JP2011219721A - 膨張抑制用組成物、多層構造体および基材の膨張の抑制方法 - Google Patents

膨張抑制用組成物、多層構造体および基材の膨張の抑制方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂を含む基材層の膨張を抑制するための膨張抑制用組成物を提供すること。膨張抑制用組成物を用いた多層構造体および前記多層構造体の製造方法を提供すること。
【解決手段】熱可塑性樹脂を含む基材層上で、加熱処理および/または光照射処理をされる前記基材層の膨張抑制用組成物であって、反応性化合物および3個以上の無機微粒子が鎖状に連なった無機微粒子鎖を含む膨張抑制用組成物。熱可塑性樹脂を含む基材層と、前記基材層上で、前記膨張抑制用組成物が加熱処理および/または光照射処理されてなる膨張抑制層を含む多層構造体。
【選択図】なし

Description

本発明は、膨張抑制用組成物、多層構造体および基材の膨張の抑制方法に関するものである。
熱可塑性樹脂と各種無機充填剤とを含有した組成物が、自動車部品、精密機器部品、電気・電子部品、メディカル用品等の広範な分野で使用されている。例えば、特許文献1には、ポリプロピレン樹脂に無機充填剤を含有する樹脂組成物が開示されている。
特開昭61−276840号明細書
しかしながら、熱可塑性樹脂と各種無機充填剤とを含有した成形品の寸法安定性を改善するためには、多量の無機充填剤を含有する必要がある。一方、無機充填剤の含有量を増大させると、耐衝撃性等の力学特性や、成形加工性が低下するという問題もある。
本発明の課題は、熱可塑性樹脂を含む基材層の膨張を抑制するための膨張抑制用組成物を提供することである。また前記膨張抑制用組成物を用いた多層構造体および前記多層構造体の製造方法を提供することである。さらに基材層の膨張の抑制方法を提供することである。
かかる事情に鑑み、本発明者らは、基材層の表面に膨張抑制用組成物を塗布し、加熱処理および/または光照射処理することにより、基材層の膨張が抑制されることを見出して本発明を完成した。
すなわち本発明は、熱可塑性樹脂を含む基材層上で、加熱処理および/または光照射処理される前記基材層の膨張抑制用組成物であって、反応性化合物および3個以上の無機微粒子が鎖状に連なった無機微粒子鎖を含む膨張抑制用組成物である。
本発明の膨張抑制用組成物によれば、熱可塑性樹脂を含む基材層の膨張を抑制することができる。本発明によれば、熱可塑性樹脂を含む基材層の膨張が抑制された多層構造体を得ることができる。
<反応性化合物>
反応性化合物とは、常温では液状、半固形状または固形状等であって常温下または加熱下で流動性を示す比較的低分子量の物質であるが、加熱処理および/または光照射処理により硬化反応や架橋反応を起こして分子量を増大させながら網目状の三次元構造を形成し得る化合物である。
反応性化合物としては、例えばエポキシ系化合物、(メタ)アクリロイル系化合物、アリル系化合物、ビニル系化合物が挙げられるが、エポキシ系化合物または(メタ)アクリロイル系化合物であることが好ましい。
エポキシ系化合物とは、少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物をいう。エポキシ系化合物中のエポキシ基の数としては、1分子当たり1個以上であることが好ましく、1分子当たり2個以上であることがより好ましい。ここで、1分子当たりのエポキシ基の数は、エポキシ系化合物中のエポキシ基の総数をエポキシ系化合物中の分子の総数で除算することにより求められる。
エポキシ系化合物としては、例えばビスフェノール型エポキシ系化合物、ノボラック型エポキシ系化合物、グリシジルエステル型エポキシ系化合物、グリシジルアミン型エポキシ系化合物、フルオレン型エポキシ系化合物が挙げられるが、分子内に芳香環を有するエポキシ系化合物であることが好ましい。またシルセスキオキサンユニット等のシロキサン結合を分子内に有するエポキシ系化合物も用いることができる。
(メタ)アクリロイル系化合物としては、少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を用いることができる。(メタ)アクリロイル系化合物中の(メタ)アクリロイル基の数としては、1分子当たり1個以上であることが好ましく、1分子当たり2個以上であることがより好ましい。ここで、1分子当たりの(メタ)アクリロイル基の数は、(メタ)アクリロイル系化合物中の(メタ)アクリロイル基の総数を(メタ)アクリロイル系化合物中の分子の総数で除算することにより求められる。
(メタ)アクリロイル系化合物としては、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、オルトビフェニル(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシエトキシフェニル)プロパン、ビスフェノールA型ジエポキシと(メタ)アクリル酸とを反応させたエポキシジ(メタ)アクリレート、キシリレンジイソシアネートと2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとを反応させたウレタンジ(メタ)アクリレート、フルオレン型(メタ)アクリロイル系化合物等の、分子内に芳香環を有する(メタ)アクリロイル系化合物であることが好ましい。またシルセスキオキサンユニット等のシロキサン結合を分子内に有する(メタ)アクリロイル系化合物も用いることができる。
本発明の膨張抑制用組成物は、反応性化合物として1種類の化合物のみを含んでいてもよく、2種類以上の化合物を含んでいてもよい。例えば2種類以上のエポキシ系化合物を含んでいてもよいし、2種類以上の(メタ)アクリロイル系化合物を含んでいてもよい。1種類以上のエポキシ系化合物と1種類以上の(メタ)アクリロイル系化合物とを含んでいてもよい。
<重合開始剤>
本発明の膨張抑制用組成物は、前記反応性化合物の反応を開始させるための重合開始剤を含むことが好ましい。重合開始剤としては、下記に示す重合開始剤を用いることができる。重合開始剤は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
エポキシ系化合物用の重合開始剤としては、アミン類、酸無水物類、多価フェノ−ル類、イミダゾール類、ブレンステッド酸塩類、有機酸ヒドラジッド類、ジシアンジアミド類、ポリカルボン酸類等が挙げられる。
アミン類としては、ビス(4−アミノシクロヘキシル)、メタンジアミノジフェニルスルホン、1,5−アザビシクロ−(4,3,0)−ノネン−7およびこれらの塩類、BF3錯体化合物などが挙げられる。
酸無水物類としては、無水フタル酸、無水ドデセニルコハク酸等が挙げられる。
多価フェノ−ル類としては、ビスフェノ−ルF、フェノ−ルノボラック等が挙げられる。
イミダゾール類としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等が挙げられる。
ブレンステッド酸塩類としては、芳香族スルホニウム塩、ヨードニウム塩及びホスホニウム塩等が挙げられる。
有機酸ヒドラジッド類としては、アジピン酸ジヒドラジッド及びフタル酸ジヒドラジッド等が挙げられる。
ポリカルボン酸類としては、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、トリメリット酸及びカルボキシル基含有ポリエステル等が挙げられる。
また反応速度の点から、下記の熱重合開始剤や光重合開始剤であることが好ましい。
エポキシ系化合物用の熱重合開始剤としては、6フッ化アンチモン、6フッ化リン、4フッ化ホウ素等を対アニオンとした、ベンジルスルホニウム塩、ベンジルアンモニウム塩、ベンジルピリジニウム塩、ベンジルホスホニウム塩等のイオン性熱潜在性カチオン重合開始剤;N−ベンジルフタルイミド、芳香族スルホン酸エステル等の非イオン熱潜在性カチオン重合開始剤が挙げられる。また熱重合開始剤は分子内にポリイミド骨格を有することが好ましい。ここでいうポリイミド骨格とは、芳香族化合物が直接イミド結合で連結された構造をいう。
エポキシ系化合物用の光重合開始剤としては、6フッ化アンチモン、6フッ化リン、4フッ化ホウ素等を対アニオンとした、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ハロニウム塩及び芳香族スルホニウム塩等のオニウム塩類、並びに、鉄−アレン錯体、チタノセン錯体及びアリールシラノール−アルミニウム錯体等の有機金属錯体類等のイオン性光潜在性カチオン重合開始剤;ニトロベンジルエステル、スルホン酸誘導体、リン酸エステル、フェノールスルホン酸エステル、ジアゾナフトキノン、N−ヒドロキシイミドスルホナート等の非イオン性光潜在性カチオン重合開始剤が挙げられる。
(メタ)アクリロイル系化合物用の重合開始剤としては、下記に示す熱重合開始剤または光重合開始剤が挙げられる。
(メタ)アクリロイル系化合物用の熱重合開始剤としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、1,1‐ビス(t‐ブチルパーオキシ)‐2‐メチルシクロヘキサン、t‐ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t‐ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t‐ブチルトリメチルシリルパーオキサイド、3,3’,4,4’‐テトラ(t‐ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどの有機過酸化物系開始剤;2‐フェニルアゾ‐4‐メトキシ2,4‐ジメチルバレロニトリル、1‐[(1‐シアノ‐1メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2,2’‐アゾビス[2‐(2‐イミダゾリン‐2‐イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’‐アゾビス[2‐[1‐(2‐ヒドロキシエチル)−2‐イミダゾリン‐2‐イル]プロパン]ジヒドロクロリド、2,2’−アゾビス(2‐メチルプロパン)等のアゾ系開始剤等が挙げられる。
また、(メタ)アクリロイル系化合物に前記熱重合開始剤を採用する場合には、熱重合促進剤を併用してもよい。熱重合促進剤としては、例えば、コバルト、銅、錫、亜鉛、マンガン、鉄、ジルコニウム、クロム、バナジウム、カルシウム、カリウム等の金属石鹸;1級、2級、3級のアミン化合物;4級アンモニウム塩;チオ尿素化合物;ケトン化合物などが挙げられる。これらの熱重合促進剤は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
(メタ)アクリロイル系の光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、1‐ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のアセトフェノン類;ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;o‐ベンゾイル安息香酸メチル、4‐フェニルベンゾフェノン、4‐ベンゾイル‐4’‐メチル‐ジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン類;2‐イソプロピルチオキサントン、1‐クロロ‐4‐プロポキシチオキサントン等のチオキサントン類;2,4,6‐トリメチルベンゾイル‐ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6‐トリメチルベンゾイル)‐フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフォンオキサイド類等が挙げられる。
<無機微粒子鎖>
本発明で使用される無機微粒子鎖とは、3個以上の無機微粒子が鎖状に連なったものである。連なっている各無機微粒子の平均粒径は、1〜60nmであることが好ましく、5〜50nmであることがより好ましい。無機微粒子鎖を形成する粒子の平均粒径は、光学顕微鏡、レーザー顕微鏡、走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡、原子間力顕微鏡等を用いて観察された画像から求めた平均粒径や、BET法の平均粒径、シアーズ法などにより求められる平均粒径である。ここで前記画像より平均粒径を求める場合、得られた画像から、30個以上の粒子についてその粒径を求め、前記粒径の平均値とする。シアーズ法とは、Analytical Chemistry, vol. 28, p. 1981-1983, 1956に記載された方法であって、シリカ粒子の平均粒径の測定に適用される分析手法であり、pH=3のコロイダルシリカ分散液を pH=9にするまでに消費される NaOHの量からシリカ粒子の表面積を求め、求めた表面積から球相当径を算出する方法である。
無機微粒子鎖としては市販品を使用することができ、その例としては、日産化学工業株式会社製のスノーテックス(登録商標) UP(これは、水を分散媒とするシリカゾルである)、および日産化学工業株式会社製の IPA−ST−UP (これは、イソプロパノールを分散媒とするシリカゾルである)、MEK−ST−UP(これは、メチルエチルケトンを分散媒とするシリカゾルである)などを挙げることができる。無機微粒子鎖を形成している粒子の粒径、および無機微粒子鎖の形状は透過型電子顕微鏡により観察により決定できる。ここで、「鎖状に連なった」という表現は、「環状に連なった」に相対する表現であり、直線状に連なったものだけではなく、折れ曲がって連なったものも包含される。
無機微粒子鎖の化学組成としては特に限定されないが、例えば酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化錫、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等が挙げられる。溶媒中での分散性が良好であり、屈折率が低く、また、粒径分布が小さい粉体の入手が容易であるので、無機微粒子鎖はシリカ粒子が連なった鎖であることが好ましい。
本発明では、無機微粒子鎖として有機修飾された無機微粒子鎖を使用してもよい。無機微粒子鎖を有機修飾する方法としては、例えば、原料である未修飾の無機微粒子鎖を、下記に示す方法で有機修飾処理を行うことによって得られる。
有機修飾処理とは、未修飾の無機微粒子鎖の表面に存在する水酸基を、これと化学結合し得る官能基、又は、化学結合はしなくとも化学的親和性の大きい官能基を分子末端に1個以上有する有機化合物で有機修飾処理する方法である。
有機修飾処理における、水酸基と化学結合し得る官能基、又は、化学結合はしなくとも化学的親和性の大きい官能基としては、例えば、アルコキシ基、グリシジル基、カルボキシル基(二塩基性酸無水物も包含する)、水酸基、イソシアネート基、アルデヒド基等の官能基や、水酸基との化学的親和性が高いその他の官能基等が挙げられる。また、上記水酸基と化学結合し得る官能基、又は、化学結合はしなくとも化学的親和性の大きい官能基を有する有機化合物としては特に限定されないが、例えば、前記に例示した官能基を有するシラン化合物、チタネート化合物、グリシジル化合物、カルボン酸類、アルコール類等が挙げられる。これらの有機化合物は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
前記シラン化合物としては特に限定されず、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジエトキシジフェニルシラン、エトキシトリフェニルシランなどが挙げられる。これらのシラン化合物は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
<膨張抑制用組成物の調製>
本発明の膨張抑制用組成物における無機微粒子鎖の含量は特に限定されるものではないが、下記(式1)を満たすことが好ましい。
5<S<95 (式1)
S:反応性化合物および無機微粒子鎖の合計体積を100体積%としたときの無機微粒子鎖の体積%
ここで無機微粒子鎖が有機修飾された無機微粒子鎖である場合、前記Sは反応性化合物および有機修飾された無機微粒子鎖の合計体積を100体積%としたときの、正味の無機微粒子鎖の体積%となる。ここで正味の無機微粒子鎖の体積%は以下の式で表される。有機修飾された無機微粒子鎖の体積(A1)は、有機修飾成分の体積(A2)と無機成分の体積(A3)の合計となる。また反応性化合物の体積を(A4)としたとき、以下の(式1−2)で表される。
S=A3/(A1+A4)=A3/(A2+A3+A4) (式1−2)
有機修飾された無機微粒子鎖における有機修飾成分と無機成分の体積を求める方法は特に限定されないが、例えば以下のような方法が挙げられる。
原料である未修飾の無機微粒子鎖が入手できる場合は、有機修飾された無機微粒子鎖と、未修飾の無機微粒子鎖と、のそれぞれの比重の比から算出すればよい。また未修飾の無機微粒子鎖を入手できない場合は、有機修飾された無機微粒子鎖を燃焼させ、未修飾の無機微粒子鎖を作製し、未修飾の無機微粒子鎖の比重と、有機修飾された無機微粒子鎖の比重と、の比から算出すればよい。
本発明の膨張抑制用組成物は、反応性化合物および無機微粒子鎖に加えてさらに液体媒体を含有することが好ましく、特に反応性化合物が固形状あるいは高粘度であるときは、液体媒体を含有することが好ましい。
液体媒体としては、反応性化合物が溶解または分散し、かつ無機微粒子鎖が分散できる液体媒体であればよく、水、アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトン等に加えて、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、エチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタンなどの脂肪族炭化水素類、クロロベンゼン、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、パークロロエチレンなどのハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル、メタクリル酸メチル、フタル酸ジオクチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ、シリコンオイルなどを液体媒体として用いることができる。
膨張抑制用組成物の調製方法は特に限定されないが、以下のような方法で調製することができる。膨張抑制用組成物が液体媒体を含まない場合は、液状の反応性化合物に無機微粒子鎖を混合する方法が挙げられる。また膨張抑制用組成物が液体媒体を含む場合は、反応性化合物を液体媒体に溶解させてなる反応性化合物溶液と、無機微粒子鎖を予め液体媒体に分散させた無機微粒子鎖分散液とを混合する方法、無機微粒子鎖を予め液体媒体に分散させた無機微粒子鎖分散液に反応性化合物を直接混合する方法、反応性化合物溶液と無機微粒子鎖とを混合する方法があげられる。膨張抑制用組成物を調製する際には、反応性化合物と無機微粒子鎖とを含む液に後述するような高圧分散処理してもよいし、予め高圧分散処理した無機微粒子鎖分散液と、反応性化合物とを前記した方法で混合してもよい。
無機微粒子鎖を含む液を調整する際には、その分散性の観点から、高圧分散装置を用いて高圧分散処理してもよい。高圧分散装置としては、例えばMicrofluidics Corporation 社製超高圧ホモジナイザー(商品名:マイクロフルイダイザー)、ナノマイザー社製ナノマイザー、マントンゴーリン型高圧分散装置、イズミフードマシナリ製ホモゲナイザーが挙げられる。高圧分散処理とは、膨張抑制用組成物を複数本の細管中に高速通過させた後に合流させて、膨張抑制用組成物同士あるいは膨張抑制用組成物と細管内壁とを衝突させることにより、膨張抑制用組成物に高剪断および/または高圧を付加する処理方法である。高圧分散処理では、膨潤抑制用組成物を管径1μm〜1000μm程度の細管中に通過させ、このとき100kgf/cm以上の最大圧力が印加されるように処理することが好ましい。最大圧力は500kgf/cm以上であることがより好ましく、1000kgf/cm以上であることが特に好ましい。また膨張抑制用組成物が細管内を通過する際、膨張抑制用組成物の最高到達速度は100m/s以上であることが好ましく、圧力損失による伝熱速度は100kcal/hr以上であることが好ましい。高圧分散処理は特に、未修飾の無機微粒子鎖を、水以外の有機溶剤からなる液体媒体に分散させる際、有効である。
膨張抑制用組成物は界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤を含有する膨張抑制用組成物を塗工して層を形成することにより、前記層と、それに隣接する層との密着性を向上させることができる。界面活性剤の含有量は、通常、膨張抑制用組成物の重量を100%とするとき0.001〜5重量%である。
膨張抑制用組成物は、必要に応じて紫外線吸収剤、着色剤、酸化防止剤等の各種添加剤を含有していてもよい。
<基材層>
本発明の基材層は熱可塑性樹脂を含む。熱可塑性樹脂としては、オレフィン系樹脂、エステル系樹脂、アミド系樹脂、ポリアリレート、ポリカーボネート、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、疎水化セルロース系樹脂、塩素系樹脂、フッ素系樹脂、水素結合性樹脂、サルホン樹脂、エーテルサルホン樹脂、エーテルエーテルケトン樹脂、フェニレンオキシド樹脂、メチレンオキシド樹脂、イミド樹脂等があげられる。熱可塑性樹脂としてはオレフィン系樹脂、エステル系樹脂、アクリル系樹脂などが好ましく、また環境負荷が少ないと言われる非ハロゲン系樹脂の使用も好ましい。
オレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エチレン系共重合体等が挙げられる。
ポリエチレンとしては、エチレンのホモポリマー、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体またはそのケン化物、エチレン−α・β不飽和カルボン酸エステル共重合体、エチレン−α・β不飽和カルボン酸共重合体等があげられる。
ポリプロピレンとしては、プロピレンのホモポリマー、プロピレンとα−オレフィンとのランダムコポリマーやブロックコポリマーが挙げられる。また、プロピレンとα−オレフィンとのランダムコポリマーとしては、プロピレンとプロピレン以外の炭素数2〜20のα−オレフィン、好ましくはエチレン、ブテン−1、4−メチル−ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1から選ばれる1種以上のコモノマーをランダム共重合した、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体が挙げられる。
オレフィン系樹脂としては、特にポリプロピレンが好ましい。
エステル系樹脂としては、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとを縮合重合したエステル樹脂や、脂肪族または脂環族ジカルボン酸とポリエーテル系ジオールとを縮合重合させた構造単位を有し熱可塑性エラストマー的な性質を有するエステル樹脂等があげられる。芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとを縮合重合したエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等があげられる。
アミド系樹脂としては、ナイロン−6(Ny−6)、ナイロン−6,6、メタキシレンジアミン−アジピン酸縮重合体、ポリメチルメタクリルイミド、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6−Ny)等があげられる。
アクリル系樹脂としては、アクリル酸誘導体の単独重合体もしくは共重合体があげられる。アクリル酸誘導体としては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリル酸、メタアクリル酸、メタアクリル酸またはアクリル酸エステル等があげられる。具体的には、ポリメチルメタアクリレート等があげられる。
スチレン系樹脂としては、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂等があげられる。
疎水化セルロース系樹脂としては、トリ酢酸セルロース、ジ酢酸セルロース等があげられる。
塩素系樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等があげられる。
フッ素系樹脂としては、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等があげられる。
水素結合性樹脂としては、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、セルロース誘導体等の樹脂単位重量あたりの水酸基の重量分率が20〜60%の割合を満たす樹脂があげられる。
基材層は2種類以上の熱可塑性樹脂を含んでいてもよく、また樹脂用添加剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、アンチブロッキング剤、ワックス、石油樹脂、帯電防止剤、無機充填剤などを含んでいてもよい。また基材層には、エチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合ゴム、スチレン系ゴムなどの改質剤が含有されていてもよい。また基材層は熱可塑性樹脂からなる層のみで構成された基材層でもよく、また熱可塑性樹脂からなる層の上に他の材料からなる層が配置されている多層構成からなる基材層でもよい。
基材層の形態も特に限定されるものではなく、フィルム、シート、成形品等が挙げられる。
また基材層がフィルムまたはシートである場合には、基材層は無延伸フィルム、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルムのいずれであってもよい。また基材層はNy−6/MXD6−Ny/Ny−6やPP/EVOH/PPのような多層フィルムであってもよく、アルミニウム、アルミナ、シリカなどの無機物が蒸着されたフィルムであってもよい。
<多層構造体>
本発明の多層構造体は、熱可塑性樹脂を含む基材層と、前記基材層上で、前記膨張抑制用組成物が加熱処理および/または光照射処理されてなる膨張抑制層を含む多層構造体である。
多層構造体の形状は特に限定されないが、フィルム状であることが好ましい。
多層構造体の形状がフィルム状である場合、多層構造体は基材層の片面のみに膨張抑制層を有してもよく、両面に有してもよい。また多層構造体における膨張抑制層と基材層の厚みは、以下の(式2)を満たすことが好ましい。
0.1<A<(B/5) (式2)
A:膨張抑制層の厚み(μm)
B:基材層の厚み(μm)
ここで膨張抑制層の厚み(A)は、多層構造体が基材層の片面のみに膨張抑制層を有する場合は片面の膨張抑制層の厚みを、また基材層の両面に膨張抑制層を有する場合は両面の膨張抑制層の合計厚みである。膨張抑制層の厚みが0.1μm以上であれば基材層の膨張を十分に抑制することができる。またB/5以下であるとき、特に多層構造体が基材層の両面に膨張抑制層を有する場合、基材層が変形しにくい。
さらに膨張抑制層の厚みは0.5〜100μmであることが好ましく、1〜50μmであることがさらに好ましい。
多層構造体の製造方法については、以下の工程を含む方法であることが好ましい。基材層の少なくとも一方の面に、膨張抑制用組成物を積層する工程、前記膨張抑制用組成物からなる層に加熱処理および/または光照射処理し、膨張抑制層を形成する工程を含むことが好ましい。膨張抑制用組成物が液体媒体を含む場合、基材層の少なくとも一方の面に、膨張抑制用組成物を塗布して塗膜を形成する工程、前記塗膜に加熱処理および/または光照射処理し、膨張抑制層を形成する工程、を含む方法が好ましい。
また本発明の多層構造体は下記式3を満たすことが好ましい。
C≧2D (式3)
C:基材層の線膨張係数(ppm)
D:多層構造体の線膨張係数(ppm)
ここでいう線膨張係数とは、以下に示す温度範囲内で測定した線膨張係数の平均値である。
基材層に含まれる熱可塑性樹脂が結晶性高分子である場合、(基材層に含まれる熱可塑性樹脂のガラス転移温度−50℃)〜(基材層に含まれる熱可塑性樹脂の融点)の温度範囲内である。また基材層に含まれる熱可塑性樹脂が非晶性高分子である場合、(基材層に含まれる熱可塑性樹脂のガラス転移温度)以下の温度範囲内である。また線膨張係数は、前記温度範囲内であれば、多層構造体を使用する温度を考慮して、任意に測定を行えば問題ないが、測定開始温度と測定終了温度の差が20℃以上であることが好ましい。またガラス転移温度および融点は示差走査熱量計(DSC)等を用いて測定することができ、熱可塑性樹脂が2種類以上の熱可塑性樹脂を含んでいる場合、ガラス転移温度が低い方の熱可塑性樹脂の値を採用すればよい。線膨張係数は、JIS K7197に準じた方法により測定することができ、例えば、TMA(Thermomechanical Analysis)装置を用いて測定することができる。
Cが2D以下であると、多層構造体を後述する基板用途等へ適用する場合、基材層への膨張抑制効果が十分でないといったことが問題となる場合がある。
膨張抑制層を積層するにあたり、基材層にコロナ処理、オゾン処理、イオン処理、UV照射処理、シラン等のガスを用いたフレーム処理、常圧または減圧プラズマ処理等の表面処理を予め施されていてもよいが、種々の基材層に対して有効であるプラズマ処理が施されることが好ましい。また、基材層表面にアンカーコート層を設けてもよい。アンカーコート層は、エチレンイミン系、2液硬化型ウレタン系のアンカーコート剤等を用いて形成することができる。
膨張抑制層やアンカーコート層を塗工により設ける方法としてはダイレクトグラビア法、リバースグラビア法等のグラビア法、2本ロールビートコート法、ボトムフィード3本リバースコート法等のロールコーティング法、ドクターナイフ法、ダイコート法、バーコーティング法、ディッピング法、スプレーコート法が挙げられる。基材層の形状がフィルムである場合には、均一な厚みの層を設けることができることからグラビア法を採用することが好ましい。
本発明の加熱処理とは、膨張抑制用組成物からなる層および基材層を含む多層構造体を、70℃以上300℃以下の温度で処理することをいう。加熱処理に用いる熱源は特に限定されるものではなく、熱ロール接触、熱媒接触(空気等)、赤外線加熱、マイクロ波加熱等、種々の方法を適用することができる。また加熱処理時間は通常48時間以内である。
本発明の光照射処理とは、膨張抑制用組成物からなる層および基材層を含む多層構造体に400nm以下の波長の光を照射する処理であり、前記の光重合開始剤が効率よく働きうる波長であれば特に問題はないが、取り扱いの容易さから365nm、254nmの波長光を用いることが好ましい。また光照射処理に用いる光源は特に限定されるものではなく、低圧または高圧水銀灯、発光ダイオード、エキシマレーザー等、種々の方法を適用することができる。また光照射処理時間は通常0.1秒以上1時間以内である。また光照射処理は前記の加熱処理と併用させてもかまわない。
本発明の多層構造体の用途としては、コネクター、リレーケース、コイルボビン、スイッチなどの表面実装部品が挙げられるが、他の用途に使用することもできる。
かかる用途としては、例えば、液晶ディスプレイ用、有機EL用などフレキシブルディスプレイ用基板といった光学部品部材、太陽電池あるいは色素増感太陽電池などの基板などの電子部品部材が挙げられる。
本発明の多層構造体がフィルムである場合は、磁気記録媒体用フィルム、写真用フィルム、コンデンサー用フィルム、電気絶縁用フィルム、包装用フィルム、製図用フィルム、リボン用フィルム等として好適に用いられる。また多層構造体が成形品である場合、自動車用途としては天井、ドアトリム、インストロメントパネルのパッド材、バンパーやサイドフレームの緩衝材、ボンネット裏等の吸音パット、座席用材、ピラー材、燃料タンク、ブレーキホース、ウインドウオッシャー液用ノズル、エアコン冷媒用チューブおよびそれらの周辺部品等の自動車・車両関連部品、またテレビ部品、電子レンジ部品、照明部品、冷蔵庫部品などに代表される家庭電気製品部品等が挙げられる。
また本発明の多層構造体は特に、高耐熱性を有するためフレキシブルプリント配線板や、近年注目されているビルドアップ工法などにより得られる半導体パッケージやマザーボード用の多層プリント基板、テープオートメーティッドボンディング用フィルムなどに好適に用いられる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。各種物性の測定方法を以下に記す。
〔厚み測定〕
0.5μm以上の厚みは、市販のデジタル厚み計(接触式厚み計、商品名:超高精度デシマイクロヘッド MH−15M、日本光学社製)を用いて測定した。0.5μm未満の厚みは、透過型電子顕微鏡(TEM)の断面観察より求めた。
〔平均粒径測定〕
無機微粒子鎖を構成する各無機微粒子の粒径と、無機微粒子の平均粒径は、使用した無機微粒子鎖ゾルまたは無機微粒子ゾルを乾燥したものについてTEM観察を行なって、約30個の粒子の粒径を測定し、平均値を求めた。無機微粒子鎖を構成する各無機微粒子の平均粒径、および無機微粒子の平均粒径は、いずれも13nmであった。
〔線膨張率測定〕
熱機械分析装置(TMA/SS6100型 エスアイアイ・ナノテクノロジー製)を用い、測定温度は室温から200℃まで、昇温速度5℃/minで昇温させ、引張荷重29.4mN、窒素雰囲気下で測定を行った。線膨張係数は、基材層がポリプロピレンシートの場合30℃〜90℃で、ポリエチレンナフタレートシートの場合100℃〜150℃で測定した結果から算出した。
〔膨張抑制用組成物(塗工液)の作製〕
塗工液(1)の作製
分散釜(商品名:デスパMH−L、浅田鉄工(株)製)に、トルエン800gと、フルオレン骨格含有エポキシ系化合物(オンコートEX1040 ナガセケムテックス(株)製)200gとを混合し、高速撹拌下(3,000rpm、周速度=8.2m/分)、室温下で30分間攪拌してフルオレン骨格含有エポキシ系化合物を溶解させ、溶液(1)を得た。溶液(1)を前記条件で攪拌しながら、無機微粒子鎖ゾル(オルガノシリカゾル MEK−ST−UP 日産化学工業(株)製)220gを徐々に加え、その後さらに光重合開始剤として、6フッ化リンを対アニオンとした芳香族ハロニウム塩(IRGACURE250 チバ・ジャパン(株)製)を6g添加し、添加終了後、室温で60分間攪拌を続け、塗工液(1)を作製した。塗工液(1)中のフルオレン骨格含有エポキシ系化合物と無機微粒子鎖の合計体積を100体積%としたときの、無機成分の割合は10体積%であった。
塗工液(2)の作製
フルオレン骨格含有エポキシ系化合物の代わりにシロキサン結合含有エポキシ系化合物(SE−02CM ナガセケムテックス(株)製)を用いたこと以外は塗工液(1)と同様にして、塗工液(2)を作製した。塗工液(2)中のシロキサン結合含有エポキシ系化合物と無機微粒子鎖の合計体積を100体積%としたときの、正味の無機成分の割合は10体積%であった。
塗工液(3)の作製
フルオレン骨格含有エポキシ系化合物の代わりにシロキサン結合含有アクリロイル系化合物(SK−401M ナガセケムテックス(株)製)を用い、さらに6フッ化リンを対アニオンとした芳香族ハロニウム塩の代わりに1,3α―アミノアルキルフェノン(IRGACURE907 チバ・ジャパン(株)製)を用いたこと以外は塗工液(1)と同様にして、塗工液(3)を作製した。塗工液(3)中のシロキサン結合含有エポキシ系化合物と無機微粒子鎖の合計体積を100体積%としたときの、正味の無機成分の割合は10体積%であった。
塗工液(4)の作製
無機微粒子鎖を用いなかったこと以外は塗工液(1)と同様にして、塗工液(4)を作製した。
塗工液(5)の作製
無機微粒子鎖を用いなかったこと以外は塗工液(2)と同様にして、塗工液(5)を作製した。
塗工液(6)の作製
無機微粒子鎖を用いなかったこと以外は塗工液(3)と同様にして、塗工液(6)を作製した。
塗工液(7)の作製
無機微粒子鎖ゾル220gの代わりに、無機微粒子ゾル(オルガノシリカゾル MEK−ST 日産化学(株)製)147gを用いたこと以外は塗工液(1)と同様にして、塗工液(7)を作製した。塗工液(7)中のフルオレン系エポキシ樹脂と無機微粒子の合計体積を100体積%としたときの、正味の無機成分の割合は10体積%であった。
塗工液(8)
分散釜(商品名:デスパMH−L、浅田鉄工(株)製)に、シクロヘキサノン590gと、クレゾールノボラック型エポキシ系化合物(ユニディックV8000C1 DIC(株)製)44g、およびポリイミド骨格含有化合物(ユニディックV8000 DIC(株)製)170gを混合し、高速攪拌し(3000rpm、周速度=8.2m/分)、室温下で30分間攪拌して溶解させ、溶液(2)を得た。溶液(2)を前記条件で攪拌しながら、無機微粒子鎖ゾル(MEK−ST―UP 日産化学工業(株)製)109gを徐々に加え、添加終了後、室温で60分間攪拌し、塗工液(8)を作製した。塗工液(8)中のクレゾールノボラック型エポキシ系化合物、ポリイミド骨格含有化合物と無機微粒子鎖の合計体積を100体積%としたときの、正味の無機成分の割合は10体積%であった。
塗工液(9)
無機微粒子鎖を490g加えたこと以外は塗工液(8)と同様にして、塗工液(9)を作製した。塗工液(9)中のクレゾールノボラック型エポキシ系化合物、ポリイミド骨格含有化合物と無機微粒子鎖の合計体積を100体積%としたときの、正味の無機成分の割合は33体積%であった。
塗工液(10)
無機微粒子鎖を990g加えたこと以外は塗工液(8)と同様にして、塗工液(10)を作製した。塗工液(10)中のクレゾールノボラック型エポキシ系化合物、ポリイミド骨格含有化合物と無機微粒子鎖の合計体積を100体積%としたときの、正味の無機成分の割合は50体積%であった。
塗工液(11)
無機微粒子鎖を2030g加えたこと以外は塗工液(8)と同様にして、塗工液(11)を作製した。塗工液(11)中のクレゾールノボラック型エポキシ系化合物、ポリイミド骨格含有化合物と無機微粒子鎖の合計体積を100体積%としたときの、正味の無機成分の割合は67体積%であった。
塗工液(12)
無機微粒子鎖を加えなかったこと以外は塗工液(8)と同様にして、塗工液(12)を作製した。
[実施例1]
厚さ50μmの無延伸ポリプロピレンシート(CPP)の両面にプラズマ処理したものを基材層として用いた。プラズマ処理の条件としては、大気圧プラズマ処理であり、基材層が移動する方向と直行する方向の長さが145mmである電極を用い、電極間のクリアランスが4mm、大気圧雰囲気下、処理電力が450W、雰囲気ガスとして酸素/窒素=20/80(体積比)にてライン速度0.3m/minで処理した。基材層の一方のプラズマ処理面上に前記の塗工液(1)を、テストコーター(康井精機製)を用いて、マイクログラビア塗工法により、塗工速度3m/分でグラビア塗工して乾燥温度120℃で乾燥し、その後UV照射処理を行い、基材層上に膨張抑制層1を形成した。膨張抑制層1をA1層とする。その後、A1層を形成した反対側の基材層上にも、前記の方法と同様にして膨張抑制層2を形成した。膨張抑制層2をA2層とする。基材層の両面に膨張抑制層が積層されてなる多層構造体(1)を得た。得られた多層構造体(1)の構成は、A1層/基材層/A2層であり、A1層およびA2層の厚みは、それぞれ1.0μmであった。その後多層構造体(1)について評価を行った。結果を表2に示した。
[実施例2]
塗工液(1)のかわりに塗工液(2)を用いたこと以外は実施例1と同様にして多層構造体(2)を得た。塗工液(2)を用いて形成される層をB1層およびB2層とすると、得られた多層構造体(2)の構成は、B1層/基材層/B2層であり、B1層およびB2層の厚みは、それぞれ1.0μmであった。その後多層構造体(2)について評価を行った。結果を表2に示した。
[実施例3]
塗工液(1)のかわりに塗工液(3)を用いたこと以外は実施例1と同様にして多層構造体(3)を得た。塗工液(3)を用いて形成される層をC1層およびC2層とすると、得られた多層構造体(3)の構成は、C1層/基材層/C2層であり、C1層およびC2層の厚みは、それぞれ1.0μmであった。その後多層構造体(3)について評価を行った。結果を表2に示した。
[比較例1]
塗工液(1)のかわりに塗工液(4)を用いたこと以外は実施例1と同様にして多層構造体(4)を得た。塗工液(4)を用いて形成される層をD1層およびD2層とすると、得られた多層構造体(4)の構成は、D1層/基材層/D2層であり、D1層およびD2層の厚みは、それぞれ1.0μmであった。その後多層構造体(4)について評価を行った。結果を表2に示した。
[比較例2]
塗工液(1)のかわりに塗工液(5)を用いたこと以外は実施例1と同様にして多層構造体(5)を得た。塗工液(5)を用いて形成される層をE1層およびE2層とすると、得られた多層構造体(5)の構成は、E1層/基材層/E2層であり、E1層およびE2層の厚みは、それぞれ1.0μmであった。その後多層構造体(5)について評価を行った。結果を表2に示した。
[比較例3]
塗工液(1)のかわりに塗工液(6)を用いたこと以外は実施例1と同様にして多層構造体(6)を得た。塗工液(6)を用いて形成される層をF1層およびF2層とすると、得られた多層構造体(6)の構成は、F1層/基材層/F2層であり、F1層およびF2層の厚みは、それぞれ1.0μmであった。その後多層構造体(6)について評価を行った。結果を表2に示した。
[比較例4]
塗工液(1)のかわりに塗工液(7)を用いたこと以外は実施例1と同様にして多層構造体(7)を得た。塗工液(7)を用いて形成される層をG1層およびG2層とすると、得られた多層構造体(7)の構成は、G1層/基材層/G2層であり、G1層およびG2層の厚みは、それぞれ1.0μmであった。その後多層構造体(7)について評価を行った。結果を表2に示した。
[比較例5]
無延伸ポリプロピレンシートからなる基材層のみについて、評価を行った。結果を表2に示した。
[実施例4]
厚さ50μmのポリエチレンナフタレートシートの両面にプラズマ処理したものを基材層として用いた。プラズマ処理の条件としては、大気圧プラズマ処理であり、基材層が移動する方向と直行する方向の長さが145mmである電極を用い、電極間のクリアランスが4mm、大気圧雰囲気下、処理電力が450W、雰囲気ガスとして酸素/窒素=20/80(体積比)にてライン速度0.3m/minで処理した。基材層の一方のプラズマ処理面上に前記の塗工液(8)を、テストコーター(康井精機製)を用いて、マイクログラビア塗工法により、塗工速度3m/分でグラビア塗工して乾燥温度120℃で乾燥し、基材層上に膨張抑制用組成物層1を形成した。次いで、膨張抑制用組成物層1を形成した反対側の基材層上にも、前記の方法と同様にして膨張抑制用組成物層2を形成した。その後、得られた膨張抑制用組成物層1および2を有する基材層を170℃にて1時間加熱処理を行い、基材層の両面に膨張抑制層1および膨張抑制層2が積層されてなる多層構造体(8)を得た。膨張抑制層1をH1層と、膨張抑制層2をH2層とすると、得られた多層構造体(8)の構成は、H1層/基材層/H2層であり、H1層およびH2層の厚みは、それぞれ1.0μmであった。その後多層構造体(8)について評価を行った。結果を表2に示した。
[実施例5]
塗工液(8)のかわりに塗工液(9)を用いたこと以外は実施例4と同様にして多層構造体(9)を得た。塗工液(9)を用いて形成される層をI1層およびI2層とすると、得られた多層構造体(9)の構成は、I1層/基材層/I2層であり、I1層およびI2層の厚みは、それぞれ1.0μmであった。その後多層構造体(9)について評価を行った。結果を表2に示した。
[実施例6]
塗工液(8)のかわりに塗工液(10)を用いたこと以外は実施例4と同様にして多層構造体(10)を得た。塗工液(10)を用いて形成される層をJ1層およびJ2層とすると、得られた多層構造体(10)の構成は、J1層/基材層/J2層であり、J1層およびJ2層の厚みは、それぞれ1.0μmであった。その後多層構造体(10)について評価を行った。結果を表2に示した。
[実施例7]
塗工液(8)のかわりに塗工液(11)を用いたこと以外は実施例4と同様にして多層構造体(11)を得た。塗工液(11)を用いて形成される層をK1層およびK2層とすると、得られた多層構造体(11)の構成は、K1層/基材層/K2層であり、K1層およびK2層の厚みは、それぞれ1.0μmであった。その後多層構造体(11)について評価を行った。結果を表2に示した。
[比較例6]
塗工液(8)のかわりに塗工液(12)を用いたこと以外は実施例4と同様にして多層構造体(12)を得た。塗工液(12)を用いて形成される層をL1層およびL2層とすると、得られた多層構造体(12)の構成は、L1層/基材層/L2層であり、L1層およびL2層の厚みは、それぞれ1.0μmであった。その後多層構造体(12)について評価を行った。結果を表2に示した。
[比較例7]
ポリエチレンナフタレートからなる基材層のみについて、評価を行った。結果を表2に示した。
Figure 2011219721
Figure 2011219721

Claims (11)

  1. 熱可塑性樹脂を含む基材層上で、加熱処理および/または光照射処理される前記基材層の膨張抑制用組成物であって、反応性化合物および3個以上の無機微粒子が鎖状に連なった無機微粒子鎖を含む膨張抑制用組成物。
  2. 下記式1を満たす請求項1に記載の膨張抑制用組成物。
    5<S<95 (式1)
    S:反応性化合物および無機微粒子鎖の合計体積を100体積%としたとき、無機微粒子鎖の体積%
  3. 反応性化合物が、エポキシ系化合物である請求項1または2に記載の膨張抑制用組成物。
  4. 反応性化合物が、(メタ)アクリロイル系化合物である請求項1または2に記載の膨張抑制用組成物。
  5. さらに液体媒体を含む請求項1〜4のいずれかに記載の膨張抑制用組成物。
  6. 熱可塑性樹脂を含む基材層と、前記基材層上で、請求項1〜5いずれかに記載の膨張抑制用組成物が加熱処理および/または光照射処理されてなる膨張抑制層を含む多層構造体。
  7. フィルム状である請求項6に記載の多層構造体。
  8. 基材層の両面に前記膨張抑制層を有する請求項7に記載の多層構造体。
  9. 式2を満たす請求項7または8に記載の多層構造体。
    0.1<A<(B/5) (式2)
    A:膨張抑制層の厚み(μm)
    B:基材層の厚み(μm)
    (ここで膨張抑制層の厚みは、多層構造体が基材層の片面のみに膨張抑制層を有する場合は片面の膨張抑制層の厚みを、また基材層の両面に膨張抑制層を有する場合は両面の膨張抑制層の合計厚みである。)
  10. 熱可塑性樹脂を含む基材層の表面の少なくとも一部に、請求項1〜6のいずれかに記載の膨張抑制用組成物を積層する工程、
    前記膨張抑制用組成物からなる層に加熱処理および/または光照射処理し、膨張抑制層を形成する工程、
    を含む多層構造体の製造方法。
  11. 熱可塑性樹脂を含む基材層の表面の少なくとも一部に、反応性化合物および3個以上の無機微粒子が鎖状に連なった無機微粒子鎖を含む膨張抑制用組成物を積層した後、前記膨張抑制用組成物からなる層に加熱処理および/または光照射処理し、基材層の膨張を抑制する方法。
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