JP2011216627A - 電界効果トランジスタ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ゲート電極の形成工程におけるフォトレジスト層を露光した際に、露光不良によりレジスト残渣が発生しないようにすること。
【解決手段】本発明の電界効果トランジスタ100は、半導体基板1上にゲート電極を備えた電界効果トランジスタで、半導体基板1上に設けられた誘電体膜2と、この誘電体膜2の開口部に設けられたフット部8と、このフット部8上及び誘電体膜2上に設けられたヘッド部9とを備え、誘電体膜の膜厚t1が、0.9k×λ/2|n1−n2|<t1<1.1k×λ/2|n1−n2|(ただしkは自然数であり、屈折率n1は所定の波長λを有する露光光に対する誘電体膜の屈折率n1(>2.1)、屈折率n2はフォトレジスト層の屈折率)である。
【選択図】図7
【解決手段】本発明の電界効果トランジスタ100は、半導体基板1上にゲート電極を備えた電界効果トランジスタで、半導体基板1上に設けられた誘電体膜2と、この誘電体膜2の開口部に設けられたフット部8と、このフット部8上及び誘電体膜2上に設けられたヘッド部9とを備え、誘電体膜の膜厚t1が、0.9k×λ/2|n1−n2|<t1<1.1k×λ/2|n1−n2|(ただしkは自然数であり、屈折率n1は所定の波長λを有する露光光に対する誘電体膜の屈折率n1(>2.1)、屈折率n2はフォトレジスト層の屈折率)である。
【選択図】図7
Description
本発明は、電界効果トランジスタ及びその製造方法に関し、より詳細には、ゲート電極の形成工程におけるフォトレジスト層を塗布、露光、現像した際に、露光不良によりレジスト残渣が発生しないようにした電界効果トランジスタ及びその製造方法に関する。なお、高周波領域に用いられる化合物半導体系の電界効果トランジスタである高電子移動度トランジスタ(HEMT;High Electron Mobility Transistor)にも適用できるものである。
近来、LSI、化合物半導体(GaAs)系ICなどの半導体素子の動作高速化や消費電力の低減のため、ゲート長の微細化が進められている。しかし、ゲート長が細くなると、ゲート抵抗が大きくなるという問題があり、これを解決するために、電界を印加するゲート上部に幅の広い傘部を設けた断面T型ゲート電極が知られている(例えば、非特許文献1,特許文献1参照)。
また、高周波で用いられるHEMT(高電子移動度トランジスタ)やMESFET(金属/半導体電界効果型トランジスタ)などの製造工程において、T型ゲート電極を作製するための多層レジスト工程などが利用されている。特に、高周波特性を向上させるために、ゲート長短縮によるゲート容量の低減とゲート断面積拡大によるゲート抵抗低減とが同時に図れるものとしてT型ゲート電極が採用されている。
このT型ゲート電極を作製する方法として、感度の異なる2種類のレジストを積層した2層レジストを、強度分布がT型となるように露光することで、T型の溝を形成し、その溝に金属を蒸着した後、リフトオフ法によりレジスト上の金属を除去することにより形成する方法が知られている。
また、T型ゲート電極を形成しうるようにしてゲート抵抗の低減化を図るようにした電界効果トランジスタの製造方法については、例えば、特許文献2に開示されている。この特許文献2に記載のものは、半導体基板上に第1の開口を有する第1のレジスト膜を形成し、エッチングを行って1段目のリセスを形成し、第2のレジスト膜を形成し、両レジストの界面に難溶性のレジスト混合層を形成し、第2のレジスト膜を露光・現像して第1の開口より開口幅が大きくアンダーカット形状の第2の開口を形成し、半導体基板の一部をエッチングして1段目のリセス内に2段目のリセスを形成し、ゲート金属膜の堆積とリフトオフによりゲート電極を形成するものである。
また、基板上に形成した半導体積層部の上面に、シリコン窒化膜などの絶縁膜を介してT型構造のゲート電極を形成した、GaAS系などの化合物半導体層を有する化合物半導体系の電界効果トランジスタは、例えば、特許文献3に開示されている。この特許文献3では、絶縁膜としてSiNを使用している。
J.Vac.Sci.Tech B13 p2725 − p2778
しかしながら、上述した特許文献及び非特許文献に記載のものは、いずれもフォトレジスト露光時、絶縁膜の開口部の内部で露光不足が生じるケースが確認されている。
そのため、T型ゲート電極の作成過程において、誘電体(例えば、TiO2)で形成されたサブミクロンサイズの幅を持った開口部上にフォトレジストを塗布、露光、現像した際、露光不良により開口部の底部にレジストが残ることを抑止することが求められている。
ポジ型フォトレジストを使用したフォトリソグラフィーにおいて、“媒質中での露光光の波長”の1/2に相当する周期で定在波が発生し、定在波の山に相当する膜厚にフォトレジストを塗布することでパターン抜けが改善されることが知られているが、フォトレジスト下部に露光光が透過する材料がある場合(例えば、SiNやSiO2といった誘電体材料)、露光光の干渉条件の制御の実施がされず、パターン内にレジスト残渣が確認されるケースがある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ゲート電極の形成工程におけるフォトレジスト層を塗布、露光、現像した際に、露光不良によりレジスト残渣が発生しないようにした電界効果トランジスタ及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、半導体基板上にゲート電極を備えた電界効果トランジスタにおいて、前記電界効果トランジスタは、前記半導体基板上に設けられた誘電体膜を有し、前記ゲート電極は、前記誘電体膜の開口部に設けられた第1のゲート電極と、該第1のゲート電極上及び前記誘電体膜上に設けられた第2のゲート電極とを備え、前記誘電体膜の膜厚t1が、0.9k・λ/2|n1−n2|<t1<1.1k・λ/2|n1−n2|(ただしkは自然数であり、屈折率n1は所定の波長λを有する露光光に対する誘電体膜の屈折率n1(>2.1)、屈折率n2はフォトレジスト層の屈折率)であることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記誘電体膜の膜厚と前記第1のゲート電極の膜厚とを、フォトレジスト層の除去後にレジスト残渣が発生しないように同じ膜厚にしたことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記第1のゲート電極が、前記開口部に設けられたフット部で、前記第2のゲート電極が、前記フット部上で、かつ前記誘電体膜上に延在しているヘッド部であることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1,2又は3に記載の発明において、前記誘電体膜は、波長365nmの紫外線に対する屈折率が、2.3以上2.9以下であることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記誘電体膜はTiO2で、膜厚は190〜230nmとし、前記開口部の寸法は50nm以上300nm以下であることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、半導体基板上にゲート電極を備えた電界効果トランジスタの製造方法において、半導体基板上に誘電体膜を形成する工程と、前記誘電体膜中に開口部を形成する工程と、前記誘電体膜上にフォトレジスト層を形成する工程と、前記フォトレジスト層を所定のフォトマスクを用いて露光する工程と、露光された前記フォトレジスト層を現像する工程とを有し、前記誘電体膜の形成工程と前記フォトレジスト層を形成する工程において、前記開口部の内外部で露光光の干渉が強まるように、露光の波長とフォトレジストの屈折率と誘電体膜の屈折率に基づいて前記誘電体膜の膜厚を設定することを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記誘電体膜の膜厚t1が、0.9k×λ/2|n1−n2|<t1<1.1k×λ/2|n1−n2|(ただしkは自然数であり、屈折率n1は所定の波長λを有する露光光に対する誘電体膜の屈折率n1(>2.1)、屈折率n2はフォトレジスト層の屈折率)の関係を満たすことを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、半導体基板上にゲート電極を備えた電界効果トランジスタの製造方法において、半導体基板上に誘電体膜を形成する工程と、前記誘電体膜中に開口部を形成する工程と、前記誘電体膜上にフォトレジスト層を形成する工程と、前記フォトレジスト層を所定のフォトマスクを用いて露光する工程と、露光された前記フォトレジスト層を現像する工程とを有し、前記誘電体膜の形成工程と前記フォトレジスト層を形成する工程において、前記開口部の内外部で露光光の干渉が強まるように、前記誘電体膜と前記フォトレジスト層の膜厚を設定することを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記フォトレジスト層がポジ型フォトレジスト層であり、前記露光光の干渉が、前記開口部の外部では、第1の光路で示す前記誘電体膜/半導体基板の界面及び第2の光路で示す前記フォトレジスト層/前記誘電体膜の界面、前記開口部の内部では、第1の光路で示す前記誘電体膜/半導体基板の界面及び第2の光路で示す前記フォトレジスト層/前記誘電体膜の界面、第3の光路で示す前記フォトレジスト層/前記半導体基板の界面での反射光と入射光によるものであることを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の発明において、前記開口部の内外部で前記露光光の干渉が強まる条件を決定するために、前記フォトレジスト層の膜厚:t2、前記フォトレジスト層の屈折率:n2、前記露光光の波長:λ、前記誘電体膜の膜厚:t1、前記誘電体膜の屈折率:n1を調整することを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記誘電体膜の屈折率n1と前記フォトレジスト層の屈折率:n2との関係がn1>n2の時、i)0.9×2k1×λ/4<n1t1<1.1×2k1×λ/4 ii)0.9(2k2+1)×λ/4<n2t2<1.1(2k2+1)×λ/4 iii)0.9(2k3+1)×λ/4<n2(t1+t2)<1.1(2k3+1)×λ/4(ただしk1は自然数、k2,k3=0,1,2・・・・・)前記条件i),ii),iii)を同時に満たすように、前記フォトレジスト層と前記誘電体膜の膜厚を調整することを特徴とする。
また、請求項12に記載の発明は、請求項10に記載の発明において、前記誘電体膜の屈折率n1と前記フォトレジスト層の屈折率:n2との関係がn1<n2の時、iv)0.9(2k4+1)λ/4<n1×t1+n2×t2<1.1(2k4+1)λ/4 v)0.9×2k5×λ/4<n2×t2<1.1×2k5×λ/4 vi)0.9(2k6+1)λ/4<n2×(t1+t2)<1.1(2k6+1)λ/4(ただしk5は自然数、k4,k6=1,2・・・・・)前記条件iv),v),vi)を満たすように、前記フォトレジスト層と前記誘電体膜の膜厚を調整することを特徴とする。
本発明によれば、誘電体膜の厚みt1を0.9k×λ/2|n1−n2|<t1<1.1k×λ/2|n1−n2|(ただしkは自然数、λは露光光の波長、n1は誘電体の屈折率、n2はフォトレジスト層の屈折率)の関係を満たすように設定することで、誘電体上の開口部で第1乃至第3の光路を経由する露光光が干渉し、露光強度が高まり、誘電体の開口部内でのレジスト残りを抑止することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
図1乃至図7は、本発明に係る電界効果トランジスタの製造方法を説明するための工程図である。
図7は、本発明に係る電界効果トランジスタの製造方法を説明するための最終工程図で、本発明に係る電界効果トランジスタを説明するための構成図である。本発明の電界効果トランジスタ100は、半導体基板1上にT型ゲート電極8,9を備えた電界効果トランジスタで、半導体基板1上に設けられた誘電体膜2と、この誘電体膜2の開口部5(図8参照)に設けられたフット部(第1のゲート電極)8と、このフット部8上及び誘電体膜2上に設けられたヘッド部(第2のゲート電極)9とを備え、フット部8とヘッド部9とでT型ゲート電極を構成している。なお、この実施例では、ゲート電極の形状をT型の場合について説明するが、必ずしもT型に限定される必要はない。
誘電体膜の膜厚t1は、0.9k×λ/2|n1−n2|<t1<1.1k×λ/2|n1−n2|(ただしkは自然数であり、屈折率n1は所定の波長λを有する露光光に対する誘電体膜の屈折率n1(>2.1)、屈折率n2はフォトレジスト層の屈折率)である。
また、誘電体膜2の膜厚とフット部8の膜厚とは、フォトレジスト層の除去後にレジスト残渣が発生しないように同じ膜厚t1である。また、ヘッド部9は、開口部5に設けられたフット部8上で、かつ誘電体膜2上に延在している。
また、誘電体膜2は、波長365nmの紫外線に対する屈折率が、2.3以上2.9以下であることが好ましい。
また、誘電体膜2はTiO2で、厚みは195〜230nmとし、開口部5の寸法は50nm以上300nm以下であることが好ましい。
本発明は、電界効果トランジスタ100のT型ゲート電極8,9の形成時に、誘電体膜2の膜厚により定在波の位相を調整し、誘電体膜2上の開口部5の内外部で露光光の位相を揃えることで誘電体膜2上の開口部5での露光強度が強まるような干渉を生じさせ、開口部5の底部での露光不良を抑止するようにしたものである。
図9は、フォトレジスト層と誘電体膜の膜厚を調整することで、開口部の内部で第1乃至第3の光路の露光光が干渉する様子を示す図である。
つまり、本発明の電界効果トランジスタ100は、半導体基板1上に形成された誘電体膜2と、この誘電体膜2の一部には、開口部5が設けられており、開口部5の内部にはフット部8が形成され、その上にフット部8よりも延在方向と垂直な方向に広いヘッド部9がフット部8に接する形で形成されている。
また、誘電体膜2は、波長365nmの紫外線に対する屈折率が2.6でスパッタにより成膜されたTiO2とする。この電界効果トランジスタ100において、ゲートフット電極8を形成するための誘電体膜2の膜厚t1は、0.9k×λ/2|n1−n2|<t1<1.1k×λ/2|n1−n2|(ただしkは自然数であり、λは露光光の波長、屈折率n1は所定の波長λを有する露光光に対する誘電体膜2の屈折率n1(>2.1)、屈折率n2はフォトレジスト層6の屈折率)に設定されている。
次に、半導体基板上にT型ゲート電極を備えた電界効果トランジスタの製造方法について説明する。本発明に係る電界効果トランジスタ100の製造方法は、まず、半導体基板1上に誘電体膜2を形成し、この誘電体膜2上に電子ビーム(Electron Beam;EB)レジスト3を塗布する(図1)。次に、EBレジスト3上にEBパターン4を形成する(図2)。次に、誘電体膜2中に開口部5を形成する(図3)。次にEBレジスト3を剥離する。次に、誘電体膜2上にフォトレジスト層6を塗布する(図4)。次に、フォトレジスト層6を所定のフォトマスクを用いて露光してi線パターン7を作成する(図5)。
次に、露光されたフォトレジスト層6を現像し、開口部5の内部にフット部8を形成するとともに、誘電体膜2上及びフォトレジスト層6上にヘッド部9を形成する(図6)。次に、フォトレジスト層6を除去し、開口部5の内部にフット部8と、このフット部8上で、かつ誘電体膜2上のヘッド部9を残して、本発明の電界効果トランジスタ100が完成する(図7)。
そして、誘電体膜2の形成工程とフォトレジスト層6を形成する工程において、開口部5の内外部で露光光の干渉が強まるように、露光の波長とフォトレジスト層6の屈折率と誘電体膜2の屈折率に基づいて誘電体膜2の膜厚を設定する。
また、誘電体膜2の形成工程とフォトレジスト層6を形成する工程において、開口部5の内外部で露光光の干渉が強まるように、誘電体膜2とフォトレジスト層6の膜厚を設定する。
以下に、さらに具体的な電界効果トランジスタの製造方法について説明する。
まず、図1に示すように、半導体基板1としてGaAs上に高周波スパッタリング装置により誘電体膜2として屈折率n1=2.50のTiO2を219.9nm(=t1)成膜し、EBレジスト3として日本ゼオン社製ZEP520Aを240nm塗布する。
まず、図1に示すように、半導体基板1としてGaAs上に高周波スパッタリング装置により誘電体膜2として屈折率n1=2.50のTiO2を219.9nm(=t1)成膜し、EBレジスト3として日本ゼオン社製ZEP520Aを240nm塗布する。
次に、図2に示すように、EB露光装置を使用し、dose条件:205μC/cm2で長さ150nm、幅50μmのEBパターン4を形成する。
次に、図3に示すように、RIE(Reactive Ion Etching;反応性イオンエッチング)によるドライエッチングでレジスト上のパターンをTiO2へ転写して開口部5を形成する。
次に、図4に示すように、パターン転写後、EBレジスト3を剥離液で除去、フォトレジスト6として屈折率n2=1.67の東京応化製i線レジストTHMR−ip3100を誘電体膜2上で820nm(=t2)になるように塗布する。
ここで、図8は、露光光の干渉が、開口部の外部では、第1の光路及び第2の光路、開口部の内部では、第1の光路及び第2の光路、第3の光路での反射光と入射光によることを示す図である。
つまり、フォトレジスト層6がポジ型フォトレジスト層であり、露光光の干渉が、開口部5の外部では、第1の光路で示す誘電体膜2/半導体基板1の界面及び第2の光路で示すフォトレジスト層6/誘電体膜2の界面、開口部5の内部では、第1の光路で示す誘電体膜2/半導体基板1の界面及び第2の光路で示すフォトレジスト層6/誘電体膜2の界面、第3の光路で示すフォトレジスト層6/半導体基板1の界面での反射光と入射光によるものである。
また、開口部5の内外部で露光光の干渉が強まる膜厚を決定するために、フォトレジスト層6の膜厚:t2、フォトレジスト層6の屈折率:n2、露光光の波長:λ、誘電体膜2の膜厚:t1、誘電体膜2の屈折率:n1を調整する。
次に、図5に示すように、i線ステッパーで露光量375J/cm2で露光してi線パターン7を作成する。この時、TiO2とi線レジストの膜厚は、以下のi),ii),iii)の関係を満たしているので開口部5の内部で露光光が強め合いレジスト残渣が発生しない。
i)0.9×2k1×λ/4<n1t1<1.1×2k1×λ/4
ii)0.9(2k2+1)×λ/4<n2t2<1.1(2k2+1)×λ/4
iii)0.9(2k3+1)×λ/4<n2(t1+t2)<1.1(2k3+1)×λ/4
(ただしk1は自然数、k2,k3=0,1,2・・・・・)
上記条件i),ii),iii)を同時に満たすように、フォトレジスト層と誘電体膜2の膜厚を調整することで、開口部5の内部で第1乃至第3の光路の露光光が干渉し、開口部5の内部での露光強度が強まるようになっている(図9参照)。
ii)0.9(2k2+1)×λ/4<n2t2<1.1(2k2+1)×λ/4
iii)0.9(2k3+1)×λ/4<n2(t1+t2)<1.1(2k3+1)×λ/4
(ただしk1は自然数、k2,k3=0,1,2・・・・・)
上記条件i),ii),iii)を同時に満たすように、フォトレジスト層と誘電体膜2の膜厚を調整することで、開口部5の内部で第1乃至第3の光路の露光光が干渉し、開口部5の内部での露光強度が強まるようになっている(図9参照)。
なお、上記条件の時、n1>n2なので膜厚t1,t2は、i)乃至iii)を満たす必要があるが、フォトレジスト層6の膜厚t1、誘電体膜2の膜厚t2は下記のような式で表され、
n1t1=1.00・2k1×λ/4(k1=3)
n2t2=1.00(2k2+1)×λ/4(k2=7)
n2(t1+t2)=1.00(2k3+1)×λ/4(k2=9)
上記条件i)乃至iii)の不等式を満たす範囲の膜厚であることがわかる。
n1t1=1.00・2k1×λ/4(k1=3)
n2t2=1.00(2k2+1)×λ/4(k2=7)
n2(t1+t2)=1.00(2k3+1)×λ/4(k2=9)
上記条件i)乃至iii)の不等式を満たす範囲の膜厚であることがわかる。
上記条件i)乃至iii)の不等式は等式に90%〜110%の範囲を設けた式であり、干渉をおこすためには条件i)乃至iii)が等号に近い時、より理想に近い光の干渉が開口部内で生じるが、上の実施条件では各式の係数が1.00で等式に限りなく近い条件であり、理想の干渉が生じる条件である。
従来、開口部5の内部でレジスト残渣が確認されていた時と比較すると、誘電体膜2として屈折率n1=1.9のSiNを80nm成膜していたため、従来条件では
n1t1=1.67k1×λ/4(k1=1)
n2t2=1.00(2k2+1)×λ/4(k2=7)
n2(t1+t2)=0.97(2k3+1)×λ/4(k2=8)
となり、上記条件i)乃至iii)の不等式を満たせていないことがわかる。
n1t1=1.67k1×λ/4(k1=1)
n2t2=1.00(2k2+1)×λ/4(k2=7)
n2(t1+t2)=0.97(2k3+1)×λ/4(k2=8)
となり、上記条件i)乃至iii)の不等式を満たせていないことがわかる。
理想的な干渉をおこすためには誘電体膜が屈折率1.9のSiNの場合、上記条件i)乃至iii)の不等式を等式に近い形で成立させるにはSiNの膜厚は676nm以上必要になる。
しかし、HEMT等の化合物半導体系のFETではゲートを蒸着で形成するため開口部のアスペクト比が大きくなるとゲートの形成が不可能になってしまう。誘電体膜としてTiO2を使用することで、開口部内での光の干渉が強まる条件でありながら、開口部のアスペクト比を下げ、ゲートを容易に形成できるという利点が生じる。
また、誘電体膜2の屈折率n1とフォトレジスト層6の屈折率:n2との関係がn1<n2の時、誘電体膜2/フォトレジスト層6の界面で位相がズレないので第1の光路の入射光、反射光が強め合うには以下の条件iv)を、第2の光路の入射光、反射光が強め合うには以下の条件v)を、第3の光路の入射光、反射光が強め合うには以下の条件viを満たし、
iv)0.9(2k4+1)λ/4<n1×t1+n2×t2<1.1(2k4+1)λ/4
v)0.9×2k5×λ/4<n2×t2<1.1×2k5×λ/4
vi)0.9(2k6+1)λ/4<n2×(t1+t2)<1.1(2k6+1)λ/4
(ただしk5は自然数、k4,k6=1,2・・・・・)
上記条件iv),v),vi)を満たすように、フォトレジスト層6と誘電体膜2の膜厚を調整することで、開口部5の内部で第1乃至第3の光路の露光光が干渉し、開口部5の内部での露光強度が強まるようにすることもできる。
iv)0.9(2k4+1)λ/4<n1×t1+n2×t2<1.1(2k4+1)λ/4
v)0.9×2k5×λ/4<n2×t2<1.1×2k5×λ/4
vi)0.9(2k6+1)λ/4<n2×(t1+t2)<1.1(2k6+1)λ/4
(ただしk5は自然数、k4,k6=1,2・・・・・)
上記条件iv),v),vi)を満たすように、フォトレジスト層6と誘電体膜2の膜厚を調整することで、開口部5の内部で第1乃至第3の光路の露光光が干渉し、開口部5の内部での露光強度が強まるようにすることもできる。
次に、図6に示すように、開口部5の内部にフット部8を形成するとともに、誘電体膜2上及びフォトレジスト層6上にヘッド部9を形成する。
次に、図8に示すように、フォトレジスト層6を除去すると、フォトレジスト層6上のヘッド部9が除去されて、開口部5の内部にフット部8と、このフット部8上で、かつ誘電体膜2上にヘッド部9が残り、本発明の電界効果トランジスタ100が完成する。
このようにして、電界効果トランジスタ100のT型ゲート電極8,9の形成時に、誘電体膜2の膜厚により定在波の位相を調整し、誘電体膜2上の開口部5の内外部で露光光の位相を揃えることで誘電体膜2上の開口部5での露光強度が強まるような干渉を生じさせ、開口部5の底部での露光不良を抑止することができる。
1 半導体基板
2 誘電体膜
3 EBレジスト
4 EBパターン
5 開口部
6 フォトレジスト層
7 i線パターン
8 フット部
9 ヘッド部
2 誘電体膜
3 EBレジスト
4 EBパターン
5 開口部
6 フォトレジスト層
7 i線パターン
8 フット部
9 ヘッド部
Claims (12)
- 半導体基板上にゲート電極を備えた電界効果トランジスタにおいて、
前記電界効果トランジスタは、前記半導体基板上に設けられた誘電体膜を有し、
前記ゲート電極は、前記誘電体膜の開口部に設けられた第1のゲート電極と、該第1のゲート電極上及び前記誘電体膜上に設けられた第2のゲート電極とを備え、
前記誘電体膜の膜厚t1が、
0.9k×λ/2|n1−n2|<t1<1.1k×λ/2|n1−n2|
(ただしkは自然数であり、屈折率n1は所定の波長λを有する露光光に対する誘電体膜の屈折率n1(>2.1)、屈折率n2はフォトレジスト層の屈折率)
であることを特徴とする電界効果トランジスタ。 - 前記誘電体膜の膜厚と前記第1のゲート電極の膜厚とを、フォトレジスト層の除去後にレジスト残渣が発生しないように同じ膜厚にしたことを特徴とする請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
- 前記第1のゲート電極が、前記開口部に設けられたフット部で、前記第2のゲート電極が、前記フット部上で、かつ前記誘電体膜上に延在しているヘッド部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電界効果トランジスタ。
- 前記誘電体膜は、波長365nmの紫外線に対する屈折率が、2.3以上2.9以下であることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の電界効果トランジスタ。
- 前記誘電体膜はTiO2で、膜厚は190〜230nmとし、前記開口部の寸法は50nm以上300nm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電界効果トランジスタ。
- 半導体基板上にゲート電極を備えた電界効果トランジスタの製造方法において、
半導体基板上に誘電体膜を形成する工程と、
前記誘電体膜中に開口部を形成する工程と、
前記誘電体膜上にフォトレジスト層を形成する工程と、
前記フォトレジスト層を所定のフォトマスクを用いて露光する工程と、
露光された前記フォトレジスト層を現像する工程とを有し、
前記誘電体膜の形成工程と前記フォトレジスト層を形成する工程において、前記開口部の内外部で露光光の干渉が強まるように、露光の波長とフォトレジストの屈折率と誘電体膜の屈折率に基づいて前記誘電体膜の膜厚を設定することを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。 - 前記誘電体膜の膜厚t1が、
0.9k×λ/2|n1−n2|<t1<1.1k×λ/2|n1−n2|
(ただしkは自然数であり、屈折率n1は所定の波長λを有する露光光に対する誘電体膜の屈折率n1(>2.1)、屈折率n2はフォトレジスト層の屈折率)
の関係を満たすことを特徴とする請求項6に記載の電界効果トランジスタの製造方法。 - 半導体基板上にゲート電極を備えた電界効果トランジスタの製造方法において、
半導体基板上に誘電体膜を形成する工程と、
前記誘電体膜中に開口部を形成する工程と、
前記誘電体膜上にフォトレジスト層を形成する工程と、
前記フォトレジスト層を所定のフォトマスクを用いて露光する工程と、
露光された前記フォトレジスト層を現像する工程とを有し、
前記誘電体膜の形成工程と前記フォトレジスト層を形成する工程において、前記開口部の内外部で露光光の干渉が強まるように、前記誘電体膜と前記フォトレジスト層の膜厚を設定することを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。 - 前記フォトレジスト層がポジ型フォトレジスト層であり、前記露光光の干渉が、前記開口部の外部では、第1の光路で示す前記誘電体膜/半導体基板の界面及び第2の光路で示す前記フォトレジスト層/前記誘電体膜の界面、前記開口部の内部では、第1の光路で示す前記誘電体膜/半導体基板の界面及び第2の光路で示す前記フォトレジスト層/前記誘電体膜の界面、第3の光路で示す前記フォトレジスト層/前記半導体基板の界面での反射光と入射光によるものであることを特徴とする請求項8に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
- 前記開口部の内外部で前記露光光の干渉が強まる条件を決定するために、前記フォトレジスト層の膜厚:t2、前記フォトレジスト層の屈折率:n2、前記露光光の波長:λ、前記誘電体膜の膜厚:t1、前記誘電体膜の屈折率:n1を調整することを特徴とする請求項8又は9に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
- 前記誘電体膜の屈折率n1と前記フォトレジスト層の屈折率:n2との関係がn1>n2の時、
i)0.9×2k1×λ/4<n1t1<1.1×2k1×λ/4
ii)0.9(2k2+1)×λ/4<n2t2<1.1(2k2+1)×λ/4
iii)0.9(2k3+1)×λ/4<n2(t1+t2)<1.1(2k3+1)×λ/4
(ただしk1は自然数、k2,k3=0,1,2・・・・・)
前記条件i),ii),iii)を同時に満たすように、前記フォトレジスト層と前記誘電体膜の膜厚を調整することを特徴とする請求項10に記載の電界効果トランジスタの製造方法。 - 前記誘電体膜の屈折率n1と前記フォトレジスト層の屈折率:n2との関係がn1<n2の時、
iv)0.9(2k4+1)λ/4<n1×t1+n2×t2<1.1(2k4+1)λ/4
v)0.9×2k5×λ/4<n2×t2<1.1×2k5×λ/4
vi)0.9(2k6+1)λ/4<n2×(t1+t2)<1.1(2k6+1)λ/4
(ただしk5は自然数、k4,k6=1,2・・・・・)
前記条件iv),v),vi)を満たすように、前記フォトレジスト層と前記誘電体膜の膜厚を調整することを特徴とする請求項10に記載の電界効果トランジスタの製造方法。
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JP2010082546A JP2011216627A (ja) | 2010-03-31 | 2010-03-31 | 電界効果トランジスタ及びその製造方法 |
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CN110890376A (zh) * | 2018-09-11 | 2020-03-17 | 长鑫存储技术有限公司 | 半导体器件的制备方法 |
JP7156586B1 (ja) * | 2022-03-17 | 2022-10-19 | 三菱電機株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
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