JP2011246692A - 揺変性液状絶縁ワニス並びにそれを用いた電気機器絶縁物及び電動モーター - Google Patents

揺変性液状絶縁ワニス並びにそれを用いた電気機器絶縁物及び電動モーター Download PDF

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Abstract

【課題】 平角線エッジ部分などへの付着性と接合部などの狭い部位にも十分な浸透性を両立し、接着性、保存安定性、耐熱劣化性に優れ、さらに揮発成分が少なく作業環境を守り、歩留まり良く、残気泡が少なく付着処理が可能である、絶縁部の隠蔽性を有する揺変性液状絶縁ワニスを提供する。
【解決手段】 (a)多塩基酸又はその酸無水物変性ビニルエステル樹脂、(b)ジシクロペンテニルオキシアルキルメタクリレ−ト若しくはジシクロペンテニルオキシアルキルアクリレ−ト、(c)三官能アクリレート若しくは三官能メタクリレート、(d)金属石けん、(e)水酸基末端液状ポリブタジエン及び(f)コロイド炭酸カルシウムを含有し、25℃の揺変度が2.0以上8.0以下、25℃の粘度が5.0Pa・s以上50Pa・s以下の範囲内である揺変性液状絶縁ワニス。
【選択図】 なし

Description

本発明は、揺変性液状絶縁ワニス並びにそれを用いた電気機器絶縁物及び電動モーターに関する。
環境負荷低減への意識の高まりを背景に、電動モータには、高効率化が求められ、国内ではJIS C 4212「高効率低圧三相かご形誘導電動機」、米国ではNEMA MG 1といった規格が制定されるようになってきた。電動モータの効率を上げるためには、アンペアターンと呼ばれる電流と巻き数の積を高めることが有効であるが、単位断面積当たりのアンペアターンは、コイルの断面に占める導体の割合、すなわち占積率を高めるほど、高くすることができる。そこで、電動モータに用いられる巻線は、従来の丸線から、占積率を高くすることができる平角線の適用が広く検討されるようになった。ここで問題となるのは、占積率を高めるためモータのコアに整頓して並べた平角線のコイルエンドをどのようにするかということである。平角線は、一般に断面積が大きく角型の形状から曲げたり捻ったりといった変形がさせ難い。無理に変形させると絶縁エナメル被膜が割れてしまうという問題がある。これを避けるために平角線をコイルエンドでゆるく変形させるでは、容積を無駄に使ってしまい、モータの小型化につながらない。これらの問題を解決するために、特許文献1(特開2008−199751)などでは、平角線の端部を溶接工程にて接合する方法が開示されている。このコイルエンドの接合部の絶縁には、特許文献2(特開2004−137903)に開示されているように、粉体エポキシ樹脂が用いられてきた。
上述のように、コイルエンドの接合部の絶縁には、粉体エポキシ樹脂が用いられてきたが、粉体エポキシ樹脂は、室温域では固体であるため、粉体エポキシ樹脂が溶融する温度までコイルエンドを加熱して、この部分を粉体エポキシ樹脂に接触させ溶融させながら付着させる必要がある。このため、狭い部分への浸透性が十分でなく、自動車駆動用モータ等の高効率なモータの場合には、絶縁信頼性に劣るという問題があった。また、粉体エポキシ樹脂をコイルエンドに付着させる際には、粉体エポキシ樹脂がだまにならないように空気等で流動させておく必要がある。粉体エポキシ樹脂は、粉流体的に流動しやすくするため、また、付着性を向上させるために一般に無機フィラーを含有している。このような、粉体エポキシ樹脂は、さらに狭い部分への浸透性が低下する。
一方、従来の液状絶縁ワニスを用いて平角線コイルエンド接合部の絶縁処理を施そうとすると、平角線エッジ部分の付着性が不十分であった。このため、例えば溶融粘度が高い材料を用いる場合には、液状化するために有機溶剤に溶解する必要があり、付着処理する際には、使用した溶剤を揮発させる必要があり、作業環境が悪いのみならず、揮発させた分のワニス材料の歩留まりが悪いという問題があった。
特開2008−199751号公報 特開2004−137903号公報
本発明は、平角線エッジ部分などへの付着性と接合部などの狭い部位にも十分な浸透性を両立し、接着性、保存安定性、耐熱劣化性に優れ、さらに揮発成分が少なく作業環境を守り、歩留まり良く、残気泡が少なく付着処理が可能である、絶縁部の隠蔽性を有する揺変性液状絶縁ワニス並びにそれを用いた電気機器絶縁物及び電動モーターを提供するものである。
本発明は、次のものに関する。
1. (a)多塩基酸又はその酸無水物変性ビニルエステル樹脂、(b)ジシクロペンテニルオキシアルキルメタクリレ−ト若しくはジシクロペンテニルオキシアルキルアクリレ−ト、(c)三官能アクリレート若しくは三官能メタクリレート、(d)金属石けん、(e)水酸基末端液状ポリブタジエン及び(f)コロイド炭酸カルシウムを含有し、25℃の揺変度が2.0以上8.0以下、25℃の粘度が5.0Pa・s以上50Pa・s以下の範囲内である揺変性液状絶縁ワニス。
2. (f)コロイド炭酸カルシウム20〜50質量部に対して他の成分の総量80〜50質量部の範囲内で配合する項1に記載の揺変性液状絶縁ワニス。
3. (1)無水マレイン酸変性ビニルエステル樹脂は、ビスフェノール型エポキシ樹脂を成分とし、重量平均分子量が1000〜3000の範囲であることを特徴とする項1又は項2のいずれかに記載の揺変性液状絶縁ワニス。
4. 硬化後のガラス転移点温度が90℃以上である項1〜3のいずれかに記載の揺変性液状絶縁ワニス。
5. 粒ゲージで測定した分散度が30μm以下である項1〜4のいずれかに記載の揺変性液状絶縁ワニス。
6. 項1〜5のいずれかに記載の揺変性液状絶縁ワニスの硬化物で電気絶縁被覆してなる電気機器絶縁物。
7. 項1〜5のいずれかに記載の揺変性液状絶縁ワニスの硬化物で、溶接された平角型エナメル線の端部を被覆してなる電動モータ。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスは、平角線エッジ部分などへの付着性と接合部などの狭い部位にも十分な浸透性を両立し、接着性、保存安定性、耐熱劣化性に優れる。さらに揮発成分が少なく作業環境を守り、歩留まり良く、残気泡が少なく付着処理が可能であって、絶縁部の隠蔽性を有する。このような揺変性液状絶縁ワニスを用いて得られる電気機器絶縁物及び電動モーターは対応する優れた作用効果を奏するものである。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスに用いられる成分について説明する。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスに用いられる多塩基酸又はその酸無水物変性ビニルエステル樹脂は、エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸とを反応させて得られるビニルエステル樹脂に多塩基酸又はその酸無水物を添加し、反応させて(変性して)得られるものである。
この合成に用いられるエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物のジグリシジルエーテル等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、1,3−ジグリシジル−5,5−ジメチルヒダントイン、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ樹脂、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン等の脂環式エポキシ樹脂、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ナフタレンジオールジグリシジルエーテル等の多価アルコール類のグリシジルエーテル類、フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ジグリシジルp−オキシ安息香酸、ダイマー酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル類、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジルm−キシレンジアミン、トリグリシジルp−アミノフェノール、N,N−ジグリシジルアニリン等のグリシジルアミン類、2,2′,4,4′−テトラグリシドキシビフェニル、ジメチルビスフェノールCジグリシジルエーテル、ビス−β−トリフルオロメチルジグリシジルビスフェノールA、グリシジルメタクリレート等、脂肪族エポキシ樹脂、エポキシ化ポリブタジエン樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂など、一般に知られているもの、およびこれらのアルキル置換体、ハロゲン化物、水素添加物などを併用することもでき、これらの1種または2種以上を併用することもできる。エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物が好ましい。
このようなエポキシ樹脂としては、市販のものでは、例えば、jER807,jER815,jER825,jER827,jER828,jER834,jER1001,jER1002,jER1003,jER1055,jER1004,jER1004AF,jER1007,jER1009,jER1003F,jER1004F(以上、三菱化学(株)製、商品名)、DER−330,DER−331,DER−301,DER−361,DER−661,DER−662,DER−663U,DER−664,DER−664U,DER−667,DER−642U,DER−672U,DER−673MF,DER−668,DER−669(以上、ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー製、商品名)、エポトートYD8125,エポトートYDF8170(以上、東都化成(株)製、商品名)などのビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポトートYDF−2004(東都化成(株)製、商品名)などのビスフェノールF型エポキシ樹脂、jER152,jER154(以上、三菱化学(株)製、商品名)、EPPN−201(日本化薬(株)製、商品名)、DEN−438(ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー製、商品名)などのフェノールノボラック型エポキシ樹脂、jER180S65(三菱化学(株)製、商品名)、アラルダイトECN1273,アラルダイトECN1280,アラルダイトECN1299(以上、ハンツマン アドバンスト マテリアルズ(スウィッツァーランド)ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング製、商品名)、エポトートYDCN−701,エポトートYDCN−702,エポトートYDCN−703,エポトートYDCN−704(以上、東都化成(株)製、商品名)、EOCN−102S,EOCN−103S,EOCN−104S,EOCN−1012,EOCN−1020,EOCN−1025,EOCN−1027(以上、日本化薬(株)製、商品名)、ESCN−195X,ESCN−200L,ESCN−220(以上、住友化学工業(株)製、商品名)などのクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エポン1031S(シェル・ケミカル・コーポレーション製),jER1032H60,jER157S70(以上、三菱化学(株)製、商品名)、アラルダイト0163(ハンツマン アドバンスト マテリアルズ(スウィッツァーランド)ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング製、商品名)、デナコールEX−611,デナコールEX−614,デナコールEX−614B,デナコールEX−622,デナコールEX−512,デナコールEX−521,デナコールEX−421,デナコールEX−411,デナコールEX−321(以上、ナガセ化成(株)製、商品名)、EPPN501H,EPPN502H(以上、日本化薬(株)製、商品名)などの多官能エポキシ樹脂、jER604(ジャパンエポキシレジン(株)製、商品名)、YH−434(東都化成(株)製、商品名)、TETRAD−X,TETRAD−C(以上、三菱瓦斯化学(株)製、商品名)、ELM−120(住友化学(株)製、商品名)などのアミン型エポキシ樹脂、アラルダイトPT810(ハンツマン アドバンスト マテリアルズ(スウィッツァーランド)ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング製、商品名)などの複素環含有エポキシ樹脂、セロキサイド2021P(ダイセル化学工業(株)製、商品名)などの脂環式エポキシ樹脂などが例示される。
また、この合成に用いられる不飽和一塩基酸としては、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、ヒドロキシエチルメタクリレートマレート、ヒドロキシエチルアクリレートマレート、ヒドロキシプロピルメタクリレートマレート、ヒドロキシプロピルアクリレートマレート、モノメチルマレート、モノプロピルマレート、モノブチルマレート、モノ(2−エチルヘキシル)マレート、アクリル酸ダイマーなどがあげられ、これらは1種または2種以上を使用することができる。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスの接着性、耐熱劣化性を優れたものするという点から、エポキシ樹脂としてはビスフェノール型エポキシ樹脂が、不飽和一塩基酸としてはメタクリル酸が特に好ましい。
エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸の配合比率に特に制限はないが揺変性液状絶縁ワニスに適当な硬化性を与える点から、エポキシ樹脂のエポキシ基1.0当量に対し、不飽和一塩基酸が0.70〜0.99当量の範囲とするのが好ましい。0.70当量未満であると硬化性が低下する場合があり、0.99当量を超えると合成時にゲル化し易くなる傾向がある。この意味で、エポキシ基1.0当量に対し、より好ましくは不飽和一塩基酸が0.75〜0.95当量、さらに好ましくは不飽和一塩基酸が0.80〜0.90当量の範囲とされる。
エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸とを反応させる温度は、特に制限はないが、60〜160℃の範囲が好ましい。60℃未満であると反応の進行は著しく遅く、逆に150℃を超えると反応が速くゲル化し易くなる傾向がある。この意味で、反応温度は、より好ましくは70〜150℃、さらに好ましくは90〜130℃の範囲とされる。
エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸の反応には、エステル化反応を円滑にかつエステル化の副反応を少なくするためにエステル化反応触媒を使用することも好ましい。この反応触媒には特に制限はなく、例えば、トリメチルベンジルアンモニウムクロリド、ピリジニウムクロリド等のアンモニウム塩、トリエチルアミン、ジメチルアニリンなどの第3級アミン、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類、塩化第二鉄、塩化リチウム、塩化第二スズ等の金属塩、水酸化リチウム等の水酸化物など公知の反応触媒を1種または2種以上を使用することができる。
エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸を反応させる際には、ゲル化を防止するために重合禁止剤を存在させることも好ましい。この重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、トリハイドロキノン、モノターシャリブチルハイドロキノン、2,5−ジターシャリブチルハイドロキノン等のハイドロキノン類、パラベンゾキノン、トルキノン、ナフトキノン、フェナンスラキノン、2,5−ジフェニルパラベンゾキノン等のキノン類、ターシャリブチルカテコール等のカテコール類、2,6−ジターシャリブチルフェノール、2,4−ジメチル−6−ターシャリブチルフェノール、2,6−ジターシャリブチル−4−メチルフェノール等のフェノール類、ナフテン酸銅等の有機銅塩等の公知の重合禁止剤を1種または2種以上を使用することができる。
このようなビニルエステル樹脂の変性に用いられる多塩基酸又はその酸無水物としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和脂肪族二塩基酸、アジピン酸、ピロメリツト酸等の飽和脂肪族ニ塩基酸、フタル酸、イソフタル酸等の芳香族飽和多塩基酸などがあり、これらのうち存在するものは酸無水物が使用できる。
多塩基酸又はその酸無水物変性ビニルエステル樹脂の使用により、揺変性液状絶縁ワニスの接着性を有効に向上させることができる。このような観点から、多塩基酸又はその酸無水物としては、マレイン酸、フマル酸、無水マレンイン酸が特に好ましい。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスは、実質的に無機フィラーを含有しない状態で用いても(そうすると一般に接着性は低下する傾向があるが)、多塩基酸又はその酸無水物変性ビニルエステル樹脂の使用により良好な接着性を有する。
多塩基酸又はその酸無水物の配合比率に特に制限はないが優れた接着性を発現する意味で、エポキシ樹脂のエポキシ基1.0当量に対し、カルボキル基換算(酸無水物基1個はカルボキシル基2個とみなす)で0.05〜0.50当量の範囲とするのが好ましい。0.05当量未満であると接着性が低い傾向があり、0.50当量を超えると保存安定性が低下する傾向がある。この意味で、多塩基酸又はその酸無水物は、エポキシ基1.0当量に対し、より好ましくは0.06〜0.20当量、さらに好ましくは0.07〜0.15当量の範囲とされる。
多塩基酸又はその酸無水物を添加し、反応させる温度は、特に制限はないが、60〜160℃の範囲が好ましい。60℃未満であると反応の進行は著しく遅く、逆に150℃を超えると反応が速くゲル化し易くなる傾向がある。この意味で、反応温度は、より好ましくは70〜150℃、さらに好ましくは90〜130℃の範囲とされる。反応は、空気雰囲気下に行うことができる。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスに用いられる多塩基酸又はその酸無水物変性ビニルエステル樹脂の重量平均分子量は、1000〜3000の範囲であることが、接着性、耐熱劣化性を維持しつつ、ワニスが取り扱い易く、平角線エッジ部分などへの付着性と接合部などの狭い部位にも十分な浸透性得るために好ましい。本発明における重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー法で標準ポリスチレンによる検量線を用いたポリスチレン換算値である。多塩基酸又はその酸無水物変性ビニルエステル樹脂の重量平均分子量が1000未満であると接着性が低下する場合があり、3000を超えると十分な浸透性が得られなくなる傾向がある。この意味で、重量平均分子量は、より好ましくは1200〜1800、さらに好ましくは1500〜2500の範囲とされる。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスに用いられる多塩基酸又はその酸無水物変性ビニルエステル樹脂の酸価は、特に制限はないが1〜20KOHmg/gの範囲とするのが好ましい。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスには、多塩基酸又はその酸無水物変性ビニルエステル樹脂に対する反応性希釈剤として、ジシクロペンテニルオキシアルキレンメタクリレ−ト若しくはジシクロペンテニルオキシアルキレンアクリレ−トおよび三官能アクリレートが用いられる。
ジシクロペンテニルオキシアルキレンメタクリレ−ト若しくはジシクロペンテニルオキシアルキレンアクリレ−トを用いることで、良好な硬化性と、硬化完了までの揮発分が5%以下の作業環境を悪化させず、歩留まり良く処理可能な揺変性液状絶縁ワニスを得ることができる。ジシクロペンテニルオキシアルキルメタクリレ−ト若しくはジシクロペンテニルオキシアルキルアクリレ−トのアルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等があり、化合物としてはジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−トが特に好ましい。
また、三官能アクリレート若しくは三官能メタクリレートを用いることで、本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスの硬化物のガラス転移点温度を容易に高めることができ、例えば、ガラス転移点温度を容易に90℃以上にすることができ、この結果の耐熱劣化性に優れた揺変性液状絶縁ワニスを容易に得ることができる。
本発明におけるガラス転移点温度は、動的粘弾性物性計測装置で温度を変化させて測定した損失正接(tanδ)のピークトップ温度である。動的粘弾性物性計測装置は、T.A.インスツルメンツ(株)製のRSAIIIなどが市販されている。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスに用いられる三官能アクリレートとしては、若しくは三官能メタクリレートは、アクリロリル基若しくはメタクリロイル基を1分子中に3個有する化合物であり、具体的には、トリメチロールメタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド変性トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリメチロールメタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリメタクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド変性トリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、グリセリンプロポキシトリメタクリレート、トリス(2−メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレートなどが挙げられ、これらの1種または2種以上を併用することもできる。
上記トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレートは、次の構造式(I)
Figure 2011246692
(ただし、式中k、m及びnは、それぞれ独立に1〜20の整数である)で表される化合物である。
また、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド変性トリアクリレートは、上記構造式(I)において、すべてのエチレンオキシ基のエチレン基を、プロピレン基、例えば、構造式(II)
Figure 2011246692
で表される基で置換した化合物である。
また、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリメタクリレート及びトリメチロールプロパンプロピレンオキサイド変性トリメタクリレートは、それぞれ、上記のトリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレート及びトリメチロールプロパンプロピレンオキサイド変性トリアクリレートのすべてのアクリロイル基をメタクリロリル基に置換した化合物である。
トリメチロールプロパンエチレンオキサイド変性トリアクリレートは、東洋ケミカルズ株式会社からトリメチロールプロパンEO変性トリアクリレートとしてMiramer M3130、Miramer M3160、Miramer M3190の商品名で、大阪有機化学株式会社からトリメチロールプロパンEO付加トリアクリレートとして商品名V#360で、ダイセルサイテック株式会社からトリメチロールプロパンエトキシトリアクリレートとして商品名TMPEOTAで市販されている。
また、サートマー・ユーエスエイ・エルエルシー(Sartomer USA, LLC)から、SR9035〔ETHOXYLATED (15) TRIMETHYLOLPROPANE TRIACRYLATE〕、SR454〔ETHOXYLATED (3) TRIMETHYLOLPROPANE TRIACRYLATE〕、SR454HP〔ETHOXYLATED (3) TRIMETHYLOLPROPANE TRIACRYLATE〕、SR499〔ETHOXYLATED (6) TRIMETHYLOLPROPANE TRIACRYLATE〕、SR502〔ETHOXYLATED (9) TRIMETHYLOLPROPANE TRIACRYLATE〕、SR415〔ETHOXYLATED(20) TRIMETHYLOLPROPANE TRIACRYLATE〕の商品名で市販されており、トリメチロールプロパンプロピレンオキサイド変性トリアクリレートは、東洋ケミカルズ株式会社からトリメチロールプロパンPO変性トリアクリレートとしてMiramer M360の商品名で市販されているので、これらを適宜利用することができる。
ジシクロペンテニルオキシアルキルメタクリレ−ト若しくはジシクロペンテニルオキシアルキルアクリレ−ト〔「(b)成分」という〕や三官能アクリレート若しくは三官能メタクリレート〔「(c)成分」という〕の配合量は特に制限はないが、好ましくは、多塩基酸又はその酸無水物変性ビニルエステル樹脂〔「(a)成分」という〕100重量部に対して、(b)成分100〜300重量部、(c)成分20〜120重量部の範囲とされる。(a)成分100重量部に対して、(b)成分100重量部未満又は300重量部を超えるいずれの場合においても良好な硬化性が得られない傾向があり、この意味で、(b)成分は、より好ましくは115〜280重量部、さらに好ましくは130〜240重量部の範囲とされる。また、(a)成分100重量部に対して、(c)成分が20重量部未満であると、ガラス転移点温度が低く必要な耐熱性が得られない傾向があり、120重量部を超えると弾性率が高くなりすぎて、硬く脆くなる傾向があり、この意味で、(c)成分は、より好ましくは25〜115重量部、さらに好ましくは30〜110重量部の範囲とされる。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスには、硬化促進剤として、オクテン酸コバルト、ナフテン酸コバルト、オクテン酸カリウム、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸銅等の金属石けん〔「(d)成分」という〕を配合することができる。金属石けんを用いることにより、硬化性を改良することができる。この観点から、特に、ナフテン酸マンガン等のマンガン含有金属石けんが好ましい。金属石けんの配合量は、金属の含有量と硬化工程に必要な可使時間によって決定されるもので特に制限はないが、(a)成分、(b)成分及び(c)成分の総量100重量部に対し、金属分が0.004〜0.4重量部の範囲とされることが好ましい。金属石けんが少なくなると十分な硬化性の改善が得られず、多すぎるとゲル化が速すぎて硬化工程で必要な可使時間が得られなくなる恐れがある。この意味で、金属石けんは、(a)成分、(b)成分及び(c)成分の総量100重量部に対し、金属分が、より好ましくは0.008〜0.16重量部、さらに好ましくは0.016〜0.08重量部使用される。ここで、硬化工程に必要な可使時間とは、硬化剤を添加してから揺変性液状絶縁ワニスがゲル化するまでの時間のことであり、一般に、120℃であれば、1〜30分の範囲である。金属石けんは、ミネラルスピリット等の炭化水素系溶剤などの溶剤に溶解して使用されることが多く、配合に際して、このような溶液を用いてもよい。
溶液にする場合、金属石けんの濃度は、例えば、金属分で3〜50重量%が好ましい。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスには、消泡剤として、水酸基末端液状ポリブタジエン〔「(e)成分」という〕を配合することができる。特に、本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスが実質的に無機フィラーを含有しない場合、消泡性が低下し、そのままで使用すると残気泡が形成され、十分な絶縁性能を発揮できない恐れがあるため、消泡剤としての水酸基末端液状ポリブタジエンを配合することが好ましい。
(e)成分の配合量は、特に制限はないが、(a)成分、(b)成分及び(c)成分の総量100重量部に対し、0.05〜5.0重量部の範囲で使用することが好ましい。(a)成分、(b)成分及び(c)成分の総量100重量部に対し、(e)成分が0.05重量部未満又は0.5重量部を超えるいずれの場合においても消泡性の改善効果が低下する傾向があり、この意味で、(e)成分は、より好ましくは0.1〜2.0重量部、さらに好ましくは0.2〜1.0重量部の範囲とされる。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスは、揺変性付与剤として、コロイド炭酸カルシウム〔(f)成分〕を用いる。コロイド炭酸カルシウムを用いることで、揺変性液状絶縁ワニスに25℃の揺変度が2.0〜8.0、25℃の粘度が5.0〜50Pa・sの付着処理に適した品位に設定が可能であり、且つ、絶縁部の隠蔽性を有する揺変性液状絶縁ワニスを得ることができる。本発明における揺変度および粘度は、JIS K 6901に準じ、BH形回転式粘度計によって測定されるものである。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスは、25℃の揺変度が2.0〜8.0あり、25℃の粘度が5.0〜50Pa・sである付着処理に適した品位に設定することが必要である。25℃の揺変度が2.0未満であることまたは25℃の粘度が5.0Pa・s未満であることは、十分な付着性が得られない要因となり、例えば、平角線のエッジ部分(平角線はその断面が矩形状になるが、その角になる部分)などで極端に膜厚が薄くなって、十分な絶縁信頼性が得られなくなる。一方、25℃の揺変度が8.0を超えることまたは25℃の粘度が50Pa・sを超えることは、十分な消泡性が得られずに、残気泡が残る結果となり、この場合でも十分な絶縁信頼性が得られない。この意味で、本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスは、25℃の揺変度が3.0〜7.0であること及び25℃の粘度が10〜30Pa・sであることがより好ましく、揺変度が3.5〜6.5であること及び25℃の粘度が12〜28Pa・sであることがさらに好ましい。
揺変性の付与には、例えば、フュームドシリカなどの使用が考えられるが、上述の品位に設定する場合、充填量が少なく、十分な絶縁部の隠蔽性を発揮することができない。絶縁部に隠蔽性をもたすことは、例えば、導体金属が露出している部分を見えなくして外観を向上するのみならず、絶縁が確実になされていることを目視で確認する絶縁材料に重要な機能である。
(a)成分、(b)成分、(c)成分、(d)成分及び(e)成分の総量の総量80〜50質量部に対して、(f)成分を20〜50質量部の範囲であることが、揺変性液状絶縁ワニスに付着処理に適した品位、すなわち25℃の揺変度が2.0〜8.0、25℃の粘度が5.0〜50Pa・sの範囲に設定するために有効である。この意味で、(a)成分、(b)成分、(c)成分、(d)成分及び(e)成分の総量78〜52質量部に対して、(f)成分を22〜48質量部の範囲がより好ましく、(a)成分、(b)成分、(c)成分、(d)成分及び(e)成分の総量75〜55質量部に対して、(f)成分を25〜45質量部の範囲がさらに好ましい。これらの成分は、上記の配合で、総量が100質量部となるように使用することが好ましい。
本発明となる揺変性液状絶縁ワニスに用いられるコロイド炭酸カルシウムの1次粒径は、0.01〜0.50μmの範囲であることが、揺変性液状絶縁ワニスに付着処理に適した品位、すなわち25℃の揺変度が2.0〜8.0、25℃の粘度が5.0〜50Pa・sの範囲に設定するために有効である。0.01μm未満であるとコロイド炭酸カルシウムが凝集し易くなる場合があり、0.50μmを超えると必要な揺変性が得られなくなる傾向がある。この意味で、コロイド炭酸カルシウムの1次粒径は、より好ましくは0.015〜0.30μm、さらに好ましくは0.02〜0.10μmの範囲とされる。以上のようにすることにより、コロイド炭酸カルシウム使用の効果をより確実にすることができる。
本発明における1次粒径は、走査型電子顕微鏡観察によって測定されるものである。
コロイド炭酸カルシウムは、凝集を避け、また、本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスを製造する際に他の材料への分散性を向上させる目的のために、脂肪酸、ロジン酸、カップリング剤などで表面処理されたものを用いてもよい。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスには、前記した発明の効果を阻害しない範囲であれば、揺変性付与剤として、水コロイド炭酸カルシウム以外にも、結晶シリカ、非晶質シリカ、溶融シリカ、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、ほう酸アルミウイスカ、窒化ホウ素、クレー、タルク、硫酸バリウムなど公知の揺変性付与剤の1種または2種以上を必須成分に併用して使用できる。
また、本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスには、前記した発明の効果を阻害しない範囲であれば、上述の必須成分以外にも、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、トリアジン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、シアネートエステル樹脂、これら樹脂の変性系などの熱硬化性樹脂の1種または2種以上を必須成分に併用して使用できる。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスには、前記した発明の効果を阻害しない範囲であれば、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系ランダム共重合体、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、飽和ポリエステルなどの熱可塑性プラスチック、架橋反応ゴム、熱可塑性エラストマー、フェノキシ樹脂などの1種または2種以上を必須成分に併用して使用できる。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスには、前記した発明の効果を阻害しない範囲であれば、(b)成分及び(c)成分以外の反応性希釈剤を併用して用いることができるが、硬化完了までの揮発分が5重量%以下で作業環境を悪化させず、歩留まり良く処理可能なものとしては、他にオルソジアリルフタレート、イソジアリルフタレートなどがあげられるが、硬化性が低下する傾向があるため、配合には注意を要する。いずれにせよ、本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスに用いられる反応性希釈剤としては、硬化温度すなわち160℃以上の引火点を有し、多塩基酸又はその酸無水物変性ビニルエステル樹脂の硬化性に優れるものということになる。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスには、前記した発明の効果を阻害しない範囲であれば、硬化促進剤として、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン等の第3級アミンなどの1種または2種以上を必須成分に併用して使用できる。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスには、前記した発明の効果を阻害しない範囲であれば、消泡剤として、水酸基末端液状ポリブタジエン以外にも、アルキルビニルエーテル共重合物系、アクリル重合物系、ポリシロキサン系、ポリジメチルシロキサン系、シリコン系など、公知の消泡剤の1種または2種以上を必須成分に併用して使用できる。
さらに、本発明に係る本発明となる揺変性液状絶縁ワニスには、材料間の界面の結合や濡れ性をよくするために、各種カップリング剤を前記の発明の効果を阻害しない範囲で添加することもできる。カップリング剤としては、特に制限はなく、シラン系、チタン系、アルミニウム系などが挙げられ、これらの1種または2種以上を併用することもできる。
シラン系カップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニルシラン類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピル−トリメトキシシラン、メチルトリ(メタクリロイルオキシエトキシ)シランなどのメタクリロイルシラン類、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、メチルトリ(グリシジルオキシ)シランなどのエポキシ基含有シラン類、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピル−トリス(2−メトキシ−エトキシ−エトキシ)シラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、トリアミノプロピル−トリメトキシシラン、3−(4,5−ジヒドロイミダゾール−1−イル)−プロピルトリメトキシシラン、アミルトリクロロシランなどのアミノシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピル−メチルジメトキシシランなどのメルカプトシラン類、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシランなどの尿素結合含有シラン類、トリメチルシリルイソシアネート、ジメチルシリルイソシアネート、メチルシリルトリイソシアネート、ビニルシリトリイソシアネート、フェニルシリルトリイソシアネート、テトライソシアネートシラン、エトキシシランイソシアネートなどのイソシアネート基含有シラン類、3−クロロプロピル−メチルジメトキシシラン、3−クロロプロピル−ジメトキシシラン、3−シアノプロピル−トリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリクロロシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、N−β(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、γ−クロロプロピルメチルジクロロシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシランなどが挙げられる。シランカップリング剤は、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランがNUC A−187、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランがNUC A−189、γ−アミノプロピルトリエトキシシランがNUC A−1100、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシランがNUC A−1160、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシランがNUC A−1120という商品名で、いずれも日本ユニカ−(株)から市販されている。
チタン系カップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリス(n−アミノエチル)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンアエチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレート、テトラメチルオルソチタネート、テトラエチルオルソチタネート、テトラプロピルオルソチタネート、テトライソブチルオルソチタネート、ステアリルチタネート、クレシルチタネートモノマー、クレシルチタネートポリマー、ジイソプロポキシ−ビス(2,4−ペンタジオネート)チタニウム(IV)、ジイソプロピル−ビス−トリエタノールアミノチタネート、オクチレングリコールチタネート、テトラ−n−ブトキシチタンポリマー、トリ−n−ブトキシチタンモノステアレートポリマー、トリ−n−ブトキシチタンモノステアレートなどが挙げられる。
アルミニウム系カップリング剤としては、例えば、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルアセテートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムモノイソプロポキシモノオレオキシエチルアセトアセテート、アルミニウム−ジ−n−ブトキシド−モノ−エチルアセトアセテート、アルミニウム−ジ−イソ−プロポキシド−モノ−エチルアセトアセテートなどのアルミニウムキレート化合物、アルミニウムイソプロピレート、モノ−sec−ブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウム−sec−ブチレート、アルミニウムエチレートなどのアルミニウムアルコレートなどが挙げられる。
さらに、本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスには、イオン性不純物を吸着または付着して吸湿時の絶縁信頼性をよくするために、各種イオン捕捉剤を前記の発明の効果を阻害しない範囲で添加することもできる。イオン捕捉剤としては、特に制限はなく、銅がイオン化して溶け出すのを防止するため銅害防止剤として知られる化合物、例えば、トリアジンチオール化合物、ビスフェノール系還元剤などや、ジルコニウム系、アンチモンビスマス系、マグネシウムアルミニウム化合物などの無機イオン吸着剤などが挙げられ、これらの1種または2種以上を併用して使用できる。
さらに、本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスには、前記の発明の効果を阻害しない範囲で、ブロムトルエン、ヘキサブロムベンゼン、三酸化アンチモン、塩素化パラフインなどの難燃剤、カーボンブラック、ベンガラ、チタネートなどの着色剤、流動調整剤などの各種添加剤を添加することもできる。
次に、本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスは、粒ゲージで測定した分散度を30μm以下にしたものである。本発明における分散度は、JIS K 5600−2−5に準じ、粒ゲージによって測定されるものである。分散度が30μmを超えていると、十分な揺変性が得られないのと同時に硬化物表面に粒が浮き出したりして外観を損なうことがある。本発明となる揺変性液状絶縁ワニスの成分を均一に撹拌混合する方法については、特に制限はないが、例えば、デゾルバー、スタテックミキサー、ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ボールミル、プラネタリーミキサー、ミックスローター、万能撹拌機などの自転公転式撹拌機やライカイ機、3本ロールなどの混練装置を用いる方法が挙げられる。撹拌混合した後は、揺変性液状絶縁ワニス中の気泡を除去することが好ましい。この意味で、自転公転式撹拌機は、混合、溶解と気泡の除去を同時に行うことができるため好適に用いられる。
ライカイ機、3本ロール、ボールミルおよびビーズミルなどによって物理的なせん断力を与え、凝集した粒子がないように十分に分散させることが好ましい。これらの分散方法は、組み合せて行うこともできる。この際、硬度が低く破砕されやすい材料を用いる場合には、せん断力によって材料が粉砕、破砕されると、所望の粘度が得られなくなる場合があるので注意を要する。
このような調整方法によると分散度の下限は、通常1μmである。
次に、本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスの使用方法について説明する。
本発明となる揺変性液状絶縁ワニスは、公知の有機過酸化物を使用して硬化させることで使用される。有機過酸化物としては、特に制限はないが、例えば、メチルエチルケトンパーオキシド、メチルイソブチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド等のケトンパーオキシド類、ベンゾイルパーオキシド、イソブチルパーオキシド等のジアシルパーオキシド類、クメンハイドロパーオキシド、t−ブチルハイドロパーオキシド等のハイドロパーオキシド類、ジクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド等のジアルキルパーオキシド類、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−シクロヘキサン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ジ−t−ヘキシルパーオキシ−シクロヘキサン、1,1−ジ−t−ヘキシルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ジ−4,4−ジ−t−ブチルパーオキシ−シクロヘキシル−プロパン、2,2−ジ−(t−ブチルパーオキシ)−ブタン等のパーオキシケタール類、t−ブチルパーオキシベンゾエイト、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,4,4−トリメチルペンチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等のアルキルパーエステル類、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネイト、t−ブチルパーオキシイソブチルカーボネイト等のパーカーボネイト類等があげられ、これらを用いて加熱硬化を行なうことができる。また、これら有機過酸化物は、1種または2種以上を併用することができる。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスは、80〜160℃の範囲で硬化させることが、処理効率、安全性、作業環境性の観点から適当であり、この意味で、上述の公知の有機過酸化物のなかで、パーオキシケタール類が好適に用いられる。
本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスは、それの可使時間の関係上、適用物への適用の直前に硬化剤と混合して使用されることが好ましい。
有機過酸化物の配合量は、有機過酸化物の濃度や必要な可使時間によって決定されるものであり特に制限はないが、(a)成分、(b)成分、(c)成分、(d)成分及び(e)成分の総量100重量部に対し、0.35〜3.5重量部の範囲が好ましい。有機過酸化物が少なすぎると十分な硬化性が得られず、多すぎるとゲル化が速すぎて十分な可使時間が得られない。この意味で、有機過酸化物は、より好ましくは0.49〜2.1重量部、さらに好ましくは0.7〜1.4重量部の範囲とされる。
有機過酸化物は、その保存安定性を考慮して、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチレート等の不活性物質と混合して保存し、使用してもよい。不活性物質は有機過酸化物の活性を阻害しないように多すぎる使用をしないよう配慮される。有機過酸化物の種類によって、不活性物質の使用量は異なるため一概に言えないが、この観点から、有機過酸化物と不活性物質の総量に対して、不活性物質を25〜35重量%とすることが好ましい。
本発明に係る電気機器絶縁物は、本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスでで少なくとも絶縁箇所を被覆し、硬化することにより製造できる。本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスは、電気、電子部品に、注型、含浸、積層、塗布、モールドなどいずれかの方法で付着され、上述の方法により硬化して硬化物として使用される。特に、本発明に係る電動モータは、溶接された平角型エナメル線の端部の少なくとも露出部分を本発明に係る揺変性液状絶縁ワニスで被覆し、硬化することにより製造することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。なお、以下の配合および評価は、特に表記がない場合には室温18〜25℃の大気中において行った。
加熱装置、温度計および攪拌機を取りつけた2リットル四つ口フラスコにエポミックR140(ビスフェノールA系エポキシ樹脂、三井石油化学工業(株)商品名)952gおよびjER1001(ビスフェノールA系エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)商品名)514gを仕込み、100℃に昇温する。その後、ハイドロキノン0.8gを仕込み、続いてメタクリル酸455gを仕込みよく攪拌した後、トリメチルベンジルアンモニウムクロリド5.0gを仕込み、さらに120℃に昇温して酸価10KOHmg/gまで反応させた。これに無水マレイン酸31gを加え、酸価13KOHmg/gの無水マレイン酸変性ビニルエステル樹脂(V1)を得た。反応は空気雰囲気下に行った。
円筒状容器にV1を30重量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−トを60重量部、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(東洋ケミカルズ株式会社商品名Miramer M3130を使用)を10重量部、マンガン8重量%ナフテン酸マンガン(ナフテン酸マンガンをマンガン量で8重量%になるように炭化水素系溶剤に溶解した溶液;以下同様)0.5重量部、Poly bd(水酸基末端液状ポリブタジエン、出光興産 (株)商品名)0.5重量部を加え、ディスパ型の攪拌翼を備えた攪拌機で300rpm、5分攪拌し、攪拌中の材料にカルファイン200M(コロイド炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)商品名)50重量部をだまにならないように徐々に加え、300rpmで30分攪拌した後、減圧脱泡して、揺変性液状絶縁ワニス(J1)を得た。
円筒状容器にJ1を100重量部、70重量%の1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−シクロヘキサン(1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−シクロヘキサン70重量%と2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチレート30重量%との混合物を使用;以下同様)を1.0重量部取り、軟膏べらで3分間よく攪拌して硬化剤入り揺変性液状絶縁ワニスJP1を得た。
円筒状容器に実施例1で得たV1を30重量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−トを60重量部、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(東洋ケミカルズ株式会社商品名Miramer M3130を使用)を10重量部、マンガン8重量%ナフテン酸マンガン0.5重量部、Poly bd(水酸基末端液状ポリブタジエン、出光興産 (株)商品名)0.5重量部を加え、ディスパ型の攪拌翼を備えた攪拌機で300rpm、5分攪拌した後に、カルファイン200M(コロイド炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)商品名)50重量部を加え、軟膏べらで3分間よく攪拌した後、減圧脱泡して、揺変性液状絶縁ワニス(J2)を得た。
円筒状容器にJ1を100重量部、70重量%の1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−シクロヘキサンを1.0重量部取り、軟膏べらで3分間よく攪拌して硬化剤入り揺変性液状絶縁ワニスJP2を得た。
円筒状容器に実施例1で得たV1を30重量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−トを40重量部、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(東洋ケミカルズ株式会社商品名Miramer M3130を使用)を30重量部、マンガン8重量%ナフテン酸マンガン0.5重量部、Poly bd(水酸基末端液状ポリブタジエン、出光興産 (株)商品名)0.5重量部を加え、ディスパ型の攪拌翼を備えた攪拌機で300rpm、5分攪拌し、攪拌中の材料にカルファイン200M(コロイド炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)商品名)50重量部をだまにならないように徐々に加え、300rpmで30分攪拌した後、減圧脱泡して、揺変性液状絶縁ワニス(J3)を得た。
円筒状容器にJ1を100重量部、70重量%の1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−シクロヘキサンを1.0重量部取り、軟膏べらで3分間よく攪拌して硬化剤入り揺変性液状絶縁ワニスJP3を得た。
(比較例1)
加熱装置、温度計および攪拌機を取りつけた2リットル四つ口フラスコにエポミックR140(ビスフェノールA系エポキシ樹脂、三井石油化学工業(株)商品名)952gおよびjER1001(ビスフェノールA系エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)商品名)514gを仕込み、100℃に昇温する。その後、ハイドロキノン0.8gを仕込み、続いてメタクリル酸455gを仕込みよく攪拌した後、トリメチルベンジルアンモニウムクロリド5.0gを仕込み、さらに120℃に昇温して酸価8KOHmg/gまで反応させ無水マレイン酸変性ビニルエステル樹脂(V2)を得た。反応は空気雰囲気下に行った。
円筒状容器にV2を30重量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−トを60重量部、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(東洋ケミカルズ株式会社商品名Miramer M3130を使用)を10重量部、マンガン8重量%ナフテン酸マンガン0.5重量部、Poly bd(水酸基末端液状ポリブタジエン、出光興産 (株)商品名)0.5重量部を加え、ディスパ型の攪拌翼を備えた攪拌機で300rpm、5分攪拌し、攪拌中の材料にカルファイン200M(コロイド炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)商品名)50重量部をだまにならないように徐々に加え、300rpmで30分攪拌した後、減圧脱泡して、揺変性液状絶縁ワニス(H1)を得た。
円筒状容器にH1を100重量部、70重量%の1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−シクロヘキサンを1.0重量部取り、軟膏べらで3分間よく攪拌して硬化剤入り揺変性液状絶縁ワニスHP1を得た。
(比較例2)
加熱装置、温度計および攪拌機を取りつけた2リットル四つ口フラスコにjER1001(ビスフェノールA系エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)商品名)1665gを仕込み、100℃に昇温する。その後、ハイドロキノン0.8gを仕込み、続いてメタクリル酸260gを仕込みよく攪拌した後、トリメチルベンジルアンモニウムクロリド5.0gを仕込み、さらに120℃に昇温して酸価10KOHmg/gまで反応させた。これに無水マレイン酸19gを加え、酸価13KOHmg/gの無水マレイン酸変性ビニルエステル樹脂(V3)を得た。反応は空気雰囲気下に行った。
円筒状容器にV3を30重量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−トを60重量部、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(東洋ケミカルズ株式会社商品名Miramer M3130を使用)を10重量部、マンガン8重量%ナフテン酸マンガン0.5重量部、Poly bd(水酸基末端液状ポリブタジエン、出光興産 (株)商品名)0.5重量部を加え、ディスパ型の攪拌翼を備えた攪拌機で300rpm、5分攪拌し、攪拌中の材料にカルファイン200M(コロイド炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)商品名)50重量部をだまにならないように徐々に加え、300rpmで30分攪拌した後、減圧脱泡して、揺変性液状絶縁ワニス(H2)を得た。
円筒状容器にH2を100重量部、70重量%の1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−シクロヘキサンを1.0重量部取り、軟膏べらで3分間よく攪拌して硬化剤入り揺変性液状絶縁ワニスHP2を得た。
(比較例3)
円筒状容器に実施例1で得たV1を30重量部、スチレンを70重量部、マンガン8重量%ナフテン酸マンガン0.5重量部、Poly bd(水酸基末端液状ポリブタジエン、出光興産 (株)商品名)0.5重量部を加え、ディスパ型の攪拌翼を備えた攪拌機で300rpm、5分攪拌し、攪拌中の材料にカルファイン200M(コロイド炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)商品名)50重量部をだまにならないように徐々に加え、300rpmで30分攪拌した後、減圧脱泡して、揺変性液状絶縁ワニス(H3)を得た。
円筒状容器にH3を100重量部、70重量%の1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−シクロヘキサンを1.0重量部取り、軟膏べらで3分間よく攪拌して硬化剤入り揺変性液状絶縁ワニスHP3を得た。
(比較例4)
円筒状容器に実施例1で得たV1を30重量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−トを70重量部、マンガン8重量%ナフテン酸マンガン0.5重量部、Poly bd(水酸基末端液状ポリブタジエン、出光興産 (株)商品名)0.5重量部を加え、ディスパ型の攪拌翼を備えた攪拌機で300rpm、5分攪拌し、攪拌中の材料にカルファイン200M(コロイド炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)商品名)50重量部をだまにならないように徐々に加え、300rpmで30分攪拌した後、減圧脱泡して、揺変性液状絶縁ワニス(H4)を得た。
円筒状容器にH4を100重量部、70重量%の1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−シクロヘキサンを1.0重量部取り、軟膏べらで3分間よく攪拌して硬化剤入り揺変性液状絶縁ワニスHP4を得た。
(比較例5)
円筒状容器に実施例1で得たV1を30重量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−トを60重量部、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(東洋ケミカルズ株式会社商品名Miramer M3130を使用)を10重量部、Poly bd(水酸基末端液状ポリブタジエン、出光興産 (株)商品名)0.5重量部を加え、ディスパ型の攪拌翼を備えた攪拌機で300rpm、5分攪拌し、攪拌中の材料にカルファイン200M(コロイド炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)商品名)50重量部をだまにならないように徐々に加え、300rpmで30分攪拌した後、減圧脱泡して、揺変性液状絶縁ワニス(H5)を得た。
円筒状容器にH5を100重量部、70重量%の1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−シクロヘキサンを1.0重量部取り、軟膏べらで3分間よく攪拌して硬化剤入り揺変性液状絶縁ワニスHP5を得た。
(比較例6)
円筒状容器に実施例1で得たV1を30重量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−トを60重量部、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(東洋ケミカルズ株式会社商品名Miramer M3130を使用)を10重量部、マンガン8重量%ナフテン酸マンガン0.5重量部を加え、ディスパ型の攪拌翼を備えた攪拌機で300rpm、5分攪拌し、攪拌中の材料にカルファイン200M(コロイド炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)商品名)50重量部をだまにならないように徐々に加え、300rpmで30分攪拌した後、減圧脱泡して、揺変性液状絶縁ワニス(H6)を得た。
円筒状容器にH6を100重量部、70重量%の1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−シクロヘキサンを1.0重量部取り、軟膏べらで3分間よく攪拌して硬化剤入り揺変性液状絶縁ワニスHP6を得た。
(比較例7)
円筒状容器に実施例1で得たV1を30重量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−トを60重量部、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(東洋ケミカルズ株式会社商品名Miramer M3130を使用)を10重量部、マンガン8重量%ナフテン酸マンガン0.5重量部、Poly bd(水酸基末端液状ポリブタジエン、出光興産 (株)商品名)0.5重量部を加え、ディスパ型の攪拌翼を備えた攪拌機で300rpm、5分攪拌し、攪拌中の材料にAEROSIL R972CF(フュームドシリカ、日本アエロジル(株)商品名)20重量部をだまにならないように徐々に加え、300rpmで30分攪拌した後、減圧脱泡して、揺変性液状絶縁ワニス(H7)を得た。
円筒状容器にH7を100重量部、70重量%の1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−シクロヘキサンを1.3重量部取り、軟膏べらで3分間よく攪拌して硬化剤入り揺変性液状絶縁ワニスHP7を得た。
(比較例8)
円筒状容器に実施例1で得たV1を30重量部、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレ−トを60重量部、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(東洋ケミカルズ株式会社商品名Miramer M3130を使用)を10重量部、マンガン8重量%ナフテン酸マンガン0.5重量部、Poly bd(水酸基末端液状ポリブタジエン、出光興産 (株)商品名)0.5重量部を加え、ディスパ型の攪拌翼を備えた攪拌機で300rpm、5分攪拌し、攪拌中の材料にカルファイン200M(コロイド炭酸カルシウム、丸尾カルシウム(株)商品名)11.1重量部をだまにならないように徐々に加え、300rpmで30分攪拌した後、減圧脱泡して、揺変性液状絶縁ワニス(H8)を得た。
円筒状容器にH8を100重量部、70重量%の1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−シクロヘキサンを1.4重量部取り、軟膏べらで3分間よく攪拌して硬化剤入り揺変性液状絶縁ワニスHP8を得た。
無水マレイン酸変性ビニルエステル樹脂の評価は、下記の方法で行った。結果を表1に示した。
酸価は、JIS K 6901に準じ、指示薬滴定法によって測定した。
重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー法で標準ポリスチレンによる検量線を用いたポリスチレン換算値により算出した。
揺変性液状絶縁ワニスの評価は、下記の方法で行った。結果を表1に示した。
分散度は、JIS K 5600−2−5に準じ、粒ゲージによって測定した。
揺変度および粘度は、JIS K 6901に準じ、BH形回転式粘度計によって測定した。
保存安定性は、50ccのガラス製サンプル瓶に揺変性液状絶縁ワニスを30g封入した。これを23℃の恒温室に3ヵ月間動かさずに保管した後、傾けて揺変性液状絶縁ワニスが流動しないものを×、流動するものを○として評価した。
硬化剤入り揺変性液状絶縁ワニスのゲル化時間は、JIS C 2105に準じ、試験管法によって測定した。
揮発分は、60φ金属シャーレに硬化剤入り揺変性液状絶縁ワニス1.5gを取り、ゼムクリップでワニスをシャーレ底面に引き伸ばし、この質量を測定した。これを、190℃に加熱したホットプレートに10分間のせて硬化させた後、再度この質量を測定して硬化剤入り揺変性液状絶縁ワニスの硬化前後の質量減少率を算出した。
ガラス転移点温度は、硬化剤入り揺変性液状絶縁ワニスを恒温槽にて80℃で1時間さらに100℃で1時間さらに130℃で16時間硬化させた硬化物を、T.A.インスツルメンツ(株)製の動的粘弾性物性計測装置RSAIIIで−50℃〜250℃まで5℃/min昇温しながら周波数10Hzで損失正接(tanδ)を測定し、このピークトップ温度を調べた。
硬化物外観は、次の方法により評価した。
〔試験用硬化物の作製〕
3mm×2mmのAIW平角線の端部を1cm、中央部を4cm分、エナメルを金属製やすりではく離させた。このエナメルをはく離させた中央部の真ん中から180℃屈曲げ、その先端を万力で押付けて、溶接を模したAIW平角線試験片を作製した。この屈曲させた先端部から3cmまで硬化剤入り揺変性液状絶縁ワニス(室温22℃)に1回浸漬し、ゆっくりと引上げた。これを硬化剤入り揺変性液状絶縁ワニス付着部が下になるよう冶具につるして、130℃の恒温槽に投入し1時間硬化させて屈曲AIW平角線付着硬化物を作製した。
〔評価〕
隠蔽性は、この硬化物を目視観察してエナメルはく離部分が見えるものを×、見えないものを○として評価した。
つぶの有無は、この硬化物の表面を実体顕微鏡で観察し、30μm以上の粒子があるものを×、ないものを○として評価した。
気泡の有無は、つぶの有無と同様に、この硬化物の表面を実体顕微鏡で観察し、10μm以上の気泡があるものを×、ないものを○として評価した。
狭部浸透性は、硬化物外観で作製した屈曲AIW平角線付着硬化物の硬化物側を、エポキシ樹脂で包埋し、先端から1cmの硬化物の部分を平角線の長手方向と垂直に切断し、この切断面を研磨剤で研磨した後、実体顕微鏡で観察して、万力で押付けたAIW平角線の間に5μm以上の気泡の有無を観察した。この試験を5つ行い、5μm以上の気泡が1つ以上あるものを×、全くないものを○として評価した。
エッジ付着性は、狭部浸透性で観察した方法で、AIW平角線の4つのエッジ部における硬化物の厚さを測定し、最も薄い部分の値をとした。
ストラッカ接着力は、日立マグネットワイヤ(株)製、Φ0.82のKMK−22Aエナメル線を使用して試験片を作製し、硬化剤入り揺変性液状絶縁ワニスを含浸させた後、130℃の恒温槽に投入し1時間硬化させてJIS C 2103に準じ、測定した。
耐熱劣化性は、硬化物外観で作製した屈曲AIW平角線付着硬化物の硬化物側を、200℃の恒温槽に500時間投入した後、硬化物の表面を実体顕微鏡で観察し、30μm以上のクラックの有無を観察した。この試験を5つ行い、30μm以上のクラックが1つ以上あるものを×、全くないものを○として評価した。
絶縁破壊電圧は、硬化物外観で作製した屈曲AIW平角線付着硬化物の硬化物側をアルミホイルで包んでアースにつなぎ、エナメルをはく離させた端部から50Hzの交流電圧を印加して絶縁破壊を起こす電圧を測定した。
評価結果を表1示す。
Figure 2011246692
表1に示すように、実施例1〜3の揺変性液状絶縁ワニスは、3ヵ月以上の保存安定性を有し、平角線エッジ部分への十分な付着性と狭い部位への十分な浸透性を両立し、硬化に際しては、揮発分が少なくいため、良質な作業環境を維持できるのみならず、ワニスを無駄に揮散させずに歩留まり良く電気機器絶縁物を製造することが期待できる。さらにこの硬化物は、絶縁部の隠蔽性を有し、接着性、耐熱劣化性に優れ、気泡がなく、高い絶縁破壊電圧を示すことから、信頼性の高い絶縁材料であるといえる。
ここで、実施例2の揺変性液状絶縁ワニスは、硬化物の表面につぶが観察され、実施例1および実施例3の揺変性液状絶縁ワニスに比べて、揺変度が低く、エッジ付着量も少ない。これは、揺変性液状絶縁ワニス製造時に、コロイド炭酸カルシウムの分散が少ないためであり、この意味で、粒ゲージで測定した分散度を30μm以下になるように十分に攪拌分散することがより好ましいことがわかる。
比較例1の揺変性液状絶縁ワニスは、保存安定性が不十分であり、接着性、耐熱劣化性が劣る。
比較例2の揺変性液状絶縁ワニスは、粘度が高く、気泡が残り、狭い部位への浸透性も不十分であるため、絶縁信頼性が高いとは言えない。
比較例3の揺変性液状絶縁ワニスは、揮発性が高いため、作業環境を悪化させてしまうのみならず、ワニスが無駄に揮散するため電気機器絶縁物製造の際の歩留まりが悪い。
比較例4の揺変性液状絶縁ワニスは、ガラス転移点温度が低く、耐熱劣化性に劣る。
比較例5の揺変性液状絶縁ワニスは、ゲル化時間が長いため器絶縁物製造の際の生産効率が悪く、また耐熱劣化性に劣る。
比較例6の揺変性液状絶縁ワニスは、気泡が残り、狭い部位への浸透性も不十分であるため、絶縁信頼性が高いとは言えない。
比較例7の揺変性液状絶縁ワニスは、隠蔽性がない。
比較例8の揺変性液状絶縁ワニスは、エッジへの付着がほとんどなく、絶縁材料として機能しない。

Claims (7)

  1. (a)多塩基酸又はその酸無水物変性ビニルエステル樹脂、(b)ジシクロペンテニルオキシアルキルメタクリレ−ト若しくはジシクロペンテニルオキシアルキルアクリレ−ト、(c)三官能アクリレート若しくは三官能メタクリレート、(d)金属石けん、(e)水酸基末端液状ポリブタジエン及び(f)コロイド炭酸カルシウムを含有し、25℃の揺変度が2.0以上8.0以下、25℃の粘度が5.0Pa・s以上50Pa・s以下の範囲内である揺変性液状絶縁ワニス。
  2. (f)コロイド炭酸カルシウム20〜50質量部に対して他の成分の総量80〜50質量部の範囲内で配合する請求項1に記載の揺変性液状絶縁ワニス。
  3. (1)無水マレイン酸変性ビニルエステル樹脂は、ビスフェノール型エポキシ樹脂を成分とし、重量平均分子量が1000〜3000の範囲であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の揺変性液状絶縁ワニス。
  4. 硬化後のガラス転移点温度が90℃以上である請求項1〜3のいずれかに記載の揺変性液状絶縁ワニス。
  5. 粒ゲージで測定した分散度が30μm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の揺変性液状絶縁ワニス。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の揺変性液状絶縁ワニスの硬化物で電気絶縁被覆してなる電気機器絶縁物。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の揺変性液状絶縁ワニスの硬化物で、溶接された平角型エナメル線の端部を被覆してなる電動モータ。
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