JP2011226678A - 流体加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 流体加熱装置の最適設計をすることができ、これにより高効率化、サイズダウン、コストダウンを図る。
【解決手段】 燃料を燃焼させて熱エネルギーを発生させる燃焼装置と、この燃焼装置からの熱エネルギーで流体を加熱する加熱器からなる流体加熱装置であって、この加熱器1が間隙を保ってプレートを積層したプレート部からなり、これらのプレートの間隙を熱エネルギーを有する流体と被加熱流体が交互に流れ、被加熱流体が加熱されるように加熱部と被加熱部とを構成し、燃焼装置は、水平方向に燃料が燃焼して熱エネルギーはプレート部に水平に入り、被加熱流体は下方から入って上方に流れるように構成され、加熱器のプレート部が燃焼火炎中に置かれ、このプレート部の後方に燃焼後の燃焼ガスが流入する複数の煙管7が配置されて、煙管の間に被加熱流体が流れる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料を燃焼させて燃焼ガスにより液体等の流体を加熱する装置、詳しくはプレートを積層して熱エネルギーを有する流体と被加熱流体とを交互に流すようにし、プレート型加熱器と煙管とを水平に配置した流体加熱装置に関するものである。
従来、燃料の燃焼部に収熱部と呼ばれる円管や異形管などの伝熱管群を配置し、その後流に熱回収部の伝熱管群を配置した構成が知られている。
伝熱管群を用いる場合、形状の制約、および管ピッチが溶接しろの制約を受けるなど、最適設計ができないという欠点があった。また製作の複雑なことによるコストアップ、最適形状が得られないことによるサイズアップの問題があった。
特許第2948180号公報 特開2004−324911号公報 特開2001−153302号公報 特開2003−185293号公報
解決しようとする問題点は、流体加熱装置を設計するに際し、形状が嵩張ってコンパクトな最適形状に設計できない点である。
本発明は、流体加熱装置の最適設計を行うために、燃焼による熱エネルギーで流体を加熱する加熱器を、間隔を保ってプレートを積層したプレート部(プレート積層体)とし、この加熱器と煙管とを水平に配置することを最も主要な特徴としている。
本発明の流体加熱装置は、燃料を燃焼させて熱エネルギーを発生させる燃焼装置と、この燃焼装置からの熱エネルギーで流体を加熱する加熱器からなる流体加熱装置であって、この加熱器が間隙を保ってプレートを積層したプレート部からなり、これらのプレートの間隙を熱エネルギーを有する流体と被加熱流体が交互に流れ、被加熱流体が加熱されるように加熱部と被加熱部とを構成し、前記燃焼装置は、水平方向に燃料が燃焼して熱エネルギーはプレート部に水平に入り、被加熱流体は下方から入って上方に流れるように構成され、前記加熱器のプレート部が燃焼火炎中に置かれ、このプレート部の後方(下流)に燃焼後の燃焼ガスが流入する複数の煙管が配置されて、煙管の間に被加熱流体が流れるようにしたことを特徴としている。
この装置において、プレート間の間隙が加熱部と被加熱部で異なるように構成することがある。また、各加熱部におけるプレート間の間隙が燃焼ガス流速及び燃焼ガス圧力損失の少なくともいずれかを均一に近づけるように決められているように構成することが望ましい。
これらの装置において、加熱部のプレート間の間隙が被加熱部のプレート間の間隙より大きくなっているように構成することがある。
また、加熱部のプレート間の間隙が下流方向に行くにつれて狭まり、被加熱部が下流方向に行くにつれて広くなっているように構成する場合がある。燃料を燃焼させて熱エネルギーを発生させる燃焼装置として、多孔プレートを用いた面燃焼バーナや、耐熱金属繊維を用いた面燃焼バーナ等が用いられる。
また、本発明の装置は、熱エネルギーで流体を加熱する加熱器及び煙管を囲んで外箱が設置され、この加熱器及び煙管と外箱の間に被加熱流体が充填されているとともに、被加熱流体のプレートの間隙が外箱と連通しているように構成される。
装置。
また、本発明の装置は、被加熱流体は流体加熱装置の外部より、外箱の上部及び下部のいずれかに設けられた被加熱流体供給管を経て流入し、外箱の上部より流出するように構成される。
また、本発明の装置は、加熱器及び煙管の上側に、被加熱流体に連通する気液分離器を備えた気液分離室が設けられ、この気液分離室の上部及び上側部のいずれかに蒸気出口が設けられて、被加熱流体は加熱され沸騰して蒸気を発生し、気液分離室で蒸気が液流体と分離されて蒸気が外部へ流出するようにした構成とされる。
また、本発明の装置は、外箱の上側に、気液分離室が連通管を介して接続され、この気液分離室の上部及び上側部のいずれかに蒸気出口が設けられ、この気液分離室の下部に液流体出口が設けられて、被加熱流体が加熱されて蒸気を発生し、発生した蒸気は液流体とともに連通管を通って気液分離室に流入し、気液分離器で液流体と分離されて蒸気が外部へ流出し、液流体は液流体出口から排出されるようにした構成とされる。
さらに、本発明の装置は、気液分離室の下部の内側及び外側のいずれかに、液流体出口を備えた液溜りを設け、この液溜りに液面検知器を設けて液面検知部を構成し、外箱に液流体入口の流量制御弁を設け、この弁と前記液面検知器とを接続して、液溜りの液面を検知し、この液面が一定になるように外箱に流入する液流体流量を調節するように構成される。
これらの装置において、被加熱流体が吸収液であり、流体加熱装置が吸収式冷凍機の再生器であるように構成する場合がある。
本発明の流体加熱装置は、従来の水管部をプレート式にし、その下流に煙管を水平に配置することにより、自由に燃焼ガス流路を設定でき、かつ、プレート部をセットするだけであるので、構造が簡単になり、製作容易でコストダウン及び高効率化を図ることができる。また、最適設計することができ、これにより、無駄なスペースがなくサイズダウンを図ることができるという利点がある。
図1は本発明の流体加熱装置の要部を示す斜視説明図である。 図2は図1におけるプレート部及び煙管の一例を示す説明図である。 図3は加熱部と被加熱部の一例を示す説明図である。 図4は加熱部と被加熱部の他の例を示す説明図である。 図5は加熱部と被加熱部のさらに他の例を示す説明図である。 図6は燃焼装置の一例を示す説明図である。 図7は本発明の流体加熱装置の一例を示す説明図である。 図8は図7にに示す装置の斜視図である。 図9は図8にに示す装置に流体入口及び流体出口を示した斜視図である。 図10は本発明の流体加熱装置の他の例を示す説明図である。 図11は本発明の流体加熱装置の他の例を示す説明図である。 図12は本発明の流体加熱装置のさらに他の例を示す説明図である。
流体加熱装置をコンパクトかつ安価に設計するという目的を、流体を加熱する加熱器をプレート積層体とし、その下流に煙管を水平に配置することにより実現した。
以下、本発明の実施例について図1〜図12に基づいて説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、適宜変更して実施できるものである。
図1は、本発明の流体加熱装置の要部を示している。1は加熱器で、加熱部2と被加熱部3とからなっている。この加熱器1の側部に隣接して燃焼装置(図示せず)が配置されている。
加熱器1は、間隔を保ってプレート4を積層したプレート部からなり、これらのプレート4の間隙を熱エネルギーを有するガス体等の流体と、被加熱流体が交互に流れて、被加熱流体が加熱されるように構成されている。図1は、燃焼装置(図示せず)において燃料が水平方向に燃焼し、発生した燃焼ガスがプレート部に水平に入り、被加熱流体が下方から入って上方へ流れるように構成されている。すなわち、燃焼ガスの流れと被加熱流体の流れが直交している。
さらに、図2に示すように、加熱器1のプレート部が燃焼火炎5中に置かれ、このプレート部の後方(下流)に燃焼後の燃焼ガスが流入する複数の煙管7が配置されて、煙管7の間に被加熱流体が流れるように構成されている。
図3及び図4は、プレート4間の間隙が加熱部2と被加熱部3とで異なるようにした場合、例えば加熱部2の間隙を被加熱部3の間隙より広くした場合を示している。
また、各加熱部におけるプレート間の間隙は、燃焼ガス流速及び燃焼ガス圧力損失の少なくともいずれかがほぼ均一になるように決定される。
図5は、加熱部2のプレート間の間隙が、下流方向に行くにつれて狭くなり、被加熱部3のプレート間の間隙が下流方向に行くにつれて広くなるように構成した場合を示している。
燃料を燃焼させて熱エネルギー(燃焼ガス)を発生させる燃焼装置としては、図6に示すような、多孔プレート13を用いた面燃焼バーナ14や、耐熱金属繊維を用いた面燃焼バーナ(図示せず)等が用いられる。
図7及び図8は、加熱器及び煙管を外箱で囲む場合を示している。すなわち、熱エネルギーで流体を加熱する加熱器1及び煙管7を囲んで外箱15が設置され、この加熱器1及び煙管7と外箱15の間に被加熱流体が充填されているとともに、被加熱流体のプレートの間隙が外箱15と連通しているように構成される。この場合、図9に示すように、被加熱流体は流体加熱装置の外部より、外箱15の上部及び下部のいずれかに設けられた被加熱流体供給管16、17を経て流入し、外箱15の上部より流出するように構成することが望ましい。
図10は、気液分離室を備えた装置の一例を示している。すなわち、加熱器1及び煙管7の上側に、被加熱流体に連通する気液分離器20を備えた気液分離室21が設けられ、この気液分離室21の上部及び上側部のいずれかに蒸気出口22が設けられて、被加熱流体は加熱され沸騰して蒸気を発生し、気液分離室21で蒸気が液流体と分離されて蒸気が外部へ流出するように構成されている。
また、図11に示すように、外箱15の上側に、気液分離室21が連通管23を介して接続され、この気液分離室21の上部及び上側部のいずれかに蒸気出口22が設けられ、この気液分離室21の下部に液流体出口24が設けられて、被加熱流体が加熱されて蒸気を発生し、発生した蒸気は液流体とともに連通管23を通って気液分離室21に流入し、気液分離器20で液流体と分離されて蒸気が外部へ流出し、液流体は液流体出口24から排出されるように構成する場合もある。
さらに、図12に示すように、気液分離室21の下部の内側及び外側のいずれかに、液流体出口25を備えた液溜り26を設け、この液溜り26に液面検知器27を設けて液面検知部28を構成し、外箱15に液流体入口30の流量制御弁29を設け、この弁29と前記液面検知器27とを接続して、液溜り26の液面を検知し、この液面が一定になるように外箱15に流入する液流体流量を調節するように構成する場合もある。31は制御器である。
上記の構成において、被加熱流体が吸収式冷凍機(冷温水機を含む)の吸収液であり、流体加熱装置が吸収式冷凍機(冷温水機を含む)の再生器であるように構成することが好ましい。
加熱流体として、燃料をバーナで燃焼させた燃焼ガスを用い、被加熱流体として吸収液を用いることにより、吸収式冷凍機または吸収式冷温水機(単に吸収式冷凍機と記している場合もある)の再生器として用いることができる。
1 加熱器
2 加熱部
3 被加熱部
4 プレート
5 燃焼火炎
7 煙管
13 多孔プレート
14 面燃焼バーナ
15 外箱
16、17 被加熱流体供給管
20 気液分離器
21 気液分離室
22 蒸気出口
23 連通管
24、25 液流体出口
26 液溜り
27 液面検知器
28 液面検知部
29 流量制御弁
30 液流体入口
31 制御器

Claims (13)

  1. 燃料を燃焼させて熱エネルギーを発生させる燃焼装置と、この燃焼装置からの熱エネルギーで流体を加熱する加熱器からなる流体加熱装置であって、この加熱器が間隙を保ってプレートを積層したプレート部からなり、これらのプレートの間隙を熱エネルギーを有する流体と被加熱流体が交互に流れ、被加熱流体が加熱されるように加熱部と被加熱部とを構成し、前記燃焼装置は、水平方向に燃料が燃焼して熱エネルギーはプレート部に水平に入り、被加熱流体は下方から入って上方に流れるように構成され、前記加熱器のプレート部が燃焼火炎中に置かれ、このプレート部の後方に燃焼後の燃焼ガスが流入する複数の煙管が配置されて、煙管の間に被加熱流体が流れるようにしたことを特徴とする流体加熱装置。
  2. プレート間の間隙が加熱部と被加熱部で異なるようにした請求項1記載の流体加熱装置。
  3. 各加熱部におけるプレート間の間隙が燃焼ガス流速及び燃焼ガス圧力損失の少なくともいずれかを均一に近づけるように決められている請求項2記載の流体加熱装置。
  4. 加熱部のプレート間の間隙が被加熱部のプレート間の間隙より大きくなっている請求項2又は3記載の流体加熱装置。
  5. 加熱部のプレート間の間隙が下流方向に行くにつれて狭まり、被加熱部が下流方向に行くにつれて広くなっている請求項1記載の流体加熱装置。
  6. 燃料を燃焼させて熱エネルギーを発生させる燃焼装置が、多孔プレートを用いた面燃焼バーナである請求項1〜5のいずれかに記載の流体加熱装置。
  7. 燃料を燃焼させて熱エネルギーを発生させる燃焼装置が、耐熱金属繊維を用いた面燃焼バーナである請求項1〜5のいずれかに記載の流体加熱装置。
  8. 熱エネルギーで流体を加熱する加熱器及び煙管を囲んで外箱が設置され、この加熱器及び煙管と外箱の間に被加熱流体が充填されているとともに、被加熱流体のプレートの間隙が外箱と連通している請求項1〜7のいずれかに記載の流体加熱装置。
  9. 被加熱流体は流体加熱装置の外部より、外箱の上部及び下部のいずれかに設けられた被加熱流体供給管を経て流入し、外箱の上部より流出するようにした請求項8記載の流体加熱装置。
  10. 加熱器及び煙管の上側に、被加熱流体に連通する気液分離器を備えた気液分離室が設けられ、この気液分離室の上部及び上側部のいずれかに蒸気出口が設けられて、被加熱流体は加熱され沸騰して蒸気を発生し、気液分離室で蒸気が液流体と分離されて蒸気が外部へ流出するようにした請求項8又は9記載の流体加熱装置。
  11. 外箱の上側に、気液分離室が連通管を介して接続され、この気液分離室の上部及び上側部のいずれかに蒸気出口が設けられ、この気液分離室の下部に液流体出口が設けられて、被加熱流体が加熱されて蒸気を発生し、発生した蒸気は液流体とともに連通管を通って気液分離室に流入し、気液分離器で液流体と分離されて蒸気が外部へ流出し、液流体は液流体出口から排出されるようにした請求項8又は9記載の流体加熱装置。
  12. 気液分離室の下部の内側及び外側のいずれかに、液流体出口を備えた液溜りを設け、この液溜りに液面検知器を設けて液面検知部を構成し、外箱に液流体入口の流量制御弁を設け、この弁と前記液面検知器とを接続して、液溜りの液面を検知し、この液面が一定になるように外箱に流入する液流体流量を調節するようにした請求項11記載の流体加熱装置。
  13. 被加熱流体が吸収液であり、流体加熱装置が吸収式冷凍機の再生器である請求項1〜12のいずれかに記載の流体加熱装置。
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