のケイ素を含む、請求項12項または13項に記載の底面発酵ビール。
  15. 乾物1gあたり0.8mgより多く、5mg以下のケイ素を含む、請求項12項から14項のいずれかに記載の底面発酵ビール。
  16. 上記ビールに含まれるC17:0、C19:0、C21:0、C23:0およびC25:0のアルキルレゾルシノールの合計に対するC19:0のアルキルレゾルシノールの比率が、16%以上、50%以下(重量パーセント)である、請求項12項から15項のいずれかに記載の底面発酵ビール。
  17. 上記ビールに含まれるC17:0、C19:0、C21:0、C23:0およびC25:0のアルキルレゾルシノールの合計に対するC19:0のアルキルレゾルシノールの比率が、18%以上、50%以下(重量パーセント)である、請求項12項から16項のいずれかに記載の底面発酵ビール。
  18. 上記ビールに含まれるC17:0、C19:0、C21:0、C23:0およびC25:0のアルキルレゾルシノールの合計に対するC19:0のアルキルレゾルシノールの比率が、20%以上、50%以下(重量パーセント)である、請求項12項から17項のいずれかに記載の底面発酵ビール。
  19. 請求項1項から11項のいずれかに記載の方法を用いて得られる、請求項12項から18項のいずれかに記載の底面発酵ビール。
JP2010529198A 2007-10-19 2008-10-20 ビールの醸造方法 Expired - Fee Related JP5463449B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB0720423.3 2007-10-19
GBGB0720423.3A GB0720423D0 (en) 2007-10-19 2007-10-19 Method for brewing beer
PCT/BE2008/000081 WO2009049385A1 (en) 2007-10-19 2008-10-20 Method for brewing beer

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011500037A true JP2011500037A (ja) 2011-01-06
JP5463449B2 JP5463449B2 (ja) 2014-04-09

Family

ID=38814081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010529198A Expired - Fee Related JP5463449B2 (ja) 2007-10-19 2008-10-20 ビールの醸造方法

Country Status (11)

Country Link
US (1) US20100303994A1 (ja)
EP (1) EP2215208A1 (ja)
JP (1) JP5463449B2 (ja)
CN (1) CN101827929B (ja)
AU (1) AU2008314440B2 (ja)
BR (1) BRPI0817836A8 (ja)
CA (1) CA2702966A1 (ja)
GB (1) GB0720423D0 (ja)
MX (1) MX2010004158A (ja)
RU (1) RU2477747C2 (ja)
WO (1) WO2009049385A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012105572A (ja) * 2010-11-16 2012-06-07 Suntory Holdings Ltd コリアンダー抽出物含有ビールテイスト発酵飲料
JP2014214105A (ja) * 2013-04-24 2014-11-17 株式会社日清製粉グループ本社 微粉ふすまの製造方法
JP2020031587A (ja) * 2018-08-30 2020-03-05 サッポロビール株式会社 ビールテイスト小麦麦芽飲料の製造方法及びビールテイスト小麦麦芽飲料の4−ビニルグアイアコール含有量の低減方法
JP2021528974A (ja) * 2018-06-27 2021-10-28 ペプシコ・インク 口当たり向上組成物

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
MX357536B (es) * 2011-04-15 2018-07-13 Novozymes As Metodo para la produccion de mosto de la cerveza.
US11866669B2 (en) 2011-09-01 2024-01-09 Akbev Group, Llc High protein organic materials as fuel and processes for making the same
US11441090B2 (en) 2011-09-01 2022-09-13 Akbev Group, Llc High protein organic materials as fuel and processes for making the same
US10781388B2 (en) * 2011-09-01 2020-09-22 Akbev Group, Llc High protein organic materials as fuel and processes for making the same
US10364400B2 (en) * 2011-09-01 2019-07-30 Akbev Group, Llc Spent grain fuel product and process
US10982162B2 (en) 2011-09-01 2021-04-20 Akbev Group, Llc High protein organic materials as fuel and processes for making the same
CN104718289A (zh) * 2012-10-17 2015-06-17 诺维信公司 用于生产啤酒麦芽汁的方法
CN103063547B (zh) * 2013-01-18 2016-01-13 大连工业大学 一种检测大麦制麦过程中麦芽溶解程度的方法
JP6341548B2 (ja) * 2014-05-27 2018-06-13 Necソリューションイノベータ株式会社 営農指導支援装置、営農指導支援方法、及びプログラム
CN105087206A (zh) * 2015-10-10 2015-11-25 山东农业大学 一种提高小麦啤酒中4-vg含量的方法
CN105112188B (zh) * 2015-10-10 2017-06-30 山东农业大学 一种提高麦芽汁中游离阿魏酸含量的方法
FR3053050B1 (fr) * 2016-06-27 2019-09-06 Lesaffre Et Compagnie Utilisation d'un extrait proteique de levure pour stabiliser le trouble de la biere
RS60961B1 (sr) * 2016-07-01 2020-11-30 Carlsberg Breweries As Prerađena pića zasnovana na žitaricama
DE102016009636B4 (de) * 2016-08-10 2018-07-12 Qfood Gmbh Verfahren zum Überprüfen der Übereinstimmung einer Bierprobe mit einem Referenzbier
EP3543328A4 (en) * 2016-11-21 2020-11-11 Asahi Group Holdings, Ltd. BEER-TYPE DRINK
CN110951555A (zh) * 2019-12-31 2020-04-03 齐鲁工业大学 一种特色啤酒的制备方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001158798A (ja) * 1999-10-15 2001-06-12 Exsymol Sam 固体形状で、安定且つ濃縮した、生物学的に同化可能なオルト珪酸を含有する複合体及びその製造方法
WO2004039936A1 (ja) * 2002-10-30 2004-05-13 Suntory Limited 植物加工品の製造方法
JP2005535549A (ja) * 2002-08-12 2005-11-24 バイオミネラルズ・エヌ・ヴェー ケイ酸含有押出物の製造方法、前記押出物、その使用、及び前記押出物を含む医薬組成物
JP2007202504A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Takara Shuzo Co Ltd 酒類、調味料の製造方法

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US81214A (en) 1868-08-18 Improvement in brewing ale, porter
US2509449A (en) * 1948-02-13 1950-05-30 Kellog Co Production of bran-containing food products
GB988027A (en) * 1962-02-12 1965-03-31 Kyowa Hakko Kogyo Kk Manufacture of malt beverage
SU1062255A1 (ru) * 1979-07-09 1983-12-23 Научно-Производственное Объединение Пиво-Безалкогольной Промышленности Способ приготовлени пива с использованием несоложеных материалов
GB8625070D0 (en) * 1986-10-20 1986-11-26 Brewing Res Found Separation of wort from brewing mash
FI92331C (fi) * 1992-03-16 1997-12-29 Alko Yhtioet Oy Menetelmä panimoraaka-aineen valmistamiseksi
DK1063285T3 (da) * 1999-06-16 2004-06-07 Cerestar Holding Bv Fremgangsmåde til fremsitlling af en öl-lignende drik
RU2177500C1 (ru) * 2000-06-05 2001-12-27 Королев Сергей Иванович Способ производства пива
RU2211859C1 (ru) * 2002-03-11 2003-09-10 Государственное образовательное учреждение Воронежская государственная технологическая академия Способ получения слабоалкогольного напитка из зернового сырья
CN1208448C (zh) * 2002-07-29 2005-06-29 李公甫 一种白芷黑啤酒
WO2005027665A1 (en) * 2003-09-12 2005-03-31 Kalamazoo Holdings, Inc. The use of labiatae herb preparations for extending the flavor shelf life of malt beverages
CN1754955A (zh) * 2004-09-27 2006-04-05 王鑫 一种啤酒的酿造方法
GB0702844D0 (en) * 2007-02-14 2007-03-28 Leuven K U Res & Dev Improving taste of beer

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001158798A (ja) * 1999-10-15 2001-06-12 Exsymol Sam 固体形状で、安定且つ濃縮した、生物学的に同化可能なオルト珪酸を含有する複合体及びその製造方法
JP2005535549A (ja) * 2002-08-12 2005-11-24 バイオミネラルズ・エヌ・ヴェー ケイ酸含有押出物の製造方法、前記押出物、その使用、及び前記押出物を含む医薬組成物
WO2004039936A1 (ja) * 2002-10-30 2004-05-13 Suntory Limited 植物加工品の製造方法
JP2007202504A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Takara Shuzo Co Ltd 酒類、調味料の製造方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6013013699; Journal of Agricultural and Food Chemistry Vol. 51, 2003, p. 4111-4118 *

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012105572A (ja) * 2010-11-16 2012-06-07 Suntory Holdings Ltd コリアンダー抽出物含有ビールテイスト発酵飲料
JP2014214105A (ja) * 2013-04-24 2014-11-17 株式会社日清製粉グループ本社 微粉ふすまの製造方法
JP2021528974A (ja) * 2018-06-27 2021-10-28 ペプシコ・インク 口当たり向上組成物
JP2020031587A (ja) * 2018-08-30 2020-03-05 サッポロビール株式会社 ビールテイスト小麦麦芽飲料の製造方法及びビールテイスト小麦麦芽飲料の4−ビニルグアイアコール含有量の低減方法
JP7158211B2 (ja) 2018-08-30 2022-10-21 サッポロビール株式会社 ビールテイスト小麦麦芽飲料の製造方法及びビールテイスト小麦麦芽飲料の4-ビニルグアイアコール含有量の低減方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5463449B2 (ja) 2014-04-09
EP2215208A1 (en) 2010-08-11
AU2008314440B2 (en) 2014-04-03
CA2702966A1 (en) 2009-04-23
CN101827929B (zh) 2013-04-24
MX2010004158A (es) 2010-04-30
GB0720423D0 (en) 2007-11-28
BRPI0817836A8 (pt) 2016-03-15
AU2008314440A1 (en) 2009-04-23
US20100303994A1 (en) 2010-12-02
BRPI0817836A2 (pt) 2015-03-31
CN101827929A (zh) 2010-09-08
WO2009049385A1 (en) 2009-04-23
RU2010119935A (ru) 2011-11-27
RU2477747C2 (ru) 2013-03-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5463449B2 (ja) ビールの醸造方法
JP7221921B2 (ja) 非甘味性飲料
JP5268948B2 (ja) ビールにおけるアラビノキシロオリゴ糖
KR101189644B1 (ko) 개선된 맥주 제조
EP1994136B1 (en) Beer-brewing method
JP2001037462A (ja) ビールタイプの飲料の製造方法
JP7109513B2 (ja) ビールテイスト飲料
JP2019205385A (ja) 麦芽発酵飲料及びその製造方法
CN116096246A (zh) 啤酒风味饮料
JP7291844B1 (ja) ビール様発泡性飲料
JP7284357B1 (ja) ビール様発泡性飲料
JP7270862B1 (ja) ビール様発泡性飲料
RU2816894C2 (ru) Напиток со вкусом пива
JP6799131B1 (ja) ビール様発泡性飲料
Kumar Characterization of Different Components and Selective Improvisation of Beers
WO2022194378A1 (en) Cereal grass beverage and methods of production thereof
TW202407092A (zh) 啤酒風味飲料
WO2023032902A1 (ja) ノンアルコールビールテイスト飲料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110608

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130315

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130326

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130621

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131008

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20131009

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20131009

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131023

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20131219

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees