JP2011247867A - 指示計器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光源に安定した電力を供給することが可能な指示計器を提供する。
【解決手段】 表示部13aを有する表示部材10と、表示部材10の背後側に配置される回路基板20と、回路基板20に導通装着される駆動装置40と、駆動装置40の回転軸30に装着され、回転軸30の周囲に位置する基部51と表示部13aを指示する指示部52とを有する指示部材50と、指示部52を発光させるべく指示部材50に配設される光源57とを備えた指示計器において、回路基板20に形成された第1のコイル状配線部22と、第1のコイル状配線部22と電磁誘導が可能なように基部51側に設けられるコイル91と、コイル91と光源57とを電気的に接続するための第1の可撓性基板58とを備え、第1のコイル状配線部22とコイル91との間の電磁誘導作用により、第1の可撓性基板58を介して光源57に給電がなされる構成とした。
【選択図】図2

Description

本発明は、文字板や液晶表示器等からなる表示部材の前方を回動する指示部を備えた指示計器に関するものである。
従来、この種の指示計器にあっては、例えば下記特許文献1に記載されているものが知られている。この特許文献1に記載の指示計器は、表示部を有する文字板(表示部材)と、この文字板の背後側に配置される回路基板と、この回路基板の背後に導通装着される駆動装置と、回路基板に設けた孔部を貫通して文字板側に延びる駆動装置の回転軸に装着され、文字板を迂回する略コの字形の指示部材とを備えてなる。
国際公開第2006/5821号
この場合、指示部材は、前記回転軸の周囲に位置し、文字板を避けるように文字板と回路基板との間に配設される略棒状の腕片からなる基部と、文字板の側方周囲と文字板の前方側に配設され、前記基部に連結される略L字形状の連結体とから構成される。
この連結体は、透光性合成樹脂からなり、前記表示部を指示するように文字板の前方側に位置する指示部と、この指示部と基部との間を繋ぐように文字板の側方周囲に位置する連結部とが一体形成されたもので、この連結部の下端部分に対応する基部箇所には貫通孔が形成され、この貫通孔に連結部の下端部分が嵌め込まれることで、基部と連結体とが連結される。そして、連結部の下端部分の背面に光源を固定(配設)した構成となっている。
かかる光源は、連結部を介して基部と連結されてなる前記指示部を発光させる発光体からなり、光源から発せられる照明光は、光源の真上に位置する連結部を通じて指示部へと導光され、これにより指示部が発光することになる。また、上述した特許文献1に記載の指示計器では、光源に点灯用電力を供給すべく、光源と回路基板とがフレキシブル配線板等の可撓性基板を介して導通接続されている。そして、可撓性基板は、指示部材(指示部)の回動に追従するために、文字板の背後側に配置される駆動装置の回転軸に巻き付くように設けられており、その中間部に所定の弛みを備えたものであった。
しかしながら、上述した特許文献1に記載の指示計器では、指示部材(指示部)の動きに連動して、可撓性基板の回転軸への巻き付き状態が時々刻々と変化することで、経時変化に伴い可撓性基板が断線する虞がある。可撓性基板が断線した場合には、光源に安定した電力(前記点灯用電力)を供給することができないという問題点があり、この点で更なる改良の余地が残されていた。
そこで本発明は、前述の課題に対して対処するため、光源に安定した電力を供給することが可能な指示計器の提供を目的とするものである。
本発明は、表示部を有する表示部材と、前記表示部材の背後側に配置される回路基板と、前記回路基板に導通装着される駆動装置と、前記駆動装置の回転軸に装着され、前記回転軸の周囲に位置する基部と前記表示部を指示する指示部とを有する指示部材と、前記指示部を発光させるべく前記指示部材に配設される光源とを備えた指示計器において、前記回路基板に形成された第1のコイル状配線部と、前記第1のコイル状配線部と電磁誘導が可能なように前記基部側に設けられるコイルと、前記コイルと前記光源とを電気的に接続するための第1の配線部材とを備え、前記第1のコイル状配線部と前記コイルとの間の電磁誘導作用により、前記第1の配線部材を介して前記光源に給電がなされる構成としたことを特徴とする。
また本発明は、表示部を有する表示部材と、前記表示部材の背後側に配置される回路基板と、前記回路基板に導通装着される駆動装置と、前記駆動装置の回転軸に装着され、前記回転軸の周囲に位置する基部と前記表示部を指示する指示部とを有する指示部材と、前記指示部を発光させるべく前記指示部材に配設される光源とを備えた指示計器において、前記回路基板に形成された第1のコイル状配線部と、前記第1のコイル状配線部と電磁誘導が可能なように前記基部側に設けられる第2のコイル状配線部及び前記第2のコイル状配線部と前記光源とを導通接続する導電配線部を有する第2の配線部材とを備え、前記第1のコイル状配線部と前記第2のコイル状配線部との間の電磁誘導作用により、前記導電配線部を介して前記光源に給電がなされる構成としたことを特徴とする。
また本発明は、前記駆動装置が前記回路基板の背後に導通装着されてなるとともに前記第1のコイル状配線部が前記回路基板の表面に形成されてなり、前記表面とは反対側となる前記回路基板の背面には、前記駆動装置側への磁力線の放出を遮断する電磁遮蔽部が形成されてなることを特徴とする。
また本発明は、前記第2のコイル状配線部が、前記第2の配線部材の母材となる絶縁基材の表裏に形成された表面側コイル状配線部と背面側コイル状配線部とを備え、前記絶縁基材を挟んで前記表面側コイル状配線部と前記背面側コイル状配線部とが対向していない構成であることを特徴とする。
また本発明は、前記基部には、前記回転軸を軸受けするように前記回転軸の軸線方向に延びる軸受部が一体形成されてなり、前記第2の配線部材に前記軸受部が嵌合する嵌合部を設けたことを特徴とする。
また本発明は、前記第2の配線部材に前記回転軸が嵌合する嵌合部を設けたことを特徴とする。
また本発明は、前記回路基板には、前記光源に交流波形信号を供給するための電源回路が設けられ、前記電源回路から出力される前記交流波形信号は、その高周波成分が高周波成分除去回路によって除去された状態で前記光源に伝送されてなることを特徴とする。
また本発明は、前記第1のコイル状配線部は、前記回路基板に形成された配線パターンを介して前記電源回路と導通接続され、前記配線パターンには、前記第1のコイル状配線部と前記電源回路との間に位置する通常の配線パターン部分よりも幅狭となる幅狭部分が設けられ、前記幅狭部分によって前記高周波成分除去回路が形成されてなることを特徴とする。
また本発明は、前記第1の配線部材もしくは前記第2の配線部材が、前記基部に密着するように配設されてなることを特徴とする。
本発明によれば、初期の目的を達成でき、光源に安定した電力を供給することが可能な指示計器を提供できる。
本発明の第1実施形態による指示計器の正面図。 図1のA−A断面図。 図2中、B部を拡大して示す拡大断面図。 同実施形態による回路基板の要部正面図。 同実施形態の変形例による指示計器の断面図。 同実施形態の他の変形例による指示計器の断面図。 本発明の第2実施形態による指示計器の要部断面図。 本発明の第3実施形態による指示計器の断面図。 図8中、C部を拡大して示す拡大断面図。 (a)は同第3実施形態による表示部材側から見たときの第2の配線部材の要部正面図であり、(b)は同第3実施形態による回路基板側から見たときの第2の配線部材の要部背面図である。 本発明の第4実施形態による指示計器の要部断面図。 本発明の第5実施形態による指示計器の要部断面図。 同第5実施形態による第2の配線部材と回転軸との嵌合状態を示す図。 本発明の第6実施形態による電源回路と高周波除去回路と第1のコイル状配線部との電気的な接続状態を示すブロック図。 (a)は同第6実施形態による電源回路から出力される出力波形を示す図であり、(b)は同第6実施形態による高周波除去回路から出力される出力波形を示す図である。 同第6実施形態による回路基板の要部正面図。 (a)は図16中、D部を拡大して示す拡大図であり、(b)は図17(a)の等価回路を示す図である。
(第1実施形態)以下、図1から図4に基づいて、本発明を車両に搭載された速度計からなる指示計器に適用した一実施形態を説明する。
図1、図2において、指示計器Mは、車両の速度を表示する速度計からなり、表示部材10と、この表示部材10の背後側に配置される回路基板20と、この回路基板20の背後に導通装着され回転軸30が表示部材10側に延びる駆動装置40と、表示部材10を迂回するように回転軸30の先端に装着される指示部材50と、回路基板20上に載置されるフレーム体60と、指示計器Mの外装ケースとなる計器ハウジング70と、表示部材10と指示部材50の後述する指示部を露出させるように計器ハウジング70上に配置される見返し部材80とから主に構成されている。
表示部材10は、表示器11と、この表示器11を収納する収納ケース12と、この収納ケース12の前面に設けられた開口窓12aを覆う前面カバー13とを有し、適宜固定手段により回路基板20に固定されている。
表示器11は、車両に関する情報等を表示するものである。車両に関する情報としては、経路誘導、車両に関する警告表示、外気温等の各種情報が挙げられる。
表示器11は、前記各種情報を表示するドットマトリクス型の液晶表示素子14と、この液晶表示素子14をバックライト照明するための複数個の素子用光源15と、液晶表示素子14と素子用光源15との間に配置され、素子用光源15から液晶表示素子14に至る照明光を均一化させるための拡散板等からなる光学部材16と、これら液晶表示素子14と素子用光源15と光学部材16とを収納するケース体17と、液晶表示素子14の図示しない表示エリアを臨ませるべく、ケース体17の周囲及び液晶表示素子14の周縁を覆うカバー18とを有している。
ケース体17の底面側中央部には、収納ケース12の底壁部12b側に突出するボス部17aが設けられており、このボス部17aが底壁部12bの略中央部に設けられた貫通孔部12cに嵌め込まれることで、表示器11が収納ケース12に固定されるようになっている。
収納ケース12は、遮光性合成樹脂からなり、有底カップ形状にて形成され、前述した開口窓12aと、この開口窓12aに対応する前述した底壁部12bと、この底壁部12bを取り巻く側壁部12dとから主に構成される。かかる収納ケース12には、後述する発光体からの照明光を採り入れるための開口12eが底壁部12bと側壁部12dとの境界部分及びその周囲に開口形成されている。
前面カバー13は、透光性合成樹脂からなり、表示器11や収納ケース12の内部を車両利用者側から視認することが可能な透視部からなる。本例における前面カバー13は、計器文字板の指標の一部を兼ね備えた構成となっており、その周縁には、前記指示部の作動範囲に対応した速度数字からなる表示部13aが形成されてなる。
なお、本例における表示部13aは、詳細図示は省略するが、前面カバー13の背面に設けた微細な凹凸によって形成される。また、前面カバー13の周縁には、駆動装置40側に向けて垂下する壁部13bが設けられている。この壁部13bは、前面カバー13を収納ケース12に固定する役割を果たすとともに、前記発光体からの照明光を採り入れる役割を果たすものでもある。
これにより前面カバー13に設けた表示部13aは、開口12eを通じて収納ケース12内部に導入された照明光と、前面カバー13の壁部13bから導入された照明光とによって照明表示されることになる。
回路基板20は、ガラスエポキシ系基材の表裏面に導電材料からなる図示しない表面側配線パターン、裏面側配線パターンを施した硬質のプリント基板からなる。
かかる回路基板20の略中央部には、回転軸30の末端部分31が貫通する略円形の貫通孔からなる孔部21が設けられ、この孔部21を取り囲むように渦巻き状のコイルパターンからなる第1のコイル状配線部22が形成されている(図3、図4参照)。つまり、本例の場合、第1のコイル状配線部22は、前記表面側配線パターンの一部として渦巻き状にパターン形成された構成となっている。なお、回路基板20の表面側には、発光体23と、フレーム体60とが載置されている。
また、回路基板20は、第1のコイル状配線部22と、発光体23と、駆動装置40の駆動・制御を行う駆動回路(図示せず)と、液晶表示素子14の表示制御を行う素子駆動回路(図示せず)と、素子用光源15の発光制御を行う第1の光源駆動回路(図示せず)と、発光体23の発光制御を行う第2の光源駆動回路(図示せず)と、抵抗、コンデンサ等の各種回路部品(図示せず)とが前記表面側配線パターンに導通接続されている。
一方、第1のコイル状配線部22に対応する回路基板20の裏面(背面)箇所には、図3に示すようにグランドパターンのごとき導電体からなる電磁遮蔽部24が形成されている。この電磁遮蔽部24は、孔部21の周囲となる回路基板20の裏面箇所に一様に形成された略環状の導電パターンからなり、前記裏面側配線パターンに導通接続され、その外形寸法は回路基板20の表面に形成された第1のコイル状配線部22の外形寸法よりも大きくなっている。また、このように回路基板20の裏面に形成された電磁遮蔽部24は、回路基板20の背後に位置する駆動装置40側への磁力線の放出を遮断する機能を備えてなる。
なお、発光体23は、適宜色を発する発光ダイオードからなり、表示器11の周囲及び表示部13aを照明するものである。
駆動装置40は、例えば周知の交差コイル式計器からなり、回転軸30が回路基板20に設けられた孔部21を貫通し表示部材10側に延在するように、その主要部が回路基板20の背後に導通装着されている。
指示部材50は、略コの字形状にて形成され、表示部材10を避けるように配設される略L字形状の腕片としての基部51と、この基部51に連結され、表示部13aを指示するように前面カバー13(表示部材10)の前方に位置する指示部52とを備えてなる(図2参照)。
基部51は、合成樹脂からなり、回路基板20の板面と略平行状態をなし、その一端側が回転軸30に装着された第1のアーム部53と、第1のアーム部53の一端側とは反対側となる第1のアーム部53の他端側から前記板面とは直交するように見返し部材80側に延びる第2のアーム部54とを一体形成したものとなっている。
そして、回転軸30側となる第1のアーム部53箇所には、回転軸30の末端部分31とは反対側に位置する回転軸30の先端部分32を貫通させるための略円形の貫通孔53aが形成されている(図3参照)。なお、本例では、表示部材10の背後側において回転軸30の周囲に位置している第1のアーム部53と、第1のアーム部53と指示部52とを連結するように表示部材10の側方に位置する第2のアーム部54との境界部分に曲面部55を形成した構成となっている。
また、基部51(第1のアーム部53)における貫通孔53aの底面側周縁には、図3に示すように末端部分31と先端部分32との間に位置する回転軸30箇所を取り巻くようにコイルユニット90が配設されている。このコイルユニット90は、第1のコイル状配線部22と電磁誘導が可能なように配設されたコイル91と、枠体92と、第1の磁気シールド部材93とを備えている。
コイル91は、同一平面内で渦巻き状に形成された平面コイル(扁平コイル)で構成されており、末端部分31と先端部分32との間に位置する回転軸30箇所を取り巻くように、第1のアーム部53側(基部51側)に設けられてなる。
かかるコイル91は、指示計器Mの厚み方向(換言すれば回路基板20の前記板面とは直交する方向)において、第1のコイル状配線部22と向かい合うように第1のアーム部53側(基部51側)に設置された構成となっている。
枠体92は、末端部分31と先端部分32との間に位置する回転軸30箇所を取り巻く貫通部92aを有する概略円環形状の板材からなり、その材質は合成樹脂からなる。かかる枠体92は、内側環状垂下部92bと、外側環状垂下部92cと、内側環状垂下部92bの上端側と外側環状垂下部92cの上端側とを繋ぐ略円環板状の円環板部92dとを備えている。
内側環状垂下部92bは、貫通部92aを取り巻くように回路基板20側に突出形成されている。外側環状垂下部92cは、内側環状垂下部92bの外側に位置し、且つ内側環状垂下部92bと同様に回路基板20側に突出している。また、外側環状垂下部92cには、コイル91の末端部分Cを通過させるための孔92eが形成されている。これによりコイル91は、その末端部分Cが孔92eから導出されて後述する第1の可撓性基板側に延び、前記第1の可撓性基板に備えられる導電体と電気的に接続されるようになっている。
なお、円環板部92dとこれに対応する第1のアーム部53の背面箇所とは、両面テープ等により密着固定され、これによりコイルユニット90(枠体92)が第1のアーム部53背面(つまり基部51)に固定(配設)された状態となる。
そして、内側環状垂下部92bと外側環状垂下部92cと円環板部92dとで囲まれる窪み部分に渦巻き状に形成された平面コイルからなるコイル91が埋設された構成となっている。つまり、このことは、コイル91が、枠体92内に収納された状態であることを意味してなる。なお、この際、コイル91の脱落を防止すべく、コイル91が、枠体92に適宜固定手段により固定保持されていることは言うまでもない。
第1の磁気シールド部材93は、例えばSPC(冷間圧延鋼板)からなり、円環板部92dとコイル91との間に介在するように枠体92内に収容される。かかる第1の磁気シールド部材93は、第1のコイル状配線部22からコイル91へと至る磁力線の第1のアーム部53側(基部51側)への放出を遮断する機能を備えてなる。
なお、第1の磁気シールド部材93を、前記冷間圧延鋼板ではなく、例えば詳細図示は省略するがPETフィルム等の樹脂フィルム上に強磁性金属薄膜からなる強磁性膜を被膜形成した構成を適用することも可能である。この場合、前記強磁性膜がコイル91側に位置するように、第1の磁気シールド部材93が枠体92内に配置される。
一方、指示部52側となる第2のアーム部54箇所には、空所56が設けられ、かかる空所56に光源57が配設されてなる。この光源57は、適宜色を発する発光ダイオードからなり、指示部52に照明光を供給し指示部52を発光させるための発光体であり、その発光面が指示部52側を向くように第1の可撓性基板58(つまり第1の可撓性基板58に備えられる前記導電体)上に実装されてなる。
このように光源57と電気的に接続される第1の可撓性基板(第1の配線部材)58は、例えばポリイミド等の軟質の絶縁基板上に図示しない導電体(信号伝送ライン)が設けられたフレキシブル配線板からなる。
この第1の可撓性基板58は、その一端側が光源57を保持してなるとともに、その他端側がコイル91の末端部分C付近となる第1のアーム部53の底面箇所に位置するように基部51に固定(配設)された構成となっている。
この際、第1の可撓性基板58は、光源57側となる第2のアーム部54の外周面、曲面部55の外周面並びに第1のアーム部53底面に沿うように配設され、基部51に密着しており、第1のアーム部53底面側に位置する前記導電体箇所とコイル91の末端部分Cとが半田付け等の適宜導通手段により電気的に接続される構成となっている。
すなわち、第1の可撓性基板58は、基部51に密着した状態で光源57とコイル91との間に位置し、第1のアーム部53に対応するように配設される(つまり第1のアーム部53底面に密着している)第1の配線部58aと、第2のアーム部54に対応するように配設される(つまり第2のアーム部54の外周面に密着している)第2の配線部58bと、第1の配線部58aと第2の配線部58bとの境界部分において、曲面部55の外周面に密着するように配設される曲面形状からなる曲面配線部58cとを備え、光源57とコイル91とを電気的に接続する接続部材としての機能を有してなる。
ところで、回路基板20に設けられた電源回路(図示せず)が動作した場合、前記電源回路の動作に伴い、前記表面側配線パターンを介して前記電源回路と接続された第1のコイル状配線部22に交流電流が供給される。
すると、コイル91には電磁誘導作用によって電力(交流電流)が伝送され、かかる電力は、コイル91、コイル91(末端部分C)に導通接続された第1の可撓性基板58(前記導電体)を経て、第1の可撓性基板58(前記導電体)に導通接続された光源57へと伝送される。これにより光源57が点灯し、指示部52が光輝(発光)することになる。つまり、このことは、第1のコイル状配線部22に交流電流が供給されると、第1のコイル状配線部22とコイル91との間の電磁誘導作用により、コイル91と電気的に接続された第1の可撓性基板58を介して光源57に給電がなされ、指示部52が光輝することを意味してなる。
ここで、例えば前記境界部分に曲面配線部58cを設けずに第1の可撓性基板58を第1、第2の配線部58a、58bのみで構成し、第2の配線部58bが第1の配線部58aに対し直角に折れ曲がっている場合(換言すれば、図2の状態で曲面配線部58cを廃止し、前記境界部分に角張った形状からなる角部が形成されている場合)、前記信号伝送ラインを伝わる伝送信号(つまり前記交流電流である交流波形信号)が、第1の配線部58aから前記角部を経て第2の配線部58bへと伝送される際に、前記角部にて前記伝送信号(伝送線路)の特性インピーダンスの値が不連続となることが知られている。
そして、このような前記伝送信号(伝送線路)の特性インピーダンスの不連続点では、前記伝送信号が反射伝送信号として前記角部から第1の配線部58a側へと反射されることにより、例えば第1の配線部58aから前記角部へと向かう前記伝送信号と前記反射伝送信号とが波形歪を有するように強め合うように合成されると、第1の配線部58aにおける信号伝送ラインから不要な電磁波(ノイズ)が輻射される。また、前記伝送信号の反射に伴い第2の配線部58b側(光源57側)に伝送信号が伝わりにくくなる。
ところが、本例では、第1配線部58aにおける前記伝送信号の特性インピーダンスの値と曲面配線部58cにおける前記伝送信号の特性インピーダンスの値とを略一致させるべく、第1配線部58aとこれに直交している第2配線部58bとの境界部分において、前記特性インピーダンスの不連続点となるような前記角部を形成するのではなく曲面配線部58cが形成されている。
これにより第1の配線部58a、曲面配線部58c並びに第2の配線部58bでの三者の特性インピーダンスが略一致することで、前述した輻射ノイズの発生原因となっていた前記反射伝送信号の生成が抑制される。そして、前記反射伝送信号の生成が抑制されることに伴い、第1の配線部58aにおける信号伝送ラインから不要な電磁波が輻射される虞がなくなるため、第1の可撓性基板58から光源57へと前記伝送信号が良好に伝送され、光源57に安定した電力を供給することが可能となる。
また、駆動装置40の駆動により前面カバー13上を回動する指示部52は、略細長棒状の透光性合成樹脂からなり、基部51(第2のアーム部54)に連結固定され、表示部13a及び後述する目盛部を指示する指標部からなる。
フレーム体60は、白色の合成樹脂からなり、発光体23からの照明光を効率よく表示部材10側に反射するための反射体としての機能を備えてなる。かかるフレーム60は、発光体23から発せられる照明光を外側(外周方向)へ反射するように発光体23と対向配置される傾斜形状からなる第1の反射壁61と、この第1の反射壁61の外側に位置し、前記外周方向に向けて反射された照明光を表示部材10側(開口12e側)へ反射する第2の反射壁62とを備えてなる。
計器ハウジング70は、遮光性合成樹脂からなり、有底カップ形状にて形成され、その内部に表示部材10や回路基板20、回転軸30、駆動装置40、指示部材50、フレーム体60等の指示計器Mの各構成部品を収容するものである。
見返し部材80は、略環状の遮光性合成樹脂からなり、計器ハウジング70の前面開口71の周縁を覆うように計器ハウジング70上に載置されてなる。かかる見返し部材80には、表示部13aに対応する目盛部81が隆起形成されている。なお、本例における個々の目盛部81は、略細長棒状に形成され、見返し部材80の略中央部から前面カバー13周縁に至る領域に設けられている。
以上のように、本実施形態では表示部13aを有する表示部材10と、表示部材10の背後側に配置される回路基板20と、回路基板20に導通装着される駆動装置40と、駆動装置40の回転軸30に装着され、回転軸30の周囲に位置する基部51と表示部13aを指示する指示部52とを有する指示部材と50、指示部52を発光させるべく指示部材50における第2のアーム部54に配設される光源57とを備えた指示計器Mにおいて、回路基板20に形成された第1のコイル状配線部22と、第1のコイル状配線部22と電磁誘導が可能なように第1のアーム部53(基部51)側に設けられるコイル91と、コイル91と光源57とを電気的に接続するための第1の可撓性基板58とを備え、第1のコイル状配線部22とコイル91との間の電磁誘導作用により、第1の可撓性基板58を介して光源57に給電がなされる構成である。また、第1の可撓性基板58が、基部51に密着するように固定(配設)されているものである。
従って、従来のように可撓性基板を駆動装置の回転軸に巻き付け、指示部材(指示部)の動き(回動)に連動して、可撓性基板の回転軸への巻き付き状態が時々刻々と変化する構成ではなく、第1のコイル状配線部22とコイル91との間の電磁誘導作用を利用し、コイル91と導通接続可能に基部51に固定された第1の可撓性基板58を介して光源57に電力供給を行う構成であるから、可撓性基板である第1の可撓性基板58が断線する虞がなくなる。これにより光源57に安定した電力を供給することが可能な指示計器を提供することができる。
また本実施形態では、第1の配線部58aにおける信号伝送ラインからの不要な電磁波輻射を抑制すべく、第1、第2の配線部58a、58bの境界部分に位置する曲面配線部58cが、両アーム部53、54を繋ぐ曲面部55の外周面に密着している例について説明したが、例えば本実施形態の変形例として図5に示すように曲面配線部58cを曲面部55と密着させずに曲面配線部58cが曲面部55と離間するように曲面配線部58cを弛ませた弛み配線部とした場合であっても、前記電磁波輻射の発生を抑制することができる。
また本実施形態では、基部51における第1のアーム部53と第2のアーム部54との境界部分に曲面部55が形成されている例について説明したが、例えば本実施形態の他の変形例として図6に示すように第1のアーム部53と第2のアーム部54との境界部分を曲面部55に代えて傾斜形状からなる傾斜壁Sとした場合、前記電磁波輻射の発生を抑制すべく、第1の配線部58aと第2の配線部58bとの境界部分を傾斜壁Sに密着させるように傾斜配線部58dしてもよいし、もしくは前述の図5にて図示した前記弛み配線部としてもよい。
(第2実施形態)次に、本発明の第2の実施形態を図7に基づいて説明するが、前述の第1実施形態と同一もしくは相当個所には同一の符号を用いてその詳細な説明は省略する。この第2実施形態においては、前記第1実施形態にて採用したコイルユニット90における枠体92を廃止するとともに、基部51(第1のアーム部53)にコイル91と第1の磁気シールド部材93とでなるコイルユニット90を保持する保持部59を一体形成した構成となっている。
保持部59は、回転軸30を取り巻くように第1のアーム部53の底面から回路基板20側に向けて垂下形成(突出形成)され、末端部分31と先端部分32との間に位置する回転軸30箇所を取り巻く内側環状垂下部である第1の筒状部59aと、この第1の筒状部59aをさらに取り巻くように第1の筒状部59aの外側に位置する外側環状垂下部である第2の筒状部59bとを有している。
この第2の筒状部59bには、コイル91の末端部分Cを通過させるための孔59cが形成されている。これによりコイル91は、その末端部分Cが孔59cから導出されて第1の可撓性基板58側に延び、第1の可撓性基板58に備えられる前記導電体と電気的に接続されるようになっている。
そして、第1の筒状部59aと第2の筒状部59bとこれら第1の筒状部59aと第2の筒状部59bとの間に位置する第1のアーム部53の底面箇所とで囲まれる略円環溝形状からなる窪み部分にコイル91及び第1の磁気シールド部材93が埋設された構成となっている。なお、この際、コイル91の脱落を防止すべく、コイル91が保持部59に適宜固定手段により固定保持されていることは言うまでもない。これにより第1の磁気シールド部材93は、第1のアーム部53の前記底面箇所とコイル91との間に挟持される。
かかる第2実施形態においても、第1のコイル状配線部22とコイル91との間の電磁誘導作用を利用し、コイル91と導通接続可能に基部51に固定された第1の可撓性基板58を介して光源57に電力供給を行う構成であるから、前記第1実施形態と同様に光源57に安定した電力を供給することが可能な指示計器を提供することができる。
(第3実施形態)次に、本発明の第3実施形態を図8〜図10に基づいて説明するが、前述の第1実施形態と同一もしくは相当個所には同一の符号を用いてその詳細な説明は省略する。この第3実施形態が前記第1実施形態と異なる点は、コイルユニット90を廃止するとともに第1の可撓性基板58に代えて第2の可撓性基板(第2の配線部材)100を採用し、この第2の可撓性基板100に第1のコイル状配線部22と向かい合うように後述する第2のコイル状配線部を設けた点である。
本第3実施形態における第2の可撓性基板100は、図8、図9に示すようにポリイミド等からなる軟質の絶縁基材101に第2のコイル状配線部102と導電配線部103とでなる配線部分104が設けられたフレキシブル配線板からなり、基部51に密着するように配設されてなる。
この場合、第2の可撓性基板100の母材となる絶縁基材101は、回転軸30の先端部分32が挿通する略円形の挿通孔105aを有し、第1のコイル状配線部22と対向するように第1のアーム部53底面に密着してなるリング状の円環部105と、この円環部105における外周部の一部から光源57側へと延在するように延び、第1のコイル状配線部22との対向領域以外となる第1のアーム部53の底面箇所、曲面部55の外周面並びに第2のアーム部54の外周面に密着してなる略細長帯状の帯状部106とが一体形成された構成となっている。
そして、円環部105には第1のコイル状配線部22と向かい合うように第2のコイル状配線部102が設けられ、帯状部106には第2のコイル状配線部102と光源57とを導通接続するための導電配線部103が設けられている。
第2のコイル状配線部102は、第1のコイル状配線部22と電磁誘導が可能なように第1のアーム部53(基部51)の背後側に設けられており、本第3実施形態の場合、絶縁基材101の表裏にそれぞれ形成された構成となっており、図10(a)に示すように円環部105(絶縁基材101)の表面に渦巻き状に形成された表面側コイル状配線部F1と、図10(b)に示すように円環部105(絶縁基材101)の背面に渦巻き状に形成された背面側コイル状配線部F2とを備えている。
表面側コイル状配線部F1は、その一端側G1が円環部105の内方となる挿通孔105aの近傍に位置し、且つ、その他端側H1が円環部105の外方となる円環部105と帯状部106との境界部付近に位置するような渦巻き状の配線パターンとなっており、同様に背面側コイル状配線部F2は、その一端側G2が表面側コイル状配線部F1の一端側G1に対応するように挿通孔105aの近傍に位置し、且つ、その他端側H2が前記境界部付近に位置するような渦巻き状の配線パターンとなっている。
そして、表面側コイル状配線部F1の一端側G1と背面側コイル状配線部F2の一端側G2とは、円環部105(絶縁基材101)の表裏を貫通する導電性のスルーホールである第1のスルーホール105bを介して導通接続された構成となっている。
また本第3実施形態では、駆動装置40(回路基板20)側から円環部105を正視したとき、図9に示すように円環部105(絶縁基材101)を挟んで背面側コイル状配線部F2と表面側コイル状配線部F1とが重ならない(対向していない)ような位置関係(構成)となっている。
なお、詳細図示は省略するが、円環部105(表面側コイル状配線部F1)と第1のアーム部53との間には、前述した第1の磁気シールド部材93と略同一形状を有する第2の磁気シールド部材が配置されている。かかる第2の磁気シールド部材は、末端部分31と先端部分32との間に位置する回転軸30箇所を取り巻くように略円環状に形成され、第1のコイル状配線部22から第2のコイル状配線部102へと至る磁力線の第1のアーム部53側(基部51側)への放出を遮断する機能を備えてなる。
一方、導電配線部103は、光源57に備えられる一対の給電端子(図示せず)に電力を供給するための配線パターンからなり、帯状部106の表裏面に形成されている。
具体的には、導電配線部103は、図10(a)に示すごとく表面側コイル状配線部F1の他端側H1を始点とし、図10(a)中、他端側H1の左方に位置する第1の配線連結部J1を終点とするように帯状部106の表面に形成されるライン状の第1の配線パターンK1と、図10(b)に示すごとく第1の配線連結部J1の真下となる帯状部106の背面箇所(以下、これを第2の配線連結部J2と定義する)から光源57側へと延在するように帯状部106の背面に形成されるライン状の第2の配線パターンK2と、同じく図10(b)に示すごとく背面側コイル状配線部F2の他端側H2から光源57側へと延在し、第2の配線パターンK2と平行状態をなすように帯状部106の背面に形成される第3の配線パターンK3とを備えてなる。
ここで、第1のアーム部53の略中央部に位置するように帯状部106表面に形成された第1の配線連結部J1とこの第1の配線連結部J1に対応するように帯状部106背面に形成された第2の配線連結部J2とは、帯状部106(絶縁基材101)の表裏を貫通する導電性の第2のスルーホール96aを介して導通接続されているものとする。
そして、第2の配線パターンK2の第2の配線連結部J2とは反対側(つまり光源57側)に位置する図示しない第1の実装部と、第3の配線パターンK3の前述した他端側H2とは反対側(つまり光源57側)に位置し、前記第1の実装部と並設される図示しない第2の実装部上に、光源57に備えられる前記一対の給電端子がそれぞれ実装される構成となっている。
なお、この場合、第2の可撓性基板100は、詳細図示は省略するが、前記第1、第2の実装部の配設箇所となる帯状部106の先端側が折り返され、この折り返された前記第1、第2の実装部上に前記一対の給電端子が各々実装されているものとする。
そして、前記電源回路の動作に伴い、前記表面側配線パターンを介して前記電源回路と接続された第1のコイル状配線部22に交流電流が供給されると、第1のコイル状配線部22と電磁誘導が可能なように第2の可撓性基板100に形成された第2のコイル状配線部102(表面側コイル状配線部F1及び背面側コイル状配線部F2)には電磁誘導作用によって電力(交流電流)が伝送され、かかる電力は、第2のコイル状配線部102(表面側コイル状配線部F1、背面側コイル状配線部F2)、導電配線部103(各配線パターンK1〜K3)を経て、導電配線部103に備えられる前記第1、第2の実装部に導通接続された光源57へと伝送される。これにより光源57が点灯し、指示部52が光輝(発光)することになる。
つまり、このことは、第1のコイル状配線部22に交流電流が供給されると、第1のコイル状配線部22と第2のコイル状配線部102との間の電磁誘導作用により、第2のコイル状配線部102と電気的に接続された導電配線部103を介して光源57に給電がなされ、指示部52が光輝することを意味してなる。
かかる第3実施形態によれば、回路基板20に形成された第1のコイル状配線部22と、第1のコイル状配線部22と電磁誘導が可能なように第1のアーム部53(基部51)側に設けられる第2のコイル状配線部102及び第2のコイル状配線部102と光源57とを導通接続する導電配線部103を有する第2の可撓性基板(第2配線部材)100とを備え、第1のコイル状配線部22と第2のコイル状配線部102との間の電磁誘導作用により、導電配線部103を介して光源57に給電がなされる構成としたものである。また、第2の可撓性基板100が、基部51に密着するように固定(配設)されているものである。
従って、従来のように可撓性基板を駆動装置の回転軸に巻き付け、指示部材(指示部)の動き(回動)に連動して、可撓性基板の回転軸への巻き付き状態が時々刻々と変化する構成ではなく、第1のコイル状配線部22と基部51に密着固定された第2のコイル状配線部102との間の電磁誘導作用を利用し、第2のコイル状配線部102と導通接続可能に基部51に密着固定された導電配線部103を介して光源57に電力供給を行う構成であるから、可撓性基板である第2の可撓性基板100が断線する虞がなくなる。これにより光源57に安定した電力を供給することが可能な指示計器を提供することができる。
また本第3実施形態では、第2のコイル状配線部102が、円環部105(第2の可撓性基板100の母材となる絶縁基材101)の表裏に形成された表面側コイル状配線部F1と背面側コイル状配線部F2とを備え、円環部105(絶縁基材101)を挟んで表面側コイル状配線部F1と背面側コイル状配線部F2とが対向していない構成であることにより、電磁誘導作用に伴う前記電力が、第1のコイル状配線部22との距離が近い背面側コイル状配線部F2だけではなく第1のコイル状配線部22との距離が背面側コイル状配線部F2よりも若干、遠い表面側コイル状配線部F1においても受信可能となるため、電磁誘導作用に伴う前記電力をより効率よく第2のコイル状配線部102へと伝送させることが可能となる。
(第4実施形態)次に、本発明の第4実施形態を図11に基づいて説明するが、前述の第3実施形態と同一もしくは相当個所には同一の符号を用いてその詳細な説明は省略する。この第4実施形態では、前記第3実施形態の構成を基本構成として、第1のアーム部53(基部51)に先端部分32のやや下方に位置する回転軸30箇所を軸受けするように回転軸30の軸線L方向に延びる略筒状の軸受部53bを一体形成し、第2の可撓性基板100における円環部105に軸受部53bが嵌合する略円形の貫通孔からなる嵌合部105cを設けた構成となっている。
なお、この場合、嵌合部105cは、前記第3実施形態にて採用した第2のコイル状配線部102の中心部に開口形成された略円形の貫通孔からなる挿通孔105aと実質的に同じ形状となっている。一方、筒状の軸受部53bは、第1のアーム部53の背後に突出形成され、回転軸30が挿通する挿通孔からなる孔部53cを備え、かかる孔部53cは、回転軸30の軸線L方向に沿うように形成され、回転軸30の先端部分32が挿通する第1のアーム部53の貫通孔53aに連通してなる。
このように本第4実施形態では、第1のアーム部53に設けた貫通孔53aが回転軸30の先端部分32を軸受けすると同時に、軸受部53bの孔部53cが先端部分32のやや下側に位置する回転軸30箇所を軸受けする構成となっており、さらに筒状の軸受部53b外周部が第2の可撓性基板100における円環部105の中央部に開口形成された円形貫通孔からなる嵌合部105cと嵌合する構成となっている。
かかる第4実施形態によれば、第1のアーム部53(基部51)には回転軸30を軸受けするように回転軸30の軸線L方向に延びる筒状の軸受部53bが一体形成され、第2の可撓性基板100の円環部105に筒状の軸受部53bが嵌合する略円形の貫通孔からなる嵌合部105cを設けたことにより、前述した第1〜第3実施形態と同様の作用効果が得られるだけではなく、第2の可撓性基板100と指示部材50の基部51とを容易に組み付けることができるという作用効果も得られる。
(第5実施形態)次に、本発明の第5実施形態を図12、図13に基づいて説明するが、前述の第3、第4実施形態と同一もしくは相当個所には同一の符号を用いてその詳細な説明は省略する。この第5実施形態では、前記第4実施形態の構成を基本構成として、軸受部53bを廃止し、第2の可撓性基板100の円環部105に回転軸30が嵌合する貫通孔からなる嵌合部105dを設けた構成となっている。
この場合、嵌合部105dは、例えば図13に示すように第2のコイル状配線部102の中心部に開口形成された略逆三角形状の貫通孔からなる。そして、この略逆三角形状からなる嵌合部105dを構成する3つの辺Pの略中央部に回転軸30の外周部がそれぞれ当接する形で、回転軸30が第2の可撓性基板100における円環部105の中央部に開口形成された略逆三角形状の貫通孔からなる嵌合部105dと嵌合する構成となっている。
かかる第5実施形態においても、第2の可撓性基板100における円環部105に回転軸30が嵌合する略三角形状の嵌合部105dを設けたことにより、前述した第1〜第3実施形態と同様の作用効果が得られるだけではなく、第2の可撓性基板100と指示部材50の基部51とを容易に組み付けることできるという作用効果も得られる。
また、この第5実施形態では、嵌合部105dが略三角形状となっている場合について説明したが、例えば嵌合部105dの形状は、回転軸30を嵌合可能な形状であればあらゆる形状を採用することが可能であり、例えば嵌合部105dの形状を多角形形状や楕円形状、もしくは前記第4実施形態と同様に真円形状としてもよい。
(第6実施形態)次に、本発明の第6実施形態を図14〜図17に基づいて説明するが、前述の第1〜第5実施形態と同一もしくは相当個所には同一の符号を用いてその詳細な説明は省略する。かかる第6実施形態では、前述した第1実施形態(または第3実施形態)を基本構成として、第1のコイル状配線部22(光源57)に前記交流電流である交流波形信号を供給するための電源回路25(前記第1実施形態にて採用した電源回路に相当する)を回路基板20に設け、この電源回路25と第1のコイル状配線部22とがフィルタ回路(高周波除去回路)26を介して電気的に接続された構成となっている(図14参照)。
この場合、フィルタ回路26は、後述するインダクタンス回路にて構成された周知のローパスフィルタを適用することができ、電源回路25から出力される前記交流波形信号の高周波成分を除去する機能を有している。
例えば、図15(a)に示すように電源回路25から矩形波からなる交流波形信号が出力される場合、フィルタ回路26は、この矩形波からなる交流波形信号に含まれている高周波成分をほとんど除去し(すわなち矩形波における立ち上がり部分及び立下り部分を鈍らせ)、第1のコイル状配線部22に対し図15(b)に示すような略正弦波からなる交流波形信号を出力する。
ところで、図16は、前記第1実施形態にて採用した表面側配線パターンに相当する表面側配線パターン(配線パターン)27の所要部とこの表面側配線パターン27の一部に設けられたフィルタ回路26と第1のコイル状配線部22とを示す回路基板20の要部正面図、図17(a)、は図16中、D部を拡大した拡大正面図、図17(b)は、図17(a)の等価回路を示している。なお、図16では図示省略しているが、図16中、表面側配線パターン27の左方側には、前述した電源回路25が設けられている。
また、この場合、第1のコイル状配線部22は、回路基板20にパターン形成された表面側配線パターン27を介して電源回路25と導通接続され、この表面側配線パターン27の長手方向と直交する方向の幅寸法を基準幅寸法W1、フィルタ回路26形成領域に対応する表面側配線パターン27箇所の長手方向と直交する方向の幅寸法を幅寸法W2としたとき、幅寸法W2は基準幅寸法W1よりも幅狭な寸法値に設定されている(図17(a)参照)。別の言い方をすれば、表面側配線パターン27には、第1のコイル状配線部22と電源回路25との間に位置する通常の表面側配線パターン27部分(図17(a)中、符号R1にて示す通常パターン部分)よりも幅狭となる幅狭パターン部分(幅狭部分)R2が設けられていることになる。
そして、上述のように図17(a)にて示される回路構成は、図17(b)に示すような等価回路に置き換え可能であることが一般的に知られている。すなわち、ここでの詳しい説明は省くが、図17(a)にて示される回路構成は、図17(b)に示すように電源回路25と第1のコイル状配線部22との間にインダクタンス28が直列接続された回路と等価である。このことは、電源回路25と第1のコイル状配線部22とが、インダクタンス28を有するインダクタンス回路にて構成されたローパスフィルタ(つまり上述した幅狭パターン部分R2によって形成されたフィルタ回路26)を介して導通接続されていることを意味する。
かかる第6実施形態によれば、電源回路25の動作に伴い、電源回路25から出力される矩形波の交流波形信号は、その高周波成分がフィルタ回路26によってほとんど除去された状態で第1のコイル状配線部22に伝送される構成となっている。換言すれば、電源回路25から出力される矩形波の交流波形信号は、フィルタ回路26によって矩形波における立ち上がり部分及び立下り部分の波形が鈍り、略正弦波からなる交流波形信号となって第1のコイル状配線部22に伝送される構成となっている。
そして、このように第1のコイル状配線部22へと伝送される略正弦波からなる交流波形信号(つまり前記交流電流)は、高周波成分がほとんど含まれていない交流波形信号として電磁誘導作用によりコイル91へと伝送され、さらに第1の可撓性基板58を介して光源57に伝送される(または電磁誘導作用により第2のコイル状配線部102へと伝送され、さらに導電配線部103を介して光源57に伝送される)。これに伴い光源57が点灯し、指示部52が光輝することになる。
ここで、コイル91(または第2のコイル状配線部102)へと伝送される交流波形信号は、高周波成分がほとんど含まれていない状態となっているため、交流波形信号に含まれる高周波成分(所謂、高周波ノイズ)が第1のコイル状配線部22やコイル91(第2のコイル状配線部102)の周囲に輻射ノイズとして輻射されるのを抑制し、これにより例えば回路基板20に設けられる各種回路(前記駆動回路や電源回路25等)を誤動作させる虞のない指示計器を提供することができる。
また本第6実施形態では、フィルタ回路26が単一のインダクタンス28にて構成されている例について説明したが、例えばフィルタ回路26を複数個のインダクタンスにて構成してもよい。例えば、ここでの詳しい説明は省略するが、第1のコイル状配線部22とコイル91との間(もしくは第1のコイル状配線部22と第2のコイル状配線部102との間)の相互インダクタンスと第1のコイル状配線部22の自己インダクタンスとを加算してなる第1のインダクタンスと、インダクタンス28である第2のインダクタンスとからなる複数個のインダクタンスを用いてフィルタ回路26を構成してもよい。
なお、本第6実施形態では、フィルタ回路26がインダクタンス28を有するインダクタンス回路にて構成されている例について説明したが、例えばフィルタ回路26をインダクタンス28とコンデンサ(図示せず)とを有する周知のLC回路にて構成してもよい。なお、この場合、前記コンデンサに備えられる一対の電極のうち、一方の電極を表面側配線パターン27に導通接続するとともに他方の電極を図示省略したスルーホールを介して前記グランドパターン(電磁遮蔽部24)に導通接続すればよい。
また前記各実施形態では、交差コイル式計器からなる駆動装置40が回路基板20の背後に導通装着されてなるとともに第1のコイル状配線部22が回路基板20の表面に形成されてなり、前記表面とは反対側となる回路基板20の背面には、駆動装置40側への磁力線の放出を遮断する電磁遮蔽部24が形成されてなることにより、前記電磁誘導作用に伴い第1のコイル状配線部22とコイル91との間(あるいは第1のコイル状配線部22と第2のコイル状配線部102との間)で生じる磁力線が駆動装置40側へと漏洩するのが抑制され、これにより駆動装置40に備えられるコイルに不要な磁力線が作用しないことから、駆動装置40の誤動作(つまり指示計器Mの誤動作)を確実に防止することができる。
また前記各実施形態では、回路基板20として両面に配線パターンが施された両面プリント基板を用いた例について説明したが、例えば回路基板20として多層プリント基板を用い、かかる多層プリント基板において、最上部に位置するプリント基板箇所に第1のコイル状配線部22を設け、最下部に位置するプリント基板箇所に電磁遮蔽層24を設ける構成としてもよい。
なお本発明は、指示部材50が表示部材10を避ける(迂回する)ように駆動装置40の回転軸30に装着された例について説明したが、例えば詳細図示省略するが、前記各実施形態にて採用した指示部材50に代えて、表示部材に設けた貫通孔を介して回転軸(回転軸の先端部分)に連結され、表示部材上を直線上に延びるとともに基部が遮光性カバーによって覆われてなる指示部材を採用することも可能である。
10 表示部材
11 表示器
13 前面カバー
13a 表示部
20 回路基板
22 第1のコイル状配線部
24 電磁遮蔽部
25 電源回路
26 フィルタ回路(高周波除去回路)
27 表面側配線パターン(配線パターン)
28 インダクタンス
30 回転軸
40 駆動装置
50 指示部材
51 基部
52 指示部
53 第1のアーム部
53b 軸受部
54 第2のアーム部
57 光源
58 第1の可撓性基板(第1の配線部材)
58a 第1の配線部
58b 第2の配線部
58c 曲面配線部
80 見返し部材
81 目盛部
90 コイルユニット
91 コイル
100 第2の可撓性基板(第2の配線部材)
101 絶縁基材
102 第2のコイル状配線部
103 導電配線部
105 円環部
105c、105d 嵌合部
106 帯状部
F1 表面側コイル状配線部
F2 背面側コイル状配線部
R1 通常パターン部分
R2 幅狭パターン部分(幅狭部分)

Claims (9)

  1. 表示部を有する表示部材と、
    前記表示部材の背後側に配置される回路基板と、
    前記回路基板に導通装着される駆動装置と、
    前記駆動装置の回転軸に装着され、前記回転軸の周囲に位置する基部と前記表示部を指示する指示部とを有する指示部材と、
    前記指示部を発光させるべく前記指示部材に配設される光源とを備えた指示計器において、
    前記回路基板に形成された第1のコイル状配線部と、
    前記第1のコイル状配線部と電磁誘導が可能なように前記基部側に設けられるコイルと、
    前記コイルと前記光源とを電気的に接続するための第1の配線部材とを備え、
    前記第1のコイル状配線部と前記コイルとの間の電磁誘導作用により、前記第1の配線部材を介して前記光源に給電がなされる構成としたことを特徴とする指示計器。
  2. 表示部を有する表示部材と、
    前記表示部材の背後側に配置される回路基板と、
    前記回路基板に導通装着される駆動装置と、
    前記駆動装置の回転軸に装着され、前記回転軸の周囲に位置する基部と前記表示部を指示する指示部とを有する指示部材と、
    前記指示部を発光させるべく前記指示部材に配設される光源とを備えた指示計器において、
    前記回路基板に形成された第1のコイル状配線部と、
    前記第1のコイル状配線部と電磁誘導が可能なように前記基部側に設けられる第2のコイル状配線部及び前記第2のコイル状配線部と前記光源とを導通接続する導電配線部を有する第2の配線部材とを備え、
    前記第1のコイル状配線部と前記第2のコイル状配線部との間の電磁誘導作用により、前記導電配線部を介して前記光源に給電がなされる構成としたことを特徴とする指示計器。
  3. 前記駆動装置が前記回路基板の背後に導通装着されてなるとともに前記第1のコイル状配線部が前記回路基板の表面に形成されてなり、
    前記表面とは反対側となる前記回路基板の背面には、前記駆動装置側への磁力線の放出を遮断する電磁遮蔽部が形成されてなることを特徴とする請求項1または請求項2記載の指示計器。
  4. 前記第2のコイル状配線部が、前記第2の配線部材の母材となる絶縁基材の表裏に形成された表面側コイル状配線部と背面側コイル状配線部とを備え、
    前記絶縁基材を挟んで前記表面側コイル状配線部と前記背面側コイル状配線部とが対向していない構成であることを特徴とする請求項2記載の指示計器。
  5. 前記基部には、前記回転軸を軸受けするように前記回転軸の軸線方向に延びる軸受部が一体形成されてなり、
    前記第2の配線部材に前記軸受部が嵌合する嵌合部を設けたことを特徴とする請求項2記載の指示計器。
  6. 前記第2の配線部材に前記回転軸が嵌合する嵌合部を設けたことを特徴とする請求項2記載の指示計器。
  7. 前記回路基板には、前記光源に交流波形信号を供給するための電源回路が設けられ、
    前記電源回路から出力される前記交流波形信号は、その高周波成分が高周波成分除去回路によって除去された状態で前記光源に伝送されてなることを特徴とする請求項1または請求項2記載の指示計器。
  8. 前記第1のコイル状配線部は、前記回路基板に形成された配線パターンを介して前記電源回路と導通接続され、
    前記配線パターンには、前記第1のコイル状配線部と前記電源回路との間に位置する通常の配線パターン部分よりも幅狭となる幅狭部分が設けられ、
    前記幅狭部分によって前記高周波成分除去回路が形成されてなることを特徴とする請求項7記載の指示計器。
  9. 前記第1の配線部材もしくは前記第2の配線部材が、前記基部に密着するように配設されてなることを特徴とする請求項1または請求項2記載の指示計器。
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