JP2011232574A - 光導波路型センサ及びその製造方法 - Google Patents

光導波路型センサ及びその製造方法 Download PDF

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    • G01N2021/7783Transmission, loss

Abstract

【課題】検出感度が高く、小型な光導波路型センサ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】基板上に光導波路が形成された光導波路型センサであって、光導波路は、基板の一面上において渦巻状に延設されたコアと、基板の一面上におけるコアと同一層において、コアを挟むようにコアの両側面に接して形成された横クラッドを含んでいる。そして、コアの上面及び下面のうち、少なくとも上面の一部が、光がしみだして被検出対象に吸収される伝播面となっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、光導波路のコアからしみ出すエバネッセント波を利用する光導波路型センサ及びその製造方法に関するものである。
従来、光導波路のコアからしみ出すエバネッセント波を利用する光導波路型センサとして、例えば特許文献1に記載のものが知られている。
特許文献1では、SOI基板を用いて光導波路型センサが構成されている。SOI基板の埋め込み酸化層の上に位置するシリコン層を加工してシリコン細線コアが構成され、シリコン細線コアの両脇を埋めるように、酸化シリコンからなるクラッド層が形成されている。
シリコン細線コアは、検出領域において上面が露出している。また、検出領域において、所定の間隔で往復されて配置、すなわち蛇行配置となっている。
特開2005−61904号公報
特許文献1に記載の発明では、シリコン細線コアを蛇行配置することで体格の増大を抑制しつつ導波路長を稼ぎ、これにより検出感度を向上するようにしている。しかしながら、蛇行配置の場合、小型で長い導波路を実現するためには、導波方向を変更する曲げ部分の曲げ半径を小さくする必要がある。
曲げ半径を小さくすると、曲げ部分において、入射角が臨界角よりも小さくなり、光がコアから透過しやすくなる。このため、特許文献1では、コア(単結晶シリコン)とクラッド(酸化シリコン)の屈折率差を大きくし、これにより反射角(コアとクラッド層との界面に垂直な法線と、上記界面で反射された反射光とのなす角)を小さくして、曲げ部分でも光が透過しにくいようにしている。
しかしながら、このように、コアとクラッドの屈折率差を大きくとることで反射角を小さくすると、界面で生じる散乱による損失が増加する。したがって、特許文献1の構成では、伝播損失が大きくなるため、小型で長い導波路を実現することが困難である。
なお、特許文献1に記載の構成において、曲げ部分の曲げ半径を大きくとれるようにコアとクラッドの屈折率差を小さくすると、上記した伝播損失を低減することができる。しかしながら、蛇行形状のため、各曲げ部分での体格増大が大きく影響し、光導波路型センサの体格が増大してしまう。
本発明は上記問題点に鑑み、検出感度が高く、小型な光導波路型センサ及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に請求項1に記載の発明は、
基板上に光導波路が形成された光導波路型センサであって、
光導波路は、該基板の一面上において延設されたコアと、基板の一面上におけるコアと同一層において、コアを挟むようにコアの両側面に接して形成された横クラッドを含み、
コアは、渦巻状に延設されるとともに、基板とは反対側の面の少なくとも一部が、光がしみだして被検出対象に吸収される伝播面とされていることを特徴とする。
コアの側面は、パターニングしてコアを形成する際の加工面であるため、コアにおける基板とは反対側の面及び基板側の面に比べると、表面が粗い。このため、コアの側面を伝播面とすると、エバネッセント波がしみ出す際に散乱などが生じて伝播損失が大きくなる。
これに対し、本発明では、コアと、該コアと同一層においてコアの両側面に接して形成された横クラッドとを含んで光導波路が構成されており、コアにおける基板とは反対側の面の少なくとも一部が光(エバネッセント波)がしみだして被検出対象に吸収される伝播面となっている。したがって、コアの側面をエバネッセント波の伝播面とする構成に比べて、伝播損失を低減することができる。これにより、光量全体に占めるエバネッセント波の割合を増やして、検出感度を向上することができる。
さらに本発明では、光導波路を構成するコアが渦巻状に延設されている。このような構成とすると、曲げ部分における曲げ半径を大きくしても、従来の蛇行形状に比べて体格を小型化することができる。すなわち、同じ体格であれば導波路長を長くすることができるため、検出感度を向上しつつ小型化することができる。
この点について、本発明者は実際に5mm□に収まる導波路長を算出して比較した。その際、曲げ部分の半径を400μm、光導波路の幅(コアの両側面に位置する横クラッドの中心間の距離(ピッチ))を100μmとした。その結果、導波路長は、従来の蛇行形状で36mmに対し、本発明で242mmとなった。
また、曲げ半径を大きくできるので、コアと横クラッドとの屈折率差を小さくすることができる。これにより、界面で生じる散乱を抑制することができる。このようにコアと横クラッドとの屈折率差を小さくできると、散乱による損失を抑制して、検出感度を向上することができる。
以上から、本発明によれば、検出感度が高く、小型な光導波路型センサを提供することができる。
請求項2に記載のように、コアの屈折率をn、該屈折率nと横クラッドの屈折率nとの差をΔnとすると、次式を満たして光導波路が形成されることが好ましい。
0.02n −0.17n+0.36≦Δn≦0.51n −3.10n+4.95
屈折率差Δnが上記式の関係を満たすように光導波路を構成すると、最大透過率を1として規格化した透過率を、最大透過率の1/2倍以上となるようにする、すなわち高透過率とすることができる。光導波路内の透過率が高いということは、伝播損失が小さいということであるので、これにより、検出感度を向上することができる。この点については、本発明者によって確認されている。
請求項3に記載のように、コアの厚みを2.0μm以下とすると良い。本発明者が確認したところ、コアの厚みに対する、伝播面からしみ出すエバネッセント波の、光量全体に占める割合は、コアの厚みが2μmを境に大きく変化することが明らかとなった。上記構成とすると、伝播面からしみ出すエバネッセント波の、光量全体に占める割合を大きくして、検出感度を向上することができる。
請求項4に記載のように、コアの屈折率nを3以下とすると良い。本発明者が確認したところ、コアの屈折率nに対する、伝播面からしみ出すエバネッセント波の、光量全体に占める割合は、コアの屈折率nが3を境に大きく変化することが明らかとなった。上記構成とすると、伝播面からしみ出すエバネッセント波の、光量全体に占める割合を大きくして、検出感度を向上することができる。
請求項5に記載のように、横クラッドが、コアとの境界から所定範囲に、コアから離れるにつれて屈折率が連続的若しくは段階的に小さくなる屈折率傾斜部位を有すると良い。
上記したように、コアと、該コアの側面に接して形成された横クラッドとの屈折率差が大きいほど、コアと横クラッドの界面での散乱による伝播損失が増加する。これに対し、本発明では、横クラッドの屈折率が、コアとの界面から連続的若しくは段階的に小さくなっているため、上記した散乱を抑制し、これにより検出感度を向上することができる。
請求項6に記載のように、基板には、一面に開口する除去領域が設けられ、
光導波路を構成するコア及び横クラッドのうち、除去領域を架橋する部位がメンブレンとされ、
メンブレンにおけるコアの、基板とは反対側の面と基板側の面との両面が、伝播面とされた構成とすることが好ましい。
このように、コアにおける基板とは反対側の面と基板側の面との両面を伝播面とすると、伝播面からしみ出すエバネッセント波の、光量全体に占める割合を、基板とは反対側の面のみを伝播面とする構成の2倍程度とすることができる。すなわち、検出感度をより向上することができる。
特に、請求項7に記載のように、基板の一面から、該一面とは反対の面にわたって貫通する貫通孔を除去領域とすると、基板の一面側のみに開口する除去領域に比べて、被検出対象が、コアにおける基板側の面に対して配置されやすくなる。
請求項8に記載のように、コアの伝播面は、被検出対象が接触するよう露出されていることが好ましい。これによれば、伝播面からしみ出したエバネッセント波が、被検出対象の特性に応じて効率よく吸収されるため、検出感度を向上することができる。
請求項9に記載のように、コアの伝播面の少なくとも一方に対し、メンブレンを補強するサポート層が接触配置され、
光導波路を導波される光の波長をλ、サポート層の波長λにおける屈折率をn、サポート層の厚みをtsとすると、
サポート層が、n×ts≦λを満たして形成されると良い。
これによれば、光導波路を構成するコア及び横クラッドが、単体で座屈する恐れがあっても、サポート層により座屈を防ぐことができる。
また、n×ts、すなわち光学長が、波長λよりも小さくなるようにサポート層を構成するので、サポート層を有しながらもエバネッセント波がサポート層を効率よく透過し、エバネッセント波を被検出対象に吸収させることができる。
より好ましくは、請求項10に記載のように、サポート層が、n×ts≦0.3λを満たして形成されることが好ましい。本発明者が確認したところ、サポート層の屈折率nに対する、光学長(n×ts)/波長λの値は、0.3で収束する。したがって、上記構成とすると、波長λ及びサポート層の屈折率nによらず検出感度を向上することができる。
なお、請求項11に記載のように、基板の一面上には、下部クラッド層を介して、コア及び横クラッドが形成された構成を採用することもできる。この場合、コアにおいて、基板(下部クラッド層)とは反対側の面のみが伝播面となる。
また、請求項12に記載のように、光導波路型センサが、上記した光導波路とともに、光導波路の入射端に光を入射する光源と、光導波路の出射端から出射された光を検出する光検出器とを備える構成としても良い。
次に、請求項13に記載の発明は、光導波路型センサを製造する方法であって、
光導波路を形成する工程として、
基板上にコアを形成する工程と、
コアの形成後、基板の一面上におけるコアと同一層において、コアを挟むようにコアの両側面に接して横クラッドを堆積形成する工程と、を含み、
横クラッドを形成する工程において、横クラッドを形成するための原料の組成を連続的若しくは段階的に変化させることで、コアとの境界から所定範囲の部位において、コアから離れるにつれて屈折率が連続的若しくは段階的に変化するように横クラッドを形成することを特徴とする。
これによれば、請求項5に記載の光導波路型センサを形成することができる。
第1実施形態に係る光導波路型センサの概略構成を示す平面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 第1実施形態に係る光導波路型センサの製造方法を示す断面図であり、(a),(b),(c)の順に移行する。 第2実施形態に係る光導波路型センサの概略構成を示す断面図である。 サポート層の屈折率nと、波長λとサポート層の光学長との比との関係を示す図である。 変形例を示す断面図である。 変形例を示す断面図である。 変形例を示す断面図である。 第3実施形態に係る光導波路型センサにおいて、コアと横クラッドの屈折率差Δnと規格化透過率との関係を示す図である。 規格化透過率0.5のときの、コアの屈折率nとコアと横クラッドの屈折率差Δnとの関係を示す図である。 コアの厚さと、エバネッセント波の、光量全体に占める割合との関係を示す図である。 コアの屈折率nと、エバネッセント波の、光量全体に占める割合との関係を示す図である。 第3実施形態に係る光導波路型センサの光強度分布を示す図である。 比較例1の光強度分布を示す図である。 比較例2の光強度分布を示す図である。 第3実施形態に係る光導波路型センサ、比較例1,2の伝播損失を示す図である。 第3実施形態に係る光導波路型センサ、比較例1,2の、光量全体に占めるエバネッセント波の割合を示す図である。 第4実施形態に係る光導波路型センサにおいて、特徴部分であるコアと横クラッドの構成を説明するための図である。 第4実施形態に係る光導波路型センサの製造方法を示す断面図であり、(a),(b),(c),(d),(e)の順に移行する。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下に示す各実施形態において、共通乃至関連する要素には同一の符号を付与するものとする。
(第1実施形態)
以下においては、基板11の厚み方向、すなわち、基板11におけるコア13及び横クラッド14の配置面に垂直な方向を単に厚み方向と示す。また、特に断りのない限り、各構成要素の厚みは、上記厚み方向に沿う厚さを指すものとする。
光導波路型センサ10は、図1及び図2に示すように、基板11と、該基板11上に形成された光導波路を有するものである。光導波路は、少なくとも、基板11の一面上において渦巻状に延設されたコア13と、基板11の一面上におけるコア13と同一層において、コア13を挟むようにコア13の両側面13aに接して形成された横クラッド14を含む。また、コア13の表面のうち、基板11とは反対側の面13b(以下、上面13bと示す)の少なくとも一部が、エバネッセント波(エバネッセント光とも言う)がしみ出して被検出対象に吸収される伝播面をなしている。
本実施形態では、単結晶シリコンからなる基板11の一面に、一面全域を覆うように酸化シリコンからなる下部クラッド層12が配置されている。そして、下部クラッド層12における基板11とは反対側の面に、コア13と横クラッド14が並設されている。
コア13は、下部クラッド層12及び横クラッド14よりも屈折率の高い材料なり、本実施形態では窒化シリコンからなる。そして、図1に示すように渦巻状、すなわち、一端13dを最内周位置、他端13eを最外周位置とし、周回ごとに光路長が長くなる配置となっている。
コア13の両端13d,13eのうち、一方は光導波路の入射端、他方は光導波路の出射端となる。本実施形態では、コア13における内周側の端部13dが入射端とされ、外周側の端部13eが出射端となっている。なお、図1に示す符号15は、光源からの光を、光導波路の入射端に導くための結合器である。この結合器15は、例えば基板11の直上に配置された光源からの光を反射して、コア13に導く。また、図1では、光源と、光導波路の出射端から出射された光を検出する光検出器との図示を省略している。
横クラッド14は、コア13の側面13aから光が漏れ出ないように、コア13の延設方向にわたって側面13a全域に接している。本実施形態では、横クラッド14が、コア13と同じ厚さを有しており、下部クラッド層12とは反対側の面がコア13の上面13bと面一となっている。また、横クラッド14が、酸窒化シリコン(SiON)からなる。
上記した光導波路型センサ10では、コア13と、コア13の側面13aに接触して配置された横クラッド14と、コア13の上面13bとは反対側の面13c(以下、下面13cと示す)に接触して配置された下部クラッド層12とにより、光導波路が構成されている。そして、コア13の上面13bが露出されており、この露出された上面13bが、エバネッセント波のしみ出す伝播面として機能するようになっている。
したがって、光源から光を出射し、光導波路に光を導波させると、コア13の上面13bから光の一部としてエバネッセント波がしみ出し、上面13bに接触している被検出対象としての気体又は液体に吸収される。この被検出対象による光吸収の程度に応じて、光導波路を導波する光の強度が低下するため、光導波路を導波する光の強度を、被測定対象の吸収特性に応じた所定の波長帯域に対して測定することで、被検出対象を分析することができる。
なお、上記した光導波路型センサ10は、以下に示す製造方法により形成することができる。先ず、単結晶シリコンからなる基板11を準備し、基板11の一面上に、熱酸化法、化学気相成長法(CVD)などにより、酸化シリコンからなる下部クラッド層12を形成する。次いで、下部クラッド層12上に、CVDなどにより、窒化シリコン膜23を堆積形成する。以上が、図3(a)に示す工程である。
次いで、窒化シリコン膜23をエッチングし、渦巻状のコア13を形成する。以上が、図3(b)に示す工程である。この時点で、コア13の下面13cには下部クラッド層12が接しており、コア13の側面13a及び上面13bは露出状態である。
コア13の形成後、CVDなどにより、コア13を覆うように下部クラッド層12上に酸窒化シリコン膜24を堆積形成する。本実施形態では、酸窒化シリコン膜24を形成する際の、チャンバー内のガスのうち、酸素が占める体積比率を一定として酸窒化シリコン膜24を形成する。以上が、図3(c)に示す工程である。
そして、コア13の上面13bが露出するように、酸窒化シリコン膜24をエッチングすることで、上記した光導波路型センサ10を得ることができる。
次に、本実施形態に係る光導波路型センサ10の特徴部分の効果について説明する。本実施形態では、コア13の表面のうち、側面13aを伝播面とせず、上面13bを伝播面としている。
コア13の側面13aは、上記したように、パターニングしてコア13を形成する際の加工面であるため、コア13の上面13bに比べると表面が粗い。このため、コア13の側面13aを伝播面とすると、エバネッセント波がしみ出す際に、コア13の側面13aと該側面に接触する被検出対象との界面で散乱などが生じて伝播損失が大きくなる。
これに対し、本実施形態では、コア13の上面13bを伝播面としているので、コア13の側面13aを伝播面とする構成に比べて、散乱、ひいては伝播損失を低減することができる。これにより、光量全体に占めるエバネッセント波の割合を増やして、検出感度を向上することができる。
さらに本実施形態では、コア13を渦巻状に延設しているため、曲げ部分において、光がコア13を透過しにくくなるように曲げ半径を大きくしても、従来の蛇行形状に比べて体格を小型化することができる。すなわち、同じ体格であれば導波路長を長くすることができるため、検出感度を向上しつつ小型化することができる。
この点について、本発明者は実際に5mm□(5mm×5mmの正方形)に収まる導波路長を算出して比較した。その際、曲げ部分の半径を400μm、光導波路の幅、すなわちコア13の両側面13aにそれぞれ位置する横クラッド14の中心間の距離(図2に示すピッチP1)を100μmとした。その結果、導波路長は、従来の蛇行形状が36mmに対し、本実施形態に示す渦巻状では242mmであった。
また、曲げ半径を大きくできるので、コア13と横クラッド14との屈折率差を小さくすることができる。同様に、コア13と下部クラッド層12との屈折率差を小さくすることができる。これにより、界面で生じる散乱による損失を抑制することができる。このようにコア13とクラッド12,14との屈折率差を小さくし、散乱による損失を抑制すると、検出感度を向上することができる。
以上示したように、本実施形態に係る光導波路型センサ10によれば、検出感度を高めつつ、小型化を図ることができる。
また、本実施形態では、コア13の上面13bが露出されているため、伝播面としての上面13bからしみ出したエバネッセント波が、被検出対象の特性に応じて効率よく吸収される。これにより、検出感度を向上することができる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、コア13の上面13bのみが伝播面とされる例を示した。これに対し、本実施形態では、コア13の上面13bと下面13cが伝播面とされる点を第1の特徴とする。また、メンブレンMEMの座屈を抑制するサポート層16を備える点を第2の特徴とする。なお、図4,図7−図9に示す各断面は、図2に対応している。
図4に示す光導波路型センサ10において、基板11には、コア13及び横クラッド14が配置される側の一面11a(以下、上面11aと示す)に開口する除去領域17が設けられている。これにより、光導波路を構成するコア13及び横クラッド14のうち、除去領域17を架橋する部位がメンブレンMEMとなっている。また、コア13の上面13bだけでなく、メンブレンMEMにおけるコア13の下面13cが、伝播面となっている。
図4に示す例では、さらに、除去領域17が、基板11における上面11aとは反対の下面11b側にも開口しており、基板11を貫通する貫通孔となっている。そして、コア13の大部分(外周側の端部13eから所定範囲を除く部分)がメンブレンMEMの領域内に配置されている。
このような除去領域17(貫通孔)は、コア13及び横クラッド14の形成後、サポート層16をストッパとして、下面11b側から基板11をエッチングすることで形成することができる。
また、下部クラッド層12に代えて、コア13及び横クラッド14全域を覆うように、基板11の上面11aとコア13及び横クラッド14との間にサポート層16が介在されている。このサポート層16は、コア13を構成する材料及び横クラッド14を構成する材料に起因する膜応力により、コア13及び横クラッド14が座屈するのを抑制するための補強層であり、コア13の下面13cからしみ出すエバネッセント波の伝播に影響を与えない程度の厚さに設定される。本実施形態では、サポート層16が窒化シリコンからなる。
したがって、図4に示す光導波路型センサ10では、コア13の上面13bからしみ出すエバネッセント波が、上面13bに接する被検出対象に吸収されるとともに、コア13の下面13cからしみ出すエバネッセント波が、サポート層16を介して被検出対象に吸収されるようになっている。このように、コア13における上面13bと下面13cの両面を伝播面とすると、伝播面からしみ出すエバネッセント波の、光量全体に占める割合を、上面13bのみを伝播面とする構成の2倍程度とすることができる。すなわち、検出感度をより向上することができる。
また、基板11の除去領域17を貫通孔としているので、コア13の下面13c側にも被検出対象が配置されやすい構成となっている。
また、サポート層16の厚さを、下面13cからしみ出すエバネッセント波の伝播に影響を与えない程度の厚さとするので、メンブレンMEM(コア13及び横クラッド14)の座屈を抑制しつつ、検出感度を向上することができる。
なお、エバネッセント波の伝播に影響を与えない程度の厚さとは、コア13とサポート層16の界面での反射が生じない程度の厚さとも言える。具体的には、光導波路を導波される光の波長をλ、サポート層16の波長λにおける屈折率をn、サポート層16の厚みをtsとすると、n×ts≦λを満たして設定される厚みtsである。
このように、n×ts、すなわち光学長が、波長λよりも小さくなるようにサポート層16を構成すると、サポート層16を有しながらもエバネッセント波がサポート層16を効率よく透過し、エバネッセント波を被検出対象に吸収させることができる。
より好ましくは、n×ts≦0.3λを満たしてサポート層16の厚みtsが設定されると良い。本発明者のシミュレーションにより、サポート層16の屈折率nに対する、光学長(n×ts)/波長λの値は、図5に示すように0.3で収束することが明らかとなった。したがって、上記構成とすると、波長λ及びサポート層16の屈折率nによらず、検出感度を向上することができる。
なお、図4では、コア13の下面13c側(基板11とコア13及び横クラッド14の間)にサポート層16が介在される例を示したが、図6に示すように、コア13及び横クラッド14全域を覆うように、コア13の上面13b側にサポート層16が配置される構成としても良い。この構成では、コア13の上面13bからしみ出すエバネッセント波が、サポート層16を介して被検出対象に吸収され、コア13の下面13cからしみ出すエバネッセント波が、下面13bに接する被検出対象に吸収される。
また、基板11の除去領域17としては、図4に示す貫通孔に限定されるものではない。例えば、図7に示すように、基板11の上面11a及び下面11bのうち、上面11a側のみに開口する凹部を、除去領域17として採用することもできる。この除去領域17は、コア13及び横クラッド14の形成後、メンブレンMEM構成部分であって光導波路に影響のない横クラッド14の部分を貫通するエッチングホール18を通じて、基板11を上面11a側からエッチングすることで形成することができる。なお、エッチングホール18はサポート層16も貫通している。また、図示しないが、複数個所に設けられている。この構成において、サポート層16をコア13の上面13b側に設けることもできる。
さらには、座屈する恐れがない場合には、図8に示すように、サポート層16を有さず、メンブレンMEMがコア13及び横クラッド14からなる構成とすることもできる。この構成では、コア13の上面13b及び下面13cのいずれも露出面となるので、サポート層16を有する構成に比べて、被検出対象に吸収されるエバネッセント波を増すことができる。
(第3実施形態)
本発明者は、上記第1実施形態及び第2実施形態で示した構成において、シミュレーションによって、より好ましい形態についての検討を行った。本実施形態はこの検討結果に基づくものである。なお、以下のシミュレーションにおいては、図8に示すように、コア13の上面13b及び下面13cがともに露出面とされた光導波路型センサ10の構成をモデルとした。
先ず、コア13の屈折率と横クラッド14の屈折率の好ましい関係について説明する。ここで、コア13の屈折率をn、横クラッド14の屈折率n(<n)、コア13と横クラッド14の屈折率差をΔn(=n−n)とする。
図9は、光導波路を導波される光の波長λ=4.5μmにおいて、コア13の屈折率nを3水準(2.0、2.5、3.0)とり、それぞれにおいて屈折率差Δnと規格化透過率との関係を示したものである。なお、規格化透過率とは、コア13の各屈折率における透過率の最大値を1として規格化した透過率である。コア13の屈折率nが2.0では屈折率差Δnが0.2で最大透過率(規格化透過率1)となっており、コア13の屈折率nが2.5では屈折率差Δnが0.1で最大透過率(規格化透過率1)となっている。また、コア13の屈折率nが3.0では屈折率差Δnが0.05で最大透過率(規格化透過率1)となっている。
図10は、図9において、規格化透過率が0.5(最大透過率の1/2倍)となる屈折率を抽出し、最小二乗法で二次関数としてフィッティングした図である。図9において、コア13の各屈折率のデータは、規格化透過率0.5との間に、屈折率差Δnが小さい交点と、屈折率差Δnが大きい交点の2点をそれぞれ有する。
コア13の各屈折率(2.0、2.5、3.0)における屈折率差Δnが小さい交点を最小二乗法で二次関数としてフィッティングすると、図10に示すように、Δn=0.02n −0.17n+0.36となる。なお、屈折率nが2.0の交点は0.044、屈折率nが2.5の交点は0.072、屈折率nが3.0の交点は0.11である。
一方、コア13の各屈折率(2.0、2.5、3.0)における屈折率差Δnが大きい交点を最小二乗法で二次関数としてフィッティングすると、図10に示すように、Δn=0.51n −3.10n+4.95となる。なお、屈折率nが2.0の交点は0.255、屈折率nが2.5の交点は0.4、屈折率nが3.0の交点は0.8である。
コア13の各屈折率(2.0、2.5、3.0)において、屈折率差Δnが小さい交点と屈折率差Δnが大きい交点との間の範囲は、図9に示すように、規格化透過率が0.5よりも大きい範囲である。したがって、下記数式1の関係を満たすようにコア13及び横クラッド14を構成すると、規格化透過率を0.5以上(最大透過率の1/2倍以上)とすることができる。
(数1)
0.02n −0.17n+0.36≦Δn≦0.51n −3.10n+4.95
本実施形態では、上記数式1の関係を満たしてコア13及び横クラッド14が構成されている。すなわち、光導波路内を導波される光の透過率が高い構成となっている。光導波路内の透過率が高いということは、伝播損失が小さいということであるので、これにより、検出感度を向上することができる。
次に、好ましいコア13の厚みについて説明する。
図11は、コア13の厚みと、伝播面からしみ出すエバネッセント波の、光量全体に占める割合(後述する図13参照)との関係を示す図である。なお、図11では、コア13の屈折率nを3.0、横クラッド14の屈折率nを2.8、光導波路を導波される光の波長λを4.5μmとした場合を例示している。
図11に示すように、コア13の厚みが2μmを境に大きく変化することが明らかとなった。詳しくは、コア13の厚みが2μm以下において、コア13の厚みが2μmよりも大きい場合に比べ、コア13の厚さに対するエバネッセント波の割合の変化量が大きくなっている。なお、図11に示すように、コア13の厚みが1.5μm以下において、コア13の厚さに対するエバネッセント波の割合の変化量がより大きくなっている。
本実施形態では、このシミュレーション結果を踏まえ、コア13の厚みを2.0μm以下としている。したがって、伝播面からしみ出すエバネッセント波の、光量全体に占める割合を大きくして、検出感度を向上することができる。なお、コア13の厚みを1.5μm以下とすると、検出感度をさらに向上することができる。
次に、好ましいコア13の屈折率nについて説明する。
図12は、コア13の屈折率nと、伝播面からしみ出すエバネッセント波の、光量全体に占める割合との関係を示す図である。なお、図12では、コア13と横クラッド14の屈折率差Δnを0.2、光導波路を導波される光の波長λを4.5μmとした場合を例示している。
図12に示すように、コア13の屈折率nに対する、伝播面からしみ出すエバネッセント波の、光量全体に占める割合が、コア13の屈折率nが3を境に大きく変化することが明らかとなった。詳しくは、コア13の屈折率nが3以下において、コア13の屈折率nが3よりも大きい場合に比べ、コア13の屈折率nに対するエバネッセント波の割合の変化量が大きくなっている。
本実施形態では、このシミュレーション結果を踏まえ、コア13の屈折率nを3以下としている。したがって、伝播面からしみ出すエバネッセント波の、光量全体に占める割合を大きくして、検出感度を向上することができる。
図13は、本実施形態に係る(上記した構成を満たす)光導波路型センサ10の光強度分布を示す図である。具体的には、コア13の屈折率nを2.0、横クラッド14の屈折率nを1.7、屈折率差Δnを0.3、コア13の厚さを1.0μm、コア13の幅を2.5μm、光導波路を導波される光の波長λを3.5μmとしている。
図14,15は、図13に示す構成に対する比較例の光強度分布を示す図である。図14に示す比較例1は、図13同様、コア13の両側面13aに対して横クラッド14が配置され、コア13の上面13b及び下面13cが伝播面とされた構成において、コア13の屈折率nを3.4、横クラッド14の屈折率nを1.4、屈折率差Δnを2.0、コア13の厚さを1.0μm、コア13の幅を2.5μm、光導波路を導波される光の波長λを3.5μmとしている。
一方、図15に示す比較例2は、下部クラッド層12上にコア13が配置され、コア13の両側面13a及び上面13bが伝播面とされた構成において、コア13の屈折率nを3.4、横クラッド14の屈折率nを1.4、屈折率差Δnを2.0、コア13の厚さを1.0μm、コア13の幅を2.5μm、光導波路を導波される光の波長λを3.5μmとしている。
これら比較例1,2が、屈折率差Δnの大きい従来構成に相当する。なお、図13〜図15に示す符号C1は、コア13の中心位置を示しており、図13〜図15では、中心位置C1での光強度を1.0とした相対強度の分布を示している。また、図13〜図15に一点鎖線で示す符号19は、光のうち、コア13の伝播面からしみ出したエバネッセント波の部分を示している。図13〜図15では、中心位置C1から遠ざかるほど光強度が低下しており、エバネッセント波の部分19よりも外側は光強度が0となっている。
図16及び図17は、図13〜図15に示す結果をまとめたものであり、図16は、本実施形態に係る光導波路型センサ10(本例)、比較例1、比較例2の伝播損失を比較した図である。図17は、本実施形態に係る光導波路型センサ10(本例)、比較例1、比較例2について、伝播面からしみ出すエバネッセント波の、光量全体に占める割合を比較した図である。
図13〜図15の比較、及び、図16、図17の結果からも明らかなように、本実施形態に係る光導波路型センサ10によれば、伝播損失を抑制し、これにより伝播面からしみ出すエバネッセント波の、光量全体に占める割合を大きくすることができる。すなわち、検出感度を参考例1,2よりも格段に向上することができる。
なお、本実施形態では、コア13の上面13b及び下面13cがともに伝播面(且つ露出面)とされた光導波路型センサ10の構成をモデルとしたが、コア13の上面13b及び下面13cのうち、片方のみが伝播面とされた構成についても、参考例1,2に対して検出感度を向上することができる。本実施形態に示す構成において片面のみを伝播面とすると、伝播面からしみ出すエバネッセント波の、光量全体に占める割合は図13の構成の半分程度(20〜30%)となる。
(第4実施形態)
上記実施形態では、コア13の側面13aに接する横クラッド14の屈折率が単一(一定)である例を示した。これに対し、本実施形態では、図18に示すように、横クラッド14が、コア13との境界から所定範囲に、コア13(の側面13a)から離れるにつれて屈折率が連続的若しくは段階的に小さくなる屈折率傾斜部位14bを有する点を特徴とする。
図18は、本実施形態に係る光導波路型センサ10において、光導波路を構成するコア13及び横クラッド14の、位置(コア13の延設方向に直交する幅方向での位置)と屈折率との関係を模式的に示す図である。横クラッド14は、所定の屈折率n(<n)を有した定屈折率部位14aと、該定屈折率部位14aとコア13との間に設けられ、コア13(の側面13a)から離れるにつれて屈折率がnからnに向けて、連続的若しくは段階的に小さくなる屈折率傾斜部位14bと、を有している。
コア13と横クラッド14の界面での散乱による伝播損失は、コア13と、該コア13の側面13aに接して形成された横クラッド14との屈折率差Δnが大きいほど増加する。これに対し、本実施形態では、横クラッド14の屈折率が、コア13との界面から連続的若しくは段階的に小さくなっているため、上記した散乱を抑制し、これにより検出感度を向上することができる。
なお、上記した光導波路型センサ10は、例えば以下に示す製造方法により形成することができる。なお、図19では、便宜上、コア13を1つのみ示している。
図19(a)に示すコア13を形成する工程までは、第1実施形態同様である。コア13の形成に続いて、CVDにより、コア13を覆うように下部クラッド層12上に酸窒化シリコン膜を堆積形成する。この際、酸窒化シリコン膜を形成する際の、チャンバー内のガスのうち、酸素が占める体積比率(濃度)を変化させる。具体的には、酸素が占める体積比率を大きくする方向に変化させる。
例えば図19(b)では、酸素供給源であるガスが、チャンバー内のガスの20%を占めるようにし、コア13を覆うように下部クラッド層12上に酸窒化シリコン膜24aを堆積形成する。そして、エッチングにより、図19(c)に示すように、酸窒化シリコン膜24aのうちのコア13を被覆する部分のみを残して、下部クラッド層12を覆う部分を除去する。
次に、酸素供給源であるガスが、チャンバー内のガスの50%を占めるようにし、酸窒化シリコン膜24aを覆うように下部クラッド層12上に酸窒化シリコン膜24bを堆積形成する。そして、酸窒化シリコン膜24a同様にパターニングする。すなわち、酸窒化シリコン膜24bのうちのコア13を被覆する部分のみを残して、下部クラッド層12を覆う部分を除去する。
また、酸素供給源であるガスが、チャンバー内のガスの80%を占めるようにし、図19(d)に示すように、酸窒化シリコン膜24bを覆うように下部クラッド層12上に酸窒化シリコン膜24cを堆積形成する。そして、酸窒化シリコン膜24c及び酸窒化シリコン膜24bのうち、コア13の側面13aが被覆され、コア13の上面13bが露出されるように、酸窒化シリコン膜24c及び酸窒化シリコン膜24bをエッチングする。図19(e)では、コア13の上面13bと横クラッド14が面一となるようにエッチングする。
このように、横クラッド14を形成するための原料の組成を連続的若しくは段階的に変化させることで、酸窒化シリコン膜24cからなる定屈折率部位14aと、酸窒化シリコン膜24a,24bからなる屈折率傾斜部位14bと、を有する横クラッド14を形成する。そして、上記した光導波路型センサ10を得ることができる。
なお、上記においては、コア13の上面13bのみが伝播面とされる構成例を示したが、コア13の上面13b及び下面13cが伝播面とされる構成においても、屈折率傾斜部位14bを適用することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
10・・・光導波路型センサ
11・・・基板
12・・・下部クラッド層
13・・・コア
13a・・・側面
13b・・・上面
13c・・・下面
14・・・横クラッド
16・・・サポート層
17・・・除去領域
MEM・・・メンブレン

Claims (13)

  1. 基板上に光導波路が形成された光導波路型センサであって、
    前記光導波路は、該基板の一面上において延設されたコアと、前記基板の一面上における前記コアと同一層において、前記コアを挟むように前記コアの両側面に接して形成された横クラッドを含み、
    前記コアは、渦巻状に延設されるとともに、前記基板とは反対側の面の少なくとも一部が、光がしみだして被検出対象に吸収される伝播面とされていることを特徴とする光導波路型センサ。
  2. 前記コアの屈折率をn、該屈折率nと前記横クラッドの屈折率nとの差をΔnとすると、
    次式を満たして前記光導波路が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光導波路型センサ。
    0.02n −0.17n+0.36≦Δn≦0.51n −3.10n+4.95
  3. 前記コアの厚みが2.0μm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光導波路型センサ。
  4. 前記コアの屈折率nが3以下であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の光導波路型センサ。
  5. 前記横クラッドは、前記コアとの境界から所定範囲に、前記コアから離れるにつれて屈折率が連続的若しくは段階的に小さくなる屈折率傾斜部位を有することを特徴とする請求項1に記載の光導波路型センサ。
  6. 前記基板には、前記一面に開口する除去領域が設けられ、
    前記光導波路を構成する前記コア及び前記横クラッドのうち、前記除去領域を架橋する部位がメンブレンとされ、
    前記メンブレンにおけるコアの、前記基板とは反対側の面と前記基板側の面との両面が、前記伝播面とされていることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の光導波路型センサ。
  7. 前記除去領域は、前記基板の一面とは反対の面にも開口する貫通孔であることを特徴とする請求項6に記載の光導波路型センサ。
  8. 前記コアの伝播面は、被検出対象が接触するよう露出されていることを特徴とする請求項1〜7いずれか1項に記載の光導波路型センサ。
  9. 前記コアの伝播面の少なくとも一方に対し、前記メンブレンを補強するサポート層が接触配置され、
    前記光導波路を導波される光の波長をλ、前記サポート層の波長λにおける屈折率をn、前記サポート層の厚みをtsとすると、
    前記サポート層が、n×ts≦λを満たして形成されていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の光導波路型センサ。
  10. 前記サポート層が、n×ts≦0.3λを満たして形成されていることを特徴とする請求項9に記載の光導波路型センサ。
  11. 前記基板の一面上には、下部クラッド層を介して、前記コア及び前記横クラッドが形成されていることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の光導波路型センサ。
  12. 前記光導波路の入射端に光を入射する光源と、
    前記光導波路の出射端から出射された光を検出する光検出器とを備えることを特徴とすることを特徴とする請求項1〜11いずれか1項に記載の光導波路型センサ。
  13. 基板上に光導波路が形成された光導波路型センサの製造方法であって、
    前記光導波路を形成する工程として、
    前記基板上にコアを形成する工程と、
    前記コアの形成後、前記基板の一面上における前記コアと同一層において、前記コアを挟むように前記コアの両側面に接して横クラッドを堆積形成する工程と、を含み、
    前記横クラッドを形成する工程において、前記横クラッドを形成するための原料の組成を連続的若しくは段階的に変化させることで、前記コアとの境界から所定範囲の部位において、前記コアから離れるにつれて屈折率が連続的若しくは段階的に変化するように前記横クラッドを形成することを特徴とする光導波路型センサの製造方法。
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