JP2011222432A - 電線被覆用熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

電線被覆用熱可塑性樹脂組成物 Download PDF

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JP2011222432A JP2010092723A JP2010092723A JP2011222432A JP 2011222432 A JP2011222432 A JP 2011222432A JP 2010092723 A JP2010092723 A JP 2010092723A JP 2010092723 A JP2010092723 A JP 2010092723A JP 2011222432 A JP2011222432 A JP 2011222432A
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Abstract

【課題】耐熱変形性、成形加工性、耐寒性に優れた電線被覆用熱可塑性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(a)例えばLLDPEのようなポリオレフィン系樹脂 17〜65質量%、(b)例えばポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレートのようなエンジニアリングプラスチック 30〜80質量%、および(c)相容化剤 3〜20質量%(ただし、前記成分(a)〜(c)の合計は100質量%である)からなる電線被覆用熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱変形性、成形加工性、耐寒性に優れる電線被覆用熱可塑性樹脂組成物に関する。本発明は、特に電力電線の絶縁性被覆層用途において有用な熱可塑性樹脂組成物に関する。
電気・電子機器の内部および外部配線に使用される電線の被覆材料には、ポリ塩化ビニル(PVC)コンパウンドや分子中に臭素原子や塩素原子を含有するハロゲン系難燃剤を配合したエチレン系共重合体を主成分とする樹脂組成物を使用することがよく知られている。しかし、これらを適切な処理をせずに廃棄した場合、被覆材料に配合されている可塑剤や重金属安定剤が溶出したり、またこれらを燃焼させると被覆材料に含まれるハロゲン化合物から腐食性ガスが発生することがあり、近年、この問題が議論されている。この課題を解決するために例えばスチレン・イソプレンブロック共重合体などのブロック共重合体およびポリプロピレンをベース樹脂とし、軟化剤として非芳香族系ゴム用軟化剤を加えたビニル芳香族系熱可塑性エラストマー組成物を、シラン表面処理された金属水和物を介して有機パーオキサイドを用いて部分架橋ならしめることにより、高い強度を有し、耐摩耗性に優れ、しかも難燃性を有する樹脂組成物が開示されている(特許文献1)。
しかし、上記に開示されたような樹脂組成物を含め従来技術の電線被覆用熱可塑性樹脂組成物は、とくに耐熱変形性、成形加工性、耐寒性の点で改善の余地があった。
特開2000−315424号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、耐熱変形性、成形加工性、耐寒性に優れた電線被覆用熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
1.(a)ポリオレフィン系樹脂 17〜65質量%、
(b)エンジニアリングプラスチック 30〜80質量%、および
(c)相容化剤 3〜20質量%
(ただし、前記成分(a)〜(c)の合計は100質量%である)
からなる電線被覆用熱可塑性樹脂組成物。
2.前記(c)相容化剤が、エポキシ基含有エチレン系共重合体、マレイン酸変性スチレン系共重合体およびマレイン酸変性オレフィン系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記1に記載の電線被覆用熱可塑性樹脂組成物。
3.前記(b)エンジニアリングプラスチックが、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンエーテル、ポリエステル、ポリメチルペンテン、ポリサルホン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ふっ素樹脂、ポリアミノビスマレイミドおよびポリビスアミドトリアゾールからなる群から選ばれる1種またはは2種以上からなることを特徴とする前記1または2に記載の電線被覆用熱可塑性樹脂組成物。
本発明によれば、(a)ポリオレフィン系樹脂、(b)エンジニアリングプラスチックおよび(c)相容化剤を特定の割合で配合したので、とくに従来技術の課題とされた耐熱変形性、成形加工性、耐寒性に優れた電線被覆用熱可塑性樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の電線被覆用熱可塑性樹脂組成物は、上述のように、(a)ポリオレフィン系樹脂、(b)エンジニアリングプラスチックおよび(c)相容化剤を特定の割合で配合している。これにより、とくに従来技術の課題とされた耐熱変形性、成形加工性、耐寒性を改善することができた。
以下、本発明で使用する各成分について説明する。
(a)ポリオレフィン系樹脂
本発明で用いる成分(a)はポリオレフィン系樹脂であり、例えば、エチレン、プロピレン等のオレフィンの単独重合体、またはこれらのオレフィンを主体とする共重合体が挙げられる。成分(a)は、上記モノマーを通常の方法によって重合することにより合成され、その際に使用される触媒としては、チーグラー・ナッタ系触媒、メタロセン系触媒等が挙げられる。
成分(a)の好ましい例として、エチレンもしくはプロピレンの単独重合体、またはエチレンもしくはプロピレンを主体とする結晶性の共重合体が挙げられ、具体的には、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン・α−オレフィン共重合体等の結晶性エチレン系共重合体、プロピレンの単独重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体等の結晶性プロピレン系共重合体が挙げられる。ここで、エチレンもしくはプロピレンの共重合体に用いるα−オレフィンとしては、炭素数3〜10のα−オレフィン、例えば、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、3−メチルペンテン−1、オクテン−1等が挙げられる。エチレンもしくはプロピレンを主体とする結晶性の共重合体としては、エチレン・ブテン−1共重合体、エチレン・ヘキセン−1共重合体、エチレン・オクテン−1共重合体等の結晶性エチレン系重合体、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体、プロピレン・エチレンランダムブロック共重合体、プロピレン・ブテン−1共重合体、プロピレン・エチレン・ブテン−1三元共重合体等の結晶性プロピレン系重合体が挙げられる。
また、成分(a)の別の好ましい例として、極性エチレン系共重合体が挙げられ、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン・エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン・メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン・アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン・メタクリル酸共重合体の分子間を金属イオンで架橋したエチレン系アイオノマー樹脂等が挙げられる。
中でも成分(a)としては、耐寒性の点から、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高圧法低密度ポリエチレン(HPLDPE)、エチレン・エチルアクリレート共重合体(EEA)が好ましい。
成分(a)の配合量は、成分(a)、(b)および(c)の合計に対して17〜65質量%、好ましくは25〜45質量%である。上記配合量が17質量%未満では、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐寒性が悪化する。上記配合量が65質量%を超えると、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐熱変形性が悪化する。
(b)エンジニアリングプラスチック
本発明で用いる成分(b)はエンジニアリングプラスチックである。
本発明で用いる成分(b)の具体例としては、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンエーテル、ポリメチルペンテン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ふっ素樹脂、ポリアミノビスマレイミドおよびポリビスアミドトリアゾールからなる群より選ばれた1種又は2種以上が挙げられる。
ポリアミドとしては、6−ナイロン、66−ナイロン、6/66共重合ナイロン、46−ナイロン、12−ナイロン等が挙げられる。
ポリアセタールとしては、オキシメチレン基(−OCH2−)を主たる構成単位とする高分子化合物であり、ポリアセタールホモポリマーまたはポリオキシメチレン(例えば、米国デュポン社製,商品名「デルリン」、旭化成工業(株)製、商品名「テナック4010」など)、オキシメチレン単位とコモノマー単位とを含有するポリアセタールコポリマー(例えば、ポリプラスチックス(株)製,商品名「ジュラコン」など)が含まれる。コポリマーにおいて、コモノマー単位には、炭素数2〜6程度(好ましくは炭素数2〜4程度)のオキシアルキレン単位(例えば、オキシエチレン基(−OCH2CH2−)、オキシプロピレン基、オキシテトラメチレン基など)が含まれる。コモノマー単位の含有量は、少量、例えば、ポリアセタール樹脂全体に対して、0.01〜20モル%、好ましくは0.03〜15モル%(例えば、0.05〜10モル%)、さらに好ましくは0.1〜10モル%程度の範囲から選択できる。ポリアセタールコポリマーは、二成分で構成されたコポリマー、三成分で構成されたターポリマーなどであってもよい。ポリアセタールコポリマーは、ランダムコポリマーの他、ブロックコポリマー(例えば、特公平2−24307号公報,旭化成工業(株)製,商品名「テナックLA」「テナックLM」など)、グラフトコポリマーなどであってもよい。また、ポリアセタールは、線状のみならず分岐構造であってもよく、架橋構造を有していてもよい。さらに、ポリアセタールの末端は、例えば、酢酸、プロピオン酸などのカルボン酸又はそれらの無水物とのエステル化、イソシアネート化合物とのウレタン化、エーテル化などにより安定化してもよい。
ポリカーボネートとしては、二価フェノールとホスゲンを原料とし、界面重縮合法により得られるポリカーボネート、あるいは二価フェノールとジフェニルカーボネートなどのカーボネート前駆体とを原料とし、エステル交換法により得られるポリカーボネート等が挙げられる。二価フェノールとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)が挙げられる。
ポリエステルとしては、例えば、二価以上の芳香族カルボン酸と、二価以上の、アルコールおよび/またはフェノールとを公知の方法で重縮合したものが挙げられる。その中でも結晶性ポリエステル系樹脂、特に融点200℃以上の結晶性ポリエステル系樹脂を使用することが好ましい。ポリエステル系樹脂の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等が挙げられ、中でもポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートであり、ポリブチレンテレフタレートがとくに好ましい。ポリエステルの市販品としてはノバデュラン(三菱エンジニアリングプラスチックス社製)等があり、市場から容易に入手することができる。
ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンエーテルとしては、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとポリスチレンのアロイ化ポリマー、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとスチレン−ブタジエンコポリマのアロイ化ポリマー、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとスチレン−無水マレイン酸コポリマーのアロイ化ポリマー、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとポリアミドのアロイ化ポリマー、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとスチレン−ブタジエン−アクリロニトリルコポリマー等のアロイ化ポリマー等が挙げられる。
ポリメチルペンテンとしては、例えば、4−メチルペンテン−1からの誘導単位を好ましくは80モル%以上、より好ましくは85モル%以上、とくに好ましくは90モル%以上含むものが挙げられ、その他の誘導単位としては、エチレン単位、プロピレン単位、ブテン−1単位、3−メチルブテン−1、あるいは4−メチルペンテン−1以外で炭素数6〜12の炭化水素等が挙げられる。ポリメチルペンテンは単独重合体であっても共重合体であってもよい。
ポリサルホンとしては、例えばビスフェノ−ルAと4,4’ −ジクロロジフェニルサルホンを重縮合して製造されたものが挙げられる。
ポリエーテルサルホンとしては、例えば骨格において芳香族基がスルホン基およびエーテル基により結合されているものが挙げられ、例えば、下記一般式(1)〜(3)
(−Ar1 −SO2 −Ar2 −O−) (1)
(−Ar3 −X−Ar4 −O−Ar5 −SO2 −Ar6 −O−) (2)
(−Ar7 −SO2 −Ar8 −O−Ar9 −O−) (3)
(式(1)中、Ar1 、Ar2 は同一または異なる炭素数6〜12の芳香族炭化水素基(例えば炭素数6〜12のアリーレン基)である。式(2)中、Ar3 〜Ar6 は同一または異なる炭素数6〜12の芳香族炭化水素基(例えば炭素数6〜12のアリーレン基)、Xは炭素数1〜15の二価の炭素水素基である。式(3)中、Ar7 〜Ar9 は同一または異なる炭素数6〜12の芳香族炭化水素基(例えば炭素数6〜12のアリーレン基)である。)からなる群より選ばれる少なくとも一種の繰り返し単位からなる芳香族ポリエーテルサルホンが挙げられる。
ポリフェニレンサルファイドとしては、例えば繰り返し単位が下記式
−(Ph−S)−
(式中、Phはフェニレン基、Sは硫黄を示す。)
を有するポリマーが挙げられる。フェニレン基としては、p−フェニレン、m−フェニレン、o−フェニレン、アルキル置換フェニレン(好ましくは、炭素原子数1〜6のアルキル基)、フェニル置換フェニレン、ハロゲン置換フェニレン、アミノ置換フェニレン、アミド置換フェニレン、p,p'−ジフェニレンスルフォン、p,p'−ビフェニレン、p,p'−ビフェニレンエーテル、p,p'−ビフェニレンカルボニル及びナフタレン等を挙げることができる。これらのフェニレン基からなるポリフェニレンサルファイドとしては、同一の繰り返し単位からなるホモポリマー、2種以上の異なるフェニレン基からなるコポリマーおよびこれらの混合物を挙げることができる。
ポリアリレートとしては、例えばビスフェノールAのような二価フェノールと芳香族ジカルボン酸、例えばテレフタル酸、イソフタル酸等との反応によって得られるポリアリレートが挙げられる。
ポリアミドイミドとしては、例えば芳香族ジカルボン酸と芳香族ジイソシアネート、または芳香族二酸無水物と芳香族ジイソシアネートの縮合重合から得られるものが挙げられる。芳香族ジカルボン酸の具体例としてはイソフタル酸、テレフタル酸等が挙げられ、芳香族二酸無水物の具体例としては無水トリメリット酸等が挙げられ、芳香族ジイソシアネートの具体例としては4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、オルソトリランジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート等が挙げられる。
ポリエーテルイミドとしては、例えば分子内にイミド基とエーテル基を合わせ持つものであり、例えば下記一般式で表される部分構造を基本的な繰り返し単位とするポリマーが挙げられる。
Figure 2011222432
ポリエーテルエーテルケトンとしては、例えば繰り返し単位が下記式
Figure 2011222432
を有するポリマー、あるいは繰り返し単位が下記式
Figure 2011222432
ポリイミドとしては、例えばテトラカルボン酸および/またはその酸無水物と、脂肪族一級モノアミン、芳香族一級モノアミン、脂肪族一級ジアミンおよび芳香族一級ジアミンよりなる群から選ばれる一種もしくは二種以上の化合物とを脱水縮合することにより得られるポリイミドを挙げることができる。
ふっ素樹脂としては、例えばポリふっ化ビニリデン、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、四ふっ化エチレン−六ふっ化プロピレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、ポリふっ化ビニル、ポリふっ化エチレンプロピレンエーテル、ポリふっ化アルコキシエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリ四ふっ化エチレン等が挙げられる。
ポリアミノビスマレイミドとしては、例えばN,N′−エチレンビスマレイミド、N,N′−m−フェニレンビスマレイミド、N,N′−p−フェニレンビスマレイミド、N,N′−ヘキサメチレンビスマレイミド、N,N′−4,4′−ジフェニルメタンビスマレイミド、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]メタン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、N,N′−p,p′−ジフェニルジメチルシリルビスマレイミド、N,N′−p,p′−ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,N′−p,p′−ジフェニルスルホンビスマレイミド、N,N′−ジシクロヘキシルメタンビスマレイミド、N,N′−m−キシレンビスマレイミド、N,N′−(3,3′−ジクロロ−p,p′−ビスフェニレン)ビスマレイミド、N,N′−(3,3′−ジフェニルオキシ)ビスマレイミド等のビスマレイミドと、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジメトキシベンジジン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)エタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)1,3−ジクロロ−1,1−3,3−テトラフルオロプロパン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルスルファイド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、3,4′−ジアミノベンゾフェノン等のジアミンとを単独あるいは併用して加熱反応させることにより得られる。
成分(b)の配合量は、成分(a)、(b)および(c)の合計に対して30〜80質量%、好ましくは45〜65質量%である。上記配合量が30質量%未満では得られる熱可塑性樹脂組成物の耐熱変形性が悪化する。上記配合量が80質量%を超えると得られる熱可塑性樹脂組成物の耐寒性が悪化する。
(c)相容化剤
本発明で用いられる(c)相容化剤は、特に限定されないが、(a)ポリオレフィン系樹脂と(b)エンジニアリングプラスチックとをより良好に相容化させるため、極性基含有化合物、例えば水酸基、カルボニル基、エポキシ基、酸ハイドライド、酸無水物、酸アミド、カルボン酸エステル、酸アジド、スルフォン基、ニトリル基、シアノ基、イソシアン酸エステル、アミノ基、イミド基、オキサゾリン基、チオール基等を極性基として持つ極性基含有化合物の重合体又は共重合体が挙げられる。
極性基含有化合物の例としては、エポキシ基含有エチレン系共重合体、マレイン酸変性スチレン系共重合体およびマレイン酸変性オレフィン系樹脂が挙げられる。エポキシ基含有エチレン系共重合体としては、例えばエチレンとグリシジルジメタクリレートとの共重合体等が挙げられ、その共重合体中におけるグリシジル基の含有量が1〜20質量%であるものが挙げられる。また、他のコモノマーとしては、酢酸ビニル、アクリル酸メチル等を含む事も可能である。
マレイン酸変性スチレン系共重合体としては、例えば、無水マレイン酸変性SEBS等が挙げられ、商業的に入手可能である。
マレイン酸変性オレフィン系樹脂としては、例えば、無水マレイン酸変性ポリエチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン等が挙げられ、商業的に入手可能である。
マレイン酸変性オレフィン系樹脂及びマレイン酸変性スチレン系共重合体のマレイン酸変性率は0.1%〜20%であることが好ましい。
成分(c)の配合量は、成分(a)、(b)および(c)の合計に対して、好ましくは3〜20質量%であり、より好ましくは5〜15質量%である。上記配合量が3質量%未満では(a)ポリオレフィン系樹脂 と(b)エンジニアリングプラスチックとの相容性が十分でなくなり、成形加工性が悪化する。上記配合量が20質量%を超えると、耐熱変形性が悪化する。
前記(c)相容化剤の市販品としては、ボンドファースト2C、E、2B、7B、7L、7M、VC40(住友化学工業(株)製) 、クレイトンFG1901、FG1924(クレイトンポリマージャパン(株)製)、タフテックM1911、M1913、M1943、MP10(旭化成ケミカルズ(株) 製)などを容易に入手することができ、いずれも好適に使用できる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物においては、さらに、本発明の目的を損なわない範囲で任意成分を添加することが可能である。例えば、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、結晶核剤、ブロッキング防止剤、シール製改良剤、ステアリン酸、シリコーンオイル等の可塑剤、ポリエチレンワックス等の滑剤、着色剤、顔料、無機充填剤(アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、ウァラステナイト、クレー)、難燃剤(水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等)、発泡剤(有機系、無機系)などを配合することができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、前記(a)ポリオレフィン系樹脂、(b)エンジニアリングプラスチックおよび(c)相容化剤を所定の割合で配合し、必要に応じて、さらに上記任意成分を加え、室温でドライブレンドし、混練機で加熱溶融混練して製造することができる。溶融混練の方法は、特に制限はなく、通常公知の方法を使用し得る。例えば、単軸押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキサー又は各種のニーダー等を使用し得る。
このようにして得られる本発明の熱可塑性樹脂組成物は、耐熱変形性、成形加工性、耐寒性に優れることから、電線被覆用として有用であり、特に電力を供給するための電線(電力電線)に有用である。電力電線としては、例えば600V以下の低圧電力電線や、高圧電力電線が挙げられる。電線の被覆方法としては公知の手段を利用すればよく、例えば押出法を採用することができる。
次に本発明を実施例および比較例により更に説明するが、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、以下の例に限定されるものではない。
実施例および比較例で使用した原料は以下のとおりである。
(a)ポリオレフィン系樹脂
(1)ポリオレフィン系樹脂A:UE320(日本ポリエチレン社製、LLDPE)
(2)ポリオレフィン系樹脂B:5305E(プライムポリマー社製、HDPE)
(3)ポリオレフィン系樹脂C:ME140(トクヤマ社製、ブロックPP)
(b)エンジニアリングプラスチック
(1)エンジニアリングプラスチックA:B6550(BASFジャパン社製、ポリブチレンテレフタレートPBT(結晶性))
(2)エンジニアリングプラスチックB:3103(バイエルマテリアルサイエンス社製、ポリカーボネートPC(非晶性))
(3)エンジニアリングプラスチックC:1500(旭化成ケミカル社製、ポリアミドPA(結晶性))
(4)エンジニアリングプラスチックD:A670X01(東レ社製、ポリフェニレンサルファイドPPS(結晶性))
(5)エンジニアリングプラスチックE:U−100(ユニチカ社製、ポリアリレートPAR(非晶性))
(c)相容化剤
(1)相容化剤:ボンドファースト2C(住友化学社製、エチレン-グリシジルジメタクリレート共重合体)
その他成分
(1)ME140(トクヤマ社製、ブロックPP)
(2)セプトン4077(クラレ社製、SEPS)
(3)PW−90(出光興産社製、パラフィンオイル)
(4)カヤクミルD(化薬アクゾ社製、有機過酸化物、ジクミルパーオキサイド)
(5)NK-エステル3G(新中村化学社製、架橋助剤、トリエチレングリコールジメタクリレート)
(6)キスマ5(協和化学社製、水酸化マグネシウム)
(実施例1〜10および比較例1〜5)
1.組成物の製造
上記各成分を表1に示す割合(質量部)でドライブレンドした後、溶融混練機として二軸押出機を用い、温度条件を成分bの溶融温度以上で溶融混練し、熱可塑性樹脂組成物を製造した。
2.試験方法
(1)耐熱変形性(ホットセット試験):JIS C−3660に準拠し、負荷時伸び(%)、負荷解放後伸び(%)を測定を行った。
(2)耐寒性:JIS C−3605に準拠し、測定を行った。
(3)絶縁性:JIS C−3605に準拠し、測定した。
(4)成形加工性:製造物を単軸押出機にて成形し、肌荒れを確認する。
肌荒れ無し:○ 肌荒れ有り:×
結果を表1に示す。
Figure 2011222432
実施例1〜10は本願発明の例を示したものであり、良好な性質を示す。
比較例1は、スチレン系エラストマーであるが、耐熱変形性、成形加工性、耐寒性について、特性バランスがとれていない。
比較例2は、成分(a)の配合量が下限未満であり、かつ成分(b)の配合量が上限を超えた場合であるが、 耐寒性に問題があった。
比較例3は、成分(a)の配合量が上限を超え、成分(b)の配合量が下限未満であるが、耐熱変形性に問題があった。
比較例4は、成分(c)の配合量が下限未満であるが、成形加工性に問題があった。
比較例5は、成分(c)の配合量が上限を超えた場合であるが、耐熱変形性に問題があった。

Claims (3)

  1. (a)ポリオレフィン系樹脂 17〜65質量%、
    (b)エンジニアリングプラスチック 30〜80質量%、および
    (c)相容化剤 3〜20質量%
    (ただし、前記成分(a)〜(c)の合計は100質量%である)
    からなる電線被覆用熱可塑性樹脂組成物。
  2. 前記(c)相容化剤が、エポキシ基含有エチレン系共重合体、マレイン酸変性スチレン系共重合体およびマレイン酸変性オレフィン系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の電線被覆用熱可塑性樹脂組成物。
  3. 前記(b)エンジニアリングプラスチックが、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテルまたは変性ポリフェニレンエーテル、ポリエステル、ポリメチルペンテン、ポリサルホン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ふっ素樹脂、ポリアミノビスマレイミドおよびポリビスアミドトリアゾールからなる群から選ばれる1種または2種以上からなることを特徴とする請求項1または2に記載の電線被覆用熱可塑性樹脂組成物。
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