JP4102379B2 - 不飽和ポリエステル樹脂組成物およびその硬化体 - Google Patents

不飽和ポリエステル樹脂組成物およびその硬化体 Download PDF

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Description

本発明は、不飽和ポリエステル樹脂組成物およびその硬化体に関する。
不飽和ポリエステル樹脂組成物は、例えば、建設資材、輸送機器、工業機材などに用いられるFRP(繊維強化プラスチック)の基材として、あるいは注型、塗料、接着剤、レジンコンクリート、化粧板用などとして幅広く用いられている。
この不飽和ポリエステル樹脂組成物は、一般に多価アルコールからなるアルコール成分と、α、β−不飽和多価カルボン酸類および飽和多価カルボン酸類や芳香族多価カルボン酸類からなる酸成分とを重縮合して得られる不飽和ポリエステルに、ラジカル重合性モノマー、一般的にはスチレンを配合して得られる液状樹脂である。そして上記不飽和ポリエステルの製造において用いられる多価アルコール、α、β−不飽和多価カルボン酸類および飽和多価カルボン酸類や芳香族多価カルボン酸類の種類および配合割合を変えることによって、各種の使用目的に適した物性を有する、あるいは使用目的に適した成形方法で成形可能な不飽和ポリエステル樹脂組成物を製造することができる。
バスタブなどの浴槽関連製品、洗面カウンター、キッチンカウンター、化粧板などの住宅設備材料には、不飽和ポリエステル樹脂組成物を硬化させた硬化体が使用されている。改訂建築基準法の施行により建築材料へのクロルピリホスの使用が禁止され、材料からのホルムアルデヒドの放散レベルに応じて建築材料を等級分けし、その使用量の制限が設けられた。
また、学校関連では、「学校環境衛生の基準の改訂について(通知)」が出され、揮発性有機化合物(以下、VOCと記す)関連の6物質が規制対象に入り、室内濃度を厚生労働省の室内濃度指針値以下にするように、濃度測定の実施を指示している。
不飽和ポリエステル樹脂組成物は、これらの指針値が示されているVOCの1種であるスチレンを多く含有する。通常、液状樹脂である不飽和ポリエステル樹脂組成物に有機過酸化物を添加混合し、それを硬化させて製品を得ている。樹脂組成物中に含まれるスチレンは、不飽和ポリエステルの分子骨格の中の不飽和結合(フマレートまたはマレート残基)と共重合して樹脂が硬化する。この硬化過程では、スチレンが徐々に共重合して消費され、樹脂は液状から固体へと変化してゆく。また共重合の際の化学反応による発熱により、共重合が促進される。しかし、硬化(共重合)が進むにつれて、スチレンの消費はスピードが遅くなり、硬化発熱も少なくなり、その後、硬化がほとんど進まない状態になる。
不飽和ポリエステル樹脂組成物を硬化させた硬化体中には、スチレンが完全に消費された状態ではなく、スチレンが残存している。このように残存するスチレン(以下残存スチレンと記す)の量は、高温で成形したり、成形時間を長くすることで少なくすることができる。しかし、常温成形(室内雰囲気に近い温度)では、残存するスチレンが多くなり易い傾向がみられる。硬化して得られる硬化体のガラス転移温度(Tg)より低い雰囲気下では、分子運動が弱いために硬化が進みにくくなる。このTgより高い温度まで硬化体を加熱することで硬化を進めることができ、残存スチレンも減らすことができる。硬化体のTgよりずっと低い温度条件の常温成形では、短時間に残存スチレンを減らすことはできないため、硬化炉(50〜60℃)にて熱処理して硬化を進めている。しかし、これでも実際の製品の生産性等を考慮した条件では、VOCの規制値をクリアーできる濃度にまで減らすことは難しい。
そこで、残存スチレンを低減することのできる硬化剤が種々提案されている(例えば、特許文献1、2および3を参照)。これらの硬化剤を使用することで、残存スチレンを少なくする効果は見られるが、その減少傾向は汎用の硬化剤であるメチルエチルケトンパーオキサイドを使用した場合に対する相対的なものであり、VOC規制の数値に比べると大変高い数値であり、これらの硬化剤を使用するだけでは要求レベルには達しない。
また、これらの特許文献における評価は、硬化体中の残存スチレンのみを評価しており、実際の硬化体から大気中へ放散するスチレン量の評価を行っていないため、スチレン放散量の低減レベルは不明である。
一方、スチレンの代わりに(メタ)アクリル系のモノマーなどの低臭気・高沸点モノマーを併用した不飽和ポリエステル樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献4を参照)。この樹脂組成物では、スチレンの使用量を減らすことで、残存スチレンを減らすことができるものの、不飽和ポリエステル中のフマル酸やマレイン酸由来の不飽和結合と(メタ)アクリルモノマーの不飽和結合との共重合性がスチレンより劣るために、十分な強度や硬化体特性を有する硬化体が得られないだけでなく、硬化不良を生じ易いという問題がある。それゆえ、硬化の条件によっては残存スチレンが増えてしまうことや、さらに、硬化体の強度物性・耐水性を低下させてしまうことがある。また、スチレンとは異なり空気中の酸素が重合阻害剤として働くため、塗膜の硬化不良や成形品の表面硬化不良を起こし易いという問題もある。また、モノマーの価格もスチレンに比較して大変高いものが多く、製品の価格アップになってしまう。
特開2001−2718号公報 特開平9−110949号公報 特開平8−157544号公報 特開2004−143317号公報
上述したように、硬化体の性能および生産性を低下させることなく、従来の成形方法で生産でき、且つ、VOC規制をクリアーできる製品を生産できる常温硬化用の不飽和ポリエステル樹脂組成物を得ることは大変困難である。近年、作業環境の改善や化学物質の管理・規制が強化される中で、不飽和ポリエステル樹脂組成物を使用するユーザー側である成形業者などから、これらの要求を満足する不飽和ポリエステル樹脂組成物の開発が強く望まれている。
したがって、本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、製品の性能および生産性を低下させることなく、VOC規制に対応できる製品を成形することができる不飽和ポリエステル樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
そこで、本発明者らは、種々の組成の不飽和ポリエステル樹脂組成物について鋭意検討した結果、アセチルアセトンパーオキサイドと、パーオキシエステル系有機過酸化物およびハイドロパーオキサイド系有機過酸化物からなる群から選択される少なくとも1種類とを含有する混合硬化剤を特定の割合で不飽和ポリエステル樹脂組成物に配合することで上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、(A)不飽和ポリエステル、(B)スチレンを主成分とするラジカル重合性モノマー、(C)コバルト塩からなる硬化促進剤、(D)アセチルアセト基を有する化合物を含有する硬化促進助剤、ならびに(E)アセチルアセトンパーオキサイドと、ターシャリーブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエートと、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエートとからなる混合硬化剤を含む不飽和ポリエステル樹脂組成物において、前記不飽和ポリエステル樹脂組成物に対して、前記(A)の不飽和ポリエステルが40〜75質量%、前記(B)のラジカル重合性モノマーが20〜55質量%、前記(C)の硬化促進剤が0.3〜5質量%、および前記(D)の硬化促進助剤が0.1〜2質量%、前記(E)の混合硬化剤1.6〜5質量%含まれ、前記(B)のラジカル重合性モノマーは、(b−1)スチレンと、(b−2)酢酸ビニル、ジアリルオルソフタレート、ジアリルイソフタレートおよびジアリルテレフタレートからなる群から選択される少なくとも1種類とからなる混合物であって、前記(b−1)と前記(b−2)との質量比が、1:1〜19:1であることを特徴とする不飽和ポリエステル樹脂組成物である
また、本発明は、上記不飽和ポリエステル樹脂組成物を硬化させて得られる硬化体である。この硬化体は、好ましくは、住宅設備機器、住宅構造物またはライニング構造物に使用される。

本発明によれば、従来から使用されている不飽和ポリエステル樹脂組成物と同等以上の成形性、耐水性、耐候性、機械的物性などの諸特性を有し、且つ不飽和ポリエステル樹脂組成物中に含まれるスチレンなどのVOCをほとんど残さずに硬化させることのできる不飽和ポリエステル樹脂組成物を提供することができる。このような不飽和ポリエステル樹脂組成物を硬化させて得られる硬化体は、VOC対策が求められる住宅設備機器、住宅構造物またはライニング構造物などとして幅広く利用することが可能である。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、成分として
(A)不飽和ポリエステル、
(B)スチレンを主成分とするラジカル重合性モノマー、
(C)コバルト塩からなる硬化促進剤、
(D)アセチルアセト基を有する化合物を含有する硬化促進助剤、ならびに
(E)アセチルアセトンパーオキサイドと、パーオキシエステル系有機過酸化物およびハイドロパーオキサイド系有機過酸化物からなる群から選択される少なくとも1種類とを含有する混合硬化剤を含み、(E)の混合硬化剤は、前記不飽和ポリエステル樹脂組成物に対して、1.6〜5質量%、好ましくは1.6〜3質量%含まれる。混合硬化剤が1.6質量%未満であるとVOCの低減効果が不充分になり、また、5質量%を超えると硬化剤による希釈により硬化体性能が低下してしまう。
本発明における(A)不飽和ポリエステルとしては、多価アルコールと、飽和多価酸成分および/または不飽和多価酸成分とのエステル化反応により得られる従来公知のものを制限なく用いることができる。
(A)不飽和ポリエステルの合成に使用される多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−ノナンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。更にビスフェノールAおよびビスフェノールF、ビスフェノールSなどのプロピレンオキサイド付加物またはエチレンオキサイド付加物、2,2−ジ(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン{水素化ビスフェノールA}、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどの市販の2価アルコールが挙げられる。さらにグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどの市販の多価アルコールが挙げられる。
本発明における(A)不飽和ポリエステルの合成に使用される不飽和多価酸成分としては、α、β−不飽和多価カルボン酸およびその反応性誘導体が挙げられる。α、β−不飽和多価カルボン酸の例としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロロマレイン酸などが挙げられる。また、これらの反応性誘導体の例としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水クロロマレイン酸などの酸無水物、上記不飽和多価カルボン酸の低級アルキルエステルなどが挙げられる。これら不飽和多価酸成分の中から一種を選択して用いてもよく、また、これらを併用し組み合わせて二種以上用いてもよい。特に、原料コストおよびスチレンとの共重合性の観点から、(無水)マレイン酸およびフマル酸を使用することが好ましい。
本発明における(A)不飽和ポリエステルの合成に使用される飽和多価酸成分としては、琥珀酸、アジピン酸、セバシン酸、テトラヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸(1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸)などが挙げられ、芳香族多価カルボン酸の例としては、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸など、更にクロレンディク酸(ヘット酸)、テトラブロモフタル酸のようなハロゲン化フタル酸などが挙げられる。更に無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、無水琥珀酸、無水クロレンディク酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの上記の酸無水物、ジメチルオルソフタレート、ジメチルイソフタレート、ジメチルテレフタレートなどの低級アルキルエステルなどが挙げられる。これら飽和多価酸成分の中から一種を選択して用いてもよく、また、これらを併用し組み合わせて二種以上用いてもよい。
本発明における(A)不飽和ポリエステルは、公知の方法で合成できる。その反応の条件は、窒素などの不活性ガス気流中で、140〜230℃の温度で行われ、加圧下または減圧下で所要の段階までエステル化させる方法で行なう。エステル化反応では、必要に応じてエステル化触媒を使用することができる。その触媒例としては、酢酸マンガン、ジブチル錫オキサイド、シュウ酸第一錫、酢酸亜鉛、酢酸コバルト等の公知の触媒が挙げられる。
本発明における(A)不飽和ポリエステルは、不飽和ポリエステル100質量部中に、5〜50質量部のビニルエステルを含有してもよい。ビニルエステルを含有することで、硬化体の耐水性・機械的特性の向上が期待できる。このようなビニルエステルとしては、エポキシ樹脂とα,β−不飽和モノカルボン酸とを公知の方法によりビニルエステル化させることで得られるエポキシ(メタ)アクリレートである。ここで使用されるエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA、ビスフェノールAD、ビスフェノールFおよびビスフェノールSのジグリシジルエーテルならびにその高分子量同族体、フェノールノボラック型ポリグリシジルエ−テル、クレゾールノボラック型ポリグリシジルエ−テル類等が挙げられる。さらにこれらのハロゲン化誘導体も使用することができる。さらに合成過程で、ビスフェノールA、ビスフェノールAD、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどのフェノール類をこれらのグリシジルエーテルと反応させて得られたものや、さらに脂肪族エポキシ樹脂を使用してもよい。
ビニルエステルの合成に使用されるα,β−不飽和モノカルボン酸の例としては、アクリル酸、メタクリル酸が一般的であるが、これら以外にクロトン酸、チグリン酸、桂皮酸などのα,β−不飽和モノカルボン酸、アクリル酸および/またはメタクリル酸から得られる誘導体の不飽和モノカルボン酸などを支障のない範囲で使用することができる。
ビニルエステルは、上記フェノール類のグリシジルエーテルとα,β−不飽和モノカルボン酸とを、カルボキシル基/エポキシ基=1.05から0.95の比率の範囲で、80℃から140℃にてビニルエステル化させることによって合成できる。さらに必要に応じて、反応触媒を使用することができる。触媒の例としては、ベンジルジメチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、トリエチレンジアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの3級アミン類や、トリメチルベンジルアンモニウムクロライドなどの4級アンモニウム塩や、塩化リチウムなどの金属塩などが挙げられる。
上記のエポキシ(メタ)アクリレートからなるビニルエステル以外に、飽和ジカルボン酸および/または不飽和ジカルボン酸と多価アルコ−ルから得られる末端カルボキシル基の飽和ポリエステルまたは不飽和ポリエステルとを反応させて得られるものや、ビスフェノールA、AD、F、Sなどのフェノール類とエポキシ基を有するα,β−不飽和カルボン酸誘導体とを反応させて得られる飽和ポリエステルまたは不飽和ポリエステルのポリエステル(メタ)アクリレ−トも使用することができる。ここで使用されるエポキシ基を有するα,β−不飽和カルボン酸誘導体の例としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどが挙げられる。また、飽和ジカルボン酸、不飽和ジカルボン酸および多価アルコ−ルとしては、前記の不飽和ポリエステルの原料成分として例示したものと同様のものを使用することができる。フェノール類の例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールAD、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなどが挙げられる。
本発明における上記(A)不飽和ポリエステルの含有量としては、不飽和ポリエステル樹脂組成物に対して、40〜75質量%であることが好ましく、50〜75質量%であることがより好ましい。(A)不飽和ポリエステルの含有量が40質量%未満であると、残存スチレン量が多くなるためにスチレン放散量が多くなる傾向があり、75質量%を超えると成形性が低下することがある。
本発明における(A)不飽和ポリエステルは、分子量は特に規定されるものではないが、ポリスチレン換算の重量平均分子量で、好ましくは1000〜50000であり、より好ましくは2000〜30000である。この範囲より分子量が高い場合には、合成が難しいことや粘度が高くモノマー量が大幅に多くなってしまうことがあり、それに伴って性能の低下を起こすことがある。また、分子量が低い場合には、耐水性や強度等の性能の低下を起こすことがある。
本発明における(B)ラジカル重合性モノマーは、(b−1)スチレンを主成分とするものであるが、硬化体からのスチレンの放散量をより低減するためには、(b−2)酢酸ビニル、ジアリルオルソフタレート、ジアリルイソフタレートおよびジアリルテレフタレートから成る群から選択される少なくとも1種類のモノマーを併用することが好ましい。これらのモノマーを併用することで、硬化体中の残存スチレン量を低減でき、更にVOCの1種であるスチレンの放散量をより低減することができる。このとき、(b−1)と(b−2)との質量比は、好ましくは1:1〜19:1、より好ましくは3:1〜19:1である。(b−2)成分が上記好ましい比率より多くなると、耐水性や強度などの性能低下を招くことがあり、(b−2)成分が上記好ましい比率より少ないと、これらのモノマーを添加した効果が得られ難くなる。
特に臭気を低減する場合には、(b−2)成分として、酢酸ビニルを使用せずに、ジアリルオルソフタレート、ジアリルイソフタレートおよびジアリルテレフタレートからなる群から選択される少なくとも1種類を使用することが好ましい。更に耐水性が要求される場合には、ジアリルイソフタレートおよびジアリルテレフタレートからなる群から選択される少なくとも1種類を使用することが好ましい。
本発明の効果を損なわない範囲で、上記モノマー以外のラジカル重合性モノマーを併用することができる。具体的には、スチレン系のビニルトルエン、クロロスチレン、ジクロルスチレン、t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルナフタレン、更にエチルビニルエーテル、メチルビニルケトンなどのビニルモノマーやジアリルサクシネート、トリアリルシアヌレートなどのアリル化合物およびそれらのオリゴマーなどが挙げられる。
更に(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステアリルなど、更に炭素数12〜15の長鎖アルキル基を有する(メタ)アクリレートモノマーの混合物(例えば、共栄社製のライトエステルL−7、ライトエステルL−8、日本油脂製のブレンマーSLMA、ブレンマーCMAなど)、ポリカプロラクトン(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシプロピル(メタ)アクリレートベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェニルカルビトール(メタ)アクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノールプロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ノニルフェノールプロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート等のモノ(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。
更に、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートなどのアルカンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の多価(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。これらラジカル重合性モノマーは単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。ラジカル重合性モノマーの揮散を抑制したり、臭気を低減するためには、沸点のより高いモノマーを使用したり、刺激臭や異臭の少ないモノマーを使用する。
本発明における上記(B)ラジカル重合性モノマーの含有量としては、不飽和ポリエステル樹脂組成物に対して、20〜55質量%であることが好ましく、30〜50質量%であることがより好ましい。(B)ラジカル重合性モノマーの含有量が20質量%未満であると、得られる硬化体の強度が不足することがあり、55質量%を超えるとVOCの放散量が多くなる傾向がある。
また、このラジカル重合性モノマーの粘度は、好ましくは25℃で0.1〜100dPa・s(デシパスカル・秒)の範囲であり、より好ましくは25℃で0.5〜50dPa・sの範囲である。
本発明における(C)硬化促進剤は、コバルト塩からなるものである。このような硬化促進剤としては、例えば、ナフテン酸コバルト、オクチル酸コバルト、コバルトアセチルアセテートなどが挙げられる。これらの中でもナフテン酸コバルトまたはオクチル酸コバルトを使用することが好ましい。硬化促進剤の含有量は、不飽和ポリエステル樹脂組成物に対して、0.3〜5質量%であることが好ましい。スチレン含有量が多い不飽和ポリエステル樹脂組成物(例えば、40質量%を超えるスチレンが含まれる)の場合には、硬化促進剤の含有量を0.8〜3質量%とすることが好ましい。また、(B)の(b−2)成分を併用する場合には、硬化促進剤の含有量を0.3〜1.5質量%とすることが好ましい。
本発明における(D)硬化促進助剤は、アセチルアセト基を有する化合物を含有するものである。このようなアセチルアセト基を有する化合物の例としては、アセチルアセトン、更にアセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸プロピル、アセト酢酸ブチルなどのアセト酢酸アルキル系の化合物、N,N−ジメチルアセトアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアセトアミドなどが挙げられる。これらを単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の効果を損なわない範囲で、上記硬化促進助剤と他の硬化促進助剤を併用できる。それらの例としては、アニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、p−トルイジン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ベンズアルデヒド、4−[N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]ベンズアルデヒド、4−(N−メチル−N−ヒドロキシエチルアミノ)ベンズアルデヒド、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)−p−トルイジン、N−エチル−m−トルイジン、トリエタノールアミン、m−トルイジン、ジエチレントリアミン、ピリジン、フェニリモルホリン、ピペリジン、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン、ジエタノールアニリン等のN,N−置換アニリン、N,N−置換−p−トルイジン、4−(N,N−置換アミノ)ベンズアルデヒド等のアミン類が挙げられる。硬化促進助剤を使用することで、硬化体中の残存スチレンの低減を促進できる。特に、アセチルアセト基を有する化合物を含有する硬化促進助剤を使用することで、硬化過程に生ずるホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどのアルデヒド系のVOCの発生および硬化体からの放散抑制ができる。硬化促進助剤の含有量は、不飽和ポリエステル樹脂組成物に対して、0.1〜2質量%であることが好ましく、0.1〜1.5質量%であることがより好ましい。(D)硬化促進助剤の含有量が0.1質量%未満であると、硬化促進効果が不十分となることがあり、2質量%を超えると、含有量に見合った促進効果が得られ難くなるばかりか、性能低下を招くことがある。
本発明における(E)混合硬化剤は、アセチルアセトンパーオキサイドと、パーオキシエステル系有機過酸化物およびハイドロパーオキサイド系有機過酸化物からなる群から選択される少なくとも1種類とを含有する。この混合硬化剤を不飽和ポリエステル樹脂組成物に対して、1.6〜5質量%使用し硬化させることで、硬化体からのVOCの放散量を大変低いレベルにまで低減することができる。(E)混合硬化剤に含有される上記アセチルアセトンパーオキサイドと上記有機過酸化物との質量比は、5:2〜1:15であることが好ましく、5:3〜1:5であることがより好ましい。このような質量比とすることで、上記アセチルアセトンパーオキサイドによる硬化の調整と、上記有機過酸化物によるVOCの低減効果とのバランスが良好となる。
(E)の有機過酸化物として、ターシャリーブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエートと、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート、ターシャリーブチルパーオキシオクトエート(ターシャリーブチルパーオキシ2エチルヘキソエート)およびキュメンハイドロパーオキサイドからなる群から選択される少なくとも1種類とを使用することで、VOCの放散量をより低くすることができる。
上記以外のパーオキシエステル系有機過酸化物としては、ターシャリーブチルパーオキシ−メタトルイル−ベンゾエート、ターシャリーブチルパーオキシネオデカノエート、ターシャリーヘキシルパーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシネオデカノエート、ターシャリーブチルパーオキシピバレート、ターシャリーヘキシルパーオキシ2エチルヘキソエート、ターシャリーブチルパーオキシラウレートなどが挙げられる。上記以外のハイドロパーオキサイド系有機過酸化物としては、ターシャリーヘキシルハイドロパーオキサイド、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイドなどが挙げられる。
本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の有機過酸化物からなる硬化剤を併用することができる。具体的には、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド系、ベンゾイルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド系、ジクミルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド系、1,1−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)3,5,5−トリメチルシクロヘキサンなどのパーオキシケタール系、ビス(4−ターシャリーブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート系等公知のものが挙げられる。
更に、本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、光ラジカル開始剤により容易に常温硬化や加熱硬化によっても硬化させることができる。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物には、所望により、重合禁止剤を添加することができる。この重合禁止剤としては、従来不飽和ポリエステル樹脂に慣用されているもの、例えばハイドロキノン、トリハイドロベンゼン、ベンゾキノン、P−ベンゾキノン、メチルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、t−ブチルハイドロキノン、カテコール、t−ブチルカテコール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールなどが挙げられる。好ましくは不飽和ポリエステル樹脂組成物に、10〜1000ppmの範囲で添加しうるものである。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物をゲルコート用、トップコート用あるいは積層用樹脂組成物として使用する場合には、揺変性付与剤、揺変性付与助剤、着色剤、紫外線吸収剤、増粘剤、消泡剤、ワックス、可塑剤などの各種添加剤を配合してもよい。
特に、ゲルコート用樹脂組成物、トップコート用樹脂組成物あるいは積層用樹脂組成物として使用する場合には、揺変性付与剤および揺変性付与助剤を添加して、揺変性(チクソトロピー性)を付与させることが好ましい。揺変性付与剤の具体的な例としては、無水微粉末シリカ、アスベスト、クレー等が挙げられる。また、揺変性付与助剤の具体的な例としては、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリヒドロキシカルボン酸アミド、有機4級アンモニウム塩、BYK−R−605(商品名;ビックケミージャパン(株)製)等が挙げられる。これら揺変性付与剤を添加することで、樹脂に揺変性(チクソトロピー性)を付与することができ、樹脂が垂れ難くなり、水平面だけでなく垂直面などにも均一に樹脂を塗布することができ、均一な樹脂硬化塗膜が形成される。これらの添加剤は、不飽和ポリエステル樹脂組成物100質量部に対して、0.2〜10質量部の割合で添加することができる。
また、トップコート用樹脂組成物および積層用樹脂組成物として使用する場合には、ワックスを添加してもよい。ワックスの具体的な例としては、石油系ワックス、オレフィン系ワックス、極性ワックス、特殊ワックスなどが挙げられ、これらを単独で使用してもよく、あるいは複数併用してもよい。
前記石油系ワックスとしては、例えば、パラフィン系ワックス、マイクロクリスタリンワックスなどが挙げられる。前記オレフィン系ワックスとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。さらに極性ワックスとしては、これらの石油系ワックス、オレフィン系ワックスに極性基(水酸基・エステル基など)を導入したワックス類やオレイン酸・リノール酸・リノレン酸などの不飽和脂肪酸エステルなどが挙げられる。特殊ワックスとしては、ビックケミー社製のByk LPS−6665などが挙げられる。これらのワックスは、不飽和ポリエステル樹脂組成物100質量部に対して、0.01〜2質量部の割合で添加することができる。
これらワックスは、樹脂が硬化する際に、塗膜表面やライニング層表面に析出して酸素遮断剤として有効に働き、塗膜やライニング層の表面乾燥性を向上させることができる(表面の空気や酸素による硬化阻害等を防止できる)。これらのワックスを使用しないと、良好な表面乾燥性を得ることが難しいことがある。さらに、塗膜表面やライニング層表面の空気や酸素の遮断効果により、硬化過程に生ずるホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどのアルデヒド系のVOCの発生および硬化体からの放散抑制にも効果がある。
着色剤としては、例えば、有機顔料、無機顔料、染料等が挙げられる。
可塑剤としては、例えば、塩素化パラフィン、リン酸エステル、フタル酸エステル等が挙げられる。
また、増粘剤としては、例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛等の金属酸化物が挙げられる。
消泡剤としては、シリコン系やポリマー系のものなど公知のものが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、2(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン系、ベンゾエート系など公知のものが使用できる。更にヒンダードアミン系なども使用できる。紫外線吸収剤の添加量は、不飽和ポリエステル樹脂組成物100質量部に対して、好ましくは0.01〜5質量部である。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で繊維補強材、充填材および骨材を組み合わせて樹脂複合組成物を作製することもできる。使用される繊維補強材としては、例えば、ガラス繊維、アミド、アラミド、ビニロン、ポリエステル、フェノール等の有機繊維、カーボン繊維、金属繊維、セラミック繊維またはこれらを組み合わせて用いることができる。施工性、経済性を考慮した場合、好ましいのはガラス繊維および有機繊維であり、特にガラス繊維が好ましい。また、繊維の形態は、平織り、朱子織り、不織布、マット、ロービング、チョップ、編み物、組み物およびこれらの複合構造の物等が挙げられる。これら繊維補強材は、不飽和ポリエステル樹脂組成物100質量部に対して、0.1〜100質量部の割合で添加することができる。
充填剤としては、具体的には、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、フライアッシュ、硫酸バリウム、タルク、クレー、ガラス粉末など、骨材としては、珪砂・砂利・砕石などが挙げられる。これら充填剤または骨材は、不飽和ポリエステル樹脂組成物100質量部に対して、1〜1000質量部の割合で添加することができる。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、FRP成形品やFRP防水被覆構造体またはライニング被覆構造体などの表面保護材、仕上げ材および基材として使用することができる。
FRP成形品の表面保護材としては、ゲルコート用樹脂組成物またはトップコート用樹脂組成物として使用する。これらFRP成形品にゲルコート層を塗布する場合、ハンドレイアップやスプレーアップ法などの通常行われる方法を採用することできる。例えば、型の離型処理、スプレー法または刷毛塗り法などでゲルコート用樹脂組成物の塗布・硬化、FRP層の積層・硬化、脱型の工程を経て、ゲルコート層を塗布したFRP成形品が得られる。また、成形品の仕上げに、トップコート用樹脂組成物を塗布して硬化させることで、トップコート層を塗布したFRP成形品またはライニング被覆構造体が得られる。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物が利用できるFRP成形品の用途としては、モーターボート、ヨット、ウォータージェット、漁船などの舟艇、船舶関連材料、浴槽、防水パン、浴室壁、洗面ボール、キッチンカウンターなどの住宅設備関連材料、スポイラー、バンパー、風洞板、などの自動車車両部品関連材料、遊具、擬岩、ウォータースライダー、プールなどの遊具関連材料、更にタンク容器、レジンコンクリート、電気電子部品、土木建築材料など多くの物に利用できる。これら用途の中でも、特に、VOC規制の厳しい浴槽、防水パン、浴室壁、洗面ボール、キッチンカウンターなどの住宅設備関連材料や、室内に設置する上記成形品において有用である。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物を有効に利用できる成形法としては、例えば、ハンドレイアップ成形法、スプレーアップ成形法、フィラメントワインディング成形法、レジンインジェクション成形法、レジントランスファー成形法などの常温に近い温度条件で成形品を成形する方法である。
上記の成形法以外に、引き抜き成形法、真空成形法、圧空成形法、圧縮成形法、インジェクション成形法、注型法、スプレー法などを適用することもできる。
本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物は、上記以外の用途でも使用できる。その用途としては、上記に示した用途と同様のもの、更にはBMC(Bulk Molding Compound)、SMC(Sheet Molding Compound)などの成形材料などが挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。ただし、それらは例示であって、本発明を限定するものではない。なお、以下の実施例および比較例において、部および%は特に記載が無い限り質量基準である。
実施例および比較例において用いた不飽和ポリエステルおよび不飽和ポリエステルベース樹脂の物性評価は、以下の要領に従っておこなった。
<不飽和ポリエステルおよび不飽和ポリエステルベース樹脂の物性>
(1)酸価、粘度
不飽和ポリエステルの酸価、および不飽和ポリエステルベース樹脂の粘度をJIS K 6901に記載の「液状不飽和ポリエステル樹脂試験方法」の方法に従って測定した。なお、酸価は水酸化カリウム溶液で滴定して、その滴定に要した水酸化カリウムのmg数から計算した。粘度は、ブルックフィールド形粘度計法に従い、B型(BM)粘度計にて25℃で測定した。
(2)数平均分子量、重量平均分子量
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC){ショウデックスGPC−104:昭和電工製、溶剤:テトラヒドロフラン(THF)}にて、合成して得られた不飽和ポリエステルのポリスチレン換算の数平均分子量および重量平均分子量を測定した。
実施例および比較例において用いた不飽和ポリエステルの合成方法および不飽和ポリエステルベース樹脂の調製方法は、次の通りである。
<不飽和ポリエステルの合成および不飽和ポリエステルベース樹脂の調製>
[合成例1]
撹拌機、分溜コンデンサー、温度計、窒素導入管を付した5リッターのフラスコに、無水フタル酸1370質量部、無水マレイン酸905質量部、プロピレングリコール1505質量部を仕込み、窒素気流下で加熱撹拌しながら160℃まで昇温して、その後徐々に210℃まで昇温してエステル化反応させ、酸価が30.5mgKOH/gになった時点で冷却し、不飽和ポリエステル3380質量部を得た。このポリエステルの分子量をGPCにて測定した結果、ポリスチレン換算の数平均分子量が1910、重量平均分子量が3620であった。
次に、この不飽和ポリエステル3380質量部にハイドロキノン0.50質量部を添加し、スチレン1620質量部に溶解させて不飽和ポリエステルベース樹脂PE−1を調製した。このベース樹脂PE−1の粘度(25℃)は14.7dPa・sであった。
[合成例2]
実施例1と同様の方法にて、イソフタル酸1130質量部、プロピレングリコール1350質量部を仕込み、窒素気流下で加熱撹拌しながらエステル化反応させ、酸価が8.8mgKOH/gになった時点で冷却し、引き続き無水マレイン酸1000質量部を仕込み、定法手順によりエステル化反応を行ない酸価が26.6mgKOH/gになった時点で冷却し、不飽和ポリエステル3170質量部を得た。このポリエステルの分子量をGPCにて測定した結果、ポリスチレン換算の数平均分子量が2880、重量平均分子量が12600であった。
次に、この不飽和ポリエステル3170質量部にハイドロキノン0.80質量部を添加し、スチレン2040質量部に溶解させて粘度(25℃)8.9dPa・sの不飽和ポリエステルベース樹脂PE−2を調製した。
[合成例3]
実施例1と同様の方法にて、イソフタル酸915質量部、ネオペンチルグリコール1145質量部、プロピレングリコール400質量部を仕込み、窒素気流下で加熱撹拌しながらエステル化反応させ、酸価が6.4mgKOH/gになった時点で冷却し、引き続きフマル酸1185質量部を仕込み、定法手順によりエステル化反応を行ない酸価が24.8mgKOH/gになった時点で冷却し、不飽和ポリエステル3170質量部を得た。このポリエステルの分子量をGPCにて測定した結果、ポリスチレン換算の数平均分子量が3190、重量平均分子量が14700であった。
次に、この不飽和ポリエステル3170質量部にハイドロキノン0.80質量部を添加し、スチレン2040質量部に溶解させて粘度(25℃)12.9dPa・sの不飽和ポリエステルベース樹脂PE−3を調製した。
[実施例1〜15]
以下の要領に従って、表1に示すような配合割合で実施例1〜9のオルソ系の積層用樹脂組成物および表2に示すような配合割合で実施例10〜15のイソ系の積層用樹脂組成物を調製した。なお、実施例1〜5、10、11、14および16は参考例である。
<積層用樹脂組成物の調製>
不飽和ポリエステルベース樹脂1000質量部、シリカ系揺変性付与剤8質量部(日本エアロジール社製:エアロジール200)を混合分散したものに、さらに、所定量のコバルト硬化促進剤および硬化促進助剤を追加混合し、必要に応じてスチレンなどのモノマーおよび重合禁止剤を添加し、粘度が3〜5dPa・s、ゲル化時間(25℃)が約20〜30分になるように不飽和ポリエステル樹脂組成物を調製した。なお、樹脂組成物の粘度(25℃)および揺変度(チクソトロピーインデックス;6rpmにおける粘度を60rpmにおける粘度で除した値)を、JIS K 6901のブルックフィールド形粘度計法に従い、B型(BM)粘度計にて25℃で測定した。調製した樹脂組成物に所定量の硬化剤をさらに添加し、不飽和ポリエステル樹脂組成物の硬化性を評価した。なお、ゲル化時間(GT)、最小硬化時間(CT)および最高発熱温度(PET)は、試験管法により測定した。
Figure 0004102379
*)ベース樹脂中のスチレンを含めたスチレン量
[実施例16〜18]
以下の要領に従って、表2に示すような配合割合で実施例16〜18のイソ系のゲルコート用樹脂組成物を調製した。
<ゲルコート用樹脂組成物の調製>
不飽和ポリエステルベース樹脂1000質量部、シリカ系揺変性付与剤20質量部(日本エアロジール社製:エアロジール200)を混合分散したものに、さらに、所定量の硬化促進剤および硬化促進助剤、0.15質量部のターシャリーブチルカテコールを追加混合し、1.0質量部の紫外線吸収剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製:チュニビン213)、必要に応じてスチレンなどのモノマーおよび重合禁止剤を添加し、粘度が20〜30dPa・s、ゲル化時間(25℃)が約20〜30分になるように不飽和ポリエステル樹脂組成物を調製した。なお、樹脂組成物の粘度(25℃)および揺変度(チクソトロピーインデックス;6rpmにおける粘度を60rpmにおける粘度で除した値)を、JIS K 6901のブルックフィールド形粘度計法に従い、B型(BM)粘度計にて25℃で測定した。調製した樹脂組成物に所定量の硬化剤をさらに添加し、不飽和ポリエステル樹脂組成物の硬化性を評価した。なお、ゲル化時間(GT)、最小硬化時間(CT)および最高発熱温度(PET)は、試験管法により測定した。
Figure 0004102379
*)ベース樹脂中のスチレンを含めたスチレン量
[比較例1〜9]
実施例1〜18と同様にして、表3に示すような配合割合で比較例1〜9のオルソ系およびイソ系の積層用樹脂組成物ならびにイソ系のゲルコート用樹脂組成物を調製した。
Figure 0004102379
*)ベース樹脂中のスチレンを含めたスチレン量
なお、上記実施例および比較例では、硬化促進剤として6%ナフテン酸コバルト(N−Co)を用いた。また、硬化剤の略称を、以下にまとめて示す。AAP:アセチルアセトンパーオキサイド(化薬アクゾ製、トリゴノックス40)、TBPTMH:ターシャリーブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート(日本油脂製、パーブチル355)、TW:アセチルアセトンパーオキサイド/ターシャリーブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエートの混合硬化剤(化薬アクゾ製、硬化剤TW)、TBPB:ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート(日本油脂製、パーブチルZ)、TBPEH:ターシャリーブチルパーオキ2−エチルヘキサノエート(日本油脂製、パーブチルO)、CHP:キュメンハイドロパーオキサイド(日本油脂製、パークミルH80)、MEKP:メチルエチルケトンパーオキサイド(日本油脂製、パーメックN)。
実施例1〜18および比較例1〜9で得られた樹脂組成物を用いて、下記の方法で硬化体の物性を評価した。結果を表4〜6に示す。
<硬化体の物性>
(1)耐煮沸性(イソ系樹脂の評価)
2枚のガラス板の片面にPETフィルムを貼り、PETフィルム面が内側になるようにゴムのスペーサーをガラス板ではさむ。そこに樹脂と硬化剤を混合したものを流し込んで硬化させ、厚さ3mmの平板試験片を作製した。
得られた試験片を用いて、JIS K 6911の方法に従って100℃の連続煮沸試験を行いブリスター(膨れ・クラック)の発生時間を測定した。
(2)耐候性(ゲルコート樹脂の評価)
上記(1)と同様にして試験片を作製し、この試験片を用いて、キセノンランプ(100W:東洋精機製 ATLASウェザーメーターCi4000)によるデゥーサイクル(照射ブラックパネル温度65℃、水の噴霧18分/120分中)での促進暴露試験を行なった。促進暴露試験前、試験後の試験片の照射面の表面光沢度を光沢計(村上色材技術研究所製:GM−26PRO/Auto)にて60度で測定した。
<VOCの評価>
(1)ホルムアルデヒド放散量測定
(1−i)試験片の作製
150mm×150mmのガラス板状に#450ガラスマットで2プライを23℃雰囲気下で積層して硬化させ、所定の後硬化条件で処理を行い、養生条件で保管する。養生温度は23℃で行った。
ゲルコート用樹脂組成物については、離型処理したガラス板上に0.5mm厚にゲルコートを塗布し硬化させ、引き続いて実施例1の樹脂で#450ガラスマット1プライ積層して硬化させた。所定の後硬化条件で処理を行い、養生条件で保管する。ガラス板から剥がし、切削加工した後にゲルコート面を150mm×150mmだけ残して、アルミテープで積層面等をシールした。
(1−ii)試験方法(JIS K 5601−4−1 塗料成分試験法 第4部:塗膜からの放散成分分析、第1節、ホルムアルデヒド)
上記方法で作製した試験片(2枚)について、JISの方法に従って養生7日目の試験片のホルムアルデヒドの放散量(23℃で24時間)を測定した。
(2)残存スチレン量測定
離型処理したガラス板上に#450ガラスマットで2プライを23℃雰囲気下で積層して硬化させ、所定の後硬化条件で処理を行い、養生条件で保管する。養生7日目の試験片を10mm以下に熱を掛けない様に砕き、約3gの砕いた試験片を40gのエチレンクロライドの入った密閉容器に入れ、23℃で24時間以上浸す。内部標準物質としてトルエン0.1gを秤量して加え、抽出液0.3μをサンプリングしてガスクロマトグラフィーで測定し、既知の試料から作成した検量線を用いてスチレン量を定量した。
ゲルコート用樹脂組成物に関しては、ゲルコートだけを塗布して硬化させたものを使用した。
(3)スチレン放散量(簡易法)
(3−i)試験片の作製
離型処理したガラス板上に#450ガラスマットで2プライを23℃雰囲気下で積層して硬化させ、所定の後硬化条件で処理を行い、養生条件で保管する。切削加工した後に放散面を147mm×147mmだけ残して、アルミテープで積層面等をシールした。(放散面は、積層板では開放にし、ゲルコートではホルムアルデヒドと同様に離型面にした。)一度に同じ物2枚を使用した。
(3−ii)試験方法
上記(3−i)で作製した試験片(2枚)について、20Lステンレス密閉容器(空気の注入口が2ヶ所ある)に入れ、28℃で24時間放置して放散させた。その後23℃雰囲気に容器を置き、注入口から空気清浄装置を通した空気を入れ、もう一方の口から容器内の空気を取り出し、TenaxTAで容器内の空気1Lを捕集する。加熱脱着装置を使い捕集したものを脱着させてガスクロマトグラフィーで定量した。
(4)スチレン放散量{小型チャンバー法:JIS A 1901 建築材料の揮発性有機化合物(VOC)、ホルムアルデヒドおよびカルボニル化合物放散測定方法−小型チャンバー法}
(4−i)試験片の作製
離型処理したガラス板上に#450ガラスマットで2プライを23℃雰囲気下で積層して硬化させ、所定の後硬化条件で処理を行なう。切削加工した後に放散面を147mm×147mmだけ残して、アルミテープで積層面等をシールした。(放散面は、積層板では開放にし、ゲルコートではホルムアルデヒドと同様に離型面にした。)一度に同じ物2枚を使用した。
(4−ii)試験方法
上記(4−i)で作製した試験片を小型チャンバー内にセットして、一定の換気をしながら28℃で6日間養生した。養生7日目にサンプリングを行い、容器内の空気を捕集し、加熱脱着装置を使い捕集したものを脱着させてガスクロマトグラフィーで定量した。
上記評価の基準を表7に示す。
Figure 0004102379
Figure 0004102379
Figure 0004102379
Figure 0004102379
表4〜6から明らかなように、本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物(実施例1〜18)は、VOCの1種であり且つラジカル重合性モノマーでもあるスチレンを硬化体中に殆ど残さずに常温硬化させることができることから、従来からの作業性や成形性、耐水性、耐候性、機械的物性を損なうこと無く、より安定した低VOC放散の成形品を得ることができる。そのため、本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物から得られる成形品を室内に設置した場合には、従来の成形品と比較して室内環境の改善が期待できる。

Claims (3)

  1. (A)不飽和ポリエステル、
    (B)スチレンを主成分とするラジカル重合性モノマー、
    (C)コバルト塩からなる硬化促進剤、
    (D)アセチルアセト基を有する化合物を含有する硬化促進助剤、ならびに
    (E)アセチルアセトンパーオキサイドと、ターシャリーブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエートと、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエートとからなる混合硬化剤
    を含む不飽和ポリエステル樹脂組成物において、
    前記不飽和ポリエステル樹脂組成物に対して、前記(A)の不飽和ポリエステルが40〜75質量%、前記(B)のラジカル重合性モノマーが20〜55質量%、前記(C)の硬化促進剤が0.3〜5質量%、および前記(D)の硬化促進助剤が0.1〜2質量%、前記(E)の混合硬化剤1.6〜5質量%含まれ、
    前記(B)のラジカル重合性モノマーが、(b−1)スチレンと、(b−2)酢酸ビニル、ジアリルオルソフタレート、ジアリルイソフタレートおよびジアリルテレフタレートからなる群から選択される少なくとも1種類とからなる混合物であって、前記(b−1)と前記(b−2)との質量比が、1:1〜19:1であることを特徴とする不飽和ポリエステル樹脂組成物。
  2. 請求項に記載の不飽和ポリエステル樹脂組成物を硬化させて得られることを特徴とする硬化体。
  3. 住宅設備機器、住宅構造物またはライニング構造物に使用されることを特徴とする請求項に記載の硬化体。
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