JP2011255408A - 高品質ダイカスト鋳造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャビティに不燃性気体を圧送し、キャビティ内の不順気体をスリーブから外部に放出し、不燃性気体に置換する高品質ダイカスト鋳造方法を提供する。
【解決手段】成形金型BはキャビティCに連通するバルブ式ガス抜き装置1Aを取付け、成形金型に連続するスリーブ81に溶湯供給口82と、溶湯金属の押出プランジャ83を備えるダイカスト鋳造機において、バルブ式ガス抜き装置に、真空タンク31を備えた吸引路3と、気体源21を備えた気体圧送路2とを切替え可能に連続し、型締め完了直前からキャビティへの溶湯充填完了まで、気体源よりガス抜き装置を介してキャビティに不燃性気体を圧送し、少なくとも成形金型に閉じ込められる不純気体を溶湯供給口から外部に放出し、キャビティ内を不燃性気体で置換せしめ、キャビティ内の不燃性気体を、溶湯充填の途中からガス抜き装置を介して真空タンクにて吸引することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも型閉め状態のキャビティ内を不燃性気体に置換し、キャビティ内の不燃気体を溶湯の充填途中から吸引することで高品質化を可能にしたダイカスト鋳造方法に関する。
ダイカスト鋳造は、高速高圧で溶湯をキャビティに充填する為、キャビティ内に閉じ込められた不純気体の空気断熱圧縮(空気を500Kg/cm2で断熱圧縮すると、空気温度は3000℃以上になる)と、空気中の酸素の酸化反応が起き、高温となる。更に、充填完了時に断熱圧縮による巻き込まれたガスの高温化、充填完了時に空気中の酸素と溶湯の酸化反応による高温化等によって製品内部に鋳巣不良が発生し、外観に焼き付き不良が発生することが知られている。
高精密、高精度のダイカスト製品を成形する場合、成形金型にガス抜き装置を取付け、概装置に吸引手段を接続し、キャビティから空気や離型剤気化ガス等の不純気体を吸引することによって製品における巣の発生を防いだり、またキャビティの隅々まで材料が行き届くようにされている。
他の一手段として、溶湯金属の充填開始前にキャビティ内の雰囲気を不活性ガスで置換し、キャビティ内に溶湯金属を充填することも試みられている。
ガス抜き装置としては、例えば、一体のバルブを電器的に開閉する1バルブ式と、溶湯圧にて受動バルブが作動し、該バルブの作動をレバーを介して開閉バルブに伝え、開閉バルブを閉鎖する2バルブ式とが知られている。
特開平08−90197号公報、 特開2000−271720号公報 特開2003−53513号公報 特許第4292822号
不活性ガスを溶湯金属の充填圧力によってキャビティ外に排出する従来鋳造方法では、溶湯金属のキャビティ内への充填速度が高速である為、キャビティ内の不活性ガスの総てを外部に排出することができなかった。
また、キャビティ内に残留した不活性ガスは、高速高圧で圧縮される為、断熱圧縮を起こす。この断熱圧縮が製品表面で起きると焼き付き不良が発生し、製品内部で起きると鋳巣不良が発生する。
アルミ製品は、軽量でリサイクル化が容易であるため、その用途は年々増加していると共に、自動車等のアルミ製品にあっては、高品質化と高精密化が望まれているし、歩留まりの向上による低価格化も求められている。
そこでこの本発明は、従来技術の備えるこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、少なくとも金型キャビティ内に閉じ込められる不純気体をスリーブから外部に放し、溶湯充填までにキャビティ内を不燃性気体に置換せしめ、溶湯充填途中のキャビティ内から不燃性気体を吸引する高品質ダイカスト鋳造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明による高品質ダイカスト鋳造方法は、請求項1として、成形金型を取付けて開閉する製品鋳造手段と、成形金型に溶湯金属を充填する溶湯供給手段と、これらの電気制御部を備え、成形金型は固定金型と可動金型との間にキャビティを備え、キャビティに連通するバルブ式ガス抜き装置を取付け、溶湯供給手段は固定金型に連続するスリーブに溶湯供給口を備え、スリーブ内に溶湯供給口よりそそ注入された溶湯金属を成形金型に向けて押出すプランジャを備えるダイカスト鋳造機において、
バルブ式ガス抜き装置に、真空タンクを備えた吸引路と、気体源を備えた気体圧送路とを切替え可能に連続し、成形金型の型締め完了直前からキャビティへの溶湯充填完了まで、気体源よりガス抜き装置を介してキャビティに不燃性気体を圧送し、その不純気体をスリーブの溶湯供給口から外部に放出し、少なくともキャビティ内を不燃性気体に置換せしめ、キャビティ内の不燃性気体を、溶湯充填の途中からガス抜き装置を介して真空タンクにて吸引することを特徴とする。
ここでキャビティとは、可動金型と固定金型との間に設ける製品形成空間で、鋳造金型、ダイキャスト金型、射出成形金型等に設けるものを言う。
ここで不純気体とは、成形金型とスリーブが加熱状態にあるため、キャビティとスリーブ内の空気、スリーブからキャビティに充填される溶湯金属、キャビティに吹き付けた離型剤等から発生するガスを言い、気体源とは、燃えにくい気体を言い、不燃性気体とは、窒素を多く含む空気又は不活性ガスの窒素ガス等を言う。
ここで真空タンクとは、少なくとも成形金型の1サイクルに必要とする容量を有し、金型キャビティ内の気体を可能な限り短時間に吸引して真空状態に近づけるものを言う。
ここで型締め完了直前とは、型閉め状態を検出する第一センサーと第二センサーと第三センサーの内、第二センサーによる信号を受けた時を言う。
請求項2として、請求項1記載の高品質ダイカスト鋳造方法において、気体源より成形金型に圧送した不燃性気体が、キャビティ内とスリーブ内の不純気体を溶湯供給口から外部に放出し、スリーブの溶湯供給口がプランジャで塞がるまでに少なくともキャビティ内に充満していること特徴とする。
請求項3として、請求項2記載の高品質ダイカスト鋳造方法において、気体圧送路の気体源が、既存圧縮空気管路の圧縮空気と、気体充填タンクの何れか一方であること特徴とする。
請求項4として、請求項1,2または3記載の高品質ダイカスト鋳造真空方法において、ガス抜き装置は、溶湯検知センサーと、概センサーの信号を受けて作動する開閉バルブとから成る単バルブ式ガス抜き装置、又は溶湯圧にて作動する受動バルブと、概バルブに接するレバーを介して作動する閉鎖バルブとを備えたメカバルブ式ガス抜き装置の何れか一方であることを特徴とする。
請求項5として、請求項3または4記載の高品質ダイカスト鋳造方法において、気体源が窒素ガスを充填した気体充填タンクであり、成形金型に向けて摺動するプランジャでスリーブの溶湯供給口が塞がるまでに少なくともキャビティ内を窒素ガスに置換することを特徴とする。
ここで気体圧送路とは、ガス抜き装置から気体源に至る配管路であり、キャビティに不燃性気体を送気するものを言い、吸引路とは、ガス抜き装置から真空タンクに至る配管路であり、キャビティより不燃性気体を吸引する。
ここで既存圧縮空気管路とは、工場内に配管されている圧縮空気の管路で、少なくとも1気圧以上の圧縮空気を送るものを言うが、圧縮空気を発生するコンプレッサーやシリンダー等の既存圧縮空気源を含むものである。
ここでバルブ式ガス抜き装置とは、成形金型の可動金型に取付ける可動型と、固定金型に取付ける固定型とから成り、成形金型と同時に開閉され、型閉め時にキャビティ内からの気体の吸引を可能にし、溶湯の吸い込みを防ぐもので、単バルブ式ガス抜き装置とメカバルブ式ガス抜き装置がある。
本発明における高品質ダイカスト鋳造方法は前記の通りであるから、次に記載する効果を奏する。
請求項1の鋳造方法は、型締め完了直前から金型キャビティへの溶湯充填完了するまでの間に、気体源からガス抜き装置を介してキャビティに不燃性気体を圧送し、成形金型やスリーブで加熱され空気、キャビティに吹き付た離型剤の気化ガス等の不純気体を、スリーブの溶湯供給口から外部に放出し、少なくともキャビティ内を不燃性気体に置換するため、成形金型やスリーブの不純気体が減少する。その結果、不純気体による不良製品の発生を抑え、高品質のダイカスト鋳造品(酸化物が無い)を得ることができる。
また、溶湯充填の途中からキャビティの不純気体を、キャビティに連通するガス抜き装置を介して真空タンクに吸引し得るから、残留ガスによる断熱圧縮の発生を抑制し、高品質の製品の製造に貢献する。
請求項2の鋳造方法は、請求項1の特徴に加えて、キャビティに圧送された不燃性気体は、成形金型内は勿論、スリーブ内の不純気体も溶湯供給口から外部に放出するので、更に不純気体による影響を軽減し得る。
請求項3の鋳造方法は、請求項1,2の特徴に加えて、気体圧送路の気体源が工場に配管されている既存圧縮空気管路である場合、概空気管路に接続するだけで使用し得る。また気体源が気体充填タンクである場合、気体源を任意位置、例えばバルブ式ガス抜き装置の近くに簡単に移動配置し得る。
請求項4の鋳造方法は、請求項1,2,3の特徴に加えて、バルブ式ガス抜き装置が単バルブ式ガス抜き装置である場合、溶湯検知センサーの取付け位置によって、不燃性気体の最適な圧送と吸引が可能となる。またメカバルブ式ガス抜き装置である場合、電器配線が不要である。
請求項5の鋳造方法は、請求項1,2,3,4の特徴に加えて、気体源が窒素ガスを充填した気体充填タンクであるから、還元効果が一段と向上する。
キャビティ及びスリーブ内の不純空気を窒素ガスで置換するため、空気中の酸素による溶湯との酸化反応を無くすることができる。その結果、高品質な製品の製造が可能となる。圧送した窒素ガスは大気の一部であるから、無害で、低コストであるばかりか、分子量が少ない為、空気より断熱圧縮の影響が少ない。
本発明における高品質ダイカスト鋳造方法に用いるダイカスト鋳造機の概略図である。 固定金型(左)と可動金型(右)の平面図である。 メカバルブ式ガス抜き装置に対する吸引路と気体圧送路の連続例を示す概略図である。 単バルブ式ガス抜き装置における開閉バルブの開放時(左)と閉鎖時(右)の断面図である。 型閉め開始前後から吸引完了までの各工程を時系列で示す工程図である。
先ず、本発明の高品質ダイカスト鋳造方法に用いるダイカスト鋳造機の概略構造を図1と図2に基き説明すれば、成形金型Bを取付けて開閉する製品鋳造手段と、成形金型Bに溶湯金属Mを充填する溶湯供給手段8と、これらの電気制御部(図示せず)を備えている。
成形金型Bは固定金型B1と可動金型B2との間にキャビティCを備え、キャビティCに連通するバルブ式ガス抜き装置1を取付け、且つ、図5の如く型閉めの初期段階を感知する第一センサーS2と、型閉め完了を感知する第三センサーS2と、その途中段階を感知する第二センサーS3とを備えている。
溶湯供給手段8は固定金型B1に連続するスリーブ81に溶湯供給口82を設け、スリーブ81内に溶湯供給口82より投入された溶湯金属Mを成形金型Bに向けて押出すプランジャ83を備えている。
次に、本発明による高品質ダイカスト鋳造方法の第一実施形態を説明すれば、バルブ式ガス抜き装置1として、メカバルブ式ガス抜き装置1B(以下、ガス抜き装置1Bとする)を取付け、このガス抜き装置1Bに、気体源21を備えた気体圧送路2と、真空タンク31を備えた吸引路3とを連続し、気体圧送路2と吸引路3の途中にソレノイド23,32を個々に備え、ソレノイド23,32の開閉により気体圧送路2と吸引路3との切替えを行うものであり、気体源21として既存圧縮空気管路Fを用いる。
気体圧送路2と吸引路3は、ガス抜き装置1Bに接続する共通路4から分離し、分岐点から気体源21の間に供給ソレノイド23を設け、分岐点から真空タンク31の間に吸入ソレノイド32を設けている。
成形金型Bに取付けガス抜き装置1Bは図3の如く、固定金型B1に取付ける固定型13と、可動金型B2に取付ける可動型14とから成り、可動型13と固定型14との間にキャビティCに連通する溶湯路18を備え、少なくとも溶湯路18の入口側に溶湯圧にて作動する受動バルブ15を、出口側に開閉バルブ16を配置し、受動バルブ15の作動を開閉バルブ16に伝える開閉レバー17を備えている。
本発明による鋳造方法は上記の通りであるから、予め、共通路4をガス抜き装置1Bに、気体圧送路2を既存圧縮空気管路Fに接続し、既存圧縮空気管路Fを流れる圧縮空気を不燃性気体とする。
気体圧送路2と吸引路3のソレノイド23,32が閉鎖され、両路2,3が閉鎖状態にあり、真真空タンク31が略真空状態にある環境で成形金型Bを型締めすると、成形金型Bの型締め完了直前(第二センサーS2が作動し、その電気信号を受けて)からキャビティCへの溶湯充填完了まで、気体圧送路2の送気ソレノイド23が開口する。
即ち、送気ソレノイド23の開口により、既存圧縮空気管路Fを流れる圧縮空気が、気体圧送路2よりガス抜き装置1Bを介してキャビティCに圧送され、更に、スリーブ81に流れ、溶湯供給口82から外部に放出される。そのことにより、成形金型Bとスリーブ81の不純気体が溶湯供給口82から外部に放出され、少なくともキャビティC内が、キャビティCに送気した圧縮空気に置換される。
スリーブ81への溶湯金属Mの注湯が終了すると、送気ソレノイド23は閉鎖され、気体圧送路2からキャビティCへの圧縮空気の送気が停止する。
スリーブ81内に注入された溶湯金属Mは、プランジャ83によって成形金型Bに向けて押出され、注湯口EとキャビティランナーDを介してキャビティCに充填される。
プランジャ83が溶湯供給口82を塞ぐまで進み、スリーブ81から成形金型Bに溶湯金属Mが充填されると、吸入ソレノイド32が開口される。
そのことにより、キャビティC内の置換空気がガス抜き装置1Bを介して吸引路3の真空タンク31に吸引される。即ち、溶湯充填の途中から少なくともキャビティC内の置換空気が、ガス抜き装置1を介して減圧状態にある真空タンク31にて吸引される。即ち、キャビティCからの置換空気の吸引は、成形金型Bへの溶湯金属Mの充填開始から僅かに遅延して開始される。
キャビティCに閉じ込められる置換空気の吸引は、出願人が先に発明した特許第92822号の真空装置と略同様である。
本発明による高品質ダイカスト鋳造方法の第二実施形態を、第一実施形態と相違する点について説明すれば、気体源21として圧縮空気の変わりに窒素ガスを用いるもので、具体的には窒素ガスを充填した気体充填タンク22を用いる。即ち、気体圧送路2の一端に気体充填タンク22を連続する以外、第一実施形態と同様である。
この第二実施形態にあっては、気体充填タンク22の窒素ガスが気体圧送路2よりガス抜き装置1Bを介してキャビティCに圧送され、キャビティCより更にスリーブ81内に流れ込み、溶湯供給口82から外部に放出される。そのことにより、成形金型Bとスリーブ81の不純気体が溶湯供給口82から外部に放出され、少なくともキャビティC内が窒素ガスに置換される。
本発明による高品質ダイカスト鋳造方法の第三実施形態を、第一・第二実施形態と相違する点について説明すれば、ガス抜き装置1Bの変わりに単バルブ式ガス抜き装置1A(以下、ガス抜き装置1Aとする)を用いるものである。
ガス抜き装置1Aは、図4の如くガス抜き路19の末端に設ける開閉バルブ12と、該バルブ12よりもキャビティC側のガス抜き路19途中に、当該ガス抜き路19に流れ込んできた溶湯金属Mを電気的に検知する検知センサー11とを有する。
開閉バルブ12は弁体121の頭部にピストン部122を有し、このピストン部12の前進方向及び後退方向の両側にシリンダー部123,124を有し、一方のシリンダー部123を正圧に、他方のシリンダー部124を負圧に制御することで、検知センサー11にて検出された溶湯情報に基づいて、弁体12を開閉制御する。
従来の成形金型Bにあっては、加熱状態にある成形金型Bを型閉めした時、キャビティC内に閉じ込められる空気の一部と、キャビティCに吹き付けた離型剤の一部がガス化し、更に、キャビティCに充填される溶湯金属Mからを発生するガス等の不純気体が、不良鋳造の原因となっていた。スリーブ81も加熱状態にあるため、スリーブ81内の空気も同様にガス化し、溶湯金属Mに混入することがあった。
しかし、本発明では、キャビティCとスリーブ81に不燃性気体を吹き込み、不純気体を不燃性気体(圧縮空気又は窒素)に置換するため、キャビティC内は品質が向上する環境になる。
成形金型Bの型開き状態にある時、気体圧送路2及び吸引路3は停止する。
気体源21よりガス抜き装置1を介してキャビティCに圧送る不燃性気体の圧力は4.5〜6.5Kg/cmが好ましい。
キャビティC内を定圧モール比熱の小さい空気や窒素で置換すると、断熱圧縮の影響が少なくなり、品質が向上する。
図5は、成形金型Bの型締めにおける各工程を時系列で示すものであり、その関係は表1の通りである。
Figure 2011255408
1 バルブ式ガス抜き装置
1A 単バルブ式ガス抜き装置、11 溶湯検知センサー、12 開閉バルブ
121 弁体、122 ピストン部、123,124 シリンダー部
1B メカバルブ式ガス抜き装置、13 固定型、14 可動型
15 受動バルブ、16 閉鎖バルブ、17 レバー、18 溶湯路、19 ガス抜き路
2 気体圧送路、21 気体源、22 気体充填タンク、23 供給ソレノイド
3 吸引路、31 真空タンク、32 吸入ソレノイド
4 共通路
8 溶湯供給手段、81 スリーブ、82 溶湯供給口、83 プランジャ
B 成形金型、B1 固定金型、B2 可動金型
C キャビティ、D キャビティランナー、E 溶湯口
F 既存圧縮空気管路
s1 第一センサー、s2 第二センサー、s3 第三センサー
M 溶融金属
本発明は、少なくとも型閉め直後まで(溶湯の充填前まで)にキャビティ内不燃性気体に置換し、キャビティ内の不燃気体を溶湯の充填途中から吸引することで高品質化を可能にしたダイカスト鋳造方法に関する。
ダイカスト鋳造は、高速高圧で溶湯をキャビティに充填する為、キャビティ内に閉じ込められた不純気体の空気断熱圧縮(空気を500Kg/cm2で断熱圧縮すると、空気温度は3000℃以上になる)と、空気中の酸素の酸化反応が起き、高温となる。更に、充填完了時に断熱圧縮による巻き込まれたガスの高温化、充填完了時に空気中の酸素と溶湯の酸化反応による高温化等によって製品内部に鋳巣不良が発生し、外観に焼き付き不良が発生することが知られている。
高精密、高精度のダイカスト製品を成形する場合、成形金型にバルブ式ガス抜き装置を取付け、該ガス抜き装置に吸引手段を接続し、キャビティ内に閉じ込められた空気や離型剤気化ガス等の不純気体を吸引することによって製品における巣の発生を防いだり、またキャビティの隅々まで材料が行き届くように充填されている。
他の一手段として、溶湯金属の充填開始前にキャビティ内の不純気体不燃性気体で置換し、キャビティ内に溶湯金属を充填することも試みられている。
バルブ式ガス抜き装置としては、例えば、一体のバルブを電的に開閉するバルブ式と、溶湯圧にて受動バルブが作動し、該受動バルブの作動をレバーを介して開閉バルブに伝え、開閉バルブを閉鎖するメカバルブ式とが知られている。
特開平08−90197号公報、 特開2000−271720号公報 特開2003−53513号公報 特許第4292822号
キャビティ内の不純気体を溶湯金属の充填圧力によってキャビティ外に排出する従来鋳造方法では、溶湯金属のキャビティ内への充填速度が高速である為、キャビティ内の不純気体の総てを外部に排出することができなかった。
また、キャビティ内に残留した不純気体は、高速高圧で圧縮される為、断熱圧縮を起こす。この断熱圧縮が製品表面で起きると焼き付き不良が発生し、製品内部で起きると鋳巣不良が発生する。
アルミ製品は、軽量でリサイクル化が容易であるため、その用途は年々増加していると共に、自動車等のアルミ製品にあっては、高品質化と高精密化が望まれているし、歩留まりの向上による低価格化も求められている。
そこでこの本発明は、従来技術の備えるこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、少なくとも金型キャビティ内に閉じ込められる不純気体をスリーブから外部に放し、溶湯充填開始(溶湯充填する前)までにキャビティ内を不燃性気体に置換せしめ、溶湯充填途中のキャビティ内から不燃性気体を吸引する高品質ダイカスト鋳造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明による高品質ダイカスト鋳造方法は、請求項1として、成形金型を取付けて開閉する製品鋳造手段と、成形金型に溶湯金属を充填する溶湯供給手段と、これらの電気制御部を備え、成形金型は固定金型と可動金型との間にキャビティを備え、キャビティに連通するバルブ式ガス抜き装置を取付け、溶湯供給手段は固定金型に連続するスリーブに溶湯供給口を備え、スリーブ内に溶湯供給口より注入された溶湯金属を成形金型に向けて押出すプランジャを備えるダイカスト鋳造機において、
バルブ式ガス抜き装置に、真空タンクを備えた吸引路と、気体源を備えた気体圧送路とを切替え可能に連続し、成形金型の型締め完了直前からスリーブの溶湯供給口をプランジャで塞ぐ(溶湯充填する前)まで、気体源よりガス抜き装置を介してキャビティに不燃性気体を圧送し、少なくともキャビティ内に閉じ込められる不純気体をスリーブの溶湯供給口から外部に放出し、キャビティ内を不燃性気体に置換せしめ、キャビティ内の不燃性気体を、溶湯充填の途中からバルブ式ガス抜き装置を介して真空タンクにて吸引することを特徴とする。
ここでキャビティとは、可動金型と固定金型との間に設ける製品形成空間で、鋳造金型、ダイキャスト金型、射出成形金型等に設けるものを言う。
ここで不純気体とは、成形金型とスリーブが加熱状態にあるため、キャビティとスリーブ内にある空気、スリーブからキャビティに充填される溶湯金属キャビティに吹き付けた離型剤等から発生するガスを言い、気体源とは、燃えにくい気体を言い、不燃性気体とは、窒素を多く含む空気(特に乾燥空気)又は窒素ガス等を言う。
ここで真空タンクとは、少なくとも成形金型の1サイクルに必要とする容量を有し、金型キャビティ内の気体を可能な限り短時間に吸引して真空状態に近づけるものを言う。
ここで型締め完了直前とは、型閉め状態を検出する第一センサーと第二センサーと第三センサーの内、第二センサーによる信号を受けた時を言う。
請求項2として、請求項1記載の高品質ダイカスト鋳造方法において、前記気体源より成形金型に圧送した不燃性気体が、キャビティ内とスリーブ内の不純気体を溶湯供給口から外部に放出し、スリーブの溶湯供給口がプランジャで塞がるまでに少なくともキャビティ内に充満していること特徴とする。
請求項3として、請求項1,2記載の高品質ダイカスト鋳造方法において、前記気体圧送路の気体源が、既存圧縮空気管路の圧縮空気と、気体充填タンクの何れか一方であること特徴とする。
請求項4として、請求項1,2または3記載の高品質ダイカスト鋳造真空方法において、前記バルブ式ガス抜き装置は、溶湯検知センサーと、該溶湯検知センサーの信号を受けて作動する開閉バルブとから成る単バルブ式ガス抜き装置、又は溶湯圧にて作動する受動バルブと、該受動バルブに接するレバーを介して作動する閉鎖バルブとを備えたメカバルブ式ガス抜き装置の何れか一方であることを特徴とする。
請求項5として、請求項3または4記載の高品質ダイカスト鋳造方法において、前記気体充填タンクに充填した気体源が窒素ガスであり、成形金型に向けて摺動するプランジャでスリーブの溶湯供給口が塞がるまでに少なくともキャビティ内を窒素ガスに置換することを特徴とする。
ここで気体圧送路とは、ガス抜き装置から気体源に至る配管路であり、キャビティに不燃性気体を送気するものを言い、吸引路とは、ガス抜き装置から真空タンクに至る配管路であり、キャビティより不燃性気体を吸引する。
ここで既存圧縮空気管路とは、工場内に配管されている圧縮空気の管路で、少なくとも1気圧以上の圧縮空気を送るものを言うが、圧縮空気を発生するコンプレッサーやシリンダー等の既存圧縮空気源を含むものである。
ここでバルブ式ガス抜き装置とは、成形金型の可動金型に取付ける可動型と、固定金型に取付ける固定型とから成り、成形金型と同時に開閉され、型閉め時にキャビティ内からの不純気体の吸引を可能にし、溶湯の吸い込みを防ぐもので、単バルブ式ガス抜き装置とメカバルブ式ガス抜き装置がある。
本発明における高品質ダイカスト鋳造方法は前記の通りであるから、次に記載する効果を奏する。
請求項1の鋳造方法は、型締め完了直前からスリーブの溶湯供給口をプランジャで塞ぐまでの間に、気体源からガス抜き装置を介してキャビティに不燃性気体を圧送し、成形金型やスリーブで加熱された空気、キャビティに吹き付た離型剤の気化ガス等の不純気体を、スリーブの溶湯供給口から外部に放出し、少なくともキャビティ内を不燃性気体に置換するため、成形金型やスリーブの不純気体が減少する。その結果、不純気体による不良製品の発生を抑え、高品質のダイカスト鋳造品(酸化物が無い)を得ることができる。
また、溶湯充填の途中からキャビティの不純気体を、キャビティに連通するガス抜き装置を介して真空タンクに吸引し得るから、残留ガスによる断熱圧縮の発生を抑制し、高品質の製品の製造に貢献する。
請求項2の鋳造方法は、請求項1の特徴に加えて、キャビティに圧送された不燃性気体は、成形金型内は勿論、スリーブ内の不純気体も溶湯供給口から外部に放出するので、更に不純気体による影響を軽減し得る。
請求項3の鋳造方法は、請求項1,2の特徴に加えて、気体圧送路の気体源が工場に配管されている既存圧縮空気管路である場合、空気管路に接続するだけで使用し得る。また気体源が気体充填タンクである場合、気体源を任意位置、例えばバルブ式ガス抜き装置の近くに簡単に移動配置し得る。
請求項4の鋳造方法は、請求項1,2,3の特徴に加えて、バルブ式ガス抜き装置が単バルブ式ガス抜き装置である場合、溶湯検知センサーの取付け位置によって、不燃性気体の最適な圧送と吸引が可能となる。またメカバルブ式ガス抜き装置である場合、電気配線が不要である。
請求項5の鋳造方法は、請求項3,4の特徴に加えて、気体充填タンクに充填した気体源が窒素ガスであるから、還元効果が一段と向上する。
キャビティ及びスリーブ内の不純気体を窒素ガスで置換するため、空気中の酸素による溶湯との酸化反応を無くすることができる。その結果、高品質な製品の製造が可能となる。圧送した窒素ガスは大気の一部であるから、無害で、低コストであるばかりか、分子量が少ない為、空気より断熱圧縮の影響が少ない。
本発明における高品質ダイカスト鋳造方法に用いるダイカスト鋳造機の概略図である。 固定金型(左)と可動金型(右)の平面図である。 メカバルブ式ガス抜き装置に対する吸引路と気体圧送路の連続例を示す概略図である。 単バルブ式ガス抜き装置における開閉バルブの開放時(左)と閉鎖時(右)の断面図である。 型閉め開始前後から吸引完了までの各工程を時系列で示す工程図である。
先ず、本発明の高品質ダイカスト鋳造方法に用いるダイカスト鋳造機の概略構造を図1と図2に基き説明すれば、成形金型Bを取付けて開閉する製品鋳造手段と、成形金型Bに溶湯金属Mを充填する溶湯供給手段8と、これらの電気制御部(図示せず)を備えている。
成形金型Bは固定金型B1と可動金型B2との間にキャビティCを備え、キャビティCに連通するバルブ式ガス抜き装置1を取付け、且つ、図5の如く型閉めの初期段階を感知する第一センサーS1と、型閉め完了を感知する第三センサーS3と、その途中段階を感知する第二センサーS2とを備えている。
溶湯供給手段8は固定金型B1に連続するスリーブ81に溶湯供給口82を設け、スリーブ81内に溶湯供給口82より投入された溶湯金属Mを成形金型Bに向けて押出すプランジャ83を備えている。
次に、本発明による高品質ダイカスト鋳造方法の第一実施形態を説明すれば、バルブ式ガス抜き装置1として、メカバルブ式ガス抜き装置1B(以下、ガス抜き装置1Bとする)を取付け、このガス抜き装置1Bに、気体源21に連続する気体圧送路2と、真空タンク31に連続する吸引路3とを連続し、気体圧送路2と吸引路3の途中にソレノイド23,32を個々に備え、ソレノイド23,32の開閉により気体圧送路2と吸引路3との切替えを行うものであり、気体源21として既存圧縮空気管路Fを用いる。
気体圧送路2と吸引路3は、ガス抜き装置1Bに接続する共通路4から分離し、分岐点から気体源21の間に供給ソレノイド23を設け、分岐点から真空タンク31の間に吸入ソレノイド32を設けている。
成形金型Bに取付けガス抜き装置1Bは図3の如く、固定金型B1に取付ける固定型13と、可動金型B2に取付ける可動型14とから成り、可動型14と固定型13との間にキャビティCに連通する溶湯路18を備え、少なくとも溶湯路18の入口側に溶湯圧にて作動する受動バルブ15を、出口側に開閉バルブ16を配置し、受動バルブ15の作動を開閉バルブ16に伝える開閉レバー17を備えている。
本発明による鋳造方法は上記の通りであるから、予め、共通路4をガス抜き装置1Bに、気体圧送路2を既存圧縮空気管路Fに接続し、既存圧縮空気管路Fに不燃性気体として乾燥圧縮空気を送気する。
気体圧送路2と吸引路3のソレノイド23,32が閉鎖され、両路2,3が閉鎖状態にあり、真空タンク31が略真空状態にある環境で成形金型Bを型締めすると、成形金型Bの型締め完了直前(第二センサーS2が作動し、その電気信号を受けて)からキャビティCへの溶湯充填完了(溶湯充填する前)まで、気体圧送路2の供給ソレノイド23が開口する。
即ち、供給ソレノイド23の開口により、既存圧縮空気管路Fを流れる圧縮空気が、気体圧送路2よりガス抜き装置1Bを介してキャビティCに圧送され、更に、スリーブ81に流れ、溶湯供給口82から外部に放出される。そのことにより、成形金型Bとスリーブ81の不純気体が溶湯供給口82から外部に放出され、少なくともキャビティC内が、既存圧縮空気管路Fより送気された乾燥圧縮空気に置換される。
スリーブ81への溶湯金属Mの注湯が終了すると、供給ソレノイド23は閉鎖され、気体圧送路2からキャビティCへの乾燥圧縮空気の送気停止する。
スリーブ81内に注入された溶湯金属Mは、プランジャ83によって成形金型Bに向けて押出され、注湯口EとキャビティランナーDを介してキャビティCに充填される。
プランジャ83が溶湯供給口82を塞ぐまで進み、スリーブ81から成形金型Bに溶湯金属Mが充填されると、吸入ソレノイド32が開口される。
そのことにより、キャビティC内の置換気体乾燥圧縮空気)がガス抜き装置1Bを介して吸引路3の真空タンク31に吸引される。即ち、溶湯充填の途中から少なくともキャビティC内の置換気体が、ガス抜き装置1Bを介して減圧状態にある真空タンク31にて吸引される。即ち、キャビティCからの置換気体の吸引は、成形金型Bへの溶湯金属Mの充填開始から僅かに遅延して開始される。
キャビティCに閉じ込められる置換気体の吸引は、出願人が先に発明した特許第4292822号における真空装置と略同様である。
本発明による高品質ダイカスト鋳造方法の第二実施形態を、第一実施形態と相違する点について説明すれば、気体源21として乾燥圧縮空気の変わりに窒素ガスを用いるもので、具体的には窒素ガスを充填した気体充填タンク22を用いる。即ち、気体圧送路2の一端に気体充填タンク22を連続する以外、第一実施形態と同様である。
この第二実施形態にあっては、気体充填タンク22の窒素ガスが気体圧送路2よりガス抜き装置1Bを介してキャビティCに圧送され、キャビティCより更にスリーブ81内に流れ込み、溶湯供給口82から外部に放出される。そのことにより、成形金型Bとスリーブ81の不純気体が溶湯供給口82から外部に放出され、少なくともキャビティC内が窒素ガスに置換される。
本発明による高品質ダイカスト鋳造方法の第三実施形態を、第一・第二実施形態と相違する点について説明すれば、ガス抜き装置1Bの変わりに単バルブ式ガス抜き装置1A(以下、ガス抜き装置1Aとする)を用いるものである。
ガス抜き装置1Aは、図4の如くガス抜き路19の末端に設ける開閉バルブ12と、該開閉バルブ12よりもキャビティC側のガス抜き路19途中に、当該ガス抜き路19に流れ込んできた溶湯金属Mを電気的に検知する溶湯検知センサー11とを有する。
開閉バルブ12は弁体121の頭部にピストン部122を有し、このピストン部122の前進方向及び後退方向の両側にシリンダー部123,124を有し、一方のシリンダー部123を正圧に、他方のシリンダー部124を負圧に制御することで、溶湯検知センサー11にて検出された溶湯情報に基づいて、弁体121を開閉制御する。
従来の成形金型Bにあっては、加熱状態にある成形金型Bを型閉めした時、キャビティC内に閉じ込められる空気の一部と、キャビティCに吹き付けた離型剤の一部がガス化し、更に、キャビティCに充填される溶湯金属Mからを発生するガス等の不純気体が、不良鋳造の原因となっていた。スリーブ81も加熱状態にあるため、スリーブ81内の空気も同様にガス化し、溶湯金属Mに混入することがあった。
しかし、本発明では、キャビティCとスリーブ81に不燃性気体を吹き込み、不純気体を不燃性気体(乾燥圧縮空気又は窒素ガス)に置換するため、キャビティC内は品質が向上する環境になる。
成形金型Bの型開き状態にある時、気体圧送路2及び吸引路3は停止する。
気体源21よりバルブ式ガス抜き装置1を介してキャビティCに圧送る不燃性気体の圧力は4.5〜6.5Kg/cmが好ましい。
キャビティC内を定圧モール比熱の小さい乾燥空気や窒素ガスで置換すると、断熱圧縮の影響が少なくなり、品質が向上する。
図5は、成形金型Bの型締めにおける各工程を時系列で示すものであり、その関係は表1の通りである。
Figure 2011255408
1 バルブ式ガス抜き装置
1A 単バルブ式ガス抜き装置、11 溶湯検知センサー、12 開閉バルブ
121 弁体、122 ピストン部、123,124 シリンダー部
1B メカバルブ式ガス抜き装置、13 固定型、14 可動型
15 受動バルブ、16 閉鎖バルブ、17 レバー、18 溶湯路、19 ガス抜き路2 気体圧送路、21 気体源、22 気体充填タンク、23 供給ソレノイド
3 吸引路、31 真空タンク、32 吸入ソレノイド
4 共通路
8 溶湯供給手段、81 スリーブ、82 溶湯供給口、83 プランジャ

B 成形金型、B1 固定金型、B2 可動金型
C キャビティ、D キャビティランナー、E 溶湯口
F 既存圧縮空気管路
s1 第一センサー、s2 第二センサー、s3 第三センサー
溶湯金属

Claims (5)

  1. 成形金型を取付けて開閉する製品鋳造手段と、成形金型に溶湯金属を充填する溶湯供給手段と、これらの電気制御部を備え、成形金型は固定金型と可動金型との間にキャビティを備え、キャビティに連通するバルブ式ガス抜き装置を取付け、溶湯供給手段は固定金型に連続するスリーブに溶湯供給口を備え、スリーブ内に溶湯供給口よりそそ注入された溶湯金属を成形金型に向けて押出すプランジャを備えるダイカスト鋳造機において、
    バルブ式ガス抜き装置に、真空タンクを備えた吸引路と、気体源を備えた気体圧送路とを切替え可能に連続し、成形金型の型締め完了直前からキャビティへの溶湯充填完了まで、気体源よりガス抜き装置を介してキャビティに不燃性気体を圧送し、その不純気体をスリーブの溶湯供給口から外部に放出し、少なくともキャビティ内を不燃性気体に置換せしめ、
    キャビティ内の不燃性気体を、溶湯充填の途中からガス抜き装置を介して真空タンクにて吸引することを特徴とした高品質ダイカスト鋳造方法。
  2. 気体源より成形金型に圧送した不燃性気体が、キャビティ内とスリーブ内の不純気体を溶湯供給口から外部に放出し、スリーブの溶湯供給口がプランジャで塞がるまでに少なくともキャビティ内に充満していること特徴とする請求項1記載の高品質ダイカスト鋳造の真空方法。
  3. 気体圧送路の気体源が、既存圧縮空気管路の圧縮空気と、気体充填タンクの何れか一方であること特徴とする請求項1または2記載の高品質ダイカスト鋳造方法。
  4. ガス抜き装置は、溶湯検知センサーと、概センサーの信号を受けて作動する開閉バルブとから成る単バルブ式ガス抜き装置、又は溶湯圧にて作動する受動バルブと、概バルブに接するレバーを介して作動する閉鎖バルブとを備えたメカバルブ式ガス抜き装置の何れか一方であることを特徴とする請求項1,2または3記載の高品質ダイカスト鋳造真空方法。
  5. 気体源が窒素ガスを充填した気体充填タンクであり、成形金型に向けて摺動するプランジャでスリーブの溶湯供給口が塞がるまでに少なくともキャビティ内を窒素ガスに置換することを特徴とした請求項3または4記載の高品質ダイカスト鋳造方法。
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