JP2000212427A - 揺変性付与積層用樹脂混和物、この製造法、及び成形品 - Google Patents

揺変性付与積層用樹脂混和物、この製造法、及び成形品

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JP2000212427A
JP2000212427A JP11019365A JP1936599A JP2000212427A JP 2000212427 A JP2000212427 A JP 2000212427A JP 11019365 A JP11019365 A JP 11019365A JP 1936599 A JP1936599 A JP 1936599A JP 2000212427 A JP2000212427 A JP 2000212427A
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resin
thixotropic
mixture
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JP11019365A
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Yutaka Go
豊 郷
Koichi Yokota
光一 横田
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 FRPのオープンモールド成形法において、
積層、脱泡作業性が良好、粘度、揺変度の経時変化が少
なく、無機系揺変性付与剤の添加量を低減可能である揺
変性付与積層用樹脂混和物。 【解決手段】 不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエス
テル樹脂又はこれらの混合物を、架橋性単量体に溶解さ
せた樹脂組成物に、無機系揺変性付与剤を分散度が60
μm以下となるように分散させ、水酸基末端の1,4−
ポリブタジエンを混合して得られ、不飽和ポリエステル
樹脂又はビニルエステル樹脂又はこれらの混合物を90
〜10重量部、架橋性単量体を10〜90重量部上記樹
脂と単量体合計を100、無機系揺変性付与剤を0.1
〜20重量部、水酸基末端の1,4−ポリブタジエンを
0.01〜1.2重量部含有するもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、揺変性付与積層用
樹脂混和物、この製造法、及び成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】FRP成形においては、ハンドレイアッ
プやスプレーアップ等のオープンモールド成形法は、モ
ールディングコンパウンド法に比べ、樹脂、ガラス繊維
の飛散及び揮散したスチレン等により、作業環境が良く
ないことや、生産性が劣ることなどから、モールディン
グコンパウンド法への転換が進んでいる。しかし、オー
プンモールド成形法は設備投資が比較的低くすむことか
ら、少量多品種の生産には好適であり、社団法人強化プ
ラスチック協会誌の調べによれば、平成8年度の成形法
別分類において、モールディングコンパウンド法と同等
の約40%を占めている。
【0003】このオープンモールド成形法において、積
層、脱泡作業を容易にし、この工程を短時間に行えるよ
うにすることは、生産性を向上させるのみならず、作業
者のスチレン雰囲気中での暴露時間を短くすることにつ
ながる。また、オープンモールド成形法に用いられる樹
脂組成物は、垂直面で作業したときに垂れが生じないよ
うに揺変性を付与したタイプが多く用いられている。こ
れらの樹脂組成物は、製造時点の粘度、揺変度が時間の
経過に伴い変化するという問題があった。
【0004】本発明者らは、無機系揺変性付与剤の分散
度を特定の範囲となるように制御し、水酸基末端の1,
4−ポリブタジエンを特定量混合することで、オープン
モールド成形法における積層、脱泡作業を容易にし、か
つ製造時点から時間が経過しても粘度、揺変度の変化が
少なく、更に無機系揺変性付与剤の添加量を低減可能で
あることを見出した。
【0005】積層、脱泡作業を容易にするために積層、
脱泡作業時の気泡の発生を低減することのできる樹脂組
成物として、特開平09−235457号公報には水酸
基を有するポリブタジエン又はその誘導体及び脂肪酸を
配合した樹脂組成物が、特開平09−235458号公
報には、ポリアルキレングリコール及び脂肪酸を配合し
た樹脂組成物が、特開平09−241495号公報には
2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−
ジオール又はそのアルキレンオキシド付加物及び脂肪酸
を配合した樹脂組成物が、特開平09−255860号
公報には特定の重量平均分子量を持つポリスチレンを配
合した樹脂組成物が提案されている。また、横田等の特
開平09−202816号公報には、水酸基末端の1,
4−ポリブタジエンを不飽和ポリエステル樹脂に配合す
ることを特徴とする樹脂組成物が記載されているが、こ
の樹脂組成物は、消泡性に優れ、オープンモールド成形
法におけるFRPの残気泡を少なくし、積層、脱泡作業
を容易にする組成物として有用である。
【0006】本発明者らは、無機系揺変性付与剤の分散
度を特定の範囲となるように制御することで、オープン
モールド成形法における積層、脱泡作業を更に容易に
し、上記公報記載の技術を発展させ得ることを見出し
た。更に、本発明者らは、無機系揺変性付与剤の分散度
をそのように制御することで、樹脂組成物の製造時点か
ら時間が経過しても粘度、揺変度の変化が少なく、加え
て無機系揺変性付与剤の添加量を低減可能であることを
見出した。このような効果を達成することを目的として
無機系揺変性付与剤の分散度を特定の範囲となるように
制御し、水酸基末端の1,4−ポリブタジエンを特定量
配合することを開示する公報や論文は、見当たらない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、FRPのオ
ープンモールド成形法において、積層、脱泡作業性が良
好であり、かつ製造時点から時間が経過しても粘度、揺
変度の変化が少なく、更に、無機系揺変性付与剤の添加
量を低減可能な揺変性付与積層用樹脂混和物、その製造
法及び成形品を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、不飽和
ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂又はこれらの
混合物を、架橋性単量体に溶解させた樹脂組成物に、無
機系揺変性付与剤を分散させ、水酸基末端の1,4−ポ
リブタジエンを混合した揺変性付与積層用樹脂混和物で
あって、揺変性付与積層用樹脂混和物中の無機系揺変性
付与剤のJISK 5400−1900の4.7項に準
じて測定される分散度が60μm以下であり、不飽和ポ
リエステル樹脂又はビニルエステル樹脂又はこれらの混
合物と架橋性単量体の合計量100重量部に対し、不飽
和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂又はこれら
の混合物を90〜10重量部、架橋性単量体を10〜9
0重量部、無機系揺変性付与剤を0.1〜20重量部、
水酸基末端の1,4−ポリブタジエンを0.01〜1.
2重量部含有する揺変性付与積層用樹脂混和物を提供す
るものである。
【0009】また、本発明は、上記の揺変性付与積層用
樹脂混和物の一態様であって、不飽和ポリエステル樹脂
又はビニルエステル樹脂又はこれらの混合物90〜10
重量部を、架橋性単量体10〜90重量部に総量が10
0重量部になるように溶解させた樹脂組成物に、無機系
揺変性付与剤0.1〜20重量部をJIS K 540
0−1900の4.7項に準じて測定される分散度が6
0μm以下となるように分散させ、次いで水酸基末端の
1,4−ポリブタジエン0.01〜1.2重量部を混合
して得られる揺変性付与積層用樹脂混和物を提供するも
のである。
【0010】また、本発明は、上記の揺変性付与積層用
樹脂混和物の他の一態様であって、不飽和ポリエステル
樹脂又はビニルエステル樹脂又はこれらの混合物90〜
10重量部を、架橋性単量体9.99〜89.99重量
部に総量が76〜99.99重量部になるように溶解さ
せた樹脂組成物に、無機系揺変性付与剤0.1〜20重
量部をJIS K 5400−1900の4.7項に準
じて測定される分散度が60μm以下となるように分散
させ、次いで水酸基末端の1,4−ポリブタジエン0.
01〜1.2重量部を架橋性単量体0.01〜24重量
部に溶解した溶液を混合して得られる揺変性付与積層用
樹脂混和物を提供するものである。
【0011】また、本発明は、上記の揺変性付与積層用
樹脂混和物の他の一態様であって、不飽和ポリエステル
樹脂又はビニルエステル樹脂又はこれらの混合物90〜
10重量部を、架橋性単量体10〜90重量部に総量が
50〜100重量部になるように溶解させた樹脂組成物
に、無機系揺変性付与剤0.1〜20重量部をJISK
5400−1900の4.7項に準じて測定される揺
変性付与積層用樹脂混和物中での分散度が60μm以下
となるように分散させ、次いで水酸基末端の1,4−ポ
リブタジエン0.01〜1.2重量部、及び架橋性単量
体0〜50重量部を混合して得られる揺変性付与積層用
樹脂混和物を提供するものである。
【0012】また、本発明は、上記の揺変性付与積層用
樹脂混和物の他の一態様であって、不飽和ポリエステル
樹脂又はビニルエステル樹脂又はこれらの混合物90〜
10重量部を、架橋性単量体9.99〜89.99重量
部に総量が26〜99.99重量部になるように溶解さ
せた樹脂組成物に、無機系揺変性付与剤0.1〜20重
量部をJIS K 5400−1900の4.7項に準
じて測定される揺変性付与積層用樹脂混和物中での分散
度が60μm以下となるように分散させ、次いで架橋性
単量体0〜50重量部、及び水酸基末端の1,4−ポリ
ブタジエン0.01〜1.2重量部を架橋性単量体0.
01〜24重量部に溶解した溶液を混合して得られる揺
変性付与積層用樹脂混和物を提供するものである。
【0013】また、本発明は、上記の揺変性付与積層用
樹脂混和物の他の一態様であって、無機系揺変性付与剤
が、BET法で求めた比表面積が50〜500m2/g
のものである揺変性付与積層用樹脂混和物を提供するも
のである。
【0014】また、本発明は、上記の揺変性付与積層用
樹脂混和物の他の一態様であって、無機系揺変性付与剤
が、二酸化珪素である揺変性付与積層用樹脂混和物を提
供するものである。
【0015】また、本発明は、上記の揺変性付与積層用
樹脂混和物の他の一態様であって、無機系揺変性付与剤
が、BET法で求めた比表面積が50〜500m2/g
である二酸化珪素である揺変性付与積層用樹脂混和物を
提供するものである。
【0016】また、本発明は、不飽和ポリエステル樹脂
又はビニルエステル樹脂又はこれらの混合物を、架橋性
単量体に溶解させた樹脂組成物に、無機系揺変性付与剤
JIS K 5400−1900の4.7項に準じて測
定される揺変性付与積層を用樹脂混和物中での分散度が
60μm以下となるように分散させ、水酸基末端の1,
4−ポリブタジエンを混合することからなり、不飽和ポ
リエステル樹脂又はビニルエステル樹脂又はこれらの混
合物と架橋性単量体との合計量100重量部に対し、不
飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂又はこれ
らの混合物を90〜10重量部、架橋性単量体を10〜
90重量部、無機系揺変性付与剤を0.1〜20重量
部、水酸基末端の1,4−ポリブタジエンを0.01〜
1.2重量部を用いることを特徴とする上記の揺変性付
与積層用樹脂混和物の製造法を提供するものである。
【0017】また、本発明は、上記の方法の一態様であ
って、不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂
又はこれらの混合物90〜10重量部を、架橋性単量体
10〜90重量部に総量が100重量部になるように溶
解させた樹脂組成物に、無機系揺変性付与剤0.1〜2
0重量部をJIS K 5400−1900の4.7項
に準じて測定される分散度が60μm以下となるように
分散させ、次いで水酸基末端の1,4−ポリブタジエン
0.01〜1.2重量部を混合する方法を提供するもの
である。
【0018】また、本発明は、上記の方法の他の一態様
であって、不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル
樹脂又はこれらの混合物90〜10重量部を、架橋性単
量体9.99〜89.99重量部に総量が76〜99.
99重量部になるように溶解させた樹脂組成物に、無機
系揺変性付与剤0.1〜20重量部をJIS K 54
00−1900の4.7項に準じて測定される分散度が
60μm以下となるように分散させ、次いで水酸基末端
の1,4−ポリブタジエン0.01〜1.2重量部を架
橋性単量体0.01〜24重量部に溶解した溶液を混合
する方法を提供するものである。
【0019】また、本発明は、上記の方法の他の一態様
であって、不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル
樹脂又はこれらの混合物90〜10重量部を、架橋性単
量体10〜90重量部に総量が50〜100重量部にな
るように溶解させた樹脂組成物に、無機系揺変性付与剤
0.1〜20重量部をJIS K 5400−1900
の4.7項に準じて測定される揺変性付与積層用樹脂混
和物中での分散度が60μm以下となるように分散さ
せ、次いで水酸基末端の1,4−ポリブタジエン0.0
1〜1.2重量部、及び架橋性単量体0〜50重量部を
混合する方法を提供するものである。
【0020】また、本発明は、上記の方法の他の一態様
であって、不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル
樹脂又はこれらの混合物90〜10重量部を、架橋性単
量体9.99〜89.99重量部に総量が26〜99.
99重量部になるように溶解させた樹脂組成物に、無機
系揺変性付与剤0.1〜20重量部をJIS K 54
00−1900の4.7項に準じて測定される揺変性付
与積層用樹脂混和物中での分散度が60μm以下となる
ように分散させ、次いで架橋性単量体0〜50重量部、
及び水酸基末端の1,4−ポリブタジエン0.01〜
1.2重量部を架橋性単量体0.01〜24重量部に溶
解した溶液を混合する方法を提供するものである。
【0021】また、本発明は、本発明の揺変性付与積層
用樹脂混和物を成形してなる成形品を提供するものであ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる樹脂組成物の
含有成分となる不飽和ポリエステル樹脂としては特に制
限はないが、例えば、α,β−不飽和多塩基酸を含む酸
成分と、アルコール成分とを反応させて得られる樹脂が
一般的である。この合成に用いられるα,β−不飽和多
塩基酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸、シトラコン酸等及びこれらの酸無水物等の反応
性誘導体などが挙げられ、これらの内の1種又は2種以
上を使用することができる。酸成分全体中のα,β−不
飽和多塩基酸の比率は、適当な硬化性を与えるため、1
0〜100モル%とすることが好ましく、30〜80モ
ル%とすることがより好ましい。必要に応じて、α,β
−不飽和多塩基酸以外の酸成分として、フタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチ
ルテトラヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ
フタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ヘット酸、テトラ
ブロムフタル酸、トリメリット酸等の芳香族カルボン
酸、飽和酸及びこれらの酸無水物等の誘導体などを併用
することができ、これらの内1種又は2種以上を、酸成
分全体に対して90〜0モル%、好ましくは70〜20
モル%の範囲で使用することができる。また、必要に応
じて、アマニ油、大豆油、トール油、ヒマシ油等の植物
油脂肪酸、グリシジルメタクリレート、グリシジルアク
リレート等のエポキシ基を有するメタクリレート、アク
リレート等の変性成分を、上記酸成分の0〜30重量%
の割合で使用してもよい。
【0023】またアルコール成分としては、例えば、二
価アルコール類、例えば、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、ジブロムネオペ
ンチルグリコール、1,3−プロパンジオール、1,2
−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−
ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−
ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,4
−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,
3−ヘキサンジオール等の脂肪族グリコール、シクロペ
ンタンジオール、シクロヘキサンジオール、水素化ビス
フェノールA等の脂環式ジオール、ビスフェノールAプ
ロピレンオキシド付加物、p−キシレン−α,α′−ジ
オール等の芳香族基含有ジオール、ペンタエリスリット
ジアリルエーテル等のエーテル類、三価以上の多価アル
コール、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール等が挙げられ、これらのうち
1種若しくは2種以上を使用することができる。
【0024】不飽和ポリエステル樹脂の合成は、酸成分
とアルコール成分を同時に仕込み縮合反応させる1段合
成法と、一部の酸成分とアルコール成分を縮合反応さ
せ、途中で残りの酸成分、アルコール成分を仕込んで反
応させる2段合成法等により行うことができ、その他製
造条件に特に制限はない。また、不飽和ポリエステル樹
脂の酸価に制限はないが、揺変性付与積層用樹脂混和物
の粘度、成形品の離型性等を考慮して、好ましくは80
〜1、より好ましくは50〜5の範囲とされる。不飽和
ポリエステル樹脂の分子量は、特に制限はないが、通
常、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定した数平
均分子量が300〜3,000であることが好ましく、
500〜2,000であることがより好ましい。
【0025】本発明で用いられる樹脂組成物の含有成分
となるビニルエステル樹脂としては特に制限はないが、
エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸とを反応させて得られる
ビニルエステル樹脂が一般的である。この合成に用いら
れるエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、
ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型
エポキシ樹脂、またこれらの水素化又はハロゲン化物、
ビスフェノールAアルキレンオキシド付加物のジグリシ
ジルエーテル等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェ
ノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂、ナフタレンノボラック型エポキ
シ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボ
ラック型エポキシ樹脂、ジプロピレングリコールジグリ
シジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジ
ルエーテル等の多価アルコール類のグリシジルエーテル
類、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチ
ル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカル
ボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル
−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、
1,2−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキ
サン等の脂環式エポキシ樹脂、フタル酸ジグリシジルエ
ステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、
ジグリシジルp−オキシ安息香酸、ダイマー酸グリシジ
ルエステル等のグリシジルエステル類、テトラグリシジ
ルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジルm−キ
シレンジアミン、トリグリシジルp−アミノフェノー
ル、N,N−ジグリシジルアニリン等のグリシジルアミ
ン類、1,3−ジグリシジル−5,5−ジメチルヒダン
トイン、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環式
エポキシ樹脂、2,2′,4,4′−テトラグリシドキ
シビフェニル、ジメチルビスフェノールCジグリシジル
エーテル、ビス−β−トリフルオロメチルジグリシジル
ビスフェノールA、グリシジルメタクリレート等が挙げ
られ、これらのうち1種若しくは2種以上を使用するこ
とができる。
【0026】また、不飽和一塩基酸としては、例えば、
メタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソル
ビン酸、ヒドロキシエチルメタクリレートマレート、ヒ
ドロキシエチルアクリレートマレート、ヒドロキシプロ
ピルメタクリレートマレート、ヒドロキシプロピルアク
リレートマレート、モノメチルマレート、モノプロピル
マレート、モノブチルマレート、モノ(2−エチルヘキ
シル)マレート、ジシクロペンタジエンマレート、アク
リル酸ダイマーなどが挙げられ、これらは1種又は2種
以上を使用することができる。
【0027】また、ビニルエステル樹脂の合成にあたっ
て、必要に応じて、グリシジルメタクリレート、グリシ
ジルアクリレート等のエポキシ基を有する不飽和単量
体、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和多塩
基酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等のα,β−不
飽和多塩基酸無水物等の変性成分を使用してもよい。ビ
ニルエステル樹脂合成工程における変性成分を加えるタ
イミングに特に制限はないが、変性効果を有効に引き出
すため及びビニルエステル樹脂合成の効果から、エステ
ル化が適当に進んだ合成途中で変性成分を加えることが
好ましい。変性成分は、エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸
との総量に対して30重量%以下の量で使用することが
好ましい。
【0028】ビニルエステル樹脂の合成条件、その他製
造条件に特に制限はない。また、ビニルエステル樹脂の
酸価に特に制限はないが、揺変性付与積層用樹脂混和物
の粘度、成形品の離型性等を考慮して、好ましくは70
〜0.1、より好ましくは30〜1の範囲とされる。ビ
ニルエステル樹脂の分子量は、特に制限はないが、通
常、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定した数平
均分子量が300〜3,000であることが好ましく、
350〜2,000であることがより好ましい。
【0029】本発明で用いられる樹脂組成物の含有成分
となる架橋性単量体に特に制限はないが、例えば、スチ
レン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、p−
メチルスチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチ
レン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物、クロ
ルスチレン等のハロゲン化スチレン、ピバリン酸ビニ
ル、2−エチルヘキサン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、
安息香酸ビニル等のカルボン酸モノビニルエステル類、
ジアリルフタレート、メチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート、トリアリルシア
ヌレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート等が挙げられ、これらのうち1種若しくは2種以
上を使用することができる。これらの中で、粘度と硬化
性のバランスが良いスチレン等の芳香族ビニル化合物が
好ましい。
【0030】本発明の揺変性付与積層用樹脂混和物にお
いて、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂又
はこれらの混合物と架橋性単量体との合計量100重量
部中、不飽和ポリエステル、ビニルエステル又はこれら
の混合物の割合は90〜10重量部とし、架橋性単量体
の割合は10〜90重量部とする。架橋性単量体が10
重量部未満では、粘度が高くなり、作業性が悪くなり、
90重量部を超えると良好な硬化性が得られなくなる。
好ましくは、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル
樹脂又はこれらの混合物と架橋性単量体との合計量10
0重量部中、不飽和ポリエステル、ビニルエステル又は
これらの混合物の割合は70〜20重量部であり、架橋
性単量体の割合は30〜80重量部であり、より好まし
くは、不飽和ポリエステル、ビニルエステル又はこれら
の混合物の割合は60〜30重量部であり、架橋性単量
体の割合は40〜70重量部である。
【0031】本発明で用いられる無機系揺変性付与剤
は、JIS K 5400−1990の4.7項に準じ
て測定される分散度が60μm以下となるように本発明
の揺変性付与積層用樹脂混和物中に分散可能なもので、
適度な粘度及び揺変度のバランスが得られるものであれ
ば特に制限はしないが、有効なものの一例として、表面
水酸基を多く持つ、二酸化珪素が挙げられる。また、無
機系揺変性付与剤のBET法で求めた比表面積は、50
〜500m2/gであることが好ましく、100〜30
0m2/gのものを用いることがより好ましく、150
〜250m2/gであることが更に好ましい。比表面積
が50m2/g未満だと、揺変性付与積層用樹脂混和物
の粘度及び揺変度が低くなり過ぎ、500m2/gを超
えると、粘度及び揺変度が高くなりすぎる傾向がある。
また、無機系揺変性付与剤としては、平均粒径が1〜1
0,000nm、好ましくは5〜50nmの微粉状のも
のを用いることが好ましい。
【0032】なお、本発明の揺変性付与積層用樹脂混和
物の粘度、揺変度は、成形方法及び成形条件によって設
定されるもので、特に制限はないが、製造後90日以内
にJIS K 6901の4.4項に準じて測定した粘
度が0.1〜4.0Pa・sであることが好ましく、
0.2〜1.0Pa・sであることがより好ましく、ま
た、製造後90日以内にJIS K 6901の4.5
項に準じて測定した揺変度が1.5〜15であることが
好ましく、2〜10であることがより好ましい。
【0033】無機系揺変性付与剤の配合量は、適度な粘
度及び揺変度のバランスを得るために、揺変性付与積層
用樹脂混和物中の不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエ
ステル樹脂又はこれらの混合物と架橋性単量体の合計量
100重量部に対し、無機系揺変性付与剤0.1〜20
重量部とし、好ましくは0.3〜10重量部とし、更に
好ましくは0.5〜3重量部とする。無機系揺変性付与
剤の配合量が0.1重量部未満だと、粘度及び揺変度が
低くなりすぎ、20重量部を超えると高くなりすぎる傾
向がある。
【0034】本発明の揺変性付与積層用樹脂混和物に
は、揺変助剤を必要に応じて用いてもよい。揺変助剤の
種類としては特に制限はないが、グリセリン等の多価ア
ルコール等、水酸基を有する有機化合物や、水が挙げら
れる。揺変助剤の配合量は、揺変性付与積層用樹脂混和
物中、0.01〜1重量%であることが好ましく、0.
04〜0.2重量%であることがより好ましい。
【0035】本発明に用いられる水酸基末端の1,4−
ポリブタジエンとしては、ASTMD 2503に準じ
て測定される数平均分子量が1,000〜10,000
の範囲のものが好ましく、1,200〜4,000の範
囲のものがより好ましい。水酸基末端の1,4−ポリブ
タジエンの構造中、ブタジエン成分の1,4−結合が6
0〜100モル%、1,2−結合が0〜40モル%であ
ることが、本発明の効果を奏する上で好ましく、1,4
−結合が80〜100モル%、1,2−結合が0〜20
モル%であることがより好ましい。
【0036】水酸基末端の1,4−ポリブタジエンの配
合量は、成形時の泡の巻き込み、泡抜けの程度から、揺
変性付与積層用樹脂混和物中の不飽和ポリエステル樹脂
又はビニルエステル樹脂又はこれらの混合物と架橋性単
量体との合計量100重量部に対して、0.01〜1.
2重量部の範囲とされ、好ましくは0.05〜0.5重
量部、更に好ましくは0.1〜0.3重量部の範囲とさ
れる。0.01重量部より少ないと、十分な泡抜け効果
が得られず、また1.2重量部より多いと、硬化性の低
下や、揺変性が低下して成形時に垂れが発生しやすくな
る。
【0037】また、本発明の揺変性付与積層用樹脂混和
物には、硬化性を調整するために、2,6−ジターシャ
リブチルフェノール、2,4−ジメチル−6−ターシャ
リブチルフェノール、2,6−ジターシャリブチル−4
−メチルフェノール等のフェノール類、パラベンゾキノ
ン、トルキノン、ナフトキノン、フェナンスラキノン、
2,5−ジフェニルパラベンゾキノン等のキノン類、ト
ルハイドトキノン、ハイドロキノン、ターシャリブチル
カテコール、モノターシャリブチルハイドロキノン、
2,5−ジターシャリブチルハイドロキノン等のハイド
ロキノン類、ナフテン酸銅等の有機銅塩、アセトアミジ
ンアセテート等のアミジン類、フェニルヒドラジン塩酸
塩等のヒドラジン類、トリメチルベンジルアンモニウム
クロライド等の第4級アンモニウム塩類等の重合禁止
剤、また、ナフテン酸コバルト、オクテン酸コバルト、
オクテン酸マンガン等の金属石鹸類、N,N−ジメチル
アニリン、N,N−ジエチルアニリン等の芳香族3級ア
ミン類、N,N−ジメチルアセトアセタミド、N,N−
ジエチルアセトアセタミド、アセト酢酸メチル、アセト
酢酸エチル、アセチルアセトン、ジメドン、ジベンゾイ
ルメタン、アセチルシクロペンタン、アセチルブチロラ
クトン、フェニルジエタノールアミン等の硬化促進剤の
1種又は2種以上を必要に応じて配合してもよい。その
使用量は、要求される硬化性により適宜決定されるが、
重合禁止剤、硬化促進剤のそれぞれについて、揺変性付
与積層用樹脂混和物中、3重量%以下であることが好ま
しく、1重量%以下であることがより好ましい。適度な
硬化促進効果を得るためには、硬化促進剤は0.05〜
3重量%、であることが好ましく、0.1〜1重量%で
あることがより好ましい。
【0038】また、本発明の揺変性付与積層用樹脂混和
物には、公知の顔料、染料等の着色剤、模様材等、ステ
アリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の内部離型
剤、粘度調整剤、湿潤剤、紫外線吸収剤等の添加成分を
必要に応じて添加してもよい。その使用量は、特に制限
はないが、好ましくは揺変性付与積層用樹脂混和物中、
これらの添加成分の総量が20重量%以下とすることが
好ましく、5重量%以下であることがより好ましい。
【0039】また、本発明の揺変性付与積層用樹脂混和
物には、平均粒径1〜30μmの酸化亜鉛、水酸化アル
ミニウム、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、硝子粉
末、クレー、タルク、カオリン、粉砕石等の無機充填剤
等を添加することができる。その使用量は、特に制限は
ないが、粘度が高くなり過ぎない範囲とされ、好ましく
は揺変性付与積層用樹脂混和物100重量部に対して1
00重量部以下であることが好ましく、50重量部以下
であることがより好ましい。
【0040】本発明の揺変性付与積層用樹脂混和物に
は、更に低収縮剤として、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニ
ル、飽和ポリエステル、ポリエチレン、アクリルシラッ
プ、ポリメチルメタクリレート等の熱可塑性樹脂及びス
チレンブタジエンゴム、ニトリルゴム等の熱可塑性ゴム
の1種若しくは2種以上を、揺変性付与積層用樹脂混和
物100重量部に対し、100重量部以下、好ましくは
50重量部以下の範囲で必要に応じて加えてもよい。
【0041】次に本発明の揺変性付与積層用樹脂混和物
の製造法について説明する。
【0042】本発明の揺変性付与積層用樹脂混和物の製
造法は、上記必須成分を上記の割合で用いること、さら
に、不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂又
はこれらの混合物を架橋性単量体に溶解した樹脂組成物
に、無機系揺変性付与剤をJIS K 5400−19
90の4.7項に準じて測定される分散度が60μm以
下となるように分散させること、及び、水酸基末端の
1,4−ポリブタジエンを混合することを特徴とする。
【0043】本発明の方法に用いられる各成分の具体
例、それらの量の好ましい範囲、より好ましい範囲、適
宜必要に応じて用いられる添加成分及びそれらの配合量
等は、先に本発明の揺変性付与積層用樹脂混和物につい
て記載したと同様である。
【0044】不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステ
ル樹脂又はこれらの混合物を架橋性単量体に溶解した樹
脂組成物を調製する方法としては、特に制限はないが、
あらかじめ架橋性単量体を40〜100℃に加温してお
くと、溶解しやすい。また、70℃以上の不飽和ポリエ
ステル樹脂又はビニルエステル樹脂又はこれらの混合物
を溶解する場合には、溶解した樹脂組成物がゲル化しな
いように、架橋性単量体及び溶解中の混合物を70℃以
下にすることが好ましい。
【0045】このようにして得られた樹脂組成物に、無
機系揺変性付与剤をJIS K 5400−1900の
4.7項に準じて測定される揺変性付与積層用樹脂混和
物中での分散度が60μm以下、好ましくは40μm以
下となるように分散させ、水酸基末端の1,4−ポリブ
タジエンを混合する。無機系揺変性付与剤の分散度が6
0μmを超えると、本発明の目的である、FRPのオー
プンモールド成形における積層、脱泡作業性を向上させ
ること、粘度、揺変度の経時変化を少なく押さえるこ
と、更に、無機系揺変性付与剤の添加量を低減させるこ
とができなくなる。
【0046】樹脂組成物中への無機系揺変性付与剤の分
散と、水酸基末端の1,4−ポリブタジエンの混合は、
同時に行ってもよく、あるいは、樹脂組成物に無機系揺
変性付与剤を上記分散度の範囲に分散させた後、水酸基
末端の1,4−ポリブタジエンを混合してもよい。
【0047】無機系揺変性付与剤の分散は、例えばソノ
レーター、サンドグラインダー等の分散装置、デゾルバ
ー、プラネタリーミキサー、万能攪拌機等の各種攪拌
機、ニーダー、ボールミル、ロール式ミル、スクリュウ
押出式混練基等の装置を用いることが好ましい。分散の
際には、摩擦熱で混和物がゲル化しないように注意す
る。ゲル化を防止するためには、混和物の温度を70℃
以下に調整することが好ましい。また、気泡を巻き込ま
ないように、減圧脱気を行うことも好ましい。
【0048】水酸基末端の1.4−ポリブタジエンを混
合する際には、水酸基末端の1,4−ポリブタジエンを
そのまま混合してもよいし、スチレン等の架橋性単量体
の一部と共に、又は、架橋性単量体の一部に溶解させて
混合してもよい。
【0049】例えば、不飽和ポリエステル樹脂又はビニ
ルエステル樹脂又はこれらの混合物90〜10重量部
を、架橋性単量体9.99〜89.99重量部に総量が
76〜99.99重量部になるように溶解させた樹脂組
成物に、無機系揺変性付与剤0.1〜20重量部をJI
S K 5400−1900の4.7項に準じて測定さ
れる分散度が60μm以下となるように分散させ、次い
で水酸基末端の1,4−ポリブタジエン0.01〜1.
2重量部を架橋性単量体0.01〜24重量部に溶解し
た溶液を混合する。この態様において、水酸基末端の
1,4−ポリブタジエンの溶解に用いる架橋性単量体の
好ましい量は、0.01〜4.8重量部であり、更に好
ましくは0.01〜2.4重量部である。
【0050】また、例えば、不飽和ポリエステル樹脂又
はビニルエステル樹脂又はこれらの混合物90〜10重
量部を、架橋性単量体10〜90重量部に総量が50〜
100重量部になるように溶解させた樹脂組成物に、無
機系揺変性付与剤0.1〜20重量部をJIS K 5
400−1900の4.7項に準じて測定される揺変性
付与積層用樹脂混和物中での分散度が60μm以下とな
るように分散させ、次いで水酸基末端の1,4−ポリブ
タジエン0.01〜1.2重量部、及び架橋性単量体0
〜50重量部を混合する。この態様において、無機系揺
変性付与剤の分散後に混合する架橋性単量体の好ましい
量は0〜40重量部であり、更に好ましくは10〜30
重量部である。
【0051】また、例えば、不飽和ポリエステル樹脂又
はビニルエステル樹脂又はこれらの混合物90〜10重
量部を、架橋性単量体9.99〜89.99重量部に総
量が26〜99.99重量部になるように溶解させた樹
脂組成物に、無機系揺変性付与剤0.1〜20重量部を
JIS K 5400−1900の4.7項に準じて測
定される揺変性付与積層用樹脂混和物中での分散度が6
0μm以下となるように分散させ、次いで架橋性単量体
0〜50重量部、及び水酸基末端の1,4−ポリブタジ
エン0.01〜1.2重量部を架橋性単量体0.01〜
24重量部に溶解した溶液を混合する。この態様におい
て、無機系揺変性付与剤の分散後に混合する架橋性単量
体の好ましい量は0〜40重量部であり、更に好ましく
は10〜30重量部である。また、1,4−ポリブタジ
エンの溶解に用いる架橋性単量体の好ましい量は0.0
1〜4.8重量部であり、より好ましくは0.01〜
2.4重量部である。
【0052】いずれの態様においても、本発明の方法に
用いられる不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹
脂又はこれらの混合物の量、架橋性単量体の総量、無機
系揺変性付与剤の量及び水酸基末端の1,4−ポリブタ
ジエンの量の好ましい範囲、より好ましい範囲は前記の
とおりである。
【0053】なお、必要に応じて添加される上記の揺変
助剤は、樹脂組成物中への無機系揺変性付与剤の分散前
又は分散時に添加してもよいし、水酸基末端の1,4−
ポリブタジエン混合時に添加してもよいが、通常、揺変
助剤効果を有効に引き出すためには、樹脂組成物中への
無機系揺変性付与剤の分散前又は分散時に添加すること
が好ましい。
【0054】また、重合禁止剤を添加する場合には、樹
脂組成物中への無機系揺変性付与剤の分散前又は分散時
に添加することが好ましい。
【0055】その他の必要に応じて配合される前記の各
種添加剤は、無機系揺変性付与剤を樹脂組成物中に分散
させた後に混合することが好ましい。
【0056】このようにして、本発明の揺変性付与積層
用樹脂混和物を得ることができる。
【0057】本発明の揺変性付与積層用樹脂混和物を硬
化させる際には、必要に応じて硬化触媒としてメチルエ
チルケトンパーオキシド、メチルイソブチルケトンパー
オキシド、シクロヘキサノンパーオキシド等のケトンパ
ーオキシド類、ベンゾイルパーオキシド、イソブチルパ
ーオキシド等のジアシルパーオキシド類、クメンハイド
ロパーオキシド、t−ブチルハイドロパーオキシド等の
ハイドロパーオキシド類、ジクミルパーオキシド、ジ−
t−ブチルパーオキシド等のジアルキルパーオキシド
類、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−
トリメチルシクロヘキサノン、2,2−ジ−(t−ブチ
ルパーオキシ)−ブタン等のパーオキシケタール類、t
−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキ
シ−2−エチルヘキサノエート、t−アミルパーオキシ
−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ
−2−エチルヘキサノエート、2,4,4−トリメチル
ペンチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等のア
ルキルパーエステル類、ビス(4−t−ブチルシクロヘ
キシル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオ
キシイソブチルカーボネート等のパーカーボネート類な
どの有機過酸化物等を1種若しくは2種以上を併用して
用いてもよい。
【0058】硬化触媒の種類及び量は、成形温度によっ
て決定されるもので、この組み合わせに制限はないが、
良好な反応性を得るため、揺変性付与積層用樹脂混和物
の総量に対し、有機過酸化物を0.1〜3重量%用いる
ことが好ましい。
【0059】本発明の揺変性付与積層用樹脂混和物は、
例えば、ガラス繊維、カーボン繊維等を強化材とするF
RP積層用に好適に用いられる。FRP積層のための成
形方法としては、例えばハンドレイアップ法、スプレー
アップ法等のオープンモ−ルド法が適当である。
【0060】次に、本発明の揺変性付与積層用樹脂混和
物を成形してなる成形品について説明する。
【0061】本発明の成形品としては、例えば、ガラス
繊維、カーボン繊維等を強化材として本発明の揺変性付
与積層用樹脂混和物を用いてオープンモールド法によっ
て成形される成形品が挙げられる。成形品の具体例とし
ては、特に制限はないが、例えば浴室ユニット(壁、防
水パン、天井、エプロン、カウンター等)、浴槽、浄化
槽、洗面台、キッチンカウンター、壁材等の各種住宅機
器、各種のパイプ、タンク製品、梁、グレーチング等の
建設資材、カップ、トレイ等の雑貨品、また、船艇、車
両部材等の成形品等が挙げられる。
【0062】繊維強化材の使用量は特に制限はないが、
好ましくは、繊維強化樹脂混和物中の繊維強化材の量が
50重量%以下、より好ましくは10〜40重量%とな
る量で用いる。成形温度は硬化触媒の種類によって異な
り、一概に限定はされないが、通常、−5〜150℃の
範囲とされる。特に、メチルエチルケトンパーオキサイ
ドを硬化触媒として用いた場合には、好ましくは常温硬
化系の硬化温度である−5〜45℃、より好ましくは5
〜35℃の範囲が適当である。また、硬化後、150℃
以下の温度で後硬化させてもよい。
【0063】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明を詳細
に説明するが、本発明はこれによって制限されるもので
はない。
【0064】実施例1 (1)還流管、不活性ガス導入管、温度計、攪拌機を取
りつけた5リットル四口フラスコに無水マレイン酸96
2g、無水フタル酸1452g、プロピレングリコール
1536g、ヒドロキノン0.4gを仕込み、不活性気
流中220℃で6時間縮合反応させて、酸価36の不飽
和ポリエステル樹脂UP−I(数平均分子量:1,10
0、ゲル浸透クロマトグラフィーにて測定)を得た。こ
のUP−I、68重量部を70℃に加温したスチレン3
2重量部に加え、完全に溶解させて不飽和ポリエステル
樹脂組成物UP−1を得た。
【0065】(2)UP−1、100重量部に対し、グ
リセリン0.1重量部、無機系揺変性付与剤として、B
ET法で求めた比表面積が200m2/gである二酸化
珪素(アエロジル200、日本アエロジル(株)製、商
品名、一次粒子の平均粒径:12nm)0.9重量部を
加え、エッジディスクタービン型撹拌翼を備えたデゾル
バーを用い、回転数2,000rpmで60分撹拌し
た。得られた混合物中の無機系揺変性付与剤のJIS
K 5400−1990の4.7項に準じて測定した分
散度は、40μmであった。その後、水酸基末端の1,
4−ポリブタジエン(Poly bd R−45HT、
出光石油化学(株)製、商品名、1,4−結合:80
%、1,2−結合:20%)0.2重量部、オクテン酸
コバルト芳香族化合物溶液(PT−28、日立化成工業
(株)製、商品名、濃度:33.5%)0.5重量部、
スチレン27重量部を加え、完全に混合させて樹脂混和
物R−1を得た。この特性を表1に示した。
【0066】実施例2 (1)実施例1の(1)で使用したと同様な装置にイソ
フタル酸1312g、ネオペンチルグリコール1100
g、ジプロピレングリコール164g、ヒドロキノン
0.4gを仕込み、不活性気流中、225℃で8時間縮
合反応させて、酸価4の不飽和ポリエステルを合成し、
150℃に冷却した。その後更に無水マレイン酸946
g、プロピレングリコール526gを仕込み、不活性気
流中220℃で12時間縮合反応させて、酸価14の不
飽和ポリエステル樹脂UP−II(数平均分子量:2,
700)を得た。このUP−II、62重量部を70℃
に加温したスチレン38重量部に加え、完全に溶解させ
て不飽和ポリエステル樹脂組成物UP−2を得た。
【0067】(2)UP−2、100重量部に対し、グ
リセリン0.1重量部、無機系揺変性付与剤として、B
ET法で求めた比表面積が200m2/gである二酸化
珪素(アエロジル200、日本アエロジル(株)製、商
品名)0.9重量部を加え、エッジディスクタービン型
撹拌翼を備えたデゾルバーを用い、回転数2,000r
pmで60分撹拌した。得られた混合物中の無機系揺変
性付与剤のJIS K5400−1990の4.7項に
準じて測定した分散度は、40μmであった。その後、
水酸基末端の1,4−ポリブタジエン(Poly bd
R−45HT、出光石油化学(株)製、商品名)0.
2重量部、オクテン酸コバルト芳香族化合物溶液(PT
−28、日立化成工業(株)製、商品名)0.5重量
部、スチレン41重量部を加え、完全に混合させて樹脂
混和物R−2を得た。この特性を表1に示した。
【0068】実施例3 (1)実施例1の(1)で用いたと同様な装置にエポキ
シ当量190g/eqのビスフェノールA型エポキシ樹
脂(エポミックR140、三井化学工業(株)製、商品
名)180g、エポキシ当量480g/eqのビスフェ
ノールAエポキシ樹脂(エポミックR301、三井化学
工業(株)製、商品名)1830gを仕込み、100℃
に昇温した。その後、メタクリル酸390gを仕込み、
よく撹拌した後、ヒドロキノン0.4g及び反応触媒と
して塩化ベンザルコニウム3.5gを仕込み、更に12
0℃に昇温して6時間反応させて、酸価20のビニルエ
ステル樹脂VE−I(数平均分子量:1,600)を得
た。このVE−I、60重量部を70℃に加温したスチ
レン40重量部に加え、完全に溶解させてビニルエステ
ル樹脂組成物VE−1を得た。
【0069】(2)VE−1、100重量部に対し、グ
リセリン0.1重量部、無機系揺変性付与剤として、B
ET法で求めた比表面積が200m2/gである二酸化
珪素(アエロジル200、日本アエロジル(株)製、商
品名)1.1重量部を加え、エッジディスクタービン型
撹拌翼を備えたデゾルバーを用い、回転数2,000r
pmで60分撹拌した。得られた混合物中の無機系揺変
性付与剤のJIS K5400−1990の4.7項に
準じて測定した分散度は、40μmであった。その後、
水酸基末端の1,4−ポリブタジエン(Poly bd
R−45HT、出光石油化学(株)製、商品名)0.
2重量部、オクテン酸コバルト芳香族化合物溶液(PT
−28、日立化成工業(株)製、商品名)0.5重量
部、スチレン16重量部を加え、完全に混合させて樹脂
混和物R−3を得た。この特性を表1に示した。
【0070】比較例1 (1)実施例1の(1)で得たUP−1、100重量部
に対し、グリセリン0.1重量部、無機揺変性付与剤と
して、BET法で求めた比表面積が200m2/gであ
る二酸化珪素(アエロジル200、日本アエロジル
(株)製、商品名)1.5重量部を加え、エッジディス
クタービン型撹拌翼を備えたデゾルバーを用い、回転数
2,000rpmで10分撹拌した。得られた混合物中
の無機系揺変性付与剤のJIS K 5400−199
0の4.7項に準じて測定した分散度は、90μmであ
った。その後、オクテン酸コバルト芳香族化合物溶液
(PT−28、日立化成工業(株)製、商品名)0.5
重量部、スチレン28重量部を加え、完全に混合させて
樹脂混和物R−4を得た。この特性を表2に示した。
【0071】比較例2 (1)実施例2の(1)で得たUP−2、100重量部
に対し、グリセリン0.1重量部、無機揺変性付与剤と
して、BET法で求めた比表面積が200m2/gであ
る二酸化珪素(アエロジル200、日本アエロジル
(株)製、商品名)1.5重量部を加え、エッジディス
クタービン型撹拌翼を備えたデゾルバーを用い、回転数
2,000rpmで10分撹拌した。得られた混合物中
の無機系揺変性付与剤のJIS K 5400−199
0の4.7項に準じて測定した分散度は、90μmであ
った。その後、オクテン酸コバルト芳香族化合物溶液
(PT−28、日立化成工業(株)製、商品名)0.5
重量部、スチレン42重量部を加え、完全に混合させて
樹脂混和物R−5を得た。この特性を表2に示した。
【0072】比較例3 (1)実施例3の(1)で得たVE−1、100重量部
に対し、グリセリン0.1重量部、無機揺変性付与剤と
して、BET法で求めた比表面積が200m2/gであ
る二酸化珪素(アエロジル200、日本アエロジル
(株)製、商品名)1.9重量部を加え、エッジディス
クタービン型撹拌翼を備えたデゾルバーを用い、回転数
2,000rpmで10分撹拌した。得られた混合物中
の無機系揺変性付与剤のJIS K 5400−199
0の4.7項に準じて測定した分散度は、90μmであ
った。その後、オクテン酸コバルト芳香族化合物溶液
(PT−28、日立化成工業(株)製、商品名)0.5
重量部、スチレン18重量部を加え、完全に混合させて
樹脂混和物R−6を得た。この特性を表2に示した。
【0073】比較例4 (1)実施例1の(1)で得たUP−1、100重量部
に対し、グリセリン0.1重量部、無機揺変性付与剤と
して、BET法で求めた比表面積が200m2/gであ
る二酸化珪素(アエロジル200、日本アエロジル
(株)製、商品名)1.5重量部を加え、エッジディス
クタービン型撹拌翼を備えたデゾルバーを用い、回転数
2,000rpmで10分撹拌した。得られた混合物中
の無機系揺変性付与剤のJIS K 5400−199
0の4.7項に準じて測定した分散度は、90μmであ
った。その後、水酸基末端の1,4−ポリブタジエン
(Poly bd R−45HT、出光石油化学(株)
製、商品名)0.2重量部、オクテン酸コバルト芳香族
化合物溶液(PT−28、日立化成工業(株)製、商品
名)0.5重量部、スチレン28重量部を加え、完全に
混合させて樹脂混和物R−7を得た。この特性を表2に
示した。
【0074】次に、樹脂混和物の特性の評価方法につい
て説明する。
【0075】(A)積層、脱泡作業性 東技研(株)スプレーアップ機HLL5000型を用
い、下記の条件で1100mm×1400mmのサイズ
の浴室ユニット洗い場FRP型に吹き付けを行い、径2
0φ、幅100mm豚毛スパイラルローラーで積層、脱
泡作業を行った時の作業感覚を、表1に示す項目につい
て評価した。 (スプレーアップ条件) 環境温度:23℃ 樹脂混和物吐出量:5.8kg/分 ガラス繊維:旭ファイバーグラス(株)製、ER346
0 PB−SP10Aを1インチの長さに、2.7kg
/分の割合でカットした(繊維強化樹脂混和物中のガラ
ス繊維含有率:32重量%)。 硬化触媒:55重量%メチルエチルケトンパーオキシド
(溶剤:ジメチルフタレート)(パーメックN、日本油
脂(株)製、商品名)を、吐出量0.06kg/分で吐
出した。
【0076】(B)樹脂混和物中の無機系揺変性付与剤
の分散度 JIS K 5400−1990の4.7項に準じて測
定した。
【0077】(C)樹脂混和物の粘度、揺変度 粘度はJIS K 6901の4.4項、揺変度はJI
S K 6901の4.5項に準じて測定した。
【0078】(D)経時変化 製造後の樹脂混和物を、4リットル缶に4kg封入し、
室温17℃〜23℃で静置した。その後、1ケ月及び3
ケ月経過後、上述の方法で粘度及び揺変度を測定した。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
【発明の効果】本発明の揺変性付与積層用樹脂混和物
は、FRPのオープンモールド成形法において、積層、
脱泡作業性が良好であり、かつ製造時点から時間が経過
しても粘度、揺変度の変化が少なく、更に、無機系揺変
性付与剤の添加量を低減することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 63/10 C08L 63/10 //(C08L 67/06 9:00) Fターム(参考) 4F100 AA00A AA20A AH00A AK12 AK21A AK29A AK44A BA01 CA30A YY00A 4J002 AC052 AC112 CD201 CF221 DJ017 EA046 EB126 EH076 FD146 FD207 GF00 4J027 AB02 AB15 AB16 AB18 AB19 AE02 AE03 AE04 AE05 BA04 BA05 BA07 BA18 BA22 BA28 BA29 CA08 CA10 CA29 CB04 CD02

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエス
    テル樹脂又はこれらの混合物を、架橋性単量体に溶解さ
    せた樹脂組成物に、無機系揺変性付与剤を分散させ、水
    酸基末端の1,4−ポリブタジエンを混合した揺変性付
    与積層用樹脂混和物であって、揺変性付与積層用樹脂混
    和物中の無機系揺変性付与剤のJISK 5400−1
    900の4.7項に準じて測定される分散度が60μm
    以下であり、不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステ
    ル樹脂又はこれらの混合物と架橋性単量体の合計量10
    0重量部に対し、不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエ
    ステル樹脂又はこれらの混合物を90〜10重量部、架
    橋性単量体を10〜90重量部、無機系揺変性付与剤を
    0.1〜20重量部、水酸基末端の1,4−ポリブタジ
    エンを0.01〜1.2重量部含有する揺変性付与積層
    用樹脂混和物。
  2. 【請求項2】 不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエス
    テル樹脂又はこれらの混合物90〜10重量部を、架橋
    性単量体10〜90重量部に総量が100重量部になる
    ように溶解させた樹脂組成物に、無機系揺変性付与剤
    0.1〜20重量部をJIS K 5400−1900
    の4.7項に準じて測定される分散度が60μm以下と
    なるように分散させ、次いで水酸基末端の1,4−ポリ
    ブタジエン0.01〜1.2重量部を混合して得られる
    請求項1記載の揺変性付与積層用樹脂混和物。
  3. 【請求項3】 不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエス
    テル樹脂又はこれらの混合物90〜10重量部を、架橋
    性単量体9.99〜89.99重量部に総量が76〜9
    9.99重量部になるように溶解させた樹脂組成物に、
    無機系揺変性付与剤0.1〜20重量部をJIS K
    5400−1900の4.7項に準じて測定される分散
    度が60μm以下となるように分散させ、次いで水酸基
    末端の1,4−ポリブタジエン0.01〜1.2重量部
    を架橋性単量体0.01〜24重量部に溶解した溶液を
    混合して得られる請求項1記載の揺変性付与積層用樹脂
    混和物。
  4. 【請求項4】 不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエス
    テル樹脂又はこれらの混合物90〜10重量部を、架橋
    性単量体10〜90重量部に総量が50〜100重量部
    になるように溶解させた樹脂組成物に、無機系揺変性付
    与剤0.1〜20重量部をJIS K 5400−19
    00の4.7項に準じて測定される揺変性付与積層用樹
    脂混和物中での分散度が60μm以下となるように分散
    させ、次いで水酸基末端の1,4−ポリブタジエン0.
    01〜1.2重量部、及び架橋性単量体0〜50重量部
    を混合して得られる請求項1記載の揺変性付与積層用樹
    脂混和物。
  5. 【請求項5】 不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエス
    テル樹脂又はこれらの混合物90〜10重量部を、架橋
    性単量体9.99〜89.99重量部に総量が26〜9
    9.99重量部になるように溶解させた樹脂組成物に、
    無機系揺変性付与剤0.1〜20重量部をJIS K
    5400−1900の4.7項に準じて測定される揺変
    性付与積層用樹脂混和物中での分散度が60μm以下と
    なるように分散させ、次いで架橋性単量体0〜50重量
    部、及び水酸基末端の1,4−ポリブタジエン0.01
    〜1.2重量部を架橋性単量体0.01〜24重量部に
    溶解した溶液を混合して得られる請求項1記載の揺変性
    付与積層用樹脂混和物。
  6. 【請求項6】 無機系揺変性付与剤が、BET法で求め
    た比表面積が50〜500m2/gのものである請求項
    1記載の揺変性付与積層用樹脂混和物。
  7. 【請求項7】 無機系揺変性付与剤が、二酸化珪素であ
    る請求項1記載の揺変性付与積層用樹脂混和物。
  8. 【請求項8】 無機系揺変性付与剤が、BET法で求め
    た比表面積が50〜500m2/gである二酸化珪素で
    ある請求項1記載の揺変性付与積層用樹脂混和物。
  9. 【請求項9】 不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエス
    テル樹脂又はこれらの混合物を、架橋性単量体に溶解さ
    せた樹脂組成物に、無機系揺変性付与剤をJIS K
    5400−1900の4.7項に準じて測定される揺変
    性付与積層用樹脂混和物中での分散度が60μm以下と
    なるように分散させ、水酸基末端の1,4−ポリブタジ
    エンを混合することからなり、不飽和ポリエステル樹脂
    又はビニルエステル樹脂又はこれらの混合物と架橋性単
    量体との合計量100重量部に対し、不飽和ポリエステ
    ル樹脂又はビニルエステル樹脂又はこれらの混合物を9
    0〜10重量部、架橋性単量体を10〜90重量部、無
    機系揺変性付与剤を0.1〜20重量部、水酸基末端の
    1,4−ポリブタジエンを0.01〜1.2重量部を用
    いることを特徴とする請求項1記載の揺変性付与積層用
    樹脂混和物の製造法。
  10. 【請求項10】 不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエ
    ステル樹脂又はこれらの混合物90〜10重量部を、架
    橋性単量体10〜90重量部に総量が100重量部にな
    るように溶解させた樹脂組成物に、無機系揺変性付与剤
    0.1〜20重量部をJIS K 5400−1900
    の4.7項に準じて測定される分散度が60μm以下と
    なるように分散させ、次いで水酸基末端の1,4−ポリ
    ブタジエン0.01〜1.2重量部を混合する請求項9
    記載の方法。
  11. 【請求項11】 不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエ
    ステル樹脂又はこれらの混合物90〜10重量部を、架
    橋性単量体9.99〜89.99重量部に総量が76〜
    99.99重量部になるように溶解させた樹脂組成物
    に、無機系揺変性付与剤0.1〜20重量部をJIS
    K 5400−1900の4.7項に準じて測定される
    分散度が60μm以下となるように分散させ、次いで水
    酸基末端の1,4−ポリブタジエン0.01〜1.2重
    量部を架橋性単量体0.01〜24重量部に溶解した溶
    液を混合する請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】 不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエ
    ステル樹脂又はこれらの混合物90〜10重量部を、架
    橋性単量体10〜90重量部に総量が50〜100重量
    部になるように溶解させた樹脂組成物に、無機系揺変性
    付与剤0.1〜20重量部をJIS K 5400−1
    900の4.7項に準じて測定される揺変性付与積層用
    樹脂混和物中での分散度が60μm以下となるように分
    散させ、次いで水酸基末端の1,4−ポリブタジエン
    0.01〜1.2重量部、及び架橋性単量体0〜50重
    量部を混合する請求項9記載の方法。
  13. 【請求項13】 不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエ
    ステル樹脂又はこれらの混合物90〜10重量部を、架
    橋性単量体9.99〜89.99重量部に総量が26〜
    99.99重量部になるように溶解させた樹脂組成物
    に、無機系揺変性付与剤0.1〜20重量部をJIS
    K 5400−1900の4.7項に準じて測定される
    揺変性付与積層用樹脂混和物中での分散度が60μm以
    下となるように分散させ、次いで架橋性単量体0〜50
    重量部、及び水酸基末端の1,4−ポリブタジエン0.
    01〜1.2重量部を架橋性単量体0.01〜24重量
    部に溶解した溶液を混合する請求項9記載の方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜8いずれかに記載の揺変性
    付与積層用樹脂混和物を成形してなる成形品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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