JP2011252163A - 重合後架橋反応によって得られる高分子量カチオン性ポリマー - Google Patents

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Abstract

【課題】カチオン性ポリマーの高重合度化により凝集性向上する方法を提供する。
【解決手段】カチオン性ポリマー水溶液を調製する方法であって、(a)ラジカル開始剤から開始される反応により、カチオン性官能基を有する少なくとも1種のモノマーを有するモノマー成分の実質すべてを重合させて、ベースカチオン性ポリマー溶液を形成する工程と、(b)前記ベースカチオン性ポリマー溶液をさらなるラジカル開始剤と接触させて、多数のカチオン性ポリマー基をして相互接続結合を形成させて、前記ベースカチオン性ポリマー溶液が、前記ベースカチオン性ポリマーよりも高い分子量を有する多重架橋カチオン性ポリマーを含有する水溶液を形成するようにする工程とを含む方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、高分子量架橋水溶性カチオン性ポリマーに関する。カチオン性ポリマーは、水処理、製紙、鉱物処理、石油回収、布、化粧品及び医薬品で広く使用されてきた。もっとも重要でもっとも広く使用されているカチオン性ポリマーとしては、ジアリルジアルキルアンモニウム化合物の第四級アンモニウムポリマーがある。得られるカチオン性ポリマーの分子量(MW)が高ければ高いほど、そのポリマーは凝集剤としてより効果的になるということが示されている。
高い分子量を達成するため、無機塩を添加する重合が使用されてきた。ジアリルジアルキルアンモニウムモノマーの重合は通常、水溶液中でラジカル開始剤を使用して実施される。工業的にもっとも重要なジアリルジアルキルアンモニウムモノマーであるジアリルジメチルアンモニウムクロリド(DADMAC)の重合には一般に過硫酸塩が開始剤として使用される。
米国特許第4,222,921号は、ヒドロハライド以外のジアリルアミン塩の使用が、過硫酸アンモニウム(APS)を開始剤として使用する重合の速度を顕著に加速するということを最初に見いだした。モノマーからポリマーへの転換は、重合されるジアリルアミン塩がハロゲン化水素酸(たとえば塩酸)以外の強酸(たとえば硫酸)の塩である場合、実質的により高かった。ハロゲン化物イオンが連鎖移動剤かつ連鎖停止剤として作用したものと推測される。
Jaegerら(Macromol. Sci. Chem., A21(5):593, 1984)は、過硫酸塩が塩化物イオンを酸化させて塩素ラジカルを生成することができ、その塩素ラジカルが重合を停止させ、分子量を減らすということを報告した。過硫酸塩開始剤の代りにアゾ開始剤を使用して比較的高い分子量のポリDADMACを得ている。
米国特許第4,742,134号は、フッ化物塩を過硫酸開始剤と併用して重合速度及び分子量の増大を得ることができることを開示している。フッ化物以外のハロゲン化物塩(たとえばNaCl)は、増大した分子量のための重合を加速しなかった。
米国特許第5,248,744号は、アゾ開始剤を用いて高分子量ポリDADMACを製造する方法を開示している。
米国特許第5,422,408号は、過硫酸塩が塩化物イオン及び臭化物イオンを酸化させるのには十分であるが、フッ化物イオンを酸化させるのには十分ではない強さであることを示す還元ポテンシャルのデータを示している。したがって、塩化物塩(たとえばNaCl)又は臭化物塩の添加は、過硫酸塩開始剤を使用するDADMACの重合の場合に分子量を増大させることはないであろう。この引用例は、アゾ開始剤を、NaCl塩をはじめとする添加される無機塩と併用することにより、増大した分子量のポリDADMACを調製する方法を開示している。
米国特許第4,439,580号は、逆エマルション重合における過硫酸アンモニウム開始剤と添加されるNaCl塩との併用が高分子量ポリDADMACを与えるということを実証している。逆(油中水型)エマルション重合で使用される狭いpH範囲(8.0〜10.5)及び添加される塩が、この発明の成功のための重要な要素であると主張されている。
米国特許第3,544,318号は、導電性の紙に関して分岐鎖状ポリDADMACが直鎖状のものよりも良好に作用することを教示している。理由は、分岐鎖状ポリマーが優れたバリヤ性を導電性紙基材に付与し、溶剤が紙の中に拡散することを防ぐからである。
米国特許第3,968,037号は、架橋剤及び分岐剤を使用する逆(油中水型)エマルション重合によって得られるカチオン性ポリマーが、凝集剤として、また、活性化下水スラッジの処理に関して驚くほど高い有効性を有するということを示した。発明者らは、ポリオレフィン性不飽和化合物、たとえばトリ−及びテトラ−アリルアンモニウム塩又はメチレンビスアクリルアミド(MBA)を架橋剤として使用している。発明者らは、架橋剤を含有する溶液重合からでは効果のない生成物しか得られないということを見いだした。
しかし、欧州公開特許第264,710号は、溶液重合から製造された高度に分岐した水溶性ポリDADMACが、水中油型エマルションを破壊するための凝集剤又は消泡剤としてより良好に作用すると主張している。分岐鎖状ポリDADMACは、DADMACの重合の進行中、モノマー転換率が少なくとも25%〜90%を達成した後で架橋性コモノマー、たとえばメチルトリアリルアンモニウムクロリド(MTAAC)又は塩酸トリアリルアミン(TAAHCl)0.1〜3.0モル%を加えることによって製造された。はじめにMTAACをすべて一度に加えると、完全にゲル化した生成物が得られた。
米国特許第5,653,886号は、廃棄鉱物スラリーのための無機固形分懸濁液における凝固剤としての架橋DADMACポリマーの使用を開示している。この用途に好ましい高分子量架橋ポリDADMACは、DADMACをアクリルアミド及びトリアリルアミンとの共重合によって調製される。
米国特許第5,989,382号は、多官能性(トリアリルアミン)を使用して、製紙におけるピッチ抑制に使用することができる高分子量架橋ポリDADMACを製造している。
Ghimiciら(Journal of Polymer Science: Part B, Vol. 35, page 2571, 1997)は、カチオン性高分子電解質と対アニオンとの相互作用を研究して、より多くの分岐又は架橋を有するカチオン性高分子電解質サンプルがアニオン性対イオンとより強い結合を起こすことを見いだした。ポリカチオンの分岐が、高い希釈度でさえより多数の帯電基のある領域を生成し、その結果、より多数の対イオンがそれらに会合すると考えている。凝固及び凝集用途における分岐鎖状又は架橋ポリDADMACの改善された性能を説明するためにも、同様な説明を加えることができる。
米国特許第6,323,306号は、第四級アンモニウムカチオン性ベースポリマーを、カチオン性ベースポリマーのアミノ官能基と反応することができる架橋剤で架橋させることによって高分子量カチオン性ポリマーを調製する方法を開示している。
極性の側基を有しない水不溶性炭化水素ポリマーを有機溶媒又は溶融体中で架橋させるためには過酸化化合物が使用されてきた。1914年に、過酸化ジベンゾイルがゴムを架橋させることが見いだされた。ポリマーを架橋させるためのより効果的な過酸化ジアルキルの使用が1950年以降ほどなく始まった。架橋は、過酸化物の等方性分解によって形成するラジカルによって達成されると考えられている。過酸化物の分解がラジカルを生成し、そのラジカルがポリマー鎖から水素を引き抜くことができる。ポリマーラジカルのカップリングは加硫のための架橋につながる[Kirk-Othmer Concise Encyclopedia of Chemical Technology, published by John Wiley & Sons, Inc., 1985, page 1028]。しかし、ラジカル架橋は、限られた熱可塑性ポリマーにしか有効ではない。ポリマー鎖上に形成されるラジカルは、架橋だけでなく分解をも招くおそれがある。とりわけ、ポリマー構造が、架橋が起こりやすいのか、分解が起こりやすいのかを決定する。溶融体中での過酸化物による処理は、ポリエチレンを架橋させるが、ポリプロピレンを分解させるということが知られている。ラジカル架橋は、ブチルゴムなどには有効ではない。疎水性の水不溶性ポリマーのラジカル架橋には一般に油溶性有機過酸化物が使用される。極性側基を含むいくつかの水溶性ポリマーが水溶性ラジカル開始剤によって架橋可能であるということがわかった。
米国特許第3,168,500号は、水溶性アクリルアミドポリマーをラジカル開始剤の存在で架橋させることによって水不溶性アクリルアミドポリマーを製造する方法を開示している。ペルオキソ化合物、たとえば過硫酸カリウム、過酸化水素又はtert−ブチルヒドロペルオキシドが、還元剤とともに又は還元剤なしで、通常はポリマー固形分の量に基づいて10%を超える大きな量で加えられると、1%を超える濃度のポリアクリルアミド又はコポリアクリルアミド溶液をゲル化する。開始剤とポリマーとをプレミックスしたのち、ポリマーが水不溶性ゲルに転換されるまで系を所望の温度に加熱する。約5〜10%の最小量未満の開始剤では反応は起こらない。処理中の系のpHは重要ではない。アクリルアミドの水不溶性ポリマーは、接着剤、土壌安定剤の調製又は紙、織物、皮革などの処理に使用することができる。アクリルアミドのポリマーは、非イオン性ポリマー又はアニオン性コポリマーである。この特許は、水溶性架橋ポリマーを製造する方法を記載していない。過硫酸塩化合物だけでなく過酸化物、たとえば過酸化水素及びtert−ブチルヒドロペルオキシドが架橋を起こすことができるということが実施例で実証されている。
欧州公開特許第208,945号は、過酸化物ラジカル開始剤によって架橋される吸水性アクリルポリマーを製造する方法を開示している。水溶性アクリル酸ポリマーを水溶性過酸化物ラジカル開始剤とプレミックスしたのち、加熱し、乾燥させて水不溶性架橋ポリマーを形成する。ポリマー固形分に基づいて0.01重量%の低さの開始剤レベルが架橋を生じさせると主張されているが、通常は0.5%〜5%の開始剤が使用される。しかし、通常120℃を超える非常に高い温度が使用されるということが注目される。このような高い反応温度では、加えられる開始剤は、達成される架橋にとって唯一の貢献にはならないかもしれない。米国特許第3,168,500号は、約120℃を超える温度では、アクリルアミドのポリマーは、ラジカル開始剤なしでも自ら架橋する傾向にあると報告している。ポリアクリルアミドの自己架橋は、異なる反応機構、すなわちアミド基で他の単位と反応してアンモニアを生成する機構が関与すると考えられている。加えて、吸水性ポリマーを製造するための反応系は開放系である。架橋は、初期混合物中の水の大部分が蒸発したときの高いポリマー固形分(50〜90%)で起こるが、水の存在は、効果的な架橋にとって重要でもある。欧州特許第208,945号で架橋に使用されているアクリルポリマーは、少なくとも70重量%のアクリル酸モノマー単位と、アルカリ金属塩の形態のアクリル酸からの60〜90%のカルボキシル基とを含有する。この特許は、水の高吸収剤として使用される水不溶性アニオン性ポリアクリレートの製造に関する。
欧州公開特許第600,592号は、ラジカル架橋によって低分子量架橋水溶性アニオン性ポリマーを調製する方法を開示している。非イオン性アクリルアミドポリマーのための水溶性ラジカル開始剤、たとえば米国特許第3,168,500号で使用されているものの存在で連鎖結合反応を実施している。しかし、米国特許第3,168,500号は、処理中の系のpHは重要ではないと報告しているが、欧州特許第600,592号は、pHが連鎖結合反応に劇的な影響を及ぼすということを見いだした。欧州特許第600,592号では、アニオン性アクリレートポリマーにとって最適な5.0のpHが見いだされている。また、米国特許第3,168,500号は、ポリアクリルアミドの場合に約5%未満の開始剤では反応は起こらないと報告しているが、EP600,592は、わずか2%の過硫酸ナトリウムを使用してポリアクリレートの分子量を高めている。EP600,592は、アクリレートポリマーの場合の連鎖結合反応は、有意量の重合性モノマーの存在でさえ実施することができると教示している。他方、米国特許第3,168,500号は、出発アクリルアミドポリマーは、モノマーを「実質的に有しない」か、1〜2%以下しか有しないべきであると述べている。EP600,592では、出発アクリレートポリマー溶液を90℃の反応温度まで加熱している。そして、所望の量のラジカル開始剤を比較的短期間(15〜30分)で加えている。反応温度を普通は2時間未満のさらなる期間だけ維持して、架橋のために加えた開始剤を使い切っている。反応温度、pH、開始剤添加量及び反応時間が主に、開始剤添加後の架橋の程度及び分子量増大を制御する。開始剤供給時間は、架橋の程度を制御するためには使用されない。この特許は、洗剤及び清浄用途のための低分子量架橋ポリアクリレートの製造に関する。
イオン性水溶性ラジカル開始剤、たとえば過硫酸、過ホスホン酸及び過炭酸の塩を使用する系中に存在することができる結合性の多価対イオンに対する応答において強カチオン性高分子電解質が弱いポリカチオンとは異なる挙動を示すという証拠がある(Ghimici et al, Journal of Polymer Science: Part B, Vol. 35, page 2571, 1997)。さらには、強電解質ポリマーラジカルの間の架橋は、静電反発のせいで制限されるおそれがある。Ma及びZhu(Colloid Polym. Sci, 277: 115-122 (1999)は、カチオン性電荷が反発し合うため、ポリDADMACが照射によるラジカル架橋を受けることができないことを実証した。他方、非イオン性ポリアクリルアミドは、照射によって容易に架橋させることができる。ポリDADMACを有機過酸化物で架橋させる困難がGuらによって報告されている(Journal of Applied Polymer Science, Volume 74, page 1412, (1999))。溶融体中でポリDADMACを過酸化ジアルキルで(140〜180℃で)処理しても、固有粘度の低下によって証明されるポリマーの分解につながるだけであった。
ポリDADMACに関する上記考察は、高分子量で分岐鎖状の水溶性カチオン性ポリマーが要望されていることを示す。本明細書の発明は、架橋後技術の使用である。この技術は、適切な反応温度での水溶性ラジカル開始剤の制御された添加によって水溶性カチオン性ポリマーを架橋させることを含む。本発明者は、ポリDADMACを溶液中でラジカル機構によって架橋させるため、静電反発力に打ち勝つための新規な方法を見いだした。
したがって、本発明は、強カチオン性電解質ポリマーであるジアリルジメチルアンモニウムクロリド(DADMAC)の水溶性カチオン性ポリマーの架橋に関する。モノマーDADMACは、2個の二重結合を含有するにもかかわらず、環化重合を受けて、五員ピロリジニウム複素環式環を有する繰り返し単位を有するおおむね直鎖状の水溶性ポリマーを形成する。したがって、DADMACのポリマーは、アクリレート及びアクリルアミドポリマーとは構造が非常に異なる。事実、本発明者らは、ラジカル開始剤による架橋におけるDADMACポリマーのいくつかの独特の性質を発見した。まず、アクリレート及びアクリルアミドポリマーを架橋させるのに適したすべてのラジカル開始剤がDADMACポリマーを架橋させるのに有効であるわけではない。
本発明者は、過硫酸塩化合物、たとえば過硫酸アンモニウム、ナトリウム又はカリウムが、DADMACポリマーを架橋させるのにもっとも効果的であることを見いだした。他の水溶性過酸化化合物、たとえば過酸化水素及びtert−ブチルヒドロペルオキシドは、DADMACポリマーを架橋させるのには効果がずっと低いように思われた。過酸化水素は、DADMACポリマーの架橋よりも分解を多く生じさせた。tert−ブチルヒドロペルオキシドは架橋をほとんど生じさせなかった。過硫酸塩化合物がもっとも効果的に作用するという事実は、DADMACポリマーがカチオン性であり、過硫酸塩が分解の前には二官能性アニオン種であるという事実から生じることができる。二官能性アニオン性過硫酸塩は、2本のDADMACポリマー鎖をイオン結合によって合わせたのち、分解して、共有結合による架橋のためのラジカルを形成することができる。
本発明者は、DADMACポリマーの架橋が残留モノマーによって阻害されるということを見いだした。残留DADMACポリマーは、使用する開始剤を得るために競合するだけでなく、ポリマーを分解させる。DADMACのポリマーは、残留モノマーが、後架橋に使用されるポリマー濃度に依存する十分に低いレベルまで減少した場合にのみ、過硫酸塩化合物によって架橋させることができる。
本発明者はまた、DADMACのポリマーの場合、同じ量の開始剤を異なる期間にわたって供給することが異なる粘度の増加又は異なる架橋の程度をもたらすということを見いだした。したがって、架橋の程度は、開始剤の供給速度及び供給時間によって十分に制御することができる。
高分子量架橋水溶性カチオン性ポリマーが要望されている。したがって、本発明の一つの目的は、ポリオレフィン性架橋剤の添加なしでジアリルジアルキルアンモニウムクロリドの高分子量架橋水溶性カチオン性ポリマーを製造する新規な方法を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、ポリオレフィン性架橋剤の添加によって製造された架橋ポリマーとは異なる構造を有するDADMACの架橋ポリマーを提供することである。ポリオレフィン性架橋剤を使用して製造された架橋ポリマーは、2本の接続されたポリマー鎖の間に掛けられた架橋を有するが、本発明の架橋ポリマーは、そのような架橋を含まず、したがって、ポリマー鎖どうしが主鎖のどこかの地点で接続するだけのより短い架橋を有すると考えられる。
高分子量のDADMACポリマーを溶液ラジカル重合によって調製するためには、通常、高濃度のカチオン性モノマーを含む溶液を使用することが必要である。重合の過程で、反応媒体の粘度が非常に高いレベルまで増大する。これらの高粘度溶液の不十分な混合及び熱伝導が、カチオン性ポリマーの得られる分子量を制限する。したがって、本発明のもう一つの目的は、低いポリマー濃度での後架橋によって高い分子量を得るための、上記問題を解消することができる方法を提供することである。使用される低いポリマー濃度は、工業生産の具現化を制限しかねない高い工程内粘度を生じさせない。
また、本発明のもう一つの目的は、制御された架橋度又は分岐度、ひいては制御された分子量でカチオン性ポリマーを製造する方法を提供することである。カチオン性ポリマーの分子量は、ラジカル重合によってカチオン性ポリマーを製造するときの重合条件を変えることによって制御されてきた。このような方法は融通が利かない。本発明の方法は、ひとたび所望の分子量が達成されたならば過硫酸塩の供給を止めることによって分子量を制御するための手段を提供することにより、より高い適応性を有する。
本発明の高分子量架橋水溶性カチオン性ポリマーは、飲料水及び廃水の浄化、油水分離、スラッジ脱水、鉱物処理、たとえば微粉の凝固及びプロセス水の浄化、製紙をはじめとする工業的工程で凝固剤又は凝集剤として、保持助剤として、また、ピッチ及び粘着質の付着抑制のための固定剤として使用することができるが、これらに限定されない。本発明の架橋カチオン性ポリマーはまた、カチオン性ポリマーのための他の周知の最終用途に適用することもできる。このような最終用途は、織物染色バインダー及び染料増粘剤、パーソナルケア用途、たとえばシャンプー、ヘア及びスキンコンディショナー、石鹸及びローション、紙の導電性コーティングなどを含むが、これらに限定されない。
したがって、本発明は、高分子量架橋水溶性カチオン性ポリマーを製造する新規な方法に関する。方法は、適切なラジカル開始剤の制御された添加によってカチオン性ベースポリマーを架橋させることからなる。
より具体的には、本発明は、カチオン性ポリマー水溶液を調製する方法であって、
(a)ラジカル開始剤から開始される反応により、カチオン性官能基を有する少なくとも1種のモノマーを有するモノマー成分の実質すべてを重合させて、ベースカチオン性ポリマー溶液を形成する工程と、
(b)ベースカチオン性ポリマー溶液をさらなるラジカル開始剤と接触させて、多数のカチオン性ポリマー基をして相互接続結合を形成させて、前記ベースカチオン性ポリマー溶液が、ベースカチオン性ポリマーよりも高い分子量を有する多重架橋カチオン性ポリマーを含有する水溶液を形成するようにする工程と
を含む。
本発明の高分子量架橋水溶性カチオン性ポリマーを調製するための架橋のためのベースポリマーは、いかなる公知の方法によって製造することもできる。カチオン性ベースポリマーは、水溶液中の適切なカチオン性モノマーのラジカル重合によって調製することができる。本発明のカチオン性ベースポリマーを調製するのに有用なカチオン性モノマーの例は、ジアリルジアルキルアンモニウム化合物、アクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、メタクリルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド及び3−アクリルアミド−3−メチルブチルトリメチルアンモニウムクロリドを含む。好ましいカチオン性ベースポリマーは、以下の式によって示すことができる、ジアリルジアルキルアンモニウム化合物の重合から製造されるポリマーである。
Figure 2011252163
式中、R1及びR2は、互いに独立して、水素又はC1〜C4アルキルであり、R3及びR4は、独立して、水素又は炭素原子1〜18個を有するアルキル、ヒドロキシアルキル、カルボキシアルキル、カルボキシアミドアルキルもしくはアルコキシアルキルであり、Y-はアニオンを表す。好ましいジアリルジアルキルアンモニウムモノマーの例としては、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド(DADMAC)、ジアリルジメチルアンモニウムブロミド、ジアリルジメチルアンモニウムスルフェート、ジアリルジメチルアンモニウムホスフェート、ジメチルアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジエチルアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジアリルジ(β−ヒドロキシエチル)アンモニウムクロリド、ジアリルジ(β−エトキシエチル)アンモニウムクロリド及びジアリルジエチルアンモニウムクロリドがある。カチオン性ベースポリマーにもっとも好ましいカチオン性モノマーはポリDADMACである。
本発明の高分子量架橋水溶性カチオン性ポリマーを調製するための架橋のためのベースポリマーはまた、市販の水溶性カチオン性ポリマー、特にジアリルジアルキルアンモニウムハライドのホモポリマー又はコポリマーであることができる。市販されているジアリルジアルキルアンモニウムハライドのホモポリマー又はコポリマーの例は、Ciba Specialty Chemicalsによって商品名Agefloc及びAgequatの下で販売されているものである。
適切なカチオン性ベースポリマーはまた、カチオン性モノマーと他の共重合性モノマーとのコポリマーであることができる。カチオン性モノマーと共重合可能である適切なモノマーの例としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルスルホン酸、ビニルピロリドン、ヒドロキシエチルアクリレートなどがあるが、これらに限定されない。また、二酸化硫黄を使用してDADMACと共重合させることもできる。
カチオン性ベースポリマーのためのカチオン性モノマーの重合は、適切なラジカル開始剤を使用して、水溶液重合、油中水型逆エマルション重合又は分散重合によって実施することができる。適切な開始剤の例としては、過硫酸塩、たとえば過硫酸アンモニウム(APS)、過酸化物、たとえば過酸化水素、tert−ブチルヒドロペルオキシド及びtert−ブチルペルオキシピバレート、アゾ開始剤、たとえば2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、4,4′−アゾビス−4−シアノバレリアン酸及び2,2′−アゾビスイソブチロニトリルならびに酸化還元開始剤系、たとえばtert−ブチルヒドロペルオキシド/Fe(II)及び過硫酸アンモニウム/重亜硫酸アンモニウムがある。過硫酸アンモニウム(APS)を使用する水溶液重合が、好ましいモノマーDADMACのベースカチオン性ポリマーを調製するのに好ましい方法である。
重合工程で使用されるラジカル開始剤の量は、全モノマー濃度及び使用されるモノマーのタイプに依存し、99%を超える全モノマー転換率を達成するためには全モノマー仕込み量の約0.2〜約5.0重量%の範囲であることができる。
重合は、酸素の非存在で実施することが好ましい。酸素は、攪拌しながら真空を加えることにより、又は不活性ガス、たとえば窒素及びアルゴンでパージすることにより、反応媒体から排除することができる。そして、不活性ガスのブランケットの下で反応を実施することができる。
ジアリルアミンモノマー、たとえばDADMACは、2個の不飽和C=C二重結合を含有するが、ラジカル開始剤が用いられる環化重合によって直鎖状ポリマーを形成することが周知である。このようにして形成される直鎖状ポリマーは、五員ピロリジニウム環の繰り返し単位を含有する。高分子量の軽度に架橋した最終生成物が望まれるならば、ラジカル重合法が提供することができるものと同じくらい高い分子量を有する直鎖状ベースポリマーを製造することが望ましい。反応条件、たとえばモノマー濃度、開始剤濃度、反応温度及び反応時間がすべて組み合わさってラジカル重合の速度及び得られるベースポリマーの分子量に影響する。当業者は、本明細書で開示する本発明の原理に精通しているため、高い分子量を達成するために適切な反応条件を選択することができるであろう。そして、本発明に開示されている後架橋技術を使用して、分子量をさらに高い値にまで高めることができる。本発明の方法により、700,000g/moleを超える重量平均分子量、たとえば850,000g/moleを超える重量平均分子量を有する多重架橋カチオン性ポリマーを得ることが可能である。
カチオン性ベースポリマーは、水溶液中、攪拌しながら適切なラジカル開始剤で処理することにより、鎖長延長又は架橋させる。適切なラジカル開始剤は、カチオン性ベースポリマー上にラジカルサイトを生成し、カチオン性ベースポリマーラジカルを組み合わせる場合の正の静電反発に打ち勝つことを支援することができる化合物である。適切なラジカル開始剤の例は、過硫酸塩化合物、たとえば過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどである。他の適切なラジカル開始剤としては、過炭酸の塩もしくは誘導体(たとえば過炭酸イソプロピル)又は過ホスホン酸の塩もしくは誘導体を挙げることができる。上述のラジカル開始剤は、単独で使用することもできるし、種々の還元剤と組み合わせて使用して、酸化還元開始剤系を形成することもできる。また、上述されていないが当業者には公知である他の重合開始剤を適切な反応条件の下で架橋反応に使用してもよい。架橋効率、水溶性及び分解温度を考慮すると、カチオン性ベースポリマーを架橋させるのにもっとも好ましいラジカル開始剤は、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム及び過硫酸カリウムである。
ラジカル開始剤は、カチオン性ベースポリマーに基づいて約0.02〜約50重量%、好ましくは約0.5〜10重量%、さらに好ましくは約1〜5重量%の範囲の量で使用される。鎖長延長又は架橋反応は、水性媒体中で実施することもできるし、ベースポリマーを調製するために使用したものと同じ反応媒体(たとえば油中水型エマルション)中で実施することもできる。架橋反応は、水性媒体中、約1〜約12、好ましくは約4〜7のpH及び約20〜約100℃、好ましくは70〜100℃の温度で、還元剤を使用することなく実施することができる。架橋反応前の反応媒体中のベースポリマーの固形分濃度は、溶液ベースポリマーの場合で1%〜約60重量%、好ましくは10%〜30重量%であり、エマルション又は分散液ベースポリマーの場合で好ましくは20〜50重量%である。
必要な開始剤は、ベースポリマーを架橋させるための反応温度で反応器にすべて一緒に加えることができる。しかし、多量の開始剤の添加は、望ましくない水不溶性ゲルの形成を生じさせるおそれがある。分子量又は粘度の進行をより良好に制御するためには、開始剤を小さな漸増分又は適度な連続速度で加えることができる。反応は、開始剤の漸増添加ごとに(注:漸増分は、ほとんど連続的な添加になるのに十分な少量にすることができる)粘度の増大が横ばい状態になり始めるまで進行させる。所望の生成物粘度に達しないならば、もう一つの漸増分の開始剤を加える。所望の生成物濃度に達すると、室温まで放冷して反応を停止させる。
架橋反応を制御するのに好ましい方法は、反応媒体の粘度進行を容易に監視することができるような速度で開始剤を連続的に供給することによる方法である。架橋の場合の開始剤の効率は、開始剤の供給速度の低下とともに増大する。低い開始剤供給速度は架橋の場合に開始剤の高い架橋効率を与え、また、粘度又は分子量進行の容易な制御を提供する。ひとたび所望の粘度又は分子量に達したならば、開始剤供給を止める又は反応物を冷却することによって架橋反応を停止することができる。低い開始剤供給速度が使用されるならば、開始剤供給を止めた後の開始剤の効果は小さい。開始剤は、ポリマー固形分に基づいて毎分10重量%〜0.0005重量%、好ましくは0.2重量%〜0.001重量%、もっとも好ましくは0.05重量%〜0.002重量%の速度でベースポリマーの水溶液に供給することができる。このようにして、700,000g/moleを超える重量平均分子量、たとえば850,000g/moleを超える重量平均分子量を有する多重架橋カチオン性ポリマーを再現可能に得ることができる。
架橋反応の正確な機構は詳細には知られていない。しかし、ラジカルが関与している可能性は高い。過硫酸塩開始剤を使用する場合、架橋機構は、以下のスキームによって示すことができる。
Figure 2011252163
過硫酸ジアニオンが2個のカチオン性ベースポリマー(H−P+)単位をイオン結合によって合わせる。過硫酸塩の等方性分解が2個のアニオン性硫酸ラジカルを生成し、このラジカルがベースポリマー鎖から水素原子を引き抜いて2個のポリマーラジカルを生成する。2個のポリマーラジカルが合わさる場合にのみ架橋は影響を受ける。形成されたポリマーラジカルは、架橋のための相手を見つけないならば、連鎖移動又は不均化停止によって分解を起こすかもしれない。過硫酸ジアニオンは、架橋のために2個のカチオン性ポリマーラジカルを合わせることを支援する。そうでなければ、2個のカチオン性ポリマーラジカルは、カチオン性電荷反発のせいで、互いに接近することは困難であろう。したがって、過硫酸塩開始剤は、カチオン性ポリマーを架橋させる効率が高い。他の開始剤、たとえば過酸化水素は、カチオン性ポリマーラジカルを生成することはできるが、架橋の場合に電子反発力に打ち勝つことが困難であるため、連鎖移動又は停止によって分解を起こす傾向にある。そのうえ、過酸化水素のようなラジカル開始剤は、連鎖移動分解を誘発する傾向が過硫酸塩よりもずっと高いかもしれない。また、カチオン性ベースポリマー上の残留二重結合が架橋において役割を演じるかもしれない。本発明者らは、提案した架橋機構に限定されることを意図しない。
上記に提案した架橋スキームにおいて、各過硫酸塩分子は、2個の水素原子を引き抜いて2個のポリマーラジカルを架橋のために生成する。引き抜かれた2個の水素原子は2個のプロトンに酸化される。したがって、中和するために塩基が加えられないならば、反応pHは下方ドリフトする。pHの低下は、実際、架橋反応中の過硫酸塩開始剤の添加によって認められる。先に提案した機構はまた、NaOHと過硫酸アンモニウムとの約2.0の供給モル比が、高い架橋効率を達成し、反応pHを比較的一定に維持するのに最適であるという実験的事実によって支援される。
開始剤供給の過程で架橋反応を所望のpHに維持するため、塩基を加えてpHが下方ドリフトしないようにしてもよい。pH調節のために単独で又は組み合わせて使用することができる適切な塩基の例としては、NaOH、KOH、NH4OH、Na2CO3などがある。pH調節に好ましい塩基はNaOHである。塩基は、開始剤供給とともに一定の比で連続的に供給することによって加えることができる。過硫酸塩に対する塩基の供給モル比は、0〜8、好ましくは1〜3、もっとも好ましくは1.5〜2.5であることができる。塩基はまた、pHが所望の値未満に低下するたびに加えることもできる。先に示したように、架橋反応は、水性媒体中、約1〜約12のpHで実施することができる。しかし、水性媒体中、約4〜7のpHで実施することが好ましい。
架橋反応のpHはまた、pH調節装置を使用することによって調節することができる。反応pHが所望の値までドリフトするごとに、NaOHのような塩基をpH調節装置によって自動的に反応器に加えることができる。
DADMACのポリマーは、残留DADMAC化合物が十分に低いレベルまで減少した場合のみ、過硫酸塩化合物によって架橋させることができる。架橋が起こることができる最大残留モノマーレベルは、架橋反応に使用されるポリマー濃度に依存する。したがって、カチオン性ベースポリマーは、ベースポリマー固形分の10重量%未満、好ましくは3重量%未満、もっとも好ましくは1重量%未満の残留モノマーを含有する。しかし、所望量を超える量の残留モノマーを含有するベースポリマーでさえ、本発明に開示された方法によって架橋させることができる。そのような場合、架橋反応に加えられるラジカル開始剤は、はじめに、残留モノマーの減少のために使用される。ひとたび残留モノマーが十分に低いレベルまで減少すると、ベースポリマーは、開始剤添加の継続とともに架橋し始める。
鎖長延長又は架橋反応は、好ましくは、攪拌下に実施される。十分な攪拌がゲル粒子の形成を防ぐことができる。適切な攪拌は、有意なポリマー鎖の切断を生じさせるほどの剪断を生じさせるべきではない。このようにして、ゲル粒子を実質的に含まない、700,000g/moleを超える重量平均分子量、たとえば850,000g/moleを超える重量平均分子量を有する多重架橋カチオン性ポリマーを得ることができる。
以下の実施例が本発明の特定の実施態様を記載するが、本発明はそれに限定されない。本明細書の開示にしたがって、本発明の本質又は範囲を逸することなく、開示された実施態様に対して多数の変更を加えられることが理解されよう。したがって、これらの実施例は、本発明の範囲を限定することを意図しない。本発明の範囲は、請求の範囲及びその等価物のみによって決定される。以下の実施例では、断りない限り、部はすべて重量部である。
以下の実施例では以下の略号を使用する。
APS=過硫酸アンモニウム
BV=ブルックフィールド粘度、cps
DAA=ジアリルアミン
GPC=ゲル透過クロマトグラフィー
HC=Huggins定数
IV=固有粘度(1M NaCl溶液中で計測)dL/g、30℃
Mw=重量平均分子量(PEO標準を使用するGPCによる)g/mole
Mn=数平均分子量(PEO標準を使用するGPCによる)g/mole
NaPS=過硫酸ナトリウム
PS=ポリマー固形分、重量%
RM=残留モノマー(DADMACの)重量%
MBS=メタ重亜硫酸ナトリウム
実施例
実施例1
この例では、Ciba Specialty Chemicalsから市販されている、ポリDADMACの20%水溶液であるAgefloc(登録商標)WT2206*1800を、連鎖延長のためのカチオン性ベースポリマーとして使用した。カチオン性ベースポリマーは、表1に示す性質を有するものであった。固有粘度及びHuggins定数は、1M NaCl溶液中30℃で、当業者には周知である標準的手法を使用して測定した。重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnは、GPCによって測定した。Mw/Mn比又は多分散指数は分子量分布の指標であり、高い値が広い分布を示す。
攪拌機、滴下漏斗及び凝縮器を備えた1リットル反応器にベースポリマーの20%水溶液964.00gを充填した。NaOH溶液によって反応器の内容物をpH6.9に調節したのち、攪拌し、窒素パージしながら100℃に加熱した。100℃で、10%APS溶液18.2gを160分かけて反応器に供給し、次いで10%APSさらに19.0gを157分かけて供給した。APS供給の間、25%NaOH溶液を、NaOH/APS供給モル比2.0が得られる速度で反応器に同時に供給した。使用した全APSは、ポリマー固形分に基づいて1.9%であった。APS/NaOH同時供給ののち、反応器の内容物を100℃で10分間維持し、次いで室温まで放冷した。表1に示す性質を有する、水不溶性ゲルを含まない生成物が得られた。
表1.実施例1におけるカチオン性ベースポリマー及びその鎖長延長生成物の性質
Figure 2011252163
実施例2
Ciba Specialty Chemicalsから市販されている、ポリDADMACの20%水溶液であるAgefloc WT2206*1800を、連鎖延長のためのカチオン性ベースポリマーとして使用した。使用したカチオン性ベースポリマーは、表2に示す性質を有するものであった。
攪拌機、滴下漏斗及び凝縮器を備えた1リットル反応器にベースポリマーの20%水溶液964.00gを充填した。反応器の内容物を、攪拌し、窒素パージしながら100℃に加熱した。100℃で、10%APS溶液26.5gを170分かけて反応器に供給し、次いで10%APSさらに11.0gを90分かけて供給した。APS供給の間、Chemcadet pH調節装置を25%NaOH溶液とともに使用して、反応pHを約5.0に調節した。使用した全APSは、ポリマー固形分に基づいて1.9%であった。APS供給ののち、反応器の内容物を100℃で20分間維持し、次いで室温まで放冷した。表2に示す性質を有する、ゲルを含まない明澄なポリマー溶液生成物が得られた。
表2.実施例2におけるカチオン性ベースポリマー及びその鎖長延長生成物の性質
Figure 2011252163
実施例3
凝縮器、温度計、窒素導入口及びオーバヘッド攪拌機を備えた1リットル反応器に、65%DADMACモノマー307.69g、脱イオン水24.0g及びVersene(Na4EDTA)0.20gを充填した。重合混合物を窒素でパージし、攪拌しながら80℃まで加熱した。硫酸アンモニウム(APS)2.3gを含有する水溶液を375分かけてゆっくりと反応器に供給した。APS供給期間中、反応温度を90℃超まで上昇させたのち、90〜100℃に維持した。APS供給後、反応混合物を脱イオン水で約38%固形分まで希釈し、90℃で約30分間維持した。次いで、MBS1.00gを含有する水溶液を10分かけて加えた。反応器を90℃でさらに30分間維持して重合を完了させた(転換率99%超)。ポリマー溶液を十分な水で約20%固形分まで希釈した。連鎖延長のためのカチオン性ベースポリマーとして使用されるこの生成物は、表3に示す性質を有するものであった。
上記反応器の内容物303gを90℃に加熱した。次いで、20%NaPS溶液30.7gを27分かけて反応器に供給した。NaPS供給の間、25%NaOH5.41gを加えて反応pHを約5に維持した。反応器の内容物を攪拌しながら約10分間94℃に維持した。次いで、脱イオン水100gを加えてポリマー固形分13.9%まで希釈し、反応器の内容物を室温まで放冷した。表3に示す性質を有する、ゲルを含まない明澄なポリマー溶液生成物が得られた。
表3.実施例3におけるカチオン性ベースポリマー及びその鎖長延長生成物の性質
Figure 2011252163
上記記載及び実施例は本発明を例示するものであり、限定的であることを意図しないことが理解されよう。本発明の範囲を逸することなく、多様な改変及び変形が可能である。

Claims (19)

  1. カチオン性ポリマー水溶液を調製する方法であって、
    (a)ラジカル開始剤から開始される反応により、カチオン性官能基を有する少なくとも1種のモノマーを有するモノマー成分の実質すべてを重合させて、ベースカチオン性ポリマー溶液を形成する工程と、
    (b)前記ベースカチオン性ポリマー溶液をさらなるラジカル開始剤と接触させて、多数のカチオン性ポリマー基をして相互接続結合を形成させて、前記ベースカチオン性ポリマー溶液が、前記ベースカチオン性ポリマーよりも高い分子量を有する多重架橋カチオン性ポリマーを含有する水溶液を形成するようにする工程と
    を含む方法。
  2. 前記カチオン性モノマーがジアリルジアルキルアンモニウムモノマーである、請求項1記載の方法。
  3. 工程(b)で使用される前記さらなるラジカル開始剤が、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過炭酸の塩、過ホスホン酸の塩及びそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1又は2記載の方法。
  4. 工程(b)で使用される前記さらなるラジカル開始剤が本質的に、有効量の過硫酸アンモニウムからなる、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 前記さらなるラジカル開始剤を所定の期間にわたって漸増量で加える、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 工程(b)の開始の前に前記ベースカチオン性ポリマー溶液を固形分30%未満まで希釈する、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。
  7. 前記多重架橋カチオン性ポリマーが700,000g/moleを超える重量平均分子量を有する、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
  8. 前記多重架橋カチオン性ポリマーが850,000g/moleを超える重量平均分子量を有する、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
  9. 前記ジアリルジアルキルアンモニウムモノマーが、式
    Figure 2011252163

    (式中、R1及びR2は、互いに独立して、水素又はC1〜C4アルキルであり、
    3及びR4は、互いに独立して、水素又は炭素原子1〜18個を有するアルキル、ヒドロキシアルキル、カルボキシアルキル、カルボキシアミドアルキル、アルコキシアルキル基であり、
    -はアニオンを表す)
    によって示される、請求項2〜8のいずれか1項記載の方法。
  10. 前記ジアリルジアルキルアンモニウムモノマーが、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジアリルジメチルアンモニウムブロミド、ジアリルジメチルアンモニウムスルフェート、ジアリルジメチルアンモニウムホスフェート、ジメチルアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジエチルアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジアリルジ(β−ヒドロキシエチル)アンモニウムクロリド、ジアリルジ(β−エトキシエチル)アンモニウムクロリド、ジアリルジエチルアンモニウムクロリド及びそれらの混合物からなる群より選択される、請求項2〜9のいずれか1項記載の方法。
  11. 重合に使用可能な全モノマー成分の重量%に基づいて、少なくとも50重量%のモノマーがジアリルジメチルアンモニウムクロリドである、請求項1〜10のいずれか1項記載の方法。
  12. 前記モノマー成分が、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルスルホン酸、ビニルピロリドン、ヒドロキシエチルアクリレート、スチレン、メチルメタクリレート、酢酸ビニル及びそれらの混合物からなる群より選択される共重合性モノマーをさらに含有する、請求項1〜11のいずれか1項記載の方法。
  13. カチオン性モノマーの重合により、場合によってはアニオン性モノマー及び非イオン性モノマーの存在で形成される、700,000g/moleを超える重量平均分子量を有する多重架橋カチオン性ポリマーであって、得られる多重架橋カチオン性ポリマーが、モノマー単位以外によって形成される架橋結合を実質的に有しない多重架橋カチオン性ポリマー。
  14. 前記カチオン性モノマーの少なくとも1種がジアリルジアルキルアンモニウムクロリドである、請求項13記載の架橋カチオン性ポリマー。
  15. 前記カチオン性モノマーの少なくとも1種がジアリルジメチルアンモニウムクロリドである、請求項13又は14記載の架橋カチオン性ポリマー。
  16. 水溶性である、請求項13〜15のいずれか1項記載の多重架橋カチオン性ポリマー。
  17. 850,000g/moleを超える分子量を有する、請求項13〜16のいずれか1項記載の多重架橋カチオン性ポリマー。
  18. 請求項13〜17のいずれか1項記載のポリマーを含む水溶液。
  19. 請求項1〜12のいずれか1項記載の方法によって得ることができるポリマーを含む水溶液。
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